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Title:
VEHICLE WHEEL
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/051229
Kind Code:
A1
Abstract:
[PROBLEMS] A vehicle wheel produced with high productivity and less weld failures and having sufficient joint strength. [MEANS FOR SOLVING PROBLEMS] The vehicle wheel is constructed by welding a rim (2) and a disc (10) together. The rim (2) has a drop section, and the disc (10) is integrally formed of a plate material.The disc has a hub installation section (10a), spokes (10b) radially extending from the hub installation section toward the outer peripheral edge of the disc, and a ring-shaped disc flange (10c) connected to the spokes via curved surface connection sections (R) formed by folding the outer peripheral ends of the spokes into the direction of the axis of the wheel. The disc flange extends in the direction of the axis of the wheel. A portion surrounded by adjacent spokes, the hub installation section, and the disc flange is defined as a decoration hole (20). Among the portions where the inner peripheral surface of the rim and the outer peripheral surface of the disc flange are fitted together, portions facing head ends (12) of the spokes are welded.

Inventors:
SANO TETSU (JP)
SAKASHITA YOSHINOBU (JP)
TAKAGI KEI (JP)
ITO KIKUYA (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/068868
Publication Date:
April 23, 2009
Filing Date:
October 17, 2008
Export Citation:
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Assignee:
TOPY IND (JP)
SANO TETSU (JP)
SAKASHITA YOSHINOBU (JP)
TAKAGI KEI (JP)
ITO KIKUYA (JP)
International Classes:
B60B3/04; B60B3/10
Foreign References:
JPH11254901A1999-09-21
JP2007191025A2007-08-02
JP2004243925A2004-09-02
JP2006275536A2006-10-12
Attorney, Agent or Firm:
AKAO, Kenichiro et al. (Kyobashi-Nichiei Biru 3-4 Kyobashi 3-chomeChuo-k, Tokyo 31, JP)
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Claims:
ドロップ部を有するリムと、板材を一体成形してなるディスクとを溶接してなる車両用ホイールであって、
 前記ディスクは、ハブ取付け部と、該ハブ取付け部から前記ディスクの外周縁へ向かって放射状に延びる複数のスポーク部と、前記スポーク部の外周端がホイール軸方向に折り返されてなる曲面接続部を介して前記スポーク部に接続されるリング状のディスクフランジとを有し、
 前記ディスクフランジはホイールの軸方向に沿って延び、隣接する前記スポーク部と前記ハブ取付け部と前記ディスクフランジとで囲まれる部分で飾り穴が画成され、
 前記リムの内周面と前記ディスクフランジの外周面との嵌合部のうち、前記スポーク部の先端部に対向する部分が溶接されていることを特徴とする車両用ホイール。
ドロップ部を有するリムと、板材を一体成形してなるディスクとを溶接してなる車両用ホイールであって、
 前記ディスクは、ハブ取付け部と、該ハブ取付け部から前記ディスクの外周縁へ向かって放射状に延びる複数のスポーク部と、前記スポーク部の外周端がホイール軸方向に折り返されてなる曲面接続部を介して前記スポーク部に接続されるリング状のディスクフランジとを有し、
 前記ディスクフランジはホイールの軸方向に沿って延び、隣接する前記スポーク部と前記ハブ取付け部と前記ディスクフランジとで囲まれる部分で飾り穴が画成され、
 前記リムの内周面と前記ディスクフランジの外周面との嵌合部のうち、飾り穴に隣接する部分が溶接されていることを特徴とする車両用ホイール。
前記ディスクフランジの外周面との嵌合部が、前記リムのドロップ部の内周面である請求項1または2に記載の車両用ホイール。
前記嵌合部のホイール軸方向外側部分が溶接されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の車両用ホイール。
前記嵌合部のホイール軸方向内側部分が溶接されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の車両用ホイール。
前記飾り穴に隣接する前記ディスクフランジのホイール軸方向外側端縁が前記ドロップ部のホイール軸方向外側端縁より内側に位置することを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の車両用ホイール。
Description:
車両用ホイール

