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Patent Searching and Data


Title:
WIRELESS IC DEVICE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/136220
Kind Code:
A1
Abstract:
Provided is a wireless IC device wherein the size of a radiation plate and radiation characteristics can be determined irrespective of impedance of the wireless IC chip. The wireless IC device is composed of a wireless IC chip (5) which processes transmission/reception signals; a matching inductance element (20) and a planar electrode (25) formed on the front surface of a feed circuit board (10) composed of a flexible dielectric material; and a loop-like radiation plate (30) formed on the rear surface of the feed circuit board (10). The both end sections (30a, 30b) of the radiation plate (30) are electromagnetically coupled with a resonant circuit which includes an inductance element (L1). The wireless IC chip (5) is operated by a signal received by the radiation plate (30), and a response signal transmitted from the wireless IC chip (5) is radiated to the external from the radiation plate (30).

Inventors:
KATO NOBORU (JP)
DOKAI YUYA (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/055567
Publication Date:
November 13, 2008
Filing Date:
March 25, 2008
Export Citation:
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Assignee:
MURATA MANUFACTURING CO (JP)
KATO NOBORU (JP)
DOKAI YUYA (JP)
International Classes:
H01Q1/50; G06K19/07; G06K19/077; H01Q7/00
Domestic Patent References:
WO1998040930A11998-09-17
Foreign References:
JPH10293828A1998-11-04
JP2001168628A2001-06-22
JP2002150245A2002-05-24
JP2004336250A2004-11-25
JP2004040597A2004-02-05
JP2000349680A2000-12-15
JP2001514777A2001-09-11
JPH11149536A1999-06-02
JP2004503125A2004-01-29
JP2000222540A2000-08-11
JP2003331246A2003-11-21
US20070052613A12007-03-08
US20060043198A12006-03-02
EP2012258A12009-01-07
JPH10293828A1998-11-04
JP2001168628A2001-06-22
JP2002150245A2002-05-24
Other References:
See also references of EP 2141769A4
Attorney, Agent or Firm:
MORISHITA, Takekazu et al. (2-18 Minamihommachi 4-chome, Chuo-k, Osaka-shi Osaka 54, JP)
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Claims:
 送受信信号を処理する無線ICチップと、
 整合用インダクタンス素子を含む共振回路を備えた給電回路基板と、
 前記給電回路基板上に前記共振回路と電気的に絶縁するように形成した放射板と、を備え、
 前記無線ICチップを前記共振回路と結合するように前記給電回路基板上に搭載して電磁結合モジュールを構成し、
 前記放射板の両端は前記共振回路と電磁界結合しており、
 前記放射板で受信された信号によって前記無線ICチップが動作され、該無線ICチップからの応答信号が前記放射板から外部に放射されること、
 を特徴とする無線ICデバイス。
 前記放射板の両端が近接して配置されていることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の無線ICデバイス。
 前記放射板が帯状であることを特徴とする請求の範囲第1項又は第2項に記載の無線ICデバイス。
 前記整合用インダクタンス素子に対向して配置され、前記放射板と電気的に導通している第1の平面電極を備えたこと、を特徴とする請求の範囲第1項ないし第3項のいずれかに記載の無線ICデバイス。
 前記第1の平面電極は前記放射板の一端として形成されていることを特徴とする請求の範囲第4項に記載の無線ICデバイス。
 前記第1の平面電極は前記整合用インダクタンス素子と前記放射板の一端との間に配置され、接続部を介して放射板と電気的に導通していること、を特徴とする請求の範囲第4項に記載の無線ICデバイス。
 前記第1の平面電極はその面積が前記整合用インダクタンス素子の占有面積よりも大きくなるように形成されていることを特徴とする請求の範囲第4項ないし第6項のいずれかに記載の無線ICデバイス。
 前記無線ICチップと前記放射板との間に配置された第2の平面電極を備えたことを特徴とする請求の範囲第4項ないし第7項のいずれかに記載の無線ICデバイス。
 前記無線ICチップと前記放射板との間に配置された第2の平面電極を備え、
 前記放射板の一端が前記整合用インダクタンス素子と対向し、他端が前記第2の平面電極と対向するように配置されていること、
 を特徴とする請求の範囲第1項ないし第7項のいずれかに記載の無線ICデバイス。
 前記整合用インダクタンス素子と前記第2の平面電極とは、前記給電回路基板の一方主面からみたときに、異なる位置に配置されていること、を特徴とする請求の範囲第9項に記載の無線ICデバイス。
 前記整合用インダクタンス素子の共振周波数と無線ICデバイスの使用周波数よりも放射板の共振周波数が高いことを特徴とする請求の範囲第1項ないし第10項のいずれかに記載の無線ICデバイス。
 無線ICデバイスの使用周波数は前記共振回路の共振周波数に実質的に相当することを特徴とする請求の範囲第1項ないし第11項のいずれかに記載の無線ICデバイス。
 前記放射板がループ形状であることを特徴とする請求の範囲第1項ないし第12項のいずれかに記載の無線ICデバイス。
 前記放射板が螺旋形状であることを特徴とする請求の範囲第1項ないし第12項のいずれかに記載の無線ICデバイス。
 前記給電回路基板が前記整合用インダクタンス素子と前記放射板とを内蔵した多層基板からなることを特徴とする請求の範囲第1項ないし第14項のいずれかに記載の無線ICデバイス。
 前記給電回路基板がフレキシブルな基板からなることを特徴とする請求の範囲第1項ないし第14項のいずれかに記載の無線ICデバイス。
Description:
無線ICデバイス

