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Title:
TRANSPARENT ELECTROCONDUCTIVE OXIDE LAYER AND PHOTOELECTRIC CONVERSION DEVICE USING THE TRANSPARENT ELECTROCONDUCTIVE OXIDE LAYER
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/116467
Kind Code:
A1
Abstract:
Disclosed is a transparent electroconductive oxide layer having a high transmittance and a high electroconductivity. Also disclosed is a thin-film photoelectric conversion device having a high photoelectric conversion efficiency which can be provided by applying the transparent electroconductive oxide layer to a transparent electrode layer in the photoelectric conversion device. The transparent electroconductive oxide layer is characterized in that the transparent electroconductive oxide layer is provided on a light-transparent base, first and second impurities are contained within the transparent electroconductive oxide layer so that the contents of the first and second impurities are increased at a position near the surface of the transparent electroconductive oxide layer, and carbon atoms are present near the surface of the transparent electroconductive oxide layer. According to the above constitution, a high transmittance and a high electroconductivity can be simultaneously realized.

Inventors:
ICHIKAWA MITSURU (JP)
SEZAKI FUMIYASU (JP)
YAMAMOTO KENJI (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/054911
Publication Date:
September 24, 2009
Filing Date:
March 13, 2009
Export Citation:
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Assignee:
KANEKA CORP (JP)
ICHIKAWA MITSURU (JP)
SEZAKI FUMIYASU (JP)
YAMAMOTO KENJI (JP)
International Classes:
H01B5/14; H01L31/04; H01M14/00
Domestic Patent References:
WO2004112057A12004-12-23
Foreign References:
JP2001135149A2001-05-18
JPS63102109A1988-05-07
Attorney, Agent or Firm:
KANEKA CORPORATION (JP)
KANEKA Co. (JP)
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Claims:
 基体上に作製した透明導電酸化物層であり、第一および第二の不純物の含有量が該透明導電酸化物層の内部よりも該透明導電酸化物層の基体とは反対側の表面近傍において高く、且つ、該透明導電酸化物層の表面近傍に炭素原子を含有している事を特徴とする透明導電酸化物層。
 前記透明導電酸化物層が、酸化亜鉛からなる事を特徴とする請求項1に記載の透明導電酸化物層。
 前記透明導電酸化物層に含有する第一の不純物がアルミニウム(Al)であって、且つ、第二の不純物がホウ素(B)であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の透明導電酸化物層。
 前記不純物濃度の含有量が増加している層の膜厚が、5Å以上1000Å以下であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の透明導電酸化物層。
 光入射側より、透明導電酸化物層、少なくとも一つの薄膜光電変換ユニット、裏面電極が順に配置された光電変換装置において、前記透明導電酸化物層あるいは裏面電極のいずれかに前記請求項1から請求項4のいずれかに記載の構造を用いることを特徴とする光電変換装置。
 基体上に第一の不純物を有する透明導電酸化物層を形成した後、第二の不純物を含有するドーパントガスおよび炭化水素ガスを含む雰囲気中でプラズマ処理する事を特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の透明導電酸化物層の形成方法。
 前記炭化水素ガスがエタン、アセチレンあるいはメタンのいずれかから選択されることを特徴とする請求項6に記載の透明導電酸化物層の形成方法。
Description:
透明導電酸化物層およびこれを いた光電変換装置

 本発明は薄膜光電変換装置に好適な透明 電酸化物層の形成方法およびこれを用いた 膜光電変換装置に関するものである。

 太陽電池などの薄膜型光電変換装置は、 えば、ガラス等の透明基体上に、酸化亜鉛 の透明導電酸化物層、少なくとも一つの光 変換層、金属材料などからなる裏面電極を この順に形成して製造される。

 透明導電酸化物層としては近年より酸化亜 (ZnO)膜を利用する検討が精力的に行われて る。この膜は、酸化錫膜(SnO 2 )よりも耐プラズマ性能などの化学的安定性 優れており、プラズマCVD法が適用される光 変換層の成膜時にも劣化が少ない。光電変 層へと光を取り込み、透明電極ともなる透 導電酸化物層には、高い光透過率と高い導 性とを兼ね備えていることが望まれる。

