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Title:
VANILLOID RECEPTOR (VR1) INHIBITOR AND USE THEREOF
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/096755
Kind Code:
A1
Abstract:
Disclosed is a novel vanilloid receptor (VR1) inhibitor which can be used as an effective therapeutic agent for an acute pain and/or a chronic pain which has less adverse side effects and can be used safely. The vanilloid receptor (VR1) inhibitor comprises at least one member selected from a dibenzo[b,f]thiepin compound having at least two hydroxy groups, a dibenzo[b,f]oxepin compound having at least two hydroxy groups and pharmaceutically acceptable salts of the compounds as an active ingredient. Preferably, in the dibenzo[b,f]thiepin compound or the dibenzo[b,f]oxepin compound, two hydroxy groups are located on a benzene ring at a resorcinol configuration.

Inventors:
TAKEUCHI, Kazuharu (C/O Nippon suisan Kaisha, Ltd. Central Research Laboratory 559-6 Kitano-mach, Hachioji-shi Tokyo 06, 1920906, JP)
竹内 壱明 (〒06 東京都八王子市北野町559-6 日本水産株式会社中央研究所内 Tokyo, 1920906, JP)
OKITA, Takaaki (C/O Nippon Suisan Kaisha, Ltd. Central Research Laboratory 559-6 Kitano-machi Hachioji-shi Tokyo, 06, 1920906, JP)
Application Number:
JP2008/051865
Publication Date:
August 14, 2008
Filing Date:
February 05, 2008
Export Citation:
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Assignee:
NIPPON SUISAN KAISHA, LTD. (6-2 Otemachi 2-chome, Chiyoda-ku Tokyo, 86, 1008686, JP)
日本水産株式会社 (〒86 東京都千代田区大手町2丁目6番2号 Tokyo, 1008686, JP)
TAKEUCHI, Kazuharu (C/O Nippon suisan Kaisha, Ltd. Central Research Laboratory 559-6 Kitano-mach, Hachioji-shi Tokyo 06, 1920906, JP)
竹内 壱明 (〒06 東京都八王子市北野町559-6 日本水産株式会社中央研究所内 Tokyo, 1920906, JP)
International Classes:
A61K31/335; A61K31/38; A61P1/04; A61P1/08; A61P1/12; A61P3/10; A61P9/10; A61P11/00; A61P11/06; A61P11/14; A61P13/02; A61P13/10; A61P17/02; A61P17/04; A61P17/06; A61P19/02; A61P21/00; A61P25/00; A61P25/04; A61P25/06; A61P25/08; A61P25/28; A61P29/00; A61P29/02; A61P31/18; A61P35/00; A61P43/00; C07D313/14; C07D337/14; C12N15/09
Domestic Patent References:
WO2006075255A2
WO1997025985A1
WO1996025927A1
WO2005046683A1
WO2006124753A2
WO2005072681A2
WO2006010587A1
Foreign References:
JP2003533528A
JP2005524717A
JPS54122284A
JPS55153782A
JPS5495583A
JPS5498794A
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Claims:
 少なくとも2つのヒドロキシ基を有するジベンゾ[b,f]チエピン化合物、ジベンゾ[b,f]オキセピン化合物またはこれらの薬剤学的に許容される塩の1種または2種以上を有効成分として含有するバニロイド受容体(VR1)阻害剤。
 2つのヒドロキシ基がベンゼン環にレゾルシノール型に配置されていることを特徴とする請求項1のバニロイド受容体(VR1)阻害剤。
 少なくとも2つのヒドロキシ基を有するジベンゾ[b,f]チエピン化合物またはジベンゾ[b,f]オキセピン化合物が一般式(1)
 
     (式1)
 
[式中
X、Yは、
X-Yの結合が単結合である場合は、X、Yそれぞれ独立に(同一または異なって)、CW 1 W 2 (W 1 、W 2 はそれぞれ独立に(同一または異なって)、水素原子、ハロゲン、ヒドロキシ基、低級アルキル基、置換低級アルキル基、低級アルコキシ基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基のいずれかである)、C=O、C=NOW 3 (W 3 は水素原子または低級アルキル基)から選ばれる任意のものであり、
X-Yの結合が二重結合の場合は、X、Yそれぞれ独立に(同一または異なって)CW 4 (W 4 は水素原子、ハロゲン、ヒドロキシ基、低級アルキル基、置換低級アルキル基、低級アルコキシ基、置換低級アルコキシ基、アシルオキシ基のいずれかである)であり、
Zは、
O,S,S=O,SO 2 から選ばれる任意のものであり、
R 1 ないしR 8 は、
それぞれ独立に(同一または異なって)、水素原子、低級アルキル基、置換低級アルキル基、シクロアルキル基、置換シクロアルキル基、低級アルケニル基、置換低級アルケニル基、低級アルキニル基、置換低級アルキニル基、ハロゲン基、低級アルキルカルボニル基、置換低級アルキルカルボニル基、トリハロメチル基、V 1 W 5 (V 1 はO,S、S=O、SO 2 から選ばれる任意のものであり、W 5 は水素原子、低級アルキル基、置換低級アルキル基、低級アルキルカルボニル基、置換低級アルキルカルボニル基、アシルオキシ基、トリハロメチル基から選ばれる任意のものである。)、ニトロ基、アミノ基、置換アミノ基、シアノ基、アシル基、アシルアミノ基、置換アシル基、置換アシルアミノ基、芳香環、置換芳香環、複素環、置換複素環から選ばれる任意のものであり、
R 5 ないしR 8 の少なくともいずれか2つはヒドロキシ基である。]
で表される化合物、その光学異性体、その抱合体またはそれらの薬剤学的に許容される塩である請求項1のバニロイド受容体(VR1)阻害剤。
 R 5 およびR 7 、又は、R 6 およびR 8 のいずれか1組がヒドロキシ基である請求項3のバニロイド受容体(VR1)阻害剤。
 R 2 またはR 3 が低級アルキル基、置換低級アルキル基、ハロゲン、低級アルキルカルボニル基、置換低級アルキルカルボニル基、低級シクロアルキルカルボニル基、置換低級シクロアルキルカルボニル基、芳香環、置換芳香環、SW 6 (W 6 は低級アルキル基または置換低級アルキル基)または、S(O)W 7 (W 7 は低級アルキル基または置換アルキル基)のいずれかである請求項3又は4のバニロイド受容体(VR1)阻害剤。
 低級アルキル基がメチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、s-ブチル基、イソブチル基、t-ブチル基のいずれかである請求項3、4または5のバニロイド受容体(VR1)阻害剤。
 少なくとも2つのヒドロキシ基を有するジベンゾ[b,f]チエピン化合物またはジベンゾ[b,f]オキセピン化合物が、7,9-ジヒドロキシ-2-(3-ニトロフェニル)-10,11-ジヒドロジベンゾ[b,f]チエピン-10-オン、その抱合体またはそれらの薬剤学的に許容される塩である請求項1のバニロイド受容体(VR1)阻害剤。
 バニロイド受容体(VR1)阻害剤が有益である障害または疾患の治療方法であって、該治療を必要とする患者に、安全かつ治療的に有効な量の請求項1ないし7いずれかのバニロイド受容体(VR1)阻害剤を投与することを含む方法。
 バニロイド受容体(VR1)アンタゴニストが有益である障害の治療または予防用の医薬の製造における、請求項1ないし7いずれかのバニロイド受容体(VR1)阻害剤の使用。
 少なくとも2つのヒドロキシ基を有するジベンゾ[b,f]チエピン化合物、ジベンゾ[b,f]オキセピン化合物またはこれらの薬剤学的に許容される塩の1種または2種以上を有効成分として含有する急性疼痛および/または慢性疼痛の治療または予防のための薬剤組成物。
 2つのヒドロキシ基がベンゼン環にレゾルシノール型に配置されていることを特徴とする請求項10の急性疼痛および/または慢性疼痛の治療または予防のための薬剤組成物。
 少なくとも2つのヒドロキシ基を有するジベンゾ[b,f]チエピン化合物またはジベンゾ[b,f]オキセピン化合物が一般式(1)
 
     (式1)
 
