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Patent Searching and Data


Title:
TRANSFORMER
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/072227
Kind Code:
A1
Abstract:
Provided is a transformer, in which a first bobbin (1) having a primary coil (3) wound thereon and a second bobbin (2) having a secondary coil (9) wound thereon are arranged adjacent to each other, and in which a closed magnetic path is formed by a core arranged across the first and second bobbins. In this transformer, the core is divided into a first core (17) positioned on the side of the first bobbin and a second core (18) positioned on the side of the second bobbin, and outer circumference sheaths (16a) and (16b) for sheathing the outer circumference of at least one of the first and second cores (17) and (18) and an insulating member (14) having a partition portion (15) to be interposed between the confronting faces of the two cores are interposed between the magnetic junction portions of the first and second cores.

Inventors:
AKIYAMA HIDEYUKI (JP)
HIROHASHI TOHRU (JP)
HIRONAKA KIYOSHI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/002628
Publication Date:
June 11, 2009
Filing Date:
September 24, 2008
Export Citation:
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Assignee:
FDK CORP (JP)
AKIYAMA HIDEYUKI (JP)
HIROHASHI TOHRU (JP)
HIRONAKA KIYOSHI (JP)
International Classes:
H01F38/08
Foreign References:
JP2007173359A2007-07-05
JPH06151203A1994-05-31
JPH03126030U1991-12-19
JPH05129143A1993-05-25
JP2007281190A2007-10-25
Attorney, Agent or Firm:
SHIMIZU, Chiharu (Nakagin-Shiroyama Bldg.16-13, Ginza 8-chom, Chuo-ku Tokyo 61, JP)
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Claims:
 第1の巻線部に1次コイルが巻回された第1のボビンと、第2の巻線部に2次コイルが巻回された第2のボビンとが隣接して配置されるとともに、これら第1および第2のボビンに跨って配設された磁性材からなるコアによって閉磁路が形成されてなるトランスにおいて、
 上記コアを、上記第1のボビン側に位置する第1のコアと、上記第2のボビン側に位置する第2のコアとに分割し、これら第1および第2のコアの磁気的接合部間に、上記第1および第2のコアのうちの少なくとも一方の外周を覆う外周被覆部と、両者の対向面間に介装される隔壁部とを有する絶縁部材を介装したことを特徴とするトランス。
 上記第1および第2のボビンは、互いの軸線方向に隣接して配設されるとともに、上記第1および第2のコアは、各々上記第1または第2のボビンの外周に沿って上記軸線方向に延在する一対の外側コアと、これら外側コアの中間部に位置して上記第1または第2の巻線部内に挿入される内側コアとを有してなり、かつ上記第1および第2の外側コア間に、上記絶縁部材が介装されるとともに、上記第1の巻線部と第2の巻線部との間に、上記内側コアの対向面間に介装される第2の隔壁部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のトランス。
 上記第1の巻線部および第2の巻線部のいずれか一方の端部には、他方の上記1次コイルまたは2コイルの外周を覆う絶縁被覆部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のトランス。
 上記絶縁部材は、上記絶縁被覆部の外周に一体に形成されていることを特徴とする請求項3に記載のトランス。
 1次コイルが巻回された第1のボビンと、2次コイルが巻回された第2のボビンとが互いの軸線方向に隣接して配設されるとともに、これら第1および第2のボビンに跨って配設された磁性材からなるコアによって閉磁路が形成されてなる絶縁トランスにおいて、
 上記コアを、上記軸線方向に、上記第1のボビン側に位置する第1のコアと上記第2のボビン側に位置する第2のコアとに分割し、これら第1および第2のボビンの上記軸線方向の対向面間並びに上記第1および第2のコアの対向面間に絶縁部材を介装するとともに、上記1次および2次コイルの外周並びに上記第1および第2のコアの外周を、絶縁性を有する筒状の外周被覆部材によって上記軸線方向に連続的に囲繞したことを特徴とする絶縁トランス。
 上記絶縁部材は、上記外周被覆部材の内部に隔壁状に一体成形されていることを特徴とする請求項5に記載の絶縁トランス。
 上記第1および第2のコアは、各々上記第1または第2のボビンの外周に沿って上記軸線方向に延在する一対の外側コアと、これら外側コアの中間部に位置して上記第1または第2のボビン内に挿入される内側コアとを有するE型に形成され、かつ上記外周被覆部材は、内部に上記1次コイルまたは上記2次コイルと上記外側コアとの間に介在される仕切壁を有してなることを特徴とする請求項5に記載の絶縁トランス。
 上記外周被覆部材の外周面には、周方向に環状をなす複数の凸部が上記軸線方向に間隔をおいて形成されていることを特徴とする請求項5に記載の絶縁トランス。
Description:
トランス

 本発明は、1次側と2次側との間に高い絶 性能が要求される高圧用のトランスに関す ものである。

 一般に、各種のトランスにおいては、安全 格上の要請から、1次コイルと2次コイルと 間に所定の絶縁距離(沿面距離)を確保する構 造が採られている。
 一方、液晶ディスプレイの光源として組み まれている冷陰極管の放電・点灯用のイン ータトランスは、1次コイルへの入力電圧を 、2次コイルにおいて1000~2000Vの高圧に昇圧し 上記冷陰極管に出力するものである。

