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Title:
WIRELESS IC DEVICE AND ELECTRONIC APPARATUS
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/011144
Kind Code:
A1
Abstract:
A wireless IC device and an electronic apparatus capable of downsizing without providing a dedicated antenna and easy to match impedance. The wireless IC device includes a wireless IC chip (5) for processing a transmission/reception signal, a printed wiring circuit board (20) having the wireless IC chip (5) mounted, a ground electrode (21) formed on the circuit board (20), and a looped electrode (22) formed on the circuit board (20) to be electrically conductive with the IC chip (5) and to electromagnetically couple with the ground electrode (21). The ground electrode (21) couples with the wireless IC chip (5) via the looped electrode (22) and transmits/receives a high frequency signal. A power supply circuit board containing a resonance circuit and/or a matching circuit may be interposed between the IC chip (5) and the looped electrode (22).

Inventors:
KATAYA TAKESHI (JP)
KATO NOBORU (JP)
ISHINO SATOSHI (JP)
IKEMOTO NOBUO (JP)
KIMURA IKUHEI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/052129
Publication Date:
January 22, 2009
Filing Date:
February 08, 2008
Export Citation:
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Assignee:
MURATA MANUFACTURING CO (JP)
KATAYA TAKESHI (JP)
KATO NOBORU (JP)
ISHINO SATOSHI (JP)
IKEMOTO NOBUO (JP)
KIMURA IKUHEI (JP)
International Classes:
H01Q1/38; G06K19/07; G06K19/077; H01Q1/50; H01Q7/00; H01Q23/00
Foreign References:
JP2003087044A2003-03-20
JP2001168628A2001-06-22
JP2002150245A2002-05-24
Attorney, Agent or Firm:
MORISHITA, Takekazu et al. (2-18 Minamihommachi 4-chome,Chuo-ku, Osaka-sh, Osaka 54, JP)
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Claims:
 送受信信号を処理する無線ICチップと、
 前記無線ICチップを実装した回路基板と、
 前記回路基板に形成されたグランド電極と、
 前記無線ICチップと結合されるとともに、前記グランド電極と結合するように前記回路基板に形成されたループ状電極と、
 を備えたことを特徴とする無線ICデバイス。
 送受信信号を処理する無線ICチップと、インダクタンス素子を含み、該インダクタンス素子が前記無線ICチップと結合されている給電回路基板とで構成された電磁結合モジュールと、
 前記電磁結合モジュールを実装した回路基板と、
 前記回路基板に形成されたグランド電極と、
 前記給電回路基板と結合されるとともに、前記グランド電極と結合するように前記回路基板に形成されたループ状電極と、
 を備えたことを特徴とする無線ICデバイス。
 前記給電回路基板に共振回路を形成したことを特徴とする請求の範囲第2項に記載の無線ICデバイス。
 前記給電回路基板に整合回路を形成したことを特徴とする請求の範囲第2項又は第3項に記載の無線ICデバイス。
 前記ループ状電極と前記グランド電極とが前記回路基板の同一主面上に形成されていることを特徴とする請求の範囲第1項ないし第4項のいずれかに記載の無線ICデバイス。
 前記ループ状電極及び前記グランド電極のうち少なくとも一方を前記回路基板の内部に形成したことを特徴とする請求の範囲第1項ないし第4項のいずれかに記載の無線ICデバイス。
 前記ループ状電極と前記グランド電極とが互いに絶縁状態で配置されていることを特徴とする請求の範囲第1項ないし第6項のいずれかに記載の無線ICデバイス。
 前記ループ状電極と前記グランド電極とが互いに電気的に導通状態で配置されていることを特徴とする請求の範囲第1項ないし第6項のいずれかに記載の無線ICデバイス。
 前記ループ状電極がインピーダンス整合機能を備えていることを特徴とする請求の範囲第1項ないし第8項のいずれかに記載の無線ICデバイス。
 前記給電回路基板の表面に、前記共振回路及び/又は前記整合回路と電磁界結合するとともに、前記ループ状電極と電気的に導通された外部電極が形成されていることを特徴とする請求の範囲第2項ないし第9項のいずれかに記載の無線ICデバイス。
 前記給電回路基板は多層基板で構成されていることを特徴とする請求の範囲第2項ないし第10項のいずれかに記載の無線ICデバイス。
 前記給電回路基板はフレキシブルな基板で構成されていることを特徴とする請求の範囲第2項ないし第10項のいずれかに記載の無線ICデバイス。
 請求の範囲第1項ないし第10項のいずれかに記載の無線ICデバイスを備えたことを特徴とする電子機器。
                                                                                
