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Patent Searching and Data


Title:
X-RAY TUBE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/120541
Kind Code:
A1
Abstract:
With respect to X-ray tube (1), in the high-precision positioning of electron gun (8) within electron gun housing (7), first opening portion (20) can be used as an observation window for the purpose of checking the position of the electron gun (8) after the fitting thereof to thereby facilitate visual checking of, for example, the presence or absence of any contact between the electron gun (8) and the internal surface of the electron gun housing (7) and facilitate fine adjustment of the position of the electron gun (8) within the electron gun housing (7). Further, in the assembly of the X-ray tube (1), the first opening portion (20) of the electron gun housing (7) can be disposed within target accommodating body (4) to thereby facilitate assembly fitting work of the electron gun housing (7). Accordingly, in accordance with the facilitation of the assembly fitting work of the electron gun housing (7), there can be attained an enhancement of assembly work efficiency of the X-ray tube (1).

Inventors:
INAZURU TUTOMU (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/054502
Publication Date:
October 09, 2008
Filing Date:
March 12, 2008
Export Citation:
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Assignee:
HAMAMATSU PHOTONICS KK (JP)
INAZURU TUTOMU (JP)
International Classes:
H01J35/06; H01J35/08
Foreign References:
JP2006286264A2006-10-19
JPH03155029A1991-07-03
Attorney, Agent or Firm:
HASEGAWA, Yoshiki et al. (Ginza First Bldg.10-6, Ginza 1-chome, Chuo-k, Tokyo 61, JP)
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Claims:
 ステムピンを有する電子銃から出射された電子をターゲットに入射させて、前記ターゲットからX線を発生させるためのX線管において、
 前記電子銃を収容すると共に、筒状のハウジング本体部に形成された第1の開口部を有する電子銃ハウジングと、
 前記ターゲットが収容されるターゲット収容空間を内部に有する金属製のターゲット収容ボディとを備え、
 前記電子銃ハウジングに設けられた前記第1の開口部は前記ターゲット収容ボディ内に収容されていることを特徴とするX線管。
 前記電子銃ハウジングの先端には、前記ハウジング本体部に一体的に形成された筒状の突出部を有し、前記電子銃の先端には、前記突出部内に挿入される筒状の集束電極部が設けられ、第1の開口部は、前記突出部に近接して形成されていることを特徴とする請求項1記載のX線管。
 前記ターゲット収容ボディには、
 前記ターゲット収容ボディに形成されて前記電子銃ハウジングの先端側が挿入されるハウジング差込み孔と前記ターゲット収容ボディの前記ターゲット収容空間とを連通させる第2の開口部と、
 前記ターゲット収容空間と外部とを連通させると共に、前記第2の開口部に対向する位置で前記ターゲット収容ボディに形成された第3の開口部と、
 前記第3の開口部を閉鎖する蓋部とを備えていることを特徴とする請求項2記載のX線管。
 前記電子銃ハウジングの前記突出部は、前記ハウジング本体部の管軸線に対して偏心していることを特徴とする請求項2記載のX線管。
Description:
X線管

 本発明は、工業用又は医療用などで利用 れる微小焦点型のマイクロフォーカスX線管 に関するものである。

 従来、このような分野の技術として、特開2 003-132826号公報がある。この公報に記載され X線管は、ガラス製のバルブに棒状のターゲ ト支持体が固定され、バルブの開放端には 属製の胴部が固定されている。そして、タ ゲット支持体の先端に設けられたターゲッ には、電子銃から出射された電子が入射さ 、ターゲットからX線が発生し、胴部に設け られたX線出射窓から外部にX線が放出される また、電子銃には電気供給用のステムピン 設けられ、ステムピンには、ヒータ、カソ ド、第1及び第2のグリッド電極が固定され いる。このような構成の電子銃は、金属製 電子銃ハウジング内に収容されている。

特開2003-132826号公報

特開2005-38825号公報

米国特許6229876号明細書

 前述した従来のX線管の電子銃が、電子銃 ハウジング内で正確に位置決めされていない と、電子銃から出射された電子をターゲット に正確に当てることができず、所望のX線焦 を得ることができない。従って、電子銃を 子銃ハウジング内で正確に位置決めする必 があるが、X線管の小型化に伴って電子銃及 電子銃ハウジングが小型化していくと、例 ば位置決めの確認といった組み立て時の作 が困難になるといった問題があった。