 このため、一般の低圧用トランスと比較 て、上記1次コイルと2次コイルとの間に、 層長い絶縁距離を確保して、相互間の絶縁 を担保することが要求されている。特に、1 コイルへの入力電圧も数百Vとなる高圧の絶 縁トランスにおいては、上記1次コイルおよ 2次コイル間に要求される絶縁距離が一段と いものとなる。

 加えて、この種の高圧発生トランスにお ては、1次コイルと2次コイルとの間の絶縁 を確保した場合においても、これらコイル 周囲に配設されて閉磁路を形成するコアが 縁物ではないために、当該コアを介して所 の絶縁性能が得られなくなってしまうとい 問題点があった。

 一方、例えば下記特許文献1においては、 中心部に貫通孔が穿設され、外周部に1次コ ル及び2次コイルが巻回されたボビンと、上 ボビンの貫通孔に一部が挿入され、上記貫 孔の内部の外部にて付き合わされる一対の ア部材とを備えたトランスにおいて、上記 対のコア部材のうち、少なくとも一方のコ 部材と上記ボビンの貫通孔との間に絶縁部 を設けたトランスが提案されている。

 上記構成からなるトランスによれば、一 のコア部材のうち、少なくとも一方のコア 材とボビンの貫通孔との間に絶縁部材を設 ているために、これら一対のコア部材と1次 コイル及び2次コイルとの沿面距離を延長す ことができるという利点がある。

 しかしながら、上記特許文献1に見られる トランスにあっても、所望の効果を得るため には、少なくとも一方のコア部材の全長にわ たって、ボビンの貫通孔との間に絶縁部材を 設ける必要があるために、例えば上記コア部 材がE型コアである場合には、上記絶縁部材 形状や構造が複雑になるという問題点があ た。

 また、上記絶縁部材を、コア部材と貫通 との間に設けているために、従来のものよ もボビンの貫通孔を大きく形成する必要が り、この結果トランス全体が大型化してし い、昨今の小型化の要請に逆行するという 題点があった。

 このため、近年、1次コイルへ高電圧が入力 される場合においても、全体として大型化を 招くことなく、かつ1次側および2次側間に要 される絶縁性能を確保することができる高 用のトランスの開発が強く要請されている

特開2002-141229号公報

 本発明は、上記事情に鑑みてなされたも で、小型かつ簡易な構造によって1次側およ び2次側間の絶縁性を向上させることができ より一層の高電圧化に対しても確実に要求 れる絶縁距離を確保することができるトラ スを提供することを課題とするものである

[本発明の第1の態様]
 本発明は、閉磁路を形成するコアを、1次コ イル側に隣接する第1のコアと、2次コイル側 隣接する第2のコアとに分離し、第1のコア 第1のボビンと共に1次側部品として捉え、か つ第2のコアを第2のボビンと共に2次側部品と して捉えるとともに、これら第1および第2の アの磁気的接合部間に所定の絶縁処理を施 ことにより、上記1次側部品と2次側部品と 間に、所望の絶縁距離を確保することにあ 。

 すなわち、本発明の第1の態様は、第1の 線部に1次コイルが巻回された第1のボビンと 、第2の巻線部に2次コイルが巻回された第2の ボビンとが隣接して配置されるとともに、こ れら第1および第2のボビンに跨って配設され 磁性材からなるコアによって閉磁路が形成 れてなるトランスにおいて、上記コアを、 記第1のボビン側に位置する第1のコアと、 記第2のボビン側に位置する第2のコアとに分 割し、これら第1および第2のコアの磁気的接 部間に、上記第1および第2のコアのうちの なくとも一方の外周を覆う外周被覆部と、 者の対向面間に介装される隔壁部とを有す 絶縁部材を介装したことを特徴とするもの ある。

 上記トランスにおいては、例えば、上記 1および第2のボビンが、互いの軸線方向に 接して配設されるとともに、上記第1および 2のコアが、各々上記第1または第2のボビン 外周に沿って上記軸線方向に延在する一対 外側コアと、これら外側コアの中間部に位 して上記第1または第2の巻線部内に挿入さ る内側コアとを有してなり、かつ上記第1お び第2の外側コア間に、上記絶縁部材が介装 されるとともに、上記第1の巻線部と第2の巻 部との間に、上記内側コアの対向面間に介 される第2の隔壁部が形成されている。

 また、上記トランスにおいては、例えば 上記第1の巻線部および第2の巻線部のいず か一方の端部に、他方の上記1次コイルまた 2コイルの外周を覆う絶縁被覆部が形成され ている。この場合、上記絶縁部材を、上記絶 縁被覆部の外周に一体に形成するようにして もよい。

