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Patent Searching and Data


Title:
VERTICAL RESONATOR SURFACE EMISSION LASER
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/026721
Kind Code:
A1
Abstract:
A vertical resonator surface emission laser (VCSEL) comprises a substrate (101), a laminate structure including a first reflector (102), a light emitting layer (103), and a second reflector (104) laminated sequentially on the substrate, and a plurality of cavities (108) provided in the laminating direction while being arranged periodically and two-dimensionally in a lamination plane of the laminate structure excepting a predetermined region. In this vertical resonator surface emission laser, the size or shape of a pair of cavities facing each other through the predetermined region is different from the size or shape of the other cavities.

Inventors:
KISE, Tomofumi (2-3, Marunouchi 2-chome, Chiyoda-k, Tokyo 22, 1008322, JP)
喜瀬 智文 (〒22 東京都千代田区丸の内2丁目2番3号 古河電気工業株式会社内 Tokyo, 1008322, JP)
Application Number:
JP2007/066986
Publication Date:
March 06, 2008
Filing Date:
August 31, 2007
Export Citation:
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Assignee:
THE FURUKAWA ELECTRIC CO., LTD. (2-3 Marunouchi 2-chome, Chiyoda-ku Tokyo, 22, 1008322, JP)
古河電気工業株式会社 (〒22 東京都千代田区丸の内2丁目2番3号 Tokyo, 1008322, JP)
KISE, Tomofumi (2-3, Marunouchi 2-chome, Chiyoda-k, Tokyo 22, 1008322, JP)
International Classes:
H01S5/183
Attorney, Agent or Firm:
INAGAKI, Kiyoshi (Rindo Building 5F 37, Kanda-Higashimatsushita-cho, Chiyoda-k, Tokyo 42, 1010042, JP)
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Claims:
 基板(101)と、
 前記基板上に順次に積層された第1の反射鏡(102)、発光層(103)、及び、第2の反射鏡(104)を含んでなる積層部と、
 前記積層部の積層面内における所定の領域(109,609)を除く領域に、前記積層面内において周期的に二次元配列され、積層方向に設けられた複数の空孔(108,608)とを有し、
 前記所定の領域(109,609)を挟んで対向する一対の空孔の大きさ又は形状が、他の空孔の大きさ又は形状と異なることを特徴とする面発光レーザ(VCSEL)。
 基板(101)と、
 前記基板上に順次に積層された第1の反射鏡(102)、発光層(103)、及び、第2の反射鏡(104)を含んでなる積層部と、
 前記積層部の積層面内における所定の領域(309,609)を除く領域に、前記積層面内において周期的に二次元配列され、積層方向に設けられた複数の空孔(308,608)とを有し、
 前記所定の領域(309,609)の中心を通り前記積層面内に伸びる一の直線上に中心が位置する空孔の大きさ又は形状が、他の空孔の大きさ又は形状と異なっていることを特徴とするVCSEL。
 基板(201,401)と、
 前記基板上に順次に積層された第1の反射鏡(202,402)、発光層(203,403)、及び、第2の反射鏡(204,404)を含んでなる積層部と、
 前記積層部の積層面内における所定の領域(209,409)を除く領域に、前記積層面内において周期的に二次元配列され、積層方向に設けられた複数の空孔(208,408)とを有し、
 前記所定の領域(209,409)の中心を一端として前記積層面内に伸びる一の半直線と、中心と前記所定の領域の中心を結ぶ線分のなす角度が所定範囲内にある空孔の大きさ又は形状が、他の空孔の大きさ又は形状と異なることを特徴とするVCSEL。
 前記複数の空孔(208)は、前記積層面内において三角格子状に配列されており、
 前記一の半直線と、中心と前記所定の領域の中心を結ぶ線分のなす角度が60度以上120度以下の範囲内にある空孔の大きさ又は形状が、他の空孔の大きさ又は形状と異なることを特徴とする請求項3に記載のVCSEL。
 前記複数の空孔(408)は、前記積層面内において正方格子状に配列されており、
 前記一の半直線と、中心と前記所定の領域の中心を結ぶ線分のなす角度が45度以上135度以下の範囲内にある空孔の大きさ又は形状が、他の空孔の大きさ又は形状と異なることを特徴とする請求項3に記載のVCSEL。
 基板(501)と、
 前記基板上に順次に積層された第1の反射鏡(502)、発光層(503)、及び、第2の反射鏡(504)を含んでなる積層部と、
 前記積層部の積層面内における所定の領域(509)を除く領域に、前記積層面内において周期的に二次元配列され、積層方向に設けられた複数の空孔(508)を有し、
 前記所定の領域を挟んで対向する一対の空孔(509)内に、発振するレーザ光に対して損失を与える損失媒体(511)が充填されていることを特徴とするVCSEL。
 基板(501)と、
 前記基板上に順次に積層された第1の反射鏡(502)、発光層(503)、及び、第2の反射鏡(504)を含んでなる積層部と、
 前記積層部の積層面内における所定の領域(509)を除く領域に、前記積層面内において周期的に二次元配列され、積層方向に設けられた複数の空孔(508)とを有し、
 前記所定の領域の中心を通り前記積層面内に伸びる一の直線上に中心が位置する空孔内に、発振するレーザ光に対して損失を与える損失媒体(511)が充填されていることを特徴とするVCSEL。
 基板(501)と、
 前記基板上に順次に積層された第1の反射鏡(502)、発光層(503)、及び、第2の反射鏡(504)を含んでなる積層部と、
 前記積層部の積層面内における所定の領域(509)を除く領域に、前記積層面内において周期的に二次元配列され、積層方向に設けられた複数の空孔(508)とを有し、
 前記所定の領域の中心を一端として前記積層面内に伸びる一の半直線と、中心と前記所定の領域の中心を結ぶ線分のなす角度が所定範囲内にある空孔内に、発振するレーザ光に対して損失を与える損失媒体(511)が充填されていることを特徴とするVCSEL。
 前記複数の空孔(508)は、前記積層面内において三角格子状に配列されており、
 前記一の半直線と、中心と前記所定の領域の中心を結ぶ線分のなす角度が60度以上120度以下の範囲内にある空孔内に、発振するレーザ光に対して損失を与える損失媒体が充填されていることを特徴とする請求項8に記載のVCSEL。
 前記複数の空孔(508)は、前記積層面内において正方格子状に配列されており、
 前記一の半直線と、中心と前記所定の領域の中心を結ぶ線分のなす角度が45度以上135度以下の範囲内にある空孔内に、発振するレーザ光に対して損失を与える損失媒体(511)が充填されていることを特徴とする請求項8に記載のVCSEL。
 前記損失媒体(511)はポリイミドであることを特徴とする請求項6乃至10のいずれか1つに記載のVCSEL。
 前記複数の空孔(108,208,308,408,508)は、円孔であることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1つに記載のVCSEL。
 前記複数の空孔(608)は、対向する2辺が他の空孔の対応する対向する2辺と平行となるように配列された正方形の孔であることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1つに記載のVCSEL。
 基板(101,201,301,401,501)と、
 前記基板上に順次に積層された第1の反射鏡(102,302,303,403,502)、発光層(103,203,303,403,503)、第2の反射鏡(104,204,304,404,504)を含んでなる積層部と、
 前記積層部の積層面内における所定の領域(109,209,309,409,509)を除く領域に、前記積層面内において周期的に二次元配列され、積層方向に設けられた複数の空孔(108,208,308,408,508)とを有し、
 前記所定の領域の中心を通り前記積層部の積層方向に伸びる軸を中心軸とする空孔配列パターンの回転対称性によって決まる存在可能な複数の偏波モードのうち、一つの偏波モードの損失が他の偏波モードの損失よりも小さいことを特徴とするVCSEL。
Description:
垂直共振器型面発光レーザ

