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Title:
VULCANIZED RUBBER COMPOSITION
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2020/175344
Kind Code:
A1
Abstract:
This invention provides a vulcanized rubber composition which contains a compound represented by formula (I) and a vulcanized rubber, and in which the content of the compound represented by formula (I) is 0.00005 to 5 wt% in relation to the entire vulcanized rubber composition (the groups in formula (I) are as defined in the description).

Inventors:
KAMIMOTO NATSUYO (JP)
HARA TAKESHI (JP)
NOJIMA SHIKI (JP)
Application Number:
PCT/JP2020/006962
Publication Date:
September 03, 2020
Filing Date:
February 21, 2020
Export Citation:
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Assignee:
SUMITOMO CHEMICAL CO (JP)
International Classes:
B60C1/00; C08K5/372; C08K5/378; C08L21/00
Domestic Patent References:
WO2013164912A12013-11-07
WO2006057343A12006-06-01
WO2001016227A12001-03-08
Foreign References:
JPH0468042A1992-03-03
JP2016030762A2016-03-07
US3510443A1970-05-05
US3341491A1967-09-12
JP2010018716A2010-01-28
JP2004500471W
JPS6323942A1988-02-01
JP2009138148A2009-06-25
JP2004091505A2004-03-25
JP2000190704A2000-07-11
JP2006328310A2006-12-07
JP2009040898A2009-02-26
JP2006249361A2006-09-21
JP2019034798A2019-03-07
Other References:
GOMU KOGYO BINRAN: "Rubber Industry Handbook", 20 January 1994, THE SOCIETY OF RUBBER SCIENCE AND TECHNOLOGY, pages: 446 - 449
Attorney, Agent or Firm:
TAKASHIMA, Hajime (JP)
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Claims:
\¥02020/175344 70 卩(:171? 2020 /006962

請求の範囲

[請求項 1] 式 ( 丨 )

[化 1]

[式中、

X13は、 窒素原子または〇一[¾ を表し、

X33は、 窒素原子または

X53は、 窒素原子または

X1% X33および X53の少なくとも一つは、 窒素原子であり、 並 びに

それぞれ独立に、 水素原子、 ハロゲン 原子、 置換基を有していてもよい〇ぃ18アルキル基、 置換基を有し ていてもよい〇 3 0シクロアルキル基、 置換基を有していてもよい 〇6-18アリール基、 置換基を有していてもよい〇7-20アラルキル基 、 カルボキシ基、 置換基を有していてもよい〇卜18アルコキシーカ ルボニル基、 置換基を有していてもよい〇3-10シクロアルキルオキ シーカルボニル基、 置換基を有していてもよい〇 6 8アリールオキ シーカルボニル基、 置換基を有していてもよい〇7-20アラルキルオ キシーカルボニル基、 置換基を有していてもよいカルバモイル基、 ヒ ドロキシ基、 置換基を有していてもよい〇ぃ18アルコキシ基、 置換 基を有していてもよい 03 〇シクロアルキルオキシ基、 置換基を有 していてもよい〇 6 8アリールオキシ基、 置換基を有していてもよ い〇7-20アラルキルオキシ基、 置換基を有していてもよい 0】 8ア ルキルーカルボニルオキシ基、 置換基を有していてもよい 〇シ クロアルキルーカルボニルオキシ基、 置換基を有していてもよい \¥02020/175344 71 卩(:171?2020/006962

8アリールーカルボニルオキシ基、 置換基を有していてもよい〇7_ 20アラルキルーカルボニルオキシ基、 置換基を有していてもよいア ミノ基、 またはニトロ基を表す。 ]

で示される化合物と、 加硫ゴムとを含み、

式 (丨) で示される化合物の含有量が、 加硫ゴム組成物全体に対し て〇. 00005〜 5重量%である加硫ゴム組成物。

[請求項 2] が、 それぞれ独立に、 水素原子、 置換基を 有していてもよい〇卜18アルキル基、 カルボキシ基、 置換基を有し ていてもよい〇】 8アルコキシーカルボニル基、 または二トロ基で ある請求項 1 に記載の加硫ゴム組成物。

[請求項 3] X 13および X33が、 共に窒素原子であり、

X53が、 であり、

および が、 それぞれ独立に、 置換基を有していてもよい 〇! 8アルキル基であり、 並びに

が、 水素原子である請求項 1 に記載の加硫ゴム組成物。

[請求項 4] さらに、 式 (丨 丨) :

[式中、

X 115は、 窒素原子または〇一[^ を表し、

X315は、 窒素原子または

X515は、 窒素原子または〇一[¾ を表し、

X1。は、 窒素原子または〇一[¾ を表し、

X3。は、 窒素原子または〇一[¾3。を表し、

X5。は、 窒素原子または〇一[¾5。を表し、 \¥02020/175344 72 卩(:171? 2020 /006962

X1 \ 乂3\ 乂5\ X1。、 X3。および X5。のうち少なくとも一つ は、 窒素原子であり、 並びに

それぞれ 独立に、 水素原子、 ハロゲン原子、 置換基を有していてもよい〇ぃ1 8アルキル基、 置換基を有していてもよい〇3-10シクロアルキル基、 置換基を有していてもよい〇 6 8アリール基、 置換基を有していて もよい〇7-20アラルキル基、 カルボキシ基、 置換基を有していても よい 0】 8アルコキシーカルボニル基、 置換基を有していてもよい (33 〇シクロアルキルオキシーカルボニル基、 置換基を有していて もよい〇 6 _】 8アリールオキシーカルボニル基、 置換基を有していて もよい〇7-20アラルキルオキシーカルボニル基、 置換基を有してい てもよいカルバモイル基、 ヒドロキシ基、 置換基を有していてもよい 〇ぃ アルコキシ基、 置換基を有していてもよい 〇シクロアル キルオキシ基、 置換基を有していてもよい〇6-18アリールオキシ基 、 置換基を有していてもよい〇7-20アラルキルオキシ基、 置換基を 有していてもよい 0】 8アルキルーカルボニルオキシ基、 置換基を 有していてもよい 03 〇シクロアルキルーカルボニルオキシ基、 置 換基を有していてもよい〇6 8アリールーカルボニルオキシ基、 置 換基を有していてもよい〇7-20アラルキルーカルボニルオキシ基、 置換基を有していてもよいアミノ基、 またはニトロ基を表す。 ] で示される化合物を、 加硫ゴム組成物全体に対して〇. 0001〜 1 . 〇重量%の含有量で含む請求項 1〜 3のいずれか一項に記載の加硫 ゴム組成物。

[請求項 5] それぞれ 独立に、 水素原子、 置換基を有していてもよい〇卜18アルキル基、 カルボキシ基、 置換基を有していてもよい 0卜】 8アルコキシーカル ボニル基、 または二トロ基である請求項 4に記載の加硫ゴム組成物。

[請求項 6] X1 \ 乂3\ X および X3。が、 共に窒素原子であり、 \¥0 2020/175344 73 卩(:17 2020 /006962

X 5 が、 であり、

であり、

。および [¾ 6。が、 それぞれ独立に、 置換基を有し ていてもよい 並びに

および 5。が、 共に水素原子である請求項 4に記載の加硫ゴ ム組成物。

[請求項 7] 請求項 1〜 6のいずれか一項に記載の加硫ゴム組成物を含むタイヤ

Description:
\¥0 2020/175344 1 卩(:17 2020 /006962

明 細 書

発明の名称 : 加硫ゴム組成物

技術分野

[0001 ] 本発明は、 加硫ゴム組成物に関する。

背景技術

[0002] 加硫ゴム組成物は、 様々な分野 (例えばタイヤ) で使用されており、 その 物性を改善するために様々な技術が提案され ている。 例えば、 特許文献 1 に は、 加硫ゴム組成物の硬さ安定化 (詳しくは、 加硫ゴム組成物の老化による 硬さ増大の抑制) を達成するために、 ピリミジン誘導体 (特に、 2 , 2 -ビ ス (4 , 6 -ジメチルピリミジル) ジスルフイ ド) を使用することが記載さ れている。

先行技術文献

特許文献

[0003] 特許文献 1 :特表 2 0 0 4— 5 0 0 4 7 1号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0004] 加硫ゴム組成物が使用される分野の中でも、 タイヤ分野が重要である。 夕 イヤにおいて耐摩耗性は重要な性能のひとつ であり、 タイヤに使用される加 硫ゴム組成物の耐摩耗性を向上させることが 求められている。 本発明はこの ような事情に着目してなされたものであって 、 その目的は、 耐摩耗性に優れ た加硫ゴム組成物を提供することにある。

課題を解決するための手段

[0005] 上記目的を達成し得る本発明は、 以下の通りである。

[ 1 ] 式 (丨) :

[0006] \¥02020/175344 2 卩(:171?2020/006962

[化 1]

[0007] [式中、

X 13 は、 窒素原子または〇一[¾ 13 を表し、

X 33 は、 窒素原子または を表し、

X 53 は、 窒素原子または を表し、

X 1 % X 33 およびX 53 の少なくとも一つは、 窒素原子であり、 並びに は、 それぞれ独立に、 水素原子、 ハロゲン原子、 置 換基を有していてもよい 置換基を有していてもよい〇 3 _ 1 0 シクロアルキル基、 置換基を有していてもよい 0 6-18 アリール基、 置換基 を有していてもよい〇 7-20 アラルキル基、 カルボキシ基、 置換基を有してい てもよい〇】 8 アルコキシーカルボニル基、 置換基を有していてもよい〇 3 _ !。シクロアルキルオキシーカルボニル基、 置換基を有していてもよい アリールオキシーカルボニル基、 置換基を有していてもよい〇 7-20 アラルキ ルオキシーカルボニル基、 置換基を有していてもよいカルバモイル基、 ヒド ロキシ基、 置換基を有していてもよい〇卜 18 アルコキシ基、 置換基を有して いてもよい〇 3 0 シクロアルキルオキシ基、 置換基を有していてもよい〇 6 _ ! 8 アリールオキシ基、 置換基を有していてもよい〇 7-20 アラルキルオキシ基 、 置換基を有していてもよい〇ぃ 18 アルキルーカルボニルオキシ基、 置換基 を有していてもよい〇 3 〇シクロアルキルーカルボニルオキシ基、 置換基を 有していてもよい 0 6 8 アリールーカルボニルオキシ基、 置換基を有してい てもよい〇 7-20 アラルキルーカルボニルオキシ基、 置換基を有していてもよ いアミノ基、 またはニトロ基を表す。 ]

で示される化合物と、 加硫ゴムとを含み、

式 (丨) で示される化合物の含有量が、 加硫ゴム組成物全体に対して〇. \¥02020/175344 3 卩(:171?2020/006962

00005〜 5重量%である加硫ゴム組成物。

[0008] [2] X 1 % X 33 および X 53 の 1個または 2個が、 窒素原子である前記

[ 1] に記載の加硫ゴム組成物。

[0009] [3] それぞれ独立に、 水素原子、 置換基を 有していてもよい〇卜 18 アルキル基、 カルボキシ基、 置換基を有していても よい〇】 8 アルコキシーカルボニル基、 またはニトロ基である前記 [1] ま たは [2] に記載の加硫ゴム組成物。

[4] 置換基を有していてもよい〇ぃ 18 アルキル基が、 ハロゲン原子を 有していてもよい〇ぃ 12 アルキル基であり、 より好ましくはハロゲン原子を 有していてもよい〇 1 -6 アルキル基であり、 さらに好ましくはハロゲン原子を 有していてもよい〇 1 -3 アルキル基である前記 [3] に記載の加硫ゴム組成物

[5] 置換基を有していてもよい 0】 8 アルコキシーカルボニル基が、

〇! 2 アルコキシーカルボニル基であり、 より好ましくは〇卜】 2 アルコキシ —カルボニル基である前記 [3] または [4] に記載の加硫ゴム組成物。

[0010] [6] 式 (丨) で示される化合物が、

X 13 および X 33 が、 共に窒素原子であり、 X 53 が、 並び に が、 それぞれ独立に、 水素原子、 置換基を有していてもよい〇! _ 18 アルキル基またはニトロ基である化合物 (丨 3) 、

X 13 が、 窒素原子であり、 X 33 が、

あり、 および が、 それぞれ独立に、 水素原子、 置換基を有してい て (丨 13) 、 並びに X 53 が、 窒素原子で あり、 並びに および それぞれ独立に、 水素原子、 置換基を有していてもよい〇ぃ 18 アルキル基または二トロ基である化合物 (

I 〇)

からなる群から選ばれる少なくとも一つであ る前記 [1] に記載の加硫ゴム 組成物。 \¥02020/175344 4 卩(:171?2020/006962

[0011] [7] 化合物 (丨 3) において、 それぞれ独立に、 水素 原子または置換基を有していてもよい に 記載の加硫ゴム組成物。

[8] 化合物 (丨 3) において、 および それぞれ独立に、 置換基を有していてもよい〇卜 18 アルキル基であり、 並びに 53 が、 水素原 子である前記 [6] に記載の加硫ゴム組成物。

[0012] [9] 化合物 (丨 匕) において、 3 、 および それぞれ独 立に、 水素原子または置換基を有していてもよい〇 卜 18 アルキル基であり、 より好ましくは、 共に水素原子である前記 [6] 〜 [8] のいずれか一つに 記載の加硫ゴム組成物。

[1 0] 化合物 (丨 匕) において、 が、 水素原子またはニトロ基で ある前記 [6] 〜 [9] のいずれか一つに記載の加硫ゴム組成物。

[0013] [1 1] 化合物 (丨 〇) において、 および そ れぞれ独立に、 水素原子または置換基を有していてもよい〇 ぃ 18 アルキル基 であり、 より好ましくは、 共に水素原子である前記 [6] 〜 [1 0] のいず れか一つに記載の加硫ゴム組成物。

[0014] [1 2] X 13 および X 33 が、 共に窒素原子であり、

であり、

それぞれ独立に、 置換基を有していてもよい〇卜^ア ルキル基であり、 並びに

が、 水素原子である前記 [1] に記載の加硫ゴム組成物。

[0015] [1 3] 置換基を有していてもよい〇ぃ 18 アルキル基が、 〇!_ 18 アルキ ル基であり、 より好ましくは アルキル基であり、 さらに好ましくは〇 1 _ 6 アルキル基であり、 特に好ましくは<3 1 -3 アルキル基である前記 [3] 〜 [ 1 2] のいずれか一つに記載の加硫ゴム組成物。

[0016] [1 4] 式 (丨) で示される化合物が、 下記式 (丨 3 _ 1) 〜式 ( I 〇

- 1) :

[0017] \¥02020/175344 5 卩(:171?2020/006962

[化 2]

(13-1) (13-2) (11>1 ) (1!>2) (1〇-1)

[0018] のいずれかで示される化合物からなる群から 選ばれる少なくとも一つであり 、 好ましくは上記式 (丨 3- 1) で示される化合物である前記 [ 1] に記載 の加硫ゴム組成物。

[0019] [1 5] 式 ( I) で示される化合物の含有量が、 加硫ゴム組成物全体に 対して、 〇. 00008重量%以上、 より好ましくは〇. 0001 0重量% 以上、 さらに好ましくは〇. 001 0重量%以上、 特に好ましくは 0. 01 0重量%以上である前記 [1] 〜 [1 4] のいずれか一つに記載の加硫ゴム 組成物。

[1 6] 式 (丨) で示される化合物の含有量が、 加硫ゴム組成物全体に 対して、 3重量%以下、 より好ましくは 1重量%以下である前記 [ 1] 〜 [ 1 5] のいずれか一つに記載の加硫ゴム組成物。

[0020] [1 7] さらに、 式 ( I I) :

[0021] [化 3]

[0022] [式中、

X 115 は、 窒素原子または〇一[^ を表し、

X 315 は、 窒素原子または を表し、

X 515 は、 窒素原子または〇一[¾ を表し、

X 1 。は、 窒素原子または〇一[¾ を表し、

X 3 。は、 窒素原子または〇一[¾ 3 。を表し、 \¥02020/175344 6 卩(:171?2020/006962

X 5 。は、 窒素原子または を表し、

X 1 \ 乂 3 \ 乂 5 \ X 1 。、 X 3 。および X 5 。の少なくとも一つは、 窒素原 子であり、 並びに

それぞれ独立に 、 水素原子、 ハロゲン原子、 置換基を有していてもよい〇ぃ 18 アルキル基、 置換基を有していてもよい〇 3 〇シクロアルキル基、 置換基を有していても よい〇 6-18 アリール基、 置換基を有していてもよい〇 7-20 アラルキル基、 力 ルボキシ基、 置換基を有していてもよい 0】 8 アルコキシーカルボニル基、 置換基を有していてもよい〇 3-10 シクロアルキルオキシーカルボニル基、 置 換基を有していてもよい〇 6 8 アリールオキシーカルボニル基、 置換基を有 していてもよい〇 7-20 アラルキルオキシーカルボニル基、 置換基を有してい てもよいカルバモイル基、 ヒドロキシ基、 置換基を有していてもよい〇卜 18 アルコキシ基、 置換基を有していてもよい〇 3 〇シクロアルキルオキシ基、 置換基を有していてもよい〇 6 8 アリールオキシ基、 置換基を有していても よい〇 7-20 アラルキルオキシ基、 置換基を有していてもよい 0】 8 アルキル -カルボニルオキシ基、 置換基を有していてもよい〇 3 〇シクロアルキルー カルボニルオキシ基、 置換基を有していてもよい 0 6 -】 8 アリールーカルボニ ルオキシ基、 置換基を有していてもよい〇 7-20 アラルキルーカルボニルオキ シ基、 置換基を有していてもよいアミノ基、 またはニトロ基を表す。 ] で示される化合物を、 加硫ゴム組成物全体に対して〇. 0001〜 1. 0重 量%の含有量で含む前記 [1] 〜 [1 6] のいずれか一つに記載の加硫ゴム 組成物。

[0023] [1 8] X 1 \ 乂 3 \ 乂 5 \ X 1 。、 X 3 。および X 5 。の 1個以上 5個以 下が、 窒素原子である前記 [1 7] に記載の加硫ゴム組成物。

[0024] [1 9] および X 1 。が、 共に窒素原子であるか、 または乂 115 が、 〇 であり、 且つ X が、 〇一[^。である前記 [1 7] または [1 8] に 記載の加硫ゴム組成物。

