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Title:
BURNER TIP AND COMBUSTION CONTROL SYSTEM FOR BURNER
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2020/175002
Kind Code:
A1
Abstract:
A burner tip for mixing and spraying a liquid fuel and a spray medium, said burner tip comprising: a mixing chamber formation section that forms a mixing chamber for mixing a liquid fuel and a spray medium; a plurality of liquid fuel supply passages configured so as to supply the liquid fuel along the radial direction of the burner tip to the mixing chamber; a plurality of spray medium supply passages configured so as to supply the spray medium along the axial direction of the burner tip to the mixing chamber; and a plurality of mixed fluid spray holes that are formed in the mixing chamber formation section and are for spraying the fluid mixed in the mixing chamber from the mixing chamber to the exterior of the mixing chamber formation section. When the length of the mixed fluid spray holes is L and the hole diameter of the mixed fluid spray holes is d, the relationship L/d ≤ 2.0 is satisfied.

Inventors:
OKAMOTO AKIYASU (JP)
YAMANE FUMIYA (JP)
HASHIGUCHI KAZUAKI (JP)
FUJII HIROSHI (JP)
Application Number:
PCT/JP2020/003516
Publication Date:
September 03, 2020
Filing Date:
January 30, 2020
Export Citation:
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Assignee:
MITSUBISHI HITACHI POWER SYS (JP)
International Classes:
F23D11/10; F23D11/12; F23D11/18
Domestic Patent References:
WO2015045835A12015-04-02
WO2016104430A12016-06-30
Foreign References:
JP2015081696A2015-04-27
JPS63204006A1988-08-23
JPS59181930U1984-12-04
CN204933779U2016-01-06
JPS6224233U1987-02-14
JPS4525064B11970-08-20
JP2014112014A2014-06-19
JPS59131823A1984-07-28
JP3068272U2000-04-28
JP2009168336A2009-07-30
JPS6397028U1988-06-23
JP2014035126A2014-02-24
Attorney, Agent or Firm:
SEISHIN IP PATENT FIRM, P.C. (JP)
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Claims:
〇 2020/175002 19 卩(:171? 2020 /003516

請求の範囲

[請求項 1 ] 液体燃料と噴霧媒体とを混合して噴霧するためのバーナーチップで あって、

前記液体燃料と前記噴霧媒体とを混合するための混合室を形成する 混合室形成部と、

前記バ _ナ_チップの径方向に沿って前記混合室に前記液体燃料を 供給するように構成された複数の液体燃料供給路と、 前記バ _ナ_チップの軸線方向に沿って前記混合室に前記噴霧媒体 を供給するように構成された複数の噴霧媒体供給路と、

前記混合室形成部に形成され、 前記混合室で混合された流体を前記 混合室から前記混合室形成部の外部に噴出するための複数の混合流体 噴出孔と、

を備え、

前記混合流体噴出孔の長さを!-、 前記混合流体噴出孔の孔径を と すると、

!_ / £ 2 . 0を満たす、 パーナーチップ。

[請求項 2] !_ /〇! £ 1 . 4を満たす、 請求項 1 に記載のバーナーチップ。

[請求項 3] 前記噴霧媒体供給路の数を 、 前記液体燃料供給路の数を nとする と、

> 8及び n > 8を満たす、 請求項 1又は 2に記載のパーナーチッ プ。

[請求項 4] 請求項 1乃至 3の何れか 1項に記載のバーナーチップと、

前記噴霧媒体供給路から前記混合室に供給される前記噴霧媒体の流 量を調節可能な流量調節装置と、

前記流量調節装置を制御するように構成された流量制御部と、 を備え、

前記液体燃料供給路から前記混合室に供給される前記液体燃料の流 量を 1、 前記噴霧媒体供給路から前記混合室に供給される前記噴霧 〇 2020/175002 20 卩(:171? 2020 /003516

媒体の流量を 2とすると、

前記流量制御部は、 バーナーの負荷が基準値以下である場合に、 前 記バーナーの負荷が前記基準値より大きい場合よりも前記液体燃料の 流量 1 に対する前記噴霧媒体の流量 2の比 2 / 1が大きくな るように、 前記流量調節装置を制御するよう構成された、 バーナーの 燃焼制御システム。

[請求項 5] 前記液体燃料の流量 1 に対する前記噴霧媒体の流量 2の変化率 を 2 / 1 とすると、

前記流量制御部は、 前記/ ーナ _の負荷が前記基準値以下である場 合に、 前記バーナーの負荷が前記基準値より大きい場合よりも 2 1が小さくなるように、 前記流量調節装置を制御するよう構成 された、 請求項 4に記載のバーナーの燃焼制御システム。

[請求項 6] 前記流量制御部は、 前記バ _ナ_の負荷が前記基準値以下である場 合に、 前記噴霧媒体の流量 2が _定となるように前記流量調節装置 を制御するよう構成された、 請求項 4又は 5に記載のバーナーの燃焼 制御システム。

[請求項 7] 前記流量制御部は、 前記バ _ナ_の負荷が前記基準値よりも大きい 場合に、 前記比 2 / 1が 1 2 . 5 %< 2 / 1 < 2 5 %を満た すように、 前記流量調節装置を制御するよう構成された、 請求項 4乃 至 6の何れか 1項に記載のバーナーの燃焼制御システム。

[請求項 8] 液体燃料と噴霧媒体を混合して燃焼させるパーナ _の燃焼制御方法 であって、

前記バーナーの負荷が基準値よりも大きいか否かを判断する判断ス テップと、

前記バ _ナ_に供給される前記噴霧媒体の流量 2を調節する流量 調節ステップと、

を備え、

前記バーナーに供給される前記液体燃料の流量を 1 とすると、 〇 2020/175002 21 卩(:171? 2020 /003516

前記流量調節ステップでは、 前記バ _ナ_の負荷が前記基準値以下 である場合に、 前記バーナーの負荷が前記基準値より大きい場合より も前記液体燃料の流量 1 に対する前記噴霧媒体の流量 2の比 2 / 1が大きくなるように、 前記噴霧媒体の流量 2を調節する、 バ _ナ _の燃焼制御方法。

