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Patent Searching and Data


Title:
WATER-SHEDDING, OIL-SHEDDING, ANTIFOULING REFLECTING PLATE, PROCESS FOR MANUFACTURING THE SAME, AND TUNNEL, ROAD TRAFFIC SIGN, SIGNBOARD, VEHICLE AND BUILDING UTILIZING THE REFLECTING PLATE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/120695
Kind Code:
A1
Abstract:
A water-shedding, oil-shedding, antifouling reflecting plate that is improved in the durability such as abrasion resistance and weather resistance, water droplet repellency (or water slip tendency) and antifouling properties; a process for manufacturing the same; and a tunnel, road traffic sign, signboard, vehicle and building utilizing the reflecting plate. There is disclosed a water-shedding, oil-shedding, antifouling reflecting plate (12) produced by forming a water-shedding, oil-shedding, antifouling coating (11) on a surface of base material (1a) provided at its surface with transparent microparticle by fusion bonding, obtained by heating a reactive base material (4) having a first functional group (3) introduced in its surface and a reactive transparent microparticle (9) having, introduced in its surface, a second functional group (7) capable of reacting with the first functional group (3) to thereby form a covalent bond while the base material (4) and the microparticle (9) are in contact with each other and thereafter subjecting the heating product to thermal treatment in an oxygenous atmosphere. Further, there are disclosed a tunnel, road traffic sign, signboard, vehicle and building utilizing the reflecting plate.

Inventors:
OGAWA KAZUFUMI (JP)
Application Number:
JP2008/055957
Publication Date:
October 09, 2008
Filing Date:
March 27, 2008
Export Citation:
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Assignee:
OGAWA KAZUFUMI (JP)
International Classes:
B32B5/16; B05D5/00; B05D7/24; B32B9/00; B32B15/08; B60J1/00; C03C17/38; C03C17/42; C09D1/00; C09D7/12; C09D7/40; C09D201/00; C09K3/18; C23C26/00; E01F9/00; E21D11/04; E21F11/00
Foreign References:
JP2008015167A2008-01-24
JPH04239633A1992-08-27
JPH10219461A1998-08-18
JPH11350153A1999-12-21
JP2003168606A2003-06-13
Attorney, Agent or Firm:
INABA, Yoshiyuki et al. (Roppongi Hills Mori Tower 6-10-1, Roppongi, Minato-k, Tokyo 23, JP)
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Claims:
 基材表面が少なくとも直接または微粒子融着用の被膜を介して融着した撥水撥油防汚性透明微粒子で覆われていることを特徴とする撥水撥油防汚性反射板。
 請求の範囲第1項記載の撥水撥油防汚性反射板において、前記透明微粒子として、粒径の異なるものが混合して用いられていることを特徴とする撥水撥油防汚性反射板。
 請求の範囲第1項記載の撥水撥油防汚性反射板において、撥水撥油防汚性被膜が少なくとも前記透明微粒子の表面に共有結合していることを特徴とする撥水撥油防汚性反射板。
 請求の範囲第3項記載の撥水撥油防汚性反射板において、前記撥水撥油防汚性被膜が-CF 3 基を含むことを特徴とする撥水撥油防汚性反射板。
 請求の範囲第1項記載の撥水撥油防汚性反射板において、前記透明微粒子が透光性でかつ前記基材より融点が高い樹脂、ガラス、シリカ、アルミナ、およびジルコニアのいずれか1であることを特徴とする撥水撥油防汚性反射板。
 請求の範囲第1項記載の撥水撥油防汚性反射板において、前記透明微粒子の粒径が400nm未満であることを特徴とする撥水撥油防汚性反射板。
 請求の範囲第1項記載の撥水撥油防汚性反射板において、水に対する接触角が130度以上であることを特徴とする撥水撥油防汚性反射板。
 請求の範囲第1項記載の撥水撥油防汚性反射板において、前記微粒子融着用の被膜が、樹脂膜、シリカ系ガラス膜、または釉膜であることを特徴とする撥水撥油防汚性反射板。
 請求の範囲第1項記載の撥水撥油防汚性反射板において、前記基材が光反射性のステンレス板、またはアルミニウム板であり、樹脂膜、シリカ系ガラス膜、または釉膜が透明であることを特徴とする撥水撥油防汚性反射板。
 請求の範囲第1項記載の撥水撥油防汚性反射板において、前記基材が、紙、布、樹脂、ガラス、金属、またはセラミックスであり、樹脂膜、シリカ系ガラス膜、または釉膜が染料、顔料、金属微粒子、あるいはマイカ微粒子を含むことを特徴とする撥水撥油防汚性反射板。
 請求の範囲第1項記載の撥水撥油防汚性反射板を壁面に装着したことを特徴とするトンネル。
 請求の範囲第1項記載の撥水撥油防汚性反射板を用いたことを特徴とする道路標識。
 請求の範囲第1項記載の撥水撥油防汚性反射板を用いたことを特徴とする表示板。
 請求の範囲第1項記載の撥水撥油防汚性反射板を車体内外部に装着したことを特徴とする乗り物。
 請求の範囲第1項記載の撥水撥油防汚性反射板を外壁や内壁に装着したことを特徴とする建物。
 第1の官能基を含む第1のシラン化合物と非水系の有機溶媒とを含む第1の化学吸着液を基材に接触させ、前記第1のシラン化合物のシリル基と前記基材の表面の活性水素基との反応により前記第1のシラン化合物の単分子膜で表面が覆われた反応性基材を製造する工程Aと、
 前記第1の官能基と反応して共有結合を形成する第2の官能基を含む第2のシラン化合物と非水系の有機溶媒とを含む第2の化学吸着液中に透明微粒子を分散し、前記第2のシラン化合物のシリル基と前記透明微粒子の表面の活性水素基との反応により前記第2のシラン化合物の単分子膜で表面が覆われた反応性透明微粒子を製造する工程Bと、
 前記反応性基材と前記反応性透明微粒子とを接触させた状態で加熱して前記第1の官能基と前記第2の官能基とを反応させ、形成した共有結合を介して前記透明微粒子を表面に結合させた基材を製造する工程Cと、
 前記工程Cで前記透明微粒子を表面に結合させた基材を、加熱処理し、前記基材の表面に前記透明微粒子を融着させ、前記融着した透明微粒子で表面が覆われた基材を製造する工程Dと、
 フッ化炭素基を含む第3のシラン化合物と非水系の有機溶媒とを含む第3の化学吸着液を前記融着した透明微粒子で表面が覆われた基材に接触させて、前記第3のシラン化合物のシリル基と前記融着した透明微粒子で表面が覆われた基材の表面の活性水素基との反応により前記フッ化炭素基よりなる撥水撥油防汚性被膜を形成する工程Eとを含むことを特徴とする撥水撥油防汚性反射板の製造方法。
 請求の範囲第16項記載の撥水撥油防汚性反射板の製造方法において、前記第1および第2の官能基の一方がエポキシ基、他方がアミノ基またはイミノ基であることを特徴とする撥水撥油防汚性反射板の製造方法。
 請求の範囲第16項記載の撥水撥油防汚性反射板の製造方法において、前記工程A、B、およびEのいずれか1~3の工程で、前記シリル基と前記活性水素基との反応後、未反応物を洗浄除去することを特徴とする撥水撥油防汚性反射板の製造方法。
 請求の範囲第16項記載の撥水撥油防汚性反射板の製造方法において、前記工程Aの前に、前記基材の融点よりも低い温度で前記透明微粒子と融着する透明被膜を前記基材の表面に形成する工程Fをさらに有することを特徴とする撥水撥油防汚性反射板の製造方法。
 請求の範囲第19項記載の撥水撥油防汚性反射板の製造方法において、前記透明皮膜がシリカ系ガラス膜であって、前記工程Fにおける前記透明被膜の形成にゾルゲル法を用いることを特徴とする撥水撥油防汚性反射板の製造方法。
 請求の範囲第19項記載の撥水撥油防汚性反射板の製造方法において、前記基材として、紙、布または樹脂を、微粒子融着用の被膜として樹脂膜またはシリカ系ガラス膜をそれぞれ用いることを特徴とする撥水撥油防汚性反射板の製造方法。
 請求の範囲第19項記載の撥水撥油防汚性反射板の製造方法において、前記基材として、ガラス、金属、またはセラミックスを、微粒子融着用の被膜として樹脂膜、シリカ系ガラス膜、または釉膜を用いることを特徴とする撥水撥油防汚性反射板の製造方法。
 請求の範囲第22項記載の撥水撥油防汚性反射板の製造方法において、前記微粒子融着用の被膜である樹脂膜、シリカ系ガラス膜、または釉膜が、染料、顔料、金属微粒子、あるいはマイカを含むことを特徴とする撥水撥油防汚性反射板の製造方法。
 請求の範囲第16項記載の撥水撥油防汚性反射板の製造方法において、前記第1、第2、および第3の化学吸着液にそれぞれ含まれる前記第1、第2および第3のシラン化合物のいずれか1~3はアルコキシシラン化合物であることを特徴とする撥水撥油防汚性反射板の製造方法。
 請求の範囲第16項記載の撥水撥油防汚性反射板の製造方法において、前記第1、第2、および第3の化学吸着液にそれぞれ含まれる前記第1、第2および第3のシラン化合物のいずれか1~3はハロシラン化合物であることを特徴とする撥水撥油防汚性反射板の製造方法。
 請求の範囲第24項記載の撥水撥油防汚性反射板の製造方法において、前記第1、第2、および第3の化学吸着液のうち前記アルコキシシラン化合物を含むものは、さらに縮合触媒として、カルボン酸金属塩、カルボン酸エステル金属塩、カルボン酸金属塩ポリマー、カルボン酸金属塩キレート、チタン酸エステルおよびチタン酸エステルキレートからなる群から選択される1または2以上の化合物を含むことを特徴とする撥水撥油防汚性反射板の製造方法。
 請求の範囲第24項記載の撥水撥油防汚性反射板の製造方法において、前記第1、第2、および第3の化学吸着液のうち前記アルコキシシラン化合物を含むものは、縮合触媒としてケチミン化合物、有機酸、アルジミン化合物、エナミン化合物、オキサゾリジン化合物、およびアミノアルキルアルコキシシラン化合物からなる群より選択される1または2以上の化合物をさらに含むことを特徴とする撥水撥油防汚性反射板の製造方法。
 請求の範囲第26項記載の撥水撥油防汚性反射板の製造方法において、さらに助触媒として、ケチミン化合物、有機酸、アルジミン化合物、エナミン化合物、オキサゾリジン化合物、およびアミノアルキルアルコキシシラン化合物からなる群より選択される1または2以上の化合物をさらに含むことを特徴とする撥水撥油防汚性反射板の製造方法。
Description:
撥水撥油防汚性反射板およびそ 製造方法ならびにそれを用いたトンネル、 路標識、表示板、乗り物および建物

 本発明は、融着した撥水撥油防汚性の透 微粒子によって表面が覆われている撥水撥 防汚性反射板およびその製造方法ならびに 水撥油防汚性反射板を用いたトンネル、道 標識、表示板、乗り物および建物に関する

 フッ化炭素基を有するクロロシラン化合物 溶液を基材の表面に接触させると、表面反 により単分子膜状の撥水性被膜を形成でき ことはすでによく知られている(例えば、特 許文献1参照)。
 このような撥水性被膜の製造原理は、基材 面の水酸基(シラノール基)等の活性水素と ロロシリル基との脱塩酸反応によりシロキ ン結合を形成することにある。

特開平4-132637号公報

 しかしながら、従来の化学吸着膜は吸着 と平坦な基材表面との化学結合のみを用い いるため、耐摩耗性や耐候性等の耐久性や 防汚性、水滴離水性(滑水性ともいう)に乏 いという課題があった。

 本発明は、耐摩耗性および耐候性等の耐 性、水滴離水性(滑水性ともいう)、ならび 防汚性の向上した撥水撥油防汚性反射板お びその製造方法ならびにそれを用いたトン ル、道路標識、表示板、乗り物および建物 提供することを目的とする。

