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Title:
WATER-SOLUBLE PROCESSING OIL FOR FREE-ABRASIVE-GRAIN WIRE SAW
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/041443
Kind Code:
A1
Abstract:
A water-soluble processing oil for free-abrasive-grain wire saws which, when used in cutting a high-hardness brittle material such as silicon, attains high accuracy of processing and high processing efficiency and causes no problems, e.g., foaming. Also provided are: a slurry comprising the oil and free abrasive grains; and a method of cutting a brittle material such as silicon with the oil or the slurry. The water-soluble processing oil for free-abrasive-grain wire saws comprises (A) 5-80 mass% glycerol, (B) 3-60 mass% diethylene glycol and/or propylene glycol, (C) 0.3-20 mass% aromatic polycarboxylic acid salt, (D) 3-30 mass% polyhydric alcohol derivative, and (E) 3-88.7 mass% water. The slurry, which comprises the oil and abrasive grains, is for use in cutting.

Inventors:
NIWA EIJI (JP)
OI TSUTOMU (JP)
NOZU TOMOKO (JP)
MUKAI DAI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/067201
Publication Date:
April 02, 2009
Filing Date:
September 24, 2008
Export Citation:
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Assignee:
KYODO YUSHI (JP)
NIWA EIJI (JP)
OI TSUTOMU (JP)
NOZU TOMOKO (JP)
MUKAI DAI (JP)
International Classes:
C10M173/02; B24B27/06; B28D5/04; C10M105/14; C10M105/18; C10M129/16; C10M129/52; C10M133/08; C10M145/26; C10N30/00; C10N40/22
Foreign References:
JP2003238983A2003-08-27
JP2006096951A2006-04-13
JP2007031502A2007-02-08
JPH03181598A1991-08-07
Attorney, Agent or Firm:
KUMAKURA, Yoshio et al. (Shin-TokyoBldg., 3-1, Marunouchi 3-chome,Chiyoda-k, Tokyo 55, JP)
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Claims:
(A)グリセリン5~80質量%、
(B)ジエチレングリコール及び/又はプロピレングリコール3~60質量%、
(C)芳香族多価カルボン酸塩0.3~20質量%、
(D)多価アルコール誘導体3~30質量%、及び
(E)水3~88.7質量%
を含有することを特徴とする遊離砥粒ワイヤソー用水溶性加工油剤。
(C)芳香族多価カルボン酸塩が炭素数8~20のジ、トリ、及びテトラカルボン酸からなる群から選ばれる少なくとも1種類のアルカノールアミンの塩であることを特徴とする請求項1記載の遊離砥粒ワイヤソー用水溶性加工油剤
 請求項1又は2記載の遊離砥粒ワイヤソー用水溶性加工油剤及び砥粒を含む切断加工用スラリー。
 請求項3記載のスラリーを用いて脆性材料を切断することを特徴とする脆性材料の加工方法。
 脆性材料がシリコン系脆性材料である請求項4記載の方法。
 請求項4又は5記載の脆性材料の加工方法により加工された脆性材料。
Description:
遊離砥粒ワイヤソー用水溶性加 油剤

 本発明は、遊離砥粒ワイヤソー用水溶性 工油剤、スラリー、これを用いた切断方法 関する。さらに詳細には、脆性材料をワイ ソーで切断加工する際に、被切断材料に供 される油剤と遊離砥粒を含有するスラリー 調製に使用する水溶性加工油剤、該油剤と 離砥粒を含有するスラリー、これを用いた 性材料の切断方法に関する。