 本発明の第1の態様に係るトランスによれ ば、コアを、第1のボビン側に位置して1次側 品となる第1のコアと、第2のボビン側に位 して2次側部品となる第2のコアとに分割し、 これら第1および第2のコアの磁気的接合部間 、電気絶縁性を有する絶縁部材を介装して るために、第1のコアと第2のコアとの間に 上記絶縁部材の外周被覆部の長さ寸法に対 する絶縁距離を確保することができる。

 この結果、簡易な構造によって、上記コ を介した1次コイルと2次コイルとの間の絶 性を向上させることができ、よって確実に1 コイルと2次コイルとの間に要求される絶縁 距離を確保することができる。

 なお、上記第1および第2のコアが、各々 側コアおよび内側コアを有している場合に 、内側コアが挿入される上記第1の巻線部と 2の巻線部との間に、これら内側コアの対向 面間に介装される第2の隔壁部を形成するこ により、第1のコアと第2のコアの外側コア間 については、上述した絶縁部材の外周被覆部 の長さ寸法に対応する絶縁距離を確保するこ とができる。また、内側コア間については、 第1の巻線部または第2の巻線部の軸線方向の さ寸法に対応する絶縁距離を確保すること できる。

 ここで、上記絶縁部材の隔壁部および第2 の隔壁部の厚さ寸法が、第1および第2のコア おける対向面間のギャップとなるが、当該 ャップは、第1および第2のコアの電気的絶 性を達成したうえで、なおかつ所定の磁気 接続特性を確保する必要がある。かかる観 から、上記ギャップとなる上記隔壁部の厚 寸法は、1.0~0.4mmの範囲に設定されているこ が好ましい。

 さらに、第1の巻線部および第2の巻線部 いずれか一方の端部に、他方の上記1次コイ または2コイルの外周を覆う絶縁被覆部を形 成すれば、第1および第2のボビンを隣接配置 た場合においても、両コイル間に、上記絶 被覆部の長さ寸法に対応した絶縁距離を確 することができ、よって一層の小型化を図 ことができる。

 加えて、上記絶縁部材を上記絶縁被覆部 外周に一体に形成すれば、当該絶縁部材を 1の巻線部または第2の巻線部を射出成形す 際に、同時に成形することができて製作が 易であるとともに、トランス全体としての 品点数も削減することができる。

[本発明の第2の態様]
 本発明の第2の態様は、1次コイルが巻回さ た第1のボビンと、2次コイルが巻回された第 2のボビンとが互いの軸線方向に隣接して配 されるとともに、これら第1および第2のボビ ンに跨って配設された磁性材からなるコアに よって閉磁路が形成されてなる絶縁トランス において、上記コアを、上記軸線方向に、上 記第1のボビン側に位置する第1のコアと上記 2のボビン側に位置する第2のコアとに分割 、これら第1および第2のボビンの上記軸線方 向の対向面間並びに上記第1および第2のコア 対向面間に絶縁部材を介装するとともに、 記1次および2次コイルの外周並びに上記第1 よび第2のコアの外周を、絶縁性を有する筒 状の外周被覆部材によって上記軸線方向に連 続的に囲繞したことを特徴とするものである 。

 上記絶縁トランスにおいては、例えば、 記絶縁部材が、上記外周被覆部材の内部に 壁状に一体成形されている。

 また、上記絶縁トランスにおいては、例 ば、上記第1および第2のコアが、各々上記 1または第2のボビンの外周に沿って上記軸線 方向に延在する一対の外側コアと、これら外 側コアの中間部に位置して上記第1または第2 ボビン内に挿入される内側コアとを有するE 型に形成され、かつ上記外周被覆部材が、内 部に上記1次コイルまたは上記2次コイルと上 外側コアとの間に介在される仕切壁を有し なる。

 また、上記絶縁トランスにおいては、例 ば、上記外周被覆部材の外周面に、周方向 環状をなす複数の凸部が上記軸線方向に間 をおいて形成されている。

 本発明の第2の態様に係る絶縁トランスに よれば、コアを、第1のボビン側に位置して1 側部品となる第1のコアと、第2のボビン側 位置して2次側部品となる第2のコアとに分割 し、これら第1のボビンおよび第1のコア(1次 部品)と、第2のボビンおよび第2のコア(2次側 部品)との対向面間に絶縁部材を介装すると もに、1次および2次コイルの外周並びに上記 第1および第2のコアの外周を、絶縁性を有す 筒状の外周被覆部材によって軸線方向に連 的に囲繞しているために、上記1次側部品と 2次側部品との間に、上記外周被覆部材の軸 方向の長さ寸法に対応する絶縁距離を確保 ることができる。

 この結果、全体の大型化を招くことなく 簡易な構造によって、1次コイルおよび第1 コアを含む1次側部品と、2次コイルおよび第 2のコイルを含む2次側部品との間の絶縁性を 上させることができ、よって特に1次コイル に高電圧が入力される場合においても、確実 に1次コイルと2次コイルとの間に要求される 縁距離を確保することができる。