 本発明は、無線ICデバイス、特に、RFID(Rad io Frequency Identification)システムに用いられる 無線ICチップを有する無線ICデバイスに関す 。

 近年、物品の管理システムとして、誘導 磁界を発生するリーダライタと物品や容器 どに付された所定の情報を記憶したICチッ (ICタグ、無線ICチップとも称する)とを非接 方式で通信し、情報を伝達するRFIDシステム 開発されている。ICチップを搭載した無線IC デバイスとしては、従来、特許文献1に記載 非接触IC媒体用モジュールが知られている。

 この非接触IC媒体用モジュールは、LSIと ープアンテナとキャパシタンス素子とを組 合わせたものであり、ループアンテナの線 が持つインダクタンスとキャパシタンス素 の容量により共振回路を構成し、ループア テナとLSIとの間のインピーダンス整合を行 ている。

 しかしながら、この非接触IC媒体用モジュ ルでは、LSIとのインピーダンス整合に必要 インダクタンス値を得るために、ループア テナの長さを調整する必要があった。その め、使用するLSIの入力インピーダンスによ てループアンテナの長さが変化し、モジュ ル自体の大きさやアンテナ放射特性が変化 るという問題点を有していた。

特開2003-331246号公報

 そこで、本発明の目的は、無線ICチップ インピーダンスに関係なく放射板の大きさ 放射特性を決めることのできる無線ICデバイ スを提供することにある。

 以上の目的を達成するため、本発明の一形 である無線ICデバイスは、
 送受信信号を処理する無線ICチップと、
 整合用インダクタンス素子を含む共振回路 備えた給電回路基板と、
 前記給電回路基板上に前記共振回路と電気 に絶縁するように形成した放射板と、を備 、
 前記無線ICチップを前記共振回路と結合す ように前記給電回路基板上に搭載して電磁 合モジュールを構成し、
 前記放射板の両端は前記共振回路と電磁界 合しており、
 前記放射板で受信された信号によって前記 線ICチップが動作され、該無線ICチップから の応答信号が前記放射板から外部に放射され ること、
 を特徴とする。

 前記無線ICデバイスにおいては、放射板 両端が整合用インダクタンス素子を含む共 回路と電磁界的に結合しているため、整合 インダクタンス素子のインダクタンスと該 子の配線電極間の容量とにより、無線ICチッ プと放射板とのインピーダンス整合が行われ る。これにて、無線ICチップのインピーダン に関係なく、所定の放射特性が得られるよ に放射板の大きさや形状を設定することが きる。

 本発明によれば、整合用インダクタンス素 のインダクタンスと該素子の配線電極間の 量とにより、無線ICチップと放射板とのイ ピーダンス整合が行われ、無線ICチップのイ ンピーダンスに関係なく、所定の放射特性が 得られるように放射板の大きさや形状を設定 することができる。

