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Patent Searching and Data


Title:
WORK POLISHING HEAD, AND POLISHING APPARATUS HAVING THE POLISHING HEAD
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/057258
Kind Code:
A1
Abstract:
Provided is a polishing head, in which a rubber film is given such a boot-shaped structure that its fixed position on an intermediate plate may be apart from the side of a work holding portion, and in which the trailing end portion of the boot-shaped rubber film is formed into an O-ring shape so that the rubber film may be supported in the intermediate plate by reducing the contact area between the intermediate plate and the rubber film to the minimum. In the polishing head of the rubber chuck type, therefore, the surface defect such as flaws is suppressed to the minimum so that the work can be polished stably and homogeneously to its outer circumference. Also provided is a polishing apparatus, which is equipped with the polishing head.

Inventors:
MASUMURA HISASHI (JP)
MORITA KOUJI (JP)
HASHIMOTO HIROMASA (JP)
ARAKAWA SATORU (JP)
KISHIDA HIROMI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/002962
Publication Date:
May 07, 2009
Filing Date:
October 20, 2008
Export Citation:
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Assignee:
SHINETSU HANDOTAI KK (JP)
FUJIKOSHI MACHINERY CORP (JP)
MASUMURA HISASHI (JP)
MORITA KOUJI (JP)
HASHIMOTO HIROMASA (JP)
ARAKAWA SATORU (JP)
KISHIDA HIROMI (JP)
International Classes:
B24B37/30; B24B41/06; H01L21/304
Foreign References:
JPH11163101A1999-06-18
JP2001310257A2001-11-06
JP2007021614A2007-02-01
JP2003039306A2003-02-13
JP2002231663A2002-08-16
JP2000127024A2000-05-09
Attorney, Agent or Firm:
YOSHIMIYA, Mikio (6-11 Ueno 7-chom, Taito-ku Tokyo, JP)
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Claims:
 少なくとも、研磨ヘッド本体の下部に、略円盤状の中板と、該中板に保持され少なくとも中板の下面部と側面部とを覆うラバー膜と、前記ラバー膜の周囲に設けられた円環状のガイドリングとを具備し、
 前記中板と前記ラバー膜で囲まれた第1の密閉空間部を有し、第1の圧力調整機構で前記第1の密閉空間部の圧力を変化させることができるように構成され、
 前記ラバー膜の下面部にワークの裏面を保持し、該ワークの表面を定盤上に貼り付けた研磨布に摺接させて研磨する研磨ヘッドにおいて、
 前記ラバー膜は、前記中板に保持される末端部分がOリング状に形成され、前記中板は、上下に2枚に分割可能に形成されたものであって、
 前記中板と前記ラバー膜は、前記中板の少なくとも下面部の全面と側面部との間に隙間を有するものであり、前記ラバー膜は前記中板に、前記ラバー膜のOリング状の末端部分を前記分割された中板に挟み込むことで保持されるものであることを特徴とする研磨ヘッド。
 
 前記中板は、前記研磨ヘッド本体から分離されており、該中板の高さ方向の位置を前記研磨ヘッド本体から独立して調整する第1の高さ調整機構を具備するものであることを特徴とする請求項1に記載の研磨ヘッド。
 
 前記研磨ヘッド本体は、前記中板から分離されており、該研磨ヘッド本体の高さ方向の位置を前記中板から独立して調整する第2の高さ調整機構を具備するものであって、該第2の高さ調整機構は前記研磨布と前記ガイドリングとの隙間の距離を前記ワークの厚みの25~45%の幅に保つものであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の研磨ヘッド。
 
 前記第1の高さ調整機構および前記第2の高さ調整機構は、ボールネジを用いたものであることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の研磨ヘッド。
 
 前記中板と前記研磨ヘッド本体とを連結する弾性膜と、前記研磨ヘッド本体に取り付けられたストッパーとを具備し、
 前記中板と前記研磨ヘッド本体と前記弾性膜で囲まれた第2の密閉空間部を有し、第2の圧力調整機構で前記第2の密閉空間部の圧力を変化させることができるように構成され、
 前記第1の高さ調整機構が、前記ストッパーであることを特徴とする請求項2に記載の研磨ヘッド。
 
 前記ストッパーは、圧電素子であることを特徴とする請求項5に記載の研磨ヘッド。
 
 ワークの表面を研磨する際に使用する研磨装置であって、少なくとも、定盤上に貼り付けられた研磨布と、該研磨布上に研磨剤を供給するための研磨剤供給機構と、前記ワークを保持するための研磨ヘッドとして、請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の研磨ヘッドを具備することを特徴とする研磨装置。
 
