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Patent Searching and Data


Title:
AUTOMATIC TRANSMISSION CONTROLLER
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/084461
Kind Code:
A1
Abstract:
An automatic transmission controller (1) has a manual shift mode (Mmode) enabling a manual operation shift command. In the manual shift mode (Mmode), when manual down shift is effected by means of a shift lever (21), manual shift control means (51) judges the road condition such as the road grade or the corner shape, determines the gear position after the down shift depending on the judged road condition, and performs down shift. Only one down shift command is manually given, and then down shift depending on the road condition is performed. Hence, the operation is not complex, and the gear is quickly shifted down to the gear position desired by the driver.

Inventors:
SUGIURA TADASHI (JP)
TAKEI YOSUKE (JP)
OGASAWARA HIDEAKI (JP)
TSUTSUI HIROSHI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/073115
Publication Date:
July 09, 2009
Filing Date:
December 18, 2008
Export Citation:
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Assignee:
AISIN AW CO (JP)
SUGIURA TADASHI (JP)
TAKEI YOSUKE (JP)
OGASAWARA HIDEAKI (JP)
TSUTSUI HIROSHI (JP)
International Classes:
F16H61/02; F16H61/04; F16H61/21; F16H61/68; F16H61/684; F16H59/10; F16H59/44; F16H59/66; F16H61/686
Foreign References:
JP2006038041A2006-02-09
JPH1038068A1998-02-13
JP2009052723A2009-03-12
JPH06241301A1994-08-30
Attorney, Agent or Firm:
CHIKASHIMA, Kazuo (9-7Shibaura 1-chome, Minato-ku, Tokyo 23, JP)
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Claims:
 車輌の走行状態に基づき自動的に変速比を選択する自動変速モードと、手動操作手段の手動操作によるアップシフト指令及びダウンシフト指令に基づき変速比を変更する手動変速モードと、を実行可能な自動変速機の制御装置において、
 前記手動変速モードにあって、前記手動操作手段による前記ダウンシフト指令が操作された際、道路状況に応じて、ダウンシフト後の変速比を変更設定し、該変更設定された変速比へのダウンシフトを行う手動シフト制御手段を備えた、
 ことを特徴とする自動変速機の制御装置。
 走行中の道路勾配を判定する道路勾配判定手段を備え、
 前記手動シフト制御手段は、前記道路状況としての前記道路勾配に応じて前記ダウンシフト後の変速比を変更設定する道路勾配反映手段を有してなる、
 ことを特徴とする請求項1記載の自動変速機の制御装置。
 前記道路勾配反映手段は、前記道路勾配が大きいほど、ダウンシフト前後の変速比幅が大きくなるように、前記ダウンシフト後の変速比を変更設定してなる、
 ことを特徴とする請求項2記載の自動変速機の制御装置。
 ダウンシフト前の変速比別に、道路勾配と、車速と、に対応した前記ダウンシフト後の変速比があらかじめ格納された道路勾配反映マップを備えてなる、
 ことを特徴とする請求項2または3記載の自動変速機の制御装置。
 前記手動シフト制御手段は、前記手動操作手段による前記ダウンシフト指令が操作された際、ダウンシフト後の変速比を変更設定する変速比変更設定手段を有し、
 前記道路勾配反映手段は、前記変速比変更設定手段により設定された前記ダウンシフト後の変速比を、前記道路状況としての前記道路勾配に応じて補正することで、前記ダウンシフト後の変速比を変更設定する、
 ことを特徴とする請求項2記載の自動変速機の制御装置。
 走行中のコーナー形状を判定するコーナー形状判定手段を備え、
 前記手動シフト制御手段は、前記道路状況としての前記コーナー形状に応じて前記ダウンシフト後の変速比を変更設定するコーナー形状反映手段を有してなる、
 ことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか記載の自動変速機の制御装置。
 前記コーナー形状反映手段は、直進路及び急コーナーよりも緩コーナーにてダウンシフト前後の変速比幅が大きくなるように、前記ダウンシフト後の変速比を変更設定してなる、
 ことを特徴とする請求項6記載の自動変速機の制御装置。
 ダウンシフト前の変速比別に、コーナー形状と、車速と、に対応した前記ダウンシフト後の変速比があらかじめ格納されたコーナー形状反映マップを備えてなる、
 ことを特徴とする請求項6または7記載の自動変速機の制御装置。
 前記手動シフト制御手段は、前記手動操作手段による前記ダウンシフト指令が操作された際、ダウンシフト後の変速比を変更設定する変速比変更設定手段を有し、
 前記コーナー形状反映手段は、前記変速比変更設定手段により設定された前記ダウンシフト後の変速比を、前記道路状況としての前記コーナー形状に応じて補正することで、前記ダウンシフト後の変速比を変更設定する、
 ことを特徴とする請求項6記載の自動変速機の制御装置。
 前記自動変速機は、変速歯車機構の伝達経路を変更することで複数の変速段を達成する多段式自動変速機からなり、
 前記手動シフト制御手段は、前記道路状況に応じて、1回の前記ダウンシフト指令によりダウンシフトする変速段の段数を変更設定することで、前記ダウンシフト後の変速比を変更設定してなる、
 ことを特徴とする請求項1ないし9のいずれか記載の自動変速機の制御装置。
Description:
自動変速機の制御装置

 本発明は、例えば車輌等に搭載される自 変速機の制御装置に係り、詳しくは、車輌 走行状態に基づき自動的に変速を行う自動 速モードの他に、手動操作による指令に基 き変速を行う手動変速モードを実行可能な 動変速機の制御装置に関する。

 車輌等に搭載される自動変速機において 、特に前進走行中にあってアクセル開度と 速とに基づき自動的に変速比(変速段)を判 し、運転者が変速操作を行うことなく、適 な変速比で走行し得るように構成されてい が、近年、例えばスポーティな走行の要望 、エンジンブレーキの細やかな選択の要望 に応じるため、変速比(変速段)を運転者が自 由に選択し得る、いわゆるマニュアルシフト 操作も可能とするものが提案されている(日 国特開平10-324169号公報参照)。

 ところで、近年、有段式の自動変速機に っては、車輌の燃費向上等が求められ、例 ば前進6速段以上を達成するもののように、 多段化された自動変速機が主流になりつつあ り、また、ベルト式CVT等のような無断変速を 行う自動変速機にあっても、変速比を細分化 して(例えば6段階以上)、擬似的な変速段を選 択し得るように構成されている。

 しかしながら、このように細分化(多段化 )された変速比(変速段)が自動変速機に設定さ れたものにあって、降坂路走行時や急制動時 等において大きなエンジンブレーキを得よう とするためには、例えば2~3段階の変速比(変 段)の変更が必要であり、特に上述のような ニュアルシフト操作を行う場合にあっては ドライバはマニュアルシフト操作を短時間 連続して複数回行う必要が生じてしまい、 の操作が煩雑となって、車輌の操作性とし 良好でないという問題があった。

 また、上述したようなマニュアルシフト 作を行う際、例えば操作レバー等をダウン フト指令位置に継続して押圧する、いわゆ 長押し操作によって複数段の変更指令が行 るように構成することで操作の煩雑さを軽 することも考えられるが、誤操作等を生じ せないように判定するための長押し時間の 定を考慮すると、変速指令を完了するまで 時間が長くなり、レスポンスとして欠き、 にスポーティな走行に不向きになるばかり 、結局は変速指令が1段ずつ増えることにな るため、自動変速機の変速として例えば6-5-4- 3のように1段ずつ行われることになり、変速 連続的に生じて、ドライバビリティとして 好ではないという問題がある。

 そこで本発明は、手動操作手段によりダ ンシフト指令の操作を行う際に、操作の煩 さを伴うことなく、かつ運転者が要望する 速比へ迅速にダウンシフトすることが可能 自動変速機の制御装置を提供することを目 とするものである。

 本発明は(例えば図1乃至図9参照)、車輌の走 行状態(例えばアクセル開度、車速)に基づき 動的に変速比を選択する自動変速モード(Amo de)と、手動操作手段(21)の手動操作によるア プシフト指令(例えば「+」)及びダウンシフ 指令(例えば「-」)に基づき変速比を変更す 手動変速モード(Mmode)と、を実行可能な自動 速機(3)の制御装置(1)において、
 前記手動変速モード(Mmode)にあって、前記手 動操作手段(21)による前記ダウンシフト指令 操作された際、道路状況(例えば坂路、コー ー形状など)に応じて、ダウンシフト後の変 速比を変更設定し、該変更設定された変速比 へのダウンシフトを行う手動シフト制御手段 (51)を備えたことを特徴とする。

