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Patent Searching and Data


Title:
UNIT BRAKE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/108249
Kind Code:
A1
Abstract:
[PROBLEMS] A unit brake in which rocking of a piston rod is suppressed and which can be assembled with reduced labor. [MEANS FOR SOLVING PROBLEMS] The unit brake has a pair of wall sections (61, 62) arranged on the piston rod (43) so as to be spaced from each other in the direction of the axis of the piston rod (43), and also has a power point section (65) provided on a brake lever (18), between the pair of wall sections (61, 62). With either one of the wall sections (61, 62) and the power point section (65) engaged with each other by axial movement of the piston rod (43), relative movement that occurs between the wall section (61, 62) and the power point section (65) in the direction perpendicular to the axial direction and is caused by rocking of the brake lever (18) is permitted.

Inventors:
ASANO YOSHIO (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/053437
Publication Date:
September 12, 2008
Filing Date:
February 27, 2008
Export Citation:
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Assignee:
NABTESCO CORP (JP)
ASANO YOSHIO (JP)
International Classes:
B60T13/38; F16D65/18; F16H21/44
Foreign References:
JP2001206213A2001-07-31
JPS6044655A1985-03-09
JPS5259266A1977-05-16
Attorney, Agent or Firm:
KOTANI, Etsuji et al. (2nd Floor 2-2, Nakanoshima,2-chome, Kita-ku, Osaka-shi, Osaka 05, JP)
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Claims:
 ピストンロッドを有するシリンダ装置と、前記ピストンロッドの軸方向移動によって支軸回りに揺動可能なブレーキ梃子と、このブレーキ梃子に連動して駆動される制輪子受とを備えたユニットブレーキであって、
 前記ピストンロッド及び前記ブレーキ梃子のうちの一方に設けられ、前記ピストンロッドの軸方向に互いに間隔をおいて配置された一対の壁部と、
 前記ピストンロッド及び前記ブレーキ梃子のうちの他方に設けられ、前記一対の壁部間に配置された力点部と、を備え、
 前記ピストンロッドの軸方向移動によって一方の壁部と前記力点部とが係合した状態で、前記ブレーキ梃子の揺動に伴う前記軸方向に垂直な方向における前記壁部と前記力点部との相対変位が許容されているユニットブレーキ。
 前記一対の壁部は、前記ピストンロッドに設けられ、
 前記力点部は、前記ブレーキ梃子に設けられている請求項1に記載のユニットブレーキ。
 前記一対の壁部間には、この壁部同士を互いに接続する接続部が設けられ、
 前記力点部は、前記接続部を挟み込むように分岐された一対の枝部を有している請求項2に記載のユニットブレーキ。
 前記シリンダ装置は、シリンダ本体と、このシリンダ本体に対して前記ピストンロッドの軸方向に摺動可能に配設されたピストンと、このピストンに回転可能に支持されたナット部材とを有し、
 前記ピストンロッドは、前記ナット部材に螺合する多条ねじが外周部に形成された螺合部と、この螺合部の端部から軸方向に延出されるとともに前記一対の壁部が設けられた延出部とを有し、
 前記接続部には、前記一対の枝部が接触可能な一対の平面が形成されている請求項3に記載のユニットブレーキ。
 前記シリンダ装置は、流体圧力で前記ピストンロッドを駆動する第1シリンダと、ばね力で前記ピストンロッドを駆動する第2シリンダとを有し、
 前記ナット部材は、前記第2シリンダのピストンに回転可能に支持され、
 前記ナット部材の回転及び固定を切り換えるクラッチ装置が設けられている請求項4に記載のユニットブレーキ。
 前記ピストンロッドには、軸方向に延びる挿通孔が形成され、
 前記挿通孔には、ケーシングに支持されたガイド棒が挿入されている請求項1から5の何れか1項に記載のユニットブレーキ。
 前記挿通孔は、前記ピストンロッドの筒面に開口している請求項6に記載のユニットブレーキ。
Description:
ユニットブレーキ