 なお、上記絶縁部材は、その軸線方向の さ寸法が第1および第2のコアにおける対向 間のギャップとなるが、当該ギャップは、 1および第2のコアの電気的絶縁性を達成した うえで、なおかつ所定の磁気的接続特性を確 保する必要がある。

 さらに、本発明の第2の態様に係る絶縁ト ランスによれば、上記絶縁部材を外周被覆部 材の内部に隔壁状に一体成形することにより 、部品点数が少なくなり、かつ構造が一層簡 易になるとともに、組立に際しても、外周被 覆部材の一方の開口から第1のボビンに第1の アを取り付けた1次側部品を挿入し、他方の 開口から第2のボビンに第2のコアを取り付け 2次側部品と挿入することにより完成させる ことができるために、当該作業の簡便化も図 ることができる。

 また、上記第1および第2のコアが、各々 側コアおよび内側コアを有するE型コアであ 場合には、上記外周被覆部材の内部に、1次 コイルと第1のコアの外側コアとの間、また 2次コイルと第2のコアの外側コアとの間に介 在される仕切壁を形成することにより、1次 イルまたは2次コイルを仕切壁と外周被覆部 の内壁とによって形成される筒状空間に独 的に納めることができる。

 この結果、1次コイルあるいは2次コイル 他の部材との干渉から保護することができ ために、別途コイルの外周に保護テープ等 施工する必要が無く、かかる観点からも全 の構造や組立作業を一段と簡易化すること 可能になる。

 さらに、上記外周被覆部材の外周面に環 の複数の凸部を軸線方向に間隔をおいて形 すれば、上記1次部品と2次部品との間の絶 距離が、上記軸線方向の凹凸面に沿う長さ 法になるために、単に外周被覆部材の軸線 向の長さ寸法を比較して、より長い(具体的 は、凸部の数×凸部の高さ寸法×2の寸法分 い)絶縁距離を確保することが可能になる。 たがって、一層の小型化を図ることができ とともに、上述した1次コイルについても高 電圧が入力される場合に好適である。

本発明に係るトランスの第1の実施形 を示す平面図である。 図1Aのトランスの右側面図である。 図1Aの1C-1C線視断面図である。 図1Aの1次コイルが巻回される前の第1 ボビンを示すもので、図2Cの2A―2A線視断面 である。 図1Aの1次コイルが巻回される前の第1 ボビンを示す平面図である。 図1Aの1次コイルが巻回される前の第1 ボビンを示す正面図である。 図2Bの2D-2D線視断面図である。 図1Aの2次コイルが巻回される前の第2 ボビンを示す平面図である。 図1Aの2次コイルが巻回される前の第2 ボビンを示す正面図である。 図1Aの2次コイルが巻回される前の第2 ボビンを示す底面図である。 図1Aのカバー部材を示す正面図である 図1Aのカバー部材を示す平面図である 図4Aの4C-4C線視断面図である。 図1Aのカバー部材を示す側面図である 第1および第2のボビンの組立状態を示 平面図である。 第1および第2のボビンの組立後の縦断 図である。 第1および第2のコア並びにカバー部材 組立状態を示す平面図である。 図4Aのカバー部材の変形例を示す断面 である。 図4Aのカバー部材の変形例を示す断面 である。 本発明に係るトランスの第2の実施形態 における第1および第2のボビンの組立状態を す図で、第1のボビンを断面視した平面図で ある。 第2の実施形態における第1および第2の アの組立状態を示す平面図である。 第2の実施形態のトランスの全体を示 平面図である。 本発明に係る絶縁トランスの第3の実 形態を示す分解斜視図である。 図11の平面図である。 図11の組立後の完成状態を示す斜視図 ある。 図13の正面図である。 図13の平面図である。 図13の左側面図である。 図13の縦断面図である。 本発明の他の実施形態を示す斜視図で ある。 図18の縦断面図である。

符号の説明

 1 第1のボビン
 2 第2のボビン
 3 1次コイル
 7 絶縁被覆部
 8 隔壁部(第2の隔壁部)
 9 2次コイル
 10 第2の巻線部
 14、20、23、30 カバー部材(絶縁部材)
 15、21、25、31 隔壁部
 16a、22a 第1の筒状部(外周被覆部)
 16b、22b 第2の筒状部(外周被覆部)
 17 第1のコア
 18 第2のコア
 17a、18a 外側コア
 17b、18b 内側コア
 24、32 筒状部(外周被覆部)
 101 第1のボビン
 102 第2のボビン
 103 1次コイル
 106 2次コイル
 110 第1のコア
 111 第2のコア
 110a、111a 外側コア
 110b、111b 内側コア
 112 外周被覆部材
 113 絶縁壁(絶縁部材)
 115 凸部

[第1の実施形態]
 図1A~図7Bは、本発明に係るトランスをLCDの ックライトとなる冷陰極管の点灯用インバ タトランスに適用した第1の実施形態および の変形例を示すもので、このインバータト ンスにおいては、ボビンが第1のボビン1と 2のボビン2とに分割されている。