Description:
無線ICデバイス及び電子機器

 本発明は、無線ICデバイス、特に、RFID(Rad io Frequency Identification)システムに用いられる 無線ICチップを有する無線ICデバイス及び該 線ICデバイスを備えた電子機器に関する。

 近年、物品の管理システムとして、誘導 磁界を発生するリーダライタと物品や容器 どに付された所定の情報を記憶したICチッ (ICタグ、無線ICチップとも称する)とを非接 方式で通信し、情報を伝達するRFIDシステム 開発されている。

 特許文献1には、ICチップとプリント配線 路基板内に形成されたアンテナとを備えたR FIDタグが記載されている。このRFIDタグでは プリント配線回路基板内のアンテナと該基 の主面上に実装したICチップとを電気的に導 通状態で接続している。そして、アンテナを プリント配線回路基板内に配置することによ り、RFIDタグを小型化している。

 しかしながら、このRFIDタグでは、専用のア ンテナを設けているため、アンテナ作製工程 が必要でコストが上昇し、かつ、設置スペー スも必要で大型化する。特に、特許文献1の 2に描かれているように、アンテナをミアン 状にすると、複数層にわたって内層電極を 工する必要があり、作製工程が長くなる。 た、ICチップとアンテナとのインピーダン を整合するための整合部が必要となり、そ 整合部をアンテナとICチップとの接続部に設 けるとアンテナ形状が大きくなり、ICチップ 変更するとアンテナ形状なども変更する必 がある。

特表平11-515094号公報

 そこで、本発明の目的は、専用のアンテ を設けることなく、小型化を達成でき、イ ピーダンスの整合も容易な無線ICデバイス び該無線ICデバイスを備えた電子機器を提供 することにある。

 前記目的を達成するため、第1の発明に係る 無線ICデバイスは、
 送受信信号を処理する無線ICチップと、
 前記無線ICチップを実装した回路基板と、
 前記回路基板に形成されたグランド電極と
 前記無線ICチップと結合されるとともに、 記グランド電極と結合するように前記回路 板に形成されたループ状電極と、
 を備えたことを特徴とする。

 第2の発明に係る無線ICデバイスは、
 送受信信号を処理する無線ICチップと、イ ダクタンス素子を含み、該インダクタンス 子が前記無線ICチップと結合されている給電 回路基板とで構成された電磁結合モジュール と、
 前記電磁結合モジュールを実装した回路基 と、
 前記回路基板に形成されたグランド電極と
 前記給電回路基板と結合されるとともに、 記グランド電極と結合するように前記回路 板に形成されたループ状電極と、
 を備えたことを特徴とする。

 第1及び第2の発明に係る無線ICデバイスに おいては、無線ICチップ又は給電回路基板と ランド電極とがループ状電極を介して結合 れ、グランド電極が無線ICチップの放射板( ンテナ)として機能する。即ち、グランド電 極で受信された信号によってループ状電極を 介して無線ICチップが動作され、該無線ICチ プからの応答信号がループ状電極を介して ランド電極から外部に放射される。従って 必ずしも専用のアンテナを作製する必要が く、それを設置するスペースも必要としな 。また、ループ状電極にて無線ICチップとグ ランド電極とのインピーダンスを整合させる ことができ、必ずしも別途整合部を設ける必 要がなく、無線ICチップとグランド電極との 号伝達効率が向上する。

