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Title:
VEHICLE AND ITS CONTROL METHOD
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/078187
Kind Code:
A1
Abstract:
When a turbine rotation speed (Ntur) is not less than a threshold (Nref) 1 for determining the abnormality of an actuator of a hydraulic circuit for driving a transmission and when the turbine rotation speed (Ntur) is not less than the threshold (Nref) 2 which is lower than the upper limit value (Nmax) of a rotation speed range where overspeed does not occur in a rotation element of the transmission, value 1 is set to an output limiting flag (Felim) to start limiting an engine torque. When the turbine rotation speed (Ntur) is larger than the threshold (Nref) 1 and is less than the threshold (Nref) 3 which is smaller than the threshold (Nref) 2, value 0 is set to the output limiting flag (Felim) to cancel the limiting of the engine torque. When the state in which the turbine rotation speed (Ntur) is not less than the threshold (Nref) 1 is continued over a predetermined time (Tb), the abnormality of the transmission is determined.

Inventors:
OGASAWARA HIDEAKI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/061474
Publication Date:
June 25, 2009
Filing Date:
June 24, 2008
Export Citation:
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Assignee:
AISIN AW CO (JP)
OGASAWARA HIDEAKI (JP)
International Classes:
F02D45/00; F16H61/12; F16H61/68; F16H61/684; F16H63/50; F16H59/40; F16H59/42; F16H59/46; F16H61/686
Foreign References:
JPH0914421A1997-01-14
JP2000240785A2000-09-05
JPH10234106A1998-09-02
JP2004060731A2004-02-26
JP2006170116A2006-06-29
Attorney, Agent or Firm:
ITEC INTERNATIONAL PATENT FIRM (9-26 Sakae 2-chome, Naka-k, Nagoya-shi Aichi 08, JP)
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Claims:
 内燃機関と、
 該内燃機関の出力軸に接続された入力軸と車軸側に接続された出力軸とを有し、変速段の変更を伴って前記入力軸に入力された動力を変速して前記出力軸に出力可能な有段変速機と、
 操作者の出力要求に基づく動力により走行するよう前記内燃機関と前記有段変速機とを制御する制御手段と、
 前記入力軸の回転数である入力軸回転数を検出する入力軸回転数検出手段と、
 前記出力軸の回転数である出力軸回転数を検出する出力軸回転数検出手段と、
 前記検出された入力軸回転数と前記検出された出力軸回転数との回転数関係が前記有段変速機の異常を判定するための所定の回転数関係の範囲を超えるとき、該回転数関係が該所定の回転数関係の範囲を超えると共に前記入力軸の回転数が所定の上限回転数を超えない範囲で前記出力要求に対して前記内燃機関の出力を制限する出力制限手段と、
 前記回転数関係が前記所定の回転数関係の範囲を超えている状態が第1所定時間以上継続したときに前記有段変速機に異常が生じていると判定する異常判定手段と、
 を備える車両。
 請求項1記載の車両であって、
 前記出力制限手段は、前記回転数関係が前記所定の回転数関係を超える場合として、前記検出された入力軸回転数と、対象の変速段の減速比と前記検出された出力軸回転数とを乗じたものとの偏差が第1所定値以上のとき、前記偏差が前記第1所定値よりも大きな第2所定値以上のときに前記内燃機関の出力制限を開始し、前記偏差が前記第2所定値よりも小さく且つ前記第1所定値よりも大きな第3所定値未満のときに前記内燃機関の出力制限を解除する手段であり、
 前記異常判定手段は、前記偏差が前記第1所定値以上となっている状態が前記第1所定時間以上継続したときに前記有段変速機に異常が生じていると判定する手段である
 車両。
 前記出力制限手段は、前記偏差が前記第2所定値以上となっている状態が前記第1所定時間よりも短い第2所定時間以上継続したときに前記内燃機関の出力制限を開始する手段である請求項2記載の車両。
 請求項1ないし3いずれか1項に記載の車両であって、
 前記出力制限手段は、前記内燃機関の上限トルクを設定する手段であり、
 前記制御手段は、前記設定された上限トルクの範囲内で操作者による出力要求としての要求トルクが前記内燃機関から出力されるよう該内燃機関を制御する手段である
 車両。
 前記異常判定手段は、前記有段変速機を駆動するアクチュエータの異常を判定する手段である請求項1ないし4いずれか1項に記載の車両。
 内燃機関と、該内燃機関の出力軸に接続された入力軸と車軸側に接続された出力軸とを有し変速段の変更を伴って前記入力軸に入力された動力を変速して前記出力軸に出力可能な有段変速機とを備え、操作者の出力要求に基づく動力により走行するよう前記内燃機関と前記有段変速機とを制御する車両の制御方法であって、
(a)前記入力軸の回転数である入力軸回転数と前記出力軸の回転数である出力軸回転数との回転数関係が前記有段変速機の異常を判定するための所定の回転数関係の範囲を超えるとき、該回転数関係が該所定の回転数関係の範囲を超えると共に前記入力軸の回転数が所定の上限回転数を超えない範囲で前記出力要求に対して前記内燃機関の出力を制限し、
(b)前記回転数関係が前記所定の回転数関係の範囲を超えている状態が第1所定時間以上継続したときに前記有段変速機に異常が生じていると判定する
 車両の制御方法。
Description:
車両およびその制御方法