[請求項 9] 前記液体燃料の流量 1 に対する前記噴霧媒体の流量 2の変化率 を 2 / 1 とすると、

前記流量調節ステップでは、 前記バ _ナ_の負荷が前記基準値以下 である場合に、 前記バーナーの負荷が前記基準値より大きい場合より も 2 / 1が小さくなるように、 前記噴霧媒体の流量 2を調 節する、 請求項 8に記載のバーナーの燃焼制御方法。

[請求項 10] 前記流量調節ステップでは、 前記バ _ナ_の負荷が前記基準値以下 である場合に、 前記噴霧媒体の流量を一定に調節する、 請求項 8又は 9に記載のバ __の燃焼制御方法。

[請求項 1 1 ] 前記流量調節ステップでは、 前記バーナーの負荷が前記基準値より も大きい場合に、 前記比 2 / 1が 1 2 . 5 %< 2 / 1 < 2 5 %を満たすように、 前記流量 2を調節する、 請求項 8乃至 1 0の何 れか 1項に記載のバーナーの燃焼制御方法。

Description:
\¥02020/175002 1 卩(:17 2020/003516

明 細 書

発明の名称 : パーナーチップ及びバーナーの燃焼制御シス テム 技術分野

[0001 ] 本開示は、 パーナーチップ及びパーナーの燃焼制御シス テムに関する。

背景技術

[0002] ボイラのバーナーには、 液体燃料と噴霧媒体とを混合して霧状に噴出 する ためのバーナーチップが設けられる場合があ る。

[0003] 特許文献 1 には、 液体燃料と噴霧媒体との混合を促進すること で液体燃料 の噴霧粒径を小さく して、 燃焼性を向上させることが可能なパーナーチ ップ が開示されている。 特許文献 1のバーナーチップは、 チップ本体の内部に設 けられる混合室と、 混合室からチップ本体の外部に連通する複数 の混合流体 噴出孔と、 チップ本体の基端側に複数設けられ、 混合室に軸心方向に沿って 噴霧媒体を供給する噴霧媒体供給通路と、 チップ本体の基端側で噴霧媒体供 給通路より外側に複数設けられ、 混合室に径方向に沿って流体燃料を供給す る流体燃料供給通路と、 を有するパーナーチップが開示されている。

先行技術文献

特許文献

[0004] 特許文献 1 :特許第 5 9 7 2 8 4 7号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0005] ところで、 液体燃料と噴霧媒体とを混合して霧状に噴出 する場合、 液体燃 料の粘度が高いとバーナーチップから噴出さ れる液体燃料の噴霧粒径が大き くなりやすい。 このため、 例えば〇重油、 アスファルト、

01 :減圧残渣) 、 又は 3口八 (3〇 1_ 6 1^ 1 0 6— 3

3 II 3 1_ 1: 丨 9 : 溶剤脱瀝アスファルト) 等の高粘度の液体燃料を燃 焼させる場合には、 液体燃料の温度を上げたり、 低粘度の液体 (粘度調整基 材) を混合させたりしなければならないことがあ る。 〇 2020/175002 2 卩(:171? 2020 /003516

[0006] しかしながら、 液体燃料の温度を上げるためにヒータを用い ると、 ヒータ の設備費用や運用費がかかってしまう。 また、 液体燃料の温度を上げ過ぎる と液体燃料が変質 (コーキング等) する恐れがある。 また、 液体燃料の粘度 調整を行う場合には、 粘度調整基材が主燃料と比較して高価となり やすく、 燃料費が増大する可能性がある。 このため、 特許文献 1 に記載されるバーナ —チップにおいても、 更なる燃焼性の向上が求められている。

[0007] 上述の事情に鑑みて、 本発明の少なくとも一実施形態は、 良好な燃焼性を 実現できるバーナーチップ及び/ ーナーの燃焼制御システムを提供すること を目的とする。

課題を解決するための手段

[0008] (1) 本発明の少なくとも一実施形態に係るパーナ ーチップは、

液体燃料と噴霧媒体とを混合して噴霧するた めのバーナーチップであって 前記液体燃料と前記噴霧媒体とを混合するた めの混合室を形成する混合室 形成部と、

前記バ _ナ_チップの径方向に沿って前記混合室に前 液体燃料を供給す るように構成された複数の液体燃料供給路と 、

前記バ _ナ_チップの軸線方向に沿って前記混合室に 記噴霧媒体を供給 するように構成された複数の噴霧媒体供給路 と、

前記混合室形成部に形成され、 前記混合室で混合された流体を前記混合室 から前記混合室形成部の外部に噴出するため の複数の混合流体噴出孔と、 を備え、

前記混合流体噴出孔の長さを!-、 前記混合流体噴出孔の孔径を とすると

!_ / £ 2 . 0を満たす。

[0009] 上記 (1) に記載のパーナーチップによれば、 液体燃料を径方向に沿って 混合室に供給するとともに噴霧媒体を軸線方 向に沿って混合室に供給するこ とにより、 液体燃料が混合室に流入した直後に液体燃料 が軸線方向に伸びる 〇 2020/175002 3 卩(:171? 2020 /003516

ため、 液体燃料の厚膜化を抑制することができる。 また、 液体燃料を径方向 に沿って混合室に供給することによって混合 室内で液体燃料の分裂が進行す る時間をある程度確保できるため、 高粘度の液体燃料を使用した場合であっ ても、 混合流体噴出孔から噴出される液体燃料の粒 径の増大を抑制すること ができる。

