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Title:
TRANSMITTING DEVICE, RECEIVING DEVICE, ENCODER, AND ENCODING METHOD
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/099617
Kind Code:
A1
Abstract:
In such a relationship between information transmitted by a primary BCH, for example, and information transmitted by a non-primary BCH as a case of the transmission for a first information sequence that is easy to keep receiving quality and a second information sequence that is difficult to keep receiving quality, a transmitting device and a receiving device are disclosed for making it possible to improve an error rate of the second information sequence. In the devices, an encoder (102) encodes a non-primary BCH information sequence (Sn) with a long code length including a primary BCH information sequence (Sp). On the receiving side, a non-primary BCH information sequence is decoded with a long code length by using the received primary BCH value. With this, a higher encoding gain than encoding only with the non-primary BCH information can be obtained, so that a receiving characteristic of the non-primary BCH can be improved.

Inventors:
OKAMURA SHUTAI
MURAKAMI YUTAKA
ORIHASHI MASAYUKI
KISHIGAMI TAKAAKI
Application Number:
PCT/JP2008/000239
Publication Date:
August 21, 2008
Filing Date:
February 15, 2008
Export Citation:
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Assignee:
MATSUSHITA ELECTRIC IND CO LTD (JP)
OKAMURA SHUTAI
MURAKAMI YUTAKA
ORIHASHI MASAYUKI
KISHIGAMI TAKAAKI
International Classes:
H04L1/00; H03M13/15; H03M13/19; H04J11/00
Foreign References:
JP2001007775A2001-01-12
JP2002043953A2002-02-08
Attorney, Agent or Firm:
WASHIDA, Kimihito (Shintoshicenter Bldg.24-1, Tsurumaki 1-chome, Tama-shi, Tokyo 34, JP)
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Claims:
 第1の情報系列と第2の情報系列とを送信する送信装置であって、
 前記第1の情報系列を符号化する第1の符号化器と、
 前記第1の情報系列と前記第2の情報系列とを連接した系列を符号化する第2の符号化器と、
 前記第1及び第2の符号化器によって得られた符号化系列を送信する送信部と、
 を具備する送信装置。
 前記送信部は、
 前記第1の符号化器により得られる前記第1の情報系列の符号化系列と、
 前記第2の符号化器により得られる、前記第1の情報系列の符号化系列、前記第2の情報系列の符号化系列及びパリティ系列のうち、前記第1の情報系列の符号化系列を除く、前記第2の情報系列の符号化系列及び前記パリティ系列と、
 を送信する
 請求項1に記載の送信装置。
 前記第2の情報系列は、前記1の情報系列よりも受信側での誤り率特性が悪い送信方法で伝送される情報系列である
 請求項1に記載の送信装置。
 前記第1の情報系列は、前記第2の情報系列よりも誤り率特性が良い状態で受信されることが求められる情報系列である
 請求項1に記載の送信装置。
 前記第1及び第2の符号化器は、ブロック符号化器、組織的ブロック符号化器又はLDPC符号化器である
 請求項1に記載の送信装置。
 前記第1の情報系列は、プライマリ報知チャネルで送信される情報系列であり、
 前記第2の情報系列は、ノンプライマリ報知チャネルで送信される情報系列である
 請求項1に記載の送信装置。
 前記第1及び第2の情報系列は、ディジタル放送における異なる階層のデータであり、かつ、前記第2の情報系列は、前記第1の情報系列よりも下位階層のデータである
 請求項1に記載の送信装置。
 前記第1及び第2の情報系列は、再送データである
 請求項1に記載の送信装置。
 前記第1及び第2の情報系列は、再送データであり、
 前記送信部は、前記符号化器により得られる符号化系列のうち、パリティ系列のみを送信する
 請求項1に記載の送信装置。
 第1の符号化系列を復号することで、第1の情報系列を得る第1の復号器と、
 前記第1の復号器により得られた前記第1の情報系列と、第2の符号化系列とを連接したデータを復号することで、第2の情報系列を得る第2の復号器と、
 を具備する受信装置。
 前記第1及び第2の符号化系列は、LDPC符号化されたデータであり、
 前記第2の復号器は、
 LDPC符号の検査行列のうち前記第1の情報系列に関わる部分行列と、前記第1の情報系列とを乗算する行列乗算部と、
 前記検査行列のうち前記第2の情報系列及びパリティ系列に関わる部分行列と、前記行列乗算部の乗算結果とを用いて、LDPC復号を行うLDPC復号器と
 を具備する請求項10に記載の受信装置。
 前記LDPC復号器は、LDPC復号の行処理演算式に、前記乗算結果の正負の符号の乗算を含む
 請求項11に記載の受信装置。
 第1の情報系列と第2の情報系列とを符号化する符号化器であって、
 前記第1の情報系列から第1のパリティ系列を生成し、前記第1の情報系列と前記第2の情報系列とから第2のパリティ系列を生成する符号化器。
 前記符号化器は、低密度なパリティ検査行列Hを用いて前記第1及び第2のパリティ系列を生成する
 請求項13に記載の符号化器。
 前記パリティ検査行列Hは、
 前記第1の情報系列から前記第1のパリティ系列を求めるための部分行列H1と、
 前記第1の情報系列及び前記第2の情報系列から前記第2のパリティ系列を求めるための部分行列H2とから構成される
 請求項13に記載の符号化器。
 前記符号化器は、
 前記部分行列H1を用いて、前記第1の情報系列から前記第1のパリティ系列を生成する、第1符号化器と、
 前記部分行列H2を用いて、前記第1の情報系列及び前記第2の情報系列から前記第2のパリティ系列を生成する、第2符号器と、を具備する
 請求項13に記載の符号化器。
 前記符号化器は、
 前記第1の情報系列の所定の位置に、ビットを挿入する既知ビット挿入部、を具備する、
 請求項13に記載の符号化器。
 前記既知ビット挿入部は、
 前記パリティ検査行列Hの前記第1の情報系列に対応する列のなかで、前記第2のパリティ系列を求めるための部分行列H2の行に含まれる1が多い列に、前記ビットを挿入する
 請求項17に記載の符号化器。
 前記既知ビット挿入部は、
 前記パリティ検査行列Hの前記第1の情報系列に対応する列のなかで、前記第2のパリティ系列を求めるための部分行列H2の行に含まれる1が多い列から順にビットを挿入する
 請求項17に記載の符号化器。
 通信相手からフィードバックされる受信品質に基づいて、前記第1の情報系列に挿入するビットの数を決定する既知ビット数決定部と、をさらに具備する
 請求項17に記載の符号化器。
 前記第1の情報系列は、第1の情報ブロックに配置される系列であり、前記第2の情報系列は、第2の情報ブロックに配置される系列であり、
 前記符号化器は、前記第1及び第2の情報ブロックのブロック単位で、前記第1及び第2のパリティブロックを生成する
 請求項13に記載の符号化器。
 前記第1の情報ブロックの所定の位置に、ブロックを挿入する既知ブロック挿入部、をさらに具備する
 請求項21に記載の符号化器。
 前記既知ブロック挿入部は、検査行列Hの最小ストッピングセットを構成する列に対応する位置にブロックを挿入する
 請求項22に記載の符号化器。
 第1の情報系列と第2の情報系列とを符号化する符号化方法であって、
 前記第1の情報系列を符号化するステップと、
 前記第1の情報系列と前記第2の情報系列とを連接するステップと、
 前記連接した情報系列を符号化するステップと、
 を含む符号化方法。
 
Description:
送信装置、受信装置、符号化器 及び、符号化方法

 本発明は、前方誤り訂正(FEC:Forward Error C orrection)処理を行う送信装置、受信装置、符 化器、及び、符号化方法に関する。

 現在、3GPP(3rd Generation Partnership Project)に おいて、第3世代のセルラー移動通信システ の発展版として、Evolved UTRA(UMTS Terrestrial Ra dio Access)とUTRAN(UMTS Terrestrial Radio Access Netwo rk)と呼ばれる、IP(Internet Protocol)ベースの無 アクセスネットワークの標準化が行われて る。Evolved UTRAでは、目標最大レートは、20MH z帯域使用時に下りで100Mbps、上りで50Mbpsと規 されている。よって、最大レートでの周波 効率は、それぞれ下り5bps/Hz、上り2.5Mbps/Hz なる。

 非特許文献1では、Evolved UTRAにおける下 リンクにおける報知チャネル(BCH:Broadcast CHan nel)の構成が提案されている。図1に、提案さ ているBCHの構成を示す。この構成において 、BCHをプライマリBCHとノンプライマリBCHの2 種類に階層化して送信するようになっている 。プライマリBCHでは、基地局の使用帯域幅な ど、セルサーチ後に最初に受信する必要があ る情報が送信される。そのため、プライマリ BCHは、システムであらかじめ決められたリソ ースに固定的に割り当てられて送信される。 また、プライマリBCHは、一つの基地局の全セ クタに、同時に同一の情報が送信される。

 一方、ノンプライマリBCHでは、各セクタ 各移動端末への個別の情報が送信される。 こで、ノンプライマリBCHは、プライマリBCH 受信された後に受信されるので、あらかじ 決められたリソース以外にも割り当てて送 することができる。さらに、ノンプライマ BCHには、各セクタや各移動端末への個別の 報が含まれているので、ノンプライマリBCH は、基地局毎、セクタアンテナ毎及び又は レーム毎に異なる信号が送信される。

 例えば図1に示すように、移動端末が10MHz 域幅の受信能力をもっている場合、プライ リBCHは、中心の1.25MHz帯域幅で送信され、ノ ンプライマリBCHは、5MHz帯域幅で送信される またその他の帯域には、複数の移動端末へ データが多重された共通データチャネルが り当てられる。

 ここで、Evolved UTRAにおいて、セルのカバ レッジを広くとるために、プライマリBCHの受 信品質を向上させることが望まれる。しかし 、プライマリBCHは、1.25MHzと少ない周波数帯 幅で送信されるため、周波数ダイバーシチ ゲインを稼ぐことが難しい。

 そこで、非特許文献1では、図2に示すよう 、複数セクタに同時に送信されるプライマ BCHを、移動端末でソフト合成して受信する とで受信品質の向上を図っており、その有 性が示されている。また、プライマリBCHは 各無線フレームの先頭で送信され、かつ、 てのフレームで同一の信号であるため、時 ダイバーシチを行ってゲインを稼ぐことも 能である。
樋口他、“Evolved UTRA下りリンクにおけ 報知チャネル構成の検討、”2006年電子情報 信学会ソサイエティ大会予稿集B-5-30

 上述したように、プライマリBCHで送信さ る情報は、合成やダイバーシチ技術を使っ 、容易に受信品質(誤り率特性)を向上させ ことができる。

 しかしながら、ノンプライマリBCHは、セ タ間及びフレーム間で異なる信号が送信さ ているため、ノンプライマリBCHの受信時に 他のセクタからのノンプライマリBCHが干渉 なってしまうという問題があった。そのた 、ノンプライマリBCHで送信される情報の受 品質(誤り率特性)を向上させる技術が必要 なる。

 本発明の目的は、例えばプライマリBCHで 信される情報とノンプライマリBCHで送信さ る情報の関係のように、受信品質を確保し い第1の情報系列と受信品質の確保が困難な 第2の情報系列を送信する場合に、受信品質 確保が困難な第2の情報系列の誤り率特性を 上させることができる送信装置及び受信装 を提供することである。

 または、本発明は、プライマリBCHで送信 れる情報とノンプライマリBCHで送信される 報の関係のように、受信装置が第1の情報系 列を正しく受信した後に、第2の情報系列を 信するという構成をとる場合に、第2の情報 列の誤り率特性を向上させることができる 信装置、受信装置、符号化器、及び、符号 方法を提供することを目的とする。

 本発明の送信装置の一つの態様は、第1の 情報系列を符号化する第1の符号化器と、第1 情報系列と第2の情報系列とを連接した系列 を符号化する第2の符号化器と、前記第1及び 2の符号化器によって得られた符号化系列を 送信する送信部と、を具備する構成を採る。

 この構成によれば、第2の符号化器によっ て、第1の情報系列と第2の情報系列とを連接 た系列を符号化するようにしたことにより 第2の情報系列の符号長を長くすることがで き、その分だけ第2の情報系列の復号時の符 化利得を大きくできるので、受信品質の確 が困難な第2の情報系列の誤り率特性を向上 せることができる。

 また、本発明の送信装置の一つの態様は 前記送信部は、前記第1の符号化器により得 られる前記第1の情報系列の符号化系列と、 記第2の符号化器により得られる、前記第1の 情報系列の符号化系列、前記第2の情報系列 符号化系列及びパリティ系列のうち、前記 1の情報系列の符号化系列を除く、前記第2の 情報系列の符号化系列及び前記パリティ系列 と、を送信する構成を採る。

 この構成によれば、受信側で第1及び第2 符号化系列を復号できる最低限のデータを 信することができる。

 また、本発明の受信装置の一つの態様は 第1の符号化系列を復号することで、第1の 報系列を得る第1の復号器と、前記第1の復号 器により得られた前記第1の情報系列と、第2 符号化系列とを連接したデータを復号する とで、第2の情報系列を得る第2の復号器と を具備する構成を採る。

 この構成によれば、本発明の送信装置に り送信された第1及び第2の符号化系列から 符号化前の第1及び第2の情報系列を復号する ことができる。

 また、本発明の符号化器の一つの態様は 第1の情報系列と第2の情報系列とを符号化 る符号化器であって、前記第1の情報系列か 第1のパリティ系列を生成し、また、前記第 1の情報系列と前記第2の情報系列とから第2の パリティ系列を生成する構成を採る。

 この構成によれば、第2の符号化器によっ て、第1の情報系列と第2の情報系列とを連接 た系列を符号化するようにしたことにより 第2の情報系列の符号長を長くすることがで き、その分だけ第2の情報系列の復号時の符 化利得を大きくできるので、第2の情報系列 誤り率特性を向上させることができる。

 本発明によれば、受信品質を確保し易い 1の情報系列と受信品質の確保が困難な第2 情報系列を送信する場合に、受信品質の確 が困難な第2の情報系列の誤り率特性を向上 せることができる送信装置及び受信装置を 現できる。また、受信装置が第1の情報系列 を正しく受信した後に、第2の情報系列を受 するという構成をとる場合に、第2の情報系 の誤り率特性を向上させることができる送 装置、受信装置、符号化器、及び、符号化 法を実現できる。