[20] [¾ および[¾ 1 。が、 同じものである前記 [1 9] に記載の加硫 \¥02020/175344 7 卩(:171?2020/006962

ゴム組成物。

[0025] [2 1] 共に窒素原子であるか、 または乂 が、 〇 であり、 且つ X 3。が、 〇一[¾ 3 。である前記 [1 7] 〜 [20] のいず れか一つに記載の加硫ゴム組成物。

[22] および 。が、 同じものである前記 [2 1] に記載の加硫 ゴム組成物。

[0026] [23] および X 5 。が、 共に窒素原子であるか、 または乂 515 が、 〇 である前記 [1 7] 〜 [22] のいず れか一つに記載の加硫ゴム組成物。

[24] [¾ および[¾5。が、 同じものである前記 [23] に記載の加硫 ゴム組成物。

[0027] [25] および 並びに 。が、 それ ぞれ独立に、 水素原子、 置換基を有していてもよい〇卜 18 アルキル基、 カル ボキシ基、 置換基を有していてもよい〇ぃ 18 アルコキシーカルボニル基、 ま たはニトロ基である前記 [1 7] 〜 [24] のいずれか一つに記載の加硫ゴ ム組成物。

[26] 置換基を有していてもよい〇ぃ 18 アルキル基が、 ハロゲン原子 を有していてもよい〇ぃ 12 アルキル基であり、 より好ましくはハロゲン原子 を有していてもよい〇 1 -6 アルキル基であり、 さらに好ましくはハロゲン原子 を有していてもよい 0^ 3 アルキル基である前記 [25] に記載の加硫ゴム組 成物。

[27] 置換基を有していてもよい

、 置換基を有していてもよい〇ぃ 12 アルコキシーカルボニル基であり、 より 好ましくは〇】 2 アルコキシーカルボニル基である前記 [25] または [2 6] に記載の加硫ゴム組成物。

[0028] [28] 式 (丨 丨) で示される化合物が、

X 1 \ 乂 3 \ X 1 。および X 3 。が、 共に窒素原子であり、 乂 515 が、 1 3 であり、 X 5 。が、 であり、 並びに および \¥02020/175344 8 卩(:171?2020/006962

、 それぞれ独立に、 水素原子、 置換基を有していてもよい〇卜 18 アルキル基 またはニトロ基である化合物 (丨 丨 8) 、

X 115 および X が、 共に窒素原子であり、 X 315 が、 〇_[¾ であり、 乂 5 匕 が、 であり、 X 3 。が、 であり、 並びに および が、 それぞれ独立に、 水素原子、 置換基 を有していてもよい〇】 8 アルキル基またはニトロ基である化合物 (丨 丨 匕 ) 、 並びに

X 113 が、 〇一[¾ 115 であり、 X 315 が、 〇一[¾ 315 であり、 X 1 。が、 〇一[^。 であり、 X 3 。が、 であり、 X 5 および X 5 。が、 共に窒素原子であり 、 並びに および それ それ独立に、 水素原子、 置換基を有していてもよい〇ぃ 18 アルキル基または 二トロ基である化合物 (丨 丨 〇)

からなる群から選ばれる少なくとも一つであ る前記 [ 1 7] に記載の加硫ゴ ム組成物。

[0029] [29] 化合物 ( I I 3) において、 および

それぞれ独立に、 水素原子または置換基を有していてもよい〇 ぃ 18 アルキル 基である前記 [28] に記載の加硫ゴム組成物。

[30] 化合物 (丨 丨 3) において、 15 、 および それぞれ独立に、 置換基を有していてもよい 8 アルキル基であり、 並び に および が、 共に水素原子である前記 [28] に記載の加硫ゴム組 成物。

[0030] [3 1] 化合物 (丨 丨 匕) において、 15 15 、 。、 。お それぞれ独立に、 水素原子または置換基を有していてもよい〇 1 _ 18 アルキル基であり、 より好ましくは、 共に水素原子である前記 [28] 〜 [30] のいずれか一つに記載の加硫ゴム組成物。

[32] 化合物 (丨 丨 匕) において、 および 水素原子また はニトロ基である前記 [28] 〜 [3 1] のいずれか一つに記載の加硫ゴム 組成物。 \¥02020/175344 9 卩(:171?2020/006962

[0031] [33] 化合物 ( I I 〇) において、

3 。、 および は、 それぞれ独立に、 水素原子または置換基を有して いてもよい〇卜 18 アルキル基であり、 より好ましくは、 共に水素原子である 前記 [28] 〜 [32] のいずれか一つに記載の加硫ゴム組成物。

[0032] [34] XI \ 乂3\ 乂1。および乂3。が、 共に窒素原子であり、

X 5 が、 であり、 が、 それぞれ独立に、 置換基を有していても よい〇】 8 アルキル基であり、 並びに

および が、 共に水素原子である前記 [ 1 7] に記載の加硫ゴム組 成物。

[0033] [35] 置換基を有していてもよい〇ぃ 18 アルキル基が、 〇ぃ 18 アルキ ル基であり、 より好ましくは〇】 2 アルキル基であり、 さらに好ましくは〇 1 _ 6 アルキル基であり、 特に好ましくは <3 1 3 アルキル基である前記 [1 7] 〜 [34] のいずれか一つに記載の加硫ゴム組成物。

[0034] [36] 式 (丨 丨) で示される化合物が、 下記式 (丨 丨 〜式 (

I I 〇 - 1) :

[0035] [化 4]

[0036] のいずれかで示される化合物からなる群から 選ばれる少なくとも一つであり 、 好ましくは上記式 (丨 丨 3— 1) で示される化合物である前記 [1 7] に 記載の加硫ゴム組成物。 \¥02020/175344 10 卩(:171?2020/006962

[0037] [37] 式 ( I I) で示される化合物の含有量が、 加硫ゴム組成物全体 に対して、 〇. 0001重量%以上、 より好ましくは〇. 0002重量%以 上、 さらに好ましくは〇. 0005重量%以上、 特に好ましくは〇. 001 0重量%以上である前記 [1 7] 〜 [36] のいずれか一つに記載の加硫ゴ ム組成物。

[38] 式 ( I I) で示される化合物の含有量が、 加硫ゴム組成物全体 に対して、 1. 〇重量%以下、 より好ましくは〇. 5重量%以下、 さらに好 ましくは〇. 3重量%以下、 特に好ましくは〇. 2重量%以下、 最も好まし くは〇. 1重量%以下である前記 [ 1 7] 〜 [37] のいずれか一つに記載 の加硫ゴム組成物。

[0038] [39] 加硫ゴムが、 硫黄成分によって架橋されたゴム成分である 前記

[1] 〜 [38] のいずれか一つに記載の加硫ゴム組成物。

[0039] [40] 硫黄成分の量が、 ゴム成分 1 00重量部あたり、 〇. 1〜 1 0 重量部、 より好ましくは〇. 1〜 7重量部、 さらに好ましくは〇. 1〜 4重 量部である前記 [39] に記載の加硫ゴム組成物。

[0040] [4 1] ゴム成分が、 ジェン系ゴムを含む前記 [39] または [40] に記載の加硫ゴム組成物。

[42] ゴム成分中のジェン系ゴムの量が、 50〜 1 00重量%、 より 好ましくは 70〜 1 00重量%、 さらに好ましくは 80〜 1 00重量%、 最 も好ましくは 1 0〇重量%である前記 [4 1] に記載の加硫ゴム組成物。

[0041] [43] ゴム成分が、 スチレン · ブタジェン共重合ゴムを含む前記 [3

9] または [40] に記載の加硫ゴム組成物。

[44] ゴム成分中のスチレン · ブタジェン共重合ゴムの量が、 50〜 1 00重量%、 より好ましくは 70〜 1 00重量%、 さらに好ましくは 80 〜 1 00重量%である前記 [43] に記載の加硫ゴム組成物。

[0042] [45] ゴム成分が、 スチレン · ブタジェン共重合ゴムおよびブタジェ ンゴムを含む前記 [39] または [40] に記載の加硫ゴム組成物。

[46] ゴム成分中のスチレン · ブタジェン共重合ゴムおよびブタジェ \¥02020/175344 11 卩(:171? 2020 /006962

ンゴムの合計量が、 50〜 1 00重量%、 より好ましくは 70〜 1 00重量 %、 さらに好ましくは 80〜 1 00重量%、 最も好ましくは 1 00重量%で ある前記 [45] に記載の加硫ゴム組成物。

[47] ブタジエンゴムの量とスチレン · ブタジエン共重合ゴムの量と の重量比 (ブタジエンゴムの量/スチレン · ブタジエン共重合ゴムの量) が 、 5/95〜 50/50、 より好ましくは 1 0/90〜 40/60、 さらに 好ましくは 20/80〜 40/60である前記 [45] または [46] に記 載の加硫ゴム組成物。

[0043] [48] ゴム成分が、 スチレン · ブタジエン共重合ゴムおよび天然ゴム を含む前記 [39] または [40] に記載の加硫ゴム組成物。

[49] ゴム成分中のスチレン · ブタジエン共重合ゴムおよび天然ゴム の合計量が、 50〜 1 00重量%、 より好ましくは 70〜 1 00重量%、 さ らに好ましくは 80〜 1 00重量%、 最も好ましくは 1 00重量%である前 記 [48] に記載の加硫ゴム組成物。

[50] 天然ゴムの量とスチレン · ブタジエン共重合ゴムの量との重量 比 (天然ゴムの量/スチレン · ブタジエン共重合ゴムの量) が、 5/95〜

50/50、 より好ましくは 1 0/90〜 40/60、 さらに好ましくは 2 0/80〜 40/60である前記 [48] または [49] に記載の加硫ゴム 組成物。

[0044] [5 1] 加硫ゴム組成物が、 さらにシリカを含む前記 [39] 〜 [50

] のいずれか一つに記載の加硫ゴム組成物。

[52] シリカの巳巳丁比表面積が、 20〜 400012/ 9、 より好まし くは 20〜 350 2/ 9 、 さらに好ましくは 20〜 300 2/ 9 である前 記 [5 1] に記載の加硫ゴム組成物。

[53] シリカの量が、 ゴム成分 1 00重量部あたり、 1 0〜 1 20重 量部、 より好ましくは 20〜 1 20重量部、 さらに好ましくは 30〜 1 20 重量部、 最も好ましくは 50〜 1 00重量部である前記 [5 1] または [5 2] に記載の加硫ゴム組成物。 \¥02020/175344 12 卩(:171?2020/006962

[0045] [54] 加硫ゴム組成物が、 さらに力ーボンブラックを含む前記 [5 1

] 〜 [53] のいずれか一つに記載の加硫ゴム組成物。

[55] 力ーボンブラックの巳巳丁比表面積が、 1 0〜 1 30〇1 2 / 9 、 より好ましくは 20〜 1 30^ 2 /9. さらに好ましくは

9である前記 [54] に記載の加硫ゴム組成物。

[56] 力ーボンブラックの量が、 ゴム成分 1 00重量部あたり、 1〜 1 20重量部、 より好ましくは 1〜 1 00重量部、 さらに好ましくは 1〜 6 〇重量部、 最も好ましくは 1〜 30重量部である前記 [54] または [55 ] に記載の加硫ゴム組成物。

[57] 力ーボンブラックの量とシリカの量との重量 比 (力ーボンブラ ックの量/シリカの量) が、 1 / 1 20〜 1 / 1、 より好ましくは 1 / 1 2 〇〜 3/5、 さらに好ましくは 1 /1 20〜 1 /2、 最も好ましくは 1 /1 00〜 1 /5である前記 [54] 〜 [56] のいずれか一つに記載の加硫ゴ ム組成物。

[0046] [58] 前記 [1] 〜 [57] のいずれか一つに記載の加硫ゴム組成物 を含むタイヤ。

発明の効果

[0047] 本発明によれば、 耐摩耗性に優れた加硫ゴム組成物を得ること ができる。 発明を実施するための形態

[0048] 式 ( I) で示される化合物 (以下 「化合物 (丨) 」 と略称することがある ) を含有する加硫ゴム組成物は、 化合物 (丨) 、 ゴム成分および硫黄成分、 並びに必要に応じて他の成分 (例えば、 シリカ、 力ーボンブラック) を混練 し、 得られたゴム組成物を加熱することによって 製造することができる。 前 記混練または加熱中に、 化合物 (丨) とゴム成分および/または他の成分と が反応して別の化合物が形成されることによ り、 化合物 (丨) は消費される と考えられる。 そのため、 化合物 (丨) を用いたとしても、 得られる加硫ゴ ム組成物は、 所定量の化合物 (丨) を含有しないことがある。 この点、 本発 明者らが鋭意検討を重ねた結果、 所定量の化合物 (丨) を含有する加硫ゴム \¥02020/175344 13 卩(:171?2020/006962

組成物は、 優れた耐摩耗性を示すことを見出した。

[0049] 以下、 本発明を順に説明する。 なお、 以下では、 「式 (丨) で示される化 合物」 と同様に、 「式 (丨 丨) で示される化合物」 を 「化合物 (丨 丨) 」 と 略称することがある。 他の式で示される化合物等も同様に略称する ことがあ る。 また、 後述の例示、 好ましい記載等は、 これらが互いに矛盾しない限り 、 組み合わせることができる。

[0050] <定義>

まず、 本明細書中で用いられる各置換基等の定義に ついて、 順に説明する

「0 x 1 」 とは、 炭素数が X以上 V以下 (Xおよび Vは数を表す) を意味す る。

[0051 ] ハロゲン原子としては、 例えば、 フッ素原子、 塩素原子、 臭素原子、 ヨウ 素原子が挙げられる。

[0052] アルキル基は、 直鎖状または分枝鎖状のいずれでもよい。 アルキル基の炭 素数は、 例えば 1〜 1 8である。 アルキル基としては、 例えば、 メチル基、 エチル基、 プロピル基、 イソプロピル基、 プチル基、 イソプチル基、 3 6 0 —ブチル基、 6 「 1:—プチル基、 ペンチル基、 イソペンチル基、 ネオペン チル基、 1 —エチルプロピル基、 ヘキシル基、 イソヘキシル基、 1 , 1 —ジ メチルプチル基、 2 , 2—ジメチルプチル基、 3 , 3—ジメチルプチル基、

2—エチルプチル基、 ヘプチル基、 オクチル基、 ノニル基、 デシル基、 ウン デシル基、 ドデシル基、 トリデシル基、 テトラデシル基、 ペンタデシル基、 へキサデシル基、 ヘプタデシル基、 オクタデシル基が挙げられる。

[0053] アルキル基は置換基を有していてもよい。 アルキル基を一部分として含む 他の基 (例えばアルコキシ基) も同様に置換基を有していてもよい。 アルキ ル基 (例えば<3 ! 8 アルキル基) および一部分としてアルキル基 (例えば〇! _ 1 8 アルキル基) を含む他の基が有し得る置換基としては、 例えば、 以下のも のが挙げられる :

(1) ハロゲン原子、 \¥02020/175344 14 卩(:17 2020 /006962

(2) シクロアルキル基 (好ましくは 0 3-8 シクロアルキル基) 、

(3) アルコキシ基 (好ましくは

(4) シクロアルキルオキシ基 (好ましくは 0 3-8 シクロアルキルオキシ基)

(5) アリールオキシ基 (好ましくは〇 6-14 アリールオキシ基) 、

(6) アラルキルオキシ基 (好ましくは〇 7-16 アラルキルオキシ基) 、

(7) 置換基を有していてもよいアミノ基。

[0054] シクロアルキル基の炭素数は、 例えば 3〜 1 0である。 シクロアルキル基 としては、 例えば、 シクロプロピル基、 シクロブチル基、 シクロペンチル基 、 シクロヘキシル基、 シクロへプチル基、 シクロオクチル基、 ビシクロ [2 . 2. 1 ] ヘプチル基、 ビシクロ [2. 2. 2] オクチル基、 ビシクロ [3 . 2. 1 ] オクチル基、 アダマンチル基が挙げられる。

[0055] アリール基の炭素数は、 例えば 6〜 1 8である。 アリール基としては、 例 えば、 フエニル基、 1 —ナフチル基、 2—ナフチル基、 1 —アントリル基、

2 -アントリル基、 9 -アントリル基が挙げられる。

[0056] アラルキル基の炭素数は、 例えば 7〜 20である。 アラルキル基としては 、 例えば、 ベンジル基、 フエネチル基、 ナフチルメチル基、 フエニルプロピ ル基が挙げられる。

[0057] シクロアルキル基、 アリール基およびアラルキル基は、 いずれも置換基を 有していてもよい。 シクロアルキル基等を一部分として含む他の 基 (例えば シクロアルキルオキシ基等) も同様に置換基を有していてもよい。 シクロア ルキル基 (例えば<3 3 ! 。シクロアルキル基) 、 アリール基 (例えば<3 6-18 ア リール基) およびアラルキル基 (例えば<3 7-20 アラルキル基) 、 並びにこれ らの基を一部分として含む他の基が有し得る 置換基としては、 例えば、 以下 のものが挙げられる :

(1) ハロゲン原子、

(2) アルキル基 (好ましくは<3 1 -6 アルキル基) 、

(3) シクロアルキル基 (好ましくは<3 3-8 シクロアルキル基) 、 \¥02020/175344 15 卩(:171?2020/006962

(4) アリール基 (好ましくは〇 6-14 アリール基) 、

(5) アラルキル基 (好ましくは <3 7-16 アラルキル基) 、

(6) アルコキシ基 (好ましくは〇 1 -6 アルコキシ基) 、

(7) シクロアルキルオキシ基 (好ましくは〇 3-8 シクロアルキルオキシ基)

(8) アリールオキシ基 (好ましくは〇 6-14 アリールオキシ基) 、

(9) アラルキルオキシ基 (好ましくは〇 7-16 アラルキルオキシ基) 、

(1 0) 置換基を有していてもよいアミノ基。

[0058] アルコキシ基 (即ち、 アルキルオキシ基) の一部であるアルキル基の説明 は、 上述の通りである。 後述する基の一部であるアルキル基の説明も 同様で ある。 アルコキシ基としては、 例えば、 メ トキシ基、 エトキシ基、 プロポキ シ基、 イソプロポキシ基、 ブトキシ基、 イソブトキシ基、 36〇 -ブトキシ 基、 I 6 「 ーブトキシ基、 ペンチルオキシ基、 ヘキシルオキシ基が挙げら れる。

[0059] シクロアルキルオキシ基の一部であるシクロ アルキル基の説明は、 上述の 通りである。 後述する基の一部であるシクロアルキル基の 説明も同様である 。 シクロアルキルオキシ基としては、 例えば、 シクロプロピルオキシ基、 シ クロプチルオキシ基、 シクロペンチルオキシ基、 シクロヘキシルオキシ基、 シクロへプチルオキシ基、 シクロオクチルオキシ基が挙げられる。

