影山 寿晴 (〒26 滋賀県栗東市下鈎959番地1 株式会社イシダ 滋賀事業所内 Shiga, 5203026, JP)
株式会社イシダ (〒92 京都府京都市左京区聖護院山王町44番地 Kyoto, 6068392, JP)
KAGEYAMA, Toshiharu (LTD. Shiga Integrated Facility 959-1, Shimomagari, Ritto-sh, Shiga 26, 5203026, JP)
| 物品を振動させながら搬送する装置であって、 前記物品が載せられる搬送台と、 前記搬送台に振動を与えるバネであって、第1の固有振動数において共振する第1のバネと、 前記第1のバネが前記搬送台に与える前記振動の方向とは異なる方向についての振動を前記搬送台に与えるバネであって、前記第1の固有振動数とは異なる第2の固有振動数において共振する第2のバネと、 前記第1及び第2のバネを振動させる振動源と を備える、振動搬送装置。 |
| 前記振動源の振動数を変えて、前記第1及び前記第2のバネのそれぞれの振幅及び位相の少なくともいずれか一方を調節する制御部 を更に備える、請求項1記載の振動搬送装置。 |
| 前記制御部は、前記搬送台を振動させる方向と振幅とに基づいて、前記振動源の前記振動数を変える、請求項2記載の振動搬送装置。 |
| 前記第1のバネは前記搬送台に連結され、 前記第2のバネは前記第1のバネを介して前記搬送台に連結されている、 請求項1乃至請求項3のいずれか一つに記載の振動搬送装置。 |
| 前記第1及び前記第2のバネにおいて、少なくとも同位相での振動と逆位相での振動とを選択的に実行することができる、請求項1乃至請求項4のいずれか一つに記載の振動搬送装置。 |
| 前記第1及び前記第2のバネについて、前記振動源の振動数に対する前記第1のバネの振幅の変化を表す曲線と、前記振動数に対する前記第2のバネの振幅の変化を表す曲線とが、ある前記振動数において交わっている、請求項1乃至請求項5のいずれか一つに記載の振動搬送装置。 |
| 前記搬送台に載せられた前記物品の搬送について、少なくとも前進と後進とを選択的に実行することができる、請求項1乃至請求項6のいずれか一つに記載の振動搬送装置。 |
| 前記搬送台は、前記物品が載せられる搬送面を有し、 前記第1及び前記第2のバネが振動する方向はそれぞれ、前記搬送面に垂直な方向に対して互いに反対側へと傾いている、請求項7記載の振動搬送装置。 |
| 前記搬送台は、前記物品が載せられる搬送面を有し、 前記第1及び前記第2のバネが振動する方向はそれぞれ、前記搬送面に垂直な方向に対して同じ方へと傾いている、請求項1乃至請求項6のいずれか一つに記載の振動搬送装置。 |
本発明は振動搬送装置に関し、特に物品 性状を考慮した搬送及び搬送量の調整に関 る。
従来から、自動計量機や秤量機への物品 搬送には、共振型の振動フィーダ(以下、「 共振型振動フィーダ」という。)などの振動 送装置が用いられている。共振型振動フィ ダで搬送される物品には、例えばスナック 子や飴などの菓子類、ピーマンなどの野菜 、ウィンナや冷凍食品などの加工食品等が る。
従来の共振型振動フィーダは、振幅を変 させたり、動作時間を変化させたりするこ で、搬送される物品の搬送量を調節してい 。具体的には、振幅を大きくすることで搬 量が増大する。また、動作時間を長くする とで搬送量が増大する。しかし、上記共振 振動フィーダでは、振幅の増大に限度があ た。また、物品の性状(性質や形状など)の 送量への影響を考慮することができなかっ 。
物品を大量に搬送することが必要な場合 、物品の性状を考慮する必要がある場合に 、搬送面にエンボス加工を施したり、搬送 を傾斜させたりするなどの処置が必要であ た。そして、これらの処置を施すと、物品 少量だけ搬送することが難しくなるため、 品の搬送量に応じて、搬送面を取り替える 要があった。このため、作業が煩雑になり 延いては工程数の増加による作業時間の増 、及びコストの増大を招いていた。
そこで、下掲の特許文献1や特許文献2な の技術が提案されている。いずれの場合も 搬送面の振動方向を調節することで、搬送 の調節や、物品の性状を考慮した搬送を可 とし、作業時間の増加及びコストの増大を 止している。
具体的に特許文献1には、回転可能な支持 軸と、支持軸に取り付けられた二つの加振機 とを備えた振動フィーダが開示されている。 加振機は、回転可能な不平衡ロータを有し、 その回転軸が支持軸に直交している。そして 、支持軸の回転と、不平衡ロータの回転とを 制御することで、振動方向を調節している。
特許文献2には、二つの振動発生手段を備え
た物品搬送装置が開示されている。二つの振
動発生手段は、可動体に対して垂直方向及び
水平方向のそれぞれに振動を発生させる。そ
して、垂直方向の振動と水平方向の振動との
位相差を制御することで、振動方向を調節し
ている。
しかし、特許文献1の振動フィーダは構造 が複雑であるため、振動フィーダが大型化す るという問題がある。また、特許文献2の物 搬送装置は、二つの振動発生装置のそれぞ を制御する必要があるため、制御が複雑に るという問題があった。
本発明は上述した事情に鑑みてなされた のであり、装置の小型化、及び制御の簡略 を可能にしつつも、搬送量の調節、及び物 の性状を考慮した搬送を可能にすることが 的とされる。
第1の発明にかかる振動搬送装置は、物品 を振動させながら搬送する装置であって、搬 送台と、第1のバネと、第2のバネと、振動源 を備える。搬送台には、物品が載せられる 第1のバネは、搬送台に振動を与えるバネで あって、第1の固有振動数において共振する 第2のバネは、第1のバネが搬送台に与える振 動の方向とは異なる方向についての振動を搬 送台に与えるバネであって、第1の固有振動 とは異なる第2の固有振動数において共振す 。振動源は、第1及び第2のバネを振動させ 。
第1の発明にかかる振動搬送装置によれば 、第1及び第2の固有振動数が互いに異なるの 、振動源によって第1及び第2のバネを同じ 動数で振動させながら、その振動数を変化 せるだけで、第1及び第2のバネの振動の振幅 及び位相差を変化させることができる。そし て、第1及び第2のバネの振動の方向が互いに なるので、これらの振動の振幅や位相差を 化させることで、搬送台に与える振動の方 及び振幅を調節することができる。よって 搬送量の調節、及び物品の性状を考慮した 送が可能である。
しかも、第1及び第2のバネをある振動数 振動させるだけで、所望の方向へと所望の 幅で搬送台を振動させることができるので 振動搬送装置の小型化、及び制御の簡略化 可能である。
第2の発明にかかる振動搬送装置は、第1 発明にかかる振動搬送装置であって、制御 を更に備える。制御部は、振動源の振動数 変えて、第1及び第2のバネのそれぞれの振幅 及び位相の少なくともいずれか一方を調節す る。
第2の発明にかかる振動搬送装置によれば 、制御部によって振動源の振動数を変えるこ とで、搬送台に所望の振動を与えることがで きる。