 本発明は、垂直共振器型面発光半導体レ ザに関し、更に詳しくは、安定した偏波モ ドで発振可能な垂直共振器型面発光半導体 ーザに関する。

 垂直共振器型面発光レーザ(Vertical Cavity  Surface Emitting Laser、以下、単にVCSELと称する) は、その名が示す通り、光の共振する方向が 基板面に対して垂直であり、光インターコネ クションをはじめ、通信用光源として、また 、センサー用途などの様々なアプリケーショ ン用デバイスとして注目されている。

 上記のように注目される理由として、VCSE Lは、従来から用いられている端面発光型レ ザと比較して、素子の2次元配列が容易に形 できること、共振器のミラーを設けるため 劈開する必要がないのでウェハレベルでテ トが可能なこと、活性層の体積が格段に小 いので極めて低いしきい値で発振でき、消 電力が小さいことなどの利点が挙げられる

 一般に、半導体レーザにおけるレーザ発 には、縦モード、横モード、偏波モードの3 つのモードがある。

まず、縦モードについていえば、VCSELでは 振器長が極めて短いため、容易に基本縦モ ド発振が得られる。

また、横モードについていえば、VCSELは一 には横モードの制御機構を有していないた 、複数の高次モードで発振しやすい。複数 高次横モードによって発振したレーザ光を 伝送に用いると、特に高速変調時に伝送距 に比例した著しい劣化を引き起こす原因と る。VCSELにおいて、基本横モード発振を得 ための最も単純な方法は、発光領域の面積 、基本横モードのみが発振しうる程度に小 くすることである。しかしながら、狭い発 面積を再現性よく作ることは困難であるこ に加え、発光面積が小さいことにより、出 が小さく、また素子抵抗が大きく印加電圧 大きくならざるを得ない。

 そこで、VCSELにおいて大面積において基 横モード発振を得るための手段として、例 ば、文献「IEEE Journal of Selected Topics in Qua ntum Electronics, Vol.9, No.5, pp.1439-1445, September/ October 2003」(非特許文献1)に示されるような 造が提案されている。図15は、非特許文献1 開示されたVCSELの一部破断斜視図、図16はそ 上面図である。このVCSELでは,基板1上に積層 された半導体分布反射多層膜からなる下部反 射鏡2、発光層3、該発光層3上に積層した半導 体分布反射多層膜からなる上部反射鏡4とか なる積層部11の、積層面内において2次元周 的に配列された複数の円孔8が形成されてい 。積層面内における2次元の円孔配列は、中 央部に円孔のない点欠陥領域9を有し、円孔8 、上部反射鏡4の上面側から積層方向の途中 の深さまで設けられている。

円孔配列の外側周辺部には上部電極5が、基 1の裏面には下部電極6がそれぞれ形成されて いる。さらに、下部反射鏡2の最上層付近、 なわち発光層3に近い場所に位置する層は例 ばp型のAlAs層7で形成され、その外側の周縁 のみを選択的に酸化することによってAl 2 O 3 からなる絶縁領域7aが形成され、これが発光 3に対する電流狭窄構造として働く。

このVCSEL10では、上記複数の円孔8の配列に り、円孔8が配列された領域において光が感 じる屈折率は円孔8のない点欠陥領域(中央部) 9に比べて僅かに低くなっている。この結果 円孔が配列された部分は、円孔がない中央 の点欠陥領域9に対してクラッドとして働く このVCSELに上部電極5、下部電極6を介して電 流注入を行なうと、発光層3においてレーザ 振が起こる。この場合、2次元円孔配列中央 の点欠陥領域9と、周囲の円孔が配列された 部分とのわずかな屈折率差に基づいて,点欠 領域9を含む大面積の領域で基本横モードに るレーザ発振が起こる。(なお、このように 、円孔配列を用いて屈折率差を形成し、横モ ード制御を行っているVCSELは、「フォトニッ 結晶VCSEL」とも呼ばれている。)このVCSELで 、大面積において基本横モード発振ができ 高出力化、低抵抗化による低動作電圧化も 能となる。

 本発明者は、VCSEL装置について以下のよ な検討を行った。VCSELの偏波モードについて は一般に直線偏波が得られるものの、問題が ある。すなわち、VCSELのデバイス構造自体は 図16に符号I~VIで示すように、点欠陥領域9の 中心軸Cの周りで6回の回転対称性(中心軸Cを む半平面内の電磁界分布が、60度回転したと きにほぼ同等である。)を有しており、この 孔配列パターンの回転対称性によって決ま 存在可能な各偏波モード間の利得及び損失 ほぼ同等であることから、これら各偏波モ ド間で競合が起こる。その結果、環境温度 駆動電流などの外部的条件の微妙な変化に って、頻繁に偏波モードのスイッチングが こってしまうなど、その偏波方向は安定し いのである。かかる偏波モードの不安定は 過剰雑音の原因となり、また、伝送媒体の 波モード分散などを通じて伝送帯域が制限 れることの原因ともなる。

