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Patent Searching and Data


Title:
TRAY TRANSFER TYPE INLINE FILM FORMING APPARATUS
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/130790
Kind Code:
A1
Abstract:
Films are easily formed on even substrates having different shapes and sizes by a same apparatus, by using a tray even in a chamber wherein the substrates are temporarily arranged for transfer between the atmospheric side and a film forming chamber. An auxiliary chamber (72), which has a placing mechanism (24) for a substrate whereupon a film is not formed and a film-formed substrate placing mechanism (25), is arranged between a film forming chamber (4) and a load lock chamber (6). Auxiliary chambers (71-73) and the film forming chamber (4) are constantly kept vacuum. A substrate (9) whereupon a film is not formed is placed on a load locktray (11), and transferred from the load lock chamber (6) to the auxiliary chamber (72), and placed on the film forming tray (12) from the load lock tray (11). The film formed substrate (9) is placed on the film forming tray (12) and transferred from the film forming chamber (4) to the auxiliary chamber (72), and placed on the load lock tray (11) from the film forming tray (12).

Inventors:
NOZAKI AKIO (JP)
NAKAGAWARA HITOSHI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/058105
Publication Date:
October 29, 2009
Filing Date:
April 25, 2008
Export Citation:
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Assignee:
CANON ANELVA CORP (JP)
NOZAKI AKIO (JP)
NAKAGAWARA HITOSHI (JP)
International Classes:
H01L21/677; B65G49/06
Domestic Patent References:
WO2003100848A12003-12-04
Foreign References:
JPS63185712A1988-08-01
JPH11131232A1999-05-18
Attorney, Agent or Firm:
OKABE, Masao et al. (JP)
Okabe Masao (JP)
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Claims:
減圧雰囲気にて基板表面に処理を施す手段を備えた処理チャンバーを含む処理側チャンバー、

大気側から基板を搬入し及び大気側へ基板を搬出する際に大気に開放され、そして基板がその内に配置された際に大気から隔絶された減圧雰囲気にされるロードロックチャンバー、及び

該処理チャンバーと該ロードロックチャンバーとの間に配置され、該処理側チャンバーと該ロードロックチャンバーとにそれぞれゲートバルブを介して接続された補助チャンバーとからなるトレイ搬送式インライン処理装置において、

該ロードロックチャンバーと該補助チャンバー内に亘って延在し、ロードロック用トレイを該ロードロックチャンバーと該補助チャンバーとの間で双方向に移動させるロードロック用トレイ搬送ライン、

該処理側チャンバーと該補助チャンバー内に亘って延在し、処理用トレイを該処理側チャンバーと該補助チャンバーとの間で双方向に移動させる処理用トレイ搬送ライン、

該補助チャンバー内に配置された基板移載機構であって、該補助チャンバー内で該ロードロック用トレイ搬送ラインにあるロードロック用トレイ上の基板を該処理用トレイ搬送ラインにある処理用トレイ上に移載し、該処理用トレイ搬送ラインにある処理用トレイ上の基板を該ロードロック用トレイ搬送ラインにあるロードロック用トレイ上に移載する基板移載機構を含むトレイ搬送式インライン処理装置。
前記ロードロック用トレイ搬送ラインは、ロードロック用トレイを該ロードロックチャンバーから該補助チャンバーへと移動させる第1のロードロック用トレイ搬送ラインと、ロードロック用トレイを該補助チャンバーから該ロードロックチャンバーへと移動させる第2のロードロック用トレイ搬送ラインとからなり、

前記処理用トレイ搬送ラインは、処理用トレイを該補助チャンバーから該処理側チャンバーへと移動させる第1の処理用トレイ搬送ラインと処理用トレイを該処理側チャンバーから該補助チャンバーへと移動させる第2の処理用トレイ搬送ラインとからなり、

該基板移載機構は、該第1のロードロック用トレイ搬送ラインにおいて該補助チャンバー内へ移動されたロードロック用トレイを、該第2のロードロック用トレイ搬送ラインへと移して該第2の処理用トレイ搬送ラインにある処理用トレイ上の処理済基板をそこに載置し、及び

該第2の処理用トレイ搬送ラインにおいて補助チャンバー内へ移動された処理用トレイを、該第1の処理用トレイ搬送ラインへと移して該第1のロードロック用トレイ搬送ラインにあるロードロック用トレイ上の未処理基板をそこに載置している請求項1記載のトレイ搬送式インライン処理装置。
前記第1のロードロック用トレイ搬送ラインと処理用トレイ搬送ラインは、未処理基板を載置したロードロック用トレイと処理用トレイをそれぞれ移動させており、

前記第2のロードロック用トレイ搬送ラインと前記第2の処理用トレイ搬送ラインは、処理済基板を載置したロードロック用トレイと処理用トレイをそれぞれ移動させていることを特徴とする請求項2に記載のトレイ搬送式インライン処理装置。
前記ロードロック用トレイ搬送ライン又は処理用トレイ搬送ラインは、ラックアンドピニオン機構によりロードロック用トレイ又は処理用トレイを搬送するものである請求項1又は2記載のトレイ搬送式インライン処理装置。
前記ラックアンドピニオン機構は、前記ロードロック用トレイ又は前記処理用トレイに設けられたラックと、該ラックに噛み合うピ二オンとからなるものであり、ピニオンがラックに最初に噛み合う際にラックの歯の山とピニオンの歯の山とがぶつかる衝撃でピニオンがラックから離れてその後再び戻ってピニオンがラックに噛み合うようにする補正手段とを備えている請求項4記載のトレイ搬送式インライン処理装置。
 減圧雰囲気にて基板の表面を処理する処理手段を備えた処理チャンバーを含む処理側チャンバー、
 大気側から基板を搬入し及び大気側へ基板を搬出する際に大気に開放され、そして基板がその内に配置された際に大気から隔絶された減圧雰囲気にされるロードロックチャンバー、
 前記処理側チャンバーと前記ロードロックチャンバーとの間に位置する第1補助チャンバー、第2補助チャンバー及び第3補助チャンバーを有する複数の補助チャンバー、
 前記ロードロックチャンバー、前記第1補助チャンバー及び前記第2補助チャンバー内に亘って延在し、該ロードロックチャンバーから該第1補助チャンバーに向かい、そして該第2補助チャンバーに向かう第1搬送ライン、
 前記ロードロックチャンバー、前記第1補助チャンバー及び前記第2補助チャンバー内に亘って延在し、該第2チャンバーから該第1チャンバーに向かい、そして該ロードロックチャンバーに向かい、前記第1搬送ラインと相違する搬送ラインを有する第2搬送ライン、
 前記第2補助チャンバー、前記第3補助チャンバー及び前記処理側チャンバー内に亘って延在し、該第2補助チャンバーから該第3補助チャンバーに向かい、そして該処理側チャンバーに向かう第3搬送ライン、
 前記第2補助チャンバー、前記第3補助チャンバー及び前記処理チャンバー内に亘って延在し、該処理チャンバーから該第3補助チャンバーに向かい、そして該第2補助チャンバーに向かい、前記第3搬送ラインと相違する搬送ラインを有する第4搬送ライン、
 前記第2補助チャンバーから前記第1補助チャンバーに向かい、該第1補助チャンバー内で搬送方向を変換し、該変換された方向から前記第2補助チャンバーに向かう第5搬送ライン、
 前記第2補助チャンバーから前記第3補助チャンバーに向かい、該第3補助チャンバー内で搬送方向が変換され、該変換された方向から前記第2補助チャンバーに向かう第6搬送ライン、
 基板を載置した第1トレイを前記第1搬送ラインに沿って第2補助チャンバーまで搬送し、前記第2補助チャンバー内で該載置した基板を該第1トレイから離脱させ、該第1トレイを第5搬送ラインに沿って該第2チャンバーまで搬送し、該第2補助チャンバー内で予め配置されている処理済み基板を該第1トレイに載置し、該第1トレイを前記第2搬送ラインに沿って前記ロードロックチャンバーまで搬送する第1駆動手段、並びに、
 処理済み基板を載置した第2トレイを前記第4搬送ラインに沿って第2補助チャンバーまで搬送し、前記第2補助チャンバー内で該載置した処理済み基板を該第2トレイから離脱させ、該第2トレイを第6搬送ラインに沿って該第2補助チャンバーまで搬送し、該第2チャンバー内で前記第1トレイから離脱された基板を該第2トレイに載置し、該第2トレイを前記第3搬送ラインに沿って前記処理側チャンバーまで搬送する第2駆動手段
を有することを特徴とする、基板処理装置。
 前記第1補助チャンバーは、前記第1トレイを上昇又は下降させるための位置変換手段を有している、請求項6記載の基板処理装置。
 前記第3補助チャンバーは、前記第2トレイを上昇又は下降させるための位置変換手段を有している、請求項6記載の基板処理装置。
 前記処理側チャンバーは、基板の上に薄膜を形成する手段を有する、請求項6記載の基板処理装置。
 前記処理チャンバーは、基板の表面をエッチング処理する手段を有する、請求項6記載の基板処理装置。
 前記処理チャンバーは、基板の表面をクリーニング処理する手段を有する、請求項6記載の基板処理装置。
 さらに、第4補助チャンバー及び該第4補助チャンバー内に位置する第7搬送ラインを有し、該第7搬送ラインは、該第4チャンバー内において、前記第3搬送ラインと前記第4搬送ラインとを接続する搬送ラインを有する、請求項6記載の基板処理装置。
Description:
トレイ搬送式インライン成膜装