 第2の発明に係る無線ICデバイスにおいて 、無線ICチップとループ状電極との間に給 回路基板が介在されている。この給電回路 板はインダクタンス素子を有する共振回路 び/又は整合回路を含むもので、共振回路及 /又は整合回路によって使用周波数が実質的 に設定され、RFIDシステムの使用周波数に応 て無線ICチップを変更した場合、共振回路及 び/又は整合回路の設計を変更するだけでよ 、放射板(グランド電極)の形状やサイズ、配 置、あるいは、ループ状電極とグランド電極 又は給電回路基板との結合状態まで変更する 必要はない。また、共振回路及び/又は整合 路は無線ICチップとグランド電極とのインピ ーダンス整合機能をも備えることができ、無 線ICチップとグランド電極との信号伝達効率 向上させることができる。

 なお、無線ICチップは、本無線ICデバイス が取り付けられる物品に関する各種情報がメ モリされている以外に、情報が書き換え可能 であってもよく、RFIDシステム以外の情報処 機能を有していてもよい。

 本発明によれば、回路基板に既設のグラ ド電極をアンテナとして利用することがで 、必ずしも別部品としてアンテナを配置す 必要がなくなり、無線ICデバイスないし該 バイスを搭載した機器を小型化することが きる。また、ループ状電極及び/又は給電回 基板に含まれる共振回路及び/又は整合回路 にインピーダンス整合機能をもたすことがで き、必ずしも別途整合部を設ける必要はない 。

本発明に係る無線ICデバイスの第1実施 を示し、(A)は平面図、(B)は長辺方向断面図 ある。 無線ICチップを示す斜視図である。 本発明に係る無線ICデバイスの第2実施 を示し、(A)は平面図、(B)は長辺方向断面図 ある。 本発明に係る無線ICデバイスの第3実施 を示し、(A)は平面図、(B)は長辺方向断面図 (C)は短辺方向断面図である。 本発明に係る無線ICデバイスの第4実施 を示し、(A)は平面図、(B)は長辺方向断面図 ある。 本発明に係る無線ICデバイスの第5実施 を示し、(A)は平面図、(B)は長辺方向断面図 (C)は短辺方向断面図である。 本発明に係る無線ICデバイスの第6実施 を示し、(A)は平面図、(B)は長辺方向断面図 ある。 本発明に係る無線ICデバイスの第7実施 を示し、(A)は平面図、(B)は長辺方向断面図 ある。 共振回路の第1例を内蔵した給電回路基 板を示す分解斜視図である。 共振回路の第2例を設けた給電回路基 を示す平面図である。 本発明に係る電子機器の一実施例であ る携帯電話を示す斜視図である。 前記携帯電話に内蔵されているプリン ト配線回路基板を示す説明図である。

 以下、本発明に係る無線ICデバイス及び 子機器の実施例について添付図面を参照し 説明する。なお、各図において、共通する 品、部分は同じ符号を付し、重複する説明 省略する。

 (第1実施例、図1及び図2参照)
 図1に本発明に係る無線ICデバイスの第1実施 例を示す。この無線ICデバイスは、所定周波 の送受信信号を処理する無線ICチップ5と、 無線ICチップ5を実装したプリント配線回路 板20と、該回路基板20に形成されたグランド 電極21及びループ状電極22とで構成されてい 。グランド電極21及びループ状電極22は、そ ぞれプリント配線回路基板20の主面上に導 ペーストの塗布や、回路基板20上に設けた金 属箔をエッチングすることなどで設けられて いる。

 無線ICチップ5は、クロック回路、ロジッ 回路、メモリ回路などを含み、必要な情報 メモリされており、図2に示すように、裏面 に入出力端子電極6,6及び実装用端子電極7,7が 設けられている。入出力端子電極6,6がループ 状電極22の両端に設けた接続用電極22a,22bに金 属バンプ8にて電気的に接続されている。ま 、回路基板20上には一対の接続用電極22c,22d 設けられ、無線ICチップ5の端子電極7,7がこ 接続用電極22c,22dに金属バンプ8を介して電気 的に接続されている。