この点、フォトニック結晶VCSELではない、 常のVCSELにおける偏波モードの安定化の手 として、傾斜基板上にVCSELを作製する方法が 知られている。この方法は,利得が結晶方位 依存することを利用するものであり、ある 定の方位の偏波モードに対して利得を大き するために、たとえば(311)A面や(311)B面など 高指数方位の結晶面上に発光層を形成する のである。

 しかしながら、通常の(100)面上に発光層 積層する場合に比べ,良質の結晶成長は難し 、高出力が得られにくいという問題点があ 。また、図15のもののように電流狭窄構造 して選択酸化層を設けてなるVCSELを傾斜基板 上に積層した場合には、結晶方位による酸化 レートの違い(異方性酸化)により、酸化部分 形状、ひいては発光領域の形状に歪みが生 、ビーム形状の制御が困難であるという問 もある。

上記方法のほかにも、デバイスのメサ形状 に非対称性を導入した構造や、金属又は誘電 体からなる回折格子を半導体分布反射多層膜 からなる反射鏡に組み込んだ構造などが知ら れている(特許文献1)が、いずれの構造も、デ バイス加工が複雑なうえに、偏波制御性が十 分とはいえない。

IEEE Journal of Selected Topics in Quantum Elec tronics, Vol.9, No.5, pp.1439-1445, September/October 2 003

特開平11-54838号公報

発明の概要

 本発明は、VCSELが有していた上記課題を 決するものであり、大面積での基本横モー 発振が可能で、かつ、偏波モードが安定化 れた、しかも作製が容易なVCSELを提供するこ とを目的とする。

 本発明は、その第1の態様において、基板 と、前記基板上に順次に積層された第1の反 鏡、発光層、及び、第2の反射鏡を含んでな 積層部と、前記積層部の積層面内における 定の領域を除く領域に、前記積層面内にお て周期的に二次元配列され、積層方向に設 られた複数の空孔とを有し、前記所定の領 を挟んで対向する一対の空孔の大きさ又は 状が、他の空孔の大きさ又は形状と異なる とを特徴とする垂直共振器型面発光レーザ( VCSEL)を提供する。

 ここにおいて、上記所定の領域は、周期 に二次元配列された空孔が存在しない、点 陥領域である。

 本発明は、その第2の態様において、基板 と、前記基板上に順次に積層された第1の反 鏡、発光層、及び、第2の反射鏡を含んでな 積層部と、前記積層部の積層面内における 定の領域を除く領域に、前記積層面内にお て周期的に二次元配列され、積層方向に設 られた複数の空孔とを有し、前記所定の領 の中心を通り前記積層面内に伸びる一の直 上に中心が位置する空孔の大きさ又は形状 、他の空孔の大きさ又は形状と異なってい ことを特徴とするVCSELを提供する。

 本発明は、その第3の態様において、基板 と、前記基板上に順次に積層された第1の反 鏡、発光層、及び、第2の反射鏡を含んでな 積層部と、前記積層部の積層面内における 定の領域を除く領域に、前記積層面内にお て周期的に二次元配列され、積層方向に設 られた複数の空孔とを有し、前記所定の領 の中心を一端として前記積層面内に伸びる の半直線と、中心と前記所定の領域の中心 結ぶ線分のなす角度が所定範囲内にある空 の大きさ又は形状が、他の空孔の大きさ又 形状と異なることを特徴とするVCSELを提供 る。

 第3の態様において、前記複数の空孔が前 記積層面内において三角格子状に配列されて いる場合には、前記一の半直線と、中心と前 記所定の領域の中心を結ぶ線分のなす角度が 60度以上120度以下の範囲内にある空孔の大き 又は形状が、他の空孔の大きさ又は形状と なるようにするのが好ましい。

 また、第3の態様において、前記複数の空 孔が前記積層面内において正方格子状に配列 されている場合には、前記一の半直線と、中 心と前記所定の領域の中心を結ぶ線分のなす 角度が45度以上135度以下の範囲内にある空孔 大きさ又は形状が、他の空孔の大きさ又は 状と異なるようにするのが好ましい。

 本発明は、その第4の態様において、基板 と、前記基板上に順次に積層された第1の反 鏡、発光層、及び、第2の反射鏡を含んでな 積層部と、前記積層部の積層面内における 定の領域を除く領域に、前記積層面内にお て周期的に二次元配列され、積層方向に設 られた複数の空孔とを有し、前記所定の領 を挟んで対向する一対の空孔内に、発振す レーザ光に対して損失を与える損失媒体が 填されていることを特徴とするVCSELを提供 る。

 本発明は、その第5の態様において、基板 と、前記基板上に順次に積層された第1の反 鏡、発光層、及び、第2の反射鏡を含んでな 積層部と、前記積層部の積層面内における 定の領域を除く領域に、前記積層面内にお て周期的に二次元配列され、積層方向に設 られた複数の空孔とを有し、前記所定の領 の中心を通り前記積層面内に伸びる一の直 上に中心が位置する空孔内に、発振するレ ザ光に対して損失を与える損失媒体が充填 れていることを特徴とするVCSELを提供する

 本発明は、その第6の態様において、基板 と、前記基板上に順次に積層された第1の反 鏡、発光層、及び、第2の反射鏡を含んでな 積層部と、前記積層部の積層面内における 定の領域を除く領域に、前記積層面内にお て周期的に二次元配列され、積層方向に設 られた複数の空孔とを有し、前記所定の領 の中心を一端として前記積層面内に伸びる の半直線と、中心と前記所定の領域の中心 結ぶ線分のなす角度が所定範囲内にある空 内に、発振するレーザ光に対して損失を与 る損失媒体が充填されていることを特徴と るVCSELを提供する。

 第6の態様において、前記複数の空孔が前 記積層面内において三角格子状に配列されて いる場合には、前記一の半直線と、中心と前 記所定の領域の中心を結ぶ線分のなす角度が 60度以上120度以下の範囲内にある空孔内に、 振するレーザ光に対して損失を与える損失 体が充填されていることが好ましい。