 前記研磨ヘッド本体から前記研磨布までの距離を非接触で検出するセンサーと、前記第1の高さ調整機構と、前記第2の高さ調整機構とを具備し、
 前記第1の高さ調整機構は、前記センサーにて検出された前記研磨ヘッド本体から前記研磨布までの距離に応じて前記中板および前記ラバー膜の高さ方向の位置を調整し、前記第2の高さ調整機構は、前記センサーにて検出された前記研磨ヘッド本体から前記研磨布までの距離に応じて前記研磨布と前記ガイドリングとの隙間の高さ方向の位置を調整するものであることを特徴とする請求項7に記載の研磨装置。
Description:
ワーク研磨用ヘッド及びこの研 ヘッドを備えた研磨装置

 本発明は、ワークの表面を研磨する際にワ クを保持するための研磨ヘッド、及びそれ 備えた研磨装置に関し、特には、ラバー膜 ワークを保持する研磨ヘッド及びそれを備 た研磨装置に関する。
 

 近年の半導体デバイスの高集積化に伴い それに用いられている半導体シリコンウェ ハの平面度の要求は益々厳しいものとなっ いる。また、半導体チップの収率を上げる にウェーハのエッジ近傍の領域までの平坦 が要求されている。

 シリコンウェーハの最終形状は最終工程 ある鏡面研磨加工によって決定されている 特に直径300mmシリコンウェーハでは厳しい 坦度の仕様を満足するために両面研磨での 次研磨を行い、その後に表面のキズや面粗 の改善の為に片面での表面二次研磨及び仕 げ研磨を行っている。片面の表面二次研磨 び仕上げ研磨では両面一次研磨で作られた 坦度を維持する事と表面側にキズ等の欠陥 無い完全鏡面に仕上げる事を要求されてい 。

 一般的な片面研磨装置は例えば図8に示し たように、研磨布82が貼り付けられた定盤83 、研磨剤供給機構84と、研磨ヘッド85等から 成されている。このような研磨装置81では 研磨ヘッド85でワークWを保持し、研磨剤供 機構84から研磨布82上に研磨剤86を供給する ともに、定盤83と研磨ヘッド85をそれぞれ回 させてワークWの表面を研磨布82に摺接させ ことにより研磨を行う。

 ワークを研磨ヘッドに保持する方法とし は、平坦な円盤状プレートにワックス等の 着剤を介してワークを貼り付ける方法等が る。その他、図9に示すように研磨ヘッド本 体91およびワーク保持盤92の凹凸形状の転写 抑える目的でワーク保持盤92にバッキングフ ィルム93と呼ばれる弾性膜を貼って保持する 法や、ワーク保持部をラバー膜とし、該ラ ー膜の背面に空気等の加圧流体を流し込み 均一の圧力でラバー膜を膨らませて研磨布 ワークを押圧する、いわゆるラバーチャッ 方式がある(例えば特開2002-264005号公報参照) 。また、外周部分ダレを抑制して平坦性を向 上させる目的で、ワークの外側に研磨布を押 圧するための手段としてのリテーナーリング を配置した研磨ヘッドも提案されている。

 従来のラバーチャック方式の研磨ヘッド 構成の一例を模式的に図10(a)に示す。下面 凹部を設けた円盤状の中板102aの凹部を密封 るようにラバー膜(ラバー材料)104aを貼り、 1の圧力調整機構105aを介して第1の密閉空間 103aに流体を供給してウェーハWを押圧でき 構造、いわゆるラバーチャック構造となっ いる。更に中板102aは、弾性膜106aを介して研 磨ヘッド本体101aに連結されており、第2の圧 調整機構108aを介して弾性膜106aで密閉され 第2の密閉空間部107aに流体を供給して中板102 aを加圧できる構造となっている。研磨加工 にウェーハを保持する目的で円環状のガイ リング109aが研磨ヘッド本体101aに連結されて 、ウェーハWの外側に配置された構造となっ いる。また、図10(b)のような中板102bの加圧 構を持たないでラバー膜104bのみで加圧する 式のものもある。更に外周部のダレ抑制の 的で、ガイドリングの代りに研磨布を押圧 るリテーナーリングを配置した図10(c)のよ な研磨ヘッドも提案されている。リテーナ リング109cは、弾性膜110cで密閉された第3の 閉空間部111cに第3の圧力調整機構112cを介し 流体を供給して研磨布を押圧する構造とな ている。