 本願の発明は、基板をトレイに載せて搬 して基板の表面に所定の薄膜を作成するト イ搬送式の成膜装置であって、成膜チャン ーを含む複数の真空チャンバーを搬送の方 に沿って縦設したインライン式の成膜装置 関する。

 基板の表面に薄膜を作成する成膜装置に 、真空蒸着装置、スパッタリング装置、CVD( 化学的気相成長)装置等の各種のタイプのも が知られている。これらの装置では、基板 トレイに載せて搬送して基板の表面に所定 薄膜を作成するトレイ搬送式の装置が従来 り知られている。また、成膜チャンバーを む複数の真空チャンバーを搬送の方向に沿 て縦設したインライン式の装置も従来より られている。

 図11は、従来のトレイ搬送式インライン 膜装置の構成を説明する正面断面概略図で る。図11に示す装置は、水平な姿勢のトレイ 1の上に基板9を載せ、このトレイ1をトレイ搬 送系2によって水平に搬送しながら成膜する 置である。この装置は、基板9の搬送の順に 基板搬入チャンバー31と、成膜チャンバー4 、基板搬出チャンバー32とを、ゲートバル 30を介在させながら縦設した構成である。

 成膜チャンバー4内には、複数のトレイ1 無終端状の搬送ラインに沿って循環させる レイ搬送系2が設けられている。基板9は、搬 入側基板搬送系51によって大気側から基板搬 チャンバー31を経由して成膜チャンバー4に 送され、トレイ1に搭載された後に成膜チャ ンバー4内を搬送されて成膜されるよう構成 れている。その後、基板9はトレイ1から取り 去られ、搬出側基板搬送系52によって基板搬 チャンバー32を経由して大気側に搬出され ようになっている。

 トレイ1は枠状であり、その内周面には基板 9の形状及び大きさに適合する段差を有して る。成膜する基板9に合わせて適宜トレイ1が 選択され、成膜チャンバー4内に配置されて いられる。尚、トレイ1の外形は共通化され おり、それに合うようにトレイ搬送系2が構 成されている。

特開平9-279341号公報

 上述した従来のトレイ搬送式インライン 膜装置では、トレイ1が成膜チャンバー4内 無終端状の搬送ラインに沿って循環し、大 側には取り出されないため、トレイ1に大気 分が付着しないというメリットもある。ト イ1には基板9と同様に膜が堆積するため、 レイ1に酸素等の大気成分が付着すると、膜 面に酸化層等の汚染層が形成されて膜が剥 れやすくなる問題があるが、上記装置では のような問題がない。

 しかしながら、上記従来の装置では、成 チャンバー4内に基板9を搬入する搬入側基 搬送系51や成膜チャンバー4から基板を搬出 る搬出側基板搬送系52は、トレイ1を使用し いない。即ち、搬送コロの上に基板9を直接 せて搬送している。搬送コロは、水平方向 回転軸の周りに回転可能な状態で搬送方向 両側に沿って多数並べられている。そして 両側の搬送コロの間隔は、搬送する基板9の 幅に合うように定められている。このため、 幅が大きく異なる基板9については同じ搬送 ロで搬送できず、同じ装置を使用して成膜 理を使用することができない。また、幅の も狭い基板に合わせて搬送コロの間隔を設 することも考えられるが、幅の広い基板に ると、基板の表面の成膜領域に搬送コロが 触する状態なってしまうため、この構成は 用不可である。

 従来の装置は、成膜チャンバー4内でトレイ 1を使用しつつも、上記のように基板搬入チ ンバー31や基板搬出チャンバー32ではトレイ していないため、形状や大きさの異なる基 9を同じ装置で処理することは実質的に困難 であった。
 本願の発明は、このような課題を解決する めに為されたものであり、大気側と成膜チ ンバーとの間の搬送の際に一時的に基板が 置されるチャンバーにおいてもトレイを使 することで、形状や大きさの異なる基板に いても同じ装置で容易に成膜処理できるよ にすることを目的としている。

 上記課題を解決するため、本発明に従うト イ搬送式インライン処理装置は、減圧雰囲 にて基板表面に処理を施す手段を備えた処 チャンバーを含む処理側チャンバー、大気 から基板を搬入し及び大気側へ基板を搬出 る際に大気に開放され、そして基板がその に配置された際に大気から隔絶された減圧 囲気にされるロードロックチャンバー、及 処理チャンバーとロードロックチャンバー の間に配置され、処理側チャンバーとロー ロックチャンバーとにそれぞれゲートバル を介して接続された補助チャンバーとから る。
 そして、そのロードロックチャンバーと補 チャンバー内に亘って延在し、ロードロッ 用トレイをロードロックチャンバーと補助 ャンバーとの間で双方向に移動させるロー ロック用トレイ搬送ライン、処理側チャン ーと補助チャンバー内に亘って延在し、処 用トレイを該処理側チャンバーと該補助チ ンバーとの間で双方向に移動させる処理用 レイ搬送ライン、及び補助チャンバー内に 置された基板移載機構であって、補助チャ バー内でロードロック用トレイ搬送ライン あるロードロック用トレイ上の基板を処理 トレイ搬送ラインにある処理用トレイ上に 載し、処理用トレイ搬送ラインにある処理 トレイ上の基板を該ロードロック用トレイ 送ラインにあるロードロック用トレイ上に 載する基板移載機構を含む。
 実施例では、ロードロック用トレイ搬送ラ ンは、ロードロック用トレイをロードロッ チャンバーから補助チャンバーへと移動さ る第1のロードロック用トレイ搬送ラインと 、ロードロック用トレイを補助チャンバーか ら該ロードロックチャンバーへと移動させる 第2のロードロック用トレイ搬送ラインとか なり、処理用トレイ搬送ラインは、処理用 レイを補助チャンバーから処理側チャンバ へと移動させる第1の処理用トレイ搬送ライ と処理用トレイを処理側チャンバーから補 チャンバーへと移動させる第2の処理用トレ イ搬送ラインとからなり、基板移載機構は、 第1のロードロック用トレイ搬送ラインにお て補助チャンバー内へ移動されたロードロ ク用トレイを、第2のロードロック用トレイ 送ラインへと移して第2の処理用トレイ搬送 ラインにある処理用トレイ上の処理済基板を そこに載置し、及び第2の処理用トレイ搬送 インにおいて補助チャンバー内へ移動され 処理用トレイを、第1の処理用トレイ搬送ラ ンへと移して第1のロードロック用トレイ搬 送ラインにあるロードロック用トレイ上の未 処理基板をそこに載置している。
 又、第1のロードロック用トレイ搬送ライン と処理用トレイ搬送ラインは、未処理基板を 載置したロードロック用トレイと処理用トレ イをそれぞれ移動させており、第2のロード ック用トレイ搬送ラインと第2の処理用トレ 搬送ラインは、処理済基板を載置したロー ロック用トレイと処理用トレイをそれぞれ 動させている。
 ロードロック用トレイ搬送ライン又は処理 トレイ搬送ラインの機構の実施例は、ラッ アンドピニオン機構によりロードロック用 レイ又は処理用トレイを搬送するものであ 、そのラックアンドピニオン機構は、ロー ロック用トレイ又は処理用トレイに設けら たラックと、ラックに噛み合うピ二オンと らなるものであり、ピニオンがラックに最 に噛み合う際にラックの歯の山とピニオン 歯の山とがぶつかる衝撃でピニオンがラッ から離れてその後再び戻ってピニオンがラ クに噛み合うようにする補正手段とを備え いる。
 本発明の他の側面に従う基板処理装置は、 圧雰囲気にて基板の表面を処理する処理手 を備えた処理側チャンバーを含む処理側チ ンバー、大気側から基板を搬入し及び大気 へ基板を搬出する際に大気に開放され、そ て基板がその内に配置された際に大気から 絶された減圧雰囲気にされるロードロック ャンバー、処理チャンバーと前記ロードロ クチャンバーとの間に位置する第1補助チャ ンバー、第2補助チャンバー及び第3補助チャ バーを有する複数の補助チャンバー、ロー ロックチャンバー、第1補助チャンバー及び 第2補助チャンバー内に亘って延在し、ロー ロックチャンバーから第1補助チャンバーに かい、そして第2補助チャンバーに向かう第 1搬送ライン、ロードロックチャンバー、第1 助チャンバー及び第2補助チャンバー内に亘 って延在し、第2チャンバーから第1チャンバ に向かい、そしてロードロックチャンバー 向かい、第1搬送ラインと相違する搬送ライ ンを有する第2搬送ライン、第2補助チャンバ 、第3補助チャンバー及び処理チャンバー内 に亘って延在し、第2補助チャンバーから第3 助チャンバーに向かい、そして処理側チャ バーに向かう第3搬送ライン、第2補助チャ バー、第3補助チャンバー及び処理側チャン ー内に亘って延在し、処理チャンバーから 3補助チャンバーに向かい、そして第2補助 ャンバーに向かい、第3搬送ラインと相違す 搬送ラインを有する第4搬送ライン、第2補 チャンバーから第1補助チャンバーに向かい 第1補助チャンバー内で搬送方向を変換し、 該変換された方向から前記第2補助チャンバ に向かう第5搬送ライン、第2補助チャンバー から第3補助チャンバーに向かい、第3補助チ ンバー内で搬送方向が変換され、該変換さ た方向から第2補助チャンバーに向かう第6 送ライン、基板を載置した第1トレイを第1搬 送ラインに沿って第2補助チャンバーまで搬 し、第2補助チャンバー内で該載置した基板 第1トレイから離脱させ、第1トレイを第5搬 ラインに沿って第2補助チャンバーまで搬送 し、第2補助チャンバー内で予め配置されて る処理済み基板を第1トレイに載置し、第1ト レイを第2搬送ラインに沿ってロードロック ャンバーまで搬送する第1駆動手段、並びに 処理済み基板を載置した第2トレイを第4搬 ラインに沿って第2補助チャンバーまで搬送 、第2補助チャンバー内で載置した処理済み 基板を第2トレイから離脱させ、第2補助トレ を第6搬送ラインに沿って第2補助チャンバ まで搬送し、第2補助チャンバー内で第1トレ イから離脱された基板を第2トレイに載置し 第2トレイを第3搬送ラインに沿って処理側チ ャンバーまで搬送する第2駆動手段を有して る。
 実施例にあって、第1補助チャンバーは、第 1トレイを上昇又は下降させるための位置変 手段を有しており、第3補助チャンバーは、 2トレイを上昇又は下降させるための位置変 換手段を有しており、基板の上に薄膜を形成 する手段を有し、処理チャンバーは、基板の 表面をエッチング処理する手段を有し、又は 、基板の表面をクリーニング処理する手段を 有している。
 さらに、第4補助チャンバー及び第4補助チ ンバー内に位置する第7搬送ラインを有し、 7搬送ラインは、第4チャンバー内において 第3搬送ラインと第4搬送ラインとを接続する 搬送ラインを有している。