[0010] また、 !_ / £ 2 . 0を満たすように混合流体噴出孔を構成する とによ り、 混合室内で分裂した液体が混合流体噴出孔の 内壁に付着することが抑制 され、 該内壁に局所的に液体燃料の厚い液膜が形成 されることを抑制するこ とができる。 これにより、 高粘度の高い液体燃料を使用した場合であっ ても 、 混合流体噴出孔から噴出される液体燃料の粒 径の増大を抑制することがで きる。

このように、 上記 (1) に記載の構成によれば、 高粘度の液体燃料を使用 した場合であっても、 混合流体噴出孔から噴出される液体燃料の粒 径の増大 を抑制することができるため、 良好な燃焼性を実現することができる。

[001 1 ] (2) 幾つかの実施形態では、 上記 (1) に記載のパーナーチップにおい て、

1_ / £ 1 . 4を満たす。

[0012] 上記 (2) に記載のパーナーチップによれば、 混合室内で分裂した液体が 混合流体噴出孔の内壁に付着することを効果 的に抑制される。 これにより、 高粘度の液体燃料を使用した場合であっても 、 混合流体噴出孔から噴出され る液体燃料の粒径の増大を抑制することがで きる。

[0013] (3) 幾つかの実施形態では、 上記 (1) 又は (2) に記載のパーナーチ ップにおいて、

前記噴霧媒体供給路の数を 、 前記液体燃料供給路の数を nとすると、

|11 > 8及び 1^ > 8を満たす。

[0014] 上記 (3) に記載のパーナーチップによれば、 液体と噴霧媒体が混合する 際の流れの乱れを増大させて、 液体燃料の微粒化を促進することができる。

[0015] (4) 本発明の少なくとも一実施形態に係るバーナ ーの燃焼制御システム 〇 2020/175002 4 卩(:171? 2020 /003516

は、

上記 (1) 乃至 (3) の何れかに記載のバーナーチップと、

前記噴霧媒体供給路から前記混合室に供給さ れる前記噴霧媒体の流量を調 節可能な流量調節装置と、

前記流量調節装置を制御するように構成され た流量制御部と、 を備え、

前記液体燃料供給路から前記混合室に供給さ れる前記液体燃料の流量を 1、 前記噴霧媒体供給路から前記混合室に供給さ れる前記噴霧媒体の流量を 2とすると、

前記流量制御部は、 バーナーの負荷が基準値以下である場合に、 前記バー ナーの負荷が前記基準値より大きい場合より も前記液体燃料の流量 1 に対 する前記噴霧媒体の流量 2の比 2 / 1が大きくなるように、 前記流量 調節装置を制御するよう構成される。

[0016] 仮にバーナーの負荷 0 %〜 1 0 0 %にわたって上記比 2 / 1が一定と なるように、 負荷が基準値より大きい場合に良好な燃焼性 を実現するための 比 2 / 1 を負荷が基準値以下の低負荷時にも維持する と、 高粘度の液体 燃料を使用する場合に、 負荷が基準値以下の低負荷時に噴霧媒体の流 量が不 足し、 液体燃料の粒径を小さくすることが困難とな りやすい。

[0017] そこで、 上記 (4) に記載のように、 バーナーの負荷が基準値以下である 場合に、 バーナーの負荷が基準値より大きい場合より も比 2 / 1が大き くなるように流量調節装置を制御することに より、 高粘度の液体燃料を使用 する場合であっても、 広い負荷範囲にわたって、 液体燃料の粒径を小さく し て良好な燃焼性を実現することができる。

[0018] (5) 幾つかの実施形態では、 上記 (4) に記載のバーナーの燃焼制御シ ステムにおいて、

前記液体燃料の流量 1 に対する前記噴霧媒体の流量 2の変化率を 2 / 1 とすると、

前記流量制御部は、 前記/く—ナ—の負荷が前記基準値以下であ 場合に、 〇 2020/175002 5 卩(:171? 2020 /003516

前記バーナーの負荷が前記基準値より大き い場合よりも 2 / 1が小 さくなるように、 前記流量調節装置を制御するよう構成される 。

[0019] 上記 (5) に記載のバーナーの燃焼制御システムによれ ば、 高粘度の液体 燃料を使用する場合であっても、 広い負荷範囲にわたって、 液体燃料の粒径 を小さく して良好な燃焼性を実現することができる。

[0020] (6) 幾つかの実施形態では、 上記 (4) 又は (5) に記載のパーナーの 燃焼制御システムにおいて、

前記流量制御部は、 前記/ ーナ _の負荷が前記基準値以下である場合に、 前記噴霧媒体の流量 2が _定となるように前記流量調節装置を制御す よ う構成される。

[0021 ] 上記 (6) に記載のバーナーの燃焼制御システムによれ ば、 バーナーの負 荷が基準値以下の低負荷時に、 噴霧媒体の流量を確保して液体燃料の微粒化 を促進しつつ噴霧媒体の流量が過剰となって 失火することを抑制することが できる。

[0022] (7) 幾つかの実施形態では、 上記 (4) 乃至 (6) の何れかに記載のバ

—ナーの燃焼制御システムにおいて、

前記流量制御部は、 前記バ _ナ_の負荷が前記基準値よりも大きい場合に 、 前記比 2 / 1が 1 2 . 5 %< 2 / 1 < 2 5 %を満たすように、 前 記流量調節装置を制御するよう構成される。

[0023] 上記 (7) に記載のバーナーの燃焼制御システムによれ ば、 比 2 / 1 を従来の典型的な値よりも大きくすることに より、 噴霧媒体の運動エネルギ _を増大させ、 液体燃料と噴霧媒体との気液衝突による液体 の分裂を促進す ることができる。 これにより、 燃料の粒径を小さく し、 後述する液体燃料の 膜厚を小さくすることができる。