 本発明は、車両およびその制御方法に関 、詳しくは、内燃機関と、該内燃機関の出 軸に接続された入力軸と車軸側に接続され 出力軸とを有し変速段の変更を伴って前記 力軸に入力された動力を変速して前記出力 に出力可能な有段変速機と、操作者の出力 求に基づく動力により走行するよう前記内 機関と前記有段変速機とを制御する制御手 とを備える車両およびその制御方法に関す 。

 従来、この種の車両としては、油圧制御装 により駆動され、エンジンからの動力を変 して出力する自動変速機を備えるものが提 されている(例えば、特許文献1参照)。

特開2004-36673号公報

 ところで、油圧制御装置の何らかの異常 より変速機がニュートラルの状態に至った 合、エンジンからのトルクによって変速機 入力軸に吹きが生じるため、変速機の出力 の回転数と入力側の回転数との比と対象の 速比とを比較することにより変速機の異常 判定することができる。この判定では、そ 誤判定を防止するために、入力軸の吹きが 定時間以上継続したときに変速機の異常の 定が行われるのが通常であるが、入力軸の きの程度によっては変速機の回転体(遊星歯 車機構)が耐性を超えて過回転する場合が生 る。こうした場合に対して、回転体を耐久 のあるものとすることも考えられるが、重 が増加すると共に変速機全体が大型化して まう。

 本発明の車両およびその制御方法は、有 変速機の異常をより適正に判定することを 目的とする。

 本発明の車両およびその制御方法は、上 の主目的を達成するために以下の手段を採 た。

 本発明の車両は、
 内燃機関と、
 該内燃機関の出力軸に接続された入力軸と 軸側に接続された出力軸とを有し、変速段 変更を伴って前記入力軸に入力された動力 変速して前記出力軸に出力可能な有段変速 と、
 操作者の出力要求に基づく動力により走行 るよう前記内燃機関と前記有段変速機とを 御する制御手段と、
 前記入力軸の回転数である入力軸回転数を 出する入力軸回転数検出手段と、
 前記出力軸の回転数である出力軸回転数を 出する出力軸回転数検出手段と、
 前記検出された入力軸回転数と前記検出さ た出力軸回転数との回転数関係が前記有段 速機の異常を判定するための所定の回転数 係の範囲を超えるとき、該回転数関係が該 定の回転数関係の範囲を超えると共に前記 力軸の回転数が所定の上限回転数を超えな 範囲で前記出力要求に対して前記内燃機関 出力を制限する出力制限手段と、
 前記回転数関係が前記所定の回転数関係の 囲を超えている状態が第1所定時間以上継続 したときに前記有段変速機に異常が生じてい ると判定する異常判定手段と、
 を備えることを要旨とする。

 この本発明の車両では、入力軸の回転数 ある入力軸回転数と出力軸の回転数である 力軸回転数との回転数関係が有段変速機の 常を判定するための所定の回転数関係の範 を超えるとき、回転数関係が所定の回転数 係の範囲を超えると共に入力軸の回転数が 定の上限回転数を超えない範囲で出力要求 対して内燃機関の出力を制限し、回転数関 が所定の回転数関係の範囲を超えている状 が第1所定時間以上継続したときに有段変速 機に異常が生じていると判定する。したがっ て、入力軸に吹きが生じることによる有段変 速機の二次的な不具合を防止しながら、回転 数関係に基づいて有段変速機の異常を適正に 判定することができる。また、「前記異常判 定手段」は、前記有段変速機を駆動するアク チュエータの異常を判定する手段であるもの とすることもできる。

 こうした本発明の車両において、前記出 制限手段は、前記回転数関係が前記所定の 転数関係を超える場合として、前記検出さ た入力軸回転数と、対象の変速段の減速比 前記検出された出力軸回転数とを乗じたも との偏差が第1所定値以上のとき、前記偏差 が前記第1所定値よりも大きな第2所定値以上 ときに前記内燃機関の出力制限を開始し、 記偏差が前記第2所定値よりも小さく且つ前 記第1所定値よりも大きな第3所定値未満のと に前記内燃機関の出力制限を解除する手段 あり、前記異常判定手段は、前記偏差が前 第1所定値以上となっている状態が前記第1 定時間以上継続したときに前記有段変速機 異常が生じていると判定する手段であるも とすることもできる。こうすれば、簡易な 理により入力軸に吹きが生じることによる 段変速機の二次的な不具合を防止すること できる。ここで、「出力制限」には、値0の ルクに制限するものや負のトルクに制限す ものが含まれる。この場合、前記出力制限 段は、前記偏差が前記第2所定値以上となっ ている状態が前記第1所定時間よりも短い第2 定時間以上継続したときに前記内燃機関の 力制限を開始する手段であるものとするこ もできる。こうすれば、原動機の出力制限 過剰に行われるのを抑制することができる

