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Patent Searching and Data


Title:
WASHING APPARATUS, WASHING METHOD, AND OZONE WATER PRODUCING DEVICE USED IN THE APPARATUS AND METHOD
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/099190
Kind Code:
A1
Abstract:
Provided is a washing apparatus for producing ozone water having an especially high washing efficiency easily so that it can afford a high washing efficiency. Water (30) flows from a discharge opening (122) into a body pipe (121). This body pipe (121) is arranged in water to become ozone water. A plurality of slits (124) is formed in the lower portion in Fig. 2. The slits (124) communicate the inside of the body pipe and the outside water, and are formed in parallel at an inclination angle (θ) with respect to the side of the discharge opening (122) toward the side of the discharge opening (122) in the direction joining the discharge opening (122) and a collision wall (123). On the side closer to the discharge opening (122) than those slits (124), there is disposed a gas supply pipe (125) in communication with the body pipe (121). An ozone gas (in a gaseous phase) is introduced from the gas supply pipe (125) into the body pipe (121) by a vacuum established by the water flow. Specifically, this ozone water producing device (10) is activated when a pump (16) is driven to circulate the water in a micro bubble producing device (12).

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Inventors:
HASEGAWA HIROAKI (JP)
KIKAWA KUNIHIRO (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/052073
Publication Date:
August 13, 2009
Filing Date:
February 06, 2009
Export Citation:
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Assignee:
NAT UNIVERSITY CORP AKITA UNIV (JP)
KIKAWA CORP LTD (JP)
HASEGAWA HIROAKI (JP)
KIKAWA KUNIHIRO (JP)
International Classes:
B01F5/06; A23L19/00; B01F3/04; B08B3/10; D06B1/00; D06F35/00; H01L21/304
Foreign References:
JP2001104764A2001-04-17
JP2005334869A2005-12-08
JP2003305494A2003-10-28
Attorney, Agent or Firm:
HORI, Shiroyuki (3-3-1 Kasumigaseki,Chiyoda-k, Tokyo 13, JP)
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Claims:
 マイクロバブル発生装置に水及びオゾンガスを循環させて水中でオゾンガスをマイクロバブルとして形成させるオゾン水生成装置であって、
 前記マイクロバブル発生装置は、
 一端が前記循環される水が導入される吐出口であり、他端が閉じられた構造を具備し、水中に配置される本体パイプと、
 該本体パイプに連通され、オゾンガスを前記本体パイプ内部に導入する気体供給管と、
 前記本体パイプにおける一端と他端とを結ぶ線に対して傾斜角をもって形成され、前記本体パイプの内部と外部の水中とを連通するスリットを具備することを特徴とするオゾン水生成装置。
 略同一の前記傾斜角をもって複数の前記スリットが形成されたことを特徴とする請求項1に記載のオゾン水生成装置。
 前記傾斜角は、前記一端側に向かって30°~90°の範囲であることを特徴とする請求項1又は2に記載のオゾン水生成装置。
 マイクロバブル発生装置に水及びオゾンガスを循環させて水中でオゾンガスをマイクロバブルとして形成させるオゾン水生成方法であって、
 一端に吐出口が設けられ、他端が閉じられた構造を具備する本体パイプを水中に配置して前記一端から前記本体パイプ中に前記循環させる水を導入し、
 前記本体パイプ中における水流による負圧を利用してオゾンガスを前記本体パイプ中に導入し、
 前記本体パイプにおける一端と他端とを結ぶ線に対して傾斜角をもち、前記本体パイプの内部と外部の水中とを連通するスリットから、前記循環させる水及びオゾンガスのマイクロバブルを水中に放出させることにより、
 前記オゾン水を生成することを特徴とするオゾン水生成方法。
 略同一の前記傾斜角をもって形成された複数の前記スリットから前記オゾンガスのマイクロバブルを水中に放出させることを特徴とする請求項4に記載のオゾン水生成方法。
 前記傾斜角を、前記一端側に向かって30°~90°の範囲とすることを特徴とする請求項4又は5に記載のオゾン水生成方法。
 気泡径が100μm以下のオゾンマイクロバブルが含まれるオゾンマイクロバブル水が導入され、該オゾンマイクロバブル水中に被洗浄物が浸漬される構造の洗浄槽を具備することを特徴とする洗浄装置。
 前記オゾンマイクロバブルの平均ゼータ電位は-40mV以下であることを特徴とする請求項7に記載の洗浄装置。
 前記洗浄槽は、回転機構及び攪拌機構を具備しないことを特徴とする請求項7又は8に記載の洗浄装置。
 前記被洗浄物は、衣類、野菜類、金属部品類、半導体ウェハ類のうちのいずれか1種であることを特徴とする請求項7から請求項9までのいずれか1項に記載の洗浄装置。
 前記オゾンマイクロバブル水は請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のオゾン水生成装置によって生成されることを特徴とする請求項7から請求項10までのいずれか1項に記載の洗浄装置。
 気泡径が100μm以下のオゾンマイクロバブルが含まれるオゾンマイクロバブル水を洗浄槽に導入し、前記オゾンマイクロバブル水中に被洗浄物を浸漬することを特徴とする洗浄方法。
 前記オゾンマイクロバブルの平均ゼータ電位は-40mV以下であることを特徴とする請求項12に記載の洗浄方法。
 前記オゾンマイクロバブル水を請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のオゾン水生成装置によって生成することを特徴とする請求項12又は13に記載の洗浄方法。
Description:
洗浄装置、洗浄方法、及びこれ 用いられるオゾン水生成装置

 本発明は、オゾンの微細な気泡が添加さ た水を用いて各種の素材を洗浄する洗浄装 、洗浄方法、及びこのために用いることが きるオゾン水生成装置に関する。

 例えば、衣類を洗浄する洗濯機において 、各種の洗剤が混合された洗濯水中に衣類 浸され、洗濯水ごと回転、攪拌されること より、衣類の汚れが洗浄される。この際、 転や攪拌を激しく、長時間行うほど洗浄の 果は大きくなる一方、衣類自身が機械的衝 によって損傷する可能性が大きくなる。衣 以外でも、被洗浄物が破損する可能性のあ ものであれば、同様である。従って、回転 攪拌を激しく行うことなしに高い洗浄効果 得られる洗浄装置が求められていた。

