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Patent Searching and Data


Title:
TRANSPARENT ELECTRODE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/143232
Kind Code:
A1
Abstract:
Disclosed is a transparent electrode having high infrared transmittance, which is used for optical communication devices utilizing infrared light, especially infrared light around 1.55 μm. Specifically disclosed is a transparent electrode characterized by having a transparent conductive film which has an extinction coefficient of not more than 0.5 at a wavelength of 1.55 μm.

Inventors:
IMURA, Masaaki (7-1, Seiran 2-chome, Otsu-sh, Shiga 39, 5208639, JP)
伊村 正明 (〒39 滋賀県大津市晴嵐二丁目7番1号 日本電気硝子株式会社内 Shiga, 5208639, JP)
KUBOSAKA, Mamoru (7-1, Seiran 2-chome, Otsu-sh, Shiga 39, 5208639, JP)
Application Number:
JP2008/059179
Publication Date:
November 27, 2008
Filing Date:
May 20, 2008
Export Citation:
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Assignee:
NIPPON ELECTRIC GLASS CO., LTD. (7-1 Seiran 2-chome, Otsu-shi Shiga, 39, 5208639, JP)
日本電気硝子株式会社 (〒39 滋賀県大津市晴嵐二丁目7番1号 Shiga, 5208639, JP)
IMURA, Masaaki (7-1, Seiran 2-chome, Otsu-sh, Shiga 39, 5208639, JP)
伊村 正明 (〒39 滋賀県大津市晴嵐二丁目7番1号 日本電気硝子株式会社内 Shiga, 5208639, JP)
International Classes:
G02F1/1343; C23C14/08; H01B5/14; H01B13/00
Attorney, Agent or Firm:
METSUGI, Makoto et al. (6F Daido Seimei Bldg, 5-4 Tanimachi 1-chome, Chuo-ku, Osaka-sh, Osaka 12, 5400012, JP)
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Claims:
 透明導電膜を有する透明電極であって、前記透明導電膜の波長1.55μmにおける消衰係数が0.5以下であることを特徴とする透明電極。
 前記透明導電膜は、(O 2 ガス流量)/(希ガス流量)≧3.0×10 -3 の条件を満たす雰囲気中でスパッタリング法により成膜されたものであることを特徴とする請求項1に記載の透明電極。
 前記透明導電膜の波長1.55μmにおける消衰係数が0.01以下であることを特徴とする請求項1に記載の透明電極。
 前記透明導電膜は、(O 2 ガス流量)/(希ガス流量)≧5.0×10 -3 の条件を満たす雰囲気中でスパッタリング法により成膜されたものであることを特徴とする請求項3に記載の透明電極。
 前記透明導電膜がインジウムスズ酸化物からなることを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の透明電極。
 前記透明導電膜が、インジウムスズ酸化物からなり、(O 2 ガス流量)/(希ガス流量)≧4.0×10 -3 の条件を満たす雰囲気中でスパッタリング法により成膜されたものであることを特徴とする請求項1または2に記載の透明電極。
 前記透明導電膜がインジウムチタン酸化物からなることを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の透明電極。
 前記透明電極は、(O 2 ガス流量)/(希ガス流量)≧10.0×10 -3 の条件を満たす雰囲気中でスパッタリング法により成膜されたものであることを特徴とする、請求項7に記載の透明電極。
 前記透明導電膜の幾何学的厚みが5~200nmであることを特徴とする請求項1~8のいずれか1項に記載の透明電極。
 前記透明導電膜のシート抵抗が500ω/sq.以上であることを特徴とする請求項1~9のいずれか1項に記載の透明電極。
 前記透明導電膜は基板上に形成されていることを特徴とする請求項1~10のいずれか1項に記載の透明電極。
 反射防止膜を有することを特徴とする請求項1~11のいずれか1項に記載の透明電極。
 前記反射防止膜は前記基板の表面及び裏面の両方に形成されていることを特徴とする請求項12に記載の透明電極。
 前記透明導電膜は、前記基板の表面に形成された前記反射防止膜の上に形成されていることを特徴とする請求項12または13に記載の透明電極。
 前記反射防止膜が、低屈折率層と高屈折率層との積層膜であることを特徴とする請求項12~14のいずれか1項に記載の透明電極。
 赤外線を利用した光通信用デバイスに用いられることを特徴とする請求項1~15のいずれか1項に記載の透明電極。
 赤外線を利用した光通信用デバイスが、可変フィルターまたは可変レーザーであることを特徴とする請求項16に記載の透明電極。
 スパッタリング法を用いて、(O 2 ガス流量)/(希ガス流量)≧3.0×10 -3 の条件を満たすスパッタリング雰囲気中で透明導電膜を成膜することを特徴とする透明導電膜の製造方法。
 前記スパッタリング雰囲気は、(O 2 ガス流量)/(希ガス流量)≧5.0×10 -3 の条件を満たすことを特徴とする、請求項18に記載の透明導電膜の製造方法。
Description:
透明電極

