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Title:
UNIFORM PREMIX COMPRESSED SELF IGNITION ENGINE, AND ENGINE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/008522
Kind Code:
A1
Abstract:
A uniform premix compressed self ignition engine, wherein ignition timing can be controlled. The uniform premix compressed self ignition engine has a plasma generator section (102) to generate plasma that is equal to or less than minimum ignition energy within an engine cylinder, a microwave irradiation section (104) to irradiate microwaves onto the plasma, a controller (106) to send an oscillation signal to the microwave irradiation section (104) and the plasma generator section (102), and an ignition timing signal generator (108) to send an ignition timing signal to the controller (106). The controller (106) generates the plasma within the cylinder by performing generation of the plasma and irradiation of microwaves in a specified timing prior to the ignition timing indicated by the ignition timing signal.

Inventors:
IKEDA YUJI (JP)
NISHIYAMA ATSUSHI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/062640
Publication Date:
January 15, 2009
Filing Date:
July 12, 2008
Export Citation:
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Assignee:
IMAGINEERING INC (JP)
IKEDA YUJI (JP)
NISHIYAMA ATSUSHI (JP)
International Classes:
F02B11/00; F02B1/14; F02B47/02; F02D19/12; F02D21/08; F02M25/022; F02M25/07; F02P23/04
Foreign References:
JP2007113570A2007-05-10
US5845480A1998-12-08
JPS57148022A1982-09-13
JP2007510092A2007-04-19
JP2001003800A2001-01-09
JPS57119164A1982-07-24
JP2006119164A2006-05-11
JPS5177719A1976-07-06
JPH01193080A1989-08-03
Attorney, Agent or Firm:
YAMAZAKI, Takaaki (Kannai-Kasahara bld.4-22, Kaigan-dori, Naka-ku,Yokohama-sh, Kanagawa 02, JP)
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Claims:
 着火時期を制御する均一予混合圧縮自着火エンジンであって、
 エンジンシリンダ内に最小着火エネルギ以下のプラズマを生成するプラズマ生成手段と、
 プラズマに電磁波を照射する電磁波照射手段と、
 前記電磁波照射手段及び前記プラズマ生成手段に発振信号を送る制御装置と、
 前記制御装置に着火時期信号を送る着火時期信号発信装置と
 を備え、
