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Title:
TURBOMOLECULAR PUMP
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/101699
Kind Code:
A1
Abstract:
A turbomolecular pump has multiple stages of alternately arranged rotors and stators. Each of the rotors has blades radially extending from a rotating body. Each of the stators has blades radially extending toward the rotating shaft of the rotating body. The blades provided on at least either of a rotor and a stator are formed in a twisted shape having a blade angle set by an expression in which the radial distance from the rotating shaft is a variable. The expression of the blade angle is composed of a first expression which provides the optimum angle of each blade on the outer side of a predetermined radius of the blade and also composed of a second expression which provides the blade angle suppressing, on the inner side of the predetermined radius, reverse flow of gas molecules.

Inventors:
OISHI KOUTA (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/052540
Publication Date:
August 20, 2009
Filing Date:
February 15, 2008
Export Citation:
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Assignee:
SHIMADZU CORP (JP)
OISHI KOUTA (JP)
International Classes:
F04D19/04
Foreign References:
JP2000110771A2000-04-18
JPH1089284A1998-04-07
JP2000161285A2000-06-13
JP2003003987A2003-01-08
Attorney, Agent or Firm:
NAGAI, Fuyuki (1-1-3 Nishishinbashi, Minato-ku, Tokyo 03, JP)
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Claims:
 回転体から放射状に形成された複数のブレードを有する回転翼と、前記回転体の回転軸に対して放射状に配置された複数のブレードを有する固定翼とを交互に複数段備え、
 前記回転翼および固定翼の少なくとも一方に設けられた前記ブレードを、該ブレードの翼角度が前記回転軸からの半径方向距離を変数とする式により設定されるねじり翼とし、
 前記翼角度の式を、前記ブレードの所定半径方向距離より外周側における最適翼角度を与える第1の式と、前記所定半径方向距離より内周側において気体分子の逆流を抑制する翼角度を与える第2の式とで構成したターボ分子ポンプ。
 請求項1に記載のターボ分子ポンプにおいて、
 前記所定半径方向距離における翼角度をαb、前記ブレードの最内周における翼角度をαin、前記ブレードの最外周における翼角度をαoutとしたとき、
 前記第1の式における翼角度αは条件「αout≦α≦αb」を満たし、前記第2の式における翼角度αは条件「αb≧α≧αin」を満たすターボ分子ポンプ。
 請求項1または2に記載のターボ分子ポンプにおいて、
 前記第1および第2の式の少なくとも一方を、複数の式で構成したターボ分子ポンプ。
 請求項1に記載のターボ分子ポンプにおいて、
 翼角度αに関する前記第1の式を、式「α=αout+(αb-αout)・(D/Gbout)」で設定し、
 翼角度αに関する前記第2の式を、式「α=αin+(αb-αin)・(G-D)/Gbin」で設定するターボ分子ポンプ。
 ただし、前記所定半径方向距離における翼角度をαb、前記ブレードの最内周における翼角度をαin、前記ブレードの最外周における翼角度をαout、前記ブレードの最外周からの距離をD、前記ブレードの長さをG、前記ブレードの最外周から前記所定半径方向距離までの長さをGbout、前記ブレードの最内周から前記所定半径方向距離までの長さをGbinとする。
 回転体から放射状に形成された複数のブレードを有する回転翼と、前記回転体の回転軸に対して放射状に配置された複数のブレードを有する固定翼とを交互に複数段備え、
 前記ブレードは、その翼角度αが所定半径方向距離より外周側では条件「αout≦α≦αb」を満たし、前記所定半径方向距離より外周側では条件「αb≧α≧αin」を満たすねじり翼であるターボ分子ポンプ。ただし、αbは前記所定半径方向距離における翼角度、αinは前記ブレードの最内周における翼角度、αoutは前記ブレードの最外周における翼角度である。
 請求項1~5のいずれか一項に記載のターボ分子ポンプにおいて、
 前記回転翼のブレードを、式「{Sx-(H/tanαx)}/2≧{Sy-(H/tanαy)}/2」を満たすように形成したターボ分子ポンプ。
 ただし、Sxおよびαxはブレードの最外周から任意の距離におけるブレード間の距離および翼角度、Syおよびαyはブレードの前記任意の距離よりも内周側の距離におけるブレード間の距離および翼角度、Hはブレードの軸方向高さである。
 請求項4に記載のターボ分子ポンプにおいて、
 前記回転翼のブレードを、式「S=Sout-(Sout-Sin)・(D/G)」を満たすように形成したターボ分子ポンプ。
 ただし、Sは前記ブレードの最外周から任意の距離におけるブレード間の距離、Soutは前記ブレードの最外周におけるブレード間の距離、Sinはブレード最内周におけるブレード間の距離である。
 請求項4に記載のターボ分子ポンプにおいて、
 前記回転翼のブレードのブレード間の距離Sを、前記所定半径方向距離より外周側においては式「S=Sout-(Sout-Sb)・(D/Gbout)」のように設定し、前記所定半径方向距離より内周側においては式「S=Sout-(Sb-Sin)・(D-Gbout)/Gbin」のように設定するターボ分子ポンプ。
 ただし、Sは前記ブレードの最外周から任意の距離におけるブレード間の距離、Soutは前記ブレードの最外周におけるブレード間の距離、Sinはブレード最内周におけるブレード間の距離、Sbは前記所定半径方向距離におけるブレード間の距離である。
Description:
ターボ分子ポンプ