 このための一つの方法として、例えば、特 文献1には、オゾン水を用いた洗浄装置が記 載されている。この技術においては、酸化作 用、殺菌作用、脱臭作用、有機物の除去作用 等の高いオゾン(O 3 )ガスを発生させ、これをバブリングし、オ ンが溶融された、あるいはオゾンの気泡が く含まれるオゾン水を生成する。このオゾ 水を前記の洗浄装置(洗濯機)において用いた 場合、通常の洗剤を用いた洗濯水よりも高い 洗浄能力をもつ。この際、通常の衣類はオゾ ンによって悪影響を受けないため、特に有機 物による汚染に対しては有効である。従って 、衣類を洗浄する際の回転や攪拌を激しく行 うことなしに十分な洗浄効果が得られるため 、衣類の損傷を小さくすることができる。

 この際、オゾンガス自身は、例えば、電極 の放電によって酸素(O 2 )ガスを電離・再結合させる、いわゆる無声 電法によって酸素ガスから容易に製造する とができる。また、オゾンは高濃度では人 に対して毒性があるものの、不安定であり 常温の大気中で容易に分解して通常の無毒 酸素分子となるため、その取り扱いも容易 ある。従って、これを用いた洗浄装置の構 が複雑になることもない。オゾン水は、水 でこのオゾンガスをバブリングすることに って容易に得られる。また、オゾンを従来 洗剤の代わりに用いることにより、洗剤に る環境に対する汚染を低減することもでき 。

 従って、これにより、衣類等に対して十 な洗浄能力をもち、衣類に対する損傷を小 くし、かつ安価な洗浄装置が得られた。オ ンによって悪影響を受けないもの、例えば 金属部品や半導体ウェハ等を洗浄する場合 同様である。

 一方、特許文献2においては、洗浄に適し たオゾン水の条件が記載されている。ここで は、特に特に気泡径が50~500nmの範囲のオゾン スの気泡(ナノバブル)を含むオゾン水が洗 には適しており、このオゾン水は、特に高 殺菌効果をもつため、有効であることが示 れた。このオゾン水は、水の電気伝導度を 整し、かつ超音波を印加する等の物理的刺 を加えることによって生成することができ 。

特開平8-141270号公報

特開2005-246293号公報

 しかしながら、特許文献1に記載の技術に おいて、洗浄に対して最適なオゾン水の条件 は必ずしも明確ではない。例えば、オゾンの 濃度が高ければ効果が大きいことは自明であ るが、特にこれ以外の条件については明確で はない。ところが、オゾンは短い時間で容易 に分解して無毒の酸素ガスになるものの、そ れ自身には毒性があるため、できるだけオゾ ン濃度が低いことが好ましい。また、オゾン 濃度が低いオゾン水を製造することが容易で あることも明らかである。従って、低いオゾ ン濃度でかつ高い洗浄効率をもつオゾン水が 好ましいが、この点については、特許文献1 おいては全く明らかにされていない。

 一方、特許文献2においては、気泡径を上 記の範囲とすることによって、特に殺菌効果 が高くなることは明確にされた。しかしなが ら、このオゾン水を製造するためには、電解 質を添加して水自身の電気伝導度を調整した り、超音波を印加する等の複雑な工程、作業 が必要であった。また、殺菌効果は高くなる ものの、水の中の添加物質の存在により、殺 菌以外を目的とする洗浄に適さないことも明 らかである。従って、この条件は殺菌のみを 対象としたものであり、例えば一般的な衣類 の洗浄や、半導体ウェハの洗浄等には適した ものではない。

 すなわち、オゾン水を用いた洗浄装置に いて、特に高い洗浄効率をもつ洗浄装置を ることは困難であった。

 本発明は、斯かる問題点に鑑みてなされ ものであり、上記問題点を解決する発明を 供することを目的とする。

 本発明は、上記課題を解決すべく、以下に げる構成とした。
 本発明のオゾン水生成装置は、マイクロバ ル発生装置に水及びオゾンガスを循環させ 水中でオゾンガスをマイクロバブルとして 成させるオゾン水生成装置であって、前記 イクロバブル発生装置は、一端が前記循環 れる水が導入される吐出口であり、他端が じられた構造を具備し、水中に配置される 体パイプと、該本体パイプに連通され、オ ンガスを前記本体パイプ内部に導入する気 供給管と、前記本体パイプにおける一端と 端とを結ぶ線に対して傾斜角をもって形成 れ、前記本体パイプの内部と外部の水中と 連通するスリットを具備することを特徴と る。
 本発明のオゾン水生成装置において、略同 の前記傾斜角をもって複数の前記スリット 形成されたことを特徴とする。
 本発明のオゾン水生成装置において、前記 斜角は、前記一端側に向かって30°~90°の範 であることを特徴とする。
 本発明のオゾン水生成方法は、マイクロバ ル発生装置に水及びオゾンガスを循環させ 水中でオゾンガスをマイクロバブルとして 成させるオゾン水生成方法であって、一端 吐出口が設けられ、他端が閉じられた構造 具備する本体パイプを水中に配置して前記 端から前記本体パイプ中に前記循環させる を導入し、前記本体パイプ中における水流 よる負圧を利用してオゾンガスを前記本体 イプ中に導入し、前記本体パイプにおける 端と他端とを結ぶ線に対して傾斜角をもち 前記本体パイプの内部と外部の水中とを連 するスリットから、前記循環させる水及び ゾンガスのマイクロバブルを水中に放出さ ることにより、前記オゾン水を生成するこ を特徴とする。
 本発明のオゾン水生成方法は、略同一の前 傾斜角をもって形成された複数の前記スリ トから前記オゾンガスのマイクロバブルを 中に放出させることを特徴とする。
 本発明のオゾン水生成方法は、前記傾斜角 、前記一端側に向かって30°~90°の範囲とす ことを特徴とする。
 本発明の洗浄装置は、気泡径が100μm以下の ゾンマイクロバブルが含まれるオゾンマイ ロバブル水が導入され、該オゾンマイクロ ブル水中に被洗浄物が浸漬される構造の洗 槽を具備することを特徴とする。
 本発明の洗浄装置において、前記オゾンマ クロバブルの平均ゼータ電位は-40mV以下で ることを特徴とする。
 本発明の洗浄装置において、前記洗浄槽は 回転機構及び攪拌機構を具備しないことを 徴とする。
 本発明の洗浄装置において、前記被洗浄物 、衣類、野菜類、金属部品類、半導体ウェ 類のうちのいずれか1種であることを特徴と する。
 本発明の洗浄装置において、前記オゾンマ クロバブル水は前記オゾン水生成装置によ て生成されることを特徴とする。
 本発明の洗浄方法は、気泡径が100μm以下の ゾンマイクロバブルが含まれるオゾンマイ ロバブル水を洗浄槽に導入し、前記オゾン イクロバブル水中に被洗浄物を浸漬するこ を特徴とする。
 本発明の洗浄方法において、前記オゾンマ クロバブルの平均ゼータ電位は-40mV以下で ることを特徴とする。
 本発明の洗浄方法において、前記オゾンマ クロバブル水を前記オゾン水生成装置によ て生成することを特徴とする。