 以下に説明する通り、本発明によれば、処 (成膜)用トレイ搬送系に加えてロードロッ 用トレイ搬送系を有し、装置内での成膜処 の際のみならずロードロックチャンバーを 由した大気側との間の搬入搬出動作の際に 基板はトレイに載せられて搬送されるよう なっている。このため、形状や大きさの異 る基板についても同じ装置で容易に成膜処 でき、汎用性の点で極めて優れた装置とな 。
 また、成膜チャンバーと補助チャンバーと 開放が必要な時以外は隔絶されるので、補 チャンバー内の露出面やロードロック用ト イヘの成膜材料の堆積が抑制されので、堆 物の剥離に起因した問題が防止されるとい 効果がある。
 また、ラックアンドピニオン機構によりト イがされるので、基板が大型化してトレイ 基板の重量が大きくなっても安定して確実 搬送が行えるという効果がある。
 また、ラックに最初の噛み合う際にラック 歯の山とピニオンの歯の山とがぶつかる衝 でピニオンがラックから離れた後に再び戻 てラックにピニオンが噛み合うようにする 正手段が設けられているので、ラックとピ オンの最初の噛み合いの際にトレイが浮い しまう問題が発生しないという効果が得ら る。
 また、インターバック式の構成なので、ロ ドロック用トレイヘの基板の搭載やロード ック用トレイからの基板の取り去り動作を うための構成について、低コスト化や省ス ース化が図られたり、又は作業性が向上し りする効果が得られる。

本願発明の実施形態に係るトレイ搬送 インライン成膜装置の概略構成を示す正面 である。 ロードロック用トレイ11及び成膜用ト イ12の構成を説明する斜視概略図である。 図1に示す第四搬送機構104の概略構成を 示す斜視図である。 図3に示された補正手段を構成するコイ ルスプリング214及びピニオン保持板202の作用 を示す図である。 ロードロック用トレイ搬送系の搬送ラ ンを概略的に説明した正面図である。 成膜用トレイ搬送系の搬送ラインを概 的に説明した正面図である。 第二補助チャンバー72に備えられた未 膜基板用移載機構24と成膜済み基板用移載機 構25の概略構成を示す平面図である。 図7の線X-Xにおける矢印方向で見た断面 図である。 基板9の移載動作について説明した模式 図である。 基板9の移載動作を行う際の押し上げ ン241,251及びフック242,252の動きについて説明 した断面概略図である。 従来のトレイ搬送式インライン成膜装 置の構成を説明する正面断面概略図である。

符号の説明

11 ロードロック用トレイ
12 成膜用トレイ
10 ラック
24 未成膜基板用移載機構
25 成膜済み基板用移載機構
4 成膜チャンバー
42 坩堝
6 ロードロックチャンバー
71 第一補助チャンバー
72 第二補助チャンバー
73 第三補助チャンバー
8 反転チャンバー
9 基板
90 ロードステーション

 以下、本願発明の実施形態について説明す 。
 図1は、本願発明の実施形態に係るトレイ搬 送式インライン成膜装置の概略構成を示す正 面図である。図1に示す装置は、基板9の表面 対する成膜処理が行われる成膜チャンバー4 と、大気側と成膜チャンバー4との間で基板9 搬入搬出を行う際に基板9が一時的に配置さ れるロードロックチャンバー6とを含む複数 真空チャンバー6,71,72,73,4,8を基板9の搬送の 向に沿って縦設した構成である。基板9は、 レイ11,12の上に水平に載せられ、上記チャ バー群6,71,72,73,4,8を貫くように設定された搬 送ラインに沿って搬送されて成膜が行われる ようになっている。

 チャンバー群6,71,72,73,4,8の構成について 体的に説明すると、正面からみて左側から に、ロードロックチャンバー6、第一第二第 の三つの補助チャンバー71,72,73、成膜チャ バー4、反転チャンバー8となっている。ロー ドロックチャンバー6と第一補助チャンバー71 との間、第三補助チャンバー73と成膜チャン ー4との問、成膜チャンバー4と反転チャン ー8との間には、それぞれゲートバルブ30が けられている。また、ロードロックチャン ー6の左側には、大気中でトレイ11への基板9 着脱を行うロードステーション90が設けら ている。ロードロックチャンバー6の左側の には、ロードステーション90との間でのト イ11の出し入れのため、ゲートバルブ30が設 られている。尚、各チャンバー6,71,72,73,4,8 、気密な真空容器であり、専用又は兼用の 図示の排気系によって所定の到達圧力まで 気されるようになっている。

 本実施形態の大きな特徴点は、装置への 板9の搬入搬出のためロードロックチャンバ ー6と大気側との間で循環するロードロック トレイ11と、成膜時に基板9を保持し、常に 空雰囲気で循環する成膜用のトレイ(以下、 膜用トレイ)12とが用いられている点である 以下、この点を具体的に説明する。

 まず、ロードロック用トレイ11と成膜用ト イ12との構成について図2を用いて説明する 図2は、ロードロック用トレイ11及び成膜用 レイ12の構成を説明する斜視概略図である。
 ロードロック用トレイ11も成膜用トレイ12も 、用いられる場所が異なるのみであり、その 構成は基本的に同様である。図2に示すよう 、ロードロック用トレイ11及び成膜用トレイ 12(以下、必要に応じて「トレイ」と総称する )は、全体が方形の枠状の部材である。枠の 縁には段差が設けられており、基板9はこの 差に填り込んだ状態でトレイ11,12に載せら るようになっている。

 本実施形態の装置において成膜処理され 基板9は、液晶ディスプレイやプラズマディ スプレイ等の表示装置用のガラス基板である 。このような基板9は、真空吸着機構を備え アームに上面が真空吸着されながら保持さ 、アームが所定位置から下降して真空吸着 解除することにより、上記トレイ11,12に填り 込んで載置されるようになっている。尚、下 端がL字状に折れ曲がった複数のアームによ て基板9の縁を保持しながらトレイ11,12に基 9を載置する場合がある。この場合は、トレ 11,12の上面には、アームの折れ曲がった下 部分が退避するスペースとしての凹部が形 される。

