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Patent Searching and Data


Title:
WOOD COMPOSITE MATERIAL AND PROCESS FOR PRODUCING THE SAME
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/096046
Kind Code:
A1
Abstract:
A wood composite material which is produced from raw materials containing no harmful substance and which can be sufficiently used as a structural material; and a process for producing the wood composite material. The wood composite material is one produced by piling slender wood chips mixed with a binder while orienting the chips in one direction to form a wood mat and pressing the mat with heating, wherein the binder is a tannin-based adhesive containing tannin derived from acacia or a modified tannin obtained therefrom. The process comprises mixing slender wood chips with a tannin-based adhesive containing (modified) tannin derived from acacia, piling the mixture while orienting the major axes of the wood chips in one direction to form a wood mat, conveying the wood mat to a pressing machine, and heating and pressing it with the pressing machine to bond the wood chips to one another.

Inventors:
KARUKAYA, Koichi (2-3-17 Toranomon Minato-k, Tokyo 50, 1058450, JP)
刈茅 孝一 (〒50 東京都港区虎ノ門2-3-17 積水化学工業株式会社内 Tokyo, 1058450, JP)
HASHIMOTO, Keisuke (231 Nitta Kanai-cho, Ota-sh, Gunma 41, 3700341, JP)
Application Number:
JP2008/056006
Publication Date:
August 06, 2009
Filing Date:
March 28, 2008
Export Citation:
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Assignee:
Sekisui Chemical Co., Ltd. (4-4 Nishitemma 2-chome, Kita-ku Osaka-sh, Osaka 65, 5308565, JP)
積水化学工業株式会社 (〒65 大阪府大阪市北区西天満2丁目4番4号 Osaka, 5308565, JP)
KARUKAYA, Koichi (2-3-17 Toranomon Minato-k, Tokyo 50, 1058450, JP)
刈茅 孝一 (〒50 東京都港区虎ノ門2-3-17 積水化学工業株式会社内 Tokyo, 1058450, JP)
International Classes:
B27N3/00; B27N3/00
Attorney, Agent or Firm:
KAWABI, Kenji (Higashi-ikebukuro Orimoto Bldg, 6th floor 9-7, Higashi-ikebukuro,3-chome, Toshima-k, Tokyo 13, 1700013, JP)
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Claims:
 結合剤と混和した細長い木質材片を一方向に配向させながら積層して形成させた木質マットを加熱加圧することによって製造される木質系複合材料であって、上記結合剤がアカシア由来のタンニンまたはそれを変性してなる変性タンニンを含有するタンニン系接着剤であることを特徴とする木質系複合材料。
 上記結合剤が、粘着性を有することを特徴とする請求項1に記載の木質系複合材料。
 上記アカシアが、モリシマアカシアであることを特徴とする請求項1に記載の木質系複合材料。
 上記細長い木質材片が、リサイクル木材からなることを特徴とする請求項1に記載の木質系複合材料。
 請求項1~4のいずれかに記載の木質系複合材料を用いることを特徴とする構造材。
 細長い木質材片と、アカシア由来のタンニンまたはそれを変性してなる変性タンニンを含有するタンニン系接着剤からなる粘着性を有する結合剤とを混和し、細長い木質材片がその長手方向を一方向に配向させて積層されることにより木質マットを形成し、この木質マットを搬送手段に載せてプレス機に搬送し、プレス機によって加熱加圧することにより木質材片同士を結合させることを特徴とする木質系複合材料の製造方法。
 上記アカシアが、モリシマアカシアであることを特徴とする請求項6に記載の製造方法。
 請求項6または7に記載の製造方法により得られた木質系複合材料を用いることを特徴とする構造材。
Description:
木質系複合材料およびその製造 法

 本発明は、木質系複合材料およびその製 方法に関する。

 木質系成形材料として木材を破砕した細長 木質チップを得たのち、この木質チップに 着剤を付着させ、木質チップをその長手方 に略揃えて配向させてマット状に積層して 質マットを形成し、この木質マットを加熱 圧することによって、木質系複合材料を得 方法が知られている。得られる木質系複合 料は、木質チップを配向させることによっ 曲げ強度が高くなる(例えば、特許文献1参 )。
 上記のように木質チップを接着剤で結合さ てなる木質系複合材料としては、例えば、 板積層材(LVL)、パーティクルボード、中密 繊維版(MDF)、ハードボード等が挙げられる。