 図10(a)、(b)の構造のような中板の凹部開口 部にラバー膜を張設する構造の場合、開口 部近傍では、張力の影響で実効的にはラバ 膜の剛性が高くなり、ワークの外周部分に かる圧力が高くなり、外周ダレを発生させ しまう問題があった。また、図10(d)のように ラバー膜の支持部P(開口端部)の位置をワーク に対して上昇させて、外周部分の圧力を低減 して外周ダレを抑制する手段も提案されてい る(例えば特開2002-264005号公報参照)。しかし がら、ウェーハの外周ダレを改善しようと ると逆にウェーハ外周が跳ね上がる形状と り、均一性が悪化したり、ラバー膜を張設 た際の張力のばらつきの影響で形状が安定 ない等の問題が発生していた。図10(c)のよう にワークの外側にリテーナーリングを配置し て研磨布を直接押圧して外周ダレを抑制する 手段も提案されているが、リテーナー材料も 研磨されるため、そこからの発塵等の影響に よりワーク表面にキズが発生したり、押圧し ていることによりワーク表面に研磨剤が十分 に供給されず、研磨速度の低下を引き起こす 等の問題も発生していた。
 

 そこで、本発明は、このような問題点に みなされたもので、ラバーチャック方式に る研磨ヘッドにおいて、ワーク表面にキズ の表面欠陥が発生することが極力抑制され ワーク外周まで安定して均一に研磨可能な 磨ヘッド及び該研磨ヘッドを備えた研磨装 を提供する事を目的とする。

 上記課題を解決するため、本発明では、 なくとも、研磨ヘッド本体の下部に、略円 状の中板と、該中板に保持され少なくとも 板の下面部と側面部とを覆うラバー膜と、 記ラバー膜の周囲に設けられた円環状のガ ドリングとを具備し、前記中板と前記ラバ 膜で囲まれた第1の密閉空間部を有し、第1 圧力調整機構で前記第1の密閉空間部の圧力 変化させることができるように構成され、 記ラバー膜の下面部にワークの裏面を保持 、該ワークの表面を定盤上に貼り付けた研 布に摺接させて研磨する研磨ヘッドにおい 、前記ラバー膜は、前記中板に保持される 端部分がOリング状に形成され、前記中板は 、上下に2枚に分割可能に形成されたもので って、前記中板と前記ラバー膜は、前記中 の少なくとも下面部の全面と側面部との間 隙間を有するものであり、前記ラバー膜は 記中板に、前記ラバー膜のOリング状の末端 分を前記分割された中板に挟み込むことで 持されるものであることを特徴とする研磨 ッドを提供する。

 このようにラバー膜の中板への固定位置が ーク保持部側から離れた位置となるように ラバー膜を上部が円形上に開口した中空円 状であるブーツ状の構造とし、このブーツ ラバー膜の末端部をOリング状にして、中板 とラバー膜の接触面積を極限まで少なくして 中板に支持する構造とすることにより、ラバ ー膜に発生する余分な張力を抑え、ワーク外 周部分のラバー膜の剛性を上げることなく、 ワーク全体に均一な研磨荷重を掛けて研磨す る事ができる。
 その結果、ワーク全面に亘って、特に外周 において平坦性を従来に比べ高く維持して 磨する事ができる。つまり、ワーク外周ま 均一に研磨することができる研磨ヘッドと ることができる。
 また、リテーナーリング等を使用しないた 、発塵等の影響を抑制することができる。 って、ワーク表面にキズや欠陥が発生する とを防止することができる研磨ヘッドとす ことができる。
 そして、研磨布に押圧するリテーナーリン 等が無くても、外周ダレを抑制する事が可 な研磨ヘッドとすることができる。

 また、前記中板は、前記研磨ヘッド本体か 分離されており、該中板の高さ方向の位置 前記研磨ヘッド本体から独立して調整する 1の高さ調整機構を具備するものであること が好ましい。
 このように、中板を研磨ヘッド本体から分 独立して高さを調整できるようにすること 、中板に固定されたラバー膜の高さを調節 ることができる。これによって、ラバー膜 面の剛性を利用して、ワーク外周部分に対 る圧力を変化させる事が可能で、更に、中 の高さ位置を精密に制御する第1の高さ調整 機構を付加する事で、ワークの加工前形状( ネやダレ形状)に合わせて、加工条件を変化 せて加工後のワークを平坦に加工する事が り容易となる。