[式中
X、Yは、
X-Yの結合が単結合である場合は、X、Yそれぞれ独立に(同一または異なって)、CW 1 W 2 (W 1 、W 2 はそれぞれ独立に(同一または異なって)、水素原子、ハロゲン、ヒドロキシ基、低級アルキル基、置換低級アルキル基、低級アルコキシ基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基のいずれかである)、C=O、C=NOW 3 (W 3 は水素原子または低級アルキル基)から選ばれる任意のものであり、
X-Yの結合が二重結合の場合は、X、Yそれぞれ独立に(同一または異なって)CW 4 (W 4 は水素原子、ハロゲン、ヒドロキシ基、低級アルキル基、置換低級アルキル基、低級アルコキシ基、置換低級アルコキシ基、アシルオキシ基のいずれかである)であり、
Zは、
O,S,S=O,SO 2 から選ばれる任意のものであり、
R 1 ないしR 8 は、
それぞれ独立に(同一または異なって)、水素原子、低級アルキル基、置換低級アルキル基、シクロアルキル基、置換シクロアルキル基、低級アルケニル基、置換低級アルケニル基、低級アルキニル基、置換低級アルキニル基、ハロゲン基、低級アルキルカルボニル基、置換低級アルキルカルボニル基、トリハロメチル基、V 1 W 5 (V 1 はO,S、S=O、SO 2 から選ばれる任意のものであり、W 5 は水素原子、低級アルキル基、置換低級アルキル基、低級アルキルカルボニル基、置換低級アルキルカルボニル基、アシルオキシ基、トリハロメチル基から選ばれる任意のものである。)、ニトロ基、アミノ基、置換アミノ基、シアノ基、アシル基、アシルアミノ基、置換アシル基、置換アシルアミノ基、芳香環、置換芳香環、複素環、置換複素環から選ばれる任意のものであり、
R 5 ないしR 8 の少なくともいずれか2つはヒドロキシ基である。]
で表される化合物、その光学異性体、その抱合体またはそれらの薬剤学的に許容される塩である請求項10の急性疼痛および/または慢性疼痛の治療または予防のための薬剤組成物。
 R 5 およびR 7 、又は、R 6 およびR 8 のいずれか1組がヒドロキシ基である請求項12の急性疼痛および/または慢性疼痛の治療または予防のための薬剤組成物。
 R 2 またはR 3 が低級アルキル基、置換低級アルキル基、ハロゲン、低級アルキルカルボニル基、置換低級アルキルカルボニル基、低級シクロアルキルカルボニル基、置換低級シクロアルキルカルボニル基、芳香環、置換芳香環、SW 6 (W 6 は低級アルキル基または置換低級アルキル基)または、S(O)W 7 (W 7 は低級アルキル基または置換アルキル基)のいずれかであるである請求項12又は13の急性疼痛および/または慢性疼痛の治療または予防のための薬剤組成物。
 低級アルキル基がメチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、s-ブチル基、イソブチル基、t-ブチル基のいずれかである請求項12、13または14の急性疼痛および/または慢性疼痛の治療または予防のための薬剤組成物。
 少なくとも2つのヒドロキシ基を有するジベンゾ[b,f]チエピン化合物またはジベンゾ[b,f]オキセピン化合物が、7,9-ジヒドロキシ-2-(3-ニトロフェニル)-10,11-ジヒドロジベンゾ[b,f]チエピン-10-オン、その抱合体またはそれらの薬剤学的に許容される塩である請求項10の急性疼痛および/または慢性疼痛の治療または予防のための薬剤組成物。
 請求項10ないし16いずれかの急性疼痛および/または慢性疼痛の治療または予防のための薬剤組成物、及び使用説明書を含む急性疼痛および/または慢性疼痛の治療用キット。
 請求項10ないし16いずれかの急性疼痛および/または慢性疼痛の治療または予防のための薬剤組成物を予防または治療を必要とする温血動物に投与することを含む急性疼痛および/または慢性疼痛の治療方法。
 急性疼痛および/または慢性疼痛の治療または予防のための薬剤組成物を製造するための、少なくとも2つのヒドロキシ基を有するジベンゾ[b,f]チエピン化合物、ジベンゾ[b,f]オキセピン化合物またはこれらの薬剤学的に許容される塩の使用。
Description:
バニロイド受容体(VR1)阻害剤及 その用途

 本発明は、少なくとも2つのヒドロキシ基 を有するジベンゾ[b,f]チエピン化合物または ベンゾ[b,f]オキセピン化合物からなるバニ イド受容体(VR1)阻害剤、それを有効成分とし て含有する急性疼痛および/または慢性疼痛 治療のための組成物、急性疼痛および/また 慢性疼痛の治療のための医薬を製造するた のそれらの使用、あるいはそれらの薬理的 有効量を温血動物に投与する急性疼痛およ /または慢性疼痛の治療方法に関する。

 バニロイド受容体(VR1)は、Transient Receptor
Potential vanilloid 1(TRPV1)、カプサイシン受容体 とも呼ばれ、カプサイシンのほか、アナンダ マイドなどの内因性リガンド、熱や酸の刺激 により神経細胞において陽イオンの流入をも たらすイオンチャンネル型受容体である(非 許文献1)。バニロイド受容体(VR1)の刺激は末 における産熱を亢進し、エネルギー消費を 大させることから、抗肥満のターゲットと て注目されている(非特許文献2)。また、バ ロイド受容体(VR1)は痛覚に関与しており、 プサイシンの局所連続投与によりバニロイ 受容体(VR1)の脱感作が起こることが知られて いる。この機構を利用して、カプサイシンや トウガラシエキスの湿布やOTC軟膏などが、帯 状疱疹後神経痛を適応とした処方薬として利 用されている。ところが、カプサイシンによ る持続的刺激の結果おこる脱感作は神経細胞 の変性を伴うことが知られるようになり、こ れを避ける目的から、バニロイド受容体(VR1) 害物質の疼痛を適応とした開発が行われて ている(非特許文献3、4)。
 各種のバニロイド受容体(VR1)阻害物質が報 され、バニロイド受容体(VR1)阻害物質は、各 種疼痛の予防、治療等に有効であることが知 られている(特許文献1-4等)。

 本発明者らは、少なくとも2つの水酸基を 有するジベンゾ[b,f]チエピン化合物またはジ ンゾ[b,f]オキセピン化合物に抗酸化作用が ることを特許文献5に、また、それら化合物 びそれらの誘導体に気管平滑筋弛緩作用が ることを特許文献6に、さらに、抗喘息作用 (平滑筋弛緩作用、抗炎症薬作用、気道過敏 抑制作用)を有することを特許文献7に記載し ている。しかしながら、これらの化合物がバ ニロイド受容体(VR1)阻害作用を有すること、 らに、急性疼痛および/または慢性疼痛に有 用であることについては報告されていない。

特表2004-525127号

特表2005-524717号

特表2005-526137号

特表2006-518364号

国際公開第96/10021号パンフレット(ファミ リーパテント:米国特許第5734067号明細書、欧 特許出願公開0805155号明細書)

国際公開第97/25985号パンフレット(ファミ リーパテント:米国特許第6180659号明細書、米 特許第6495592号、欧州特許出願公開0885610号 細書)

国際公開第00/75127号パンフレット(ファミ リーパテント:米国特許出願公開第2003-0220360 明細書、米国特許第6602898号、欧州特許出願 開1182200号明細書) Caterina, M.J., et al., The capsaicin receptor: a heat-activated ion channelin the pain pathway., Na ture, 389, p816-824 (1997). 川端二功他、トウガラシの辛味と痛みと エネルギー代謝、化学と生物、43,p160-165 (2005 ). Rami, H.K., et al., Discovery of SB-705498: a  potent,selective and orally bioavailable TRPV1 antagoni stsuitable for clinical development., Bioorg. Med.Chem.  Lett., 16(12), p3287-3291, (2006) Doherty,E.M., et al., Discovery of potent, orall y available vanilloidreceptor-1 antagonists. Structure-A ctivity relationship of N-aryl cinnamides., J. Med. C hem., 48(1), p71-90 (2005).

 新規なバニロイド受容体(VR1)阻害物質を 供し、副作用が少なく、安心して使用でき 有用な急性疼痛および/または慢性疼痛の治 薬を提供することを課題とする。

 本発明者らは、バニロイド受容体(VR1)と共 した細胞内カルシウム上昇を検出するアッ イ系をもちいて、バニロイド受容体(VR1)阻害 物質の検索を行ったところ、少なくとも2つ ヒドロキシ基を有するジベンゾ[b,f]チエピン 化合物またはジベンゾ[b,f]オキセピン化合物 バニロイド受容体(VR1)阻害作用を有するこ を見出した。
 本発明は、2つ以上のヒドロキシ基を有する ジベンゾ[b,f]チエピン化合物またはジベンゾ[ b,f]オキセピン化合物からなるバニロイド受 体(VR1)阻害剤、それを用いることを特徴とす るバニロイド受容体(VR1)阻害剤が有益である 害または疾患の治療方法、バニロイド受容 (VR1)アンタゴニストが有益である障害の治 または予防用の医薬の製造における、それ バニロイド受容体(VR1)阻害剤の使用を要旨と する。
 また、本発明は、2つ以上のヒドロキシ基を 有するジベンゾ[b,f]チエピン化合物またはジ ンゾ[b,f]オキセピン化合物を有効成分とし 含有する急性疼痛および/または慢性疼痛の 療または予防のための薬剤組成物、それら 剤組成物を含む急性疼痛および/または慢性 疼痛の治療用または予防用キット、それら薬 剤組成物の薬理的な有効量を温血動物に投与 する急性疼痛および/または慢性疼痛の治療 法または予防方法、及び、それら薬剤組成 を急性疼痛および/または慢性疼痛の治療ま は予防のための医薬を製造するための使用 要旨とする。

 本発明の少なくとも2つのヒドロキシ基を有 するジベンゾ[b,f]チエピン化合物、ジベンゾ[ b,f]オキセピン化合物の好ましい態様は以下 とおりである。
(1)少なくとも2つのヒドロキシ基を有するジ ンゾ[b,f]チエピン化合物、ジベンゾ[b,f]オキ ピン化合物。
(2)2つのヒドロキシ基がベンゼン環にレゾル ノール型に配置されている(1)の化合物。
(3)少なくとも2つのヒドロキシ基を有するジ ンゾ[b,f]チエピン化合物またはジベンゾ[b,f] キセピン化合物が一般式(1)
     (式1)
 