本発明に係る無線ICデバイスの第1実施 を示す斜視図である。 図1のII-II拡大断面図である。 本発明に係る無線ICデバイスの第2実施 を示す斜視図である。 第2実施例の給電回路基板を示す分解斜 視図である。 第2実施例の使用状態を示す斜視図であ る。 本発明に係る無線ICデバイスの等価回 の第1例を示す回路図である。 等価回路の第1例の反射特性を示すグラ フである。 本発明に係る無線ICデバイスの等価回 の第2例を示す回路図である。 等価回路の第2例の反射特性を示すグラ フである。 本発明に係る無線ICデバイスの等価回 の第3例を示す回路図である。 等価回路の第3例の反射特性を示すグ フである。

 以下、本発明に係る無線ICデバイスの実 例について添付図面を参照して説明する。 お、各図において、共通する部品、部分は じ符号を付し、重複する説明は省略する。

 (第1実施例、図1及び図2参照)
 図1及び図2に本発明に係る無線ICデバイスの 第1実施例を示す。この無線ICデバイスは、所 定周波数の送受信信号を処理する無線ICチッ 5と、フレキシブルな誘電体(例えば、PETフ ルム)からなる給電回路基板10の表面に形成 たインダクタンス素子20(L1)と平面電極25(第2 平面電極と称する)と、給電回路基板10の裏 に形成した放射板30とで構成されている。

 放射板30は、両端部30a,30bが対向するルー 状をなして第2のインダクタンス素子L2を構 し、給電回路基板10の裏面に、アルミ箔、 箔などの導電材からなる金属薄板を貼着し り、Al、Cu、Agなどの導電性ペーストや金属 っきにより設けたものである。

 インダクタンス素子20は配線電極を螺旋 に形成したもので、螺旋状の中央端部は配 21を介して平面電極25に電気的に接続され、 旋状の外側端部は接続用電極35aに電気的に 続されている。また、インダクタンス素子2 0は放射板30の一端部30a(第1の平面電極と称す )と対向している。

 平面電極25は、給電回路基板10の表面に、 金属薄板を貼着したり、導電性ペーストや金 属めっきにより設けたものであり、放射板30 他端部30bと対向する位置に配置されている また、平面電極25は接続用電極35bに電気的 接続されている。

 接続用電極35a,35bは無線ICチップ5の入出力 端子(図示せず)に電気的に接続され、電気的 開放されている接続用電極35c,35dは無線ICチ プ5のグランド端子(図示せず)に電気的に接 される。この接続は金属バンプなどを用い 行われる。無線ICチップ5は、クロック回路 ロジック回路、メモリ回路などを含み、必 な情報がメモリされている。メモリ回路は 報を書き換え可能であってもよい。

 以上のごとく無線ICチップ5を搭載した給 回路基板10を電磁結合モジュール1と称する

 この電磁結合モジュール1は、インダクタ ンス素子20と放射板30の一端部30aとが対向し 磁界的に結合し、平面電極25と放射板30の他 部30bとが対向して電界的に(容量)結合して る。

 なお、放射板30の両端部30a,30bにおける結 は、それぞれ、磁界や電界を介してのいず の結合であってもよい。本発明において、 電磁界結合」とは、電界及び/又は磁界を介 しての結合を意味する。

 以上の構成からなる無線ICデバイスにお ては、帯状の放射板30の両端部30a,30bを近接 て配置することにより、放射板30とインダク タンス素子20を含む共振回路とを電磁界的に 合できるため、インダクタンス素子20のイ ダクタンスL1と該素子20の配線電極間の容量C f及び平面電極25と放射板30との間の容量C1と より、無線ICチップ5と放射板30とのインピー ダンス整合が行われる。それゆえ、容量のば らつきが小さく、周波数特性のばらつきも小 さくなる。また、無線ICチップ5のインピーダ ンスに関係なく、所定の放射特性が得られる ように放射板30の大きさや形状を設定するこ が可能になる。

 即ち、この無線ICデバイスは、図示しな リーダライタから放射される高周波信号(例 ば、UHF周波数帯)を放射板30で受信し、LC共 回路(等価回路的には、インダクタンス素子2 0のインダクタンスL1、放射板30のインダクタ スL2、放射板30の他端部30bと平面電極25との に形成されるキャパシタンスC1からなるLC共 振回路)を共振させ、所定の周波数帯の受信 号のみを無線ICチップ5に供給する。一方、 の受信信号から所定のエネルギーを取り出 、このエネルギーを駆動源として無線ICチッ プ5にメモリされている情報を、LC共振回路に て所定の周波数に整合させた後、放射板30か リーダライタに送信する。