 前記制御装置は、前記着火時期信号が表す着火時期より前の所定のタイミングにおいて、プラズマの生成及び電磁波の照射を行うことによって、シリンダ内にプラズマを生成する
 ことを特徴とする均一予混合圧縮自着火エンジン。
 着火時期を制御する均一予混合圧縮自着火エンジンであって、
 最小着火エネルギ以下のエネルギをシリンダ内の作動流体に与えるプラズマを生成するプラズマ生成手段と、
 プラズマに電磁波を照射する電磁波照射手段と、
 前記電磁波照射手段及び前記プラズマ生成手段に発振信号を送る制御装置と、
 前記制御装置に着火時期信号を送る着火時期信号発信装置と
 を備え、
 前記制御装置は、前記着火時期信号が表す着火時期より前の所定のタイミングにおいて、プラズマの生成及び電磁波の照射を行うことによって、シリンダ内にプラズマを生成する
 ことを特徴とする均一予混合圧縮自着火エンジン。
 前記シリンダ内に生成されるプラズマは非平衡プラズマであり、所定のタイミングにおいて着火に必要な量のラジカルを生成する
 ことを特徴とする請求項1、または、請求項2記載の均一予混合圧縮自着火エンジン。
 前記制御装置は、前記ラジカルを供給するタイミング及び供給量を、電磁波照射及びプラズマ生成の発振パルス数及び発振パルス幅及び発振強度のうち、少なくとも一つを制御することにより決定する
 ことを特徴とする請求項3記載の均一予混合圧縮自着火エンジン。
 前記シリンダ内に生成されるプラズマは熱プラズマであり、所定のタイミングにおいて着火に必要な温度までシリンダ内ガス温度を上昇させる
 ことを特徴とする請求項1、または、請求項2記載の均一予混合圧縮自着火エンジン。
 前記制御装置は、前記シリンダ内ガス温度上昇タイミング及び上昇ガス温度を、電磁波照射及びプラズマ生成の発振パルス数及び発振パルス幅及び発振強度のうち、少なくとも一つを制御することにより決定する
 ことを特徴とする請求項5記載の均一予混合圧縮自着火エンジン。
 電磁波放射及びプラズマの生成を、アンテナ及び電極を備えたプラグによって行う
 ことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか一に記載の均一予混合圧縮自着火エンジン。
 シリンダヘッドには、アンテナ及び電極が埋め込まれており、電磁波放射及びプラズマ生成を該アンテナ及び該電極によって行う
 ことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか一に記載の均一予混合圧縮自着火エンジン。
 シリンダガスケットには、少なくとも一つのアンテナ及び少なくとも一つの電極が埋め込まれており、電磁波放射及びプラズマ生成を、該アンテナ及び該電極によって行う
 ことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか一に記載の均一予混合圧縮自着火エンジン。
 吸気管、または、シリンダ内に水噴射を行う
 ことを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれか一に記載の均一予混合圧縮自着火エンジン。
 内部、または、外部EGRの量を調整する機構をもつ
 ことを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれか一に記載の均一予混合圧縮自着火エンジン。
 前記プラズマ生成の動作の有無を変更することにより、圧縮着火と均一予混合圧縮着火とを選択する
 ことを特徴とする請求項1乃至請求項11のいずれか一に記載の均一予混合圧縮自着火エンジン。
 前記プラズマ生成の動作の有無を変更することにより、火花点火と均一予混合圧縮着火とを選択する
 ことを特徴とする請求項1乃至請求項11のいずれか一に記載の均一予混合圧縮自着火エンジン。
 シリンダ内の温度、圧力及び作動流体の流れ、並びに、シリンダ内への燃料の導入、導入する燃料種、及び燃料と空気との混合の度合い、並びに、EGR、並びに、着火方式のうち少なくとも一を切替えることにより、均一予混合圧縮自着火モードでの運転を選択的に行うエンジンであって、
 エンジンシリンダ内にプラズマを生成するプラズマ生成手段と、
 プラズマに電磁波を照射する電磁波照射手段と、
 前記電磁波照射手段及び前記プラズマ生成手段に発振信号を送る制御装置と、
 前記制御装置に着火時期信号を送る着火時期信号発信装置と
 を備え、
 前記制御装置は、前記均一予混合圧縮着火モードでの運転時に、
前記着火時期信号に応答して、前記プラズマ生成手段、前記電磁波照射手段を制御し、請求項1乃至請求項13のいずれか一に記載の均一予混合圧縮自着火エンジンとして動作させる
 ことを特徴とするエンジン。
Description:
均一予混合圧縮自着火エンジン びエンジン