 本発明は、赤外波長領域における透過率 良好であり、おもに赤外線を利用する光通 用デバイスに使用される透明電極に関する

 近年、赤外線、特に1.55μm近傍の赤外線を 利用した光通信用デバイスの一つとして、液 晶と組み合わせた可変フィルターや可変レー ザーが開発されつつある。これらのデバイス では、ITO薄膜などを有する透明電極が用いら れており、この透明電極に電圧を印加して液 晶の屈折率を変化させ、フィルターのパスバ ンド波長やレーザー波長を変化させることを 可能としている(例えば、特許文献1参照)。

 図1は可変フィルターの一例を示す概略図で ある。可変フィルターは、図1に示すように シリコンウェハーなどの赤外線透過率の高 基板1上に対向電極2、SiO 2 等からなる被覆層3、同じくSiO 2 等からなる回折格子4、Si 3 N X 等からなる導波路5、液晶層6、透明導電膜7、 ガラス基板等の透光性基板8、さらに必要に じて反射防止膜9が順に形成されてなる。可 フィルターの上方から入射した入射光I O は、各層を透過し、特定波長の光I r のみ回折格子4面にて反射され、導波路5内で 振した後、入射光側にフィルタリングされ 。その他の波長の光Iは、回折格子4面で反 することなく透明基板1側に透過する。ここ 、透明導電膜7と対向電極2の間に電圧を印 すると液晶層6の屈折率が変化し、それによ フィルタリングされる反射光I r の波長を調節することが可能となる。

特表2000-514566号公報

 ところで、このような透明導電膜、特にI TO薄膜からなる透明導電膜を有する透明電極 導電性が高く、例えばFPDなどの液晶表示装 に好適に使用されるが、該透明電極を赤外 長領域で使用した場合には、その導電性に 因して光の吸収が大きくなる。すなわち、 外波長領域では透明電極の消衰係数が大き 、光のロスが大きいことが問題となってい 。

 なお、消衰係数は次のように定義される。 なわち、物質が光を吸収する場合に透過光I は、入射光強度I 0 、光の侵入深さZを用いて、
  I=I 0 e -αz
の関係式にしたがって減衰する。このとき、 単位長さあたりの減衰を示すαを吸収係数と ぶ。一方、光と物質の相互作用を理論的に う場合には、光の電磁場の振動1回あたりの 吸収量が基準となる。このため、物質による 光の吸収を定義する量として消衰係数kが定 されている。消衰係数kと吸収係数α、波長λ の間には、
  k=α×λ/4π
という関係がある。

 本発明は、赤外線、特に1.55μm近傍の赤外 線を利用した光通信用デバイスに用いられる 透明電極であって、赤外線に関して消衰係数 が小さく、かつ赤外線透過率の高い透明電極 を提供することを目的とする。

 本発明者等は、鋭意検討した結果、透明 極に用いられる透明導電膜として、赤外波 領域における光の透過率が高い膜を用いる とで前記課題を解決することを見出し、本 明として提案するものである。

 すなわち、本発明の透明電極は、透明導 膜を有し、透明導電膜の波長1.55μmにおける 消衰係数が0.5以下であることを特徴とする。 前述したように、赤外線を利用する光通信用 デバイスにおいては波長1.55μmの透過率が重 であり、本発明では、該波長にて消衰係数 0.5以下であることにより、透過光のロスを 制し、赤外光透過率の高い透明電極を提供 ることが可能となる。

 透明導電膜の波長1.55μmにおける消衰係数 が0.01以下であることが好ましい。

 透明導電膜としては、インジウムスズ酸 物(Indium Tin Oxide:ITO)からなるものが挙げら る。ITOは導電性が高く、前述した可変フィ ターや可変レーザーなどの赤外線を利用し 光通信用デバイスに好適な透明電極を提供 ることができる。

