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Patent Searching and Data


Title:
WOUND MAGNETIC CORE AND PROCESS FOR PRODUCTION THEREOF
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/125639
Kind Code:
A1
Abstract:
A wound magnetic core which is produced without using nonmagnetic fine powder such as silica and which is inexpensive, excellently handleable, and mass-producible; and a process for production of the same. The process comprises applying a thermosetting resin to an amorphous alloy ribbon, thermosetting the resin, and winding the resulting ribbon into a magnetic core, and subjecting the magnetic core to heat treatment at 250 to 400°C. For example, the magnetic core can be produced by applying a polysiloxane resin to an amorphous alloy ribbon, drying the resin at 150 to 250°C, winding the resulting ribbon into a magnetic core, and subjecting the magnetic core to heat treatment at 250 to 400°C.

Inventors:
KOHNO, Naomi (HITACHI METALS LTD., 5200, Mikajiri, Kumagaya-sh, Saitama 43, 36008, JP)
光野 直美 (〒43 埼玉県熊谷市三ヶ尻5200番地 日立金属株式会社先端エレクトロニクス研究所内 Saitama, 36008, JP)
ITABASHI, Hiromitsu (HITACHI METALS LTD., 5200, Mikajiri, Kumagaya-sh, Saitama 43, 36008, JP)
Application Number:
JP2009/054135
Publication Date:
October 15, 2009
Filing Date:
March 05, 2009
Export Citation:
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Assignee:
HITACHI METALS, LTD. (2-1 Shibaura-1-chome, Minato-ku Tokyo, 14, 10586, JP)
日立金属株式会社 (〒14 東京都港区芝浦一丁目2番1号 Tokyo, 10586, JP)
KOHNO, Naomi (HITACHI METALS LTD., 5200, Mikajiri, Kumagaya-sh, Saitama 43, 36008, JP)
光野 直美 (〒43 埼玉県熊谷市三ヶ尻5200番地 日立金属株式会社先端エレクトロニクス研究所内 Saitama, 36008, JP)
International Classes:
H01F41/02; H01F27/25; H01F30/00; H01F41/02; H01F27/25; H01F30/00
Attorney, Agent or Firm:
ASAMURA, Kiyoshi et al. (Room 331, New Ohtemachi Bldg.2-1, Ohtemachi 2-chom, Chiyoda-ku Tokyo 04, 10000, JP)
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Claims:
 非晶質合金薄帯に熱硬化性の樹脂を塗布し、前記樹脂を熱硬化させ、その後前記非晶質合金薄帯を巻いて磁心とし、前記磁心を250℃~400℃で熱処理することを特徴とする巻磁心の製造方法。
 非晶質合金薄帯にポリシロキサン系の樹脂を塗布し、前記樹脂を150℃~250℃で乾燥し、その後前記非晶質合金薄帯を巻いて磁心とし、前記磁心を250℃~400℃で熱処理することを特徴とする巻磁心の製造方法。
 前記熱硬化させた樹脂の厚さを10nm以上850nm未満とすることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の巻磁心の製造方法。
 前記非晶質合金薄帯は幅が100mm以上のものを用いることを特徴とする請求項1乃至請求項3に記載の巻磁心の製造方法。
 前記絶縁層を前記非晶質合金薄帯の2~10層毎に形成されるように塗布することを特徴とする請求項1乃至請求項4に記載の巻磁心の製造方法。
 非晶質合金薄帯の層間に樹脂からなる絶縁層を有する巻磁心であって、前記絶縁層の両側の非晶質合金薄帯は、一方が絶縁層と固着し、かつ他方は絶縁層と固着せず接触するのみであることを特徴とする巻磁心。
 前記絶縁層は厚さが10nm以上850nm以下であることを特徴とする請求項6に記載の巻磁心。
 前記巻磁心は100Hz以下の周波数で使用される変圧器用磁心であり、前記絶縁層の厚さが30nm以上150nm以下であることを特徴とする請求項7に記載の巻磁心。
 前記巻磁心は200V以上の入力電圧が印加されるパルスパワー用磁心であり、前記絶縁層の厚さが400nm以上750nm以下であることを特徴とする請求項7に記載の巻磁心。
Description:
巻磁心およびその製造方法