第3の発明にかかる振動搬送装置は、第2 発明にかかる振動搬送装置であって、制御 は、搬送台を振動させる方向と振幅とに基 いて、振動源の振動数を変える。
第3の発明にかかる振動搬送装置によれば 、制御部によって振動源の振動数を変えるこ とで、所望の方向に所望の振幅で搬送台を振 動させることができる。
第4の発明にかかる振動搬送装置は、第1 至第3の発明のいずれか一つにかかる振動搬 装置であって、第1のバネは搬送台に連結さ れている。第2のバネは、第1のバネを介して 送台に連結されている。
第4の発明にかかる振動搬送装置によれば 、第2のバネが第1のバネを介して連結されて るので、一つの振動源で、第1及び第2のバ を同じ振動数で振動させつつ、その振動数 変化させることができる。
第5の発明にかかる振動搬送装置は、第1 至第4の発明のいずれか一つにかかる振動搬 装置であって、第1及び第2のバネにおいて 少なくとも同位相での振動と逆位相での振 とを選択的に実行することができる。
第5の発明にかかる振動搬送装置によれば 、同位相での振動と逆位相での振動とを選択 的に実行することで、搬送面の振動の方向を 変化させることができる。
第6の発明にかかる振動搬送装置は、第1 至第5の発明のいずれか一つにかかる振動搬 装置であって、第1及び第2のバネについて 振動源の振動数に対する第1のバネの振幅の 化を表す曲線と、振動数に対する第2のバネ の振幅の変化を表す曲線とが、ある振動数に おいて交わっている。
第6の発明にかかる振動搬送装置によれば 、第1及び第2のバネに与える振動数を変化さ ることで、第1及び第2のバネの振動の振幅 変化させつつ、位相差を0°(同位相)と180°(逆 位相)の間で連続的に変化させることができ 。よって、搬送面の振動の方向及び振幅を 続的に変化させることができ、以って振動 方向及び振幅の微調整が可能である。
第7の発明にかかる振動搬送装置は、第1 至第6の発明のいずれか一つにかかる振動搬 装置であって、搬送台に載せられた物品の 送について、少なくとも前進と後進とを選 的に実行することができる。
第7の発明にかかる振動搬送装置によれば 、搬送面上の物品の前進及び後進が自在であ る。しかも、搬送を停止する際の停止直前に おいて、物品を移動させる方向を、それまで 物品を移動させていた方向とは逆の方向に制 御することができる。これにより、搬送を停 止した際に、物品が惰性で移動するのを防止 することができる。
第8の発明にかかる振動搬送装置は、第7 発明にかかる振動搬送装置であって、搬送 は、物品が載せられる搬送面を有する。第1 び第2のバネが振動する方向はそれぞれ、搬 送面に垂直な方向に対して互いに反対側へと 傾いている。
第8の発明にかかる振動搬送装置によれば 、第1のバネの振幅を大きくし、第2のバネの 幅を小さくすることで、搬送面上の物品を 定の方向へと移動(前進)させることができ 。他方、第1のバネの振幅を小さくして、第2 のバネの振幅を大きくすることで、所定の方 向とは反対方向へと移動(後進)させることが きる。よって、搬送面上の物品の前進及び 進が自在である。
しかも、上述したいずれの場合であって 、搬送面に垂直な方向についての振動成分 有する振動が生じるので、搬送面上の物品 ほぐしたり、ならしたりすることができる
第9の発明にかかる振動搬送装置は、第1 至第6の発明のいずれか一つにかかる振動搬 装置であって、搬送台は、物品が載せられ 搬送面を有する。第1及び第2のバネが振動 る方向はそれぞれ、搬送面に垂直な方向に して同じ方へと傾いている。
第9の発明にかかる振動搬送装置によれば 、搬送面に垂直な方向への振動を強くするこ とができるので、粘着性のある物品を搬送す る場合であっても、物品の搬送面への付着を 防止することができる。
本発明にかかる振動搬送装置によれば、 1及び第2の固有振動数が互いに異なるので 振動源によって第1及び第2のバネを同じ振動 数で振動させながら、その振動数を変化させ るだけで、第1及び第2のバネの振動の振幅及 位相差を変化させることができる。そして 第1及び第2のバネの振動の方向が互いに異 るので、これらの振動の振幅や位相差を変 させることで、搬送台の振動の方向及び振 を調節することができる。よって、搬送量 調節、及び物品の性状を考慮した搬送が可 である。
しかも、第1及び第2のバネをある振動数 振動させるだけで、所望の方向へと所望の 幅で搬送台を振動させることができるので 振動搬送装置の小型化、及び制御の簡略化 可能である。
11 搬送台
11a 搬送面
14 振動源
90 搬送面に垂直な方向
121~124 第1のバネ
131~134 第2のバネ
172 制御部
912,922,914,924 振動の方向
A 振幅
f 振動数
fc1 第1の固有振動数
fc2 第2の固有振動数
第1の実施の形態
1.振動搬送装置の構造
図1Aは、本実施の形態にかかる振動搬送装
1を概念的に示す図である。振動搬送装置1は
、菓子類、野菜類、加工食品等の物品を振動
させながら、搬送方向93へと搬送する装置で
って、搬送台11、第1のバネ121,122、第2のバ
131,132、振動源14、及び固定部15を備える。な
お以下では、鉛直方向90についての上側及び
側を、それぞれ単に「上側」及び「下側」
表現する。
<搬送台>
搬送台11は、上側の面を搬送面11aとして有
る。搬送面11aには、搬送の対象である物品
載せられる。
<第1及び第2のバネ>
第1のバネ121,122は、第1の固有振動数fc1にお
て共振するバネであって、搬送台11に振動
与える。第2のバネ131,132は、第1の固有振動
fc1とは異なる第2の固有振動数fc2において共
するバネであって、搬送台11に振動を与え
。以下、具体的に説明する。なお、図1Aでは
、第1のバネ121,122及び第2のバネ131,132のいず
にも、板バネを採用している。
第1のバネ121,122は、鉛直方向90に対して傾 いた方向911へと延びている。第2のバネ131,132 、鉛直方向90に対して方向911とは反対側へ 傾いた方向921へと延びている。なお、方向91 1と方向921とは交差している。以下、方向911 び方向921をそれぞれ、延在方向911及び延在 向921と称す。
第1のバネ121,122の上端部121a,122aは、搬送 11に固定された連結部161に連結されている。 第1のバネ121,122の下端部121b,122bはそれぞれ、 2のバネ131,132の上端部131a,132aに連結されて る。第2のバネ131,132の下端部131b,132bは、固定 部15に連結されている。
具体的に図1Aでは、上端部121a,122aは、ネ での連結部161への固定により、連結部161に 結されている。下端部121b及び上端部131aは、 ネジでの連結部162への固定により、互いに連 結されている。下端部122b及び上端部132aは、 ジでの連結部163への固定により、互いに連 されている。下端部131b,132bは、ネジでの固 部15への固定により、固定部15に連結されて いる。