 本発明は、組立て作業性が良好なX線管を 提供することを目的とする。

 本発明に係るX線管は、ステムピンを有す る電子銃から出射された電子をターゲットに 入射させて、ターゲットからX線を発生させ ためのX線管において、電子銃を収容すると に、筒状のハウジング本体部に形成された 1の開口部を有する電子銃ハウジングと、タ ーゲットが収容されるターゲット収容空間を 内部に有する金属製のターゲット収容ボディ とを備え、電子銃ハウジングに設けられた第 1の開口部はターゲット収容ボディ内に収容 れていることを特徴とする。

 電子銃を電子銃ハウジング内で高精度に 置決めするにあたって、第1の開口部を、電 子銃の電子銃ハウジング内での位置確認を目 的とする観察窓として利用することができる ので、電子銃と電子銃ハウジングの内表面と の接触の有無などの目視による確認や電子銃 ハウジング内で電子銃の位置の微調整を容易 ならしめている。さらに、X線管を組み立て 際に、ターゲット収容ボディ内に電子銃ハ ジングの第1の開口部を配置させることがで るので、ターゲット収容ボディに対する電 銃ハウジングの組み付け作業を容易にする 従って、電子銃ハウジングの組み付け作業 容易化に伴って、X線管の組立て作業性を良 好にしている。

 また、電子銃ハウジングの先端には、ハ ジング本体部に一体的に形成された筒状の 出部を有し、電子銃の先端には、突出部内 挿入される筒状の集束電極部が設けられ、 1の開口部は、突出部に近接して形成されて いると好適である。電子銃ハウジングのハウ ジング本体部には、筒状の突出部に近接して 第1の開口部が形成され、電子銃の先端に設 られた筒状の集束電極部を、電子銃ハウジ グの先端に設けられた筒状の突出部内に挿 する必要がある本発明のX線管にあっては、 子銃側の集束電極部の先端と電子銃ハウジ グの突出部の先端との距離にばらつきがあ と、集束電極部での電子レンズ効果にばら きが生じ、所望のX線焦点を有するX線管が られない。そのために、電子銃側の集束電 部の先端と電子銃ハウジングの突出部の先 とを密着させた状態を所望の状態とするの 好適である。本発明のX線管にあっては、第1 の開口部からピンセットなどの治具を挿入し て、集束電極部の近傍をピンセットなどで直 接摘むことができるので、集束電極部へ作業 者の力を確実に伝えることができ、筒状の突 出部内に筒状の集束電極部を確実に押し込む ことができる。従って、集束電極部の先端と 電子銃ハウジングの突出部の先端とを確実に 密着させることができ、所望のX線焦点を有 るX線管を得ることができる。

 また、ターゲット収容ボディには、ター ット収容ボディに形成されて電子銃ハウジ グの先端側が挿入されるハウジング差込み とターゲット収容ボディのターゲット収容 間とを連通させる第2の開口部と、ターゲッ ト収容空間と外部とを連通させると共に、第 2の開口部に対向する位置でターゲット収容 ディに形成された第3の開口部と、第3の開口 部を閉鎖する蓋部とを備えていると好適であ る。このような構成によって、第2の開口部 らターゲット収容空間内に電子銃ハウジン の突出部を臨ませることができ、第3の開口 から棒状の治具をターゲット収容空間内に し込むことができる。よって、棒状の治具 先端を突出部の先端の開口内に差し込むこ ができるので、電子銃ハウジングの突出部 正確な位置にセッティングすることができ 。その結果として、集束電極部から出射さ た電子をターゲットに正確に当てることが き、所望のX線焦点を得ることができる。

 また、電子銃ハウジングの突出部は、ハ ジング本体部の管軸線に対して偏心してい と好適である。このような構成は、電子銃 集束電極部が電子銃ハウジングの管軸線に 致しているX線管に比べてFODを短くすること ができ、撮像される拡大透視画像の拡大率を 高めることができる。そして、前述した第3 開口部の採用は、電子銃の集束電極部及び 子銃ハウジングの突出部が偏心している場 に特に有効である。