 本実施形態におけるトレイ11,12は、後述 るようにラックアンドピニオン機構を採用 たトレイ搬送系21,22によって搬送されるよう になっており、図2に示すように、トレイ11,12 の一辺に沿ってラック10が設けられている。 ック10は、細長い板状であり、その幅方向 垂直になるようにトレイの一辺から下方に けて固定されている、ラック10の下端には、 一辺の方向に沿ってねじ山が形成されており 、この一辺の方向に沿ってトレイ11,12が搬送 れるようになっている。

 次に、図1及び図3を用いて、上記ロードロ ク用トレイ11又は成膜用トレイ12を搬送する レイ搬送系の構成について説明する。図3は 、トレイ搬送系の構成を説明する斜視概略図 である。
 本実施形態の装置の大きな特徴点は、ロー ロックチャンバー6と補助チャンバー71,72と 通るように設定されたロードロック用搬送 インに沿って複数のロードロック用トレイ1 1をさせて搬送するロードロック用トレイ搬 系と、補助チャンバー72,73と成膜チャンバー 4とを通るように設定された成膜用搬送ライ に沿って複数の成膜用トレイ12を搬送する成 膜用トレイ搬送系とが設けられている点であ る。ロードロック用トレイ搬送系及び成膜用 トレイ搬送系(以下、必要に応じてトレイ搬 系と総称する)は、基板9を載せたトレイ11,12 水平に移動させる搬送機構101,102,103,104,105,10 6,107,108,109,110を搬送ラインに沿って並べた構 となっている。

 具体的には、図1に示すように、ロードロ ック用トレイ搬送系は、ロードロックチャン バー6の左側のロードステーション90の位置に 配置された第一搬送機構101と、ロードロック チャンバー6内に配置された第二搬送機構102 び第三搬送機構103と、第一補助チャンバー71 内に配置された第四搬送機構104と、第二補助 チャンバー72内に配置された第五搬送機構105 び第六搬送機構106とから構成されている。 た、成膜用トレイ搬送系は、第二補助チャ バー72内に配置された第五搬送機構105及び 六搬送機構106と、第三搬送チャンバー73に配 置された第七搬送機構107と、成膜チャンバー 4に配置された第八搬送機構108及び第九搬送 構109と、反転チャンバー8に配置された第十 送機構110とから構成されている。尚、上記 明から明らかなように、第五搬送機構105及 第六搬送機構106は、ロードロック用トレイ 送系と成膜用トレイ搬送系とに兼用されて る。

 上述した第一から第十の各搬送機構101,102,10 3,104,105,106,107,108,109,110は、ラックアンドピニ ン機構を採用した構成となっている。これ の搬送機構の構成について、第四搬送機構 例にして説明する。図3は、図1に示す第四 送機構104の概略構成を示す斜視図である。
 図3に示すように、第四搬送機構104は、図2 示すトレイ11のラック10に噛み合うピニオン2 01と、ピニオン201を保持したピニオン保持板2 02と、ピニオン201に噛み合う補助ギア203と、 助ギア203を介してピニオン201に駆動力を伝 る回転導入棒204と、ピニオン201の駆動によ て移動するトレイ11が載る支持コロ205とか 主に構成されている。

 図3に示すように、第四搬送機構104は、搬 送ラインの両側に六つずつ計12個の支持コロ2 05を備えている。搬送ラインの両側には、搬 ラインの方向に延びる細長いベース板200が けられている。コロ保持体207が、このベー 板200又はベース板200に固定された補助板206 上に立てて固定されている。各支持コロ205 、水平な回転軸の周りに回転可能な状態で ロ保持体267に保持されている。各支持コロ2 05の上に両側の縁が載ったトレイ11が移動す と、移動に伴って各支持コロ205が縦動して 転するようになっている。

 ピニオン201に噛み合うラック10(図3中不図 示)は、一対の挟みローラ208に挟み込まれる うになっている。一対の挟みローラ208は、 直な回転軸の周りに回転可能な状態でロー 支持体209の上に支持されている。ローラ支 体209は全体がT字状に組み立てられた板材で り、一方のベース板200の上に立てて固定さ ている。尚、図3に示すように、挟みローラ 208は、複数対設けられており、搬送ラインの 方向に沿って所定間隔で並べられている。

 回転導入棒204は、導入棒保持体210によっ 保持されている。導入棒保持体210は、ほぼ 形の板材であり、一方のベース板200の上に 定された補助ベース板200の上に立てて固定 れている。導入棒保持体210には、回転導入 204が貫通する貫通孔が設けられている。導 棒保持体210は回転導入棒204の貫通部分にベ リングを有し、回転導入棒204をそれが回転 能な状態で保持している。

 また、ピニオン保持板202も同様に回転導入 204が貫通する貫通孔をほぼ中央に有してお 、回転導入棒204がベアリングを介して貫通 ている。従って、ドニオン保持板202は、回 導入棒204を介して導入棒保持体210に保持さ た状態となっている。
 補助ギア203は、回転導入棒204の先端に固定 れている。回転導入棒204の後端には、不図 のギア機構を介してモータ等の不図示の回 駆動源が接続されている。尚、ギヤ機構や 転駆動源は、第一補助チャンバー71内に配 されている。回転駆動源が駆動されると、 転導入棒204が回転し、この回転が補助ギア20 3を介してピニオン201に伝えられ、ピニオン20 1が回転する。ピニオン201の回転によってピ オン201に噛み合っているラック10(図2に示す) が移動し、ラック10とともにトレイ11が一体 水平に移動するようになっている。

 また、図3に示す第四搬送機構104は、トレイ 11を上下方向に移動させる上下移動機構が付 されている。即ち、図3に示すように、二つ のベース板200の下方には、支持板211が設けら れている。二つのベース板200は、支持板211の 上に固定された複数の支柱212によって支持さ れている。
 また、支持板211の下面には、図1に示す上下 駆動棒212の先端が固定されている。この上下 駆動棒212は、支持板211から垂直下方に延びて おり、第一補助チャンバー71の底板部分を気 に貫通している。上下駆動棒212の貫通部分 は、上下駆動棒212の上下動を許容しつつ気 封止を達成するメカニカルシール等の封止 材が設けられている。上下駆動棒212には、 一補助チャンバー71外に設けられた上下駆 源(図1に示す)213が接続されており、この上 駆動源213によって上下駆動棒212が上下に移 するようになっている。上下駆動源213とし は、エアシリンダ等の流体圧を使用するも が採用できる。また、例えば上下駆動棒212 ボールねじで構成し、そのボールねじの下 が内部で噛み合う長尺な円筒ロッドを回転 せるモータで上下駆動源213を構成するよう してもよい。

 このような上下駆動棒212と上下駆動源213 組は、図1に示すように、大気側のロードス テーション90の位置に設けられた第一搬送機 101、第三補助チャンバー73に設けられた第 搬送機構107、反転チャンバー8に設けられた 十搬送機構110にも設けられている。その他 搬送機構102,103,105,106,108,109には、設けられ いない。

 一方、上述した搬送機構104の構成におい 、図3に示すように、ピニオン201はピニオン 保持板202の一端に固定されている。ピニオン 保持板202の他端には、コイルスプリング214の 一端が固定されている。コイルスプリング214 は、下方に延びており、下端が補助ベース板 200に固定されている。ピニオン保持板202は、 中央の回転導入棒204を回転軸として所定角度 回転可能である。ピニオン201が下降する向き にピニオン保持板202が回転すると、コイルス プリング214は伸びた状態となる。この状態で は、コイルスプリング214の弾性は、ピニオン 保持板202を逆向きに回転させるよう働く。即 ち、ピニオン201を上昇させるよう働く。

 上記コイルスプリング214及びピニオン保持 202は、ピニオン201とラック10との噛み合い 良くするための補正手段を構成するものと て採用されている。この補正手段の作用に いて図4を使用して説明する。図4は、図3に された補正手段を構成するコイルスプリン 214及びピニオン保持板202の作用を示す図で る。
 トレイ11は、図1に示す第二搬送機構102によ て搬送された後、第四搬送機構104の位置に して、今度は第四搬送機構104によって搬送 れる。具体的には、第二搬送機構のピニオ 201に噛み合っていたトレイ11のラック10の先 端が第四搬送機構104のピニオン201に達して噛 み合い、第四搬送機構104の不図示の回転駆動 源によって駆動されてトレイ11が移動する。

 上記ラック10とピニオン201の最初の噛み いの際、図4(1)に示すように、ラック10の歯 山とピニオン201の歯の山とがぶつかってし って正しく噛み合わない場合がある。この 合、ラック10の歯の山とピニオン201の歯の山 との衝突によってピニオン201がコイルスプリ ング214の弾性に逆らって下方に円弧運動する 。その後、コイルスプリング214の弾性によっ てピニオン保持板202が逆向きに(上方に)円弧 動する。そして、図4(2)に示すように、ピニ オン201がラック10に正しく噛み合う状態とな 。

