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Title:
CURABLE COMPOSITION FOR IMPRINTING, KIT, METHOD FOR MANUFACTURING PATTERN, AND METHOD FOR MANUFACTURING SEMICONDUCTOR ELEMENT
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2020/175301
Kind Code:
A1
Abstract:
The present invention provides: a curable composition for imprinting, the composition containing compound C represented by formula (C1) and a radical polymerization initiator; a kit including said curable composition; a method for manufacturing a pattern that uses said curable composition; and a method for manufacturing a semiconductor element, the method including, as a step thereof, the abovementioned method for manufacturing a pattern.

Inventors:
SHIMOJU NAOYA (JP)
SHIBUYA AKINORI (JP)
Application Number:
PCT/JP2020/006667
Publication Date:
September 03, 2020
Filing Date:
February 20, 2020
Export Citation:
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Assignee:
FUJIFILM CORP (JP)
International Classes:
C08F32/00; B29C59/02; H01L21/027
Domestic Patent References:
WO2019022175A12019-01-31
WO2018045132A12018-03-08
WO2018155173A12018-08-30
WO2014042199A12014-03-20
Foreign References:
JP2009244402A2009-10-22
JP2018056273A2018-04-05
JP2008202022A2008-09-04
JP2017167396A2017-09-21
JP2017058421A2017-03-23
Attorney, Agent or Firm:
SIKs & Co. (JP)
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Claims:
\¥0 2020/175301 74 卩(:17 2020 /006667 請求の範囲

[請求項 1 ] 下記式 (<3 1) で表される化合物<3と、 ラジカル重合開始剤を含有 する、 インプリント用の硬化性組成物;

式 (〇 1) :

[化 1 ]

式 (〇 1) において、 八1は、 環員数 4〜 2 0の環構造を表し、

1および 2は、 それぞれ独立して水素原子または置換基を表し、 八1は、 環構造上に 1以上の置換基を有していてもよく、 数の置換基を有する場合には、 各置換基は互いに結合して環を形成し てもよい。

[請求項 2] 前記化合物<3として、 下記式 (0 2) で表される化合物を含む、 請求項 1 に記載の硬化性組成物;

式 (〇2) :

[化 2]

式 (〇2) において、 八 2は、 環員数 0! + 4の環構造を表し、 \¥0 2020/175301 75 卩(:171? 2020 /006667

および 2は、 それぞれ独立して、 水素原子または置換基を表し、

3は、 それぞれ独立して、 酸素原子、 硫黄原子または置換基を表し、 X 1および X 2は、 それぞれ独立して、 炭素原子、 窒素原子、 酸素原 子または硫黄原子を表し、 は〇〜 3の整数を表し、 nは〇〜 1 2の 整数を表し、 3のそれぞれは、 互いに結合して環を形成してもよく 、 実線および点線からなる二重線は、 単結合または二重結合を表す。

[請求項 3] 前記化合物 <3として、 下記式 (0 3) で表される化合物を含む、 請求項 1 に記載の硬化性組成物;

式 (〇3) :

[化 3]

、 [¾ 2、 および は、 それぞれ独立して、 水素原子または置換基 を表し、 は、 それぞれ独立して、 酸素原子、 硫黄原子または置換 基を表し、 は〇〜 3の整数を表し、 は〇〜 1 2の整数を表し、