報知チャネル(BCH:Broadcast CHannel)の構成 を示す図 プライマリBCHの移動端末でのソフト合 のイメージを示す図 本発明の実施の形態1に係る送信装置の 構成を示すブロック図 実施の形態1の符号化器の構成の説明に 供する図 実施の形態1の符号化器の他の構成の説 明に供する図 実施の形態1の受信装置の構成を示すブ ロック図 実施の形態1の復号器の構成を示すブロ ック図 実施の形態1のLDPC復号器の動作の説明 供する図 地上デジタル音声放送における階層伝 方式のイメージを表す図 実施の形態2の送信装置の構成を示す ロック図 実施の形態2の内符号化器の構成の説 に供する図 実施の形態2の内符号化器の他の構成 説明に供する図 実施の形態3の送信装置の構成を示す ロック図 実施の形態3の誤り訂正・検出符号化 の構成の説明に供する図 実施の形態3の受信装置の構成を示す ロック図 実施の形態3の誤り訂正復号器の構成 示すブロック図 実施の形態3の動作の説明に供する図 本発明の実施の形態4に係る符号化器 入出力関係を示す図 実施の形態4の検査行列Hの構成の一例 示す図 検査行列T1及びT2の構成を示す図 実施の形態4に係る符号化器の構成を す図 実施の形態4の検査行列Hの別の構成を す図 検査行列T1及びT2の別の構成を示す図 実施の形態4に係る符号化器の入出力 係を示す図 実施の形態4に係る復号器の構成及び 出力関係を示す図 本実施の形態4に係る復号器の別の構 を示す図 本実施の形態4に係る復号器の別の構 を示す図 実施の形態4の検査行列Hの別の構成を す図 本発明の実施の形態5に係る符号化器 構成を示す図 実施の形態5に係る符号化器の別の構 を示す図 本発明の実施の形態6に係る符号化器 構成を示す図 実施の形態6の検査行列Hの構成を示す 実施の形態6に係る復号器の構成を示 図 本発明の実施の形態7に係る符号化器 構成を示す図 実施の形態7に係る復号器の構成を示 図 本発明の実施の形態8に係る通信シス ムの全体構成を示す図 実施の形態8に係る消失訂正符号化器 構成を示す図 実施の形態8の検査行列Hの構成を示す 実施の形態8に係る消失訂正符号化器 別の構成を示す図 実施の形態8に係る通信システムの信 送受信フローを示す図 本発明の実施の形態9に係る通信シス ムの全体構成を示す図 実施の形態9のパケット生成部から生 されるパケット系列を示す図 実施の形態9の消失訂正符号化器の要 構成を示すブロック図 実施の形態9の消失訂正復号化器の要 構成を示すブロック図 実施の形態9の消失訂正符号化器の動 を説明するための図 実施の形態9の消失訂正符号化器で用 るタナーグラフを示す図 実施の形態9におけるインタリーブパ ーンの一例を示す図 実施の形態9の消失訂正復号化器の動 を説明するための図

 以下、本発明の実施の形態について図面 参照して詳細に説明する。

 (実施の形態1)
 本実施の形態では、Evolved UTRAにおけるノン プライマリBCHの受信品質の改善を行う基地局 および移動端末について説明する。

 図3に、本発明の実施の形態1に係る送信 置の構成を示す。送信装置100は、基地局に けられている。送信装置100は、プライマリBC Hで情報系列Spを、ノンプライマリBCHで情報系 列Snを、共通データチャネル(SDCH:Shared Data CH annel)で情報系列Sdを、送信するようになって る。プライマリBCHの情報系列Spは、基地局 有の情報、例えば使用帯域幅などの情報を んでいる。ノンプライマリBCHの情報系列Snは 、セクタや移動端末固有の情報などを含んで いる。SDCHの情報系列Sdは、複数の移動端末へ の送信データを含んでいる。

 符号化器101は、プライマリBCHの情報系列S pを、所定の符号長及び符号化率で誤り訂正 号化処理し、符号化系列Cpを出力する。ここ で、符号化方式としてブロック符号である低 密度パリティ検査(LDPC:Low-Density Parity-Check)符 やターボ符号を使うことができる。インタ ーバ104は、符号化系列Cpにインタリーブ処 を施す。変調器107は、インタリーブされた 号化系列CpにPSK(Phase Shift Keying)やQAM(Quadrature  Amplitude Modulation)などのデジタル変調を行い 、変調シンボルXpを出力する。

 符号化器102は、プライマリBCHの情報系列S pとノンプライマリBCHの情報系列Snとを連接し た系列Sc(=[Sp Sn])を、所定の符号長及び符号 率で誤り訂正符号化処理する。このように ることで、情報系列Snのみで誤り訂正符号化 処理を行う場合より、符号長を長くすること ができる。このとき得られるパリティ系列を Pcとすると、符号化器102は、符号化系列Cn(=[Sn  Pc])をインタリーバ105に出力し、情報系列Sp 符号化系列Sp’は破棄する。インタリーバ10 5は、符号化系列Cnにインタリーブ処理を施す 。変調器108は、インタリーブされた符号化系 列CnにQPSK、QAMなどのデジタル変調を行い、変 調シンボルXnを出力する。

 符号化器103は、SDCHの情報系列Sdを、所定 符号長及び符号化率で誤り訂正符号化処理 、符号化系列Cdを出力する。インタリーバ10 6は、符号化系列Cdにインタリーブ処理を施す 。変調器109は、インタリーブされた符号化系 列CdにQPSK、QAMなどのデジタル変調を行い、変 調シンボルXdを出力する。

 サブキャリアマッピング部110は、変調シ ボルXp、Xn、XdをOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)信号のサブキャリアにマッピング る。マッピング方法の一例として、図1に示 す構成を採ることができる。この場合、中央 の1.25MHzの帯域にXpをマッピングし、中央の1.2 5MHzの帯域を除いた5MHzの帯域にXnをマッピン し、その他の帯域にXdをマッピングする。な お、プライマリBCHとノンプライマリBCHを送信 するのは、送信フレームの先頭のサブフレー ムのみであり、その他のサブフレーム送信時 は、サブキャリアマッピング部110は全てのサ ブキャリアにXdをマッピングする。

 IFFT処理部111は、サブキャリア信号にIFFT 施すことで、マルチキャリア変調を行う。 ード区間付加部112は、マルチキャリア変調 号の先頭に所定の長さのガード区間を付加 る。送信部113は、ガード区間が付加された ルチキャリア変調信号に、D/A変換、周波数 換、増幅などの信号送信処理を行い、処理 の信号を送信アンテナに供給する。

 図4に、符号化器102の構成を示す。図4の 号化器102は、ビット連接部102-1と、LDPC符号 器102-2と、符号語分離部102-3とを有する。符 化器102は、ビット連接部102-1にプライマリBC Hの情報系列SpとノンプライマリBCHの情報系列 Snを入力し、これらを連接した系列Sc(=[Sp Sn]) を出力する。LDPC符号化器102-2は、連接された 系列ScをLDPC符号化することで、連接された系 列Scの符号化系列Sc’と、パリティ系列(パリ ィビット)Pcとを出力する。符号語分離部102- 3は、入力データから、符号化系列Sc’のうち 、ノンプライマリBCHの情報系列Snについての 号化系列Sn’と、パリティ系列(パリティビ ト)Pcを分離して、符号化系列Sn’とパリテ 系列Pcのみを出力する。

 すなわち、符号語分離部102-3は、LDPC符号 器102-2により得られた、プライマリBCHの符 化系列Sp’、ノンプライマリBCHの符号化系列 Sn’及びパリティ系列Pcのうち、プライマリBC Hの符号化系列Sp’を出力せずに、ノンプライ マリBCHの符号化系列Sn’及びパリティ系列Pc 符号化系列Cnとして出力する。

 このように、符号化器102は、ノンプライ リBCHの情報系列Snを単独で符号化せずに、 ライマリBCHの情報系列SpとノンプライマリBCH の情報系列Snとを連接した情報系列Scを符号 し、ノンプライマリBCHの符号化系列Sn’及び パリティ系列Pcからなる符号化系列Cnを得る うにしたので、情報系列Snのみで誤り訂正符 号化処理を行った場合と比較して、ノンプラ イマリBCHについての符号長を長くすることが できる。この結果、ノンプライマリBCHの情報 系列Spについての誤り率特性を向上させるこ ができる。

 図5に、符号化器102の別の構成例を示す。 図5の符号化器102は、図4の構成と比較して、 ット連接部102-1とLDPC符号化器102-2との間に ンタリーブ部102-4が設けられていると共に、 LDPC符号化器102-2と符号語分離部102-3との間に インタリーブ部102-5が設けられている。す わち、LDPC符号化器102-2は、インタリーブ後 連接系列ScIをLDPC符号化する。デインタリー 部102-5は、符号化系列ScI’とパリティビッ Pcのうち符号化系列ScI’のみをデインタリー ブ処理し、符号化系列Sc’とパリティビットP cを出力する。このように、図5の構成におい は、インタリーブ後の連接系列ScIをLDPC符号 化するので、ノンプライマリBCHの情報系列Sn データの並び等に起因する誤り訂正能力の 下を抑制でき、ノンプライマリBCHの情報系 Spについての誤り率特性を一段と向上させ ことができる。

 図6に、本発明の実施の形態1に係る受信 置の構成を示す。受信装置200は、移動端末 設けられている。受信装置200は、受信アン ナによって、送信装置(基地局)100から送信さ れた信号を受信する。受信部201は、受信信号 に対し、周波数変換、増幅、A/D変換、周波数 ・時間同期などの受信信号処理を行う。ガー ド区間除去部202は、受信した各OFDMシンボル 先頭に付加されているガード区間を除去す 。FFT処理部203は、ガード区間除去後の信号 FFTすることで、サブキャリア信号を抽出す 。

 サブキャリアデマッピング部204は、事前 決められたサブキャリアにマッピングされ いるプライマリBCHの受信シンボルXprを抽出 、これを復調器205に出力する。復調器205は 受信シンボルXprを復調し、これをデインタ ーバ208に出力する。デインタリーバ208から 、プライマリBCHの符号化系列Cprが出力され 。復号器211は、所定の符号長及び符号化率 符号化されている符号化系列Cprを復号する とで、プライマリBCHの情報系列Sprを得る。

 受信装置(移動端末)200は、使用帯域・マ ピング情報抽出部220によって、プライマリBC Hの情報Sprに含まれ、送信装置(基地局)100が使 用している周波数帯域幅及びノンプライマリ BCHがマッピングされている周波数帯域の情報 を抽出し、これらの情報をサブキャリアデマ ッピング部204に送出する。サブキャリアデマ ッピング部204は、使用帯域・マッピング情報 に基づいて、所定のサブキャリアに割り当て られているノンプライマリBCHのシンボルXnr及 びSDCHのシンボルXdrを抽出し、これらのシン ルXnr、Xdrをそれぞれ復調器206、207に送出す 。

 ここで、復号器211で復号されたプライマ BCHの情報系列Sprに誤りがある場合、受信装 200は、使用帯域・マッピング情報を読み取 ないので、次の送信フレームのプライマリB CHを受信するまで受信処理を停止する。

 復調器206は、ノンプライマリBCHの受信シ ボルXnrを復調し、これをデインタリーバ209 出力する。デインタリーバ209からは、ノン ライマリBCHの符号化系列Cnrが出力される。

 復号器212は、ノンプライマリBCHの符号化 列Cnrと、復号したプライマリBCHの情報系列S prとを用いて、ノンプライマリBCHの情報系列S nrを得るようになっている。実際には、復号 212は、ノンプライマリBCHの符号化系列Cnrと 復号したプライマリBCHの情報系列Sprとを連 させ、この連接された系列Cc(=[Spr Cnr])の復 を行うことで、ノンプライマリBCHの情報系 Snrを得るようになっている。

 図7に、復号器212の構成を示す。図7の構 は、送信側で符号化方式としてLDPC符号化を っているので、誤り訂正符号化方式にLDPC符 号を用いた場合の例である。復号器212は、Hsp 記憶部214、Hn記憶部215、乗算器216、LDPC復号器 217で構成される。

 以下では、例を挙げて復号器212の動作を 明する。図8Aで示される検査行列を用いた 合を考える。この検査行列は、符号長12、符 号化率2/3のLDPC符号を定義する。検査行列の ち、Sp、Sn、Pcに対応する部分の部分行列を それぞれHsp(図8B)、Hsn、Hpcと定義する。またH n=[Hsn Hpc](図8C)とする。Hsp記憶部214には、部 行列Hspが記憶されている。またHn記憶部215に は、部分行列Hnが記憶されている。

 乗算器216は、復号器211で復号されたプライ リBCHの情報系列SprとHsp記憶部214に記憶され いる部分行列Hspの行列乗算を行う。ここで Sprを(s1、s2、s3、s4)とすると、乗算結果Ep=(e1 、e2、e3、e4)は、次の式(1)で表される

 さらに、乗算器216は、“0”と“1”で表 れるEpの各要素を、“1”と“-1”で表される シンボルに変換する。その後、乗算器216は、 乗算結果EpをLDPC復号器217に送出する。LDPC復 器217は、乗算部216の乗算結果Epとデインタリ ーバ209から送られてきた符号化系列Cnr、Hn記 部215に記憶されている部分行列Hnを用いてLD PC復号処理を行う。

 LDPC復号器217で行うLDPC復号アルゴリズムを 下に記述する。LDPC復号器217は、min-sum復号に 基づくLDPC復号を行う。ここで、部分行列Hnは 、2元(K×J)行列であり、LDPC符号の検査行列で る。図8の例では、K=4、J=8である。ここで、 検査行列Hnのk行j列目の要素H kj と表記する。集合[1、J]の部分集合A(k)、B(j)を 、次の式(2)のように定義する。

 すなわち、A(k)は検査行列Hのk行目におい 、要素が“1”の列インデックスの集合を表 し、B(j)は検査行列Hのj列目において、要素が “1”の行インデックスの集合を示す。また 集合A(k)から要素jを除いた、残りの要素j’ 、j’∈A(k)\jと表す。同様に、集合B(j)から要 素kを除いた、残りの要素k’を、k’∈B(j)\kと 表す。

 ステップ1(初期化) : H kj =1を満たす全ての組(k、j)に対して、対数事前 値比β kj =0とする。また、反復回数のカウンタとする 数をq=1とし、最大反復回数をQに設定する。

 ステップ2(行処理) : k=1、2、…、Kの順にH kj =1を満たす全ての組(k、j)に対して、次の更新 の式(3)を利用して対数外部比α kj を更新する。
なお、式(3)における、λ j はノンプライマリBCHの符号化系列Cnに相当し (c 1 、…、c J )は受信されたノンプライマリBCHの符号化系 Cnrに相当する。