 ピニオン201が回転導入棒204に直結された 成である場合、ラック10とピニオン201の最 の噛み合いの際にラック10の歯の山とピニオ ン201の歯の山とがぶつかってしまうと、ピニ オン201に遊びがないので、ぶつかりの反動は トレイ11に生じてしまう。即ち、ぶつかりの 動によってトレイ11が浮いてしまい、その 落下してラック10の歯とピニオン201の歯とが 噛み合う。

 一方、図2に示すように、基板9はトレイ11 の段差の上に載せてトレイに填め込まれてい るのみである。そして、基板9の厚さは薄く 段差はその厚さ程度の高さしかない。従っ 、ラック10の歯の山とピニオン201の歯の山と のぶつかりによってトレイ11が浮いて落下す と、その落下の際に基板9が慣性によってト レイ11から浮き、基板9がトレイ11から外れて まう恐れがある。最悪の場合、トレイ11か 外れて落下してしまう事故が発生する。ま 、成膜用トレイ搬送系を構成する搬送機構10 5,107,108,109,110でもラックアンドピニオン機構 採用しているが、この構成においてトレイ1 2から基板9は外れてしまった場合、基板9がト レイ12の段差の外側に乗り上げることで傾い しまい、成膜の際の膜厚分布を悪くするこ がある。

 しかしながら、本実施形態では、上述の りピニオン201が回転可能なピニオン保持板2 02によって保持されて遊びがあり、ラック10 歯の山とピニオン201の歯の山とがぶつかっ もピニオン201が下降するので、トレイ11,12が 浮いてしまうことがない。従って、上述した ような基板9のトレイ11,12からの浮き上がり等 は生じない。

 また、一対の挟みローラ208によってラッ 10が挟み込まれる構成は、ラック10とピニオ ン201との噛み合いを安定化させる作用がある 。即ち、搬送ラインの上流側からトレイ11が 送されてきた際、トレイ11は幅方向(搬送ラ ンに垂直な水平方向)にずれている場合があ る。この状態では、ラック10もピニオン201に してずれているので、ラック10がピニオン20 1に噛み合わず、搬送エラーになる恐れがあ 。しかし、図3から分かるように、上流側か 移動してきたトレイ11のラック10は、最初に 挟みローラ208に挟み込まれ、その後にピニオ ン201に噛み合う構成となっている。従って、 挟みローラ208に挟み込まれる際に幅方向での ずれは補正され、常に正しい幅方向の位置に なった状態でラック10がピニオン201に到達す ことになる。このため、ラック10がピニオ 201に噛み合わずに搬送エラーとなる事故は 生しない。また、噛み合った後に、その噛 合いが外れてしまう事故も発生しない。

 次に、ロードロック用トレイ搬送系及び 膜用トレイ搬送系の各搬送ラインの構成に いて図1を用いてさらに詳しく説明する。図 5は、ロードロック用トレイ搬送系の搬送ラ ン(ロードロック側搬送ライン)231を概略的に 説明した正面図である。ロードロック側搬送 ライン231は、ロードステーション90と、ロー ロックチャンバー6と、第一補助チャンバー 71と、第二補助チャンバー72とにまたがって 終端状に設定されている。

 より具体的に説明すると、ロードステー ョン90における上側位置から始まってロー ロックチャンバー6及び第一補助チャンバー7 1を通り第二補助チャンバー72に達する上側の 水平な搬送ラインがある。そして、その上側 の搬送ラインと同じライン上を戻って第一補 助チャンバー71に達し、第一補助チャンバー7 1内で垂直下方に延び、さらに、下側で水平 延びて再び第二補助チャンバー72に達する逆 コ状の搬送ラインがある。さらに、第二補助 チャンバー72から同じ搬送ライン上を通って 一補助チャンバー71に戻り、そのままロー ロックチャンバー6を経由してロードステー ョン90での下側位置に達する搬送ラインが る。尚、ロードステーション90では、下側位 置から上側位置にロードロック用トレイ11を 動させる垂直な搬送ラインが設定されてい 。

 また、図6は、成膜用トレイ搬送系の搬送ラ イン(以下、成膜側搬送ライン)を概略的に説 した正面図である。成膜側搬送ライン232は 第二補助チャンバー72と、第三補助チャン ー73と、成膜チャンバー4と、反転チャンバ 8とにまたがって無終端状に設定されている
 より具体的に説明すると、第二補助チャン ー72における上側位置から始まって第三補 チャンバー73及び成膜チャンバー4を通り反 チャンバー8に達する上側の水平な搬送ライ がある。また、反転チャンバー8では成膜用 トレイ12を上側位置から下側位置に下降させ よう設定された垂直な搬送ラインがある。 して、反転チャンバー8内の下側位置から成 膜チャンバー4及び第三補助チャンバー73を通 って第二補助チャンバー72に達する下側の水 な搬送ラインがある。さらに、その下側の 送ラインと同じライン上を通って第三補助 ャンバー73に戻り、第三補助チャンバー73内 で垂直上方に延び、さらに、上側の搬送ライ ンと同じラインを通って再び第二補助チャン バー72に達するコ状の搬送ラインがある。

 本実施形態の装置では、上述したような れぞれの無終端状の搬送ライン231,232に沿っ てロードロック用トレイ11と成膜用トレイ12 を搬送しながら、ロードロック用トレイ11と 成膜用トレイ12との問で基板9の移載を行って 成膜している。即ち、未成膜の基板9を載せ ロードロック用トレイ11からその未成膜の基 板9を成膜用トレイ12に移賊する未成膜基板用 移載機構24と、成膜済みの基板9を載せた成膜 用トレイ12からその成膜済みの基板9をロード ロック用トレイ11に移載する成膜済み基板用 載機構25とが備えられている。これらの機 について、以下に説明する。

 未成膜基板用移載機構24と成膜済み基板用 載機構25は、第二補助チャンバー72に備えら ている。図7は第二補助チャンバー72に備え れた未成膜基板用移載機構24と成膜済み基 用移載機構25の概略構成を示す平面図であり 、図8は図7の線X-Xにおける矢印方向で見た断 図である。
 図8に示すように、未成膜基板用移載機構24 、ロードロック用トレイ11に載せられた未 膜の基板9を押し上げる未成膜基板用押し上 ピン241と、未成膜基板用押し上げピン241に って押し上げられた未成膜の基板9を一時的 に支持する未成膜基板用フック242とから主に 構成されている。また、成膜済み基板用移載 機構25は、成膜用トレイ12に載せられた成膜 みの基板9を押し上げる成膜済み基板用押し げピン251と、成膜済み基板用押し上げピン2 51によって押し上げられた成膜済みの基板9を 一時的に支持する成膜済み基板用フック252と から主に構成されている。

 未成膜基板用押し上げピン241は、水平な 勢の未成膜基板用ピンホルダー243の一端に 持されている。また、成膜済み基板用押し げピン251は、未成膜基板用押し上げピン241 真下に位置し、水平な姿勢の成膜済み基板 ピンホルダー253の一端に保持されている。 成膜基板用ピンホルダー243の他端と成膜済 基板用ピンホルダー253の他端は、垂直な姿 の被駆動ロッド26に固定されている。

 被駆動ロッド26は、垂直下方に延びてお 、第二補助チャンバー72の底板を気密に貫通 し、その下端は第二補助チャンバー72の下側 達している。被駆動ロッド26の貫通部分に 、被駆動ロッドの上下動を許容しつつ気密 止を達成するメカニカルシール等の封止部 が設けられている。そして、被駆動ロッド26 の下端には、ピン用駆動源261が接続されてい る。ピン用駆動源261としては、搬送機構101,10 4,107,110に設けられた上下駆動源213と同様、エ アシリンダ等の流体圧を使用するものが採用 でき、ボールねじとモータとの組み合わせを 採用することも可能である。

 上述した未成膜基板用押し上げピン241、 膜済み基板用押し上げピン251、未成膜基板 ピンホルダー243、成膜済み基板用ピンホル ー253、被駆動ロッド26、及び、ピン用駆動 261の組み合わせば四組設けられており、図7 び図8から分かるように、所定位置に位置し たトレイ11,12の四隅に位置するよう配置され いる。四つのピン用駆動源261が同時に駆動 ると、被駆動ロッド26が上昇し、未成膜基 用押し上げピン241と成膜済み基板用押し上 ピン251とが同時に上昇するようになってい 。この結果、図8に示すように、未成膜基板9 が上昇してロードロック用トレイ11から離れ とともに、成膜済み基板9も上昇して成膜用 トレイ12から離れるよう構成されている。