 本発明は、ユニットブレーキに関するも である。

 従来、下記特許文献1に開示されているよう に、シリンダ装置のピストンロッドを駆動さ せることによってブレーキ梃子を揺動させ、 それによって制輪子を駆動するユニットブレ ーキが知られている。この文献に開示された ユニットブレーキでは、図8に示すように、 ーシング内にブレーキ梃子101が収容されて る。このブレーキ梃子101は、中間部におい 支軸102に揺動可能に支持されるとともに、 端部においてシリンダ装置105のピストンロ ド106の先端部にピン結合されている。シリ ダ装置105には、ばねブレーキ手段及び空気 ブレーキ手段が設けられていて、このシリ ダ装置105は、ばね力又は空気圧力の作用に ってピストンロッド106を軸方向に前進又は 退するようになっている。すなわち、シリ ダ装置105は、空気圧力でピストンロッド106 駆動する第1シリンダ107と、ばね力でピスト ロッドを駆動する第2シリンダ108とを有する 。そして、シリンダ装置105には、何れかの作 用によってピストンロッド106を駆動できるよ うに、ねじ機構及びクラッチ手段109が設けら れている。ねじ機構はピストンロッド106の外 周部に設けられた多条ねじ106aと、この多条 じ106aに螺合するナット部材110とを有する。 ラッチ手段109は、このナット部材110の回転 び固定を切り替えるために使用される。例 ば、第1シリンダ107がピストンロッド106を前 進させるときには、ナット部材110が回転する ことで、第2シリンダ108に対するピストンロ ド106の相対移動が許容される。一方、第2シ ンダ108がピストンロッド106を前進させると には、クラッチ手段109によってナット部材1 10が固定される。これにより、第2シリンダ108 とピストンロッド106とが一体となって移動す る。そして、ピストンロッド106が前進又は後 退すると、ブレーキ梃子101が揺動し、それに よって制輪子が車輪に対して接離する。

特開2001-206213号公報

 前記特許文献1に開示されたユニットブレ ーキには、以下のような問題がある。すなわ ち、ピストンロッド106の先端部とブレーキ梃 子101の先端部とがピン結合されているため、 ピストンロッド106が前進又は後退するときに は、ブレーキ梃子101の揺動によってピストン ロッド106の先端部が軸方向と垂直な方向の力 を受けることになる。このため、ピストンロ ッド106が前進又は後退するときには、ピスト ンロッド106が揺動する力を受け、ピストンロ ッド106の駆動抵抗が増大するという問題があ る。しかも、ピストンロッド106の先端部とブ レーキ梃子101の先端部とのピン結合は、ケー シング内で行う必要があるため、ケーシング に形成された開口部を通してピン結合の作業 を行うこととなり、作業が非常に煩雑なもの になるという問題もある。

 そこで、本発明は、ピストンロッドの揺 を抑制するとともに、組立作業の手間を低 できるようにすることを目的とする。

 本発明は、ピストンロッドを有するシリ ダ装置と、前記ピストンロッドの軸方向移 によって支軸回りに揺動可能なブレーキ梃 と、このブレーキ梃子に連動して駆動され 制輪子受とを備えたユニットブレーキであ て、前記ピストンロッド及び前記ブレーキ 子のうちの一方に設けられ、前記ピストン ッドの軸方向に互いに間隔をおいて配置さ た一対の壁部と、前記ピストンロッド及び 記ブレーキ梃子のうちの他方に設けられ、 記一対の壁部間に配置された力点部と、を え、前記ピストンロッドの軸方向移動によ て一方の壁部と前記力点部とが係合した状 で、前記ブレーキ梃子の揺動に伴う前記軸 向に垂直な方向における前記壁部と前記力 部との相対変位が許容されているユニット レーキである。

本発明の実施形態にかかるユニットブ ーキの全体構成を示す断面図である。 (a)は図1のユニットブレーキに設けられ たピストンロッドの上面図であり、(b)は同ピ ストンロッドの側面図であり、(c)は(b)のIIc-II c線における断面図であり、(d)は同ピストン ッド及びガイド棒を部分的に示す斜視図で る。 図1のユニットブレーキに設けられたブ レーキ梃子、ピストンロッド、ガイド棒の断 面図である。 その他の実施形態にかかるユニットブ ーキに設けられたピストンロッド及びブレ キ梃子を説明するための概略図である。 その他の実施形態にかかるユニットブ ーキに設けられたピストンロッド及びブレ キ梃子を説明するための概略図である。 その他の実施形態にかかるユニットブ ーキに設けられたピストンロッド及びブレ キ梃子を説明するための概略図である。 (a)及び(b)は、その他の実施形態にかか ユニットブレーキに設けられたピストンロ ド及びブレーキ梃子を説明するための概略 である。 従来のユニットブレーキの断面図であ 。

 以下、本発明を実施するための最良の形 について図面を参照しながら詳細に説明す 。

 図1は、本発明に係るユニットブレーキの 一実施形態を示している。本実施形態に係る ユニットブレーキ10は、鉄道車両のブレーキ 置として構成されている。このユニットブ ーキ10は、中空状に形成された鋳物製のケ シング12を備えている。このケーシング12に 締結用孔14が形成されていて、この締結用 14に挿入される図略のボルトによってケーシ ング12を車両の台車等に固定することができ 。