 また、放射板30の一端部30aがインダクタ ス素子20に対向して配置されているため、イ ンダクタンス素子20で発生した磁界が一端部3 0aに放射されることにより、一端部30aに渦電 が発生し、その渦電流が放射板30に流れて 放射板30に磁界が発生し、リーダライタとの 送受信が行われる。このように、放射板30の 端部30aはインダクタンス素子20で発生した 界を遮断することになり、放射板30を所定周 波数の高周波信号を送受信できる形状にする ことにより、無線ICデバイスとしての送受信 号の設計自由度が向上する。また、一端部3 0aをインダクタンス素子20の占有面積よりも きくすれば、インダクタンス素子20の磁界の 遮蔽効果が向上し、さらに設計自由度が大き くなり、放射特性が向上する。

 また、放射板30の他端部30bと平面電極25と の間には大きな容量結合が発生するため、こ の大きな容量C1で無線ICチップ5と放射板30と インピーダンス整合の設計自由度が大きく る。しかも、無線ICチップ5と放射板30とが電 気的に直接導通していないため、放射板30か 侵入する200MHz以下のエネルギー波である静 気による無線ICチップ5の破壊を未然に防止 きる。

 また、インダクタンス素子20を構成する 線電極間には浮遊容量Cfが発生し、この浮遊 容量Cfもインピーダンス整合あるいは共振周 数に影響するが、放射板30の他端部30bと平 電極25との間で発生する容量C1を大きな値に 定することにより、配線電極の間隔のばら きによる容量Cfのばらつきの影響を小さく き、これにより使用周波数のばらつきがさ に小さくなる。

 さらに、インダクタンス素子20の共振周 数と無線ICデバイスの使用周波数よりも放射 板30の共振周波数が高く設定されている。本 1実施例において、放射板30の共振周波数と 、放射板30のインダクタンスL2と放射板30の 端部30bと平面電極25との間で発生する容量C1 による共振周波数を意味する。放射板30の共 周波数をインダクタンス素子20や無線ICデバ イスの使用周波数よりも高く設定しておくこ とにより、無線ICデバイスの使用周波数にお て放射板30はインダクタンスとして機能す 。これにより、放射板30からは磁界が放出さ れる。本第1実施例のように磁界を放出する 射板30を水などを満たしたペットボトルなど の誘電体に貼着することにより、該誘電体を 電磁放射体とする無線ICデバイスを構成する とができる。

 また、給電回路基板10をフレキシブルな ィルム基板で構成したため、物品の平面上 みならず曲面上にも貼着することができ、 線ICデバイスの用途が拡大する。

 なお、本第1実施例では、放射板30の他端 30bと平面電極25との間は容量によって結合 ているが、両者を電気的に直接導通させて よい。この場合は、インダクタンス素子20の インダクタンスL1と配線電極間の浮遊容量Cf によりインピーダンス整合を行う。

 (第2実施例、図3~図5参照)
 図3及び図4に本発明に係る無線ICデバイスの 第2実施例を示す。この無線ICデバイスは、所 定周波数の送受信信号を処理する無線ICチッ 5と、該無線ICチップ5を搭載した給電回路基 板40とからなる電磁結合モジュール1にて構成 されている。

 給電回路基板40は、図4に示すように、多 基板からなり、インダクタンス素子L1、放 板として機能するいま一つのインダクタン 素子L2及びキャパシタンス素子C1を内蔵して る。

 詳しくは、誘電体からなるセラミックシ ト41A~41N上に以下に説明する電極などを導電 性ペーストなどにて周知の方法で形成し、こ れらのシート41A~41Nを積層、圧着、焼成した のである。

 即ち、シート41Aには接続用電極35a~35dとビ アホール導体42a,42bとが形成されている。シ ト41Bには平面電極51(第2の平面電極)と導体パ ターン52a,52bとビアホール導体42c,42d,42eとが形 成されている。シート41Cには平面電極53(第3 平面電極)とビアホール導体42c,42e,42fとが形 されている。シート41D,41Eには、それぞれ、 体パターン45a,45bとビアホール導体42e,42f,42g, 42h,42iとが形成されている。シート41Fには平 電極54と導体パターン45a,45bとビアホール導 42e,42f,42h,42iとが形成されている。

