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Title:
WOOD-TREATING AGENTS AND METHOD OF TREATING WOOD
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/126636
Kind Code:
A1
Abstract:
Wood-treating agents for use in an anti-termite treatment or preservative treatment of wood; and a method of wood treatment with the wood-treating agents. The wood-treating agents each comprises one or more highly safe inorganic chemicals. One of the wood-treating agents is for application to the surface of a wood as an anti-termite treatment or preservative treatment of the wood. It comprises a silicate-bond compound of amorphous silica and lithium as a main component or contains a perfluoroalkyl compound. Another wood-treating agent is for injection into inner parts of a wood as an anti-termite treatment or preservative treatment of the wood. It comprises, as a main component, either of a silicate-bond compound of amorphous silica and lithium and a perfluoroalkyl compound or a mixture of these.

Inventors:
MANAGO TAKASHI (JP)
YOSHIMURA TSUYOSHI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/054750
Publication Date:
October 23, 2008
Filing Date:
March 14, 2008
Export Citation:
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Assignee:
DIGIC & CO LTD (JP)
MANAGO TAKASHI (JP)
YOSHIMURA TSUYOSHI (JP)
International Classes:
B27K3/52; B27K3/16
Foreign References:
JP2001334503A2001-12-04
JPS61139401A1986-06-26
JPH0191502U1989-06-15
JPH11256076A1999-09-21
JPH08332602A1996-12-17
JP2002145717A2002-05-22
JP2004331794A2004-11-25
Attorney, Agent or Firm:
UCHINO, Yoshihiro (1246-6 Motomach, Tosu-shi Saga 51, JP)
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Claims:
 木材に対して防蟻処理及び防腐処理を施すために木材の表面に塗布する木材処理剤であって、
 アモルファスシリカとリチウムとのシリケート結合物を主成分とすることを特徴とする木材処理剤。
 パープルオロアルキル化合物を添加したことを特徴とする請求項1に記載の木材処理剤。
 木材に対して防蟻処理及び防腐処理を施すために木材の内部に注入する木材処理剤であって、
 アモルファスシリカとリチウムとのシリケート結合物又はパープルオロアルキル化合物のいずれか一種又はこれらの混合物を主成分とすることを特徴とする木材処理剤。
 木材に対して防蟻処理及び防腐処理を施す木材処理方法であって、
 アモルファスシリカとリチウムとのシリケート結合物を主成分とする木材処理剤を木材の表面に塗布することを特徴とする木材処理方法。
 前記木材処理剤にパープルオロアルキル化合物を添加したことを特徴とする請求項4に記載の木材処理方法。
 木材に対して防蟻処理及び防腐処理を施す木材処理方法であって、
 アモルファスシリカとリチウムとのシリケート結合物又はパープルオロアルキル化合物のいずれか一種又はこれらの混合物を主成分とする木材処理剤を木材の内部に注入することを特徴とする木材処理方法。
Description:
木材処理剤及び木材処理方法

 本発明は、木材に対して防蟻処理及び防 処理を施すための木材処理剤及び木材処理 法に関するものである。

 近年、木造住宅の高耐久化の要請が増大 ているが、木造住宅の高気密化や高断熱化 どの省エネルギー化の進行や工法の変化や 蟻などの害虫の分布の拡大などに起因して 従来から木造家屋で用いられてきた木材処 剤による木材処理では対応が困難となって ている。

 従来から用いられてきた木材処理として 、木材の白蟻による食害を未然に防止する 材処理剤(防蟻剤)が広く利用されている。

 この木材処理剤(防蟻剤)としては、有機 ン系やビレスロイド系のケミカル防蟻剤、 バ油や木酢液を用いた天然素材からなる防 剤、シリカコロイドを主成分とし加熱処理 て得られたアルカリ金属珪酸塩からなる無 質ワニスが知られている(たとえば、特許文 1参照。)。

 ところが、上記ケミカル防蟻剤にあって 、有機物を含有するために、化学物質過敏 によって健康を害してしまうおそれがあっ 。

 また、上記天然素材からなる防蟻剤にあ ては、耐久性が低く、長期間にわたって白 からの食害を防止することができないおそ があり、また、自然界に存在する発癌性物 を含有するために、安全性の低いものであ た。