 本発明は以上のように構成されているの 、オゾン水を用いた洗浄装置において、特 高い洗浄効率をもつ洗浄装置を得ることが きる。

本発明の第1の実施の形態となるオゾン 水生成装置の構成を示す図である。 本発明の第1の実施の形態において用い られるマイクロバブル発生装置の構造を示す 概略断面図である。 実験において用いられた、コーヒーで 染された布地の洗浄前の外観写真である。 酸素流量を40mL/minとし、θ=30°とした時 、浸漬された布地の外観の浸漬時間依存性 調べた結果である。 酸素流量を40mL/minとし、θ=60°とした時 、浸漬された布地の外観の浸漬時間依存性 調べた結果である。 酸素流量を40mL/minとした時のオゾン水 オゾン濃度の経過時間依存性を、θ=30°と60° の場合について測定した結果である。 θ=30°の場合に酸素流量を40ml/minとし、 =60°の場合に酸素流量を24ml/minとした場合の ゾン濃度の経過時間依存性を測定した結果 ある。 オゾン濃度をθ=60°の場合とほぼ同一と し、θ=30°とした時の、浸漬された布地の外 の浸漬時間依存性を測定した結果である。 オゾン濃度をθ=30°の場合とほぼ同一と し、θ=60°とした時の、浸漬された布地の外 の浸漬時間依存性を調べた結果である。 θ=30°(1)と60°(2)の場合に食品用ソース 汚染された布地を洗浄した結果である。 θ=30°と60°の場合に生成されたオゾン におけるマイクロバブルの気泡径の分布を 定した結果である。 水温が12℃の場合(a)、21℃の場合(b)の ゾンマイクロバブル水の放置時におけるオ ン濃度の減少を測定した結果である。 θ=30°と60°の場合に生成されたオゾン におけるマイクロバブルのゼータ電位の分 を測定した結果である。 繊維にオゾンマイクロバブルが付着し た状況をPH=4(a)とPH=10(b)の場合において撮影し た写真である。 オゾンマイクロバブル水のカレー汚染 に対する洗浄効果を示す結果(a:洗浄前、b:オ ン水洗浄後、c:オゾンの代わりに空気を用 た洗浄後)である。 本発明の第1の実施の形態となるオゾ 水生成装置を水の油汚染に対して適用した 果(a:適用前、b:適用後)である。 本発明の第2の実施の形態となる洗浄 置の構成を示す図である。 本発明の第2の実施の形態となる洗浄 置の変形例の構成を示す図である。

発明を実施するための形態

 本発明のオゾン水生成装置によれば、一 に知られるオゾンが溶解した水であるオゾ 水と比べて、オゾンの微細な気泡(マイクロ バブル)が特に多く含まれるオゾンマイクロ ブル水を生成することができる。発明者は このオゾンマイクロバブル水は洗浄用とし 特に有効であることを知見した。本発明の 浄装置は、オゾンマイクロバブル水を利用 た洗浄装置である。ただし、この洗浄装置 おいては、同様の性質のオゾンマイクロバ ル水であれば、他のオゾン水生成装置等で 成されたものを用いてもよい。

(第1の実施の形態)
 本発明の第1の実施の形態は、上記の洗浄装 置に特に好ましく用いられるオゾンマイクロ バブル水生成装置、すなわち、オゾンの微細 な気泡を多数含むオゾンマイクロバブル水を 生成するオゾン水生成装置である。一般に知 られるオゾン水は、単にオゾンが溶解した水 であるのに対して、このオゾン水生成装置に よって生成されるオゾンマイクロバブル水に おいては、特にオゾンの微細な気泡が多く含 まれるオゾン水を生成することができる。こ の微細な気泡によってこのオゾンマイクロバ ブル水は特に高い洗浄効果を有する。