 第6の態様において、前記複数の空孔が前 記積層面内において正方格子状に配列されて いる場合には、前記一の半直線と、中心と前 記所定の領域の中心を結ぶ線分のなす角度が 45度以上135度以下の範囲内にある空孔内に、 振するレーザ光に対して損失を与える損失 体が充填されていることが好ましい。

 上記第4乃至第6の態様において、発振す レーザ光に対して損失を与える損失媒体と ては、ポリイミドを用いることが好ましい

 前記第1乃至第6の態様において、前記複 の空孔は円孔であることが好ましい。また 前記複数の空孔を正方形の空孔とする場合 は、一つの正方形の対向する2辺が他の空孔 対応する対向する2辺と平行となるように、 すなわち、すべての正方形の方位が揃うよう に配列されることが好ましい。

 上記第1乃至第6の各態様の本発明におい は、前記所定の領域、すなわち複数の空孔 周期的に二次元的に配置されてなる空孔配 の点欠陥領域の中心を通り、前記積層部の 層方向に伸びる軸を中心軸とする空孔配列 ターンの回転対称性によって決まる存在可 な複数の偏波モードのうち、一つの偏波モ ドの損失が他の偏波モードの損失よりも小 くなる。このため、当該一つの偏波モード みが選択的に発振し、偏波モード間の競合 防止され、発振する偏波モードが安定化す 。したがって、偏波モード間のスイッチン による雑音の発生が防止され、伝送媒体の 波モード分散により、伝送帯域が制限され ことが防止される。

 本発明の上記目的、他の目的、構成、及 、利点は、添付の図面を参照した以下の記 によって明らかになる。

本発明の第1の実施形態例に係るVCSELを す上面図。 図1のVCSELを示す断面斜視図。 図1のVCSELの変形例を示す上面図。 本発明の第2の実施形態例に係るVCSELを す上面図。 図4のVCSELを示す断面斜視図。 本発明の第3の実施形態例に係るVCSELを す上面図。 図6のVCSELを示す断面斜視図。 図6のVCSELの変形例を示す上面図。 本発明の第4の実施形態例に係るVCSELを す上面図。 図9のVCSELを示す断面斜視図。 本発明の第5の実施形態例に係るVCSELを 示す上面図。 図11のVCSELを示す断面斜視図。 本発明の第6の実施形態例に係るVCSELを 示す上面図。 図13のVCSELの変形例を示す上面図。 従来のVCSELを示す一部破断斜視図。 図15のVCSELの上面図。

発明の実施形態

(第1の実施形態例)
以下、図面に基づいて本発明の第1の実施形 例について説明する。図1は、本発明の第1の 実施形態例によるVCSELの上面図、図2は断面斜 視図である。

本発明の第1の実施形態例に係るVCSEL100は、発 振波長850nmで使用されるフォトニック結晶VCSE Lであり、p型GaAs基板101の(100)面上に下部反射 102、Al 0.3 Ga 0.7 Asからなる下部クラッド層、4ペアのGaAs/Al 0.2 Ga 0.8 Asからなる多重量子井戸、Al 0.3 Ga 0.7 Asからなる上部クラッド層からなる発光層103 上部反射鏡104を順次積層し、この上部反射 104の最上層の表面に、n型のGaAs層コンタク 層が形成され、全体の積層部を構成してい 。なお、上記積層部には、電流狭窄構造を 成するため、たとえばp型のAlAs層107が介挿さ れている。

下部反射鏡102は、それぞれ厚みλ/4n(nは屈折 、λは動作波長)のp型AlAsとp型GaAsを交互に積 してなる20ペアの半導体多層膜と、その上 それぞれ厚みλ/4n(nは屈折率、λは動作波長) p型Al 0.9 Ga 0.1 Asとp型Al 0.2 Ga 0.8 Asを交互に積層してなる15ペアの半導体多層 とからなる。また、上部反射鏡104は、それ れ厚みλ/4nのn型Al 0.9 Ga 0.1 Asとn型Al 0.2 Ga 0.8 Asとを交互に積層してなる25ペアの半導体多 膜からなっている。

上記積層部の上部から下部反射鏡102のうちの 少なくとも上面に至るまでの部分は、周辺部 がエッチング除去されて、柱状層構造120が形 成されている。かかる柱状層構造120のうち、 発光層103に近い場所に積層されたp型のAlAs層1 07は、柱状層構造120の側面に露出する部分か 内部に向かって一部が酸化され、Al 2 O 3 からなる絶縁領域107aを形成している。この 縁領域107aが、発光層103に注入される電流に して電流狭窄構造として働く。

 図1に示すように、柱状層構造120には,電 ビーム露光あるいはフォトリソグラフィ、 よびドライエッチングにより、複数の円孔10 8が積層面内において正三角形の三角格子状 二次元的に配列形成されている。この円孔 列は、その中央に円孔がない点欠陥領域109 有している。これらの複数の円孔108の配列 期は5μm(中心間の距離)であり、柱状層構造12 0の上面から上部反射鏡104の17ペア分に相当す る深さにまで設けられている。このような円 孔配列により、円孔108が形成された部分の平 均屈折率は、円孔がない点欠陥領域109の平均 屈折率よりも小さくなるので、円孔108が形成 された部分は、点欠陥領域109を伝搬する光に 対してクラッドとして働く。円孔108の配列周 期、孔径、深さなどは、円孔108が形成された 部分の平均屈折率と円孔がない点欠陥領域109 の平均屈折率との差により、積層面方向にお いて基本横モード発振が得られるよう、適宜 調整される。

柱状の層構造120における円孔が配列された 部分の周辺部には、例えばAuGeNi/Auからなる上 部電極105が形成されている。また、p型GaAs基 101の裏面にはTi/Pt/Auからなる下部電極106が 成されている。

第1の実施形態例では、図1に示すように、中 の点欠陥領域109を挟んで対向する中央部近 の一対の円孔の径d 2 は、それ以外の円孔の径d 1 よりも大きくなっている。本実施形態例では 、円孔径d 1 は例えば2μm、d 2 は3μmである。このように、異なった径の円 を配置することによって、円孔の配列パタ ンは図1に符号I、IIで示したように、点欠陥 域109の中心を通り積層面に垂直な中心軸Cの 周りに、2回の回転対称性を有するものとな ている。すなわち、中心軸を含む半平面内 おけるVCSELの光電磁界分布は、該中心軸を中 心として180度回転したときと同等である。