 また、透明導電膜としては、インジウム タン酸化物(Indium Titanium Oxide:ITiO)からなる のも挙げられる。

 透明導電膜は、(O 2 ガス流量)/(希ガス流量)≧3.0×10 -3 の条件を満たす雰囲気中でスパッタリング法 により成膜されたものであることが好ましい 。

 透明導電膜は、(O 2 ガス流量)/(希ガス流量)≧5.0×10 -3 の条件を満たす雰囲気中でスパッタリング法 により成膜されたものであることが好ましい 。

 なお、透明導電膜が、インジウムスズ酸化 からなるものである場合、(O 2 ガス流量)/(希ガス流量)≧4.0×10 -3 の条件を満たす雰囲気中でスパッタリング法 により成膜されたものであることがより好ま しい。

 また、透明導電膜がインジウムチタン酸化 からなるものである場合、(O 2 ガス流量)/(希ガス流量)≧10.0×10 -3 の条件を満たす雰囲気中でスパッタリング法 により成膜されたものであることがより好ま しい。

 透明導電膜の幾何学的厚みは5~200nmである ことが好ましい。

 透明導電膜のシート抵抗は、500ω/sq.以上 あることが好ましい。シート抵抗がこの範 を満たすことにより、波長1.55μmにおける透 過率が高いものとすることができる。

 透明導電膜は基板上に形成され得る。

 本発明の透明電極は、反射防止膜を有す ものであってもよい。透明電極が、透明導 膜とともに反射防止膜を有する場合、入射 の反射を抑制することができるため、透明 極の赤外光透過率を向上させることが可能 なる。

 反射防止膜は、基板の表面及び裏面の両 に形成されていることが好ましい。

 透明導電膜は、基板の表面に形成された 射防止膜の上に形成されていることが好ま い。

 反射防止膜は、低屈折率層と高屈折率層 の積層膜であることが好ましい。反射防止 をこのような膜構成にすることにより、透 電極に良好な反射防止特性を付与すること でき、透明電極の赤外光透過率のさらなる 上を図ることが可能となる。

 本発明の透明電極は、可変フィルターや 変レーザーなどの赤外線を利用した光通信 デバイスに用いることができる。

 本発明の透明導電膜の製造方法は、スパッ リング法を用いて、(O 2 ガス流量)/(希ガス流量)≧3.0×10 -3 の条件を満たすスパッタリング雰囲気中で透 明導電膜を成膜することを特徴とする。スパ ッタリング法により透明導電膜を成膜する際 の希ガスとO 2 ガスの流量を特定の比率に調整することによ り、消衰係数が小さく赤外線透過率の高い透 明導電膜を得ることが可能となる。

 スパッタリング雰囲気は、(O 2 ガス流量)/(希ガス流量)≧5.0×10 -3 の条件を満たすことが好ましい。

(発明の効果)

 本発明の透明電極では、該透明電極を構 する透明導電膜の消衰係数が低いため、透 光のロスを抑制し、赤外光透過率の高い透 電極を提供することが可能となる。したが て、本発明の透明電極は、可変フィルター 可変レーザーなどの赤外線を利用した光通 用デバイスに好適である。

図1は、可変フィルターの一例を示す概 略断面図である。 図2は、実施形態に係る透明電極の断面 図である。 図3は、他の実施形態に係る透明電極の 断面図である。 図4は、透明導電膜がITO膜である場合の 消衰係数の測定結果を表すグラフである。 図5は、透明導電膜がITiO膜である場合 消衰係数の測定結果を表すグラフである。

符号の説明

 1 基板
 2 対向電極
 3 被覆層
 4 回折格子
 5 導波路
 6 液晶層
 7 透明導電膜
 8 透光性基板
 9 反射防止膜
 10 透明電極
 11 基板
 12 反射防止膜
 13 透明導電膜
 14 低屈折率層
 15 高屈折率層
 16 反射防止膜
 17 低屈折率層
 18 高屈折率層

 図2は、実施形態に係る透明電極10の断面 である。図2に示すように、透明電極10は、 板11と、基板11の上に形成された反射防止膜 12と、反射防止膜12の上に形成された透明導 膜13とを備えている。