 本発明は、自動車、農耕用車両、産業用 両等の車両用ホイールに関する。

 スチールホイールは安価で低コストである め広く普及しているが、アルミホイールに べて意匠性が劣るという問題がある。そこ 、近年、細いスポーク部と大きな飾り穴と 有し、アルミホイールに似た外観を呈する チールホイールが開発されている(特許文献 1~3参照)。
 このうち、特許文献1には、スポークを一体 形成し全周にリング部を有する打ち抜きディ スクをリムに溶接し、上記リング部をリムの ショルダ部に溶接する際、リムの空気軸(バ ブ穴)と干渉しないようリング部に切り欠き 設けることが記載されている。
 又、特許文献2には、ディスクの飾り穴の周 縁をしごいて立壁を設けて強度を確保するこ とで飾り穴の間のスポーク幅を細くし、かつ 周方向に形成したディスクフランジをリムと 溶接することが記載されている。
 特許文献3には、一体の金属シートからディ スク部を形成し、ディスク部が複数のスポー ク装置と各スポーク装置の外端を連結するリ ング状のディスクエッジを備えたことが記載 されている。そして、この文献には、スポー ク装置は2本のスポークバー(補強リブ)から形 成され、ディスクエッジをリムウェル(ドロ プ部)の内周に接合することが記載されてい 。

特開2004-1704号公報

特開2005-119355号公報

欧州特許第1262333号明細書(特許請求の範 1、3項)

 しかしながら、特許文献1記載の技術の場合 、ディスクのリング部に切り欠きを設けるた め、生産性の点で問題がある。又、特許文献 2記載の技術はホイールキャップ(装飾キャッ )を取付けることを前提としており、ホイー ル自体の意匠性をさらに改善する余地がある 。
 一方、このような細いスポーク部と大きな り穴を一体成形してディスクを構成する場 、飾り穴部分でリング部(ディスクフランジ 、ディスクエッジ)の幅が最も狭くなり強度 低くなるため、この部分が成型加工時に変 し、リング部端縁がうねるようになること ある。その結果、飾り穴部分でリング部を 接しようとすると、溶接不良が生じたり、 分な接合強度が得られなかったりする。
 従って本発明は上記の課題を解決するため なされたものであり、スポーク部と大きな り穴を一体形成したディスクをリムに溶接 て成る車両用ホイールにおいて、生産性が く、溶接不良を低減でき、十分な接合強度 有した車両用ホイールの提供を目的とする

 上記の目的を達成するために、本発明の車 用ホイールは、ドロップ部を有するリムと 板材を一体成形してなるディスクとを溶接 てなり、前記ディスクは、ハブ取付け部と 該ハブ取付け部から前記ディスクの外周縁 向かって放射状に延びる複数のスポーク部 、前記スポーク部の外周端がホイール軸方 に折り返されてなる曲面接続部を介して前 スポーク部に接続されるリング状のディス フランジとを有し、前記ディスクフランジ ホイールの軸方向に沿って延び、隣接する 記スポーク部と前記ハブ取付け部と前記デ スクフランジとで囲まれる部分で飾り穴が 成され、前記リムの内周面と前記ディスク ランジの外周面との嵌合部のうち、前記ス ーク部の先端部に対向する部分が溶接され いることを特徴とする。
 このようにすると、スポーク部の延長部分 ある曲面接続部では材料の幅が広く、強度 高いため、折り返し加工によって端縁がう ることが少ない。従って、この部分に相当 るスポーク部の先端部に対向する嵌合面を 接位置とすることにより、溶接不良がなく 確実に溶接することができる。又、リムと ブとの間の力の伝達は、主にスポーク部を して行われ、飾り穴に隣接するディスクフ ンジには材料の幅が狭い場合に殆ど力が伝 されず、この部分で溶接してもホイール強 は殆ど向上せずに無駄となる。そのため、 ポーク部の先端部に対向する嵌合面を溶接 ることで、溶接の無駄がなくなり生産性も 上する。