 上記円孔配列パターンの対称性に対応し このVCSEL100の偏波モードとしては、2つの偏 モードが存在しうるところ、各偏波モード 受ける損失は異なるものとなる。本実施形 例では、図1中に示したx方向(孔径の大きな 孔の中心を結んだ方向と平行な方向)に平行 な電界成分を有する偏波モードに対する損失 がy方向(積層面内でx方向に垂直な方向)に平 な偏波モードに対する損失より大きくなる で、y方向の偏波モードでの発振が支配的と る。

 したがって、電極105、106を介して電流を 入した場合、これら2つの偏波モードのうち 、損失の小さいy方向の偏波モードのみにお て選択的にレーザ発振が起こることになる このため、環境温度や駆動電流などの変動 どによって偏波モードのスイッチングが起 らない、安定した発振が起こる。

 第1の実施形態例に関し、上記パラメータ を用いて計算を行ったところ、y方向の偏波 ードでの発振が支配的に起こることが確認 れ、x方向及びy方向の各偏波モード間の発振 強度の比(直交偏波抑圧比)は30dB以上であった 。なお、横モードについては、基本横モード 発振が確認されている。

 なお、第1の実施形態例では、図1に示すよ に、中央の点欠陥領域109を挟んで対向して る円孔のうち、最も近接している一対の円 の径d 2 を、それ以外の円孔の径d 1 よりも大きくした。この例では、点欠陥領域 109に最も近い一対の円孔のみの径が他の円孔 の径と異なっているため、点欠陥領域109に存 在する発振レーザ光の電界に対してより効果 的に空孔の径を変化させたことの効果を及ぼ すことができる点で有利である。しかも、点 欠陥領域109の近傍を除く周辺部では、同一径 の円孔が均一に二次元的に分布しており、積 層面内における屈折率の分布に与える擾乱も 少なくて済む。すなわち、発振レーザ光の形 状に対する影響も少なくて済む。

もっとも、各偏波モードの損失を相違させ るためには、上記のように点欠陥領域109に最 も近接する一対の空孔の径を変化させるので はなく、適宜、中央の点欠陥領域に最近接し ない一対の円孔の径を変更させても構わない 。

 さらに、図3のように、点欠陥領域109の中心 を通る積層面に平行な一の直線上に中心を有 する円孔の径を、他の円孔の径と異ならしめ てもよい。図3に示した変形例では、点欠陥 域109の中心を通過するx軸に平行な直線L1上 中心が存在する円孔の径d 1 を、直線L1上に中心がない他の円孔の径d 2 よりも小さくしている。このため、図3のx軸 向の偏波モードに対する損失がy軸方向の偏 波モードに対する損失よりも小さい。従って 、x軸方向の偏波モードにおいて選択的に発 が起こり、偏波モード間のスイッチングが 止される。このように、点欠陥領域109の中 を通る積層面に平行な一の直線L1上に中心を 有するすべての円孔の径を、この一の直線L1 にない他の円孔の径と異ならしめることに って、中心軸Cの周りの回転非対称性の程度 をさらに強めることができるので、発振する 偏波モードの安定性がさらに高まる。

 上記では、複数の空孔(円孔)のうち、特 の位置にあるものの径を他の円孔の径と異 らせることとしたが、当該特定の位置の空 の形状を他の空孔の形状と異なるもの、た えば、正方形の孔など円孔以外の形状とし もよい。

(第2の実施形態例)
図4は、本発明の第2の実施形態例によるVCSEL 上面図、図5は断面斜視図である。

 本発明の第2の実施形態例に係るVCSEL200は 発振波長1300nmで使用されるフォトニック結 VCSELであり、n型GaAs基板201の(100)面上に下部 射鏡202をMOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposit ion)法により積層し、しかる後にMBE(Molecular Be am Epitaxy)法によって、GaAsからなる下部クラ ド層、4ペアのGaInNAsSb/GaNAsからなる多重量子 戸層、GaAsからなる上部クラッド層からなる 発光層203を順次積層し、さらにその後再度MOC VD法によって、上部反射鏡204を順次積層し、 体の積層部を構成している。

 下部反射鏡202は、それぞれ厚みλ/4n(nは屈折 率、λは動作波長)のn型AlAsとn型GaAsを交互に 層してなる35ペアの半導体多層膜からなる。 また、上部反射鏡204は、それぞれ厚みλ/4nのp 型Al 0.9 Ga 0.1 Asとp型GaAsとを交互に積層してなる22ペアの半 導体多層膜からなっている。

 上記積層部の上部から下部反射鏡202のう の少なくとも上面に至るまでの部分は、周 部がエッチング除去されて、柱状の層構造2 20が形成されている。かかる柱状層構造220の 面には、例えばAu/AuZnからなるリング状の上 部電極205が形成され、また、n型GaAs基板201の 面にはTi/Pt/Auからなる下部電極206が形成さ る。

 第2の実施形態のVCSELにおける電流狭窄構 は、フォトリソグラフィー法を用いてフォ レジストマスク(不図示)を形成し、上部反 鏡204の最下部付近が平均飛程となるような 速電圧で水素イオンを適切な量だけ注入し 高抵抗領域207aに変質させることによって形 される。

 電流狭窄構造の形成後、図4に示すように 、柱状層構造220には、電子ビーム露光あるい はフォトリソグラフィ、およびドライエッチ ングにより、複数の円孔208が積層面内におい て三角格子状に二次元的に配列形成される。 この円孔配列は、その中央に円孔がない点欠 陥領域209を有している。これらの複数の円孔 208の配列周期は5μm(中心間の距離)であり、柱 状層構造220の上面から上部反射鏡204の15ペア に相当する深さにまで設けられている。こ ような円孔配列により、円孔208が形成され 部分の平均屈折率は、円孔がない点欠陥領 209の平均屈折率よりも小さくなるので、円 208が形成された部分は、点欠陥領域209を伝 する光に対してクラッドとして働く。円孔2 08の配列周期、孔径、深さなどは、円孔208が 成された部分の平均屈折率と円孔がない点 陥領域209の平均屈折率との差により、積層 方向において基本横モード発振が得られる う、適宜調整される。

