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Patent Searching and Data


Title:
WIRE CABLING DEVICE AND METHOD FOR MANUFACTURING THE SAME
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/136511
Kind Code:
A1
Abstract:
This object aims to provide a wire cabling device which a case can be shared among a plurality of devices for cabling electric wires to a plurality of sliders provided on the right and left sides of an automobile. A wire cabling device (1) comprises electric wires (50) for connecting an electronic apparatus mounted onto the floor (2) of an automobile with an electronic apparatus mounted to a seat (3), a case (5) for housing the intermediate portions of the wires (50), a slider capable of moving in linkage with the seat (3) on a rail installed in the case (5) while holding the wires (50), and a regulation member (90) which is provided in the case (5) and regulates the cabling route of the wires (50) in the case (5) by defining the case (5). The case (5) is so formed as to have a predetermined tubular cross-section along the sliding direction of the seat (3) by roll-molding, and the regulation member (90) is formed separately from the case (5).

Inventors:
TERADA TOMOYASU (JP)
SEKINO TSUKASA (JP)
KATO SHINJI (JP)
HASEGAWA SHOUGO (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/052217
Publication Date:
November 12, 2009
Filing Date:
February 10, 2009
Export Citation:
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Assignee:
YAZAKI CORP (JP)
TERADA TOMOYASU (JP)
SEKINO TSUKASA (JP)
KATO SHINJI (JP)
HASEGAWA SHOUGO (JP)
International Classes:
H02G11/00; B60R16/02
Foreign References:
JP2006035961A2006-02-09
JP2007116780A2007-05-10
JPH1084619A1998-03-31
Other References:
See also references of EP 2287987A4
Attorney, Agent or Firm:
TAKINO, Hideo et al. (JP)
Hideo Takino (JP)
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Claims:
 自動車の車体と該車体にスライド自在に設けられたスライド体とに亘って配索された電線の中間部を収容し、前記車体に取り付けられたケースと、前記電線を保持した状態で前記ケースに取り付けられたレール上を前記スライド体に連動して移動するスライダと、前記ケース内に配され、該ケース内を区画することにより、該ケース内における前記電線の配索経路を規定する規定部材と、を有する電線配索装置において、
 前記ケースが、前記スライド体のスライド方向に沿って断面形状が一定の筒状に形成され、そして、前記規定部材が前記ケースと別体で形成されていることを特徴とする電線配索装置。
 前記ケース内の前記スライド方向の一端部と他端部との二箇所に、前記規定部材を取付可能な規定部材取付部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の電線配索装置。
 前記規定部材が、前記スライド方向と直交する、当該規定部材の中心を通る仮想平面に対して面対称の形状に形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電線配索装置。
 前記ケースが、前記車体との間に間隔をあけて配される底壁と、該底壁に相対した天井壁と、を有しており、該ケースの両端部にそれぞれ取り付けられる、前記天井壁の前記底壁側の内表面に当接する天井壁当接部と前記車体に当接する車体当接部とを有する一対のキャップをさらに有していることを特徴とする請求項1ないし請求項3のうち1項に記載の電線配索装置。
 電線を収容したケースと、前記電線を保持した状態で前記ケースに取り付けられたレール上を移動するスライダと、前記ケース内に配されて該ケース内を区画することにより該ケース内における前記電線の配索経路を規定する規定部材と、を有する電線配索装置の製造方法であって、
 前記ケースを、前記スライダのスライド方向に沿って断面形状が一定の筒状に形成し、
 前記規定部材を前記ケースと別体で製造し、
 前記ケース内における前記規定部材の取り付け位置を、前記スライド方向に沿って適宜変更して取り付けることを特徴とする電線配索装置の製造方法。
Description:
電線配索装置、及び、電線配索 置の製造方法

 本発明は、自動車の車体とこの車体にス イド自在に設けられたスライド体とに亘っ 電線を配索する電線配索装置、及び、その 造方法に関するものである。

 例えば、自動車には、車体としての乗員 の床に対してスライド自在なスライド体と てのシートが設けられていることがある。 た、前記シートには、乗員が着座している 否かを検出する着座センサ等の電子機器が り付けられていることがある。このため、 述した自動車には、前記シートに取り付け れた電子機器と前記床側に固定された電子 器とを接続するために、前記床と前記シー とに亘って電線を配索する種々の電線配索 置が用いられてきた(例えば特許文献1を参 。)。

 図8は従来の電線配索装置を示す斜視図で ある。図9は図8に示された電線配索装置の分 図である。図10は図8中のE-E線に沿った断面 である。図11は従来の一対の電線配索装置 車体への搭載状態を説明する説明図である

 図8ないし図10に示す従来の電線配索装置2 01は、車体としての自動車の乗員室の床202と この床202に矢印K2に沿ってスライド自在に けられたスライド体としてのシート203とに って電線250を配索する装置である。この電 配索装置201は、床202側に取り付けられた電 機器とシート203に取り付けられた電子機器 を接続した前記電線250と、電線250を収容し ケース205と、このケース205内に設けられた ール211と、レール211上をシート203に連動し 移動する第1プロテクタ206と、第2プロテクタ 230と、を有している。