また、本発明の車両において、前記出力制 限手段は、前記内燃機関の上限トルクを設定 する手段であり、前記制御手段は、前記設定 された上限トルクの範囲内で操作者による出 力要求としての要求トルクが前記内燃機関か ら出力されるよう該内燃機関を制御する手段 であるものとすることもできる。

 本発明の車両の制御方法は、
 内燃機関と、該内燃機関の出力軸に接続さ た入力軸と車軸側に接続された出力軸とを し変速段の変更を伴って前記入力軸に入力 れた動力を変速して前記出力軸に出力可能 有段変速機とを備え、操作者の出力要求に づく動力により走行するよう前記内燃機関 前記有段変速機とを制御する車両の制御方 であって、
(a)前記入力軸の回転数である入力軸回転数と 前記出力軸の回転数である出力軸回転数との 回転数関係が前記有段変速機の異常を判定す るための所定の回転数関係の範囲を超えると き、該回転数関係が該所定の回転数関係の範 囲を超えると共に前記入力軸の回転数が所定 の上限回転数を超えない範囲で前記出力要求 に対して前記内燃機関の出力を制限し、(b)前 記回転数関係が前記所定の回転数関係の範囲 を超えている状態が第1所定時間以上継続し ときに前記有段変速機に異常が生じている 判定する
 ことを要旨とする。

 この本発明の車両の制御方法によれば、 力軸の回転数である入力軸回転数と出力軸 回転数である出力軸回転数との回転数関係 有段変速機の異常を判定するための所定の 転数関係の範囲を超えるとき、回転数関係 所定の回転数関係の範囲を超えると共に入 軸の回転数が所定の上限回転数を超えない 囲で出力要求に対して内燃機関の出力を制 し、回転数関係が所定の回転数関係の範囲 超えている状態が第1所定時間以上継続した ときに有段変速機に異常が生じていると判定 する。したがって、入力軸に吹きが生じるこ とによる有段変速機の二次的な不具合を防止 しながら、回転数関係に基づいて有段変速機 の異常を適正に判定することができる。

本発明の一実施例としての自動車20の 成の概略を示す構成図である。 変速機30の構成の概略を示す構成図で る。 変速機30の作動表を示す説明図である 車両用電子制御ユニット50により実行 れる運転制御ルーチンの一例を示すフロー ャートである。 車両用電子制御ユニット50により実行 れる異常判定処理ルーチンの一例を示すフ ーチャートである。 アクセル開度Accと変速機30の変速段と ービン回転数Nturとエンジン22の出力制限フ グFelimと変速機30の異常判定フラグFaの時間 化の様子を示す説明図である。

 次に、本発明を実施するための最良の形 を実施例を用いて説明する。

 図1は、本発明の一実施例としての自動車 20の構成の概略を示す構成図であり、図2は、 変速機30の構成の概略を示す構成図である。 施例の自動車20は、図1に示すように、ガソ ンや軽油などの炭化水素系の燃料の爆発燃 により動力を出力する内燃機関としてのエ ジン22と、エンジン22のクランクシャフト24 取り付けられたトルクコンバータ28と、こ トルクコンバータ28の出力側に入力軸36が接 されると共にデファレンシャルギヤ42を介 て駆動輪44a,44bに出力軸38が接続され入力軸36 に入力された動力を変速して出力軸38に伝達 る有段の変速機30と、車両全体をコントロ ルする車両用電子制御ユニット50と、を備え る。

 エンジン22は、クランクシャフト24に取り 付けられたクランクポジションセンサなどの エンジン22を運転制御するのに必要な各種セ サからの検出値を入力するエンジン用電子 御ユニット(以下、エンジンECUという。)26に よりアクセル開度に基づいて必要な吸気がな されるようスロットルバルブ23を駆動するス ットルモータを制御する吸入空気量調節制 や、吸入空気量に対して必要な燃料が噴射 れるよう燃料噴射弁を制御する燃料噴射制 ,点火プラグの点火タイミングを制御する点 火制御などを受けて動力を出力する。

 トルクコンバータ28は、エンジン22のクラ ンクシャフト24側に接続されたポンプインペ 28aと、変速機30の入力軸36側に接続されたタ ービンランナ28bと、ポンプインペラ28aとター ビンランナ28bとの間に介在するステータ28cと を備え、内部に充填されている油を介してト ルクの増幅を伴ってエンジン22のクランクシ フト24と変速機30の入力軸36との動力の伝達 行なう。