 前記課題を解決するための手段として提 される第1の発明に係る撥水撥油防汚性反射 板は、基材表面が少なくとも直接または微粒 子融着用の被膜を介して融着した撥水撥油防 汚性透明微粒子で覆われている。ここで「融 着」とは、基材および透明微粒子の一部が共 融により接着された状態をいう。

 第2の発明に係る撥水撥油防汚性反射板は 、第1の発明に係る撥水撥油防汚性反射板に いて、前記透明微粒子として、粒径の異な ものが混合して用いられている。

 第3の発明に係る撥水撥油防汚性反射板は 、第1、第2の発明に係る撥水撥油防汚性反射 において、撥水撥油防汚性被膜が少なくと 前記透明微粒子の表面に共有結合している

 第4の発明に係る撥水撥油防汚性反射板は、 第3の発明に係る撥水撥油防汚性反射板にお て、前記撥水撥油防汚性被膜が-CF 3 基を含む。

 第5の発明に係る撥水撥油防汚性反射板は 、第1~第4の発明に係る撥水撥油防汚性反射板 において、前記透明微粒子が透光性でかつ前 記基材より融点が高い樹脂、ガラス、シリカ 、アルミナ、およびジルコニアのいずれか1 ある。

 第6の発明に係る撥水撥油防汚性反射板は 、第1~第5の発明に係る撥水撥油防汚性反射板 において、前記透明微粒子の粒径が400nm未満 ある。

 第7の発明に係る撥水撥油防汚性反射板は 、第1~第6の発明に係る撥水撥油防汚性反射板 において、水に対する接触角が130度以上であ る。

 第8の発明に係る撥水撥油防汚性反射板は 、第1~第7の発明に係る撥水撥油防汚性反射板 において、前記微粒子融着用の被膜が、樹脂 膜、シリカ系ガラス膜、または釉膜である。

 第9の発明に係る撥水撥油防汚性反射板は 、第1~第8の発明に係る撥水撥油防汚性反射板 において、前記基材が光反射性のステンレス 板、またはアルミニウム板であり、樹脂膜、 シリカ系ガラス膜、または釉膜が透明である 。

 第10の発明に係る撥水撥油防汚性反射板 、第1~第8の発明に係る撥水撥油防汚性反射 において、前記基材が、紙、布、樹脂、ガ ス、金属、またはセラミックスであり、樹 膜、シリカ系ガラス膜、または釉膜が染料 顔料、金属微粒子、あるいはマイカ微粒子 含む。

 第11の発明に係るトンネルは、第1~第10の 明に係る撥水撥油防汚性反射板を壁面に装 している。

 第12の発明に係る道路標識は、第1~第10の 明に係る撥水撥油防汚性反射板を少なくと その一部に用いている。

 13の発明に係る表示板は、第1~第10の発明 係る撥水撥油防汚性反射板を少なくともそ 一部に用いている。なお、ここで表示板に 看板も含まれる。

 第14の発明に係る乗り物は、第1~第10に記 の撥水撥油防汚性反射板を車体内部または 部あるいはその両方に装着している。

 第15の発明に係る建物は、第1~第10の発明 係る撥水撥油防汚性反射板を外壁や内壁に 着している。

 第16の発明に係る撥水撥油防汚性反射板の 造方法は、第1の官能基を含む第1のシラン化 合物と非水系の有機溶媒とを含む第1の化学 着液を基材に接触させ、前記第1のシラン化 物のシリル基と前記基材の表面の活性水素 との反応により前記第1のシラン化合物の単 分子膜で表面が覆われた反応性基材を製造す る工程Aと、
 前記第1の官能基と反応して共有結合を形成 する第2の官能基を含む第2のシラン化合物と 水系の有機溶媒とを含む第2の化学吸着液中 に透明微粒子を分散し、前記第2のシラン化 物のシリル基と前記透明微粒子の表面の活 水素基との反応により前記第2のシラン化合 の単分子膜で表面が覆われた反応性透明微 子を製造する工程Bと、
 前記反応性基材と前記反応性透明微粒子と 接触させた状態で加熱して前記第1の官能基 と前記第2の官能基とを反応させ、形成した 有結合を介して前記透明微粒子を表面に結 させた基材を製造する工程Cと、
 前記工程Cで前記透明微粒子を表面に結合さ せた基材を、例えば、酸素を含む雰囲気中で 加熱処理し、前記基材の表面に前記透明微粒 子を融着させ、前記融着した透明微粒子で表 面が覆われた基材を製造する工程Dと、
 フッ化炭素基を含む第3のシラン化合物と非 水系の有機溶媒とを含む第3の化学吸着液を 記融着した透明微粒子で表面が覆われた基 に接触させて、前記第3のシラン化合物のシ ル基と前記融着した透明微粒子で表面が覆 れた基材の表面の活性水素基との反応によ 前記フッ化炭素基よりなる撥水撥油防汚性 膜を形成する工程Eとを含む。

 なお、「活性水素基」とは、縮合反応によ シリル基と結合を形成する任意の官能基を う。
 また、「前記シリル基と前記活性水素基と 反応」とは、工程Aにおいては第1のシラン 合物のシリル基とガラス基材の表面の活性 素基との反応を、工程Bにおいては第2のシラ ン化合物のシリル基と透明微粒子の表面の活 性水素基との反応を、工程Eにおいては第3の ラン化合物のシリル基と融着した透明微粒 で表面が覆われたガラス基材の表面の活性 素基との反応をそれぞれ意味する。

 第17の発明に係る撥水撥油防汚性反射板 製造方法は、第16の発明に係る撥水撥油防汚 性反射板の製造方法において、前記第1およ 第2の官能基の一方がエポキシ基、他方がア ノ基またはイミノ基である。

 第18の発明に係る撥水撥油防汚性反射板 製造方法は、第16、第17の発明に係る撥水撥 防汚性反射板の製造方法において、前記工 A、B、およびEのいずれか1~3の工程で、前記 リル基と前記活性水素基との反応後、未反 物を洗浄除去する。ここで、「未反応物」 は、工程Aにおいては未反応の第1のシラン 合物を、工程Bにおいては未反応の第2のシラ ン化合物を、工程Eにおいては未反応の第3の ラン化合物をそれぞれ意味する。

 第19の発明に係る撥水撥油防汚性反射板 製造方法は、第16~第18に発明に係る撥水撥油 防汚性反射板の製造方法において、前記工程 Aの前に、前記基材の融点よりも低い温度で 記透明微粒子と融着する透明被膜を前記基 の表面に形成する工程Fをさらに有する。こ で、透明皮膜は金属酸化物であってもよく この場合、「金属」には、ホウ素(B)、ケイ (Si)等のいわゆる半金属元素が含まれるもの とする。

 第20の発明に係る撥水撥油防汚性反射板 製造方法は、第19の発明に係る撥水撥油防汚 性反射板の製造方法において、前記透明皮膜 がシリカ系ガラス膜であって、前記工程Fに ける前記透明被膜の形成にゾルゲル法を用 る。

 第21の発明に係る撥水撥油防汚性反射板 製造方法は、第19の発明に係る撥水撥油防汚 性反射板の製造方法において、前記基材とし て、紙、布または樹脂を、微粒子融着用の被 膜として樹脂膜またはシリカ系ガラス膜をそ れぞれ用いる。

 第22の発明に係る撥水撥油防汚性反射板 製造方法は、第19の発明に係る撥水撥油防汚 性反射板の製造方法において、前記基材とし て、ガラス、金属、またはセラミックスを、 微粒子融着用の被膜として樹脂膜、シリカ系 ガラス膜、または釉膜を用いる。

 第23の発明に係る撥水撥油防汚性反射板 製造方法は、第22の発明に係る撥水撥油防汚 性反射板の製造方法において、前記微粒子融 着用の被膜である樹脂膜、シリカ系ガラス膜 、または釉膜が、染料、顔料、金属微粒子、 あるいはマイカを含む。

 第24の発明に係る撥水撥油防汚性反射板 製造方法は、第16~第23の発明に係る撥水撥油 防汚性反射板の製造方法において、前記第1 第2、および第3の化学吸着液にそれぞれ含ま れる前記第1、第2および第3のシラン化合物の いずれか1~3はアルコキシシラン化合物である 。なお、「アルコキシシラン化合物」とは、 シラン化合物のうち、一般式-SiOR(Rはアルキ 基を表す)で表されるアルコキシシリル基を するものをいう。

 第25の発明に係る撥水撥油防汚性反射板 製造方法は、第16~第23の発明に係る撥水撥油 防汚性反射板の製造方法において、前記第1 第2、および第3の化学吸着液にそれぞれ含ま れる前記第1、第2および第3のシラン化合物の いずれか1~3はハロシラン化合物である。なお 、「ハロシラン化合物」とは、シラン化合物 のうち、一般式-SiX(Xは、塩素、臭素、ヨウ素 のいずれかを表す)で表されるハロシリル基 有するものをいう。

 第26の発明に係る撥水撥油防汚性反射板 製造方法は、第24の発明に係る撥水撥油防汚 性反射板の製造方法において、前記第1、第2 および第3の化学吸着液のうち前記アルコキ シシラン化合物を含むものは、さらに縮合触 媒として、カルボン酸金属塩、カルボン酸エ ステル金属塩、カルボン酸金属塩ポリマー、 カルボン酸金属塩キレート、チタン酸エステ ルおよびチタン酸エステルキレートからなる 群から選択される1または2以上の化合物を含 。

 第27の発明に係る撥水撥油防汚性反射板 製造方法は、第24の発明に係る撥水撥油防汚 性反射板の製造方法において、前記第1、第2 および第3の化学吸着液のうち前記アルコキ シシラン化合物を含むものは、縮合触媒とし てケチミン化合物、有機酸、アルジミン化合 物、エナミン化合物、オキサゾリジン化合物 、およびアミノアルキルアルコキシシラン化 合物からなる群より選択される1または2以上 化合物をさらに含む。

 第28の発明に係る撥水撥油防汚性反射板 製造方法は、第26の発明に係る撥水撥油防汚 性反射板の製造方法において、さらに助触媒 として、ケチミン化合物、有機酸、アルジミ ン化合物、エナミン化合物、オキサゾリジン 化合物、およびアミノアルキルアルコキシシ ラン化合物からなる群より選択される1また 2以上の化合物をさらに含む。

 さらに詳細には、本発明は、少なくとも ポキシ基またはイミノ基を含むアルコキシ ラン化合物とシラノール縮合触媒と非水系 有機溶媒を混合して作成した化学吸着液に 材を接触させエポキシ基またはイミノ基を むアルコキシシラン化合物と基材表面を反 させてエポキシ基またはイミノ基を含む反 性基材を製造する工程と、イミノ基または ポキシ基を含むアルコキシシラン化合物と ラノール縮合触媒と非水系の有機溶媒を混 して作成した化学吸着液中に透明微粒子を 散してイミノ基またはエポキシ基を含むア コキシシラン化合物と透明微粒子表面を反 させてイミノ基またはエポキシ基を含む反 性透明微粒子を製造する工程と、前記エポ シ基を含む反応性基材と前記イミノ基を含 反応性透明微粒子、またはイミノ基を含む 応性基材と前記エポキシ基を含む反応性透 微粒子を接触させ、加熱して前記反応性基 と前記反応性透明微粒子を結合させる工程 、加熱または酸素を含む雰囲気中で焼成す 工程と、フッ化炭素基とトリクロロシリル を含むクロロシラン化合物と非水系の有機 媒を混合するかあるいはフッ化炭素基とア コキシシリルキを含むアルコキシシラン化 物とシラノール縮合触媒と非水系の有機溶 を混合して作成した化学吸着液と表面に透 微粒子を融着させた基材を接触させて表面 撥水撥油防汚性被膜を形成する工程とを含 ことを特徴とする撥水撥油防汚性反射板の 造方法、あるいは、少なくともエポキシ基 たはイミノ基を含むアルコキシシラン化合 とシラノール縮合触媒と非水系の有機溶媒 混合して作成した化学吸着液に基材を接触 せエポキシ基またはイミノ基を含むアルコ シシラン化合物と基材表面を反応させてエ キシ基またはイミノ基を含む反応性基材を 造する工程と、イミノ基またはエポキシ基 含むアルコキシシラン化合物とシラノール 合触媒と非水系の有機溶媒を混合して作成 た化学吸着液中に透明微粒子を分散してイ ノ基またはエポキシ基を含むアルコキシシ ン化合物と透明微粒子表面を反応させてイ ノ基またはエポキシ基を含む反応性透明微 子を製造する工程と、前記エポキシ基を含 反応性基材と前記イミノ基を含む反応性透 微粒子、またはイミノ基を含む反応性基材 前記エポキシ基を含む反応性透明微粒子を 触させ、加熱して前記反応性基材と前記反 性透明微粒子を結合させる工程と、加熱ま は酸素を含む雰囲気中で焼成する工程と、 ッ化炭素基とトリクロロシリルキを含むク ロシラン化合物と非水系の有機溶媒を混合 るか、あるいはフッ化炭素基とアルコキシ リルキを含むアルコキシシラン化合物とシ ノール縮合触媒と非水系の有機溶媒を混合 て作成した化学吸着液と表面に透明微粒子 融着させた基材を接触させて撥水撥油防汚 被膜を反応形成する工程において、反応形 後余分な化学吸着液を洗浄除去することを 徴とする撥水撥油防汚性反射板の製造方法 用いて、基材表面が少なくとも直接あるい 微粒子融着用の被膜を介して融着した撥水 油防汚性透明微粒子で覆われている撥水撥 防汚性反射板を提供する。