 第2の実施形態例では、点欠陥領域の中心を 一端として積層面内に伸びる一の半直線との 間で、中心と点欠陥領域の中心とを結ぶ線分 のなす角度が所定範囲内である円孔の径を、 他の円孔の径と異ならせている。すなわち、 図4において、中心と点欠陥領域209の中心を ぶ線分liと、点欠陥領域209の中心を一端とし て積層面内に伸びるx軸に平行な一の半直線L0 とのなす角度α i が60°以上120°以下である円孔208iは、なす角 が60°未満又は120°より大きい円孔よりも、 が大きい。図4に示した例では、半直線L0と 間で60°の角度をなす半直線L60と120°の角度 なす半直線L120との間に中心が存在する円孔( 各半直線上に中心が存在する円孔を含む)の d 2 を、2.5μmとし、他の円孔の径d 1 を1.5μmとしている。

 第2の実施形態例では、このように異なっ た孔径の円孔を配置することによって、円孔 の配列パターンは図4に符号I、IIで示したよ に、点欠陥領域209の中心を通り積層面に垂 な中心軸Cの周りに、2回の回転対称性を有す るものとなっている。すなわち、中心軸を含 む半平面内におけるVCSELの光電磁界分布は、 中心軸を中心として180度回転したときと同 である。

 上記円孔配列パターンの対称性に対応し このVCSEL200の偏波モードとしては、2つの偏 モードが存在しうるところ、各偏波モード 受ける損失は異なるものとなる。第2の実施 形態例では、図4中に示したx方向に平行な電 成分を有する偏波モードに対する損失がy方 向に平行な偏波モードに対する損失より小さ くなるので、x方向の偏波モードでの発振が 配的となる。

 したがって、電極205、206を介して電流を 入した場合、これら2つの偏波モードのうち 、損失の小さいx方向の偏波モードのみにお て選択的にレーザ発振が起こることになる このため、環境温度や駆動電流などの変動 どによって偏波モードのスイッチングが起 らない、安定した発振が起こる。

 第2の実施形態例に関し、上記パラメータ を用いて計算を行ったところ、x方向の偏波 ードでの発振が支配的に起こることが確認 れ、x方向及びy方向の各偏波モード間の発振 強度の比(直交偏波抑圧比)は、30dB以上の値が 得られた。横モードについては、基本横モー ド発振が確認されている。

 なお、第2の実施形態例では、点欠陥領域 209の中心を一端として積層面内に伸びるx軸 平行な一の半直線L0と60°の角度をなす半直 L60と、120°の角度をなす半直線L120との間に 心が存在する円孔(各半直線上に中心が存在 る円孔を含む)の径を、他の円孔の径よりも 大きくしたが、半直線L0と任意の範囲内の角 をなす半直線上に中心が存在する円孔の径 、他の円孔の径と異ならせても、各偏波モ ド間で損失を異ならせることが可能である

 換言すれば、第2の実施形態例では、点欠陥 領域209の中心を通る一の半直線L0と、中心と 欠陥領域の中心を結ぶ線分l i とのなす角度α i が所定範囲内にある複数の円孔の径を他の円 孔の径と異ならしめている。このため、中心 軸Cの周りの回転非対称性の程度をさらに強 ることができるので、発振する偏波モード 安定性がさらに高まる。

 上記では、複数の空孔(円孔)のうち、特 の位置にあるものの径を他の円孔の径と異 らせることとしたが、当該特定の位置の空 の形状を他の空孔の形状と異なるもの、た えば、正方形の孔など円孔以外の形状とし もよい。

(第3の実施形態例)
 図6は、本発明の第3の実施形態例によるVCSEL の上面図、図7は断面斜視図である。第3の実 形態例は、第1の実施形態例と同様、発振波 長850nmで使用されるフォトニック結晶VCSELで り、円孔の配列が異なる点を除き、構成及 製造方法は同じである。

 第3の実施形態例では、複数の円孔は、中央 部の点欠陥領域309を除いて、周期5μmの正方 子状に配列されている。点欠陥領域309近傍 一対の円孔の径d 2 は、それ以外の円孔の径d 1 よりも大きくなっている。ここにおいてd 2 は、3μm、d 1 は2μmである。円孔の深さは、積層部上面か 上部反射鏡304の17ペア分に相当する程度であ る。なお、円孔の周期、径、深さは、点欠陥 領域309の光が基本横モードで存在するもので あれば、上記のものに限られない。

第3の実施形態例でも、異なった径の円孔 配置することによって、円孔の配列パター は図6に符号I、IIで示したように、点欠陥領 309の中心を通り積層面に垂直な中心軸Cの周 りに、2回の回転対称性を有するものとなっ いる。すなわち、中心軸を含む半平面内に けるVCSELの光電磁界分布は、該中心軸を中心 として180度回転したときと同等である。

 上記円孔配列パターンの回転対称性に対 し、このVCSEL300の偏波モードとしては、2つ 偏波モードが存在しうるところ、各偏波モ ドが受ける損失は異なるものとなる。第3の 実施形態例では、図6中に示したx方向(孔径の 大きな円孔の中心を結んだ方向と平行な方向 )に平行な電界成分を有する偏波モードに対 る損失がy方向(積層面内でx方向に垂直な方 )に平行な偏波モードに対する損失より大き なるので、y方向の偏波モードでの発振が支 配的となる。

 したがって、電極305、306を介して電流を 入した場合、これら2つの偏波モードのうち 、損失の小さいy方向の偏波モードのみにお て選択的にレーザ発振が起こることになる このため、環境温度や駆動電流などの変動 どによって偏波モードのスイッチングが起 らない、安定した発振が起こる。

 第3の実施形態例に関しても、上記パラメ ータを用いて計算を行ったところ、y方向の 波モードでの発振が支配的に起こることが 認され、x方向及びy方向の各偏波モード間の 発振強度の比(直交偏波抑圧比)は30dB以上であ った。なお、横モードについては、基本横モ ード発振が確認されている。