 本発明によれば、電子銃の組立て作業性 良好にすることができる。

本発明に係るX線管の一実施形態を示す 断面図である。 図1に示されたX線管を分解した断面図 ある。 図1の要部拡大断面図である。 電子銃組立体の組立て手順を示す断面 である。 (a)は電子銃ハウジングの突出部内に電 銃の集束電極部が十分に嵌め合わされてい 状態を示す断面図、(b)は嵌め合わせが不十 な状態を示す断面図である。 ターゲット収容ボディと電子銃組立体 位置出し棒とを示す斜視図である。 位置出し棒を利用して、ターゲット収 ボディに電子銃組立体が組み付けられた状 を示す断面図である。 本発明に係るX線管の他の実施形態を示 す断面図である。

符号の説明

 1,60…X線管、3a…ターゲット、4…ターゲ ト収容ボディ、7…電子銃ハウジング、8…電 子銃、9…ハウジング本体部、10…突出部、12 ステムピン、15…第2のグリッド電極部(集束 電極部)、20…第1の開口部、22…ハウジング差 込み孔、22a…ハウジング差込み孔の壁面(閉 手段)、30…第2の開口部、40…第3の開口部、5 6…蓋部、S…ターゲット収容空間、L…管軸線 、P…ピンセット(治具)。

 以下、図面を参照しつつ本発明に係るX線 管の好適な実施形態について詳細に説明する 。

 図1及び図2に示すように、X線管1は、工業 用又は医療用などで利用される微小焦点型の マイクロフォーカスX線管であり、真空が保 される密封構造を有している。このX線管1は 、ガラス製のバルブ2を有し、このバルブ2の 鎖された一端には、棒状の陽極3の基端が固 定され、バルブ2の他端には、円筒状の金属 リング部2aが固定されている。なお、陽極3 先端には、電子の衝突によってX線を発生す ために、タングステンからなる円板状のタ ゲット3aが埋設されている。

 バルブ2に設けられた金属製のリング部2a は溶接によって金属(例えばステンレス)製 ターゲット収容ボディ4が固定されている。 のターゲット収容ボディ4の一方の下端側開 口4dから陽極3が差し込まれ、ターゲット収容 ボディ4の上端側開口4bには蓋板6が嵌め込ま 、蓋板6は溶接によってターゲット収容ボデ 4に固定されている。また、この蓋板6の中 にはBe材からなるX線出力窓6aが設けられてい る。

 さらに、ターゲット収容ボディ4には、X 出力窓6a及び後述する電子銃ハウジング7の 軸線に対して斜めに傾斜して配置されたタ ゲット3aが収容されるターゲット収容空間S 設けられている。ターゲット収容ボディ4に 、金属(例えばステンレス)製の電子銃ハウ ング7内に電子銃8が装填された状態の電子銃 組立体Aが、電子銃ハウジング7の管軸線と陽 3の軸線とが略垂直に交わるように取り付け られ、電子銃組立体Aの先端は、ターゲット 容空間S内に臨んでいる。よって、電子銃8か ら出射された電子はターゲット3aに衝突し、 ーゲット3aから放出されたX線はX線出力窓6a 通って外部に出射される。

 このX線管1では、ターゲット3a上の電子入 射位置(X線焦点位置)とX線出射窓6aまでの距離 (FOD)が短いほど、撮像される拡大透視画像の 大率は大きくなり、非破壊・非接触観察に って行われる検査の精度が高くなる。X線管 1では、FODを短くするために、陽極3に設けら たターゲット3aをX線出射窓6aに近づけ、そ に伴って、電子銃8から出射される電子の出 位置をX線出射窓6aに近づけている。

 続いて、このような位置に設置されたタ ゲット3aに向けて電子を出射するための電 銃8及び電子銃ハウジング7について説明する 。

 図1~図3に示すように、電子銃8が収容され る電子銃ハウジング7は円筒状のハウジング 体部9と、ハウジング本体部9の先端に一体的 に形成された円筒状の突出部10とからなり、 ウジング本体部9の一端には突出部10に連続 る縮径部9aが設けられている。突出部10は、 ハウジング本体部9の中心を通る管軸線Lに対 てX線出射窓6a側に偏心して配置されると共 、管軸L方向に延在している。このような偏 心構造によって、突出部10を、X線出力窓6aに 能な限り近づけることができる。