 これにより、手動変速モードにあって、 動シフト制御手段が、手動操作手段による ウンシフト指令が操作された際、道路状況 応じて、ダウンシフト後の変速比を変更設 し、該変更設定された変速比へのダウンシ トを行うので、手動操作手段によるダウン フト指令の操作を1回行うだけで、道路状況 に応じたダウンシフトを行うことができ、つ まり操作が煩雑になることなく、運転者が要 望する変速比へ迅速にダウンシフトすること ができる。

 また、本発明は(例えば図1、図4乃至図6参照 )、走行中の道路勾配を判定する道路勾配判 手段(61)を備え、
 前記手動シフト制御手段(51)は、前記道路状 況としての前記道路勾配に応じて前記ダウン シフト後の変速比を変更設定する道路勾配反 映手段(52)を有してなることを特徴とする。

 これにより、道路勾配反映手段が、道路 配に応じてダウンシフト後の変速比を変更 定するので、例えば運転者が登坂路におい 駆動力を必要とした場合や降坂路において ンジンブレーキを必要とした場合等、道路 配に応じた変速比となるように手動操作に るダウンシフトに的確に反映させることが きる。

 具体的には、本発明は(例えば図1、図4乃 図6参照)、前記道路勾配反映手段(52)は、前 道路勾配が大きいほど、ダウンシフト前後 変速比幅が大きくなるように、前記ダウン フト後の変速比を変更設定してなることを 徴とする。

 これにより、道路勾配反映手段が、道路 配が大きいほど、ダウンシフト前後の変速 幅が大きくなるように、ダウンシフト後の 速比を変更設定するので、平坦路に比して 坂路においては駆動力が増すように、また 平坦路に比して降坂路においてはエンジン レーキが増すように、ダウンシフトするこ ができ、運転者が要望する変速比へ迅速に ウンシフトすることができる。

 さらに具体的には、本発明は(例えば図1 図4乃至図6参照)、ダウンシフト前の変速比 に、道路勾配と、車速(V)と、に対応した前 ダウンシフト後の変速比があらかじめ格納 れた道路勾配反映マップ(53)を備えてなるこ を特徴とする。

 これにより、ダウンシフト前の変速比別 、道路勾配と、車速と、に対応したダウン フト後の変速比があらかじめ格納された道 勾配反映マップを備えているので、手動操 によるダウンシフト時に複雑な演算を行う とを不要とすることができ、道路勾配に応 たダウンシフトを迅速に行うことができる また、車速をダウンシフト後の変速比に反 させることができるので、車速に応じて必 な大きさの駆動力やエンジンブレーキを的 に生じさせることができ、ドライバビリテ を向上させることができるものでありなが 、手動操作のダウンシフトに際して走行安 性も確保することができる。

 また、本発明は(例えば図1、図4乃至図6参照 )、前記手動シフト制御手段(51)は、前記手動 作手段(21)による前記ダウンシフト指令が操 作された際、ダウンシフト後の変速比を変更 設定する変速比変更設定手段(56)を有し、
 前記道路勾配反映手段(52)は、前記変速比変 更設定手段(56)により設定された前記ダウン フト後の変速比を、前記道路状況としての 記道路勾配に応じて補正することで、前記 ウンシフト後の変速比を変更設定すること 特徴とする。

 これにより、道路勾配反映手段が、変速 変更設定手段により設定されたダウンシフ 後の変速比を、道路勾配に応じて補正する とで、ダウンシフト後の変速比を変更設定 るので、例えば運転者の減速意図の度合い ドライバタイプ等に応じて、変速比変更設 手段が設定したダウンシフト後の変速比を 更に道路勾配を加味したダウンシフトにす ことができ、つまり運転者が要望する変速 へ的確にダウンシフトすることができる。

 また、本発明は(例えば図1、図7乃至図9参照 )、走行中のコーナー形状を判定するコーナ 形状判定手段(62)を備え、
 前記手動シフト制御手段(51)は、前記道路状 況としての前記コーナー形状に応じて前記ダ ウンシフト後の変速比を変更設定するコーナ ー形状反映手段(54)を有してなることを特徴 する。

 これにより、コーナー形状反映手段が、 ーナー形状に応じてダウンシフト後の変速 を変更設定するので、例えば運転者がコー ーにおいてエンジンブレーキを必要とした 合等、コーナー形状に応じた変速比を手動 作によるダウンシフトに的確に反映させる とができる。

 具体的には、本発明は(例えば図1、図7乃 図9参照)、前記コーナー形状反映手段(54)は 直進路及び急コーナーよりも緩コーナーに ダウンシフト前後の変速比幅が大きくなる うに、前記ダウンシフト後の変速比を変更 定してなることを特徴とする。

 これにより、コーナー形状反映手段が、 進路及び急コーナーよりも緩コーナーにて ウンシフト前後の変速比幅が大きくなるよ に、ダウンシフト後の変速比を変更設定す ので、緩コーナーにおいては直進路よりも ンジンブレーキや駆動力が増すようにダウ シフトすることができ、また、急コーナー おいては大きなエンジンブレーキの発生を 止して車輌の走行安定性を確保するように ウンシフトすることができ、つまり運転者 要望する変速比へ的確にダウンシフトする とができる。

 さらに具体的には、本発明は(例えば図1 図7乃至図9参照)、ダウンシフト前の変速比 に、コーナー形状と、車速(V)と、に対応し 前記ダウンシフト後の変速比があらかじめ 納されたコーナー形状反映マップ(55)を備え なることを特徴とする。

 これにより、ダウンシフト前の変速比別 、コーナー形状と、車速と、に対応したダ ンシフト後の変速比があらかじめ格納され コーナー形状反映マップを備えているので 手動操作によるダウンシフト時に複雑な演 を行うことを不要とすることができ、コー ー形状に応じたダウンシフトを迅速に行う とができる。また、車速をダウンシフト後 変速比に反映させることができるので、車 に応じて必要な大きさの駆動力やエンジン レーキを的確に生じさせることができ、ド イバビリティを向上させることができるも でありながら、手動操作のダウンシフトに して走行安全性も確保することができる。

 また、本発明は(例えば図1、図7乃至図9参照 )、前記手動シフト制御手段(51)は、前記手動 作手段(21)による前記ダウンシフト指令が操 作された際、ダウンシフト後の変速比を変更 設定する変速比変更設定手段(56)を有し、
 前記コーナー形状反映手段(54)は、前記変速 比変更設定手段(56)により設定された前記ダ ンシフト後の変速比を、前記道路状況とし の前記コーナー形状に応じて補正すること 、前記ダウンシフト後の変速比を変更設定 ることを特徴とする。

 これにより、コーナー形状反映手段が、 速比変更設定手段により設定されたダウン フト後の変速比を、コーナー形状に応じて 正することで、ダウンシフト後の変速比を 更設定するので、例えば運転者の減速意図 度合いやドライバタイプ等に応じて、変速 変更設定手段が設定したダウンシフト後の 速比を、更にコーナー形状を加味したダウ シフトにすることができる。これにより、 に急コーナーにおいて変速比幅が大きなダ ンシフトが生じて大きなエンジンブレーキ 生じてしまうことを防止して、手動操作の ウンシフトに際して走行安全性も確保する とができる。

 また、本発明は(例えば図2及び図3参照)、前 記自動変速機(3)は、変速歯車機構(6)の伝達経 路を変更することで複数の変速段(例えば前 8速段)を達成する多段式自動変速機からなり 、
 前記手動シフト制御手段(51)は、前記道路状 況に応じて、1回の前記ダウンシフト指令に りダウンシフトする変速段の段数を変更設 することで、前記ダウンシフト後の変速比 変更設定してなることを特徴とする。