[式中
X、Yは、
X-Yの結合が単結合である場合は、X、Yそれぞ 独立に(同一または異なって)、CW 1 W 2 (W 1 、W 2 はそれぞれ独立に(同一または異なって)、水 原子、ハロゲン、ヒドロキシ基、低級アル ル基、置換低級アルキル基、低級アルコキ 基、シクロアルキル基、シクロアルケニル のいずれかである)、C=O、C=NOW 3 (W 3 は水素原子または低級アルキル基)から選ば る任意のものであり、
X-Yの結合が二重結合の場合は、X、Yそれぞれ 立に(同一または異なって)CW 4 (W 4 は水素原子、ハロゲン、ヒドロキシ基、低級 アルキル基、置換低級アルキル基、低級アル コキシ基、置換低級アルコキシ基、アシルオ キシ基のいずれかである)であり、
Zは、
O,S,S=O,SO 2 から選ばれる任意のものであり、
R 1 ないしR 8 は、
それぞれ独立に(同一または異なって)、水素 子、低級アルキル基、置換低級アルキル基 シクロアルキル基、置換シクロアルキル基 低級アルケニル基、置換低級アルケニル基 低級アルキニル基、置換低級アルキニル基 ハロゲン基、低級アルキルカルボニル基、 換低級アルキルカルボニル基、トリハロメ ル基、V 1 W 5 (V 1 はO,S、S=O、SO 2 から選ばれる任意のものであり、W 5 は水素原子、低級アルキル基、置換低級アル キル基、低級アルキルカルボニル基、置換低 級アルキルカルボニル基、アシルオキシ基、 トリハロメチル基から選ばれる任意のもので ある。)、ニトロ基、アミノ基、置換アミノ 、シアノ基、アシル基、アシルアミノ基、 換アシル基、置換アシルアミノ基、芳香環 置換芳香環、複素環、置換複素環から選ば る任意のものであり、
R 5 ないしR 8 の少なくともいずれか2つはヒドロキシ基で る。]
で表される化合物、その光学異性体、その抱 合体。
(4)R 5 およびR 7 、又は、R 6 およびR 8 のいずれか1組がヒドロキシ基である(3)の化 物。
(5)R 2 またはR 3 が低級アルキル基、置換低級アルキル基、ハ ロゲン、低級アルキルカルボニル基、置換低 級アルキルカルボニル基、低級シクロアルキ ルカルボニル基、置換低級シクロアルキルカ ルボニル基、芳香環、置換芳香環、SW 6 (W 6 は低級アルキル基または置換低級アルキル基 )または、S(O)W 7 (W 7 は低級アルキル基または置換アルキル基)の ずれかである(3)又は(4)の化合物。
(6)低級アルキル基がメチル基、エチル基、n- ロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、s- ブチル基、イソブチル基、t-ブチル基のいず かである(3)、(4)または(5)の化合物。
(7)少なくとも2つのヒドロキシ基を有するジ ンゾ[b,f]チエピン化合物またはジベンゾ[b,f] キセピン化合物が、7,9-ジヒドロキシ-2-(3-ニ トロフェニル)-10,11-ジヒドロジベンゾ[b,f]チ ピン-10-オン、その抱合体またはそれらの薬 学的に許容される塩である(1)の化合物。

 このような少なくとも2つのヒドロキシ基を 有するジベンゾ[b,f]チエピン化合物またはジ ンゾ[b,f]オキセピン化合物としては、例え 以下の化合物を挙げることができる。
(I)国際公開第96/10021号パンフレット(ファミリ ーパテント:米国特許第5734067号明細書、欧州 許出願公開0805155号明細書)に記載されてい 、一般式(2)
      (式2)
 
[式中のX-YはCH2-C=O、CH2-CH2またはCH=CHであり、Z はO、S、S=Oであり、R1~R8は水素原子、水酸基 ハロゲン基、低級アルキル基、低級アルコ シル基、低級アルキルケトンおよびCF3から ばれ、且つR5~R8のうち少なくとも二個は水酸 基である。]で表される抗酸化性新規三環性 合複素環化合物及びその塩。

 上記一般式2を有する化合物において、好ま しい化合物は以下に示される。
 6,9-ジヒドロキシ-7-メトキシ-10,11-ジヒドロ ベンゾ[b,f]オキセピン-10-オン、6,7,9-トリヒ ロキシ-10,11-ジヒドロジベンゾ[b,f]オキセピ -10-オン、6,9-ジヒドロキシ-7-メトキシ-4-メチ ル-10,11-ジヒドロジベンゾ[b,f]オキセピン-10- ン、4-メチル-6,7,9-トリヒドロキシ-10,11-ジヒ ロジベンゾ[b,f]オキセピン-10-オン、6,9-ジヒ ドロキシ-4,7-ジメトキシ-10,11-ジヒドロジベン ゾ[b,f]オキセピン-10-オン、4,6,7,9-テトラヒド キシ-10,11-ジヒドロジベンゾ[b,f]オキセピン- 10-オン、6,9-ジヒドロキシ-10,11-ジヒドロジベ ゾ[b,f]オキセピン-10-オン、6,7-ジヒドロキシ -10,11-ジヒドロジベンゾ[b,f]オキセピン-10-オ 、7,8,9-トリヒドロキシ-10,11-ジヒドロジベン [b,f]オキセピン-10-オン、6,7,8-トリヒドロキ -10,11-ジヒドロジベンゾ[b,f]オキセピン-10-オ ン、7,9-ジヒドロキシ-10,11-ジヒドロジベンゾ[ b,f]オキセピン-10-オン、10,11-ジヒドロジベン [b,f]オキセピン-1,3-ジオール、7,8-ジヒドロ シ-10,11-ジヒドロジベンゾ[b,f]オキセピン-10- ン、10,11-ジヒドロジベンゾ[b,f]オキセピン-2 ,3-ジオール、3-クロロ-7,9-ジヒドロキシ-10,11- ヒドロジベンゾ[b,f]オキセピン-10-オン、7- ロロ-10,11-ジヒドロジベンゾ[b,f]オキセピン-1 ,3-ジオール、3-クロロ-7,8-ジヒドロキシ-10,11- ヒドロジベンゾ[b,f]オキセピン-10-オン、7- ロロ-10,11-ジヒドロジベンゾ[b,f]オキセピン-2 ,3-ジオール、2-クロロ-7,9-ジヒドロキシ-10,11- ヒドロジベンゾ[b,f]オキセピン-10-オン、8- ロロ-10,11-ジヒドロジベンゾ[b,f]オキセピン-1 ,3-ジオール、2-クロロ-7,8-ジヒドロキシ-10,11- ヒドロジベンゾ[b,f]オキセピン-10-オン、8- ロロ-10,11-ジヒドロジベンゾ[b,f]オキセピン-2 ,3-ジオール、3-フルオロ-7,9-ジヒドロキシ-10,1 1-ジヒドロジベンゾ[b,f]オキセピン-10-オン、7 -フルオロ-10,11-ジヒドロジベンゾ[b,f]オキセ ン-1,3-ジオール、3-フルオロ-7,8-ジヒドロキ -10,11-ジヒドロジベンゾ[b,f]オキセピン-10-オ 、7-フルオロ-10,11-ジヒドロジベンゾ[b,f]オ セピン-2,3-ジオール、3,4-ジクロロ-7,9-ジヒド ロキシ-10,11-ジヒドロジベンゾ[b,f]オキセピン -10-オン、6,7-ジクロロ-10,11-ジヒドロジベンゾ [b,f]オキセピン-1,3-ジオール、2-フルオロ-7,9- ヒドロキシ-10,11-ジヒドロジベンゾ[b,f]オキ ピン-10-オン、8-フルオロ-10,11-ジヒドロジベ ンゾ[b,f]オキセピン-1,3-ジオール、2-フルオロ -7,8-ジヒドロキシ-10,11-ジヒドロジベンゾ[b,f] キセピン-10-オン、8-フルオロジベンゾ[b,f] キセピン-2,3-ジオール、8-フルオロ-10,11-ジヒ ドロジベンゾ[b,f]オキセピン-2,3-ジオール、2, 4-ジクロロ-7,9-ジヒドロキシ-10,11-ジヒドロジ ンゾ[b,f]オキセピン-10-オン、6,8-ジクロロ-10 ,11-ジヒドロジベンゾ[b,f]オキセピン-1,3-ジオ ル、4-クロロ-7,9-ジヒドロキシ-10,11-ジヒド ジベンゾ[b,f]オキセピン-10-オン、6-クロロ-10 ,11-ジヒドロジベンゾ[b,f]オキセピン-1,3-ジオ ル、7,9-ジヒドロキシ-2-トリフルオロメチル -10,11-ジヒドロジベンゾ[b,f]オキセピン-10-オ 、8-トリフルオロメチル-10,11-ジヒドロジベ ゾ[b,f]オキセピン-1,3-ジオール、2,3,7,9-テト ヒドロキシ-10,11-ジヒドロジベンゾ[b,f]オキ ピン-10-オン、4-プロピル-10,11-ジヒドロジベ ゾ[b,f]オキセピン-1,3-ジオール、2-プロピル- 10,11-ジヒドロジベンゾ[b,f]オキセピン-1,3-ジ ール、7,8-ジヒドロキシ-10,11-ジヒドロジベン ゾ[b,f]チエピン-10-オン、10,11-ジヒドロジベン ゾ[b,f]チエピン-2,3-ジオール、(±)-2,3-ジヒド キシ-10,11-ジヒドロジベンゾ[b,f]チエピン-5- キサイド、2-アセチル-10,11-ジヒドロジベン [b,f]オキセピン-1,3-ジオール、4-アセチル-10,1 1-ジヒドロジベンゾ[b,f]オキセピン-1,3-ジオー ル、4,8-ジアセチル-10,11-ジヒドロジベンゾ[b,f ]オキセピン-1,3-ジオール、1-フルオロ-7,9-ジ ドロキシ-10,11-ジヒドロジベンゾ[b,f]オキセ ン-10-オン、9-フルオロ-10,11-ジヒドロジベン [b,f]オキセピン-1,3-ジオール、1-フルオロ-7,8 -ジヒドロキシ-10,11-ジヒドロジベンゾ[b,f]オ セピン-10-オン、9-フルオロ-10,11-ジヒドロジ ンゾ[b,f]オキセピン-2,3-ジオール。