なお、連結部161が搬送台11に固定されて ることに鑑みれば、上端部121a,122aは、同じ 結部161を介して搬送台11に連結されている、 と把握することができる。また、第2のバネ13 1,132はそれぞれ、第1のバネ121,122及び連結部16 1を介して搬送台11に連結されていると把握す ることができる。
上述した第1及び第2のバネの配設により 第1のバネ121,122については上端部121a,122aのそ れぞれが、下端部121b,122bを支点として、延在 方向911に垂直な方向912に沿って振動する。よ って、第1のバネ121,122は、方向912についての 動を搬送台11に与えることができる。
第2のバネ131,132については、上端部131a,132 aのそれぞれが、下端部131b,132bを支点として 延在方向921に垂直な方向922に沿って振動す 。よって、第2のバネ131,132はそれぞれ、第1 バネ121,122を介して、方向922についての振動 搬送台11に与えることができる。
第2のバネ131,132の延在方向921が、鉛直方 90に対して第1のバネ121、122の延在方向911と 反対側に傾いていることに鑑みれば、方向92 2を次のように把握することができる。つま 、方向922は、方向912とは異なる方向で、か 鉛直方向90に対して方向912とは反対側へと傾 いている(図1A)。
図1Aでは、連結部162,163同士は、連結部164 介して互いに連結されている。具体的には 連結部162,163はいずれも、同じ連結部164に固 定されている。これにより、第1及び第2のバ 121,131の振動と、第1及び第2のバネ122,132の振 動とが同調しやすく、以って搬送台11に対し 同じ振動を与えることができる。
<振動源>
振動源14は、互いに作用し合う電磁コイル14
1と可動鉄心142とを有する。具体的に電磁コ
ル141は、自身に交流が流れることで振動磁
を発生し、可動鉄心142を振動させる。そし
、電磁コイル141に流す交流の振幅と周波数
変化させることで、振動する可動鉄心142の
幅と振動数fを変化させることができる。印
する電流には、交流の他に、半波整流され
交流や、断続的な矩形波、インバータによ
て生成されるPWM(Pulse Width Modulation)波など
採用しても良い。
振動源14は、第1のバネ121,122及び第2のバ 131,132を振動させる。具体的には、振動源14 可動鉄心142が、連結部161を介して第1のバネ1 21,122に連結されている。これにより、可動鉄 心142の振動が、連結部161を介して第1のバネ12 1,122に伝達される。
そして、第1のバネ121,122に伝達された振 は、第1のバネ121,122のそれぞれに連結された 第2のバネ131,132にも伝達される。
よって、一つの振動源14によって、第1の ネ121,122及び第2のバネ131,132を同じ振動数fで 振動させることできる。
<変形例1>
上述した振動搬送装置1では、第1のバネ121,1
22及び第2のバネ131,132には板バネを採用した
、板バネ以外のバネを採用しても良い。ま
、複数の板バネを積層したものを採用して
良い。
<変形例2>
上述した振動搬送装置1では、第1のバネ121,1
22の下端部121b,122bのそれぞれが、第2のバネ131
,132の上端部131a,132aに連結部162,163を介して連
されているが、これに限らず他の態様で第1
のバネ121,122と第2のバネ131,132とをそれぞれ連
結しても良い。
また、第1のバネ121,122と第2のバネ131,132と を別々に、搬送台11や連結部161に連結しても い。
また、第1のバネ121,122の下端部121b,122bと 第2のバネ131,132の上端部131a,132aとが連結部164 に取り付けられる位置は、連結部164の幅方向 の同一位置(図1B参照)であっても、左右にオ セットされた位置(図1C参照)であっても良い なお、図1B及び図1Cは、図1Aに示す振動搬送 置1において物品の搬送方向下流側から見た 図である。
<変形例3>
上述した振動搬送装置1では、振動源14とし
、電磁コイル141及び可動鉄心142を採用した
、例えば圧電素子を採用しても良い。圧電
子を採用することで、振動源14を小型化す
ことができ、以って振動搬送装置1を小型化
ることができる。
2.第1及び第2のバネの特性
<振動数と振幅の関係>
図2は、振動数fと振幅Aとの関係を、第1のバ
ネ121,122についてはグラフ201で、第2のバネ131,
132についてはグラフ202で示す。
第1のバネ121,122では、振動数fが第1の固有 振動数fc1のときに、振幅Aが最大となる(グラ 201)。すなわち、振動数fが第1の固有振動数f c1のときには、第1のバネ121,122は共振した状 となる。
第1の固有振動数fc1での振幅Aの値は、振 源14から第1のバネ121,122に与えられる振動の 幅によって決まる。すなわち、振動源14で 動させる可動鉄心142の振幅を大きく(または 小さく)することで、第1の固有振動数fc1で 振幅Aの値を大きく(または、小さく)するこ ができる。
第2のバネ131,132では、振動数fが第2の固有 振動数fc2のときに、振幅Aが最大となる(グラ 202)。すなわち、振動数fが第2の固有振動数f c2のときには、第2のバネ131,132は共振した状 となる。
第2の固有振動数fc2での振幅Aの値は、振 源14から第2のバネ131,132に与えられる振動の 幅によって決まる。すなわち、振動源14で 動させる可動鉄心142の振幅を大きく(または 小さく)することで、第2の固有振動数fc2で 振幅Aの値を大きく(または、小さく)するこ ができる。
図2では、第1及び第2の固有振動数fc1,fc2が 互いに異なっており、第2の固有振動数fc2が 1の固有振動数fc1よりも大きい場合が示され いる。しかも図2では、グラフ201の高振動数 側とグラフ202の低振動数側とが、ある振動数 fで交わっている。
<振動数と初期位相との関係>
図3は、振動数fと初期位相φ0との関係を、
1のバネ121,122についてはグラフ301で、第2の
ネ131,132についてはグラフ302で示す。図3に示
される初期位相φ0は、図4に示されるように
動の方向912,922に沿って座標軸x1,x2を設定し
場合のものである。なお、座標軸x1,x2のそれ
ぞれの原点Oは、振動の中心の位置にある。
グラフ301からは、第1のバネ121、122につい て、振動数fが大きくなるに従って第1の固有 動数fc1の近傍で、初期位相φ0が0(deg)から-180 (deg)まで変化することがわかる。なお、振動 fが第1の固有振動数fc1のときには、初期位 φ0は-90(deg)である。
グラフ302からは、第2のバネ131,132につい 、振動数fが大きくなるに従って第2の固有振 動数fc2の近傍で、初期位相φ0が0(deg)から-180(d eg)まで変化することがわかる。なお、振動数 fが第2の固有振動数fc2のときには、初期位相 0は-90(deg)である。