 又、本発明の車両用ホイールは、ドロップ を有するリムと、板材を一体成形してなる ィスクとを溶接してなり、前記ディスクは ハブ取付け部と、該ハブ取付け部から前記 ィスクの外周縁へ向かって放射状に延びる 数のスポーク部と、前記スポーク部の外周 がホイール軸方向に折り返されてなる曲面 続部を介して前記スポーク部に接続される ング状のディスクフランジとを有し、前記 ィスクフランジはホイールの軸方向に沿っ 延び、隣接する前記スポーク部と前記ハブ 付け部と前記ディスクフランジとで囲まれ 部分で飾り穴が画成され、前記リムの内周 と前記ディスクフランジの外周面との嵌合 のうち、飾り穴に隣接する部分が溶接され いることを特徴とする。
 通常、リムとハブとの間の力の伝達は、リ から順に溶接部、ディスクフランジ、スポ ク部を経てハブ取付け部に至る経路をとる このため、スポーク部の剛性が高すぎる場 等に、スポーク部の先端部に対向する部分 ディスクフランジを避けて溶接することに り、ディスクフランジのうちスポーク部の 端部に比較して剛性の低い部分で溶接する とができ、応力集中が緩和され、溶接部近 の疲労耐久性が向上する。

 前記ディスクフランジの外周面との嵌合部 、前記リムのドロップ部の内周面であって よい。
 このようにすると、リムのビードシートで 合する場合に比べて、ディスクの外形を小 くできるため軽量にできるとともに、ディ クフランジとバルブ穴との干渉を容易に防 することができる。

 前記嵌合部のホイール軸方向外側部分が溶 されていてもよい。
 このようにすると、回転中のディスクが楕 状にゆがむため、ディスクの径方向にディ クとリムの嵌合部を広げる応力が作用する 、嵌合部の外側を溶接した場合には、この 力は嵌合部の外側の溶接部に直接負荷され だけであり、内側を溶接した場合に比べて 接部に掛かる応力が低くなる。

 前記嵌合部のホイール軸方向内側部分が溶 されていてもよい。
 このようにすると、溶接部が外部から見え いため、見栄えが良くなる。

 前記飾り穴に隣接する前記ディスクフラン のホイール軸方向外側端縁が前記ドロップ のホイール軸方向外側端縁よりホイール軸 向内側に位置してもよい。
 このようにすると、ディスクフランジがリ よりホイール軸方向内側に引っ込み、ディ クフランジの外側端縁が外から見え難くな ので、スポーク部が直接リムに接続してい ように見え、意匠性が向上する。

 本発明によれば、スポーク部と大きな飾 穴を一体形成したディスクをリムに溶接し 成る車両用ホイールにおいて、生産性を向 し、溶接不良を低減するとともに、十分な 合強度を有した車両用ホイールを提供する とができる。

 以下、本発明の実施形態について説明する なお、以下の説明ではスチールホイールを 示するが、本発明はスチールホイールの他 円盤状板材の外周を絞り加工等によって折 返してフランジを形成して、ディスクに成 できる材料(例えば、チタン、チタン合金) 対象とすることができる。
 一方、アルミニウム、マグネシウム等はス ール等に比べて材料強度が低いため、鋳造 よって厚肉のディスクを一体に製造するの 通常であり、ディスクとリムの溶接構造は 題とならない。本発明ではこのような厚肉 一体成形された鋳造(鍛造)ディスクを対象 しない。
 又、本発明によるホイールは、公式な耐久 度の規定を満たすものであることが好まし 。但し、公式な耐久強度の規定を有しない 業車両用(農耕用)ホイールや応急使用ホイ ル(自動車用テンパーホイールを含む)等であ っても本発明を適用することができる。
 ここで、公式な耐久強度は我国のJIS D 4103 自動車部品―ディスクホイール―性能及び 示」 であるが、将来、規格が変わった場 は、その時点で我国の日本工業規格JIS(及び/ 又は国際標準化機構ISO)が定めるホイールの 式な耐久強度をいう。

 図1は、本発明の実施形態に係る車両用ホイ ールの第1実施形態を示す正面図である。本 明の実施形態の車両用(スチール)ホイールは 、スチール製のリム2とスチール製のディス 10とをリムのドロップ部2cに嵌合し、溶接し 成るホイールである。
 なお、以下の説明で「外側」とは、ホイー を車両に取付けた際、ホイールの軸方向か 見て外側となる部分をいい、「内側」とは 側となる部分をいう。但し、トラックのダ ルタイヤのように、2個のホイールを軸方向 に連結して使用する場合、内側に位置するホ イールの「外側」と「内側」は上記の通りで あるが、外側に位置するホイールの「外側」 と「内側」は上記と逆になる。これは、ダブ ルタイヤの場合、外側に位置するホイールの 表裏を逆にして内側ホイールと連結するため である。例えば、内側ホイールの場合、図2 上側部分が外側となるが、外側ホイールの 合は図2の下側部分が外側となる。
 また、リム及びディスクの径方向について 、「内周」又は「外周」と表記する。