 この高い導電性を達成するために、たとえ 特許文献1には、透明導電酸化物層の高い光 透過率と高い導電性とを達成するために透明 導電酸化物層へ2種類の不純物を含有させて 不純物量を減少させて透明性と導電性のバ ンスを取る技術が開示されている。

特開2001-7026号公報

 上述のように薄膜光電変換装置に好適な い透明性と導電性を有する透明導電酸化物 を得ることである。

 本発明は従来の問題点を解決し、前記目 を達成するために鋭意検討した結果見出さ たもので、以下の構成を有するものである

 1). 基体上に作製した透明導電酸化物層 あり、第一および第二の不純物の含有量が 透明導電酸化物層の内部よりも該透明導電 化物層の基体とは反対側の表面近傍におい 高く、且つ、該透明導電酸化物層の表面近 に炭素原子を含有している事を特徴とする 明導電酸化物層。

 2). 前記透明導電酸化物層が、酸化亜鉛 らなる事を特徴とする1)に記載の透明導電酸 化物層。

 3). 前記透明導電酸化物層に含有する第 の不純物がアルミニウム(Al)であって、且つ 第二の不純物がホウ素(B)であることを特徴 する1)または2)に記載の透明導電酸化物層。

 4). 前記不純物濃度の含有量が増加して る層の膜厚が、5Å以上1000Å以下であること を特徴とする1)から3)のいずれかに記載の透 導電酸化物層。

 5). 光入射側より、透明導電酸化物層、 なくとも一つの薄膜光電変換ユニット、裏 電極が順に配置された光電変換装置におい 、前記透明導電酸化物層あるいは裏面電極 いずれかに前記1)から4)のいずれかに記載の 造を用いることを特徴とする光電変換装置

 6). 基体上に第一の不純物を有する透明 電酸化物層を形成した後、第二の不純物を 有するドーパントガスおよび炭化水素ガス 含む雰囲気中でプラズマ処理する事を特徴 する1)から5)のいずれかに記載の透明導電酸 物層の形成方法。

 7). 前記炭化水素ガスがエタン、アセチ ンあるいはメタンのいずれかから選択され ことを特徴とする6)に記載の透明導電酸化物 層の形成方法。

 本発明により、透明導電酸化物層に2種類 の不純物が導入される事で透明導電酸化物層 のバンドギャップが高エネルギー側にシフト するため透過率が向上する。さらに表面部分 の不純物濃度が基体部分よりも上昇する事で 界面部分の導電率が高くなり、全体の光透過 率を高く維持しながら導電率を向上する事が できる。

 また、前記のように透明導電酸化物層の 透過率を高く維持しながら界面部分の導電 を高くすることで直列抵抗を低減する事が きるため、本透明導電酸化物層を光電変換 置の透明電極として使用する事で光電変換 置の特性が改善する。以上のような効果に り、本発明によれば高性能な薄膜光電変換 置を提供することができる。

本発明の一実施態様による透明導電酸 物層の構造断面図 本発明の一実施態様による薄膜光電変 装置の構造断面図 本発明の一実施態様により作製した透 導電酸化物層の相対透過率および比較例に ける高導電処理を実施しない透明導電酸化 層の相対透過率 本発明の一実施態様により作製した透 導電酸化物層の元素プロファイル 本発明の一実施態様により作製した透 導電酸化物層の元素プロファイル 比較例における作製した透明導電酸化 層の相対透過率および比較例における高導 処理を実施しない透明導電酸化物層の相対 過率 比較例における作製した透明導電酸化 層の元素プロファイル 本発明の一実施態様により作製した薄 光電変換装置の相対収集効率

符号の簡単な説明

 1  透光性基板
 2  透明導電酸化物層
 3  高導電処理層
 4  光電変換ユニット
 5  裏面電極層

 以下において本発明の好ましい実施の形 について図面を参照しつつ説明する。なお 願の各図において、厚さや長さなどの寸法 係については図面の明瞭化と簡略化のため 宜変更されており、実際の寸法関係を表し はいない。また、各図において、同一の参 符号は同一部分または相当部分を表してい 。