そして、第1及び第2の固有振動数fc1,fc2が いに異なっているため、振動数fを変化させ るだけで、第1のバネ121,122が振動するときの 相と、第2のバネ131,132が振動するときの位 とを同じにしたり、異ならせたりすること できる。具体的に図3を用いて説明する。な 図3では、図2と同様に、第2の固有振動数fc2 第1の固有振動数fc1よりも大きい場合が示さ れている。
振動数fが振動数f1以下である領域R1(図3) は、第1のバネ121,122と第2のバネ131,132とは初 位相φ0(=0(deg))が同じになるので、同位相で 動する。なお、領域R1の下限の振動数f0では 、第1のバネ121,122の振幅A及び第2のバネ131,132 振幅Aのいずれもがほぼ0となる(図2)。
振動数fが振動数f1と振動数f3との間にあ 領域R2(図3)では、第1のバネ121、122と第2のバ 131,132とは、初期位相φ0が互いに異なるので 、異なる位相で振動する。すなわち、第1の ネ121,122が振動するときの位相と、第2のバネ 131,132が振動するときの位相との間に、位相 δφ0が生じる。具体的には、振動数fが振動 f1から大きくなるに従って、位相差δφ0の絶 値が0(deg)から、180(deg)またはその近傍まで きくなり、そして再び0(deg)となる。
振動数fが振動数f3以上である領域R3(図3) は、第1のバネ121,122と第2のバネ131,132とは初 位相φ0(=-180(deg))が同じになるので、同位相 振動する。なお、領域R3の上限の振動数f4で は、第1のバネ121,122の振幅A及び第2のバネ131,1 32の振幅Aのいずれもがほぼ0となる(図2)。
3.振動搬送装置の動作
上述した振動搬送装置1では、搬送台11には
第1のバネ121,122で生じる振動と、第2のバネ1
31,132で生じる振動とが与えられる。すなわち
、搬送台11には、方向912(座標軸x1)に沿った振
動と、方向922(座標軸x2)に沿った振動とを合
した振動(以下、「合成振動」という。)が与
えられる。以下、領域R1~R3(図3)ごとに、振動
送装置の動作について説明する。
<領域R1での振動>
領域R1で第1のバネ121,122及び第2のバネ131,132
振動させた場合について説明する。この場
、第1のバネ121,122及び第2のバネ131,132は、初
期位相φ0がいずれも0(deg)であり、同位相で振
動する(図3)。しかも、第1のバネ121,122の振幅A
が、第2のバネ131,132の振幅Aよりも著しく大き
くなる(図2)。
具体的に、振動数f1での、第1のバネ121,122 及び第2のバネ131,132の振動について、図5乃至 図7を用いて説明する。
図5は、時間とバネの変位との関係を、第 1のバネ121,122についてはグラフ501で、第2のバ ネ131,132についてはグラフ502で示す。なお、 5では、第1のバネ121,122の振動と、第2のバネ1 31,132の振動との関係を明確にすべく、座標軸 x1と座標軸x2とを重ねて示しており、後述す 図8及び図11でも同様である。また、第1のバ 121,122の振幅を符号A1で、第2のバネ131,132の 幅を符号A2で示しており、図8及び図11でも同 様である。
図6は、振動数f1での、第1のバネ121(122)の 動及び第2のバネ131(132)の振動を、それぞれ 動搬送装置1に模式的に示した図である。
図5及び図6に示すように、振動数f1では第 1のバネ121,122と第2のバネ131,132とは同位相(初 位相=0(deg))で振動するので、第1のバネ121,122 が座標軸x1の正の方向へと変位すると(実線ベ クトル601)、第2のバネ131,132も座標軸x2の正の 向へと変位する(実線ベクトル603)。なお、 線ベクトル601は、第1のバネ121,122の正の方向 への変位であって、変位量が最大のものを表 す(図5)。実線ベクトル603は、第2のバネ131,132 正の方向への変位であって、変位量が最大 ものを表す(図5)。
そして、第1のバネ121,122が座標軸x1の負の 方向へと変位すると(破線ベクトル602)、第2の バネ131,132も座標軸x2の負の方向へと変位する (破線ベクトル604)。なお、破線ベクトル602は 第1のバネ121,122の負の方向への変位であっ 、変位量が最大のものを表す(図5)。破線ベ トル604は、第2のバネ131,132の負の方向への変 位であって、変位量が最大のものを表す(図5) 。
図7は、振動数f1のときに搬送台11に与え れる合成振動を示す図である。図7では、か る合成振動の方向と振幅とが合成ベクトル7 01で示されている。合成ベクトル701は、第1の バネ121,122の振動に関する実線ベクトル601(図6 )と、第2のバネ131,132の振動に関する実線ベク トル603(図6)との合成であって、その方向が合 成振動の方向を表し、その大きさが合成振動 の振幅を表す。
そして合成ベクトル701は、搬送方向93へ 向かう成分ベクトルと、搬送面11aに垂直な 向94へと向かう成分ベクトルとを有する。こ れは、座標軸x1,x2(図6)において、振動数f1の きは、第1のバネ121,122と第2のバネ131,132とが 位相で振動し(図3)、かつ第1のバネ121,122の 幅が第2のバネ131,132の振幅よりも著しく大き い(図2)からである。
よって、振動数f1のときには、搬送面11a に載せられた物品を搬送方向93へと移動させ ることができる。しかも、搬送面11aに垂直な 方向94へと物品を振動させることできるので 物品をほぐしたり、ならしたりすることが きる。
合成振動の振幅(合成ベクトル701の大きさ )は、振動源14で生じる振動の振幅を変化させ ることで、変化させることができる。具体的 には、振動源14で振動させる可動鉄心142の振 を大きく(または小さく)して、振幅A1,A2(図5) を大きく(または小さく)することで、合成振 の振幅を大きく(または小さく)することが きる。後述する合成振動(図10及び図13)につ ても同様である。
<領域R2での振動>
領域R2で第1のバネ121,122及び第2のバネ131,132
振動させた場合について説明する。この場
、第1のバネ121,122及び第2のバネ131,132は、初
期位相φ0が互いに異なり、異なる位相で振動
する(図3)。しかも、第1のバネ121,122の振幅と
第2のバネ131,132の振幅とが、同程度となる(
2)。
具体的に、位相差δφ0の絶対値が180(deg)と なる振動数f2(図3)での、第1のバネ121,122及び 2のバネ131,132の振動について、図8乃至図10を 用いて説明する。