 電子銃8のステム板11には、ステムピン12 金属製の円筒状スカート部13とが固定され、 ステムピン12a,12bにはヒータ16が接続されてい る。ステムピン12cには、ヒータ16から放出さ た電子の量を調整するための、平板状部の 縁にヒータ16を覆うような立設部を有する 1のグリッド電極部14が固定されている。ス ムピン12dには、第1のグリッド電極部14を通 した電子を集束させるための円筒状の第2の リッド電極部(集束電極部)15が固定されてい る。また、第1のグリッド電極部14と第2のグ ッド電極部15との間は、図示しない絶縁部材 でその間隔を保持されている。そして、この 第2のグリッド電極部15は電子銃ハウジング7 突出部10内に挿入される。さらに、電子銃ハ ウジング7のハウジング本体部9の外周面にお る電子出射方向側端(縮径部9a側端)には、突 出部10に近接した位置に矩形の第1の開口部20( 図6参照)が形成され、この第1の開口部20はタ ゲット収容ボディ4内に収容される。

 図4(a)に示すように、電子銃ハウジング7 に電子銃8を装填するにあたって、ステム板1 1に固定されたスカート部13を摘んで、ハウジ ング本体部9の後端開口9b内に電子銃8を先端 から入れ込んでいく。そして、図4(b)に示す うに、第2のグリッド電極部15を電子銃ハウ ング7の突出部10内に挿入させる。

 電子銃8を電子銃ハウジング7内で高精度 位置決めするにあたって、前述した第1の開 部20は、電子銃8の電子銃ハウジング7内での 位置確認を目的とする観察窓として利用する ことができるので、挿入時および挿入後の電 子銃8と電子銃ハウジング7の内表面との接触 有無などの確認作業を、従来はX線透視等に よって行っていたが、目視によって確認する ことができる。さらに、第1の開口部20は、ピ ンセットPなどの治具の挿入口としても利用 ることができるので、電子銃ハウジング7内 電子銃8の位置の微調整をも容易ならしめて いる。そして、電子銃ハウジング7内で電子 8の位置調整が完了した後、電子銃8のスカー ト部13を電子銃ハウジング7に溶接して、電子 銃組立体Aの組立て作業が完了する。

 さらに、電子銃の円筒状の第2のグリッド 電極部15を、電子銃ハウジング7の円筒状の突 出部10内に挿入する際、電子銃8側の第2のグ ッド電極部15の先端15aと電子銃ハウジング7 突出部10の先端10aとの距離にばらつきがある と、第2のグリッド電極部15での電子レンズ効 果にばらつきが生じ、所望のX線焦点を有す X線管1が得られない。そこで、図5(a)に示す うに、電子銃8側の第2のグリッド電極部15の 端15aと電子銃ハウジング7の突出部10の先端1 0aとを密着させた状態を所望の状態(設計上の 配置)とするのが好適であり、そのため、そ らの密着性を担保する必要がある。一方、 5(b)に示すように、第2のグリッド電極部15の 端15aと突出部10の先端10aとが離れていると その離れた距離に応じて電子レンズの形成 変化が生じるために、所望のX線焦点を有す X線管を得ることは非常に困難となる。

 そこで、電子銃ハウジング7のハウジング 本体部9には、円筒状の突出部10に近接して第 1の開口部20が形成されているので、図4(b)に すように、第1の開口部20からピンセットPな の治具を挿入して、第1のグリッド電極部14 は第2のグリッド電極部15をピンセットPなど で直接摘むことで、第2のグリッド電極部15へ 作業者の力を確実に伝えることができ、円筒 状の突出部10内に円筒状の第2のグリッド電極 部15を確実に押し込むことができる。従って 第2のグリッド電極部15の先端15aと電子銃ハ ジング7の突出部10の先端10aとを、強い押込 力によって確実に密着させることができる

