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Title:
WASTE SORTING ASSISTANCE DEVICE, WASTE SORTING ASSISTANCE SYSTEM, AND WASTE SORTING ASSISTANCE METHOD
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2020/175623
Kind Code:
A1
Abstract:
[Problem] To provide a waste sorting assistance system and a waste sorting assistance method that can effectively increase the accuracy of waste sorting performed by workers. [Solution] In a waste sorting assistance system 1, a material estimation unit 42 estimates the material of each of a plurality of waste objects W conveyed by a conveyor 10, and a projection control unit 44 projects an image indicating the material on the surface of the waste object W by means of a projection device 35 in accordance with the conveyance of the waste object W for which the material has been estimated. The projection control unit 44 projects the image that pertains to the material of the waste object W by deforming the image to match the shape of the surface of said waste object W.

Inventors:
UENO MITSUHARU (JP)
IMASHUKU YOSHIAKI (JP)
NATORI NORIYUKI (JP)
Application Number:
PCT/JP2020/008041
Publication Date:
September 03, 2020
Filing Date:
February 27, 2020
Export Citation:
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Assignee:
RITA TECH CORPORATION (JP)
International Classes:
B07C5/36; G06T7/00
Foreign References:
JP3961205B22007-08-22
JP2015139006A2015-07-30
JP2005211564A2005-08-11
Attorney, Agent or Firm:
OPUS IP LAW FIRM (JP)
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Claims:
\¥0 2020/175623 19 卩(:17 2020 /008041

請求の範囲

[請求項 1 ] 廃棄物が置かれる場所に画像を投影する投影装置と、

前記廃棄物の素材を推定する素材推定部と、

前記素材推定部によって素材が推定された前記廃棄物の表面に当該 廃棄物の素材に関する画像を前記投影装置により投影する投影制御部 と、 を有し、

前記投影制御部が、 前記廃棄物の素材に関する画像を当該廃棄物の 表面の形状に合わせて変形して投影することを特徴とする廃棄物選別 支援システム。

[請求項 2] 複数の廃棄物を搬送する搬送装置と、

前記搬送装置に画像を投影する投影装置と、

前記廃棄物の素材を推定する素材推定部と、

前記素材推定部によって素材が推定された前記廃棄物の搬送に合わ せて、 当該廃棄物の表面に当該廃棄物の素材に関する画像を前記投影 装置により投影する投影制御部と、 を有し、

前記投影制御部が、 前記廃棄物の素材に関する画像を当該廃棄物の 表面の形状に合わせて変形して投影することを特徴とする廃棄物選別 支援システム。

[請求項 3] 前記廃棄物の素材に関する画像は、 素材を示す文字、 図形、 記号も しくは素材に割り当てた色またはこれらの組み合わせである、 請求項 1 または請求項 2に記載の廃棄物選別支援システム。

[請求項 4] 前記廃棄物の素材に関する画像は、 素材を示す文字、 図形、 記号ま たはこれらの組み合わせを、 当該廃棄物の表面の色と異なる色で表示 したものである、 請求項 1 または請求項 2に記載の廃棄物選別支援シ ステム。

[請求項 5] 前記廃棄物の素材に関する画像は、 素材毎に定められた当該廃棄物 を移動させるべき方向を示す図形である、 請求項 1 または請求項 2に 記載の廃棄物選別支援システム。 〇 2020/175623 20 卩(:171? 2020 /008041

[請求項 6] 前記廃棄物の重心を推定する重心推定部をさらに有し、

前記投影制御部が、 前記廃棄物の素材に関する画像とともに当該廃 棄物の重心を示す画像を当該廃棄物の表面に投影する、 請求項 1 また は請求項 2に記載の廃棄物選別支援システム。

[請求項 7] 前記投影制御部が、 当該廃棄物の表面に当該廃棄物の素材に関する 画像を前記投影装置により投影するとともに、 前記廃棄物が置かれる 場所に当該画像とは異なる背景画像を前記投影装置により投影する、 請求項 1 に記載の廃棄物選別支援システム。

[請求項 8] 前記投影制御部が、 当該廃棄物の表面に当該廃棄物の素材に関する 画像を前記投影装置により投影するとともに、 前記搬送装置の搬送面 に当該画像とは異なる背景画像を前記投影装置により投影する、 請求 項 2に記載の廃棄物選別支援システム。

[請求項 9] 注意音を出力する注意音出力装置と、

前記素材推定部によって推定された前記廃棄物の素材が注意素材だ ったとき、 当該廃棄物の搬送に合わせた態様で注意音を出力する注意 音制御部と、 をさらに有する請求項 2に記載の廃棄物選別支援システ ム〇

[請求項 10] 前記投影制御部が、 前記注意音の出力に合わせた態様で前記廃棄物 の素材に関する画像を投影する、 請求項 9に記載の廃棄物選別支援シ ステム。

[請求項 1 1 ] 廃棄物が置かれる場所にある廃棄物の素材を推定する素材推定部と 前記素材推定部によって素材が推定された前記廃棄物の表面に当該 廃棄物の素材に関する画像を投影装置により投影する投影制御部と、 を有し、

前記投影制御部が、 前記廃棄物の素材に関する画像を当該廃棄物の 表面の形状に合わせて変形して投影することを特徴とする廃棄物選別 支援装置。 〇 2020/175623 21 卩(:171? 2020 /008041

[請求項 12] 前記廃棄物が置かれる場所が、 複数の廃棄物を搬送する搬送装置で あり、

前記投影制御部が、 前記素材推定部によって素材が推定された前記 廃棄物の搬送に合わせて、 当該廃棄物の表面に当該廃棄物の素材に関 する画像を前記投影装置により投影する、 請求項 1 1 に記載の廃棄物 選別支援装置。

[請求項 13] 廃棄物が置かれる場所にある廃棄物の素材を推定し、 素材が推定さ れた前記廃棄物の表面に当該廃棄物の素材に関する画像を投影し、 当 該画像を投影する際に、 当該画像を当該廃棄物の表面の形状に合わせ て変形して投影することを特徴とする廃棄物選別支援方法。