 しかしながら、従来の上記木質系複合材 は、使用される木質チップが植物資源から り再生可能な資源材料であるものの、接着 として、一般に再生可能な天然資源ではな フェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹 、イソシアネート樹脂などの石油系材料が 原料として用いられている。したがって、 られる木質系複合材料は循環型材料とは言 ない。また、十分に製造条件を管理しない 製品から有害な揮発性物質(例えばホルムア ルデヒド)が発生するという問題もある。

 このような問題を解決する方法として、例 ば、使用済みの廃木材が破砕機で破砕され 分級されて得られる細長い木質チップと、 然成分であるタンニンを主成分とする接着 (以下、これをタンニン系接着剤ともいう) 混和し、このタンニン系接着剤を加熱して 化させ、硬化した接着剤で木質チップ同士 結合させて再生可能な資源を原料とする天 型資源からなる木質系複合材料を得る方法 知られている(例えば、特許文献2参照)。得 れた木質系複合材料は実用上十分な強度を することが可能であり、製品から有害な揮 性物質が発生することがない。
 しかしながら、近年、健康意識や環境問題 の注目が極めて高くなってきており、製品 ら有害な揮発性物質が発生することがない は勿論のこと、原材料中の有害物質の有無 ついても関心が持たれるようになってきて り、商品としての価値を左右するほど重要 要因になりつつある。タンニン系接着剤に いても、硬化剤としてホルムアルデヒドを いる従来技術(例えば、特許文献2参照)に代 り、原材料中に有害物質を含有せず、且つ 高強度な木質系複合材料とする技術が求め れている。

 しかし、タンニン系接着剤を用いた木質系 合材料は、構造材として過度の応力がかか 部位に使用するには、その強度は必ずしも 分とはいえず、また、吸水したときに強度 低下するという欠点があった。

特開昭63-107507号公報

特許第3515099号公報

 本発明の課題は、従来の木質系複合材料 問題点に鑑み、原材料中に有害物質を含有 ず、構造材としても十分に使用することの きる木質系複合材料及びその製造方法を提 することにある。

 本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭 検討した結果、アカシア由来のタンニンや の変性タンニンを含有するタンニン系接着 を結合剤に用い、該結合剤と混和した細長 木質材片を一方向に配向させながら積層し 形成させた木質マットを加熱加圧して得ら る木質系複合材料により上記課題が達成さ ることを見出し、この知見に基づいて本発 をなすに至った。

 すなわち、本発明の第1の発明によれば、 結合剤と混和した細長い木質材片を一方向に 配向させながら積層して形成させた木質マッ トを加熱加圧することによって製造される木 質系複合材料であって、上記結合剤がアカシ ア由来のタンニンまたはそれを変性してなる 変性タンニンを含有するタンニン系接着剤で あることを特徴とする木質系複合材料が提供 される。

 また、本発明の第2の発明によれば、第1 発明において、上記結合剤が、粘着性を有 ることを特徴とする木質系複合材料が提供 れる。

 また、本発明の第3の発明によれば、第1の 明において、上記アカシアが、モリシマア シアであることを特徴とする木質系複合材 が提供される。
 なお、このような木質系複合材料は、第2の 発明に対しても適合し得る。すなわち、第2 発明においても上記第3の発明と同様の木質 複合材料とし得る。換言すれば、この木質 複合材料は、第2の発明において、上記アカ シアが、モリシマアカシアであることで特徴 付けられる。

 また、本発明の第4の発明によれば、第1の 明において、上記細長い木質材片が、リサ クル木材からなることを特徴とする木質系 合材料が提供される。
 なお、このような木質系複合材料は、第2ま たは3の発明に対しても適合し得る。すなわ 、第2または3の発明においても上記第4の発 と同様の木質系複合材料とし得る。