 なお、第3の実施形態例では、図6に示すよ に、中央の点欠陥領域309を挟んで対向して る円孔のうち、最も近接している一対の円 の径d 2 を、それ以外の円孔の径d 1 よりも大きくした。この例では、点欠陥領域 309に最も近い一対の円孔のみの径が他の円孔 の径と異なっているため、点欠陥領域309に存 在する発振レーザ光の電界に対してより効果 的に円孔の径を変化させたことの効果を及ぼ すことができる点で有利である。しかも、点 欠陥領域309の近傍を除く周辺部には、同一径 の円孔が均一に二次元的に分布しており、積 層面内における屈折率の分布に与える擾乱も 少なくて済む。すなわち、発振レーザ光の形 状に対する影響も少なくて済む。

 もっとも、各偏波モードの損失を相違さ るためには、上記のように点欠陥領域309に も近接する一対の空孔の径を変化させるの はなく、点欠陥領域309に最近接しない一対 円孔の径を変更させても構わない。

 さらに、図8のように、点欠陥領域309の中心 を通る積層面に平行な一の直線上に中心を有 するすべての円孔の径を、他の円孔の径と異 ならしめてもよい。図8に示した変形例では 点欠陥領域309の中心を通過するx軸に平行な 線L1上に中心が存在する円孔の径d 1 を、直線L1上に中心がない他の円孔の径d 2 よりも小さくしているので、図8のx軸方向の 波モードに対する損失がy軸方向の偏波モー ドに対する損失よりも小さい。このため、x 方向の偏波モードにおいて選択的に発振が こり、偏波モード間のスイッチングが防止 れる。このように、点欠陥領域の中心を通 積層面に平行な一の直線上に中心を有する べての円孔の径を、この一の直線上にない の円孔の径と異ならしめることによって、 心軸Cの周りの回転非対称性の程度をさらに めることができるので、発振する偏波モー の安定性がさらに高まる。

 上記では、複数の空孔(円孔)のうち、特 の位置にあるものの径を他の円孔の径と異 らせることとしたが、当該特定の位置の空 の形状を他の空孔の形状と異なるもの、た えば、正方形の孔など円孔以外の形状とし もよい。

(第4の実施形態例)
 図9は、本発明の第4の実施形態例によるVCSEL の上面図、図10は断面斜視図である。第4の実 施形態例は、第2の実施形態例と同様、発振 長1300nmで使用されるフォトニック結晶VCSELで あり、円孔の配列が異なる点を除き、構成及 び製造方法は同じである。

 第4の実施形態例では、図9に示すように、 欠陥領域409の中心を通り積層面内に伸びた の半直線との間で、中心と点欠陥領域の中 とを結ぶ線分のなす角度が所定範囲内であ 円孔の径を、他の円孔の径と異ならせてい 。すなわち、図9において、中心と点欠陥領 409の中心を結ぶ線分liと、点欠陥領域409の 心を一端として積層面内に伸びるx軸に平行 一の半直線L0とのなす角度α i が45°以上135°以下である円孔408iは、なす角 が45°未満又は135°より大きい円孔よりも、 が大きい。図9に示した例では、半直線L0と45 °の角度をなす半直線L45と、135°の角度をな 半直線L135との間に中心が存在する円孔(各半 直線上に中心が存在する円孔を含む)の径d 2 を2.5μm、他の円孔の径d 1 を1.5μmとしている。

 第4の実施形態例では、このように異なっ た径の円孔を配置することによって、円孔の 配列パターンは図9に符号I、IIで示したよう 、点欠陥領域409の中心を通り積層面に垂直 中心軸Cの周りに、2回の回転対称性を有する ものとなっている。すなわち、中心軸を含む 半平面内におけるVCSELの光電磁界分布は、該 心軸を中心として180度回転したときと同等 ある。

 上記円孔配列パターンの回転対称性に対 し、このVCSEL400の偏波モードとしては、2つ 偏波モードが存在しうるところ、各偏波モ ドが受ける損失は異なるものとなる。本実 形態例では、図9中に示したx方向に平行な 界成分を有する偏波モードに対する損失がy 向に平行な偏波モードに対する損失より小 くなるので、x方向の偏波モードでの発振が 支配的となる。

 したがって、電極405、406を介して電流を 入した場合、これら2つの偏波モードのうち 、損失の小さいx方向の偏波モードのみにお て選択的にレーザ発振が起こることになる このため、環境温度や駆動電流などの変動 どによって偏波モードのスイッチングが起 らない、安定した発振が起こる。

 第4の実施形態例に関し、上記パラメータ を用いて計算を行ったところ、x方向の偏波 ードでの発振が支配的に起こることが確認 れ、x方向及びy方向の各偏波モード間の発振 強度の比(直交偏波抑圧比)は、30dB以上の値が 得られた。横モードについては、基本横モー ド発振が確認されている。

 なお、第4の実施形態例では、点欠陥領域 の中心を一端として積層面内に伸びるx軸に 行な一の直線L0と45°の角度をなす半直線L45 、135°の角度をなす半直線L135との間に中心 存在する円孔(各半直線上に中心が存在する 孔を含む)の径を、他の円孔の径よりも大き くしたが、半直線L0と任意の範囲内の角度を す半直線上に中心が存在する円孔の径を、 の円孔の径と異ならせても、各偏波モード で損失を異ならせることが可能である。

 換言すれば、図9に示した第4の実施形態例 は、点欠陥領域409の中心を一端とする一の 直線L0と、中心と点欠陥領域の中心を結ぶ線 分l i とのなす角度α i が所定範囲内にある複数の円孔の径を他の円 孔の径と異ならしめている。このため、中心 軸Cの周りの回転非対称性の程度をさらに強 ることができるので、発振する偏波モード 安定性がさらに高まる。

 上記では、複数の空孔(円孔)のうち、特 の位置にあるものの径を他の円孔の径と異 らせることとしたが、当該特定の位置の空 の形状を他の空孔の形状と異なるもの、た えば、正方形の孔など円孔以外の形状とし もよい。

(第5の実施形態例)
 上記第1乃至第4の実施形態例においては、2 元的に周期配列された複数の円孔のうち、 定の位置にある円孔の径を他の円孔の径と ならしめることによって、存在可能な偏波 ードを2つとし、かつ、この2つのうちの一 の偏波モードの受ける損失が他の偏波モー のうける損失よりも小さくなるようにした