[0024] (8) 本発明の少なくとも一実施形態に係るバーナ ーの燃焼制御方法は、 液体燃料と噴霧媒体を混合して燃焼させるバ ーナーの燃焼制御方法であっ て、

前記バーナーの負荷が基準値よりも大きいか 否かを判断する判断ステップ 〇 2020/175002 6 卩(:171? 2020 /003516

と、

前記バ _ナ_に供給される前記噴霧媒体の流量 2を調節する流量調節ス テツプと、

を備え、

前記バーナーに供給される前記液体燃料の流 量を 1 とすると、 前記流量調節ステツプでは、 前記バーナーの負荷が前記基準値以下である 場合に、 前記バーナーの負荷が前記基準値より大きい 場合よりも前記液体燃 料の流量 1 に対する前記噴霧媒体の流量 2の比 2 / 1が大きくなる ように、 前記噴霧媒体の流量 2を調節する。

[0025] 仮にバーナーの負荷 0 %〜 1 0 0 %にわたって上記比 2 / 1が一定と なるように、 負荷が基準値より大きい場合に良好な燃焼性 を実現するための 比 2 / 1 を負荷が基準値以下の低負荷時にも維持する と、 高粘度の液体 燃料を使用する場合に、 負荷が基準値以下の低負荷時に噴霧媒体の流 量が不 足し、 液体燃料の粒径を小さくすることが困難とな りやすい。

[0026] そこで、 上記 (8) に記載のように、 バーナーの負荷が基準値以下である 場合に、 バーナーの負荷が基準値より大きい場合より も比 2 / 1が大き くなるように流量 2を調節することにより、 高粘度の液体燃料を使用する 場合であっても、 広い負荷範囲にわたって、 液体燃料の粒径を小さく して良 好な燃焼性を実現することができる。

[0027] (9) 幾つかの実施形態では、 上記 (8) に記載のバーナーの燃焼制御方 法において、

前記液体燃料の流量 1 に対する前記噴霧媒体の流量 2の変化率を 2 / 1 とすると、

前記流量調節ステツプでは、 前記バーナーの負荷が前記基準値以下である 場合に、 前記バーナーの負荷が前記基準値より大きい 場合よりも 2 / 1が小さくなるように、 前記噴霧媒体の流量 2を調節する。

[0028] 上記 (9) に記載のバーナーの燃焼制御方法によれば、 高粘度の液体燃料 を使用する場合であっても、 広い負荷範囲にわたって、 液体燃料の粒径を小 〇 2020/175002 7 卩(:171? 2020 /003516

さく して良好な燃焼性を実現することができる。

[0029] (1 0) 幾つかの実施形態では、 上記 (8) 又は (9) に記載のパーナー の燃焼制御方法において、

前記流量調節ステップでは、 前記バーナーの負荷が前記基準値以下である 場合に、 前記噴霧媒体の流量を _定に調節する。

[0030] 上記 (1 0) に記載のバーナーの燃焼制御方法によれば、 バーナーの負荷 が基準値以下の低負荷時に、 噴霧媒体の流量を確保して液体燃料の微粒化 を 促進しつつ噴霧媒体の流量が過剰となって失 火することを抑制することがで きる。

[0031 ] (1 1) 幾つかの実施形態では、 上記 (8) 乃至 (1 0) の何れかに記載 のバーナーの燃焼制御方法において、

前記流量調節ステップでは、 前記バーナーの負荷が前記基準値よりも大き い場合に、 前記比 2 / 1が 1 2 . 5 %< 2 / 1 < 2 5 %を満たすよ うに、 前記流量 2を調節する。

[0032] 上記 (1 1) に記載のバーナーの燃焼制御方法によれば、 比 2 / 1 を 従来の典型的な値よりも大きくすることによ り、 噴霧媒体の運動エネルギー を増大させ、 液体燃料と噴霧媒体との気液衝突による液体 の分裂を促進する ことができる。 これにより、 燃料の粒径を小さく し、 後述する液体燃料の膜 厚を小さくすることができる。

発明の効果

[0033] 本発明の少なくとも一つの実施形態によれば 、 良好な燃焼性を実現できる バーナーチップ及び/ ーナーの燃焼制御システムが提供される。

図面の簡単な説明

[0034] [図 1 ]_実施形態に係るパーナー 6の断面図である。

[図 2]図 1の八 _八断面図である。

[図 3]混合室に対して液体燃料を径方向に沿って 給するとともに噴霧媒体を 軸方向に沿って供給する内部混合方式のパー ナーチップについて、 混合室内 の流動解析結果を示す図であり、 液体燃料の動粘度が 2 0 (〇 3 I) である 〇 2020/175002 8 卩(:171? 2020 /003516

場合を示す図である。

[図 4]混合室に対して液体燃料を径方向に沿っ 供給するとともに噴霧媒体を 軸方向に沿って供給する内部混合方式のパー ナーチップについて、 混合室内 の流動解析結果を示す図であり、 液体燃料の動粘度が 1 〇〇 であ る場合を示す図である。

[図 5]_実施形態に係る燃焼制御システム 5 2の概略構成図である。

[図 6]燃焼制御システム 5 2におけるバーナ _ 6の燃焼制御方法の一例を示す 図である。

[図 7]特許文献 1 に係るバーナーと上述の実施形態に係るパー ナーとで混合流 体噴出孔の出口端における混合流体噴出孔の 内壁に形成された液体燃料の膜 厚を比較した結果を示す図である。

[図 8]他の実施形態に係るバーナ _ 6の断面図である。

発明を実施するための形態

[0035] 以下、 添付図面を参照して本発明の幾つかの実施形 態について説明する。

ただし、 実施形態として記載されている又は図面に示 されている構成部品の 寸法、 材質、 形状、 その相対的配置等は、 本発明の範囲をこれに限定する趣 旨ではなく、 単なる説明例にすぎない。