 変速機30は、図2に示すように、油圧回路4 0からの油圧を用いて駆動される5速の有段変 機として構成されており、ダブルピニオン の遊星歯車機構30aとシングルピニオン式の つの遊星歯車機構30b,30cと三つのクラッチC1, C2,C3と四つのブレーキB1,B2,B3,B4と三つのワン ェイクラッチF1,F2,F3とを備える。ダブルピニ オン式の遊星歯車機構30aは、外歯歯車として のサンギヤ31aと、このサンギヤ31aと同心円上 に配置された内歯歯車としてのリングギヤ32a と、サンギヤ31aに噛合する複数の第1ピニオ ギヤ33aと、この第1ピニオンギヤ33aに噛合す と共にリングギヤ32aに噛合する複数の第2ピ ニオンギヤ34aと、複数の第1ピニオンギヤ33a よび複数の第2ピニオンギヤ34aとを連結して 転かつ公転自在に保持するキャリア35aとを え、サンギヤ31aはクラッチC3を介して入力 36に接続されると共にワンウェイクラッチF2 介して接続されたブレーキB3のオンオフに りその回転を自由にまたは一方向に規制で るようになっており、リングギヤ32aはブレ キB2のオンオフによりその回転を自由にまた は固定できるようになっており、キャリア35a はワンウェイクラッチF1によりその回転を一 向に規制されると共にブレーキB1のオンオ によりその回転を自由にまたは固定できる うになっている。シングルピニオン式の遊 歯車機構30bは、外歯歯車のサンギヤ31bと、 のサンギヤ31bと同心円上に配置された内歯 車のリングギヤ32bと、サンギヤ31bに噛合す と共にリングギヤ32bに噛合する複数のピニ ンギヤ33bと、複数のピニオンギヤ33bを自転 つ公転自在に保持するキャリア35bとを備え サンギヤ31bはクラッチC1を介して入力軸36に 続されており、リングギヤ32bはダブルピニ ン式の遊星歯車機構30aのリングギヤ32aに接 されると共にブレーキB2のオンオフにより の回転を自由にまたは固定できるようにな ており、キャリア35bはクラッチC2を介して入 力軸36に接続されると共にワンウェイクラッ F3によりその回転を一方向に規制できるよ になっている。また、シングルピニオン式 遊星歯車機構30cは、外歯歯車のサンギヤ31c 、このサンギヤ31cと同心円上に配置された 歯歯車のリングギヤ32cと、サンギヤ31cに噛 すると共にリングギヤ32cに噛合する複数の ニオンギヤ33cと、複数のピニオンギヤ33cを 転かつ公転自在に保持するキャリア35cとを え、サンギヤ31cはシングルピニオン式の遊 歯車機構30bのサンギヤ31bに接続されており リングギヤ32cはシングルピニオン式の遊星 車機構30bのキャリア35bに接続されると共に レーキB4のオンオフによりその回転を自由に または固定できるようになっており、キャリ ア35cは出力軸38に接続されている。