 本発明は、均一予混合圧縮自着火エンジ に関し、特に着火時期制御を行うエンジン 関する。

 ガソリンエンジン(火花点火機関)やディ ゼルエンジン(圧縮着火機関)と比較して、同 等以上の効率、低NOx排出を実現するエンジン として、特許文献1に記載されているように 均一予混合圧縮自着火エンジンが提案され いる。

 しかし、均一予混合圧縮自着火エンジン は、着火時期の制御を行いにくいという問 がある。混合気の着火時期は、ガソリンエ ジンでは点火時期、ディーゼルエンジンで 燃料噴射時期によって制御されているのに し、均一予混合圧縮自着火エンジンでは、 料の化学反応遅れ時間にのみ依存している らである。そのため、均一予混合圧縮自着 エンジンでは、運転範囲(エンジン回転数、 負荷等)が限定されているのが現状である。

 そこで、この化学反応遅れ時間が、混合 の温度によって決まることに着目し、混合 温度を変化させて着火時期の制御を行うこ が試みられている。着火時期の制御方法と ては、ヒーター等を用いて吸入空気(混合気 )温度を調整して着火時期を制御する手法、 気ガス再循環(内部及び外部EGR)量を調整して 着火時期を制御する手法などが用いられてい る。また、特許文献2に記載されているよう 、紫外光を照射して、シリンダ内の予混合 中に直接ラジカルを発生させることによる 火制御も行われている。

特開2001-280165公報

特開2002-295256公報

 前述したように、均一予混合圧縮自着火 ンジンにおいては、着火時期が混合気の化 的着火遅れだけに依存するためその制御が 難である。ヒーター、EGRを利用して圧縮前 混合気温度を調整する手法では、吸気バル が閉じるまでの制御しか行えず、その後の 縮行程中の混合気の着火制御は制御不能で った。

 また、吸入空気をヒーターにて温度調整 る手法では、温度変化の応答性が低いため サイクル毎の制御が不可能であり、過渡運 時の着火制御はできない。

 そこで、本発明は、前述の実情に鑑みて 案されるものであって、着火時期を制御す ことができる均一予混合圧縮自着火エンジ を提供することを目的とする。

 前述の課題を解決し、前記目的を達成す ため、本発明に係る均一予混合圧縮自着火 ンジンは、以下の構成のいずれか一を有す ものである。

〔構成1〕
 着火時期を制御する均一予混合圧縮自着火 ンジンであって、エンジンシリンダ内に最 着火エネルギ以下のプラズマを生成するプ ズマ生成手段と、プラズマに電磁波を照射 る電磁波照射手段と、電磁波照射手段及び ラズマ生成手段に発振信号を送る制御装置 、制御装置に着火時期信号を送る着火時期 号発信装置とを備え、制御装置は、着火時 信号が表す着火時期より前の所定のタイミ グにおいて、プラズマの生成及び電磁波の 射を行うことによって、シリンダ内にプラ マを生成することを特徴とするものである

〔構成2〕
 着火時期を制御する均一予混合圧縮自着火 ンジンであって、最小着火エネルギ以下の ネルギをシリンダ内の作動流体に与えるプ ズマを生成するプラズマ生成手段と、プラ マに電磁波を照射する電磁波照射手段と、 磁波照射手段及びプラズマ生成手段に発振 号を送る制御装置と、制御装置に着火時期 号を送る着火時期信号発信装置とを備え、 御装置は、着火時期信号が表す着火時期よ 前の所定のタイミングにおいて、プラズマ 生成及び電磁波の照射を行うことによって シリンダ内にプラズマを生成することを特 とするものである。

〔構成3〕
 構成1、または、構成2を有する均一予混合 縮自着火エンジンにおいて、シリンダ内に 成されるプラズマは非平衡プラズマであり 所定のタイミングにおいて着火に必要な量 ラジカルを生成することを特徴とするもの ある。

〔構成4〕
 構成3を有する均一予混合圧縮自着火エンジ ンにおいて、制御装置は、ラジカルを供給す るタイミング及び供給量を、電磁波照射及び プラズマ生成の発振パルス数及び発振パルス 幅及び発振強度のうち、少なくとも一つを制 御することにより決定することを特徴とする ものである。

〔構成5〕
 構成1を有する均一予混合圧縮自着火エンジ ンにおいて、シリンダ内に生成されるプラズ マは熱プラズマであり、所定のタイミングに おいて着火に必要な温度までシリンダ内ガス 温度を上昇させることを特徴とするものであ る。

〔構成6〕
 構成5を有する均一予混合圧縮自着火エンジ ンにおいて、制御装置は、シリンダ内ガス温 度上昇タイミング及び上昇ガス温度を、電磁 波照射及びプラズマ生成の発振パルス数及び 発振パルス幅及び発振強度のうち、少なくと も一つを制御することにより決定することを 特徴とするものである。

〔構成6〕
 構成1乃至構成6のいずれか一に有する均一 混合圧縮自着火エンジンにおいて、電磁波 射及びプラズマの生成を、アンテナ及び電 を備えたプラグによって行うことを特徴と るものである。