 請求の範囲第1~10項記載の撥水撥油防汚性 反射板、および請求の範囲第16~28項記載の撥 撥油防汚性反射板の製造方法によれば、撥 撥油防汚機能が要求される、例えば自動車 建築物の基材(ガラス、内装材、外装材)に いて、耐摩耗性および耐候性等の耐久性、 滴離水性、ならびに防汚性に優れ乗り物や 築物の基材に好適な、撥水撥油防汚性反射 およびその製造方法を提供できる。

 また、請求の範囲第1~10項記載の撥水撥油 防汚性反射板、それぞれ請求の範囲第11~15項 載のトンネル、道路標識、表示板、乗り物 および建物、請求の範囲第16~28項記載の撥 撥油防汚性反射板の製造方法においては、 水撥油防汚性反射板の基材の表面が融着し 撥水撥油防汚性の透明微粒子で覆われてい ので、撥水撥油防汚性反射板が凹凸を有す 複雑な表面形状を呈し、そのため、いわゆ 「蓮の葉効果」により高い撥水撥油防汚性 有する。

 特に請求の範囲第2項記載の撥水撥油防汚 性反射板は、粒径の異なる透明微粒子が混合 して用いられているので、撥水撥油防汚性反 射板の表面形状がフラクタル性を有し、撥水 撥油防汚性を向上できる。

 請求の範囲第3項記載の撥水撥油防汚性反 射板は、撥水撥油防汚性被膜が少なくとも透 明微粒子の表面に共有結合しているので、そ の耐久性を向上できる。

 請求の範囲第4項記載の撥水撥油防汚性反射 板は、撥水撥油防汚性被膜が-CF 3 基を含んでいるので、撥水撥油防汚性を向上 できる。

 請求の範囲第5項記載の撥水撥油防汚性反 射板は、透明微粒子が透光性でかつガラス基 材より軟化点が高いシリカ、アルミナ、また はジルコニアであるので、微粒子の融着や形 状を損なうことなくガラス基材の表面に融着 できる。

 請求の範囲第6項記載の撥水撥油防汚性反 射板は、透明微粒子の粒径が可視光の波長よ り小さい400nm未満であるので、可視光の散乱 少なく、反射効果を高めることができる。

 請求の範囲第7項記載の撥水撥油防汚性反 射板は、水に対する接触角が130度以上である ので、水滴の転落角が小さくなり、実質上水 滴が付着しなくなり、防汚性能が向上する。

 請求の範囲第8項記載の撥水撥油防汚性反 射板は、透明微粒子は、基材よりも低い温度 で透明微粒子と融着する透明被膜を介して基 材の表面に融着されているので、融着時にお ける透明微粒子の熱変形が抑制されている。

 請求の範囲第9項記載の撥水撥油防汚性反 射板は、基材が光反射性のステンレス板、ま たはアルミニウム板であり、樹脂膜、シリカ 系ガラス膜、または釉膜が透明であると、基 材表面からの反射も付加できる。

 請求の範囲第10項記載の撥水撥油防汚性 射板は、基材が紙、布、樹脂、ガラス、金 、またはセラミックスであり、樹脂膜、シ カ系ガラス膜、または釉膜が染料、顔料、 属微粒子、あるいはマイカを含むと、反射 の色調を制御できる。

 請求の範囲第11項記載のトンネルにいて 、撥水撥油防汚性反射板が壁面に装着され いるので、照明電力を低減できる。

 請求の範囲第12項記載の道路標識におい は、撥水撥油防汚性反射板が用いられてい ので、暗闇での視認性が向上できる。

 請求の範囲第13項記載の表示板は、より 層の視認性を向上できる。

 請求の範囲第14項記載の乗り物は、それ れ撥水撥油防汚性反射板が使用されている で、視認性の向上が確保でき、雨天時でも 認性を確保でき、掃除の手間が省ける。

 請求の範囲第15項記載の建物においては 撥水撥油防汚性反射板が外壁や内壁に使用 れているので、照明電力を低減することが きる。

 請求の範囲第16~28項記載の撥水撥油防汚 反射板の製造方法では、第1の官能基と第2の 官能基とを反応させ、形成した共有結合を介 して透明微粒子を表面に結合させたガラス基 材を製造し、次いでこれを加熱処理して、融 着した透明微粒子で表面が覆われたガラス基 材を製造し、その上に撥水撥油防汚性被膜を 形成しているので、全表面にわたり実質的に 均一に透明微粒子で覆われ、視認性、透明性 、および耐久性に優れた撥水撥油防汚性反射 板を得ることができる。

 請求の範囲第17項記載の撥水撥油防汚性 射板の製造方法は、第1および第2の官能基の 一方がエポキシ基、他方がアミノ基またはイ ミノ基であるので、工程Cにおいて、これら 官能基同士の反応により形成された共有結 を介してガラス基材と透明微粒子を強固に 合固定できる。

 請求の範囲第18項記載の撥水撥油防汚性 射板の製造方法は、シリル基と活性水素基 の反応後、未反応物を洗浄除去するので、 着した透明微粒子で表面が覆われたガラス 材の表面に共有結合した撥水撥油防汚性被 のみが形成されることにより、撥水撥油防 性反射板の撥水撥油防汚性および耐久性を 上できる。

 請求の範囲第19項記載の撥水撥油防汚性 射板の製造方法は、工程Aの前に、基材の融 よりも低い温度で透明微粒子と融着する透 被膜を形成する工程Fを有するので、工程D おける加熱処理をより低温で行うことがで る。

 請求の範囲第20項記載の撥水撥油防汚性 射板の製造方法では、透明被膜の形成にゾ ゲル法を用いるので、透明被膜の形成を簡 に行うことができる。

 請求の範囲第21項記載の撥水撥油防汚性 射板の製造方法では、基材として、紙、布 たは樹脂、微粒子融着用の被膜として樹脂 またはシリカ系ガラス膜を用い、加熱して 記透明微粒子と前記基材表面を融着すると 基材を損なうことなく微粒子を融着する上 好都合である

 請求の範囲第22項記載の撥水撥油防汚性 射板の製造方法では、基材として、ガラス 金属、またはセラミックス、微粒子融着用 被膜として樹脂膜、シリカ系ガラス膜、ま は釉膜を用い、加熱または酸素を含む雰囲 中で焼成して前記透明微粒子と前記基材表 を融着すると、耐久性を向上する。

 請求の範囲第23項記載の撥水撥油防汚性 射板の製造方法は、樹脂膜、シリカ系ガラ 膜、または釉膜が染料、顔料、金属微粒子 あるいはマイカを含むと、反射膜の色調を 意に制御できる。また、微粒子融着用の被 がシリカ系ガラス膜であり、被膜形成にゾ -ゲル法を用いること、製麻区および加熱温 を低減できる。

 請求の範囲第24項記載の撥水撥油防汚性 射板の製造方法は、第1、第2、および第3の 学吸着液にそれぞれ含まれる第1、第2および 第3のシラン化合物のいずれか1、2、または3 、活性水素基との反応の際に有害な塩化水 を発生しないアルコキシシラン化合物であ ので、撥水撥油防汚性反射板の製造をより 全に行うことができるとともに、製造設備 腐食や酸性廃液の発生を抑制できる。

 請求の範囲第25項記載の撥水撥油防汚性 射板の製造方法では、第1、第2、および第3 化学吸着液にそれぞれ含まれる第1、第2およ び第3のシラン化合物のいずれか1、2、または 3は、活性水素基との反応性の高いハロシラ 化合物であるので、撥水撥油防汚性反射板 製造をより高効率に行うことができるとと に、触媒の添加が不要になる。

 請求の範囲第26項記載の撥水撥油防汚性 射板の製造方法では、第1、第2、および第3 化学吸着液のうちアルコキシシラン化合物 含むものは、さらに縮合触媒として、カル ン酸金属塩、カルボン酸エステル金属塩、 ルボン酸金属塩ポリマー、カルボン酸金属 キレート、チタン酸エステルおよびチタン エステルキレートからなる群から選択され 1または2以上の化合物を含むので、アルコキ シシラン化合物と活性水素基との反応時間を 短縮し、撥水撥油防汚性反射板の製造をより 高効率に行うことができる。

 請求の範囲第27および28項記載の撥水撥油 防汚性反射板の製造方法では、第1、第2、お び第3の化学吸着液のうちアルコキシシラン 化合物を含むものは、ケチミン化合物、有機 酸、アルジミン化合物、エナミン化合物、オ キサゾリジン化合物、アミノアルキルアルコ キシシラン化合物からからなる群より選択さ れる1または2以上の化合物をさらに含むので アルコキシシラン化合物と活性水素基との 応時間を短縮し、撥水撥油防汚性反射板の 造をより高効率に行うことができる。特に これらの化合物と上述の縮合触媒の両者を もに含む場合には、反応時間をさらに短縮 きる。

 以下、図面を参照しながら本発明の一実施 形態に係る撥水撥油防汚性反射板について 明する。
 図1に示すように、本発明の一実施の形態に 係る撥水撥油防汚性反射板12は、表面に撥水 油防汚性被膜11が形成されたアルミナ微粒 5(撥水撥油防汚性の透明微粒子の一例)が基 (例えば、琺瑯、ステンレスなどの金属板、 ラス板)1の表面に融着した構造を有する。 水撥油防汚性被膜11は、CF 3 基を含むフッ化炭素基の一例であるパーフル オロオクチル基(CF 3 (CF 2 ) 7 -)を含むシラン化合物と、融着したアルミナ 粒子で表面が覆われた基材1aの表面の水酸 (活性水素を有する官能基(活性水素基)の一 )との反応により、その表面に共有結合して る。

 撥水撥油防汚性反射板12の製造方法は、第1 官能基の一例であるエポキシ基3を含む第1 シラン化合物の一例であるアルコキシシラ 化合物と縮合触媒、および非水系の有機溶 とを混合して作成した第1の化学吸着液を基 1に接触させ、アルコキシシラン化合物のア ルコキシシリル基(シリル基の一例)と、図2A 模式的に示した基材1の表面の水酸基2(活性 素基の一例)との反応により、エポキシ基3が 表面に導入された、すなわち、エポキシ基3 含むアルコキシシラン化合物の単分子膜3aで 表面が覆われた反応性ガラス基材4(図2B)を製 する工程Aと、エポキシ基3と反応して共有 合を形成する第2の官能基の一例であるアミ 基7を含む第2のシラン化合物の一例である ルコキシシラン化合物と縮合触媒、および 水系の有機溶媒とを混合して作成した第2の 学吸着液中にアルミナ微粒子5を分散し、ア ルコキシシラン化合物のアルコキシシリル基 と、図3Aに模式的に示したアルミナ微粒子5の 表面の水酸基6(活性水素基の一例)との反応に より、アミノ基7が表面に導入された、すな ち、アミノ基7を含むアルコキシシラン化合 の単分子膜8で表面が覆われた反応性アルミ ナ微粒子(反応性透明微粒子の一例)9(図3B)を 造する工程Bと、反応性基材4と反応性アルミ ナ微粒子9とを接触させた状態で加熱してエ キシ基3とアミノ基7とを反応させ、アルミナ 微粒子が共有結合を介して表面に結合した基 材10(図4)を製造する工程Cと、アルミナ微粒子 が共有結合を介して表面に結合した基材10を 酸素を含む雰囲気中で加熱処理し、融着し アルミナ微粒子で表面が覆われた基材1a(図5 参照)を製造する工程Dと、フッ化炭素基を含 第3のシラン化合物の一例であるアルコキシ シラン化合物と縮合触媒、および非水系の有 機溶媒とを混合して作成した第3の化学吸着 を、融着したアルミナ微粒子で表面が覆わ た基材1aに接触させて、アルコキシシラン化 合物のアルコキシシリル基と、融着したアル ミナ微粒子で表面が覆われた基材1aの表面の 酸基との反応により、撥水撥油防汚性被膜1 1(図1参照)を形成する工程Eとを含んでいる。
以下、工程A~Eについてより詳細に説明する。