 さらに、シート41Gには導体パターン45a,45b とビアホール導体42e,42f,42h,42iとが形成されて いる。シート41Hには平面電極55と導体パター 45a,45bとビアホール導体42fとが形成されてい る。シート41Iには平面電極56,57(平面電極57を 1の平面電極と称する)とビアホール導体42j,4 2kとが形成されている。シート41J~41Lには、そ れぞれ、導体パターン46とビアホール導体42j, 42lとが形成されている。シート41Mには導体パ ターン46とビアホール導体42j,42mとが形成され ている。シート41Nには導体パターン47が形成 れている。

 以上のシート41A~41Nを積層することにより 、ビアホール導体42h,42iにて螺旋状に接続さ た導体パターン45a,45bにてインダクタンス素 L1が形成され、ビアホール素子42lにて螺旋 に接続された導体パターン46にてインダクタ ンス素子L2(放射板)が形成される。インダク ンス素子L2の一端はビアホール導体42kを介し て平面電極57に接続され、該平面電極57はイ ダクタンス素子L1と対向している。また、イ ンダクタンス素子L2の他端はビアホール導体4 2m、導体パターン47、ビアホール導体42jを介 て平面電極56に接続され、さらに、ビアホー ル導体42fを介して平面電極55,53に接続され、 面電極53は平面電極51と対向してキャパシタ ンスC1が形成される。

 インダクタンス素子L1を構成する導体パ ーン45aの一端はビアホール導体42c、導体パ ーン52a、ビアホール導体42dを介して平面電 53に接続され、導体パターン45bの一端はビア ホール導体42gを介して平面電極54に接続され いる。また、導体パターン45a,45bの他端は、 シート41H上で一つにまとめられ、平面電極55 接続されるとともに、ビアホール導体42e、 体パターン52b、ビアホール導体42aを介して 続用電極35aに接続されている。また、平面 極51はビアホール導体42bを介して接続用電 35bに接続されている。

 そして、接続用電極35a,35bが金属バンプを 介して無線ICチップ5の入出力端子と電気的に 接続される。接続用電極35c,35dは終端のグラ ド端子であり、無線ICチップ5のグランド端 に接続される。

 なお、本第2実施例において、インダクタ ンス素子L1は2本の導体パターン45a,45bを並列 螺旋状に配置した構造としている。2本の導 パターン45a,45bはそれぞれ線路長が異なって おり、異なる共振周波数とすることができ、 無線ICデバイスを広帯域化できる。

 以上の構成からなる無線ICデバイスにお ては、インダクタンスL2(放射板)の両端部が ンダクタンス素子L1を含む共振回路と電磁 的に結合しているため、インダクタンス素 L1とその配線電極間の容量Cf及び電極51と電 53との間の容量C1とにより、無線ICチップ5と 射板とのインピーダンス整合が行われる。 れゆえ、容量のばらつきが小さく、周波数 性のばらつきも小さくなる。また、無線IC ップ5のインピーダンスに関係なく、所定の 射特性が得られるように放射板の大きさや 状を設定することが可能になる。

 即ち、この無線ICデバイスは、図示しな リーダライタから放射される高周波信号(例 ば、UHF周波数帯)を放射板で受信し、LC共振 路(等価回路的には、インダクタンスL1,L2、 面電極51,53の間に形成されるキャパシタン C1からなるLC共振回路)を共振させ、所定の周 波数帯の受信信号のみを無線ICチップ5に供給 する。一方、この受信信号から所定のエネル ギーを取り出し、このエネルギーを駆動源と して無線ICチップ5にメモリされている情報を 、LC共振回路にて所定の周波数に整合させた 、放射板からリーダライタに送信する。

 ところで、インダクタンス素子L1の共振 波数と無線ICデバイスの使用周波数よりも放 射板の共振周波数が高く設定されている。本 第2実施例において、放射板の共振周波数と 、インダクタンス素子L2と平面電極51,53の間 発生する容量C1による共振周波数を意味す 。放射板を共振周波数以下で使用すること より、放射板の周辺には磁界が発生し、ペ トボトルや水などの誘電体に電磁波を伝達 きる。誘電体に電磁波を放射すると、誘電 の異なる部分(電磁結合モジュール1と誘電体 との間)で反射を生じ、外部に伝搬される。 って、図5に示すように、本無線ICデバイス 水を充填したペットボトル60の表面に貼着あ るいは埋め込むことにより、RFIDシステムに いることができる。