例えば、 「ある方向に」 、 「ある方向に沿って」 、 「平行」 、 「直交」 、 「中心」 、 「同心」 或いは 「同軸」 等の相対的或いは絶対的な配置を表す表 現は、 厳密にそのような配置を表すのみならず、 公差、 若しくは、 同じ機能 が得られる程度の角度や距離をもって相対的 に変位している状態も表すもの とする。

例えば、 「同一」 、 「等しい」 及び 「均質」 等の物事が等しい状態である ことを表す表現は、 厳密に等しい状態を表すのみならず、 公差、 若しくは、 同じ機能が得られる程度の差が存在している 状態も表すものとする。

例えば、 四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、 幾何学的に厳密な意 味での四角形状や円筒形状等の形状を表すの みならず、 同じ効果が得られる 範囲で、 凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものと する。 —方、 一の構成要素を 「備える」 、 「具える」 、 「具備する」 、 「含む」

、 又は、 「有する」 という表現は、 他の構成要素の存在を除外する排他的な 表現ではない。

[0036] 図 1は、 一実施形態に係るバーナー6の断面図である

図 1 に:^すように、 バーナー 6は、 バーナー 6の先端にバーナーチップ 8 を備えており、 バーナーチップ 8は、 液体燃料と噴霧媒体を混合してボイラ 2の火炉 4内に霧状の液体燃料を噴霧することにより 火炉 4内に火炎を形 成する。 なお、 液体燃料は、 例えば C重油や、 C重油よりも粘度が高いアス ファルト、 V R (V a c u u m R e s i d u e :減圧残渣) 、 又は S D A (S o L v e n t D e— a s p h a L t i n g : 溶剤脱歷アスファルト ) 等であってもよい。 また、 噴霧媒体は、 例えば蒸気、 高圧空気、 高圧ガス 又は可燃性ガス等であってもよい。

[0037] 以下では、 パーナーチップ 8の軸線方向 (パーナ _ 6の軸線〇方向) を単 に 「軸線方向」 といい、 パーナーチップ 8の径方向 (バーナ _ 6の径方向) を単に 「径方向」 といい、 パーナーチップ 8の周方向 (バーナ _ 6の周方向 ) を単に 「周方向」 ということとする。 また、 軸線方向におけるパーナーチ ップ 8の先端側 (バーナー 6の先端側) を単に 「先端側」 といい、 軸線方向 におけるパーナーチップ 8の基端側 (パーナー 6の基端側) を単に 「基端側 」 ということとする。

[0038] パーナーチップ 8は、 液体燃料と噴霧媒体とを混合するための混合 室 1 0 を形成する混合室形成部 1 2と、 径方向に沿って混合室 1 0に液体燃料を供 給するように構成された複数の液体燃料供給 路 1 4と、 軸線方向に沿って混 合室 1 〇に噴霧媒体を供給するように構成された複 数の噴霧媒体供給路 1 6 と、 混合室形成部 1 2に形成され、 混合室 1 0で混合された流体を混合室 1 0から混合室形成部 1 2の外部に噴出するための複数の混合流体噴 孔 1 8 と、 を含む。

[0039] 図示する例示的形態では、 パーナーチップ 8は、 パーナーチップ 8の先端 側から順に配置されたチップ本体 20及びバックプレート 22を含んでおり 〇 2020/175002 10 卩(:171? 2020 /003516

、 混合室 1 0は、 チップ本体 2 0の基端側の面に形成された第 1凹部 2 6と 、 バックプレート 2 2の先端側の面に形成された第 2凹部 2 8とによって画 定される。 また、 液体燃料供給路 1 4の径方向内側端は、 第 2凹部 2 8の内 周面に接続し、 液体燃料供給路 1 4の径方向外側端は、 バックプレート 2 2 における第 2凹部 2 8の外周側に設けられた環状溝 4 2に接続する。 環状溝 4 2は、 軸線方向に延在する連通路 4 4を介して液体燃料供給ライン 4 6に 接続される。 噴霧媒体供給路 1 6の先端は第 2凹部 2 8の底面 (混合室 1 0 の基端側の端面) に接続し、 噴霧媒体供給路 1 6の基端は噴霧媒体供給ライ ン 4 8に接続する。

[0040] チップ本体 2 0は、 軸線の周りに形成された円筒形状の側壁部 3 0と、 先 端側の端面 3 2を形成する先端部 3 4とを含む。 先端側の端面 3 2は、 軸線 方向と直交する平面に沿って形成された先端 面 3 6と、 側壁部 3 0の外面 3 8と先端面 3 6とを接続する傾斜面 4 0とを含む。

[0041 ] 複数の混合流体噴出孔 1 8の各々は、 先端側に向かうにつれて径方向にお ける外側に向かうように、 軸線方向及び径方向の各々と交差する斜め方 向に 沿って延設されている。 図示する例示的形態では、 混合流体噴出孔 1 8の各 々は先端部 3 4における傾斜面 4 0の位置に形成される。

[0042] ここで、 図 1 に示すように、 混合流体噴出孔 1 8の長さを!-、 混合流体噴 出孔 1 8の孔径を とすると、 混合流体噴出孔 1 8の各々は、 !_ / £ 2 .