 本発明は、ターボ分子ポンプに関する。

 ターボ分子ポンプは、回転翼と固定翼と 組み合わせからなるタービン翼の作動によ 真空排気を行うものである。タービン翼は 転の軸を中心に放射状に形成されており、 根元部分と翼先端部分とでは周速度が異な ている。そのため、翼根元と翼先端との中 点における翼角度および翼間隔に基づく性 が目標性能となるように最適設計される。

 しかし、従来のように平板でタービン翼 構成した場合、中間点よりも外周側では、 速度の増加に比べて開口率の増加の方が大 くなり、中間点に比べて逆流の影響が大き なって最適設計から外れてしまう。なお、 明細書では、タービン翼を軸方向から見た きに、反対側が見通せる部分の割合を開口 と呼ぶ。

 そこで、タービン翼の翼角度を翼根元か 翼外周にかけてしだいに小さくなるように 化させたねじり翼を採用し、外周部の開口 の増加を抑えた回転翼が提案されている。( 例えば、特許文献1参照)。

特開平02-61387号公報

 しかしながら、上述したねじり翼では、 中間部分から翼外周部分において最適とな ように翼角度を設定しているので、上述し ように翼角度を翼根元から翼先端にかけて だいに小さくなるように変化させるタービ 翼の場合、周速度の小さな翼根元部分にお る翼角度が大きくなり過ぎ、排気性能への 流の影響が大きくなってしまう。特に、大 量排気を行う状況において分子流から中間 に近付くと、この逆流による排気性能の低 が顕著となる。