 ケーシング12には、ブレーキ梃子18が収納 されている。このブレーキ梃子18は、鋳物製 あり、ケーシング12内に架設された支軸20に 回動可能に支持されている。そして、ブレー キ梃子18は、上下方向に延びる姿勢で配設さ ている。

 支軸20はブレーキ梃子18の中間部に設けら れている。ブレーキ梃子18は、支軸20よりも 側がアーム部22として形成される一方、支軸 20よりも下側に軸受孔24が設けられている。

 軸受孔24内には、球面軸受26が嵌め込まれ ている。この球面軸受26の内輪には、さや棒2 8が固定されている。さや棒28は、円筒状に形 成されるものであり、内面に雌ねじが切られ ている。さや棒28の雌ねじには押棒30が螺合 れている。これにより押棒30は、さや棒28に して突出量の調整が可能となっている。

 ケーシング12には、上側第1開口35と、上 第2開口36と、下側開口37とが形成されている 。上側第1開口35は、ケーシング12の車輪側側 12a(図1の左側の側壁)における上部に形成さ ている。この上側第1開口35を塞ぐようにシ ンダ装置41が装着されている。シリンダ装 41は、ピストンロッド43を備えている。シリ ダ装置41は、ピストンロッド43をその軸方向 に移動させることにより、ブレーキ梃子18を 動させる。その詳細は後述する。

 上側第2開口36は、ケーシング12の上面に 成されている。一方、下側開口37は車輪側側 壁12aにおける下部に形成されている。下側開 口37を通して押棒30が車輪側へ突出していて 押棒30の先端部には制輪子受45が設けられて る。制輪子受45は、ブレーキ梃子18の揺動に よってさや棒28及び押棒30を介して進退移動 る。制輪子受45の前面側には、制輪子(図示 略)が取り付けられている。制輪子は、ブレ キ梃子18が揺動することによって、鉄道車 の車輪(図示省略)にブレーキ力を付与する。

 シリンダ装置41は、圧縮空気等の流体圧 で作動する第1シリンダ47と、ばね力で作動 る第2シリンダ48とを備えている。第1シリン 47は、ユニットブレーキ10を例えば常用ブレ ーキとして作動させるために使用される。第 2シリンダ48は、ユニットブレーキ10を例えば ーキングブレーキとして作動させるために 用される。これら2つのシリンダ47,48は、共 のピストンロッド43を作動させるように構 されている。以下具体的に説明する。

 第1シリンダ47は、ピストンロッド43の基 部に結合された第1ピストン47aと、第1ピスト ン47aを摺動可能に収容する有底筒状の第1シ ンダ本体47bとを備えている。第1ピストン47a は、ゴム等の弾性変形可能な材質のシリン パッキンが取り付けられている。第1シリン ダ本体47bには、作動流体が給排される第1ポ ト47cが設けられている。第1シリンダ本体47b には、この第1ポート47cに連通する第1作動 47dが形成されている。第1作動室47dには、所 のブレーキ操作に応じて圧縮空気等の作動 体が供給される。

 第2シリンダ48は、ピストンロッド43が貫 し、ロッド43の軸方向に移動可能な第2ピス ン48aと、第2ピストン48aを摺動可能に収容す 第2シリンダ本体48bとを備えている。第2シ ンダ本体48bは、第1シリンダ本体47bの胴部47e 外周側に配設される胴部48cを有する。第2ピ ストン48aは、第1シリンダ本体47bの胴部47eの 部に当接可能に構成されている。第2ピスト 48aと、ケーシング12の車輪側側壁12aとの間 は、第2ポート(図示省略)を通して圧縮空気 の流体が給排される第2作動室48dが形成され いる。そして、第2ピストン48aに対して第2 動室48dと反対側には、ばね部材48eが配設さ ている。このばね部材48eは、第1シリンダ本 47bの胴部47eと第2シリンダ本体48bの胴部48cと の間に配置されており、ばね部材48eは、第2 動室48d内の流体圧力を受けて押し縮められ いる。第2作動室48dには通常、作動流体が導 されていて、ばね部材48eは押し縮められて る。そして、所定のブレーキ操作が行われ ことによって、第2作動室48d内の作動流体が 排出され、ばね部材48eのばね力によってピス トンロッド43は、図の右方向(ブレーキ方向) 移動する。