 尚、本実施形態では、未成膜基板用押し上 ピン241と成膜済み基板用押し上げピン251は 基板9の四隅を押し上げるよう4本ずつ設け れているが、基板9が大きくなった場合や薄 なった場合は、6本や8本等、さらに多く設 るようにすると、基板9の撓み等が無く姿勢 安定するので好適である。
 また、四つのピン用駆動源261を設ける上記 成では、それらが同時にタイミング良く同 ストロークで動作するよう、充分に調整や 御を行う必要がある。一方、四本の被駆動 ッド26を全体に支持するロッド支持板を設 、このロッド支持板の中央の下側に駆動源 設けてロッド支持板を押し上げるようにし も良い。この構成では、上記調整や制御が 要なので好適である。

 次に、未成膜基板用フック242は、図8に示 すように、平面視が方形で側面視がL字状の 材である。この未成膜基板用フック242は、 平な姿勢の未成膜基板用フックホルダー244 先端に固定されている。未成膜基板用フッ ホルダー244は棒状の部材であり、第二補助 ャンバー72の側壁部分を気密に貫通している 。未成膜基板用フックホルダー244の貫通部分 には、未成膜基板用フックホルダー244の水平 移動を許容しつつ気密封止を達成するメカニ カルシール等の封止部材が設けられている。 未成膜基板用フックホルダー244の後端には、 フック用駆動源245が接続されている。フック 用駆動源245は、ピン用駆動源261と同様に、エ アシリンダ等が採用でき、ボールねじとモー タの組み合わせも可能である。

 図7及び図8から分かるように、未成膜基 用フック242は、基板9を四隅で支持できるよ 四カ所に設けられている。そして、それぞ に未成膜基板用フックホルダー244とフック 駆動源245とが設けられている。四つのフッ 用駆動源245が同時に駆動されると、対向す 二つの未成膜基板用フック242が互いに近づ 、所定位置で停止する。その停止した位置 おける二つの未成膜基板用フック242の離間 離、より正確には二つの未成膜基板用フッ 242のL字の段差の部分の離間距離は、基板9 幅に一致するようになっている。つまり、 向する二つの未成膜基板用フック242の段差 部分で基板9の幅方向の縁を支持するよう未 膜基板用フック242のストロークが設定され いる。

 尚、本実施形態では、押し上げピン241,251と 同様に四つの未成膜基板用フック242を使用し て基板9の四隅を支持しているが、基板9が大 くなった場合や薄くなった場合にはさらに くの未成膜基板用フック242を使用すると好 である。
 また、成膜済み基板用フック252は、各未成 基板用フック242の真下に計四つ設けられて る。この成膜済み基板用フック252も、未成 基板用フック242と同様の構成であり、成膜 み基板用フックホルダー254の先端に固定さ た側面視L字状の部材である。そして、成膜 済み基板用フックホルダー254の後端にはフッ ク用駆動源255が接続されており、フック用駆 動源255の駆動によって、成膜済み基板9をそ 四隅で支持するようになっている。

 次に、図9及び図10を使用して、基板9の移載 動作について説明する。図9は、基板9の移載 作について説明した模式図であり、図10は 板9の移載動作を行う際の押し上げピン241,251 及びフック242,252の動きについて説明した断 概略図である。
 図9の(1)~(8)は、この順で移載動作が進行す ことを示している。尚、図9中のゲートバル 10の部分にXが描かれているところはそのゲ トバルブ30が閉であることを意味し、×が描 かれていないとことはそのゲートバルブ30が であることを意味する。また、図9において 、未成膜の基板9は白抜きで描かれており、 膜済みの基板9はハッチングを入れて描かれ いる。

 まず、図9(1)は、ある瞬間における本装置 の動作状態を示している。この状態では、未 成膜の基板9を載せたロードロック用トレイ11 がロードロックチャンバー6内の上側位置に 置している。そして、第二補助チャンバー72 内の上側位置には、未成膜の基板9の移載が 了した成膜用トレイ12が位置している。一方 、第二補助チャンバー72内の下側位置には、 膜済みの基板9の移載が完了したロードロッ ク用トレイ11が位置している。さらに、成膜 ャンバー4内の下側位置では、成膜用トレイ 12に載った基板9への成膜処理が進行している 。図9の左側にチャンバー6、71、72に亘って延 在する、第1のロードロック用トレイ搬送ラ ン(第1搬送ライン、上側)と第2のロードロッ 用トレイ搬送ライン(第2搬送ライン、下側) らなるロードロック用トレイ搬送ラインが る。右側にチャンバー4、73、72に渡って延 する、第1の処理用トレイ搬送ライン(第3搬 ライン、上側)と第2の処理用トレイ搬送ライ ン(第4搬送ライン、下側)からなる処理用トレ イ搬送ラインがある。

 次に、図9(2)に示すように、第二補助チャ ンバー72内の上側位置にあった成膜用トレイ1 2は第三補助チャンバー73の上側位置に移動し 、第二補助チャンバー72内の下側位置にあっ ロードロック用トレイ11は第一補助チャン ー71の下側位置に移動する。そして、第三補 助チャンバー73と成膜チャンバー4との間のゲ ートバルブ30及びロードロックチャンバー6と 第一補助チャンバー71との間のゲートバルブ3 0が開く。その後、図9(3)に示すように、第三 助チャンバー73の上側位置にあった成膜用 レイ12は成膜チャンバー4の上側位置に移動 、第一補助チャンバー71の下側位置にあった ロードロック用トレイ11はロードロックチャ バー6の下側位置に移動する。この図9(3)に す状態では、ロードロックチャンバー6内で 、未成膜の基板9を載せたロードロック用ト レイ11が上側に位置し、成膜済みの基板9を載 せたロードロック用トレイ11が下側に位置し いる。また、成膜チャンバー4内では、上側 に未成膜の基板9を載せた成膜用トレイ12が位 置し、下側に成膜中の基板9を載せた成膜用 レイ12が位置している。

 次に、図9(4)に示すように、ロードロック チャンバー6の上側位置にあったロードロッ 用トレイ11は第一補助チャンバー71の上側位 に移動する。そして、ロードロックチャン ー6と第一補助チャンバー71との問のゲート ルブ30が閉じられる。並行して、ロードロ クチャンバー6と図9中不図示のロードステー ションとの間のゲートバルブが開き、ロード ロックチャンバー6内の下側位置にあったロ ドロック用トレイ11はロードステーション90 移動する。また、成膜チャンバー4の下側位 置にあった成膜用トレイ12は第三補助チャン ー73に移動する。そして、第三補助チャン ー73と成膜チャンバー4との間のゲートバル 30が閉じられる。並行して、成膜用トレイ12 図9中不図示の反転チャンバーとの間のゲー トバルブが開き、成膜チャンバー4内の上側 置にあった成膜用トレイ12は反転チャンバー 8に移動する。

 図10(1)は、上記図9(4)の状態を示している この状態で、各ピン用駆動源261が同時に動 し、未成膜基板用ピンホルダー243及び成膜 み基板用ピンホルダー253が同時に所定の距 だけ上昇する。この結果、図10(2)に示すよ に、未成膜基板用押し上げピン241が未成膜 基板9を所定の高さまで押し上げるとともに 成膜済み基板用押し上げピン251が成膜済み 基板9を所定の高さまで押し上げる。

 この状態で、各フック用駆動源245,255動作 し、各フックホルダー244,254が同時に前進す 。そして、各ピン用駆動源261が逆向きに動 し、各押し上げピンが所定距離下降する。 の結果、図10(3)に示すように、未成膜の基板 9が未成膜基板用フック242によって支持され 状態になるとともに、成膜済みの基板9が成 済み基板用フック252によって支持された状 となる。

 図9(5)は、この図10(3)の状態を示している。 の状態で、次に、ロードロック用トレイ11 第一補助チャンバー71に向けて戻るように移 動するとともに、成膜用トレイ12が第三補助 ャンバー73に向けて戻るように移動する。 の結果、図9(6)に示す状態となる。
 そして、図1に示す第一補助チャンバー71の 側に設けられた上下駆動源213によって上下 動棒212が駆動されて第四搬送機構104全体が 降することで、ロードロック用トレイ11が 一補助チャンバー71内の上側位置から下側位 置まで下降する。同時に、第三補助チャンバ ー73の下側に設けられた駆動源213によって上 駆動棒212が駆動されて第七搬送機構107全体 上昇することで、成膜用トレイ12が第三補 チャンバー73内の下側位置から上側位置まで 上昇する。この結果、図9(7)に示す状態とな 。図9の(5)-(6)-(7)-(8)において、ロードロック トレイ11はチャンバー72からチャンバー71に り、そこで搬送方向を変換されて再びチャ バー72に返される(第5搬送ライン)。又、成 用トレイ12はチャンバー72からチャンバー73 入り、そこで搬送方向を変換されて再びチ ンバー72に返される(第6搬送ライン)。返され てきたロードロック用トレイ11と成膜用トレ 12にはそれぞれ成膜済基板と未処理基板が 置されている。成膜済基板の載置されたト イ11は、第2搬送ラインでチャンバー6からと 出され、未処理基板の載置したトレイ12は ャンバー4へ送られて成膜処理がなされる。