図8は、時間とバネの変位との関係を、第 1のバネ121,122についてはグラフ801で、第2のバ ネ131,132についてはグラフ802で示す。図9は、 動数f2での、第1のバネ121(122)の振動、及び 2のバネ131(132)の振動を、それぞれ振動搬送 置1に模式的に示した図である。
図8及び図9に示すように、振動数f2では第 1のバネ121,122と第2のバネ131,132とは逆位相(位 差δφ0の絶対値=180(deg))で振動するので、第1 のバネ121,122が座標軸x1の正の方向へと変位す ると(実線ベクトル901)、第2のバネ131,132は座 軸x2の負の方向へと変位する(実線ベクトル90 3)。なお、実線ベクトル901は、第1のバネ121,12 2の正の方向への変位であって、変位量が最 のものを表す(図8)。実線ベクトル903は、第2 バネ131,132の負の方向への変位であって、変 位量が最大のものを表す(図8)。
そして、第1のバネ121,122が座標軸x1の負の 方向へと変位すると(破線ベクトル902)、第2の バネ131,132は座標軸x2の正の方向へと変位する (破線ベクトル904)。なお、破線ベクトル902は 第1のバネ121,122の負の方向への変位であっ 、変位量が最大のものを表す(図8)。破線ベ トル904は、第2のバネ131,132の正の方向への変 位であって、変位量が最大のものを表す(図8) 。
図10は、振動数f2のときに搬送台11に与え れる合成振動を示す図である。図10では、 かる合成振動の方向と振幅とが合成ベクト 1001で示されている。合成ベクトル1001は、第 1のバネ121,122の振動に関する実線ベクトル901( 図9)と、第2のバネ131,132の振動に関する実線 クトル903(図9)との合成であって、その方向 合成振動の方向を表し、その大きさが合成 動の振幅を表す。
そして合成ベクトル1001は、搬送方向93へ 向かう成分ベクトルの大きさが、搬送面11a 垂直な方向94へと向かう成分ベクトルの大 さよりも支配的である。これは、座標軸x1,x2 (図9)において、振動数f2のときは、第1のバネ 121,122と第2のバネ131,132とが逆位相(位相差δφ0 の絶対値=180(deg))で振動し(図3)、かつ第1のバ 121,122の振幅と第2のバネ131,132の振幅とが同 度となる(図2)からである。
よって、振動数f2のときには振動数f1のと きよりも、搬送面11a上に載せられた物品の搬 送方向93への搬送量を増やすことができる。
<領域R3での振動>
領域R3で第1のバネ121,122及び第2のバネ131,132
振動させた場合について説明する。この場
、第1のバネ121,122及び第2のバネ131,132は、初
期位相φ0がいずれも-180(deg)であり、同位相で
振動する(図3)。しかも、第2のバネ131,132の振
Aが、第1のバネ121,122の振幅Aよりも著しく大
きくなる(図2)。
具体的に、振動数f3での、第1のバネ121,122 及び第2のバネ131,132の振動について、図11乃 図13を用いて説明する。
図11は、時間とバネの変位との関係を、 1のバネ121,122についてはグラフ1101で、第2の ネ131,132についてはグラフ1102で示す。図12は 、振動数f3での、第1のバネ121(122)の振動及び 2のバネ131(132)の振動を、それぞれ振動搬送 置1に模式的に示した図である。
図11及び図12に示すように、振動数f3では 1のバネ121,122と第2のバネ131,132とは同位相( 期位相=-180(deg))で振動しているので、第1の ネ121,122が座標軸x1の正の方向へと変位する (実線ベクトル1201)、第2のバネ131,132も座標軸 x2の正の方向へと変位する(実線ベクトル1203) なお、実線ベクトル1201は、第1のバネ121,122 正の方向への変位であって、変位量が最大 ものを表す(図11)。実線ベクトル1203は、第2 バネ131,132の正の方向への変位であって、変 位量が最大のものを表す(図11)。
そして、第1のバネ121,122が座標軸x1の負の 方向へと変位すると(破線ベクトル1202)、第2 バネ131,132も座標軸x2の負の方向へと変位す (破線ベクトル1204)。なお、破線ベクトル1202 、第1のバネ121,122の負の方向への変位であ て、変位量が最大のものを表す(図11)。破線 クトル1204は、第2のバネ131,132の負の方向へ 変位であって、変位量が最大のものを表す( 図11)。
図13は、振動数f3のときに搬送台11に与え れる合成振動を示す図である。図13では、 かる合成振動の方向と振幅とが合成ベクト 1301で示されている。合成ベクトル1301は、第 1のバネ121,122の振動に関する実線ベクトル1201 (図12)と、第2のバネ131,132の振動に関する実線 ベクトル1203(図12)との合成であって、その方 が合成振動の方向を表し、その大きさが合 振動の振幅を表す。
そして合成ベクトル1301は、搬送方向93と 反対方向へと向かう成分ベクトルを有する これは、座標軸x1,x2(図12)において、振動数f 3のときは、第1のバネ121,122と第2のバネ131,132 が同位相で振動し(図3)、かつ第2のバネ131,13 2の振幅が第1のバネ121,122の振幅よりも著しく 大きい(図2)からである。
よって、振動数f3のときには、搬送面11a に載せられた物品を搬送方向93とは反対方向 へと移動させることができ、以って搬送方向 93において、搬送面11a上の物品の前進及び後 が自在である。
しかも、搬送を停止する際の停止直前に いて、物品を移動させる方向を、それまで 品を移動させていた方向とは逆の方向に制 することができる。これにより、搬送を停 した際に、物品が惰性で移動するのを防止 ることができる。よって、振動搬送装置1に 、物品が惰性で移動するのを防止するための ゲートを取り付ける必要がなく、以って振動 搬送装置1を簡略化することができる。
4.振動搬送装置の制御
上述したように、振動源の振動数fを変える
ことで、第1のバネ121,122及び第2のバネ131,132
振幅A及び位相差φ0を調節することができ、
って搬送台11に与える振動(合成振動)の方向
及び振幅を変えることができる。
そこで、搬送台11に与える振動(合成振動) の方向及び振幅に基づいて、振動源14で生じ 振動の振幅及び振動数fを制御する。これに より、所望の方向に所望の振幅で搬送台11を 動させることができる。
振動源14で生じる振動の振幅及び振動数f 、例えば次のように制御する。すなわち、 動源14の電磁コイル141に流す電流の振幅及 周波数を制御する。具体的に図14を用いて説 明する。
図14は、上述した制御を概念的に示すブ ック図である。振動搬送装置1は、インバー 171及び制御部172を更に備える。なお、図14 は、振動搬送装置1のうち、インバータ171、 御部172及び電磁コイル141が示されている。
インバータ171は、電源から入力された電 i1を、所望の振幅及び所望の周波数を有す 電流i2に変換して出力し、電流i2を電磁コイ 141に与える。