 変速機30は、図3の作動表に示すように、 ラッチC1~C3のオンオフとブレーキB1~B4のオン オフにより前進1速~5速と後進とニュートラル とを切り替えることができるようになってい る。前進1速の状態、即ち入力軸36の回転を最 も大きな減速比で減速して出力軸38に伝達す 状態は、クラッチC1をオンとすると共にク ッチC2,C3とブレーキB1~B4とをオフとすること より形成することができ、この状態では、 ングルピニオン式の遊星歯車機構30cのリン ギヤ32cはワンウェイクラッチF3によりその 転が一方向に規制(前進方向の回転が固定)さ れるため、入力軸36からクラッチC1を介して ンギヤ31cに入力される動力は大きな減速比 減速してキャリア35c即ち出力軸38に出力され る。1速の状態では、エンジンブレーキ時に 、ブレーキB4をオンとすることにより、ワン ウェイクラッチF3に代えてリングギヤ32cの回 が固定される。前進2速の状態は、クラッチ C1とブレーキB3とをオンとすると共にクラッ C2,C3とブレーキB1,B2,B4とをオフとすることに り形成することができ、この状態では、ワ ウェイクラッチF2によりダブルピニオン式 遊星歯車機構30aのサンギヤ31aはその回転が 方向に規制(前進方向の回転が固定)されると 共にワンウェイクラッチF1によりキャリア35a その回転が一方向に規制(前進方向の回転が 固定)されるため、リングギヤ32aおよびシン ルピニオン式の遊星歯車機構30bのリングギ 32bもその回転が一方向に規制(前進方向の回 が固定)され、入力軸36からクラッチC1を介 てサンギヤ31bに入力される動力はリングギ 32bの固定により減速してキャリア35bおよび ングルピニオン式の遊星歯車機構30cのリン ギヤ32cに出力され、入力軸36からクラッチC1 介してサンギヤ31cに入力される動力はリン ギヤ32cの回転状態に応じて前進1速よりも若 干小さな減速比で減速してキャリア35c即ち出 力軸38に出力される。2速の状態では、エンジ ンブレーキ時には、ブレーキB2をオンとする とにより、ワンウェイクラッチF1およびワ ウェイクラッチF2に代えてリングギヤ30aおよ びリングギヤ30bの回転が固定される。前進3 の状態は、クラッチC1,C3とブレーキB3とをオ とすると共にクラッチC2とブレーキB1,B2,B4と をオフとすることにより形成することができ 、この状態では、ワンウェイクラッチF1によ ダブルピニオン式の遊星歯車機構30aのキャ ア35aはその回転が一方向に規制(前進方向の 回転が固定)されるため、入力軸36からクラッ チC3を介してサンギヤ31aに入力される動力は 速してリングギヤ32aおよびシングルピニオ 式の遊星歯車機構30bのリングギヤ32bに出力 れ、入力軸36からクラッチC1を介してサンギ ヤ31bに入力される動力はリングギヤ32bの回転 状態により減速してキャリア35bおよびシング ルピニオン式の遊星歯車機構30cのリングギヤ 32cに出力され、入力軸36からクラッチC1を介 てサンギヤ31cに入力される動力はリングギ 32cの回転状態に応じて前進2速よりも若干小 な減速比で減速してキャリア35c即ち出力軸3 8に出力される。3速の状態では、エンジンブ ーキ時には、ブレーキB1をオンとすること より、ワンウェイクラッチF1に代えてキャリ ア35aの回転が固定される。前進4速の状態は クラッチC1~C3とブレーキB3とをオンとすると にブレーキB1,B2,B4をオフとすることにより 成することができ、この状態では、入力軸36 はクラッチC1を介してシングルピニオン式の 星歯車機構30bのサンギヤ31bおよびシングル ニオン式の遊星歯車機構30cのサンギヤ31cに 続されると共にクラッチC2を介してキャリ 35bおよびリングギヤ32cに接続されるため、 ングルピニオン式の遊星歯車機構30b,30cのす ての回転要素は一体回転し、入力軸36と出 軸38とが直結された状態となり、入力軸36か 入力される動力は値1.0の減速比で動力が伝 される。前進5速の状態、即ち入力軸36の回 を最も小さな減速比で減速(増速)して出力 38に伝達する状態は、クラッチC2,C3とブレー B1,B3とをオンとすると共にクラッチC1とブレ ーキB2,B4とをオフとすることにより形成する とができ、ワンウェイクラッチF1によりダ ルピニオン式の遊星歯車機構30aのキャリア35 aはその回転が一方向に規制(前進方向の回転 固定)されるため、入力軸36からクラッチC3 介してサンギヤ31aに入力される動力は減速 てリングギヤ32aおよびシングルピニオン式 遊星歯車機構30bのリングギヤ32bに出力され 入力軸36からクラッチC2を介してキャリア35b 入力される動力はリングギヤ32bの回転状態 より増速してサンギヤ31bおよびシングルピ オン式の遊星歯車機構30cのサンギヤ31cに出 され、入力軸36からクラッチC2を介してリン グギヤ32cに入力される動力はサンギヤ31cの回 転状態に応じて最も小さな減速比で増速して キャリア35c即ち出力軸38に出力される。なお この変速機30では、図3の作動表から解るよ に、1速~4速の変速はクラッチC1~C3やブレー B1~B4のつかみ替えは生じないが、4速と5速と 間の変速はクラッチC1とブレーキB1とのつか み替えが生じる。

 また、変速機30では、ニュートラルの状 、即ち入力軸36と出力軸38との切り離しは、 べてのクラッチC1~C3とブレーキB1~B4とをオフ とすることにより行なうことができる。また 、後進の状態は、クラッチC3とブレーキB4と オンとすると共にクラッチC1,C2とブレーキB1~ B3をオフとすることにより形成することがで 、この状態では、ワンウェイクラッチF1に りダブルピニオン式の遊星歯車機構30aのキ リア35aはその回転が一方向に規制(前進方向 回転が固定)されるため、入力軸36からクラ チC3を介してサンギヤ31aに入力される動力 減速してリングギヤ32aおよびシングルピニ ン式の遊星歯車機構30bのリングギヤ32bに出 され、ブレーキB4によりシングルピニオン式 の遊星歯車機構30bのキャリア35bおよびシング ルピニオン式の遊星歯車機構30cのリングギヤ 32cはその回転が固定されるため、リングギヤ 32aに出力される動力は回転が反転してキャリ ア35c即ち出力軸38に出力される。後進の状態 は、エンジンブレーキ時には、ブレーキB1 オンとすることにより、ワンウェイクラッ F1に代えてキャリア35aの回転が固定される。

 変速機30は、オートマチックトランスミ ション用電子制御ユニット(以下、ATECUとい )39により油圧回路40が備える各種ソレノイド を駆動制御することにより駆動する。ATECU39 は、変速機30の入力軸36即ちトルクコンバー 28のタービンランナ28b側に取り付けられた 転数センサ36aからのタービン回転数Nturや変 機30の出力軸38に取り付けられた回転数セン サ38aからの出力軸回転数Noutなどが入力され いる。

 車両用電子制御ユニット50は、CPU52を中心 とするマイクロプロセッサとして構成されて おり、CPU52の他に処理プログラムを記憶するR OM54と、データを一時的に記憶するRAM56と、時 間を計時するタイマ58と、図示しない入出力 ートおよび通信ポートとを備える。車両用 子制御ユニット50には、イグニッションス ッチ60からのイグニッション信号,シフトレ ー61の操作位置を検出するシフトポジション センサ62からのシフトポジションSP,アクセル ダル63の踏み込み量を検出するアクセルペ ルポジションセンサ64からのアクセル開度Acc ,ブレーキペダル65の踏み込み量を検出するブ レーキペダルポジションセンサ66からのブレ キペダルポジションBP,車速センサ68からの 速Vなどが入力ポートを介して入力されてい 。車両用電子制御ユニット50は、エンジンEC U26やATECU39と通信ポートを介して接続されて り、エンジンECU26やATECU39と各種制御信号や ータのやりとりを行なっている。