 工程Aでは、エポキシ基を有する単分子膜3a 表面が覆われた反応性基材4を製造する。
 反応性基材4の製造に用いる基材1の材質、 状、および大きさについて特に制限はなく 乗り物および建築物において使用される任 の窓ガラス材を用いることができる。また 表面に活性水素基が存在していれば、表面 膜が形成されていてもよい。なお、本実施 形態において、活性水素基は水酸基2である 、活性水素を含むアミノ基等であってもよ 。

 反応性基材4の製造に用いる第1の化学吸 液は、エポキシ基3を含むアルコキシシラン 合物と、アルコキシシリル基と基材1の表面 の水酸基2との縮合反応を促進するための縮 触媒と、非水系の有機溶媒とを混合するこ により調製される。

 エポキシ基3を含むアルコキシシラン化合 物としては、直鎖状アルキレン基の両末端に 、エポキシ基(オキシラン環)を含む官能基お びアルコキシシリル基をそれぞれ有し、下 の一般式(化1)で表されるアルコキシシラン 合物が好ましい。

 上式において、Eはエポキシ基を含む官能 基を、mは3~20の整数を、Rは炭素数1~4のアルキ ル基をそれぞれ表す。

 縮合触媒としては、カルボン酸金属塩、カ ボン酸エステル金属塩、カルボン酸金属塩 リマー、カルボン酸金属塩キレート、チタ 酸エステルおよびチタン酸エステルキレー 等の金属塩が利用可能である。
 縮合触媒の添加量は、好ましくはアルコキ シラン化合物の0.2~5質量%であり、より好ま くは0.5~1質量%である。

 カルボン酸金属塩の具体例としては、酢 第1スズ、ジブチルスズジラウレート、ジブ チルスズジオクテート、ジブチルスズジアセ テート、ジオクチルスズジラウレート、ジオ クチルスズジオクテート、ジオクチルスズジ アセテート、ジオクタン酸第1スズ、ナフテ 酸鉛、ナフテン酸コバルト、2-エチルヘキセ ン酸鉄が挙げられる。

 カルボン酸エステル金属塩の具体例として 、ジオクチルスズビスオクチリチオグリコ ル酸エステル塩、ジオクチルスズマレイン エステル塩が挙げられる。
 カルボン酸金属塩ポリマーの具体例として 、ジブチルスズマレイン酸塩ポリマー、ジ チルスズメルカプトプロピオン酸塩ポリマ が挙げられる。
 カルボン酸金属塩キレートの具体例として 、ジブチルスズビスアセチルアセテート、 オクチルスズビスアセチルラウレートが挙 られる。

 チタン酸エステルの具体例としては、テト ブチルチタネート、テトラノニルチタネー が挙げられる。
 チタン酸エステルキレート類の具体例とし は、ビス(アセチルアセトニル)ジ-プロピル タネートが挙げられる。

 第1の化学吸着液を基材1の表面に塗布し 室温の空気中で反応させると、アルコキシ リル基と基材1の表面の水酸基2とが縮合反応 を起こし、下記の化2で示されるような構造 有するエポキシ基を含む単分子膜3aを生成す る。なお、酸素原子から延びた3本の単結合 基材1の表面または隣接するシラン化合物の イ素(Si)原子と結合しており、そのうち少な くとも1本は基材1の表面のケイ素原子と結合 ている。

 アルコキシシリル基は、水分の存在下で分 するので、反応は相対湿度45%以下の空気中 行うことが好ましい。なお、縮合反応は、 材1の表面に付着した油脂分や水分により阻 害されるので、基材1をよく洗浄して乾燥す ことにより、これらの不純物を予め除去し おくことが好ましい。
 縮合触媒として上述の金属塩のいずれかを いた場合、縮合反応の完了までに要する時 は2時間程度である。

 上述の金属塩の代わりに、ケチミン化合 、有機酸、アルジミン化合物、エナミン化 物、オキサゾリジン化合物、アミノアルキ アルコキシシラン化合物からなる群より選 される1または2以上の化合物を縮合触媒と て用いた場合、反応時間を1/2~2/3程度まで短 できる。

 または、これらの化合物を助触媒として 上述の金属塩と混合(質量比1:9~9:1の範囲で 用可能だが、1:1前後が好ましい)して用いる 、反応時間をさらに短縮できる。

 例えば、縮合触媒として、ジブチルスズ キサイドの代わりにケチミン化合物である ャパンエポキシレジン社のH3を用い、その の条件は同一にして反応性基材4の製造を行 と、反応性基材4の品質を損なうことなく反 応時間を1時間程度にまで短縮できる。

 さらに、縮合触媒として、ジャパンエポ シレジン社のH3とジブチルスズビスアセチ アセトネートとの混合物(混合比は1:1)を用い 、その他の条件は同一にして反応性基材4の 造を行うと、反応時間を20分程度に短縮でき る。

 なお、ここで用いることができるケチミ 化合物は特に限定されるものではないが、 えば、2,5,8-トリアザ-1,8-ノナジエン、3,11-ジ メチル-4,7,10-トリアザ-3,10-トリデカジエン、2 ,10-ジメチル-3,6,9-トリアザ-2,9-ウンデカジエ 、2,4,12,14-テトラメチル-5,8,11-トリアザ-4,11- ンタデカジエン、2,4,15,17-テトラメチル-5,8,11 ,14-テトラアザ-4,14-オクタデカジエン、2,4,20,2 2-テトラメチル-5,12,19-トリアザ-4,19-トリエイ サジエン等が挙げられる。

 また、用いることができる有機酸として 特に限定されるものではないが、例えば、 酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、マロン酸 が挙げられる。

 第1の化学吸着液の調製には、有機塩素系 溶媒、炭化水素系溶媒、フッ化炭素系溶媒、 シリコーン系溶媒、およびこれらの混合溶媒 を用いることができる。アルコキシシラン化 合物の加水分解を防止するために、乾燥剤ま たは蒸留により使用する溶媒から水分を除去 しておくことが好ましい。また、溶媒の沸点 は50~250℃であることが好ましい。

 具体的に使用可能な溶媒としては、非水系 石油ナフサ、ソルベントナフサ、石油エー ル、石油ベンジン、イソパラフィン、ノル ルパラフィン、デカリン、工業ガソリン、 ナン、デカン、灯油、ジメチルシリコーン フェニルシリコーン、アルキル変性シリコ ン、ポリエーテルシリコーン、ジメチルホ ムアミド等を挙げることができる。
さらに、メタノール、エタノール、プロパノ ール等のアルコール系溶媒、またはそれらの 混合物を用いることもできる。

 また、用いることができるフッ化炭素系 媒としては、フロン系溶媒、フロリナート( 米国3M社製)、アフルード(旭硝子株式会社製) がある。なお、これらは1種単独で用いても 良いし、良く混ざるものなら2種以上を組み わせてもよい。さらに、ジクロロメタン、 ロロホルム等の有機塩素系溶媒を添加して よい。

 第1の化学吸着液におけるアルコキシシラ ン化合物の好ましい濃度は、0.5~3質量%である 。

 反応後、溶媒で洗浄し、未反応物として 面に残った過剰なアルコキシシラン化合物 よび縮合触媒を除去すると、エポキシ基を む単分子膜3aで表面が覆われた反応性基材4 得られる。このようにして製造される反応 基材4の断面構造の模式図を図2Bに示す。な 、図2Bにおいては、エポキシ基を有する単 子膜3aの一例として、下記の化3で表される 造を有するものを示している。

 洗浄溶媒としては、アルコキシシラン化 物を溶解できる任意の溶媒を用いることが きるが、安価であり、溶解性が高く、風乾 より容易に除去することのできるジクロロ タン、クロロホルム、N-メチルピロリドン が好ましい。

 反応後、生成した反応性基材4を溶媒で洗 浄せずに空気中に放置すると、表面に残った アルコキシシラン化合物の一部が空気中の水 分により加水分解を受け、生成したシラノー ル基がアルコキシシリル基と縮合反応を起こ す。その結果、反応性基材4の表面にポリシ キサンよりなる極薄のポリマー膜が形成さ る。このポリマー膜は、反応性基材4の表面 共有結合により固定されていないが、エポ シ基3を含んでいるため、反応性アルミナ微 粒子9に対してエポキシ基を含む単分子膜3aと 同様の反応性を有している。そのため、洗浄 を行わなくても、工程C以降の撥水撥油防汚 反射板12の製造工程に特に支障をきたすこと はない(以上工程A)。

 工程Bでは、アミノ基を有する単分子膜8で 面が覆われた反応性アルミナ微粒子9を製造 る。
 製造される撥水撥油防汚製ガラス板12の透 度を損なわないためには、反応性アルミナ 粒子9の製造に用いるアルミナ微粒子5の直径 は、可視光波長(380~700nm)より小さいことが好 しい。具体的には、微粒子の直径は10~400nm あることが好ましく、10~300nmであることがよ り好ましく、10~100nmであることがさらに好ま い。用いられるアルミナ微粒子5の粒径は単 一であってもよいが、2以上の異なる粒径を するアルミナ微粒子を混合して用いると、 られる撥水撥油防汚性反射板12の表面がフラ クタル性を有し、撥水撥油防汚性が向上する ため好ましい。

 本実施の形態では、透明微粒子としてア ミナ微粒子を用いているが、水酸基、アミ 基等の、アルコキシシリル基およびハロシ ル基と反応する活性水素基を表面に有し、 光性で基材よりも軟化点の高い任意の微粒 を用いることができる。アルミナ以外に用 ることのできる透明微粒子としては、シリ 、ジルコニア等の微粒子が挙げられる。

 反応性アルミナ微粒子9の製造に用いる第 2の化学吸着液は、アミノ基7を含むアルコキ シラン化合物と、アルコキシシリル基とア ミナ微粒子5の表面の水酸基6との縮合反応 促進するための縮合触媒と、非水系の有機 媒とを混合することにより調製される。

 アミノ基7を含むアルコキシシラン化合物 としては、直鎖状アルキレン基の両末端に、 アミノ基およびアルコキシシリル基をそれぞ れ有し、下記の一般式(化4)で表されるアルコ キシシラン化合物が好ましい。

 上式において、mは3~20の整数を、Rは炭素数1 ~4のアルキル基をそれぞれ表す。
なお、アミノ基7は、アルコキシシリル基と 副反応を避けるために、保護基によって保 されていてもよい。保護基は加水分解等に り容易に除去できるものが好ましく、ケト とアミノ基との反応により生成するケチミ 誘導体等が挙げられる。
 また、アミノ基7は、化4に示したような1級 ミン以外に2級アミンでもよく、アミノ基7 代わりにピロール基、イミダゾール基等の ミノ基を有する官能基を含むアルコキシシ ン化合物を用いることができる。

 第2の化学吸着液中にアルミナ微粒子5を 散させ、室温の空気中で反応させると、ア コキシシリル基とアルミナ微粒子5の表面の 酸基6とが縮合反応を起こし、下記の化5で されるような構造を有するアミノ基を含む 分子膜8を生成する。なお、酸素原子から延 た3本の単結合は基材1の表面または隣接す シラン化合物のケイ素(Si)原子と結合してお 、そのうち少なくとも1本は基材1の表面の イ素原子と結合している。