 上記第1のボビン1は、図2A~図2Dに示すよう に、軸線方向の中央部に形成された1次コイ 3(図1A、図5B参照)が巻回される角筒状の第1の 巻線部4と、この第1の巻線部4の軸線方向一端 側に形成されて1次コイル3の端部が接続され 端子5が植設された略方形板状の第1の端子 着部6と、第1の巻線部4の軸線方向他端側に 成された絶縁被覆部7とが電気絶縁性を有す 合成樹脂によって一体成形されたものであ 。

 上記絶縁被覆部7は、第1の巻線部4よりも 寸法および厚さ寸法が一回り大きな角筒状 形成されており、さらにこの絶縁被覆部7と 第1の巻線部4との間には、互いの内部空間を 断する隔壁部(第2の隔壁部)8が一体に成形さ れている。ここで、隔壁部8の軸線方向の厚 寸法は、1.0~0.4mmの範囲に設定されている。

 これにより、第1の巻線部4は、その内部 間が第1の端子装着部6側に開口するとともに 、内壁面4aが第1の端子装着部6の表面6aと平坦 に連続するように形成されている。また、絶 縁被覆部7は、軸線方向の長さ寸法が、第2の ビン2の後述する第2の巻線部10の軸線方向の 長さ寸法と同一または僅かに大きく形成され ている。

 他方、第2のボビン2は、図3A~図3Cに示すよ うに、2次コイル9(図1A、図5B参照)が巻回され 角筒状の第2の巻線部10と、この第2の巻線部 10の軸線方向一端側に配置されて2次コイル9 端部が接続される端子11が植設された平板状 の第2の端子装着部12とが、同様に電気絶縁性 を有する合成樹脂によって一体成形されたも のである。

 この第2の巻線部10は、外周部に高圧の2次 コイル9における沿面放電を防止するための 数の仕切り板13が軸線方向に等間隔をおいて 一体に形成されており、これら仕切板13の外 寸法が、第1のボビン1における絶縁被覆部7 内法寸法よりも僅かに小さく形成されてい 。また、第2の巻線部10は、その内部空間が 2の端子装着部12側に開口するとともに、内 面10aが第2の端子装着部12の表面12aと平坦に 続するように形成されている。

 そして、図5Aおよび図5Bに示すように、第 2のボビン2は、2次コイル9が巻回された(図5A は当該2次コイル9の図示を略す。)第2の巻線 10が、第1のボビン1の絶縁被覆部7内に挿入 れることにより、第1のボビン1に一体的に連 結されている。

 また、これら第1および第2のボビン1、2の 軸線方向両側部には、図6に示すように、そ ぞれカバー部材(絶縁部材)14が配置されてい 。このカバー部材14は、図4A~図4Dに示すよう に、電気絶縁性を有する合成樹脂によって両 端部に開口する角筒状に形成されたもので、 内部には隔壁部15が形成されている。ここで 隔壁部15の軸線方向の厚さ寸法は、1.0~0.4mm 範囲に設定されている。

 また、この隔壁部15は、当該隔壁部15から一 方の端部までに形成された第1の筒状部(外周 覆部)16aの長さL が、第1の巻線部4の軸線方向の長さ寸法とほ 等しく、かつ他方の端部までに形成された 2の筒状部(外周被覆部)16bの長さL が、第2の巻線部10(または絶縁被覆部7)の軸線 方向の長さ寸法とほぼ等しくなる位置に形成 されている。

 そして、図1A~図1Cおよび図6に示すように 第1および第2のボビン1、2には、第1および 2のコア17、18によって構成されて閉磁路を形 成するコアが配置されている。これら第1お び第2のコア17、18は、各々第1ボビン1または 2のボビン2の外周に沿って軸線方向に延在 る一対の外側コア17a、18aと、これら外側コ 17a、18aの中間部に位置する内側コア17b、18b 有するE型コアである。

 なお、第1のコア17の外側コア17aおよび内 コア17bは、第1の巻線部4の軸線方向の長さ 法とほぼ等しい長さ寸法に形成され、かつ 2のコア18の外側コア18aおよび内側コア18bは 第2の巻線部10(または絶縁被覆部7)の軸線方 の長さ寸法とほぼ等しい長さ寸法に形成さ ている。

 そして、図6に示すように、第1のコア17は、 外側コア17aがそれぞれカバー部材14の第1の筒 状部16a内に挿入されるとともに、内側コア17b が第1の巻線部4の内部空間に挿入されること より取り付けられている。
 他方、第2のコア18は、外側コア18aがそれぞ カバー部材14の第2の筒状部16b内に挿入され とともに、内側コア18bが第2の巻線部10の内 空間に挿入されることにより取り付けられ いる。

 以上の構成からなるトランスにおいては 第1および第2のコア17、18の外側コア17a、18a 、各々電気絶縁性を有するカバー部材14の 1および第2の筒状部16a、16b内に挿入するとと もに、対向面間に隔壁部15を設け、かつ内側 ア17b、18bを、各々第1の巻線部4内または第2 巻線部10内に挿入するとともに、対向面間 隔壁部15を設けているために、第1のコア17お よび第2のコア18を、互いに電気的絶縁に絶縁 することができる。