 ステップ3(列処理) : j=1、2、…、Jの順に、 H kj =1を満たす全ての組(k、j)に対して、次の更新 の式(4)を利用してβ kj を更新する。

 ステップ4(事後確率の計算) : min-sum復号後 LLRが、次の式(5)として与えられる。

 ステップ5(一時推定後の計算) : j∈[1、J]に ついて、次の式(6)を計算する。

 ステップ6(パリティ検査) : 一時推定語が 号語になっているかどうかを検査する。も 、(c 1 、…、c J )が、次の式(7)を満たせば、(c 1 、…、c J )を推定語として出力し、アルゴリズムを終 する。

 ステップ7(反復回数のカウント) : もし、q& lt;Qならば、qをインクリメントしてステップ2 に戻る。q=Qならば、(c 1 、…、c J )を推定語として出力し、アルゴリズムを終 する。

 ここで、LDPC復号器217は、ステップ2におい 式(3)を実行することが、従来のmin-sum復号と なる。式(3)においてsign(e k )を乗ずることにより、検査行列Hで定義され LDPC符号の復号を、部分行列Hnと乗算結果Ep けで、実現することができる。これは、本 施の形態では、受信したプライマリBCHの情 系列Sprに誤りがない故に実現できる処理で る。

 復号器212は、復号により得た情報系列(=[S nr Pcr])を、ノンプライマリBCHの情報系列Snrと パリティビットPcrとに分割し、ノンプライマ リBCHの情報系列Snrのみを出力する。

 復調器207は、SDCHの受信シンボルXdrを復調 し、これをデインタリーバ210に出力する。デ インタリーバ210からは、SDCHの符号化系列Cdr 出力される。復号器213は、所定の符号長及 符号化率で符号化されている符号化系列Cdr 復号することで、SDCHの情報系列Sdrを得る。

 上述したように、本実施の形態によれば 送信装置(基地局)100によって、ノンプライ リBCHの情報系列Snを、プライマリBCHの情報系 列Spも含めた長い符号長で符号化し、受信装 (移動端末)200によって、受信したプライマ BCHの値を使って、長い符号長でノンプライ リBCHの情報系列Snrを復号した。

 これにより、ノンプライマリBCHだけで符 化するよりも、高い符号化利得を得ること でき、ノンプライマリBCHの受信特性を改善 きる。すなわち、干渉が存在する環境下で 耐干渉性を向上するという目的を達成でき 。さらに、通常、符号長を長くする場合に 、追加の情報ビットが必要となるが、本発 では、追加の情報ビットとして既知のプラ マリBCHを用いているので、送信するノンプ イマリBCHの情報ビット数を増減させること く符号長を長くできる。

 また、受信装置(移動端末)200は、まず、 ライマリBCHの情報系列を受信・復号し、送 装置(基地局)100が使用している帯域幅などの 情報を得た後に、ノンプライマリBCHの情報系 列の受信・復号を行うので、ノンプライマリ BCHの復号時には、正しいプライマリBCHの情報 系列を使用できる。そのため、プライマリBCH も含めた符号長で符号化したノンプライマリ BCHに対応する符号語Cnrの復号を、ノンプライ マリBCHだけの短い符号長の復号器212で実現で きる。このようにすることで、受信装置(移 端末)200は、長い符号長に対応した復号器を える必要がなくなるので、回路規模の削減 新規ハードウェア開発コストの削減が可能 なる。

 なお、本実施の形態では、図1に示すチャ ネル構成を採ったが、異なる構成を採った場 合でも、本発明を適用することができる。例 えば、プライマリBCHとノンプライマリBCHの送 信帯域が離れている場合でも、図3における ブキャリアマッピング部110のマッピングパ ーン、及び、図6におけるサブキャリアデマ ピング部204のデマッピングパターンを変更 れば、本実施の形態の送信装置100および受 装置200を適用できる。

 なお、本実施の形態では、送信装置100、 信装置200とも一つの送信・受信アンテナを えるという構成を例に説明したが、本発明 、それぞれ複数のアンテナを備える多入力 出力(MIMO)システムに適用することもできる この場合、ノンプライマリBCHは、セクタ間 干渉だけでなく、異なる空間多重ストリー からの干渉もうけるため、本発明によって 号化利得を向上することは一層効果的であ 。

 なお、本実施の形態ではノンプライマリB CHの情報系列Snの符号化時に、プライマリBCH 情報系列SpとノンプライマリBCHの情報系列Sn 連接した情報系列Scで符号化するという構 を採ったが、連接した情報系列Scの系列長が 情報系列長と異なっていてもゼロパディング 又はパンクチャなどの操作を行うことで、符 号長を長くして符号化することができる。

 例えば、連接した情報系列Scの系列長が 所定の符号長の情報系列長に満たない場合 ゼロ系列をパディングして符号化処理を行 てもよい。この場合、パディングしたゼロ 列は送信せず、受信装置200での復号時に再 ゼロ系列をパディングして復号する。また 連接した情報系列Scの系列長が、所定の符号 長の情報系列長より長い場合は、プライマリ BCHの情報系列Spの情報系列の一部を削除(パン クチャ)することで、連接した情報系列Scの系 列長を所定の符号長の情報系列長にあわせる 。このとき、パンクチャする規則を送信装置 100と受信装置200とで共有しておけば、受信装 置200は、ノンプライマリBCHの情報系列Snの復 時に、同じ規則でプライマリBCHの情報系列S pをパンクチャし、復号に利用できる。この きの規則として例えば、以下の規則等を使 ことができる。

 ・Spの先頭からLビットパンクチャする(Lは 定の符号長の情報系列長を超えるビットの )
 ・Spの最後尾からLビットパンクチャする
 ・Spの情報系列長KpをLで割った数をMとする 、Mビットおきにパンクチャする

 (実施の形態2)
 本実施の形態は、地上デジタル放送などで いられている階層伝送方式に、本発明を適 したものである。以下では、地上デジタル 声放送で用いられている階層伝送方式を例 、本実施の形態を説明する。

 図9は、地上デジタル音声放送における階 層伝送方式のイメージを表す図である。図9 例では、データ階層は2階層であり、3セグメ ント同時に送信される。3セグメント形式で 、中央部の1つのOFDMセグメントと他の二つの OFDMセグメントとで、伝送特性の異なる2つの 層を同時に伝送する階層伝送が可能である 各階層は、階層毎にキャリア変調方式、内 号の符号化率、及び時間インタリーブ長な のパラメータを指定することが可能である なお、中央部のOFDMセグメントについては、 周波数インタリーブをそのセグメント内のみ で行うことで、1セグメント形式の信号のみ 受信する受信機を用いて、サービスの一部 受信することを可能にしている。

 図10に、階層伝送を行う送信装置の構成 示す。送信装置300は、基地局に設けられて る。TS再多重部301は、1セグメント放送のTS(Tr ansport Stream)および3セグメント放送のTSを多 する。外符号化器302は、多重されたTSを、誤 り訂正符号化する。階層分割部303は、外符号 化された系列を再び、1セグメント放送のTSと 3セグメント放送のTSに分割し、1セグメント 送のTSを階層信号処理部304-1に、3セグメント 放送のTSを階層信号処理部304-2にそれぞれ送 する。

 階層信号処理部304-1、304-2はそれぞれ、入 力された1セグメント放送のTS、3セグメント 送のTSに対し、エネルギー拡散処理、遅延補 正及びバイトインタリーブなどの処理を行う 。

 内符号化器305は、階層処理された1セグメ ント放送のTS(S1)を入力し、これを誤り訂正符 号化し、符号化系列D1を出力する。

 内符号化器306は、3セグメント放送のTSの 号化を行う際に、1セグメント放送のTSも利 して符号化を行う。

 図11に、内符号化器306の構成を示す。内 号化器306は、ビット連接部306-1と、内符号化 部306-2と、符号語分離部306-3とを有する。内 号化器306は、ビット連接部306-1に3セグメン 放送のTS(S3)及び1セグメント放送のTS(S1)を入 し、これらを連接した系列を出力する。内 号化部306-2は、連接された系列を内符号化 ることで、3セグメント放送の符号化系列S3 、1セグメント放送の符号化系列S1’及びパ ティ系列(パリティビット)Pnからなる符号化 列D3を出力する。符号語分離部306-3は、内符 号化部306-2により得られた、3セグメント放送 の符号化系列S3’、1セグメント放送の符号化 系列S1’及びパリティ系列(パリティビット)Pn のうち、1セグメント放送の符号化系列S1’を 出力せずに、3セグメント放送の符号化系列S3 ’及びパリティ系列(パリティビット)Pnを符 化系列D2として出力する。

 具体的に説明する。ここで、1セグメントの 放送TSの一部分である長さK1の情報系列をS1、 3セグメント放送のTSの一部分である長さK3の 報系列をS3とする。内符号化部306-2はブロッ ク符号化を行う。このとき使用できるブロッ ク符号化方式の例として、LDPC符号が挙げら る。内符号化部306-2により得られる符号化系 列D3は、次の式(8)のように表される。

 このうち、符号化系列S1は、3セグメント 送のTSの送信には必要ない情報なので符号 分離部306-3によって破棄し、内符号化器306は 符号化系列D2=[S3’ Pn]を送信する。

 このようにすることで、内符号化器306は 情報系列S3だけを用いて符号化を行う場合 り、情報系列S3を長い符号長で符号化をする ことができる。この結果、受信時の符号化利 得が増大し、3セグメント放送のTSの受信品質 (誤り率特性)が向上する。

 特に、地上波デジタル放送において、階 伝送を行う場合、上位階層でビットレート 高い情報(例えばハイビジョン映像)を送信 るため、上位階層では、下位階層に比べて64 QAMなどの変調度は高いが、誤り易い変調方式 が使われる。本発明を用いれば、上位階層の 符号化利得を増大し、誤りに対して耐性を持 たせることができ、高品質伝送を提供できる 。

 図12に、内符号化器306の別の構成例を示 。図12の内符号化器306は、図11の構成と比較 て、ビット連接部306-1と内符号化部306-2との 間にインタリーブ部306-4が設けられていると に、内符号化部306-2と符号語分離部306-3との 間にデインタリーブ部306-5が設けられている すなわち、内符号化部306-2は、インタリー 後の連接系列SIを符号化する。デインタリー ブ部306-5は、符号化系列S1’、S3’とパリティ ビットPnのうち符号化系列S1’、S3’のみをデ インタリーブ処理する。

 図10に戻って送信装置300の全体構成につ て説明を続ける。

 キャリア変調部307-1、307-2はそれぞれ、符 号化系列D1、D2をビットインタリーブした後 PSK、QAMなど階層に応じたデジタル変調方式 変調する。階層合成部308は、1セグメント放 のTSと3セグメント放送のTSを合成する。

 インタリーバ309は、合成されたシンボル 列に対し、時間・周波数インタリーブを施 。OFDMセグメントフレーム構成部310は、イン タリーブされたシンボル系列をOFDMセグメン フレームに割り当てる。

 IFFT部311は、IFFT処理を行うことで、OFDM変 を行う。ガード区間付加部312は、所定の長 のガード区間を各OFDMシンボルの先頭に付加 する。送信部313は、ガード区間が付加された マルチキャリア変調信号に、D/A変換、周波数 変換、増幅などの信号送信処理を行い、送信 処理後の信号を送信アンテナに供給する。

 上述したように、本実施の形態によれば 上位階層の情報系列S3を下位階層の情報系 S1も含めた長い符号長で符号化したことによ り、上位階層だけで符号化するよりも高い符 号化利得を得ることができ、上位階層の受信 特性を改善できる。さらに、通常、符号長を 長くする場合には、追加の情報ビットが必要 となるが、本実施の形態では、追加の情報ビ ットとして既知の下位階層のビットを用いて いるので、送信する上位階層の情報ビット数 を増減させることなく符号長を長くできる。

 なお、本実施の形態では地上デジタル音 放送における3セグ放送を例として説明した が、例えば13セグ放送等、階層伝送を行う伝 方式に広く適用することができる。

 また、本実施の形態では、データ階層数 2として説明したが、階層数は3以上であっ もよい。要は、上位の階層の情報系列の符 化時に、それより下位の階層の情報系列と 接した後に符号化すればよい。これにより 符号長を長くとることができ、復号時の符 化利得を向上できる。

 (実施の形態3)
 本実施の形態は、本発明による複数の情報 列を連接して符号化するという原理を、ハ ブリットARQ(Automatic Repeat reQuest)に適用した ものである。本実施の形態では、誤った誤り 訂正符号化ブロックの再送時に、複数の誤り 訂正符号化ブロックを組み合わせることで、 前回の送信時より長い符号長で再送する誤り 訂正符号語ブロックを構成し、そのパリティ 部分のみ送信する。

 図13に、本実施の形態の送信装置の構成 示す。

 送信装置400は、送信データ信号を、送信 ータ信号記憶器401と送信データ信号選択部4 02に入力する。送信データ信号記憶器401は、 力された送信データ信号を記憶する。

 送信データ信号選択部402は、初回の送信 には、新たに入力された送信データ信号を り訂正・検出符号化器403に送出し、再送時 は、送信データ信号記憶器401に記憶されて る送信データを誤り訂正・検出符号化器403 送出する。

 ここで、誤り訂正・検出符号化器403は、J種 類(N 1 、N 2 、・・・、N J  但し、N 1 <N 2 <・・・<N J )の長さの誤り訂正符号語ブロック及びI種類( R 1 、R 2 、・・・、R I  但し、R 1 <R 2 <・・・<R I )の符号化率の符号化に対応可能に構成され いる。誤り訂正・検出符号化器403は、デー 信号に対し、所定の符号長N j ・符号化率R i で誤り訂正及び誤り検出符号化を行う。この ときの符号化方式として、例えば、LDPC符号 、畳み込み符号化又はターボ符号化された 号語に、CRC(Cyclic Redundancy Check)などの誤り 出用のパリティビットを付与する符号化方 などを利用することができる。特に、LDPC符 は、その符号の構成から誤り訂正符号化と り検出符号化を同時に実施することができ ため、本実施の形態ではLDPC符号を使った構 成を例にとって説明する。

 誤り訂正・検出符号化器403は、まず、送信 ータS i (i=1、2、・・・、Ns)をK i ビットずつN B 個のブロックに分割する。以降、このブロッ クを誤り訂正符号語ブロックと呼ぶ。なお、 N s /N B が整数にならない場合は、S i の後に適当なビットを追加してN s /N B が整数になるように送信ビット数を調整する 。次に、誤り訂正・検出符号化器403は、誤り 訂正符号語ブロックごとにLDPC符号化を行う ここで、LDPC符号化は、N j ビットからなる誤り訂正符号語ブロックをC M j ×N j サイズのLDPC符号の検査行列をH 1 とすると、次の式(9)を満たす任意の方法で行 われる。