 本発明によるターボ分子ポンプは、回転体 ら放射状に形成された複数のブレードを有 る回転翼と、回転体の回転軸に対して放射 に配置された複数のブレードを有する固定 とを交互に複数段備え、回転翼および固定 の少なくとも一方に設けられたブレードを 該ブレードの翼角度が回転軸からの半径方 距離を変数とする式により設定されるねじ 翼とし、翼角度の式を、ブレードの所定半 方向距離より外周側における最適翼角度を える第1の式と、所定半径方向距離より内周 側において気体分子の逆流を抑制する翼角度 を与える第2の式とで構成した。
 本発明によるターボ分子ポンプにおいて、 定半径方向距離における翼角度をαb、ブレ ドの最内周における翼角度をαin、ブレード の最外周における翼角度をαoutとしたとき、 1の式における翼角度αは条件「αout≦α≦αb 」を満たし、第2の式における翼角度αは条件 「αb≧α≧αin」を満たすようにする。また、 第1および第2の式の少なくとも一方を、複数 式で構成することもできる。
 さらにまた、所定半径方向距離における翼 度をαb、ブレードの最内周における翼角度 αin、ブレードの最外周における翼角度をαo ut、ブレードの最外周からの距離をD、ブレー ドの長さをG、ブレードの最外周から所定半 方向距離までの長さをGbout、ブレードの最内 周から所定半径方向距離までの長さをGbinと たとき、翼角度αに関する第1の式を式「α=α out+(αb-αout)・(D/Gbout)」で設定し、第2の式を α=αin+(αb-αin)・(G-D)/Gbin」で設定することも きる。
 本発明によるターボ分子ポンプの他の態様 は、回転体から放射状に形成された複数の レードを有する回転翼と、回転体の回転軸 対して放射状に配置された複数のブレード 有する固定翼とを交互に複数段備え、ブレ ドは、その翼角度αが所定半径方向距離よ 外周側では条件「αout≦α≦αb」を満たし、 定半径方向距離より外周側では条件「αb≧ ≧αin」を満たすねじり翼である。ただし、 bは所定半径方向距離における翼角度、αinは ブレードの最内周における翼角度、αoutはブ ードの最外周における翼角度である。
 本発明によるターボ分子ポンプにおいて、 転翼のブレードを、式「{Sx-(H/tanαx)}/2≧{Sy-( H/tanαy)}/2」を満たすように形成することがで きる。ただし、Sxおよびαxはブレードの最外 から任意の距離におけるブレード間の距離 よび翼角度、Syおよびαyはブレードの任意 距離よりも内周側の距離におけるブレード の距離および翼角度、Hはブレードの軸方向 さである。
 また、回転翼のブレードを、式「S=Sout-(Sout- Sin)・(D/G)」を満たすように形成することもで きる。ただし、Sはブレードの最外周から任 の距離におけるブレード間の距離、Soutはブ ードの最外周におけるブレード間の距離、S inはブレード最内周におけるブレード間の距 である。
 さらにまた、回転翼のブレードのブレード の距離Sを、所定半径方向距離より外周側に おいては式「S=Sout-(Sout-Sb)・(D/Gbout)」のよう 設定し、所定半径方向距離より内周側にお ては式「S=Sout-(Sb-Sin)・(D-Gbout)/Gbin」のように 設定することができる。ただし、Sはブレー の最外周から任意の距離におけるブレード の距離、Soutはブレードの最外周におけるブ ード間の距離、Sinはブレード最内周におけ ブレード間の距離、Sbは所定半径方向距離 おけるブレード間の距離である。

 本発明によれば、ねじり翼において、翼 周側の翼角度を最適化しつつ、翼内周側に ける気体分子の逆流抑制効果を向上させる とができる。

本発明に係るターボ分子ポンプの一実 の形態を示す断面図である。 回転翼を説明する図であり、(a)は平面 、(b)は斜視図である。 回転翼を示す斜視図である。 従来のねじり翼の一例を示す図であり (a)は平面図、(b)は斜視図である。 半径Rtと翼角度αとの関係を示す図であ り、(a)は直線的に変化するラインL1~L4を示し (b)は曲線的に変化するラインL6を示す。 回転翼4Bの一部を軸に垂直な方向に切 した断面図である。 加工ツールの軌跡を説明する図である

 以下、図を参照して本発明を実施するため 最良の形態について説明する。
-第1の実施の形態-
 図1は本発明に係るターボ分子ンプの第1の 施の形態を示す図であり、ターボ分子ポン 本体の断面図である。ターボ分子ポンプは 図1に示すポンプ本体1と、ポンプ本体1に電 を供給し回転駆動を制御するコントローラ( 図示)とから成る。