 次に、ロードロック用トレイ11が下側の 送ラインに沿って第二補助チャンバー72に移 動するととともに、成膜用トレイ12が上側の 送ラインに沿って第二補助チャンバー72に 動する。この結果、図9(8)に示すように、第 補助チャンバー72の下側位置にロードロッ 用トレイ11が位置し、上側位置に成膜用トレ イ12が位置した状態となる。この状態は、図9 (5)とは全く逆の状態である。

 この状態で図7及び図8に示す各ピン用駆 源261が同時に動作し、未成膜基板用ピンホ ダー243及び成膜基板用ピンホルダー253が同 に所定の距離だけ上昇する。この結果、再 、未成膜基板用押し上げピン241の上に未成 の基板9が支持され、成膜済み基板用押し上 ピン251の上に成膜済みの基板9が支持された 状態となる。この状態で、各フック用駆動源 245,255が各フックホルダー244,254を逆向きに移 させ、各フック242,252を後退させる。そして 、各ピン用駆動源261が各ピンホルダー243,253 下降させ、これに伴い各押し上げピン241,251 下降して未成膜の基板9及び成膜済みの基板 9が同時に所定の同じストロークだけ下降す 。この結果、図9(1)に示すように、未成膜の 板9が成膜用トレイ12に載り、成膜済みの基 9がロードロック用トレイ11に載った状態と る。これで一連の移載動作は終了であり、 下、上述した動作(図9(2)~(8)の動作)を繰り返 す。

 次に、図1に戻り、本実施形態の装置の他の 部分の構成について説明する。
 まず、ロードロックチャンバー6の左側の大 気側の位置に設けられたロードステーション 90には、未成膜の基板9をロードロック用トレ イ11に載せるとともに、成膜済みの基板9をロ ードロック用トレイ11から取り去る機構が設 られている。具体的には、ロードステーシ ン90は、複数の基板9を収容した不図示の基 収容棚から未成膜の基板9を一枚ずつ取り出 してロードロック用トレイ11に移載すととも 、ロードロック用トレイ11から成膜済みの 板9を取り去って基板収容棚に戻すことが可 なロボットが設けられている。このロボッ は、例えば真空吸着パッドを先端に有する ームを備えており、基板9を真空吸着しなが ら基板収容棚とロードロック用トレイ11との で基板9の搬送を行うようになっている。尚 、「ロードステーション」とは、トレイ11へ 基板9の搭載やトレイ11からの基板9の取り去 りを行う場所という意味である。上記のよう なロボットを使用せず、オペレータが手で基 板9の搭載や取り去りを行う場合もあり、こ 場合はそれを行う場所がロードステーショ である。

 また、成膜チャンバー4は、成膜手段を備 えている。この成膜手段は、真空蒸着法によ って所定の薄膜を基板9の表面に作成するよ になっている。具体的には、成膜チャンバ 4の下方には、坩堝42が設けられている。坩 42は、接続筒43を介して成膜チャンバー4に気 密に接続された坩堝チャンバー41内に配置さ ている.坩堝42には成膜すべき材料が充填さ ており、電子線照射等の方法によって材料 加熱して蒸発させるようになっている。

 坩堝チャンバー41は、専用又は兼用の排 系によって成膜チャンバー4と同程度まで排 可能となっている。また、接続筒成膜チャ バー4は接続筒43を接続した部分に開口を有 ており、坩堝チャンバー41内で蒸発した材 がこの開口と通して基板9の表面に達し、こ 結果、所定の薄膜が基板9の表面に作成され るようになっている。尚、接続筒43には、成 処理を中断する際に閉じられるシャッタ機 が設けられることがある。成膜の具体例を げると、基板9がプラズマディスプレイ用の ガラス基板である場合、酸化マグネシウム薄 膜を所定の厚さ作成する例が挙げられる。

 次に、図1を使用して本実施形態の装置の全 体の動作について概略的に説明する。
 上述したように、本実施形態の装置では、 数のロードロック用トレイ11が無終端状の ードロック側搬送ライン231に沿って循環し 複数の成膜用トレイ12が無終端状の成膜側搬 送ライン232に沿って循環する過程で、ロード ロック用トレイ11と成膜用トレイ12との間で 板9の交換が行なわれ、成膜用トレイ12に載 た基板9に対して成膜が行われる。

 まず、ロードロック用トレイ搬送系の動 に重点を置きながら、装置の動作について 明する。図1に示すロードステーション90の 置の第一搬送機構101に付設された上下駆動 213によってロードロック用トレイ11か所定 上側位置に位置しているとき、不図示のロ ットによって未成膜の基板9がロードロック トレイ11に載せられる。次に、ロードロッ チャンバー6の大気側のゲートバルブ30が開 、ロードステーション90との間の第一搬送機 構101及び第二搬送機構102が動作して、この基 板9を載せたロードロック用トレイ11一がロー ドロックチャンバー6内の上側位置に送られ 。この状態は、図9(1)に示す状態に相当して る。

 次に、ロードロックチャンバー6の大気側の ゲートバルブ30が閉じ、第一補助チャンバー7 1側のゲートバルブ30が開く。そして、図9(3) 示すように、成膜済みの基板9を載せたロー ロック用トレイ11が第四搬送機構104及び第 搬送機構103によりロードロックチャンバー6 の下側位置に送られる。
 そして、ロードステーション90の位置の第 搬送機構101に付設された上下駆動源213は第 搬送機構101を下降させて下側位置に位置さ るとともに、第一補助チャンバー71内の第四 搬送機構104に付設された上下駆動源213は第四 搬送機構104を上昇させて上側位置に位置させ る。次に、未成膜の基板9を載せたロードロ ク用トレイ11が第二搬送機構102及び第四搬送 機構104により第一補助チャンバー71内の上側 置に送られるとともに、ロードロックチャ バー6の大気側のゲートバルブ30が開き、成 済みの基板9を載せたロードロック用トレイ 11が第三搬送機構103及び第一搬送機構101によ ロードステーション90の下側位置に送られ 。その後、ロードロックチャンバー6の両側 ゲートバルブ30は閉じられる。この状態が 図9(4)の状態に相当している。

 次に、ロードステーション90では、成膜済 の基板9をロードロック用トレイ11から取り る動作が行われる。そして、第一搬送機構10 1の上下駆動源213が動作してロードステーシ ン90の位置のロードロック用トレイ11を上側 置に上昇させる。そして、このロードロッ 用トレイ11に対して次の未成膜の基板9を載 る動作が行われる。その後、ロードロック ャンバー6の大気側のゲートバルブ30が開き このロードロック用トレイ11をロードロッ チャンバー6内の上側位置に位置させる。
 並行して、第一から第三補助チャンバー71,7 2,73では、前述したロードロック用トレイllと 成膜用トレイ12との間の基板9の相互移載の動 作が行われる(図9(5)~(8))。相互移載が終了す と、図9(1)に示す状態となり、ロードロック トレイ搬送系は、上記動作を繰り返す。

 次に、成膜用トレイ搬送系の動きに重点 置きながら、装置の動作について説明する 移し替えによって未成膜の基板9が載った成 膜用トレイ12は、図9(3)に示すように、第七搬 送機構107及び第八搬送機構108によって成膜チ ャンバー4の上側位置に達する。成膜チャン ー4の下側位置には、別の成膜用トレイ12が に位置しており、この成膜用トレイ12に載っ た基板9への成膜処理が進行中である。

 次に、第三補助チャンバー73内の第七搬 機構107に付設された上下駆動源213が動作し 第七搬送機構107を下側位置まで下降させる そして、成膜処理をしていた成膜チャンバ 4内の下側位置の成膜用トレイ12が第九搬送 構109及び第七搬送機構107により第三補助チ ンバー73内の下側位置に送られる。その後、 第三補助チャンバー73と成膜チャンバー4との 間のゲートバルブ30が閉じられ、図9(4)から(8) に示すように成膜用トレイ12とロードロック トレイ11との間の基板9の相互移載動作が行 れる。

 また、反転チャンバー8内の第十搬送機構 110に付設された上下駆動源213によって第十搬 送機構110が上側位置に位置しており、成膜チ ャンバー4内の上側位置にあった成膜用トレ 12は、第八搬送機構108及び第十搬送機構110に よって反転チャンバー8内の上側位置に送ら る。そして、反転チャンバー8内の第十搬送 構110に付設された上下駆動源213は第十搬送 構ll0を下降させ、未成膜の基板9を載せた成 膜用トレイ12を反転チャンバー8内の下側位置 に位置させる。その後、第十搬送機構110及び 第九搬送機構109によってこの成膜用トレイ12 成膜チャンバー4内の下側位置に送られると ともに、成膜チャンバー4と反転チャンバー8 の間のゲートバルブ30が閉じられ、成膜処 が開始される。これは、図9(5)の状態に相当 ている。成膜処理は、上記相互移載動作の 中続き、上記動作を繰り返すことになる。