[0060] アリールオキシ基の一部であるアリール基の 説明は、 上述の通りである。

後述する基の一部であるアリール基の説明も 同様である。 アリールオキシ基 としては、 例えば、 フエニルオキシ基、 1 -ナフチルオキシ基、 2 -ナフチ ルオキシ基が挙げられる。

[0061] アラルキルオキシ基の一部であるアラルキル 基の説明は、 上述の通りであ る。 後述する基の一部であるアラルキル基の説明 も同様である。 アラルキル オキシ基としては、 例えば、 ベンジルオキシ基、 フエネチルオキシ基、 ナフ チルメチルオキシ基、 フエニルプロピルオキシ基が挙げられる。

[0062] アルキルーカルボニルオキシ基としては、 例えば、 アセチルオキシ基、 プ \¥02020/175344 16 卩(:171?2020/006962

ロパノイルオキシ基、 ブタノイルオキシ基、 2 -メチルプロパノイルオキシ 基、 ペンタノイルオキシ基、 3 -メチルブタノイルオキシ基、 2 -メチルブ タノイルオキシ基、 2 , 2 -ジメチルプロパノイルオキシ基、 へキサノイル オキシ基、 ヘプタノイルオキシ基が挙げられる。 なお、 「〇ぃ 1 8 アルキルー カルボニルオキシ基」 との記載は、 この基の一部であるアルキル基の炭素数 が 1〜 1 8であることを表す。 他の記載も同様の意味である。

[0063] シクロアルキルーカルボニルオキシ基として は、 例えば、 シクロプロピル —カルボニルオキシ基、 シクロブチルーカルボニルオキシ基、 シクロペンチ ルーカルボニルオキシ基、 シクロヘキシルーカルボニルオキシ基、 シクロへ プチルーカルボニルオキシ基、 シクロオクチルーカルボニルオキシ基が挙げ られる。

[0064] アリールーカルボニルオキシ基としては、 例えば、 ベンゾイルオキシ基、

1 —ナフトイルオキシ基、 2—ナフトイルオキシ基が挙げられる。

[0065] アラルキルーカルボニルオキシ基としては、 例えば、 フエニルアセチルオ キシ基、 フエニルプロピオニルオキシ基が挙げられる 。

[0066] アルコキシーカルボニル基としては、 例えば、 メ トキシカルボニル基、 エ トキシカルボニル基、 プロポキシカルボニル基、 イソプロポキシカルボニル 基、 ブトキシカルボニル基、 イソブトキシカルボニル基、 3 6〇—ブトキシ カルボニル基、 ㊀ ーブトキシカルボニル基、 ペンチルオキシカルボニ ル基、 ヘキシルオキシカルボニル基が挙げられる。

[0067] シクロアルキルオキシーカルボニル基として は、 例えば、 シクロプロピル オキシカルボニル基、 シクロブチルオキシカルボニル基、 シクロペンチルオ キシカルボニル基、 シクロヘキシルオキシカルボニル基、 シクロへプチルオ キシカルボニル基、 シクロオクチルオキシカルボニル基が挙げら れる。

[0068] アリールオキシーカルボニル基としては、 例えば、 フエニルオキシカルボ ニル基、 1 —ナフチルオキシカルボニル基、 2—ナフチルオキシカルボニル 基が挙げられる。

[0069] アラルキルオキシーカルボニル基としては、 例えば、 ベンジルオキシカル \¥02020/175344 17 卩(:171?2020/006962

ボニル基、 フエネチルオキシカルボニル基、 ナフチルメチルオキシカルボニ ル基、 フエニルプロピルオキシカルボニル基が挙げ られる。

[0070] 置換基を有していてもよいカルバモイル基と しては、 例えば、 置換基を有 していてもよいアルキル基、 置換基を有していてもよいシクロアルキル基 、 置換基を有していてもよいアリール基、 および置換基を有していてもよいア ラルキル基から選ばれる 1 または 2個の置換基を有していてもよいカルバモ イル基が挙げられる。

[0071 ] 置換基を有していてもよいカルバモイル基の 好適な例としては、 以下のも のが挙げられる :

( 1) カルバモイル基、

(2) モノーまたはジー (アルキル) カルバモイル基 (前記アルキルは、 置 換基を有していてもよい) (例、 メチルカルバモイル基、 エチルカルバモイ ル基、 ジメチルカルバモイル基、 ジエチルカルバモイル基、 1\!—エチルー —メチルカルバモイル基) 、

(3) モノーまたはジー (シクロアルキル) カルバモイル基 (前記シクロア ルキルは、 置換基を有していてもよい) (例、 シクロプロピルカルバモイル 基、 シクロヘキシルカルバモイル基) 、

(4) モノーまたはジー (アリール) カルバモイル基 (前記アリールは、 置 換基を有していてもよい) (例、 フエニルカルバモイル基) 、

(5) モノーまたはジー (アラルキル) カルバモイル基 (前記アラルキルは 、 置換基を有していてもよい) (例、 ベンジルカルバモイル基、 フエネチル カルバモイル基) 。

ここで、 「モノーまたはジー (アルキル) カルバモイル基 (前記アルキル は、 置換基を有していてもよい) 」 とは、 モノ (アルキル) カルバモイル基

(前記アルキルは、 置換基を有していてもよい) またはジ (アルキル) カル バモイル基 (前記アルキルは、 置換基を有していてもよい) を表す。 また、

「モノ (アルキル) カルバモイル基 (前記アルキルは、 置換基を有していて もよい) 」 とは、 置換基を有していてもよいアルキル基 1個を有するカルバ \¥0 2020/175344 18 卩(:171? 2020 /006962

モイル基を表し、 「ジ (アルキル) カルバモイル基 (前記アルキルは、 置換 基を有していてもよい) 」 とは、 置換基を有していてもよいアルキル基 2個 を有するカルバモイル基を表す。 モノーまたはジーの表記の意味は他も同様 である。

[0072] 置換基を有していてもよいアミノ基としては 、 例えば、 置換基を有してい てもよいアルキル基、 置換基を有していてもよいシクロアルキル基 、 置換基 を有していてもよいアリール基、 置換基を有していてもよいアラルキル基、 置換基を有していてもよいアルキルーカルボ ニル基、 置換基を有していても よいシクロアルキルーカルボニル基、 置換基を有していてもよいアリールー カルボニル基、 および置換基を有していてもよいアラルキル ーカルボニル基 から選ばれる 1 または 2個の置換基を有していてもよいアミノ基が げられ る。

[0073] 置換基を有していてもよいアミノ基の好適な 例としては、 以下のものが挙 げられる :

( 1) アミノ基、

(2) モノーまたはジー (アルキル) アミノ基 (前記アルキルは、 置換基を 有していてもよい) (例、 メチルアミノ基、 トリフルオロメチルアミノ基、 ジメチルアミノ基、 エチルアミノ基、 ジエチルアミノ基、 プロピルアミノ基 、 ジブチルアミノ基) 、

(3) モノーまたはジー (シクロアルキル) アミノ基 (前記シクロアルキル は、 置換基を有していてもよい) (例、 シクロプロピルアミノ基、 シクロへ キシルアミノ基) 、

(4) モノーまたはジー (アリール) アミノ基 (前記アリールは、 置換基を 有していてもよい) (例、 フエニルアミノ基) 、

(5) モノーまたはジー (アラルキル) アミノ基 (前記アラルキルは、 置換 基を有していてもよい) (例、 ベンジルアミノ基、 ジベンジルアミノ基) 、

(6) モノーまたはジー (アルキルーカルボニル) アミノ基 (前記アルキル —カルボニルは、 置換基を有していてもよい) (例、 アセチルアミノ基、 プ \¥0 2020/175344 19 卩(:17 2020 /006962

ロピオニルアミノ基) 、

(7) モノーまたはジー (シクロアルキルーカルボニル) アミノ基 (前記シ クロアルキルーカルボニルは、 置換基を有していてもよい) (例、 シクロプ ロピルカルボニルアミノ基、 シクロヘキシルカルボニルアミノ基) 、

(8) モノーまたはジー (アリールーカルボニル) アミノ基 (前記アリール —カルボニルは、 置換基を有していてもよい) (例、 ベンゾイルアミノ基)

(9) モノーまたはジー (アラルキルーカルボニル) アミノ基 (前記アラル キルーカルボニルは、 置換基を有していてもよい) (例、 ベンジルカルボニ ルアミノ基) 。

ここで、 「モノーまたはジー (アルキル) アミノ基 (前記アルキルは、 置 換基を有していてもよい) 」 とは、 モノ (アルキル) アミノ基 (前記アルキ ルは、 置換基を有していてもよい) またはジ (アルキル) アミノ基 (前記ア ルキルは、 置換基を有していてもよい) を表す。 また、 「モノ (アルキル) アミノ基 (前記アルキルは、 置換基を有していてもよい) 」 とは、 置換基を 有していてもよいアルキル基 1個を有するアミノ基を表し、 「ジ (アルキル ) アミノ基 (前記アルキルは、 置換基を有していてもよい) 」 とは、 置換基 を有していてもよいアルキル基 2個を有するアミノ基を表す。 モノーまたは ジーの表記の意味は他も同様である。

[0074] <式 (丨) で示される化合物>

本発明の加硫ゴム組成物は、 式 (丨) :

[0075] [化 5]

)=\ 38

/)— SH (I)

[0076] で示される化合物を所定量で含むことを特徴 の一つとする。 化合物 (丨) は 、 1種のみを使用してもよく、 2種以上を併用してもよい。 \¥02020/175344 20 卩(:171? 2020 /006962

[0077] X I は、 窒素原子または 乂 は、 窒素原子または

33 を表し、 X 53 は、 窒素原子または〇一[¾ 5 3 を表す。 但し、 乂 1 \ 乂 およ び乂 の少なくとも一つは、 窒素原子である。 X I% 乂3 3 および乂 の】個 または 2個が窒素原子であることが好ましい。

[0078] は、 それぞれ独立に、 水素原子、 ハロゲン原子、 置 換基を有していてもよい 置換基を有していてもよい〇 3 _ 1 0 シクロアルキル基、 置換基を有していてもよい〇 6-18 アリール基、 置換基 を有していてもよい〇 7-20 アラルキル基、 カルボキシ基、 置換基を有してい てもよい〇】 8 アルコキシーカルボニル基、 置換基を有していてもよい〇 3 _

1 〇シクロアルキルオキシーカルボニル基 、 置換基を有していてもよい 0 6-! 8 アリールオキシーカルボニル基、 置換基を有していてもよい〇 7-20 アラルキ ルオキシーカルボニル基、 置換基を有していてもよいカルバモイル基、 ヒド ロキシ基、 置換基を有していてもよい〇ぃ 18 アルコキシ基、 置換基を有して いてもよい〇 3 〇シクロアルキルオキシ基、 置換基を有していてもよい〇 6 _

! 8 アリールオキシ基、 置換基を有していてもよい〇 7-20 アラルキルオキシ基 、 置換基を有していてもよい〇ぃ 18 アルキルーカルボニルオキシ基、 置換基 を有していてもよい〇 3 〇シクロアルキルーカルボニルオキシ基、 置換基を 有していてもよい 8 アリールーカルボニルオキシ基、 置換基を有してい てもよい〇 7-20 アラルキルーカルボニルオキシ基、 置換基を有していてもよ いアミノ基、 またはニトロ基を表す。 なお、 本明細書中、 と は、 および [¾ 6 を意味する。 同様の他の記載も、 同様 の意味である。

[0079] 本発明の一態様では、 は、 好ましくは、 それぞれ独 立に、 水素原子、 置換基を有していてもよい〇卜 18 アルキル基、 カルボキシ 基、 置換基を有していてもよい〇ぃ 18 アルコキシーカルボニル基、 または二 トロ基である。 この態様において、 置換基を有していてもよい〇】 8 アルキ ル基は、 好ましくはハロゲン原子を有していてもよい 〇】 2 アルキル基であ り、 より好ましくはハロゲン原子を有していても よい〇 1 -6 アルキル基であり \¥02020/175344 21 卩(:171? 2020 /006962

、 さらに好ましくはハロゲン原子を有していて もよい〇 1 -3 アルキル基である 。 この態様において、 置換基を有していてもよい〇ぃ 18 アルコキシーカルボ ニル基は、 好ましくは置換基を有していてもよい〇卜 12 アルコキシーカルボ ニル基であり、 より好ましくは〇卜 アルコキシーカルボニル基である。

[0080] 好ましい化合物 (丨) としては、 以下のものが挙げられる :

(a) X 13 および X 33 が、 共に窒素原子であり、 X 53 が、

並びに が、 それぞれ独立に、 水素原子、 置換基を有していてもよ い〇卜 18 アルキル基またはニトロ基である化合物 (以下 「化合物 (丨 3) 」 と略称することがある) 、

(匕) X 13 が、 窒素原子であり、 X 33 が、

53 であり、 および が、 それぞれ独立に、 水素原子、 置換基を有し ていてもよい 8 アルキル基またはニトロ基である化合物 (以下 「化合物 ( I 匕) 」 と略称することがある) 、 並びに

(〇) X 13 が、 であり、 X 33 が、 X 53 が、 窒素原 子であり、 並びに および が、 それぞれ独立に、 水素原 子、 置換基を有していてもよい〇ぃ 18 アルキル基または二トロ基である化合 物 (以下 「化合物 (丨 〇) 」 と略称することがある) 。

[0081] 化合物 (丨 3) において、 は、 好ましくは、 それぞれ独立に、 水素原子または置換基を有していてもよい〇 ぃ 18 アルキル基である。 また、 化合物 (丨 3) の中でも、 X 13 および X 33 が、 共に窒素原子であり、 X 53 が 、 が、 それぞれ独立に、 置換基を有してい てもよい〇卜 18 アルキル基であり、 並びに が、 水素原子である化合物が 好ましい。

[0082] 化合物 (丨 匕) において、 3 、 および は、 好ましくは、 それぞ れ独立に、 水素原子または置換基を有していてもよい〇 卜 18 アルキル基であ り、 より好ましくは、 共に水素原子である。 化合物 (丨 匕) において、 は、 好ましくは水素原子またはニトロ基である。

[0083] 化合物 (丨 〇) において、 3 3 3 および 3 は、 好ましくは、 \¥02020/175344 22 卩(:171? 2020 /006962

それぞれ独立に、 水素原子または置換基を有していてもよい〇 卜 18 アルキル 基であり、 より好ましくは、 共に水素原子である。

[0084] 化合物 (丨 3) 〜化合物 (丨 〇) における置換基を有していてもよい

8 アルキル基は、 好ましくは〇卜 アルキル基であり、 より好ましくは〇ぃ! 2アルキル基であり、 さらに好ましくは<3 1 -6 アルキル基であり、 特に好まし くは〇 1 -3 アルキル基である。

[0085] 化合物 ( 1 3) 〜化合物 (丨 〇) は、 いずれも 1種のみを使用してもよく 、 2種以上を併用してもよい。 化合物 (丨 3) 〜化合物 (丨 〇) の具体例と しては、 以下のものが挙げられる。 以下の具体例の中では、 化合物 (丨 3- 1) が、 より好ましい。

[0086] [化 6]

(13-1) (| 3 -2) (^-1) (1 2) (1〇-1)

[0087] 化合物 ( I) として、 市販品を使用することができる。 市販品としては、 例えば、 東京化成工業社製 「 4 , 6 -ジメチルー 2 -メルカプトピリミジン 」 (化合物 (丨 3 - 1) ) 、 東京化成工業社製 「 2 -メルカプトピリミジン 」 (化合物 (丨 3 - 2) ) 、 東京化成工業社製 「 2 -メルカプトピリジン」 (化合物 (丨 13 - 1) ) 、 東京化成工業社製 「2 -メルカプトー5 -ニトロ ピリジン」 (化合物 (丨 13 - 2) ) 、 東京化成工業社製 「4 -メルカプトピ リジン」 (化合物 (丨 〇- 1) ) 等が挙げられる。 また、 市販品に公知の方 法で置換基を導入して得られる化合物も、 化合物 (丨) として使用すること ができる。

[0088] 本発明の加硫ゴム組成物は、 化合物 (丨) を所定量で含むことを特徴とす る。 加硫ゴム組成物全体に対する化合物 (丨) の含有量は、 耐摩耗性の観点 から、 〇. 00005重量%以上、 好ましくは〇. 00008重量%以上、 より好ましくは〇. 0001 0重量%以上、 さらに好ましくは〇. 001 0 \¥02020/175344 23 卩(:171?2020/006962

重量%以上、 特に好ましくは 0 . 0 1 0重量%以上である。 一方、 化合物 ( I) の含有量が多い加硫ゴム組成物を製造するた めには、 それを製造するた めの未加硫ゴム組成物中の化合物 (丨) の含有量を多くする必要がある。 し かし、 化合物 (丨) の含有量が多い未加硫ゴム組成物は、 化合物 (丨) のス ルファニル基 (一 3 1 ~ 1) によるスコーチが原因となって、 その加工性が悪化 すると考えられる。 そのため、 加硫ゴム組成物全体に対する化合物 (丨) の 含有量は、 未加硫ゴム組成物の加工性悪化の防止の観点 から、 5重量%以下 、 好ましくは 3重量%以下、 より好ましくは 1重量%以下である。 本発明に おける化合物 (丨) の含有量は、 実施例欄に記載する条件および方法での抽 出および分析によって得られる値である。

[0089] <式 ( I I) で示される化合物>

本発明の加硫ゴム組成物は、 好ましくは、 式 (丨 丨) :

[0090] [化 7]

[0091 ] で示される化合物を、 加硫ゴム組成物全体に対して〇. 0 0 0 1〜 1 . 0重 量%の含有量で含む。 化合物 ( I) および化合物 ( I I) を所定量で含有す る加硫ゴム組成物は、 優れた耐摩耗性を発揮することができる。 化合物 (丨 I) は、 1種のみを使用してもよく、 2種以上を併用してもよい。

[0092] 化合物 ( I) および化合物 ( I I) を含有する加硫ゴム組成物は、 化合物 (丨) 、 化合物 ( I I) . ゴム成分および硫黄成分、 並びに必要に応じて他 の成分 (例えば、 シリカ、 力ーボンブラック) を混練し、 得られたゴム組成 物を加熱することによって製造することがで きる。 前記混練または加熱中に 、 化合物 ( I I) とゴム成分および/または他の成分とが反応 て別の化合 物が形成されることにより、 化合物 (丨) と同様に、 化合物 ( I I) も消費 されると考えられる。 そのため、 化合物 (丨 丨) を用いたとしても、 得られ \¥02020/175344 24 卩(:171? 2020 /006962