 このオゾン水生成装置10の構成を図1に示す このオゾン水生成装置は、オゾン発生装置1 1と、マイクロバブル発生装置12とを具備する 。オゾン発生装置11には、酸素ボンベ13から 酸素供給バルブ14、酸素流量計15を介して酸 (O 2 )ガスが供給される。酸素供給バルブ14で酸素 ガスのオンオフが制御され、酸素流量計15で の流量がモニターされて制御されることに って、オゾンガスの流量が制御される。水3 0中に浸漬されたマイクロバブル発生装置12に はポンプ16によって水が供給されると同時に オゾン発生装置11によって生成されたオゾ ガスが供給される。これにより、その内部 水及びオゾンガスがマイクロバブル発生装 12内で循環され、水中でオゾンガスは小さな 多数の気泡(マイクロバブル)となって水30中 排出される。この際、オゾンガスの一部は 中に溶解し、他はオゾンの気泡となったま 水30中に残存するか、水30の表面から大気中 開放される。すなわち、水30はオゾン水と る。この際、気泡の大きさが小さいほど、 30中に残存する確率が大きくなり、大気中に 開放される割合が減少する。すなわち、オゾ ンを多く含むオゾンマイクロバブル水を生成 することができる。なお、図1では単純化し 記載したために、このマイクロバブル発生 置12には左側から水が供給され、右側からオ ゾンが供給される構成として記載されている が、実際にはこれらが供給される方向は図2 おいて示される方向である。また、水30が溜 められた槽の外部にポンプ16を設置した構成 しているが、マイクロバブル発生装置12に を循環させることのできる構成であればこ 構成は任意である。

 オゾン発生装置11としては、任意のものを いることができ、例えば無声放電式のもの 用いることができる。この構成においては 一対の電極間に無声放電を発生させ、その の酸素(O 2 )ガスを電離・再結合させ、オゾン(O 3 )ガスを生成する。オゾン発生装置11からマイ クロバブル発生装置12側に送られるガスは100% のオゾンである必要はなく、例えば1000ppm程 のオゾン濃度でもよい。ただし、後述する うに、本発明のオゾン水生成装置によれば 特に高い洗浄効率のオゾン水を生成するこ ができるため、この濃度を100ppm以下とする ともできる。この場合、オゾンの濃度は、 素の流量と、このオゾン発生装置11の設定( えば電極間電位等)によって決定される。

 オゾン水においては、水(H 2 O)中のOH - イオンとオゾンとの反応によってOHラジカル 、O 2 - (スーパーオキシドイオン)が生成される。こ らの化学物質は、特に強い酸化力があるた 、高い殺菌作用、脱臭作用、有機物の除去 用をもつ。

 ここで、このオゾン水生成装置10におい は、マイクロバブル発生装置12として、スリ ット式のマイクロバブル発生装置が用いられ る。このマイクロバブル発生装置は、特開200 5-334869号(以下、特許文献3)に記載されたもの 同様である。このマイクロバブル発生装置1 2の構成の概略断面図を図2に示す。このマイ ロバブル発生装置12においては、本体パイ 121の一端に吐出口122が設けられ、他端は衝 壁123が設けられることによって閉じられた 造となっている。吐出口122からは水30が本体 パイプ121内に流入する。この本体パイプ121は オゾン水となる水中に配置され、例えばその 内径が10mm程度のアクリルで構成される。ま 、図2中の下方には複数のスリット124が形成 れている。スリット124は、本体パイプの内 と外部の水中とを連通し、吐出口122のある に向かって吐出口122と衝突壁123とを結ぶ方 (図2における水平方向)から吐出口122側に対 て傾斜角θをなして平行に形成される。ス ットの幅は例えば0.5mm程度である。また、こ れらのスリット124よりも吐出口122に近い側( の流れに対して上流側)に、本体パイプ121に 通して気体供給管125が設けられおり、ここ らオゾンガス(気体)が水流による負圧によ てこの本体パイプ121内に導入される。すな ち、このオゾン水生成装置10は、ポンプ16が 動されて、水がマイクロバブル発生装置12 を循環することによって動作する。

 特許文献3に記載されたように、このマイ クロバブル発生装置12は、せん断式のマイク バブル発生装置として動作する。すなわち 水は吐出口122からこの本体パイプ121内にポ プ16によって導入されると、水流による負 によって気体供給管125から気体(オゾンガス) が導入され、本体パイプ121中では水中の気泡 となる。この気泡が本体パイプ121内のスリッ ト124の入り口で細かくせん断されて、微細な 気泡(マイクロバブル)となって、スリット124 先端から水と同時に水中に排出される。特 文献3に記載されたように、このマイクロバ ブル発生装置12においては、この簡単な構成 、特にその径が100μmよりも小さな気泡を有 に多数生成することができる。この際、気 供給管125を鉛直方向における上側、スリッ 124を下側に設けることが好ましい。この構 により、マイクロバブルを効率的に発生さ ることができ、かつこれを水30中に広く拡 させることができる。

 なお、スリット124の数は任意であるが、 の数が多い方が、効率的にマイクロバブル 発生させることができるため、好ましい。 だし、厳密にはマイクロバブルの発生効率 この数のみによっては決まらず、他の幾何 的条件、例えばこのマイクロバブル発生装 12における水の入口と出口(スリット)の断面 積比等にもよる。

 従って、このマイクロバブル発生装置12 水30中に配置し、ポンプ16を動作させて水を 環させれば、水30はオゾンマイクロバブル となる。すなわち、水30中には多数のオゾン ガスからなるマイクロバブルが存在し、また 、オゾンの一部は水中に溶解する。従って、 この水全体に対するオゾン濃度を高くするこ とができる。ポンプ16による水の流量やその 転時間を長くすることにより、オゾン濃度 高くすることができる。

 発明者は、上記の構成のオゾン水生成装 10によって生成したオゾンマイクロバブル を用いて、衣類に対する洗浄効果を調べた ころ、特にスリット124の傾斜角θがこの洗浄 効果に対して大きな影響を与えることを知見 した。以下ではこの実験結果について説明す る。

 ここでは、コーヒーに浸して汚染させた布 を、図1の形態における水30(オゾンマイクロ バブル水)に浸し、回転・攪拌を行うこと無 で放置した場合の汚染の除去の度合いを調 た。この場合の酸素流量は40ml/minであり、水 温は8℃である。水は電気抵抗率が0.004~0.015×1 0 6 ω・cm程度である一般の水道水であり、特に の抵抗率は調整していない。スリット124の 斜角θについては、30°と60°の2種類を用いた 。また、観察はポンプ16を動作させてから40 まで行ったが、ポンプ16は0~20分の間だけ動 させ、20~40分の間は停止させた。

