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Title:
WORKING HEAD FOR MACHINE TOOL AND SPINDLE UNIT USED FOR THE WORKING HEAD
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/078760
Kind Code:
A1
Abstract:
[PROBLEMS] A working head for a machine tool, including a support head for supporting a spindle unit through support shafts, between a pair of support sections, and having an index mechanism for rotating the spindle unit about the axis of the support shafts. The support head has an inner structure adapted so as not to increase the size of the working head. [MEANS FOR SOLVING PROBLEMS] The working head has rotary joints for supplying and discharging working fluid to and from the spindle unit. The rotary joints are each constructed from a rotation member rotating together with a support shaft and from a shaft member provided so as not to be rotatable relative to a housing of the support section and to which the rotation member is fitted so as not to be relatively rotatable. The rotary joints are each provided in each of the support sections so as to be co-axial with the support shaft. The diameter of the sliding surface between either one of the rotary joints which is provided in a second support section and the corresponding shaft member is greater than the sliding surface between the other rotary joint provided in a first support section and the corresponding shaft member.

Inventors:
TATSUDA YOSHINORI (JP)
YONEYAMA HIROKI (JP)
Application Number:
PCT/JP2007/074909
Publication Date:
July 03, 2008
Filing Date:
December 26, 2007
Export Citation:
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Assignee:
TSUDAKOMA KOGYO KABUSHIKIKAISH (JP)
TATSUDA YOSHINORI (JP)
YONEYAMA HIROKI (JP)
International Classes:
B23Q1/70
Foreign References:
JPH02104946U1990-08-21
JP2006296046A2006-10-26
JP2002137136A2002-05-14
Attorney, Agent or Firm:
NAKAGAWA, Kunio (Famille Shinjuku Grand-suite Tower 130321-8, Yoyogi 2-chome, Shibuya-ku, Tokyo 53, JP)
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Claims:
工具が取り付けられるスピンドル(21)を含むスピンドルユニット(20)と、該スピンドルユニット(20)を挟んで対向配置された第1及び第2の支持部(30a、30b)間で各支持部(30a、30b)内に回転自在に支持された支持軸(32、37b,39、38b)を介して前記スピンドルユニット(20)を支持する支持ヘッド(30)であって前記支持軸(32、37b,39、38b)の軸線を中心に前記スピンドルユニット(20)を回転させてその角度位置を割り出す割出し機構を有する支持ヘッド(30)とを含み、前記割出し機構が、前記第1及び第2の支持部(30a、30b)の少なくとも一方に設けられ、その駆動手段として前記支持部(30a、30b)のハウジング(31a、31b)内で前記支持軸(32、37b,39、38b)周りに同軸的に配置されたモータロータ(25a)及びモータステータ(25b)からなる駆動モータ(25)を含む、工作機械用の加工用ヘッド(10)において、
前記各支持部(30a、30b)内に、前記支持軸(32、37b,39、38b)と同軸的に配置されて前記スピンドルユニット(20)に対し供給される加工用流体の供給及び排出を行うためのロータリジョイント(37、38)であって前記支持軸(32、37b,39、38b)と一体的に回転する回転部材(37b、38b)及び前記支持部(30a、30b)のハウジング(31a、31b)に対し回転不能に設けられて前記回転部材(37b、38b)が相対回転可能に嵌装される軸部材(37a、38a)からなる前記ロータリジョイント(37、38)を備え、更に、前記各支持軸(32、37b,39、38b)と前記スピンドルユニット(20)とを固定するための複数のネジ部材(14、15)であって前記支持軸(32、37b,39、38b)の軸線を中心とする円周上に配設された複数の前記ネジ部材(14、15)を有し、
前記第2の支持部(30b)内に備えられる一方のロータリジョイント(38)の前記回転部材(38a)と前記軸部材(38b)との間の摺動面の径が、前記第1の支持部(30b)内に備えられる他方のロータリジョイント(37)の前記回転部材(37b)と前記軸部材(37a)との間の摺動面の径よりも大径である、
ことを特徴とする工作機械用の加工用ヘッド(10)。
前記一方のロータリジョイント(38)は、その前記摺動面の径が前記ネジ部材(15)の配置円(15a)の径よりも大径であり、前記他方のロータリジョイント(37)は、その前記摺動面の径が前記ネジ部材(14)の配置円(14a)の径よりも小径である、
ことを特徴とする請求項1に記載の工作機械用の加工用ヘッド(10)。
前記各支持部(30a、30b)の前記スピンドルユニット(20)と対向する面には、前記スピンドルユニット(20)に形成された前記加工用流体のための複数の給排ポート(24)に接続される複数の給排ポート(32c1、39c1)であって前記各ロータリジョイント(37、38)の回転部材(37b、38b)に形成された複数の流体流路(37b1、38b1)が連通する複数の前記給排ポート(32c1、39c1)が形成されており、
前記第1の支持部(30a)における複数の前記給排ポート(32c1)の各々は、前記ネジ部材(14)の配置円(14a)よりも小径の円周上に形成され、前記第2の支持部(30b)における複数の前記給排ポート(39c1)の各々は、前記ネジ部材(15)の配置円(15a)よりも大径の円周上に形成される、
ことを特徴とする請求項2に記載の工作機械用の加工用ヘッド(10)。
前記割出し機構は、前記第1及び第2の支持部(30a,30b)のいずれか一方にのみ設けられる、
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の工作機械用の加工用ヘッド(10)。
工具が取り付けられるスピンドル(21)を含むスピンドルユニット(20)と、該スピンドルユニット(20)を挟んで対向配置された一対の支持部(30a、30b)間で各支持部(30a、30b)内に回転自在に支持された支持軸(32、37b,39、38b)を介して前記スピンドルユニット(20)を支持する支持ヘッド(30)であって前記支持軸(32、37b,39、38b)の軸線を中心に前記スピンドルユニット(20)を回転させてその角度位置を割り出す割出し機構を含む支持ヘッド(30)とを備えた工作機械用の加工用ヘッド(10)であって、
前記各支持部(30a、30b)には、前記支持軸(32、37b,39、38b)と同軸的に配置されて前記スピンドルユニット(20)に対し供給される加工用流体の供給又は排出を行うためのロータリジョイント(37、38)が設けられており、前記スピンドルユニット(20)には、前記各支持部(30a、30b)と対向する両側面における前記スピンドルユニット(20)の回転軸線を中心とした円周上に、前記ロータリジョイント(37、38)からの加工用流体を給排するための複数の給排ポート(32c1、39c1)が形成されており、且つ、一方の支持部(30b)側の前記給排ポート(39c1)の配置円(15a)が、他方の支持部(30a)側の前記給排ポート(32c1)の配置円(14a)よりも大径である、
ことを特徴とする工作機械用の加工用ヘッドに使用されるスピンドルユニット(20)。
Description:
工作機械用の加工用ヘッド及び の加工用ヘッドに使用されるスピンドルユ ット