 また、本発明の第5の発明によれば、第1の 明の木質系複合材料を用いることを特徴と る構造材が提供される。
 なお、このような構造材は、第2~4のいずれ の発明の木質系複合材料に対しても適合し る。すなわち、該木質系複合材料において 上記第5の発明と同様の構造材とし得る。

 また、本発明の第6の発明によれば、細長 い木質材片と、アカシア由来のタンニンまた はそれを変性してなる変性タンニンを含有す るタンニン系接着剤からなる粘着性を有する 結合剤とを混和し、細長い木質材片がその長 手方向を一方向に配向させて積層されること により木質マットを形成し、この木質マット を搬送手段に載せてプレス機に搬送し、プレ ス機によって加熱加圧することにより木質材 片同士を結合させることを特徴とする木質系 複合材料の製造方法が提供される。

 また、本発明の第7の発明によれば、第6 発明において、上記アカシアが、モリシマ カシアであることを特徴とする製造方法が 供される。

 また、本発明の第8の発明によれば、第6の 明の製造方法により得られた木質系複合材 を用いることを特徴とする構造材が提供さ る。
 なお、このような構造材は、第7の発明の製 造方法により得られた木質系複合材料に対し ても適合し得る。すなわち、該木質系複合材 料においても上記第8の発明と同様の構造材 し得る。

 本発明の木質系複合材料は、木質材片料 天然物成分からなる結合剤より構成され、 然資源を原料としているので、再生可能で るとともに、タンニン系接着剤には有害な 媒などが用いられていないので、有害物、 えば揮発性物質等が発生しないし、また、 記タンニン系接着剤を使用していながら、 造材、例えば柱、梁、土台、根太、大引、 、母屋、垂木、棟木、筋交い、火打等とし も十分に使用することのできる強度およぴ 水性を有するという利点がある。

 また、本発明の木質系複合材料の製法に れば、木質チップのマットをプレス機に搬 する際に、目立った配向の乱れや端部の積 崩れは起こらないという顕著な効果が奏さ る。

 本発明において木質材片同士を結合させる めに用いられる結合剤には、アカシア由来 タンニンまたはそれを変性してなる変性タ ニンを含有するタンニン系接着剤が用いら る。
 この結合剤は、粘着性を有するのが好まし 、この粘着性とは、互いに接触した木質材 が結合剤の粘りつきによって剥がれたり移 し難くなる特性のことを意味し、具体的に 、JIS Z0237に記載されている傾斜式ボールタ ック試験において、傾斜30度でのボールナン ーが好ましくは2インチ以上、より好ましく は3インチ以上である。

 アカシア由来のタンニンは、一般にアカシ の樹木からの抽出物であり、木質系成形材 との親和性が良く、適度な粘着性を有し、 に、硬化すると高強度になる。
 アカシアの樹種は特に限定されないが、好 しくはモリシマアカシア(ブラックワトル) 用いられる。
 モリシマアカシアから抽出されるタンニン 、架橋剤や硬化剤との反応性が極めて高く また、糖類などの不純物の含有量が少ない いう特徴がある。したがって、タンニン系 着剤とした場合に、反応性の高い硬化剤(例 えば、ホルムアルデヒド)だけでなく、反応 の低い硬化剤(例えば、ヘキサメチレンテト ミン)を用いた場合でも、接着剤としての反 応性が高いので高強度な木質系複合材料とす ることができる。また、タンニン系接着剤を 水溶液として用いる場合には、モリシマアカ シア由来のタンニンは他のタンニンより粘度 が低くなるために、ハンドリング性が良く、 木質材片との混和ムラが出来にくいという利 点もある。