〔構成8〕
 構成1乃至構成6のいずれか一に有する均一 混合圧縮自着火エンジンにおいて、シリン ヘッドには、アンテナ及び電極が埋め込ま ており、電磁波放射及びプラズマ生成を該 ンテナ及び該電極によって行うことを特徴 するものである。

〔構成9〕
 構成1乃至構成6のいずれか一に有する均一 混合圧縮自着火エンジンにおいて、シリン ガスケットには、少なくとも一つのアンテ 及び少なくとも一つの電極が埋め込まれて り、電磁波放射及びプラズマ生成を、該ア テナ及び該電極によって行うことを特徴と るものである。

〔構成10〕
 構成1乃至構成9のいずれか一に有する均一 混合圧縮自着火エンジンにおいて、吸気管 またとまたは、シリンダ内に水噴射を行う とを特徴とするものである。

〔構成11〕
 構成1乃至構成9のいずれか一に有する均一 混合圧縮自着火エンジンにおいて、内部、 たは、外部EGRの量を調整する機構をもつこ を特徴とするものである。

〔構成12〕
 構成1乃至構成11のいずれか一に有する均一 混合圧縮自着火エンジンにおいて、プラズ 生成の動作の有無を変更することにより、 縮着火と均一予混合圧縮着火とを選択する とができることを特徴とするものである。

〔構成13〕
 構成1乃至構成11のいずれか一に有する均一 混合圧縮自着火エンジンにおいて、プラズ 生成の動作の有無を変更することにより、 花点火と均一予混合圧縮着火とを選択する とができることを特徴とするものである。

〔構成14〕
 シリンダ内の温度、圧力及び作動流体の流 、並びに、シリンダ内への燃料の導入、導 する燃料種、及び燃料と空気との混合の度 い、並びに、EGR、並びに、着火方式のうち なくとも一を切替えることにより、均一予 合圧縮自着火モードでの運転を選択的に行 エンジンであって、エンジンシリンダ内に ラズマを生成するプラズマ生成手段と、プ ズマに電磁波を照射する電磁波照射手段と 電磁波照射手段及び前記プラズマ生成手段 発振信号を送る制御装置と、制御装置に着 時期信号を送る着火時期信号発信装置とを え、制御装置は、均一予混合圧縮着火モー での運転時に、着火時期信号に応答して、 ラズマ生成手段、電磁波照射手段を制御し 請求項1乃至請求項13のいずれか一に記載の 一予混合圧縮自着火エンジンとして動作さ ることを特徴とするものである。

 本発明に係る均一予混合圧縮自着火エン ンにおいては、均一な予混合気を圧縮する とで体積着火を実現する。圧縮行程中にお て、混合気の圧力・温度が上昇するに伴い 低温酸化反応から高温酸化反応に移行し、 火に至る。

 均一予混合圧縮自着火エンジンシリンダ にプラズマ種を生成し、そのプラズマ種に 磁波を照射することでプラズマ種が拡大す 。このとき、プラズマ種によって混合気が 火されないように、最小着火エネルギ以下 プラズマ種を生成する必要がある。

 シリンダ内において拡大されたプラズマ には、OHラジカルやO2ラジカル等の酸化力の 強いラジカルが生成される。このラジカルが 混合気の低温酸化反応、高温酸化反応を促進 させる。

 シリンダ内に拡大されたプラズマ生成時 が長くなれば、ガス温度が上昇する。この ラズマ生成時間を制御することにより、シ ンダ内ガス温度を調整することができる。 合気の低温酸化反応、高温酸化反応に至る 間は化学反応速度に依存し、この化学反応 度は混合気温度に依存するため、シリンダ のガス温度を制御することで着火時期の制 が可能となる。