 さらに、外側コア17a、18a間については、図4 A~図4Dに示したカバー部材14の第1および第2の 状部16a、16bの長さ寸法(L +L )に対応する絶縁距離を確保することができ 。また、内側コア17b、18b間についても、図2C に示した第1の巻線部4および絶縁被覆部7の軸 線方向の長さ寸法(X+Y)に対応する絶縁距離を 保することができる。

 加えて、第1の巻線部4の端部に、2コイル9 の外周を覆う絶縁被覆部7を形成しているた に、1次コイル3と2次コイル9との間にも、絶 被覆部7の長さ寸法Yに対応する絶縁距離を 保することができる。

 このように、上記トランスによれば、閉 路を構成するコアを第1のボビン1側に位置 て1次側部品となる第1のコア17と、第2のボビ ン2側に位置して2次側部品となる第2のコア18 に分割し、これら間を電気的に絶縁すると もに充分な絶縁距離を確保しているために 簡易な構造によって、上記コアを介した1次 コイル3と2次コイル9との間の絶縁性を向上さ せることができ、よって確実に1次コイル3と2 次コイル9との間に要求される絶縁距離を確 することができる。

 しかも、カバー部材14の隔壁部15および第 1の巻線部4と絶縁被覆部7との間に形成した隔 壁部8の厚さ寸法を、1.0~0.4mmの範囲に設定し いるために、第1のコア17および第2のコア18 電気的絶縁性を達成したうえで、なおかつ 定の磁気的接続特性を確保することができ 。

 なお、上記第1の実施形態においては、第1 コア17の内外側コア17a、17bの長さ寸法を、第 2のコア18の内外側コア18a、18bの長さ寸法より も短く形成した結果、これに対応してカバー 部材14の隔壁部15を、第1の筒状部16aの長さ寸 L <第2の筒状部16bの長さ寸法L となる位置に形成した場合について説明した が、これに限るものではない。

 すなわち、図7Aに示すような、隔壁部21を 長手方向の中央に形成することにより、第1 筒状部22aと第2の筒状部22bとの長さ寸法を等 くしたカバー部材(絶縁部材)20も用いること ができる。

 また、必要とされる絶縁距離が比較的短 場合には、図7Bに示すような、何れか一方 コアの外側コアのみが挿入される筒状部24を 有し、当該筒状部24の端部に隔壁部25が一体 形成されたカバー部材(絶縁部材)23を用いる とも可能である。

[第2の実施形態]
 図8~図10は、本発明に係るトランスの第2の 施形態を示すもので、図1A~図6に示したもの 同一構成部分については、同一符号を付し その説明を簡略化する。
 このトランスが第1の実施形態に示したもの と相違する点は、第1のボビン1において、絶 被覆部7の外周にカバー部材(絶縁部材)30を 体成形したことにある。

 すなわち、絶縁被覆部7の軸線方向の両側 部には、第1の実施形態に示したカバー部材14 と等しい横断面形状を有し、かつ絶縁被覆部 7と等しい軸線方向の長さ寸法を有するカバ 部材30が形成されている。また、このカバー 部材30においては、第1の巻線部4側の端部に 壁部31が形成されることにより、第2のボビ 2側に開口する1つの筒状部(外周被覆部)32の を有している。

 そして、図9に示すように、第2のコア18は 、外側コア18aがそれぞれカバー部材30の筒状 32内に挿入されるとともに、内側コア18bが 2の巻線部10の内部空間に挿入されることに り取り付けられている。これに対して、第1 コア17は、内側コア17bが第1の巻線部4の内部 空間に挿入されるとともに、外側コア17aの先 端面をカバー部材30の隔壁部31の外面に当接 せた状態で取り付けられている。

 以上の構成からなるトランスによっても 第1の実施形態に示したものと同様に作用効 果を得ることができる。加えて、このトラン スにおいては、カバー部材30を絶縁被覆部7の 外周に一体に形成しているために、第1の巻 部4、第1の端子装着部6および絶縁被覆部7と もに、カバー部材30を同時に射出成形する とができる。この結果、製作が一層容易に るとともに、トランス全体としての部品点 も削減することができる。

 なお、上記第1および第2の実施形態にお ては、いずれも絶縁部材として、筒状部と 壁部とを備えた電気絶縁性を有するカバー 材14、20、23、30を用いた場合についてのみ説 明したが、これに限定されるものではなく、 少なくとも一方の外側コア17a、18aの外周を覆 う外周被覆部と、これら外側コア17a、18aの対 向面間に介装される隔壁部とを、合成樹脂に よるモールドによって一体成形した絶縁部材 を用いることもできる。

 また、外側コア17a、18aの少なくとも一方 熱収縮チューブを被せたり、あるいは絶縁 ープを巻き付けたりすること等の他の方法 よって、上記外周被覆部と隔壁部とを有す 絶縁部材を構成することも可能である。