制御部172は、搬送台11の振動の方向及び 幅と、かかる方向及び振幅で搬送台11を振動 させるために振動源14で生ずべき振動の振幅 び振動数fとの関係を表すテーブルを有する 。
制御部172には、ある方向へとある振幅で 送台11を振動させるために、方向に関する 令として振動方向指令S1が入力され、振幅に 関する指令として振幅指令S2が入力される。 御部172は、上記テーブルに基づいて、入力 れた振動方向指令S1及び振幅指令S2から、振 動源14で生ずべき振動の振幅と振動数fとを導 き出す。
そして、制御部172は、導き出した振幅及 振動数fで振動源14を振動させるべく、振動 14に与える電流i2を計算し、インバータ171に 入力される電流i1が電流i2に変換されるよう 、インバータ171を制御する。
5.振動搬送装置の特徴
<振動搬送装置に関して>
上述した振動搬送装置1によれば、第1及び
2の固有振動数fc1,fc2が互いに異なるので、振
動源14によって第1のバネ121,122及び第2のバネ1
31,132を同じ振動数fで振動させながら、その
動数fを変化させるだけで、第1のバネ121,122
び第2のバネ131,132の振幅A及び位相差δφ0を変
化させることができる。
そして、第1のバネ121,122の振動の方向912( 標軸x1)と、第2のバネ131,132の振動の方向922( 標軸x2)とは、鉛直方向90に対して互いに反 側に傾き、互いに交差している。このため これらの振動の振幅Aや位相差δφ0を変化さ ることで、搬送台11に与える振動の方向及び 振幅を調節することができる。よって、搬送 量の調節、及び物品の性状を考慮した搬送が 可能である。
具体的には、同位相(位相差δφ0=0(deg))で 振動を選択することで、物品をほぐしたり ならしたりしつつ、搬送方向93へと搬送する ことができる。他方、逆位相(位相差δφ0の絶 対値=180(deg)での振動を選択することで、物品 の搬送方向93への搬送量を増やすことができ 。また、搬送面11aに載せられた物品の搬送 ついて、搬送方向93について前進と後進と 選択的に実行することができる。
しかも、第1のバネ121,122及び第2のバネ131, 132をある振動数fで振動させるだけで、所望 方向へと所望の振動数で搬送台11を振動させ ることができるので、振動搬送装置の小型化 、及び制御の簡略化が可能である。
<第1及び第2のバネの特性に関して>
第1のバネ121,122についての振動数fと振幅Aと
の関係を表す曲線(図2ではグラフ201)と、第2
バネ131,132についての振動数fと振幅Aとの関
を表す曲線(図2ではグラフ202)とは、図2に示
れるようにある振動数fにおいて交わってい
ることが好ましい。
なぜなら、第1のバネ121,122及び第2のバネ1 31,132に与える振動数fを変化させることで、 1のバネ121,122の振幅A1及び第2のバネ131,132の 幅A2を変化させつつ、位相差δφ0を0°(同位相 )と180°(逆位相)の間で連続的に変化させるこ ができるからである。これにより、搬送台1 1の振動(合成振動)の方向及び振幅を連続的に 変化させることができ、以って搬送台11の振 (合成振動)の方向及び振幅の微調整が可能 ある。
第2の実施の形態
1.振動搬送装置の構造
図15は、本実施の形態にかかる振動搬送装
1Aを概念的に示す図である。振動搬送装置1A
、搬送台11、第1のバネ123,124、第2のバネ133,1
34、振動源14(図示せず)、及び固定部15を備え
。
本実施の形態では、第1のバネ123,124及び 2のバネ133,134の配置が、第1の実施の形態1と なる。以下、第1のバネ123,124及び第2のバネ1 33,134の配置について、具体的に説明する。な お、他の構成要素については、第1の実施の 態と同様であるので、説明を省略する。
第1のバネ123,124及び第2のバネ133,134のそれ ぞれの特性についても、第1の実施の形態で 明した第1のバネ121,122及び第2のバネ131,132(図 2及び図3)と同様であるので、説明を省略する 。なお、本実施の形態では初期位相φ0として 、図16に示されるように振動の方向914,924に沿 って座標軸x3,x4を設定した場合のものを採用 ている。
<第1及び第2のバネの配置>
第1のバネ123,124は、鉛直方向90に対して傾い
た方向913へと延びている。第2のバネ133,134は
鉛直方向90に対して方向913と同じ方へと傾
た方向923へと延びている。なお、方向913と
向923とは交差している。以下、方向913及び
向923をそれぞれ、延在方向913及び延在方向92
3と称す。
第1のバネ123,124の上端部123a,124aは、搬送 11に固定された連結部161に連結されている。 第1のバネ123,124の下端部123b,124bはそれぞれ、 2のバネ133,134の上端部133a,134aに連結されて る。第2のバネ133,134の下端部133b,134bは、固定 部15に連結されている。
上述した第1及び第2のバネの配設により 第1のバネ123,124については上端部123a,124aのそ れぞれが、下端部123b,124bを支点として、延在 方向913に垂直な方向914に沿って振動する。よ って、第1のバネ123,124は、方向914についての 動を搬送台11に与えることができる。
第2のバネ133,134については、上端部133a,134 aのそれぞれが、下端部133b,134bを支点として 延在方向923に垂直な方向924に沿って振動す 。よって、第2のバネ133,134はそれぞれ、第1 バネ123,124を介して、方向924についての振動 搬送台11に与えることができる。
第2のバネ133,134の延在方向923が、鉛直方 90に対して第1のバネ123,124の延在方向913と同 方に傾き、かつそれらの向きが異なること 鑑みれば、方向924を次のように把握するこ ができる。つまり、方向924は、方向923とは なる方向で、かつ鉛直方向90に対して方向92 3と同じ方に傾いている(図15)。
<変形例>
上述した振動搬送装置1Aでは、第1のバネ123,
124の下端部123b,124bのそれぞれが、第2のバネ13
3,134の上端部133a,134aに連結されているが、こ
に限らず他の態様で第1のバネ123,124と第2の
ネ133,134とをそれぞれ連結しても良い。
また、第1のバネ123,124と第2のバネ133,134と を別々に、搬送台11や連結部161に連結しても い。
また、第1の実施形態と同様、第1のバネ12 3,124の下端部123b,124bと、第2のバネ133,134の上 部133a,134aとが連結部164に取り付けられる位 は、連結部164の幅方向の同一位置(図1B参照) あっても、左右にオフセットされた位置(図 1C参照)であっても良い。
2.振動搬送装置の動作
<領域R1での振動>