 ループ状電極22はグランド電極21のエッジ 部に対して水平方向に近接して設けられ、こ の両者は電界により結合している。即ち、ル ープ状電極22をグランド電極と同一面上で近 させることで、ループ状電極22から垂直方 にループ状の磁界H(図1(A)の点線参照)が発生 、その磁界Hがグランド電極21に対して垂直 交わることによってグランド電極21のエッ 部にループ状の電界E(図1(A)の一点鎖線参照) 励振される。このループ状電界Eによりさら にループ状磁界Hが誘起されることにより、 ープ状電界Eとループ状磁界Hとがグランド電 極21の全面に広がっていき、高周波信号を空 に放射する。このようにグランド電極21と ープ状電極22とを同一主面上に近接して、か つ、絶縁状態で配置することによって、両者 を確実に電磁界結合させることができ、放射 特性が向上する。

 以上のごとくループ状電極22がグランド 極21と電磁界により結合することにより、リ ーダライタから放射されてグランド電極21で 信された高周波信号がループ状電極22を介 て無線ICチップ5に供給され、無線ICチップ5 動作する。一方、無線ICチップ5からの応答 号がループ状電極22を介してグランド電極21 伝達され、グランド電極21からリーダライ に放射される。

 グランド電極21は本無線ICデバイスが収容 される電子機器のプリント配線回路基板20に 設のものを利用してもよい。あるいは、電 機器に搭載されている他の電子部品のグラ ド電極として使用されるものである。従っ 、この無線ICデバイスにおいては、専用の ンテナを作製する必要がなく、それを設置 るスペースも必要としない。しかも、グラ ド電極21は大きなサイズで形成されているた め、放射利得が向上する。

 また、ループ状電極22は、その長さ、電 幅及びグランド電極21との間隔などを調整す ることで、無線ICチップ5とグランド電極21と インピーダンスの整合をとることができる

 (第2実施例、図3参照)
 図3に本発明に係る無線ICデバイスの第2実施 例を示す。この無線ICデバイスは、基本的に 前記第1実施例と同様の構成からなり、グラ ンド電極21及びループ状電極22をプリント配 回路基板20の裏面に形成したものである。回 路基板20の表面には接続用電極24a~24dが形成さ れており、ループ状電極22の両端部とは接続 電極24a,24bがビアホール導体23を介して電気 に接続されている。接続用電極24a~24dは図1 示した接続用電極22a~22dに相当するもので、 線ICチップ5の端子電極6,6,7,7(図2参照)に金属 バンプ8を介して電気的に接続されている。

 グランド電極21とループ状電極22との結合 状態は前記第1実施例と同様であり、本第2実 例の作用効果は第1実施例と同様である。特 に、回路基板20の表面に他の電子部品を実装 るスペースを大きく設定できる。

 (第3実施例、図4参照)
 図4に本発明に係る無線ICデバイスの第3実施 例を示す。この無線ICデバイスは、ループ状 極25をプリント配線回路基板20の表面に設け た接続用電極25a,25bとビアホール導体28,28と内 部電極29とで形成したものである。このルー 状電極25は回路基板20の裏面に設けたグラン ド電極21と電界結合している。接続用電極25a, 25bと接続用電極25c,25dとが無線ICチップ5の端 電極6,6,7,7(図2参照)と金属バンプ8を介して電 気的に接続されている。

 ループ状電極25はグランド電極21に対して 垂直方向に近接して設けられ、この両者は電 界により結合している。即ち、ループ状電極 25からは磁束がグランド電極21の面付近に発 し、グランド電極21からはその磁界と直交す る電界が発生する。これにより、グランド電 極21に電界ループが励振され、この電界ルー により発生した磁界ループとがグランド電 21の全面に広がっていき、高周波信号を空 に放射する。このようにグランド電極21に対 してループ状電極25を垂直方向に近接して、 つ、絶縁状態で配置することにより、ルー 状電極25の配置(即ち、無線ICチップ5の配置) の自由度が大きくなる。