 さらに、X線管1の小型化に伴って電子銃8 び電子銃ハウジング7をも小型化させる場合 には、電子銃8のステムピン12やスカート部13 機械的強度も低下せざるを得ない。ここで 第1の開口部20がないとすると、電子銃ハウ ング7内における電子銃8の位置決めは、ハ ジング本体部9の後端開口9bから電子銃8を押 込むことのみで行う必要がある。しかしな ら、ステムピン12やスカート部13の機械的強 度の低下は、これらを介した十分な押し込み を困難とするため、結果的に電子銃ハウジン グ7内における電子銃8の位置決め精度が低下 てしまう可能性がある。よって、電子銃ハ ジング7に第1の開口部20を設けることは、電 子銃8の小型化に多大な効果をもたらす。

 また、前述したような種々の利点を有す 第1の開口部20を塞ぐにあたって、例えば平 状の蓋と電子銃ハウジング7とを溶接やロウ 付けによって接合すると、作業工程が煩雑に なると同時に、接合箇所が電子銃8の近傍と るために、溶接又はロウ付け時の熱の影響 直接的であり、電子銃8に悪影響を与える虞 ある。また、接合に伴う、電子銃ハウジン 7内部空間側における第1の開口部20の周縁の 形状変化が電子銃8の電子放出特性に変化を たらす虞がある。

 そこで、図1~図3及び図6に示すように、タ ーゲット収容空間Sを内部に有するターゲッ 収容ボディ4には、円板状のフランジ4aの径 向に突出する電子銃装着部21が一体的に形成 される。なお、この電子銃装着部21は、フラ ジ4aの径方向においては、フランジ4aから突 出せず、X線出射方向においてはX線出射窓6a 外側表面(ターゲット収容空間S側表面と対向 する表面)から突出しないように設けられる が好ましい。

 これにより、ターゲット収容ボディ4の製 造が容易となるとともに、電子銃装着部21が 魔にならないので、X線管1をより被照射物 接近させることができる。そして、この電 銃装着部21内には、径方向に延在する断面円 形のハウジング差込み孔22(図7参照)が形成さ 、このハウジング差込み孔22の直径は、電 銃組立体Aのハウジング本体部9の直径と略同 一であり、ハウジング差込み孔22を形成する 面22aはハウジング本体部9の外周面と密着す る。この壁面22aによって第1の開口部20は蓋が なされる(図3参照)。そして、壁面22aの遊端と ハウジング本体部9の外周面とで溶接(又はロ 付け)Dを行うことによって、ターゲット収 ボディ4と電子銃組立体Aの固定及び、第1の 口部20及びハウジング差込み孔22からのX線管 1内への外部雰囲気の流入がないように密封 持を行う。

 なお、第1の開口部20の形成領域としては ハウジング本体部9の外周面であって、ステ ム板11側に関しては、壁面22aによって完全に をされる範囲内であり、電子出射方向側に しては、ターゲット収容空間Sに至らない範 囲内となる。つまり、ハウジング本体部9の 周面のうち、ハウジング差込み孔22(壁面22a) 含まれる領域である。というのも、ステム 11側に関しては、密封保持を溶接(又はロウ け)Dで行う必要があり、電子出射方向側に しては、第1の開口部20がターゲット収容空 Sに含まれた場合、ターゲット収容空間Sに露 出した第1の開口部20の縁部において電界の乱 れが生じ、高電圧が印加された陽極3(ターゲ ト3a)から縁部への放電が生じる可能性があ ためである。

 このように、ハウジング差込み孔22を形 する壁面22aを、第1の開口部20の蓋(閉鎖手段) として活用しているので、簡単な差込み作業 をもって第1の開口部20を簡単に塞ぐことがで きる。しかも、ターゲット収容ボディ4に電 銃組立体Aを固定及び相互間の密封保持をす 際に、第1の開口部20をハウジング差込み孔2 2内部に収容した状態で溶接(又はロウ付け)D 行うことができるために、第1の開口部20に して溶接(又はロウ付け)Dの影響を及ぼすこ なく塞ぐことができる。従って、X線管1を組 み立てる際に、ターゲット収容ボディ4内に 子銃ハウジング7の第1の開口部20を配置させ いるので、ターゲット収容ボディ4に対する 電子銃ハウジング7の組み付け作業が容易に る。そして、電子銃ハウジング7の組み付け 業の容易化に伴って、X線管1の組立て作業 を良好にしている。