 上記ケース205は、厚手の板金で構成され ロアケース209及びアッパケース210が互いに ねられて筒状に設けられている。このケー 205は、ロアケース209の底壁209a(図10を参照。 )が床202に当接した状態で、ボルト212等によ 床202に取り付けられている。また、ロアケ ス209には、図9及び図10に示すように、底壁20 9aの一部がアッパケース210側に凸になるよう 打ち出された規定部290がロアケース209と一 で設けられている。この規定部290は、ケー 205内の空間を区画することにより、該ケー 205内における電線250の配索経路をU字状に規 定するものである。また、ケース205には、第 1プロテクタ206をケース205内からケース205の 部に導くための、矢印K2に沿って延びたスリ ット225が設けられている(図10を参照。)。ま 、このスリット225の近傍には、スリット225 ら異物の侵入を防止するためのモール207が り付けられている。

 また、上記ケース205は、シート203の下部 設けられており、また、図10に示すように ット228の下に隠れていることから、前記自 車の乗員に、床202に向かって矢印F2方向に踏 み付けられることがあるので、踏み付けられ た際のケース205の変形や破損を防止するため に、ケース205の板厚が分厚くされたり、アッ パケース210の天井壁10aに凹部243と凸部242が矢 印K2に沿って交互に設けられたビード形状が けられたり、ケース205の複数箇所が床202に ルト締めされるなどされて、該ケース205の 性の向上が図られていた。

 上記電線250は、中間部がケース205内に収 されて、前述した規定部290によってU字状に 配索されている。そして、シート203寄りの端 部が、第1プロテクタ206に保持され、かつ、 ース205内からスリット225を通されてケース20 5の外部、即ちシート203側、に導かれている また、電線250は、床202側の端部が、ケース20 5の一端部205aからケース205の外部に導出され いる。

 また、図9中の符号204は、電線250を保護す るコルゲートチューブである。また、前記第 2プロテクタ230は、シート203に取り付けられ かつ、前述した第1プロテクタ206と紐により 結されている。

 このような電線配索装置201は、図11に示す うに、床202に取り付けられて、自動車の助 席側のシート203に対して電線250を配索する また、前記自動車の運転席側のシート203に して電線250を配索する電線配索装置201’は ケース205が、電線配索装置201と自動車の幅 向H2に沿って線対称の形状に設計されている 。

特開2006-35961号公報

 前述した電線配索装置201と電線配索装置2 01’のケース205同士は、ロアケース209と一体 形された規定部290や、凹部243と凸部242とで るビード形状などが設けられた構成であり 自動車の幅方向H2に沿って互いに線対称の 状であるにもかかわらず、各々がシート203 スライド方向に沿って断面形状が一定では い構成であったことから、互いに同一形状 ケース205を共用化することができなかった 即ち、電線配索装置201のケース205を180度回 させて電線配索装置201’のケース205として 用することができなかった。そのため、電 配索装置201のケース205用の金型と、電線配 装置201’のケース205用の金型との、二種類 専用金型が必要であり、生産コストが高く ってしまうという問題があった。

 さらに、前述した電線配索装置201のケー 205と電線配索装置201’のケース205とは、前 したように、シート203のスライド方向に沿 て断面形状を一定にすることができなかっ ので、これらケース205を生産性の高いロー 成形や押出成形等によって製造することが きず、生産コストが高いプレス成形によっ 製造せざるを得ないという問題があった。

 したがって、本発明は、自動車の右側及 左側に設けられた複数のスライド体にそれ れ電線を配索する複数の電線配索装置間で ケースを共用化することができる電線配索 置、及び、電線配索装置の製造方法を提供 ることを目的とする。

 上記目的を達成するために、請求項1に記 載された発明は、自動車の車体と該車体にス ライド自在に設けられたスライド体とに亘っ て配索された電線の中間部を収容し、前記車 体に取り付けられたケースと、前記電線を保 持した状態で前記ケースに取り付けられたレ ール上を前記スライド体に連動して移動する スライダと、前記ケース内に配され、該ケー ス内を区画することにより、該ケース内にお ける前記電線の配索経路を規定する規定部材 と、を有する電線配索装置において、前記ケ ースが、前記スライド体のスライド方向に沿 って断面形状が一定の筒状に形成され、そし て、前記規定部材が前記ケースと別体で形成 されていることを特徴とする電線配索装置で ある。

 請求項2に記載された発明は、請求項1に 載された発明において、前記ケース内の前 スライド方向の一端部と他端部との二箇所 、前記規定部材を取付可能な規定部材取付 が設けられていることを特徴とするもので る。

 請求項3に記載された発明は、請求項1ま は請求項2に記載された発明において、前記 定部材が、前記スライド方向と直交する、 該規定部材の中心を通る仮想平面に対して 対称の形状に形成されていることを特徴と るものである。

 請求項4に記載された発明は、請求項1な し請求項3のうち1項に記載の発明において、 前記ケースが、前記車体との間に間隔をあけ て配される底壁と、該底壁に相対した天井壁 と、を有しており、該ケースの両端部にそれ ぞれ取り付けられる、前記天井壁の前記底壁 側の内表面に当接する天井壁当接部と前記車 体に当接する車体当接部とを有する一対のキ ャップをさらに有していることを特徴とする ものである。

 請求項5に記載された発明は、電線を収容 したケースと、前記電線を保持した状態で前 記ケースに取り付けられたレール上を移動す るスライダと、前記ケース内に配されて該ケ ース内を区画することにより該ケース内にお ける前記電線の配索経路を規定する規定部材 と、を有する電線配索装置の製造方法であっ て、前記ケースを、前記スライダのスライド 方向に沿って断面形状が一定の筒状に形成し 、前記規定部材を前記ケースと別体で製造し 、前記ケース内における前記規定部材の取り 付け位置を、前記スライド方向に沿って適宜 変更して取り付けることを特徴とする電線配 索装置の製造方法である。