 一方、第1ピストン47aと第2ピストン48aと 間に、復帰用ばね部材47fが配設されている この復帰用ばね部材47fは、第1作動室47dが収 する方向に第1ピストン47aを押圧する。第1 動室47dに作動流体が導入されると、復帰用 ね部材47fは、作動流体の流体圧力によって し縮められる。通常は第1作動室47d内に作動 体が導入されていないため、ピストンロッ 43は、復帰用ばね部材47fのばね力によって の左方向(解除方向)に位置づけられている。 そして、所定のブレーキ操作によって第1作 室47dに作動流体が導入されると、ピストン ッド43はブレーキ方向に移動する。その後、 所定のブレーキ解除操作によって第1作動室47 d内の作動流体が排出されると、復帰用ばね 材47fのばね力でピストンロッド43が初期状態 に復帰する。

 ピストンロッド43は、略水平方向に延び ように配設されている。ピストンロッド43は 、多条ねじが外周部に形成された螺合部51と この螺合部51の端部から軸方向に延出され 延出部52とを有する。

 螺合部51にはナット部材54が螺合されてい る。このナット部材54は、第2ピストン48aに形 成された貫通孔に挿通されるとともに、第2 ストン48aに回転自在に支持されている。そ て、ナット部材54にピストンロッド43が挿通 れている。

 シリンダ装置41には、ナット部材54の回転 及び固定を切り換えるクラッチ装置56が設け れている。クラッチ装置56は、第1シリンダ4 7を駆動するときにナット部材54の回転を許容 する一方、第2シリンダ48を駆動するときにナ ット部材54をロックする。

 クラッチ装置56は、ナット部材54に設けら れた外歯54aと、端面に配置されてこの外歯54a に噛み合う歯とを有している。クラッチ装置 56は、後述するようにロックレバー59によっ 通常は回転不能にロックされている。

 クラッチ装置56は、ナット部材54に対し、 第2ピストン48aがばね部材48eによって付勢さ ている側に位置している。そして、第2ピス ン48aのばね部材48eが押し縮められていると には、ナット部材54はクラッチ装置56から離 間しているため、ナット部材54の回転が許容 れている。一方、ばね部材48eが伸長してナ ト部材54の外歯54aとクラッチ装置56の歯とが 噛み合うことにより、ナット部材54は回転不 に固定される。

 シリンダ装置41には、クラッチ装置56をロ ック状態及びアンロック状態に切り換え可能 に構成されたロックレバー59が設けられてい 。クラッチ装置56の外周面にはラッチ歯が けられており、ロックレバー59の内端部には 、このラッチ歯に係合可能に構成されたロッ ク歯59aが設けられている。ロックレバー59は 付勢部材60によってロック歯59aがラッチ歯 係合する方向に付勢されている。ロックレ ー59を引き上げることにより、ラッチ歯とロ ック歯59aとの係合が解除されると、クラッチ 装置56は回転可能な状態となる。クラッチ装 56がロック状態を解除可能に構成されてい のは、何らかの原因で第2作動室48dの作動流 が排出され、第2シリンダ48のばね部材48eが 長状態となっている場合(ばねブレーキが作 動状態にある場合)において、ばねブレーキ 手動で解除できるようにするためである。

 ピストンロッド43は、上側第1開口35に挿 されていて前記延出部52がケーシング12内に 置するように配設されている。図2(a)~(d)に すように、ピストンロッド43には、延出部52 の端部から螺合部51における中間部に亘る 囲に挿通孔43aが形成されていて、延出部52は 筒状に形成されている。螺合部51及び延出部5 2は断面形状が円形状の部材からなる。

 延出部52には、軸方向の所定長さに亘る 囲の外周面が切除された部位が形成されて る。この切除された部位の両側の部位は、 ストンロッド43の軸方向に互いに間隔をおい て配置された一対の壁部61,62となっている。 して、前記切除された部位は、壁部61,62同 を互いに接続する接続部63となっている。な お、この接続部63は、ピストンロッド43を成 した後で切削加工等によって取り除くこと よって形成してもよく、あるいは、ピスト ロッド43の成形時に同時に形成されるように してもよい。

 一方の壁部(第1壁部)61は、ピストンロッ 43が前進するときにブレーキ梃子18に当接す 当接面を有する。他方の壁部(第2壁部)62は ピストンロッド43が後退するときにブレーキ 梃子18に当接する当接面を有する。これら当 面は、何れもピストンロッド43の軸方向に 交している。これら当接面間の間隔は、後 する力点部65の大きさよりも僅かに広くなっ ている。すなわち、両壁部61,62間には、力点 65を挿入できる間隙が形成されている。

 接続部63には、一対の平面63aが側面とし 形成されている。これら平面63aはピストン ッド43の軸に対して対称に位置しており、平 面63aは軸に平行な略垂直面となっている。こ の接続部63において、前記挿通孔43aが開口し いる。すなわち、接続部63の両平面63a間の 隔(接続部63の幅)が挿通孔43aの直径よりも小 くなっているため、各平面63aを上下に分割 るように、挿通孔43aが接続部63の側面に開 している。