本発明は、工作機械用の加工用ヘッド、よ り詳しくは、5軸加工機(同時5軸制御可能な加 工機)や多面加工機等の複合加工機(工作機械) で使用される加工用ヘッド、及びその加工用 ヘッドで使用されるスピンドルユニットに関 する。

図4は、前記の複合加工機の一例として、 型工作機械(マシニングセンタ)1を示してい 。この種の門型工作機械1は、ベッド4上に付 設された左右のコラム2、2と、コラム2、2上 上下方向(Z軸方向)に移動するクロスレール6 、クロスレール6上を水平に左右方向(Y軸方 )に移動するサドル7と、サドル7上をZ軸方向 に移動するラム8と、ベッド4上を前後方向(X 方向)に移動するテーブル5とを含む。さらに 、ラム8には、工具が取り付けられるスピン ルを備えたスピンドルユニット20及びスピン ドルユニット20を支持する支持ヘッドを含む 工用ヘッド10が取り付けられている。

前記門型工作機械1は、ワークの加工時に いて、予め設定されたプログラムに基づく 値制御により、前記テーブル5、クロスレー 6、サドル7及びラム8を移動させると共に、 工用ヘッド10がスピンドルユニット20の角度 位置(回転位置)の割り出しを行う。これによ 、前記工作機械では、ワークの各加工面に して工具を最適な角度で当てて加工を行う とができ、複雑な形状のワークの切削加工 を可能としている。

そのため、前記加工用ヘッドは、スピンド ルユニット20の角度位置を割り出すための割 し機構を備えている。また、この加工用ヘ ドにおける割出し機構として、そのモータ テータ及びモータロータが支持ヘッド30の ウジング内に配置され、ロータが、スピン ルユニットを支持する支持軸に連結された 接駆動型の駆動モータ(以下、「DDモータ」 いう)を駆動手段として含むものが公知であ (例えば、特許文献1)。

この特許文献1に記載の支持ヘッド(操作ヘ ド)は、ツールホルダを含む第2の支持部(本 明でいう「スピンドルユニット」)を支持す る一対のアーム(本発明でいう「支持部」)を するフォーク形に構成されている。また、 アーム内には、上記第2の支持部を支持する シャフト(本発明でいう「支持軸」)が回転自 に支持されると共に、このシャフトを回転 動するためのDDモータが設けられている。 お、この特許文献1の構成のように、DDモー を駆動源とする支持ヘッドにおいては、ス ンドルユニット(第2の支持部)を支持する支 軸(シャフト)及びこの支持軸を回転駆動する DDモータが、本発明でいう割出し機構を構成 る。

そして、特許文献1に記載の支持ヘッドで 、予めプログラムされた数値制御に従って 記DDモータの駆動を制御することにより、前 記支持軸がDDモータによって回転駆動され、 れに伴い、スピンドルユニットが、支持軸 軸線と一致する軸線であってスピンドルの 転軸線と直交する軸線(以下、「A軸」とい )を中心に、所定の角度位置へ向けて回転割 出しされる。

因みに、一般的な前記の支持ヘッドにおい ては、特許文献1には記載されていないが、 ピンドルユニットの角度位置を制御するた に前記支持軸の角度位置(回転位置)を検出す る必要があり、そのための回転検出器等の検 出器類を、支持ヘッド内において支持軸に付 設している。なお、特許文献1に記載されて るような一対の支持部を有するフォーク形 支持ヘッドでは、前記の回転検出器は、い れか一方の支持部内に設けられる。

また、前記の割出し機構や回転検出器に加 え、支持ヘッド内には、支持軸を回転自在に 支持するための軸受や、スピンドルユニット (支持軸)の角度位置を保持するためのクラン 機構が配設される。更には、支持部を通し スピンドルユニットに対し加工用の流体を 給するためのロータリジョイントであって 支持軸と同軸的に配置されて支持軸と共に 転する回転部材を含むロータリジョイント 支持ヘッドの各支持部内に設けられる場合 ある。そして、前記の割出し機構も含め、 れらの各構成要素は、いずれも支持軸に対 接続もしくは接続可能な状態に配設される のである。