 さらに、上記無機質ワニスにあっては、 リカコロイドを用いて加熱処理する必要が るために、製造コストが高くなり、また、 面の膜の硬度が低く、白蟻の食害に対する 果が低いものであった。

実開平1-91504号公報

 そこで、請求項1に係る本発明は、木材に 対して防蟻処理及び防腐処理を施すために木 材の表面に塗布する木材処理剤であって、ア モルファスシリカとリチウムとのシリケート 結合物を主成分とすることを特徴とする木材 処理剤を提供するものである。

 また、請求項2に係る本発明は、パープル オロアルキル化合物を添加したことを特徴と する請求項1に記載の木材処理剤を提供する のである。

 また、請求項3に係る本発明は、木材に対 して防蟻処理及び防腐処理を施すために木材 の内部に注入する木材処理剤であって、アモ ルファスシリカとリチウムとのシリケート結 合物又はパープルオロアルキル化合物のいず れか一種又はこれらの混合物を主成分とする ことを特徴とする木材処理剤を提供するもの である。

 また、請求項4に係る本発明は、木材に対 して防蟻処理及び防腐処理を施す木材処理方 法であって、アモルファスシリカとリチウム とのシリケート結合物を主成分とする木材処 理剤を木材の表面に塗布することを特徴とす る木材処理方法を提供するものである。

 また、請求項5に係る本発明は、前記木材 処理剤にパープルオロアルキル化合物を添加 したことを特徴とする請求項4に記載の木材 理方法を提供するものである。

 また、請求項6に係る本発明は、木材に対 して防蟻処理及び防腐処理を施す木材処理方 法であって、アモルファスシリカとリチウム とのシリケート結合物又はパープルオロアル キル化合物のいずれか一種又はこれらの混合 物を主成分とする木材処理剤を木材の内部に 注入することを特徴とする木材処理方法を提 供するものである。

殺蟻性能試験結果(原液)。 殺蟻性能試験結果(10倍希釈)。 殺蟻性能試験結果(100倍希釈)。

 本発明では、安全性の高い無機系薬剤の 発を目的とし、アモルファスシリカとリチ ムとのシリケート結合物に注目した。

 まず、アモルファスシリカとリチウムと シリケート結合物を主成分とし、木材又は 泡ウレタン材の表面にセラミックス硬化膜 形成する耐白蟻成膜剤について検討した。

 この耐白蟻成膜剤は、アモルファスシリ とリチウムとのシリケート結合物を主成分 し、木材又は発泡ウレタン材の表面にセラ ックス硬化膜を形成するものである。

 アモルファスシリカとリチウムとのシリケ ト結合物としては、無水珪酸(SiO 2 )と酸化リチウム(Li 2 O)とを所定条件下で混合反応させてシリケー 結合させたものが好適に用いられる。この 合、塗布性や膜硬度を考慮すると、モル比( SiO 2 /Li 2 O)が4.5~7.5の範囲のものが特に好ましい。

 上記耐白蟻成膜剤には、ジョードメチル- p-トリルスルフォンを添加してもよい。この 合、塗布性や膜硬度を考慮すると、重量比 0.5%~2%の割合で添加したものが特に好ましい 。

 このように、ジョードメチル-p-トリルス フォンを添加した場合には、成膜時にシリ ート結合物との浸透性の相違によって木材 発泡ウレタン材の内部にジョードメチル-p- リルスルフォンを良好に含浸させることが き、含水した木材や発泡ウレタン材の表面 カビが発生するのを防止して、木材や発泡 レタン材の表面でのカビの発生に起因する 硬度の低下を防止し、耐白蟻成膜の耐久性 向上させることができる。

 また、上記耐白蟻成膜剤には、シリカア ミナに酸化銀を担持したコロイドを添加し もよい。この場合、塗布性や膜硬度を考慮 ると、100ppm~300ppmの割合で添加したものが特 に好ましい。

 このように、シリカアルミナに酸化銀を 持したコロイドを添加した場合には、成膜 にシリケート結合物との浸透性の相違によ て木材や発泡ウレタン材の内部にシリカア ミナに酸化銀を担持したコロイドを良好に 浸させることができ、木材や発泡ウレタン の表面での雑菌の繁殖を防止して、木材や 泡ウレタン材の表面での雑菌の繁殖に起因 る膜硬度の低下を防止し、耐白蟻成膜の耐 性を向上させることができる。