 また、前記研磨ヘッド本体は、前記中板か 分離されており、該研磨ヘッド本体の高さ 向の位置を前記中板から独立して調整する 2の高さ調整機構を具備するものであって、 該第2の高さ調整機構は前記研磨布と前記ガ ドリングとの隙間の距離を前記ワークの厚 の25~45%の幅に保つものであることが好まし 。
 このように、研磨ヘッド本体、つまりはガ ドリングについても高さ調節機構(第2の高 調整機能)を具備する事で、ガイドリングと 磨布の隙間を一定に保つ事が可能となり、 って、より安定してワークを保持し、研磨 度の低下やワークの表面品質を劣化させな でワークの研磨加工ができる。
 また、研磨布とガイドリングの隙間をワー の厚みの25~45%に保つことで、ガイドリング 研磨布との隙間が小さすぎる時に起こる研 剤の供給不足によって発生する研磨速度の 下を防止することができ、また、隙間が大 すぎる場合に加工中にワークを保持できな なることを防止することができる。

 また、前記第1の高さ調整機構および前記第 2の高さ調整機構は、ボールネジを用いたも であることが好ましい。
 このように、前記第1、第2の高さ調整機構 ボールネジを用いる事で、より精密な高さ 向の位置の調節が容易となり、より高精度 安定した研磨が可能となる。

 また、前記中板と前記研磨ヘッド本体とを 結する弾性膜と、前記研磨ヘッド本体に取 付けられたストッパーとを具備し、前記中 と前記研磨ヘッド本体と前記弾性膜で囲ま た第2の密閉空間部を有し、第2の圧力調整 構で前記第2の密閉空間部の圧力を変化させ ことができるように構成され、前記第1の高 さ調整機構が、前記ストッパーであることが 好ましい。
 このように、中板部分と研磨ヘッド本体部 弾性膜で連結し、中板と研磨ヘッド本体と 性膜で密閉された第2の密閉空間部の圧力を 調整することで、中板を上昇、下降させるこ とができ、また、研磨ヘッド本体に取り付け られたストッパーの高さを調節する事で、中 板の高さ位置を調整することができ、簡便な 機構でラバー膜の高さ制御が可能となる。

 また、前記ストッパーは、圧電素子である とが好ましい。
 このように、更にストッパーを圧電素子で 成して、印加電圧を制御することによって トッパー厚さを可変とすれば、ラバー膜を 動で任意の高さに調節でき、ワークの研磨 の形状に合わせて、外周部分の形状をダレ らハネに任意に自動調節でき、ワークを更 平坦に加工することができる。

 また、本発明では、ワークの表面を研磨す 際に使用する研磨装置であって、少なくと 、定盤上に貼り付けられた研磨布と、該研 布上に研磨剤を供給するための研磨剤供給 構と、前記ワークを保持するための研磨ヘ ドとして、前記本発明に係る研磨ヘッドを 備することを特徴とする研磨装置が提供さ る。
 このように、本発明に係る研磨ヘッドを備 た研磨装置を用いてワークの研磨を行えば ワーク全体に均一な研磨荷重を掛けてワー を研磨する事ができ、ワーク全面に亘って 特に外周部において平坦性を高く維持して 磨する事ができる。

 また、前記研磨ヘッド本体から前記研磨布 での距離を非接触で検出するセンサーと、 記第1の高さ調整機構と、前記第2の高さ調 機構とを具備し、前記第1の高さ調整機構は 前記センサーにて検出された前記研磨ヘッ 本体から前記研磨布までの距離に応じて前 中板および前記ラバー膜の高さ方向の位置 調整し、前記第2の高さ調整機構は、前記セ ンサーにて検出された前記研磨ヘッド本体か ら前記研磨布までの距離に応じて前記研磨布 と前記ガイドリングとの隙間の高さ方向の位 置を調整するものであることが好ましい。
 このように、センサーで測定した研磨ヘッ 本体から研磨布までの距離に応じて中板お びラバー膜の高さを調節する第1の高さ調整 機構を備える事でワークの加工前の形状に合 わせて形状を修正する研磨ができ、その結果 、研磨されたワークの表面平坦性を良好にす ることができる。更に、センサーで測定した 研磨ヘッド本体から研磨布までの距離に応じ て研磨ヘッド本体の高さを調節する第2の高 調整機構を備えることで、研磨ヘッド本体 繋がるガイドリングと研磨布間の隙間を一 に保ち、安定にワークを保持し、研磨速度 低下やワークの表面品質を劣化させないで ークの研磨加工ができる。

 以上説明したように、本発明に係る研磨ヘ ドを用いてワークの研磨を行えば、ワーク 体に均一な研磨荷重を掛けてワークを研磨 る事ができ、ワーク全面に亘って、特に外 部において平坦性を高く維持して研磨する ができる研磨ヘッドとすることができる。
 