 図3は、処理前の試料の外観であり、図4(a )~(d)は、θが30°の場合のそれぞれ10、20、30、4 0分経過時の布地の表面の観察結果であり、 5(a)~(d)は、θが60°の場合のそれぞれ10、20、30 、40分経過時の布地の表面の観察結果である この結果より、どちらの場合においても、 間の経過と共に汚れが除去されていること 明らかである。すなわち、このオゾン水生 装置10を用いて生成されたオゾンマイクロ ブル水を用いて有機汚染が除去されること 確認できる。ただし、θが60°の場合は20分後 (図5(b))で汚染はほぼ除去されているのに対し 、30°の場合には30分後(図4(c))でも十分に除去 されていない。従って、θが60°の場合には30 の場合よりもその効果が大きく、洗浄能力 高いことが確認できる。

 洗浄効果にはオゾンマイクロバブル水中 オゾンの濃度が大きく影響することは明ら であるため、これらの経過時間に応じたオ ンマイクロバブル水中のオゾン濃度を測定 た。ここで測定されるオゾンは、マイクロ ブルとして水中に存在するものと、水中に 解しているものの総和である。測定は吸光 度法により行った。この測定結果を図6に示 す。動作開始時のオゾン濃度は零であり、θ 値に関わらず、マイクロバブル発生装置12 動作中である20分後まではオゾン濃度は増加 し、これを停止した20分後以降は、その濃度 減少するものの、充分に残存している。た し、オゾンの濃度の絶対値はどの時点でも =60°の方が高い。

 図6の結果を元にして、オゾン濃度をθ=30 の場合と60°の場合とで同一とした場合の、 浄効果の違いを同様にして調べた。すなわ 、ここではθ=30°の場合の酸素流量を40ml/min し、θ=60°の場合の酸素流量を24ml/minとした この際のオゾン濃度の経過時間依存性を図6 と同様の条件で図7に示す。どちらの場合に いても、生成されたオゾンマイクロバブル のオゾン濃度をほぼ同一とすることができ 。

 この場合のθ=30°の場合の図4と同様の結 が図8(a)~(d)であり、θ=60°の場合の図5と同様 結果が図9(a)~(d)である。この結果において 、図4、5の場合と同様に、θ=60°の方が良好 結果が得られた。すなわち、θが60°の場合 は、20分後(図9(b))には汚染がほぼ除去されて いるのに対し、30°の場合には、30分後(図8(c)) でも除去されていない。従って、θ=60°の方 高い洗浄効果が得られるのは、単に高いオ ン濃度が得られるためではなく、他の要因 もよるものである。

 また、同様に、これらのオゾンマイクロ ブル水中に、食品用ソースで汚染された布 を浸漬した際の、初期(a)、10分後(b)、20分後 (c)、30分後(d)、40分後(e)における外観写真を θ=30°の場合、60°の場合について図10中の(1) (2)にそれぞれ示す。

 この結果より、θ=30°の場合(1)には40分後 も若干の汚れが残っているが、θ=60°の場合 (2)には40分後で汚れは確認できない状態とな ている。すなわち、θ=60°の場合の方が30° 場合よりも高い洗浄効率をもつことがやは 確認できた。

 この原因を調べるために、ここでは2つの 観点からオゾン水中におけるオゾンのマイク ロバブルの状態を調べた。その一つはマイク ロバブルの気泡径であり、もう一方はマイク ロバブルの電位(ゼータ電位)である。

 まず、θ=30°の場合と60°の場合で、マイ ロバブルの気泡径の分布を測定した結果が 11である。ここで、縦軸は存在確率密度、横 軸は測定された気泡の直径であり、測定は光 透過率法及びマイクロスコープ法により行っ た。どちらの場合も、気泡径が100μm以下のマ イクロバブルが有効に生成されているが、30 の場合にはその分布が比較的平坦となって るのに対し、θ=60°の場合は、30°の場合と比 べて、特に気泡径が60μm以下のものの割合が くなっていることが確認できる。ただし、 ちらの場合でも、水中に存在する気泡のう 、その気泡径が100μm以下のものの存在確率 80%以上となっていることが図11の結果から らかである。すなわち、100μm以下の気泡径 もつマイクロバブルが多数含まれるオゾン イクロバブル水は上記の通りに高い洗浄効 をもつ。特に、θ=60°の場合には、小さな気 径を持つマイクロバブルの数が多くなる。 なわち、微細なオゾンのマイクロバブルが く生成される。

 また、図6に示した通り、このオゾンマイ クロバブル水におけるオゾン濃度は、マイク ロバブル発生装置12の動作を停止した後でも 激に減少しない。この点についての温度依 性を調べたのが図12である。図12(a)は水温が 12℃の場合、図12(b)は水温が21℃の場合におけ るマイクロバブル発生装置12の動作停止後の ゾン濃度変化を測定した結果である。この 度の減少率は、水温が低いほど低く、特に1 2℃の場合にはθ=30°、60°の場合共に30分後の ゾン濃度を40%以上とすることができる。ま 、どちらの温度においても、θ=60°の場合の 方がオゾン濃度減少率は低く、これは前記の 気泡径の分布を反映している。すなわち、オ ゾンをマイクロバブルとして水中に存在させ ることによってオゾン濃度減少率を低くする ことができる。この性質は、このオゾンマイ クロバブル水を洗浄に用いる場合に好適であ る。

 一方、θ=30°の場合と60°の場合で、マイ ロバブルのゼータ電位を測定した結果が図13 である。ここで、このオゾン水のベースとな った水は水道水である。横軸は気泡径の範囲 であり、各気泡径の範囲でのゼータ電位が測 定された。測定は電気泳動法により行った。 この結果から、どちらの場合も-40mV以下の負 に大きなゼータ電位をもつことが明らかで る。また、θ=60°の場合の方が、気泡径に関 わらず、負側に大きなゼータ電位を有するこ とが明らかである。一般に、せん断式のマイ クロバブル発生装置においては、気泡(マイ ロバブル)に大きなゼータ電位が付与される とが知られているが、特にθ=60°とする場合 には、大きなゼータ電位が得られる。