 次に、こうして構成された実施例の自動 20の動作、特に変速機30の異常を判定する際 の動作について説明する。説明の都合上、ま ず、自動車20の運転制御について説明し、そ 後に、変速機30の異常を判定する処理につ て説明する。図4は、車両用電子制御ユニッ 60により実行される運転制御ルーチンの一 を示すフローチャートである。このルーチ は、所定時間毎に繰り返し実行される。

 運転制御ルーチンが実行されると、車両 電子制御ユニット50のCPU52は、まず、アクセ ルペダルポジションセンサ66からのアクセル 度Accや車速センサ68からの車速V,エンジン22 回転数Neなどの制御に必要なデータを入力 る(ステップS100)。ここで、エンジン22の回転 数Neは、クランクシャフト24に取り付けられ 図示しないクランクポジションセンサから クランク角に基づいてエンジンECU26により演 算されたものを通信により入力するものとし た。

 こうしてデータを入力すると、入力した クセル開度Accと車速Vとエンジン22の回転数N eとに基づいてエンジン22の目標スロットル開 度TH*を設定する(ステップS110)。ここで、目標 スロットル開度TH*の設定は、実施例では、ア クセル開度Accと車速Vとエンジン22の回転数Ne 目標スロットル開度TH*との関係を予め求め マップとしてROM54に記憶しておき、アクセ 開度Accと車速Vとエンジン22の回転数Neとが与 えられるとマップから対応する目標スロット ル開度TH*を導出して行なうものとした。目標 スロットル開度TH*を設定すると、設定した目 標スロットル開度TH*と車速Vと予め設定され 変速マップとに基づいて目標変速段n*を設定 する(ステップS120)。

 続いて、エンジン22の出力制限フラグFelim の値を調べる(ステップS130)。ここで、出力制 限フラグFelimは、エンジン22から出力するト クを制限するためのものであり、後述する 常判定処理ルーチンにより設定されたもの 入力して用いるものとした。出力制限Felimが 値0のときには、エンジン22から出力するトル クを制限する必要はないと判断し、ステップ S110で設定した目標スロットル開度TH*をその ま実行スロットル開度THに設定し(ステップS1 40)、出力制限Felimが値1のときには、エンジン 22が出力するトルクを制限すべきと判断し、 テップS110で設定した目標スロットル開度TH* と制限値THlimとのうち小さい方を実行スロッ ル開度THに設定する(ステップS150)。ここで 制限値THlimは、変速機30の入力軸36(タービン ンナ28b)の吹き(回転上昇)を抑制するために 限すべきスロットル開度(エンジントルク) 上限を定めるものであり、実施例では、値0 トルクとなるよう設定するものとした。勿 、入力軸36の吹きを抑制することができる り若干のトルクの出力を許容するものとし も構わないし、目標スロットル開度TH*に関 なく負のトルクに制限するものとしても構 ない。

 こうして実行スロットル開度THと目標変 段n*とを設定すると、実行スロットル開度TH ついてはエンジンECU26に送信し、目標変速 n*についてはATECU39に送信して(ステップS160) 本ルーチンを終了する。実行スロットル開 THを受信したエンジンECU26は、実行スロット 開度THでスロットルモータを駆動制御する 共に吸入空気量に基づいて燃料が噴射され よう燃料噴射弁を制御し、所定のタイミン で点火されるよう点火プラグを制御する。 た、目標変速段n*を受信したATECU39は、変速 30の変速段が目標変速段n*となるよう油圧回 40のソレノイドを制御する。

 次に、油圧回路40のソレノイドの異常を 定する図5の異常判定処理ルーチンについて 明する。図5の異常判定処理ルーチンでは、 車両用電子制御ユニット50のCPU52は、まず、 クセル開度Accや車速V,タービン回転数Ntur,出 軸回転数Noutなどのデータを入力する(ステ プS200)。ここで、タービン回転数Nturと出力 回転数Noutは、それぞれ回転数センサ36a,38aに より検出されたものをATECU39から通信により 力するものとした。

 こうしてデータを入力すると、変速機30 状態を判定するための閾値Nref1,Nref2,Nref3をそ れぞれ次式(1),式(2),式(3)により演算する(ステ ップS210)。ここで、式(1)~式(3)の減速比γsetは 進4速の減速比(実施例では1.0)を示し、式(1) の所定回転数Naと式(2)中の所定回転数Nbと式 (3)中の所定回転数Ncは、Nb>Nc>Naの関係が り立つようそれぞれ例えば500rpm,1500rpm,1250rpm どのように定めるものとした。閾値Nref1は 前述したように4速と5速との間の変速はクラ ッチC1とブレーキB1とのつかみ替えが生じる とから、4速と5速との間で変速する際に変速 機30の油圧回路40に異常(例えば、ソレノイド 断線やソレノイドバルブのバルブスティッ などの異常)が生じると入力軸36と出力軸38 が切り離された状態(ニュートラルの状態)と なるため、この状態を判定するためのもので ある。また、閾値Nref2は、変速機30の回転要 に過回転が生じない入力軸36の回転数領域の 上限値Nmaxよりも若干低い回転数として定め れるものであり、閾値Nref3は、閾値Nref1より 高く閾値Nref2よりも低い中間値として定め れるものである。閾値Nref2と閾値Nref3を設け 理由については後述する。