 また、上記耐白蟻成膜剤には、パープル ロアルキル化合物を主成分とする界面活性 を添加してもよい。この場合、塗布性や膜 度を考慮すると、重量比で0.005%~0.05%の割合 添加したものが特に好ましい。

 また、上記耐白蟻成膜は、木材又は発泡 レタン材の表面に刷毛塗りなどによる塗布 は真空加圧注入などによる含浸によりアモ ファスシリカとリチウムとのシリケート結 物を主成分とするセラミックス硬化膜を形 することができる。この場合、膜硬度を考 すると、平米当り50cc以上塗布することが特 に好ましい。

 さらに、上記耐白蟻成膜は、セラミック 硬化膜の表面に酸化チタンを主成分とする 膜を形成してもよい。

 このように、上記耐白蟻成膜は、セラミ クス硬化膜の表面に酸化チタンを主成分と る被膜を形成した場合には、膜硬度を向上 せるとともに白蟻に対する忌避効果を向上 せることができ、耐白蟻効果をより一層向 させることができる。

 そして、本発明では、木材又は発泡ウレ ン材の表面にアモルファスシリカとリチウ とのシリケート結合物を主成分とするセラ ックス硬化膜を形成することができ、木材 は発泡ウレタン材の表面を硬化させること でき、白蟻による食害を未然に防止するこ ができる。

 しかも、本発明では、アモルファスシリ とリチウムとのシリケート結合物、ジョー メチル-p-トリルスルフォン、シリカアルミ に酸化銀を担持したコロイド、パープルオ アルキル化合物を主成分とする界面活性剤 いずれにも蒸散作用が無く、人体に害を及 すことがなく、木材や発泡ウレタン材の表 に安全性の高い耐白蟻成膜を形成すること できる。

 以下に、耐白蟻成膜剤によって形成した 白蟻成膜の実証試験の結果を示す。

 実証試験では、基材として10cm×20cmの杉板 を用いた。

 また、実証試験では、耐白蟻成膜剤として 無水珪酸と酸化リチウムをモル比(SiO 2 /Li 2 O)が7.5でシリケート結合させてアモルファス リカとリチウムとのシリケート結合物を生 し、これにジョードメチル-p-トリルスルフ ンを主成分とする防カビ剤を重量比で1%の 合で添加し、さらに、シリカアルミナに酸 銀を担持したコロイドを300ppmの割合で添加 、パープルオロアルキル化合物を主成分と る界面活性剤を重量比で0.02%の割合で添加し たものを用いた。

 また、実証試験では、成膜方法として、 材の表面に刷毛塗りを施して、基材の表面 均等量塗布し、塗布後に常温にて乾燥させ セラミックス硬化膜を形成した。

 そして、何ら表面に耐白蟻成膜を形成し いない無垢の基材をNo.1試料とし、表面に耐 白蟻成膜を平米当り50ccの量を1回の刷毛塗り 施した基材をNo.2試料とし、No.2試料の表面 さらに酸化チタンを主成分とする塗布剤を 米当り50ccの量で塗布し常温乾燥させた基材 No.3試料とし、表面に耐白蟻成膜を平米当り 100ccの量を2回の刷毛塗りで施した基材をNo.4 料とし、No.4試料の表面にさらに酸化チタン 主成分とする塗布剤を平米当り50ccの量で塗 布し常温乾燥させた基材をNo.5試料とし、こ らNo.1試料~No.5試料を白蟻の中でも特に強靭 イエシロアリが約20000匹存在する巣の近傍に 載置して、1週間放置した。

 その結果、No.1試料では、重量が半減する までに激しく食害されたのに対し、No.2試料 は、3箇所のピンポイント状の食害箇所が見 れ、No.3試料~No.5試料では、全く食害箇所が られなかった。

 なお、No.2試料では、拡大観察の結果、3 所の食害箇所では基材の表面における凹凸 影響でセラミックス膜の膜厚が十分に確保 れていなかったことがわかった。これは、No .4試料の結果から、重ね塗りなどによりセラ ックス膜の膜厚を確保することで防止でき 。

 以上の実証試験の結果から、アモルファ シリカとリチウムとのシリケート結合物を 成分とする薬剤について耐白蟻効果が実証 れた。

 そこで、アモルファスシリカとリチウム のシリケート結合物を主成分とする薬剤に いて、日本工業規格JIS K1571-2004に規定する 蟻試験及び防腐試験を行い、防蟻効果及び 腐効果について確認した。