[請求項 14] 搬送装置によって搬送される複数の廃棄物の素材を推定し、 素材が 推定された前記廃棄物の搬送に合わせて、 当該廃棄物の表面に当該廃 棄物の素材に関する画像を投影し、 当該画像を投影する際に、 当該画 像を当該廃棄物の表面の形状に合わせて変形して投影することを特徴 とする廃棄物選別支援方法。

Description:
\¥0 2020/175623 1 ?<:17 2020 /008041 明 細 書

発明の名称 :

廃棄物選別支援装置、 廃棄物選別支援システムおよび廃棄物選別支 援方法 技術分野

[0001 ] 本発明は、 人手による廃棄物の選別作業を支援する廃棄 物選別支援装置、 廃棄物選別支援システムおよび廃棄物選別支 援方法に関する。

背景技術

[0002] 近年、 資源の有効活用の観点から、 廃棄物をリサイクル可能な資源として 再利用することが求められている。 廃棄物の再利用を進めるためには、 廃棄 物を素材毎に選別することが必要である。 例えば、 住宅や施設を解体処理し た際に発生する解体ゴミや、 災害時に発生する瓦礫などには、 木材、 金属類 、 ガラス類、 プラスチック類などの異なる素材の廃棄物が 混在している。

[0003] 本出願人は、 このような廃棄物に対応した選別システムを 特許文献 1 に開 示している。 特許文献 1 に開示されている選別システムは、 コンベアで搬送 される廃棄物の画像や廃棄物の重量などの情 報をモニタに表示する。 作業者 は、 モニタに表示された情報に基づいて廃棄物の 素材を判断し、 素材に応じ たスイッチを操作する。 選別システムは、 ロボッ トアームを駆動してコンべ ア上の廃棄物を把持し、 操作されたスイッチに対応する素材の回収ボ ックス に当該廃棄物を排出することにより選別する 。 また、 廃棄物の画像とその素 材を示す素材情報とを結びつけ、 教師データとして記憶する。

[0004] この選別システムでは、 記憶した教師データを用いて人工知能による 廃棄 物選別の機械学習を行う。 そして、 機械学習により人工知能が十分な精度で 廃棄物の素材を判別できる場合には、 その判別結果に基づいてロボッ トアー ムを駆動して廃棄物を選別する。 これにより、 廃棄物の選別作業を自動化で きる。

先行技術文献

特許文献 〇 2020/175623 2 卩(:171? 2020 /008041

[0005] 特許文献 1 :特開 2 0 1 7 _ 1 0 9 1 6 1号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0006] コンベアで搬送される廃棄物の数が多い場合 、 人工知能による廃棄物の素 材の判別は瞬時に行うことができるものの、 ロボッ トアームは移動速度に限 界があるため、 選別作業が追いつかないことがある。 そのため、 重い廃棄物 や破砕により熱を帯びた廃棄物などの人手で の選別が難しい一部の廃棄物を ロボッ トアームで選別し、 その下流に作業者を配置して残りの廃棄物を 人手 で選別する構成が現実的には考えられる。 また、 例えば、 選別システムを設 置する場所の制約からロボッ トアームを設けることが難しいことがあり、 す ベての廃棄物を人手で選別する構成も少なか らず存在する。

[0007] しかしながら、 作業者が廃棄物の素材を精度よく判別するに はある程度の 経験が必要であり、 経験の少ない作業者が廃棄物の素材の判別を 誤ってしま うおそれがある。 その結果、 廃棄物の選別の精度が低下してしまう。

[0008] そこで、 本発明は、 作業者による廃棄物の選別の精度を効果的に 高めるこ とができる廃棄物選別支援装置、 廃棄物選別支援システムおよび廃棄物選別 支援方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

[0009] 上記目的を達成するため、 本発明の一態様に係る廃棄物選別支援システ ム は、 廃棄物が置かれる場所に画像を投影する投影 装置と、 前記廃棄物の素材 を推定する素材推定部と、 前記素材推定部によって素材が推定された前 記廃 棄物の表面に当該廃棄物の素材に関する画像 を前記投影装置により投影する 投影制御部と、 を有し、 前記投影制御部が、 前記廃棄物の素材に関する画像 を当該廃棄物の表面の形状に合わせて変形し て投影することを特徴とする。

[0010] 上記目的を達成するため、 本発明の他の一態様に係る廃棄物選別支援シ ス テムは、 複数の廃棄物を搬送する搬送装置と、 前記搬送装置に画像を投影す る投影装置と、 前記廃棄物の素材を推定する素材推定部と、 前記素材推定部 によって素材が推定された前記廃棄物の搬送 に合わせて、 当該廃棄物の表面 〇 2020/175623 3 卩(:171? 2020 /008041

に当該廃棄物の素材に関する画像を前記投 影装置により投影する投影制御部 と、 を有し、 前記投影制御部が、 前記廃棄物の素材に関する画像を当該廃棄 物の表面の形状に合わせて変形して投影する ことを特徴とする。

[001 1 ] 本発明において、 前記廃棄物の素材に関する画像は、 素材を示す文字、 図 形、 記号もしくは素材に割り当てた色またはこれ らの組み合わせであること が好ましい。

[0012] 本発明において、 前記廃棄物の素材に関する画像は、 素材を示す文字、 図 形、 記号またはこれらの組み合わせを、 当該廃棄物の表面の色と異なる色で 表示したものであることが好ましい。

[0013] 本発明において、 前記廃棄物の素材に関する画像は、 素材毎に定められた 当該廃棄物を移動させるベき方向を示す図形 であることが好ましい。

[0014] 本発明において、 前記廃棄物の重心を推定する重心推定部をさ らに有し、 前記投影制御部が、 前記廃棄物の素材に関する画像とともに当該 廃棄物の重 心を示す画像を当該廃棄物の表面に投影する ことが好ましい。