 図1において、リム2は略円筒状をなし、そ 両端に形成された外側フランジ及び内側フ ンジの間にタイヤを収容するようになって る。
 ディスク10は鋼板を一体成形してなり、デ スクの中心にハブ穴10dが開口され、ハブ穴10 dより外周側にハブを取付けるための複数の ルト孔10eが同心円上に形成されている。ハ 穴10dとボルト孔10eが形成された略円盤状部 をハブ取付け部10aと称する。
 ハブ取付け部10aからディスクの外周縁へ向 って5個の長片状のスポーク部10bが放射状に 延びている。各スポーク部10bの幅方向端部の 両側には、それぞれ第1補強部11aおよび第2補 部11b(図3参照)からなり長手方向(外周方向) 延びる2つの補強部11、11が形成されている。 なお、第2補強部11bがスポーク部10bの中央か 外側に立ち上がり、第1補強部11aにつながっ いる。第1補強部11aはハブ取付け部10aとほぼ 平行に延び、スポーク部10bの端縁を形成する 。

 各スポーク部10bの外周端はホイールの内側 折り返されて曲面接続部Rを形成し、曲面接 続部Rを介してスポーク部10bにリング状のデ スクフランジ10cが接続されている。ディス フランジ10cはホイールの軸方向に沿って延 、当該軸方向においてリム2との嵌合面を形 すると共に、各スポーク部10bを連結して強 を確保する機能を有する。
 そして、隣接する2つのスポーク部10b、10bと 、ハブ取付け部10aの外周端と、ディスクフラ ンジ10cの外側端部との間に略三角形の飾り穴 20が5個画成されている。飾り穴20は通常、軽 化及び放熱のために形成される。

 スポーク部10bの幅方向端部の延長線L、Lが ム2と接する部分(この実施形態ではドロップ 部2c)によってスポーク部の先端部12が規定さ 、後述するリム2(ドロップ部2c)の内周面と ィスクフランジ10cの外周面との嵌合部のう 、先端部12に対向する部分が溶接されて溶接 部5を形成している。
 なお、リム2のサイドウォール部(ドロップ より外周側)にはバルブ穴15が形成されてい が、図2の例ではディスクとリムとをドロッ 部で溶接するため、バルブ穴15とディスク10 は干渉せず、ディスク10に切り欠きを形成す 必要がない。

 図2は、図1のII-II線に沿う断面図である。図 2において、リム2の外側フランジの内側には イヤのビードを受ける外側ビードシートが 成されている。外側ビードシートより内側 は最も小径のドロップ部2cが形成され、外 ビードシートと(外側の)ドロップ部2cはサイ ウォール部2aを介して滑らかに接続されて る。つまり、ドロップ部2cとサイドウォール 部2aとは断面が半円状の湾曲部2bを介して接 されている。ドロップ部2cより内側にはサイ ドウォール部を介して内側ビードシートが形 成され、内側ビードシートは内側フランジに 接続されている。以下の説明では、「ドロッ プ部」は、ドロップ部の外側部分(外側ビー シートに接続する部分)をいう。
 リム2は、例えば所定形状の圧延形鋼を円筒 形に丸めて製造することができ、又は、鋼板 を丸めて円筒形にした後、ロール成形等によ って所定の断面形状としてもよいが、これら の方法に限られない。

 一方、ディスク10のハブ取付け部10aはほぼ 面をなすが、スポーク部10bはハブ取付け部10 aから外側に湾曲した後、ハブ取付け部10aと ぼ平行にホイール径方向外側に延び、曲面 続部Rで内側に湾曲してディスクフランジ10c つながっている。なお、スポーク部10bの補 部11で囲まれたスポークの幅方向中央部13は 補強部11よりホイール内側に位置している。
 ディスク10は、例えば正方形の鋼板の四隅 円形に打ち抜き、かつ飾り穴部分を開けた のを絞り加工(プレス加工)して折り返し、デ ィスクフランジ部を成形して製造することが できる。なお、後述するように、加工時にデ ィスクフランジ10cの端縁がうねるように変形 する場合、予め材料の流動や変形を考慮した 異型ブランクをディスク材料として用いても よい。