 これにより、自動変速機は、変速歯車機 の伝達経路を変更することで複数の変速段 達成する多段式自動変速機からなり、手動 フト制御手段は、道路状況に応じて、1回の ダウンシフト指令によりダウンシフトする変 速段の段数を変更設定することで、ダウンシ フト後の変速比を変更設定するので、手動操 作手段によるダウンシフト指令の操作を1回 うだけで、道路状況に応じた変速段にダウ シフトすることができ、つまり操作が煩雑 なることなく、運転者が要望する変速段へ 速にダウンシフトすることができる。

 なお、上記カッコ内の符号は、図面と対 するためのものであるが、これは、発明の 解を容易にするための便宜的なものであり 特許請求の範囲の構成に何等影響を及ぼす のではない。

本発明に係る自動変速機の制御装置を すブロック図。 本発明に適用し得る自動変速機を示す ケルトン図。 本自動変速機の係合表。 道路勾配を反映するマニュアルダウン フト制御を示すフローチャート。 道路勾配反映マップを示す図で、(a)は8 速段時のマップ、(b)は7速段時のマップ、(c) 6速段時のマップ、(d)は5速段時のマップ、(e) は4速段時のマップ。 道路勾配により変速段を補正するマニ アルダウンシフト制御を示すフローチャー 。 コーナー形状を反映するマニュアルダ ンシフト制御を示すフローチャート。 コーナー形状反映マップを示す図で、( a)は8速段時のマップ、(b)は7速段時のマップ (c)は6速段時のマップ、(d)は5速段時のマップ 、(e)は4速段時のマップ。 コーナー形状により変速段を補正する ニュアルダウンシフト制御を示すフローチ ート。

 以下、本発明に係る実施の形態を図1乃至 図9に沿って説明する。まず、本発明を適用 得る自動変速機3の概略構成について主に図2 に沿って説明する。図1に示すように、自動 速機3はエンジン(E/G)2と駆動車輪4との間に介 在されて備えられており、大まかにトルクコ ンバータ(T/C)5と自動変速機構(変速歯車機構)6 と油圧制御装置7とを有して構成されている

 図2に示すように、例えばFFタイプ(フロン トエンジン、フロントドライブ)の車輌に用 て好適な自動変速機3は、エンジン2(図1参照) に接続し得る自動変速機3としての入力軸8を している。また、該入力軸8に接続されたト ルクコンバータ5は、該入力軸8に連動するポ プインペラ5bと、作動流体を介して該ポン インペラ5bの回転が伝達されるタービンラン ナ5cとを有しており、該タービンランナ5cは 上記入力軸8と同軸上に配設された上記自動 速機構6の入力軸9に接続されている。また 該トルクコンバータ5には、ロックアップク ッチ5aが備えられており、該ロックアップ ラッチ5aが油圧制御装置7(図1参照)の油圧制 によって係合されると、上記自動変速機3の 力軸8の回転が自動変速機構6の入力軸9に直 伝達される。

 上記自動変速機構6には、入力軸9上にお て、プラネタリギヤDPと、プラネタリギヤユ ニットPUとが備えられている。該プラネタリ ヤDPは、サンギヤS1、キャリヤCR1、及びリン グギヤR1を有しており、該キャリヤCR1に、サ ギヤS1に噛合するピニオンP2及びリングギヤ R1に噛合するピニオンP1を互いに噛合する形 有する、いわゆるダブルピニオンプラネタ ギヤである。

 また、上記プラネタリギヤユニットPUは サンギヤS2、サンギヤS3、キャリヤCR2、及び ングギヤR2を有し、該キャリヤCR2に、サン ヤS3及びリングギヤR2に噛合するロングピニ ンP3と、サンギヤS2に噛合するショートピニ オンP4とを互いに噛合する形で有する、いわ るラビニヨ型プラネタリギヤである。

 上記プラネタリギヤDPのサンギヤS1は、ケ ース16に一体的に固定されており、また、上 キャリヤCR1は、上記入力軸9に接続されて、 該入力軸9の回転と同回転(以下「入力回転」 いう。)となると共に、クラッチC-4に接続さ れている。さらに上記リングギヤR1は、該固 されたサンギヤS1と該入力回転するキャリ CR1とにより、入力回転を減速した減速回転 なると共に、クラッチC-1及びクラッチC-3に 続されている。

 上記プラネタリギヤユニットPUのサンギ S3は、ブレーキB-1に接続されてケース16に対 て固定自在となっていると共に、上記クラ チC-4及びクラッチC-3に接続されて、該クラ チC-4を介して上記キャリヤCR1の入力回転が 該クラッチC-3を介して上記リングギヤR1の 速回転が、それぞれに入力自在となってい 。また、上記サンギヤS2は、クラッチC-1に接 続されており、上記リングギヤR1の減速回転 入力自在となっている。

 更に、上記キャリヤCR2は、入力軸9の回転 が入力されるクラッチC-2に接続されて、該ク ラッチC-2を介して入力回転が入力自在となっ ており、また、ワンウェイクラッチF-1及びブ レーキB-2に接続されて、該ワンウェイクラッ チF-1を介してケース16に対して一方向の回転 規制されると共に、該ブレーキB-2を介して 転が固定自在となっている。そして、上記 ングギヤR2は、例えばケース16に対して固定 された不図示のセンターサポート部材に回転 自在に支持されたカウンタギヤ10に接続され いる。

 また、該カウンタギヤ10は、カウンタシ フト部17のカウンタシャフト12の一端に固定 置された大径ギヤ11に噛合しており、該カ ンタシャフト12の他端に固定配置された小径 ギヤ12aは、ディファレンシャル部18のギヤ14 噛合している。そして、該ギヤ14は、ディフ ァレンシャルギヤ13に連動されており、該デ ファレンシャルギヤ13を介して左右の差回 を吸収し得る形で左右車軸(出力軸)15,15に接 されている。

 つづいて、上記構成に基づき、自動変速 3の作用について図2及び図3に沿って説明す 。

 例えばD(ドライブ)レンジであって、前進1 速段(1st)では、図3に示すように、クラッチC-1 及びワンウェイクラッチF-1が係合される。す ると、図2に示すように、固定されたサンギ S1と入力回転であるキャリヤCR1によって、減 速回転するリングギヤR1の回転が、クラッチC -1を介してサンギヤS2に入力される。また、 ャリヤCR2の回転が一方向(正転回転方向)に規 制されて、つまりキャリヤCR2の逆回転が防止 されて固定された状態になる。すると、サン ギヤS2に入力された減速回転が、固定された ャリヤCR2を介してリングギヤR2に出力され 前進1速段としての正回転がカウンタギヤ10 ら出力される。

 なお、エンジンブレーキ時(コースト時) は、ブレーキB-2を係止してキャリヤCR2を固 し、該キャリヤCR2の正回転を防止する形で 上記前進1速段の状態を維持する。また、該 進1速段では、ワンウェイクラッチF-1により キャリヤCR2の逆回転を防止し、かつ正回転を 可能にするので、例えば非走行レンジから走 行レンジに切換えた際の前進1速段の達成を ワンウェイクラッチF-1の自動係合により滑 かに行うことができる。

 前進2速段(2nd)では、図3に示すように、ク ラッチC-1が係合され、ブレーキB-1が係止され る。すると、図2に示すように、固定された ンギヤS1と入力回転であるキャリヤCR1によっ て減速回転するリングギヤR1の回転が、クラ チC-1を介してサンギヤS2に入力される。ま 、ブレーキB-1の係止によりサンギヤS3の回転 が固定される。すると、キャリヤCR2がサンギ ヤS2よりも低回転の減速回転となり、該サン ヤS2に入力された減速回転が該キャリヤCR2 介してリングギヤR2に出力され、前進2速段 して正転回転がカウンタギヤ10から出力され る。

 前進3速段(3rd)では、図3に示すように、ク ラッチC-1及びクラッチC-3が係合される。する と、図2に示すように、固定されたサンギヤS1 と入力回転であるキャリヤCR1によって減速回 転するリングギヤR1の回転がクラッチC-1を介 てサンギヤS2に入力される。また、クラッ C-3の係合によりリングギヤR1の減速回転がサ ンギヤS3に入力される。つまり、サンギヤS3 びサンギヤS2にリングギヤR1の減速回転が入 されるため、プラネタリギヤユニットPUが 速回転の直結状態となり、そのまま減速回 がリングギヤR2に出力され、前進3速段とし の正転回転がカウンタギヤ10から出力される 。