 請求項1に記載された発明によれば、規定 部材がケースと別体で形成されているので、 前記ケースの形状を、スライド体のスライド 方向に沿って断面形状が一定の筒状とするこ とができ、そのために、自動車の右側及び左 側に設けられた複数のスライド体にそれぞれ 電線を配索する複数の電線配索装置間で、右 側の電線配索装置のケースを180度回転させて 左側の電線配索装置のケースとして使用する ことができる。また、該ケースをロール成形 や押出成形等の生産性の高い加工方法によっ て製造することができる。その結果、前記電 線配索装置のコストを低減することができる とともに、前記ケースの生産コストを低減す ることができる。

 請求項2に記載された発明によれば、前記 ケース内の前記スライド方向の一端部と他端 部との二箇所に、前記規定部材を取付可能な 規定部材取付部が設けられているので、自動 車の右側及び左側に設けられた複数のスライ ド体にそれぞれ電線を配索する複数の電線配 索装置間で、それぞれのケースに別個に規定 部材取付部を設ける必要がなく、そのために 、前記ケースの生産コストをさらに低減する ことができる。

 請求項3に記載された発明によれば、前記 規定部材が、前記スライド方向と直交する、 当該規定部材の中心を通る仮想平面に対して 面対称の形状に形成されているので、自動車 の右側及び左側に設けられた複数のスライド 体にそれぞれ電線を配索する複数の電線配索 装置間で、前記ケースだけでなく、規定部材 も共用化することができる。そのために、前 記電線配索装置のコストをさらに低減するこ とができる。

 請求項4に記載された発明によれば、前記 ケースが、前記車体との間に間隔をあけて配 される底壁と、該底壁に相対した天井壁と、 を有しており、該ケースの両端部にそれぞれ 取り付けられる、前記天井壁の前記底壁側の 内表面に当接する天井壁当接部と前記車体に 当接する車体当接部とを有する一対のキャッ プをさらに有しているので、前記ケースが踏 み付けられるなどして該ケースに天井壁から 底壁に向かって荷重が加えられた際に、前記 キャップが支えとなって前記荷重が底壁にか かることなくキャップを介して車体に伝わり 、そのために、前記ケースに生じる応力が小 さくなる。よって、従来の構造のケースにプ レス加工により設けられていた剛性向上のた めのビード形状(即ちプレス加工による凹凸) 設けずとも、ロール成形や押出成形等の生 性の高い加工方法によって製造されたケー と一対のキャップとを用いて、前記荷重に 分耐え得る剛性を確保することができる。 た、前記ケースの板厚を薄くすることもで るので、前記ケースの軽量化及び材料費の 減が可能になる。また、前記ケースが前記 重により変形することを防止するためのボ ト締め付け箇所を従来のケースよりも少な することができるので、該ケースの設計自 度が制限されず、ボルトの締め付け工数も なくすることができる。さらに、ケースが り付けられる車体の表面に、車種によって れぞれ形状の異なる凹凸がある場合でも、 記ケースは車体との間に間隔をあけて配さ るので、該ケースの底壁を前記凹凸に合わ て設計する必要がなく、キャップの車体当 部のみを前記凹凸に合わせて設計すれば良 ので、前記ケースを異なる車種間で共用化 ることが可能となる。

 請求項5に記載された発明によれば、電線 を収容したケースと、前記電線を保持した状 態で前記ケースに取り付けられたレール上を 移動するスライダと、前記ケース内に配され て該ケース内を区画することにより該ケース 内における前記電線の配索経路を規定する規 定部材と、を有する電線配索装置の製造方法 であって、前記ケースを、前記スライダのス ライド方向に沿って断面形状が一定の筒状に 形成し、前記規定部材を前記ケースと別体で 製造し、前記ケース内における前記規定部材 の取り付け位置を、前記スライド方向に沿っ て適宜変更して取り付けるので、自動車の右 側及び左側に設けられた複数のスライド体に それぞれ電線を配索する複数の電線配索装置 間で、右側の電線配索装置のケースを180度回 転させて左側の電線配索装置のケースとして 使用することができる。

本発明の一実施形態に係る電線配索装 を示す斜視図である。 図1に示された電線配索装置の分解図で ある。 図1に示された電線配索装置のアッパケ ースを外した状態を示す平面図である。 図1中のA-A線に沿った断面図である。 図1に示された電線配索装置の平面図で ある。 図1に示された電線配索装置を構成する キャップとケースの分解図である。 本発明の一対の電線配索装置の車体へ 搭載状態を説明する説明図である。 従来の電線配索装置を示す斜視図であ 。 図8に示された電線配索装置の分解図で ある。 図8中のE-E線に沿った断面図である。 従来の一対の電線配索装置の車体への 搭載状態を説明する説明図である。

符号の説明

  1,1’ 電線配索装置
  2 床(車体)
  3 シート(スライド体)
  5 ケース
  5a 一端部
  5b 他端部
  6,6’ 第1プロテクタ(スライダ)
  9a 底壁
  10a 天井壁
  11 レール
  50 電線
  51,52 規定部材取付部
  60,60’,70,70’ キャップ
  61d,64c,163 車体当接部
  90 規定部材
  164 天井壁当接部