[0015] 本発明において、 前記前記投影制御部が、 当該廃棄物の表面に当該廃棄物 の素材に関する画像を前記投影装置により投 影するとともに、 前記廃棄物が 置かれる場所に当該画像とは異なる背景画像 を前記投影装置により投影する ことが好ましい。

[0016] 本発明において、 前記投影制御部が、 当該廃棄物の表面に当該廃棄物の素 材に関する画像を前記投影装置により投影す るとともに、 前記搬送装置の搬 送面に当該画像とは異なる背景画像を前記投 影装置により投影することが好 ましい。

[0017] 本発明において、 注意音を出力する注意音出力装置と、 前記素材推定部に よって推定された前記廃棄物の素材が注意素 材だったとき、 当該廃棄物の搬 送に合わせた態様で注意音を出力する注意音 制御部と、 をさらに有すること が好ましい。

[0018] 本発明において、 前記投影制御部が、 前記注意音の出力に合わせた態様で 前記廃棄物の素材に関する画像を投影するこ とが好ましい。 〇 2020/175623 卩(:171? 2020 /008041

[0019] 上記目的を達成するために、 本発明の他の一態様に係る廃棄物選別支援装 置は、 廃棄物が置かれる場所にある廃棄物の素材を 推定する素材推定部と、 前記素材推定部によって素材が推定された前 記廃棄物の表面に当該廃棄物の 素材に関する画像を投影装置により投影する 投影制御部と、 を有し、 前記投 影制御部が、 前記廃棄物の素材に関する画像を当該廃棄物 の表面の形状に合 わせて変形して投影することを特徴とする。

[0020] 本発明において、 前記廃棄物が置かれる場所が、 複数の廃棄物を搬送する 搬送装置であり、 前記投影制御部が、 前記素材推定部によって素材が推定さ れた前記廃棄物の搬送に合わせて、 当該廃棄物の表面に当該廃棄物の素材に 関する画像を前記投影装置により投影するよ うにしてもよい。

[0021 ] 上記目的を達成するために、 本発明の他の一態様に係る廃棄物選別支援方 法は、 廃棄物が置かれる場所にある廃棄物の素材を 推定し、 素材が推定され た前記廃棄物の表面に当該廃棄物の素材に関 する画像を投影し、 当該画像を 投影する際に、 当該画像を当該廃棄物の表面の形状に合わせ て変形して投影 することを特徴とする。

[0022] 上記目的を達成するため、 本発明の他の一態様に係る廃棄物選別支援方 法 は、 搬送装置によって搬送される複数の廃棄物の 素材を推定し、 素材が推定 された前記廃棄物の搬送に合わせて、 当該廃棄物の表面に当該廃棄物の素材 に関する画像を投影し、 当該画像を投影する際に、 当該画像を当該廃棄物の 表面の形状に合わせて変形して投影すること を特徴とする。

発明の効果

[0023] 本発明によれば、 廃棄物の素材を推定し、 素材が推定された廃棄物の表面 に素材に関する画像を投影する。 このようにしたことから、 作業者が廃棄物 の表面に投影された画像を参考にして廃棄物 の素材を精度よく判別すること ができる。 また、 廃棄物の素材に関する画像を当該廃棄物の表 面の形状に合 わせて変形して投影する。 このようにすることで、 例えば、 表面に凹凸や傾 斜面を有する廃棄物に対して素材に関する画 像を変形なくそのまま投影する と、 表面において画像が変形して読みづらくなる ところ、 あらかじめ凹凸や 〇 2020/175623 5 卩(:171? 2020 /008041

傾斜面に合わせて画像を変形させて投影す ることで画像判読性を効果的に向 上させることができる。 そのため、 作業者による廃棄物の選別の精度を効果 的に高めることができる。

図面の簡単な説明

[0024] [図 1]本発明の一実施例に係る廃棄物選別支援 ステムの概略構成を説明する 図である。

[図 2]図 1の廃棄物選別支援システムの制御装置の機 ブロックを説明する図 である。

[図 3]図 1 の廃棄物選別支援システムの人手選別エリア の一例を示す図である

[図 4]人手選別エリアにおいて、 廃棄物 (シート) に素材に関する画像を投影 する例を示す図である。

[図 5]人手選別エリアにおいて、 廃棄物 (板) に素材に関する画像を投影する 例を示す図である。

[図 6]人手選別エリアにおいて、 廃棄物 (部品) に素材に関する画像を投影す る例を示す図である。

[図 7]人手選別エリアにおいて、 廃棄物 (パイプ) に素材に関する画像を投影 する例を示す図である。

[図 8]図 1の廃棄物選別支援システムの制御装置にお る処理 (廃棄物選別支 援処理) の一例を示すフローチヤートである。

[図 9]図 1の廃棄物選別支援システムの変形例で用い れる人手選別エリアの _例を示す図である。

発明を実施するための形態

[0025] 以下、 本発明の実施例に係る廃棄物選別支援システ ムについて、 図 1〜図

9を参照して説明する。

[0026] 図 1は、 本発明の一実施例に係る廃棄物選別支援シス テムの概略構成を説 明する図である。 図 2は、 図 1の廃棄物選別支援システムの制御装置の機 ブロックを説明する図である。 図 3は、 図 1の廃棄物選別支援システムの人 〇 2020/175623 6 卩(:171? 2020 /008041

手選別エリアの一例を示す図である。 図 4〜図 7は、 人手選別エリアにおい て、 廃棄物 (シート、 板、 部品、 パイプ) に素材に関する画像を投影する例 を示す図である。 図 4において、 (3) は平面図であり、 (13) は斜視図で ある。 図 5〜図 7において、 (8) は平面図であり、 (13) は正面図であり 、 (〇) は斜視図である。 図 8は、 図 1の廃棄物選別支援システムの制御装 置における処理 (廃棄物選別支援処理) の一例を示すフローチヤートである 。 図 9は、 図 1の廃棄物選別支援システムの変形例で用い れる人手選別エ リアの一例を示す図である。 図 1および図 3の矢印は、 廃棄物の搬送方向を 示す。