 挿通孔43aには、拡径された部位が設けら ており、この拡径部にはウェアリング43bが め込まれている。

 図3に示すように、ブレーキ梃子18は、そ 上端部(先端部)即ちアーム部22の上端部(先 部)に、力点部65が設けられている。この力 部65は、ピストンロッド43の駆動に伴って同 ッド43から力を受ける部位である。力点部65 は、ピストンロッド43の壁部61,62間に挿入さ ている(図1参照)。力点部65は、アーム部22に して2つに分岐された一対の枝部67,67を有す 。両枝部67,67は、ピストンロッド43の接続部 63の幅よりも十分に大きな間隔をおいて配置 れている。

 各枝部67には、それぞれピン孔が形成さ ている。各ピン孔には、それぞれベアリン ピン69が挿通されている。各ベアリングピン 69は、それぞれ枝部67よりも内側に突出して り、この突出した部位にローラベアリング70 がそれぞれ外嵌されている。ローラベアリン グ70の外径は、ピストンロッド43の壁部61,62間 の間隔よりも少し小さな外径となっている。 ベアリングピン69は、ブレーキ梃子18と後述 ガイド棒72との摺動抵抗を低減するために設 けられている。またローラベアリング70は、 レーキ梃子18とピストンロッド43(壁部61,62) の摺動抵抗を低減するために設けられてい 。

 ローラベアリング70の内面とベアリング ン69の内面はほぼ面一の状態となっている。 そして、ベアリングピン69間にピストンロッ 43の接続部63が配置されている。換言すれば 、一対の枝部67,67間に接続部63が挟み込まれ いる。

 ローラベアリング70及びベアリングピン69 の内面と、接続部63の側面63aとの間には、僅 なすき間が形成されている。接続部63の側 63aには挿通孔43aが開口しているため、この き間を通して挿通孔43aと外部とが連通して る。また、接続部63の平面状の側面63aとロー ラベアリング70及びベアリングピン69の内面 が近接しているため、ピストンロッド43が軸 回りに回転しようとしても、ローラベアリン グ70及びベアリングピン69によって阻止され 。

 ピストンロッド43の挿通孔43aにはガイド 72が挿通されている。ガイド棒72は、その基 部がケーシング12における車輪と反対側の 壁12bに固定されており、ピストンロッド43と 同軸状に配置されている。したがって、ピス トンロッド43が軸方向に移動するときには、 ストンロッド43はガイド棒72に沿って移動す ることになる。このとき、前述したウェアリ ング43bがガイド棒72との摺動部として機能す 。

 ガイド棒72は、断面円形状の部材を平面 の側面が形成されるように切削加工したも である。したがって、ガイド棒72には一対の 平面部72aが形成されている。この平面部72aは 、ガイド棒72をピストンロッド43の挿通孔43a 挿入した際に、ピストンロッドの接続部63の 側面63aと面一の状態となる。このため、ピス トンロッド43が軸方向に移動するときにも、 の平面部72aは、ローラベアリング70及びベ リングピン69と干渉しない。

 ピストンロッド43及びブレーキ梃子18を組 み付けるには、まずケーシング12内にガイド 72を固定し、このケーシング12にシリンダ装 置41を組み付ける。このとき、シリンダ装置4 1のピストンロッド43の挿通孔43aにガイド棒72 挿入するようにする。そして、ブレーキ梃 18をケーシング12に組み付ける。このとき、 ブレーキ梃子18の力点部65がピストンロッド43 の壁部61,62間に入り込むように、ブレーキ梃 18を下からピストンロッド43に組み付ける。 この組み付け作業は、ケーシング12の上側第2 開口36を通しての作業となるが、この作業は 部61,62間にブレーキ梃子18の力点部65を嵌め むのみで済むので、上側第2開口36を通して 作業であっても、作業が煩雑になるのを緩 することができる。すなわち、一対の壁部6 1,62間の空間が下方に開放されているので、 点部65をこの空間の下方から挿入するだけで よい。