 すなわち、本発明に係る均一予混合圧縮 着火エンジンにおいては、シリンダ内に所 のタイミングでプラズマ生成することによ 、着火時期を制御することが可能である。

 本発明は、着火時期を制御することがで る均一予混合圧縮自着火エンジンを提供す ことができるものである。

本発明に係る予混合圧縮自着火エンジ の構成を示すブロック図である。 本発明に係る予混合圧縮自着火エンジ において、プラズマの生成時間が短い場合 示すタイムチャートである。 本発明に係る予混合圧縮自着火エンジ において、拡大したプラズマの強度、生成 間、生成回数を変化させた状態を示すタイ チャートである。 本発明に係る予混合圧縮自着火エンジ において、急速拡大されたプラズマの生成 間がある時間を越えた状態を示すタイムチ ートである。 本発明に係る予混合圧縮自着火エンジ において、拡大したプラズマの強度、生成 間、生成回数を変化させた状態を示すタイ チャートである。 本発明に係る予混合圧縮自着火エンジ におけるシリンダ内の構成を示す断面図で る。 本発明に係る予混合圧縮自着火エンジ におけるシリンダ内の構成の他の例を示す 面図である。 本発明に係る予混合圧縮自着火エンジ におけるシリンダ内の構成のさらに他の例 示す断面図である。 本発明に係る予混合圧縮自着火エンジ におけるシリンダ内の構成のさらに他の例 示す断面図である。 本発明に係る予混合圧縮自着火エンジ ンにおいて、予混合圧縮自着火及びディーゼ ル着火との選択を行う状態を示すタイムチャ ートである。 本発明に係る予混合圧縮自着火エンジ ンにおいて、ディーゼル着火を選択した状態 を示すタイムチャートである。 本発明に係る予混合圧縮自着火エンジ ンにおいて、予混合圧縮自着火を選択した状 態を示すタイムチャートである。 本発明に係る予混合圧縮自着火エンジ ンにおいて、火花着火を選択した状態を示す タイムチャートである。

符号の説明

   1 予混合圧縮自着火エンジン
 100 エンジン本体
 102 プラズマ生成部
 104 マイクロ波放射部
 106 制御装置
 108 着火時期信号発生装置

 本発明に係る予混合圧縮自着火エンジン1 は、図1に示すように、エンジン本体100と、 ラズマ生成部102と、マイクロ波放射部104と 制御装置106と、着火時期信号発生装置108と 備えている。

 プラズマ生成部102により生成されるプラ マのエネルギ密度は、最小着火エネルギ以 であり、このプラズマによる混合気の着火 行われない。プラズマ生成部102及びマイク 波放射部104の動作は、制御装置106によって 定される。この制御装置106は、着火時期信 発信装置108から発信される信号が表す着火 期より前の所定のタイミングにて制御信号 発信する。着火時期信号発信装置108は、エ ジン本体100の運転状態(エンジン回転数、負 荷、スロットル開度、吸入空気量、燃料噴射 量など)から最適な着火時期を得る。

 プラズマ生成部102により生成されるプラ マにマイクロ波照射部104によるマイクロ波 照射すると、マイクロ波のエネルギがプラ マに吸収されてプラズマが急速拡大すると もに、ラジカルが生成される。先にマイク 波をシリンダ内に放射し、放射されたマイ ロ波中にプラズマを生成し、プラズマを急 拡大させてもよい。

 急速拡大されたプラズマの強度、生成タ ミング、生成時間、生成回数は、制御装置1 06から発信される信号を基にしたプラズマ生 部102及びマイクロ波照射部104の動作により 定される。

 図2に示すように、プラズマの生成時間が 短い場合は、非平衡プラズマとなりプラズマ によるシリンダ内ガス温度の大きな上昇はな い。この非平衡プラズマにて生成したラジカ ルにより、混合気の化学反応を促進させて着 火時期の制御が可能である。

 また、図3に示すように、拡大したプラズ マの強度、生成時間、生成回数を変化させる ことで、生成するラジカルの量を決定するこ とができる。着火時期信号発信装置108によっ て発信される信号が表す着火時期にて混合気 が着火するように、拡大したプラズマにより 必要なラジカル量を必要なタイミングで生成 させる。