 前進4速段(4th)では、図3に示すように、ク ラッチC-1及びクラッチC-4が係合される。する と、図2に示すように、固定されたサンギヤS1 と入力回転であるキャリヤCR1によって減速回 転するリングギヤR1の回転が、クラッチC-1を してサンギヤS2に入力される。また、クラ チC-4の係合によりキャリヤCR1の入力回転が ンギヤS3に入力される。すると、キャリヤCR2 がサンギヤS2よりも高回転の減速回転となり 該サンギヤS2に入力された減速回転が該キ リヤCR2を介してリングギヤR2に出力され、前 進4速段としての正転回転がカウンタギヤ10か ら出力される。

 前進5速段(5th)では、図3に示すように、ク ラッチC-1及びクラッチC-2が係合される。する と、図2に示すように、固定されたサンギヤS1 と入力回転であるキャリヤCR1によって減速回 転するリングギヤR1の回転が、クラッチC-1を してサンギヤS2に入力される。また、クラ チC-2の係合によりキャリヤCR2に入力回転が 力される。すると、該サンギヤS2に入力され た減速回転とキャリヤCR2に入力された入力回 転とにより、上記前進4速段より高い減速回 となってリングギヤR2に出力され、前進5速 としての正転回転がカウンタギヤ10から出力 される。

 前進6速段(6th)では、図3に示すように、ク ラッチC-2及びクラッチC-4が係合される。する と、図2に示すように、クラッチC-4の係合に りサンギヤS3にキャリヤCR1の入力回転が入力 される。また、クラッチC-2の係合によりキャ リヤCR2に入力回転が入力される。つまり、サ ンギヤS3及びキャリヤCR2に入力回転が入力さ るため、プラネタリギヤユニットPUが入力 転の直結状態となり、そのまま入力回転が ングギヤR2に出力され、前進6速段としての 転回転がカウンタギヤ10から出力される。

 前進7速段(7th)では、図3に示すように、ク ラッチC-2及びクラッチC-3が係合される。する と、図2に示すように、固定されたサンギヤS1 と入力回転であるキャリヤCR1によって減速回 転するリングギヤR1の回転が、クラッチC-3を してサンギヤS3に入力される。また、クラ チC-2の係合によりキャリヤCR2に入力回転が 力される。すると、該サンギヤS3に入力され た減速回転とキャリヤCR2に入力された入力回 転とにより、入力回転より僅かに高い増速回 転となってリングギヤR2に出力され、前進7速 段としての正転回転がカウンタギヤ10から出 される。

 前進8速段(8th)では、図3に示すように、ク ラッチC-2が係合され、ブレーキB-1が係止され る。すると、図2に示すように、クラッチC-2 係合によりキャリヤCR2に入力回転が入力さ る。また、ブレーキB-1の係止によりサンギ S3の回転が固定される。すると、固定された サンギヤS3によりキャリヤCR2の入力回転が上 前進7速段より高い増速回転となってリング ギヤR2に出力され、前進8速段としての正転回 転がカウンタギヤ10から出力される。

 後進1速段(Rev1)では、図3に示すように、 ラッチC-3が係合され、ブレーキB-2が係止さ る。すると、図2に示すように、固定された ンギヤS1と入力回転であるキャリヤCR1によ て減速回転するリングギヤR1の回転が、クラ ッチC-3を介してサンギヤS3に入力される。ま 、ブレーキB-2の係止によりキャリヤCR2の回 が固定される。すると、サンギヤS3に入力 れた減速回転が、固定されたキャリヤCR2を してリングギヤR2に出力され、後進1速段と ての逆転回転がカウンタギヤ10から出力され る。

 後進2速段(Rev2)では、図3に示すように、 ラッチC-4が係合され、ブレーキB-2が係止さ る。すると、図2に示すように、クラッチC-4 係合によりキャリヤCR1の入力回転がサンギ S3に入力される。また、ブレーキB-2の係止 よりキャリヤCR2の回転が固定される。する 、サンギヤS3に入力された入力回転が、固定 されたキャリヤCR2を介してリングギヤR2に出 され、後進2速段としての逆転回転がカウン タギヤ10から出力される。

 なお、例えば、P(パーキング)レンジ及びN (ニュートラル)レンジでは、クラッチC-1、ク ッチC-2、クラッチC-3、及びクラッチC-4が、 放される。すると、キャリヤCR1とサンギヤS 3との間、リングギヤR1とサンギヤS3との間、 ングギヤR1とサンギヤS2との間、即ちプラネ タリギヤDPとプラネタリギヤユニットPUとの が切断状態となる。また、入力軸9とキャリ CR2との間が切断状態となる。これにより、 力軸9とプラネタリギヤユニットPUとの間の 力伝達が切断状態となり、つまり入力軸9と カウンタギヤ10との動力伝達が切断状態とな 。

 そして、以上の前進1~8速段、後進1~2速段 よってカウンタギヤ10に出力された回転は カウンタシャフト12の大径ギヤ11及び小径ギ 12aによって更に減速されると共に、ディフ レンシャルギヤ13を介して左右の差回転を 収しつつ左右車軸15,15に出力され、駆動車輪 4に伝達される。

 つづいて、本発明に係る自動変速機の制 装置1について、図1、図4乃至図9に沿って説 明する。

 図1に示すように、本自動変速機の制御装 置1は、制御部(ECU)30を有しており、該制御部3 0は、シフトレバー部20の各センサ(不図示)、 クセル開度センサ25、出力軸回転数(車速)セ ンサ26、ハンドル角度センサ27、車輪回転数 ンサ28、ナビゲーション29を備えた車輌にあ ては該ナビゲーション29などが接続されて ると共に、自動変速機3の油圧制御装置7の各 ソレノイドバルブ(不図示)に接続されている

 該制御部30には、変速指令手段31、モード 切換え手段32、自動変速モードAmodeを実行す ための自動変速判断手段41及び変速マップ42 手動変速モードMmodeを行うための手動シフ 制御手段51、道路勾配判定手段61、コーナー 状判定手段62が備えられている。また、該 動シフト制御手段51は、道路勾配反映手段52 び道路勾配反映マップ53、コーナー形状反 手段54及びコーナー形状反映マップ55、変速 変更設定手段56及び変速比設定マップ57、を 有して構成されている。

 上記シフトレバー部20は、運転席の近傍 配置されており、図中破線で省略して示す フトレバー(手動操作手段)21の位置を運転者 選択操作し得るように構成されている。本 フトレバー部20にあっては、シフトレンジ 選択するだけの自動変速用となるレンジ選 列LAと、運転者が手動で変速段を指示するた めのマニュアルシフト選択列LMとが配置され 構成されている。即ち、レンジ選択列LAに っては、周知のように、シフトレバー21の位 置を操作することで、「P」位置(パーキング ンジ位置)、「R」位置(リバースレンジ位置) 、「N」位置(ニュートラルレンジ位置)、「D 位置(ドライブレンジ位置)、の何れかを選択 し得る。また、「D」位置からは、シフトレ ー21をマニュアルシフト選択列LMに移動する とが可能であり、「M」位置(シフト固定位 )、「+」位置(アップシフト位置)、「-」位置 (ダウンシフト位置)、を該シフトレバー21に り選択操作し得る。これらのシフトレバー21 の各位置は、図示を省略した各箇所のセンサ により検出され、制御部30に出力される。な 、シフトレバー21は、「+」位置、「-」位置 にあって例えばスプリング等により「M」位 に向けて付勢されており、運転者による操 後は「M」位置に自動的に復帰される。

 なお、本実施の形態においては、シフト バーによりマニュアルシフト指令を行うも を一例に説明するが、これに限らず、例え ハンドルにアップシフト用ボタン及びダウ シフト用ボタンを備えたもの、或いはハン ルの裏面にアップシフト用パドル及びダウ シフト用パドルを備えたもの等、マニュア シフト指令を行うことができるものであれ 、どのようなものであってもよい。

 また、以下の説明において、本実施の形 として「M」位置の場合には変速段が固定さ れるものを一例として説明するが、これに限 らず、「M」位置の場合に、アップシフト指 及びダウンシフト指令により決められた段 を上限の変速段として、その上限の変速段 間で自動変速を行うようなものであっても い。