る加硫ゴム組成物は、 所定量の化合物 (丨 丨) を含有しないことがある。

[0093] 窒素原子または を表し、 窒素原子または 窒素原子または〇一[¾ を表し、 X I。は、 窒素原子また X 3 。は、 窒素原子または X 5 。は、 窒素 を表す。 但し、 乂1\ 乂3\ 乂5\ 乂 、 乂3。および X 5 。の少なくとも一つは、 窒素原子である。 X 1 \ 乂 3 \ 乂 5 \ X 1 。、 X 3 。および X 5 。の 1個以上 5個以下が窒素原子であることが好ましい。

[0094] X 115 および X は、 共に窒素原子であるか、 または X 115 は、

り、 且つ X は、 〇一[¾ であることが好ましい。 この態様において、 および は、 同じものであることが好ましい。

[0095] 乂 および X 3 。は、 共に窒素原子であるか、 または乂 315 は、 〇一[¾ 315 であ り、 且つ X 3 。は、 〇一 であることが好ましい。 この態様において、 および 同じものであることが好ましい。

[0096] および X 5 。は、 共に窒素原子であるか、 または乂 515 は、

り、 且つ X 5 。は、 〇一 であることが好ましい。 この態様において、 および は、 同じものであることが好ましい。

[0097] それぞれ独立に

、 水素原子、 ハロゲン原子、 置換基を有していてもよい〇ぃ 18 アルキル基、 置換基を有していてもよい〇 3 〇シクロアルキル基、 置換基を有していても よい〇 6-18 アリール基、 置換基を有していてもよい〇 7-20 アラルキル基、 力 ルボキシ基、 置換基を有していてもよい 0ぃ! 8 アルコキシーカルボニル基、 置換基を有していてもよい〇 3-10 シクロアルキルオキシーカルボニル基、 置 換基を有していてもよい〇 6 8 アリールオキシーカルボニル基、 置換基を有 していてもよい〇 7-20 アラルキルオキシーカルボニル基、 置換基を有してい てもよいカルバモイル基、 ヒドロキシ基、 置換基を有していてもよい〇卜 18 アルコキシ基、 置換基を有していてもよい〇 3 〇シクロアルキルオキシ基、 置換基を有していてもよい〇 6 8 アリールオキシ基、 置換基を有していても よい〇 7-20 アラルキルオキシ基、 置換基を有していてもよい 0】 8 アルキル \¥02020/175344 25 卩(:171?2020/006962

-カルボニルオキシ基、 置換基を有していてもよい〇 3 〇シクロアルキルー カルボニルオキシ基、 置換基を有していてもよい 0 6 8 アリールーカルボニ ルオキシ基、 置換基を有していてもよい〇 7-20 アラルキルーカルボニルオキ シ基、 置換基を有していてもよいアミノ基、 またはニトロ基を表す。

[0098] 本発明の一態様では、 並びに

。は、 好ましくは、 それぞれ独立に、 水素原子、 置換基を有していてもよい〇 1 -18 アルキル基、 カルボキシ基、 置換基を有していてもよい アルコキ シーカルボニル基、 またはニトロ基である。 この態様において、 置換基を有 していてもよい〇ぃ 18 アルキル基は、 好ましくはハロゲン原子を有していて もよい〇ぃ 12 アルキル基であり、 より好ましくはハロゲン原子を有していて もよい〇 1 -6 アルキル基であり、 さらに好ましくはハロゲン原子を有していて もよい〇 1 -3 アルキル基である。 この態様において、 置換基を有していてもよ 好ましくは置換基を有していてもよ い〇】 2 アルコキシーカルボニル基であり、 より好ましくは〇】 2 アルコキ シーカルボニル基である。

[0099] 好ましい化合物 (丨 丨) としては、 以下のものが挙げられる :

(a) X 1 \ 乂 3 \ X 1 。および X 3 。が、 共に窒素原子であり、 乂 515 が、 〇一 [^51:であり、 乂5。が、 〇一[¾ 5 。であり、 および 。が、 それぞれ独立に、 水素原子、 置換基を有していてもよい〇卜 18 アルキル 基またはニトロ基である化合物 (以下 「化合物 (丨 丨 3) 」 と略称すること がある) 、

(匕) 乂 および乂 が、 共に窒素原子であり、 X 315 が、 〇_[¾ 3 であり、

X 5 が、 であり、 X 3 。が、

あり、 並びに および 。が、 それぞれ独立に、 水素原子、 置換基を有していてもよい〇ぃ 18 アルキル基または二トロ基である化合物 ( 以下 「化合物 (丨 丨 匕) 」 と略称することがある) 、 並びに

(〇) X 115 が、 〇一[¾ 115 であり、 X 315 が、 〇一[¾ 315 であり、 X 1 。が、 〇一[¾ であり、 X 3 。が、 X 5 および X 5 。が、 共に窒素原子であ \¥02020/175344 26 卩(:171?2020/006962

り、 並びに 。、 [¾ 3 。、 [¾ 4 。および[¾ 6 。が、 そ れぞれ独立に、 水素原子、 置換基を有していてもよい〇卜 18 アルキル基また はニトロ基である化合物 (以下 「化合物 ( I I 〇) 」 と略称することがある

[0100] 化合物 (丨 丨 3) において、 [¾ 〜 15 および 。〜 。は、 好ましくは 、 それぞれ独立に、 水素原子または置換基を有していてもよい〇 ぃ 18 アルキ ル基である。 また、 化合物 (丨 丨 3) の中でも、 X 1 \ 乂 3 \ 乂 および乂 3。が、 共に窒素原子であり、 X 513 が、

あり、 および それぞれ独立に、 置換基を有してい てもよい 並びに 共に水素原子 である化合物が好ましい。

[0101] 化合物 (丨 丨 匕) において、 および は、 好ましくは、 それぞれ独立に、 水素原子または置換基を有していてもよ い〇卜 18 アルキル基であり、 より好ましくは、 共に水素原子である。 化合物 ( I 丨 13) において、 [¾ 513 および[¾ 5 。は、 好ましくは水素原子またはニトロ 基である。

[0102] 化合物 (丨 丨 〇) において、

。および は、 好ましくは、 それぞれ独立に、 水素原子または置換基を有し ていてもよい〇】 8 アルキル基であり、 より好ましくは、 共に水素原子であ る。

[0103] 化合物 (丨 丨 3) 〜化合物 (丨 丨 〇) における置換基を有していてもよい 〇卜 アルキル基は、 好ましくは<3 ^ 8 アルキル基であり、 より好ましくは 〇卜 アルキル基であり、 さらに好ましくは<3 1 -6 アルキル基であり、 特に 好ましくは<3 1 -3 アルキル基である。

[0104] 化合物 (丨 丨 3) 〜化合物 (丨 丨 〇) は、 いずれも 1種のみを使用しても よく、 2種以上を併用してもよい。 化合物 ( I I 〜化合物 (丨 丨 〇) の 具体例としては、 以下のものが挙げられる。 以下の具体例の中では、 化合物 ( I 1 3- 1) がより好ましい。 \¥0 2020/175344 27 卩(:171? 2020 /006962

[0105] [化 8]

[0106] 化合物 (丨 丨) として、 市販品を使用することができる。 市販品としては 、 例えば、 東京化成工業社製 「2 , 2’ ージピリジルジスルフイ ド」 (化合 物 (丨 1 13 - 1) ) 、 東京化成工業社製 「2 , 2’ ージチオピス (5 -二卜 ロピリジン) 」 (化合物 (丨 丨 13 - 2) ) 、 東京化成工業社製 「4 , 4’ 一 ジピリジルジスルフイ ド」 (化合物 (丨 I 〇 - 1) ) 等が挙げられる。

[0107] 化合物 ( I I) は、 公知の方法によって製造することができる。 化合物 (

I 丨) は、 例えば、 以下に示すように、 市販の化合物 (丨) および/または 公知の方法で製造した化合物 (丨) の酸化およびジスルフイ ド結合の形成に よって製造することができる (下記式中の基の定義は前記の通りである) 。

[0108] [化 9]

[0109] 化合物 ( I I) の合成反応における酸化は、 過酸化水素、 フェリシアン化 カリウム、 酸素、 ヨウ素、 臭素、 ヨードベンゼンジアセテート、 過ヨウ素酸 ナトリウム、 過マンガン酸カリウム等の酸化剤を使用して 行うことができる 。 酸化剤は、 1種のみを使用してもよく、 2種以上を併用してもよい。 また 、 過酸化水素とヨウ化ナトリウムとを併用する ことによって、 系中でヨウ素 を発生させてもよい。 酸化剤の使用量 (2種以上の酸化剤を使用する場合は \¥0 2020/175344 28 卩(:171? 2020 /006962

、 その合計量) は、 化合物 ( I ¢1) および化合物 ( I 6) の合計 1モルに対 して、 好ましくは 1〜 1 0モル、 より好ましくは 1〜 3モルである。

[01 10] 化合物 ( I I) の合成反応 (即ち、 酸化およびジスルフィ ド結合の形成) は、 通常、 溶媒中で行われる。 この溶媒としては、 例えば、 酢酸エチル、 酢 酸メチル、 酢酸プチル、 酢酸プロピル、 酢酸イソプロピル、 乳酸エチル等の エステル系溶媒、 1\1 , 1\1—ジメチルホルムアミ ド、 1\1 , 1\1—ジメチルアセト アミ ド、 1\1 -メチルー 2 -ピロリ ドン等のアミ ド系溶媒、 ジメチルスルホキ シド等のスルホキシド系溶媒、 ベンゼン、 トルエン、 キシレン等の芳香族炭 化水素系溶媒、 テトラヒドロフラン、 1 , 4—ジオキサン、 メチルエチルエ —テル等のエーテル系溶媒、 水、 メタノール、 エタノール等のプロトン性溶 媒が挙げられる。 溶媒は、 1種のみを使用してもよく、 2種以上を併用して もよい。

[01 1 1 ] 化合物 (丨 丨) の合成反応 (即ち、 酸化およびジスルフィ ド結合の形成) は、 化合物 (丨 ¢0 および化合物 (丨 6) に、 過酸化水素水溶液を添加して 行うことが好ましい。 過酸化水素水溶液を用いる酸化およびジスル フィ ド結 合の形成は発熱反応である。 過酸化水素水溶液の添加後、 混合物を好ましく は〇〜 1 0 0 °〇、 より好ましくは〇〜 6 0 °〇で、 好ましくは〇. 1〜 4 8時 間、 より好ましくは〇. 1〜 2 4時間撹拌することが好ましい。

[01 12] 化合物 ( I I) の合成後、 公知の手段 (ろ過、 抽出、 濃縮等) によって、 化合物 (丨 丨) を得ることができる。 得られた化合物 (丨 丨) を、 公知の手 段によって精製してもよい。

[01 13] 加硫ゴム組成物全体に対する化合物 ( I I) の含有量は、 耐摩耗性の観点 から、 好ましくは〇. 0 0 0 1重量%以上、 より好ましくは〇. 0 0 0 2重 量%以上、 さらに好ましくは〇. 0 0 0 5重量%以上、 特に好ましくは〇. 0 0 1 0重量%以上である。 一方、 前記含有量は、 好ましくは 1 . 0重量% 以下、 より好ましくは〇. 5重量%以下、 さらに好ましくは〇. 3重量%以 下、 特に好ましくは〇. 2重量%以下、 最も好ましくは〇. 1重量%以下で ある。 本発明における化合物 (丨 丨) の含有量は、 実施例欄に記載する条件 \¥02020/175344 29 卩(:171?2020/006962

および方法での抽出および分析によって得 られる値である。

[01 14] <加硫ゴム>

本発明の加硫ゴム組成物は、 加硫ゴムを含む。 ここで 「加硫ゴム」 とは、 「硫黄成分によって架橋されたゴム成分」 を意味する。 以下、 ゴム成分およ び硫黄成分を順に説明する。

[01 15] (ゴム成分)

ゴム成分としては、 例えば、 スチレン · ブタジェン共重合ゴム (3巳[¾)

、 天然ゴム ( [¾) (変性天然ゴム、 例えば、 ェポキシ化天然ゴム、 脱蛋白 天然ゴムを含む) 、 ブタジェンゴム (巳[¾) 、 イソプレンゴム ( I [¾) 、 二 トリルゴム 、 クロロプレンゴム (〇[¾) 、 プチルゴム (イソプレ ン ·イソプチレン共重合ゴム、 丨 丨 [¾) 、 ェチレン · プロピレン ·ジェン共 重合ゴム (巳 0 1\/1) 、 ハロゲン化プチルゴム 等が挙げられる。 ゴ ム成分は、 1種のみを使用してもよく、 2種以上を併用してもよい。

[01 16] 3巳 としては、 例えば、 日本ゴム協会編 「ゴムエ業便覧<第四版>」 の

2 1 0〜 2 1 1頁に記載されている乳化重合 3巳 および溶液重合 3巳 が 挙げられる。 乳化重合 3巳 および溶液重合 3巳 を併用してもよい。

[01 17] 溶液重合 3巳 としては、 変性剤で変性して得られる、 分子末端に窒素、 スズおよびケイ素の少なくとも一つの元素を 有する、 変性溶液重合 3巳 が 挙げられる。 変性剤としては、 例えば、 ラクタム化合物、 アミ ド化合物、 尿 素化合物、 1\1 , 1\1 _ジアルキルアクリルアミ ド化合物、 イソシアネート化合 物、 イミ ド化合物、 アルコキシ基を有するシラン化合物、 アミノシラン化合 物、 スズ化合物とアルコキシ基を有するシラン化 合物との併用変性剤、 アル キルアクリルアミ ド化合物とアルコキシ基を有するシラン化合 物との併用変 性剤等が挙げられる。 これらの変性剤は、 単独で用いてもよいし、 複数を用 いてもよい。 変性溶液重合 3巳 としては、 具体的には、 日本ゼオン社製 「 1\1 1 〇 丨 (登録商標) N 3 1 1 6」 等の 4 , 4’ ービス (ジアルキルアミ ノ) ベンゾフェノンを用いて分子末端を変性した 溶液重合 3巳[¾、 」 3 社 製 「3 1_ 5 7 4」 等のハロゲン化スズ化合物を用いて分子末端 を変性した溶 \¥02020/175344 30 卩(:171?2020/006962

液重合 3巳 [¾、 および旭化成社製 「巳 1 0」 および 「巳 1 5」 等のシラン変 性溶液重合 3巳 等が挙げられる。

[01 18] また、 乳化重合 3巳 および溶液重合 3巳 に、 プロセスオイルやアロマ オイル等のオイルを添加した油展3巳 も使用することができる。

[01 19] 天然ゴムとしては、 例えば、 丁3 [¾ 2 0、 3 1

2〇等のグレードの天然ゴムを挙げることが きる。 エポキシ化天然ゴム としては、 エポキシ化度 1 〇〜 6 0モル%のもの (例えば、 クンブーラン が挙げられる。 脱蛋白天然ゴムとし ては、 総窒素含有率が〇. 3重量%以下である脱蛋白天然ゴムが好まし 。 その他の変性天然ゴムとしては、 例えば、 天然ゴムに 4—ビニルピリジン、 1\1 , 1\1 , —ジアルキルアミノエチルアクリレート (例えば 1\1 , 1\1 , —ジエチ ルアミノエチルアクリレート) 、 2—ヒドロキシアクリレート等を反応させ た極性基を含有する変性天然ゴムが挙げられ る。

[0120] 巳 としては、 タイヤエ業において一般的な巳 を使用できる。 は、 しばしば、 3巳 および/または天然ゴムとのプレンドで使用 れる。

[0121 ] 巳 としては、 耐摩耗性の向上効果が高いという理由から、 シス含有量が 高い巳 が好ましく、 シス含有量が 9 5質量%以上であるハイシス巳 がよ り好ましい。 ハイシス巳 としては、 例えば、 日本ゼオン社製の巳 1 2 2 〇、 宇部興産社製の巳 巳等が挙げられる。

[0122] 変性剤で変性して得られる、 分子末端に窒素、 スズ、 およびケイ素の少な くとも一つの元素を有する変性巳 を使用することもできる。 変性剤として は、 例えば、 4 , 4’ ービス (ジアルキルアミノ) ベンゾフェノン、 ハロゲ ン化スズ化合物、 ラクタム化合物、 アミ ド化合物、 尿素化合物、 1\1 , 1\1 _ジ アルキルアクリルアミ ド化合物、 イソシアネート化合物、 イミ ド化合物、 ア ルコキシ基を有するシラン化合物 (例えば、 トリアルコキシシラン化合物)

、 アミノシラン化合物、 スズ化合物、 アルキルアクリルアミ ド化合物等が挙 げられる。 これらの変性剤は、 単独で用いてもよいし、 複数を用いてもよい 。 変性巳 としては、 例えば、 日本ゼオン製 「!\1 丨 〇 I (登録商標) 巳 \¥02020/175344 31 卩(:171?2020/006962

1 2501 ~ 1」 等のスズ変性巳 が挙げられる。

[0123] ゴム成分は、 好ましくはジェン系ゴムを含む。 ここで、 ジェン系ゴムとは 、 共役二重結合を持つジェンモノマーを原料と したゴムを意味する。 ジェン 系ゴムとしては、 例えば、 スチレン · ブタジェン共重合ゴム (3巳[¾) 、 天 然ゴム ( [¾) 、 ブタジェンゴム (巳[¾) 、 イソプレンゴム (丨 [¾) 、 二卜 リルゴム 、 クロロプレンゴム (〇[¾) 等が挙げられる。

[0124] ジェン系ゴムを使用する場合、 ゴム成分中のジェン系ゴムの量 (即ち、 ゴ ム成分 1 00重量%あたりのジェン系ゴムの量) は、 好ましくは 50〜 1 0 0重量%、 より好ましくは 70〜 1 00重量%、 さらに好ましくは 80〜 1 00重量%、 最も好ましくは 1 00重量%である。 即ち、 ゴム成分がジェン 系ゴムからなることが最も好ましい。

[0125] 本発明の一態様では、 ゴム成分は、 好ましくは 3巳 を含む。 この態様に おける、 ゴム成分中の 3巳 の量は、 好ましくは 50〜 1 00重量%、 より 好ましくは 70〜 1 00重量%、 さらに好ましくは 80〜 1 00重量%であ る。