 透明導電膜13の波長1.55μmにおける消衰係 は、0.5以下であり、0.3以下であることが好 しく、0.1以下であることがより好ましく、0 .05以下であることがさらに好ましく、0.01以 であることが一層好ましく、0.005以下である ことがより一層好ましい。透明導電膜13の消 係数が0.5を超えると、赤外透過光のロスが きく、透明電極10が赤外線デバイス用途に さなくなる傾向がある。透明導電膜13の消衰 係数の下限は特に限定されないが、現実的に は0.0001以上である。なお透明導電膜13の消衰 数は、波長1.5~1.6μmの全範囲でこれらの範囲 を満たすことが望ましく、その場合、透明電 極10は赤外線用光通信デバイスとしてより好 に使用される。

 透明導電膜13の比抵抗率は特に限定されな が、透明導電膜13の比抵抗率が小さすぎる場 合は波長1.55μmにおける透明導電膜13の消衰係 数が大きくなる傾向がある。このため、透明 導電膜13の比抵抗率は、10 3 μω・cm以上であることが好ましく、10 4 μω・cm以上であることがより好ましい。一方 、透明導電膜13の比抵抗率が大きすぎる場合 、透明導電膜13の導電性が低くなる傾向に り、透明電極10が特に光通信用デバイス用途 に適さなくなる傾向にあるため、透明導電膜 13の比抵抗率は10 5 μω・cm以下であることが好ましい。

 透明導電膜13の消衰係数および比抵抗率は 例えば、スパッタリング法により透明導電 13を成膜する際の各ガスの流量の比率を適宜 変更することにより調整することができる。 具体的には、後述するように、O 2 ガスと希ガスの流量比を適宜変更することに より透明導電膜13の消衰係数および比抵抗率 調整することが可能である。

 透明導電膜13の幾何学的厚みは、5~200nmで ることが好ましく、10~100nmであることがよ 好ましく、10~50nmであることがさらに好まし 、10~30nmであることが最も好ましい。透明導 電膜13の幾何学的厚みが5nmより薄いと、透明 電膜13のシート抵抗が高くなるため、透明 極10が光通信用デバイスに適さなくなる傾向 にあり、また透明導電膜13の成膜が困難とな 傾向がある。一方、透明導電膜13の幾何学 厚みが200nmより厚いと、波長1.55μmにおける 明導電膜13の透過率が低くなる傾向がある。

 透明導電膜13のシート抵抗は、500ω/sq.以 であることが好ましく、1kω/sq.以上であるこ とがより好ましく、2kω/sq.以上であることが らに好ましく、5kω/sq.以上であることが最 好ましい。透明導電膜13のシート抵抗が500ω/ sq.より低いと、波長1.55μmにおける透明導電 13の透過率が低くなる傾向がある。透明導電 膜13のシート抵抗の上限は特に限定されない 、透明導電膜13のシート抵抗が高すぎる場 は、液晶等に十分に電界が加えられなくな デバイスが機能しなくなる傾向があるため 透明導電膜13のシート抵抗は50kω/sq.以下であ ることが好ましい。なお、(シート抵抗)=(比 抗率)/(膜厚)の関係がある。

 透明導電膜13としては、ITO膜、インジウ チタン酸化物(ITiO)膜、アルミニウムドープ 化亜鉛(AZO)膜、ゲルマニウムドープ酸化亜鉛 (GZO)膜、インジウム亜鉛酸化物(IZO膜)、アン モンドープ酸化すず(ATO)膜などが用いられる 。なかでも、導電率が高く、赤外線用光通信 デバイスに好適であることからITO膜、ITiO膜 を用いることが好ましく、ITiO膜を用いるこ が特に好ましい。

 基板11は、赤外波長領域における透過率 高いものであれば特に限定されず、例えば ガラス基板、プラスチック基板、シリコン 板等の透光性基板が使用できる。耐環境性 耐熱性、耐光性等の観点から基板11はガラス 基板であることが好ましい。

 透明電極10では、透明導電膜13とともに反 射防止膜12が形成されているため、赤外光の 射が抑制され、それにより透明電極10の赤 光透過率が高められている。

 反射防止膜12は、高屈折率層14と低屈折率層 15との積層膜であることが好ましい。低屈折 層15の構成材料としては、波長1.55μmにおけ 屈折率が1.6以下のSiO 2 、MgF 2 等のフッ化物などが好適である。高屈折率層 14の構成材料としては、屈折率が1.6以上のNb 2 O 5 、TiO 2 、Ta 2 O 5 、HfO 2 、ZrO 2 、Siなどが好適である。