本発明に係る研磨ヘッドの第一の態様 示す概略断面図である。 本発明に係る研磨ヘッドの第二の態様 示す概略断面図である。 本発明に係る研磨ヘッドにおけるワー とラバー膜の位置関係を示す概略図である 本発明に係る研磨ヘッドの第三の態様 示す概略断面図である。 本発明に係る研磨ヘッドを備えた研磨 置の一例を示す概略構成図である。 実施例で研磨したワークの研磨代分布 示すグラフである。 実施例、比較例1、比較例2-1、比較例2-2 で研磨したワークの研磨代分布を示すグラフ である。 片面研磨装置の一例を示す概略構成図 ある。 従来の研磨ヘッドの一例を示す概略断 図である。 従来の研磨ヘッドの一例を示す概略 面図である。 従来の研磨ヘッドの他の一例を示す 略断面図である。 従来の研磨ヘッドの他の一例を示す 略断面図である。 従来の研磨ヘッドの他の一例を示す 略断面図である。

 以下、本発明についてより具体的に説明す 。
 前述のように、特に半導体シリコンウェー のワークの場合には、表面の平坦性とキズ 欠陥等のない表面の完全性についてより高 水準が求められている。ラバーチャック方 の研磨ヘッドの場合、従来のセラミックプ ート等に接着して研磨する方式の研磨ヘッ に比べてより高平坦な加工が可能ではある 、ワークの特に外周部分において外周ダレ が発生する問題があった。また、このよう 外周ダレを改善する目的で、ワークの保持 の外側にリテーナーリングを配置し、ワー 研磨加工中にワークの外側部分の研磨布を 圧して外周ダレを抑制する方式の研磨ヘッ も提案されているが、リテーナーリングか の異物等の影響でワーク表面にキズが発生 たり、リテーナーリングで研磨布を押圧す ためにワーク表面に研磨剤が十分に供給さ ず研磨速度の低下を引き起こす等の問題も 生していた。このような問題を解決し、ワ クを高平坦に加工できる研磨ヘッド及び研 装置を提供するために、本発明者らは、実 及び検討を行った。

 その中で、本発明者らは従来技術の問題点 以下の事であることを見出した。
 従来のラバーチャック方式の研磨ヘッドは 図10(a)のように中板102aに凹部を設けて、該 部開口端部にラバー膜104aを張設しているが 、その為に、ラバー膜支持端がワーク保持部 に近い構造となっており、ラバー膜支持端近 傍は張力の影響で実効的なラバー膜の剛性が 高くなり、ワークWの外周部分に掛かる圧力 高くなり、その結果、外周ダレが発生して た。また、図10(d)のようにラバー膜の支持部 P(開口端部)の位置をワークWに対して上昇さ て、外周部分の圧力を低減して外周ダレを 制する方法も提案されているが、ラバー膜 支持端での張力のばらつきの影響でワーク 周方向において形状が安定しない事がわか た。

 そこで、本発明者らは、鋭意実験及び検 を行い、ラバー膜の中板への固定位置がワ ク保持部側から離れた位置となるように、 バー膜を上部が円形上に開口した中空円盤 であるブーツ状の構造とし、ブーツ状ラバ 膜(以下ラバー膜という)の末端部をOリング にして、中板とラバー膜の接触面積を極限 で少なくして中板に支持することにより、 バー膜に対して余分な張力の発生を抑える とで、ワーク外周部分のラバー膜の剛性を げることなく、ワーク全体に均一な研磨荷 が掛けられる事を見出し、本発明を完成さ た。

 以下添付の図面を参照しつつ、本発明に係 研磨ヘッド及び研磨装置について具体的に 明するが、本発明はこれに限定されるもの はない。
 図1は、本発明に係る研磨ヘッドの第一の態 様を示している。この研磨ヘッド10は、末端 がOリング状となったブーツ状のラバー膜13( ラバー膜)を具備する。該ラバー膜13は、末端 部のOリング部を、該Oリング部を保持するた に設けられた円環状の溝を具備した略円盤 の中板12aと12bで挟持されている。ラバー膜1 3は、末端部のOリング等の挟み込み部のみで 板と接触し、該ラバー膜13の底面、側面は 板12bと接触しない状態で略円盤状の中板12a び12bに挟持されている。また、ラバー膜13を 挟持した略円盤状の中板12a及び12bは、フラン ジ構造の研磨ヘッド本体11に固定されている 研磨加工中にワークWのエッジを保持するた めの円環状のガイドリング19がワークWの外周 に沿って配置され、該ガイドリング19は研磨 ッド本体に連結されている。ラバー膜13で 閉された第1の密閉空間部14に第1の圧力調整 構15より流体が供給されることにより、該 バー膜13が膨らみ、ワークW背面に荷重が掛 る構造となっている。