 次に、本実施形態にかかるユニットブレ キの動作について説明する。シリンダ装置4 1においては、通常、第1作動室47dに作動流体 供給されておらず、また第2作動室48dには作 動流体が充填されていることにより、ピスト ンロッド43は、図1の左側に位置付けられてい る。そして、所定のブレーキ操作が行われる と、第1作動室47dに作動流体が供給されるこ によって第1ピストン47aが押されるか、又は 2作動室48dの作動流体が排出されることによ って、ばね部材48eのばね力で第2ピストン48a 押される。これにより、ピストンロッド43は ガイド棒72に案内されながら図2の右側に向か って移動(前進)する。そして、ピストンロッ 43の一対の壁部61,62の内、螺合部51側の第1壁 部61がブレーキ梃子18の力点部65を押し、これ によりブレーキ梃子18が支軸20回りに揺動す 。このとき、ブレーキ梃子18は、ピストンロ ッド43の移動方向に対して垂直な方向の変位 許容されている。言い換えると、ブレーキ 子18は、ピストンロッド43の軸方向移動に伴 って第1壁部61に沿って上下方向に移動可能と なっている。このため、ピストンロッド43は ブレーキ梃子18の円弧運動を許容しつつ、 線運動を行う。

 ブレーキ梃子18が図1の右側に向かって揺 すると、これ連動してさや棒28を介して押 30が図1の左側に向かって前進移動する。こ により、制輪子が車輪(図示省略)の踏面に押 し付けられて鉄道車両の車輪(図示省略)にブ ーキ力が付与される。

 一方、所定のブレーキ解除操作が行われ と、第1作動室47d内の作動流体が排出されて 復帰用ばね部材47fのばね力で第1ピストン47a 図1の左側に移動し、これによりピストンロ ド43が後退する。又は、第2作動室48d内に作 流体が供給されて第2ピストン48aが図1に左 に移動し、これによりピストンロッド43が後 退する。この何れかにより、押棒30が後退し 制輪子が車輪から離間し、ブレーキが解除 れる。

 以上説明したように、本実施形態では、 ストンロッド43の軸方向移動によって力点 65と壁部61,62とが係合し、ブレーキ梃子18は ピストンロッド43から力を受けて揺動する。 このとき、軸方向に垂直な方向での壁部61,62 力点部65との相対変位が許容されているの 、ブレーキ梃子18の揺動に伴ってピストンロ ッド43がブレーキ梃子18から軸方向に垂直な 向に力を受けるとしても、その荷重を逃が ことができる。このため、ピストンロッド43 が前進又は後退する際に揺動するのを抑制す ることができる。しかも、力点部65が一対の 部61,62間に配置されることによって、ピス ンロッド43とブレーキ梃子18とが連動可能と っている。このため、従来のように、ピス ンロッド43とブレーキ梃子18とをピン結合す る必要がない。したがって、ユニットブレー キ10を組み立てる際に、一対の壁部61,62間に 点部65を挿入するだけでいい。これにより、 ユニットブレーキ10の組立作業の煩雑さを緩 することができる。

 また本実施形態では、壁部61,62がピスト ロッド43に設けられ、力点部65がブレーキ梃 18に設けられている。このため、ブレーキ 子18の構造が複雑化するのを抑制することが できる。

 また本実施形態では、力点部65が接続部63 を挟み込むように分岐された一対の枝部67,67 有する構成とされている。このため、接続 63の両側に枝部67,67が配置されるので、ピス トンロッド43の力をバランスよくブレーキ梃 18に伝えることができる。さらに、一対の 部67,67で接続部63を挟むようにピストンロッ 43の壁部61,62間に力点部65を挿入するだけで ピストンロッド43とブレーキ梃子18とを組み 付けることができる。したがって、一対の壁 部61,62を接続部63で接続する構成を取りなが 、組み立て作業の手間を低減することがで る。

 また本実施形態では、接続部63に、枝部67 ,67が接触可能な一対の平面状の側面63aが形成 されている。このため、ピストンロッド43が 回りに回ろうとしても、枝部67,67と側面63a が接触することにより、ピストンロッド43が 軸回りに回転するのが防止される。

 また本実施形態では、ケーシング12内に 定されたガイド棒72が設けられ、このガイド 棒72をピストンロッド43の挿通孔43aに挿入す 構成となっている。このため、ピストンロ ド43とブレーキ梃子18との摩擦力によってピ トンロッド43が揺動しようとしても、ガイ 棒72がそれを抑止する。したがって、ピスト ンロッド43の振動を防止でき、これにより、 ット部材54に対するピストンロッド43の摺動 抵抗を効果的に低減することができる。

 また本実施形態では、挿通孔43aがピスト ロッド43の接続部63における側面63aに開口さ れている。このため、ピストンロッド43の前 時又は後退時に挿通孔43a内への空気の供給 は挿通孔43a内からの空気の排出を行うこと できる。したがって、ブレーキ力を作用さ るときの特性とブレーキを緩めるときの特 との差を少なくすることができる。

 また本実施形態では、ナット部材54が回 可能な状態において、ナット部材54が回転す ることによって第2シリンダ48のピストン48aに 対するピストンロッド43の相対位置が変わる このため、第2ピストン48aを固定しつつピス トンロッド43を軸方向移動させることができ 。一方、ナット部材54を固定することによ 、第2ピストン48aとピストンロッド43とを一 的に動かすことができる。したがって、2系 のブレーキ系統に対応可能となっている。