 反射防止膜12の幾何学的厚みは特に限定 れないが、一般的には、反射防止膜12の幾何 学的厚みは、5~500nmの範囲で適宜調整される 反射防止膜12の幾何学的厚みが5nm未満である と、透明電極10に十分な反射防止機能を付与 にくく、反射防止膜12の成膜が困難となる 向がある。反射防止膜12の幾何学的厚みが500 nmを超えると、反射防止膜12の表面の表面粗 が大きくなり光が散乱しやすくなったり、 射防止膜12の剥離や反りの問題が発生しやす くなる。

 基板11上に透明導電膜13を形成するととも に、さらに基板11の裏面に反射防止膜を形成 た場合、赤外線透過率をなお一層向上させ ことが可能となる。

 透明電極10は、前述のように波長1.55μmに ける消衰係数が小さいため、高い透過率を する。そのため、透明電極10は、赤外線用 バイスに好適に用いられる。透明電極10の波 長1.55μmにおける透過率は、92%以上であるこ が好ましく、95%以上であることがより好ま く、98%以上であることがさらに好ましい。 長1.55μmにおける透明電極10の透過率が、92% 満であると、赤外線デバイス用途に適さな なる傾向がある。なお、透明電極10の透過率 は、波長1.5~1.6μmの全範囲でこれらの範囲を たすことが望ましく、その場合、赤外線用 通信デバイスとしてより好適である。なお ここで透過率とは、積層体全体としての透 率をいう。

 赤外線用デバイスにおいて、透明導電膜1 3が液晶に接するようにして透明電極10を用い る場合は、液晶と透明導電膜13の間に、例え ポリイミド膜などの配向膜を形成すること 好ましい。配向膜の厚さは特に限定されな が、一般的には10~50nmの範囲で調整される。

 透明導電膜13の成膜方法は特に限定され 、公知の成膜方法を適用することが可能で る。なかでも、透明導電膜13の密着性、強度 および平滑性が良好である点からスパッタリ ングによる成膜が好ましい。

 スパッタリングターゲットを用いたスパッ リング法による透明導電膜13の成膜は、通 、希ガスとO 2 ガスの混合ガス雰囲気下において行われる。 ここで、希ガス流量とO 2 ガス流量は、(O 2 ガス流量)/(希ガス流量)≧3.0×10 -3 の条件を満たすように設定され、(O 2 ガス流量)/(希ガス流量)≧5.0×10 -3 の条件を満たすように設定されることが好ま しく、(O 2 ガス流量)/(希ガス流量)≧10.0×10 -3 の条件を満たすように設定することがさらに 好ましい。(O 2 ガス流量)/(希ガス流量)が3.0×10 -3 未満であると、透明導電膜13の比抵抗が小さ なる傾向にあり、その結果、波長1.55μmにお ける透明導電膜13の消衰係数が大きくなりや い。

 透明導電膜13がインジウムスズ酸化物から るものである場合は、(O 2 ガス流量)/(希ガス流量)≧4.0×10 -3 の条件を満たす雰囲気中でスパッタリング法 により成膜されたものであることがより好ま しい。

 透明導電膜13がインジウムチタン酸化物か なるものである場合は、(O 2 ガス流量)/(希ガス流量)≧10.0×10 -3 の条件を満たす雰囲気中でスパッタリング法 により成膜されたものであることがより好ま しい。

 なお、(O 2 ガス流量)/(希ガス流量)の上限は特に限定さ ないが、(O 2 ガス流量)/(希ガス流量)が高すぎると透明導 膜13の比抵抗値が大きくなり、透明電極10が 外線用光通信デバイス用として適さなくな ため、(O 2 ガス流量)/(希ガス流量)≦20×10 -3 であることが好ましい。

 なお、希ガスとしては安価である点から ルゴンを用いることが好ましい。

 スパッタリング法により成膜する際の基 11の温度は特に限定されないが、基板11の温 度が高すぎる場合は、透明導電膜13の波長1.55 μmにおける消衰係数が大きくなる傾向がある ため、基板11の温度は400℃以下であるが好ま く、300℃以下であることがより好ましい。

 (他の実施形態)
 図3は、他の実施形態に係る透明電極20の断 図である。図3に示すように、基板11の表面 反射防止膜12を形成すると共に、基板11の裏 面にも反射防止膜16を形成することが好まし 。これによれば、赤外光の反射がさらに抑 され、透明電極20の赤外光透過率をさらに くすることができる。