ところで、前記のような工作機械で用いられ る加工用ヘッドでは、その操作性や重量が及 ぼす影響等を考慮した場合、加工用ヘッド( 持ヘッド)自体が大型化することはことは好 しくない。しかし、特許文献1に記載の支持 ヘッドのように両支持部内に割出し機構を備 えたものにおいて、更に前記のロータリジョ イント等の各構成要素を各支持部内に配設し た場合、一方の支持部内には、前記の割出し 機構及び各構成要素に加えて前記の検出器類 が支持軸に対し設置されることになる。その ため、この一方の支持部については、そのA 方向における寸法がこの回転検出器分だけ きくなる。しかも、支持剛性のバランスを えた場合、両支持部のA軸方向の寸法が同じ ある方が好ましく、そのために他方の支持 についても、そのA軸方向の寸法を上記一方 の支持部に合せて大きくしなければならなく なる。その結果として、支持ヘッド全体のA 方向に関する寸法が大きくなり、加工用ヘ ドが大型化してしまう。

特開2004-48135号公報

従って、本発明の課題は、割出し機構と共 に前記のような種々の構成要素を支持ヘッド 内に備える工作機械用の加工用ヘッドにおい て、加工用ヘッドの大型化を招くことの無い 支持ヘッドの内部構造を提供すること、及び その様な支持ヘッドに適用可能なスピンドル ユニットを提供することにある。

本発明は、工具が取り付けられるスピンド ルを含むスピンドルユニットと、該スピンド ルユニットを挟んで対向配置された第1及び 2の支持部間で各支持部内に回転自在に支持 れた支持軸を介して前記スピンドルユニッ を支持する支持ヘッドであって前記支持軸 軸線を中心に前記スピンドルユニットを回 させてその角度位置を割り出す割出し機構 有する支持ヘッドとを含み、前記割出し機 が、前記第1及び第2の支持部の少なくとも 方に設けられ、その駆動手段として前記支 部のハウジング内で前記支持軸周りに同軸 に配置されたモータロータ及びモータステ タからなる駆動モータを含む工作機械用の 工用ヘッドを前提とする。

そして、上記の課題のもとに、本発明によ る加工用ヘッドは、前記支持軸と同軸的に配 置されてスピンドルユニットに対し供給され る加工用流体の供給及び排出を行うためのロ ータリジョイントであって前記支持軸と一体 的に回転する回転部材及び前記支持部のハウ ジングに対し回転不能に設けられて前記回転 部材が相対回転可能に嵌装される軸部材から なる前記ロータリジョイントを前記各支持部 内に備えると共に、前記各支持軸と前記スピ ンドルユニットとを固定するための複数のネ ジ部材であって前記支持軸の軸線を中心とす る円周上に配設された複数の前記ネジ部材を 有する。そして、前記第2の支持部内に備え れる一方のロータリジョイントの上記回転 材と軸部材との間の摺動面の径が、前記第1 支持部内に備えられる他方のロータリジョ ントの前記摺動面の径よりも大径であるこ を特徴とする。

また、前記の各ロータリジョイントについ ては、前記一方のロータリジョイントの前記 摺動面の径を前記ネジ部材の配置円の径より も大径とし、且つ、前記他方のロータリジョ イントの前記摺動面の径を前記ネジ部材の配 置円の径よりも小径とすることが好適である 。因みに、本発明でいうネジ部材の「配置円 」とは、ネジ部材が配置される仮想円のこと を表すものである。すなわち、本発明による 支持ヘッドでは、支持軸及びスピンドルユニ ットに対しA軸を中心とした仮想円を設定し この仮想円の円周上にネジ孔を形成し、こ ネジ孔にネジ部材を螺挿して支持軸とスピ ドルユニットとの固定を行うものであり、 の円周上にネジ部材が配設される仮想円が 記の「配置円」に相当する。また、後述の 工用流体のための給排ポートの「配置円」 ついても同様の考え方のものである。

また、本発明では、前記の各支持部につい て、その前記スピンドルユニットと対向する 面に対し、スピンドルユニットに形成された 前記加工用流体のための複数の給排ポートに 接続される複数の給排ポートであって各ロー タリジョイントの回転部材に形成された複数 の流体流路が連通する複数の前記給排ポート が形成されたものとし、前記第1の支持部に ける複数の前記給排ポートの各々が前記ネ 部材の配置円よりも小径の円周上に形成さ 、且つ、前記第2の支持部における複数の前 給排ポートの各々が前記ネジ部材の配置円 りも大径の円周上に形成されるものとして よい。更には、前記割出し機構が、前記第1 及び第2の支持部のいずれか一方にのみ設け れるものとしてもよい。

なお、上記した本発明における「給排ポー ト」とは、供給用ポート及び排出用ポートの 総称である。従って、複数の給排ポートとは 、供給用ポート及び排出用ポートがそれぞれ 1以上存在する場合や、少なくとも供給用ポ トが2以上存在する場合を含む。

また、本発明による上記加工用ヘッドで使 用されるスピンドルユニットは、前記第1及 第2の支持部と対向する両側面における前記 持軸の軸線を中心とした円周上において、 記ロータリジョイントからの加工用流体を 排するための複数の給排ポートが形成され おり、且つ、前記第2の支持部側の前記給排 ポートの配置円が、前記第1の支持部側の前 給排ポートの配置円よりも大径であること 特徴とする。

上記した本発明による工作機械用の加工用 ヘッドによれば、各支持部内に配設されるロ ータリジョイントのうちの第2の支持部内に 設されるものとして、より大径のロータリ ョイントを採用している。これにより、第2 支持部側では、ロータリジョイントの半径 向内側により大きい空間を確保することが きるため、この空間内に検出器類等の構成 素を適宜に配設することにより、第2の支持 部のA軸方向に関する寸法をより小さく抑え ことができ、支持ヘッドの大型化を防止す ことが出来る。