 なお、本発明は、前記実施形態に限られ ものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲 種々変更、改良等が可能である。例えば、 記実施形態では、シリンダ装置41が第1シリ ダ47と第2シリンダ48とが形成された構成に いて説明したが、これに限られるものでは く、シリンダ装置に第1シリンダ47のみが設 られている構成であってもよい。

 また、前記実施形態ではガイド棒72が設 られている構成について説明したが、ガイ 棒72を省略することも可能である。

 また、ガイド棒72が省略された構成にお て、例えば、図4に示すように、ピストンロ ド43の延出部52が、押圧部52aとフック部材52b とを備える構成としてもよい。以下、具体的 に説明する。押圧部52aは、螺合部51と同心状 配設されて螺合部51からまっすぐ延出され いる。一方、フック部材52bは、螺合部51から 延出されるように設けられているが、ブレー キ梃子18の先端部(力点部65)を迂回しながらブ レーキ梃子18の反対側まで延びている。そし 、押圧部52aの先端部が第1壁部61を構成する 方、フック部材52bの先端部が第2壁部62を構 している。そして、力点部65は両壁部61,62間 に配置されている。第1壁部61はピストンロッ ド43が前進するときに力点部65を押す。一方 第2壁部62は、ピストンロッド43が後退すると きに力点部65を押す。フック部材52bの中間部 、ブレーキ梃子18の揺動時に力点部65が上昇 しても干渉しないような湾曲形状とされてい る。また、ピストンロッド43には、筒状のガ ド部75が外嵌されている。このガイド部75は 、ケーシング12と接触するように配設されて り、ブレーキ梃子18の揺動時に、ピストン ッド43がブレーキ梃子18の力を受けて振動す のを防止するために設けられている。

 前記実施形態では、ブレーキ梃子18の先 部に設けられたローラベアリング70を含めて 力点部65とする構成としたが、これに代え、 5に示すように、ブレーキ梃子18の先端部に けられたベアリングピン77のみを力点部65と する構成であってもよい。具体的に、ブレー キ梃子18の先端部は、ピン孔を有する円筒状 形成されていて、このピン孔にベアリング ン77が挿通されている。一方、ピストンロ ド43の延出部52には、フック部材78が設けら ていて、フック部材78はブレーキ梃子18の先 部を上から覆う形状に形成されている。そ て、フック部材78には、ベアリングピン77を 挟み込む一対の壁部61,62が形成されるように 切欠き部79が形成されている。この切欠き 79は、ブレーキ梃子18の揺動時にベアリング ン77が上昇しても干渉しないような形状と れている。

 前記実施形態では、一対の壁部61,62がピ トンロッド43に設けられるとともに、力点部 65がブレーキ梃子18に設けられる構成とした 、これに限られるものではない。例えば図6 示す構成を採用することができる。この構 では、ピストンロッド43の延出部52にピン孔 が形成され、このピン孔には、延出部52から 方に突出するようにベアリングピン81が挿 されている。このベアリングピン81は、力点 部65として機能するものである。一方、ブレ キ梃子18には、その先端部からピストンロ ド43の螺合部51に向かって延びるフック部82 形成されている。フック部82には、下側が開 放するように切欠き部82aが形成されており、 この切欠き部82a内にベアリングピン81が配置 れている。すなわち、この構成では、切欠 部82aを挟んだフック部82の両側の部位が一 の壁部61,62として機能する。この構成では、 ブレーキ梃子18の揺動時に一対の壁部61,62自 が上下動するため、切欠き部82aは、フック 82の上下動によってもベアリングピン81が切 き部82aから抜け出ないような形状となって る。

 図6の構成では、ブレーキ梃子18にフック部8 2が一体的に構成された構成となっている。 れに対し、図7(a)及び(b)の構成では、ブレー 梃子18の先端部に別体のフック部材84が取り 付けられている。フック部材84は、ブレーキ 子18の先端部に設けられたローラベアリン 70を挟むように一対設けられている。またブ レーキ梃子18の先端部には、一対の枝部67,67 設けられており、この枝部67,67間に両フック 部材84が配置されている。そして、両フック 材84間にローラベアリング70が配置されてい る。ローラベアリング70は、ピストンロッド4 3が前進する際に、延出部52の先端部から押圧 される。一方、ピストンロッド43が後退する には、延出部52に挿通されたベアリングピ 81とフック部材84とが係合する。すなわち、 出部52の先端部及びフック部材84が一対の壁 部61,62として機能する。この構成において、 レーキ梃子18の枝部67,67は、延出部52を挟み む位置まで螺合部51に向かって延びている この結果、ブレーキ梃子18の枝部67,67は、ピ トンロッド43の回り止めとしても機能して る。
[実施の形態の概要]
 ここで、前記実施の形態の概要について、 下に説明する。