 Nref1=γset×Nout+Na (1)
 Nref2=γset×Nout+Nb (2)
 Nref3=γset×Nout+Nc (3)

 こうして閾値Nref1,Nref2,Nref3を演算すると タービン回転数Nturと閾値Nref1とを比較し(ス ップS220)、タービン回転数Nturが閾値Nref1未 のときには変速機30に異常は生じていないと 判断して何もせずに本ルーチンを終了し、タ ービン回転数Nturが閾値Nref1以上のときにはタ イマ58を用いてその状態が所定時間Taに亘っ 継続しているか否かを判定する(ステップS230 )。ここで、所定時間Taは、変速機30の異常を 定するための時間であり、例えば500msecなど のように定められている。タービン回転数Ntu rが閾値Nref1以上の状態が所定時間Ta以上に亘 て継続していると判定されると、変速機30 異常を確定して(ステップS240)、本ルーチン 終了する。こうして変速機30の異常が確定す ると、異常判定フラグFaに値1が設定され、異 常により使用不能となった変速段への変速を 禁止し、使用可能な変速段のみを用いて走行 することになる。使用可能な変速段のみを用 いた変速は、例えば、図4の運転制御ルーチ のステップS120で使用可能な変速段のみを用 て予め作成された変速マップを設定し、こ 変速マップに基づいて目標変速段n*を設定 ることにより行なうことができる。

 一方、タービン回転数Nturが閾値Nref1以上 あるがその状態が所定時間Ta以上に亘って 続していないときには、タービン回転数Ntur 閾値Nref2とを比較し(ステップS250)、タービ 回転数Nturが閾値Nref2以上のときにはタイマ58 を用いてその状態が所定時間Tb以上に亘って 続しているか否かを判定する(ステップS260) ここで、所定時間Tbは、変速機30の回転要素 に過回転が生じる可能性を判定するための時 間であり、例えば30msecなどのように定められ ている。タービン回転数Nturが閾値Nref2以上の 状態が所定時間Tb以上に亘って継続している 判定されると、エンジン22の出力制限フラ Felimに値1を設定して(ステップS270)、本ルー ンを終了する。出力制限フラグFelimが値1に 定されると、図4の運転制御ルーチンでは、 標スロットル開度TH*を制限値THlimで制限し ものが実行スロットル開度THに設定されるか ら、これにより、エンジン22からのトルクは 限される。したがって、変速機30の入力軸36 の吹きは解消され、変速機30の回転要素に過 転は生じない。なお、タービン回転数Nturが 閾値Nref2以上の状態が所定時間Tb以上に亘っ 継続していないと判定されると何もせずに ルーチンを終了する。

 タービン回転数Nturが閾値Nref2未満と判定 れると、さらにタービン回転数Nturと閾値Nre f3とを比較し(ステップS280)、タービン回転数N turが閾値Nref3以上のときには出力制限フラグF elimを変更することなく本ルーチンを終了し タービン回転数Nturが閾値Nref3未満のときに 出力制限フラグFelimに値0を設定して(ステッ S290)、本ルーチンを終了する。これにより エンジン22からのトルクの制限は解除される から、運転者がアクセルペダル63を踏み戻さ い限り再び変速機30の入力軸36の回転数(タ ビン回転数Ntur)は上昇する。この際、タービ ン回転数Nturが閾値Nref2以上となってその状態 が所定時間Tbに亘って継続すると、再度出力 限Felimに値1が設定され、エンジン22からの ルクが制限されることになる。このように タービン回転数Nturが閾値Nref1と上限値Nmaxと 間で推移するよう閾値Nref2と閾値Nref3とを用 いてエンジン22からのトルクの制限とその解 とを繰り返すことにより、タービン回転数N turに基づいて油圧回路40のアクチュエータの 常を判定するために十分な時間を確保して 常の誤判定を防止すると共にタービン回転 Nturが上限値Nmaxを超えて回転するのを防止 ているのである。