 タンニンには糖などの不純物が混入してい も特に問題にはならないが、高強度の木質 複合材料を得ようとする場合には、不純物 少ない方がよい。タンニンの純度は例えばS tiasny Value(以下、「SV」と記す)で評価するこ ができ、SVは、好ましくは50以上、より好ま しくは70以上である。
 なお、上記SVは、例えば以下のようにして めることができる。
 すなわち、予め乾燥した試料(樹皮抽出物、 或いは標準カテキン)を、容量25mlの丸底フラ コに約100mg秤取り、蒸留水10ml、37%ホルムア デヒド水溶液2ml、塩酸(10規定)1mlをこの順に 添加した後、フラスコを加熱し、30分間沸騰 せる。加熱後直ちに、予め質量を測定した ラスフィルターで試料を一気にろ過し、熱 、メタノールで順次洗浄する。ガラスフィ ターを105℃のオーブンで一晩乾燥させ、質 を測定して残渣質量を算出し、以下の式を いて算出する。なお、値の補正のために、 準カテキンのSVも測定する。
 SV=(残渣質量/試料質量)×(104.1/標準カテキン SV)×100

 本発明において、上記タンニンは、抽出し ままのものを用いてもよいが、接着剤とし の性能や粘度等で改質の必要がある場合に 変性して改質した変性タンニンとして用い もよい。
 以下、このようなタンニンや変性タンニン 総称して(変性)タンニンということもある
 (変性)タンニンは、粉体のまま取り扱って よいが、取扱いやすさや接着剤に用いて得 れる木質系複合材料の性能等を考慮すると に溶解又は分散させ液状で使用することが ましい。この場合、(変性)タンニン濃度は20 量%~70質量%が好ましい。粘度については10,00 0cps以下が好ましく、木質系成形材料との混 を接着剤のスプレー塗布によって行う場合 は2,000cps以下が取扱い易く好ましい。

 本発明に用いられるタンニン系接着剤は 記(変性)タンニンを含有するものであるが タンニンだけでは接着強度が十分ではない れがあるので、架橋剤または硬化剤を併用 るのが好ましい。

 架橋剤または硬化剤は、(変性)タンニン 架橋・硬化する作用があるものであれば特 制限されず、このようなものとしては、例 ば第三級アミン、メチロール基を有する化 物、エポキシ基を有する化合物、イソシア ート基を有する化合物、アルデヒド基を有 る化合物、アミノ樹脂等が挙げられる。こ らは単独で用いても2種類以上を併用しても いが、中でも第三級アミンが、それを含む ンニン系接着剤を用いて得られる木質系複 材料について、それを強度及び耐水性に優 たものとしうるので好ましい。

 第三級アミンとしては、例えばトリエチル ミン、トリエチルテトラミン、トリブチル ミン、ジエチレントリアミン、ヘキサメチ ンテトラミン、ジエチルアミノプロピルア ン等の脂肪族第三級アミン、ベンジルジメ ルアミン、ジメチルアミノメチルフェノー 、ジメチルアニリン等の芳香族第三級アミ 等が挙げられる。
 これらの第三級アミンは単独で用いても2種 類以上を併用してもよいが、ヘキサメチレン テトラミンを用いるのが、後述の木質複合材 料を高強度なものとすることができ、生産性 にすぐれ、有害な揮発性物質が発生せず、さ らに材料コストが安価であるので、好ましい 。
 ヘキサメチレンテトラミンは粉体状のもの もペレット状のものでもどちらでもよい。

 メチロール基を有する化合物は、メチロー 基を有する脂肪族化合物、メチロール基を する脂環式化合物、メチロール基を有する 香族化合物に大別されるが、タンニンとの 応性の高さからメチロール基を有する脂肪 化合物が好ましい。
 メチロール基を有する脂肪族化合物として 、多官能性化合物が好ましく、例えばトリ ヒドロキシメチルアミノメタン(2-ヒドロキ メチル-2-アミノ-1,3プロパンジオール)、ジ ドロキシメチルアミノメタン(2-メチル-2-ア ノ-1,3プロパンジオール)、トリスヒドロキシ メチルニトロメタン(2-ヒドロキシメチル-2-ニ トロ-1,3プロパンジオール)、ジヒドロキシメ ルニトロメタン(2-メチル-2-ニトロ-1,3プロパ ンジオール)等が挙げられる。
 これらのメチロール基を有する脂肪族化合 は単独で用いても2種類以上を併用してもよ いが、トリスヒドロキシメチルニトロメタン を用いるのが、後述の木質複合材料を高強度 なものとすることができ、生産性にすぐれ、 有害な揮発性物質が発生せず、さらに材料コ ストが安価であるので、好ましい。
 トリスヒドロキシメチルニトロメタンは粉 状のものでもペレット状のものでもどちら もよい。