 また、放射板の一端部に接続された第1の 平面電極57がインダクタンス素子L1に対向し 配置されているため、インダクタンス素子L1 で発生した磁界が平面電極57に放射されるこ により、平面電極57に渦電流が発生し、そ 渦電流が放射板に流れて該放射板に磁界が 生し、リーダライタとの送受信が行われる このように、平面電極57はインダクタンス素 子L1で発生した磁界を遮断することになり、 射板を所定周波数の高周波信号を送受信で る形状にすることにより、無線ICデバイス しての送受信信号の設計自由度が向上する また、平面電極57をインダクタンス素子L1の 有面積よりも大きくすれば、インダクタン 素子L1の磁界の遮蔽効果が向上し、さらに 計自由度が大きくなり、放射特性が向上す 。

 また、放射板に接続された平面電極53と 面電極51との間には大きな容量結合が発生す るため、この大きな容量C1で無線ICチップ5と 射板とのインピーダンス整合が可能である しかも、無線ICチップ5と放射板とが電気的 直接導通していないため、放射板から侵入 る200MHz以下のエネルギー波である静電気に る無線ICチップ5の破壊を未然に防止できる しかも、第2の平面電極51に対向して第3の平 面電極53が設けられているため、両者が電界 合(容量結合)することになる。

 また、インダクタンス素子L1を構成する 線電極間には浮遊容量Cfが発生し、この浮遊 容量Cfもインピーダンス整合あるいは共振周 数に影響するが、平面電極51,53の間で発生 る容量C1を大きな値に設定することにより、 配線電極の間隔のばらつきによる容量Cfのば つきの影響を小さくでき、これにより使用 波数のばらつきがさらに小さくなる。

 また、給電回路基板40を多層基板で構成 たため、インダクタンス素子L1や放射板(イ ダクタンス素子L2)を積層タイプとして給電 路基板40をコンパクトに構成できる。

 なお、本第2実施例では、放射板に接続さ れた平面電極53と平面電極51との間は容量に って結合しているが、両者を電気的に直接 通させてもよい。この場合は、インダクタ スL1と配線電極間の浮遊容量Cfとによりイン ーダンス整合を行う。

 (等価回路とその特性、図6~図11参照)
 次に、本発明に係る無線ICデバイスの等価 路を図6、図8、図10に示し、それぞれの反射 性を図7、図9、図11に示す。

 等価回路の第1例を図6に示す。この等価 路は、前記第1実施例に示したように、イン クタンス素子L1に対向して第1の平面電極30a 配置して容量C2を形成し、無線ICチップ5と 射板30(インダクタンス素子L2)との間に第2の 面電極25を配置して容量C1を形成したもので ある。その反射特性は図7に示すとおりであ 。なお、図6におけるインダクタンス素子L1 平面電極30aとは両者が電磁界結合している 態を模式的に表現したものである。

 等価回路の第2例を図8に示す。この等価 路は、前記第2実施例に示したように、イン クタンス素子L1に対向して第1の平面電極57 配置して容量C2を形成し、インダクタンス素 子L2(放射板)の他端部をインダクタンス素子L1 に接続したものである。その反射特性は図9 示すように前記第1例と同じである。

 等価回路の第3例を図10に示す。この等価 路は、前記第2実施例に示したように、イン ダクタンス素子L1を二つの共振周波数の異な インダクタンスL1a,L1bにて構成したものであ る。インダクタンスL1a,L1bによりそれぞれの 振周波数にピーク値が発生し、図11に示すよ うに、使用周波数が広帯域化された反射特性 を有することになる。

 (実施例のまとめ)
 前記無線ICデバイスにおいては、放射板の 端が整合用インダクタンス素子を含む共振 路と電磁界的に結合しているため、整合用 ンダクタンス素子のインダクタンスと該素 の配線電極間の容量とにより、無線ICチップ と放射板とのインピーダンス整合が行われる 。これにて、無線ICチップのインピーダンス 関係なく、所定の放射特性が得られるよう 放射板の大きさや形状を設定することがで る。