 また、ラバー膜13のワーク保持部にワー Wの背面保護の目的でバッキングフィルムを って使用するのが望ましい。

 このようにラバー膜13の固定端部がワークW 保持部から離れた位置に配した構造とし、 つ中板12a及び12bとラバー膜13の接触面積を 限まで少なくすることにより、該ラバー膜13 を中板12a及び12bに支持することに基づく余分 な張力が発生することを抑える事ができ、よ ってワークW全体に均一な荷重を掛けてワー Wを研磨する事ができる。
 これによって、ワーク全面に亘って平坦性 従来に比べ高く維持することができ、外周 であってもハネやダレの発生が抑制された ークを得ることができる研磨ヘッドとする とができる。
 更に、リテーナーリング等を使用しないの 、リテーナー材料などからの発塵が防止さ ているので、ワーク表面に傷が発生するこ を抑制することができる。そして、ワーク 面に研磨剤が十分に供給されるため、研磨 度の低下が引き起こされることが無い研磨 ッドとすることができる。

 図2は、本発明に係る研磨ヘッドの第二の態 様を示している。この研磨ヘッド20は、図1に 示した研磨ヘッド10とは異なり、中板22a及び2 2bが研磨ヘッド本体21とは連結されておらず 第1の高さ調整機構26に連結されており、ラ ー膜23の位置を上下に変化させる事ができる 構造となっている。
 そして、研磨ヘッド本体21は研磨加工中に ークWのエッジを保持するための円環状のガ ドリング29が連結されており、研磨ヘッド 体21は第2の高さ調整機構27に連結されており 、ガイドリング29の高さ方向の位置を上下に 化させる事ができる構造となっている。ガ ドリング29の位置は、研磨布とガイドリン の隙間がワークWの厚みの25~45%になるように 節する事ができる。

 このように中板を研磨ヘッド本体と分離 立して高さを調整できる機構(第1の高さ調 機構)を備えることによって、中板に固定さ たラバー膜の高さを変化させることができ これによって、ラバー膜側面の剛性の影響 利用して、ワーク外周部分に対する圧力を 化させる事が可能で、更に、ワークの加工 形状(ハネやダレ形状)に合わせて、加工条 を変化させて加工後のワークをより平坦に 工する事が容易となる。

 また、研磨ヘッド本体、つまりはガイドリ グの高さを調節する機構(第2の高さ調整機 )を付加する事で、ガイドリングと研磨布の 間を一定に保つ事が可能となり、安定にワ クを保持し、研磨速度の低下やワークの表 品質を劣化させないでワークの研磨加工を ることが更に容易にできる。
 また、研磨布とガイドリングの隙間をワー の厚みの25~45%に保つことで、ガイドリング 研磨布との隙間が小さすぎる時に起こる研 剤の供給不足によって発生する研磨速度の 下を防止することができ、また、隙間が大 すぎる場合に研磨加工中にワークを保持で なくなることを防止することができる。

 そして、前記のように第1の高さ調整機構お よび第2の高さ調整機構として、ボールネジ 用いたものとすることができる。
 ボールネジを高さ調整機構に用いることに って、より精密な調節が容易となり、より 精度で安定した研磨が可能となる。

 図3は、ラバー膜33の位置を変化させた場 のワークWとラバー膜33の状態を示している (a)はラバー膜33の底面位置とワークWの背面 置が同じ状態(基準位置)、(b)はラバー膜33の 位置を(a)より下降させた状態、(c)はラバー膜 33の位置を(a)よりも上昇させた状態を示して る。図3(b)のようにラバー膜33の位置を下げ 場合、ラバー膜33の底面がワークWの背面に く押し付けられた状態となり、ラバー膜33 側面側が横に膨らんだ状態となる。この場 、ラバー膜側面の剛性の影響により、ワー Wの外周部に掛かる圧力が高くなり、ワーク 外周部分をダレ形状にする事ができる。ま 、図3(c)のようにラバー膜33の位置を上げた 合、該ラバー膜33の中心部分の膨らみが大 くなり、ラバー膜33の外周部分の膨らみは小 さくなるため、ワークWの外周部に掛かる圧 が小さくなり、ワークの外周部分を跳ねた 状にする事ができる。