 図3はディスク10の斜視図である。図3におい て、ディスクのハブ取付け部10aの外周縁には 、スポーク部10bの第2補強部11bに連続する立 上がり部14及び立ち上がり部14につながる接 部15が形成され、これらの一体化したリブ 飾り穴20の2辺とその頂点を囲むようになっ いる。なお、接続部15はハブ取付け部10aとほ ぼ平行に延び、隣接するスポーク部の第1補 部11aの間を接続する。
 一方、曲面接続部Rは始端から外周側へ向か って幅が広がってディスクフランジ部10cに接 続されるため、斜めから見ると飾り穴20は略 角形をなしている。
 ここで、飾り穴20に隣接するディスクフラ ジ10cで材料の幅が最も狭くなり、強度が最 低くなる。このため、折り返し加工によっ ディスクフランジ10cを形成する時、この部 が図3の破線に示すように下方(折り返し加工 方向)に変形し、ディスクフランジ10c端縁が ねるようになることがある。その結果、飾 穴部分でリング部を溶接すると、溶接不良 生じたり、充分な接合強度が得られなかっ りする場合がある。

 一方、スポーク部10bの延長部分にある曲面 続部R近傍では材料の幅が広く、強度も高い ため、折り返し加工によってディスクフラン ジ10c端縁がうねることが少ない。従って、こ の部分に相当するスポーク部の先端部12付近 嵌合面を溶接することにより、溶接不良が くなり、確実に溶接することができる。
 又、リムとハブとの間の力の伝達は、主に ポーク部10bを介して行われ、飾り穴20に隣 するディスクフランジ10cの材料の幅が狭い 合は殆ど力が伝達されず、この部分で溶接 てもホイール強度は殆ど向上せずに無駄と る。
 このようなことから、スポーク部の先端部1 2に対向する嵌合面を溶接することにより、 接不良がなくなると共に、溶接の無駄がな ので生産性も向上する。

 なお、溶接方法は特に制限されず、例えば レーザー溶接、プラズマ溶接、CO 2 -アーク溶接、MAG溶接、サブマージアーク溶 、及びTIG溶接等を用いることができる。但 、溶接部分がホイール外面になる場合は、 接ビード表面がきれいなレーザー溶接、プ ズマ溶接、又はTIG溶接を用いることが外観 好ましい。特に、コスト、溶接強度信頼性 外観の点からは、ホットワイヤーTIG溶接又 サブマージアーク溶接が好ましい。

 又、ディスクフランジ10cは、リムのドロ プ部2cと平行となるようホイールの軸方向 延びていればよいが、ディスクフランジ10c ドロップ部2cにきつく嵌合させるため、ディ スクフランジ10cの先端がやや拡径となるよう にしてもよい。

 次に、リム2とディスク10との嵌合及び溶 の態様について、図2の部分拡大図である図 4を参照して説明する。図4において、リム2の ドロップ部2cの内周面にディスクフランジ10c 外周面が嵌合されて嵌合部が形成される。 して、嵌合部の外側部分が溶接されて溶接 5を形成し、リム2とディスク10が接合される 。

 ここで、嵌合部の外側部分を溶接する場合 嵌合部の内側(図4の溶接部5b)を溶接した場 に比べ、溶接部の強度が向上する。この理 としては以下のことが考えられる。まず、 転中のディスクは楕円状にゆがむため、デ スクの径方向(図4の左右方向)に、ディスク10 とリム2の嵌合部を広げる(左右に開く)応力が 作用する。このため、嵌合部の内側を溶接し た場合、嵌合部を広げる応力は嵌合部の外側 から溶接部(図4の溶接部5b)に伝達し、この際 梃子の原理により溶接部に掛かる応力が高 なると考えられる。
 一方、嵌合部の外側を溶接した場合、嵌合 を広げる応力は嵌合部の外側の溶接部に直 負荷されるだけであり、溶接部に掛かる応 は内側を溶接した場合に比べて低くなる。