 上記シフトレバー部20においてシフトレ ー21の位置が「D」位置に選択操作されると 上記モード切換え手段32は、自動変速モード Amodeを選択し(「M」位置から「D」位置にされ 場合は、手動変速モードMmodeから自動変速 ードAmodeに切換え)、それを受けて自動変速 断手段41は、アクセル開度センサ25により検 されるアクセル開度THと、出力軸回転数セ サ26により検出される車速Vとに基づき変速 ップ42を参照しつつ自動変速を行う。即ち、 変速マップ42には、アクセル開度THと車速Vと 対応したアップシフト変速線及びダウンシ ト変速線(変速点)が記録されており、その 点のアクセル開度TH及び車速Vがそれら変速 を越えると、自動変速判断手段41が変速を判 断する。そして、該自動変速判断手段41が変 を判断すると、それを受けて変速指令手段3 1が該判断された変速段となるように油圧制 装置7のソレノイドバルブ(不図示)を電気指 によって制御し、自動変速機3を該判断され 変速段の状態にする。

 上記シフトレバー部20においてシフトレ ー21の位置が「D」位置から「M」位置に選択 作される(切換えられる)と、上記モード切 え手段32は、手動変速モードMmodeを選択する( 自動変速モードAmodeから手動変速モードMmode 切換える)。すると、手動シフト制御手段51 、詳しくは後述する道路勾配やコーナー形 を反映したダウンシフトや変速比変更設定 段56により設定されるダウンシフトを除き、 シフトレバー21が「-」位置に1回操作される にそれをダウンシフト指令として1段のダウ シフトを判断し、反対に「+」位置に1回操 される度にそれをアップシフト指令として1 のアップシフトを判断する。このように手 シフト制御手段51によりアップシフト判断 はダウンシフト判断がなされると、上述と 様に変速指令手段31が該判断された変速段と なるように油圧制御装置7のソレノイドバル (不図示)を電気指令によって制御し、自動変 速機3を該判断された変速段の状態にする。

 なお、手動シフト制御手段51は、アクセ 開度THと車速Vとに基づき、変速後の変速段 問題がある場合、即ち、変速によってエン ンのオーバーレブやエンジンストップが懸 される場合には、例えば運転席に警告音を 知する等して、運転者によるシフトレバー21 のシフト操作を無効とする。また、該手動シ フト制御手段51は、勿論であるが、上記前進8 速段(最高変速段)からのアップシフトや上記 進1速段(最低変速段)からのダウンシフトは 効にする。更に、該手動シフト制御手段51 、例えば運転者によるシフトレバー21のシフ ト操作がないまま車速Vが低下してエンジン トップが懸念される場合等、そのままの変 段に維持することが好ましくない場合には 例えば運転席に警告音を報知する等して、 制的に好ましい状態となる変速段へ変速を う。

 続いて、本発明の要部となる道路状況を 味した手動ダウンシフトについて説明する なお、本実施の形態においては、発明の理 を容易にするため、詳しくは後述する道路 配による制御、道路勾配による補正の制御 コーナー形状による制御、コーナー形状に る補正の制御について実施例1~4に分けて詳 に説明する。

 [実施例1]
 まず、道路状況としての道路勾配を加味し 実施例1について図1を参照しつつ図4及び図5 に沿って説明する。

 例えばイグニッションONの状態(少なくと 手動変速モードMmodeの状態)にあって、道路 配判定手段61は、アクセル開度センサ25によ り検出されるアクセル開度THと、出力軸回転 (車速)センサ26により検出される車速Vとに づき、車輌の走行抵抗を随時算出し、その 行抵抗から現在走行中の道路の勾配値を随 判定している。なお、道路勾配判定手段61は 、例えばナビゲーション29を搭載した車輌で れば、ナビゲーション29からの道路情報等 ら道路勾配を判定してもよく、また、例え 車輌の傾斜センサ等を用いて道路勾配を判 してもよく、これらを組み合わせることに って、より正確に道路勾配を判定するよう してもよい。

 運転者がシフトレバー21を「D」位置から M」位置に操作すると本制御が開始され、例 えば車輌が平坦路を走行中に「M」位置から -」位置に操作されてマニュアルシフトとし のダウンシフト指令(以下、「マニュアルダ ウンシフト」という。)が制御部30に入力され ると(S1-1)、道路勾配反映手段52は、まず、上 道路勾配判定手段61の判定結果に基づき坂 であるか否かを判定し(S1-2)、ここでは坂路 はないので(平坦路であるので)(S1-2のNo)、道 の勾配値による変速段数の補正を行わず、 まり通常のマニュアルダウンシフト操作と て1段階のダウンシフトを決定し(S1-8)、その 決定したギヤ段へのダウンシフト、即ちダウ ンシフト前の変速段から1段階低速側の変速 へのダウンシフトを実施して(S1-9)、終了す (S1-10)。

 つまり、このように平坦路において運転 がマニュアルダウンシフト操作した場合は 特に登坂路にあって駆動力を大きく得よう する状態でもなく、降坂路にあってエンジ ブレーキを大きく得ようとする状態でもな として、一般の自動変速機と同様に、1回の ダウンシフト指令で1段のダウンシフトを行 。

 なお、上記ステップS1-8において、例えば 図5(a)~図5(e)に示すように道路勾配反映マップ 53に平坦路用の変速段数の値を予め記録して き、道路勾配反映手段52が該道路勾配反映 ップ53を参照してダウンシフト前後の変速段 数を決定しても、結果的に同様のマニュアル ダウンシフトが実施されることになる。

 一方、例えば車輌が降坂路を走行中にマ ュアルダウンシフト操作された場合は(S1-1) 道路勾配反映手段52は、上記道路勾配判定 段61の判定結果に基づき坂路であるか否かを 判定し(S1-2)、坂路であるので(S1-2のYes)、降坂 路であるか否かを判定し(S1-3)、降坂路である ので(S1-3のYes)、ステップS1-4に進む。

 すると、道路勾配反映手段52は、上記道 勾配判定手段61の判定結果、即ち降りの勾配 値と、車速Vとに基づき、図5に示す道路勾配 映マップ53を参照する。即ち、現在(ダウン フト前)の変速段が前進8速段である場合は 5(a)に示すマップを参照し、現在の変速段が 進7速段である場合は図5(b)に示すマップを 照し、現在の変速段が前進6速段である場合 図5(c)に示すマップを参照し、現在の変速段 が前進5速段である場合は図5(d)に示すマップ 参照し、現在の変速段が前進4速段である場 合は図5(e)に示すマップを参照する。なお、 在の変速段が前進3速段よりも低い変速段で る場合は、変速比の差を考慮すると2段階以 上のダウンシフトを行う必要がなく、また、 勿論であるが、前進2速段から2段階以上のダ ンシフトを行うことはできないため、道路 配反映マップ53としての前進1速段~前進3速 のマップは不要である。

 上記図5(a)~図5(e)に示す道路勾配反映マッ 53は、車速V[km/h]が小さくなるほど1度にダウ ンシフトする変速段の数が多くなるように、 また、登坂路であっても降坂路であっても勾 配値が大きくなるほど1度にダウンシフトす 変速段の数が多くなるように構成されてい と共に、ダウンシフト前の変速段が高速段 あるほど1度にダウンシフトする変速段の数 多くなるように構成されている。

 そして、道路勾配反映手段52は、このよ に構成された道路勾配反映マップ53を参照す ることにより、降坂路としてダウンシフトさ せる変速段数を決定(変更設定)し(S1-4)、上記 速指令手段31に対して指令することで、そ 決定した変速段(ギヤ段)にするダウンシフト を実施して(S1-5)、終了する(S1-10)。

 また、例えば車輌が登坂路を走行中にマ ュアルダウンシフト操作された場合は(S1-1) 道路勾配反映手段52は、同様に、上記道路 配判定手段61の判定結果に基づき坂路である ので(S1-2のYes)、降坂路であるか否かを判定し (S1-3)、降坂路ではない(登坂路である)ので(S1- 3のNo)、ステップS1-6に進む。