 すなわち、このマイクロバブル生成装置1 2によって、微細でかつ大きなゼータ電位を つオゾンのマイクロバブルが得られる。こ 効果は特にθが60°の場合の方が大きい。従 て、上記の洗浄の場合には、ゼータ電位は-4 0mV以下が好ましく、-70mV以下が特に好ましい

 図14は、オゾンマイクロバブル水におけ PHを調整することによってゼータ電位を調整 した場合(a:PH=4(ゼータ電位の絶対値小)、b:PH=1 0(ゼータ電位の絶対値大))の場合の繊維の状 をハイスピードカメラによって撮影した拡 写真である。各写真中では、上下に繊維が びており、その周囲にオゾンマイクロバブ が白点となって写っている。この写真から オゾンマイクロバブルが繊維に付着し、繊 付近でのオゾン濃度が特に高くなることが らかであり、これによって洗浄が進むと考 られる。あるいは、繊維付近においては、 中のオゾンが消費あるいは化学反応によっ 酸素に変化しても、オゾンマイクロバブル らすぐに供給されるために、常に高いオゾ 濃度を保つことができる。従って、オゾン イクロバブル水を用いた洗浄では、従来よ 知られるオゾン水を用いた洗浄よりも高い 浄効率が得られる。

 従って、特にθ=60°の場合のマイクロバブ ルの付着率が特に高いことがわかる。従って 、この点からも、θ=60°の場合には、特に高 洗浄効率を得ることができる。

 ただし、洗浄によって除去する対象によ て、好ましいゼータ電位の極性は異なる。 えば、一般に、油等の有機汚染はプラスの 荷を帯びている場合が多いため、上記の通 のマイナスのゼータ電位が好ましい。これ 対して、金属汚染等はマイナスの電荷を帯 ている場合があるため、こうした場合には ゾンマイクロバブルがプラスのゼータ電位 もつことが好ましい。こうした場合、オゾ マイクロバブル水のゼータ電位は、そのPH 調整することによって適宜調整することも 能である。

 なお、オゾンではなく、通常の空気を用 ても同様のマイクロバブルをマイクロバブ 発生装置12で生成することができる。この 合に、空気のマイクロバブル水とオゾンマ クロバブル水による洗浄の効果の違いを調 た結果が図15である。ここでは、カレーを染 み込ませた布地の洗浄を行った場合について 、洗浄前の試料の外観(a)、θ=60°として生成 たオゾン水に30分浸漬した後の外観(b)、オゾ ンガスの代わりに空気を同条件でバブリング した水中に同条件で浸漬した後の外観(c)が示 されている。(c)においても洗浄の効果は見ら れるが、オゾンマイクロバブル水を用いた(b) で明らかに高い洗浄効率が得られている。す なわち、オゾンマイクロバブル水は特に洗浄 に有効であり、特に洗浄効果の高いオゾンマ イクロバブル水をこのマイクロバブル発生装 置12を用いて生成することができる。

 また、図7の結果より、このオゾンマイク ロバブル水のオゾン濃度は1mg/L程度の低い濃 で、上記の高い洗浄効率をもつ。こうした いオゾン濃度で高い洗浄効率をもつ理由と ては、上記の結果より、以下の通りである まず、前記の通り、このマイクロバブル発 装置12によって発生したオゾンのマイクロ ブルは特に微細であるため、特に水中に長 間留まることができる。この際に、界面の 質移動やマイクロバブルが破裂することが 々に進行するため、オゾンが水に溶解しや く、洗浄効果の高い前記の化学物質が効率 に生成される。また、前記の通り、ゼータ 位による静電力によってマイクロバブルは 洗浄物の近辺に集まりやすく、特にこの付 でオゾンを水中に放出しやすいため、洗浄 果の高い化学物質が被洗浄物に有効に作用 る。

 こうした高い洗浄効率をもつオゾンマイ ロバブル水におけるマイクロバブルにおい は、図11の結果より、気泡径が100μm以下で るものが大半である。また、図6、7等の結果 より、このオゾンマイクロバブル水中のオゾ ン濃度としては、例えば0.2mg/L以上のものが に高い洗浄効率をもつ。このオゾンマイク バブル水においては、オゾンは、水中に溶 しているものと、マイクロバブルとして存 しているものの2種類がある。洗浄に直接寄 するオゾンは主に前者であるが、特にオゾ マイクロバブル水においては、被洗浄物の 傍においてマイクロバブルから水中にオゾ が供給され続けるため、結局、水中に溶解 ており洗浄に直接寄与するオゾン濃度を高 ることができる。更に、前記のゼータ電位 効果により、オゾンマイクロバブルを有効 被洗浄物に付着させることができる。これ の相乗効果によって、特に高い洗浄効率が られる。なお、厳密には洗浄能力は被洗浄 、洗浄によって除去される対象、温度等に 存するため、洗浄に用いられるオゾンマイ ロバブル水におけるオゾン濃度は必ずしも0 .2mg/L以上である必要はない。

また、逆に、このオゾンマイクロバブル水を 生成するに際しては、マイクロバブル発生装 置12に投入されるガス、すなわち、オゾン発 装置11で生成されるガスにおけるオゾン濃 が100ppm以下の低い値であってもよい。すな ち、低いオゾンガス濃度で高いオゾン濃度 オゾンマイクロバブル水を生成することが きる。従って、有害であるオゾンガスの濃 が低い状態で扱うことができるため、この ゾン水生成装置10を安全に使用することがで きる。なお、水中に溶解したオゾンガスは大 気中よりも速く分解され、H 2 Oとなるため、溶解したオゾン濃度が高くと 、人体等に対する悪影響は極めて小さい。