 以下、本発明の一実施形態に係る電線配 装置、及び、電線配索装置の製造方法を図1 ないし図7を用いて説明する。図1は本発明の 実施形態に係る電線配索装置を示す斜視図 ある。図2は図1に示された電線配索装置の 解図である。図3は図1に示された電線配索装 置のアッパケースを外した状態を示す平面図 である。図4は図1中のA-A線に沿った断面図で る。図5は図1に示された電線配索装置の平 図である。図6は図1に示された電線配索装置 を構成するキャップとケースの分解図である 。図7は本発明の一対の電線配索装置の車体 の搭載状態を説明する説明図である。

 本発明の電線配索装置1は、図1ないし図5 示すように、車体としての自動車の乗員室 床2と、この床2に矢印Kに沿ってスライド自 に設けられたスライド体としてのシート3と 、に亘って電線50を配索するものである。ま 、矢印Kは、前記自動車の前後方向に沿った 直線状をなしている。

 上記シート3には、シート3に乗員が着座 ているか否かを検出する着座センサや、シ ト3に着座した乗員がシートベルトをしてい か否かを検出するシートベルトセンサなど 電子機器が取り付けられている。

 上記電線配索装置1は、複数の電線50と、 数の電線50の中間部を収容した収容体100と 収容体100のケース5の一端部5a及び他端部5bに それぞれ取り付けられてケース5を床2に固定 る一対のブラケット65,75と、ケース5内に設 られた規定部材90と、ケース5内に設けられ レール11と、ケース5に取り付けられた複数 モールブラケット8と、ケース5に取り付け れた一対のモール7a,7bと、レール11上をシー 3に連動して移動するスライダとしての第1 ロテクタ6と、第2プロテクタ30と、を有して る。

 上記複数の電線50は、それぞれ、導電性 芯線と、絶縁性の被覆部とを有した所謂被 電線である。これら複数の電線50は、シート 3に取り付けられた前記電子機器と、床2側に り付けられたECU(Electronic Control Unit)などの 子機器とを接続している。また、これら複 の電線50は、互いに束ねられてコルゲート ューブ4(図3を参照。)内に通されている。コ ゲートチューブ4は、ポリプロピレンなどの 合成樹脂で蛇腹状の筒状に設けられており、 内側に複数の電線50を通すことで、これら電 50を保護している。

 上記収容体100は、図1及び図2に示すよう 、長手方向の一端部5aから電線50を導出させ 筒状のケース5と、このケース5の一端部5aに 取り付けられるキャップ60と、このケースの 端部5bに取り付けられるキャップ70と、を有 している。また、前記ケース5は、ロアケー 9と、このロアケース9に重ねられた状態でボ ルト12等によりロアケース9と固定されるアッ パケース10と、を有している。

 上記ロアケース9は、板金で構成され、長 手方向が矢印Kと平行な平面形状が矩形状に けられている。即ち、ロアケース9の幅方向 、前記自動車の幅方向H(図6及び図7を参照。 )と平行である。このロアケース9は、図4及び 図5に示すように、床2と隙間をあけてこの床2 上に配置される平板状の底壁9aと、この底壁9 aの乗員室の内側(図4における右側に相当する 。)に位置する縁から立設し、レール11及びア ッパケース10の後述の内縁10fとの間にスリッ 25を構成する内縁壁9bと、底壁9aの乗員室の 側(図4における左側に相当する。)に位置す 縁から立設した第2外縁壁9eと、この第2外縁 壁9eの底壁9aから離れた上端に連なり、乗員 の外側に向かって平板状に延びた外縁9cと、 底壁9aの乗員室の内側寄りの部分に設けられ 後述するレール11の底板部11aが重ねられて レール11が取り付けられるレール取付部9dと を有している。また、底壁9aと、内縁壁9bと 、第2外縁壁9eと、外縁9cと、レール取付部9d 長手方向は、前述した矢印Kと平行である。

 上記スリット25は、ケース5の内外を連通 た隙間であり、ケース5及びレール11の長手 向則ち矢印Kに沿って直線状に延びている。 スリット25は、第1プロテクタ6の後述の電線 容部15をケース5内からケース5の外部則ちシ ト3に向かって導くための隙間である。

 上記第2外縁壁9eは、底壁9aから離れるに たがって徐々にシート3に近付く方向に曲げ れた曲面状に設けられている。上記外縁9c 、その面方向が底壁9aの面方向と平行に設け られており、後述するアッパケースの外縁10c と重ねられる。上記レール取付部9dは、底壁9 aの他の箇所よりシート3に向かって突出して り、レール11及びロアケース9の長手方向に って直線状に延びている。また、レール取 部9dの表面は、平坦に設けられている。

 さらに、上記底壁9aには、図3に示すよう 、当該底壁9aを貫通した平面形状が円形の 通穴9fが、底壁9aの長手方向に沿って互いに 隔をあけて複数設けられている。これら複 の貫通穴9fには、後述する規定部材90の各円 柱部92が通される。また、本実施形態におい は、前記貫通穴9fが6個設けられている。こ ら複数の貫通穴9fのうち、ケース5の一端部5 a側に位置する3つの貫通穴9fで一方の規定部 取付部51を構成している。また、ケース5の 端部5b側に位置する3つの貫通穴9fで他方の規 定部材取付部52を構成している。