より詳しくは、ロータリジョイントは、そ の回転部材と軸部材との間の摺動面の摺動抵 抗を考えた場合、摺動面がより小径のもの( なわち、ロータリジョイントを構成する各 材が支持軸の軸線(A軸)により近い位置に存 するもの)とした方が好ましい。しかし、両 持部内におけるロータリジョイントを半径 向における最も支持軸側に配設されたもの した場合、前記の検出器類等をA軸方向にお けるロータリジョイントの存在範囲の外側に 配設せざるを得なくなり、それに伴い、支持 部のA軸方向に関する寸法が大きくなってし う。そこで、本発明は、前記第1の支持部側 は、上記の摺動抵抗を考慮して摺動面の径 小さいロータリジョイントを採用し、第2の 支持部側では、摺動面の径が大きいロータリ ジョイントを採用してその半径方向内側に空 間的な余裕ができるようにしている。これに より、第2の支持部内には、検出器類等の構 要素を配設するための空間的な余裕ができ ため、この空間に適宜に構成要素を配設す ことにより、第2の支持部のA軸方向に関する 寸法が大きくなることはなく、延ては支持ヘ ッドの大型化を防ぐことができる。

また、各ロータリジョイントについて、第 1の支持部側のロータリジョイントを、その 動面の径が前記ネジ部材の配置円よりも小 のものとし、且つ、第2の支持部側のロータ ジョイントを、その摺動面の径が前記ネジ 材の配置円よりも大径のものとした場合に いて、各ロータリジョイントの回転部材に 成された流体流路が連通する給排ポートを 第1の支持部側では、各給排ポートが前記ネ ジ部材の配置円よりも小径の円周上に形成さ れるものとし、第2の支持部側では、各給排 ートが前記ネジ部材の配置円よりも大径の 周上に形成されものとすることにより、両 持部において、ロータリジョイントと前記 排ポートとを連通させる流体流路(以下、「 通流路」という)の経路が前記ネジ部材の配 置円と交差することがなく、これによってネ ジ部材による支持軸とスピンドルユニットと の固定力の低下を防ぐことができる。

すなわち、各ロータリジョイントの各流体 流路とそれに対応する各給排ポートとを繋ぐ 連通流路が前記ネジ部材の配置円と公差して 延びている場合、この連通流路によってネジ 部材の配置が制限されて固定のため使用可能 なネジ部材の数が少なくなってしまい、十分 な固定力が得られない場合がある。これに対 し前述の構成によれば、上記連通流路が前記 ネジ部材の配置円と公差しないため、固定の ためのネジ部材の数に制限を受けることが無 く、十分な固定力を得ることができる。

また、割出し機構を第1及び第2の支持部の ずれか一方のみに配設したものとすること より、割り出し機構を備えない支持部内に 転検出器を配設する空間が確保し易いもの なり、これによっても支持ヘッドの大型化 防ぐことができる。

本発明の加工用ヘッドにおける支持ヘ ドの一実施形態を示す正面部分断面図。 本発明の加工用ヘッドにおける支持ヘ ドの一実施形態を示す側面図。 本発明の加工用ヘッドにおける支持ヘ ドの他の実施形態を示す正面部分断面図。 本発明の加工用ヘッドが適用される工 機械の一例を示す斜視図。

符号の説明

 1    工作機械
 10   加工用ヘッド
 14、15  ネジ部材
 14a、15a  配置円
 20   スピンドルユニット
 21   スピンドル
 24   給排ポート
 25   DDモータ
 25a  ロータ
 25b  ステータ
 30   支持ヘッド
 30a  第1の支持部
 30b  第2の支持部
 30c  基部
 31a、31b  ハウジング
 32   回転軸
 32c  連通流路
 32c1  給排ポート
 32d  配置円
 33   DDモータ
 33a  ロータ
 33b  ステータ
 34   クランプ機構
 34a  クランプスリーブ
 35、36  軸受
 37   ロータリジョイント
 37a  ディストリビュータ
 37a3  流体流路
 37b  シャフト
 37b1  流体流路
 38   ロータリジョイント
 38a  ディストリビュータ
 38a3  流体流路
 38b  シャフト
 38b1  流体流路
 39   回転軸
 39c  連通流路
 39c1  給排ポート
 39d  配置円
 41   回転検出器
 41a  検出ヘッド
 41b  検出リング
 42   角度検出器

以下、本発明の実施の形態を図面に基づい て詳述する。

図1及び2に示すのは本発明の一実施形態で って、図示の加工用ヘッド10は、工具が取 付けられるスピンドル21を有するスピンドル ユニット20と、スピンドルユニット20を支持 る支持ヘッド30とで構成されている。

図1に示すように、スピンドルユニット20は 、駆動モータ内蔵型のスピンドルヘッドであ り、内蔵された駆動モータによってスピンド ル21を高速回転駆動するものである。詳しく 、スピンドルユニット20のハウジング23内に は、スピンドル21が挿通配置されており、こ スピンドル21を囲繞するようにして駆動モ タ25が内蔵されている。駆動モータ25は、ス ンドル21に外嵌固定されたロータ25aと、ロ タ25aの外周面に対向するように設けられた テータ25bとから成っている。スピンドル21は 、駆動モータ25の前後(図の上下)に複数列配 された軸受(例えば、アンギュラコンタクト アリング)27によって回転自在に支持されて る。そして、ステータ25bに励磁電流を供給 ると、ロータ25aとの間に励磁力が発生し、 の励磁力によってロータ25aが回転してスピ ドル21が回転駆動される。