[0027] 本発明の実施例に係る廃棄物選別支援システ ム 1は、 例えば、 住宅などの 解体ゴミあるいは災害時に発生する瓦礫など に含まれる廃棄物を選別するも のである。 これらの廃棄物は、 例えば、 木材、 プラスチック、 ビニールシー 卜、 ポリ塩化ビニール材、 紙、 サイデイング、 石膏ボード、 繊維、 ガラス、 鉄系金属、 非鉄金属など多種多様なものであり、 様々な素材のものが含まれ る。 また、 これら廃棄物の大きさや形状はバラバラで一 定していない。 なお 、 本発明は、 スチール缶、 アルミニウム缶、 ビン、 ペッ トボトル、 および、 これらを収容するビニール袋などの廃棄物を 選別するシステムに適用するこ ともできる。

[0028] 図 1 に示すように、 廃棄物選別支援システム 1は、 搬送装置としてのコン ベア 1 0と、 撮影装置としてのカメラ 2 0と、 移動装置としてのロボッ トア —ム 3 0と、 投影装置 3 5と、 廃棄物選別支援装置としての制御装置 4 0と 、 を有している。

[0029] コンベア 1 0は、 複数の廃棄物 を一方向 (図 1 において左側から右側に 向かう方向) に搬送する。 コンベア 1 0の上流には、 サブコンベア 1 1が配 置され、 コンベア 1 0とサブコンベア 1 1 との間には、 振動ふるい装置 1 2 が配置されている。 サブコンベア 1 1 によって搬送された複数の廃棄物 は 、 振動ふるい装置 1 2によって所定の大きさ (例えば 以下の廃棄 物 3がふるい落とされたのち、 コンベア 1 0に供給される。 本実施例にお 〇 2020/175623 7 卩(:171? 2020 /008041

いて、 コンベア 1 0とサブコンベア 1 1は、 ベルト式コンベアを採用してい るが、 複数の廃棄物 を搬送できるものであれば、 口ーラコンベアやバケッ 卜式のコンベアなどの各種搬送装置を採用可 能である。

[0030] なお、 振動ふるい装置 1 2において所定の大きさ以下の廃棄物 をふる い落としたあと、 さらに磁力を用いて鉄などの強磁性体を複数 の廃棄物 か ら取り除くようにしてもよい。 鉄などの強磁性体は磁力により容易に取り除 けるため、 予め磁性体を取り除いてからその他の素材の 選別を行うことで、 素材を判別する作業者の負担を少なくするこ とができる。 本実施例では、 磁 力を用いた廃棄物 の除去は行っていない。

[0031 ] カメラ 2 0は、 コンベア 1 0の上流部に設置されている。 具体的には、 力 メラ 2 0はコンベア 1 0の搬送面 1 0 3における上流寄りの箇所を上方から 撮影するように配置されている。 カメラ 2 0は、 コンベア 1 0によって複数 の廃棄物 が搬送される様子を撮影し、 撮影した画像に応じた画像データを 出力する。 本実施例において、 カメラ 2 0として、 カラー動画を撮影する ◦巳カメラ、 被写体を立体的に捉える 3 0カメラ、 および、 近赤外線を用い て撮影する近赤外線カメラを採用している。 なお、 本発明の目的に反しない 限り、 システム構成や廃棄物の種類、 素材などに応じて、 カメラ以外 の他の種類の撮影装置を採用してもよい。 例えば、 静止画を撮影する静止画 カメラ、 X線を用いて撮影する X線カメラなどを採用してもよい。

[0032] ロボッ トアーム 3 0は、 コンベア 1 0の中流部に設置されている。 具体的 には、 ロボッ トアーム 3 0は、 コンベア 1 0における搬送方向中央付近の箇 所の脇に設置されている。 ロボッ トアーム 3 0は、 コンベア 1 0上の複数の 廃棄物 をひとつずつ掴み上げる。 そして、 ロボッ トアーム 3 0は、 つかみ 上げた廃棄物 を素材毎に設けられた図示しない回収ボック スに移動させる 。 なお、 本発明の目的に反しない限り、 廃棄物 を素材毎に設けられた場所 に移動することができるものあれば、 システム構成や廃棄物の種類などに応 じて、 ロボッ トアーム 3 0以外の他の種類の移動装置を採用してもよ 。 本 実施例において、 ロボッ トアーム 3 0は、 比較的重さのある廃棄物 (素材 〇 2020/175623 8 卩(:171? 2020 /008041

が木材、 セメント、 金属など) を選別する。

[0033] 投影装置 3 5は、 例えば、 レーザー光照射装置やプロジェクター装置な ど で構成されており、 コンベア 1 0の下流部に設置されている。 具体的には、 投影装置 3 5は、 コンベア 1 0の搬送面 1 0 3における下流寄りの箇所 (図 1 において斜線で示す箇所、 以下、 「人手選別エリア 3」 という。 ) に上方 から画像を投影するように配置されている。 この人手選別エリア 3には、 口 ボッ トアーム 3 0によって選別されなかった廃棄物 が流れてくる。 コンべ ア 1 0における人手選別エリア 3の脇に選別を行う作業者 (図示なし) が配 置され、 人手選別エリア 3において作業者による人手での選別作業が われ る。 人手選別エリア 3は、 搬送面 1 0 3の幅と略同じ幅であり、 搬送方向の 長さが 1〜 2 程度である。 本実施例において、 人手選別エリア 3に配置さ れた作業者は、 ロボッ トアーム 3 0によって選別されなかった廃棄物 (素材 がプラスチック、 ビニール (ポリプロピレンやポリエチレンなどの一般 的に ビニールと呼ばれているもの) 、 ポリ塩化ビニールなど) を選別する。 なお 、 コンベア 1 0で搬送される廃棄物 が、 例えば、 スチール缶、 アルミニウ ム缶、 ビン、 ペッ トボトル、 および、 これらを収容するビニール袋などの人 手で選別が可能なもののみであれば、 ロボッ トアーム 3 0を省略した構成と してもよい。 人手選別エリア 3において投影装置 3 5が投影する画像につい ては後述する。