 本第3実施例の動作は前記第1実施例と基 的に同様であり、その作用効果も第1実施例 説明したとおりである。特に、ループ状電 25をプリント配線回路基板20の内部に形成す ることにより、外部からの磁界の侵入による 妨害などが減少する。グランド電極21を回路 板20の内部に形成してもよい。この場合に 、回路基板20の表裏面に大きな空きスペース ができるので、他の配線を形成したり、電子 部品を実装することにより集積密度を高める ことができる。

 (第4実施例、図5参照)
 図5に本発明に係る無線ICデバイスの第4実施 例を示す。この無線ICデバイスは、プリント 線回路基板20の表面に設けたグランド電極21 の一側部に切欠き21aを形成することによりル ープ状電極31を設けたもので、接続用電極31a 31bが無線ICチップ5の入出力端子電極6,6(図2 照)と金属バンプ8を介して電気的に接続され ている。また、回路基板20の表面に形成した 続用電極31c,31dが無線ICチップ5の実装用端子 電極7,7と金属バンプ8を介して電気的に接続 れている。

 本第4実施例において、ループ状電極31は ランド電極21と電気的に導通状態で結合し このループ状電極31が介在することで無線IC ップ5とグランド電極21とが結合する。第4実 施例の動作は前記第1実施例と基本的に同様 あり、その作用効果も第1実施例で説明した おりである。

 (第5実施例、図6参照)
 図6に本発明に係る無線ICデバイスの第5実施 例を示す。この無線ICデバイスは、基本的に 前記第4実施例と同様に、グランド電極21と ープ状電極32とを電気的に導通状態で結合 せたものである。詳しくは、ループ状電極32 は、プリント配線回路基板20の表面に設けた 続用電極33a,33bとビアホール導体34,34とで形 されている。グランド電極21は回路基板20の 裏面に形成されており、ビアホール導体34,34 上端が接続用電極33a,33bと電気的に接続され 、下端がグランド電極21と電気的に接続され いる。そして、接続用電極33a,33bと接続用電 極33c,33dとが無線ICチップ5の端子電極6,6,7,7(図 2参照)と金属バンプ8を介して電気的に接続さ れている。

 本第5実施例において、ループ状電極32は ランド電極21と電気的に導通状態で結合し このループ状電極32が介在することで無線IC ップ5とグランド電極21とが結合する。第5実 施例の動作は前記第1実施例と基本的に同様 あり、その作用効果も第1実施例で説明した おりである。

 (第6実施例、図7参照)
 図7に本発明に係る無線ICデバイスの第6実施 例を示す。この無線ICデバイスは、無線ICチ プ5を給電回路基板10に搭載して電磁結合モ ュール1を構成し、該電磁結合モジュール1を プリント配線回路基板20に設けたループ状電 35に電気的に接続したものである。ループ 電極35は、前記第1実施例で示したループ状 極22と同様に、回路基板20の表面に設けたグ ンド電極21に近接して配置され、グランド 極21と磁界により結合している。

 無線ICチップ5は、図2に示した入出力端子 電極6,6が給電回路基板10の表面に設けた電極1 2a,12b(図9及び図10参照)に金属バンプ8を介して 電気的に接続され、実装用端子電極7,7が電極 12c,12dに金属バンプ8を介して電気的に接続さ ている。さらに、給電回路基板10の表面と 線ICチップ5の裏面との間には両者の接合強 を向上させる効果も有する保護膜9が設けら ている。

 給電回路基板10は、インダクタンス素子 有する共振回路(図7では省略)を内蔵したも で、裏面には外部電極19a,19b(図9及び図10参照 )が設けられ、表面には接続用電極12a~12d(図9 び図10参照)が形成されている。外部電極19a,1 9bは基板10に内蔵された共振回路と電磁界結 し、ループ状電極35の接続用電極35a,35bとは 示しない導電性接着剤を介して電気的に導 状態で接続されている。なお、この電気的 接続には半田などを用いてもよい。