(II)国際公開第97/25985号パンフレット、(ファ リーパテント:米国特許第6180659号明細書、米 国特許第6495592号、欧州特許出願公開0885610号 細書)に記載されている、一般式(3)
      (式3)
 
[式中X、Yは、X、Yの結合が単結合である場合 、XおよびYはそれぞれ独立にCH2、CHW1(ただし W1は、ハロゲン原子、水酸基あるいは低級ア コキシル基である。)、およびC=Oの群から選 ばれる任意のものであり、また、X、Yの結合 二重結合である場合は、XおよびYはそれぞ 独立に、CH、COW2(ただしW2は低級アルキル基 低級アルキルカルボニル基)の群から選ばれ 任意のものであり、ZはO、S、S=O、またはSO2 あり、R1~R8は各々、水素原子、VR9(VはO、S、S =O、またはSO2であり、R9は水素原子、低級ア キル基、ヒドロキシ低級アルキル基、低級 シル基、トリハロメチル基、またはカルボ シル低級アルキル基である。)、カルボキシ 低級アルキル基、ヒドロキシ低級アルキル 、ヒドロキシ低級アルケニル基、ヒドロキ 低級アルキニル基、ハロゲン原子、低級ア キル基、低級アルキルケトン、トリハロメ ル基、トリメチルシリルエチニル、ニトロ 、アミノ基、N-カルボニル低級アルキル基 低級アルキルフェニル基およびフェニル基 群から選ばれるものである。]で表される化 物またはその薬理上許容される塩。

 上記一般式3を有する化合物において、好ま しい化合物は以下に示される。
 10,11-ジヒドロジベンゾ[b,f]オキセピン-1,3-ジ グリコール酸、7,8-ジヒドロキシ-10,11-ジヒド ジベンゾ[b,f]オキセピン-10-オン-5,5-ジオキ イド、11-ブロモ-7,8-ジヒドロキシ-10,11-ジヒ ロジベンゾ[b,f]オキセピン-10-オン、2-ニトロ -7,9-ジヒドロキシ-10,11-ジヒドロジベンゾ[b,f] キセピン-10-オン、2-アミノ-7,9-ジヒドロキ -10,11-ジヒドロジベンゾ[b,f]オキセピン-10-オ 、2-プロピオニル-10,11-ジヒドロジベンゾ[b,f ]オキセピン-1,3-ジオール、8-アミノ-1,3-ジヒ ロキシ-10,11-ジヒドロジベンゾ[b,f]オキセピ 、7,8-ジヒドロキシ-2-ニトロ-10,11-ジヒドロジ ベンゾ[b,f]オキセピン-10-オン、7,9-ジヒドロ シ-10,11-ジヒドロジベンゾ[b,f]チエピン-10-オ 、10,11-ジヒドロジベンゾ[b,f]チエピン-1,3-ジ オール、2-アセチル-10,11-ジヒドロジベンゾ[b, f]チエピン-1,3-ジオール、2,4-ジアセチル-10,11- ジヒドロジベンゾ[b,f]チエピン-1,3-ジオール 4-アセチル-10,11-ジヒドロジベンゾ[b,f]チエピ ン-1,3-ジオール、8-アセチル-10,11-ジヒドロジ ンゾ[b,f]チエピン-1,3-ジオール、2-プロピオ ル-10,11-ジヒドロジベンゾ[b,f]チエピン-1,3- オール、2,4-ジプロピオニル-10,11-ジヒドロジ ベンゾ[b,f]チエピン-1,3-ジオール、4-プロピオ ニル-10,11-ジヒドロジベンゾ[b,f]チエピン-1,3- オール、8-プロピオニル-10,11-ジヒドロジベ ゾ[b,f]チエピン-1,3-ジオール、8-アセチルジ ンゾ[b,f]チエピン-2,3-ジオール、N-アセチル- 2-アミノ-7,9-ジヒドロキシ-10,11-ジヒドロジベ ゾ[b,f]オキセピン-10-オン、8-アセチル-10,11- ヒドロジベンゾ[b,f]オキセピン-1,3-ジオール 、8-(1-ヒドロキシエチル)-10,11-ジヒドロジベ ゾ[b,f]オキセピン-1,3-ジオール、7,9-ジヒドロ キシ-10,11-ジヒドロジベンゾ[b,f]オキセピン-2- 酢酸、7,8-ジヒドロキシ-10,11-ジヒドロジベン [b,f]オキセピン-10-オン、7,8-ジヒドロキシ-2- メチル-10,11-ジヒドロジベンゾ[b,f]オキセピン -10-オン、2-シクロヘキシル-7,8-ジヒドロキシ- 10,11-ジヒドロジベンゾ[b,f]オキセピン-10-オン 、7,8-ジヒドロキシ-1,3-ジメチル-10,11-ジヒド ジベンゾ[b,f]オキセピン-10-オン、7,8-ジヒド キシ-2-フェニル-10,11-ジヒドロジベンゾ[b,f] キセピン-10-オン、7,8-ジヒドロキシ-10,11-ジ ドロジベンゾ[b,f]チエピン-10-オン、7,8-ジヒ ドロキシ-2-メチル-10,11-ジヒドロジベンゾ[b,f] チエピン-10-オン、2-エチル-7,8-ジヒドロキシ- 10,11-ジヒドロジベンゾ[b,f]チエピン-10-オン、 7,8-ジヒドロキシ-2-(2-プロピル)-10,11-ジヒドロ ジベンゾ[b,f]チエピン-10-オン、2-チオメチル- 7,9-ジヒドロキシ-10,11-ジヒドロジベンゾ[b,f] キセピン-10-オン、2-チオメチル-7,9-ジヒドロ キシ-10,11-ジヒドロジベンゾ[b,f]オキセピン-10 -オン S-オキシド、2-ブロモ-7,9-ジヒドロキシ -10,11-ジヒドロジベンゾ[b,f]オキセピン-10-オ 、2-エチル-7,9-ジヒドロキシ-10,11-ジヒドロジ ベンゾ[b,f]オキセピン-10-オン、2-(1-フェニル- 2-エチニル)-7,9-ジヒドロキシ-10,11-ジヒドロジ ベンゾ[b,f]オキセピン-10-オン、2-(3-ヒドロキ -1-プロピル)-7,9-ジヒドロキシ-10,11-ジヒドロ ジベンゾ[b,f]オキセピン-10-オン、2-(4-ヒドロ シ-1-ブチニル)-7,9-ジヒドロキシ-10,11-ジヒド ロジベンゾ[b,f]オキセピン-10-オン、2-(5-ヒド キシ-1-ペンチニル)-7,9-ジヒドロキシ-10,11-ジ ヒドロジベンゾ[b,f]オキセピン-10-オン。

(III)国際公開第00/75127号パンフレット、(ファ リーパテント:米国特許出願公開第2003-0220360 号明細書、米国特許第6602898号、欧州特許出 公開1182200号明細書)に記載されている、
(1)一般式(4)
      (式4)
 