 本発明は鉄損を低減してエネルギー変換 率を向上させることを目的とした非晶質合 薄帯を用いた巻磁心であり、特に配電用変 器として有用な巻磁心に関する。

 変圧器やリアクトルなどの電磁機器で用い れる鉄心では鉄損が発生する。これらの電 機器は電力の送配電や受電に多用されてい ため、それらの鉄損を積算すると膨大な損 となる。省エネルギーやCO 2 排出量の低減が強く求められている昨今では 、無駄なエネルギー消費であり、CO 2 排出の元となる鉄損を低減することが強く求 められており、最近では、例えば配電用変圧 器に対して大幅な電力損失削減を課すトップ ランナー方式による規制が導入されたりして いる。また、日本のみならず、中国や欧州を 中心としてエネルギー効率を向上する施策が とられており、電力関係では変圧器やリアク トルなどのエネルギー変換効率を高める対策 が国を挙げて促進されている。
 Fe基非晶質合金薄帯は、標準的な電磁鋼板 比べて鉄損が約1/10と低く、変圧器などに用 た場合に装置の効率向上に貢献できる材料 ある。鉄損は、ヒステリシス損失と、渦電 損失に大別され、さらに、渦電流損失は、 典的渦電流損失と異常渦電流損失に分けら る。電磁鋼板に比べてFe基非晶質合金薄帯 鉄損が低くなる理由としては、電磁鋼板に べて保磁力が小さいためにヒステリシス損 を小さくでき、板厚も電磁鋼板に比べて約1/ 10と薄いため古典的渦電流損失も小さいこと 挙げられる。
 ところが、この材料を用いて変圧器を組み てた場合での無負荷損失を比較すると、Fe 非晶質合金薄帯を用いた変圧器は、電磁鋼 を用いた変圧器と比較して、約1/3~1/4程度と われている。このことは、電磁鋼板に比べ Fe基非晶質合金薄帯を用いた変圧器は、高 率な変圧器ではあるものの、変圧器に組み てた際の鉄損増加率が電磁鋼板と比べて大 くなっていることを示している。考えられ 理由として、一つには、Fe基非晶質合金薄帯 は、電磁鋼板に比べて磁歪が大きいため、巻 き回した際の歪の影響により、保磁力が増大 することがあげられる。別の理由としては、 層間絶縁処理を施していないために、層間に 渦電流が流れ、無負荷損失となることがあげ られる。
 これまでに変圧器用途に用いられた非晶質 金薄帯は、板厚が薄いため、適切な絶縁処 の方法がなく、層間絶縁処理が施されてい かった。渦電流損失を低減する方法として 、層間に絶縁層を設けることが有効である 、絶縁層としてフィルム状のものを用い非 質合金薄帯と共に巻き回した場合、板厚が1 5~30μm程度の非晶質合金薄帯に対して、フィ ムは薄いものでも6μm程度の厚みがあり、全 に対してフィルムの占める割合が2以上と大 きくなり、占積率を大幅に悪化させることに なる。

 また、特許文献1には、Fe系やNi-Fe系のアモ ファス磁性合金を用いたアモルファスコア ついて記載され、その中でアモルファス磁 薄帯に耐熱樹脂を塗布して絶縁層を形成し 巻磁心とすることが開示されている。
 同様に、特許文献2では、点火コイルの磁心 としてFe-Si-B系のアモルファス合金薄帯の片 にシリコーン樹脂をベースとする耐熱性塗 を塗布して磁気絶縁層とし、電磁軟鉄棒に いたものが記載されている。
 また、特許文献3のように、薄帯同士の接触 を防ぐために、薄帯間にシリカなどの非磁性 の微粉末を入れてコアにする技術も広く採用 されている。

特開平11-233327号公報

特開平9-199350号公報

特開2005-183041号公報

 Fe基非晶質合金薄帯がもつ問題点として 磁歪が20ppm以上と大きいことと、巻き回した 際の層間絶縁処理が施されていないために層 間導通が発生することが挙げられる。磁歪が 大きいと、組立の際に発生する歪の影響によ り磁気特性の変化を引き起こし、無負荷損失 の増加をもたらすため、変圧器コアには歪取 のための熱処理が施される。層間絶縁処理の 方法としては、樹脂層を設ける方法が考えら れるが、上述したように、非晶質合金薄帯は 磁歪が大きく、また、樹脂と非晶質合金薄帯 の熱膨張係数が異なることから樹脂と非晶質 合金薄帯の熱膨張係数の違いにより発生した 熱応力により、磁気特性最適化のための熱処 理を行っても磁心の内部に樹脂からの残留歪 による圧縮応力が加わり、ヒステリシス損失 が増加してしまう。そのため、層間絶縁処理 を施して渦電流損失を低下させても、その効 果が得られないことになる。さらに、薄帯の 層間が樹脂によって接着されても、同様に磁 心内に応力が発生してヒステリシス損失が増 加してしまう。