 即ち、給電回路基板10には所定の共振周 数を有する共振回路が内蔵されており、無 ICチップ5から発信された所定の周波数を有 る送信信号を外部電極19a,19b及びループ状電 35を介してグランド電極21に伝達し、かつ、 グランド電極21で受けた信号から所定の周波 を有する受信信号を選択し、無線ICチップ5 供給する。それゆえ、この無線ICデバイス 、グランド電極21で受信された信号によって 無線ICチップ5が動作され、該無線ICチップ5か らの応答信号がグランド電極21から外部に放 される。

 前記電磁結合モジュール1にあっては、給 電回路基板10の裏面に設けた外部電極19a,19bが 、基板10に内蔵された共振回路と電磁界結合 るとともに、アンテナとして機能するグラ ド電極21と電界結合しているループ状電極35 と電気的に導通している。電磁結合モジュー ル1としては比較的サイズの大きいアンテナ 子を別部品として搭載する必要はなく、小 に構成できる。しかも、給電回路基板10も小 型化されているので、無線ICチップ5はこのよ うな小型の給電回路基板10に搭載すればよく 従来から広く使用されているIC実装機など 用いることができ、実装コストが低減する また、使用周波数帯を変更するに際しては 共振回路の設計を変更するだけでよい。

 なお、給電回路基板10内に形成される素 としては、インダクタンス素子のみでもよ 。インダクタンス素子は無線ICチップ5と放 板(グランド電極21)とのインピーダンス整合 能を有している。

 (第7実施例、図8参照)
 図8に本発明に係る無線ICデバイスの第7実施 例を示す。この無線ICデバイスは、前記第6実 施例と同様に、無線ICチップ5を給電回路基板 10に搭載して電磁結合モジュール1を構成し、 該電磁結合モジュール1をプリント配線回路 板20に設けたループ状電極36に電気的に接続 たものである。ループ状電極36は、前記第4 施例で示したループ状電極31と同様に、グ ンド電極21の一側部に切欠き21aを形成するこ とによりループ状電極としたもので、接続用 電極36a,36bが給電回路基板10の裏面に設けた外 部電極19a,19bと図示しない導電性接着剤を介 て電気的に導通状態で接続されている。な 、本第7実施例における給電回路基板10の構 、作用は前記第6実施例と同様であり、ルー 状電極36の作用は前記第4実施例と同様であ 。

 (共振回路の第1例、図9参照)
 給電回路基板10に内蔵された共振回路の第1 を図9に示す。この給電回路基板10は、誘電 からなるセラミックシート11A~11Hを積層、圧 着、焼成したもので、シート11Aには接続用電 極12a,12bと電極12c,12dとビアホール導体13a,13bが 形成され、シート11Bにはキャパシタ電極18aと 導体パターン15a,15bとビアホール導体13c~13eが 成され、シート11Cにはキャパシタ電極18bと アホール導体13d~13fが形成されている。さら に、シート11Dには導体パターン16a,16bとビア ール導体13e,13f,14a,14b,14dが形成され、シート1 1Eには導体パターン16a,16bとビアホール導体13e ,13f,14a,14c,14eが形成され、シート11Fにはキャ シタ電極17と導体パターン16a,16bとビアホー 導体13e,13f,14f,14gが形成され、シート11Gには 体パターン16a,16bとビアホール導体13e,13f,14f,1 4gが形成され、シート11Hには導体パターン16a, 16bとビアホール導体13fが形成されている。

 以上のシート11A~11Hを積層することにより 、ビアホール導体14c,14d,14gにて螺旋状に接続 れた導体パターン16aにてインダクタンス素 L1が構成され、ビアホール導体14b,14e,14fにて 螺旋状に接続された導体パターン16bにてイン ダクタンス素子L2が構成され、キャパシタ電 18a,18bにてキャパシタンス素子C1が構成され キャパシタ電極18b,17にてキャパシタンス素 C2が構成される。