[式中
X、Yは、
X―Yの結合が単結合である場合は、X、Yそれ れ独立に(同一または異なって)、CW1W2(W1、W2 それぞれ独立に(同一または異なって)、水素 原子、ハロゲン、水酸基、低級アルキル基、 置換低級アルキル基、低級アルコキシ基、シ クロアルキル基、シクロアルケニル基のいず れかである)、C=O、C=NOW3(W3は水素原子または 級アルキル基)から選ばれる任意のものであ 、
X―Yの結合が二重結合の場合は、X、Yそれぞ 独立に(同一または異なって)CW4(W4は水素原子 、ハロゲン、水酸基、低級アルキル基、置換 低級アルキル基、低級アルコキシ基、アシル オキシ基のいずれかである)であり、
ZはO,S,S=O,SO2から選ばれる任意のものであり、
UはCまたはNであり、
R1ないしR4はそれぞれ独立に(同一または異な て)、水素原子、低級アルキル基、置換低級 アルキル基、シクロアルキル基、置換シクロ アルキル基、低級アルケニル基、置換低級ア ルケニル基、低級アルキニル基、置換低級ア ルキニル基、ハロゲン基、低級アルキルカル ボニル基、置換低級アルキルカルボニル基、 トリハロメチル基、V1W5(V1はO,S、S=O、SO2から ばれる任意のものであり、W5は水素原子、低 級アルキル基、置換低級アルキル基、低級ア ルキルカルボニル基、置換低級アルキルカル ボニル基、アシルオキシ基、トリハロメチル 基から選ばれる任意のものである。)、ニト 基、アミノ基、置換アミノ基、シアノ基、 シル基、アシルアミノ基、置換アシル基、 換アシルアミノ基、芳香環、置換芳香環、 素環、置換複素環から選ばれる任意のもの あり(UがNの場合、R4は存在しない場合もある )、
R5ないしR8はそれぞれ独立に(同一または異な て)、水素原子、低級アルキル基、置換低級 アルキル基、低級アルケニル基、置換低級ア ルケニル基、低級アルキニル基、置換低級ア ルキニル基、ハロゲン基、低級アルキルカル ボニル基、置換低級アルキルカルボニル基、 トリハロメチル基、V2W7(V2はO,S、S=O、SO2から ばれる任意のものであり、W7は水素原子、低 級アルキル基、置換低級アルキル基、低級ア ルキルカルボニル基、置換低級アルキルカル ボニル基、トリハロメチル基から選ばれる任 意のものである。)、ニトロ基、アミノ基、 換アミノ基、アシルアミノ基、芳香環、置 芳香環、複素環、置換複素環から選ばれる 意のものである。
但し、XがCHW0、CW0W0またはCW0(式中、W0は低級 ルキル基、置換低級アルキル基から選ばれ 任意のものである)の場合は、R5ないしR8のう ち少なくとも一つが水酸基であり(但し、X-Y CH(C2H5)COのときはR6が単独で水酸基ではない) XがCHW0、CW0W0またはCW0(式中、W0は低級アルキ ル基、置換低級アルキル基から選ばれる任意 のものである)以外の場合は、R5ないしR8のう 少なくとも1つは水酸基であり、またそれ以 外のR5ないしR8のうち少なくとも1つの基はOR (式中、Rは水素原子、低級アルキル基、置換 低級アルキル基、低級アルキルカルボニル基 および置換低級アルキルシリルから選ばれる 任意のものである)である。
さらに、X-YがCH2CH2、CHBrCH2、CH2CO、CHBrCO、CH=CH CH=COCOCH3、CH=COCH3の場合は
R1ないしR4の少なくとも一つが芳香環、置換 香環、複素環、置換複素環であるか(但し、R 6およびR7の両方が水酸基の場合はR1ないしR4 いずれもフェニル基ではない)、
R1ないしR4の少なくとも一つがSW8(W8は低級ア キル基または置換低級アルキル基)または、S (O)W9(W9は低級アルキル基または置換低級アル ル基)のいずれかであるか(但し、ZがOのとき はR7は水素原子でない)、
R2が低級アルキル基、または置換低級アルキ 基のいずれかであり、かつ、R8は水酸基で るか(但し、ZがOのときは低級アルキル基の 素数は3以上である)、
R1ないしR4の少なくとも一つが低級アルキル ルボニル (但し、低級アルキル基の炭素数 3以上である)、シクロアルキルカルボニルま たはシクロアルケニルカルボニルであり、か つR8が水酸基であるか、
R1ないしR4の少なくとも一つがシアノ基であ か、
R1ないしR4の少なくとも一つがハロゲンであ 、かつ、ZがS,S=OまたはSO2のいずれかである 、
R5およびR6が水酸基であり、かつ、ZがSである か、
R1ないしR4の少なくとも一つが-C(=NOR)CH3(Rは水 原子または低級アルキル基である)
のいずれかである。]
で表される化合物、その光学異性体、その抱 合体またはそれらの薬剤学的に許容される塩 。

 上記一般式4を有する化合物において好まし い化合物は以下に示される。
(2)R6およびR8が水酸基である(1)記載の化合物
(3)R5およびR7が水酸基である(1)記載の化合物
(4)R2またはR3が複素環、置換複素環、芳香環 置換芳香環のいずれかであるである(1)記載 化合物。
(5)低級アルキル基がメチル基、エチル基、n- ロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、s- ブチル基、イソブチル基、t-ブチル基のいず かである(1)記載の化合物。

 本願明細書において「少なくとも2つのヒド ロキシ基を有するジベンゾ[b,f]チエピン化合 、ジベンゾ[b,f]オキセピン化合物」とは骨 のベンゼン環に置換基として2つ以上のヒド キシ基を有する化合物である。
 本願明細書において、「ハロゲン基」とは フッ素、塩素、臭素、ヨウ素のいずれかの を意味する。また、本願明細書中で用いら る用語「トリハロメチル基」とは、メチル の3個の水素原子がハロゲン原子によって置 換された形の基を意味し、この3個のハロゲ 原子はすべて同一であっても、2個以上の異 るハロゲン原子から構成されていてもよい

 本願明細書において、「低級アルキル基 とは、例えば、直鎖状もしくは分枝状のC1-6 アルキル基を意味する。C1-6アルキル基とし は、例えば、メチル、エチル、n-プロピル、 イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、t-ブ ル、n-ペンチルまたはn-ヘキシルなどが用い れる。該「低級アルキル基」が有していて よい置換基としては、例えば、ヒドロキシ アミノ、カルボキシル、ニトロ、アリール 、置換アリール基、モノ-またはジ-低級ア キルアミノ(例えば、メチルアミノ、エチル ミノ、プロピルアミノ、ジメチルアミノ、 エチルアミノなどのモノ-またはジ-C1-6アル ルアミノなど)、低級アルコキシ(例えば、 トキシ、エトキシ、プロポキシ、ヘキシル キシなどのC1-6アルコキシなど)、低級アルキ ルカルボニルオキシ(例えば、アセトキシ、 チルカルボニルオキシなどのC1-6アルキル-カ ルボニルオキシなど)またはハロゲン原子な から選ばれた1個もしくは2個以上が用いられ る。なお、「低級アルコキシ基」における、 低級アルキル部分は上記「低級アルキル基」 について記載された意味を有する。

 本願明細書において、「シクロアルキル基 とは、例えば、C3-8の環状アルキル基を意味 する。C3-8シクロアルキル基としては、例え 、シクロプロピル基、シクロブチル基、シ ロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロ クチル基などが用いられる。該「シクロア キル基」が有していてもよい置換基として 、例えば、ヒドロキシ、アミノ、カルボキ ル、ニトロ、モノ-またはジ-低級アルキルア ミノ(例えば、メチルアミノ、エチルアミノ プロピルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチ アミノなどのモノ-またはジ-C1-6アルキルア ノなど)、低級アルコキシ(例えば、メトキシ 、エトキシ、プロポキシ、ヘキシルオキシな どのC1-6アルコキシなど)、低級アルキルカル ニルオキシ(例えば、アセトキシ、エチルカ ルボニルオキシなどのC1-6アルキル-カルボニ オキシなど)またはハロゲン原子などから選 ばれた1個もしくは2個以上が用いられる。
 本願明細書において、「シクロアルケニル 」とは、シクロアルキル基の環状部分に二 結合が一つ以上存在するものを意味する。

 本願明細書において、「低級アルケニル 」とは、例えば、直鎖状もしくは分枝状のC 2-6アルケニル基を意味する。C2-6アルケニル としては、例えば、ビニル、アリル、2-メチ ルアリル、イソプロペニル、2-ブテニル、3- テニル、2-ペンテニル、3-ペンテニル、2-ヘ セニル、3-ヘキセニルなどが用いられる。該 「低級アルケニル基」が有していてもよい置 換基としては、例えば、ヒドロキシ、アミノ 、カルボキシル、ニトロ、モノ-またはジ-低 アルキルアミノ(例えば、メチルアミノ、エ チルアミノ、プロピルアミノ、ジメチルアミ ノ、ジエチルアミノなどのモノ-またはジ-C1-6 アルキルアミノなど)、低級アルコキシ(例え 、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ヘキ ルオキシなどのC1-6アルコキシなど)、低級 ルキルカルボニルオキシ(例えば、アセトキ 、エチルカルボニルオキシなどのC1-6アルキ ル-カルボニルオキシなど)またはハロゲン原 などから選ばれた1個もしくは2個以上が用 られる。

 本願明細書において、「低級アルキニル 」とは、例えば、直鎖状もしくは分枝状のC 2-6アルキニル基を意味する。C2-6アルキニル としては、例えば、エチニル、2-プロピニル 、2-ブチニル、3-ブチニル、2-ペンチニル、3- ンチニル、2-ヘキシニル、3-ヘキシニルなど が用いられる。該「低級アルキニル基」が有 していてもよい置換基としては、例えば、ヒ ドロキシ、アミノ、カルボキシル、ニトロ、 モノ-またはジ-低級アルキルアミノ(例えば、 メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミ ノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノなどの モノ-またはジ-C1-6アルキルアミノなど)、低 アルコキシ(例えば、メトキシ、エトキシ、 ロポキシ、ヘキシルオキシなどのC1-6アルコ キシなど)、低級アルキルカルボニルオキシ( えば、アセトキシ、エチルカルボニルオキ などのC1-6アルキル-カルボニルオキシなど) またはハロゲン原子などから選ばれた1個も しくは2個以上が用いられる。