 ポンプ本体1のケーシング2の内部には、 数段の回転翼4Bおよび回転円筒部4Dが形成さ たロータ4が設けられている。図2に示すよ に、ロータ4には複数のブレード40が放射状 形成されており、ロータ外周の一周にわた て形成されたブレード40によって、一段分の 回転翼4Bが構成されている。ロータ4はシャフ ト3にボルト締結されている。ロータ4が固定 れたシャフト3は、上下一対のラジアル磁気 軸受7およびスラスト磁気軸受8によって非接 式に支持され、モータMにより回転駆動され る。なお、ロータ4は、高速回転に耐えられ ようにアルミ合金などの金属材料で製作さ る。

 一方、ポンプ本体1のベース9側には、複 段の固定翼2Bおよび固定円筒部9Dが設けられ いる。図3は固定翼2Bを示す斜視図である。 定翼2Bは、半リング状の外枠20および内枠22 、その間に形成された複数のブレード21を えている。この固定翼2Bをロータ4を囲むよ に一対配置することで、一段分の固定翼2Bが 形成される。そして、軸方向に交互に配置さ れた複数段の回転翼4Bと複数段の固定翼2Bと よりタービンブレード翼部が構成される。 数段の固定翼2Bは、外枠20をスペーサ2Sで上 から挟持することでケーシング2内の所定位 に保持されている。

 また、タービンブレード翼部の下流側に 置された回転円筒部4Dと固定円筒部9Dとによ りモレキュラードラッグポンプ部が構成され ている。回転円筒部4Dは固定円筒部9Dの内周 に近接して設けられており、固定円筒部9Dの 内周面には螺旋溝が形成されている。モレキ ュラードラッグポンプ部では、固定円筒部9D 螺旋溝と高速回転する回転円筒部4Dとによ 排気作用が発生する。

 図1に示すタービンブレード翼部とモレキ ュラードラッグポンプ部とを結合させたター ボ分子ポンプは、広域型ターボ分子ポンプと 称されている。吸気口5から流入したガス分 はタービンブレード翼部によって図示下方 と叩き飛ばされ、下流側に向かって圧縮排 される。その圧縮されたガス分子は、さら モレキュラードラッグポンプ部によって圧 され、排気ポート6から排出される。

 図1に示すターボ分子ポンプでは、吸気口 側から数えて4段目までの回転翼4Bおよび固定 翼2Bには、後述するようなねじり翼が採用さ ている。なお、ねじり翼が適用される回転 4Bおよび固定翼2Bの段数は、排気性能との兼 ね合いにより適時決定される。まず、本実施 の形態におけるねじり翼形状を説明する前に 、図4,5を参照して従来のねじり翼の問題点に ついて説明する。

 図4は、従来のねじり翼を有する回転翼400 の一例を示したものであり、(a)は平面図、(b) は斜視図である。ロータ4の外周には、回転 400の一段分を構成する複数のブレード401が ロータ4の軸Jを中心に放射状に形成されてい る。そのため、ブレード400の間隔(以下では レード間距離と称する)Sは、内周側ほど小さ くなっている。ターボ分子ポンプにおいては 、一般的に、周速度が比較的大きくて排気性 能を高く設定しやすい半径R1よりも外周側(Rou t≧R≧R1)の範囲A1において、排気性能が最適 なるような翼設計が採用される。

 ねじり翼の場合、最外周(翼先端部)にお る翼角度αoutは、最内周(翼根元部)における 角度αinよりも小さく設定されている。ブレ ード400を切削加工する際の加工プログラムに おいては、翼角度αと翼間距離Sとをパラメー タとする一つの加工式が用いられる。従来は 、半径Rに対して翼間距離Sも翼角度αもそれ れ一定変化する加工式を用いて加工するの 一般的であり、その場合、翼先端から翼根 に向けて翼角度αが次第に大きくなるように 設定される。図4に示す回転翼400は、そのよ な条件で加工された回転翼である。

 従来の場合の半径Rtと翼角度αとの関係を 示すと、図5(a)のラインL1のようになる。この 場合、翼角度αが半径Rに対して一定の割合で 増加している。ラインL1の傾き角度は、先端 ら中間近辺までの範囲A1の部分において排 性能が最適となるように設定される。しか ながら、範囲A2においても範囲A1の場合と同 割合で翼角度αを増加させているため、気 の逆流の影響を考えた場合、翼角度αが大き くなり過ぎてしまうという問題があった。