[0034] 制御装置 4 0は、 廃棄物選別支援システム 1全体の動作を司る。 本実施例 において、 制御装置 4 0は、 カメラ 2 0から出力された各種画像データに基 づいて、 コンベア 1 0によって搬送される複数の廃棄物 の位置および形状 を特定するとともに素材および重心を推定す る。 また、 制御装置 4 0は、 口 ボッ トアーム 3 0を制御して、 複数の廃棄物 をコンベア 1 0から素材毎に 設けられた回収ボックスに順次移動 (排出) させる。

[0035] 制御装置 4 0は、 コンビュータを有している。 コンビュータは、 パーソナ ルコンピュータでもよく、 ワークステーシヨンやサーバ装置のような大 型コ ンピュータでもよい。 コンビュータは、 中央処理装置 (〇 11) と、 0 9 1\ 〇 2020/175623 9 卩(:171? 2020 /008041

によって実行される各種プログラムを格納 したメモリやハードディスク装置 などからなるプログラム記憶装置と、 を有している。 制御装置 4 0には、 無 線通信回線を通じてタブレッ ト端末 5 0が接続されている。 タブレッ ト端末 5 0は、 廃棄物選別支援システム 1の各種状態を表示する表示装置および廃 棄物選別支援システム 1の操作が入力される操作入力装置として用 られる

[0036] なお、 タブレッ ト端末 5 0に代えて、 液晶ディスプレイや有機巳 !_ディス プレイなどを有するモニタ装置などの表示装 置、 ならびに、 キーボードおよ びマウスなどの操作入力装置が、 制御装置 4 0に接続されていてもよい。 ま たは、 タブレッ ト端末 5 0が有する、 コンビユータからなる制御部 (図示な し) を制御装置 4 0として用いてもよい。

[0037] また、 制御装置 4 0には、 外付けハードディスク装置などの記憶装置 6 0 が接続されている。 この記憶装置 6 0には、 廃棄物の素材を推定するための 学習に用いられる教師データが記憶される。 なお、 本出願人は、 教師データ の生成について上記特許文献 1などで開示しており、 本明細書での詳細説明 は省略する。 制御装置 4 0と、 記憶装置 6 0およびタブレッ ト端末 5 0の少 なくとも一方とは、 例えば、 インターネッ トなどを介して接続されていても よい。

[0038] 図 3に示すように、 制御装置 4 0のコンビユータは、 プログラム記憶装置 に格納されたプログラム (廃棄物選別支援プログラム) を実行することによ り、 廃棄物特定部 4 1、 素材推定部 4 2、 重心推定部 4 3、 投影制御部 4 4 および移動制御部 4 5として機能する。

[0039] 廃棄物特定部 4 1は、 カメラ 2 0から出力された各種画像データ (カラー 画像データ、 3 0画像データ、 近赤外線画像データ) を取得するとともに、 これら画像データに基づいて、 コンベア 1 0の搬送面 1 〇 3上の複数の廃棄 物 のそれぞれの位置および形状を特定する。 また、 廃棄物特定部 4 1は、 特定した複数の廃棄物 の位置およびコンベア 1 0の搬送速度に基づいて、 複数の廃棄物 のコンベア 1 0上の位置を追跡する。 廃棄物特定部 4 1は、 〇 2020/175623 10 卩(:171? 2020 /008041

各種画像データについて、 そのまま、 または、 複数の廃棄物 のそれぞれに 対応する部分を切り出すなどの加工をして素 材推定部 4 2に出力する。

[0040] 素材推定部 4 2は、 廃棄物特定部 4 1 によって位置および形状が特定され た複数の廃棄物 のそれぞれの素材を推定する。 具体的には、 廃棄物特定部 4 1から画像データを取得し、 これら画像データについて素材毎に用意した 認識バターンデータを用いたバターンマツチ ング処理を行うことにより、 複 数の廃棄物 のそれぞれの素材を推定する。 もちろん、 これ以外の処理方法 によって素材を推定してもよい。 推定に用いる認識パターンデータは、 記憶 装置 6 0に記憶された教師データを用いた機械学習 より更新される。

[0041 ] 素材推定部 4 2は、 例えば、 周期的に、 または、 システムが選別処理を行 っていない期間に、 または、 記憶装置 6 0に新たな教師データが追加された ときに、 など所定のタイミングで記憶装置 6 0から教師データを読み出し、 機械学習を行って認識パターンデータを更新 する。 本実施例では、 素材推定 部 4 2は、 誤差逆伝播法による最適化手法を用いた畳み 込みニューラルネツ トワークにより機械学習を行うように構成さ れている。 もちろん、 これ以外 の方法で機械学習を行ってもよい。

[0042] 重心推定部 4 3は、 複数の廃棄物 のそれぞれの重心を推定する。 具体的 には、 重心推定部 4 3は、 廃棄物特定部 4 1 により特定された複数の廃棄物 のそれぞれの形状に基づいて、 複数の廃棄物 のそれぞれの重心位置を推 定する。

[0043] 投影制御部 4 4は、 素材推定部 4 2によって素材が推定された複数の廃棄 物 の搬送 (コンベア 1 0による移動) に合わせて、 廃棄物 の表面に当該 廃棄物 の素材に関する画像を投影装置 3 5により投影する。 なお、 投影制 御部 4 4は、 コンベア 1 0における廃棄物 の近傍にも上記画像を投影して もよい。

[0044] 投影制御部 4 4は、 廃棄物 の素材に関する画像を当該廃棄物 の表面の 形状 (すなわち、 凹凸、 曲面、 搬送面 1 〇 3に対する傾斜角度など) に合わ せて変形して投影する。 投影制御部 4 4は、 廃棄物特定部 4 1 によって特定 〇 2020/175623 1 1 卩(:171? 2020 /008041