 さらに、上記第1および第2のコア17、18に いても、上述した外側コア17a、18aおよび内 コア17b、18bを有するE型コアに限るものでは なく、例えば一対の外側コアのみを有するC コアや、当該C型コアの中央部間にさらにI型 コアを配置することにより全体としてE型と るコアを用いてもよく、これらの場合にも 同様の機能を備えたトランスを構成するこ が可能である。

[第3の実施形態]
 図11~図17は、本発明に係る絶縁トランスを LCDのバックライトとなる冷陰極管の点灯用 ンバータトランスに適用した第3の実施形態 示すもので、この絶縁トランスにおいては ボビンが第1のボビン101と第2のボビン102と 分割されている。

 上記第1のボビン101は、図11、図12および 17に示すように、電気絶縁性を有する合成樹 脂からなる角筒状の巻線部の外周に1次コイ 103が巻回されるとともに、この巻線部の軸 方向一端側に1次コイル103端部が接続される 子104が植設された略方形板状の端子装着部1 05が一体成形されたものであり、端子装着部1 05は、巻線部が開口するように、その表面が 線部の一内壁面と連続するように形成され いる。

 他方、第2のボビン102も、同様に電気絶縁 性を有する合成樹脂からなる角筒状の巻線部 の外周に2次コイル106が巻回されるとともに この巻線部の軸線方向一端側に2次コイル106 端部が接続される端子107が植設された略方 板状の端子装着部108が一体成形されたもの あり、この端子装着部108も、巻線部が開口 るように、その表面が巻線部の一内壁面と 続するように形成されている。ここで、こ 第2のボビン102における巻線部の外周には、 高圧の2次コイル106における沿面放電を防止 るための複数の仕切り板109が軸線方向に等 隔をおいて一体に形成されている。

 そして、第1および第2のボビン101、102に 、第1および第2のコア110、111によって構成さ れて閉磁路を形成するコアが配置されている 。これら第1および第2のコア110、111は、各々 1ボビン101または第2のボビン102における1次 イル103または2次コイル106の両側方に沿って 軸線方向に延在する一対の外側コア110a、111a 、これら外側コア110a、111aの中間部に位置 る内側コア110b、111bを有するE型コアである

 なお、第1のコア110の外側コア110aおよび 側コア110bは、第1のボビン101の巻線部の軸線 方向の長さ寸法とほぼ等しい長さ寸法に形成 され、かつ第2のコア111の外側コア111aおよび 側コア111bは、第2のボビン102の巻線部の軸 方向の長さ寸法とほぼ等しい長さ寸法に形 されている。

 そして、第1のコア110は、内側コア110bが 1のボビン101の巻線部の内部空間に挿入され ことにより、外側コア110aが1次コイル103の 側方に僅かな間隔をおいて配置された状態 、第1のボビン101に取り付けられている。こ により、1次コイル103が巻回された第1のボ ン101と第1のコア110とを有する1次側部品が構 成されている。

 他方、第2のコア111も、内側コア111bが第2 ボビン102の巻線部の内部空間に挿入される とにより、外側コア111aが1次コイル106の両 方に僅かな間隔をおいて配置された状態で 第2のボビン102に取り付けられている。これ より、2次コイル106が巻回された第2のボビ 102と第2のコア111とを有する2次側部品が構成 されている。

 そして、このようにして分割された1次側部 品および2次側部品は、各々外周被覆部材112 に挿入されている。
 この外周被覆部材112は、電気絶縁性を有す 合成樹脂によって成形された角筒状の部材 あり、その内法寸法が、第1のボビン101と第 1のコア110の外側コア110a、および第2のボビン 102と第2のコア111の外側コア111aが一体に緩く 入可能となる大きさに形成されている。

 また、この外周被覆部材112は、少なくとも1 次コイル103および2次コイル106を軸線方向に 続して囲繞可能となる長さ寸法に形成され いる。
 そして、この外周被覆部材112の内部には、 線方向の中央部を隔壁状の塞ぐ絶縁壁(絶縁 部材)113が一体に成形されている。ちなみに この絶縁壁113の軸線方向の厚さ寸法は、1.0~0 .4mmの範囲に設定されている。

 さらに、この外周被覆部材112の内部の幅 向両側には、それぞれ絶縁壁113から軸線方 を端部開口に向けて延在することにより、1 次コイル103とその両側方の外側コア110aとの 、および2次コイル106とその両側方の外側コ 111aとの間にそれぞれ介在される仕切壁114が 一体に成形されている。

 他方、この外周被覆部材112の外周には、周 向に環状に形成された複数の凸部115が軸線 向に等間隔をおいて一体に成形されている これにより、外周被覆部材112の外周には、 記軸線方向に向けて複数の凹凸が形成され いる。
 そして、上記1次側部品は、その1次コイル10 3が全長にわたって外周被覆部材112内の仕切 114間に挿入されるとともに、外側コア110aが 切壁114と内壁との間に挿入されることによ 、第1のコア110の一部と端子装着部105を外部 に露出させた状態で外周被覆部材112内に収納 されている。