0を満たすように構成されている。 一実施形態では、 混合流体噴出孔 1 8の 各々は、 !_ /〇! £ 1 . 4を満たすように構成されていてもよい。

[0043] 図 2は、 図 1の八 _八断面図である。

図 2に示すように、 複数の液体燃料供給路 1 4は、 周方向に間隔をあけて 設けられており、 複数の噴霧媒体供給路 1 6は、 複数の液体燃料供給路 1 4 の内周側に周方向に間隔をあけて設けられて いる。 ここで、 液体燃料供給路 1 4の数を 、 噴霧媒体供給路 1 6の数を n とすると、 > 8及び n > 8を 満たしている。 図示する例示的形態では、 1 6及び n = 1 6に設定され ている。 〇 2020/175002 1 1 卩(:171? 2020 /003516

[0044] 以上に示したように、 パーナーチップ 8では、 液体燃料と噴霧媒体とを混 合室 1 0で混合してから噴出する内部混合方式が採 され、 混合室 1 0には 、 液体燃料が液体燃料供給路 1 4から径方向に沿って供給され、 噴霧媒体が 噴霧媒体供給路 1 6から軸線方向に沿って供給される。

[0045] このため、 液体燃料が混合室 1 0に供給されてから混合流体噴出孔 1 8か ら噴出されるまでに、 混合室 1 0内で液体燃料の分裂が進行する時間をある 程度確保することができる。 したがって、 液体燃料として、 例えば<3重油や 、 〇重油よりも粘度が高いアスファルト、 [¾、 又は 3 0八等のちぎれにく い液体燃料を使用しても、 該液体燃料の粒径を小さくすることができる 。

[0046] 図 3及び図 4は、 混合室に対して液体燃料を径方向に沿って供 給するとと もに噴霧媒体を軸方向に沿って供給する内部 混合方式のパーナーチップにつ いて、 混合室内の流動解析結果を示す図である。 図 3は液体燃料の動粘度が 2 0 (〇 3 1:) 、 すなわち 0 . 2 (〇〇1 2 / 3) である場合を示しており、 図 4は、 液体燃料の動粘度が 1 〇〇 (〇 3 ) 、 すなわち 1 であ る場合を示している。

[0047] 図 3及び図 4に示すように、 液体燃料を径方向に沿って混合室に供給する とともに噴霧媒体を軸線方向に沿って混合室 に供給することにより、 液体燃 料が混合室に流入した直後の領域 3で液体燃料が軸線方向に伸びるため、 液 体燃料の厚膜化を抑制することができる。 また、 図 3に示す液体燃料の動粘 度が 2 0 (〇 3 I) である場合と比較して、 図 4に示す液体燃料の動粘度が 1 0 0 (〇 3 I) である場合の方が、 領域 3に示されるように、 混合室に供 給された液体燃料が千切れにくく伸びる傾向 が見られる。 しかしながら、 液 体燃料を径方向に沿って混合室に供給するこ とによって混合室内で液体燃料 の分裂が進行する時間をある程度確保できる ため、 図 4に示す場合において も、 動粘度を高くする影響が緩和されており、 混合室の出口における液体燃 料の粒径の増大を抑制できていることが確認 できる。

[0048] また、 図 1 に示したように、 !_ / £ 2 . 0を満たすように混合流体噴出 孔 1 8を構成することにより、 混合室 1 0内で分裂した液体が混合流体噴出 \¥02020/175002 12 卩(:17 2020/003516

孔 1 8の内壁 5 0に付着することが抑制され、 内壁 5 0に局所的に液体燃料 の厚い液膜が形成されることを抑制すること ができる。 これにより、 混合流 体嘖出孔 1 8から嘖出される液体燃料の粒径の増大を抑 することができる

[0049] また、 図 2に示したように、 > 8及び n > 8を満たすように液体燃料供 給路 1 4の数及び噴霧媒体供給路 1 6の数を設定することにより、 液体と噴 霧媒体が混合する際の流れの乱れを増大させ て、 液体燃料の微粒化を促進す ることができる。

[0050] 次に、 上述したバーナ _ 6の燃焼を制御するための燃焼制御システム 5 2 について説明する。 図 5は、 一実施形態に係る燃焼制御システム 5 2の概略 構成図である。

[0051 ] 図 5に示すように、 燃焼制御システム 5 2は、 バーナ _ 6に供給される液 体燃料の流量 1 (液体燃料供給路 1 4から混合室 1 0に供給される液体燃 料の流量) を検出するための液体燃料流量検出器 5 4と、 バーナ _ 6に供給 される液体燃料の圧力 1 (バーナー6の入口での圧力) を検出するための 液体燃料圧力検出器 5 6と、 バーナ _ 6に供給される噴霧媒体の圧力 2 ( バーナー 6の入口での圧力) を検出するための噴霧媒体圧力検出器 5 8と、 噴霧媒体供給ライン 4 8に設けられた差圧調節弁 6 0 (流量調節装置) と、 流量制御部 6 2とを含む。 なお、 バーナ _ 6に供給される液体燃料の流量 1は、 バーナ _ 6の負荷に相当し、 需要に応じて不図示の燃料流量調節弁に より所望の値に調節される。

[0052] 差圧調節弁 6 0は、 噴霧媒体の圧力? 2と液体燃料の圧力? 1 との差圧を 調節するように、 バーナ _ 6に供給される噴霧媒体の流量 2 (噴霧媒体供 給路 1 6から混合室 1 0に供給される噴霧媒体の流量) 及び圧力? 2を調節 可能に構成される。

[0053] 流量制御部 6 2は、 差圧調節弁 6 0を制御するように構成される。 図示す る形態では、 流量制御部 6 2は、 差圧演算器 6 6、 差圧調節計 6 8、 差圧目 標値設定部 7 0 , 9 \制御器 7 2及び操作部 7 4を含む。 流量制御部 6 2は 〇 2020/175002 13 卩(:171? 2020 /003516

、 具体的には、 プロセッサ及びメモリを少なくとも備えてお り、 プロセッサ がメモリに格納されているソフトウェアを読 み出して実行することで差圧調 節弁 6 0を制御するように構成される。

[0054] 差圧演算器 6 6は、 液体燃料圧力検出器 5 6によって検出された液体燃料 の圧力 1 と噴霧媒体圧力検出器 5 8によって検出された噴霧媒体の圧力 2から、 バーナ _ 6に供給される噴霧媒体の圧力と液体燃料の 力との差圧 △ (= 2 _ 1) を演算する。 差圧演算器