 上記アッパケース10は、板金で構成され 長手方向が矢印Kと平行な平面形状が矩形状 設けられている。即ち、アッパケース10の 方向は、前記自動車の幅方向と平行である このアッパケース10は、上記底壁9aと間隔を けて該底壁9aと平行に配置される、即ち底 9aと相対する、平板状の天井壁10aと、この天 井壁10aの乗員室側に位置する縁から立設した 立設壁10eと、この立設壁10eの天井壁10aから離 れた上端に連なり、乗員室の内側に向かって 平板状に延びた上壁10bと、天井壁10aの乗員室 の外側に位置し、上記外縁9cと重なる外縁10c 、上壁10bに設けられ、後述するモールブラ ット8が重ねられて該モールブラケット8が り付けられるモール取付部10dと、を有して る。また、天井壁10aと、立設壁10eと、上壁10 bと、外縁10cと、モール取付部10dの長手方向 、前述した矢印Kと平行である。

 上記天井壁10aは、ロアケースの底壁9aの ち貫通穴9fが設けられた部分と相対する位置 に配置されている。上記立設壁10eは、ケース 5の幅方向の略中央部に配置されている。ま 、立設壁10eの前記上端は、ロアケース9の内 壁9bの上端と高さが等しい。また、前記「 さ」とは、床2からシート3に向かう方向T(図6 を参照。)に沿った位置を意味する。また、 記上壁10bの乗員室の内側の内縁10fは、ロア ース9の内縁壁9bと間隔をあける。上記外縁10 cは、平板状に設けられ、その面方向が天井 10aの面方向と平行に設けられている。上記 ール取付部10dは、上壁10bの他の箇所よりシ ト3に向かって突出しており、アッパケース1 0の長手方向に沿って直線状に延びている。 た、モール取付部10dの表面は、平坦に設け れている。

 前述したアッパケース10とロアケース9と 、互いに重ねられた外縁9cと外縁10cとがボ ト12等によって固定されることにより互いに 組み付けられて、筒状のケース5を構成する また、このケース5は、図1に示すように、長 手方向の両端部5a,5bにそれぞれ取り付けられ 一対のブラケット65,75が、ボルト12等により 床2に固定されることで、底壁9aが床2との間 間隔をあけた状態でこの床2に取り付けられ 。また、ロアケース9とアッパケース10とが み付けられた状態において、ロアケース9と アッパケース10とレール11の長手方向は、互 に平行であるとともに、前述した矢印Kと平 である。

 さらに、前述したアッパケース10とロア ース9とは、それぞれ、周知のロール成形や 出成形などによって、シート3のスライド方 向、即ち第1プロテクタ6のスライド方向、に って断面形状が一定の長尺構造物が設けら 、この長尺構造物が所定の長さに切断され かつ、ボルト12を通すための穴等が打ち抜 れるなどして設けられている。また、前記 ール成形とは、帯板状の板金が、連続的に 列された複数対の成形ロール間を順次通過 れることで該成形ロールの表面形状に沿っ 変形されて、円筒状や角筒状などの様々な 状に加工される加工方法を言う。

 また、本明細書においては、ケース5の内 側の空間のうちレール取付部9dよりスリット2 5側を電線移動空間40と呼び、レール取付部9d りスリット25から離れた側を電線収容空間41 と呼ぶ。前述したケース5は、電線移動空間40 内で電線50が第1プロテクタ6と一体に、シー 3と連動して移動することを許容し、電線収 空間41内にコルゲートチューブ4で覆われた 線50を収容する。

 上記キャップ60は、合成樹脂で構成され 図6に示すように、先端部61cがケース5の一端 部5aに位置する開口部101に嵌まり、かつ、後 部61bが開口部101の外側、即ち一端部5aの矢 Kに沿った外側、に位置付けられる嵌入部61 、この嵌入部61の後端部61bにヒンジを介して 連結され、先端部61cとの間にロアケース9を む板部64と、嵌入部61に連なり、ロアケース9 の外縁9cの底壁9a側の表面に重ねられて前記 縁9cに取り付けられる連設部60cと、を有して いる。

 上記嵌入部61は、上面61aと、該上面61aに 対する位置に設けられ、ケース5が床2に固定 された状態で床2上に位置付けられて該床2に 接する底面61dと、を有している。また、前 上面61aのうち、先端部61cが開口部101に嵌ま た状態においてアッパケース10の天井壁10a 底壁9a側の内表面に当接する部分を、「天井 壁当接部」と呼び、符号164を付す。また、前 記上面61aのうち、先端部61cが開口部101に嵌ま った状態において開口部101の外側に位置付け られ、ブラケット65が重ねられる部分を、「 ラケット当接部」と呼び、符号165を付す。

 また、キャップ60の嵌入部61には、上面61a から底面61d側、即ち床2側、に凹に形成され 先端部61cから後端部61bに亘って延びた溝62が 設けられている。この溝62は、内側に電線50 収容したコルゲートチューブ4を位置付けて ケース5内に収容されたコルゲートチューブ 4即ち電線50をケース5外に導出させる。また ケース5外に導出された電線50は、前述した 2側に取り付けられたECUなどの電子機器に接 されている。

 上記板部64は、先端部61c側の縁部から上 61aに向かって板状に立設した一対のロック 64a,64bを有している。これら一対のロック爪6 4a,64bは、矢印Kに直交する幅方向Hに沿って互 に間隔をあけて配置されている。これら一 のロック爪64a,64bは、それぞれ、ロアケース 9の底壁9aに互いに間隔をあけて設けられた一 対の取付孔9g(図6に1つのみ示す。)内を通され た状態で、先端部61cに互いに間隔をあけて設 けられた一対のロック受け部60a,60bに係合す 。また、板部64は、ケース5が床2に固定され 状態で、上面61aから離れた側に位置する底 64cが床2上に位置付けられて該床2に当接す 。