また、支持ヘッド30の各支持部と対向する ピンドルユニット20の側面には、支持ヘッ 30から供給される加工用流体の給排を行うた めの給排ポート24が、スピンドルユニット20 回転軸(A軸)を中心とした配置円上に複数形 されている。因みに、このスピンドルユニ ト20へ供給される加工用流体としては、例え ば、高速で回転するDDモータ25やスピンドル21 を冷却するための冷却用の油、スピンドルユ ニット20(スピンドル21の回転部分)への切り粉 の侵入を防ぐためのシール用のエア、加工時 に回転工具等を冷却するための冷却用の水、 等がある。

支持ヘッド30は、支持軸を介して上記スピ ドルユニット20を支持すると共に、スピン ルユニット20を、支持軸の軸線と一致する前 記A軸を中心に回転させてその角度位置を割 出すためのものである。

この支持ヘッド30は、基部30cに対し、第1及 び第2の支持部30a、30bを組み付けたフォーク に構成されている。そして、上記スピンド ユニット20は、この両支持部30a、30b間におい て、支持部30a、30bのそれぞれの内部で回転自 在に支持された支持軸に固定されて支持され ている。

なお、本実施例における支持ヘッド30では スピンドルユニット20を回転駆動するため 駆動モータとしてのDDモータ33が、上記第1及 び第2の支持部30a、30bのうちの第1の支持部30a にのみ設けられた構成となっている。そこ 、以下では、第1の支持部における支持軸を 駆動支持軸といい、第2の支持部30bにおける 持軸を従動支持軸という。さらに、本実施 における支持ヘッド30では、後述の回転検出 器等の検出器類及びクランプ機構が、DDモー 33とは逆に、第2の支持部30b側のみに配設さ ている。

以下に、DDモータ33が配設される第1の支持 30aの構成について、詳細に説明する。

第1の支持部30aは、ハウジング31aを主体と 、そのハウジング31aの内部に、DDモータ33を 成するロータ(モータロータ)33a及びステー (モータステータ)33b、スピンドルユニット20 支持する駆動支持軸、この駆動支持軸を回 自在に支持するための軸受(例えば、クロス ローラベアリング)35、及びスピンドルユニッ ト20へ加工用の流体を供給するためのロータ ジョイント37、等が組み込まれている。

ハウジング31aは、DDモータ33や後述の回転 等を挿入するためにスピンドルユニット20側 が大きく開口している。また、ハウジング31a 内には、反スピンドルユニット20側の側面か A軸方向に伸びる円筒部31a1が形成されてお 、この円筒部31a1には、A軸方向にロータリジ ョイント37が挿入される貫通孔31a2が形成され ている。また、ハウジング31aの反スピンドル ユニット20側の側端面には、後述の流体供給 のパイプやDDモータ33へ電流を供給するため のケーブル等を配置するための凹部31a3が形 されている。さらに、ハウジング31aの反ス ンドルユニット20側には、その側面に対し側 面カバー18aが取り付けられており、上記の凹 部31a3がこの側面カバー18aによって覆われて る(図2は、この側面カバー18aを外した状態を 示している)。

ロータリジョイント37は、ハウジング31aに 定された軸部材としてのディストリビュー 37aと、ディストリビュータ37aの円筒部37a1の 外周面に回転可能に嵌装された回転部材とし てのシャフト37bとで構成されている。

ディストリビュータ37aは、ハウジング31aの 貫通孔31a2に挿入された状態で、そのフラン 部37a2において、円周方向に配設された複数 ネジ部材によってハウジング31aに対し固定 れている。また、ディストリビュータ37aの 心には、スピンドルユニット20に向けての ーブル等の通過を許容するための貫通孔37a4 形成されている。更に、ディストリビュー 37aには、スピンドルユニット20に対し供給 れる流体を供給又は排出するための複数の 体流路37a3が円周方向に位置をずらして形成 れており(図1では、複数の流体流路37a3は、 の1つのみが代表的に示されている)、この 流体流路37a3は、ディストリビュータ37aの反 ピンドルユニット20側の端面に形成された 排ポート37dに連通されている。そして、給 ポート37dには、流体供給用又は排出用のパ プ12が接続されており、このパイプ12を介し ディストリビュータ37aに対する加工用流体 供給又はディストリビュータ37aからの加工 流体の排出が行われる。

一方、シャフト37bには、上記のディストリ ビュータ37aに形成された各流体流路37a3に対 する複数の流体流路37b1が形成されている(図 1では、流体流路37b1は、その1つのみが代表的 に示されている)。また、各流体流路37b1は、 動支持軸(回転軸32)に形成された連通流路32c を介し、スピンドルユニット20の第1の支持部 30a側の側面に形成された給排ポート24に接続 れる給排ポート32c1に連通されている。

そして、各流体流路37a3とそれに対応する 流体流路37b1とは、ディストリビュータ37aと ャフト37bとの嵌合周面に形成された環状溝 介して連通しており、シャフト37bが回転し 場合でもその連通状態が維持されるように 成されている。従って、供給用のパイプ12 ら供給された加工用流体は、給排ポート37d ロータリジョイント37におけるディストリビ ュータ37a、シャフト37b及び給排ポート32cを介 し、スピンドルユニット20の給排ポート24へ 給される。また、流体を循環させる場合に 、スピンドルユニット20内を循環した流体が 、給排ポート24、32cを介してロータリジョイ ト37へ排出され、これが排出用のパイプ12へ 排出される。なお、ディストリビュータ37aと シャフト37bとの間には、各環状溝の間に密封 用のシール部材が介装され、各環状溝の液密 性を保つようになっている。