[0126] 本発明の一態様では、 ゴム成分は、 好ましくは 3巳 および巳 を含む。

この態様では、 ゴム成分中の 3巳 および巳 の合計量は、 好ましくは 50 〜 1 00重量%、 より好ましくは 70〜 1 00重量%、 さらに好ましくは 8 〇〜 1 00重量%、 最も好ましくは 1 00重量%である。 即ち、 この態様に おいて、 ゴム成分が 3巳 および巳 からなることが最も好ましい。 この態 様において、 巳 の量と 3巳 の量との重量比 (巳 の量/ 3巳 の量) は 、 低燃費性および耐摩耗性の観点から、 好ましくは 5/95〜 50/50、 より好ましくは 1 0/90〜 40/60、 さらに好ましくは 20/80〜 4 0/60である。

[0127] 本発明の一態様では、 ゴム成分は、 好ましくは 3巳 および天然ゴムを含 む。 この態様では、 ゴム成分中の 3巳 および天然ゴムの合計量は、 好まし くは 50〜 1 00重量%、 より好ましくは 70〜 1 00重量%、 さらに好ま しくは 80〜 1 00重量%、 最も好ましくは 1 00重量%である。 即ち、 こ \¥02020/175344 32 卩(:171?2020/006962

の態様において、 ゴム成分が 3巳 および天然ゴムからなることが最も好ま しい。 この態様において、 天然ゴムの量と 3巳 の量との重量比 (天然ゴム の量/ 3巳 の量) は、 耐久性向上の観点から、 好ましくは 5/95〜 50 /50、 より好ましくは 1 0/90〜 40/60、 さらに好ましくは 20/ 80〜 40/60である。

[0128] (硫黄成分)

硫黄成分としては、 例えば、 粉末硫黄、 沈降硫黄、 コロイ ド硫黄、 不溶性 硫黄、 高分散性硫黄等が挙げられる。

[0129] 硫黄成分の量は、 ゴム成分 1 00重量部あたり、 好ましくは〇. 1〜 1 0 重量部、 より好ましくは〇. 1〜 7重量部、 さらに好ましくは〇. 1〜 4重 量部である。

[0130] <他の成分>

本発明では、 上述の化合物 (丨) 、 化合物 ( I I) および加硫ゴム (即ち 、 硫黄成分によって架橋されたゴム成分) とは異なる他の成分を使用しても よい。 他の成分としては、 ゴム分野で公知のものを使用することができ 、 例 えば、 充填剤、 シリカと結合可能な化合物 (例、 シランカップリング剤) 、 加硫促進剤、 加硫促進助剤、 老化防止剤、 加工助剤、 オイル、 ワックス、 レ ゾルシノール、 樹脂、 粘弾性改善剤、 しゃく解剤、 リターダー、 オキシエチ レンユニッ トを有する化合物、 触媒 (ナフテン酸コバルト等) が挙げられる 。 他の成分は、 いずれも、 1種のみを使用してもよく、 2種以上を併用して もよい。

[0131] (充填剤)

充填剤としては、 例えば、 シリカ、 力ーボンブラック、 水酸化アルミニウ ム、 瀝青炭粉砕物、 タルク、 クレー (特に、 焼成クレー) 、 酸化チタン等が 挙げられる。 充填剤は、 1種のみを使用してもよく、 2種以上を併用しても よい。

[0132] シリカとしては、 例えば、 (丨) 1 ~ 1が 6〜 8であるシリカ、 (丨 丨) ナ トリウムを〇. 2~ 1. 5重量%含むシリカ、 (丨 丨 丨) 真円度が 1〜 1. \¥02020/175344 33 卩(:171? 2020 /006962

3の真球状シリカ、 ( i V) シリコーンオイル (例、 ジメチルシリコーンオ イル) 、 エトキシシリル基を含有する有機ケイ素化合 物、 アルコール (例、 エタノール、 ポリエチレングリコール) 等で表面処理したシリカ、 (V) 二 種類以上の異なった表面積を有するシリカの 混合物等が挙げられる。 これら は、 1種のみを使用してもよく、 2種以上を併用してもよい。

[0133] シリカの B ET比表面積は、 好ましくは 20〜 400 m 2 /g、 より好まし くは 20〜 350m 2 /g、 さらに好ましくは 20〜 300 m 2 / gである。 この B ET比表面積は、 多点窒素吸着法 (B ET法) によって測定すること ができる。

[0134] シリカの市販品としては、 例えば、 東ソー シリカ社製 「N i p s i I ( 登録商標) AQ」 、 「N i p s i I (登録商標) AQ— N」 、 EVON I K 社製 「 U I t r a s i I (登録商標) VN 3」 、 「U l t r a s i l (登録 商標) VN 3— G」 、 「U l t r a s i l (登録商標) 360」 、 「 U I t r a s i I (登録商標) 7000」 、 「U l t r a s i l (登録商標) 9 1 00 GR」 、 S o l v a y社製 「 Z e o s i I (登録商標) 1 1 5 G R」 、

「 Z e o s i I (登録商標) 1 1 1 5MP」 、 「Z e o s i l (登録商標) 1 205 MP」 、 「Z e o s i l (登録商標) Z 85 M P」 が挙げられる。

[0135] シリカを使用する場合、 その量は、 耐摩耗性の観点から、 ゴム成分 1 00 重量部あたり、 好ましくは 1 〇〜 1 20重量部、 より好ましくは 20〜 1 2 〇重量部、 さらに好ましくは 30〜 1 20重量部、 最も好ましくは 50〜 1 00重量部である。

[0136] 力ーボンブラックとしては、 例えば、 日本ゴム協会編 「ゴムエ業便覧<第 四版>」 の 494頁に記載されるものが挙げられる。 力ーボンブラックは、

1種のみを使用してもよく、 2種以上を併用してもよい。 力ーボンブラック としては、 HA F (H i g h A b r a s i o n F u r n a c e) 、 S A F (S u p e r A b r a s i o n F u r n a c e) 、 I S A F ( I n t e r me d i a t e SA F) 、 I SA F— HM ( I n t e r me d i a t e SA F— H i g h Mo d u l u s) 、 F E F (F a s t E x t r u \¥02020/175344 34 卩(:171?2020/006962

s i o n F u r n a c e) 、 M A F (Me d i u m A b r a s i o n F u r n a c e) 、 G P F (Ge n e r a l P u r p o s e F u r n a c e) 、 S R F (S e m i — R e i n f o r c i n g F u r n a c e) が 好ましい。

[0137] 力ーボンブラックの B E T比表面積は、 好ましくは 1 0〜 1 30m 2 /g、 より好ましくは 20〜 1 30m 2 /g、 さらに好ましくは 40〜 1 3 Om^ gである。 この B ET比表面積は、 多点窒素吸着法 (B ET法) によって測 定することができる。

[0138] 力ーボンブラックを使用する場合、 その量は、 耐摩耗性の観点から、 ゴム 成分 1 00重量部あたり、 好ましくは 1〜 1 20重量部、 より好ましくは 1 〜 1 00重量部、 さらに好ましくは 1〜 60重量部、 最も好ましくは 1〜 3 0重量部である。

[0139] 力ーボンブラックを使用する場合、 力ーボンブラックの量とシリカの量と の重量比 (力ーボンブラックの量/シリカの量) は、 耐摩耗性の観点から、 好ましくは 1 /1 20〜 1 /1、 より好ましくは 1 /1 20〜 3/5、 さら に好ましくは 1 /1 20〜 1 /2、 最も好ましくは 1 /1 00〜 1 /5であ る。

[0140] 水酸化アルミニウムとしては、 窒素吸着比表面積 5〜 250m 2 /g、 D〇

P給油量 5〇〜 1 00m 1 /1 00 gの水酸化アルミニウムが例示される。

[0141] 瀝青炭粉砕物の平均粒径は、 好ましくは 0. 001 mm以上であり、 好ま しくは 0. 1 mm以下、 より好ましくは 0. 05 mm以下、 さらに好ましく は 0. 01 mm以下である。 なお、 瀝青炭粉砕物の平均粒径は、 J I S Z 881 5- 1 994に準拠して測定される粒度分布から算出さ れた質量基 準の平均粒径である。

[0142] 瀝青炭粉砕物の比重は、 1. 6以下が好ましく、 1. 5以下がより好まし く、 1. 3以下がさらに好ましい。 比重が 1. 6を超える瀝青炭粉砕物を使 用すると、 ゴム組成物全体の比重が増加し、 タイヤの低燃費性向上が充分に 図れないおそれがある。 瀝青炭粉砕物の比重は、 0. 5以上が好ましく、 1 \¥02020/175344 35 卩(:171?2020/006962

. 0以上がより好ましい。 比重が〇. 5未満である瀝青炭粉砕物を使用する と、 混練時の加工性が悪化するおそれがある。

[0143] (シリカと結合可能な化合物)

シリカと結合可能な化合物としては、 例えば、 ビス ( 3—トリエトキシシ リルプロピル) テトラスルフィ ド (例えば、

」 ) 、 ビス (3—トリエトキシシリルプロピル) ジスルフィ ド (例えば、 巳 ) 、 ビス (3 -ジエトキシメチルシリルプロ ピル) テトラスルフィ ド、 ビス (3—ジエトキシメチルシリルプロピル) ジ スルフィ ド、 3—オクタノイルチオプロピルトリエトキシ ラン (別名 : 「 オクタンチオ酸 3— [ 3— (トリエトキシシリル) プロピル] エステル」 、 例えば、 ジェネラルエレクトロニックシリコンズ社製 「 乂丁シラン」 ) 、 オクタンチオ酸 3 - [ 3 - { (2 -メチルー 1 , 3 -プロパンジアルコキシ ) エトキシシリル} プロピル] エステル、 オクタンチオ酸 3— [ 3— { (2 —メチルー 1 , 3—プロパンジアルコキシ) メチルシリル} プロピル] エス テル、 メチルトリメ トキシシラン、 メチルトリエトキシシラン、 メチルトリ アセトキシシラン、 メチルトリブトキシシラン、 エチルトリメ トキシシラン 、 エチルトリエトキシシラン、 イソプチルトリメ トキシシラン、 イソプチル トリエトキシシラン、 n _オクチルトリメ トキシシラン、 n _オクチルトリ エトキシシラン、 ビニルトリメ トキシシラン、 ビニルトリエトキシシラン、 ビニルトリス (メ トキシエトキシ) シラン、 フェニルトリメ トキシシラン、 フェニルトリエトキシシラン、 フェニルトリアセトキシシラン、 3—メタク リロキシプロピルトリメ トキシシラン、 3—メタクリロキシプロピルトリエ トキシシラン、 3—アミノプロピルトリメ トキシシラン、 3—アミノプロピ ルトリエトキシシラン、 1\1— (2—アミノエチル) 一3—アミノプロピルト リメ トキシシラン、 1\!— (2—アミノエチル) 一 3—アミノプロピルトリエ トキシシラン、 (3—グリシドキシプロピル) トリメ トキシシラン、 (3— グリシドキシプロピル) トリエトキシシラン、 2— (3 , 4—エポキシシク ロヘキシル) エチルトリメ トキシシラン、 2— (3 , 4—エポキシシクロへ \¥02020/175344 36 卩(:171?2020/006962

キシル) エチルトリエトキシシラン、 3—イソシアナトプロピルトリメ トキ シシランおよび 3 -イソシアナトプロピルトリエトキシシラン 挙げられる 。 これらの中で、 ビス (3—トリエトキシシリルプロピル) テトラスルフイ ド (例えば、 巳 V〇 1\1 I <社製 「 3 1 - 6 9」 ) 、 ビス ( 3 -トリエトキシ シリルプロピル) ジスルフイ ド (例えば、 巳 〇1\1 丨 [<社製 「3 丨 一7 5」

) 、 3—オクタノイルチオプロピルトリエトキシ ラン (例えば、 ジェネラ ルエレクトロニックシリコンズ社製 「 乂丁シラン」 ) が、 好ましい。

[0144] シリカと結合可能な化合物を使用する場合、 その量は、 シリカ 1 0 0重量 部あたり、 好ましくは 2〜 2 0重量部、 より好ましくは 2〜 1 5重量部、 さ らに好ましくは 2〜 1 0重量部である。

[0145] シリカと結合可能な化合物を使用する場合、 エタノール、 ブタノール、 才 クタノール等の 1価アルコール;エチレングリコール、 ジエチレングリコー ル、 トリエチレングリコール、 ポリエチレングリコール、 ポリプロピレング リコール、 ペンタエリスリ トール、 ポリエーテルポリオール等の多価アルコ —ル; 1\1—アルキルアミン; アミノ酸;分子末端がカルボキシ変性または ア ミン変性された液状ポリブタジエン等を使用 してもよい。

[0146] (加硫促進剤)

加硫促進剤としては、 例えば、 ゴムエ業便覧<第四版> (平成 6年 1月 2 〇日 社団法人 日本ゴム協会発行) に記載されているものを使用すること ができる。 加硫促進剤は、 1種のみを使用してもよく、 2種以上を併用して もよい。 加硫促進剤としては、 例えば、 スルフェンアミ ド系加硫促進剤、 チ アゾール系加硫促進剤、 グアニジン系加硫促進剤等が挙げられる。

[0147] スルフェンアミ ド系加硫促進剤としては、 例えば、 1\1 -シクロヘキシルー

2—ベンゾチアゾリルスルフェンアミ ド (〇巳 3) 、 1\1 _ ㊀ 「 ーブチル _ 2—ベンゾチアゾリルスルフェンアミ ド (巳巳3) 、 1\1 _オキシジエチレ ン _ 2—ベンゾチアゾリルスルフェンアミ ド (〇巳3) 、 1\1 , 1\1 _ジシクロ ヘキシルー 2 -ベンゾチアゾリルスルフェンアミ ド (0〇巳3) 等が挙げら れる。 スルフェンアミ ド系加硫促進剤は、 1種のみを使用してもよく、 2種 \¥02020/175344 37 卩(:171? 2020 /006962

以上を併用してもよい。

[0148] チアゾール系加硫促進剤としては、 例えば、 2 -メルカプトベンゾチアゾ —ル (IV!巳丁) 、 ジベンゾチアジルジスルフイ ド (IV!巳丁 3) 、 2—メルカ プトべンゾチアゾール シクロヘキシルアミン塩 (〇1\/1巳丁) 、 2—メルカプ 卜べンゾチアゾール亜鉛塩 ( 1\/1巳丁) 等が挙げられる。 チアゾール系加硫 促進剤は、 1種のみを使用してもよく、 2種以上を併用してもよい。

[0149] グアニジン系加硫促進剤としては、 例えば、 ジフエニルグアニジン (〇 ◦) 、 1\1, 1\1,ージー〇 -トリルグアニジン (〇〇丁〇) 等が挙げられる。 グ アニジン系加硫促進剤は、 1種のみを使用してもよく、 2種以上を併用して もよい。

[0150] 加硫促進剤を使用する場合、 その量 (2種以上の加硫促進剤を使用する場 合は、 その合計量) は、 ゴム成分 1 00重量部あたり、 好ましくは 0. 5〜 1 0. 5重量部、 より好ましくは〇. 7〜 8重量部、 さらに好ましくは〇. 8~5. 5重量部である。

[0151] 硫黄成分の量と加硫促進剤の量との重量比 (硫黄成分の量/加硫促進剤の 量) は、 特に制限されないが、 好ましくは 1 /1 〇〜 1 0/1、 より好まし くは 1 / 5〜 5 / 1である。 なお、 2種以上の加硫促進剤 (例えば、 〇巳 3 および〇 〇) を使用する場合、 前記重量比は、 硫黄成分の量と、 2種以上 の加硫促進剤の合計量とを用いて算出する。

[0152] (加硫促進助剤)

加硫促進助剤としては、 例えば、 酸化亜鉛、 シトラコンイミ ド化合物、 ア ルキルフエノール ·塩化硫黄縮合物、 有機チオスルフエート化合物および式

( I I I) :

(式中、 〇 2-10 アルカンジイル基を示し、 [¾ 16 および[¾ 18 は、 それ それ独立に、 窒素原子を含む 1価の有機基を示す。 )

で示される化合物が挙げられる。

なお、 本発明において酸化亜鉛は、 加硫促進助剤の概念に包含され、 上述 \¥0 2020/175344 38 卩(:171? 2020 /006962

の充填剤の概念には包含されない。

[0153] 酸化亜鉛を使用する場合、 その量は、 ゴム成分 1 0 0重量部あたり、 好ま しくは〇. 0 1〜 2 0重量部、 より好ましくは〇. 1〜 1 5重量部、 さらに 好ましくは〇. 1〜 1 0重量部である。

[0154] シトラコンイミ ド化合物としては、 熱的に安定であり、 ゴム成分中への分 散性に優れるという理由から、 ビスシトラコンイミ ド類が好ましい。 具体的 には、 1 , 2—ビスシトラコンイミ ドメチルベンゼン、 1 , 3—ビスシトラ コンイミ ドメチルベンゼン、 1 , 4—ビスシトラコンイミ ドメチルベンゼン 、 1 , 6 -ビスシトラコンイミ ドメチルベンゼン、 2 , 3 -ビスシトラコン イミ ドメチルトルエン、 2 , 4—ビスシトラコンイミ ドメチルトルエン、 2 , 5 -ビスシトラコンイミ ドメチルトルエン、 2 , 6 -ビスシトラコンイミ ドメチルトルエン、 1 , 2—ビスシトラコンイミ ドエチルベンゼン、 1 , 3 —ビスシトラコンイミ ドエチルベンゼン、 1 , 4—ビスシトラコンイミ ドエ チルベンゼン、 1 , 6—ビスシトラコンイミ ドエチルベンゼン、 2 , 3—ビ スシトラコンイミ ドエチルトルエン、 2 , 4—ビスシトラコンイミ ドエチル トルエン、 2 , 5—ビスシトラコンイミ ドエチルトルエン、 2 , 6—ビスシ トラコンイミ ドエチルトルエンなどが挙げられる。

[0155] シトラコンイミ ド化合物のなかでも、 熱的に特に安定であり、 ゴム成分中 への分散性に特に優れ、 高硬度 (1 ~ 1 3) の加硫ゴム組成物を得ることができ る (リバージョン抑制) という理由から、 下記式で表される 1 , 3 -ビスシ トラコンイミ ドメチルベンゼンが好ましい。

[0156] [化 10]

[0157] 加硫促進助剤として、 高硬度 の加硫ゴム組成物を得ることができ 〇 2020/175344 39 卩(:171? 2020 /006962

るという理由から、 式 (丨 V) :