 以上の結果より、このマイクロバブル発 装置12を用いたオゾン生成装置10によって生 成されたオゾンマイクロバブル水はθが30~60° の範囲で高い洗浄効率をもつことが確認され た。また、特にθを60°以上とすることによっ ても、同様に大きな洗浄効果を得ることがで きる。なお、θが90°よりも大きくなると、マ イクロバブルを有効に発生させることが困難 となるため、特に好ましいθの範囲は60~90°で ある。すなわち、この構成のオゾン水生成装 置10を用いて、特に洗浄効果の大きなオゾン イクロバブル水を生成することができ、こ を用いて高い洗浄効率をもつ洗浄装置を得 ことができる。

 この際、このオゾン水生成装置10におい 特徴的なのは、マイクロバブル発生装置12で ある。このマイクロバブル発生装置12の構造 図2に示すように、単純であり、安価にこれ を製造することができる。すなわち、高い洗 浄効率をもつオゾンマイクロバブル水を容易 に生成することができる。

 また、このオゾンマイクロバブル水は、 ーヒーによる有機汚染等に対して高い洗浄 果をもつことが上記の実験において示され 。更に、このオゾンマイクロバブル水はこ 以外の汚染に対しても有効である。図16は 水と油が混合されたエマルション状態とな た汚染水を透明な水槽中に入れ、この水中 おいて上記のオゾン水生成装置10を動作させ た前後の外観写真(a:動作前、b:動作後30分後) ある。ここで、その透明度を判定するため 透明な水槽の奥側の外部には図形が表示さ た白い布地が置かれている。この結果、30 後には油汚染は分解除去され(油がオゾンに り分解され、再付着しない状態となり)、水 の透明度が向上していることが確認できる。 このように、必ずしもこのオゾンマイクロバ ブル水中に被洗浄試料を浸漬して洗浄を行う だけでなく、水自身の浄化もこのオゾン水生 成装置10(マイクロバブル発生装置12)を用いて 行うことができる。従って、図16の場合と同 にこのオゾン水生成装置10を例えばプール 設置すれば、プールの水、あるいはプール 身の消毒等にも有用である。

 従って、このオゾン水生成装置10によっ 生成されたオゾンマイクロバブル水は、各 の有機汚染に対して有効であることが確認 きる。更に、上記のマイクロバブルの大き が小さいことと、ゼータ電位による効果に り、洗浄効果の高い化学物質が特に有効に 成され、作用することは、従来より知られ 他の作用についても同様である。従って、 のオゾン水が殺菌作用や脱臭作用に対して 有効であることは明らかである。

(第2の実施の形態)
 本発明の第2の実施の形態は、オゾンマイク ロバブル水が用いられる洗浄装置である。上 記の実験から、上記の実験で用いられたオゾ ンマイクロバブル水は高い洗浄効率をもつこ とが明らかになった。従って、この洗浄装置 においては、上記のオゾン水生成装置を用い ることができ、これによって高い洗浄効率が 得られることは明らかである。この洗浄装置 の概略構成を図17に示す。なお、同様の性質 もつオゾンマイクロバブル水を生成できれ 、他のオゾン水生成装置を用いることもで ることは明らかである。

 この洗浄装置40においては、オゾンマイ ロバブル水を生成するオゾン水生成装置(オ ンマイクロバブル水生成装置)10が用いられ オゾン水生成槽41中にマイクロバブル発生 置12が、及びこれに付随してその外部にポン プ16が設けられる。給水バルブ42を開の状態 してオゾン水生成槽41中に水が導入され、マ イクロバブル発生装置12が水中に浸漬され、 ンプ16が動作することによって前記のオゾ マイクロバブル水が生成される。このオゾ マイクロバブル水はオゾン水供給バルブ43を 開にした場合に洗浄槽44に導かれ、その中に まり、このオゾンマイクロバブル水の中に 洗浄物45が浸漬される。この洗浄槽44におい ては、通常の洗浄装置(洗濯機)において用い れている回転・攪拌機構が用いられていな 。また、洗浄槽44にはドレイン46が設けられ 、オゾンマイクロバブル水は適宜排出される 。その後、再び新たなオゾンマイクロバブル 水が生成され、これがオゾン水供給バルブ43 介して供給される。

 この洗浄槽44には、オゾン水生成槽41で生 成されたオゾンマイクロバブル水が溜められ た後で、被洗浄物45を洗浄するために用いら る。すなわち、ここでは一旦生成されたオ ンマイクロバブル水がこのオゾン水生成槽4 1とは別の槽で用いられる。この場合、図6の 果より、オゾン水生成槽41でオゾンマイク バブル水が生成され、洗浄槽44中にこのオゾ ンマイクロバブル水が移動した後においても 、そのオゾン(オゾンマイクロバブル)濃度は 激に減少しないため、これを1mg/L以上と高 することができる。すなわち、高い洗浄効 を得ることができる。

 被洗浄物45は、布地等、任意である。特 、有機物による汚染を前記のオゾンの効果 よって効果的に除去することができる。ま 、被洗浄物45としては、例えば、衣類(布地) 他、野菜、金属部品、半導体ウェハ等、特 オゾンによって悪影響を受けるものでなけ ば、これを洗浄することができる。

 ここでは、洗浄槽44中においてオゾンマ クロバブル水に被洗浄物45が浸漬されること により、被洗浄物45が洗浄される。特にこの ゾンマイクロバブル水は、前記の通り高い 浄効果を有するために、この洗浄装置40は い洗浄効率を有する。すなわち、有機汚染 除去、殺菌、脱臭等に対して有効である。

 また、このオゾンマイクロバブル水を用 た場合には、オゾンマイクロバブル水や被 浄物45を回転・攪拌しなくとも大きな洗浄 果が得られるため、洗浄槽44には回転機構及 び攪拌機構を設ける必要がない。この場合に は、この洗浄装置40の消費電力を小さくする とができる。また、洗浄槽44は金属やプラ チック類で構成することができるが、この 壁に被洗浄物45が衝突することがないため、 その寿命も長くすることができる。