 図14に、本実施の形態による誤り訂正・ 出符号化器403の構成を示す。誤り訂正・検 符号化器403は、送信データ信号選択部402か 出力されたデータD1、D2を切り替え器403-1に 力する。切り替え器403-1は、再送要求信号が 再送を要求しないものであった場合には、初 回送信データD1、D2を誤り訂正・検出符号化 403-2に送出する。これに対して、切り替え器 403-1は、再送要求信号が再送を要求するもの あった場合には、送信データ信号記憶器401 記憶されていた再送データD1、D2をビット連 接部403-3に送出する。

 ビット連接部403-3は、再送データD1、D2を 接したデータD3を形成し、これを誤り訂正 検出符号化部403-4に送出する。

 誤り訂正・検出符号化部403-2は、初回送信 ータD1、D2をそれぞれ、符号長N i で符号化することで、符号化データC1=[D1 P1] C2=[D2 P2]を形成し、これらを切り替え器403-6 に送出する。ここで、P1、P2は符号化によっ 得られたパリティビットを表す。

 誤り訂正・検出符号化部403-4は、再送デー D1、D2が連接された再送データD3を、初回送 時の符号長N i よりも長い符号長N k で符号化することで、符号化データC3=[D3 P3]( =[D1 D2 P3])を形成し、これらを符号語分離部4 03-5に送出する。ここで、P3は符号化によって 得られたパリティビットを表す。

 符号語分離部403-5は、入力した符号化デ タC3からパリティビットP3を分離し、パリテ ビットP3のみを出力する。

 切り替え器403-6は、再送要求信号が再送 要求しないものであった場合には、誤り訂 ・検出符号化部403-2からの符号化データC1、C 2を選択して出力する。これに対して、切り え器403-6は、再送要求信号が再送を要求する ものであった場合には、符号語分離部403-5か のパリティビットP3を選択して出力する。

 このように、誤り訂正・検出符号化器403 、誤った誤り訂正符号化ブロックの再送時 、複数の誤り訂正符号化ブロックを組み合 せることで、前回の送信時より長い符号長 再送する誤り訂正符号語ブロックを構成し そのパリティ部分のみ出力するようになっ いる。

 送信データ信号生成器404は、誤り訂正・検 符号化器403からの出力信号に所定の変調処 を施すことで送信データ信号を生成し、こ を信号送信部406に送出する。制御信号生成 405は、LDPC符号の符号長・符号化率、誤り訂 正符号語ブロック数N B 、各誤り訂正符号後ブロックが再送であるか 初回送信であるかを示す再送フラグ、変調方 式、同期・チャネル推定用のプリアンブル信 号などから構成される制御信号を生成し、こ れを信号送信部406に送信する。信号送信部406 は、制御信号とデータ信号を送信フレーム中 の所定位置に配置し、さらにそれを無線信号 に変換することで送信信号を生成し、それを アンテナから送信する。

 また、送信装置400は、信号受信部407によ て、後述する図15の受信装置500から送信さ た再送要求信号を受信する。再送要求信号 コード部408は、受信された再送要求信号に 定の復調・復号処理を施し、再送要求信号 含まれる誤り検査結果を復元し、この誤り 出結果(図では再送要求信号と記した)を送信 データ信号選択部402及び誤り訂正・検出符号 化器403に送出する。

 図15に、送信装置400から送信された信号 受信する受信装置の構成を示す。受信装置50 0は、アンテナで受信した信号をデータ信号 信部501及び制御信号受信部502に入力する。

 制御信号受信部502は、パケットの先頭、中 又は最後に位置する制御信号ブロックの復 及びデコードを行う。ここで、制御信号に 、誤り訂正符号語ブロックのブロック数N B や再送フラグ、誤り訂正符号語の符号長、符 号化率が含まれている。制御信号受信部502は 、誤り訂正符号語ブロックのブロック数N B を、誤り検出結果記憶器505に送出する。また 、制御信号受信部502は、再送フラグを誤り訂 正復号器503に送信する。なお、制御信号には 、受信信号の変調方式や同期・チャネル推定 用のプリアンブル信号も含まれているが、本 発明とは直接関係しないので、その説明は省 略する。

 データ信号受信部501は、初回送信信号の受 時には、N B 個の誤り訂正符号語ブロックで構成されるデ ータ信号の受信を行う。また、データ信号受 信部501は、再送信号の受信時には、N P 個のパリティブロックで構成されたデータ信 号の受信を行う。データ信号受信部501は、受 信したデータ信号を誤り訂正復号器503に送出 する。また、データ信号受信部501は、再送時 の処理に使うため、受信したデータ信号を復 調信号記憶器506に送出する。復調信号記憶器 506は対応する誤り訂正符号語ブロックごとに データ信号を記憶する。

 誤り訂正復号器503は、先頭の誤り訂正符 語ブロックから順に、誤り訂正復号処理を う。誤り訂正復号器503は、再送フラグに基 き、復号する誤り訂正符号語ブロックが、 回送信のブロックであれば受信データのみ 使って誤り訂正復号処理を行う。これに対 て、誤り訂正復号器503は、復号する誤り訂 符号語ブロックが、再送ブロックであれば 復調信号記憶器506に記憶されている前回送 時の受信データと今回受信した受信データ 利用して誤り訂正復号処理を行う。なお、 回送信の場合、再送フラグは全ての誤り訂 符号語ブロックで初回送信を示すので、受 データのみを使って誤り訂正復号処理を行 。

 図16に、本実施の形態による誤り訂正復 器503の構成を示す。誤り訂正復号器503は、 ータ信号受信部501から出力されたデータ信 を切り替え器503-1に入力する。切り替え器503 -1は、再送フラグに基づき、再送フラグが再 でないことを示す場合には、データ信号す わち初回送信の符号化データC1’=[D1’ P1’ ]、C2’=[D2’ P2’]を、誤り訂正復号部503-2に 出する。

 これに対して、切り替え器503-1は、再送 ラグが再送であることを示す場合には、デ タ信号すなわち再送により伝送されたパリ ィビットP3’を受信語連接部503-3に送出する

 受信語連接部503-3は、パリティビットP3’に 、復調信号記憶器506に記憶されている前回の 受信時の受信データすなわち符号化データD1 、D2’を、次の式(10)のように連接し、連接 た符号語Ckを続く誤り訂正復号部503-4に送出 する。

 誤り訂正復号部503-4は、連接された長さNk の符号語Ckを、誤り訂正復号部503-2の符号長Ni よりも長い符号長Nkで誤り訂正復号する。

 切り替え器503-5は、再送フラグが再送で いことを示す場合には、誤り訂正復号部503-2 の復号結果を出力し、再送フラグが再送であ ることを示す場合には、誤り訂正復号部503-2 復号結果を出力する。

 誤り訂正復号器503は、誤り訂正復号を施 た受信データを誤り検出器504と受信データ 合部509に送出する。その後、誤り訂正復号 503は、次の誤り訂正符号語ブロックの誤り 正復号処理を行う。

 誤り検出器504は、誤り訂正復号された誤り 正符号語ブロックの誤り検出を行う。LDPC符 号の場合、誤り検出は、前述した検査行列H1 、復号した誤り訂正符号語ブロックC’が、 次の式(11)を満たすかどうかで検出する。

 復号した誤り訂正符号語ブロックC’に誤 りがある場合、式(11)の右辺はゼロベクトル ならない。誤り検出器504は、誤り検出結果 符号化したものを誤り検出結果記憶器505に 信し、次の誤り訂正符号語ブロックの誤り 出を行う。ここで、誤り検出結果の符号化 一例として、誤りがない場合「0」を、誤り ある場合「1」を送信するといった方法を利 用できる。

 誤り検出結果記憶器505は、N B 個の記憶アドレスを持ち、誤り検出器504から 出力される誤り訂正符号語ブロックごとの誤 り検出結果を逐次記憶する。誤り検出結果記 憶器505は、n B 番目の記憶アドレスにn B 番目の誤り訂正符号語ブロックの誤り検出結 果を記憶する。

 N B 個の誤り訂正符号語ブロック全ての誤り検出 が終了し、全ての検出結果が「0」である場 の動作を説明する。

 この場合、誤り検出結果記憶器505は、復 信号記憶器506に蓄えられている誤り訂正符 語ブロックごとの受信データの、消去を指 する記憶データ制御信号を送信する。復調 号記憶器506は、誤り検出結果記憶器505から 力される記憶データ制御信号に基づいて、 憶してある受信データの消去を行う。

 また、誤り検出結果記憶器505は、誤り検 結果を受信データ照合部509に送出する。受 データ照合部509は、受信データと誤り検出 果を照合し、誤りがない誤り訂正符号語ブ ックに対応する受信データを後段に送出す 。なお、この場合、全ての検出結果が「0」 であるので、全ての受信データを送出する。

 次に、誤り検出結果が「1」である誤り訂 正符号語ブロックが送信されてきた場合の動 作を説明する。

 この場合、誤り検出結果記憶器505は、誤 検出結果が「1」である誤り訂正符号語ブロ ックを検出したら、復調信号記憶器506に、誤 り検出結果が「0」である誤り訂正符号語ブ ックの受信データの消去及び誤り検出結果 「1」である誤り訂正符号語ブロックの受信 ータの保持を指示する記憶データ制御信号 送出する。

 また、誤り検出結果記憶器505は、再送要 信号生成部507に、誤り検出結果が「1」であ る誤り訂正符号語ブロックの再送を指示する 再送ブロック指示信号を送信する。

 また、誤り検出結果記憶器505は、誤り訂 符号語ブロックごとの誤り検査結果を受信 ータ照合部509に送出する。受信データ照合 509は、受信データと誤り検出結果を照合し 誤りがない誤り訂正符号語ブロックに対応 る受信データのみを後段に送出する。

 復調信号記憶器506は、記憶データ制御信 に基づき、誤り検出結果が「0」である誤り 訂正符号語ブロックの受信データを消去する 。また、復調信号記憶器506は、誤り検出結果 が「1」である誤り訂正符号語ブロックの受 データは保持する。再送要求信号生成部507 、誤り検出結果記憶器505から送られてきた 送ブロック指示信号に基づき、再送する誤 訂正符号語ブロックを記した再送要求信号 生成し、これを信号送信部508に送出する。 号送信部508は、再送要求信号に、所定の符 化処理及び変調処理を施し、送信装置400へ 信する。

 以上説明した本実施の形態における信号 受信フローを、図17を例に用いて説明する この例では、送信装置400は、送信データD1、 D2の送信を行うものとする。

(1)送信装置400は、送信データD1、D2を、符号 長N1、符号化率R1で符号化し、誤り訂正符号 ブロックC1=[D1 P1]、C2=[D2 P2]を得る。(2)送信 装置400は、誤り訂正符号語ブロックC1、C2を 信装置500に送信する。(3)受信装置500は、通 路を通ってきた誤り訂正符号語ブロックC11 C21を受信し、誤り訂正復号を行う。受信装 500は、誤り検出を行い、受信データD1 1 、D2 1 に誤りがないかを検出する。

 以下では、受信データD1 1 、D2 1 が誤っているときの例を説明する。(4)受信装 置500は、誤り訂正復号前の受信データD1 1 、D2 1 を復調信号記憶器506に蓄積する。(5)受信装置 500は、送信データD1、D2の再送を要求する、 送要求信号を送信装置400に送信する。(6)送 装置400は、再送要求信号を受け取ったら、 信データD1、D2を連接したD3=[D1 D2]を符号長N2 (ただし、N1<N2)、符号化率R2で符号化し、誤 り訂正符号語ブロックC3=[D3 P3]を得る。

(7)送信装置400は、符号化で得たパリティブロ ックP3のみを、受信装置500に送信する。(8)受 装置500は、通信路を通ってきたパリティブ ックP3 1 を受信し、復調信号記憶器506に蓄積されてい るD1 1 、D2 1 及びP3 1 を使って誤り訂正復号を行い、さらにその復 号結果の誤り検出を行う。(9)受信装置500は、 復号結果が誤っていなければ、(8)の復号処理 により得られたD1 2 、D2 2 を受信データとして後段に送出する。(10)受 装置500は、正しく復号できたことを示す確 応答信号を送信装置400に送信する。

 以上説明したように、本実施の形態によ ば、誤った誤り訂正符号語ブロックの再送 には、前回より長い符号長で符号化し、そ パリティ部分のみを送信したことにより、 送時には誤り訂正能力の強い長い符号長で 号化でき、さらに、そのパリティ部分のみ 送信することで、再送にかかる通信帯域を 減することができる。

 なお、本実施の形態において、送信装置4 00は、パリティブロックのみを送信すること したが、パリティブロックだけでなく誤り 正符号語ブロック全体を送信することにし もよい。このようにすれば、受信装置500の 号時に新たなに送信された誤り訂正符号語 ロック全体も利用することができるので、 号時の利得が向上する。

 (実施の形態4)
 本実施の形態では、複数の階層データを連 したデータを符号化する符号化器について 図面を参照しながら説明する。本実施の形 では、符号化方式として低密度パリティ検 符号(LDPC符号)を用い、又、階層数が2の場合 を例に説明する。

 図18に、符号化器600の入出力関係を示す 符号化器600は、第1階層データS1及び第2階層 ータS2を入力とし、第1階層データS1、第1階 パリティP1、第2階層データS2、及び、第2階 パリティP2を出力する。以下では、第2階層 ータS2が、第1階層データS1より上位の階層 ータであるとする。

 符号化器600は、図19に示す検査行列Hで定 されるLDPC符号の符号化を行う。検査行列H 、部分行列H1と部分行列H2とに分割可能な構 を採る。

 部分行列H1は、第1階層データS1に対応す 検査行列Hs1と、第1階層パリティP1に対応す 検査行列T1とから構成される。また、部分行 列H1において、第2階層データS2に対応する部 及び第2階層パリティP2に対応する部分はゼ 行列で構成される。

 部分行列H2は、第1階層データS1及び第2階 データS2に対応するHs2と、第2階層パリティP 2に対応する検査行列T2とから構成される。ま た、第1階層パリティP1に対応する部分はゼロ 行列で構成される。

 符号化器600は、第1階層データS1と検査行 HのHs1で示す部分行列とを用いて第1階層パ ティP1を求める。また、符号化器600は、第1 層データS1と、第2階層データS2と、検査行列 のHs2で示す部分行列とを用いて第2階層パリ ィP2を求める。

 第1階層パリティに対応する検査行列T1及 第2階層パリティに対応する検査行列T2が、 れぞれ図20に示す構成を採る場合を例に、 号化器600の具体的構成例を説明する。