 エポキシ基を有する化合物としては、多官 性化合物が好ましく、例えば、グリセロー ポリグリシジルエーテル、エチレングリコ ルジグリシジルエーテル、ジエチレングリ ールジグリシジルエーテル、ポリエチレン リコールジグリシジルエーテル、プロピレ グリコールジグリシジルエーテル、レゾル ノールジグリシジルエーテル、1,6-ヘキサン ジオールジグリシジルエーテル、ペンタエリ トリトールポリグリシジルエーテル、ジグリ セロールポリグリシジルエーテル、ポリグリ セロールポリグリシジルエーテル、ソルビト ールポリグリシジルエーテル等が挙げられる 。
 これらのエポキシ基を有する化合物は単独 用いても2種類以上を併用してもよい。

 イソシアネート基を有する化合物としては 多官能性化合物が好ましく、例えば、トリ ンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタ ジイソシアネート(MDI)、ポリメチレンポリフ ェニレンポリイソシアネート(ポリメリックMD I)、キシリレンジイソシアネート、ヘキサメ レンジイソシアネート、テトラメチルキシ レンジイソシアネート、αジメチルベンジ イソシアネート、ノルボルナンジイソシア ート、ナフタレンジイソシアネート、ジフ ニルメタンジイソシアネート等が挙げられ 。
 これらのイソシアネート基を有する化合物 単独で用いても2種類以上を併用してもよい が、ポリメリックMDIを用いるのが、後述の木 質複合材料を高強度なものとすることができ 、生産性にすぐれ、有害な揮発性物質が発生 せず、さらに材料コストが安価であるので、 好ましい。

 アルデヒド基を有する化合物としては、例 ば、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデ ド、グリオキサール、グルタルアルデヒド アジプアルデヒド、マレアルデヒド、フマ アルデヒド、フタルアルデヒド、イソフタ アルデヒド、テレフタルアルデヒド等が挙 られる。
 これらのアルデヒド基を有する化合物は単 で用いても2種類以上を併用してもよい。

 アミノ樹脂としては、例えば、ユリア樹脂( 尿素樹脂)、メラミン樹脂、メラミン・ユリ 共縮合樹脂等が挙げられる。
 これらのアミノ樹脂は単独で用いても2種類 以上を併用してもよい

 上記タンニン系接着剤において、架橋剤 たは硬化剤の含有割合は、(変性)タンニン10 0質量部に対し、好ましくは1~20質量部、より ましくは3~10質量部である。この割合が1質 部未満では(変性)タンニンの硬化が進行しに くく実用上十分な接着強度が発現しない惧れ があるし、また、20質量部を超えても硬化反 が早すぎてプレス機投入前に硬化してしま 惧れがあり、また経済的でなくなることと る。

 また、本発明において、特に強度や耐水性 必要とされる用途に着目すれば、前記架橋 または硬化剤との併用でレゾール型フェノ ル樹脂を用いるのが好ましい。これらを併 することで、単独使用における欠点を補完 、接着剤として適度な架橋構造のものとな 、タンニン系接着剤の強度や耐水性が向上 る。その結果、タンニン系接着剤で木質材 を接着させて得られる木質系複合材料をよ 高強度なものとすることができ、生産性に ぐれ、有害な揮発性物質が発生せず、さら 材料コストが安価な木質系複合材料とする とができる。
 レゾール型フェノール樹脂は、単独で用い も、2種類以上を併用してもよい。
 タンニン系接着剤におけるレゾール型フェ ール樹脂の含有割合は、タンニン100質量部 対して、好ましくは1~50質量部、より好まし くは5~25質量部である。この割合が少なすぎ とタンニンの硬化が進行しにくく実用上十 な接着強度が発現しない惧れがあり、また 多すぎても接着剤に占めるタンニンの比率 下がってしまい、十分な硬化強度が得られ くくなり、また硬化反応が早すぎてプレス 投入前に硬化してしまう惧れがあるととも 、経済的でなくなる上に、接着剤の粘着性 高くなりすぎるために木質系成形材料との 和物が製造ラインに付着し、ライントラブ の原因になったり清掃頻度が高くなるので ましくない。