 上述した本装置の動作において、一つの 板9に着目して動きを説明すると、以下のよ うになる。まず、基板9は、ロードステーシ ン90の上側位置においてロードロック用トレ イ11に載せられ、ロードロックチャンバー6で 一時待機した後、第一補助チャンバー71を経 して第二補助チャンバー72の上側位置に達 る。そして、この基板9は、第二補助チャン ー72で成膜用トレイ12に移載された後、第三 補助チャンバー73を経由して、成膜チャンバ 4の上側位置に達する。そしてさらに、この 基板9は、反転チャンバー8の上側位置に移動 、反転チャンバー8内で下降して下側位置に 位置した後、成膜チャンバー4の下側位置に する。そして、別の基板9の移載動作が行わ ている間、この基板9は、成膜チャンバー4 下側位置に位置して必要な厚さの成膜が行 れる。その後、第三補助チャンバー73を通っ て第二補助チャンバー72の下側位置に達し、 膜用トレイ12からロードロック用トレイ11に 移載された後、第一補助チャンバー71及びロ ドロックチャンバー6を通ってロードステー ション90の下側位置に達する。そして、ロー ステーション90でロードロック用トレイ11か ら取り去られる。

 上記本実施形態の装置の動作において、 きさ又は形状の異なる別の基板を成膜処理 る場合、その基板に適合したトレイを用意 てそのトレイに交換してから成膜処理を行 ようにする。具体的には、図2に示すトレイ 11,12の段差の部分の形状及び大きさがその異 る基板の形状及び大きさに適合した別のト イに交換する。尚、ラック10の構成等、段 の部分の形状及び大きさ以外については、 べて同じ構成とされる。

 交換の方法について説明すると、まず、各 送機構101,102,103,104,105,106,107,108,109,110を動作 せて各ロードロック用トレイ11及び成膜用 レイ12を順次ロードステーション90の位置に り出し、装置から取り除く。次に、上記用 した別のトレイをロードステーション90か 各搬送機構101,102,103,104,105,106,107,108,109,110を 用して装置内の所定のスタンバイ位置に位 させる。この状態で、上述したようにトレ の循環を開始し、別の基板の成膜処理を行 。
 尚、トレイの構成によっては、大きな又は 状の異なる基板を載せられるようになって る場合もあり、この場合には、トレイの交 は行わない。

 上述した構成及び動作に係る本実施形態の レイ搬送式インライン成膜装置では、成膜 トレイ搬送系に加えてロードロック用トレ 搬送系を有し、装置内での成膜処理の際の ならずロードロックチャンバー6を経由した 大気側との間の搬入搬出動作の際にも基板9 ロードロック用トレイ11に載せられて搬送さ れるようになっている。このため、形状や大 きさの異なる基板9についても同じ装置で容 に成膜処理できる。
 また、上述したように、本実施形態の装置 は、ラックアンドピニオン機構を採用した 送機構によってトレイ11,12が搬送されるよ になっている。このため、基板9が大型化し トレイ11,12や基板9の重量が大きくなっても 定して確実に搬送を行うことができる。
 尚、トレイを用いずに基板のみを搬送する 合、基板のたわみや反りが問題となる場合 あり、この問題は基板が大型化すると顕著 あるが、本実施形態では、トレイ11,12を用 て基板9を搬送するのでこのような問題はな 。また、基板のみを搬送する場合、異なる 板サイズに搬送機構を構成する必要があり 機構的に複雑になり易く、搬送も困難とな が、上記実施形態のようにトレイ11,12を用 て搬送する場合、トレイ11,12のサイズを標準 で決めておき、そのようなトレイ11、12につ 異なるサイズの基板9を載せることができる のを用意することで対応ができる。

 搬送機構としては、従来と同様に、搬送 インの方向に垂直な水平方向に回転軸が設 された小さな円盤状の搬送コロを搬送ライ に方向に沿って搬送ラインの両側に多数並 る構成を採用することも可能である。搬送 ロを回転させることで、その搬送コロの上 両端が載ったトレイを搬送ラインに沿って 動させることができる。しかしながら、こ 構成の場合、基板9やトレイ11,12の重量が大 くなると、トレイ11,12が搬送コロ上で滑っ しまう可能性もあり、搬送の安定性や確実 の点で劣る恐れがある。

 また、本実施形態の装置は、インターバッ 式の装置となっている。即ち、基板9の搬入 搬出動作は装置の一方の側から行われ、基板 9は装置内で反転して戻るよう構成されてい 。このインターバック方式の装置は、以下 ような利点がある。
 図11に示すような従来の装置は、装置の一 の側から基板9を搬入し、他方の側から搬出 るようになっている。このような構成であ と、基板9の搬入搬出位置が異なるので、ロ ーダー用のロボットが2台必要になりコスト 占有スペースが大きくなる問題がある。ま 、手動の場合でもオペレーターの作業箇所 ニカ所に分かれ作業性が良くない問題があ 。
 一方、本実施形態のようなインターバック の装置では、同じ側から搬入搬出が行われ ので、ロボットが1台で済むので低コスト化 や省スペース化に役立ち、また手動の場合で も作業性の向上に役立つ。

 また、上述した本実施形態の装置の構成 おいて、第三補助チャンバー73と成膜チャ バー4との間、及び、成膜チャンバー4と反転 チャンバー8との間にはそれぞれゲートバル 30が設けられていて、必要な時以外は第三補 助チャンバー73と成膜チャンバー4、及び、反 転チャンバー8と成膜チャンバー4とは隔絶さ るようになっている。従って、成膜チャン ー4内で蒸発している成膜材料が補助チャン バー71,72,73や反転チャンバー8に拡散して内部 の露面に堆積するのが抑制される。補助チャ ンバー71,72,73や反転チャンバー8には、上下駆 動を行う機構が設けられているので、堆積物 が多くなると、衝撃によって剥離する可能性 が比較的高い.剥離した堆積物が基板9の表面 付着すると、局所的な膜厚異常等の欠陥を く恐れがあるが、本実施形態の装置では、 の可能性は低い。

 また特に、第一第二補助チャンバー71,72 経由して搬送されるロードロック用トレイ11 はいったん大気側に出て再び真空側に戻って くる。この場合、第一第二補助チャンバー71, 72内に位置した際に蒸発物が多く堆積すると 大気側に出た際にこの堆積物の表面が酸化 る等して変質し、その上に再び蒸発物が堆 することになる。このように変質層を含ん 堆積物が積層されると、堆積物は不安定で 離し易くなるが、本実施形態では、ロード ック用トレイ11への蒸発物の堆積が抑制さ ているので、このような問題は元々生じな 。

 尚、本実施形態の装置では、第一第二第 の三つの補助チャンバー71,72,73が使用され いるが、これらを一つの大きな補助チャン ーとしてもよい。また、各補助チャンバー71 ,72,73の境界部分にゲートバルブを設けてもよ い。特に、第二補助チャンバー72と第三補助 ャンバー73との間にゲートバルブを設ける 、ロードロック用トレイ11への蒸発物の堆積 防止に効果が大きい。

 また、上記実施形態では、ロードロック ャンバー6は一つであり、このロードロック チャンバー6を経由して大気側からの搬入及 大気側への搬出が行われたが、ロードロッ チャンバーを二つ備え、搬入と搬出が別の 路で行われるよう構成してもよい。この場 、二つのロードロックチャンバーを積層し 前述したインターバック式の構成としても いし、搬出側が搬入側に対して反対側にな ようにしても良い。さらに、上記ロードロ ク用トレイは、搬入側のロードロックチャ バーのみで使用されても良いし、一搬出側 ロードロックチャンバーのみで使用されて 良い。

 尚、成膜チャンバー4の構成としては、前述 した真空蒸着を行う場合に限らず、スパッタ リングやCVD等の方法により成膜を行う構成を 採用してもよい。スパッタリングを行う構成 の場合、成膜手段は、成膜材料よりなるター ゲットと、ターゲットをスパッタするための スパッタ電源と、スパッタ放電を生じさせる ためのガスを導入するガス導入系等から構成 される。また、CVDを行う構成の場合、所定の 反応性ガスを導入するガス導入系と、導入さ れたガスに熱又は高周波等のエネルギーを与 えるエネルギー供給系等から構成される。
 また、基板9についても、ディスプレイ用の ガラス基板のみならず、プリント回路用のプ ラスチック基板や情報記録ディスク用の円形 基板等を成膜対象物とすることができる。