 本願明細書において、「低級アルキルカル ニル基」における低級アルキル部分は上記 低級アルキル基」について記載された意味 有する。
 本願明細書において、「置換アミノ基」に ける置換基としては、例えば、ヒドロキシ カルボキシル、モノ-またはジ-低級アルキ (例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イ プロピル、ジメチル、ジエチルなどのモノ- たはジ-C1-6アルキル)、低級アルコキシ(例え ば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ヘキ シルオキシなどのC1-6アルコキシなど)、低級 ルキルカルボニルオキシ(例えば、アセトキ シ、エチルカルボニルオキシなどのC1-6アル ル-カルボニルオキシなど)、低級アルキルカ ルボニル(例えば、アセチルなど)またはハロ ン原子などから選ばれた1個もしくは2個が いられる。

 本願明細書において、「アシル基」とは- COR(Rは、水素原子、低級アルキル基、低級ア ケニル基、低級アルキニル基、炭素数3~8の クロアルキル基、単環もしくは多環の芳香 または複素環等のいずれかを意味する)で表 される基を意味する。本願明細書中で用いら れる用語「アシルオキシ基」および「アシル アミノ基」におけるアシル部分も上記アシル 基と同じ意味を表す。該「アシル基」および 「アシルアミノ基」が有していてもよい置換 基とはR上における置換基を意味し、例えば ヒドロキシ、アミノ、カルボキシル、ニト 、モノ-またはジ-低級アルキルアミノ(例え 、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピル ミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノな のモノ-またはジ-C1-6アルキルアミノなど)、 級アルコキシ(例えば、メトキシ、エトキシ 、プロポキシ、ヘキシルオキシなどのC1-6ア コキシなど)、低級アルキルカルボニルオキ (例えば、アセトキシ、エチルカルボニルオ キシなどのC1-6アルキル-カルボニルオキシな )またはハロゲン原子などから選ばれた1個 しくは2個以上が用いられる。

 本願明細書において、「芳香環」とは芳 族炭化水素から水素原子1個を除いた残りの 原子団、すなわち、アリール基を意味する。 特に、C6-14のアリール基が好ましい。C6-14ア ール基としては、例えば、フェニル、ナフ ル、トリル、キシリル、ビフェニル、1-ナフ チル、2-ナフチル、1-アントリル、2-アントリ ル、9-アントリル、1-フェナントリル、2-フェ ナントリル、3-フェナントリル、4-フェナン リル、9-フェナントリル、1-アズレニル、2- ズレニル、4-アズレニル、5-アズレニル、6- ズレニルなどが用いられる。該「芳香環」 有していてもよい置換基としては、例えば 低級アルキル、ヒドロキシ、アミノ、カル キシル、ニトロ、モノ-またはジ-低級アルキ ルアミノ(例えば、メチルアミノ、エチルア ノ、プロピルアミノ、ジメチルアミノ、ジ チルアミノなどのモノ-またはジ-C1-6アルキ アミノなど)、低級アルコキシ(例えば、メト キシ、エトキシ、プロポキシ、ヘキシルオキ シなどのC1-6アルコキシなど)、低級アルキル ルボニルオキシ(例えば、アセトキシ、エチ ルカルボニルオキシなどのC1-6アルキル-カル ニルオキシなど)、トリハロメタン、トリハ ロメトキシ、ハロゲン原子またはフェニルな どのアリールなどから選ばれた1個もしくは2 以上が用いられる。

 本願明細書において、「複素環」とは、例 ば、炭素原子以外に、窒素原子、酸素原子 硫黄原子などから選ばれた1ないし4個のヘ ロ原子を含んでいてもよい3ないし7員の複素 環から水素原子1個を除いた残りの原子団を 味する。複素環は縮合していてもよい。複 環の具体例としては、例えば、オキセタン テトラヒドロフラン、テトラヒドロチオフ ン、テトラヒドロピラン、ピロール、アゼ ジン、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジ 、チオフェン、ホモピペリジン、モルホリ 、フラン、ピリジン、ベンゾフランあるい ベンゾチオフェンなどが挙げられる。該「 素環」が有していてもよい置換基としては 例えば、ヒドロキシ、アミノ、カルボキシ 、ニトロ、モノ-またはジ-低級アルキルアミ ノ(例えば、メチルアミノ、エチルアミノ、 ロピルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチル ミノなどのモノ-またはジ-C1-6アルキルアミ など)、低級アルコキシ
(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ ヘキシルオキシなどのC1-6アルコキシなど)、 低級アルキルカルボニルオキシ(例えば、ア トキシ、エチルカルボニルオキシなどのC1-6 ルキル-カルボニルオキシなど)またはハロ ン原子などから選ばれた1個もしくは2個以上 が用いられる。

 本願明細書において、塩としては、とりわ 医薬上あるいは生理学的に許容される酸付 塩が好ましい。この様な塩としては、例え 無機酸(例えば、塩酸、リン酸、臭化水素酸 、硫酸)との塩、有機酸(例えば、酢酸、ギ酸 プロピオン酸、フマル酸、マレイン酸、コ ク酸、酒石酸、乳酸、クエン酸、リンゴ酸 蓚酸、安息香酸、メタンスルホン酸、p-ト エンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸)との 、あるいはアルカリ(例えば、ナトリウム、 カリウム、マグネシウム、カルシウム、アン モニウム、ピリジン、トリエチルアミン)と 塩などが用いられる。
 本願明細書において、抱合体とは、本発明 ジベンゾ[b,f]チエピン化合物、ジベンゾ[b,f] オキセピン化合物、その光学異性体のグルク ロン酸抱合体、硫酸抱合体などである。

 次に、本発明化合物またはその塩の製造法 述べる。
 本発明化合物の三環性縮合複素環化合物は 下記(式5)に示すように、A、B、Cの3つの環か らなる6-7-6三環性化合物である。
     (式5)
ZはO,S,S=O,SO2のいずれか1つ
 この化合物の骨格は、ウルマン反応によるA 環とC環の結合およびフリーデル-クラフツ反 または光反応によるA環とC環の結合を組み わせることにより製造できる。原料や目的 合物によっては増炭反応を加える必要があ 。さらに必要であれば、置換基導入反応、 換基変換反応を行うことによって目的化合 を得ることができる。
 例えば、第1工程として、ウルマン反応によ ってA環とC環とを結合させる。次いで、第2工 程として、B環を7員環にするために、Wの炭素 数を増加させる(増炭反応)。さらに、第3工程 として、フリーデル-クラフツ反応によりB環 形成する。第4工程として、このようにして 形成された三環性化合物にハロゲン基、低級 アルキル基等の必要な置換基を導入する(置 基導入反応)。
 置換基導入は、第1工程の原料に導入してお くことも、第2工程の増炭反応途中に導入す ことも可能であり、目的とする化合物の種 等を考慮して必要に応じて選択することが きる。さらに、必要に応じて、10位のカルボ ニル基を還元したり、置換基であるOR(例えば 、OCH3等)を脱保護反応によりOHに変換する。

 以下に各工程の反応スキームの1例を示す。
1)ウルマン反応
X、Yのうち一方が脱離基、他方が求核基
Uは炭素原子、Qは本願化合物に対応する1~4個 置換基、Wは置換基、Sは本願化合物に対応 る1~4個の置換基
2-1)フリーデル-クラフツ反応
2-2)光反応
Uは炭素原子、Qは本願化合物に対応する1~4個 置換基、Wは置換基、Sは本願化合物に対応 る1~4個の置換基
 
3)増炭反応
Uは炭素原子、Qは本願化合物に対応する1~4個 置換基、Wは置換基、W’はWの置換基の炭素 が増加した置換基、Sは本願化合物に対応す る1~4個の置換基
 
4)ハロゲンの他の官能基への変換反応
5)アルキル基、アルキルカルボニル基の導入 応
6)10位変換反応
Rは本願化合物に対応する置換基
 
7)脱保護反応

 上記各工程の反応スキームについて以下に 明する。
1)ウルマン反応
 必要な官能基を有するA環およびC環に相当 る置換ベンゼンをウルマン反応によりカッ リング体とする。ウルマン反応の脱離基と ては、例えば、ハロゲン(例えば、塩素、臭 、ヨウ素など)、炭素数6から10のアリールス ルホニルオキシ(例えば、ベンゼンスルホニ オキシ、p-トルエンスルホニルオキシなど) 炭素数1から4のアルキルスルホニルオキシ( えば、メタンスルホニルオキシなど)などが いられ、なかでもハロゲン(例えば、塩素、 臭素、ヨウ素など)などが好ましい。求核側 しては、例えば、酸素、イオウを含む官能 を有する前駆体を用いることができ、なか も置換フェノール、置換チオフェノール、 換ジスルフィドなどが好ましい。

2)フリーデル-クラフツ反応または光反応
 さらにA環とC環を結合させる反応は、フリ デル-クラフツ反応として一般に行われてい 方法を用いることができる。例えば、“Comp rehensive Organic Synthesis: The Intramolecular
Aromatic Friedel-Crafts Reaction," Vol. 2, pp.
753 (1991), J. Org. Chem., 52, 849 (1987), Synthesis , 1257 (1995)の方法またはそれに準じた方法な どを用いることができる。また、特開平10-204 079に示される光環化反応の方法またはそれに 準じた方法などを用いることにより、直接、 置換アセトフェノン体から環化体に導くこと もできる。また、ウルマン反応とこれらの反 応は順序を入れ替えても可能である。