 タンニン系接着剤は、pHがアルカリ性であ のがよく、さらにはpHが7より大きく13以下、 中でも7より大きく12以下であるのが好ましく 、特に架橋剤または硬化剤として第三級アミ ンを用いる場合においてそうである。
 タンニンの水溶液は通常pH4~7程度であるが タンニン水溶液は、pHを調整することでタン ニン系接着剤の反応性や物性を調整すること ができる。
 タンニン系接着剤においてpHをアルカリ性 することによって、接着剤の反応速度を適 に遅延させることができ、接着剤の取り扱 がしやすくなり、また、接着剤を木質系成 材料に供して得られる木質複合材料につい 、その生産性と性能の向上に資するものと る。これは、例えば、接着剤のpHが酸性の場 合には、反応が早すぎてプレス機投入前に硬 化してしまうことがあるのに対し、pHがアル リ性であることから適度な反応速度となる めに、接着剤配合後、プレス機に投入する でには接着剤の硬化は起こらず、プレス機 加熱加圧した時に初めて硬化することに如 に示される。
 また、接着剤のpHが酸性の場合には、接着 を加熱硬化させる時に第三級アミンの過剰 分解が起こり有害な揮発性物質が発生する れがあるが、pHをアルカリ性にすることによ って、接着剤を加熱硬化させる時に第三級ア ミンの過剰な分解が抑えられるので有害な揮 発性物質の発生が抑止される。

 また、pHをアルカリ性にすることでレゾ ル型フェノール樹脂の反応性が向上し、タ ニンとの架橋反応が効率よく進行し、その 果、タンニン系接着剤の強度や耐水性が向 し、しかもプレス時における木質系成形材 中のヘミセルロースの加水分解、ひいては れによる木質系成形材料の軟化が更に促進 れる。この軟化作用によって、低いプレス 力でも木質チップの圧密が可能となり、製 の厚さ方向の密度を均一にすることができ 耐水性が良くなり、さらに、プレス時の圧 を下げることができるので好ましい。更に の結果として強度や耐水性などの製品性能 良くなる。

 もっとも、pHが13より大きくなり、アルカリ 性が強くなりすぎると、取り扱いに注意する 必要があるし、また、木材成分(例えば、ヘ セルロース)が軟化を通り越して一部分解し 変性し、木質複合材料が黒く着色する惧れ あるので好ましくない。
 タンニンが水溶液として供される場合、そ pHは架橋剤または硬化剤と混合する前に予 調整しておくことが好ましい。pHを調整する アルカリについては特に限定されないが、好 ましくは水酸化ナトリウムや水酸化カリウム などが挙げられる。

 また、タンニン系接着剤は、必要に応じ 所期の目的を損なわない範囲で、この種接 剤に通常用いられる各種添加剤を含有させ もよい。この添加剤としては、例えば、ポ ビニルアルコール、酢酸ビニルエマルショ 、スチレンブタジエンゴム(SBR)、アクリル マルション等の水溶性高分子;トルエン、キ レン、メタノール、エチレングリコール、 リエチレングリコール等の有機溶剤;フタル 酸エステル等の可塑剤;造膜剤;クレー、炭酸 ルシウム、硫酸カルシウム、タルク、マイ 、ケイ酸粉末等の体質顔料;小麦粉、コーン スターチ、木粉、ヤシ殻粉等の充填剤または 増量剤;酸化チタン等の着色顔料;染料;増粘剤 ;粘性改質剤;分散剤;乳化剤;尿素等の湿潤剤; 泡剤;凍結防止剤;防腐剤;防かび剤;防虫剤; 錆剤;その他改質のための試薬等を挙げるこ ができる。さらに、強度の補強、粘性、機 的特性等を改善するために、ウレタン樹脂 ポリエステル樹脂、アルキド樹脂等やその レポリマー、澱粉、キトサン、リグニン、 ゾルシノール等を含有させてもよい。