 検査行列T1及びT2は、第1行目の第1列の要 が1であり、第2行目以降は、第i行目の第i-1 目及び第i列目の要素が1である行列である このとき、部分行列H1及びH2は、それぞれRA(R epeat-Accumulate)符号として考えることができる そのため、符号化器600の内部構成を、図21 示す構成とすることができる。なお、図21に おいて、M1は、部分行列H1の行数を表し、M2は 、部分行列H2の行数を表す。

 図21の符号化器600は、切り替え器601、検 行列Hs1記憶部602、検査行列Hs2記憶部603、ウ イト乗算器604-1~604-M1、604-1~604-M2、mod2加算器6 05-1~605-M1、605-1~605-M2、609-1、609-2、遅延器606-1~ 606-M1、606-1~606-M2、610-1、610-2、及び、並列・ 列変換部607、608を備えて構成される。

 なお、以下では、検査行列Hs1記憶部602、 ェイト乗算器604-1~604-M1、mod2加算器605-1~605-M1 、609-1、遅延器606-1~606-M1、610-1、及び、並列 直列変換部607により、第1階層パリティP1を 成する。これら、第1階層パリティP1を生成 るための構成を、第1階層パリティ生成部600- 1と呼ぶ。また、検査行列Hs2記憶部603、ウェ ト乗算器604-1~604-M2、mod2加算器605-1~605-M2、609- 2、遅延器606-1~606-M2、610-2、及び、並列・直列 変換部608により、第2階層パリティP2を生成す る。これら、第2階層パリティP2を生成するた めの構成を、第2階層パリティ生成部600-2と呼 ぶ。

 切り替え器601は、第2階層パリティ生成部 600-2に入力するデータを切り替える。

 検査行列Hs1記憶部602は、検査行列Hs1にお る“1”と“0”の並びを記憶しておき、そ 並びに従ったウェイトをウェイト乗算器604-1 ~604-M1に送出する。ウェイト乗算器604-1~604-M1 、第1階層データS1とウェイトとを乗算する

 mod2加算器605-1~605-M1は、ウェイト乗算器604 -1~604-M1の出力と、遅延器606-1~606-M1から出力さ れる1時点前のmod2加算器605-1~605-M1の出力とをm od2加算し、並列・直列変換部607及び遅延器606 -1~606-M1に出力する。

 並列・直列変換部607は、第1階層データS1 入力されている間は、mod2加算器605-1~605-M1の 出力をそれぞれ保持し、第1階層データS1の入 力が終わると、mod2加算器605-1の出力結果から 順にmod2加算器609-1に出力する。

 mod2加算器609-1は、並列・直列変換部607の 力と、遅延器610-1から出力される1時点前のm od2加算器609-1の出力をmod2加算し、その結果を 第1階層パリティP1として出力する。

 第2階層パリティP2を生成する第2階層パリ ティ生成部600-2についても、各処理部は、第1 階層パリティP1を求める第1階層パリティ生成 部600-1と同様の働きをする。異なるのは、検 行列Hs2記憶部603が、検査行列Hs2における“1 ”と“0”の並びを記憶していることと、並 ・直列変換部608は、第1階層データS1及び第2 層データS2の入力が終わった後に、mod2加算 605-1の出力結果から順にmod2加算器609-2に出 することである。

 このようにすることで、符号化器600は、 2階層パリティP2を求める際、第2階層データ S2だけでなく、第1階層データS1を含めて符号 することができる。その結果、第2階層デー タに対する符号化の符号長が、第1階層デー S1の符号長の分だけ長くなり、第2階層デー の誤り耐性を向上させることができる。

 以上説明したように、符号化器600は、第1 階層データS1及び第2階層データS2を入力とし 第1階層データS1、第1階層パリティP1、第2階 層データS2、及び、第2階層パリティP2を出力 る。

 また、符号化器600は、図19に示すような 一の検査行列Hを用いて符号化することによ 、第1階層パリティP1と、第2階層パリティP2 を同時に得ることができる。

 なお、以上の説明では、符号化器600が、 19の検査行列Hを用いて二つの階層のデータ 符号化する場合について説明したが、検査 列Hが、第1階層データS1のみから第1階層パ ティP1を生成する部分行列H1と、第1階層デー タS1及び第2階層データS2から第2階層パリティ P2を作成する部分行列H2と、から構成されて ればよく、部分行列H1、H2には、任意の検査 列を用いることができる。

 また、検査行列Hが、第1階層データS1のみ から第1階層パリティP1を生成する部分行列H1 、第1階層データS1、第2階層データS2、及び 第1階層パリティP1から第2階層パリティP2を 成する部分行列H2と、を備えるようにして よい。この場合の検査行列Hを、図22に示す 図19の部分行列H2では、第1階層パリティP1に 応する列がゼロ行列であったのに対し、図2 2の部分行列H2では、第1階層パリティP1に対応 する検査行列Hp1が存在する。

 図22のような構成とすることで、第2階層 ータS2の符号化時には、第1階層データS1の 号長に加えて、第1階層パリティP1の符号長 分、符号長を長くして符号化することがで るようになるので、第2階層データS2の誤り 性を向上させることができる。

 なお、以上の説明では、第1階層パリティ に対応する検査行列T1及び第2階層パリティに 対応する検査行列T2が、図20のような構成を る場合について説明したが、これに限られ 、例えば、図23に示すように、検査行列T1又 T2に下三角行列を用いるようにしても良い このようにすることで、検査行列Hは、第1階 層データS1のみから第1階層パリティP1を生成 る部分行列H1と、第1階層データS1、第2階層 ータS2、及び、第1階層パリティP1から第2階 パリティP2を生成する部分行列H2とを備える こととなる。

 なお、以上の説明では、第1階層データS1 第2階層データS2とが符号化器600に並列に入 され、符号化器600から、第1階層データS1及 第1階層パリティP1と、第2階層データS2及び 2階層パリティP2とが並列に出力される場合 ついて説明したが、図24に示すように、こ らを直列に入力する符号化器600Aにおいて、 査行列Hを用いて符号化するようにしても、 本発明の効果を得ることができる。

 次に、検査行列Hを用いて符号化された符 号語を復号する復号器について説明する。図 25に、復号器の構成及び入出力関係を示す。 25の復号器(H)700は、第1階層データS1及び第1 層パリティP1の受信尤度と、第2階層データS 2及び第2階層パリティP2の受信尤度とを入力 して、検査行列Hに基づいてBP(Belief Propagation )復号を行うことにより、第1階層データS1及 第2階層データS2を得るLDPC復号器である。

 復号器(H)700において、検査行列Hを用いて 第1階層データS1及び第2階層データS2の復号処 理を一括して行うことで、第1階層データS1及 び第2階層データS2の復号結果を同時に得るこ とができる。

 また、図26に、本実施の形態に係る復号 の別の構成を示す。図26の復号器(H)700Aでは 復号器(H1)710Aは、第1階層データS1及び第1階 パリティP1の受信尤度を用いて第1階層デー S1を復号する。また、復号器(H2)720Aは、第1階 層データS1、第2階層データS2、及び、第2階層 パリティP2の受信尤度を用いて、第2階層デー タS2を復号する。このような復号処理を行う とで、第1階層データS1の復号処理と第2階層 データS2の復号処理とを切り離すことができ ので、雑音や干渉の影響で第2階層データS1 は第2階層パリティP2の受信尤度の信頼性が い場合に、これらによって第1階層データS1 復号が悪影響を受けるのを回避することが きる。

 また、この場合であっても第2階層データ S2の復号処理においては、第1階層データS1を めた符号長で復号処理が行われるので、符 長が長くなる分、第2階層データS2の誤り耐 を向上させることができる。

 また、図27に、本実施の形態に係る復号 のさらに別の構成を示す。図27の復号器(H)700 Bは、部分行列H1を用いて復号処理を行う復号 器(H1)710Bと、部分行列H2を用いて復号処理を う復号器(H2)720Bとを備えて構成される。復号 器(H)700Bでは、まず、復号器(H1)710Bにおいて、 第1階層データS1及び第1階層パリティP1の受信 尤度を用いて第1階層データの復号処理を行 。その後、復号器(H2)720Bが、復号後の第1階 データS1、第2階層データS2、及び、第2階層 リティP2の受信尤度を用いて、復号処理を行 い、第2階層データS2の復号結果を得る。この ようにすることで、復号器(H2)720Bは、復号器( H1)710Bによって復号された、信頼度が高い第1 層データS1を用いることができるので、第2 層データの復号性能を向上させることがで る。

 また、このような復号処理を行うことで 第1階層データS1の復号処理と第2階層データ S2の復号処理とを切り離すことができるので 雑音や干渉の影響で第2階層データS1又は第2 階層パリティP2の受信尤度の信頼性が低い場 に、これらによって第1階層データS1の復号 悪影響を受けるのを回避することができる

 また、この構成において、復号器(H1)710B 復号処理により得られた第1階層データS1が 正しく復号されたとすれば、実施の形態1に る復号器212と同様の復号アルゴリズムを用 ることができ、第2階層データS2の誤り耐性 向上させることができる。

 なお、図27に示した復号器(H)700Bにおいて 図22に示したような、第1階層データS1、第1 層パリティP1、及び、第2階層データS2を用 て第2階層パリティP2を生成する検査行列Hを いる場合には、復号器(H1)710Bは、第1階層デ タS1の復号結果に加えて、第1階層パリティP 1の復号結果を復号器(H2)720Bに出力するように すればよい。

 また、以上の説明では、図19、図22に示し た検査行列Hを用いる場合を例に説明したが これに限るものではなく、例えば図28に示す 検査行列Hを用いてもよい。図28に示す検査行 列Hは、プロトグラフと呼ばれる部分行列Horg 部分行列Hmとから構成される。検査行列Hの 列は、送信データに対応し、左からn番目の 部分行列Horgがある列は、送信データTnに対応 する。

 このような検査行列を用いることで、n番 目の送信データの符号化時には、送信データ Tnと送信データT(n-1)とを用いて符号化するこ ができ、送信データTnだけを符号化する場 に比べ符号長を長くすることができるので 誤り訂正能力を向上させることができる。

 また、送信データ数が少ない場合、例え 送信データ長がHorgのブロック長より短い場 合には、送信データT1の符号化の際、Hmが用 られずに、Horgのみが用いられて符号化され ようになるので、余分に送信されるビット を最小限に抑えることができ、データ伝送 率の劣化を防止することができる。

 一方、送信データ長がHorgのブロック長よ り長い場合、HmとHorgとが連接された検査行列 が用いられて符号化されるようになるため、 受信品質が向上するという効果を得ることが できる。

 なお、通信相手が復号に用いる検査行列 切り替えることができるように、通信相手 対し、Horgのみを用いて符号化したか、Horg Hmとを用いて符号化したか否かを通知するた めの制御情報を送信する必要がある。

 また、Horgとして、差集合巡回符号の検査 行列を用いることができる。Horgを差集合巡 符号の検査行列とすることで、差集合巡回 号の持つ自己直交性により、BP復号時に良好 な受信性能を得ることができる。

 (実施の形態5)
 本実施の形態では、図19に示した検査行列H 符号化を行う符号化器を、部分行列H1の符 化を行う符号化器と部分行列H2の符号化を行 う符号化器とにより構成する場合について説 明する。

 図29に、本実施の形態に係る符号化器の 成を示す。図29の符号化器800は、符号化器(H1 )810及び符号化器(H2)820を備えて構成される。

 符号化器(H1)810は、検査行列Hの部分行列H1 に基づいて、第1階層データS1から第1階層パ ティP1を生成する。部分行列H1は、第1階層デ ータに対応する検査行列Hs1と、第1階層パリ ィに対応する検査行列T1とから構成される。

 また、符号化器(H2)820は、検査行列Hの部 行列H2に基づいて、第1階層データS1及び第2 層データS2から第2階層パリティP2を生成する 。部分行列H2は、第1階層データ及び第2階層 ータに対応するHs2と、第2階層パリティに対 する検査行列T2とから構成される。

 このようにすることで、第2階層データS2 符号化の際には、第1階層データS1及び第2階 層データS2を用いて第2階層データP2を生成す ことができるので、第2階層データP2につい の符号語の符号長が長くなり、第2階層デー タS2の誤り耐性を向上させることができる。

 以上のように、本実施の形態によれば、 査行列Hが、第1階層データS1に対応する検査 行列Hs1と、第1階層パリティP1に対応する検査 行列T1とから構成される部分行列H1と、第1階 データS1及び第2階層データS2に対応するHs2 、第2階層パリティP2に対応する検査行列T2と から構成される部分行列H2とから構成される 合に、符号化器800は、部分行列H1を用いて 第1階層データS1から第1階層パリティP1を生 する符号化器(H1)810と、部分行列H2を用いて 第1階層情報S1及び第2階層情報S2から第2階層 リティP2を生成する符号化器(H2)820とを備え ようにした。この場合も、実施の形態4と同 様に、第2階層データS2の誤り耐性を向上させ ることができる。

 なお、第2階層データS2の符号化の際に、 1階層データS1及び第2階層データS2に加え、 1階層パリティP1をさらに用いる場合の符号 器の構成を、図30に示す。図30の符号化器800 Aの符号化器(H2)820Aには、第1階層データS1及び 第2階層データS2に加えて、符号化器(H1)810に って生成された第1階層パリティP1が入力さ る。符号化器(H2)820Aは、これら3つの入力を いて、第2階層パリティP2を生成する。

 このようにすることで、第2階層データS2 符号化の際には、第2階層データS2に加えて 第1階層データS1及び第1階層パリティP1が用 られて符号化されるので、符号長を長くす ことができ、第2階層データS2の誤り耐性を 上させることができる。

 また、図30の符号化器(H1)810及び符号化器( H2)820Aは、実施の形態1において説明した受信 置200の復号器211及び復号器212に適用するこ ができる。

 (実施の形態6)
 本実施の形態では、複数の階層の信号を連 して符号化することで符号長を増大させ、 位の階層のデータの誤り耐性を向上させる 号化器における、干渉対策技術について説 する。具体的には、下位の階層のデータに 知ビットを挿入することにより、下位の階 のデータが受けた雑音・干渉の影響が大き 場合においても、その影響を上位の階層の 号に伝搬させないようにする。

 なお、上位の階層のデータが受けた雑音 干渉の影響が、下位の階層のデータの復号 伝搬されないようにするには、実施の形態4 において説明した図27の復号器(H)700Bにより実 現することができる。図27の復号器(H)700Bでは 、上位の階層のデータ(第2階層データS2)は、 位の階層のデータ(第1階層データS1)の復号 は用いられないため、上位の階層のデータ 受けた雑音・干渉の影響が、下位の階層の ータの復号に伝搬されないようになってい 。