 図1に、本発明の実施形態による透明導電 酸化物層の断面図を示す。透光性基板1上に 透明導電酸化物層2、高導電処理層3の順に配 置されている。

 基板側から光を入射するタイプの光電変 装置にて用いられる本願発明に係る基体と ての透光性基板1には、ガラス、透明樹脂等 から成る板状部材やシート状部材が用いられ る。透明導電酸化物層2はCVD、スパッタ、蒸 等の方法を用いて形成されることが好まし 。さらに透明導電酸化物層2はその表面に微 な凹凸を有することにより、入射光の散乱 増大させる効果を有することが望ましい。 導電処理層3は透明導電酸化物層の導電性を 制御するための不純物を2種類含有しており 透明導電酸化物層2と比較して前記不純物の 度が増大している事が好ましい。さらに高 電処理層3には炭素原子が含有している事が 好ましい。

 図2には、本発明の実施形態の一例による 光電変換装置の断面図を示す。透光性基体板 1上に、透明導電酸化物層2、光電変換ユニッ 4、透明導電酸化物層2、高導電処理層3、裏 電極層5の順に配置されている。なお、図2 は光電変換ユニットが一つしか示されてい いが、光電変換ユニットを2つ以上積層した 接合型の光電変換装置にも適用し得る。

 基板側から光を入射するタイプの光電変 装置にて用いられる透光性基板1には、ガラ ス、透明樹脂等から成る板状部材やシート状 部材が用いられる。透明導電酸化物層2はCVD スパッタ、蒸着等の方法を用いて形成され ことが好ましい。透明電極層2はその表面に 細な凹凸を有することにより、入射光の散 を増大させる効果を有することが望ましい

 裏面電極層6としては、Al、Ag、Au、Cu、Pt よびCrから選ばれる少なくとも一つの材料か らなる少なくとも一層の金属層をスパッタ法 または蒸着法により形成することが好ましい 。

 光入射側からみて透明導電酸化物層2の後 方に、光電変換ユニット4が配置される。前 光電変換ユニットには例えば非晶質シリコ 系材料による光電変換ユニットなどが用い れる。各々の光電変換ユニットは、p型層、 質的に真性な光電変換層であるi型層、およ びn型層から成るpin接合によって構成される が好ましい。このうちi型層に非晶質シリコ を用いたものを非晶質シリコン光電変換ユ ットと呼ぶ。

 なお、非晶質あるいは結晶質のシリコン 材料としては、半導体を構成する主要元素 してシリコンのみを用いる場合だけでなく 炭素、酸素、窒素、ゲルマニウムなどの元 をも含む合金材料であってもよい。また、 電型層の主要構成材料としては、必ずしもi 型層と同質のものである必要はなく、例えば 非晶質シリコン光電変換ユニットのp型層に 晶質シリコンカーバイドを用い得るし、n型 に結晶質を含むシリコン層(μc-Siとも呼ばれ る)も用い得る。

 光電変換ユニット4を製膜後、さらに透明 導電酸化物層2をCVD、スパッタ、蒸着等の方 を用いて作製して、前記透明導電酸化物層 に高導電処理層3を積層する。高導電処理層3 は透明導電酸化物層の導電性を制御するため の不純物を2種類含有しており、透明導電酸 物層2と比較して前記不純物の濃度が増大し いる事が好ましい。さらに高導電処理層3に は炭素原子が含有している事が好ましい。

 本発明における高導電処理層3は、透光性 基体上に第一の不純物を有する透明導電酸化 物層2を形成した後、第二の不純物を含有す ドーパントガスおよび炭化水素ガスを含む 囲気中でプラズマ処理する事により形成す 事が望ましい。

 高導電処理を行う際にはキャリヤーガス しては炭化水素ガスを用いることが好まし 。炭化水素ガスとしては、好ましくはエタ 、アセチレンまたはメタンから選択される とが好ましい、さらにはメタンが好まし。 記炭化水素ガスは炭化水素ガス単体のみに 定はされず、他のガスを併用してもかまわ い。他のガスとしては具体的には水素が好 しい。具体的にはたとえばメタン又はメタ と水素を用いることで良好な高導電処理を 施する事ができる。また、高導電処理を行 際の第二の不純物には、ホウ素(B)、アルミ ウム(Al)、ガリウム(Ga)、インジウム(In)から ばれる元素であることが好ましい。さらに ましくは、ホウ素とアルミニウムから選ば る元素であることが好ましい。