3、 および 5のそれぞれは、 互いに結合して環を形成してもよく 、 実線および点線からなる二重線は、 単結合または二重結合を表す。

[請求項 4] および の少なくとも 1つが、 アルキル基である、

請求項 3に記載の硬化性組成物。

[請求項 5] 式 (〇2) における の少なくとも 2つまたは式 (〇3) 中の

3、 および の少なくとも 2つが、 互いに結合して環を形成して \¥0 2020/175301 76 卩(:171? 2020 /006667

いる、

請求項 2〜 4のいずれか 1項に記載の硬化性組成物。

[請求項 6] および の少なくとも 1 つが、 水素原子である、

請求項 1 〜 5のいずれか 1項に記載の硬化性組成物。

[請求項 7] 前記化合物<3の含有量が、 全固形分量に対して〇. 0 1 〜 1 0質量

%である、

請求項 1 〜 6のいずれか 1項に記載の硬化性組成物。

[請求項 8] さらに、 重合性化合物を含有する、

請求項 1 〜 7のいずれか 1項に記載の硬化性組成物。

[請求項 9] 前記重合性化合物が、 多官能重合性化合物を含む、

請求項 8に記載の硬化性組成物。

[請求項 1 0] 前記重合性化合物が、 エチレン性不飽和結合を有する重合性化合物 を含む、

請求項 8または 9に記載の硬化性組成物。

[請求項 1 1 ] 前記化合物◦の含有量が、 前記重合性化合物全体に対して〇 . 〇 1

〜 2 0質量%である、 請求項 8〜 1 0のいずれか 1項に記載の硬化性 組成物。

[請求項 12] 前記ラジカル重合開始剤として、 光ラジカル重合開始剤を含む、 請求項 1 〜 1 1 のいずれか 1項に記載の硬化性組成物。

[請求項 13] さらに、 離型剤を含む、

請求項 1 〜 1 2のいずれか 1項に記載の硬化性組成物。

[請求項 14] 前記離型剤が、 ポリアルキレングリコール構造を含む、

請求項 1 3に記載の硬化性組成物。

[請求項 1 5] インプリントに用いられる、

請求項 1 〜 1 4のいずれか 1項に記載の硬化性組成物。

[請求項 16] 請求項 1 〜 1 5のいずれか 1項に記載の硬化性組成物と、

インプリント用の下層膜を形成するための下層膜形成用組成物とを 含むキッ ト。 \¥0 2020/175301 77 卩(:171? 2020 /006667

[請求項 17] 請求項 1〜 1 5のいずれか 1項に記載の前記硬化性組成物を、 基板 上またはモールド上に適用し、 前記硬化性組成物を、 前記モールドと 前記基板で挟んだ状態で光照射することを含むパターン製造方法。

[請求項 18] 請求項 1 7に記載の製造方法を工程として含む、 半導体素子の製造 方法。

[請求項 19] 前記バターンをマスクとしてエッチングを行うことを含む、

請求項 1 8に記載の半導体素子の製造方法。

Description:
\¥0 2020/175301 1 ?<:17 2020 /006667 明 細 書

発明の名称 :

インプリント用の硬化性組成物、 キット、 パターン製造方法、 および半導 体素子の製造方法

技術分野

[0001 ] 本発明は、 インプリント用の硬化性組成物およびこれを 含むキッ トに関す る。 また、 本発明は、 上記硬化性組成物を用いたパターン製造方法 、 および 、 その製造方法により得られるパターンに関す る。 さらに、 本発明は、 上記 パターン製造方法を工程として含む半導体素 子の製造方法に関する。 背景技術

[0002] インプリント法とは、 バターンが形成された金型 (一般的にモールドまた はスタンパと呼ばれる。 ) を押し当てることにより、 材料に微細パターンを 転写する技術である。 インプリント法を用いることで簡易に精密な 微細バタ -ンの作製が可能なことから、 近年さまざまな分野での応用が期待されてい る。 特に、 ナノオーダーレベルの微細パターンを形成す るナノインプリント 技術が注目されている。

[0003] インプリント法は、 その転写方法から熱インプリント法および光 インプリ ント法に大別される。 熱インプリント法では、 ガラス転移温度 (以下、 「丁 9」 ということがある。 ) 以上に加熱した熱可塑性樹脂にモールドを押 し当 て、 冷却後にモールドを離型することにより微細 パターンを形成する。 この 方法では、 多様な材料を選択できること等の利点がある 一方で、 プレス時に 高圧を要すること、 および、 パターンサイズが微細になるほど、 熱収縮等に より寸法精度が低下しやすいこと等の問題点 もある。 一方、 光インプリント 法では、 硬化性組成物にモールドを押し当てた状態で 光硬化させた後、 モー ルドを離型する。 この方法では、 高圧付加や高温加熱の必要はなく、 硬化前 後で寸法変動が小さいため、 微細なバターンを精度よく形成できるという 利 点がある。 \¥0 2020/175301 2 卩(:171? 2020 /006667