 図31に、本実施の形態に係る符号化器の 成を示す。図31の符号化器900は、既知ビット 挿入部910、及び、符号化器(H)920を備えて構成 される。なお、符号化器(H)920は、実施の形態 4や実施の形態5で説明したいずれかの符号化 を用いることができる。以下では、符号化 (H)920が、第1階層データS1から第1階層パリテ ィP1を生成する第1階層符号化器921と、第1階 データS1及び第2階層データS2から第2階層パ ティP2を生成する第2階層符号化器922とを備 て構成される場合を例に説明する。

 図32に、符号化器(H)920において用いられ 検査行列Hを示す。検査行列Hは、第1階層デ タS1から第1階層のパリティP1を求める際に用 いられる部分行列H1と、第1階層データS1及び 2階層データS2から第2階層パリティP2を生成 る際に用いられる部分行列H2とから構成さ る。

 まず、第1階層データS1は、既知ビット挿 部910に入力される。既知ビット挿入部910は 第1階層データS1に、一つ以上の既知ビット 挿入する。既知ビットとは、符号化器及び 号器の双方が、そのビットが“1”か“0” が、分かっているビットを言う。既知ビッ 挿入部910は、既知ビットを挿入した第1階層 ータS1を、第1階層符号化器921及び第2階層符 号化器922に送出する。

 第1階層符号化器921は、部分行列H1に基づ て、既知ビットが挿入された第1階層データ S1から第1階層パリティP1を生成する。また、 2階層符号化器922は、部分行列H2に基づいて 既知ビットが挿入された第1階層データS1及 第2階層データS2から第2階層パリティP2を生 する。このようにすることで、本実施の形 における符号化器は、第1階層データS1の一 以上を既知ビットにして送信することがで る。

 図33に、本実施の形態に係る復号器の構 を示す。図33の復号器1000は、既知尤度挿入 1010、及び、復号器(H)1020を備えて構成される 。なお、復号器(H)1020は、実施の形態1におい 説明した復号器と同様の構成を採ることが きる。以下では、復号器(H)1020が、図26に示 た復号器(H)700Aと同様の構成を採り、復号器 (H1)1021及び復号器(H2)1022を備えて構成される 合を例に説明する。

 既知尤度挿入部1010は、第1階層データS1の 受信尤度の中で、既知ビットを挿入した位置 に既知尤度を挿入する。例えば、受信尤度と して対数尤度比を用いる場合には、既知尤度 の符号を、挿入した既知ビットに対応する正 負の符号とし、既知尤度の絶対値を、他の受 信尤度に比べて絶対値が十分大きい値とする 。又は、復号器(H)1020が扱うことのできる最 値を、既知尤度の絶対値とするようにして 良い。

 既知尤度挿入部1010は、既知尤度を挿入し た第1階層データS1の受信尤度と、第1階層パ ティP1の受信尤度とを復号器(H1)1021に送出す 。

 復号器(H)1020において、復号器(H1)1021は、 知尤度が挿入された第1階層データS1の受信 度と、第1階層パリティP1の受信尤度とを用 て、第1階層データS1を復号し、復号結果を 力する。

 復号器(H2)1022は、既知尤度が挿入された 1階層データS1の受信尤度と、第2階層データS 2の受信尤度と、第2階層パリティP2の受信尤 とを用いて、第2階層データS2を復号し、復 結果を出力する。

 復号器(H2)1022において、第1階層データS1 受信尤度中に挿入された既知尤度は、その のビットの受信尤度に比べて十分大きいた 、BP復号の性能を向上させる役割を持つ。そ のため、第1階層データS1の受信品質が悪く、 その受信尤度が低い場合においても、既知尤 度を挿入することにより、第2階層データS2の 符号語に含まれる第1階層データS1の割合が少 なくなるので、品質が悪い第1階層データS1の 受信尤度により、第2階層データS2の復号性能 が劣化するのを回避することができる。すな わち、既知ビットを挿入することで、第1階 データS1から第2階層データS2への雑音・干渉 の影響の伝搬を回避することができる。

 なお、第1階層データS1中に既知ビットを 入するので、第1階層データS1で送ることが きるデータ量が減ってしまう。しかし、既 ビットを挿入することにより、第1階層デー タS1の受信品質向上の効果が得られるので、 音や干渉の影響が強い環境下でもデータが しく伝送される確率を向上させることがで る。

 以上のように、本実施の形態によれば、 号化器900は、第1階層データS1の所定の位置 、既知ビットを挿入する既知ビット挿入部9 10を備えるようにした。これにより、第1階層 データS1の受信品質が向上するため、雑音や 渉の影響が強い環境下でもデータが正しく 送される確率を向上させることができる。

 なお、第1階層データS1中に既知ビットを 入する位置は、次のような基準で決めるこ ができる。部分行列H2中の行列Hs2の、第1階 データS1に対応する列の重み(列重み)をρ1~ρ nとする。ここで、nは、第1階層データS1のデ タ長である。このとき、列重みが大きい列 ど、第1階層データS1の受信品質の影響が第2 階層データS2により多く伝わることになるの 、列重みが大きい列から優先的に既知ビッ を挿入していくことにより、より確実に第2 階層データS2の受信品質の劣化を回避するこ ができる。

 既知ビット挿入部910は、挿入する既知ビ ト数をKとしたとき、行列Hs2の列重みρ1~ρn 大きいK列に対応する第1階層データS1の位置 、既知ビットを挿入する。

 このように、既知ビット挿入部910は、検 行列Hの第1階層データS1に対応する列のなか で、第2階層パリティP2を求めるための部分行 列H2の行に含まれる1が多い列から順に、つま り、列重みが大きい列から優先的に既知ビッ トを挿入していくようにする場合には、第2 層データS2により多く影響を与える第1の受 品質を向上させることができるので、この 果、第2階層データS2の受信品質の劣化を回 することができる。

 なお、復号器1000の既知尤度挿入部1010は 挿入する既知ビット数をKとしたとき、行列H s2の列重みρ1~ρnが大きいK列に対応する第1階 データS1の位置に、既知尤度を挿入すれば い。

 (実施の形態7)
 本実施の形態では、実施の形態6で説明した 、第1階層データS1中に既知ビットを挿入する 場合に、挿入する既知ビット数を復号側(受 側)からフィードバックされる受信品質に基 いて決定する符号化器について説明する。

 図34に、本実施の形態に係る符号化器の 成を示す。図34の符号化器1100は、図31の符号 化器900に対し、既知ビット数決定部1110、及 、制御信号符号化器1120を追加した構成を採 。

 既知ビット数決定部1110は、通信相手の復 号側(受信側)からフィードバックされる受信 質情報に基づいて、第1階層データS1に挿入 る既知ビット数を決定する。既知ビット数 決定指針としては、受信品質情報が、受信 質が良好であることを示す場合は、既知ビ ト数を少なくし、受信品質が劣悪であるこ を示す場合は、既知ビット数を多くする。

 既知ビット数決定部1110は、決定した既知 ビット数を既知ビット挿入部910及び制御信号 符号化器1120に出力する。既知ビット挿入部91 0は、既知ビット数決定部1110から出力される 知ビット数だけ、既知ビットを第1階層デー タS1中に挿入する。

 なお、第1階層データS1中に既知ビットを 入する位置は、次のような基準で決めるこ ができる。部分行列H2中の行列Hs2の、第1階 データS1に対応する列重みをρ1~ρnとする。 こで、nは、第1階層データS1のデータ長であ る。このとき、列重みが大きい列ほど、第1 層データS1の受信品質の影響が第2階層デー S2により多く伝わることになるので、列重み が大きい列から優先的に既知ビットを挿入し ていくことにより、より確実に第2階層デー S2の受信品質の劣化を回避することができる 。

 既知ビット挿入部910は、挿入する既知ビ ト数をKとしたとき、行列Hs2の列重みρ1~ρn 大きいK列に対応する第1階層データS1の位置 、既知ビットを挿入する。

 制御信号符号化器1120は、既知ビット数の 情報を含めた制御信号を符号化し、符号化後 の制御信号を復号側(受信側)に通知する。

 図35に、本実施の形態に係る復号器の構 を示す。図35の復号器1200は、図33の復号器100 0に対し、第1階層信号受信処理部1210、第2階 信号受信処理部1220、受信品質推定部1230、制 御信号受信処理部1240、及び、制御信号復号 1250を追加した構成を採る。

 第1階層信号受信処理部1210は、通信路を て受信された第1階層信号から、第1階層デー タS1及び第1階層パリティP1の受信尤度を算出 、これら受信尤度を受信品質推定部1230、及 び、既知尤度挿入部1010に送出する。

 第2階層信号受信処理部1220は、通信路を て受信された第2階層信号から、第2階層デー タS2及び第2階層パリティP2の受信尤度を算出 、これら受信尤度を復号器(H2)1022に送出す 。

 制御信号受信処理部1240は、通信路を経て 受信された制御信号から、制御信号に関する 受信尤度を算出し、当該受信尤度を制御信号 復号器1250に送出する。なお、通信路として 無線通信路、電灯線や光ファイバなどの有 通信路など任意の通信路を使用することが きる。

 制御信号復号器1250は、制御信号を復号し 、制御信号に含まれる既知ビット数を抽出し 、抽出した既知ビット数を既知尤度挿入部101 0に送出する。

 既知尤度挿入部1010は、挿入する既知ビッ ト数をKとしたとき、行列Hs2の列重みρ1~ρnが きいK列に対応する第1階層データS1の位置に 、既知尤度を挿入する。

 受信品質推定部1230は、第1階層データS1及 び第1階層パリティP1の受信尤度から、第1階 信号の受信品質を推定する。受信品質推定 1230は、推定した受信品質を、フィードバッ 通信路を用いて符号化側(送信側)に通知す 。

 以上のように、本実施の形態によれば、 号化器1100は、通信相手の復号側(受信側)か フィードバックされる受信品質に基づいて 第1階層データS1に挿入する既知ビット数を 定する既知ビット数決定部1110を備えるよう にした。このようにすることで、受信品質が 良好で、第1階層データS1から第2階層データS2 への雑音・干渉の影響の伝搬が問題にならな い場合には、既知ビット数を少なくすること により、既知ビット挿入による第1階層デー S1のデータ量の低下を回避することができる とともに、受信品質が劣悪な場合には、既知 ビット数を多くすることにより、第1階層デ タS1から第2階層データS2への雑音・干渉の伝 搬の影響を低減させる効果を高めることがで きるようになる。

 (実施の形態8)
 実施の形態1~7では、ビット誤りを訂正する 合の実施例について説明した。本実施の形 では、ソースシンボル、ソースブロック、 は、パケットの消失訂正に本発明を適用し 場合の実施例について説明する。

 図36に、本実施の形態に係る通信システ の全体構成図を示す。図36に示す通信システ ムは、第1階層情報S1及び第2階層情報S2を送受 信する通信システムである。

 図36において、通信システムは、第1階層 報供給部1301-1、第2階層情報供給部1301-2、シ ンボル化部1302-1、1302-2、消失訂正符号化器130 3、パケット化部1304、送信部1305、通信路1306 受信部1307、シンボル化部1308、消失訂正復号 器1309、第1階層情報復元部1310-1、及び、第2階 層情報復元部1310-2を備えて構成される。

 第1階層情報供給部1301-1及び第2階層情報 給部1301-2は、それぞれ第1階層情報S1、第2階 情報S2を保持しており、それらをシンボル 部1302-1、1302-2に送出する。

 シンボル化部1302-1は、第1階層情報S1を予 決められたソースブロックと呼ばれる単位 切り出す。また、シンボル化部1302-1は、切 出したソースブロックを、予め決められた きさのソースシンボルに分割する。シンボ 化部1302-1は、ソースシンボルを消失訂正符 化器1303に送出する。なお、第1階層情報S1を 切り出さず、第1階層情報S1全体を1つのソー ブロックとして扱っても良い。

 同様に、シンボル化部1302-2は、第2階層情 報S2を予め決められた大きさのソースシンボ に分割し、ソースシンボルを消失訂正符号 器1303に送出する。なお、第1階層情報S2も同 様に、第2階層情報S2全体を1つのソースシン ルとして扱っても良い。

 消失訂正符号化器1303は、第1階層情報S1の ソースシンボル及び第2階層情報S2のソースシ ンボルを用いて消失訂正符号化処理を行い、 パリティシンボルを生成し、生成したパリテ ィシンボルをパケット化部1304に出力する。 お、消失訂正符号化器1303は、第1階層情報S1 ソースシンボルから、第1階層情報S1のため 第1階層パリティシンボルP1を生成し、また 第1階層情報S1のソースシンボル及び第2階層 情報S2のソースシンボルから、第2階層情報S2 ための第2階層パリティシンボルP2を生成す 。

 図37に、消失訂正符号化器1303の構成例を す。消失訂正符号化器1303は、図38に示す検 行列Hに従って消失訂正符号化処理を行う。 符号化器(H1)1303-1は、検査行列Hの部分行列H1 従って、第1階層情報シンボルS1を符号化し 第1階層パリティシンボルP1を生成する。ま 、符号化器(H2)1303-2は、検査行列HのH2に従っ 、第1階層情報シンボルS1及び第2階層情報シ ンボルS2を符号化し、第2階層パリティシンボ ルP2を生成する。

 なお、消失訂正符号化器1303の構成や、消 失訂正符号化方法については、上述の実施の 形態で説明した他の符号化方法を用いること ができる。上述の実施の形態では、ビット単 位で符号化処理を行っていたのに対し、本実 施の形態では、シンボル単位で符号化処理を 行う点が異なるものの、処理単位が異なるだ けなので、ビット単位の符号化処理をシンボ ル単位で行うようにすればよい。したがって 、消失訂正符号化器1303が、図39のような構成 を採るようにしてもよい。

 消失訂正符号化器1303は、第1階層情報シ ボルS1、第1階層パリティシンボルP1、第2階 情報シンボルS2、及び、第2階層パリティシ ボルP2をパケット化部1304に送出する。

 パケット化部1304は、第1階層情報シンボ S1、第1階層パリティシンボルP1、第2階層情 シンボルS2、及び、第2階層パリティシンボ P2からパケットを生成し、生成したパケット を送信部1305に送出する。

 送信部1305は、通信路1306にパケットを送 する。

 受信部1307は、通信路1306を経て到着した ケットを受信する。このとき、通信路の状 により、送信されたパケットが受信部1307で 知できず、パケットロス(消失)が起こる場 がある。受信部1307は、正しく受信したパケ トをシンボル化部1308に送出するとともに、 消失したパケットのIDをシンボル化部1308に送 出する。