 インダクタンス素子L1の一端はビアホー 導体13d、導体パターン15a、ビアホール導体13 cを介してキャパシタ電極18bに接続され、イ ダクタンス素子L2の一端はビアホール導体14a を介してキャパシタ電極17に接続される。ま 、インダクタンス素子L1,L2の他端は、シー 11H上で一つにまとめられ、ビアホール導体13 e、導体パターン15b、ビアホール導体13aを介 て接続用電極12aに接続されている。さらに キャパシタ電極18aはビアホール導体13bを介 て接続用電極12bに電気的に接続されている

 そして、接続用電極12a,12bが金属バンプ8 介して無線ICチップ5の端子電極6,6と電気的 接続される。電極12c,12dは無線ICチップ5の端 電極7,7に接続される。

 また、給電回路基板10の裏面には外部電 19a,19bが導体ペーストの塗布などで設けられ 外部電極19aはインダクタンス素子L(L1,L2)と 界により結合し、外部電極19bはビアホール 体13fを介してキャパシタ電極18bに電気的に 続される。外部電極19a,19bはループ状電極35 は36の接続用電極35a,35b又は36a,36bに電気的に 続されることは前述のとおりである。

 なお、この共振回路において、インダク ンス素子L1,L2は2本の導体パターン16a,16bを並 列に配置した構造としている。2本の導体パ ーン16a,16bはそれぞれ線路長が異なっており 異なる共振周波数とすることができ、無線I Cデバイスを広帯域化できる。

 なお、各セラミックシート11A~11Hは磁性体 のセラミック材料からなるシートであっても よく、給電回路基板10は従来から用いられて るシート積層法、厚膜印刷法などの多層基 の製作工程により容易に得ることができる

 また、前記シート11A~11Hを、例えば、ポリ イミドや液晶ポリマなどの誘電体からなるフ レキシブルなシートとして形成し、該シート 上に厚膜形成法などで電極や導体を形成し、 それらのシートを積層して熱圧着などで積層 体とし、インダクタンス素子L1,L2やキャパシ ンス素子C1,C2を内蔵させてもよい。

 前記給電回路基板10において、インダク ンス素子L1,L2とキャパシタンス素子C1,C2とは 面透視で異なる位置に設けられ、インダク ンス素子L1,L2により外部電極19aと磁界的に 合し、外部電極19bはキャパシタンス素子C1を 構成する一方の電極となっている。

 従って、給電回路基板10上に前記無線ICチ ップ5を搭載した電磁結合モジュール1は、図 しないリーダライタから放射される高周波 号(例えば、UHF周波数帯)をグランド電極21で 受信し、ループ状電極35又は36を介して外部 極19a,19bと磁界結合及び電界結合している共 回路を共振させ、所定の周波数帯の受信信 のみを無線ICチップ5に供給する。一方、こ 受信信号から所定のエネルギーを取り出し このエネルギーを駆動源として無線ICチッ 5にメモリされている情報を、共振回路にて 定の周波数に整合させた後、外部電極19a,19b 及びループ状電極35又は36を介してグランド 極21に伝え、該グランド電極21からリーダラ タに送信、転送する。

 給電回路基板10においては、インダクタ ス素子L1,L2とキャパシタンス素子C1,C2で構成 れた共振回路にて共振周波数特性が決定さ る。グランド電極21から放射される信号の 振周波数は、共振回路の自己共振周波数に って実質的に決まる。

 ところで、共振回路は無線ICチップ5のイ ピーダンスとグランド電極21のインピーダ スを整合させるためのマッチング回路を兼 ている。給電回路基板10は、インダクタンス 素子やキャパシタンス素子で構成された共振 回路とは別に設けられたマッチング回路を備 えていてもよい(この意味で、共振回路を整 回路とも称する)。共振回路にマッチング回 の機能をも付加しようとすると、共振回路 設計が複雑になる傾向がある。共振回路と 別にマッチング回路を設ければ、共振回路 マッチング回路をそれぞれ独立して設計で る。なお、前記ループ状電極35,36はインピ ダンス整合機能や共振回路としての機能を えていてもよい。その場合、ループ状電極 形状や放射板となるグランド電極のサイズ ども考慮して給電回路基板10内の共振回路( 合回路)の設計を行うことにより、放射特性 向上させることができる。