 なお、嵌合部の内側を溶接する場合、上記 た梃子の原理が生じ難くなるよう、溶接部 ホイール外側に近付けることが好ましく、 ィスクフランジの内側端縁10c(in)がドロップ 部2cの軸方向中央部CEより外側に位置するこ が好ましい。このようにすることによって 材料重量軽減も可能となる。
 ここで、ドロップ部2cの軸方向中央部CEは、 ドロップ部2cの外側端縁2c(out)と内側端縁2c(in) との間の距離の中点で表される。又、各端縁 2c(out)、2c(in)は、ホイールの軸方向に平行な ロップ部2cのリム内周面が湾曲し終わり、サ イドウォール内周面16、16と接して曲率が大 く変化する接点または変曲点で表される。
 なお、ディスクフランジ10cとリム2との嵌合 長さ(軸方向の長さ)を短くし過ぎると、継手 造全体が短くなって強度が低下するととも 、振れが生じ易くなる。
 ディスクフランジの内側端縁10c(in)がうねり を有する場合、最も内側に位置する部分を内 側端縁10c(in)とみなす。

 飾り穴20に隣接するディスクフランジ10cの 側端縁10c(out)が、ドロップ部2cの外側端縁2c(o ut)より内側に位置すると、ディスクフランジ 10cがリム2より内側に引っ込み、図5に示すよ に外側端縁10c(out)が外から見え難くなるの 、スポーク部が直接リムに接続しているよ に見え、意匠性が向上する。
 なお、ディスク外周端の折り返しの度合に っては、曲面接続部Rとディスクフランジの 外側端縁10c(out)との間に、ホイール軸方向に 行な中間部分が存在することがある。この 合、ディスクフランジの外側端縁10c(out)は り穴20に隣接する部分で規定され、又、ドロ ップ部の内周面とディスクフランジの外周面 との嵌合部は、ドロップ部の内周面と上記中 間部分を含むディスクフランジの外周面との 嵌合部で規定される。
 又、ディスクフランジの外側端縁10c(out)が ねりを有する場合、最も外側に位置する部 を外側端縁10c(out)とみなす。

 図5は、本発明の第2実施形態に係る車両用 イールを示す正面図である。第2実施形態の 両用(スチール)ホイールは、スチール製の ム2とスチール製のディスク10とをリムのド ップ部2cに嵌合し、溶接して成るホイールで ある。また、図6は、図5のVI-VI線に沿う断面 である。
 第2実施形態の場合、第1実施形態と比較し 、ディスクフランジ10cの幅が広くなってい 。図6の例では、ディスクフランジ10cのホイ ルの軸方向内側端縁10c(in)がドロップ部2cの 央部CEを越え、ドロップ部の内側端2c(in)近 に延びている。しかし、ディスクフランジ10 cの幅が十分確保できれば、例えばドロップ 2c自体の長さが長い場合のように、必ずしも ディスクフランジの内側端縁10c(in)がドロッ 部の中央部CEを越えていなくてもよい。

 前記ドロップ部2cの内周面とディスクフラ ジ10cの外周面との嵌合部のうち、飾り穴に 接する部分が溶接されて溶接部6を形成して る。ここで、飾り穴に隣接する(嵌合)部分 は、少なくとも前記スポーク部の先端部に 向する部分を除いた嵌合部分をいう。なお 飾り穴の隅部R2は加工上、曲線になっており 、隅部R2におけるディスクフランジ10cの幅は り穴の中央部のディスクフランジ10cの幅よ 広い。従って、以下に述べるようにディス フランジのうち剛性の低い部分で溶接する いう観点からは、嵌合部分のうち、スポー 部の先端部に対向する部分を除くだけでな 、飾り穴の隅部R2に対向する部分を除いた 分を溶接するのが好ましい。
 なお、飾り穴の隅部R2の終点は隅部が湾曲 終わった点で表され、隅部R2の終点から飾り 穴の中央部を経て他の隅部R2の終点に至る嵌 部分を溶接するのが好ましいことになる。