 シンボル化部1308は、受信パケットをシン ボル化し、得られたシンボルを消失訂正復号 器1309に送出する。

 消失訂正復号器1309は、消失していないシ ンボルに消失訂正復号処理を行い、消失した シンボルを復元する。具体的には、消失訂正 復号器1309は、受信された第1階層情報シンボ S1及び第1階層パリティシンボルP1から、消 した第1階層情報シンボルS1を復元する。ま 、消失訂正復号器1309は、受信された第1階層 情報シンボルS1、第2階層情報シンボルS2、及 、第2階層パリティシンボルP2から、消失し 第2階層情報シンボルS2を復元する。消失訂 復号の方法は、特に限定されない。

 消失訂正復号器1309は、消失訂正復号後の 第1階層情報シンボルS1及び第2階層情報シン ルS2を、それぞれ第1階層情報復元部1310-1、 2階層情報復元部1310-2に送出する。

 第1階層情報復元部1310-1及び第2階層情報 元部1310-2は、ソースシンボルからソースブ ックを復元する。これにより、第1階層情報 び第2階層情報が復元される。

 以下、上述のように構成された通信シス ムの信号送受信フローを、図40を例に用い 説明する。(1)シンボル化部1302-1、1302-2は、 1階層情報S1を予め決められたソースブロッ と呼ばれる単位で切り出す。(2)シンボル化 1302-1、1302-2は、ソースブロックを、予め決 られた大きさのソースシンボルに分割する (3)消失訂正符号化器1303は、第1階層情報S1の ースシンボル及び第2階層情報S2のソースシ ボルを用いて、シンボル単位で消失訂正符 化処理を行い、第1階層パリティシンボルP1 び第2階層パリティシンボルP2を生成する。( 4)パケット化部1304は、第1階層情報シンボルS1 、第1階層パリティシンボルP1、第2階層情報 ンボルS2、及び、第2階層パリティシンボルP2 から送信パケットを生成する。なお、図40の では、パケット化部1304は、消失訂正符号化 後のシンボルの順序を変えずにパケット化し ているが、シンボルの順序を入れ替えてパケ ット化してもよい。(5)送信部1305は、通信路13 06を介して、送信パケットを受信部1307に送信 する。(6)シンボル化部1308は、受信パケット シンボル化し、得られたシンボルを消失訂 復号器1309に送出する。図40には、2番目及び4 番目のパケットが消失している例が示されて いる。(7)消失訂正復号器1309は、消失してい いシンボルに消失訂正復号処理を行い、消 したシンボルを復元する。(8)第1階層情報復 部1310-1及び第2階層情報復元部1310-2は、ソー スシンボルからソースブロックを復元する。

 以上のように、本実施の形態によれば、 ンボル化部1302-1,1302-2は、第1階層情報S1及び 第2階層情報S2を、第1階層情報S1のソースシン ボル及び第2階層情報S2のソースシンボルにシ ンボル化し、消失訂正符号化器1303は、第1階 情報S1のソースシンボル及び第2階層情報S2 ソースシンボルを用いて、シンボル単位で 失訂正符号化処理を行い、第1階層パリティ ンボルP1及び第2階層パリティシンボルP2を 成するようにした。このように、第1階層情 S1及び第2階層情報S2は、シンボル化部1302-1 1302-2によって、シンボル化された後、消失 正符号化器1303によって、シンボル単位で、 失訂正符号化が施される。このようにする とで、シンボル単位で処理する場合におい も、複数の階層の情報を連接した符号化・ 号化を行うことができ、上位の階層の情報 伝送の信頼性を向上することができる。

 なお、以上の説明では、シンボル化部1302 -1、1302-2が、ソースブロックをソースシンボ に分割し、消失訂正符号化器1303が、ソース シンボル単位で消失訂正符号化処理を行う場 合について説明したが、シンボル化部1302-1、 1302-2が、ソースシンボルに分割せず、消失訂 正符号化器1303が、ソースブロック単位で消 訂正符号化処理を行うようにしても良い。

 また、消失訂正符号化器1303を、パケット 化部1304の後段に設け、パケット化部1304が、 1階層情報S1及び第2階層情報S2をパケット化 た後、消失訂正符号化器1303が、パケット単 位で消失訂正符号化処理を行うことにしても 良い。

 つまり、第1階層情報S1は、第1の情報ブロ ック(ソースシンボル、ソースブロック、パ ット)に配置される系列であり、第2階層情報 S2は、第2の情報ブロック(ソースシンボル、 ースブロック、パケット)に配置される系列 あり、消失訂正符号化器1303は、第1及び第2 情報ブロックのブロック単位で、第1及び第 2のパリティブロックを生成する。

 なお、本実施の形態に係る通信システム おいて、実施の形態6で説明したように、既 知パケットを第1階層情報に挿入する場合に 、その挿入量に応じて第1階層情報と第2階層 情報の連結度を制御することができる。

 (実施の形態9)
 本実施の形態では、消失訂正を適用した通 システムにおいて、LDPC符号の検査行列で最 小ストッピングセットを構成するパケット( は、ソースシンボル、ソースブロック)を、 施の形態6で説明した既知パケット(又は、 知シンボル、既知ブロック)とすることで、 小ストッピングセットによる消失訂正能力 低下を抑圧しつつ、第1階層情報と第2階層 報とを連結し、誤り特性を向上させること できる通信システムについて説明する。

 以下では、パケット単位で消失訂正を行 通信システムを例に説明する。

 先ず、パケット消失訂正を行う通信シス ムにおいて、最小ストッピングセットを構 するパケットを既知パケットとする通信シ テムについて説明する。

 図41は、本実施の形態に通信システムの 体構成図である。図41において、通信システ ムは、パケット生成部1410、消失訂正符号化 1420、送信部1430、通信路1440、受信部1450、消 訂正復号化器1460、及び、パケットデコード 部1470を備えて構成される。同図において、 ケット生成部1410、消失訂正符号化器1420、及 び、送信部1430は、符号化側に対応し、受信 1450、消失訂正復号化器1460、及びパケットデ コード部1470は、復号化側に対応する。

 パケット生成部1410は、送信情報源から出 力される送信情報にヘッダを付加して情報パ ケットに変換する。例えば、図42に示すよう 、送信情報として与えられたMPEG(Moving Pictur e Expert Group)のTS(Transport Stream)をIPパケット 変換する場合、パケット生成部1410は、MPEG-TS を7つ束ねて、その先頭にIPヘッダを付加する ことでIPパケットを生成する。パケット生成 1410は、生成した情報パケットを消失訂正符 号化器1420に送出する。

 消失訂正符号化器1420は、パケット生成部 1410から出力される情報パケットに対し消失 正符号化処理を行う。具体的には、消失訂 符号化器1420は、消失訂正符号化処理として 符号化で決められた数の情報パケット毎に 長パケットを付加する。消失訂正符号化器1 420は、情報パケット及び冗長パケットを送信 部1430へ送出する。以降、情報パケット及び 長パケットを送信パケットと呼ぶ。

 送信部1430は、消失訂正符号化器1420から 力される送信パケットを、通信路として使 媒体に応じて、その通信路で送信可能な形 変換し、通信路1440に送信する。

 通信路1440は、送信部1430から送信された 号が、受信部1450で受信されるまでに通る経 を示す。通信路として、イーサネット(登録 商標)、電力線、メタルケーブル、光ファイ 、無線、光(可視光、赤外線など)や、これら を組み合わせたものを使用することができる 。

 受信部1450は、通信路1440を経て到着する 信部1430からの信号を受信し、再度送信パケ トの形に変換する。以降、これを受信パケ トと呼ぶ。受信部1450は、受信パケットを消 失訂正復号化器1460に送出する。

 消失訂正復号化器1460は、受信パケット中 に消失したパケットがある場合は、符号化側 の消失訂正符号化器1420で付加された冗長パ ットを利用して、消失したパケットの復元 理を行う。消失訂正復号化器1460は、復元処 を行った受信パケットのうち、情報パケッ に相当するパケットのみをパケットデコー 部1470に送出する。一方、受信パケット中に 消失したパケットがない場合は、復号処理を 行わず、受信パケットのうち、情報パケット に相当するパケットのみをパケットデコード 部1470に送出する。

 パケットデコード部1470は、パケット化さ れた送信情報を、受信情報処理部(図示せぬ) 解読可能な形に変換して受信情報処理部に 信する。図42の例では、IPパケットのデータ から7つのMPEG-TSを取り出して受信情報処理部 送出する。

 図43は、消失訂正符号化器1420の要部構成 示す図である。消失訂正符号化器1420は、消 失訂正符号として、低密度パリティ検査(LDPC: Low-Density Parity-Check)符号を用いる。以下では 消失訂正符号化器1420が、J個の情報パケッ を一つの単位として消失訂正符号化を行う 合を例に説明する。パケット生成部1410は、 成した情報パケットをJパケットずつ消失訂 正符号化器1420に送出する。なお、情報パケ ト数Jは、送信する情報の総容量、時間あた の送信パケット数から決定される。

 消失訂正符号化器1420は、パディング部142 1、インタリーブ部1422、消失訂正符号化部1423 、及び消失訂正符号化パラメータ記憶部1424 ら構成される。

 消失訂正符号化パラメータ記憶部1424には 、消失訂正符号化に用いるLDPC符号のパラメ タが記憶されている。具体的には、LDPC符号 パラメータとして、検査行列H、符号化パケ ット長N、組織化パケット長K、冗長パケット M、及びパディングパケット長Pが記憶され いる。

 パディング部1421は、パケット生成部1410 ら出力されるJ個の情報パケットの後部に、 号化側及び復号化側の双方が既知のパディ グパケットを付加し、K個のパケットからな る組織化パケット列を生成する。パディング 部1421は、消失訂正符号化パラメータ記憶部14 24に保持されているパディングパケット長Pに 基づいて、パディングパケットを付加し、組 織化パケット列をインタリーブ部1422に送出 る。

 インタリーブ部1422は、組織化パケット列 のパケットの順序を入れ替えるインタリーブ 処理を行う。インタリーブ部1422は、インタ ーブ後の組織化パケット列(以下「インタリ ブドパケット列」という)を消失訂正符号化 部1423に送出する。なお、インタリーブ処理 ついては、後述する。

 消失訂正符号化部1423は、インタリーブド パケット列に対し、消失訂正符号化パラメー タ記憶部1424に保持されている検査行列Hに基 いて、LDPC符号化処理を行い、冗長パケット 列を生成する。さらに、消失訂正符号化部142 3は、インタリーブドパケット列の後部に生 した冗長パケット列を付加し、冗長パケッ 付加後の符号化パケット列を送信部1430へ送 する。

 図44は、消失訂正復号化器1460の要部構成 示す図である。消失訂正復号化器1460は、再 パディング部1461、消失訂正復号化部1462、デ ンタリーブ部1463、及び消失訂正復号化パラ メータ記憶部1464から構成される。

 消失訂正復号化パラメータ記憶部1464には 、消失訂正符号化・復号化に用いるLDPC符号 パラメータが記憶されている。

 再パディング部1461は、受信パケット列に 消失があり、かつ、その消失がパディングパ ケットである場合、消失パケットの位置に再 度パディングパケットを挿入する。再パディ ング部1461は、再パディングしたパケット列( パディングパケット列)を消失訂正復号化部 1462に送出する。

 消失訂正復号化部1462は、検査行列Hに基 き、再パディングパケット列の消失訂正復 処理を行い、復号結果のうち、組織化パケ ト列に対応するパケットのみを抽出し、抽 した消失訂正後の組織化パケット列をデイ タリーブ部1463に送出する。

 デインタリーブ部1463は、消失訂正後の組 織化パケット列に対し、符号化側で施したイ ンタリーブ処理と逆の並び替え処理(デイン リーブ処理)を施す。デインタリーブ部1463は 、デインタリーブ処理を施した組織化パケッ ト列のうち、情報パケット列に相当するパケ ットのみパケットデコード部1470に送出する

 以下、上述のように構成された通信システ のうち、主に消失訂正符号化器1420及び消失 訂正復号化器1460の動作を中心に説明する。 お、以下では、パケット生成部1410から3つの 情報パケット(J=3)が出力される場合を例に説 する。また、消失訂正符号に用いるLDPC符号 を定義する検査行列Hとして、上述した式(12) 示される行列を用いて消失訂正符号化・復 化を行う場合を例に説明する。式(12)の検査 行列Hは、符号化パケット長N=10、組織化パケ ト長K=5、冗長パケット長M=5の場合の例であ 。

 (消失訂正符号化器の動作)
 図45は、消失訂正符号化器1420の各部の入出 パケット列を示した図である。なお、図43 は、図45に対応するパケット列と同一の符号 が付されている。

 図45Aは、パケット生成部1410から出力され る情報パケット列P11を示している。情報パケ ット列P11は、3個の情報パケットからなって る。

 パディング部1421は、パケット生成部1410 ら出力される情報パケット列P11の後部に、2( =P=K-J)個のパディングパケットからなるパデ ングパケット列を付加し、5個のパケットか なる組織化パケット列P12を生成する(図45B参 照)。

 インタリーブ部1422では、組織化パケット 列P12にインタリーブ処理を施す。実際上、イ ンタリーブ部1422は、以下のような処理によ インタリーブを行う。

 (インタリーブ処理)
 (1)検査行列Hに含まれる全ての最小ストッピ ングセットを抽出する。
 (2)組織化パケット列に対応する各変数ノー が、全ての最小ストッピングセットの組み わせから、いくつの最小ストッピングセッ に含まれるかを検査する。
 (3)含まれる最小ストッピングセットの数の に、組織化パケット列に対応する各変数ノ ドを並び替える。以下、並び替えた結果を 数ノードリストと呼ぶ。
 (4)変数ノードリストの第一位に対応する変 ノードのパケットと、組織化パケット列P12 最後尾のパケット、つまり、冗長パケット を置換する。
 (5)次に、変数ノードリストの第二位に対応 る変数ノードのパケットと、組織化パケッ 列の最後尾から2番目のパケット、つまり、 冗長パケットとを置換する。
 (6)以降、変数ノードリストの順位が高い変 ノードに対応するパケットから順に、組織 パケット列の冗長パケットと置換して、イ タリーブ処理を行う。

 このようにして、インタリーブ部1422は、 インタリーブ処理として、組織化パケット列 P12の後部に位置するパケットを、LDPC符号化 用いる検査行列Hの最小ストッピングセット 構成する変数ノードのうちの一つに対応す パケット位置に並び替えるという処理を行 。組織化パケット列P12の後部に位置するパ ットを、LDPC符号化に用いる検査行列Hの最 ストッピングセットを構成する変数ノード うちの一つに対応するパケット位置に並び えることにより、インタリーブ部1422は、最 ストッピングセットを構成する変数ノード 対応する位置にパディングパケットを割り てる。