 特許文献3に記載されるようなマグネシア やシリカ等のセラミックの微粉末を用いた絶 縁手段では、薄帯の層間が樹脂によって接着 されることはないものの、熱処理によって材 料の角形性が悪くなることが解った。変圧器 用途では角形性の高い磁気特性が求められる ため、通常のシリカなどの微粉末を用いた変 圧器用磁心では要求される角形性の高い磁気 特性を満足できない。

 本発明ではこれらの点を検討し、シリカ どの非磁性の微粉末を使用せず、安価で取 いに優れた量産性を有する巻磁心とその製 方法を提供することを課題とする。

 本発明は、非晶質合金薄帯に熱硬化性の樹 を塗布し、前記樹脂を熱硬化させ、その後 記非晶質合金薄帯を巻いて磁心とし、前記 心を250℃~400℃で熱処理することを特徴とす る巻磁心の製造方法である。
 また、本発明は、非晶質合金薄帯にポリシ キサン系の樹脂を塗布し、前記樹脂を150℃~ 250℃で乾燥し、その後前記非晶質合金薄帯を 巻いて磁心とし、前記磁心を250℃~400℃で熱 理することを特徴とする巻磁心の製造方法 ある。

 前記熱硬化させた樹脂の厚さを10nm以上850nm 下とすることが好ましい。
 また、前記非晶質合金薄帯は幅が100mm以上 ものを用いることが好ましい。
 また、前記非晶質合金薄帯に塗布する前記 脂の絶縁層を前記非晶質合金薄帯の2~10層毎 に形成されるように塗布することが好ましい 。

 また、本発明は非晶質合金薄帯の層間に 脂からなる絶縁層を有する巻磁心であって 前記絶縁層の両側の非晶質合金薄帯は、一 が前記絶縁層と固着し、かつ他方は前記絶 層と固着せず接触するのみであることを特 とする。

 前記絶縁層は厚さが10nm以上850nm以下である のが好ましい。
 また、前記巻磁心が100Hz以下の周波数で使 される変圧器用磁心である場合、前記絶縁 の厚さが30nm以上150nm以下とすることが好ま い。
 また、前記巻磁心が200V以上の入力電圧が印 加されるパルスパワー用磁心である場合、前 記絶縁層の厚さが400nm以上750nm以下であるこ が好ましい。

 十分な絶縁性を有する膜厚であり、かつ応 の小さい絶縁層を設けることで良好な磁気 性を有し、鉄損の小さい巻磁心を得ること 出来た。この巻磁心は特に角形性が要求さ る変圧器用途に有用であり、エネルギー損 の小さい配電設備を構築することが可能に り、環境に優しく発電施設などのCO 2 排出量を抑えることができる。

図2の渦電流損失とヒステリシス損失の 総和をグラフ化したものである。 本発明の巻磁心における渦電流損失と ステリシス損失の測定結果である。 絶縁層の形成方法を示す模式図である 本発明の巻磁心の斜視図である。

符号の説明

 1 非晶質合金薄体
 2 絶縁樹脂溶液
 3 ロールコータ
 4 熱風乾燥炉

 本発明は非晶質合金薄帯の層間に樹脂か なる絶縁層を有する巻磁心であって、前記 縁層の両側の非晶質合金薄帯は、一方が前 絶縁層と固着し、かつ他方は前記絶縁層と 触するのみで固着していないことを特徴と る。固着しているかどうかは巻磁心の非晶 合金薄帯を剥がすことで容易に判別可能で る。つまり、非晶質合金薄帯を剥がした時 接着剤が両側の非晶質合金薄帯ともに残留 ていなければ絶縁層の部分で非晶質合金薄 同士が固着していない状態であるといえる