、 差圧調節計 6 8に測定値として入力される。

[0055] 一方、 差圧目標値設定部 7 0は、 液体燃料流量検出器 5 4によって検出さ れた液体燃料の流量 1 と、 液体燃料の流量と差圧目標値との関係を示す 情 報口 (例えばメモリ等の記憶装置 7 6に記憶された関数またはテーブル等) と、 に基づいて、 バーナ _ 6に供給される噴霧媒体の圧力と液体燃料の 力 との差圧の目標値 0を設定し、 この差圧目標値 0を差圧調節計 6 8 に入力する。 差圧調節計 6 8は、 差圧目標値△? 0と差圧演算器 6 6で算出 された差圧測定値 との偏差巳 ( =△? 0 _△?) を算出する。 丨制御 器 7 2は、 差圧調節計 6 8によって算出された偏差巳を用いて 丨演算を行 い、 その演算結果としての操作量に基づいて差圧 調節弁 6 0の開度を操作部 7 4が操作することで、 バーナ _ 6に供給される噴霧媒体の流量が調節され る。

[0056] 図 6は、 燃焼制御システム 5 2におけるバーナ _ 6の燃焼制御方法の一例 を示す図である。 図 6に示すグラフにおいて、 横軸はバーナー6に供給され る液体燃料の流量 1すなわちバーナー6の負荷であり、 縦軸はバーナー6 に供給される噴霧媒体の流量 2である。 図 6に示す燃焼制御は、 流量制御 部 6 2が差圧調節弁 6 0を制御して、 を適切な値に調節するように 噴霧媒体の圧力 2及び流量 2を調節することにより行われる。

[0057] 図 6に示すように、 バーナ _ 6の負荷が定格負荷の 5 0 % (基準値) より も大きい場合には、 液体燃料の流量 1 に対する噴霧媒体の流量 2の比 2 / 1が流量 1 によらずに一定になるように、 噴霧媒体の圧力 2と液 〇 2020/175002 14 卩(:171? 2020 /003516

体燃料の圧力 1 との差圧 を差圧調節弁 60により一定に調節する。 ま た、 バーナ _6の負荷が定格負荷の 50%よりも大きい場合に、 1 2. 5% < 2/ 1 <25%を満たすように、 を差圧調節弁 60により調 節する。

[0058] また、 図 6に示すように、 バーナー6の負荷が定格負荷の 50%以下であ る場合に、 バーナ _ 6の負荷が定格負荷の 50%より大きい場合よりも 2 / 1が大きくなるように、 を差圧調節弁 60により調節する。 ま た、 バーナ _ 6の負荷が定格負荷の 50%以下である場合には、 噴霧媒体の 流量 2が流量 1 によらず一定量となるように、 を差圧調節弁 6 0により調節する。 また、 流量 1 に対する流量 2の変化率を 2/〇1 1 とすると、 バーナー6の負荷が定格負荷の 50%以下である場合に、 バ —ナ _ 6の負荷が定格負荷の 50%より大きい場合よりも、 2/ 1 が小さくなるように、 差圧△ を差圧調節弁 60により調節する。

[0059] 仮にバーナ _ 6の負荷 0%〜 1 00%にわたって上記比 2/ 1が一定 となるように、 高負荷時に良好な燃焼性を実現するための比 2/ 1 を低 負荷時にも維持すると、 〇重油、 アスファルト、 及び 30八等のように 、 比較的粘度の高い液体燃料を使用する場合に 、 低負荷時に噴霧媒体の流量 が不足し、 液体燃料の粒径を小さくすることが困難とな りやすい。

[0060] そこで、 上述のように、 バーナー6の負荷が定格負荷の 50%以下である 低負荷時に、 バーナ _ 6の負荷が定格負荷の 50%より大きい高負荷時より も 2/ 1が大きくなるように差圧調節弁 60を制御することにより、 高 粘度の液体燃料を使用する場合であっても、 低負荷時から高負荷時にわたっ て、 液体燃料の粒径を小さく して良好な燃焼性を実現することができる。

[0061] また、 バーナ _ 6の負荷が定格負荷の 50%以下である低負荷時に、 バー ナ _ 6の負荷が定格負荷の 50%よりも大きい高負荷時よりも 2/ 1が小さくなるように差圧調節弁 60を制御することにより、 高粘度の液体 燃料を使用する場合であっても、 低負荷時から高負荷時にわたって、 液体燃 料の粒径を小さく して良好な燃焼性を実現することができる。 〇 2020/175002 15 卩(:171? 2020 /003516

[0062] また、 バーナ _ 6の負荷が定格負荷の 50%以下である低負荷時に、 噴霧 媒体の流量 2が流量 1 によらず一定となるように差圧調節弁 60を制御 することにより、 低負荷時に噴霧媒体の流量を確保して液体燃 料の微粒化を 促進しつつ噴霧媒体の流量が過剰となって失 火することを抑制することがで きる。

[0063] また、 バーナ _6の負荷が定格負荷の 50%よりも大きい高負荷時に、 1

2. 5%< 2/ 1 <25%を満たすように差圧調節弁 60を制御するこ とにより、 比 2/ 1 を従来の典型的な値よりも大きく して噴霧媒体の運 動エネルギーを増大させ、 液体燃料と噴霧媒体との気液衝突による液体 の分 裂を促進することができる。 これにより、 燃料の粒径を小さく し、 後述する 液体燃料の膜厚を小さくすることができる。

[0064] 図 7は、 バーナーの混合流体噴出孔の出口端における 混合流体噴出孔の内 壁に形成された液体燃料の膜厚を示す図であ る。

[0065] 図 7において、 ケース 1は、 特許文献 1 に係るパーナーに動粘度が 20 ( 〇 3 I) の液体燃料を使用した場合を示している。 ケース 2は、 特許文献 1 に係るバーナーに動粘度が 1 00 の液体燃料を使用した場合を示 している。 ケース 3は、 特許文献 1 に係るバーナーと比較して液体燃料供給 路 1 4の数 及び噴霧媒体供給路 1 6の数 を増加させて、