DDモータ33は、ハウジング31aに対し固定配 されたステータ33bと、ステータ33の内周面に 対向するように配設されたロータ33aとからな る。すなわち、図示のDDモータ33は、インナ ロータ型のモータとして構成されている。 し、本発明の支持ヘッドにおける割出し機 に用いられる駆動モータは、このようなイ ナーロータ形のDDモータに限らず、アウター ロータ形のDDモータであってもよい。

ステータ33bは、ハウジング31aに固定された ステータスリーブ33cの内周面に内嵌固定され ている。また、ロータ33aは、回転軸32に形成 れた円筒部32aの外周面に外嵌固定されて回 軸32に対し相対回転不能に設けられている

回転軸32は、前述のロータリジョイント37 シャフト37bに対し、その回転軸線について 心的に配置され、円周方向に配設された複 のネジ部材によって組み付けられている。 た、このシャフト37bとハウジング31aの円筒 31a1との間には、軸受(例えば、クロスローラ ベアリング)35が介装されている。従って、シ ャフト37b及びシャフト37bに組み付けられた回 転軸32は、ハウジング31aに対し回転自在に支 された状態となっている。

更に、回転軸32には、そのスピンドルユニ ト20側の端面32bに対し、複数のネジ部材14に よってスピンドルユニット20が固定される。 なわち、回転軸32は、その端面32bにおいて ピンドルユニット20を支持している。従って 、第1の支持部30a側では、回転軸32及びこれと 一体的に回転するロータリジョイント37のシ フト37bが、第1の支持部30a側の駆動支持軸を 構成している。なお、スピンドルユニット20 駆動支持軸に対し固定するためのネジ部材1 4は、駆動支持軸の回転軸線(A軸)を中心とし 設定される配置円の円周上に複数配設され おり、駆動支持軸(シャフト37b、回転軸32)及 スピンドルユニット20に螺挿されている。

次に、第1の支持部30aと対向する位置でス ンドルユニット20を支持する第2の支持部30b 構成について、以下に説明する。

第2の支持部30bは、ハウジング31bを主体と 、その内部に、スピンドルユニット20の角度 位置を保持するクランプ機構34、スピンドル ニット20を支持する従動支持軸、この従動 持軸を回転自在に支持するための軸受36、及 びロータリジョイント38、等が組み込まれて る。

ハウジング31bには、A軸方向に貫通する貫 孔31b1が形成されており、その貫通孔31b1内に 上記のクランプ機構34、従動支持軸、軸受36 及びロータリジョイント38が組み込まれてい る。また、ハウジング31bの反スピンドルユニ ット20側の側面には、第1の支持部30aと同様に 凹部が形成されており(図示略)、これが側面 バー18bによって覆われている。

ロータリジョイント38は、第1の支持部30a側 のロータリジョイント37と同様のものであっ 、ハウジング31bに固定された軸部材として ディストリビュータ38aと、ディストリビュ タ38aの円筒部38a1の外周面に回転可能に嵌装 された回転部材としてのシャフト38bとで構成 されている。

ディストリビュータ38aは、そのフランジ部 38a2において、円周方向に配設された複数の ジ部材によってハウジング31bに組み付けら ている。また、ディストリビュータ38aの中 には、A軸方向に貫通する貫通孔38a4が形成さ れている。更に、ディストリビュータ38aには 、その円周方向に位置をずらして複数の流体 流路38a3が形成されている。また、シャフト38 bには、ディストリビュータ38aの各流体流路38 a3に対応する複数の流体流路38b1が形成されて いる(図1では、複数の流体流路38a3及び38b1は その1つのみが代表的に示されている)。そし て、各流体流路38a3とそれに対応する各流体 路38b1とは、ディストリビュータ38aとシャフ 38bとの嵌合周面に形成された環状溝を介し 連通しており、シャフト38bが回転した場合 もその連通状態が維持されるように構成さ ている。また、シャフト38bに形成された各 体流路38b1は、従動支持軸(回転軸39)に形成 れた連通流路39cを介し、スピンドルユニッ 20の第2の支持部30b側の側面に形成された給 ポート24に接続される給排ポート39c1に連通 れている。

第2の支持部30bにおいて、第1の支持部30aに ける回転軸32に対応する回転軸39は、軸受36 受け入れるため、軸部材39aとフランジ部材3 9bとの2つの部材によって構成されている。こ の回転軸39(軸部材39a及びフランジ部材39b)は その回転軸線が、第1の支持部30aの回転軸32 回転軸線(A軸)と一致するように配設される

回転軸39の軸部材39aは、ディストリビュー 38aの貫通孔38a4内で、ディストリビュータ38a に対し軸受36を介して回転自在に支持されて り、A軸に関しディストリビュータ38aと同心 的に配設されている。また、フランジ部材39b は、そのスピンドルユニット20側において、 1の支持部30aにおける回転軸32の端面32bと平 な端面39b1を有している。そして、この端面 39b1には、複数のネジ部材15によってスピンド ルユニット20が固定される。従って、この回 軸39が、第2の支持部30b側の従動支持軸とな ている。また、回転軸39には、そのフラン 部材39bに対しロータリジョイント38のシャフ ト38bに固定されており、シャフト38bも回転軸 39と一体的に回転する。従って、このシャフ 38bも、従動支持軸の一部に相当する。