された廃棄物 の形状に基づいて、 廃棄物 の表面の形状を取得する。 本実 施例において、 投影制御部 4 4は、 廃棄物 の表面としての上面に画像を投 影する際に、 上面が水平面 (略水平面を含む) である場合には画像の変形を 行わず、 上面が水平面以外の面である場合には画像の 変形を行う。 投影制御 部 4 4は、 人手選別エリア 3の脇に配置された作業者が水平から 4 5〜 6 0 度くらい目線を下げてコンベア 1 0の搬送面 1 0 3を見下ろしたときに、 画 像が歪みなくまたは軽微な歪みを持った状態 で視認されるように当該画像の 変形を行う。 また、 画像が色のみの場合は、 色の濃淡がなくまたは軽微な濃 淡を持った状態で視認されるように当該画像 の部分毎の濃淡調整 (すなわち 変形) を行う。 また、 投影制御部 4 4は、 廃棄物特定部 4 1から廃棄物 の 位置を取得し、 当該廃棄物 の上面に画像が表示され続けるように、 廃棄物 の搬送に合わせて画像を移動させる。

[0045] 廃棄物 の素材に関する画像は、 素材を示す文字、 図形、 記号もしくは素 材に割り当てた色またはこれらの組み合わせ たものである。 素材を示す文字 は、 例えば、 素材名 (プラスチック、 ポリ塩化ビニール等) である。 素材を 示す図形は、 例えば、 プラスチックは 「〇」 、 ポリ塩化ビニールは 「△」 な ど素材毎にあらかじめ割り当てた図形や、 素材毎に設けられた回収ボックス の場所を指し示す矢印 (すなわち、 廃棄物の素材毎に定められた当該廃棄物 を移動させるべき方向を示す図形) である。 素材を示す記号は、 例えば、 略 称 (プラスチックは 「 !_八」 、 ポリ塩化ビニールは 「 〇」 等) である 。 素材に割り当てた色は、 例えば、 プラスチックは赤色、 ポリ塩化ビニール は青色などとあらかじめ割り当てた色である 。 この場合、 廃棄物 の上面全 体にその素材に割り当てた色を投影する。 また、 素材名や略称を素材に割り 当てた色に着色して投影してもよい。 このようにすることで、 作業者が容易 に素材を判別することができる。

[0046] または、 廃棄物 の素材に関する画像は、 素材を示す文字、 図形、 記号ま たはこれらの組み合わせを、 当該廃棄物 の表面の色と異なる色 (例えば、 表面の色の補色など) で表示したものとしてもよい。 このようにすることで 〇 2020/175623 12 卩(:171? 2020 /008041

、 廃棄物 の表面において画像をより視認しやすく投影 することができ、 作 業者が容易に素材を判別することができる。 また、 廃棄物 の素材に関する 画像は、 コンベア 1 0の搬送面 1 0 3における廃棄物 の近傍に投影しても よい。 例えば、 素材を示す記号 (素材の略称) を廃棄物 の表面に投影し、 素材を示す図形 (素材毎に設けられた回収ボックスの場所を 指し示す矢印) を搬送面 1 〇 3における廃棄物 の近傍に投影する。

[0047] 本実施例において、 廃棄物 の素材に関する画像は、 素材を示す記号を採 用し、 プラスチックは 「 !_八」 、 ビニール (ポリプロピレンおよびポリエ チレン含む) は 「 1\1 1_」 、 ポリ塩化ビニールは 「 〇」 としており、 投 影制御部 4 4は、 これら記号を廃棄物 の上面に投影する。 さらに、 廃棄物 の素材に関する画像は、 廃棄物 の素材毎に設けられた回収ボックスの場 所を指し示す矢印を含み、 投影制御部 4 4はこれら矢印を搬送面 1 にお ける廃棄物 の近傍に投影する。 廃棄物 の素材に関する画像に、 上記矢印 、 すなわち、 廃棄物の素材毎に定められた当該廃棄物を移 動させるべき方向 を示す図形を含むことで、 作業者が廃棄物 を正しい方向に移動せせるよう に促すことができる。 なお、 矢印の画像の投影を省略した構成としてもよ い

[0048] 廃棄物 の素材に関する画像の投影例を図 3〜図 7に示す。 図 3に示すよ うに、 コンベア 1 0の人手選別エリア 3にある複数の廃棄物 のそれぞれに は素材に関する画像◦ 1 1〜◦ 1 4 (記号) 、 0 2 1〜◦ 2 4 (矢印) が投 影されている。

[0049] 図 4は、 ポリプロピレン製のシート 1 にその素材に関する画像◦ 1 1、

◦ 2 1 を投影した例である。 画像◦ 1 1は、 素材がビニールであることを示 す記号 (V 1\1 !_) である。 投影制御部 4 4は、 シート 1の上面が水平面で あることから記号を変形することなく投影し ている。 画像 0 2 1は、 素材が ビニールである廃棄物 の回収ボックス (図示なし) の場所を指し示す矢印 である。 また、 投影制御部 4 4は、 重心推定部 4 3によって推定されたシー 卜 1の重心の位置を示すマーク IV! 1 も投影している。 〇 2020/175623 13 卩(:171? 2020 /008041

[0050] 図 5は、 プラスチック製の板 \^ 2にその素材に関する画像◦ 1 2、 0 2 2 を投影した例である。 画像◦ 1 2は、 素材がプラスチックであることを示す 記号 ( !_ ) である。 投影制御部 4 4は、 板 2の上面が水平面であるこ とから記号を変形することなく投影している 。 画像〇2 2は、 素材がプラス チックである廃棄物 の回収ボックス (図示なし) の場所を指し示す矢印で ある。 また、 投影制御部 4 4は、 重心推定部 4 3によって推定された板 \^ 2 の重心の位置を示すマーク IV! 2も投影している。