 反射防止膜16は、高屈折率層17と低屈折率層 18との積層膜であることが好ましい。低屈折 層18の構成材料としては、波長1.55μmにおけ 屈折率が1.6以下のSiO 2 、MgF 2 等のフッ化物などが好適である。高屈折率層 17の構成材料としては、屈折率が1.6以上のNb 2 O 5 、TiO 2 、Ta 2 O 5 、HfO 2 、ZrO 2 、Siなどが好適である。
(実施例)

 以下に、本発明を実施例を用いて詳細に 明するが、本発明はかかる実施例に限定さ るものではない。

 表1に示すように、ガラス基板(日本電気 子株式会社製OA-10:屈折率1.47、肉厚1.1mm)の上 、ITO膜からなる透明導電膜をスパッタリン により形成した。

 ここで、実施例1~5および比較例1におけるITO 膜の成膜は、DCスパッタリング成膜装置を用 て行った。成膜条件としては、まず5×10 -4 Paまで高真空にした状態で表1に記載のガス流 量でスパッタガスを導入し、その後、圧力0.1 Pa、電力1800W、基板温度250℃にてスパッタリ グを行った。

 実施例1~5および比較例1で形成されたITO膜の 消衰係数をジェー・エー・ウーラム社製分光 エリプソメータにより測定した。また、ITO膜 のシート抵抗を三菱化学製ロレスタにより測 定した。比抵抗率については、シート抵抗と 膜厚との関係から算出した。また透過率は、 前記ガラス基板上に、ITO膜、ポリイミド配向 膜、並びに反射防止膜としてのSiO 2 膜(1.55μmにおける屈折率(以下、同様)=1.46)とNb 2 O 5 膜(屈折率=2.26)との積層体が表1に記載の順序 よび膜厚で形成されている透明電極に対し 、配向膜側から波長1.55μmの光を入射した場 合の透過率をシミュレーションにより求めた 。これらの結果を表1に示す。

 表1から明らかなように、実施例1~5の透明 電極は、該透明電極を構成する透明導電膜の 波長1.55μmにおける消衰係数が小さいため、 明電極の透過率が高いことがわかる。一方 比較例の透明電極は、透明導電膜の波長1.55 mにおける消衰係数が著しく大きいため、該 明電極の透過率が低いことがわかる。

 また、下記表2に示すように、ITO膜の成膜 時の酸素流量を変化させた実施例6及び7を作 した。

 さらに、透明導電膜としてITiO膜をガラス基 板(日本電気硝子株式会社製OA-10:屈折率1.47、 厚1.1mm)の上に形成し、下記表3に示す積層構 造の透明電極を実施例8~17として作成した。IT iO膜の成膜は、DCスパッタリング成膜装置を いて行った。成膜条件としては、まず5×10 -4 Paまで高真空にした状態で表1に記載のガス流 量でスパッタガスを導入し、その後、圧力0.1 Pa、電力1800W、基板温度250℃にてスパッタリ グを行った。

 また、実施例8~17についても実施例1~5と同 様の手順でITiO膜の消衰係数、シート抵抗を 定し、比抵抗率を算出した。また、透過率 シミュレーションした。

 実施例6~17の結果を、実施例1~5及び比較例 1の結果と共に下記表2及び表3並びに図4及び 5に示す。

 表2及び表3並びに図4及び図5に示す結果から 、透明導電膜の種類にかかわらず、(O 2 ガス流量)/(希ガス流量)を3×10 -3 以上とすることによって、透明導電膜の消衰 係数を小さくすることができることがわかる 。

 表2及び図4に示す結果から、透明導電膜がIT O膜である場合は、(O 2 ガス流量)/(希ガス流量)を4×10 -3 以上とすることによって、透明導電膜の消衰 係数をより小さくすることができることがわ かる。

 また、表2及び表3並びに図4及び図5に示す結 果から、透明導電膜の種類にかかわらず、(O 2 ガス流量)/(希ガス流量)を5×10 -3 以上とすることによって、透明導電膜の消衰 係数をさらに小さくすることができることが わかる。

 表3及び図5に示す結果から、透明導電膜がIT iO膜である場合は、(O 2 ガス流量)/(希ガス流量)を10×10 -3 以上とすることによって、透明導電膜の消衰 係数を特に小さくすることができることがわ かる。

 また、表2及び表3に示す結果から、透明 電膜をITiO膜にすることにより、透明導電膜 ITO膜であるときよりさらに消衰係数を小さ できることがわかる。

 本発明の透明電極は、可変フィルターや 変レーザーなどの赤外線を利用した光通信 デバイスに好適である。