 ステップS1-6において、道路勾配反映手段 52は、同様に上記道路勾配反映マップ53を参 することにより、登坂路としてダウンシフ させる変速段数を決定(変更設定)する。この 際、道路勾配反映マップ53には、登坂路にあ て勾配値に応じた2段階のデータが記録され ており、勾配値に応じた変速段数を判定して 決定する。このように勾配値に応じて変速段 数を決定することで、より細やかにドライバ の要望に応じたマニュアルダウンシフトが可 能となる。そして、道路勾配反映手段52は、 定した変速段数のダウンシフトを上記変速 令手段31に対して指令することで、その決 した変速段(ギヤ段)にするダウンシフトを実 施して(S1-7)、終了する(S1-10)。なお、本実施 における道路勾配反映マップ53には、降坂路 のデータとして1段階のデータが記録されて るものを一例としているが、これに限らず 降坂路や登坂路の勾配値別に細分化したデ タを準備しておいてもよく、それにより、 り細やかにドライバの要望に応じたマニュ ルダウンシフトが実行可能となるように構 してもよい。

 そして、運転者がシフトレバー21を「M」 置から「D」位置に操作すると、以上説明し た本制御は終了され、上述したモード切換え 手段32によって自動変速Amodeに移行されて、 まり自動変速の制御が開始される。

 なお、本実施例においては、道路勾配判 手段61が道路の勾配値を走行中にあって常 算出して判定しているものを説明したが、 れに限らず、マニュアルダウンシフト指令 あった時点で算出するものでよい。即ち、 配値を常時算出しているものにあっては、 ニュアルダウンシフト指令があった時点で 勾配値を用いて上記道路勾配反映マップを 照することになり、勾配値をマニュアルダ ンシフト指令があった時点で算出するもの あっては、その算出された勾配値を用いて 記道路勾配反映マップを参照することにな 。

 さらに、本実施例においては、道路勾配 定手段61により現在の車輌が走行している 点の道路の勾配値を判定するものについて 明したが、これに限らず、道路の勾配値を 出する際に、例えばナビゲーション29からの 道路情報等を用いて、所定距離前方の地点に おける道路の勾配値を算出するようにしても よい。

 以上のような実施例1によると、手動変速 モードMmodeにあって、手動シフト制御手段51 道路勾配反映手段52が、シフトレバー21によ ダウンシフト指令が操作された際、道路状 に応じて、ダウンシフト後の変速段を変更 定し、該変更設定された変速段へのダウン フトを行うので、シフトレバー21によるダ ンシフト指令の操作を1回行うだけで、道路 況に応じたダウンシフトを行うことができ 操作が煩雑になることなく、運転者が要望 る変速比へ迅速にダウンシフトすることが きる。

 また、道路勾配反映手段52が、道路勾配 応じてダウンシフト前後の変速段数が多く るように、ダウンシフト後の変速段を変更 定するので、例えば運転者が登坂路におい 駆動力を必要とした場合や降坂路において ンジンブレーキを必要とした場合等、道路 配に応じた変速段となるように、マニュア ダウンシフトに的確に反映させることがで る。

 具体的には、道路勾配反映手段52が、道 勾配が大きいほど、ダウンシフト前後の変 段数(つまり変速比幅)が大きくなるように、 ダウンシフト後の変速段を変更設定するので 、平坦路に比して登坂路においては駆動力が 増すように、また、平坦路に比して降坂路に おいてはエンジンブレーキが増すように、ダ ウンシフトすることができ、運転者が要望す る変速段へ迅速にダウンシフトすることがで きる。

 また、ダウンシフト前の変速段別に、道 勾配と、車速Vと、に対応したダウンシフト 後の変速段があらかじめ格納された道路勾配 反映マップ53を備えているので、マニュアル ウンシフト時に複雑な演算を行うことを不 とすることができ、道路勾配に応じたダウ シフトを迅速に行うことができる。また、 速Vをダウンシフト後の変速段に反映させる ことができるので、車速Vに応じて必要な大 さの駆動力やエンジンブレーキを的確に生 させることができ、ドライバビリティを向 させることができるものでありながら、マ ュアルダウンシフトに際して走行安全性も 保することができる。

 [実施例2]
 次に、道路状況としての道路勾配によりダ ンシフト後の変速段を補正することで道路 配を加味する実施例2について図1を参照し つ図6に沿って説明する。

 上記実施例1と同様に、例えば運転者がシ フトレバー21を「D」位置から「M」位置に操 すると本実施例2に係る制御が開始され、例 ば車輌が平坦路を走行中にマニュアルダウ シフト操作された場合(S2-1)、まず、変速比 更設定手段56が、上述の実施例1で説明した 路勾配に基づく変速段の決定とは異なる他 ロジックにより、例えば変速比設定マップ5 7を参照するなどして、マニュアルダウンシ トさせる変速段(ギヤ段)を設定する(S2-2)。

 なお、この他のロジックの設定とは、例 ば運転者の減速意図の度合い(アクセル開放 速度、シフト操作タイミング、車輌の減速加 速度など)に応じてマニュアルダウンシフト せる変速段を設定したり、後述するコーナ 形状に応じてマニュアルダウンシフトさせ 変速段を設定したり、ドライバタイプ(スポ ティ、ノーマル、エコノミー)に応じてマニ ュアルダウンシフトさせる変速段を設定した り、或いは変速段数を飛ばした(間引きした) 態に固定化してマニュアルダウンシフトさ る変速段を設定することが考えられる。ま 、変速比設定マップ57は、これらのロジッ に対応してダウンシフト後の変速段が記録 れたマップ(例えば上記図5のようなマップ) 構成される。

 このように変速比変更設定手段56により のロジックによってダウンシフト後の変速 が設定されると、道路勾配反映手段52は、上 記道路勾配判定手段61の判定結果に基づき坂 であるか否かを判定し(S2-3)、ここでは坂路 はないので(平坦路であるので)(S2-3のNo)、道 路の勾配値による変速段数の補正を行わず(S2 -9)、上記ステップS2-2において設定したギヤ へのダウンシフトを実施して(S2-10)、終了す (S2-11)。

 つまり、このように平坦路において運転 がマニュアルダウンシフト操作した場合は 特に登坂路にあって駆動力を大きく得よう する状態でもなく、降坂路にあってエンジ ブレーキを大きく得ようとする状態でもな として、他のロジックで設定変更した変速 へのマニュアルダウンシフトを行う。

 一方、例えば車輌が降坂路を走行中にマ ュアルダウンシフト操作された場合は(S2-1) 上述のように変速比変更設定手段56が他の ジックによりマニュアルダウンシフトさせ 変速段を設定した後(S2-2)、道路勾配反映手 52は、上記道路勾配判定手段61の判定結果に づき坂路であるか否かを判定し(S2-3)、坂路 あるので(S2-3のYes)、降坂路であるか否かを 定し(S2-4)、降坂路であるので(S2-4のYes)、ス ップS2-5に進む。

 すると、道路勾配反映手段52は、降坂路 あること(即ち道路勾配)に基づき、上記ステ ップS2-2において変速比変更設定手段56により 設定された変速段に対し、1段階下の変速段 なるようにダウンシフト後の変速段を補正 (S2-5)、上記変速指令手段31に対して指令する ことで、その補正したダウンシフト後の変速 段にダウンシフトを実施して(S2-6)、終了する (S2-11)。

 また、例えば車輌が登坂路を走行中にマ ュアルダウンシフト操作された場合は(S2-1) 同様に、変速比変更設定手段56が他のロジ クによりマニュアルダウンシフトさせる変 段を設定した後(S2-2)、道路勾配反映手段52は 、上記道路勾配判定手段61の判定結果に基づ 坂路であるか否かを判定し(S2-3)、坂路であ ので(S2-3のYes)、降坂路であるか否かを判定 (S2-4)、降坂路ではない(登坂路である)ので(S 2-4のNo)、ステップS2-7に進む。

 すると、同様に、道路勾配反映手段52は 登坂路であること(即ち道路勾配)に基づき、 上記ステップS2-2において変速比変更設定手 56により設定された変速段に対し、1段階下 変速段となるようにダウンシフト後の変速 を補正し(S2-7)、を上記変速指令手段31に対し て指令することで、その補正したダウンシフ ト後の変速段にダウンシフトを実施して(S2-8) 、終了する(S2-11)。なお、運転者がシフトレ ー21を「M」位置から「D」位置に操作すると 以上説明した本制御は終了される。