[0051 ] 図 6は、 比較的複雑な形状のプラスチック製の部品 3にその素材に関す る画像〇 1 3、 ◦ 2 3を投影した例である。 画像◦ 1 3は、 素材がプラスチ ックであることを示す記号 ( !_八) である。 部品 \^/ 3は、 全体的にくさび 形状を有しており、 上面である傾斜面が半円状に切り欠かれてい る。 投影制 御部 4 4は、 部品 3の上面が水平面以外の面 (傾斜面および半円状の切り 欠きの内面) であることから、 上面の形状に合わせて記号を変形して投影し ている。 画像〇2 3は、 素材がプラスチックである廃棄物 の回収ボックス (図示なし) の場所を指し示す矢印である。 また、 投影制御部 4 4は、 重心 推定部 4 3によって推定された部品 3の重心の位置を示すマーク IV! 3も投 影している。

[0052] 図 7は、 ポリ塩化ビニール製のパイプ \^ 4にその素材に関する画像◦ 1 4 、 ◦ 2 4を投影した例である。 画像 0 1 4は、 素材がポリ塩化ビニールであ ることを示す記号 ( 〇 である。 パイプ 4は、 円筒形状を有しており 、 上面が曲面状である。 投影制御部 4 4は、 パイプ \^/ 4の上面が水平面以外 の面 (曲面) であることから、 上面の形状に合わせて記号を変形して投影し ている。 画像〇2 4は、 素材がポリ塩化ビニールである廃棄物 の回収ボッ クス (図示なし) の場所を指し示す矢印である。 また、 投影制御部 4 4は、 重心推定部 4 3によって推定されたパイプ\^/ 4の重心の位置を示すマーク1\/1 4も投影している。

[0053] 移動制御部 4 5は、 廃棄物特定部 4 1から複数の廃棄物 の位置を取得し 、 ロボッ トアーム 3 0によって移動可能なエリア内にある廃棄物 のうち、 〇 2020/175623 14 卩(:171? 2020 /008041

素材推定部 4 2によって推定された素材がロボッ トアーム 3 0による選別対 象のものについて回収ボックスに移動させる ように、 当該ロボッ トアーム 3 0を制御する。 これにより、 ロボッ トアーム 3 0による選別対象の廃棄物 がその素材に応じた回収ボックスに移動され 、 コンベア 1 0上から排出され る。

[0054] 次に、 上述した実施例の廃棄物選別支援システム 1の制御装置 4 0のコン ピュータにおいて実行される本発明に係る処 理 (廃棄物選別支援処理) の一 例について説明する。

[0055] 制御装置 4 0は、 カメラ 2 0を制御して、 複数の廃棄物 が搬送される様 子を撮影する。 そして、 制御装置 4 0は、 カメラ 2 0から出力された画像デ —夕を解析して、 画像データに含まれる複数の廃棄物 のそれぞれの位置お よび形状を特定する (3 1 1 0) 。

[0056] 制御装置 4 0は、 位置および形状を特定した複数の廃棄物 のそれぞれに ついて、 画像データに基づいて素材および重心を推定 する (3 1 2 0、 3 1 3 0) 。

[0057] 制御装置 4 0は、 複数の廃棄物 の位置を追跡し、 ロボッ トアーム 3 0に よって移動可能なエリア内にある廃棄物 のうち、 当該廃棄物 について推 定された素材がロボッ トアーム 3 0による選別対象のものを回収ボックスに 移動させるようにロボッ トアーム 3 0を制御する (3 1 4 0) 。 これにより 、 ロボッ トアーム 3 0は、 選別対象の廃棄物 を回収ボックスに移動 (選別 ) する。

[0058] 制御装置 4 0は、 複数の廃棄物 の位置を追跡し、 人手選別エリア 3内に ある廃棄物 に対し、 当該廃棄物 の搬送に合わせて、 当該廃棄物 の上面 に当該廃棄物 について推定された素材を示す記号を投影装 置 3 5により投 影し、 搬送面 1 〇 3における廃棄物 の近傍にそれを移動させるべき方向を 示す矢印を投影する (3 1 5 0) 。 これにより、 人手選別エリア 3の脇に配 置された作業者は、 各廃棄物 の上面およびその近傍に投影された画像に基 づいて当該廃棄物 の素材を判別して、 当該廃棄物 を素材に応じた回収ボ 〇 2020/175623 15 卩(:171? 2020 /008041

ックスに移動 (選別) する。 なお、 制御装置 4 0は、 作業者による選別動作 を認識して、 コンベア 1 0上から廃棄物 が移動されたあとに、 当該廃棄物 に係る素材に関する画像の投影を止める (画像を消す) ようにしてもよい 。 制御装置 4 0は、 上記処理を繰り返し実行して、 廃棄物 の選別を進める

[0059] 以上より、 本実施例の廃棄物選別支援システム 1 によれば、 素材推定部 4

2が、 コンベア 1 0によって搬送される複数の廃棄物 のそれぞれの素材を 推定し、 投影制御部 4 4が、 素材が推定された廃棄物 の搬送に合わせて、 廃棄物 の表面に素材を示す画像を投影する。 このようにしたことから、 作 業者が廃棄物 の表面に投影された画像により廃棄物 の素材を精度よく判 別することができる。 また、 廃棄物 の素材に関する画像を当該廃棄物 の 表面の形状に合わせて変形して投影する。 このようにすることで、 例えば、 表面に凹凸や傾斜面を有する廃棄物 に対して素材に関する画像を変形なく そのまま投影すると、 表面で画像が変形してしまうところ、 あらかじめ凹凸 や傾斜面に合わせて画像を変形させて投影す ることで画像判読性を効果的に 向上させることができる。 そのため、 作業者による廃棄物 の選別の精度を 効果的に高めることができる。

[0060] また、 重心推定部 4 3が、 廃棄物の重心を推定し、 投影制御部 4 4が、 廃 棄物 の素材に関する画像とともに当該廃棄物 の重心を示す画像を当該廃 棄物 の表面に投影する。 このようにすることで、 作業者が重心を考慮して 廃棄物 を取り上げることができるので、 より容易に選別作業をすることが できる。