領域R1で第1のバネ123,124及び第2のバネ133,134
振動させた場合について説明する。この場
、第1のバネ123,124及び第2のバネ133,134は、初
期位相φ0がいずれも0(deg)であり、同位相で振
動する(図3)。しかも、第1のバネ123,124の振幅A
が、第2のバネ133,134の振幅Aよりも著しく大き
くなる(図2)。
具体的に、振動数f1での、第1のバネ123,124 及び第2のバネ133,134の振動について、図17乃 図19を用いて説明する。
図17は、時間とバネの変位との関係を、 1のバネ123,124についてはグラフ511で、第2の ネ133,134についてはグラフ512で示す。なお、 17では、第1のバネ123,124の振動と、第2のバ 133,134の振動との関係を明確にすべく、座標 x3と座標軸x4とを重ねて示しており、後述す る図20及び図23でも同様である。また、第1の ネ123,124の振幅を符号A1で、第2のバネ133,134 振幅を符号A2で示しており、図20及び図23で 同様である。
図18は、振動数f1での、第1のバネ123(124)の 振動及び第2のバネ133(134)の振動を、それぞれ 振動搬送装置1Aに模式的に示した図である。
図17及び図18に示すように、振動数f1では 1のバネ123,124と第2のバネ133,134とは同位相( 期位相=0(deg))で振動するので、第1のバネ123,1 24が座標軸x3の正の方向へと変位すると(実線 クトル611)、第2のバネ133,134も座標軸x4の正 方向へと変位する(実線ベクトル613)。なお、 実線ベクトル611は、第1のバネ123,124の正の方 への変位であって、変位量が最大のものを す(図17)。実線ベクトル613は、第2のバネ133,1 34の正の方向への変位であって、変位量が最 のものを表す(図17)。
そして、第1のバネ123,124が座標軸x3の負の 方向へと変位すると(破線ベクトル612)、第2の バネ133,134も座標軸x4の負の方向へと変位する (破線ベクトル614)。なお、破線ベクトル612は 第1のバネ123,124の負の方向への変位であっ 、変位量が最大のものを表す(図17)。破線ベ トル614は、第2のバネ133,134の負の方向への 位であって、変位量が最大のものを表す(図1 7)。
図19は、振動数f1のときに搬送台11に与え れる合成振動を示す図である。図19では、 かる合成振動の方向と振幅とが合成ベクト 711で示されている。合成ベクトル711は、第1 バネ123,124の振動に関する実線ベクトル611( 18)と、第2のバネ133,134の振動に関する実線ベ クトル613(図18)との合成であって、その方向 合成振動の方向を表し、その大きさが合成 動の振幅を表す。
そして合成ベクトル711は、搬送方向93へ 向かう成分ベクトルと、搬送面11aに垂直な 向94へと向かう成分ベクトルとを有する。こ れは、座標軸x3,x4(図18)において、振動数f1の きは、第1のバネ123,124と第2のバネ133,134とが 同位相で振動し(図3)、かつ第1のバネ123,124の 幅が第2のバネ133,134の振幅よりも著しく大 い(図2)からである。
よって、振動数f1のときには、搬送面11a に載せられた物品を搬送方向93へと移動させ ることができる。しかも、搬送面11aに垂直な 方向94へと物品を振動させることできるので 物品をほぐしたり、ならしたりすることが きる。
合成振動の振幅(合成ベクトル711の大きさ )は、振動源14で生じる振動の振幅を変化させ ることで、変化させることができる。具体的 には、振動源14で振動させる可動鉄心142の振 を大きく(または小さく)して、振幅A1,A2(図17 )を大きく(または小さく)することで、合成振 動の振幅を大きく(または小さく)することが きる。後述する合成振動(図22及び図25)につ ても同様である。
<領域R2での振動>
領域R2で第1のバネ123,124及び第2のバネ133,134
振動させた場合について説明する。この場
、第1のバネ123,124及び第2のバネ133,134は、初
期位相φ0が互いに異なり、異なる位相で振動
する(図3)。しかも、第1のバネ123,124の振幅と
第2のバネ133,134の振幅とが、同程度となる(
2)。
具体的に、位相差δφ0の絶対値が180(deg)と なる振動数f2(図3)での、第1のバネ121,122及び 2のバネ131,132の振動について、図20乃至図22 用いて説明する。
図20は、時間とバネの変位との関係を、 1のバネ123,124についてはグラフ811で、第2の ネ133,134についてはグラフ812で示す。図21は 振動数f2での、第1のバネ123(124)の振動、及び 第2のバネ133(134)の振動を、それぞれ振動搬送 装置1Aに模式的に示した図である。
図20及び図21に示すように、振動数f2では 1のバネ123,124と第2のバネ133,134とは逆位相( 相差δφ0の絶対値=180(deg))で振動するので、 1のバネ123,124が座標軸x3の正の方向へと変位 ると(実線ベクトル911)、第2のバネ133,134は座 標軸x4の負の方向へと変位する(実線ベクトル 913)。なお、実線ベクトル911は、第1のバネ123, 124の正の方向への変位であって、変位量が最 大のものを表す(図20)。実線ベクトル913は、 2のバネ133,134の負の方向への変位であって、 変位量が最大のものを表す(図20)。
そして、第1のバネ123,124が座標軸x3の負の 方向へと変位すると(破線ベクトル912)、第2の バネ133,134は座標軸x4の正の方向へと変位する (破線ベクトル914)。なお、破線ベクトル912は 第1のバネ123,124の負の方向への変位であっ 、変位量が最大のものを表す(図20)。破線ベ トル914は、第2のバネ133,134の正の方向への 位であって、変位量が最大のものを表す(図2 0)。
図22は、振動数f2のときに搬送台11に与え れる合成振動を示す図である。図20では、 かる合成振動の方向と振幅とが合成ベクト 1011で示されている。合成ベクトル1011は、第 1のバネ123,124の振動に関する実線ベクトル911( 図21)と、第2のバネ133,134の振動に関する実線 クトル913(図21)との合成であって、その方向 が合成振動の方向を表し、その大きさが合成 振動の振幅を表す。
そして合成ベクトル1011は、搬送面11aに垂 直な方向94へと向かう成分ベクトルの大きさ 、搬送方向93へと向かう成分ベクトルの大 さよりも支配的である。これは、座標軸x3,x4 (図21)において、振動数f2のときは、第1のバ 123,124と第2のバネ133,134とが逆位相(位相差δφ 0の絶対値=180(deg))で振動し(図3)、かつ第1のバ ネ123,124の振幅と第2のバネ133,134の振幅とが同 程度となる(図2)からである。