 以上のような実施例2においても、手動変 速モードMmodeにあって、手動シフト制御手段5 1の道路勾配反映手段52が、シフトレバー21に るダウンシフト指令が操作された際、道路 況に応じてダウンシフト後の変速段を変更 定し、該変更設定された変速段へのダウン フトを行うので、シフトレバー21によるダ ンシフト指令の操作を1回行うだけで、道路 況に応じたダウンシフトを行うことができ 操作が煩雑になることなく、運転者が要望 る変速比へ迅速にダウンシフトすることが きる。

 具体的には、道路勾配反映手段52が、変 比変更設定手段56により設定されたダウンシ フト後の変速段を、道路勾配(降坂路又は登 路)に応じて補正することで、ダウンシフト の変速段を変更設定するので、例えば運転 の減速意図の度合いやドライバタイプ等に じて、変速比変更設定手段56が設定したダ ンシフト後の変速比を、更に道路勾配を加 したダウンシフトにすることができ、つま 運転者が要望する変速比へ的確にダウンシ トすることができる。

 [実施例3]
 次に、道路状況としてのコーナー形状を加 した実施例3について図1を参照しつつ図7及 図8に沿って説明する。

 例えばイグニッションONの状態(少なくと 手動変速モードMmodeの状態)にあって、コー ー形状判定手段62は、ハンドル角度センサ27 により検出されるハンドル(不図示)の回転角 基づき、操舵角(即ち現在走行中の道路のコ ーナー形状)を随時判定している。なお、コ ナー形状判定手段62は、前後左右の各車輪の 回転数を車輪回転数センサ28により検出し、 れらの回転数の差(特に右前輪と左後輪との 回転数差、左前輪と右後輪との回転数差)に って操舵角(即ちコーナー形状)を判定しても よい。また、例えばナビゲーション29を搭載 た車輌であれば、ナビゲーション29からの 路情報等からコーナー形状に基づく操舵角 判定してもよく、上記ハンドルの回転角や 輪の回転数差を組み合わせることによって より正確に操舵角を判定するようにしても い。

 上記実施例1,2と同様に、例えば運転者が フトレバー21を「D」位置から「M」位置に操 作すると本実施例3に係る制御が開始され、 えば車輌が直線路を走行中にマニュアルダ ンシフト操作された場合(S3-1)、コーナー形 反映手段54は、まず、上記コーナー形状判定 手段62により判定された操舵角により、直進 行であるか否かを判定し(S3-2)、ここでは直 路であるので(S3-2のYes)、操舵角による変速 数の補正を行わず、つまり通常のマニュア ダウンシフト操作として1段階のダウンシフ トを決定し(S3-3)、その決定したギヤ段へのダ ウンシフト、即ちダウンシフト前の変速段か ら1段階低速側の変速段へのダウンシフトを 施して(S3-4)、終了する(S3-10)。

 つまり、このように直進路において運転 がマニュアルダウンシフト操作した場合は 例えばコーナーの進入により減速を必要と る状態でもなく、また、例えば山間部等の 続的にコーナーが続く道路の走行中に減速 より大きな駆動力を必要とする状態でもな として、一般の自動変速機と同様に、1回の ダウンシフト指令で1段のダウンシフトを行 。

 なお、上記ステップS3-3において、例えば 図8(a)~図8(e)に示すようにコーナー形状反映マ ップ55に直線路用(操舵角が小さい場合)の変 段数の値を予め記録しておき、コーナー形 反映手段54が該コーナー形状反映マップ55を 照してダウンシフト前後の変速段数を決定 ても、結果的に同様のマニュアルダウンシ トが実施されることになる。

 一方、例えば車輌が緩いカーブ(以下、「 緩コーナー」という。)を走行中にマニュア ダウンシフト操作された場合は(S3-1)、コー ー形状反映手段54は、上記コーナー形状判定 手段62により判定された操舵角により直線路 あるか否かを判定し(S3-2)、直線路ではない で(S3-2のNo)、該操舵角に基づき急なカーブ( 下、「急コーナー」という。)であるか否か を判定し(S3-5)、ここでは急コーナーではない ので(S3-5のNo)、ステップS3-8に進む。

 すると、コーナー反映手段54は、上記コ ナー形状判定手段62により判定された操舵角 と、車速Vとに基づき、図8に示すコーナー形 反映マップ55を参照する。即ち、現在(ダウ シフト前)の変速段が前進8速段である場合 図8(a)に示すマップを参照し、現在の変速段 前進7速段である場合は図8(b)に示すマップ 参照し、現在の変速段が前進6速段である場 は図8(c)に示すマップを参照し、現在の変速 段が前進5速段である場合は図8(d)に示すマッ を参照し、現在の変速段が前進4速段である 場合は図8(e)に示すマップを参照する。なお 上記道路勾配反映マップ53と同様に、現在の 変速段が前進3速段よりも低い変速段である 合は、変速比の差を考慮すると2段階以上の ウンシフトを行う必要がなく、また、勿論 あるが、前進2速段から2段階以上のダウン フトを行うことはできないため、コーナー 状反映マップ55としての前進1速段~前進3速段 のマップは不要である。

 上記図8(a)~図8(e)に示すコーナー形状反映 ップ55は、車速V[km/h]が小さくなるほど1度に ダウンシフトする変速段の数が多くなるよう に、また、緩コーナーとされる操舵角の範囲 にあっては、操舵角が大きくなるほど1度に ウンシフトする変速段の数が多くなるよう 構成されていると共に、ダウンシフト前の 速段が高速段であるほど1度にダウンシフト る変速段の数が多くなるように構成されて る。なお、詳しくは後述するように、急コ ナーとされる操舵角の範囲にあっては、緩 ーナーの操舵角の範囲に比して、1度にダウ ンシフトする変速段の数が少なくなるように 構成されている。

 そして、コーナー形状反映手段54は、こ ように構成されたコーナー形状反映マップ55 を参照することにより、緩コーナーとしてダ ウンシフトさせる変速段数を決定(変更設定) る(S3-8)。この際、コーナー形状反映マップ5 5には、緩コーナーにあって操舵角に応じた2 階のデータが記録されており、操舵角に応 た変速段数を判定して決定する。このよう 操舵角に応じて変速段数を決定することで より細やかにドライバの要望に応じたマニ アルダウンシフトが可能となる。そして、 ーナー形状反映手段54は、決定した変速段 のダウンシフトを上記変速指令手段31に対し て指令することで、その決定した変速段(ギ 段)にするダウンシフトを実施して(S3-9)、終 する(S3-10)。なお、本実施例におけるコーナ ー形状反映マップ55には、緩コーナーの操舵 のデータとして2段階のデータが記録されて いるものを一例としているが、これに限らず 、操舵角別にさらに細分化したデータを準備 しておいてもよく、それにより、より細やか にドライバの要望に応じたマニュアルダウン シフトが実行可能となるように構成してもよ い。

 一方、例えば車輌が急コーナーを走行中 マニュアルダウンシフト操作された場合(S3- 1)、コーナー形状反映手段54は、上記コーナ 形状判定手段62により判定された操舵角に基 づき直線路ではないので(S3-2のNo)、該操舵角 基づき急コーナーであるか否かを判定し(S3- 5)、ここでは急コーナーであるので(S3-5のYes) ステップS3-6に進む。

 ステップS3-6において、コーナー形状反映 手段54は、同様に上記コーナー形状反映マッ 55を参照することにより、急コーナーとし ダウンシフトさせる変速段数を決定(変更設 )する。この際、コーナー形状反映マップ55 は、緩コーナーの操舵角の場合に比して1度 にダウンシフトする変速段数が少なくなるよ うに記録されており、つまり緩コーナーに比 して急コーナーでは1度にダウンシフトする 速段数が少なくなるように設定される。そ て、コーナー形状反映手段54は、決定した変 速段数のダウンシフトを上記変速指令手段31 対して指令することで、その決定した変速 (ギヤ段)にするダウンシフトを実施して(S3-7 )、終了する(S3-10)。なお、運転者がシフトレ ー21を「M」位置から「D」位置に操作すると 、以上説明した本制御は終了される。