 アルコキシシリル基は、水分の存在下で分 するので、反応は相対湿度45%以下の空気中 行うことが好ましい。なお、縮合反応は、 ルミナ微粒子5の表面に付着した油脂分や水 分により阻害されるので、アルミナ微粒子5 よく洗浄して乾燥することにより、これら 不純物を予め除去しておくことが好ましい
 縮合触媒として上述の金属塩のいずれかを いた場合、縮合反応の完了までに要する時 は2時間程度である。

 第1の化学吸着液において用いることのでき る縮合触媒のうち、スズ(Sn)塩を含む化合物 、アルコキシシラン誘導体に含まれるアミ 基7と反応して沈殿を生成するため、第2の化 学吸着液において縮合触媒として用いること ができない。
 したがって、第2の化学吸着液においては、 カルボン酸スズ塩、カルボン酸エステルスズ 塩、カルボン酸スズ塩ポリマー、カルボン酸 スズ塩キレートを除き、第1の化学吸着液と 様の化合物を単独でまたは2種類以上を混合 て縮合触媒として用いることができる。
 第2の化学吸着液に用いることのできる助触 媒の種類およびそれらの組み合わせ、溶媒の 種類、アルコキシシラン化合物、縮合触媒、 および助触媒の濃度、反応条件ならびに反応 時間については第1の化学吸着液と同様であ ので、説明を省略する。

 反応後、溶媒で洗浄し、表面に残った過 なアルコキシシラン化合物および縮合触媒 除去すると、アミノ基を含む単分子膜8で表 面が覆われた反応性アルミナ微粒子9が得ら る。このようにして製造される反応性アル ナ微粒子9の断面構造の模式図を図3Bに示す なお、図3Bにおいては、アミノ基を有する単 分子膜8の一例として、下記の化6で表される 造を有するものを示している。

 洗浄溶媒としては、アルコキシシラン化 物を溶解できる任意の溶媒を用いることが きるが、安価であり、溶解性が高く、風乾 より容易に除去することのできるジクロロ タン、クロロホルム、N-メチルピロリドン が好ましい。

 反応後、生成した反応性アルミナ微粒子9 を溶媒で洗浄せずに空気中に放置すると、表 面に残ったアルコキシシラン化合物の一部が 空気中の水分により加水分解を受け、生成し たシラノール基がアルコキシシリル基と縮合 反応を起こす。その結果、反応性アルミナ微 粒子9の表面にポリシロキサンよりなる極薄 ポリマー膜が形成される。このポリマー膜 、反応性アルミナ微粒子9の表面に共有結合 より固定されていないが、アミノ基7を含ん でいるため、反応性基材4に対してアミノ基 含む単分子膜8と同様の反応性を有している そのため、洗浄を行わなくても、工程C以降 の撥水撥油防汚性反射板12の製造工程に特に 障をきたすことはない(以上工程B)。

 工程Aにおいて用いることができるエポキ シ基を有するアルコキシシラン化合物の一例 としては、下記(1)~(11)に示した化合物が挙げ れる。また、工程Bにおいて用いることがで きるアミノ基を有するアルコキシシラン化合 物の一例としては、下記(12)~(18)に示した化合 物が挙げられる。

(1)(CH 2 OCH)CH 2 O(CH 2 ) 3 Si(OCH 3 ) 3
(2)(CH 2 OCH)CH 2 O(CH 2 ) 7 Si(OCH 3 ) 3
(3)(CH 2 OCH)CH 2 O(CH 2 ) 11 Si(OCH 3 ) 3
(4)(CH 2 CHOCH(CH 2 ) 2 )CH(CH 2 ) 2 Si(OCH 3 ) 3
(5)(CH 2 CHOCH(CH 2 ) 2 )CH(CH 2 ) 4 Si(OCH 3 ) 3
(6)(CH 2 CHOCH(CH 2 ) 2 )CH(CH 2 ) 6 Si(OCH 3 ) 3
(7)(CH 2 OCH)CH 2 O(CH 2 ) 7 Si(OC 2 H 5 ) 3
(8)(CH 2 OCH)CH 2 O(CH 2 ) 11 Si(OC 2 H 5 ) 3
(9)(CH 2 CHOCH(CH 2 ) 2 )CH(CH 2 ) 2 Si(OC 2 H 5 ) 3
(10)(CH 2 CHOCH(CH 2 ) 2 )CH(CH 2 ) 4 Si(OC 2 H 5 ) 3
(11)(CH 2 CHOCH(CH 2 ) 2 )CH(CH 2 ) 6 Si(OC 2 H 5 ) 3
(12)H 2 N(CH 2 ) 3 Si(OCH 3 ) 3
(13)H 2 N(CH 2 ) 5 Si(OCH 3 ) 3
(14)H 2 N(CH 2 ) 7 Si(OCH 3 ) 3
(15)H 2 N(CH 2 ) 9 Si(OCH 3 ) 3
(16)H 2 N(CH 2 ) 5 Si(OC 2 H 5 ) 3
(17)H 2 N(CH 2 ) 7 Si(OC 2 H 5 ) 3
(18)H 2 N(CH 2 ) 9 Si(OC 2 H 5 ) 3

 ここで、(CH 2 OCH)CH 2 O-基は、化7で表される官能基(グリシドキシ )を表し、(CH 2 CHOCH(CH 2 ) 2 )CH-基は、化8で表される官能基(3,4-エポキシ クロヘキシル基)を表す。

 なお、本実施の形態においては、第1の官 能基としてエポキシ基を、第2の官能基とし アミノ基をそれぞれ用いたが、第1の官能基 してアミノ基を、第2の官能基としてエポキ シ基をそれぞれ用いてもよい。

 工程Cでは、反応性基材4と反応性アルミナ 粒子9とを接触させた状態で加熱してエポキ 基3とアミノ基7とを反応させ、アルミナ微 子が共有結合を介して表面に結合した基材10 を製造する。
反応性アルミナ微粒子9を分散液中に分散さ 、反応性基材4に塗布後、分散液を蒸発させ 。その後加熱すると、化9に示したようなエ ポキシ基とアミノ基との付加反応により、ア ルミナ微粒子が共有結合を介して表面に結合 した基材10が得られる。

 反応性アルミナ微粒子9の分散液としては、 エポキシ基3およびアミノ基7と副反応を起こ ず、基材1およびアルミナ微粒子5の表面を れぞれ覆っているエポキシ基を含む単分子 3aおよびアミノ基を含む単分子膜8を破壊し い任意の液体を用いることができる。好ま い分散液としては、エタノールが挙げられ 。
 エポキシ基とアミノ基との反応の場合、好 しい反応温度は100℃、好ましい反応時間は3 0分である。

 反応後、洗浄溶媒で洗浄すると、未反応の 応性アルミナ微粒子9が除去され、アルミナ 微粒子が共有結合を介して表面に結合した基 材10が得られる。このようにして製造される ルミナ微粒子が共有結合を介して表面に結 したガラス基材10の断面構造の模式図を図4 示す。
 洗浄溶媒としては、アルコキシシラン化合 を溶解できる任意の溶媒を用いることがで るが、安価であり、溶解性が高く、風乾に り容易に除去することのできるジクロロメ ン、クロロホルム、N-メチルピロリドン等 好ましい(以上工程C)。

 工程Dでは、アルミナ微粒子が共有結合を介 して表面に結合した基材10を、酸素を含む雰 気中で加熱処理し、基材1およびアルミナ微 粒子5の表面を覆う単分子膜を分解させ、併 て基材1とアルミナ微粒子5とを融着させるこ とにより、融着した単層のアルミナ微粒子で 表面が覆われた基材1a(図5参照)を製造する。
 加熱処理温度は、基材1およびアルミナ微粒 子5の表面を覆う単分子膜が分解する温度、 よび基材1とアルミナ微粒子5との融着が起こ る温度よりも高く、かつ基材1およびアルミ 微粒子5の融解温度よりも低くなければなら い。基材1として青板ガラスを用いた場合に は、好ましい加熱処理温度は650度程度である 。また、反応時間は、650℃の空気中で加熱処 理を行った場合には30分である。
 このようにして得られた融着したアルミナ 粒子で表面が覆われた基材1aの断面構造の 式図を図5に示す(以上工程D)。

 工程Eでは、融着したアルミナ微粒子で表 面が覆われた基材1aの表面に撥水撥油防汚性 膜11を形成し、撥水撥油防汚性反射板12を製 造する。

 撥水撥油防汚性反射板12の製造に用いる 3の化学吸着液は、フッ化炭素基を含むアル キシシラン化合物と、融着したアルミナ微 子で表面が覆われた基材1aの表面の水酸基 アルコキシシリル基との縮合反応を促進す ための縮合触媒と、非水系の有機溶媒とを 合することにより調製される。

 フッ化炭素基を含むアルコキシシラン化 物としては、下記の一般式(化10)で表される アルコキシシラン化合物が挙げられる。

 上式において、mは0~20の整数を、nは0~9の整 を、Rは炭素数1~4のアルキル基をそれぞれ表 す。
また、Yは、(CH 2 ) k (kは1~3の整数を表す)および単結合のいずれか を表し、Zは、O(エーテル酸素)、COO、Si(CH 3 ) 2 、および単結合のいずれかを表す。

 第3の化学吸着液に用いることのできる縮 合触媒、助触媒の種類およびそれらの組み合 わせ、溶媒の種類、アルコキシシラン化合物 、縮合触媒、および助触媒の濃度、反応条件 ならびに反応時間については第1の化学吸着 と同様であるので、説明を省略する。

 本実施の形態においては、アルコキシシラ 化合物を用いた場合について説明したが、 ッ化炭素基を有するハロシラン化合物を用 てもよい。ハロシラン化合物を用いる場合 は、縮合触媒および助触媒が不要であるこ 、アルコール系溶媒が使用できないこと、 ルコキシシラン化合物より加水分解を受け すいので、乾燥溶媒を用い、乾燥空気中(相 対湿度30%以下)で反応を行うことを除き、ア コキシシラン化合物と同様に第3の化学吸着 の調製および融着したアルミナ微粒子で表 が覆われた基材1aとの反応を行うことがで る。
 このようにして得られる撥水撥油防汚性反 板12の断面構造の模式図を図1に示す。なお 図1においては、撥水撥油防汚性被膜11の一 として、下記の化11で表される構造を有す ものを示している。

 単分子膜状の撥水撥油防汚性被膜11の膜 は、たかだか1nm程度であるため、融着した ルミナ微粒子で表面が覆われた基材1aの表面 に形成された50nm程度の凸凹はほとんど損な れることがない。また、この凸凹の効果(い ゆる「蓮の葉効果」)により、撥水撥油防汚 性反射板12の見かけ上の表面エネルギーを小 くでき、水滴接触角は、140度以上(本実施の 形態では150度程度)となり、超撥水が実現で る。

 また、撥水撥油防汚性反射板12の基材ガラ の表面には、ガラスよりも硬度が高いアル ナ微粒子5が融着しているので、耐摩耗性も 幅に向上している。
 また、撥水撥油防汚性反射板12において、 材1の表面に形成されたアルミナ微粒子5およ び撥水撥油防汚性被膜11を含む被膜の厚さは 全体で100nm程度であるため、基材1の透明性 損なわれることもない。

 反応後、生成した撥水撥油防汚性反射板1 2を溶媒で洗浄せずに空気中に放置すると、 面に残ったアルコキシシラン化合物の一部 空気中の水分により加水分解を受け、生成 たシラノール基がアルコキシシリル基と縮 反応を起こす。その結果、撥水撥油防汚性 射板12の表面にポリシロキサンよりなる極薄 のポリマー膜が形成される。このポリマー膜 は、単分子膜と異なり、その全体が撥水撥油 防汚性反射板12の表面に共有結合により固定 れていることはないが、フッ化炭素基を有 ているため撥水撥油防汚性を有している。 のため、多少耐久性に劣る点を除けば、こ ままの状態でも撥水撥油防汚性反射板12と て使用できる。