[0158] [化 11]

[0159] [式中、 nは〇〜 1 0の整数であり、 Xは 2〜 4の整数であり、

2アルキル基である。 ]

で表されるアルキルフエノール ·塩化硫黄縮合物を使用することが好ましい

[0160] アルキルフエノール ·塩化硫黄縮合物 (丨 V) のゴム成分中への分散性が 良いという理由から、 式 (丨 V) 中の nは、 好ましくは 1〜 9の整数である

[0161] Xが 4を超えると、 アルキルフエノール ·塩化硫黄縮合物 (丨 V) が熱的 に不安定となる傾向があり、 Xが 1であるとアルキルフエノール ·塩化硫黄 縮合物 ( I V) 中の硫黄含有率 (硫黄の重量) が少ない。 高硬度を効率よく 発現させることができる (リバージョン抑制) という理由から、 Xは 2であ ることが好ましい。

[0162] 〇 】 2 アルキル基である。 ゴム成分中へのアルキルフエノール · 塩化硫黄縮合物 (丨 V) の分散性が良いという理由から、 は、 好ましく は〇 6-9 アルキル基である。

[0163] アルキルフエノール ·塩化硫黄縮合物 ( I V) の具体例として、 式 ( I V ) 中の门が〇〜 1 0であり、 Xが 2であり、 硫黄 含有率が 24重量%である田岡化学工業社製のタツキロ ル V 2〇〇が挙げ られる。

[0164] 加硫促進助剤として、 高硬度 の加硫ゴム組成物が得られる (リバ \¥02020/175344 40 卩(:171?2020/006962

—ジョン抑制) という観点から、 式 (V) :

1 ~ 1 0 3 3 3 - ( 0 1 ~ 1 2 5 _ 3 _ 3〇 3 1 ~ 1 ( V)

[式中、 3は 3〜 1 0の整数である。 ]

で表される有機チオスルフエート化合物の塩 (以下 「有機チオスルフエート 化合物塩 (V) 」 と記載することがある。 ) を使用することが好ましい。 結 晶水を含有する有機チオスルフエート化合物 塩 (V) を使用してもよい。 有 機チオスルフエート化合物塩 (V) としては、 例えば、 リチウム塩、 カリウ ム塩、 ナトリウム塩、 マグネシウム塩、 カルシウム塩、 バリウム塩、 亜鉛塩 、 ニッケル塩、 コバルト塩等が挙げられ、 カリウム塩、 ナトリウム塩が好ま しい。

[0165] 3は、 3〜 1 0の整数であり、 好ましくは 3〜 6の整数である。 3が 2以 下では、 充分な耐熱疲労性が得られない傾向があり、 3が 1 1以上では、 有 機チオスルフエート化合物塩 (V) による耐熱疲労性の改善効果が充分に得 られない場合がある。

[0166] 有機チオスルフエート化合物塩 (V) としては、 常温常圧下で安定である という観点から、 そのナトリウム塩 1水和物、 ナトリウム塩 2水和物が好ま しく、 コストの観点からチオ硫酸ナトリウムから得 られる有機チオスルフエ —卜化合物塩 (V) がより好ましく、 下記式で表される 1 , 6—ヘキサメチ レンジチオ硫酸ナトリウム · 2水和物がさらに好ましい。

[0167] [化 12]

[0168] ゴム成分中へ良く分散すること、 およびアルキルフエノール ·塩化硫黄縮 合物 (丨 V) と併用した場合にアルキルフエノール ·塩化硫黄縮合物 (丨 V ) の中間に揷入されて、 アルキルフエノール ·塩化硫黄縮合物 ( I V) とのハイブリッ ド架橋を形成することが可能であるという理 由から 、 式 (丨 丨 丨) : \¥02020/175344 41 卩(:171?2020/006962

(式中、 R 17 は C 2-10 アルカンジイル基を示し、 R 16 および R 18 は、 それぞ れ独立に、 窒素原子を含む 1価の有機基を示す。 )

で示される化合物を、 加硫促進助剤として使用することが好ましい 。

[0169] R 17 は、 〇 2-! 。アルカンジイル基であり、 好ましくは C 4-8 アルカンジイ ル基であり、 より好ましくは直鎖状の C 4 _ 8 アルカンジイル基である。 R 17 は 、 直鎖状であることが好ましい。 R 17 の炭素数が 1以下では、 熱的な安定性 が悪い場合がある。 また、 R 17 の炭素数が 1 1以上では、 加硫促進助剤を介 したポリマー間の距離が長くなり、 加硫促進助剤を添加する効果が得られな い場合がある。

[0170] R 16 および R 18 は、 それぞれ独立に、 窒素原子を含む 1価の有機基である

。 窒素原子を含む 1価の有機基としては、 芳香環を少なくとも 1つ含むもの が好ましく、 芳香環および =N_C (=S) —基を含むものがさらに好まし い。 R 16 および R 18 は、 それぞれ同一でも、 異なっていてもよいが、 製造の 容易さなどの理由から、 同一であることが好ましい。

[0171] 化合物 (丨 丨 丨) としては、 例えば、 1 , 2 -ビス (ジベンジルチオカル バモイルジチオ) エタン、 1 , 3—ビス (ジベンジルチオカルバモイルジチ 才) プロパン、 1 , 4—ビス (ジベンジルチオカルバモイルジチオ) ブタン 、 1 , 5—ビス (ジベンジルチオカルバモイルジチオ) ペンタン、 1 , 6 - ビス (ジベンジルチオカルバモイルジチオ) ヘキサン、 1 , 7—ビス (ジベ ンジルチオカルバモイルジチオ) ヘプタン、 1 , 8—ビス (ジベンジルチオ カルバモイルジチオ) オクタン、 1 , 9—ビス (ジベンジルチオカルバモイ ルジチオ) ノナン、 1 , 1 0_ビス (ジベンジルチオカルバモイルジチオ) デカンなどが挙げられる。 なかでも、 熱的に安定であり、 ゴム成分中への分 散性に優れるという理由から、 1 , 6—ビス (ジベンジルチオカルバモイル ジチオ) ヘキサンが好ましい。

[0172] 化合物 (丨 丨 丨) の市販品としては、 例えば、 バイエル社製の VU LCU

R E N T R I AL P RODUCT KA9 1 88、 VU LCU R E N \¥02020/175344 42 卩(:171? 2020 /006962

V P K A 9 1 88 (1 , 6—ビス (ジベンジルチオカルバモイルジチオ) ヘキサン) が挙げられる。

[0173] (老化防止剤)

老化防止剤としては、 例えば、 日本ゴム協会編 「ゴムエ業便覧<第四版> 」 の 436〜 443頁に記載されるものが挙げられる。 老化防止剤としては 、 N—フエニルー N, - 1 , 3—ジメチルプチルー p _フエニレンジアミン (略称 「6 P P D」 、 例えば住友化学社製 「アンチゲン (登録商標) 6C」

) 、 アニリンとアセトンの反応生成物 (略称 「TMDQ」 ) 、 ポリ (2, 2 , 4 -トリメチルー 1 , 2-) ジヒドロキノリン) (例えば、 松原産業社製 「アンチオキシダント F R」 ) 、 合成ワックス (パラフィンワックス等) 、 植物性ワックスが好ましく用いられる。

[0174] 老化防止剤を使用する場合、 その量は、 ゴム成分 1 〇〇重量部あたり、 好 ましくは 0. 01〜 1 5重量部、 より好ましくは 0. 1〜 1 0重量部、 さら に好ましくは 0. 1〜 5重量部である。

[0175] (加工助剤)

加工助剤としては、 例えば、 リシノール酸、 パルミチン酸、 ステアリン酸 、 オレイン酸、 パルミチン酸などの脂肪酸、 そのエステルおよびアミ ド、 ス テアリン酸亜鉛、 ステアリン酸バリウム、 ステアリン酸カルシウム、 ラウリ ン酸亜鉛などの脂肪酸金属塩等が挙げられる 。 市販品としては、 例えば、 S CH I L L & S E I LACH E R Gm b h. & C〇. 製 「ST R U K T 0 L A50 P」 、 「ST RU KTOL A60」 、 「ST RU KT 0 L E F44」 、 「ST RU KTOL HT 204」 、 「ST RU KT〇 L HT 207」 、 「ST RU KTOL HT 254」 、 「ST RU KT〇 L HT 266」 、 「ST RU KTOL W B 1 6」 などが挙げられる。

[0176] 加工助剤を使用する場合、 その量は、 ゴム成分 1 00重量部あたり、 好ま しくは 0. 01〜 20重量部、 より好ましくは 0. 1〜 1 5重量部、 さらに 好ましくは 0. 1〜 1 0重量部である。

[0177] 加工助剤としてステアリン酸を使用する場合 、 その量は、 ゴム成分 1 00 \¥02020/175344 43 卩(:171?2020/006962

重量部あたり、 好ましくは〇. 0 1〜 1 5重量部、 より好ましくは〇. 1〜 1 〇重量部、 さらに好ましくは〇. 1〜 5重量部である。

[0178] (オイル)

オイルとしては、 例えば、 プロセスオイル、 植物油脂等が挙げられる。 プ ロセスオイルとしては、 例えば、 パラフィン系プロセスオイル、 ナフテン系 プロセスオイル、 芳香族系プロセスオイル、 1\/1巳3 (軽度抽出溶媒和物) 才 イル、 丁〇 巳 (処理留出物芳香族系抽出物) オイルが挙げられる。 市販品 としては、 例えば、 アロマチックオイル (コスモ石油社製 「1\1〇一 1 4 0」

) 、 プロセスオイル (出光興産社製 「ダイアナプロセス 3 3 2」 ) 、 丁〇 八巳オイル ) が挙げられる。

[0179] オイルを使用する場合、 その量は、 ゴム成分 1 0 0重量部あたり、 好まし くは 5〜 7 0重量部、 より好ましくは 2 0〜 6 0重量部である。

[0180] (ワックス)

ワックスとしては、 例えば、 大内新興化学工業社製の 「サンノック (登録 商標) ワックス」 、 日本精蝋社製の 「〇 〇八〇巳_ 0 3 5 5」 等が挙げら れる。

[0181 ] (レゾルシノール、 樹脂)

本発明では、 レゾルシノール、 レゾルシノール樹脂、 変性レゾルシノール 樹脂、 クレゾール樹脂、 変性クレゾール樹脂、 フエノール樹脂および変性フ エノール樹脂等の樹脂を使用してもよい。 レゾルシノールやこれらの樹脂を 使用することにより、 加硫ゴム組成物の破断時伸び、 複素弾性率を向上させ ることができる。

[0182] レゾルシノールとしては、 例えば、 住友化学社製のレゾルシノール等が挙 げられる。 レゾルシノール樹脂としては、 例えば、 レゾルシノール ·ホルム アルデヒド縮合物が挙げられる。 変性レゾルシノール樹脂としては、 例えば 、 レゾルシノール樹脂の繰り返し単位の一部を アルキル化したものが挙げら れる。 具体的には、 インドスペック社製のペナコライ ト樹脂巳一 1 8 - 3、 巳一 2 0、 田岡化学工業社製のスミカノール 6 2 0、 ユニロイヤル社製の \¥02020/175344 44 卩(:171? 2020 /006962

-6、 スケネクタディー化学社製の 3 1 501、 アッシュランド社製の 八 1^〇干 6门 67209等が挙げられる。

[0183] クレゾール樹脂としては、 例えば、 クレゾール ·ホルムアルデヒド縮合物 が挙げられる。 変性クレゾール樹脂としては、 例えば、 クレゾール樹脂の末 端のメチル基をヒドロキシ基に変更したもの 、 クレゾール樹脂の繰り返し単 位の一部をアルキル化したものが挙げられる 。 具体的には、 田岡化学工業社 製のスミカノール 6 1 0、 住友べークライ ト社製の [¾-乂 1 1 06 1等が 挙げられる。

[0184] フェノール樹脂としては、 例えば、 フェノール ·ホルムアルデヒド縮合物 が挙げられる。 また、 変性フェノール樹脂としては、 フェノール樹脂をカシ ューオイル、 卜ールオイル、 アマニ油、 各種動植物油、 不飽和脂肪酸、 ロジ ン、 アルキルベンゼン樹脂、 アニリン、 メラミンなどを用いて変性した樹脂 が挙げられる。

[0185] その他の樹脂としては、 例えば、 住友化学社製の 「スミカノール 507八 」 等のメ トキシ化メチロールメラミン樹脂; 日鉄化学社製のクマロン樹脂 N04 (軟化点 81〜 1 00 ° 〇) 、 神戸油化学工業社製の 「プロセスレジン 八〇5」 (軟化点 75°〇 等のクマロン ·インデン樹脂;テルペン樹脂、 テ ルペン · フヱノール樹脂、 芳香族変性テルペン樹脂等のテルペン系樹脂 ;三 菱瓦斯化学社製の 「ニカノール (登録商標) 70」 (軟化点 70〜 90 ° 〇 ) 等のロジン誘導体;水素添加ロジン誘導体; ノボラック型アルキルフェノ —ル系樹脂; レゾール型アルキルフェノール系樹脂; 05系石油樹脂;液状 ポリブタジェンが挙げられる。

[0186] (粘弾性改善剤)

粘弾性改善剤としては、 例えば、 1\1, 1\1’ ービス (2—メチルー 2—二卜 ロプロピル) 一 1 , 6 -ヘキサンジアミン (例えば、 住友化学社製 「スミフ ァイン (登録商標) 1 1 62」 ) 、 特開昭 63— 23942号公報記載のジ チオウラシル化合物、 田岡化学工業社製 「タッキロール (登録商標) 八 」

、 「タッキロール (登録商標) V— 200」 、 特開 2009— 1 381 48 \¥02020/175344 45 卩(:171?2020/006962

号公報記載のアルキルフェノール ·塩化硫黄縮合物、 1 , 6—ビス (ジベン ジルチオカルバモイルジチオ) ヘキサン (例えば、 バイエル社製 「<八9 1 88」 ) 、 1 , 6 -ヘキサメチレンジチオサルフェート 2ナトリウム塩 2水 和物、 1 , 3—ビス (シトラコンイミ ドメチル) ベンゼン (例えば、 フレキ シス社製 「パーカリンク 900」 ) 、 1 -ベンゾイルー 2 -フェニルヒドラ ジド、 1 -ヒドロキシー 1\!, 一 (1 -メチルエチリデン) 一2 -ナフトエ酸 ヒドラジド、 3 -ヒドロキシー 1\1, 一 (1 -メチルエチリデン) 一2 -ナフ トエ酸ヒドラジド、 特開 2004 - 9 1 505号公報記載の 1 -ヒドロキシ -1\1, 一 ( 1 -メチルプロピリデン) 一 2 -ナフトエ酸ヒドラジド、 3 -ヒ ドロキシー 1\1’ 一 ( 1 -メチルプロピリデン) 一 2 -ナフトエ酸ヒドラジド 、 1 -ヒドロキシー 1\1’ 一 (1 , 3 -ジメチルプチリデン) 一2 -ナフトエ 酸ヒドラジド、 3 -ヒドロキシー 1\1’ 一 (1 , 3 -ジメチルプチリデン) 一 2 -ナフトエ酸ヒドラジド、 1 -ヒドロキシー 1\1, 一 (2 -フリルメチレン ) - 2 -ナフトエ酸ヒドラジド、 3 -ヒドロキシー 1\1, 一 (2 -フリルメチ レン) 一 2 -ナフトエ酸ヒドラジド等のカルボン酸ヒド ジド誘導体、 特開 2000— 1 90704号公報記載の 3—ヒドロキシー 1\1, 一 (1 , 3—ジ メチルプチリデン) _ 2 -ナフトエ酸ヒドラジド、 3 -ヒドロキシー 1\1, 一 (1 , 3 -ジフェニルエチリデン) 一 2 -ナフトエ酸ヒドラジド、 3 -ヒド ロキシー 1\1’ 一 (1 -メチルエチリデン) 一 2 -ナフトエ酸ヒドラジド、 特 開 2006 -3283 1 0号公報記載のビスメルカプトオキサジアゾ ル化 合物、 特開 2009 _ 40898号公報記載のピリチオン塩化合物、 特開 2 006— 24936 1号公報記載の水酸化コバルト化合物が挙げ れる。

[0187] (しやく解剤)

しやく解剤としては、 ゴム分野において通常用いられるものであれ ば特に 限定されるものではないが、 例えば、 日本ゴム協会編 「ゴムエ業便覧<第四 版>」 の 446〜 449頁に記載される、 芳香族メルカブタン系しやく解剤 、 芳香族ジスルフィ ド系しやく解剤、 芳香族メルカブタン金属塩系しやく解 剤が挙げられる。 中でも、 ジキシリルジスルフィ ド、 〇, 〇’ ージベンズア \¥02020/175344 46 卩(:171?2020/006962

ミ ドジフエニルジスルフィ ド (大内新興化学工業社製 「ノクタイザー 3 3」

) が好ましい。 しやく解剤は、 1種のみを使用してもよく、 2種以上を併用 してもよい。

[0188] しやく解剤を使用する場合、 その量は、 ゴム成分 1 0 0重量部あたり〇.

〇 1〜 1重量部が好ましく、 〇. 0 5〜 0 . 5重量部がより好ましい。

[0189] (リターダー)

リターダーとしては、 例えば、 無水フタル酸、 安息香酸、 サリチル酸、 —ニトロソジフエニルアミン、 1\1— (シクロへキシルチオ) フタルイミ ド ( 〇丁 ) 、 スルホンアミ ド誘導体、 ジフエニルウレア、 ビス (トリデシル) ペンタエリスリ トール ジホスファイ ト等が例示され、 1\1 _ (シクロへキシ ルチオ) フタルイミ ド (〇丁 ) が挙げられる。

[0190] リターダーを使用する場合、 その量は、 ゴム成分 1 0 0重量部あたり〇.