 また、上記2次側部品は、外周被覆部材112 の反対側からその2次コイル106が全長にわた て仕切壁114間に挿入されるとともに、外側 ア111aが仕切壁114と内壁との間に挿入されこ により、第2のコア111も全体が外周被覆部材 112内に納められ、端子装着部108のみを外部に 露出させた状態で外周被覆部材112内に収納さ れている。

 これにより、第1のボビン101および第2の ビン102の軸線方向の対向面間、並びに第1コ 110および第2のコア111の対向面間に、絶縁壁 113が介装されている。また、外周被覆部材112 によって、1次コイル103および2次コイル106の 周、並びに第1のコア110の外側コア110aおよ 内側コア110bと第2のコア111の全体とが上記軸 線方向に連続的に囲繞されている。

 以上の構成からなる絶縁トランスにおい は、第1ボビン101および第2のボビン102に跨 て配設されて閉磁路を形成するコアを、第1 ボビン側に位置するE型の第1のコア110と、 2のボビン102側に位置するE型の第2のコア111 に分割し、これら第1のボビン101および第1の コア110(1次側部品)と、第2のボビン102および 2のコア111(2次側部品)との対向面間に絶縁壁1 13を介装した状態で、さらに1次コイル103およ び2次コイル106の外周並びに第1コア110および 2のコア111の外周を、絶縁性を有する筒状の 外周被覆部材112によって軸線方向に連続的に 囲繞している。

 加えて、外周被覆部材112の外周面に、軸 方向に凹凸をなすように複数の凸部115を形 している。この結果、上記1次部品と2次部 との間の絶縁距離として、凸部115によって 成される上記軸線方向の凹凸面に沿う長さ 法(すなわち、外周被覆部材112の軸線方向の さ寸法+凸部115の数×凸部の高さ寸法×2)を確 保することができる。

 このため、全体の大型化を招くことなく 簡易な構造によって、上記1次側および2次 間の絶縁性を向上させることができ、よっ 絶縁トランスの全長を短くして小型化を図 ことができるとともに、特に1次コイル103に 電圧が入力される場合においても、確実に1 次コイル103と2次コイル106との間に要求され 絶縁距離を確保することが可能になる。

 また、外周被覆部材112の内部に、絶縁壁1 13を隔壁状に一体成形しているために、部品 数が少なくなり、かつ構造が一層簡易にな とともに、組立に際しても、外周被覆部材1 12の一方の開口から第1のボビン101に第1のコ 110を取り付けた1次側部品を挿入し、他方の 口から第2のボビン102に第2のコア111を取り けた2次側部品と挿入することにより完成さ ることができるために、組立作業の簡便化 図ることができる。

 さらに、外周被覆部材112の内部に、1次コ イル103と第1のコア110の外側コア110aとの間、 よび2次コイル106と第2のコア111の外側コア11 1aとの間に介在される仕切壁114を形成してい ために、組立時に上記仕切壁114を外側コア1 10a、111aの挿入用の案内として利用すること できる。

 しかも、1次コイル103および2次コイル106 、各々仕切壁114と外周被覆部材112の内壁と よって形成される筒状空間に独立的に納め ことができるため、1次コイル103および2次コ イル106を他の部材との干渉から保護すること ができる。この結果、1次コイル103や2次コイ 106の外周に、別途保護テープ等を施工する 要が無いために、全体の構造や組立作業を 段と簡易化することができる。

 図18および図19は、本発明に係る絶縁トラン スの他の実施形態を示すものである。
 この絶縁トランスは、外周被覆部材の構成 異なる点を除いて、図11~図17に示したもの 同一の構成を有するものである。すなわち この絶縁トランスにおいては、電気絶縁性 有する合成樹脂によって角筒状に成形され 外周被覆部材120外周面が、平坦面によって 成されている。

 上記構成からなる絶縁トランスにおいて 、同様に1次側部品と2次側部品との対向面 に絶縁壁113が介装されるとともに、さらに1 コイル103および2次コイル106の外周並びに第 1コア110および第2のコア111の外周が、絶縁性 有する外周被覆部材120によって軸線方向に 続的に囲繞されているために、上記1次側部 品と2次側部品との間に、外周被覆部材120に ける軸線方向の長さ寸法に対応する絶縁距 を確保することができる。

 したがって、図11~図17に示した絶縁トラ スよりも要求される絶縁距離が短い場合や 同等の絶縁距離が要求される場合において 当該外周被覆部材120をより一層電気絶縁性 優れる素材によって形成することにより、 適に用いることができる。

 なお、上記実施の形態のおいては、第1お よび第2のコア110、111として、外側コア110a、1 11aおよび内側コア110b、111bが一体化されたE型 コアを用いた場合についてのみ説明したが、 これに限るものではなく、例えば一対の外側 コアのみを有するC型コアや、当該C型コアの 央部間にさらにI型コアを配置することによ り全体としてE型となるコアを用いることも 能である。

 以上のように、本発明に係るトランスに れば、小型かつ簡易な構造によって1次側お よび2次側間の絶縁性を向上させることがで 、より一層の高電圧化に対しても確実に要 される絶縁距離を確保することができる。