 上記連設部60cは、ロアケース9の外縁9cに ねられる上面160と、この上面160から幅方向H に沿って互いに間隔をあけて板状に突出した 一対の板状部161と、これら一対の板状部161の 上面160から離れた側の端部同士を連結した連 結部162と、によって角筒状に設けられた囲い 部60dを有している。この囲い部60dは、キャッ プ60が一端部5aに取り付けられると、その内 にロアケース9の取付片109を受け入れ、かつ その内表面が取付片109の外表面に密に接触 ることで外縁9cに取り付けられる。前記取 片109は、外縁9cの矢印Kに沿った端部(図6中の 二点鎖線で示す部分である。)9jから矢印Kに ってロアケース9の外側に板状に延びた部分 指す。また、外縁9cに取り付けられた囲い 60dは、アッパケース10の外縁10cの切り欠き部 110内に位置付けられる。前記切り欠き部110は 、外縁10cの乗員室の外側に位置する縁部10jか ら内縁10fに向かって当該外縁9cの一部が切り かれて設けられた部分を指す。また、連設 60cは、ケース5が床2に固定された状態で、 面160から離れた側に位置する底面163が床2上 位置付けられて該床2に当接する。

 前述した底面61d、底面64c、底面163は、特 請求の範囲に記載した「車体当接部」をな ている。

 上記キャップ70は、合成樹脂で構成され 図3などに示すように、前述した溝62が設け れていないこと以外は前述したキャップ60と 同一の構成となっている。前述した一対のキ ャップ60,70は、ケース5の端部5a,5bにそれぞれ 着されることで異物がケース5内に侵入する こと、及び、電線50がケース5外に飛び出るこ とを防止する。

 上記一対のブラケット65,75は、板金にプ ス加工が施されて得られるものであり、図3 示すように、アッパケース10の天井壁10aの 壁9a側の内表面に、溶接等により取り付けら れる一端部66,76と、床2に取り付けられる他端 部68,78と、前記一端部66,76と前記他端部68,78と の間に位置する中間部67,77と、をそれぞれ有 ている。前記他端部68,78は、床2の表面上に ねられる平坦な部分を有し、該部分にボル 12を通すための穴68a,78aが設けられた構成で る。また、前記中間部67,77は、前述したキ ップ60,70のブラケット当接部165に重ねられる 。このため、ブラケット65,75に荷重が加えら た際に、ブラケット当接部165が支えとなる で、ブラケット65,75の変形を防止すること できる。なお、これらブラケット65,75は、図 3中に示されているが、実際には、一端部66,76 が予めアッパケース10に取り付けられている

 上記規定部材90は、図3に示すように、ケ ス5の一端部5aから該ケース5の長手方向の中 央に亘って設けられている。この規定部材90 、合成樹脂等で構成され、ケース5と別体で 形成されている。また、規定部材90は、長手 向が矢印Kと平行な四角柱状の角柱部91と、 の角柱部91の底面91aから円柱状に突出した 数の円柱部92と、角柱部91の側面91bに設けら 、コルゲートチューブ4の外周に巻き付いて 該コルゲートチューブ4を固定する複数の電 固定部93と、を有している。また、本実施形 態では、前記円柱部92が3つ設けられ、前記電 線固定部93が2つ設けられている。前記角柱部 91の高さ方向の寸法は、ケース5の底壁9aから 壁10bまでの距離と等しい。また、前記「高 方向の寸法」とは、角柱部91を構成する面 うち、円柱部92が突出した底面91aからこの底 面91aに相対する上面91cまでの寸法を意味する 。前記複数の円柱部92は、角柱部91の長手方 に沿って互いに間隔をあけて設けられてい 。これら円柱部92の直径は、貫通穴9fの直径 りもわずかに小さい。さらに、規定部材90 、矢印K方向と直交する、当該規定部材90の 心を通る仮想平面に対して面対称の形状に 成されている。

 前述した規定部材90は、図4及び図5に示す ように、角柱部91の底面91aがロアケース9の底 壁9aに当接し、各円柱部92が前述した規定部 取付部51の各貫通穴9fからケース5外に突出し た状態でボルト12等によりロアケース9に固定 され、このロアケース9の底壁9aとアッパケー ス10の天井壁10aとの間に配置される。このよ に規定部材90がケース5に組み付けられ、さ にケース5が床に取り付けられた状態におい て、角柱部91の上面91cが天井壁10aに当接し、 柱部91の底面91aが底壁9aに当接し、円柱部92 貫通穴9fからケース5外に突出して該円柱部9 2の下面92aが床2に当接する。

 このような規定部材90は、前述した電線 容空間41を、電線移動空間40寄りの第1空間46 、電線移動空間40から離れた第2空間47とに 画する。これら第1空間46と第2空間47とは、 ース5の他端部5bで互いに連なっている。前 第2空間47には、コルゲートチューブ4及び電 50の床2寄りの部分が収容される。また、前 第1空間46には、前記第2空間47からケース5の 他端部5b内を通されたコルゲートチューブ4及 び電線50のシート3寄りの部分が収容される。 即ち、規定部材90は、ケース5内を区画するこ とにより、該ケース5内における電線50の配索 経路をU字状に規定する。