 上述した(1)~(6)の手順を行う場合には、最 小ストッピングセットに含まれる数が多い変 数ノードの順に、当該変数ノードに対応する 位置に、冗長パケットが優先的に割り当てら れるようになる。インタリーブ処理について 、さらに図46を用いて補足説明する。

 図46は、式(12)の検査行列Hに対応するタナ ーグラフを示している。図46において、上段 検査ノードは、式(12)の検査行列Hの各列に 応し、下段の検査ノードは、検査行列Hの各 に対応する。検査行列Hのi行J列目が1ならば 、J番目の変数ノードとi番目の検査ノードが で結ばれる。

 なお、消失訂正符号化処理の前段におい インタリーブ処理を施さなかった場合に、 変数ノードに割り当てられるパケットを、 46の変数ノードの上側に併記する。図46に示 すように、変数ノード1~3には、情報パケット 1~3がそれぞれ対応し、変数ノード4,5には、パ ディングパケット1,2が対応し、変数ノード6~1 0には、消失訂正符号化処理により得られる 長パケット列1~5が対応している。

 式(12)で与えられる検査行列Hの最小ストッ ングセットサイズは3であり、その変数ノー の組み合わせは、式(13-1)~式(13-7)に示すよう に7通りある([]内の数字は変数ノードのイン ックスを表す)。

 上記7個の最小ストッピングセットのうち 、最小ストッピングセットに最も多く含まれ る変数ノードは、変数ノード2である(7通り中 4通り)。また、最小ストッピングセットに次 多く含まれる変数ノードは、変数ノード3で ある(7通り中3通り)。

 インタリーブ部1422は、組織化パケット列 P12の最後尾にあるパケット(パディングパケ ト2)と、変数ノード2に位置する情報パケッ 2の位置とを入れ替える(インタリーブする) また、変数ノード3に位置する情報パケット3 と、組織化パケット列P12の最後尾から2番目 あるパケット(パディングパケット1)とを入 替える。図47に、この場合のインタリーブ処 理パターンを示す。図47Aは、インタリーブ前 のパケットの順序を示し、図47Bは、インタリ ーブ後のパケットの順序を示す。

 このように、インタリーブ部1422は、組織 化パケット列P12の後部のパケットを、ストッ ピングセットの一部の変数ノードに割り当て られているパケットと入れ替えるという処理 を行う。すなわち、インタリーブ部1422は、 査行列Hの最小ストッピングセットを構成す 変数ノードに対応する位置の情報パケット 、既知パケットであるパディングパケット を入れ替える。その結果、図45Cに示すよう インタリーブドパケット列P13が得られる。

 このようにすることで、最小ストッピン セットに最も多く含まれる変数ノード2と、 次に多く含まれる変数ノード3の位置に、パ ィングパケット2,1が配置されるようになる パディングパケット2,1は、既知パケットで るので、通信路1440において、変数ノード2,3 位置するパディングパケット2,1が消失して 、復号化側の消失訂正復号化器1460の再パデ ィング部1461は、消失したパディングパケッ 2,1を再パディングすることができる。した って、変数ノード2,3が含まれる最小ストッ ングセットの他の変数ノードに位置するパ ットが消失してしまった場合においても、 失訂正復号化部1462が消失訂正復号できる可 性がある。

 一方、インタリーブ処理を施さず、変数 ード2,3に位置する情報パケット2,3が消失し 場合には、情報パケット2,3は既知でないの 、再パディング部1461は、再パディングする ことが困難である。また、変数ノード2,3が含 まれる最小ストッピングセットの他の変数ノ ードに位置するパケットが消失してしまった 場合には、消失訂正復号化部1462が消失訂正 号処理を失敗する可能性が高くなる。

 消失訂正符号化部1423は、消失訂正符号化 パラメータ記憶部1424に保持されている検査 列Hに基づいて、冗長パケット1~5を生成し、 ンタリーブドパケット列P13に付加すること 、図45Dに示すような、N個のパケットから構 成される符号化パケット列P14を生成する。

 このように、インタリーブ部1422は、検査 行列Hの最小ストッピングセットに、最も多 含まれる変数ノードに対応する位置に、パ ィングパケットを優先的に割り当てる。こ ようにすることで、消失訂正に最も影響を える変数ノードに対応する位置のパケット 消失してしまった場合においても、復号化 の消失訂正復号化器1460の再パディング部1461 において、再パディングされるので、消失訂 正復号できる割合を高くすることができるよ うになる。

 (消失訂正復号化器の動作)
 次に、消失訂正復号化器1460の動作について 説明する。図48は、消失訂正復号化器1460の各 部の入出力されるパケット列を示した図であ る。なお、図44には、図48に対応するパケッ 列と同一の符号が付されている。

 図48Aは、受信部1450から出力される受信パ ケット列P15を示す。図48Aにおいて、×印が付 れている3つのパケットは、通信路1440で消 したパケットを表す。図48Aでは、2番目、4番 目、及び8番目のパケットが消失した場合の を示している。消失した3つのパケットに相 する変数ノードは、変数ノード2,4,8であり これら変数ノードの組み合わせ[2,4,8]は、式( 14)で示される最小ストッピングセットSS2に一 致する。また、消失パケットのうち一つ(2番 のパケット)は、符号化側でパディングした パディングパケット2である。

 再パディング部1461は、消失訂正復号化パ ラメータ記憶部1464に保持されているパディ グパケット数P(=2)とデインタリーブ部1463で われるデインタリーバのパターンとから、 号化側でパディングパケットを挿入した位 を決定する。さらに、再パディング部1461は 消失したパケットにパディングパケットが まれるか否か判定し、消失したパケットに ディングパケットが含まれる場合、その位 に再度該当するパディングパケットを挿入 る。ここでは、2番目の位置にあるパケット はパディングパケット2であるため、再パデ ング部1461は、2番目のパケット位置にパディ ングパケット2を挿入する。その結果、図48B パケット列P16が得られる。なお、消失した ケットにパディングパケットが含まれない 合は、再パディング部1461は、再パディング 行わずに受信パケット列P15をパケット列P16 して消失訂正復号化部1462に送出する。

 消失訂正復号化部1462は、パケット列P16の うち、組織化パケット列に消失が含まれてい る場合は、消失訂正復号化パラメータ記憶部 1464に保持されている検査行列Hに基づいて消 訂正復号処理を行う。消失訂正復号処理と ては、BP(Belief Propagation)などの反復復号ア ゴリズムなどを用いることができる。消失 正復号化部1462は、復号処理が終了した後、 48Cで示すように、組織化パケット列P17のみ デインタリーブ部1463に送出する。

 一方、パケット列P16に消失が含まれない 合、もしくは消失が冗長パケット列にのみ まれている場合は、消失訂正復号化部1462は 、消失訂正復号処理を行わず、組織化パケッ ト列P17のみをデインタリーブ部1463に送出す 。

 デインタリーブ部1463は、組織化パケット 列P17に対し、符号化側のインタリーブ部1422 施したインタリーブ処理の逆の処理を施し パケットを並び替える。上述した図45の例で 説明すると、デインタリーブ部1463は、パデ ングパケット2と情報パケット2とを入れ替え るとともに、パディングパケット1と情報パ ット3とを入れ替える。図48Dに、デインタリ ブ後の組織化パケットP18を示す。図48Dの組 化パケットP18のパケット順序は、符号化側 インタリーブ前の組織化パケットP12のパケ ト順序(図45B参照)に一致する。

 デインタリーブ部1463は、デインタリーブ 後の組織化パケット列P18のうち、図48Eに示さ れるように情報パケットのみからなる情報パ ケット列P19をパケットデコード部1470に送出 る。

 上述したように、符号化側のインタリー 部1422は、最小ストッピングセットを構成す る変数ノードに対応する位置にパディングパ ケットを割り当てる。例えば、図45の例では インタリーブ部1422は、変数ノード2にパデ ングパケットを割り当てた。したがって、 小ストッピングセットSS2の変数ノードに対 するパケット(2番目、4番目、8番目)が通信路 1440で消失しても、2番目のパケットを再パデ ングにより復元することができるので、パ ットデコード部1470で、SS2による消失訂正失 敗を回避することができる。また、図46の例 は、変数ノード2を既知のパディングパケッ トにすることで、変数ノード2を含むSS2以外 ストッピングセット(SS1、SS3、SS4)による消失 訂正失敗をも回避することができる。

 このように、符号化側のインタリーブ部1 422で、組織化パケット列P12の後部に位置する 冗長パケットを、LDPC符号化に用いる検査行 Hの最小ストッピングセットを構成する変数 ードのうちの一つに対応するパケット位置 並び替えることにより、通信路1440において 、最小ストッピングセットの位置に消失が発 生したとしても、再パディング部1461により パディングすることができるので、最小ス ッピングセットによる消失の訂正失敗を回 することができる。

 以上のように、本実施の形態によれば、 失訂正符号化器1420は、情報パケット系列に パディングパケットを付加するパディング部 1421と、パディングパケットと情報パケット を並べ替えるインタリーブ部1422と、インタ ーブ後のパケット列に対して消失訂正符号 を行う消失訂正符号化部1423とを備え、イン タリーブ部1422は、低密度パリティ検査符号 定義する検査行列の最小ストッピングセッ を構成する変数ノードに基づいてパディン パケットと情報パケットとを並び替えるよ にした。また、消失訂正復号化器1460は、受 したパケット系列に対し、再パディングを う再パディング部1461と、再パディング後の パケット系列に対し、消失訂正復号化を施す 消失訂正復号化部1462と、消失訂正復号化後 パケット系列の順序を並び替えるデインタ ーブ部1463とを備えるようにした。したがっ 、LDPC検査行列の訂正能力特性の制限に関与 する最小ストッピングセットを構成する変数 ノードに基づいて、情報パケットと既知パケ ットとの並び替えパターンを、最小ストッピ ングセットによる消失訂正失敗を回避するよ うな並び替えパターンにすることにより、最 小ストッピングセットによる消失訂正失敗の 確率を低減することができる。

 このように、本発明を用いることで、従 は消失訂正符号化・復号化に関わるパケッ 数を調節するために挿入されるパディング ケットと適切なインタリーブ・デインタリ ブ処理とを利用して、消失訂正符号の訂正 力を劣化させる第一の要因である最小スト ピングセットによる訂正失敗の確率を低減 ることができるという効果が得られる。つ り、通信路で発生した消失が、検査行列に まれる最小ストッピングセットと一致する 率を低下することができ、この結果、消失 正能力を向上できる。

 インタリーブとして、インタリーブ部1422 が、最小ストッピングセットを構成する変数 ノードに対応する位置の情報パケットと既知 パケットとを入れ替えるようにする場合には 、最小ストッピングセットの位置に消失が発 生した場合においても、復号化側の再パディ ング部1461により消失パケットを再パディン することができるので、最小ストッピング ットによる消失の訂正失敗を回避すること できる。

 (インタリーブ処理の他の例)
 なお、本発明の実施の形態1におけるインタ リーブ部1422は、以下のような処理によりイ タリーブを行うようにしても良い。

 (1)検査行列Hに含まれる全ての最小ストッピ ングセットを抽出する。
 (2)組織化パケット列に対応する各変数ノー が、全ての最小ストッピングセットの組み わせからいくつの最小ストッピングセット 含まれるかを検査する。
 (3)含まれる最小ストッピングセットの数の に、組織化パケット列に対応する各変数ノ ドを並び替え、変数ノードリストを作成す 。
 (4)変数ノードリストの第一位に対応する変 ノードのパケットと、組織化パケット列P12 最後尾のパケット、つまり、冗長パケット を置換する。
 (5’)変数ノードリストから、第一位の変数 ードを含む最小ストッピングセットに含ま る変数ノードを削除する。削除後の変数ノ ドリストの最上位に対応する変数ノードの ケットと、組織化パケット列の最後尾から2 番目のパケット、つまり、冗長パケットとを 置換する。
 (6’)以降、変数ノードリスト最上位の変数 ードを含む最小ストッピングセットに含ま る変数ノードを削除し、削除後の変数ノー リストの最上位に対応する変数ノードのパ ットと、組織化パケット列の冗長パケット を置換して、インタリーブ処理を行う。

 このようにすることで、最小ストッピン セットを構成する変数ノードのうち、少な とも一つの変数ノードの位置にパディング ケットが配置されるようになる。これによ 、通信路1440において消失するパケット数が 多い場合においても、復号化側では、最小ス トッピングセットを構成する変数ノードのう ち、少なくとも一つの変数ノードの位置に既 知パケットを再パディングすることができる ので、該当する最小ストッピングセットによ る消失訂正の失敗を回避することができる。

 なお、以上の説明では、パディング部1421 が付加するパディングパケットの位置が、情 報パケット列の後部とする場合について説明 したが、これに限られず、後部でなくても、 符号化側・復号化側の双方で既知の位置であ れば、情報パケット列の先頭でも中間でも良 い。例えば、パディング部1421が、情報パケ ト列の先頭にパディングパケットを付加し 場合、インタリーブ部1422は、変数ノードリ トの最上位の位置のパケットと、組織化パ ット列の最先頭のパケットを置換するイン リーブパターンを用いて、インタリーブ処 を行うようにしてもよい。パディング部1421 が、情報パケット列の中間にパディングパケ ットを付加した場合は、インタリーブ部1422 、同様に、中間のパケットを、変数ノード スト記載されている変数ノードのパケット 順に置換する。

 また、本実施の形態では、式(12)に示され る検査行列Hを用いた場合について説明した 、検査行列Hは式(12)に示されるものに限られ ず、その他の検査行列を用いた場合でも本発 明を用いることにより同様の効果を得ること ができる。

 加えて、実施の形態6の既知ビット挿入部 のように、パディング部1421が、既知パケッ (又は、既知シンボル、既知ブロック)を挿入 し、インタリーブ部1422が、LDPC符号の検査行 で最小ストッピングセットを構成するパケ ト(又は、シンボル、ブロック)を、既知パ ット(又は、既知シンボル、既知ブロック)と することで、第1階層情報と第2階層情報との 結制御を行うことができるとともに、最小 トッピングセットにより消失訂正が失敗す 確率を低下することができる。

 2007年2月16日出願の特願2007-036941及び2008年 2月14日出願の特願2008-033241に含まれる明細書 図面及び要約書の開示内容は、すべて本願 援用される。

 本発明は、第1の情報系列と第2の情報系列 伝送する場合に、第2の情報系列の誤り率特 を向上させることができるといった効果を し、無線基地局や移動端末等からなる通信 ステムに広く適用可能である。