 そこで、本実施の形態では、半径R1より内 の範囲A2における翼角度αを、ラインL1とは のラインL2~L4に従って変化させるようにした 。図5(a)に示すラインL2~L4を式で表すと、次式 (1),(2)のようになる。式(2)においてαin>αbと 設定するとラインL2が得られ、αin=αbと設定 るとラインL3が得られ、αin<αbと設定する ラインL4が得られる。
 (範囲A1):α=αout+(αb-αout)・(D/Gbout)   …(1)
 (範囲A2):α=αin+(αb-αin)・(G-D)/Gbin   …(2)

 式(1)、(2)のD,G,Gbout,Gbinは、図6に示す各部 寸法であり、αbは半径R1における翼角度で る。図6は、回転翼4Bの一部を軸に垂直な方 に切断した断面図である。この断面図は図2 示したブレード40の上端面の形状と同一形 を成しており、断面の輪郭線は加工ツール 軌跡を表していることになる。図6に示すよ に、Gはブレード40の長さ、Gboutはブレード40 の最外周(先端)から半径R1までのブレード長 、Gbinはブレード40の最内周(根元)から半径R1 でのブレード長さである。また、Dは最外周 からの距離を示す。

 図5(a)のラインL2はラインL1よりも傾きの きさ(絶対値)が小さく、ラインL3では翼角度 =一定となっている。また、ラインL4の場合 は、翼根元(半径Rin)に近付くほど翼角度αが さくなるように設定される。このように設 することにより、周速度が比較的大きくて 気性能を高く設定しやすい半径R1よりも外 側(Rout≧R≧R1)の範囲A1においては、従来と同 様に排気性能が最適となるような設定とする ことができるとともに、周速度が比較的小さ な範囲A2(R1≧R)では、従来よりも気体分子の 流抑制を重視した設定とすることができる

 なお、図5(a)では半径Rに対して翼角度αが 直線的に変化するラインL1~L4を採用したが、 角度αが単調増加または単調減少するライ を採用するようにしても良い。また、図5(b) 示すように半径R1にピークを有する一つの インL5(放物線)のように、翼角度αを変化さ るようにしても良い。この場合、従来のよ に翼間距離Sの変化を一定に変化させるとす ば、翼角度αおよびブレード間距離Sに関す 加工式は、従来と同様に一つで良いことに る。

 特に、図5(a)のように範囲A1ではラインL1を 用し、範囲A2においてラインL3もしくはL4に り替える場合や、図5(b)のようなラインL5を いる場合を、まとめて式で表現すると、次 (3)、(4)のようになる。すなわち、範囲A1では 式(3)を満足するように翼角度αを設定し、範 A2では式(4)を満足するように翼角度αを設定 する。この条件を満たすような加工式を用い てブレード40を形成しても、上述したような 用効果を奏することができる。
   αout≦α≦αb   (範囲A1)…(3)
   αb≧α≧αin   (範囲A2)…(4)

 図2に示す回転翼4Bは、図5(a)のラインL4の うにブレード40を加工した場合であり、(a) 平面図、(b)は斜視図である。範囲A1では、図 2の回転翼4Bの場合も図4の回転翼400の場合も インL1の加工式で加工しているので、翼形状 は同一形状となっている。しかし、範囲A2で 、回転翼4BはラインL4で示すように翼角度α 回転翼400の場合よりも小さいため、開口率 従来の回転翼400に比べて小さくなっている その結果、周速度の比較的小さな内周側に ける気体分子の逆流を従来よりも抑えるこ ができ、トータルとしての排気性能向上を ることができる。なお、第1の実施形態では 、図2に示した固定翼2Bのブレード20の翼角度 関しても、回転翼4Bのブレード40の場合と同 様に設定される。