 硬度の高い脆性材料の切断加工には、遊離 粒を用いてのワイヤソー、ブレードソー(バ ンドソー)が、加工能率、加工精度の観点か 近年広く使用されている。その際、砥粒と 剤を混合し、調整した液(スラリー)が一般的 に使用されている。
 このような油剤として、多価アルコール、 価アルコール縮合物、及び多価アルコール 導体からなる群から選ばれる少なくとも1種 の化合物、芳香族カルボン酸、該芳香族カル ボン酸を中和し水溶性化する塩基性物質、及 び水を含有することを特徴とする水溶性切断 加工用油剤(特許文献1参照)、(A)多価アルコー ル、多価アルコール縮合物、及び多価アルコ ール誘導体からなる群から選ばれる少なくと も1種の化合物、(B)芳香族多価カルボン酸塩 (C)アルキレングリコールのアルキレンオキ イド付加物、及び水を含有する水溶性切断 工用油剤、該油剤と砥粒を含む水溶性切断 工用油剤、該油剤と砥粒を含む水溶性切断 工用スラリー、及びこれを用いた脆性材料 切断加工方法(特許文献2参照)、所定量のヘ トライト、ポリカルボン酸塩、所望により イオン界面活性剤及び水を水溶性溶剤に配 して成るワイヤソー用水溶性切削液が提案 れている(特許文献3参照)。

 しかし、これらの水溶性加工油剤をシリ ン等の脆性材料の切断加工油剤として用い 場合、最近の使用砥粒の細粒化及び使用ワ ヤ(ワイヤー)の細線化に伴い、使用ワイヤ の砥粒の付着性が低下し、切断されたシリ ンウエハー等の加工精度、加工能率が十分 得られない、また一般の切断加工に比べて 剤の流量が多く必要であることから、使用 が発泡するなどの欠点があり、未だユーザ の満足するものは得られていないのが現状 ある。

特開2003-238983号公報

特開2006-96951号公報

特許第3933748号公報

 本発明の目的は、シリコン等の硬度の高い 性材料の切断加工において、高い加工精度 加工能率を示し、また発泡などの問題を起 さない遊離砥粒ワイヤソー用水溶性加工油 を提供することである。
 本発明の他の目的は、上記油剤と遊離砥粒 含むスラリーを提供することである。
 本発明のさらに他の目的は、上記スラリー 用いたシリコン等の脆性材料の切断加工方 、及び脆性材料切断加工方法により加工さ た脆性材料、特にシリコン系脆性材料を提 することである。

 本発明は以下に示す遊離砥粒ワイヤソー用 溶性加工油剤、スラリー、これを用いた切 方法を提供するものである。
1.(A)グリセリン5~80質量%、
(B)ジエチレングリコール及び/又はプロピレ グリコール3~60質量%、
(C)芳香族多価カルボン酸塩0.3~20質量%、
(D)多価アルコール誘導体3~30質量%、及び
(E)水3~88.7質量%
を含有することを特徴とする遊離砥粒ワイヤ ソー用水溶性加工油剤。
2.(C)芳香族多価カルボン酸塩が炭素数8~20のジ 、トリ、及びテトラカルボン酸からなる群か ら選ばれる少なくとも1種類のアルカノール ミンの塩であることを特徴とする上記1記載 遊離砥粒ワイヤソー用水溶性加工油剤
3.上記1又は2記載の遊離砥粒ワイヤソー用水 性加工油剤及び砥粒を含む切断加工用スラ ー。
4.上記3記載のスラリーを用いて脆性材料を切 断することを特徴とする脆性材料の加工方法 。
5.脆性材料がシリコン系脆性材料である上記4 記載の方法。
6.上記4又は5記載の脆性材料の加工方法によ 加工された脆性材料。

 本発明の水溶性加工油剤は、(A)グリセリ 、(B)ジエチレングリコール及び/又はプロピ レングリコール、(C)芳香族多価カルボン酸塩 、(D)多価アルコール誘導体、及び(E)水を組み 合わせて使用する事により、ワイヤへの砥粒 の付着性を格段に向上させ、その事により、 脆性材料の優れた切断精度を可能としたもの である。また、スラリー中の砥粒の分散安定 性にも優れている。さらに、切断加工後のス ラリー除去の洗浄工程においても溶剤等を使 用せず容易に水で洗浄でき、引火性の心配も なく、切断加工機の表面や床等にスラリーが 飛散、付着堆積しても簡単に清掃ができ、作 業環境を悪化させることがなく、生産性の向 上に寄与する。

