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Patent Searching and Data


Title:
WET FRICTION PLATE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/041284
Kind Code:
A1
Abstract:
A wet friction plate is constructed such that a carbon based friction material is placed on the radially outer peripheral side of the friction plate and a paper based friction material is placed on the radially inner side of the carbon based friction material. As a result, the paper based friction material carries a smaller portion of transmission torque than the carbon based friction material. The wet friction plate can prevent a sudden unexpected slip at low temperatures.

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Inventors:
HIROSHIMA TETSU (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/066466
Publication Date:
April 02, 2009
Filing Date:
September 11, 2008
Export Citation:
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Assignee:
KITO KK (JP)
HIROSHIMA TETSU (JP)
International Classes:
F16D69/00; F16D13/64
Foreign References:
JPH09111006A1997-04-28
JPS6418646U1989-01-30
JPS61182430U1986-11-14
JPH10279923A1998-10-20
JP2002235772A2002-08-23
JP2005330989A2005-12-02
JP2005330989A2005-12-02
Other References:
See also references of EP 2194289A4
Attorney, Agent or Firm:
OKAZAKI, Kenshu (3-14 Kudan-kita 4-chom, Chiyoda-ku Tokyo 73, JP)
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Claims:
摩擦板の周方向に複数に分割されたカーボン系摩擦材と、ペーパー系摩擦材とを所定の間隔で貼着した湿式摩擦板であって、カーボン系摩擦材を摩擦板の外周側に配し、その内側にペーパー系摩擦材を配し、ペーパー系摩擦材による伝達トルクの割合をカーボン系摩擦材による伝達トルクの割合に比して小さくしたことを特徴とする湿式摩擦板。
ペーパー系摩擦材のモーメントアームr1は、該r1とカーボン系摩擦材のモーメントアームr2との和に対する比が0.2~0.4であることを特徴とする請求の範囲1に記載の湿式摩擦板。
ペーパー系摩擦材の占める面積は、ペーパー系摩擦材とカーボン系摩擦材との面積の和に対し0.05~0.45の割合であることを特徴とする請求の範囲1または2に記載の湿式摩擦板。
               
Description:
湿式摩擦板

 本発明は、電気チェーンブロックや自動 用自動変速機等のブレーキに用いられる湿 摩擦板に関する。さらに詳しくは、本発明 、円板状コアプレートと、コアプレートの 方向に所定の間隔で複数箇所貼り付けられ 摩擦材を備えた湿式摩擦板に関する。

 従来自動車用自動変速機のブレーキに用 られる湿式摩擦板として、円板状コアプレ トと、該コアプレートの周方向に所定の間 で複数箇所貼り付けられた摩擦材を備え、 つ該複数の摩擦材として、少なくとも2種類 以上の特性の異なる材質を用いたものが提案 されている(特許文献1)。

 上記湿式摩擦板は、1種類の摩擦材を交互 に配置した湿式摩擦板に比較して、2種類の 擦板の材質を変更することで、摩擦係数が く、摩擦係数の変動が少なく、かつ機械的 度に優れた特徴を有している。

 一方、摩擦材として炭素繊維強化樹脂(CFRP) 用いられてきており、該CFRPを用いると、CFR P固有の摩擦特性により、低速回転時から急 止をすると“びびり”(なき)を生ずるという 欠点がある。この欠点を解消するため、CFRP 材質の異なるペーパー材を用い、CFRPとペー ー材をコアプレートの中心から同一距離に 定の間隔で交互に貼り付けることで、“び り”を防止するようにした摩擦板が提案さ ている。しかし、この摩擦板には、低温時 おいて、例えば電気チェーンブロックでフ クションクラッチが作動する荷重より僅か 小さい荷重の荷を巻き上げ、巻き下げ時に 、突然の予想しないスリップが発生すると う課題を有していた。

特開2005-330989号公報

 本発明者は、低温時に突然の予想しない リップが発生する原因を研究した結果、ペ パー材は、温度低下により材料が硬化する いう材料特性を有するため、低温時にスリ プが発生するという知見を得た。また、本 明者は、ペーパー系摩擦材は、低温時に摩 境界面および気孔部に含浸したオイルが固 するため、比較的高い摩擦力を有している 、摩擦熱でオイルが溶け出すと、急激に摩 力が低下し、その結果、スリップが発生す という知見を得た。

 そこで本発明は、上記知見に基づき、摩 材として、CFRPとペーパー材の2種類の特性 異なる材質を用いた湿式摩擦板において、 ひびり”が発生せず、かつ低温時に突然の 想しないスリップが発生しない湿式摩擦板 提供することを目的とする。

 本発明は、上記課題を解決するため、摩 板の周方向に複数に分割されたカーボン系 擦材と、ペーパー系摩擦材とを所定の間隔 貼着した湿式摩擦板であって、カーボン系 擦材を摩擦板の外周側に配し、その内側に ーパー系摩擦材を配し、ペーパー系摩擦材 よる伝達トルクの割合をカーボン系摩擦材 よる伝達トルクの割合に比して小さくした とを特徴としている。

 また、本発明は、ペーパー系摩擦材のモ メントアームr1は、該r1とカーボン系摩擦材 のモーメントアームr2との和に対する比が0.2~ 0.4であることを特徴としている。