 これに対し、第5の実施形態例では、上記 第1乃至第4の実施形態例における場合と同様 して特定される円孔内に、発振するレーザ に対して損失を与える損失媒体が充填され いる。第5の実施形態例では、二次元的に配 列した複数の円孔のうち、所定の位置のもの の径が他の円孔の径と異なっていることは、 必ずしも要するものではない。

 図11は、第5の実施形態例に係るVCSELの上面 、図12は、断面斜視図を示したものである。 第5の実施形態例では、点欠陥領域509以外の 分に二次元的に周期的に配列された円孔の d 1 は、すべて2μmであり、点欠陥領域を挟んで 向する一対の円孔の内部にのみ、発振レー 光に対する損失媒体として、ポリイミド511 充填されている。これにより、図11のx方向 偏波モードが受ける損失がy方向の偏波モー が受ける損失よりも大きくなるので、電極5 06、507を介して電流を注入した場合、比較的 失の小さいy方向の偏波モードのみにおいて 選択的にレーザ発振が起こることになる。こ のため、環境温度や駆動電流などの変動など によって偏波モードのスイッチングが起こら ない、安定した発振が起こる。

 第5の実施形態例においては、点欠陥領域 を挟んで対向する一対の円孔内に損失媒体を 充填する場合を挙げたが、これに限られるも のではない。第5の実施形態例の変形例とし は、点欠陥領域の中心を通り積層面内に伸 る一の直線上に中心が位置する円孔内に損 媒体を充填するものであってもよい。

 また、他の変形例としては、点欠陥領域 中心を一端として積層面内に伸びる一の半 線と、中心と点欠陥領域の中心を結ぶ線分 のなす角度が所定範囲内にある円孔内に損 媒体を充填してもよい。たとえば、複数の 孔が三角格子状に配列された場合において 点欠陥領域の中心を一端として積層面内に びる一の半直線と、中心と点欠陥領域の中 を結ぶ線分とのなす角度が60度以上120度以 の範囲内にある円孔内に損失媒体を充填し もよいし、複数の円孔が正方格子状に配列 れた場合において、点欠陥領域の中心を一 として積層面内に伸びる一の半直線と、中 と点欠陥領域の中心を結ぶ線分とのなす角 が45度以上135度以下の範囲内にある円孔内に 、損失媒体を充填してもよい。

 上記いずれの場合においても、円孔配列 、点欠陥領域の中心を通り積層面に垂直な 向に伸びる軸Cを中心軸とする円孔配列パタ ーンの回転対称性によって決まる存在可能な 複数の偏波モードのうち、一つの偏波モード において選択的にレーザ発振が起こることに なる。このため、環境温度や駆動電流などの 変動などによって偏波モードのスイッチング が起こらない、安定したレーザ発振が実現で きる。

 また、第5の実施形態例において所定の位 置にある円孔に損失媒体を充填させることに 加え、第1乃至第4の実施形態例に述べたよう 所定の位置にある円孔の径を他の円孔の径 異ならせることを併用してもよい。

(第6の実施形態例)
 図13は、第6の実施形態例に係るVCSELの上面 である。上記第1乃至第5の実施形態例では、 複数の空孔は、円孔であった。これに対し、 第6の実施形態例では、図13に示すように、正 方形の複数の空孔が、x軸及びy軸の方向に正 格子配列されている。そして、本実施形態 では、正方形の空孔の各辺が、x軸又はy軸 平行である。任意の一の空孔608iの対向する2 辺(a i ,c i )及び(b i ,d i )が他の空孔608jの対応する対向する2辺(a j ,c j )及び(b j ,d j )と平行となるように配列されている。そし 、点欠陥領域609を挟んで対向する一対の空 の大きさが、他の空孔の大きさよりも大き なっている。

 第6の実施形態例では、図13に示すように、 央の点欠陥領域609を挟んで対向する中央部 傍の一対の空孔の大きさd 2 (正方形の一辺の長さ)は、それ以外の空孔の きさd 1 よりも大きくなっている。本実施形態例では 、空孔の大きさd 1 は例えば2μm、d 2 は3μmである。このように、異なった大きさ 正方形の孔を配置することによって、空孔 配列パターンは図13に符号I、IIで示したよう に、点欠陥領域609の中心を通り積層面に垂直 な中心軸Cの周りに、2回の回転対称性を有す ものとなっている(すなわち、中心軸を含む 半平面内におけるVCSELの光電磁界分布は、該 心軸を中心として180度回転したときと同等 ある。)。

 上記空孔配列パターンの対称性に対応し このVCSEL600の偏波モードとしては、2つの偏 モードが存在しうるところ、各偏波モード 受ける損失は異なるものとなる。本実施形 例では、図13中に示したx方向に平行な電界 分を有する偏波モードに対する損失がy方向 に平行な偏波モードに対する損失より大きく なるので、y方向の偏波モードでの発振が支 的となる。

 したがって、上部電極605、下部電極(不図 示)を介して電流を注入した場合、これら2つ 偏波モードのうち、損失の小さいy方向の偏 波モードのみにおいて選択的にレーザ発振が 起こることになる。このため、環境温度や駆 動電流などの変動などによって偏波モードの スイッチングが起こらない、安定した発振が 起こる。

 なお、第6の実施形態例では、第1の実施 態例に倣い、点欠陥領域609を挟んで対向す 一対の空孔の大きさを、他の空孔の大きさ りも大きくしたが、第2乃至第4の実施形態例 の各々にならい、所定の位置にある空孔の大 きさを他の空孔の大きさと異ならせることが できる。

 また、所定の位置のある空孔の大きさを えることに代えて、空孔の形状を変えても いし、またはこれと併用して、第5の実施形 態例のように、所定の位置にある空孔に、発 振するレーザ光に対して損失を与える、ポリ イミドなどの損失媒体を充填してもよい。

 また、第6の実施形態例では、正方形の空 孔はx軸及びy軸の方向に正方格子配列されて たが、図14のように、x軸及びy軸の方向に正 三角形状に三角格子配列され、正方形の空孔 の各辺が、x軸又はy軸と平行であってもよい

以上、本発明をその好適な実施形態に基づ いて説明したが、本発明のVCSELは、上記実施 態にのみ限定されるものではなく、上記実 形態の構成から種々の修正及び変更を施し ものも、本発明の範囲に含まれる。