 本発明の油剤中、成分(A)のグリセリンの含 量は、5~80質量%であり、好ましくは、10~60質 量%である。5質量%未満では、ワイヤへの砥粒 の付着性を改善することができない。また80 量%を超えると、原液粘度が上昇し、取扱い が困難である。
 本発明の油剤中、成分(B)のジエチレングリ ール及び/又はプロピレングリコールの含有 量は、3~60質量%であり、好ましくは、20~50質 %でる。3質量%未満では、ワイヤへの砥粒の 着性を改善することができない。また60質量 %を超えると、砥粒のワイヤに対する付着性 上効果が低下する。

 本発明の油剤中、成分(C)の芳香族多価カル ン酸塩を構成する芳香族多価カルボン酸と ては炭素数8~20のジ、トリ、及びテトラカル ボン酸が挙げられる。具体例としては、フタ ル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメ リット酸、ピロメリット酸、等が挙げられる 。
 成分(C)の芳香族多価カルボン酸塩を構成す 塩としては、炭素数2~12のアルカノールアミ ン塩が挙げられる。アルカノールアミンの具 体例としてはモノエタノールアミン、ジエタ ノールアミン、トリエタノールアミン、モノ イソプロパノールアミン、ジイソプロパノー ルアミン、トリイソプロパノールアミン、モ ノメチルエタノールアミン、ジエチルエタノ ールアミン等が挙げられる。
 本発明に使用する成分(C)の芳香族多価カル ン酸塩の水に対する溶解度は20℃において5g /100g水以上であることが望ましい。5g/100g水未 満では、芳香族多価カルボン酸塩が折出しや すく、好ましくない。
 本発明の油剤中、芳香族多価カルボン酸塩 含有量は0.3~20質量%、好ましくは0.3~10質量% さらに好ましくは0.7~7質量%である。0.3質量% 満では、スラリー中の砥粒の分散性向上効 が充分でなく、又20質量%を超えても、分散 向上効果が飽和し、経済的に不利である。

 本発明の油剤中、成分(D)の多価アルコール 導体としては、エチレングリコールモノメ ルエーテル、エチレングリコールモノエチ エーテル、エチレングリコールジエチルエ テル、エチレングリコールモノブチルエー ル、ジエチレングリコールモノメチルエー ル、ジエチレングリコールジエチルエーテ 、ジエチレングリコールモノブチルエーテ 、グリセリンモノメチルエーテル、グリセ ンジエチルエーテル、グリセリントリエチ エーテル、エチレングリコールアルキレン キサイド付加物、プロピレングリコールア キレンオキサイド付加物、エチレングリコ ルプロピレンオキサイド付加物のエチレン キサイド付加物(プロピレンオキサイド/エ レンオキサイド=1/3質量比)等が挙げられる。 アルキレンオキサイドはエチレンオキサイド 又はプロピレンオキサイドを表す。
エチレングリコールアルキレンオキサイド付 加物、プロピレングリコールアルキレンオキ サイド付加物、及びエチレングリコールプロ ピレンオキサイド付加物のエチレンオキサイ ド付加物(プロピレンオキサイド/エチレンオ サイド=1/3質量比)の分子量は好ましくは500~5 0000、さらに好ましくは700~10000、最も好まし は1000~3000である。
 本発明の油剤中、成分(D)多価アルコール誘 体の含有量は、3~30質量%、好ましくは10~25質 量%である。含有量が3質量%未満では、砥粒の ワイヤに対する付着性向上効果が低く、30質 %を超えても効果が飽和し、不経済である。