なお、スピンドルユニット20を従動支持軸 対し固定するためのネジ部材15は、従動支 軸の回転軸線(A軸)を中心として設定される 置円の円周上に複数配設されており、従動 持軸(回転軸39のフランジ部材39b)及びスピン ルユニット20に螺挿されている。また、こ ネジ部材15の配置円は、第1の支持部30a側と 固定状態のバランスを考えて、ネジ部材14の 配置円と同径に設定されている。

スピンドルユニット20の回転位置(角度位置 )を保持するためのクランプ機構34は、クラン プスリーブ34a及び受圧部材34bで構成されてい る。受圧部材34bは、環状の部材であって、ハ ウジング31bの貫通孔31b1に対し内嵌固定され おり、その内周面にクランプスリーブ34aの 筒部34a2が嵌装されている。クランプスリー 34aは、そのフランジ部34a3に螺挿されたネジ 部材により、ハウジング31b及び受圧部材34bに 対し固定されている。従って、クランプスリ ーブ34a及び受圧部材34bは、ハウジング31bに対 し回転不能となっている。また、クランプス リーブ34aは、その円筒部34a2において、回転 39と一体的に回転するロータリジョイント38 シャフト38bを、その回転を許容する状態で 繞している。

また、クランプスリーブ34aの円筒部34a2に 、受圧部材34b側に開口する環状溝34a1が形成 れており、この環状溝34a1と受圧部材34bの内 周面とにより、圧力室が形成される。更に、 この圧力室には、フランジ部34a3及び受圧部 34bに形成された流体流路を介し、ハウジン 31bに形成された流体流路31b2から圧力流体(例 えば、圧油)が供給されるようになっている そして、このクランプ機構34では、上記圧力 室に対し圧力流体が供給されることにより、 円筒部34a2の環状溝34a1に対応する薄肉部が縮 方向に変形し、その結果として、シャフト3 8bに対し縮径方向の締付け力が作用する。こ により、シャフト38b及びこれに組み付けら た回転軸39の回転が阻止された状態(クラン 状態)となってその回転位置が保持される。 また、圧力室に対する圧力流体の供給を停止 することにより、円筒部34a2の薄肉部の変形 態が解消され、シャフト38aに対する締付け が消失してクランプ状態が解除される。

さらに、図示の支持ヘッド30では、第2の支 持部30b内に、回転軸39の回転角度(=スピンド ユニット20の角度位置)を検出するための回 検出器41、及びスピンドルユニット20の回転 囲を制限するための角度検出器42といった 出器類が設けられている。

回転検出器41は、ロータリジョイント38に けるディストリビュータ38aの貫通孔38a4内で 貫通孔38a4の内周面から半径方向に突出する 円盤状の支持部の所定位置に取り付けられた 一対の検出ヘッド41a、41aと、検出器ヘッド41a 、41aの内側に対向するよう配置で、回転軸39 取り付けられた検出リング41bとで構成され いる。そして、この回転検出器41による検 信号は、本発明の加工用ヘッド10が搭載され る工作機械の制御装置(図示せず)に送られ、 ピンドルユニット20の回転制御(数値制御)に 用いられる。なお、本発明における回転検出 器は、この構成のものに限らず、他の公知の ものであってもよい。

また、角度検出器42は、例えばリミットス ッチであって、ディストリビュータ38aの貫 孔38a4内に設けられた支持板上に取り付けら れ、回転軸39の端部に取り付けられた円盤状 部材43の周面に対向するように設けられて る。この部材43の周面には、許容角度範囲に 対応するドグが形成され、このドグに対向し た状態では、リミットスイッチ42は不作動状 におかれる。従って、制御の異常等により スピンドルユニット20が許容角度以上に回 した場合、それがリミットスイッチ42によっ て検出され、その検出信号が、例えば非常停 止信号として工作機械の制御装置へ送られる 。

以上の構成からなる支持ヘッド30では、ス ンドルユニット20を、第1及び第2の支持部30a 、30bの各支持軸に挟み込むかたちで両支持軸 に対し相対回転不能に固定して支持している 。そして、スピンドルユニット20は、第1の支 持部30a側の駆動支持軸がDDモータ33によって 転駆動されることにより、支持軸の回転軸 (A軸)を中心として、所望の角度位置へ向け 回転駆動される。

DDモータ33の駆動は、予め設定されたプロ ラムに基づく数値制御に従って行われ、ロ タ33aの回転制御により、駆動支持軸を介し スピンドルユニット20の角度位置が制御され る。従って、図示の例では、第1の支持部30a に設けられたDDモータ33及びDDモータ33に連結 された駆動支持軸(回転軸32+シャフト37b)が、 ピンドルユニット20のための割出し機構と て機能する。なお、DDモータ33を駆動するた の励磁電流は、コネクタ16aによってDDモー 33に接続されたケーブル16によって供給され 。

そして、本発明に基づく上記支持ヘッド30 は、各支持部30a、30b内に配設されているロ タリジョイント37、38は、図示のように、各 ディストリビュータ37a、38aと各シャフト37b、 38bとの間の摺動面の径に関し、第2の支持部30 b側の方が第1の支持部30a側よりも大径のもの 採用している。詳しくは、スピンドルユニ ト20を支持軸に固定するためのネジ部材14、 15の配置円14a、15a(図2)の径との比較でいうと 第1の支持部30a側のロータリジョイント37は そのディストリビュータ37aとシャフト37bと 間の摺動面の径が上記配置円14aよりも小径 ものであり、第2の支持部30b側のロータリジ ョイント38は、そのディストリビュータ38aと ャフト38bとの間の摺動面の径が上記配置円1 5aよりも大径ものものとなっている。