 以上のような実施例3によると、手動変速 モードMmodeにあって、手動シフト制御手段51 コーナー形状反映手段54が、シフトレバー21 よるダウンシフト指令が操作された際、道 状況に応じて、ダウンシフト後の変速段を 更設定し、該変更設定された変速段へのダ ンシフトを行うので、シフトレバー21によ ダウンシフト指令の操作を1回行うだけで、 路状況に応じたダウンシフトを行うことが き、操作が煩雑になることなく、運転者が 望する変速比へ迅速にダウンシフトするこ ができる。

 具体的には、コーナー形状反映手段54が コーナー形状に応じてダウンシフト後の変 段を変更設定するので、例えば運転者がコ ナーにおいてエンジンブレーキを必要とし 場合等、コーナー形状に応じた変速段をマ ュアルダウンシフトに的確に反映させるこ ができる。

 また、コーナー形状反映手段54が、直進 及び急コーナーよりも緩コーナーにてダウ シフト前後の変速段数が多くなるように(つ り変速比幅が大きくなるように)、ダウンシ フト後の変速段を変更設定するので、緩コー ナーにおいては直進路よりもエンジンブレー キや駆動力が増すようにダウンシフトするこ とができ、また、急コーナーにおいては大き なエンジンブレーキの発生を防止して車輌の 走行安定性を確保するようにダウンシフトす ることができ、つまり運転者が要望する変速 比へ的確にダウンシフトすることができる。

 さらに、ダウンシフト前の変速段別に、 ーナー形状と、車速と、に対応したダウン フト後の変速段があらかじめ格納されたコ ナー形状反映マップ55を備えているので、 ニュアルダウンシフト時に複雑な演算を行 ことを不要とすることができ、コーナー形 に応じたダウンシフトを迅速に行うことが きる。また、車速Vをダウンシフト後の変速 に反映させることができるので、車速Vに応 じて必要な大きさの駆動力やエンジンブレー キを的確に生じさせることができ、ドライバ ビリティを向上させることができるものであ りながら、マニュアルダウンシフトに際して 走行安全性も確保することができる。

 [実施例4]
 次に、道路状況としてのコーナー形状によ ダウンシフト後の変速段を補正することで ーナー形状を加味する実施例4について図1 参照しつつ図9に沿って説明する。

 上記実施例1~3と同様に、例えば運転者が フトレバー21を「D」位置から「M」位置に操 作すると本実施例4に係る制御が開始され、 えば車輌が急コーナー以外の道路を走行中 マニュアルダウンシフト操作された場合(S4-1 )、上記実施例2と同様に、変速比変更設定手 56が、実施例3で説明したコーナー形状に基 く変速段の決定とは異なる他のロジックに り、例えば変速比設定マップ57を参照する どして、マニュアルダウンシフトさせる変 段(ギヤ段)を設定する(S4-2)。

 なお、この他のロジックの設定とは、上 したように、例えば運転者の減速意図の度 い、ドライバタイプ、上記の道路勾配など 応じてマニュアルダウンシフトさせる変速 を設定したり、或いは変速段数を飛ばした( 間引きした)状態に固定化してマニュアルダ ンシフトさせる変速段を設定することが考 られる。

 このように変速比変更設定手段56により のロジックによってダウンシフト後の変速 が設定されると、コーナー形状反映手段54は 、上記コーナー形状判定手段62により判定さ る操舵角に基づき急コーナー(急カーブ)で るか否かを判定し(S4-3)、ここでは急コーナ ではないので(S4-3のNo)、操舵角による変速段 数の補正を行わず(S4-6)、上記ステップS4-2に いて設定したギヤ段へのダウンシフトを実 して(S4-7)、終了する(S4-8)。

 つまり、このように急コーナー以外の道 において運転者がマニュアルダウンシフト 作した場合は、特に大きなエンジンブレー が生じたとしても車輌の走行安定性として 題はなく、上記他のロジックによって運転 が要望する変速段への的確かつ迅速なマニ アルダウンシフトを優先する。

 一方、例えば車輌が急コーナーを走行中 マニュアルダウンシフト操作された場合は( S4-1)、上述のように変速比変更設定手段56が のロジックによりマニュアルダウンシフト せる変速段を設定した後(S4-2)、コーナー形 反映手段54は、上記コーナー形状判定手段62 判定結果に基づき急コーナーであるか否か 判定し(S4-3)、ここでは急コーナーであるの (S4-3のYes)、ステップS4-4に進む。

 すると、コーナー形状反映手段54は、上 ステップS4-2において変速比変更設定手段56 より設定された変速段へのダウンシフトを 止(中止)し、該設定された変速段を、現在の 変速段から1段階下の変速段となるようなダ ンシフト後の変速段に補正する(S4-4)。そし 、該補正した変速段(1段ダウンシフト)を上 変速指令手段31に対して指令することで、そ の補正したダウンシフト後の変速段にダウン シフトを実施し、つまり通常のマニュアルダ ウンシフトと同様な1段のダウンシフトを実 して(S4-5)、終了する(S4-8)。なお、運転者が フトレバー21を「M」位置から「D」位置に操 すると、以上説明した本制御は終了される

 以上のような実施例4においても、手動変 速モードMmodeにあって、手動シフト制御手段5 1のコーナー形状反映手段54が、シフトレバー 21によるダウンシフト指令が操作された際、 路状況(特に急コーナー)に応じてダウンシ ト後の変速段を変更設定し、該変更設定さ た変速段へのダウンシフトを行うので、シ トレバー21によるダウンシフト指令の操作を 1回行うだけで、道路状況に応じたダウンシ トを行うことができ、操作が煩雑になるこ なく、運転者が要望する変速比へ迅速にダ ンシフトすることができる。

 具体的には、コーナー形状反映手段54が 変速比変更設定手段56により設定されたダウ ンシフト後の変速段を、コーナー形状(特に コーナー)に応じて補正することで、ダウン フト後の変速段を変更設定するので、例え 運転者の減速意図の度合いやドライバタイ 等に応じて、変速比変更設定手段56が設定 たダウンシフト後の変速段を、更にコーナ 形状を加味したダウンシフトにすることが き、つまり急コーナーにおいて変速比幅が きなダウンシフトが生じて大きなエンジン レーキが生じてしまうことを防止して、マ ュアルダウンシフトに際して走行安全性も 保することができる。

 なお、以上説明した本実施の形態におい は、前進8速段及び後進2速段を達成し得る 段式の自動変速機3に本制御装置1を適用した ものを説明したが、これに限らず、例えばベ ルト式CVT等の無段変速機にも本発明を適用し 得ることは言うまでもない。この無段変速機 のマニュアルダウンシフトに際しては、変速 段を変更設定する代わりに変速比を変更設定 することになるが、この場合、道路状況に応 じて変更する変速比を例えば道路勾配やコー ナー形状の度合いに比例させる等、無段階に 設定することも考えられる。

 また、本実施の形態においては、実施例1 及び実施例2において「道路勾配」、実施例3 び実施例4において「コーナー形状(操舵角) 、の各パラメータを道路状況として用いた のを説明したが、例えばこれら各パラメー を点数化し、その点数を総合的に組み合わ て道路状況の度合いとして用いることも考 られる。この場合は、道路状況の度合いを ウンシフトの要求度合いに換算しておくこ で、運転者の要求を反映したマニュアルダ ンシフトができる。このように道路状況を 数化する場合は、更に他のパラメータ(例え ばナビゲーション情報、路面のグリップ状況 (例えば雪路、雨路)など)を道路状況として盛 込むことも考えられる。

 また、以上説明した実施の形態において マニュアルダウンシフト指令が1回行われる 度にダウンシフトする変速段数を変更設定し て、その設定された変速段にダウンシフトす るものを説明したが、例えば運転者が複数回 連続してマニュアルダウンシフト指令を行っ て本制御を全て実行してしまうと、運転者が 意図した変速比よりも下がり過ぎる虞がある ので、所定時間内にマニュアルダウンシフト 指令が複数回行われた場合には本制御を中止 して通常通りの1段ずつのダウンシフトを行 ようにしてもよく、また、所定時間内に複 回のマニュアルダウンシフト指令が行われ も、そのうちの1回だけ(1回目だけ)を受け付 るようにしてもよい。

 本発明に係る自動変速機の制御装置は、 用車、トラック、バス、農機等に搭載され 自動変速機に用いることが可能であり、特 細分化された変速比の段階を手動によりダ ンシフト指令する際に、迅速なダウンシフ が要求されるものに用いて好適である。