 本発明の油剤を使用して切断加工するの 適した被加工材料の例としては、電子産業 野で広く使用されている脆性材料が挙げら 、具体例としては、シリコン(単結晶、多結 晶)、ガリウム砒素等の半導体、アルミナ、 化ジルコニウム等のセラミックス、石英ガ ス、ケイ酸ガラス等のガラスが挙げられる 脆性材料が、シリコン系である場合は、油 のpHは5~9とすることが望ましい。この場合、 塩基性物質としては、無機塩基性物質より有 機塩基性物質を使用することが望ましい。特 に、塩基性のマイルドなトリエタノールアミ ン、トリイソプロパノールアミン等の第3級 ルカノールアミンが望ましい。

 本発明の油剤に使用する水としては、超 水、蒸留水、イオン交換水、水道水、市水 工業用水等のいずれを用いても良く、水の 有量は好ましくは3~84質量%である。水の含 量が84質量%を超えると、スラリーの粘度が くなり過ぎて、切断加工性能が低下するこ がある。又、3質量%未満では、切断加工時の 熱の発生によりスラリー中の水分(油剤中の 分)が蒸発し、油剤自身に引火性を生じ水溶 油剤としての特性が失なわれるおそれがあ 。

 本発明の油剤は、成分(A)~(E)を、適当な温度 条件下、例えば、40~70℃程度で混合溶解させ ことにより容易に製造できる。その際、必 に応じて、界面活性剤(アニオン系、ノニオ ン系)、水溶性増粘剤、防腐剤、防カビ剤、 鉄金属防食剤、pH緩衝剤等を適宜添加含有さ せても良い。
 本発明の油剤は、通常は油剤1Lに対して砥 1kg(例えば、GC緑色炭化珪素砥粒)を混合して 性材料の切断加工用スラリーとして使用さ る。

実施例
 以下、実施例および比較例により、本発明 水溶性油剤を更に詳細に説明するが、本発 はこれらに限定されるものではない。
油剤の性状測定試験法
(a)pH測定試験
 各油剤をイオン交換水にて2倍に希釈して、 JIS-Z-8802ガラス電極法により測定した。

スラリーの性状測定試験法
 各油剤のスラリー(油剤:GC#1500砥粒=1:1)の性 を下記の試験条件・試験方法により測定し 。
(b)砥粒分散安定性試験
 各油剤のスラリーを100mlのメスシリンダー 移し、室温で12時間放置し、砥粒分散安定性 を肉眼で観察した。評価は以下の基準に従っ た。
 ○:分離油分量 10ml未満
 □:分離油分量 10~20ml未満
 △:分離油分量 20~50ml未満
 ×:分離油分量 50ml以上
(c)ワイヤへの砥粒付着性試験
 容器に入れたスラリーにワイヤを5秒間浸漬 した後、引上げて10秒間垂直にした状態で放 した後、顕微鏡で観察して評価する。
 ◎:ワイヤ上に砥粒が非常に良く付着してい る
 ○:ワイヤ上に砥粒が良く付着している
 □:ワイヤ上に砥粒が付着している
 △:ワイヤ上に砥粒が少し、付着している
 ×:ワイヤ上に砥粒が殆ど付着していない
結果を表1及び表2に示す。

※1:イソフタル酸塩:イソフタル酸のトリエタ ノールアミン塩(1:2モル比)
※2:重量平均分子量1000のポリエチレングリコ ール。

 比較例6及び7は、市販の水溶性加工油剤 ある。

 本発明のスラリーはワイヤへの砥粒付着性 砥粒分散安定性が優れている。
 成分(A)を含まない比較例1及び2、成分(C)を まない比較例3、成分(D)を含まない比較例4、 成分(B)を含まない比較例5及び市販品である 較例6及び7のスラリーは砥粒分散安定性、ワ イヤへの砥粒付着性のいずれか一方又は両方 が劣っている。




 
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