 前記の通り、Fe基の非晶質合金薄帯は比 的大きな磁歪を有しているため、絶縁層が 晶質薄帯を両面側とも固着していると磁心 発生した内部応力による磁歪によって磁気 性が変化してしまう。しかしながら、非晶 合金薄帯に熱硬化性樹脂もしくはポリシロ サン樹脂を塗布して耐熱絶縁層とし、これ 硬化もしくは乾燥させてから巻いて磁心と ることにより、磁心に磁気特性を最適化さ るための熱処理を施してもこれらの樹脂が 帯同士を接着させることなく、片面だけを 晶質合金薄帯に固着するので、磁歪の発生 極力抑えた本発明の巻磁心が得られる。

 前記の通り、非晶質合金薄帯は、絶縁処 後に巻き回しなどの作業により巻き磁心を 成したのち、焼鈍熱処理されることで、よ 良好な磁性特性を得ることができる。巻き しの作業の際に、巻き回し工程の効率化を る目的で、非晶質薄帯フープは、複数枚重 た薄帯をフープ状に巻き回しており、この ちの1枚に絶縁層が付与されたFe系非晶質薄 を巻き込むことで、2~10層毎に絶縁層を設け ることができる。Fe系非晶質合金薄帯では、3 00~400℃、Co系非晶質合金薄帯では、300~600℃で 行う。このとき、材料は脆化することが知ら れており、非晶質合金薄帯に欠けやクラック などの欠陥を発生しないように無負荷状態で 焼鈍熱処理することが好ましい。熱処理時間 は0.1~20hが好ましい。

 絶縁層として用いる樹脂は、熱硬化性の 脂、もしくはポリシロキサン系樹脂を使用 きる。ポリシロキサン系樹脂であれば乾燥 の絶縁層の厚さを極力薄くできるために磁 の占積率が向上でき好ましい。

 ポリシロキサン系樹脂は、主鎖としてケ 素-酸素結合が繰り返す高分子鎖構造を有し ており、それに炭素を持つ有機成分が結合し ているものを指す。このケイ素-酸素結合が 低温から高温まで、幅広い温度域で柔軟性 保つ。このポリシロキサン樹脂は、5%熱分解 温度が400℃以上であり、150℃~250℃で5分以上 燥することで、巻磁心の焼鈍熱処理を行っ も薄帯同士が接着しない絶縁層を形成でき 。ポリシロキサン系樹脂の中でも樹脂を乾 後に有機SOG膜となるものが好ましい。有機S OG膜としては、例えば、テトラアルコキシシ ンとアルキルアルコキシシランとを共重合 せたものなどがある。

 また、熱硬化性樹脂にはポリイミド樹脂 ポリアミドイミド樹脂などが使用できるが ポリイミド樹脂は高価であるため、ポリア ドイミド樹脂の方が好ましい。熱硬化性樹 を用いるのは、熱可塑性樹脂であると、巻 心の焼鈍熱処理の際に溶融して薄帯間を接 してしまうためである。

 熱硬化性樹脂のポリアミドイミド樹脂は、 般的には、無水トリメリット酸と芳香族ジ ミンの反応によって得られる。例えば、市 のポリアミドイミド樹脂溶液のポリアミド 含有量は20~30重量%程度であるが、溶媒の添 により、5~15重量%に希釈して使用すること できる。溶媒乾燥後の厚さを薄くすれば占 率が向上するが、ピンポールなどの欠陥発 率も増え、積層体で隣接する金属薄帯間の 縁が不十分となる恐れがある。
 塗布したポリアミドイミド樹脂溶液は150℃ 上で5分程度の乾燥により溶媒を95%以上除去 し、粘着性の無い耐熱絶縁層とすることがで きる。この熱硬化性ポリアミドイミド樹脂は 、5%熱分解温度が400℃以上であり、熱処理時 温度に十分耐えられる樹脂である。