 ただし、より高い洗浄効果を得るために 、回転・攪拌機構を設け、オゾンマイクロ ブル水や被洗浄物45を回転・攪拌してもよ 。この場合でも、このオゾンマイクロバブ 水を用いた場合には、この回転・攪拌を、 のオゾンマイクロバブル水を用いない場合 例えば通常のオゾン水と比べて弱く、ある は短時間で行っても高い洗浄効果が得られ 。

 洗剤を用いた洗浄の場合には、洗剤が被洗 物上に残留することを防ぐために、洗浄後 通常の水によるリンスを行うことが必須で る。しかしながら、この洗浄装置40におい 洗剤の代わりに用いられるオゾンは自然に 素(O 2 )ガスに変わって空気中に脱離するために、 ンスを行う必要はない。ただし、汚染の除 をより強力に行うために、オゾンマイクロ ブル水による洗浄後にこのオゾンマイクロ ブル水をドレイン46から排水し、その後で通 常の水を洗浄槽44中に導入できる構成として オゾンマイクロバブル水による洗浄後にリ スを行わせることもできる。

 図17の構成においては、被洗浄物45が多数 あるために複数回の洗浄を連続して行うこと が必要な場合に、洗浄槽44で洗浄を行うと同 に、オゾン水生成槽41で別途オゾンマイク バブル水を新たに生成することが可能とな 。従って、こうした場合に特に効率的に洗 を行うことができる。

 ただし、1回の洗浄毎にこのオゾンマイク ロバブル水を交換する必要はない。このオゾ ンマイクロバブル水におけるオゾンのマイク ロバブルや溶融したオゾンがこの洗浄効果に 寄与するため、これらがこのオゾンマイクロ バブル水中に十分残存している限り、高い洗 浄効果が得られる。従って、この場合には洗 浄に用いる水の量を節約することができる。

 また、例えば衣類を被洗浄物45として用い 場合、洗浄後にはこれを乾燥させる必要が る。オゾンは特有の臭気があり、毒性もあ ため、オゾンが衣類に残ることは好ましく いが、乾燥の際にオゾンも水分と同時に気 し、かつ無毒、無臭の酸素(O 2 )ガスに変わるため、問題にはならない。

 また、前記のオゾンマイクロバブル水は 洗剤を用いた洗濯水と異なり、その環境に する悪影響が小さい。これは、前記の通り オゾンは自然に無毒の酸素ガスに変わるた である。従って、洗浄後にドレイン46を介 て排出される廃水に対して特別な処理(無毒 処理)を施す必要はない。この点は通常のオ ゾン水を用いた場合と同様である。

 また、例えば、衣類に付着した小さな塵 、オゾンマイクロバブル水中のマイクロバ ルに付着することにより除去される。この 果は、特にこのマイクロバブルが特に大き ゼータ電位を有し、大きな静電力が発生す ことにより、顕著となる。

 洗浄槽44の形態は任意であるが、特有の 気があるオゾンが外部に漏れる量を低減す ため、あるいはオゾン水からのオゾンの脱 を抑制するためには、蓋を設け、密封する とが好ましい。また、排気機構を設け、オ ンマイクロバブル水がドレイン46から排水さ れた後に利用者がこの蓋を開ける直前には、 洗浄槽44の排気が行われる構成とすることが ましい。

 以上の構成により、この洗浄装置40は、 価で高い洗浄効率をもち、オゾンによって 影響を受けない各種の被洗浄物を洗浄する とができる。特に、有機汚染の除去、殺菌 脱臭等に対して有効である。

 また、上記の洗浄装置の変形例の構成図 図18に示す。この洗浄装置50においては、洗 浄槽44とオゾン水生成槽41を兼用とし、一つ 槽で、オゾンマイクロバブル水の生成と洗 とを同時に、あるいは連続して行う。また この洗浄槽44(オゾン水生成槽41)中にマイク バブル発生装置12を4台設置している。他の 成要素の機能については図17と同様である。 この場合、洗浄槽44とオゾン水生成槽41とを 用としているために、この洗浄装置50をより 小型化することができる。また、生成された オゾンマイクロバブル水におけるオゾンマイ クロバブルの濃度が高い状態で洗浄を行うこ とができるため、特に洗浄効率を高くするこ とができる。

 なお、この場合には、マイクロバブルが 一に発生するように複数のマイクロバブル 生装置12を配列することが好ましい。図18の 例においては、洗浄槽44(オゾン水生成槽41)の 中心から放射状かつ対称に4台のマイクロバ ル発生装置12を底面に配置している。この構 成は、マイクロバブル発生装置の形状等に応 じて任意である。また、必ずしも複数のマイ クロバブル発生装置の仕様を全て同一とする 必要もない。

 なお、前記の実験においては、水温は8℃ であったが、より大きな洗浄効果を得るため には、水温をヒーター等によって調整し、4~1 6℃の範囲とすることが更に好ましい。この 度調整は、例えば、上記の洗浄装置40におい ては、オゾン水生成槽41において行うことも 洗浄槽44において行うこともできる。

 なお、前記の例では、第1の実施の形態と なるオゾン水生成装置を洗浄装置に用いた例 につき記載したが、特に高いオゾン濃度を必 要とするオゾン水が用いられる場合において もこれを同様に用いることができることは明 らかである。すなわち、上記のオゾン水生成 装置の用途は洗浄装置に限定されないことは 明らかである。

符号の説明

10 オゾン水生成装置
11 オゾン発生装置
12 マイクロバブル発生装置
13 酸素ボンベ
14 酸素供給バルブ
15 酸素流量計
16 ポンプ
30 水(オゾンマイクロバブル水)
40 洗浄装置
41 オゾン水生成槽
42 給水バルブ
43 オゾン水供給バルブ
44 洗浄槽
45 被洗浄物
46 ドレイン
121 本体パイプ
122 吐出口
123 衝突壁
124 スリット
125 気体供給管