 通常、リム2とハブ(図示略)との間の力の 達は、リム2から順に溶接部6、ディスクフ ンジ10c、スポーク部10bを経てハブ取付け部10 aに至る経路をとる。従って、スポーク部の 端部12で溶接する場合、スポーク部の剛性が 高すぎて溶接部に応力集中が生じることがあ る。そこで、先端部12以外の嵌合部分で溶接 ることによって、スポーク部10bに比較して 性の小さいディスクフランジ10c部分が溶接 れることになり、応力集中が緩和され、溶 部近傍の疲労耐久性が向上する。

 次に、リム2とディスク10との嵌合及び溶 の態様について、図6の部分拡大図である図 7を参照して説明する。図7において、リム2の ドロップ部2cの内周面にディスクフランジ10c 外周面が嵌合されて嵌合部が形成される。 して、嵌合部の外側部分が溶接されて溶接 6を形成し、リム2とディスク10が接合される 。

 ここで、嵌合部の外側部分6を溶接する場合 、嵌合部の内側(図7の溶接部6b)を溶接した場 に比べ、溶接部の強度が向上する。この理 は第1実施形態の場合と同様である。
 なお、第1実施形態において、スポークの先 端部に対向する部分以外の嵌合部分は溶接さ れていない。又、第2実施形態において、ス ークの先端部に対向する嵌合部分は溶接さ ていない。

 本発明において、嵌合部の外側部分に加 、嵌合部の内側部分を溶接してもよく、強 及び剛性向上の点からはこのようにすると ましい。

 図2および図6の例では、ディスクフラン 10cがリム2のドロップ部で嵌合しているが、 9に示すように、リム2のビードシート部2fな どのドロップ部以外の部分でディスクフラン ジ10cが嵌合していても良い。ビードシート部 2fで嵌合している場合、ドロップ部2cで嵌合 ている場合に比較して、ホイールの意匠面 大きくできるとともに、ブレーキなどを収 するホイールの内部空間を広くできる。

 又、図10に示すように、ディスクフランジ10 cが、対応するリム2の嵌合部分と平行な嵌合 ィスクフランジ部10cpと、スポークの補強部 11および飾り穴20と接続する接続ディスクフ ンジ部10ctとからなっていてもよい。この場 、接続ディスクフランジ部10ctの先端がスポ ークの補強部11および飾り穴20に向けて拡径 ており、接続ディスクフランジ部10ctの先端 スポークの補強部11および飾り穴20が接続さ れている。
 図11に示すように、ディスクフランジ10cが 対応するリム2の嵌合部分と平行な嵌合ディ クフランジ部10cpと、スポークの補強部11お び飾り穴20と接続する接続ディスクフラン 部10ct2とからなっていてもよい。この場合、 接続ディスクフランジ部10ct2の先端がスポー の補強部11および飾り穴20に向けて縮径して おり、接続ディスクフランジ部10ctの先端に ポークの補強部11および飾り穴20が接続され いる。

 本発明は上記実施形態に限定されない。 えば、スポーク部や飾り穴の形状は限定さ ず、これらの個数も複数であれば制限はな 。又、スポーク部の補強部の形状や個数も 定されず、補強部の突出方向も制限はなく 例えばスポークの幅方向中央部13が補強部11 よりホイール軸方向外側に位置しても良い。 さらに、スポーク部に軽量化のための穴が開 口していてもよい。

本発明の第1実施形態に係る車両用スチ ールホイールの一例を示す正面図である。 図1のII-II線に沿う断面図である。 ディスクを示す斜視図である。 図2の部分拡大図である。 本発明の第2実施形態に係る車両用スチ ールホイールの一例を示す正面図である。 図5のVI-VI線に沿う断面図である。 図6の拡大図である。 ディスクとリムの嵌合部の形態を示す 視図である。 リムとディスクがドロップ部以外で嵌 している例を示す断面図である。 リムとディスクの嵌合部の別の実施形 態を示す断面図である。 リムとディスクの嵌合部のさらに別の 実施形態を示す断面図である。

符号の説明

  2      リム
  2a     外側サイドウォール
  2b     湾曲部
  2c     (外側)ドロップ部
  5、6    溶接部
  10     ディスク
  10a    中心部
  10b    スポーク部
  10c    ディスクフランジ
  11     補強部
  12     スポーク部の先端部
  16     サイドウォール内周面
  20     飾り穴
  R      曲面接続部
  R2     飾り穴の隅部