 このようにラバー膜33の位置を変化させ ことにより、ワークWの外周部分の形状をフ ット、ダレ、ハネのいずれの形状にもコン ロールする事が可能となる。従って、加工 のワークWの形状(フラット、ダレ、ハネ)に わせてラバー膜33の位置を調節することに り、ワークWの形状を平坦に修正することが 易となる。

 図4は、本発明に係る研磨ヘッドの第三の 態様を示している。この研磨ヘッド40は、ラ ー膜43の高さを調節する手段として、図2で したような機械的な上下動機構を用いない 法の一例である。中板42aを研磨ヘッド本体4 1と弾性膜47で連結し、中板42a、弾性膜47と研 ヘッド本体41で密閉された第2の密閉空間部4 6の圧力を調整する第2の圧力調整機構48によ て減圧し、中板42a、42b及びラバー膜43を上昇 させ、研磨ヘッド本体に取り付けられたスト ッパー50によって中板の高さを調節する事で ラバー膜43の位置を調節する。この方法で れば、より簡便な構造でラバー膜の高さ調 が可能となる。

 このように、前記ラバー膜を有した中板 分と研磨ヘッド本体部を弾性膜で連結し、 板部分と研磨ヘッド本体と弾性膜で密閉さ た第2の密閉空間部の圧力を調整することで 、中板を上昇、下降させることができ、また 、研磨ヘッド本体に取り付けられたストッパ ーの高さを調節する事で、中板の高さ位置を 調整することができ、よって簡便な機構でラ バー膜の高さ制御が可能となる。

 更に、ストッパー部に圧電素子を用いて、 圧を印加することでストッパーの厚みを変 させる機構を組み込む事で、任意の位置に 板およびラバー膜の高さを自動調節する事 可能となる。
 また、更にストッパーを圧電素子で形成し 、ストッパー厚さを可変とすれば、ラバー を自動で任意の高さに調節でき、ワークの 磨前の形状に合わせて、外周部分の形状を レからハネに任意に自動調節でき、ワーク 更に平坦に加工することが容易となる。

 図5は、本発明に係る研磨装置の一例を示し ている。この研磨装置51は、研磨布52が貼り けられた定盤53と、研磨剤56を供給する研磨 供給機構54と、図2で示したような本発明の 磨ヘッド55等から構成されている。
 このように、本発明に係る研磨ヘッドを備 た研磨装置を用いて、ワークの研磨を行え 、ワーク全体に均一な研磨荷重を掛けてワ クを研磨する事ができ、ワーク全面に渡っ 、特に外周部において平坦性を高く維持し 研磨する事ができる研磨装置とすることが きる。

 更に、研磨布52の上方に、レーザー等を用 て非接触で研磨ヘッド本体と研磨布の間の 離を測定する測長センサー57を具備すること ができる。
 この測長用のセンサー57で、研磨布52までの 距離(研磨布の厚さ)および研磨ヘッド本体55 での距離が測定され、その結果が第1の高さ 整機構58および第2の高さ調整機構59に送ら る。
 ワークWの厚さと研磨布52の厚さに応じて、 バー膜の位置は、第1の高さ調整機構58によ 最適な位置に調整できるようになっている また、ガイドリングの位置も同時に第2の高 さ調整機構59を介して上下動機構により最適 位置に調整できるようになっている。
 このように、センサーで測定した研磨ヘッ 本体から研磨布までの距離に応じて中板、 まりラバー膜の高さを調節することができ 第1の高さ調整機構を備える事でワークの加 工前形状に合わせて形状を修正する研磨がで き、その結果、研磨されたワークの表面平坦 性をより良好にすることができる。更に、セ ンサーで測定した研磨ヘッド本体から研磨布 までの距離に応じて研磨ヘッド本体の高さを 調節する第2の高さ調整機構を備えることで 研磨ヘッド本体に連結されたガイドリング 研磨布との間の隙間を一定に保ち、安定に ークを保持し、研磨速度の低下やワークの 面品質を劣化させないでワークの研磨加工 できる。
 

 以下、実施例及び比較例を示して本発明を り具体的に説明するが、本発明はこれらに 定されるものではない。
 (実施例)
 図2に示したような、厚さ3mm、外径293mmの中 2枚をボルトで連結して、末端部が直径289mm Oリング状形状(直径2mm)を有した、厚さ1mm、 面部の外径301mm、高さ6.5mmのブーツ形状のラ バー膜を挟持した。また、ラバー膜の周囲に 内径302mmのガイドリングを配設した。ラバー の上下機構やガイドリングの上下機構とし ボールネジを使用した機構を用いた。