〇 1〜 1重量部が好ましく、 〇. 0 5〜 0 . 5重量部がより好ましい。

[0191 ] (オキシエチレンユニッ トを有する化合物)

本発明では、 式: 一〇一 (〇1 ~ 1 2 —〇1 ~ 1 2 —〇) [式中、 「は 1以上の 整数である。 ] で表される構造を有するオキシエチレンユニ ッ トを有する化 合物を使用してもよい。 ここで、 上記式中、 「は、 2以上が好ましく、 3以 上がより好ましい。 また、 は 1 6以下が好ましく、 1 4以下がより好まし い。 「が 1 7以上では、 ゴム成分との相溶性および補強性が低下する 傾向が ある。

[0192] オキシエチレンユニッ トを有する化合物中のオキシエチレンユニッ トの位 置は、 主鎖でも、 末端でも、 側鎖でもよい。 得られるタイヤ表面における静 電気の蓄積防止効果の持続性および電気抵抗 の低減の観点から、 オキシエチ レンユニッ トを有する化合物の中でも、 少なくとも側鎖にオキシエチレンユ ニッ トを有する化合物が好ましい。

[0193] 主鎖にオキシエチレンユニッ トを有する化合物としては、 例えば、 ポリオ キシエチレンアルキルエーテル、 ポリオキシエチレンアルキルフエニルエー テル、 モノエチレングリコール、 ジエチレングリコール、 トリエチレングリ \¥02020/175344 47 卩(:171?2020/006962

コール、 ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステ ル、 ポリオキシエチレ ンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、 ポリオキシエチレンアルキルア ミン、 ポリオキシエチレンスチレン化アルキルエー テル、 ポリオキシエチレ ンアルキルアマイ ドなどが挙げられる。

[0194] 少なくとも側鎖にオキシエチレンユニッ トを有する化合物を使用する場合 、 オキシエチレンユニッ トの個数は、 主鎖を構成する炭素数 1 0 0個当たり 4個以上が好ましく、 8個以上がより好ましい。 オキシエチレンユニッ トの 個数が 3個以下では、 電気抵抗が増大する傾向がある。 また、 オキシエチレ ンユニッ トの個数は 1 2個以下が好ましく、 1 0個以下がより好ましい。 才 キシエチレンユニッ トの個数が 1 3個以上では、 ゴム成分との相溶性および 補強性が低下する傾向がある。

[0195] 少なくとも側鎖にオキシエチレンユニッ トを有する化合物を使用する場合 、 その主鎖としては、 主としてポリエチレン、 ポリプロピレンまたはポリス チレンから構成されるものが好ましい。

[0196] <加硫ゴム組成物の製造>

本発明の加硫ゴム組成物を、 化合物 (丨) 、 ゴム成分および硫黄成分、 並 びに必要に応じて化合物 (丨 丨) および/または他の成分 (例えば、 シリカ 、 力ーボンブラック) を混練し、 得られたゴム組成物を加熱することによっ て製造することができる。 上述したように、 混練または加熱中に、 化合物 ( I) は消費されると考えられるため、 所定量と予測される消費量との合計量 (即ち、 所定量十予測される消費量) で化合物 (丨) を使用することによっ て、 本発明の加硫ゴム組成物を製造することがで きる。 化合物 (丨 丨) を使 用する場合も同様である。

[0197] 化合物 ( I) 、 ゴム成分および硫黄成分を混練して得られる ゴム組成物 ( 以下 「硫黄成分を含有するゴム組成物」 と記載することがある。 ) は、 充填 剤 (例えば、 シリカ、 力ーボンブラック) を使用する場合、 以下の工程 1お よび 2を経て製造することが好ましい:

ゴム成分、 充填剤、 および必要に応じて他の成分を混練する工程 1、 並び \¥02020/175344 48 卩(:171?2020/006962

工程 1で得られたゴム組成物、 硫黄成分、 および必要に応じて他の成分を 混練する工程 2。

[0198] 工程 1の前に、 ゴム成分を加工しやすくするため、 ゴム成分を素練りする 予備混練工程を設けてもよい。

[0199] 硫黄成分を含有するゴム組成物の製造では、 化合物 (丨) の全量を、 予備 混練工程、 工程 1 または工程 2のいずれかでゴム成分等と混練してもよく 化合物 (丨) をそれぞれ分割して、 予備混練工程〜工程 2の少なくとも二つ の工程でゴム成分等と混練してもよい。 また、 化合物 (丨) を、 上述の充填 剤に予め担持してから、 ゴム成分等と混練してもよい。

[0200] 化合物 ( I I) を使用する場合、 硫黄成分を含有するゴム組成物の製造で は、 化合物 (丨 丨) の全量を、 予備混練工程、 工程 1 または工程 2のいずれ かでゴム成分等と混練してもよく、 化合物 ( I I) をそれぞれ分割して、 予 備混練工程〜工程 2の少なくとも二つの工程でゴム成分等と混 してもよい 。 また、 化合物 (丨 丨) を、 上述の充填剤に予め担持してから、 ゴム成分等 と混練してもよい。

[0201 ] 酸化亜鉛を配合するときは、 工程 1でそれとゴム成分等とを混練すること が好ましい。 ステアリン酸を配合するときは、 工程 1でそれとゴム成分等と を混練することが好ましい。 加硫促進剤を配合するときは、 工程 2でそれと ゴム成分等とを混練することが好ましい。 しゃく解剤を配合するときは、 エ 程 1でそれとゴム成分等とを混練することが好 しい。 予備混練工程を設け る時は、 予備混練工程でしゃく解剤の全量とゴム成分 とを混練するか、 また はしゃく解剤を分けて、 予備混練工程および工程 1の両方でそれの一部とゴ ム成分とを混練することが好ましい。 リターダーを配合するときは、 工程 2 でそれとゴム成分等とを混練することが好ま しい。

[0202] 工程 1 における混練には、 例えば、 バンバリーミキサーを含むインターナ ルミキサー、 才ープン型二ーダー、 加圧式二ーダー、 押出機、 および射出成 型機等を使用することができる。 工程 1 における混練後のゴム組成物の排出 \¥02020/175344 49 卩(:171?2020/006962

温度は、 2 0 0 °〇以下が好ましく、 1 2 0〜 1 8 0 °〇がより好ましい。

[0203] 工程 2における混練には、 例えば、 才ープンロール、 カレンダー等を使用 することができる。 工程 2における混練温度 (混練しているゴム組成物の温 度) は、 6 0 ~ 1 2 0 °〇が好ましい。

[0204] 硫黄成分を含有するゴム組成物を加硫するこ とによって、 本発明の加硫ゴ ム組成物を製造することができる。 硫黄成分を含有するゴム組成物を特定の 形状に加工してから加硫することによって、 本発明の加硫ゴム組成物を製造 してもよい。

[0205] 加硫温度は、 1 2 0〜 1 8 0 ° 〇が好ましい。 当業者であれば、 ゴム組成物 の組成に応じて、 加硫時間を適宜設定することができる。 加硫は、 通常、 常 圧または加圧下で行われる。

[0206] <用途>

本発明の加硫ゴム組成物は耐摩耗性に優れる ため、 タイヤに用いることが 好ましい。 従って、 本発明は、 前記加硫ゴム組成物を含むタイヤを提供する

[0207] また、 本発明の加硫ゴム組成物は、 タイヤ用部材に用いることが好ましい 。 タイヤ用部材としては、 例えば、 本発明の加硫ゴム組成物およびスチール コードを含むタイヤ用べルト部材、 本発明の加硫ゴム組成物および力ーカス 繊維コードを含むタイヤ用力ーカス部材、 タイヤ用サイ ドウォール部材、 夕 イヤ用インナーライナー部材、 タイヤ用キャップトレッ ド部材またはタイヤ 用アンダートレッ ド部材が挙げられる。

[0208] 本発明の加硫ゴム組成物は、 タイヤおよびタイヤ用部材以外にも、 様々な 製品 (例えば、 防振ゴム、 コンべアベルト用ゴム、 エンジンマウントゴム等 ) に用いることができる。

実施例

[0209] 以下、 実施例等を挙げて本発明をより具体的に説明 するが、 本発明は以下 の実施例等によって制限を受けるものではな く、 上記 ·下記の趣旨に適合し 得る範囲で適当に変更を加えて実施すること も可能であり、 それらはいずれ \¥02020/175344 50 卩(:171?2020/006962

も本発明の技術的範囲に包含される。

[0210] 製造例 1 :化合物 (丨 丨 3 - 1) の製造

4, 6—ジメチルー 2—メルカプトピリミジン 2 1. 59 (〇. 1 5〇1〇 I) に酢酸エチル 塊となっている 4, 6 -ジメチル — 2—メルカプトピリミジンを超音波によって 砕した (40°〇、 30分)

。 そこにヨウ化ナトリウム 2. 3 9 (〇. 01 5 〇 丨) を加えた後、 35 重量%過酸化水素水溶液 1 4. 4〇11_ (〇. 1 5〇1〇 1) を 1時間 33分か けて滴下したところ、 発熱が確認された。 過酸化水素水溶液の全量を滴下し た後には、 完全な溶液は得られず、 固体が一部析出した分散液が得られた。 分散液を室温で 8時間 40分間攪拌し、 丁 !_(3にて 4, 6—ジメチルー 2— メルカプトピリミジンの消失を確認した後、 飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液 1 00〇!_を添加してクエンチし、 過酸化物試験紙で過酸化水素が消失して いることを確認した。 析出した固体を吸引ろ過により分取し、 水、 次いで酢 酸エチルで洗浄した。 ろ液を分液漏斗に移し、 酢酸エチル 250 !_で 2回 抽出した後、 まとめた有機層を飽和食塩水 1 〇〇 !_にて洗浄し、 硫酸ナト リウムで脱水し、 ろ過によって固体を除去した後、 ろ液をエバポレーターに て濃縮して固体を得た。 吸引ろ過により分取した固体とエバポレータ ーによ って得られた固体とをあわせて、 減圧乾燥することで、 化合物 (丨 丨 3— 1 ) (即ち、 2, 2’ ービス (4, 6—ジメチルピリミジル) ジスルフイ ド)

2 1. 09 (収率 98%) を淡黄色固体として得た。

一 !^ (000 I 3 , 400 8 p pm : 2. 39 (1 21 ~ 1 , 3) , 6. 76 (21 ~ 1, 3)

[0211] 製造例 2 :化合物 ( I I 3 _2) の製造

2 -メルカプトピリミジン 22. 99 (0. 20 〇 I) に酢酸エチル 5 00 1_を加えた後、 塊となっている 2 -メルカプトピリミジンを超音波に よって粉砕した (40 ° 〇、 30分) 。 そこにヨウ化ナトリウム 3. 0 9 (0 . 020〇!〇 I) を加えた後、 35重量%過酸化水素水溶液 1 9. ( 〇. 200 〇 I) を室温で約 2時間かけて滴下すると発熱し、 過酸化水素 \¥02020/175344 51 卩(:171?2020/006962

水溶液の全量を滴下した後には、 完全な溶液が得られた。 溶液を室温で 45 分間攪拌し、 丁 1_(3にて 2—メルカプトピリミジンの消失を確認した 、 溶 液にチオ硫酸ナトリウム 35. 09 (0. の 1 00 1_水溶液 を添加してクエンチし、 過酸化物試験紙で過酸化水素が消失している ことを 確認した。 得られた溶液を分液漏斗に移し、 酢酸エチル 1 50 !_で 2回抽 出した後、 まとめた有機層を飽和食塩水 1 00 1_で洗浄した。 分液した有 機層を硫酸ナトリウムで脱水し、 ろ過によって固体を除去した後、 ろ液をエ バポレーターにて濃縮し、 減圧乾燥することで、 化合物 (丨 丨 a -2) (即 ち、 2, 2’ ージピリミジルジスルフイ ド) 2 1. 8 9 (収率 98%) を淡 黄色固体として得た。

[0212] 実施例 1

<工程 1 :バンバリーミキサーによる混錬>

バンバリーミキサー (神戸製鋼所社製、 容量: 1 700 !_) を用いて、 スチレン · ブタジエン共重合ゴム (旭化成社製 「 3巳 タフデン 2000」

) 80重量部、 ブタジエンゴム ) 20重量部、 シ リカ (東ソー ·シリカ社製 「1\1 丨 3 丨 I (登録商標) 八〇」 、 巳巳丁比表 面積: 2050^/9) 75重量部、 力ーボンブラック 1~1 (旭力ーボン社 製 「旭# 70」 ) 5重量部、 ステアリン酸 2重量部、 酸化亜鉛 3重量部、 老 化防止剤 ( _フエニルー 1\1’ - 1 , 3—ジメチルプチルー _フエニレン ジアミン (6 0) 、 住友化学社製 「アンチゲン (登録商標) 6(3」 ) 1 5重量部、 丁〇八巳オイル (!!&[¾社製 「 1 3丁 6。 500」 ) 30 重量部、 およびシリカと結合可能な化合物 (巳 〇1\1 丨 [<社製 「3 丨 _75 」 ) 6重量部および化合物 (丨 3 _ 1) (東京化成工業社製 「4, 6—ジメ チルー 2—メルカプトピリミジン」 ) 〇. 5重量部を混練し、 ゴム組成物を 得た。 該工程では、 温度 80°〇に設定し、 口一夕一回転数 25 「 で回転 させているバンバリーミキサーに上記の全成 分を投入した後、 バンバリーミ \¥02020/175344 52 卩(:171?2020/006962

キサー中の混合物を、 口一夕一回転数 5 0 「 で 3 . 5分、 さらに口ータ 一回転数 8 0 「 で 1 . 5分混練した。 混練終了時のゴム組成物の温度は 1 6 0〜 1 7 0 °◦であった。

[0213] <工程 2 :オープンロール機による混練>

口ール設定温度 6 0 °〇のオープンロール機で、 工程 1で得られたゴム組成 物と、 加硫促進剤 (1\1 -シクロヘキシルー 2 -ベンゾチアゾリルスルフエン アミ ド (〇巳3) 1 . 5重量部およびジフエニルグアニジン (〇 〇) 2 .

〇重量部) と、 粉末硫黄 (細井化学社製 「微粉硫黄」 ) 2 . 0重量部とを混 練して、 ゴム組成物を得た。

[0214] <加硫>

工程 2で得られたゴム組成物を 1 7 0 °〇で 1 2分加熱することによって、 加硫ゴム組成物を得た。

[0215] 実施例 2〜 5および比較例 1

表 1 に示す種類および量の成分を工程 1および 2で使用したこと、 並びに 加硫ゴム組成物を得るための加硫時間を変更 したこと以外は実施例 1 と同様 にして、 実施例 2〜 5および比較例 1の加硫ゴム組成物を得た。

[0216] スチレン · ブタジエン共重合ゴム等は、 実施例 1 と同じものを使用した。

また、 化合物 (丨 丨 3 - 1 ) としては、 製造例 1で得られたものを使用した

[0217] 加硫時間は、 実施例 1および比較例 1では 1 2分、 実施例 2および 5では

2 5分、 実施例 3および 4では 6 0分とした。

[0218] 後述の耐摩耗性の評価のために、 実施例 1〜 5の加硫ゴム組成物の硬度と 、 比較例 1の加硫ゴム組成物の硬度とが同等となるよ に、 実施例 1〜 5で は、 粉末硫黄、 〇巳 3および 0 〇の量を調整した。

[0219] <化合物 ( I) および化合物 ( I I) の含有量>

( 1) 抽出

実施例 1〜 5で得られた加硫ゴム組成物から試料 (約 2 9) を採取した。 試料重量は〇. 1 9の単位まで測定できる精密天秤を用いて秤 した。 試 \¥02020/175344 53 卩(:17 2020 /006962

料を切断し、 一辺が 2 以下の小片を作製した。 円筒ろ紙を入れたソック スレー抽出器の抽出部に、 得られた小片 (約 29) を加えた。 ソックスレー 抽出器の受器フラスコ (容量: 1 50 !_) にアセトン (1 00 !_) を加 え、 ¾ 流条件にて 8時間、 抽出を彳了った。

[0220] (2) 分析

抽出後、 受器フラスコ中の抽出液を、 必要に応じて濃縮し、 その全量を 2 〇〜 1 00 1_のメスフラスコに加え、 アセトンまたは任意の有機溶媒を加 えて抽出液を希釈し、 分析溶液を得た。 この希釈で得られた分析溶液 (即ち 、 希釈した抽出溶液) の全量を〇とする。 得られた分析溶液 ( 3 し) を液 体クロマトグラフィー (!_〇 装置 (島津製作所社製 「!_0 20 」 ) に 注入し、 カラムとして 「!_—〇〇 I リ〇1门 003 (4. 6011110X 1 50 , 粒径 5 ) 」 を使用し、 移動相として 2種の溶液 ( 液および巳液 ) を使用した。 液として、 トリフルオロ酢酸の水溶液 (濃度〇. 05重量 %) を、 巳液として、 トリフルオロ酢酸のアセトニトリル溶液 (濃度 0. 0 5重量%) を使用した。 巳液のグラジエント条件を 「0分: 5体積%、 〇〜 40分: 5体積%から一定速度で 1 00体積%となるように移動相中の巳液 の割合を変更、 40〜 45分: 1 00体積%、 45. 01〜 50分: 5体積 %」 と設定した。 カラム温度: 40 ° 〇、 移動相流量: ·! . 0 !_/分、 およ び検出波長: 254 n mの条件で、 1_(3分析を実施し、 分析溶液の検出ピー クの面積値を算出した。

[0221] あらかじめ上記条件にて化合物 (丨) および化合物 (丨 丨) の標準サンプ ル (3 し) の !_〇分析を行い、 それらの検出ピークの位置および面積値を 確認した。 化合物 (丨) または化合物 ( I I) の分析溶液の検出ピークの面 積値、 抽出に使用した加硫ゴム組成物 (小片) の量 (約 2 9 ) 、 標準サンプ ルの濃度 (3) と、 標準サンプルの検出ピークの面積値 (匕) 、 並びに分析 溶液 (即ち、 希釈した抽出溶液) の全量 (〇) を用いて下記式:

化合物 (丨) または化合物 ( I I) の含有量 (重量%)

= (1 00 X分析溶液の検出ピークの面積値 X 3 X 0) / (抽出に使用した \¥02020/175344 54 卩(:171?2020/006962

加硫ゴム組成物の量 (約 29) X 13)

により、 加硫ゴム組成物全体に対する化合物 (丨) または化合物 (丨 丨) の 含有量を算出した。 結果を表 1 に示す。

なお、 上記式中、 3は、 標準サンプルの濃度 (9/ 1_) を表し、 匕は、 標準サンプルの検出ピークの面積値を表し、 および〇は、 分析溶液 (即ち、 希釈した抽出溶液) の全量 (1111_) を表す。

[0222] <耐摩耗性の評価>

〇 I 1\1摩耗試験機 巳_6 1 1 1 (上島製作所製) を用い、 」 I 3 < 6264-2 : 2005 「加硫ゴムおよび熱可塑性ゴムー耐摩耗性の 求め 方一」 に準拠して、 化合物 (丨) を所定量で含有する実施例 1〜 1 3の加硫 ゴム組成物、 および化合物 (丨) を含有しない比較例 1の加硫ゴム組成物の 摩耗体積 (単位: を測定した。 下記式:

耐摩耗性の指数

= 1 00 X (比較例 1の摩耗体積) / (実施例 1〜 5の摩耗体積) により実施例 1〜 5の加硫ゴム組成物の耐摩耗性の指数を算出 た。 結果を 表 1 に示す。 この指数が大きいほど、 耐摩耗性が良好である。

[0223]

\¥02020/175344 55 卩(:171?2020/006962

[表 1]

(注) 部 ==重量部, ¾ = 重量 I

[0224] 表 1 に示されるように、 化合物 ( I) を所定量で含有する実施例 1〜 5の 加硫ゴム組成物は耐摩耗性に優れている。

[0225] 実施例 6

<工程 1 : ラボプラストミルによる混錬>

ラボプラストミル (東洋精機製作所社製、 容量: 600 1_) を用いて、 スチレン · ブタジエン共重合ゴム (旭化成社製 「 3巳 タフデン 2000」

) 80重量部、 ブタジエンゴム ) 20重量部、 シ リカ (東ソー ·シリカ社製 「1\1 丨 3 丨 I (登録商標) 八〇」 、 巳巳丁比表 面積: 2050^/9) 75重量部、 力ーボンブラック 1~1 (旭力ーボン社 製 「旭# 70」 ) 5重量部、 ステアリン酸 2重量部、 酸化亜鉛 3重量部、 老 化防止剤 ( _フエニルー 1\1’ - 1 , 3—ジメチルプチルー _フエニレン ジアミン (6 0) 、 住友化学社製 「アンチゲン (登録商標) 6(3」 ) 1 5重量部、 丁〇八巳オイル (!!&[¾社製 「 1 3丁 6。 500」 ) 30 重量部、 およびシリカと結合可能な化合物 (巳 〇1\1 丨 [<社製 「3 丨 _75 」 ) 6重量部および化合物 ( I 3-2) (東京化成工業社製 「2 -メルカプ \¥02020/175344 56 卩(:171?2020/006962

トピリミジン」 ) 2重量部を混練し、 ゴム組成物を得た。 該工程では、 温度 1 4 0 °〇に設定し、 口一夕一回転数 2 5 「 で回転させているラボプラス トミルに上記の全成分を投入した後、 ラボプラストミル中の混合物を、 口一 夕一回転数 1 0 「 〇!で 3分、 さらに口ーター回転数 6 0 「 〇!で 5分混練 した。 混練終了時のゴム組成物の温度は 1 5 5〜 1 6 5 ° 〇であった。

[0226] <工程 2 :オープンロール機による混練>

口ール設定温度 6 0 °〇のオープンロール機で、 工程 1で得られたゴム組成 物と、 加硫促進剤 (1\1 -シクロヘキシルー 2 -ベンゾチアゾリルスルフエン アミ ド (〇巳3) 1 . 5重量部およびジフエニルグアニジン (〇 〇) 2 .

〇重量部) と、 粉末硫黄 (細井化学社製 「微粉硫黄」 ) 2 . 0重量部とを混 練して、 ゴム組成物を得た。

[0227] <加硫>

工程 2で得られたゴム組成物を 1 7 0 °〇で 1 4分加熱することによって、 加硫ゴム組成物を得た。

[0228] 実施例 7〜 1 2および比較例 2

表 2および 3に示す種類および量の成分を使用したこと 並びに加硫ゴム を得るための加硫時間を変更したこと以外は 実施例 6と同様にして、 実施例 7〜 1 2および比較例 2の加硫ゴム組成物を得た。

スチレン · ブタジエン共重合ゴム等は、 実施例 6と同じものを使用した。

[0229] 加硫時間は、 実施例 7、 1 0および 1 1では 1 4分、 実施例 8および 1 2 では 3 6分、 実施例 9では 2 1分、 実施例 1 3では 2 0分、 比較例 2では 9 分とした。

[0230] 化合物 (丨 3, - 2) としては、 東京化成工業社製 「2—メルカプトピリミ ジン」 を使用した。 化合物 (丨 - 1) としては、 東京化成工業社製 「2 - メルカプトピリジン」 を使用した。 化合物 (丨 b - 2) としては、 東京化成 工業社製 「2 -メルカプトー5 -ニトロピリジン」 を使用した。 化合物 ( I 〇 - 1) としては、 東京化成工業社製 「4—メルカプトピリジン」 を使用し た。 \¥02020/175344 57 卩(:171?2020/006962

[0231 ] 化合物 (丨 I 3 - 2) としては、 製造例 2で得られたものを使用した。 化 合物 (丨 丨 13 _ 1) としては、 東京化成工業社製 「2 , 2’ ージピリジルジ スルフイ ド」 を使用した。 化合物 (丨 丨 13— 2) としては、 東京化成工業社 製 「2 , 2’ ージチオピス(5 -ニトロピリジン)」 を使用した。 化合物 ( I I 〇 - 1) としては、 東京化成工業社製 「4 , 4’ ージピリジルジスルフイ ド」 を使用した。

[0232] <化合物 ( I) および化合物 ( I I) の含有量>

実施例 1等と同様にして実施例 6〜 1 2で得られた加硫ゴム組成物中の化 合物 ( I) および化合物 ( I I) の含有量を測定および算出した。 結果を表 2および 3に示す。

[0233] <耐摩耗性の評価>

実施例 8の加硫ゴム組成物の硬度は、 比較例 1の加硫ゴム組成物の硬度と 同等であったため、 実施例 1等と同様にして、 加硫ゴム組成物の耐摩耗性の 指数を算出した。 具体的には、 下記式:

耐摩耗性の指数

= 1 0 0 X (比較例 1の摩耗体積) / (実施例 8の摩耗体積)

により実施例 8の加硫ゴム組成物の耐摩耗性の指数を算出 た。 結果を下記 表 2に示す。

[0234] 実施例 6、 7および 9〜 1 2で得られた加硫ゴム組成物の硬度は、 比較例

1の加硫ゴム組成物の硬度と同等ではなかっ ため、 硬度が実施例 6等のも のと同等となる加硫ゴム組成物が得られるよ うに粉末硫黄、 0巳 3および 0 ◦の量を調整した比較例 2を行った。 次いで実施例 1等と同様にして加硫 ゴム組成物の摩耗体積 (単位: 〇! 3 ) を測定し、 下記式:

耐摩耗性の指数

= 1 〇〇 (比較例 2の摩耗体積) / (実施例 6、 7または 9〜 1 2の摩耗 体積)

により実施例 6、 7および 9〜 1 2の加硫ゴム組成物の耐摩耗性の指数を算 出した。 結果を下記表 3に示す。 \¥0 2020/175344 58 卩(:17 2020 /006962

[0235] [表 2]

(注)

[0236]

\¥0 2020/175344 59 卩(:17 2020 /006962

[0237] 表 2および 3に示されるように、 化合物 ( I) を所定量で含有する実施例

6〜 1 2の加硫ゴム組成物は耐摩耗性に優れている

[0238] 実施例 1 3および比較例 3

表 4に示す種類および量の成分を実施例 1の工程 1および 2で使用したこ と、 並びに加硫ゴムを得るための加硫時間を変更 したこと以外は実施例 1 と 同様にして、 実施例 1 3および比較例 3の加硫ゴム組成物を得た。 \¥02020/175344 60 卩(:171?2020/006962

[0239] スチレン · ブタジエン共重合ゴム等は、 実施例 1 と同じものを使用した。

また、 化合物 (丨 丨 3 - 1 ) としては、 製造例 1で得られたものを使用した 加硫時間は、 実施例 1 3では 4 8分、 比較例 9では 9分とした。

[0240] <化合物 ( I) および化合物 ( I I) の含有量>

実施例 1等と同様にして実施例 1 3で得られた加硫ゴム組成物中の化合物 ( I) および化合物 (丨 丨) の含有量を測定および算出した。 結果を表 4に 示す。

[0241 ] <耐摩耗性の評価>

実施例 1 3で得られた加硫ゴム組成物の硬度は、 比較例 1および 2の加硫 ゴム組成物の硬度と同等ではなかったため、 硬度が実施例 1 3のものと同等 となる加硫ゴム組成物が得られるように粉末 硫黄、 0 6 3および 0 ◦の量 を調整した比較例 3を行った。 次いで実施例 1等と同様にして加硫ゴム組成 物の摩耗体積 (単位: 〇! 3 ) を測定し、 下記式:

耐摩耗性の指数

= 1 〇〇 (比較例 3の摩耗体積) / (実施例 1 3の摩耗体積)

により実施例 3の加硫ゴム組成物の耐摩耗性の指数を算出 た。 結果を下記 表 3に示す。 結果を表 4に示す。

[0242]

\¥02020/175344 61 卩(:171?2020/006962

[表 4]

[0243] 表 4に示されるように、 化合物 ( I) を所定量で含有する実施例 1 3の加 硫ゴム組成物は耐摩耗性に優れている。

[0244] 実施例 1 4および比較例 4

表 5に示す種類および量の成分を実施例 1の工程 1および 2で使用したこ と、 並びに加硫ゴムを得るための加硫時間を変更 したこと以外は実施例 1 と 同様にして、 実施例 1 4および比較例 4の加硫ゴム組成物を得た。

[0245] スチレン · ブタジエン共重合ゴムは、 日本ゼオン社製 「1\1 丨 〇 丨 N 3

6 1 6」 を使用した。 また、 ブタジエンゴム等は、 実施例 1 と同じものを使 用した。 さらに、 化合物 (丨 丨 3 - 1) としては、 製造例 1で得られたもの を使用した。

加硫時間は、 実施例 1 4では 6 0分、 比較例 4では 4 0分とした。

[0246] <化合物 ( I) および化合物 ( I I) の含有量>

実施例 1等と同様にして実施例 1 4で得られた加硫ゴム組成物中の化合物 \¥0 2020/175344 62 卩(:171? 2020 /006962

( I) および化合物 (丨 丨) の含有量を測定および算出した。 結果を表 5に 示す。

[0247] <耐摩耗性の評価>

実施例 1 4で得られた加硫ゴム組成物の硬度は、 比較例 1の加硫ゴム組成 物の硬度と同等ではなかったため、 硬度が実施例 1 4のものと同等となる加 硫ゴム組成物が得られるように粉末硫黄、 0 6 3および 0 ◦の量を調整し た比較例 4を行った。 次いで実施例 1等と同様にして加硫ゴム組成物の摩耗 体積 (単位: を測定し、 下記式:

耐摩耗性の指数

= 1 〇〇 (比較例 4の摩耗体積) / (実施例 1 4の摩耗体積)

により実施例 4の加硫ゴム組成物の耐摩耗性の指数を算出 た。 結果を下記 表 5に:^ 。

[0248] [表 5]

;

:

!

(逢:} 懿 靈 «部: I 遵蘧1

[0249] 表 5に示されるように、 化合物 ( I) を所定量で含有する実施例 1 4の加 硫ゴム組成物は耐摩耗性に優れている。 \¥02020/175344 63 卩(:171?2020/006962

[0250] 実施例 1 5および比較例 5

表 6に示す種類および量の成分を実施例 1の工程 1および 2で使用したこ と、 並びに加硫ゴムを得るための加硫時間を変更 したこと以外は実施例 1 と 同様にして、 実施例 1 5および比較例 5の加硫ゴム組成物を得た。

[0251 ] スチレン · ブタジエン共重合ゴムは、 旭化成社製 「3巳 タフデン 3 8 3

5」 を使用した。 また、 ブタジエンゴム等は、 実施例 1 と同じものを使用し た。

加硫時間は、 実施例 1 5および比較例では 1 5分とした。

[0252] <化合物 ( I) の含有量>

実施例 1等と同様にして実施例 1 5で得られた加硫ゴム組成物中の化合物 ( I) の含有量を測定および算出した。 結果を表 6に示す。

[0253] <耐摩耗性の評価>

実施例 1 5で得られた加硫ゴム組成物の硬度は、 比較例 1の加硫ゴム組成 物の硬度と同等ではなかったため、 硬度が実施例 1 5のものと同等となる加 硫ゴム組成物が得られるように粉末硫黄、 0 6 3および 0 ◦の量を調整し た比較例 5を行った。 次いで実施例 1等と同様にして加硫ゴム組成物の摩耗 体積 (単位: を測定し、 下記式:

耐摩耗性の指数

= 1 0 0 X (比較例 5の摩耗体積) / (実施例 1 5の摩耗体積)

により実施例 1 5の加硫ゴム組成物の耐摩耗性の指数を算出 た。 結果を表 6に示す。

[0254] \¥02020/175344 64 卩(:171?2020/006962

[表 6]

(¾) ¾ - 靈量猻; 1 黨徽 |

[0255] 表 6に示されるように、 化合物 ( I) を所定量で含有する実施例 1 5の加 硫ゴム組成物は耐摩耗性に優れている。

[0256] 実施例 6および比較例 6

表 7に示す種類および量の成分を実施例 1の工程 1および 2で使用したこ と、 並びに加硫ゴムを得るための加硫時間を変更 したこと以外は実施例 1 と 同様にして、 実施例 1 6および比較例 6の加硫ゴム組成物を得た。

[0257] スチレン · ブタジエン共重合ゴムとしては、 日本ゼオン社製 「1\1 丨 〇 I

N 3 6 1 2」 を使用した。 ブタジエンゴム等は、 実施例 1 と同じものを使 用した。 化合物 (丨 b - ^ ) としては、 東京化成工業社製 「2 -メルカプト ピリジン」 を使用した。

加硫時間は、 実施例 1 6および比較例 6では 1 5分とした。

[0258] <化合物 ( I) の含有量>

実施例 1等と同様にして実施例 1 6で得られた加硫ゴム組成物中の化合物 ( I) の含有量を測定および算出した。 結果を表 7に示す。

[0259] <耐摩耗性の評価> \¥02020/175344 65 卩(:171?2020/006962

実施例 1 6で得られた加硫ゴム組成物の硬度は、 比較例 1の加硫ゴム組成 物の硬度と同等ではなかったため、 硬度が実施例 1 6のものと同等となる加 硫ゴム組成物が得られるように粉末硫黄、 0 6 3および 0 ◦の量を調整し た比較例 6を行った。 次いで実施例 1等と同様にして加硫ゴム組成物の摩耗 体積 (単位: を測定し、 下記式:

耐摩耗性の指数

= 1 0 0 X (比較例 6の摩耗体積) / (実施例 1 6の摩耗体積)

により実施例 1 6の加硫ゴム組成物の耐摩耗性の指数を算出 た。 結果を表 7に示す。

[0260] [表 7]

[0261 ] 表 7に示されるように、 化合物 ( I) を所定量で含有する実施例 1 6の加 硫ゴム組成物は耐摩耗性に優れている。

[0262] 実施例 1 7および比較例 7

表 8に示す種類および量の成分を実施例 1の工程 1および 2で使用したこ と、 並びに加硫ゴムを得るための加硫時間を変更 したこと以外は実施例 1 と \¥0 2020/175344 66 卩(:171? 2020 /006962

同様にして、 実施例 1 7および比較例 7の加硫ゴム組成物を得た。

[0263] スチレン · ブタジェン共重合ゴムとしては、 日本ゼオン社製 「1\1 丨 〇 I

N 3 5 4 0」 を使用した。 ブタジェンゴム等は、 実施例 1 と同じものを使 用した。 化合物 (丨 b - ^ ) としては、 東京化成工業社製 「2 -メルカプト ピリジン」 を使用した。 化合物 (丨 丨 13 _ 1) としては、 東京化成工業社製 「2 , 2’ ージピリジルジスルフイ ド」 を使用した。

加硫時間は、 実施例 1 7および比較例 7では 1 5分とした。

[0264] <化合物 ( I) および化合物 ( I I) の含有量>

実施例 1等と同様にして実施例 1 7で得られた加硫ゴム組成物中の化合物 ( I) および化合物 (丨 丨) の含有量を測定および算出した。 結果を表 8に 示す。

[0265] <耐摩耗性の評価>

実施例 1 7で得られた加硫ゴム組成物の硬度は、 比較例 1の加硫ゴム組成 物の硬度と同等ではなかったため、 硬度が実施例 1 7のものと同等となる加 硫ゴム組成物が得られるように粉末硫黄、 0 6 3および 0 ◦の量を調整し た比較例 7を行った。 次いで実施例 1等と同様にして加硫ゴム組成物の摩耗 体積 (単位: を測定し、 下記式:

耐摩耗性の指数

= 1 0 0 X (比較例 7の摩耗体積) / (実施例 1 7の摩耗体積)

により実施例 1 7の加硫ゴム組成物の耐摩耗性の指数を算出 た。 結果を表 8に示す。

\¥02020/175344 67 卩(:171?2020/006962

[表 8]

(注) ;織懿, I :

[0267] 表 8に示されるように、 化合物 ( I) を所定量で含有する実施例 1 7の加 硫ゴム組成物は耐摩耗性に優れている。

[0268] 実施例 1 8〜 2 1

表 9に示す硫黄、 加硫促進助剤および加硫促進剤以外の成分を 表 9に示す 量で、 バンバリーミキサーを用いて 1 6 5 °〇で 4分間混練することによって ゴム組成物が得られる。

[0269] 上記のようにして得られるゴム組成物に、 表 9に示す硫黄、 加硫促進助剤 および加硫促進剤を表 9に示す量で添加し、 オープンロールを用いて 8 0 °〇 で 4分間混練することによって、 ゴム組成物が得られる。 適当な加硫時間加 硫することで加硫ゴム組成物が得られる。

[0270] \¥02020/175344 68 卩(:171? 2020 /006962

[表 9]

[0271] 表 9に示す成分は以下の通りである。

スチレン · ブタジエン共重合ゴム 1

スチレン · ブタジエン共重合ゴム 2 :旭化成社製 「 3巳 タフデン 383 5」

スチレン · ブタジエン共重合ゴム 3 : 日本ゼオン社製 「1\1 丨 3 〇 丨 3540」

ブタジエンゴム :宇部興産社製

天然ゴム

産業上の利用可能性

[0272] 本発明の加硫ゴム組成物は耐摩耗性に優れ、 タイヤ等を製造するために有 用である。 \¥02020/175344 69 卩(:17 2020 /006962

[0273] 本願は、 日本で出願された特願 201 9-034798号を基礎としてお り、 その内容は本願明細書に全て包含される。