このように、各支持部30a、30bに対し同じ形 態のロータリジョイントを配設するのではな く、各ロータリジョイント37、38をその摺動 の径が異なるものとし、しかも、第2の支持 30b側のロータリジョイント38を、その摺動 の径がより大径のもの、より好ましくは、 持軸とスピンドルユニット20とを固定する複 数のネジ部材の配置円よりもその摺動面の径 が大きいものとすることにより、支持軸が配 設されるロータリジョイントの半径方向内側 に十分な空間を確保することができる。従っ て、支持軸に付設される構成要素、特に、前 述の回転検出器41等の検出器類をいずれか一 の支持部内に配設するにあたり、これを第2 の支持部30b側に配設することにより、支持部 を構成するハウジングのA軸方向の寸法を大 くすること無く、上記構成要素をハウジン 内に収容することができる。

また、各ロータリジョイント37、38を前記 構成のものとした場合、各ロータリジョイ ト37、38におけるシャフト37b、38bのそれぞれ 形成されてスピンドルユニット20の給排ポ ト24に連通する複数の流体流路37b1及び38b1は 第1の支持部30a側では、ネジ部材14の配置円1 4aよりも小径の円周上に各流体流路37b1が配設 されるものとなり、第2の支持部30b側では、 ジ部材15の配置円15aよりも大径の円周上に各 流体流路38b1が配設されるものとなる。

この場合において、上記スピンドルユニッ ト20の給排ポート24及びこれに接続される各 持部30a、30b側の給排ポート32c1、39c1は前記ネ ジ部材14、15と同様にA軸を中心とした円周上 配設されるものであるが、この給排ポート2 4及び32c1、39c1の配置円32d、39dの径が、ネジ部 材14、15の配置円14a、15aの径との関係におい 、前記の各流体流路37b1及び38b1の配置円とは 逆の関係、すなわち、第1の支持部30a側では 排ポート32c1の配置円32dがネジ部材14の配置 14aよりも大径であり、第2の支持部30b側では 排ポート39c1の配置円39dがネジ部材15の配置 15aよりも小径である場合、各流体流路37b1、 38b1と対応する給排ポート32c1、39c1とを連通さ せる連通流路32c、39cが、ネジ部材14、15の配 円14a、15aと交差して形成されることとなる この場合、連通流路32c、39cが通る位置には ジ部材14、15を螺挿することができないため 連通流路32c、39cによってネジ部材14、15の数 が制限されてしまう。

これに対し、本実施例における支持ヘッド 30では、各支持部30a、30bにおいて、給排ポー 32c1、39c1が、ネジ部材14、15の配置円14a、15a 対し、流体供給路37b1、38b1と同じ側に形成 れている。すなわち、各支持部30a、30bにお て、給排ポート32c1、39c1の配置円32d、39dとネ ジ部材14、15の配置円14a、15aとの径の大小関 が、流体供給路37b1、38b1の配置円とネジ部材 14、15の配置円14a、15aとの径の大小関係と同 となるように給排ポート32c1、39c1が形成され ている。この構成によれば、各流体流路37b1 38b1と対応する給排ポート32c1、39c1とを連通 せる連通流路32c、39cがネジ部材14、15の配置 14a、15aと交差することがないため、上記の うにネジ部材14、15の数が制限されることは なく、複数のネジ部材14、15による支持軸と ピンドルユニット20との固定において十分な 固定力を得ることができる。

なお、上記の構成の場合において、スピン ドルユニット20に形成される給排ポート24は 各支持部30a、30bに形成される給排ポート32c1 39c1と直接接続されるものであるから、スピ ンドルユニット20に形成される給排ポート24 、第1の支持部30a側と第2の支持部30b側とで異 なる径の配置円上に形成されたものとなる。 すなわち、本発明による加工用ヘッド10にお て、前記支持ヘッド30に支持されるスピン ルユニット20では、各支持部と対向する各側 面における給排ポート24は、第2の支持部30b側 のものが第1の支持部30a側のものよりも大径 配置円上に形成されるものとなり、更には 第1の支持部30a側の給排ポート24が、ネジ部 14の配置円14aよりも小径の配置円上に形成さ れ、第2の支持部30b側の給排ポート24が、ネジ 部材15の配置円15aよりも大径の配置円上に形 されたものとなる。

また、以上で説明した本発明による加工用 ヘッドにおける支持ヘッド30では、DDモータ33 は、第1の支持部30a側にのみ設けられた構成 なっている。すなわち、支持ヘッド30では、 スピンドルユニット20を回転駆動するための 出し機構が、2つの支持部のうちの一方(第1 支持部30a)にのみ設けられた構成となってい る。この構成によれば、第2の支持部30bのハ ジング31b内には、DDモータが配設されないた め、その分だけ空間的に余裕ができ、ハウジ ング31を大型化することなく、各構成要素の ウジング内への配置をより容易に行えるも となる。

但し、本発明はこのような構成に限定され るものではなく、図3に示すように、第1及び 2の支持部30a、30bの両方に割出し機構を備え たものであってもよい。なお、図3では、図1 示す構成と対応する部分には図1と同じ符号 が付してある。また、図3に示す例では、割 し機構が第2の支持部30a側にも設けられいる に加え、クランプ機構34が第1の支持部30a側 設けられている点でも図1に示す例と異なっ ている。

また、本発明は上記のいずれの実施形態に も限定されるものではなく、本発明の請求範 囲を逸脱しない限りにおいて種々に変更する ことが可能である。