 樹脂を塗布する厚さは10nm以上850nm以下とす ことが好ましい。10nm未満になると耐電圧性 が不足して絶縁層としての機能が不足する。 一方850nmを超えると非晶質金属薄帯への圧縮 力が大きくなり、ビルディングファクタが 下してしまう。
 さらに望ましい絶縁層の厚さは、非晶質合 薄帯の表面粗さRaよりも薄いものが好まし 。表面粗さRaよりも薄ければ、非晶質合金薄 帯を巻いた時に絶縁層よりも薄帯の表面の凸 部が対向する薄帯と接触するので、樹脂と対 向する非晶質合金薄帯の間が接触しなくなる 。樹脂自体は前記のように薄帯同士を接着し ない状態にしているが、巻磁心の焼鈍熱処理 を行うと絶縁層は多少なりとも軟化するので 、非晶質薄帯に僅かな歪を与えてしまう。し かしながら、上記のように薄く絶縁層を設け ることで、この僅かな歪の発生さえも抑制す ることが可能となる。表面粗さは平均的に50n mから250nm程度である。したがって、より好ま しい絶縁層の厚さの範囲は250nm以下である。 らに巻磁心の占積率を確保するためには、 縁層の厚さはできる限り薄い方が好ましい

 非晶質合金薄帯は、10~50μmと板厚が薄い め、全ての層間に耐熱絶縁層を設ける必要 なく、非晶質合金薄帯の2~10層毎にこの耐熱 縁層が一層形成された非晶質合金薄帯を巻 込んだ巻き磁心であってもよく、耐熱絶縁 を数層の非晶質合金薄帯に対して一層の割 で設けることで高い占積率の磁心を得るこ ができる。

 用いる非晶質合金薄帯は、FeSiB系の非晶質 金薄帯がコスト、生産性ともに望ましい。
 非晶質合金薄帯の合金組成は、一般式:(Fe 100-a M a ) b Si c B d (原子%)(ただし、上記式においてMはCo及び/又 Niであり、a、b、c、dはそれぞれ0≦a≦30、76 b≦84、1≦c≦12、8≦d≦18を満たす)により表 れるものが好ましい。また、Feの一部をC、P 、S、Gaなどの元素と3原子%以下の範囲で置換 てもよいし、Feの一部をNb、W、Ta、Hf、Ti、V Cr、Mnなどの元素と10原子%以下の範囲で置換 してもよい。
 また、本願発明の鉄損低減効果を得るため 、非晶質合金薄帯の厚さは15μm~30μmとする とが好ましい。30μmよりも厚いと絶縁層付与 による層間渦電流損失の低減効果が小さくな る。また、薄帯が厚い場合には同じ体積のコ アを作製したときの層の数が少なくなるため 、元々の層間渦電流損失が小さくなり、多少 の低減効果があっても従来品との差が得られ にくい。また、薄帯が厚くなると層間ではな く材料内部の渦電流損失が増加するというデ メリットがある。逆に15μm未満であると占積 が小さくなり、磁心寸法を大きくしなくて ならず、小型化の要求を満たせない。また ール冷却で得る非晶質合金薄帯の製造条件 厳しくなり、安定した特性の薄帯が得られ くくなる。

 層間に発生する起電力は磁束が通る磁性 料部分の断面積に比例するため、非晶質合 薄帯の板厚が一定のときには、該起電力は 帯幅に比例する。すなわち、層間渦電流損 は非晶質合金薄帯幅の2乗に比例するため、 100Hz以下、具体的には50Hz又は60Hzの周波数域 使用される変圧器用途において、薄帯幅が いものは全体の鉄損に対して、層間渦電流 失の減少効果が占める割合が無視できなく る。よって薄帯幅が100mm以上、さらに望まし くは130mm以上の非晶質合金薄帯を用いて本発 の巻磁心を製造することで鉄損を低減する 果を極力得られるようにすることができる

 樹脂の塗布方法としては、ディップ法、ド ターブレード法、グラビアロール法など、 知の塗布方法が可能であるが、塗布厚さの 一性と時間当たりの生産性(塗布速度)を考 するとロールtoロールプロセスに適したグラ ビアロール法等が優れている。グラビアロー ル法を用いて両面に塗布するには、片面ずつ 行う必要がある。図3に絶縁層形成方法の実 例の一つを示す。非晶質合金薄帯1は、絶縁 脂溶液2をロールコータ3により一定量の樹 が塗布され、その後、熱風乾燥炉4のより溶 などの揮発成分を取り除いた後再び巻き直 れる。なお、絶縁樹脂溶液の濃度やロール ータの転写量を調整することで、絶縁層の さは調整することが可能である。
 このように絶縁層を塗布した薄帯を巻き回 ことで図4に示すような巻磁心が得られる。 図4aのように1枚を巻き回してもよいし、複数 層の薄帯に1層の絶縁層を設ける場合など図4b のように何枚か積層した薄帯を重ねてその両 端部を互いに付き合わせる、もしくは重ね合 わせて形成することもできる。