 上記レール11は、板金で構成され、ロア ース9と別体で設けられている。このレール1 1は、図4に示すように、平面形状が長手方向 矢印Kと平行な矩形状に形成されている。ま た、レール11は、平板状の底板部11aと、この 板部11aの幅方向(矢印Kに直交する方向)の両 から立設した一対の鉤壁11bとを有している 前記底板部11aは、レール取付部9dの平坦な 面上に重ねられ、溶接などによりこのレー 取付部9dに固定されている。前記一対の鉤壁 11bは、底板部11aの幅方向の両縁から互いに平 行に直線状に立設した後、互いに近付く方向 に底板部11aと平行に延びて、断面形状が鉤状 に形成されている。

 前述したレール11は、図4に示すように、 記スリット25と、レール11の幅方向に沿って 位置ずれした位置に配されている。また、レ ール11及びレール取付部9dは、ケース5の内側 空間をスリット25寄りの電線移動空間40と、 スリット25から離れた側の電線収容空間41と 仕切っている。さらに、レール11と、このレ ール11に相対するアッパケース10の上壁10bの 表面との間隔Dは、コルゲートチューブ4の外 径Rより狭い。

 上記複数のモールブラケット8は、それぞ れ、平板状に設けられている。これら複数の モールブラケット8は、モール取付部10dの長 方向に沿って互いに間隔をあけて、モール 付部10dの表面に取り付けられている。また モールブラケット8は、矢印Kと直交する方向 の幅がモール取付部10dの幅よりも大きく設け られており、その両端部がモール取付部10dの 両端部よりも外側に配置されている。このよ うなモールブラケット8は、モール7aの後述の 固定部20を取り付ける。

 上記一対のモール7a,7bは、それぞれ、合 樹脂で板状に構成されており、長手方向が 印Kと平行になる向きでケース5に取り付けら れている。また、これら一対のモール7a,7bは 床2の表面と平行でかつ矢印Kに対し直交す 方向に沿って互いに間隔をあけて配置され 互いの間にスリット25を位置付ける。このス リット25は、第1プロテクタ6の後述する電線 容部15が通される。即ち、一対のモール7a,7b 、互いの間に電線収容部15を位置付ける。

 また、上記一対のモール7a,7bは、図4に示 ように、ケース5に重ねられる平板状の本体 部16と、この本体部16から立設しかつ第1プロ クタ6の電線収容部15と接触する弾性変形自 な接触片17と、を一体に有している。これ 一対のモール7a,7bの接触片17は、アッパケー 10の内縁10fとロアケース9の内縁壁9bとの間 即ちスリット25、を覆って、この間に異物な どが侵入することを防止する。

 また、上記一対のモール7a,7bのうち乗員 の外側に位置する一方のモール7aは、さらに 、前述したモールブラケット8に取り付けら る固定部20を有している。この固定部20は、 体部16から立設した一対の立設部26と、この 立設部26の本体部16から離れた側の縁から互 に近付く方向に延びた一対の延在部27とを有 している。

 上記一対の立設部26は、モールブラケッ 8の幅方向(矢印Kに対し直交する方向)に沿っ 互いに間隔をあけて配され、本体部16から ッパケース10に向かって互いに平行に立設し ている。これら一対の立設部26は、互いの間 、モール取付部10dとモールブラケット8とを 位置付ける。上記一対の延在部27は、立設部2 6の前述した縁からアッパケース10の上壁10bの 表面に沿って延びている。また、前述した立 設部26と延在部27とは、矢印Kに沿って直線状 延びている。

 前述したモール7aは、図2中の一点鎖線で すように、アッパケース10に対し、矢印Kに ってスライドされることで、アッパケース1 0の矢印Kの一方の端に位置するモールブラケ ト8から他方の端に位置するモールブラケッ ト8に向かって順に、当該モールブラケット8 両端部とアッパケース10との間に延在部27が 位置付けられ、かつ、延在部27と本体部16と 間に当該モールブラケット8の両端部を位置 ける。このようにしてモール7aがアッパケ ス10則ちケース5に取り付けられる。また、 方のモール7bは、両面テープなどによりロア ケース9の内縁壁9bに取り付けられる。

 上記第1プロテクタ6は、合成樹脂で構成 れており、図1及び図4に示すように、スライ ド部13と、チューブ固定部14と、電線収容部15 とを有している。前記スライド部13は、電線 容部15から下方に突出しており、レール11内 に収容されて該レール11の長手方向に沿って ライド自在にレール11に支持されている。 ち、第1プロテクタ6は、レール11の長手方向 沿ってスライド自在に設けられている。前 チューブ固定部14は、コルゲートチューブ4 端部を固定している。前記電線収容部15は 筒状に設けられており、一端が前記チュー 固定部14に連なっている。また、電線収容部 15は、スライド部13がレール11にスライド自在 に支持されると、他端が前述したスリット25 通ってケース5よりシート3側に突出する。 の電線収容部15は、コルゲートチューブ4の 部から導出された電線50を内側に通して、該 電線50をケース5からシート3に導く。また、 線収容部15には、電線50を固定する電線固定 15aが設けられている。

 上記第2プロテクタ30は、合成樹脂で構成 れており、図1及び図4に示すように、電線 容部15から渡された電線50を内側に位置付け 第2電線収容部31と、シート3に取り付けられ るフランジ部32と、を有している。前記第2電 線収容部31には、電線50を固定する電線固定 31aが設けられている。