よって、振動数f2のときには振動数f1のと きよりも、搬送面11a上に載せられた物品をほ ぐしたり、ならしたりすることができる。し かも、搬送面11aに垂直な方向94への振動が強 ので、粘着性のある物品を搬送する場合で っても、物品の搬送面11aへの付着を防止す ことができる。
<領域R3での振動>
領域R3で第1のバネ123,124及び第2のバネ133,134
振動させた場合について説明する。この場
、第1のバネ123,124及び第2のバネ133,134は、初
期位相φ0がいずれも-180(deg)であり、同位相で
振動する(図3)。しかも、第2のバネ133,134の振
Aが、第1のバネ123,124の振幅Aよりも著しく大
きくなる(図2)。
具体的に、振動数f3での、第1のバネ123,124 及び第2のバネ133,134の振動について、図23乃 図25を用いて説明する。
図23は、時間とバネの変位との関係を、 1のバネ123,124についてはグラフ1111で、第2の ネ133,134についてはグラフ1112で示す。図24は 、振動数f3での、第1のバネ123(124)の振動及び 2のバネ133(134)の振動を、それぞれ振動搬送 置1Aに模式的に示した図である。
図23及び図24に示すように、振動数f3では 1のバネ123,124と第2のバネ133,134とは同位相( 期位相=-180(deg))で振動しているので、第1の ネ123,124が座標軸x3の正の方向へと変位する (実線ベクトル1211)、第2のバネ133,134も座標軸 x4の正の方向へと変位する(実線ベクトル1213) なお、実線ベクトル1211は、第1のバネ123,124 正の方向への変位であって、変位量が最大 ものを表す(図23)。実線ベクトル1213は、第2 バネ133,134の正の方向への変位であって、変 位量が最大のものを表す(図23)。
そして、第1のバネ123,124が座標軸x3の負の 方向へと変位すると(破線ベクトル1212)、第2 バネ133,134も座標軸x4の負の方向へと変位す (破線ベクトル1214)。なお、破線ベクトル1212 、第1のバネ123,124の負の方向への変位であ て、変位量が最大のものを表す(図23)。破線 クトル1214は、第2のバネ133,134の負の方向へ 変位であって、変位量が最大のものを表す( 図23)。
図25は、振動数f3のときに搬送台11に与え れる合成振動を示す図である。図25では、 かる合成振動の方向と振幅とが合成ベクト 1311で示されている。合成ベクトル1311は、第 1のバネ123,124の振動に関する実線ベクトル1211 (図24)と、第2のバネ133,134の振動に関する実線 ベクトル1213(図24)との合成であって、その方 が合成振動の方向を表し、その大きさが合 振動の振幅を表す。
そして合成ベクトル1311は、領域R1での合 ベクトル711(図19)に比べて、搬送方向93へと かう成分ベクトルの大きさが大きい。これ 、座標軸x3,x4(図24)において、振動数f3のと は、第1のバネ123,124と第2のバネ133,134とが同 相で振動し(図3)、かつ第2のバネ133,134の振 が第1のバネ123,124の振幅よりも著しく大きい (図2)からである。
よって、振動数f3のときには、搬送面11a に載せられた物品を搬送方向93への搬送量を 増やすことができる。
3.振動搬送装置の制御
本実施の形態においても、第1の実施の形態
と同様に、振動源の振動数fを変えることで
第1のバネ123,124及び第2のバネ133,134の振幅A及
び位相差φ0を調節することができ、以って搬
送台11に与える振動(合成振動)の方向及び振
を変えることができる。
4.振動搬送装置の特徴
上述した振動搬送装置1Aによれば、第1及び
2の固有振動数fc1,fc2が互いに異なるので、
動源14によって第1のバネ123,124及び第2のバネ
133,134を同じ振動数fで振動させながら、その
動数fを変化させるだけで、第1のバネ123,124
び第2のバネ133,134の振幅A及び位相差δφ0を
化させることができる。
そして、第1のバネ123,124の振動の方向914( 標軸x3)と、第2のバネ133,134の振動の方向924( 標軸x4)とは、鉛直方向90に対して同じ方へ 傾き、互いに交差している。このため、こ らの振動の振幅Aや位相差δφ0を変化させる とで、搬送台11に与える振動の方向及び振幅 を調節することができる。よって、搬送量の 調節、及び物品の性状を考慮した搬送が可能 である。
具体的には、同位相(位相差δφ0=0(deg))で 振動を選択することで、物品の搬送方向93へ の搬送量を増やすことができる。他方、逆位 相(位相差δφ0の絶対値=180(deg)での振動を選択 することで、粘着性のある物品を搬送する場 合であっても、搬送面11aへの物品の付着を防 止することができる。
しかも、第1のバネ123,124及び第2のバネ133, 134をある振動数fで振動させるだけで、所望 方向へと所望の振動数で搬送台11を振動させ ることができるので、振動搬送装置の小型化 、及び制御の簡略化が可能である。
図26は、第1の実施の形態にかかる振動搬 装置1を適用することができる自動計量機2 概念的に示す図である。自動計量機2は、分 テーブル21、振動搬送装置1、プールホッパ2 3、計量ホッパ24、及び加振器25を備える。な 、図26では、物品を符号Pで示し、物品の流 を実線矢印で示している。
分散テーブル21は、傘状を呈し、傘の先 上に向けて配設されている。分散テーブル21 は、中心付近が加振器25によって支持されて り、加振器25の駆動によって振動する。こ により、分散テーブル21の上面に載せられた 物品Pは、放射状に分散する。
振動搬送装置1は、分散テーブル21の周り 複数、配置されている。分散テーブル21で 散された物品Pは、振動搬送装置1に載せられ る。そして、振動搬送装置1上の物品Pは、振 搬送装置1の振動によってプールホッパ23の へと移動する。
プールホッパ23は複数あって、振動搬送 置1のそれぞれに対応して一つずつ配設され いる。プールホッパ23には、対応する振動 送装置1から物品Pが少量ずつ投入される。そ して、プールホッパ23は、物品Pを一時的に貯 留し、これを計量ホッパ24に投入する。
計量ホッパ24は複数あって、プールホッ 23のそれぞれに対応して一つずつ配設されて いる。計量ホッパ24は、対応するプールホッ 23から投入された物品Pの重量を測定する。
物品Pの総重量が所定値になるように、複 数の計量ホッパ24のそれぞれの測定値(物品の 重量)を、選択して組み合わせる。そして、 択された測定値を示している計量ホッパ24か らのみ、物品を排出して、これらを集合させ る。なお、組み合わせの決定は、例えば組み 合わせ演算によって行うことができる。
なお、第2の実施の形態にかかる振動搬送 装置1Aについても、上述したのと同様に自動 量機2に適用することができる。
Next Patent: ABRASIVES