 図4に示すように、急速拡大されたプラズ マの生成時間がある時間を越えると、熱プラ ズマとなり、プラズマによるシリンダ内ガス 温度が上昇する。この熱プラズマにより、混 合気の着火に至るまで温度を上昇させること によって着火時期の制御が可能である。

 図5に示すように、拡大したプラズマの強 度、生成時間、生成回数を変化させることで 、シリンダ内ガス温度を決定することができ る。着火時期信号発信装置108によって発信さ れる信号が表す着火時期にて混合気が着火す るように、拡大したプラズマによりシリンダ 内ガス温度を上昇させる。サーマルNOxの発生 を抑制するために、ガス温度は1800°Cを超え いようにする。

 図6に示すように、予混合圧縮自着火エン ジン1のシリンダ内の空間は、シリンダヘッ 302及びシリンダブロック304及び往復運動す ピストン306にて囲まれている。プラズマ生 部102の電極314及びマイクロ波放射部104のア テナ312を備えたプラグ308により、シリンダ に拡大したプラズマを生成する。

 図7に示すように、シリンダヘッド302にプ ラズマ生成部102の電極314及びマイクロ波放射 部104のアンテナ312を備えたシリンダヘッド302 を設置し、シリンダヘッド302及びシリンダブ ロック304及び往復運動するピストン306に囲ま れた予混合圧縮自着火エンジン1のシリンダ の空間に拡大したプラズマを生成する。

 図8に示すように、エンジン本体のシリン ダヘッドとシリンダブロックの間のヘッドガ スケット316に、プラズマ生成部102の電極314及 びマイクロ波放射部104のアンテナ312を備え、 シリンダヘッド302及びシリンダブロック304及 び往復運動するピストン306に囲まれた予混合 圧縮自着火エンジン1のシリンダ内の空間に 大したプラズマを生成する。電極314及びア テナ312は、シリンダ内に生成されるプラズ が均一になるように複数配置することが好 しい。

 さらに、図9に示すように(図9の説明だけ 細書中に記載されていない)水分噴射装置320 はエンジン本体100のシリンダヘッド302に設置 され、吸気ポート318(図9に記載なし)内に水噴 射を行う。水噴射を行うことで非平衡プラズ マによるラジカル生成量が増加する。また、 水噴射により吸気温度が低下するため熱プラ ズマによる温度調整範囲が広がる。シリンダ ヘッド302に設置された水分噴射装置320により 、シリンダ内に直接水を噴射して良い。また 、水分噴射装置320は吸気ポート318上流の吸気 管に設置してもよい。

 また、エンジン本体100は、内部EGRまたは 部EGRの量を調整する機構を備える。EGRの量 調整することにより、混合気中の水蒸気量 変化させることができる。水蒸気量を増や ことで、非平衡プラズマによるラジカル生 量が増加する。また、EGRの量を調整するこ により混合気の圧縮前の温度を変化させる とができる。EGRにより、圧縮前の混合気の 度を上昇させることによって拡大したプラ マにより上昇する温度は少なくなり、少な エネルギですむ。

 このエンジンはディーゼルエンジンと同 の構成を持ち、図10に示すように、プラズ 拡大の動作の有無により、予混合圧縮自着 及びディーゼル着火との選択が可能である 燃料を早期に噴射し、シリンダ内に予混合 を形成し、上記手法により所定のタイミン でシリンダ内にプラズマを拡大することに り、予混合圧縮自着火を実現する。また、 ラズマ生成及びマイクロ波の放射を行わず 、燃料噴射を遅角化することにより、ディ ゼル着火を実現する。ディーゼル着火時に いてもマイクロ波を放射することでプラズ を拡大させ、燃焼促進を図ることができる

 このエンジンは、火花点火機関と同様の 成を持ち、図11に示すように、プラズマ拡 の動作の有無により、予混合圧縮自着火及 火花点火との選択が可能である。ポート噴 エンジンの場合、排気工程中に燃料を噴射 、吸気行程にて予混合気をシリンダ内に吸 し、上記手法により所定のタイミングでシ ンダ内にプラズマを拡大し、予混合圧縮自 火を実現する。また、プラズマ生成及びマ クロ波の放射を行わずに、最小着火エネル 以上の火花放電を行い、混合気の火花点火 実現する。