 上記のような研磨ヘッドを備えた研磨装置 用いて、以下のように、ワークとして直径3 00mm、厚さ775μmのシリコン単結晶ウェーハの 磨を行った。なお、使用したシリコン単結 ウェーハは、その両面に予め一次研磨を施 、エッジ部にも研磨を施したものである。 盤には直径800mmであるものを使用し、研磨布 には通常用いられる一般的なものを使用した 。
 研磨の際には、研磨剤にはコロイダルシリ を含有するアルカリ溶液を使用し、研磨ヘ ドと定盤はそれぞれ31rpm、29rpmで回転させた 。ワークの研磨荷重(押圧力)は、ラバー膜で 閉された第1の密閉空間部の圧力が20kPaとな ようにした。研磨時間は80秒とした。ガイ リングと研磨布との隙間は250μmとなるよう 調整し、ラバー膜の高さは、ワークの背面 高さを基準の0mmとして、ラバー膜がワーク ら離れる方向をマイナスとして、-0.25mm、-0.1 5mm、0mm、+0.05mm、+0.10mmの5条件に設定して夫々 ワークの表面研磨加工を実施した。

 このようにして研磨を行ったワークの面 の研磨代のばらつきを評価した。研磨代に いては、平坦度測定器で研磨前後のワーク 厚さを面内について、平坦度保証エリアと て最外周部2mm幅を除外した領域について測 し、ワークの研磨前後の厚さの差分をとる で算出した。

 この結果得られた中心からの距離が100mm~148m mまでのワークの研磨代分布を図6に示す。図6 は実施例で研磨したワークの研磨代分布を示 すグラフである。
 基準高さ0mmの条件では、ワーク外周部まで 坦に研磨されており、良好な結果であった
 また、ラバー膜の位置を変更することで、 ークの中心から約140mmよりも外側部分の研 代が変化することも確認された。例えば、 ークを押し付けた+0.20mmの場合、ワークの外 部をダレ形状にすることができる。また、 バー膜の外周部の膨らみを小さくした-0.25mm の場合、ワークの外周部を跳ね形状にするこ とができる。
 

 (比較例1)
 図9に示したような、周囲にガイドリングを 配設したワーク保持盤にバッキングフィルム を介してワークを保持するような研磨ヘッド を備えた研磨装置で、実施例と同じようにワ ークWの表面研磨加工を実施した。但し、ワ クWに対して単位荷重として20kPaが掛かるよ に保持プレートに直接に荷重を加えた。
 

 (比較例2-1)
 図10(b)で示したような、ラバー膜支持端が ーク保持部に近接した研磨ヘッドを備えた 磨装置で、実施例と同じようにワークの表 研磨加工を実施した。
 (比較例2-2)
 図10(d)で示したような研磨ヘッドを備えた 磨装置で、実施例と同じようにワークの表 研磨加工を実施した。また、ラバー膜の支 点Pは、比較例2-1に対しての上昇量は0.2mmと た。

 比較例1、比較例2-1、2-2のワークの中心100mm~ 148mmまでの研磨代分布を図7に示す。また、比 較のため、実施例のラバー膜基準高さ0mmで研 磨加工した際の研磨代分布も図7に併記した
 前述したように、実施例の研磨ヘッドを用 て研磨したワークは、ワーク外周部まで平 に研磨されており、良好な結果であった。
 これに対し、比較例1の場合、保持プレート の凹凸の影響で、ワークの面内で微小に研磨 代がばらついており、更に外周部分の研磨代 が多くなっていた。
 また、比較例2-1の場合、中板の凹部開口端 でラバー膜が支持されており、その付近の 性膜の実効的な剛性が高くなり、ワークの 周部分に掛かる圧力が高くなり、ワークの 周部分の研磨代が極端に大きくなっている
 そして比較例2-2では、ラバー膜の支持点位 を比較例2-1に対して0.2mm上昇させたことで 若干、最外周部分のダレは改善されている 、逆に120mm付近から跳ね上がり形状となって おり、研磨代均一性は悪化する結果となった 。

 なお、本発明は、上記実施形態に限定さ るものではない。上記実施形態は例示であ 、本発明の特許請求の範囲に記載された技 的思想と実質的に同一な構成を有し、同様 作用効果を奏するものは、いかなるもので っても本発明の技術的範囲に包含される。

 例えば、本発明に係る研磨ヘッドは図1、2 3に示した態様に限定されず、例えば、研磨 ッド本体の形状等は特許請求の範囲に記載 れた要件以外については適宜設計すればよ 。
 また、研磨装置の構成も図5に示したものに 限定されず、例えば本発明に係る研磨ヘッド を複数備えた研磨装置とすることもできる。




 
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