[0061 ] 上述した廃棄物選別支援システム 1では、 廃棄物 の素材に関する画像の みを表示するものであったが、 これに限定されるものではない。 例えば、 投 影制御部 4 4は、 廃棄物 の表面に素材に関する画像を投影するととも に、 コンベア 1 0の搬送面 1 0 3の人手選別エリア 3に当該画像とは異なる背景 画像を投影するようにしてもよい。 背景画像は、 市松模様や格子模様、 水玉 模様などの各種模様、 風景画像、 人物画像などの任意の画像であり、 静止画 〇 2020/175623 16 卩(:171? 2020 /008041

および動画のいずれであってもよい。 このようにすることで、 単調になりが ちな選別作業に刺激的な要素を与えて、 作業効率の低下を効果的に抑制でき る。 また、 素材に関する画像を際立たせるような背景画 像を選択することで 、 作業者による廃棄物 の選別の精度をより効果的に高めることがで きる。

[0062] また、 上述した実施例の廃棄物選別支援システム 1では、 廃棄物の選別を 視覚的に支援する構成であったが、 聴覚的に支援してもよい。 例えば、 上記 廃棄物選別支援システム 1 に、 ブザーやスピーカーなど注意音を出力する注 意音出力装置を設ける。 そして、 制御装置 4 0により注意音出力装置を制御 して、 素材推定部 4 2によって推定された廃棄物 の素材があらかじめ定め た注意素材 (例えば、 ポリ塩化ビニールなど) からなるものだったとき、 こ の廃棄物 の搬送に合わせた態様で注意音出力装置から 注意音を出力するよ うにしてもよい。 この構成において、 制御装置 4 0は注意音制御部として機 能する。

[0063] 廃棄物 の搬送に合わせた態様として、 例えば、 注意素材の廃棄物 が人 手選別エリア 3に進入したタイミングでブザーから注意音 鳴動 (例えば 「 ピー」 など) させる。 または、 注意音を断続的に鳴動 (例えば、 「ピッ、 ピ ッ、 ピッ」 など) させるとともに、 注意素材の廃棄物 が人手選別エリア 3 に近づくのに合わせて鳴動の間隔を短くする 、 または、 注意音を徐々に大き くする。 注意音として、 メッセージ音声 (例えば、 「塩化ビニール材が近づ いています」 など) を採用してもよい。

[0064] このようにすることで、 視覚的な廃棄物の選別の支援に加えて、 選別に注 意を要する注意素材の廃棄物について聴覚的 にも支援して、 当該廃棄物の接 近を作業者に明確に認識させることができる 。 そのため、 作業者による廃棄 物 の選別の精度をより効果的に高めることがで きる。

[0065] さらに、 上記視覚的に支援する構成において、 投影制御部 4 4が、 注意音 の出力に合わせた態様で廃棄物 の素材に関する画像を投影するようにして もよい。 注意音の出力に合わせた態様として、 例えば、 注意音の鳴動と同時 に画像を投影する。 または、 断続的な注意音の鳴動に合わせて画像を断続 的 〇 2020/175623 17 卩(:171? 2020 /008041

に投影 (点滅表示) する。

[0066] このようにすることで、 選別に注意を要する注意素材の廃棄物につい てそ の所在を作業者に明確に認識させることがで きる。 そのため、 作業者による 廃棄物 の選別の精度をより効果的に高めることがで きる。

[0067] また、 上述した実施例は、 廃棄物 はコンベア 1 0で搬送される構成に適 用されるものであったが、 本発明は、 この構成だけに適用されるものではな い。 例えば、 図 9に示すように、 廃棄物が廃棄物選別用のテーブル 1 5に置 かれる構成に適用してもよい。 この構成に適用される廃棄物選別支援システ ムは、 テーブル 1 5の上方に配置されたカメラ 2 0および投影装置 3 5と、 制御装置 4 0とを、 有しており、 ロボッ トアーム 3 0は有していない。 この システムは、 静止した廃棄物 に画像を投影するものである。 このシステム は、 テーブル 1 5のテーブル面 1 5 3の人手選別エリア 3に置かれた複数の 廃棄物 (シ—卜 板 \^/ 2、 部品 \^/ 3、 パイプ \^/ 4) について、 素材を推 定し、 それぞれの廃棄物の表面に、 素材に関する画像◦ 1 1〜〇 1 4 (記号 ) およびを投影し、 テーブル面 1 5 3に素材に関する画像◦ 2 1 2 4 (矢印) を投影する。 このシステム では、 廃棄物をテーブル 1 5に置く構成以外にも、 廃棄物が地面に置かれる 構成や、 廃棄物がコンテナに収容される構成にも適用 することができる。 こ のシステムでは、 例えば、 一度に画像を投影する廃棄物の最大数 (例えば 4 個) を定めておき、 1つの廃棄物がテーブル 1 5から外に移動されたら、 画 像が投影されていない他の廃棄物に対して新 たに画像を投影するようにして もよい。

[0068] 以上、 本発明の実施例について詳述したが、 本発明は上記実施例に限定さ るものではなく、 種々の変形実施が可能である。 例えば、 上述した実施例で は、 建築物を解体処理した際に発生する解体ゴミ あるいは瓦礫の選別支援シ ステムに本発明を適用した場合を例として説 明したが、 これに限らず一般家 庭から排出されるゴミを選別するシステムに 本発明を適用してもよい。 その 際、 素材に関する画像については、 選別する廃棄物の種類に最適なものを適 〇 2020/175623 18 卩(:171? 2020 /008041

用すればよい。

符号の説明

[0069] 1 廃棄物選別支援システム、 1 0 コンベア、 1 03 搬送面、 1 1 サ ブコンベア、 1 2 振動ふるい装置、 1 5 テーブル、 1 58 テーブル面 、 20 カメラ、 30 ロボッ トアーム、 35 投影装置、 40 制御装置 、 4 1 廃棄物特定部、 42 素材推定部、 43 重心推定部、 44 投影 制御部、 45 移動制御部、 50 タブレッ ト端末、 60 記憶装置、 3 人手選別エリア、 廃棄物、 \^/1 シート、 \^/2 板、 \^/3〜部品、 \^4 パイプ、 ◦ 1 (記号) 、 〇2 1 ~〇24 素材に関する画像 (矢印) 、