(実施例1)
 Fe基非晶質合金薄帯として、平均厚さ25μm、 幅180mmのMetglas社製2605SA1材を用いた。
 絶縁層として固形分濃度0.18から29%のポリシ ロキサン樹脂(有機SOG膜)を用いた。ロールコ タにてウェット膜厚5μmのロールを用いて絶 縁層を塗布し、190℃で10秒間乾燥硬化させ約5 nmから950nmまでの厚さの樹脂膜を形成した。 の非晶質合金薄帯の鉄損を測定した結果を 1に示す。絶縁層の厚さが850nmを超えると鉄 は増加する。これは、絶縁層から発生した により非晶質合金薄帯の特性が変化してい ためと考えられる。また、5nmの膜厚では、 分な鉄損の低下が確認できなかった。これ 、膜厚が薄く均一に塗布できずに、露出し 金属面同士が接触してしまったことによる 考えられる。

 図1は本発明の巻磁心における鉄損の測定結 果である。10nmから850nmの範囲で鉄損値は小さ くなる。また、その範囲の中でも特に鉄損が 小さくなる絶縁層の厚さの範囲が2箇所存在 る。まず絶縁層の厚さが30nmから150nmの範囲(A )で鉄損値が小さくなり、次に400nmから750nmの 囲(B)で同様に鉄損値が小さくなる。さらに 絶縁層の厚さが50nmから120nmの範囲、および5 00nmから730nmの範囲で鉄損の値は0.140W/kg以下と 小さくなる。この理由としてはヒステリシス 損失と渦電流損失の変化する割合が異なると いうことが挙げられる。
 図2は図1に示した鉄損を測定した巻磁心の ステリシス損失の測定結果とそれにより算 した渦電流損失を示している。絶縁層の厚 が増すにつれてヒステリシス損失は増加す 傾向にあるが、特に絶縁層が100nmから200nmの さになる範囲で増加し、200nmから600nmの範囲 では増加量は少なく、600nmを超える厚さにな と大きく増加する。一方、渦電流損失は絶 層が10nmを超えると急激に減少し始め、100nm 超えるとその減少量は小さくなり、600nmを えると十分な絶縁がとれて渦電流損失はほ 一定となる。これらの変化を足し合わせた のが図1の鉄損に相当するため鉄損がより小 くなる絶縁層厚さの範囲が2箇所生じる。
 100Hz以下の低周波用途であれば、ヒステリ ス損失値の抑制を考慮して絶縁層の厚さは30 nm~150nmの範囲(A)とすることが好ましい。絶縁 が薄いと巻磁心の占積率が低下しないため 心として好ましい軟磁気特性が得られる。 方、パルスパワー用磁心などは高い電圧が 加されるために高い層間絶縁性が必要にな 。これらの電圧が200V以上印加されるような 用途には絶縁層の厚は400nm~750nmの範囲(B)とす ことで高い層間絶縁性と渦電流損失の低減 果を得ることができる。

(実施例2)
 Fe基非晶質合金薄帯として、平均厚さ25μm、 幅25、50、100、130、180mmのMetglas社製2605SA1材を いた。
 絶縁層は前記実施例1と同様の方法で80nmの さで形成し、絶縁層つき非晶質合金薄帯を た。この薄帯を用いて巻磁心を作製し、鉄 を測定した結果を表2に示す。25mm幅では絶縁 層による応力の影響で鉄損低減効果は見られ ないが、180mm幅では絶縁層によって層間渦損 減少し全体の鉄損が低減した。

(実施例3)
 Fe系非晶質合金薄帯として、平均厚さ25μm、 幅180mmのMetglas社製2605SA1材を用いた。
 絶縁層は前記実施例1と同様の方法で80nmの さで形成し、絶縁層つき非晶質合金薄帯を た。具体的には、非晶質合金薄帯を数層に たものに前記絶縁層を1層ずつ入れた巻磁心 作製した。そして各巻磁心の鉄損を測定し 。その結果を表3に示す。このように、絶縁 層を1層毎に設けなくても絶縁の効果が得ら た。