 防蟻試験及び防腐試験は、20mmx20mmx10mmの 辺材からなる試験片を用い、試験片の表面 薬剤を塗布した表面処理の場合と、試験片 内部に薬剤を注入した注入処理の場合の2種 の試験を行った。また、耐候操作を行った 合と耐候操作を行わなかった場合の2種類に ついて試験を行った。

 ここで、薬剤としては、無水珪酸と酸化リ ウムをモル比(SiO 2 /Li 2 O)が7.5でシリケート結合させてアモルファス リカとリチウムとのシリケート結合物を主 とし、主剤を20重量%含有する水溶液と、ジ ードメチル-p-トリルスルフォンを0.3重量%含 有する水溶液(防カビ剤)と、パープルオロア キル化合物を0.4重量%含有する水溶液(界面 性剤)と、ジメチルポリシロキサンポリオキ アルキレン共重合体を0.4重量%含有する水溶 液(湿潤機能剤)とからなる製剤を用いた。な 、ジョードメチル-p-トリルスルフォンを主 分とする防カビ剤は平均粒径1μmの微粒子と して分散させ、それ以外の成分は水に溶解し た状態とした。

 また、製剤に含有される成分の個々の効 を明確にするために、薬剤として、上記製 だけでなく、上記主剤のみ、上記防カビ剤 み、上記界面活性剤のみ、上記湿潤機能剤 みのものも用いた。

 その結果、表1に示すように、表面処理に よる防蟻試験及び防腐試験では、主剤のみか らなる薬剤と、製剤からなる薬剤については 、イエシロアリによる平均質量減少率が低く 、防蟻効果が認められ、しかも、オオウズラ タケ及びカワラタケによる平均質量減少率が 低く、防腐効果も認められた。なお、界面活 性剤のみからなる薬剤についても、耐候操作 を行わない場合には防蟻効果及び防腐効果が 認められた。

 また、表2に示すように、注入処理による 防蟻試験及び防腐試験では、主剤のみからな る薬剤と、界面活性剤のみからなる木材処理 剤と、製剤からなる薬剤については、イエシ ロアリによる平均質量減少率が低く、防蟻効 果が認められ、しかも、オオウズラタケ及び カワラタケによる平均質量減少率が低く、防 腐効果も認められた。

 また、上記各薬剤について、殺蟻性能試 を行い、殺蟻効果を確認した。殺蟻性能試 では、直径55mmの濾紙に上記各薬剤を0.4ml含 させ、30頭のイエシロアリの3週間の健康状 の変化を観察した。また、殺蟻性能試験は 上記各薬剤を原液で用いた場合(図1参照。) 10倍に希釈して用いた場合(図2参照。)、100 に希釈して用いた場合(図3参照。)とでそれ れ観察した。

 その結果、図1~図3に示すように、製剤か なる薬剤について最も強い殺蟻効果が確認 れ、界面活性剤のみからなる薬剤や主剤の からなる薬剤についても殺蟻効果が確認さ た。

 以上の表面処理又は注入処理による防蟻 験及び防腐試験と殺蟻性能試験の結果から アモルファスシリカとリチウムとのシリケ ト結合物やパープルオロアルキル化合物に 、防蟻作用及び防腐作用があることが認め る。

 したがって、アモルファスシリカとリチ ムとのシリケート結合物を主成分とする木 処理剤は、木材に対して防蟻処理及び防腐 理を施すために木材の表面に塗布する木材 理方法における木材処理剤として有効に利 することができる。

 また、アモルファスシリカとリチウムと シリケート結合物を主成分とし、パープル ロアルキル化合物を添加した木材処理剤も 木材に対して防蟻処理及び防腐処理を施す めに木材の表面に塗布する木材処理方法に ける木材処理剤として有効に利用すること できる。

 さらに、アモルファスシリカとリチウム のシリケート結合物又はパープルオロアル ル化合物のいずれか一種又はこれらの混合 を主成分とする木材処理剤は、木材に対し 防蟻処理及び防腐処理を施すために木材の 部に注入する木材処理方法における木材処 剤として有効に利用することができる。

 以上に説明したように、本発明に係る木 処理剤及び木材処理方法は、木材に対して 蟻処理及び防腐処理を施すために産業上有 に利用することができる。




 
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