 図6は、アクセル開度Accと変速機30の変速 とタービン回転数Nturとエンジン22の出力制 フラグFelimと変速機30の異常判定フラグFaの 間変化の様子を示す。図示するように、走 中に前進4速から前進5速に変速する際に油 回路40のアクチュエータに異常が生じて時刻 t1にタービン回転数Nturが閾値Nref1以上となり 時刻t2にタービン回転数Nturが閾値Nref2以上 なってその状態が所定時間Tbに亘って継続す ると(時刻t3)、エンジン22の出力制限フラグFel imに値1が設定されてエンジン22からのトルク 制限される。これにより、タービン回転数N turは低下する。時刻t4にタービン回転数Nturが 閾値Nref3未満となると、再び出力制限フラグF elimに値0が設定されてエンジン22のトルクの 限が解除され、タービン回転数Nturは上昇す 。こうしてエンジン22のトルクの制限とそ 解除とを繰り返しながらタービン回転数Ntur 閾値Nref1以上の状態が所定時間Taに亘って継 続すると(時刻t5)、変速機30の異常を確定する 。なお、図6では、走行中に前進4速から前進5 速に変速する際の様子を示したが、前進5速 ら前進4速に変速する際も同様の処理として えることができる。

 以上説明した実施例の自動車20によれば、 ービン回転数Nturが変速機30を駆動する油圧 路40のアクチュエータの異常を判定するため の閾値Nref1以上のとき、タービン回転数Nturが 変速機30の回転要素に過回転が生じない入力 36の回転数領域の上限値Nmaxよりも低い閾値N ref2以上のときには出力制限フラグFelimに値1 設定してエンジン22のトルクの制限を開始し 、タービン回転数Nturが閾値Nref1よりも大きく 閾値Nref2よりも小さい閾値Nref3未満のときに エンジン22のトルクの制限を解除し、タービ ン回転数Nturが閾値Nref1以上の状態が所定時間 Tbに亘って継続したときに油圧回路40のアク ュエータの異常を確定するから、タービン 転数Nturに基づいて油圧回路40のアクチュエ タの異常を判定するために十分な時間を確 して異常の誤判定を防止すると共にタービ 回転数Ntu
rが上限値Nmaxを超えて回転するのを防止する とができる。

 実施例の自動車20では、タービン回転数Nt urが閾値Nref2以上の状態が所定時間Tb以上に亘 って継続したときにエンジン22のトルクを制 するものとしたが、タービン回転数Nturが閾 値Nref2以上となったときに直ちにエンジン22 トルクを制限するものとしても構わない。

 実施例の自動車20では、タービン回転数Nt urが閾値Nref2以上となったときに所定の制限 THlimを用いてエンジン22のトルクの制限を開 しタービン回転数Nturが閾値Nref3未満となっ ときにエンジン22のトルクの制限を解除す ものとしたが、これに限定されるものでは く、タービン回転数Nturが閾値Nref1以上で上 値Nmax未満の範囲内とする制限値を設定する のであれば、例えば、所定回転数で維持す ために必要なトルクに相当するスロットル 度を制限値THlimに設定するものとしてもよ 。

 実施例の自動車20では、図5の異常判定処 ルーチンを4速と5速との間で変速する際の 理として用いるものとしたが、変速機の仕 によっては他の変速段の間で変速する際の 理として用いるものとしても構わない。

 実施例の自動車20では、変速機30として油 圧駆動の5速の有段変速機を用いるものとし が有段変速機であれば5速に限定されるもの はなく、4速や6速など如何なる変速段を有 るものとしても構わない。

 ここで、実施例の主要な要素と課題を解 するための手段の欄に記載した発明の主要 要素との対応関係について説明する。実施 では、エンジン22が「内燃機関」に相当し 変速機30が「有段変速機」に相当し、回転数 センサ36aが「入力軸回転数検出手段」に相当 し、回転数センサ38aが「出力軸回転数検出手 段」に相当し、タービン回転数Nturが変速機30 を駆動する油圧回路40のアクチュエータの異 を判定するための閾値Nref1以上のとき、そ 状態が所定時間Taが継続するまではタービン 回転数Nturが閾値Nref1よりも大きい閾値Nref2以 のときには出力制限フラグFelimに値1を設定 タービン回転数Nturが閾値Nref1よりも大きく 値Nref2よりも小さい閾値Nref3未満のときには 出力制限フラグFelimに値0を設定する図5の異 判定処理ルーチンのステップS250~S290の処理 実行する車両用電子制御ユニット50が「出力 制限手段」に相当し、タービン回転数Nturが 値Nref1以上の状態が所定時間Tbに亘って継続 たときに油圧回路40のアクチュエータの異 を確定する図5の異常判定処理ルーチンのス ップS200~S240の処理を実行する車両用電子制 ユニット50が「異常判定手段」に相当する なお、実施例の主要な要素と課題を解決す ための手段の欄に記載した発明の主要な要 との対応関係は、実施例が課題を解決する めの手段の欄に記載した発明を実施するた の最良の形態を具体的に説明するための一 であることから、課題を解決するための手 の欄に記載した発明の要素を限定するもの はない。即ち、課題を解決するための手段 欄に記載した発明についての解釈はその欄 記載に基づいて行なわれるべきものであり 実施例は課題を解決するための手段の欄に 載した発明の具体的な一例に過ぎないもの ある。

 以上、本発明を実施するための最良の形 について実施例を用いて説明したが、本発 はこうした実施例に何等限定されるもので なく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内に いて、種々なる形態で実施し得ることは勿 である。

 本発明は、自動車産業に利用可能である