 本発明の木質系複合材料は、細長い木質 片と、アカシア由来のタンニンまたはそれ 変性してなる変性タンニンを含有するタン ン系接着剤からなる粘着性を有する結合剤 を混和し、細長い木質材片がその長手方向 一方向に配向させて積層されることにより 質マットを形成し、この木質マットを搬送 に載せてプレス機に入れ、この木質マット プレス機によって加熱加圧して木質材片同 を結合させることにより製造することがで る。

 上記アカシアとしては、モリシマアカシ を用いるのが好ましい。

 また、上記木質材片は、その原料樹種と て、スギ、ヒノキ、マツ、スプルース、フ ーなどの針葉樹、シラカバ、アピトン、セ ゴンラウト、アスペンなどの広葉樹が挙げ れるが、これら樹木だけでなく竹、コウリ ンといった植物材料も含まれる。

 その利用出来る形態としては、上記樹種 丸太、間伐材等の生材料、工場や住宅建築 場で発生する端材、部材輸送後に廃棄され 廃パレット材、建築解体時に発生する解体 材等が挙げられる。特に、解体廃材、廃パ ット材、間伐材、製材時に発生する端材、 料や製紙用原料として使用される木質材料 リサイクル材が好ましい。

 上記原材料を細長い木質材片に加工する 法においては、ハンマーミル、表面に刃物 ついたロールを回転させて木材を破砕する 軸破砕機、回転刃がかみ合った構造の二軸 しくは多軸破砕機等の破砕機が使用される 、ベニヤ加工したものを割り箸状に切断し スティックにするロータリーカッター、丸 などを回転刃で切削してストランドにする レーカー等も使用できる。特に原料として サイクル材を使用する場合異物が混入し易 、刃の耐久性が高いという点で破砕機が好 しい。

 上記の方法で得られた細長い木質材片は イズのばらつきがあるので、分級工程によ て所定のサイズの木質材片を得る。このと の分級方法としては、ローラースクリーン 式や振動メッシュ方式、風選方式等があり 必要に応じて使い分ければ良い。細長い木 材片は、長さ20~150mm、厚み1~15mmのものが好 しい。

 分級された細長い木質材片は、含水率を 定範囲に調整しておくことが好ましい。含 率を一定にすることで生産時の成形品の品 ばらつきがなくなる。好ましい含水率とし は0~14%である。

 分級され、含水率を調整された細長い木 材片は、上記結合剤と混合される。結合剤 混和量は、木質材片の密度、形状、表面状 にもよるが、通常は木質材片の重量に対し 、1~20重量%が好ましい。

 上記木質材片と結合剤の混和手段として 、木質材片と結合剤をヘンシェルミキサー ようなミキサーに投入し混合する方法が挙 られるが、結合剤が液体の場合はコンベア やドラムブレンダー内等で木質材片に対し スプレー等の塗布手段を用いることにより 木質材片の表面に結合剤を付着させると、 一で安定した強度の構造材が得られる。

 上記木質材片と結合剤の混和物は、一定 向へ配向しながら積層することにより木質 マットを形成する。具体的には木質材片を の中に投入し、積層することで行うことが 来る。一定方向へ配向とは、木質チップの 維方向が、成形された木質系複合材料の長 方向に対して、平均20度未満の角度で配向 ている事である。一方向に配向させるには 一定間隔に分割されたフォーミング型や、 リエンテッドストランドボード(OSB)等の製造 で用いられるディスクオリエンター等の配向 積層装置が用いられる。

 上記マット形成後、加熱可能なプレス装 へ投入して加圧加熱成形する。加熱と加圧 は、同時に行ってもよいし、加圧をした後 加熱をしてもよいし、加熱した後に加圧し もよい。上記プレス装置としては、熱板の うに木質材片の表面から伝熱により内部に を伝える方法や、蒸気噴射や高周波加熱等 ように内部を直接加熱する方法が挙げられ 。

 このようにして得られる木質系複合材料 、種々の形状のものとすることができ、ま 、種々の用途に供することができる。特に 造材、例えば柱、梁、土台、根太、大引、 、母屋、垂木、棟木、筋交い、火打などに している。