= 1 6とした構成 ( >8及び n >8を満たす構成) について、 動粘度が 1 00 (〇 3 I) の液体燃料を使用した場合を示している。 ケース 4は、 パー ナーの負荷が定格負荷の 50%よりも大きい高負荷時に、 上述した比 2/ 1が 1 2. 5 %< 2 / 1 < 25 %を満たすように制御した場合であっ て、 動粘度が 1 〇〇 の液体燃料を使用した場合を示している。

[0066] 図 7のケース 1 とケース 2を比較すると、 特許文献 1 に係る構成では、 液 体燃料の動粘度が 20 (〇 3 ) から 1 00 (〇 3 ) に上昇すると、 液体 燃料の膜厚が 2. 45倍に増大しており、 これに伴って液体燃料の粒径も大 きくなる。 これに対し、 ケース 3では、 液体燃料供給路 1 4の数 及び噴霧 媒体供給路 1 6の数 を増加させたことにより、 ケース 2と比較して液体燃 〇 2020/175002 16 卩(:171? 2020 /003516

料の膜厚の増大を抑制し、 液体燃料の粒径の増大も抑制することができ る。 また、 ケース 4では、 高負荷時に上述の比 2 / 1が 1 2 . 5 %< 2 / 1 < 2 5 %を満たすように制御することにより、 液体燃料の膜厚がケース 1 に対して〇. 3 7倍となり、 液体燃料の粒径を効果的に小さくすることが できる。 これにより、 バーナーの良好な燃焼性を実現することがで きる。

[0067] 本発明は上述した実施形態に限定されること はなく、 上述した実施形態に 変形を加えた形態や、 これらの形態を適宜組み合わせた形態も含む 。

[0068] 例えば、 図 1 に示した実施形態では、 混合流体噴出孔 1 8の各々が先端部

3 4における傾斜面 4 0の位置に形成されたバーナーチップ 8を例示した。 しかしながら、 混合流体噴出孔 1 8の配置は図 1 に示した位置に限定されず 、 例えば図 8に示す位置であってもよい。

[0069] 図 8に示すバーナーチップ 8において、 図 1 に示したバーナーチップ 8の 各構成と共通の符号は、 特記しない限り図 1 に示した各構成と同様の構成を 示すものとし、 説明を省略する。

[0070] 図 8に示す実施形態では、 複数の混合流体噴出孔 1 8は、 複数の第 1噴出 孔 1 8 、 複数の第 2噴出孔 1 8巳及び複数の第 3噴出孔 1 8 ( 3を含む。 複 数の第 1噴出孔 1 8 は、 先端部 3 4の傾斜面 4 0の位置に周方向に間隔を あけて設けられ、 先端部 3 4を貫通するように形成される。 複数の第 2噴出 孔 1 8巳は、 複数の第 1噴出孔 1 8八よりも基端側にて周方向に間隔をあけ て設けられ、 側壁部 3 0を貫通するように形成される。 複数の第 3噴出孔 1 8〇は、 複数の第 2噴出孔 1 8巳よりも基端側にて周方向に間隔をあけて けられ、 側壁部 3 0を貫通するように形成される。 第 1噴出孔 1 8八、 第 2 噴出孔 1 8巳及び第 3噴出孔 1 8 ( 3の各々は、 先端側に向かうにつれて径方 向における外側に向かうように、 軸線方向及び径方向の各々と交差する斜め 方向に沿って延設されている。

[0071 ] また、 図 8に示す実施形態では、 パーナーチップ 8の軸線に沿った断面に おいて、 第 1噴出孔 1 8八の中心線とバーナーチップ 8の軸線とのなす角度 を 0 1、 第 2噴出孔 1 8巳の中心線とバーナーチップ 8の軸線とのなす角度 〇 2020/175002 17 卩(:171? 2020 /003516

を 02、 第 3噴出孔 1 8〇の中心線とバーナーチップ 8の軸線とのなす角度 を 03とすると、 0 1 <02<03を満たすように第 1噴出孔 1 8八、 第 2 噴出孔 1 8巳及び第 3噴出孔 1 8 ( 3が形成されている。

[0072] このように、 0 1 <02<03を満たすことにより、 液体燃料と噴霧媒体 との混合流体を第 1噴出孔 1 8八、 第 2噴出孔 1 8巳及び第 3噴出孔 1 8〇 から火炉 4内に広範囲にわたって噴出することができ 燃料と周囲の空気と の混合を効果的に促進することができる。

[0073] また、 上述した実施形態では、 バーナー6の負荷が 50%よりも大きい場 合とバーナ _ 6の負荷が 50 %以下である場合とで燃焼制御を変更したが 燃焼制御を変更するためのバーナ _ 6の負荷の基準値は 50 %に限定されな い。

符号の説明

[0074] 2 ボイラ

4 火炉

6 バーナー

8 バーナーチップ

1 0 混合室

1 2 混合室形成部

1 4 液体燃料供給路

1 6 噴霧媒体供給路

1 8 混合流体噴出孔

1 8八 第 1噴出孔

1 8巳 第 2噴出孔

1 80 第 3噴出孔

20 チップ本体

22 バックプレート

26 第 1凹部

28 第 2凹部 〇 2020/175002 18 2020 /003516

30 側壁部

32 端面

34 先端部

36 先端面

38 外面

40 傾斜面

42 環状溝

44 連通路

46 液体燃料供給ライン

48 噴霧媒体供給ライン

50 内壁

52 燃焼制御システム

54 液体燃料流量検出器

56 液体燃料圧力検出器

58 噴霧媒体圧力検出器

60 差圧調節弁

62 流量制御部

66 差圧演算器

68 差圧調節計

70 差圧目標値設定部

72 制御器

74 操作部

76 記憶装置