3)増炭反応
 ウルマン反応において、置換フェニル酢酸 導体を用いた場合は、直接環化体に導くこ ができるが、置換安息香酸誘導体の場合はB 環に相当する部分の増炭反応を行う。
その際、置換安息香酸誘導体からは置換ベン ジルアルコール体、置換ベンジルハロゲン体 、置換ベンジルニトリル体を経て置換フェニ ル酢酸に導くことができる。また、置換ベン ジルハロゲン体からは二酸化炭素で、直接、 置換フェニル酢酸に導くこともできる。置換 アセトフェノン体からはウィルゲロット反応 により置換モルホリン体とした後、置換フェ ニル酢酸に導くことができる。
4)ハロゲン基の他の官能基への変換反応
 複素環、置換フェニル環、低級アルキル基 導入反応は、パラジウムを用いて、例えば Chem.
Rev., 95, 2457 (1995),“Organic Reactions," Vol.
50, (1997) の方法またはそれに準じた方法な を用いることができる。

5)アルキル基、アルキルカルボニル基の導入 応
 エチル基等のアルキル基の導入は、環化体 対して塩基存在下、無水溶媒中ハロゲン化 ルキル剤あるいはアルカリ存在下、相関移 触媒とハロゲン化アルキル剤を用いること より行うことができる。また、アルキル基 、閉環前の増炭反応中間体あるいはウルマ 反応を行う前の原料にも導入しておくこと できる。アルキルカルボニル基の導入はフ ーデル-クラフツ反応を用いて行うことがで きる。
6)10位変換反応
 環化体は、カルボニル基をアルコール体に 元した後、脱水反応でオレフィン体とし、 触還元により脱カルボニル体に導くことが きる。また、アルコール体について7)の脱 護反応を行うことにより、オレフィン体と 、還元により脱カルボニル体に導くことが きる。あるいは、環化体を直接ヴォルフ-キ シュナー還元により脱カルボニル体に導く ともできる。

7) 脱保護反応は、ピリジン塩酸塩あるいは ロゲン化ホウ素により行うことができる。
 本発明化合物の製造は溶媒中で行うのが好 しく、この様な溶媒としては、例えば、ベ ゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化 素類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフ ン、ジオキサン等のエーテル類、ジメチル ルムアミド、ジメチルアセトアミド等のア ド類、ジメチルスルホキシド等のスルホキ ド類、アセトニトリル等のニトリル類、N- チル-2-ピロリドンなど、およびこれらの無 溶媒が用いられる。反応温度は-78℃ないし20 0℃、反応時間は、30分ないし数日間、反応は 窒素、アルゴン気流下で行なうのが有利であ る。反応生成物は、公知の手段、たとえば溶 媒抽出、液性変換、転溶、塩析、晶出、再結 晶、クロマトグラフィーなどによって単離精 製することができる。
 本発明の方法では、置換基がアミノ基の場 には、アミノ基を保護することが好ましく 保護基としてはペプチド化学等の分野で一 に用いられる保護基を用いることができ、 えばホルミル、アセチル、ベンゾイルなど ミドを形成するタイプの保護基;例えばtert- トキシカルボニル、ベンジルオキシカルボ ルなどのカルバメートを形成するタイプの 護基;ジメチルアミノメチレン、ベンジリデ ン、p-メトキシベンジリデン、ジフェニルメ レンなどのイミノタイプの保護基が用いら る。好ましい保護基としては例えばホルミ 、アセチルあるいはジメチルアミノメチレ 等が用いられる。なお、上記反応において られた生成物が保護基を有する場合には、 法に基づいて保護基を除去することができ 例えば酸あるいは塩基による加水分解ある は接触還元等の脱保護操作により保護基を 去することができる。

 なお、得られた本発明化合物が不斉炭素を する場合、従来公知の種々の光学分割法、 えば光学異性体分離カラム等を用いること より光学異性体を得ることができる。
 具体的には、本発明の化合物は前掲の特許I ~IIIのいずれか記載の方法で製造入手するこ ができる。
 本発明のキットは、少なくとも2つのヒドロ キシ基を有するジベンゾ[b,f]チエピン化合物 ジベンゾ[b,f]オキセピン化合物またはこれ の薬剤学的に許容される塩の1種または2種以 上、例えば、上記式1の化合物またはこれら 薬剤学的に許容される塩の1種または2種以上 、および薬学的に許容される補助剤を含む任 意の剤形の製剤、並びに使用説明書を含む急 性疼痛および/または慢性疼痛の治療用キッ である。

 本発明の少なくとも2つのヒドロキシ基を 有するジベンゾ[b,f]チエピン化合物またはジ ンゾ[b,f]オキセピン化合物は、バニロイド 容体(VR1)阻害作用を有する。したがって、当 該化合物はバニロイド受容体(VR1)阻害剤が有 な疾患の予防、治療に有用である。具体的 は、各種原因による急性疼痛、慢性疼痛の 防または治療に極めて有用である。

 本発明において使用される少なくとも2つ のヒドロキシ基を有するジベンゾ[b,f]チエピ 化合物またはジベンゾ[b,f]オキセピン化合 は、種々の形態で投与される。その投与形 としては特に限定はなく、各種製剤形態、 者の年齢、性別その他の条件、疾患の程度 に応じて決定される。例えば、錠剤、丸剤 散剤、顆粒剤、シロップ剤、液剤、懸濁剤 乳剤、顆粒剤およびカプセル剤の場合には 口投与される。また注射剤の場合には、単 で或はぶどう糖、アミノ酸等の通常の補液 混合して静脈内投与され、更には必要に応 て単独で筋肉内、皮内、皮下若しくは腹腔 投与される。坐剤の場合には直腸内投与さ る。痛み、かゆみの治療、予防の場合、張 薬、軟膏などの外用剤として用いるのも好 しい。

 これらの各種製剤は、常法に従って主薬 、賦形剤、結合剤、崩壊剤、潤沢剤、溶解 、矯味剤、矯臭剤、コーティング剤、甘味 、着色剤、滑沢剤、安定剤、防腐剤、保存 等の医薬製剤分野において通常使用しうる 知の補助剤を用いて製剤化することができ 。錠剤の形態に成形するに際しては、担体 してこの分野で従来公知のものを広く使用 き、例えば、乳糖、白糖、塩化ナトリウム ぶどう糖、尿素、澱粉、炭酸カルシウム、 オリン、結晶セルロース、ケイ酸等の賦形 、水、エタノール、プロパノール、単シロ プ、ぶどう糖液、澱粉液、ゼラチン溶液、 ルボキシメチルセルロース、セラック、メ ルセルロース、リン酸カリウム、ポリビニ ピロリドン糖の結合剤、乾燥澱粉、アルギ 酸ナトリウム、カンテン末、ラミナラン末 炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウム、ポ オキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル 、ラウリル硫酸ナトリウム、ステアリン酸 ノグリセリド、澱粉、乳糖等の崩壊剤、白 、ステアリン、カカオバター、水素添加油 の崩壊抑制剤、第4級アンモニウム塩基、ラ ウリル硫酸ナトリウム等の吸収促進剤、グリ セリン、澱粉等の保湿剤、澱粉、乳糖、カオ リン、ベントナイト、コロイド状ケイ酸等の 吸着剤、精製タルク、ステアリン酸塩、硼酸 末、ポリエチレングリコール等の滑沢剤等が 例示できる。更に、錠剤は必要に応じ通常の 剤皮を施した錠剤、例えば、糖衣錠、ゼラチ ン被包錠、腸溶被錠、フィルムコーティング 錠或は二重錠、多層錠とすることができる。

 丸剤の形態に成形するに際しては、担体と てこの分野で従来公知のものを広く使用で 、例えば、ぶどう糖、乳糖、澱粉、カカオ 、硬化植物油、カオリン、タルク等の賦形 、アラビアゴム末、トラガント末、ゼラチ 、エタノール等の結合剤、ラミナランカン ン等の崩壊剤等が例示できる。
 坐剤の形態に成形するに際しては、担体と てこの分野で従来公知のものを広く使用で 、例えば、ポリエチレングリコール、カカ 脂、高級アルコール、高級アルコールのエ テル類、ゼラチン、半合成グリセライド等 挙げることができる。
 注射剤として調製される場合には、液剤及 懸濁剤は殺菌され、且つ血液と等張である が好ましく、これら液剤、乳剤及び懸濁剤 形態に成形するに際しては、希釈剤として の分野において慣用されているものを全て 用でき、例えば、水、エチルアルコール、 ロピレングリコール、エトキシ化イソステ リルアルコール、ポリオキシ化イソステア ルアルコール、ポリオキシエチレンソルビ ン脂肪酸エステル類等を挙げることができ 。なお、この場合、等張性の溶液を調製す に十分な量の食塩、ぶどう糖、或はグリセ ンを医薬製剤中に含有せしめてもよく、ま 通常の溶解補助剤、緩衝剤、無痛化剤等を 加してもよい。更に必要に応じて着色剤、 存剤、香料、風味剤、甘味剤等や他の医薬 を含有せしめてもよい。
 外用剤の形態に成型するに際しては、外用 として公知の剤型であればなんでもよいが 各種軟膏基材、クリーム基材、ローション 材、ゲル剤基材、パップ剤基材などに含有 しめ、液剤、クリーム剤、軟膏剤、ゲル剤 たはパップ剤などにすることができる。発 の外用剤の製造において用いられる基剤成 としては、例えば脂肪類、ロウ類、油性成 、高級脂肪酸、高級アルコール、多価アル ール、ゲル化剤、界面活性剤、セルロース 導体または無機塩類などが挙げられる。本 明の外用剤は、液剤、ゲル剤、クリーム剤 たは軟膏剤の場合は、外用剤自体をそのま 患部に塗布できる。またパップ剤の場合は 貼付剤として患部に適用できる。