 (共振回路の第2例、図10参照)
 給電回路基板40に設けた共振回路の第2例を 図10に示す。この給電回路基板40は、フレキ シブルなPETフィルムなどからなり、基板40上 、インダクタ素子Lを構成する螺旋形状の導 体パターン42と、キャパシタンス素子Cを構成 するキャパシタ電極43とを形成したものであ 。導体パターン42及びキャパシタ電極43から 引き出された電極12a,12bは無線ICチップ5の端 電極6,6と電気的に接続される。また、基板40 上に形成された電極12c,12dは無線ICチップ5の 子電極7,7に電気的に接続される。

 給電回路基板40ではインダクタンス素子L キャパシタンス素子Cとで共振回路を構成し 、それぞれに対向する前記電極35a,35b又は前 電極36a,36bとの間で磁界結合及び電界結合し 所定周波数の高周波信号を送受信する点は 記第1例と同様である。特に、第2例では給 回路基板40がフレキシブルなフィルムから構 成されているため、電磁結合モジュール1が 背化される。また、インダクタンス素子Lに しては、導体パターン42の線幅や線間隔を 更することでインダクタンス値を変更し、 振周波数を微調整することができる。

 なお、本第2例においても、インダクタン ス素子Lは2本の導体パターン42を螺旋形状に 置し、螺旋中心部において2本の導体パター 42を接続している。これらの2本の導体パタ ン42はそれぞれ異なるインダクタンス値L1,L2 を有しており、それぞれの共振周波数を異な る値に設定することができ、前記第1例と同 に無線ICデバイスの使用周波数帯を広帯域化 することができる。

 (電子機器、図11及び図12参照)
 次に、本発明に係る電子機器の一実施例と て携帯電話を説明する。図11に示す携帯電 50は、複数の周波数に対応しており、地上波 デジタル信号、GPS信号、WiFi信号、CDMAやGSMな の通信用信号が入力される。

 筐体51内には、図12に示すように、プリン ト配線回路基板20が設置されている。このプ ント配線回路基板20には、無線通信用回路60 と電磁結合モジュール1とが配置されている 無線通信用回路60は、IC61と回路基板20に内蔵 されたバラン62とBPF63とコンデンサ64とで構成 されている。無線ICチップ5を搭載した給電回 路基板10は、プリント配線回路基板20上に設 たグランド電極21と結合しているループ状電 極(第6実施例では符号35参照、第7実施例では 号36参照)上に搭載され、無線ICデバイスを 成している。

 (他の実施例)
 なお、本発明に係る無線ICデバイス及び電 機器は前記実施例に限定するものではなく その要旨の範囲内で種々に変更することが きる。

 例えば、共振回路は様々な構成のものを 用できることは勿論である。また、前記実 例に示した外部電極や給電回路基板の材料 あくまで例示であり、必要な特性を有する 料であれば、任意のものを使用することが きる。

 無線ICチップを給電回路基板に実装する に、金属バンプ以外の処理を用いてもよい また、無線ICチップの電極と給電回路基板の 接続用電極との間に誘電体を配置して該両電 極を容量結合しても構わない。さらに、無線 ICチップとループ状電極と、あるいは、給電 路基板とループ状電極とを容量結合しても わない。

 また、電磁結合モジュールが実装される 器は、携帯電話などの無線通信機器に限ら 、グランド電極を有する回路基板を備えた 々の機器(例えば、テレビや冷蔵庫などの家 電製品)であってもよい。

 以上のように、本発明は、無線ICチップ 有する無線ICデバイス及び該無線ICデバイス 備えた電子機器に有用であり、特に、専用 アンテナを設けることなく、小型化を達成 き、インピーダンスの整合も容易である点 優れている。