 また、工程Eにおいて用いることができる フッ化炭素基を含むアルコキシシラン化合物 としては、下記(21)~(32)に示す化合物が挙げら れる。

(21)CF 3 CH 2 O(CH 2 ) 15 Si(OCH 3 ) 3
(22)CF 3 (CH 2 ) 3 Si(CH 3 ) 2 (CH 2 ) 15 Si(OCH 3 ) 3
(23)CF 3 (CF 2 ) 5 (CH 2 ) 2 Si(CH 3 ) 2 (CH 2 ) 9 Si(OCH 3 ) 3
(24)CF 3 (CF 2 ) 7 (CH 2 ) 2 Si(CH 3 ) 2 (CH 2 ) 9 Si(OCH 3 ) 3
(25)CF 3 COO(CH 2 ) 15 Si(OCH 3 ) 3
(26)CF 3 (CF 2 ) 5 (CH 2 ) 2 Si(OCH 3 ) 3
(27)CF 3 CH 2 O(CH 2 ) 15 Si(OC 2 H 5 ) 3
(28)CF 3 (CH 2 ) 3 Si(CH 3 ) 2 (CH 2 ) 15 Si(OC 2 H 5 ) 3
(29)CF 3 (CF 2 ) 5 (CH 2 ) 2 Si(CH 3 ) 2 (CH 2 ) 9 Si(OC 2 H 5 ) 3
(30)CF 3 (CF 2 ) 7 (CH 2 ) 2 Si(CH 3 ) 2 (CH 2 ) 9 Si(OC 2 H 5 ) 3
(31)CF 3 COO(CH 2 ) 15 Si(OC 2 H 5 ) 3
(32)CF 3 (CF 2 ) 5 (CH 2 ) 2 Si(OC 2 H 5 ) 3

 また、工程Eにおいて用いることができる フッ化炭素基を含むハロシラン化合物として は、下記(41)~(46)に示す化合物が挙げられる。

(41)CF 3 CH 2 O(CH 2 ) 15 SiCl 3
(42)CF 3 (CH 2 ) 3 Si(CH 3 ) 2 (CH 2 ) 15 SiCl 3
(43)CF 3 (CF 2 ) 5 (CH 2 ) 2 Si(CH 3 ) 2 (CH 2 ) 9 SiCl 3
(44)CF 3 (CF 2 ) 7 (CH 2 ) 2 Si(CH 3 ) 2 (CH 2 ) 9 SiCl 3
(45)CF 3 COO(CH 2 ) 15 SiCl 3
(46)CF 3 (CF 2 ) 5 (CH 2 ) 2 SiCl 3

 本実施の形態においては、工程Aにおいて基 材1をそのまま反応性基材4の製造に用いたが 基材1よりも低い温度でアルミナ微粒子5を 着する被膜を基材1の表面に形成する工程Fを 工程Aの前に行ってもよい。
 被膜としては、透明性を有し基材1よりも低 い温度でアルミナ微粒子5を融着することの きる任意の被膜(透明被膜)を用いることがで きるが、ゾルゲル法により形成された酸化ケ イ素、酸化アルミニウム等の金属酸化物の乾 燥ゲル膜が好ましい。
 縮合触媒を含む金属アルコキシドの溶液を 材1表面に塗布後溶媒を蒸発させると、空気 中の水分によるアルコキシル基の加水分解に より生成する水酸基とアルコキシル基との間 で縮合反応が起こり、基材1の表面に金属酸 物の透明な乾燥ゲル膜が形成される。
未焼結の乾燥ゲル膜の表面および内部には、 基材1よりも多くの遊離の水酸基が存在する め、基材1よりも低い温度でアルミナ微粒子5 と融着できる。

 透明被膜の一例であるシリカの乾燥ゲル膜 形成は、テトラメトキシシラン(Si(OCH 3 ) 4 )等のテトラアルコキシシラン、縮合触媒お び溶媒を混合して得られるゾル溶液を基材1 表面に塗布し、溶媒を蒸発させることによ 行うことができる。
 用いることのできる縮合触媒、助触媒、溶 の種類、テトラアルコキシシランの濃度、 媒の添加量については第1の化学吸着液と同 様であるので、説明を省略する。

 ゾル溶液の塗布は、ディップコート法、ス ンコート法、スプレー法、スクリーン印刷 等の任意の方法により行うことができる。
 また、乾燥ゲル膜の膜厚は、撥水撥油防汚 反射板12の製造に用いるアルミナ微粒子5の 径にもよるが、10~50nmが好ましい。
 このようにして得られたシリカの乾燥ゲル を表面に有する基材1を用いて撥水撥油防汚 性反射板12の製造を行うと、工程Dにおける加 熱処理を300度以下の低温で行うことが可能と なり、あらかじめ風冷強化されたガラスの強 化度を劣化させることなく融着したアルミナ 微粒子で表面が覆われた基材1aを製造できる

 撥水撥油防汚性反射板12は、150度程度の水 接触角を有している。
 参考として、異なる体積の水滴(0.02~0.08ml)を 用いた実験より求められた、撥水性表面上に おける水滴に対する接触角と転落角の関係を 図6に示す。このグラフより明らかなように 水滴接触角が150度以上のとき、水滴の体積 関係なく転落角は15度以下となる。
 そのため、撥水撥油防汚性反射板12を乗り や建築物の窓ガラス板として用いた場合、 とんどの水滴は表面にとどまることができ に転落することがわかる。

 撥水撥油防汚性反射板12は、耐摩耗性およ 耐候性等の耐久性、水滴離水性(滑水性)、な らびに防汚性に優れており、撥水撥油防汚機 能が要求される乗り物や建築物の窓用ガラス 板として用いることができる。
 撥水撥油防汚性反射板12を用いることので る乗り物としては、自動車、鉄道車両、船 等が挙げられ、運転席、客室等の別を問わ あらゆる窓の窓用ガラス板として用いるこ ができる。
 また、撥水撥油防汚性反射板12を用いるこ のできるものとしては、トンネル、道路標 、表示板(看板を含む)、乗り物、建物などが ある。

 以下、本発明の効果を確認するために行 た実施例について説明するが、本願発明は これら実施例によって何ら制限されるもの はない。

 なお、本発明に係る撥水撥油防汚性反射 を用いる場所としては、前述ようにトンネ 、道路標識、表示板(看板を含む)、乗り物 建物などに設ける反射板があるが、代表例 して以下トンネルの内装板を取り上げて説 する。なお、実施例に使用する図面と、実 の形態に説明に使用した図面とが同一の場 にはそのまま使用する。図面に付した番号 そのまま使用するので、実施の形態の名称 実施例に使用した名称が下位概念となって なる場合もある。

(実施例1)
 まず、図1、図2に示すように、トンネル用 射内装板射に用いる白色琺瑯基材1を用意し よく洗浄して乾燥した。
 次に、化学吸着剤として機能部位に反応性 官能基、例えば、一端にエポキシ基を含み 端にアルコキシシリル基を含む薬剤、例え 、下記化学式(化12)に示す薬剤が99重量%、シ ラノール縮合触媒として、例えば、ジブチル 錫ジアセチルアセトナートが1重量%となるよ それぞれ秤量し、シリコーン溶媒、例えば ヘキサメチルジシロキサン溶媒に合計1重量 %程度の濃度(好ましくい化学吸着剤の濃度は 0.5~3%程度)になるように溶かして化学吸着液 を調製した。

 この吸着液を前記琺瑯基材1表面に塗布し、 普通の空気中で(相対湿度45%)で2時間程度反応 させた。このとき、図2Aに示すように、前記 瑯基材1の表面には水酸基2が多数含まれて るので、前記化学吸着剤の-Si(OCH 3 )基と前記水酸基2がシラノール縮合触媒の存 下で脱アルコール(この場合は、脱CH 3 OH)反応し、図2Bに示すように、前記した化学 (化3)に示したような結合を形成し、反射表 全面に亘り表面と化学結合したエポキシ基 含む化学吸着単分子膜3が約1ナノメートル 度の膜厚で形成される。

 その後、クロロホルムで洗浄すると、表面 反応性のエポキシ基を有する化学吸着単分 膜で被われた琺瑯基材4を製造できた。
 ここで、洗浄せずに空気中に取り出し放置 ると、溶媒が蒸発し基材表面に残った化学 着剤が基材表面で空気中の水分と反応して 粒子表面に前記化学吸着剤よりなる極薄の リマー膜が形成された。なお、この被膜で 、以下に述べる反応性はほとんど変わらな った。

 一方、図3Aに示すように、大きさが5μm程 の透明シリカ微粒子5(透明であればアルミ やジルコニアの微粒子でも良い。なお、形 は、球形でも短繊維状でもその他異形でも 題はなかった。)を用意して、よく乾燥した 次に、化学吸着剤として機能部位にエポキ 基と反応するイミノ基(-NH)を含み他端にア コキシシリル基を含む薬剤、例えば、末端 アミノ基を含む下記化学式(化13)に示す薬剤 99重量%、シラノール縮合触媒として有機酸 ある酢酸を1重量%となるようそれぞれ秤量 、シリコーンとジメチルホルムアミドを同 混合した溶媒、例えば、ヘキサメチルジシ キサン50%とジメチルホルムアミド50%の溶液 合計1重量%程度の濃度(好ましくい化学吸着 の濃度は、0.5~3%程度)になるように溶かして 学吸着液を調製した。

 この吸着液に前記シリカ微粒子を混入撹拌 て普通の空気中で(相対湿度45%)で2時間程度 応させた。このとき図3Aに示すように、シ カ微粒子5の表面には水酸基6が多数含まれて いるので、前記化学吸着剤の-Si(OCH 3 )基と前記水酸基が酢酸の存在下で脱アルコ ル(この場合は、脱CH 3 OH)反応し、下記化学式(化14)に示したような 合を形成し、シリカ微粒子表面全面に亘り 面と化学結合したアミノ基7を含む化学吸着 分子膜8が約1ナノメートル程度の膜厚で形 される。

 その後、塩素系溶媒であるクロロホルムかn -メチルピロリディノンを添加して撹拌洗浄 ると、実施例1と同様に、表面に反応性の官 基、ここでは図3Bに示すように、アミノ基 有する化学吸着単分子膜で被われたシリカ 粒子9を形成できた。なお、ここで、アミノ を含む吸着剤を使用する場合には、シラノ ル縮合触媒であるスズ系の触媒は沈殿が生 するので、酢酸等の有機酸を用いた方がよ った。また、アミノ基はイミノ基を含んで るが、アミノ基以外にイミノ基を含む物質 は、ピロール誘導体や、イミダゾール誘導 等が利用できた。さらに、ケチミン誘導体 用いれば、被膜形成後、加水分解により容 にアミノ基を導入できた。

 この処理により形成された単分子膜は、琺 基材4と同様に、ナノメートルレベルの膜厚 で極めて薄いため、シリカ微粒子の粒子径や 表面形状を損なうことはなかった。
なお、洗浄せずに空気中に取り出すと、反応 性はほぼ変わらないが、溶媒が蒸発し粒子表 面に残った化学吸着剤が粒子表面で空気中の 水分と反応して、粒子表面に前記化学吸着剤 よりなる極薄のポリマー膜が形成されたシリ カ微粒子が得られた。

 次ぎに、前記エポキシ基を有する化学吸 単分子膜で被われた基材表面に、前記アミ 基を有する化学吸着単分子膜で被われたシ カ微粒子をエタノールに分散させて塗布し エタノールを蒸発させた後、100℃程度で30 程度加熱すると、下記化学化学式(化15)に示 たような反応でエポキシ基とアミノ基が付 反応して反射とシリカ微粒子が2つの単分子 膜を介して結合固定した。

 その後、さらにクロロホルム等の有機溶 で洗浄すると、余分な未反応のアミノ基を する化学吸着単分子膜で被われたシリカ微 子が除去され、基材1表面とシリカ微粒子5 前記2つの単分子膜を介して1層のみ共有結合 した表面が凸凹の基材10が得られた(図4)。