 前記無線ICデバイスは、整合用インダク ンス素子に対向して配置され、放射板と電 的に導通している第1の平面電極を備えてい ことが好ましい。第1の平面電極は放射板の 一端として形成されていてもよく、あるいは 、整合用インダクタンス素子と放射板の一端 との間に配置され、接続部を介して放射板と 電気的に導通していてもよい。また、第1の 面電極の面積が整合用インダクタンス素子 占有面積よりも大きくてもよい。また、放 板はループ形状であってもよく、あるいは 螺旋形状であってもよい。

 前記第1の平面電極を設けることにより、 整合用インダクタンス素子で発生した磁界が 第1の平面電極に放射されることにより、第1 平面電極に渦電流が発生し、その渦電流が 射板に流れて該放射板に磁界が発生し、リ ダライタとの送受信が行われる。第1の平面 電極は整合用インダクタンス素子で発生した 磁界を遮断することができ、放射板を所定周 波数の高周波信号を送受信できる形状にする ことにより、無線ICデバイスとしての送受信 波数の設計自由度が向上する。また、第1の 平面電極を整合用インダクタンス素子の占有 面積よりも大きくすることにより、整合用イ ンダクタンス素子の磁界の遮蔽効果が向上し 、さらに設計自由度が大きくなり、放射特性 が向上する。

 また、前記無線ICデバイスは、無線ICチッ プと放射板との間に配置された第2の平面電 を備えていてもよい。第2の平面電極を備え ことにより、整合用インダクタンス素子と 射板との間に直流電流が流れることが防止 れ、静電気などによる無線ICチップの破壊 防ぐことができる。さらに、第2の平面電極 放射板との間に第3の平面電極を設けてもよ い。第2の平面電極と放射板の他端とが電界 合(容量結合)することになる。

 また、前記無線ICデバイスは、無線ICチッ プと放射板との間に配置された第2の平面電 を備え、かつ、放射板の一端が整合用イン クタンス素子と対向し、他端が第2の平面電 と対向するように配置されていてもよい。 の場合、整合用インダクタンス素子と第2の 平面電極とは、給電回路基板の一方主面から みたときに、異なる位置に配置されることに なる。整合用インダクタンス素子の磁界が遮 断されるとともに、整合用インダクタンス素 子と放射板との間に直流電流が流れることが 防止される点は前述のとおりである。

 また、前記無線ICデバイスにおいては、 合用インダクタンス素子の共振周波数と無 ICデバイスの使用周波数よりも放射板の共振 周波数が高いことが好ましい。放射板の共振 周波数とは、放射板のインダクタンスと放射 板の両端と平面電極との間で発生する容量又 は放射板の開放端間で発生する容量とによる 共振周波数を意味する。放射板を共振周波数 以下で使用することにより、放射板の周辺に は磁界が発生し、ペットボトルや水などの誘 電体に電磁波を伝達できる。誘電体に電磁波 を放射すると、誘電率の異なる部分(電磁結 モジュールと誘電体との界面)で反射を生じ 外部に伝搬される。

 さらに、無線ICデバイスの使用周波数は 振回路の共振周波数に実質的に相当する。 質的に相当するとは、使用周波数が給電回 基板と放射板の位置関係などで微小にずれ ことがあることによる。つまり、共振回路 おいて無線ICデバイスの送受信信号の周波数 が決まるため、放射板の形状やサイズ、配置 関係などによらず安定した周波数特性が得ら れる。

 また、給電回路基板は、整合用インダク ンス素子と放射板とを内蔵した多層基板か 構成してもよく、あるいは、フレキシブル 基板から構成してもよい。多層基板とすれ インダクタンス素子を積層タイプとして給 回路基板をコンパクトに構成できる。フレ シブルな基板とすれば、物品の平面上のみ らず曲面上にも貼着することができ、無線I Cデバイスの用途が拡大する。

 なお、本発明に係る無線ICデバイスは前 実施例に限定するものではなく、その要旨 範囲内で種々に変更することができる。

 例えば、前記実施例に示した各種電極、 射板、フィルム基板などの材料はあくまで 示であり、必要な特性を有する材料であれ 、任意のものを使用することができる。ま 、無線ICチップを平面電極に接続するのに 金属バンプ以外の処理を用いてもよい。

 以上のように、本発明は、RFIDシステムに 用いられる無線ICチップを有する無線ICデバ スに有用であり、特に、無線ICチップのイン ピーダンスに関係なく放射板の大きさや放射 特性を決めることができる点で優れている。