 さらに、ハウジング差込み孔22の奥側に 、電子銃ハウジング7の突出部10をターゲッ 収容ボディ4のターゲット収容空間S内に臨ま せるための第2の開口部30が形成されている。 この第2の開口部30は、ハウジング差込み孔22 ターゲット収容ボディ4のターゲット収容空 間Sとを連通させている。また、ターゲット 容ボディ4には、第2の開口部30に対向する位 に第3の開口部40が形成され、この第3の開口 部40は、ターゲット収容空間Sと外部とを連通 させている。そして、この第3の開口部40は、 円板状の蓋部56によって塞がれる。

 この第3の開口部40は、電子をターゲット3 aに正確に当てるために、ターゲット収容空 S内で電子銃ハウジング7の突出部10を正確に ッティングするために利用される。図6に示 すように、位置出し調整治具として、例えば 位置出し棒54が利用される。

 次に、電子銃8と電子銃ハウジング7との み立てが完了した電子銃組立体Aをターゲッ 収容ボディ4に組み付ける手順について説明 する。

 図7に示すように、作業台上に置かれた平 板状の台座ブロックR上にターゲット収容ボ ィ4を配置し、第3の開口部40から位置出し棒5 4を差し込むとともに、ターゲット収容ボデ 4のハウジング差込み孔22内に電子銃組立体A 挿入し、電子銃ハウジング7の突出部10の開 10bを位置出し棒54の先端に差し込む。そし 、電子銃組立体Aをハウジング差込み孔22の に突き当て、この状態を維持しながら、電 銃組立体Aのハウジング本体部9は溶接(又は ウ付け)Dによってターゲット収容ボディ4の 子銃装着部21に固定される。つまり、ハウジ ング差込み孔22と位置出し棒54との協同によ てターゲット収容ボディ4に対する電子銃組 体Aの位置決めを行う。なお、この溶接Dは 気密性確保のために、ハウジング本体部9の 周に渡って施工される。

 その後、位置出し棒54を第3の開口部40か 抜く。そして、第3の開口部40内に円板状の 部56(図1及び図2参照)を嵌め込んで、ターゲ ト収容ボディ4に蓋部56を溶接し、第3の開口 40の閉鎖が完了する。

 このように、ターゲット収容ボディ4に第 3の開口部40を設けることで、第3の開口部40か ら位置出し棒54をターゲット収容空間S内に差 し込むことができる。よって、ターゲット収 容ボディ4のハウジング差込み孔22内に電子銃 組立体Aを挿入するとともに位置出し棒54の先 端を突出部10の先端側の開口10b内に差し込む とで、電子銃組立体Aの突出部10の開口10bを 確な位置にセッティングすることができる その結果として、電子の出射位置をターゲ ト収容空間S内で正確に位置決めでき、第2 グリッド電極部15から出射された電子をター ゲット3aに正確に当てることができ、所望のX 線焦点を得ることができる。そして、電子銃 8の第2のグリッド電極部15及び電子銃ハウジ グ7の突出部10が管軸線Lに対して偏心してい 場合、電子銃組立体Aの突出部10の開口10bの 置のずれが生じると、得られるX線焦点は全 く変わってしまうために、この第3の開口部40 は特に有効である。

 本発明は、前述した実施形態に限定され いことは言うまでもない。例えば、本発明 係るX線管に適用される第1の開口部20は、矩 形でなくとも楕円形でもよい。電子銃ハウジ ング7の突出部10は、ハウジング本体部9の管 線Lと一致していてもよい。

 図8に示すように、他の実施形態に係るX 管60として、壁面22aで第1の開口部20の蓋をす る場合に限らず、第1の開口部20と壁面22aとの 間に間隔を有する状態で、ターゲット収容ボ ディ4の電子銃装着部21の遊端とハウジング本 体部9の外周面とを溶接(又はロウ付け)Dによ て接合しても良い。

 本発明によれば、電子銃の組立て作業性 良好にすることができる。