 そこでさらに、前記単分子膜が分解する 度以上で且つ琺瑯基板表面の琺瑯膜が融解 る温度以上で、下地鉄板が融解しない温度 満、すなわち、この場合、琺瑯の下地は鉄 であるが、表面に微粒子融着用の被膜とな 釉膜が形成されているため、この釉膜を酸 を含む雰囲気中、例えば空気中で750度程度 30分間程度加熱すれば、微粒子接合部の有 膜は分解し除去されシリカ微粒子(融点は1000 ℃程度でも融解することはない。)5を微粒子 形状をほとんど損なうことなく琺瑯基板1' 面に直接融着固定できた(図5)。

 一方、ここで、あらかじめ基材表面に微粒 融着用の被膜としてさらに融点が低い親水 の被膜、例えばゾル-ゲル法を用いたシリカ 含有膜等をあらかじめ形成しておくと、この 被膜を介してより融点が低いガラス微粒子で も微粒子の形状をほとんど損なうことなくよ り低温で下地基板表面に間接的に融着固定で きた。なお、この場合には、焼成温度を300度 以下の低温で行うことが可能となり、あらか じめ風冷強化されたガラス板を下地基材とし て用いても、強化強度を劣化させることなく 表面が凸凹のガラス板を製造できた。
 また、琺瑯基材の代わりに、セラミック製 であるタイル等の陶磁器を用いても同様の 凹板を製造できた。

 次に、単分子膜を形成すると臨界表面エネ ギー10mN/m以下になるフッ化炭素基(機能部位 )およびクロロシリル基(活性部位)を含む化学 吸着剤、例えばCF 3 (CF 2 ) 7 (CH 2 ) 2 SiCl 3 を1重量%程度の濃度で非水系溶媒(例えば、脱 水したノナン)に溶かして化学吸着溶液(以下 着溶液という)を調製した。この吸着溶液を 、乾燥雰囲気中(相対湿度30%以下が好ましか た。)で前記基材表面に塗布し反応させると 基材1表面と基材表面のシリカ微粒子4表面 多数の水酸基で被われているので、前記化 吸着剤のクロロシリル基(SiCl)基と前記基材 よびシリカ微粒子表面の水酸基とで脱塩酸 応が生じ、基材およびシリカ微粒子表面全 に亘り、下記化学式(化16)に示す共有結合が 成さる。次ぎに、フロン系の溶媒で洗浄す と、前記化学吸着剤よりなる撥水性単分子 11で被われた撥水撥油防汚性の反射板12が得 られた(図1)。

 この単分子膜の膜厚は、たかだか1nm程度 あるため、シリカ微粒子により形成された 材表面の5μm程度の凸凹はほとんど損なわれ ることがなかった。また、この凸凹の効果に より、この反射板の見かけ上の水滴接触角は 、130度程度となり、超撥水が実現できた。

 なお、このとき、大きさが異なる100~1μm程 の微粒子を混合して用いると、さらに撥水 油防汚性能と反射性能に優れた反射板が得 れた。また、前記微粒子に1000~10nmの粒径の 粒子を混合して用いると、フラクタル構造 表面凸凹形状を形成でき、さらに撥水撥油 汚性に優れた反射板が得られた。
 ここで、表面粗さが可視光の波長より小さ と、入射光は大部分正反射してしまい反射 能が劣化してしまった。反射効率を高める めには、微粒子の大きさは、可視光波長(380 ~700nm)より大きい方がよく、汚れにくくする は小さい方が良かった。
 好ましくは、粒径が100~1μm、より好ましく 10~1μmであった。さらに、この粒子に1000~10nm 度の微粒子を混合(例えば、1:10~50の混合比 )して用いておけば、表面乱反射性能を維持 た理想的なフラクタル構造の表面粗さを実 でき、撥水撥油防汚性能をより一層向上で た。形状は、球形でも異形でも問題はなか た。

 なお、比較のために、平坦な基材表面にCF 3 (CF 2 ) 7 (CH 2 ) 2 SiCl 3 を用いて作成してみたが、単分子膜の臨界表 面エネルギーは6mN/m程度になり、最大水滴接 角は115度程度であった。これに対して、本 明では、少なくとも130度以上を実現できた

 一方、シリカ微粒子は琺瑯膜よりも硬度が く、しかも基材表面とは直接融着されてい ため、直接琺瑯基材表面にCF 3 (CF 2 ) 7 (CH 2 ) 2 SiCl 3 を用いて作成された単分子膜に比べて耐摩耗 性も大幅に向上できた。

 また、洗浄せずに空気中に取り出すと、 媒が蒸発し基材表面に残った化学吸着剤が 材表面で空気中の水分と反応して、粒子表 に前記化学吸着剤よりなる極薄のポリマー が形成されたが、この被膜でも、撥水撥油 汚性はほとんど変わらなかった。

(実施例2)
 なお、実施例1同様に、基材表面にシリカ微 粒子を1層のみ融着した基材を作成後、一端 フッ化炭素基(-CF 3 )を含み他端にアルコキシシリル基を含む薬 、例えば、CF 3 (CF 2 ) 7 (CH 2 ) 2 Si(OCH 3 ) 3 で示す薬剤を99重量%、シラノール縮合触媒と して、例えば、ジブチル錫ジアセチルアセト ナートを1重量%となるようそれぞれ秤量し、 リコーン溶媒、例えば、ヘキサメチルジシ キサン溶媒に1重量%程度の濃度(好ましくい 学吸着剤の濃度は、0.5~3%程度)に溶かして化 学吸着液を調製し、基材表面にシリカ微粒子 が1層のみ共有結合した基材を漬浸し2時間程 反応させた後、余分な吸着剤を洗浄除去す と、アルコキシシリル基は、アミノ基と脱 ルコール反応して、実施例1と同様の撥水撥 油防汚性反射板を製造できた。

(実施例3)
 一方、実施例1とは反対に、同様の方法で基 材表面にアミノ基を有する化学吸着単分子膜 を形成し、シリカ微粒子表面にエポキシ基を 有する化学吸着単分子膜を形成し、同じ反応 で基材表面にシリカ微粒子を1層固着させ、 後にCF 3 (CF 2 ) 7 (CH 2 ) 2 SiCl 3 を反応させると、SiCl基は、エポキシ基とも 応するので、実施例1と同様の撥水撥油防汚 反射を製造できた。

 なお、上記実施例1~3では、反応性基を含む 学吸着剤として(化1)と(化3)に示した物質を いたが、上記のもの以外にも、下記(1)~(16) 示した物質が利用できた。
 (1)(CH 2 OCH)CH 2 O(CH 2 ) 7 Si(OCH 3 ) 3
 (2)(CH 2 OCH)(CH 2 ) 10 Si(OCH 3 ) 3
 (3)(CH 2 CHOCH(CH 2 ) 2 )CH(CH 2 ) 2 Si(OCH 3 ) 3
 (4)(CH 2 CHOCH(CH 2 ) 2 )CH(CH 2 ) 4 Si(OCH 3 ) 3
 (5)(CH 2 CHOCH(CH 2 ) 2 )CH(CH 2 ) 6 Si(OCH 3 ) 3
 (6)(CH 2 OCH)CH 2 O(CH 2 ) 7 Si(OC 2 H 5 ) 3
 (7)(CH 2 OCH)CH 2 O(CH 2 ) 11 Si(OC 2 H 5 ) 3
 (8)(CH 2 CHOCH(CH 2 ) 2 )CH(CH 2 ) 2 Si(OC 2 H 5 ) 3
 (9)(CH 2 CHOCH(CH 2 ) 2 )CH(CH 2 ) 4 Si(OC 2 H 5 ) 3  
 (10)(CH 2 CHOCH(CH 2 ) 2 )CH(CH 2 ) 6 Si(OC 2 H 5 ) 3
 (11)  H 2 N(CH 2 ) 5 Si(OCH 3 ) 3
 (12)  H 2 N(CH 2 ) 7 Si(OCH 3 ) 3
 (13)H 2 N(CH 2 ) 9 Si(OCH 3 ) 3
 (14)H 2 N(CH 2 ) 5 Si(OC 2 H 5 ) 3
 (15)  H 2 N(CH 2 ) 7 Si(OC 2 H 5 ) 3
 (16)H 2 N(CH 2 ) 9 Si(OC 2 H 5 ) 3

 ここで、(CH 2 OCH)-基は、下記式(化7)で表される官能基を表 、(CH 2 CHOCH(CH 2 ) 2 )CH-基は、下記式(化8)で表される官能基を表 。

 また、上記実施例1、3では、フッ化炭素系 学吸着剤としてCF 3 (CF 2 ) 7 (CH 2 ) 2 SiCl 3 を用いたが、上記のもの以外にも、炭化水素 系を含めて下記(21)~(26)に示した物質が利用で きた。
(21)CF 3 CH 2 O(CH 2 ) 15 SiCl 3
(22)CF 3 (CH 2 ) 3 Si(CH 3 ) 2 (CH 2 ) 15 SiCl 3
(23)CF 3 (CF 2 ) 5 (CH 2 ) 2 Si(CH 3 ) 2 (CH 2 ) 9 SiCl 3
(24)CF 3 (CF 2 ) 7 (CH 2 ) 2 Si(CH 3 ) 2 (CH 2 ) 9 SiCl 3
(25)CF 3 COO(CH 2 ) 15 SiCl 3
(26)CF 3 (CF 2 ) 5 (CH 2 ) 2 SiCl 3

 さらにまた、上記実施例2では、フッ化炭素 系化学吸着剤としてCF 3 (CF 2 ) 7 (CH 2 ) 2 Si(OCH 3 ) 3 を用いたが、上記のもの以外にも、下記(31)~( 42)に示した物質が利用できた。

 (31)CF 3 CH 2 O(CH 2 ) 15 Si(OCH 3 ) 3
(32)CF 3 (CH 2 ) 3 Si(CH 3 ) 2 (CH 2 ) 15 Si(OCH 3 ) 3
 (33)CF 3 (CF 2 ) 5 (CH 2 ) 2 Si(CH 3 ) 2 (CH 2 ) 9 Si(OCH 3 ) 3
 (34)CF 3 (CF 2 ) 7 (CH 2 ) 2 Si(CH 3 ) 2 (CH 2 ) 9 Si(OCH 3 ) 3
 (35)CF 3 COO(CH 2 ) 15 Si(OCH 3 ) 3
 (36)CF 3 (CF 2 ) 5 (CH 2 ) 2 Si(OCH 3 ) 3
 (37)CF 3 CH 2 O(CH 2 ) 15 Si(OC 2 H 5 ) 3
 (38)CF 3 (CH 2 ) 3 Si(CH 3 ) 2 (CH 2 ) 15 Si(OC 2 H 5 ) 3
 (39)CF 3 (CF 2 ) 5 (CH 2 ) 2 Si(CH 3 ) 2 (CH 2 ) 9 Si(OC 2 H 5 ) 3
 (40)CF 3 (CF 2 ) 7 (CH 2 ) 2 Si(CH 3 ) 2 (CH 2 ) 9 Si(OC 2 H 5 ) 3
 (41)CF 3 COO(CH 2 ) 15 Si(OC 2 H 5 ) 3
 (42)CF 3 (CF 2 ) 5 (CH 2 ) 2 Si(OC 2 H 5 ) 3

 なお、実施例1~3に置いて、シラノール縮 触媒には、カルボン酸金属塩、カルボン酸 ステル金属塩、カルボン酸金属塩ポリマー カルボン酸金属塩キレート、チタン酸エス ルおよびチタン酸エステルキレート類が利 可能である。さらに具体的には、酢酸第1錫 、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジオ クテート、ジブチル錫ジアセテート、ジオク チル錫ジラウレート、ジオクチル錫ジオクテ ート、ジオクチル錫ジアセテート、ジオクタ ン酸第1錫、ナフテン酸鉛、ナフテン酸コバ ト、2-エチルヘキセン酸鉄、ジオクチル錫ビ スオクチリチオグリコール酸エステル塩、ジ オクチル錫マレイン酸エステル塩、ジブチル 錫マレイン酸塩ポリマー、ジメチル錫メルカ プトプロピオン酸塩ポリマー、ジブチル錫ビ スアセチルアセテート、ジオクチル錫ビスア セチルラウレート、テトラブチルチタネート 、テトラノニルチタネートおよびビス(アセ ルアセトニル)ジープロピルチタネートを用 ることが可能であった。