 上記医薬製剤中に含まれる有効成分化合 の量は、特に限定されず広範囲に適宜選択 れるが、通常全組成物中1~70重量%、好適に 、1~30重量%含まれる量とするのが適当である 。本発明において、少なくとも2つのヒドロ シ基を有するジベンゾ[b,f]チエピン化合物ま たはジベンゾ[b,f]オキセピン化合物の投与量 症状、年齢、投与方法等によって異なるが 例えば経口投与の場合には、成人に対して1 日あたり1~1200mg、好ましくは50~1000mgを1回また は数回に分けて、症状に応じて投与すること が望ましい。静脈内投与の場合には、成人に 対して1日当たり、0.01~500mg、好ましくは、0.1~ 200mgを1回または数回に分けて、症状に応じて 投与することが望ましい。外用剤の場合は、 本発明の化合物を外用剤全体に対して約0.01~5 重量%、好ましくは約0.05~1重量%程度含有する

 本発明の化合物は各種急性疼痛、慢性疼 の予防、治療に有用である。具体的には、 痛、慢性疼痛、神経因性疼痛、術後疼痛、 性関節リウマチ性疼痛、変形性関節炎性疼 、背痛、内臓痛、癌性疼痛、痛覚過敏、神 痛、片頭痛、ニューロパシー、糖尿病性ニ ーロパシー、坐骨神経痛、HIV関連ニューロ シー、ヘルペス後神経痛、線維筋痛、神経 傷、虚血、神経変性、発作、発作後疼痛、 発性硬化症、呼吸器系統疾患、喘息、咳、C OPD、炎症性障害、食道炎、胃食道逆流症(GERD) 、過敏性大腸症候群、炎症性腸疾患、骨盤過 敏症、尿失禁、膀胱炎、火傷、乾癬、嘔吐お よび掻痒症からなる群から選択される障害の 治療または予防に用いることができる。

 以下に本発明の実施例を記載するが、本 明はこれらに何ら限定されるものではない

<バニロイド受容体(VR1)阻害活性のアッセイ >
材料と方法
1. ヒトVR1発現ベクターの調製
ヒトVR1遺伝子コード領域はヒト脊髄cDNA(Clontec h)を鋳型にKOD-Plus (Toyobo)を用いたPCRで増幅し 。用いたプライマーの配列は以下の通り。
Forward primer: 5’-
CCGAAGCTTGCACACTGGGCCACAGAGGATCCAGC -3’ 
Reverse primer: 5’-
GGAATTCTCCTAAGGCCCAGTGTTGACAGTGCT -3’
メーカー推奨の反応液組成で、94℃ 2分 1サ クル、 (94℃ 15秒、64℃ 30秒、68℃ 2分) 40 サイクルの反応を行った。増幅DNA断片はシリ カマトリックスのスピンカラム(Qiagen)で精製 、Hind
IIIおよびEcoR Iによる切断を行った。この断 および同様に制限酵素で処理したpcDNA3.1+プ スミド (Invitrogen) をアガロースゲル電気泳 およびスピンカラムで精製し、ライゲーシ ンを行った。ライゲーション産物はDH5αコ ピテントセルに導入してクローン化した。 法により4クローンのプラスミドを調製して 基配列解析を行い、PCRエラーのないクロー を選択した。クローンの塩基配列は図1に示 した。このプラスミドを大量培養により増幅 し、陰イオン交換カラム(Qiagen)を用いて培養 胞に導入するためのプラスミドDNAを調製し 。

2. 細胞培養および遺伝子導入
COS-7細胞は10% FBSを添加したDMEMで37℃、5% CO2 在下で培養した。アッセイに用いる細胞の 製にはまず、24穴プレートに1ウェルあたり1 .0 x
10 5 の細胞をまきこんだ。翌日、Lipofectamine2000 (I nvitrogen)を用いて、メーカー推奨の条件で細 にヒトVR1発現ベクターを導入した。翌日細 をアッセイに用いた。

3. カルシウムイメージングによるVR1阻害ア セイ
細胞を500 μlのアッセイバッファー(25 mM HEPE S-NaOH,
pH 7.4, 140 mM NaCl, 2.7 mM KCl, 1.0 mM
CaCl 2 , 12 mM NaHCO 3 , 5.6 mM glucose, 0.37 mM NaH 2 PO 4 ,
0.49 mM MgCl 2 )で1回洗い、1 mM probenecid
(Wako), 0.01% Pluronic F-127 (Invitrogen),
1.7 μM Fluo-4 (Invitrogen)を含むアッセイバッフ ァー中で37℃、70分間インキュベートし、蛍 カルシウム指示薬を取り込ませた。細胞は1 mM probenecidを含むアッセイバッファーで3回 い、試験化合物(アンタゴニスト候補物質)を 含む1 mM probenecid含有アッセイバッファーを3 00 μlウェルに添加した。これらの細胞に共 点レーザー顕微鏡下でカプサイシンおよび 検化合物を含むアッセイバッファーを150 μl 添加し、蛍光の上昇を観察し、画像を電子フ ァイルとして記録した。

結果および考察
 効果は試験サンプルの濃度と刺激に用いる プサイシンの濃度によって変化する。表1に 示した化合物は、20μMの濃度で、1μMのカプサ イシン刺激による蛍光上昇を抑制した。なか でも、化合物1はカプサイシン刺激による蛍 上昇を完全に抑制した。そこで、化合物1の ニロイド受容体(VR1)阻害活性の濃度依存性 ついて、カプサイシン濃度を1μMに固定し、 合物1の濃度を変化させて検証した。各濃度 の被検物質を含むバッファーで60分間細胞を ンキュベートしたのち、1μMのカプサイシン による刺激を加え、蛍光の変化を観察した。 表2に示すように、化合物1は、バニロイド受 体(VR1)阻害剤として知られているカプサゼ ンの1/4-1/2の阻害活性を示した。

 

<カプサイシン誘発耳介浮腫抑制作用>
 本発明化合物の1つである7,9-ジヒドロキシ-2 -(3-ニトロフェニル)-10,11-ジヒドロジベンゾ[b, f]チエピン-10-オン(実施例1の化合物1)は実施 1のアッセイにおいて強いバニロイド受容体( VR1)阻害作用を示した。この化合物1は、背景 術の欄に記載の特許文献3(国際公開第00/75127 号パンフレット(ファミリーパテント:米国特 出願公開第2003-0220360号明細書、米国特許第6 602898号、欧州特許出願公開1182200号明細書)に 載されている方法により製造することがで 、その物性は以下の通りである。
融点:>250℃(変性点)
1 H NMR (400MHz, DMSO-d 6 )δ:4.51(2H,s,CH2)、6.26(1H,d,J=2Hz,Ar-H)、
6.74(1H,d,J=2Hz,Ar-H)、7.77-7.88(3H,m,Ar-H)、8.67(1H,s,Ar- H)、
8.24(1H,d,J=8Hz,Ar-H)、8.30(1H,dd,J=8,2Hz,Ar-H)、8.55(1H,d ,J=2Hz,Ar-H)、
11.06(1H,brs,OH)、13.55(1H,s,OH)

 化合物1について、マウスを用いてカプサイ シン誘発耳介浮腫抑制作用を評価した。本試 験には、CD-1マウス・雄(体重24±2g)を用いた。 カプサイシン(Sigma)1mgをアセトン20μLに溶解し て、カプサイシンアセトン溶液を調製する。 マウスの頸部を掴み、20μLのカプサイシンア トン溶液をマウスの右側耳介の内側及び外 の皮膚全体に塗布する。この処置によって カプサイシンによる耳浮腫を誘発すること できる(Inflamm. Res.
45:303-307, 1996, Br. J. Pharmacol. 110:1614-1620,
1993)。
 カプサイシンによる耳介浮腫の惹起の1時間 前に、白色ワセリン20 mgまたは実施例2化合 (20mgの白色ワセリンに3mgを懸濁)を夫々3尾の 側耳介の内側及び外側の皮膚全体に塗布し 。カプサイシンによる耳介浮腫の惹起の30 及び60分後に,Peacock 社製のダイアルゲージ(D ial Model Micrometer Gauge)を用いてマウスの右側 耳介及び左側耳介の厚みを測定した。同一動 物の右側耳介の厚みより左側耳介の厚みを差 し引いた値を浮腫した値とした。コントロー ルとして、カプサイシンアンタゴニストとし て知られる、カプサゼピン(Sigma)も同様に評 した。

 結果は表3に示したとおりであり、化合物 1を塗布したマウスにおいて、カプサイシン 発の浮腫を有意に抑制する結果が得られた その抑制効果は、バニロイド受容体(VR1)のア ンタゴニストとして知られる、カプサゼピン とほぼ同程度であった。

 急性疼痛および/または慢性疼痛の治療薬 を提供することができる。

実施例1で用いたクローンの塩基配列を 示した図である。