 (1) 前記実施形態では、ピストンロッド 軸方向移動によって力点部と壁部とが係合 、ブレーキ梃子はピストンロッドから力を けて揺動する。このとき、軸方向に垂直な 向での壁部と力点部との相対変位が許容さ ている。このため、ブレーキ梃子の揺動に ってピストンロッドがブレーキ梃子から軸 向に垂直な方向に力を受けるとしても、そ 力を逃がすことができる。したがって、ピ トンロッドが前進又は後退する際にその力 よって揺動することを抑制することができ 。しかも、力点部が一対の壁部間に配置さ ることによって、ピストンロッドとブレー 梃子とが連動可能となっているため、従来 ように、ピストンロッドとブレーキ梃子と ピンなどで結合する必要がない。このため ユニットブレーキを組み立てる際に、一対 壁部間に力点部を挿入するだけでよい。こ により、ユニットブレーキの組立作業の煩 さを緩和することができる。

 (2) 前記一対の壁部は、前記ピストンロ ドに設けられ、前記力点部は、前記ブレー 梃子に設けられていてもよい。この態様で 、ブレーキ梃子の構造が複雑化するのを抑 することができる。

 (3) この態様において、前記一対の壁部 には、この壁部同士を互いに接続する接続 が設けられ、前記力点部は、前記接続部を み込むように分岐された一対の枝部を有し いるのが好ましい。この態様では、接続部 両側に枝部が配置されるので、ピストンロ ドの力をバランスよくブレーキ梃子に伝え ことができる。さらに、一対の枝部で接続 を挟むようにピストンロッドの壁部間に力 部を挿入するだけで、ピストンロッドとブ ーキ梃子とを組み付けることができる。し がって、一対の壁部を接続部で接続する構 を取りながら、組み立て作業の手間を低減 ることができる。

 (4) 前記シリンダ装置が、シリンダ本体 、このシリンダ本体に対して前記ピストン ッドの軸方向に摺動可能に配設されたピス ンと、このピストンに回転可能に支持され ナット部材とを有し、前記ピストンロッド 、前記ナット部材に螺合する多条ねじが外 部に形成された螺合部と、この螺合部の端 から軸方向に延出されるとともに前記一対 壁部が設けられた延出部とを有する場合に 、前記接続部には、前記一対の枝部が接触 能な一対の平面が形成されているのが好ま い。この態様では、ピストンロッドがナッ 部材に対して軸回りに回転しようとしても 枝部と接続部の平面とが接触することによ 、ピストンロッドが軸回りに回転するのが 止される。すなわち、枝部及び接続部をピ トンロッドの回り止めとして機能させるこ ができる。

 (5) 前記シリンダ装置が、流体圧力で前 ピストンロッドを駆動する第1シリンダと、 ね力で前記ピストンロッドを駆動する第2シ リンダとを有し、前記ナット部材が、前記第 2シリンダのピストンに回転可能に支持され 前記ナット部材の回転及び固定を切り換え クラッチ装置が設けられていてもよい。こ 態様では、ナット部材が回転可能な状態に いて、ナット部材が回転することによって 2シリンダのピストンに対するピストンロッ の相対位置が変わる。このため、第2シリン ダのピストンを固定しつつピストンロッドを 軸方向移動させることができる。一方、ナッ ト部材を固定することにより、第2シリンダ ピストンとピストンロッドとを一体的に動 すことができる。したがって、2系統のブレ キ系統に対応可能となる。

 (6) 前記ピストンロッドに、軸方向に延 る挿通孔が形成され、前記挿通孔には、ケ シングに支持されたガイド棒が挿入されて てもよい。この態様では、ピストンロッド ブレーキ梃子との摩擦力によってピストン ッドが揺動しようとしても、ガイド棒がそ を抑止する。したがって、ピストンロッド 振動を防止することができる。

 (7) 前記挿通孔は、前記ピストンロッド 筒面に開口しているのが好ましい。この態 では、ピストンロッドの前進時又は後退時 挿通孔内への空気の供給又は挿通孔内から 空気の排出を行うことができる。したがっ 、ブレーキを作用させるときの特性とブレ キを緩めるときの特性との差を少なくする とができる。

 以上説明したように、前記実施形態によ ば、ピストンロッドの揺動を抑制でき、し も組立作業の手間を低減することができる