 なお、図5(a)では、半径R1の前後のみで加 式を切り替えているが、式(3),(4)の条件を満 たしていれば、さらに範囲A1内または範囲A2 において複数の加工式を用いても構わない また、範囲A1,A2を分ける半径R1の大きさは一 的に決まるものではなく、圧縮比や排気速 などの排気性能のどの項目を重視するかに って異なる。

-第2の実施の形態-
 上述した第1の実施の形態では、翼角度αの 化の傾向を、図5に示すように半径R1の前後 切り替えることにより、内周側(範囲A2)にお ける気体分子の逆流を抑えるようにしている 。ところが、図5のラインL4やL5のように翼角 αが減少するものにおいては、減少の度合 が大きすぎると、ブレード40を外周側から見 たときに、加工ツールを入れるべき内周側の ブレード間の隙間が外周側のブレード部分に 隠れてしまう場合がある。そのような場合、 外径方向からの加工が不可能となるため、軸 方向から回転翼4Bの加工を行わざるを得ない

 しかし、図1に示すように、2~4段目の回転 翼4Bは、その上側に回転翼4Bがあるため、上 のブレード間隙間は固定翼一段分の寸法よ 若干大きい程度である。そのため、回転翼4B を軸方向から加工するのは非常に難しい。そ こで、第2の実施の形態では、第1の実施の形 の条件を満足しつつ、回転翼を外周側から 工できるようなブレード形状について説明 る。なお、図3に示した固定翼2Bに関しては 段ずつ加工することができるので、軸方向 らの加工が回転翼4Bに比べて容易である。

(第1のブレード形状)
 第1のブレード形状では、ブレード40の翼間 離Sを次式(5)を満たすように設定する。図6 示すブレード40の最外周からの距離Dに関し 、Dx<Dyなる距離Dxにおける翼間距離をSxと 、距離Dyにおける翼間距離をSyとする。Hはブ レード40の軸方向の高さである。
 {Sx-(H/tanαx)}/2≧{Sy-(H/tanαy)}/2   …(5)

 図7は式(5)を説明する図であり、外周側か ら見た距離DxおよびDyにおける加工ツールの 跡Tx,Tyを示したものである。ブレード40は外 側から加工されるので、図7において、内周 側のツール軌跡Txは外周側のツール軌跡Tyの 側にある必要がある。ここでは、翼角度αに 対して、式(5)のように翼間距離Sを設定する とにより図7に示すような関係が満たされ、 レード40を外周側から加工することが可能 なる。なお、翼角度αに関しては式(1)、(2)や 、式(3)、(4)のように設定すれば良い。

(第2のブレード形状)
 第2のブレード形状では、距離Dにおけるブ ード40の翼間距離Sを次式(6)を満たすように 定する。この設定の場合、外周側から内周 にかけて一定の割合で翼間距離Sが減少して るので、ブレード40を外周側から加工する とが可能となる。式(6)は翼間距離Sに関する であり、翼角度αに関しては式(1)、(2)や、 (3)、(4)のように設定すれば良い。
  S=Sout-(Sout-Sin)・(D/G)   …(6)

(第3のブレード形状)
 第3のブレード形状では、距離Dにおけるブ ード40の翼間距離Sを次式(7),(8)を満たすよう 設定する。Sbは半径R1における翼間距離であ り、最内周(翼根元)の翼間距離Scよりも大き 設定される。
 (範囲A1):S=Sout-(Sout-Sb)・(D/Gbout)   …(7)
 (範囲A2):S=Sout-(Sb-Sin)・(D-Gbout)/Gbin   …(8)

 以上説明したように、第1の実施の形態に よれば、排気性能に対して支配的な翼外周か ら翼中間部分(範囲A1)において最適な翼角度 設定しつつ、気体分子の逆流の影響が大き 翼内周部(範囲A2)において逆流を抑制するこ ができる。その結果、ターボ分子ポンプの 気性能向上を図ることができる。さらに、 2の実施の形態のように翼間距離Sを設定す ことにより、ねじり翼の加工が容易となる




 
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