 さらに、本発明は、ペーパー系摩擦材の める面積は、ペーパー系摩擦材とカーボン 摩擦材との面積の和に対し0.05~0.45の割合で ることを特徴としている。

 本発明は、カーボン系摩擦材を摩擦板の 周側に配し、その内側にペーパー系摩擦材 配し、カーボン系摩擦材の有する耐熱性、 疲労性と、ペーパー系摩擦材の有する“び り”発生防止特性とを併せ持つとともに、 ーパー系摩擦材の占める伝達トルクをカー ン系摩擦材に比して小さくすることで、低 時における突然の予想しないスリップの発 を防止できる湿式摩擦板を提供することが きる。

電気チェーンブロックの断面図である (a)はフリクションクラッチの断面図で り、(b)は部分拡大図である。 (a)~(d)はクラッチ板に摩擦材を貼着した 各形態を示す平面図である。 摩擦材をクラッチ板、クラッチ受けに 着した態様を示す断面図である。

 本発明の湿式摩擦板について図面を参照 て説明する。

 図1は、電気チェーンブロックの断面図、 図2(a)は、フリクションクラッチ部の断面図 図2(b)は、図2(a)の部分拡大図、図3(a)~(d)は、 ラッチ板に摩擦材を貼着した形態を示す平 図、図4(a)(b)は、それぞれ、摩擦材をクラッ チ板、クラッチ受けに貼着した態様を示す断 面図である。

 図において、1は電気チェーンブロック本 体、2はモータ収納部、3はモータ出力軸、3a モータ出力軸の先端に形成したピニオン、4 ロードシーブ、4aはロードシーブ4のボス部 5はロードシーブボス部4aとスプラインまた セレーション結合するロードギヤ、6は一端 がロードギヤ5と噛合するギヤ6aを有するギヤ 軸、7はギヤ軸6のブッシュ6bに軸受けされた ラッチ板、7aはクラッチ板7の外周に設けら 、モータ出力軸3のピニオン3aと噛合するギ 、8はクラッチ板7の両側に圧接するクラッチ 受けでギア軸6に回転不能に軸支され、9はク ッチ受け8をクラッチ板7側に付勢する皿バ 、10は皿バネ押え、11はギヤ軸6の軸受け、12 皿バネ圧調整用ナット、13は雄ネジである 14は減速歯車収納部、15は電装品16を収納す 電装品収納部である。17はクラッチ板または クラッチ受けに貼着されるCFRP系摩擦材、18は クラッチ板またはクラッチ受けに貼着される ペーパー系摩擦材である。

 本実施形態では、図3(a)~(d)に示すように クラッチ板7の外周に周方向に複数に分割さ たカーボン系摩擦材17が貼着され、クラッ 板7の内側に周方向に分割されるか、または 続した環状のペーパー系摩擦材18が貼着さ 、ペーパー系摩擦材の占める伝達トルクが ーボン系摩擦材に比して小さくなるように 成されている。

 図3(b)に示すように、クラッチ板7の中心 らペーパー系摩擦材18の中心までの距離であ るモーメントアームをr1とし、クラッチ板7の 中心からカーボン系摩擦材17の中心までの距 であるモーメントアームをr2とし、ペーパ 系摩擦材18のモーメントアームr1と、モーメ トアームr1とカーボン系摩擦材17の距離であ るモーメントアームr2との和に対する比(以下 、ペーパー部のモーメントアームの割合とい う。)を求め、ペーパー部のモーメントアー の割合が50%~30%の範囲で試験し、最も好まし 範囲を確認した。

 また、ペーパー系摩擦材の占める面積の ペーパー系摩擦材およびカーボン系摩擦材 面積の和に対する比(以下、ペーパー部面積 の割合という。)を求め、最も好ましい範囲 確認した。

 試験結果を表1に示す。表において「スリ ップ設定値」とは、フリクションクラッチが 作動した(滑った)最小荷重である。また、そ 値は、定格荷重に対する倍率で表し、「W」 を用いて示した。

 例)スリップ設定値が定格荷重の1.7倍であ れば、1.7Wと表す。

 表1から明らかなとおり、識別番号10201、1020 3、10204、10205において、スリップ設定値の増 は0.2W以下であり、スリップ設定値の変化は 十分小さいが、10201、10203、10204では突然の予 想しないスリップにより荷の落下が発生した 。一方、10205ではスリップ設定値の増加量も 定基準を充足し、かつ荷の落下も発生しな った。10205におけるペーパー部のモーメン アームの割合は38%であり、10204のモーメント アームの割合は41%であることから、ペーパー 部のモーメントアームの割合の上限値は40%で あると推定される。

 また、ペーパー部のモーメントアームの 合を減少すると、スリップ設定値も減少し 荷の落下も発生しないが、ペーパー系摩擦 を減少することで“びびり”が発生する。 発明者は、ペーパー部のモーメントアーム 割合が20%以下となると“びびり”が発生す ことを確認した。

 また、ペーパー部面積の割合は5%~45%の範 が最も好ましいことを確認した。

 本実施形態は、クラッチ板に摩擦材を貼 する形態として説明したが、図4(b)に示すよ うに、摩擦材をクラッチ受けに貼着してもよ いし、図4(c)に示すように、カーボン系摩擦 をクラッチ板に、ペーパー系摩擦材をクラ チ受けに貼着しても本実施形態と同一の効 が得られる。

 また、本実施形態は、クラッチ板に摩擦 を貼着する形態として説明したが、すべて 湿式摩擦板に適用可能である。

 本発明の湿式摩擦板は、低温時における 然の予想しないスリップが発生しないため 低温において使用される電気チェーンブロ クや各種変速装置のクラッチなどに特に好 である。




 
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