 高導電処理時のプラズマのパワーは特に 限は無いが10W~600Wが好ましい。プラズマパ ーが低い場合には充分な処理を実施する事 できず、逆に高い場合にはプラズマにより 明導電酸化物層2がエッチングされる可能性 ある。高導電処理層3の膜厚は、5Å~1000Åが 特性上好ましく、さらに好ましくは5Å~200Å さらに好ましく、20Å~200Åが特に好ましい また、本形態では光透過側の透明導電酸化 層に高導電処理を実施したが、光入射側の 明導電酸化物層上あるいは双方に高導電処 層3を製膜してもよく、実施の形態は上記の 最良の形態に限定されるものではない。

 以下においては、上述の実施の形態に対 する透明導電酸化物層および前記透明導電 化物層を含む薄膜光電変換装置の実施例を げ、比較例と比較しつつ詳細に説明する。 発明は以下の実施例に限定されるものでは い。

 (実施例1)
 図1を参照して説明された第一の実施の形態 に対応して、実施例1としての透明導電酸化 層が作成された。透光性基板1にはガラスを い、該基板上にスパッタ法により酸化亜鉛 らなる透明導電酸化物層2を形成するために スパッタ装置の製膜室に投入した。スパッタ ターゲットとして酸化亜鉛中に2wt%のAlを添加 したものを用い、スパッタガスとしてArガス 導入し、基板150℃、圧力0.27Paの条件で、DC パッタ法により酸化亜鉛を膜厚40nmで形成し 。

 透明導電酸化物層製膜後にサンプルをプ ズマCVD装置へ投入して高導電処理層3を形成 した。基板温度180℃、放電電力200W、メタン30 sccm、(メタン濃度100体積%)、水素310sccm、ジボ ン0.05sccmを原料にして、プラズマCVD装置を いて高導電処理を20分実施した。

 図3に本実施例にて作製した透明導電酸化 物層の相対透過率(実線)を、高導電処理を実 していない比較例1による透明導電酸化物層 の相対透過率(点線)と共に示す。図より高導 処理を実施する事により特に短波長領域の 過率が向上している事がわかる。

 さらに、図4に本実施例により作製した透 明導電酸化物層の元素プロファイルをSIMS法 より測定した結果を示す。SIMS法は一次イオ の照射により、スパッタリングされた二次 オンの質量分析をおこなう方法であり、今 のSIMS測定では、加速イオンとしてセシウム を使用した。図より、試料の表面側10nmの範 においてアルミニウムおよびホウ素が不純 として含有量が多くなっており、さらに、 面側の不純物濃度が多い領域には炭素が含 されていることがわかる。

 本実施例により作製した透明酸化物層の ート抵抗を4端針測定により測定すると、高 導電処理を実施していない比較例1の0.73倍で った。

 (比較例1)
本比較例では透明導電酸化物層の高導電処理 を実施しなかった以外は実施例1と同様にし 透明導電酸化物層を作成した。透明導電酸 物層の相対透過率を図3に示す(点線)。

 (実施例2)
 高導電処理層3の形成時に基板温度を30度と た以外は実施例1と同様にして透明導電酸化 物層を作成した。

 図5に本実施例により作製した透明導電酸 化物層の元素プロファイルをSIMS法により測 した結果を示す。図より、試料の表面側5nm 範囲において含有されているアルミニウム よびホウ素が不純物として含有量が多くな ており、さらに、表面側の不純物濃度が多 領域には炭素が含有されていることがわか 。

 実施例1の結果(図4)と比較すると高導電処 理層作成時の基板温度が低いため、不純物の 透明導電酸化物層内部への拡散が促進されず に高導電処理層部分が薄くなっていることが 確認できた。しかし、本実施例により作製し た透明酸化物層のシート抵抗を4端針測定に り測定すると、高導電処理を実施していな 比較例1の0.90倍であった。高導電処理層部分 が薄い状況でも本発明による効果が発現して いる事がわかる。