 また、前述した第1プロテクタ6と第2プロ クタ30のフランジ部32とには、紐19が掛け渡 れている。このため、第1プロテクタ6は、 ール11の長手方向則ち矢印Kに沿って移動自 に設けられ、かつ、前記紐19により第2プロ クタ即ちシート3から引っ張られることで、 ート3と連動して矢印Kに沿って移動可能に けられている。

 また、前述した電線配索装置1のモール7a アッパケース10則ちケース5との間には、床2 上に敷かれるマット28の端部が圧入される。 して、マット28の端部は、モール7aとアッパ ケース10とのうち少なくとも一方に固定され 。

 前述した電線配索装置1は、図7に示すよ に、床2に取り付けられて、自動車の助手席 のシート3に対して電線50を配索する。また 前記自動車の運転席側のシート3に対して電 線50を配索する電線配索装置1’は、ケース5 び規定部材90が、電線配索装置1と自動車の 方向Hに沿って線対称の形状に設計されてい 。即ち、この電線配索装置1’のケース5は 規定部材90が図7中における電線配索装置1の ース5の規定部材取付部52に取り付けられ、 して、このケース5が180度回転されたもので ある。このように、本発明では、電線配索装 置1のケース5と電線配索装置1’のケース5と 共用化されている。また規定部材90、コルゲ ートチューブ4、一対のモール7a,7b、レール11 共用化されている。

 前述した電線配索装置1と電線配索装置1 とを製造するには、前述したロール成形や 出成形などによって、シート3のスライド方 、即ち第1プロテクタ6のスライド方向、に って断面形状が一定の長尺構造物を形成し この長尺構造物を所定の長さに切断すると もに、ボルト12を通すための穴や6個の貫通 9f等を打ち抜いて、ロアケース9とアッパケ ス10とを製造する。そして、ケース5と別体 製造された規定部材90を、自動車における右 側用か左側用かに応じて、二箇所の規定部材 取付部51,52のいずれかに取り付ける。そして 自動車における右側用か左側用かに応じて の他の部品をロアケース9に取り付け、該ロ アケース9にアッパケース10を重ねて両者をボ ルト12で固定して、電線配索装置1と電線配索 装置1’とが完成する。

 本発明では、規定部材90がケース5と別体 形成されているので、ケース5の形状を、シ ート3のスライド方向に沿って断面形状が一 の筒状とすることができ、そのために、自 車の右側及び左側に設けられた複数のシー 3にそれぞれ電線50を配索する複数の電線配 装置1,1’間で、ケース5を共用化することが きる。また、該ケース5をロール成形や押出 成形等の生産性の高い加工方法によって製造 することができる。よって、電線配索装置1,1 ’のコストを低減することができるとともに 、ケース5の生産コストを低減することがで る。

 また、本発明では、ケース5内の一端部5a 他端部5bとの二箇所に、規定部材取付部51,52 が設けられているので、複数の電線配索装置 1,1’間で、それぞれのケース5に別個に規定 材取付部51,52を設ける必要がなく、そのため に、ケース5の生産コストを低減することが きる。

 また、本発明では、規定部材90が、シー 3のスライド方向と直交する、当該規定部材9 0の中心を通る仮想平面に対して面対称の形 に形成されているので、複数の電線配索装 1,1’間で、ケース5だけでなく、規定部材90 共用化することができ、そのために、電線 索装置1,1’のコストをさらに低減すること できる。

 また、前述した電線配索装置1,1’は、シ ト3の下部に設けられており、また、マット 28の下に隠れている(図4を参照。)ことから、 記自動車の乗員に、図4の矢印F方向に踏み けられる可能性がある。

 この点において、本発明では、矢印F方向 に沿ってアッパケース10に天井壁10aから底壁9 aに向かって荷重が加えられた際に、キャッ 60,60’,70,70’と規定部材90とが支えとなって 記荷重を底壁9aにかけることなく床2に伝え ので、ケース5に生じる応力が小さくなる。 よって、従来の構造のケースにプレス加工に より設けられていた剛性向上のためのビード 形状(即ちプレス加工による凹凸)を設けずと 、ロール成形や押出成形等の生産性の高い 工方法によって製造されたケース5と一対の キャップ60,60’,70,70’とを用いて、前記荷重 十分耐え得る剛性を確保することができる また、ケース5の板厚を薄くすることもでき るので、ケース5の軽量化及び材料費の削減 可能になる。また、ケース5が前記荷重によ 変形することを防止するためのボルト締め け箇所を従来のケースよりも少なくするこ ができるので、該ケースの設計自由度が制 されず、ボルト12の締め付け工数も少なく ることができる。

 さらに、ケース5が取り付けられる床2の 面に、車種によってそれぞれ形状の異なる 凸(図4及び図5の符号2aを参照。)がある場合 も、ケース5は床2との間に間隔をあけて配さ れるので、該ケース5の底壁9aを前記凹凸に合 わせて設計する必要がなく、キャップ60,60’, 70,70’の底面61d、底面64c、底面163のみを前記 凸に合わせて設計すれば良いので、ケース5 を異なる車種間で共用化することが可能とな る。

 また、前述した実施形態では、ケース5が ロアケース9とアッパケース10との2部材で構 されていたが、本発明では、ケースが1部材 構成されていても良い。

 なお、前述した実施形態は本発明の代表 な形態を示したに過ぎず、本発明は、実施 態に限定されるものではない。即ち、本発 の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実 することができる。