 以下、実施例により比較例と対比させな ら本発明をさらに詳しく説明するが、本発 はこれらの例によって何ら限定されるもの はない。

(実施例1)
 木質系複合材料を、以下の製造プロセスで 形した。
 細長い木質材片は、木材廃棄物処理業者か 購入したボード用チップ(一軸破砕機にて破 砕)を、ローラースクリーン方式であるウエ ブローラースクリーン装置(たいへい社製)を 用いて、厚み1~8mmの木質チップを分級した。
 上記木質チップを含水率6%に調整した後、 合剤としてタンニン系接着剤を木質チップ 対して10重量%、ドラムブレンダーに投入し 混合した。タンニン系接着剤は以下の手順 て調製したものを用いた。まず、モリシマ カシアタンニンの粉体を約40℃の温水に濃度 40質量%になるように溶解させた。その後、濃 度50質量%の水酸化ナトリウム水溶液でpH10に 整した。硬化剤としてヘキサメチレンテト ミンの40質量%水溶液を用い、タンニン100質 部に対してヘキサメチレンテトラミンが10質 量部になるように混合した。タンニン系接着 剤の粘着性をJIS Z 0237に従って測定した。ボ ールナンバーは5インチであった。

 次に、ブレンドされた結合剤と木質チップ OSLフォーミングマシーン(たいへい社製)に 入し、フォーミング金型(縦2000mm、横500mm、 さ100mm)に投入した。
 フォーミング型内は金属製の仕切り板(厚み 2mm)を用いて、50mm間隔に10等分したものを用 、一方向に配向積層した。
 次に、フォーミング型、仕切り板を脱型し マットをプレス機に投入した。木質チップ マットをプレス機に搬送する際に、約10mの 離を台車上に載せて搬送したが、粘着性を するため目立った配向の乱れや端部の積層 れは起こらなかった。
 プレス機の金型は縦2500mm、横500mm、高さ150mm である。プレス機は伝熱タイプで、川崎油工 製300tプレスを用いた。加熱温度180℃、圧力3M Paで、20分間プレスして成型品の最終形状が20 00mm×500mm×30mmの板状成形体を得た。
 作成した成形体の三点曲げ強度を測定した ころ、43MPaであった。また、吸水厚さ膨張 を測定したところ10%であった。

(比較例1)
 タンニン系接着剤として、ケブラチョタン ンを用いた以外は、実施例1と同じである。
 タンニン系接着剤の粘着性をJIS Z 0237に従 て測定した。ボールナンバー は5インチで った。
 木質チップのマットをプレス機に搬送する に、約10mの距離を台車上に載せて搬送した 、粘着性を有するため目立った配向の乱れ 端部の積層崩れは起こらなかった。
 作成した成形体の三点曲げ曲げ強度を測定 たところ、34MPaであった。また、吸水厚さ 張率を測定したところ12%であった。

(比較例2)
 結合剤として、イソシアネート系接着剤を いた以外は、実施例1と同じである。
 イソシアネート系接着剤の粘着性をJIS Z0237 に従って測定した。ボールナンバーは2イン であった。
 木質チップのマットをプレス機に搬送する に、約10mの距離を台車上に載せて搬送した 、粘着性を有さないためマット全体に渡っ 配向が乱れ、端部において顕著な積層崩れ 発生した。
 作成した成形体の三点曲げ曲げ強度を測定 たところ、33MPaであった。また、吸水厚さ 張率を測定したところ8%であった。

 本発明の木質系複合材料によれば、木質 片料と天然物成分からなる結合剤より構成 れ、天然資源を原料としているので、再生 能であるとともに、タンニン系接着剤には 害な触媒などが用いられていないので、有 物、例えば揮発性物質等が発生しないし、 た、上記タンニン系接着剤を使用していな ら、構造材、例えば柱、梁、土台、根太、 引、桁、母屋、垂木、棟木、筋交い、火打 としても十分に使用することのできる強度 よぴ耐水性を持たせ得るという利点がある 、また、本発明の木質系複合材料の製法に れば、木質チップのマットをプレス機に搬 する際に、目立った配向の乱れや端部の積 崩れは起こらないので、産業上大いに有用 ある。