 また、図12に示すように、火花着火時に イクロ波放射を行うことでプラズマを拡大 せ、燃焼促進を図ることができる。また、 13に示すように、予混合圧縮自着火時のプラ ズマ生成と火花点火時の火花放電生成を同一 の電極にて行っても良い。シリンダ内直噴式 のエンジンでは、予混合圧縮自着火時は吸気 行程初期に燃料を噴射し、シリンダ内に予混 合気を形成する。

 プラズマ生成部102はレーザ発振器を備え 、レーザ光を集光してレーザ誘起プラズマ 生成するものであってもよい。

 エンジンは、シリンダ内の温度、圧力及 作動流体の流れ、並びに、シリンダ内への 料の導入、導入する燃料種、及び燃料と空 との混合の度合い、並びに、EGR、並びに、 火方式のうち少なくとも一を切替えること より、均一予混合圧縮自着火モードでの運 を選択的に行うエンジンであってもよい。

 この場合、均一予混合圧縮自着火モード の運転時に、プラズマの生成及び電磁波の 生による着火または燃焼の制御を行うよう してもよい。

 切替により選ばれる運転モードは、火花 火等の強制着火による運転モードであって よく、また、一般的なディーゼルと同様に 散火炎による燃焼が行われる運転モードで ってもよい。また、成層予混合圧縮自着火 ードであってもよい。その他、均一予混合 縮自着火モードとの切替が可能な運転モー であれば、その種類を問わない。

 均一予混合圧縮自着火モード以外の運転 ードで運転を行っているときには、プラズ 種の生成、マイクロ波の照射をその運転モ ドに適した目的で行ってもよい。例えば、 ラズマ種の生成を着火のための熱源として よい。また、マイクロ波の照射を筒内温度 調整に用いてもよい。また、プラズマ種の 成とマイクロ波照射によるプラズマの拡大 長を利用し、筒内の作動流体の改質や、化 反応の促進を行うようにしてもよい。

 なお、このような運転モードの切替及び れに伴うプラズマの制御は、サイクルごと 適宜行ってもよい。また、エンジンが多気 エンジンである場合、気筒ごとに運転モー の切替を行ってもよい。

 なお、制御装置106は、実質的にはECU及びE CUに格納されるマップ等のデータ、及び、ECU で動作するプログラム等により実装されて てもよい。また、ECUとは別に一般的な制御 コンピュータを設け、これにより実現する うにしてもよい。ECU自体及びコンピュータ 体の動作及びハードウェア構成については 一般的なものであってよい。

 また、電磁波の照射に用いるアンテナは 例えば、ホーンアンテナに代表される開口 ンテナであってもよい。ガスの流路の形状 び材質について許容されるならば、ガスの 路自体が導波管、または、開口アンテナを ねる構成となってもよい。また、アンテナ 、電磁波の発生源に接続されたエレメント らなる輻射器と、輻射器からの電磁波を反 する反射器とを有する構成であってもよい また、アンテナは、輻射器と輻射器から輻 される電磁波の拠りしろとなるベインまた 共振エレメントを有する構成であってもよ 。

 電磁波の照射目標となる領域の数と、ア テナの数との関係については、種々の組合 が想定される。電磁波の照射目標となる一 領域の対し、複数アンテナまたはアンテナ 複数のエレメントから電磁波を照射するよ にしてもよい。また、例えば3/4波長以上の 気長を有するエレメントを備えたアンテナ ように空間上に複数の強電場の領域を形成 るものであれば、アンテナに対し電磁波の 射目標となる領域を強電場の領域の数に応 て複数設定してもよい。さらに、プラズマ 契機となる荷電粒子をそれら設定された複 の領域において準備するようにし、複数の 域で同時にプラズマを形成するようにして よい。

 本発明は、均一予混合圧縮自着火エンジ に関し、特に着火時期制御を行うエンジン 利用できる。