 また、膜形成溶液の溶媒としては、化学 着剤がアルコキシシラン系、クロロシラン 何れの場合も、水を含まない有機塩素系溶 、炭化水素系溶媒、あるいはフッ化炭素系 媒やシリコーン系溶媒、あるいはそれら混 物を用いることが可能であった。なお、洗 を行わず、溶媒を蒸発させて粒子濃度を上 ようとする場合には、溶媒の沸点は50~250℃ 度がよい。

 具体的に使用可能な溶媒は、クロロシラン の場合は、非水系の石油ナフサ、ソルベン ナフサ、石油エーテル、石油ベンジン、イ パラフィン、ノルマルパラフィン、デカリ 、工業ガソリン、ノナン、デカン、灯油、 メチルシリコーン、フェニルシリコーン、 ルキル変性シリコーン、ポリエーテルシリ ーン、ジメチルホルムアミド等を挙げるこ ができる。
 さらに、吸着剤がアルコキシシラン系の場 で且つ溶媒を蒸発させて有機被膜を形成す 場合には、前記溶媒に加え、メタノール、 タノール、プロパノール等のアルコール系 媒、あるいはそれら混合物が使用できた。

 また、フッ化炭素系溶媒には、フロン系 媒や、フロリナート(3M社製品)、アフルード (旭反射社製品)等がある。なお、これらは1種 単独で用いても良いし、良く混ざるものなら 2種以上を組み合わせてもよい。さらに、ク ロホルム等有機塩素系の溶媒を添加しても い。

 一方、上述のシラノール縮合触媒の代わ に、ケチミン化合物または有機酸、アルジ ン化合物、エナミン化合物、オキサゾリジ 化合物、アミノアルキルアルコキシシラン 合物を用いた場合、同じ濃度でも処理時間 半分~2/3程度まで短縮できた。

 さらに、シラノール縮合触媒とケチミン 合物、または有機酸、アルジミン化合物、 ナミン化合物、オキサゾリジン化合物、ア ノアルキルアルコキシシラン化合物を混合( 1:9~9:1範囲で使用可能だが、通常1:1前後が好 しい。)して用いると、処理時間をさらに数 早くでき、製膜時間を数分の一まで短縮で る。

 例えば、シラノール触媒であるジブチル オキサイドをケチミン化合物であるジャパ エポキシレジン社のH3に置き換え、その他 条件は同一にしてみたが、反応時間を1時間 度にまで短縮できた他は、ほぼ同様の結果 得られた。

 さらに、シラノール触媒を、ケチミン化 物であるジャパンエポキシレジン社のH3と シラノール触媒であるジブチル錫ビスアセ ルアセトネートの混合物(混合比は1:1)に置き 換え、その他の条件は同一にしてみたが、反 応時間を20分程度に短縮できた他は、ほぼ同 の結果が得られた。

 したがって、以上の結果から、ケチミン 合物や有機酸、アルジミン化合物、エナミ 化合物、オキサゾリジン化合物、アミノア キルアルコキシシラン化合物がシラノール 合触媒より活性が高いことが明らかとなっ 。

 さらにまた、ケチミン化合物や有機酸、 ルジミン化合物、エナミン化合物、オキサ リジン化合物、アミノアルキルアルコキシ ラン化合物の内の1つとシラノール縮合触媒 を混合して用いると、さらに活性が高くなる ことが確認された。

 なお、ここで、利用できるケチミン化合 は特に限定されるものではないが、例えば 2,5,8-トリアザ-1,8-ノナジエン、3,11-ジメチル -4,7,10-トリアザ-3,10-トリデカジエン、2,10-ジ チル-3,6,9-トリアザ-2,9-ウンデカジエン、2,4,1 2,14-テトラメチル-5,8,11-トリアザ-4,11-ペンタ カジエン、2,4,15,17-テトラメチル-5,8,11,14-テ ラアザ-4,14-オクタデカジエン、2,4,20,22-テト メチル-5,12,19-トリアザ-4,19-トリエイコサジ ン等がある。

 また、利用できる有機酸としても特に限 されるものではないが、例えば、ギ酸、あ いは酢酸、プロピオン酸、ラク酸、マロン 等があり、ほぼ同様の効果があった。

 また、上記3つの実施例では、シリカ微粒 子を例として説明したが、本発明は、表面に 活性水素、すなわち水酸基の水素やアミノ基 あるいはイミノ基の水素などを含んだ微粒子 で有れば、どのような微粒子にでも適用可能 であった。

 具体的には、基材が紙、布、樹脂であれ 、微粒子融着用の被膜に各種低融点樹脂や ル-ゲル法を用いたシリカ系被膜を用い、微 粒子には、前記微粒子融着用の被膜樹脂より 融点が高い樹脂微粒子、ガラス微粒子、アル ミナ微粒子やジルコニア微粒子、金属微粒子 、マイカ微粒子が使用できた。

 例えば、表面が親水性の樹脂微粒子であ ナイロン微粒子でも、微粒子融着用の被膜 してより融点が低い酢酸ビニル樹脂等を用 、溶剤系に基材や微粒子を溶解しないアル ールを用いれば、同様の撥水撥油防汚性反 板を製造できた。

 また、基材が、ガラス、金属、またはセラ ックスであれば、微粒子融着用の被膜に各 低融点樹脂やゾル-ゲル法を用いたシリカ系 被膜や釉膜を用い、微粒子には、前記微粒子 融着用の被膜樹脂より融点が高い樹脂微粒子 、ガラス微粒子、アルミナ微粒子やジルコニ ア微粒子、金属微粒子、マイカ微粒子が使用 できた。
 なお、金属微粒子やマイカ微粒子を用いた 合には、それ自身は透明ではないが、乱反 性能をより一層向上できた。

 さらにまた、上述の反射板をポスターや看 や表示板として用いる場合には、基材が紙 布、樹脂であれば、微粒子融着用の被膜に 種低融点樹脂やゾル-ゲル法を用いたシリカ 系被膜を用い、さらに染料、顔料、金属微粒 子、あるいはマイカ微粒子を混合しておくこ とで任意のパターンに着色できた。
 また、基材がガラス、金属、またはセラミ クスであれば、微粒子融着用の被膜にゾル- ゲル法を用いたシリカ系被膜や釉膜を用い、 顔料、金属微粒子、あるいはマイカ微粒子を 混合しておくことで任意のパターンに着色で きた。

(実施例4)
 実施例1で作成した反射板と同条件で作成し た水滴接触角が130度程度(水滴接触角が高い ど防汚性は高いが、実用上、水滴接触角が13 0以上であれば同様の効果が得られた。)の撥 撥油防汚性反射板をトンネル内の側壁に装 し、走行実験を試みた。

 初めに、トンネル内照明を点灯した状態で 行してみると、ヘッドランプを点灯してい くとも、中央線と同様に照明光が側壁で反 するため、側壁視認性は大幅に向上できた
 次に、トンネル内照明を半分点灯した状態 走行してみたが、ヘッドランプを点灯して なくとも、中央線と同様に照明光が側壁で 射するため、側壁視認性は十分確保でき、 全運転に支障はなかった。

 さらに、トンネル内照明を消した状態で 、ヘッドランプを点灯していれば、ヘッド ンプの照明光が側壁で運転席方向に反射さ 、道路中央線と同様に側壁視認性は確保で 、安全運転に支障はなかった。

 一方、1、3,6ヶ月後の汚れ具合を調べてみた が、本発明の反射板を装着してない白色壁面 は、6ヶ月後には多量のススが付着し白色度 大幅に劣化したが、本発明の反射板は、白 度を維持できた。さらに、1年後の結果では 本発明の反射板を装着してない白色壁面は 多量のススが付着し白色度がさらに大幅に 化したが、本発明の反射板は、白色度をあ 程度維持できた。
 そこで、洗浄のしやすさを評価してみると 従来の白色反射板では、水を吹き付ける程 では、ススを除去できなかったが、本発明 反射板では、容易に洗浄除去できて、反射 能を回復できた。このことは、本発明の反 板の見かけ上の表面エネルギーが非常に小 い(実際に、ジスマンプロットを用いて実測 してみると、3mN/m以下であった。)ことによる 。

 なお、汚れの原因は、空気中の浮遊油が 少付着して、その被膜とススが混じり合い 射板表面に付着するためである。したがっ 、従来の反射板では、表面エネルギーが高 ため、水圧より汚れの付着強度が大きく、 をはじいて除去できないことが判明した。 れに対して、本発明の反射板では、蓮の葉 同様に表面エネルギーが非常に小さく、汚 を水圧で容易に剥離でき、洗浄除去できて 射性能を回復できた。

(実施例5)
 実施例1と同様の方法で、道路標識や表示板 、看板を試作し、道路近傍に設置し、汚れぐ わいや耐久性を従来のものと比較評価した。
 従来の道路標識や表示板、看板では、照明 消すと遠くからほとんど識別できなかった 、本発明の道路標識や表示板、看板では、 路中央線以上に大幅に識別性能を向上でき 。

 また、この場合、使用期間に応じて砂埃や 遊油脂が表面に付着して汚れてくるが、雨 降るとほぼ完全に洗い流され、実用上不都 は全くなかった。
 さらにまた、防汚耐久性も5年以上は保証で きることが判明した。
 さらに、本発明の反射板を、テールランプ に装着した自動車を試作し、後方よりヘッ ランプを照射した場合、点灯したテールラ プと同様に遜色なく識別できた。

(実施例6)
 実施例2と同様の方法で、反射性能の高い建 物内装用クロスを試作し室内に装着して、省 エネ性を従来のクロス貼りと比較評価した。
この場合、照明電力を約70%まで低減しても、 従来のクロス貼りの場合とほぼ同様の室内の 明るさを維持できた。

 また、この場合も、使用期間に応じて埃や 遊油脂が表面に付着して汚れてくるが、掃 機で吸引するだけでほぼきれいになり、実 上不都合は全くなかった。さらにまた、防 耐久性も10年以上は保証できることが判明 た。
 一方、外装板を試作して建物の屋壁に装着 てみると、従来の外装版に比べて省エネ効 はほとんどみられなかったが、防汚効果は 格段に向上し、ホースで水を吹き付ける程 では、汚れを除去できた。

本発明の一実施の形態に係る撥水撥油 汚性反射板の断面構造を模式的に表した説 図である。 同撥水撥油防汚性反射板の製造方法に いて、基材の表面にエポキシ基を含む単分 膜を形成する工程を説明するために分子レ ルまで拡大した模式図であり、図2Aは反応 のガラス表面の断面構造、図2Bはエポキシ基 を含む単分子膜が形成された反応性基材の断 面構造をそれぞれ表す。 同撥水撥油防汚性反射板の製造方法に いて、アルミナ微粒子の表面にアミノ基を む単分子膜を形成する工程を説明するため 分子レベルまで拡大した模式図であり、図3 Aは反応前のアルミナ微粒子の断面構造、図3B はアミノ基を含む単分子膜が形成された反応 性アルミナ微粒子の断面構造をそれぞれ表す 。 同撥水撥油防汚性反射板の製造方法に いて、アルミナ微粒子が共有結合を介して 面に結合した基材を製造する工程を説明す ためにその断面構造を分子レベルまで拡大 た模式図である。 融着したアルミナ微粒子で表面が覆わ た基材の断面構造を表す模式図である。 撥水性表面上における水に対する接触 と転落角との関係を示すグラフである。

符号の説明

 1:基材(白色琺瑯基材)、1a:融着したアルミ ナ微粒子で表面が覆われた基材、2:水酸基、3 :エポキシ基(化学吸着単分子膜)、3a:エポキシ 基を含む単分子膜、4:反応性基材(琺瑯基材) 5:アルミナ微粒子(透明シリカ微粒子)、6:水 基、7:アミノ基、8:アミノ基を含む単分子膜 9:反応性アルミナ微粒子(シリカ微粒子)、10: アルミナ微粒子が共有結合を介して表面に結 合した基材、11:撥水撥油防汚性被膜、12:撥水 撥油防汚性反射板