 (比較例2)
 酸化亜鉛層の厚さを50nmとしたこと、高導電 処理層作成の際、基板温度を150℃としさらに ジボランを用いなかった以外は実施例1と同 にして透明導電酸化物層を作成した。

 図6に本比較例にて作製した透明導電酸化 物層の相対透過率(実線)を、高導電処理を実 していない比較例1(点線)による透明導電酸 物層の相対透過率と共に示す。図より高導 処理により特に短波長領域の透過率が向上 ている事がわかる。2種類目の不純物を導入 しない処理を実施しても透明導電酸化物層の 透過率は向上する事がわかる。

 さらに、図7に本比較例により作製した透 明導電酸化物層の元素プロファイルをSIMS法 より測定した結果を示す。図より、試料の 面側20nmの範囲において炭素が含有されてい 事と、不純物としてのアルミニウムの濃度 は変化が無い事がわかる。

 実施例1の結果と比較すると処理層作成時 の基板温度が低いため、不純物の透明導電酸 化物層内部への拡散が促進されずに高導電処 理層部分が薄くなっていることが確認できた 。しかし、本実施例により作製した透明酸化 物層のシート抵抗を4端針測定により確認す と、高導電処理を実施していない比較例1の 果と比較すると抵抗は1.55倍になっており、 2種類目の不純物を導入しない処理では導電 が改善されていない事が確認できた。上述 結果から、本発明による高導電処理におい 2種類目の不純物を導入しない高導電処理を こなった場合には、透明導電酸化物層の透 率は向上するものの導電率の向上が達成で ずに課題の解決が困難である事がわかった

 (比較例3)
 実施例1と同様に透明導電酸化物層を作成し 、さらに基板温度を130℃、200Wの放電電力に り、水素を310sccm、ジボランガスを0.05sccmを 料にして、プラズマCVD装置を用いて高導電 理を20分実施した。本比較例における導電処 理を実施する事で、透明導電酸化物層のシー ト抵抗を高導電処理を行っていない試料(比 例1)と比較すると抵抗は0.80倍に、膜の透過 は変わりがなかった。

 (実施例3および比較例4)
 図1を参照して説明された第一の実施の形態 に対応して、実施例3としての透明導電酸化 層が作成された。透光性基板1にはガラスを い、透明導電酸化物層2としてSnO 2 を膜厚800nm、シート抵抗10オーム/□、ヘイズ 15~20%の層を作成した。この上に、ボロンド プのp型シリコンカーバイド(SiC)層を10nm、ノ ンドープの非晶質シリコン光電変換層を200nm リンドープのn型μc-Si層を20nmの膜厚で、そ ぞれプラズマCVD法により製膜した。これに り、光電変換ユニットであるpin接合の非晶 シリコン光電変換ユニット4を形成した。

  光電変換ユニット4を形成後、スパッタ により酸化亜鉛からなる透明導電酸化物層2 を形成するためにスパッタ装置の製膜室に投 入した。スパッタターゲットとして酸化亜鉛 中に2wt%のAlを添加したものを用い、スパッタ ガスとしてArガスを導入し、基板を150℃、圧 を0.27Paの条件で、DCスパッタ法により酸化 鉛を膜厚40nmで形成した。透明導電酸化物層 膜後に基板温度130℃、放電電力200W、メタン 30sccm、(メタン濃度100体積%)、水素310sccm、ジ ラン0.05sccmを原料にして、プラズマCVD装置を 用いて高導電処理を20分実施して高伝導処理 3を作成した。上記高導電処理層の形成を実 施しなかった例を比較例4とした。

 さらに裏面電極層5としてAg膜を300nmの膜 でスパッタ法により形成した。以上のよう して得られた非晶質シリコン太陽電池から1c m角の受光面積を有する光電変換ユニットを 離し、前方光電変換ユニットへの入射光量 評価するために分光感度特性を測定した結 を図8に示す。

 図中の実線が実施例3、点線が比較例4そ ぞれの光電変換装置の分光感度特性である 図より、実施例3による光電変換装置の分光 度は 波長550nm以下の短波長領域で比較例4 結果と比較して向上していることがわかる