[0004] 光インプリント法では、 基板上にインプリント用の硬化性組成物を塗 布後 、 石英等の光透過性素材で作製されたモールド を押し当てる。 モールドを押 し当てた状態で光照射によりその硬化性組成 物を硬化し、 その後モールドを 離型することで、 目的のパターンが転写された硬化物 (パターン) が作製さ れる (例えば、 特許文献 1) 。

先行技術文献

特許文献

[0005] 特許文献 1 :国際公開第 2 0 1 6 / 0 4 7 6 5 7号

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0006] 上記のように、 光インプリント法は微細なパターン形成に向 いている方法 と言えるが、 そのような方法においても、 パターンが更に微細化する近年、 離型時にパターンが倒れてしまうという 「パターン倒れ」 の問題が顕在化し ている。 離型性を向上させる方法の 1つとしては、 例えば、 インプリント用 の硬化性組成物に離型剤を添加することが考 えられる。 離型剤が添加されて いると、 硬化性組成物とモールドの離型時の相互作用 が低減するため、 離型 時にパターンに加わる外力が低減し、 パターン倒れが抑制される可能性はあ る。

[0007] しかしながら、 離型剤添加量の制御範囲は狭く、 さらに、 インプリントの 条件 (例えば、 バターンサイズや材料種等) によっては、 硬化性組成物に離 型剤を添加しても、 パターン倒れが充分に抑制できない場合もあ る。 したが って、 離型剤の添加以外の観点からも、 パターン倒れを抑制できる手法があ れば望ましい。

[0008] 本発明は、 上記課題に鑑みてなされたものであり、 インプリント法におい て、 離型剤の添加以外の手法により、 パターン倒れを抑制できる硬化性組成 物およびキッ トの提供を目的とする。

[0009] また、 本発明は、 上記硬化性組成物を用いたパターン製造方法 、 および、 \¥0 2020/175301 3 卩(:171? 2020 /006667

その製造方法により得られるパターンの提 供を目的とする。 さらに、 本発明 は、 上記パターン製造方法を工程として含む半導 体素子の製造方法の提供を 目的とする。

課題を解決するための手段

[0010] 上記課題は、 硬化性組成物の硬化後の弾性率を高めること ができる材料を 硬化性組成物に添加することにより、 解決できた。 具体的には、 以下の手段 <1>により、 好ましくは<2>以降の手段により、 上記課題は解決された

[001 1 ] < 1>

下記式 (<3 1) で表される化合物<3と、 ラジカル重合開始剤を含有する、 インプリント用の硬化性組成物;

式 (〇 1) :

[化 1 ]

、 、

1 は、 環構造上に 1以上の置換基を有していてもよく、 が複数の置換 基を有する場合には、 各置換基は互いに結合して環を形成してもよ い。 <2>

化合物<3として、 下記式 (0 2) で表される化合物を含む、

< 1>に記載の硬化性組成物;

式 ( 0 2 ) \¥0 2020/175301 4 卩(:17 2020 /006667

[化 2]

式 (〇2) において、 八 2 は、 環員数 01 + 4の環構造を表し、 および は、 それぞれ独立して、 水素原子または置換基を表し、 は、 それぞれ独立 して、 酸素原子、 硫黄原子または置換基を表し、 X 1 および X 2 は、 それぞれ 独立して、 炭素原子、 窒素原子、 酸素原子または硫黄原子を表し、 は〇〜

3の整数を表し、 nは〇〜 1 2の整数を表し、 のそれぞれは、 互いに結合 して環を形成してもよく、 実線および点線からなる二重線は、 単結合または 二重結合を表す。

< 3 >

化合物 <3として、 下記式 (0 3) で表される化合物を含む、

< 1 >に記載の硬化性組成物;

式 (〇3) :

[化 3]

\¥02020/175301 5 卩(:171? 2020 /006667 式 (〇3) において、 八 3は、 環員数 + 4の環構造を表し、 [¾1、 [¾2、 [¾ 4および 5 は、 それぞれ独立して、 水素原子または置換基を表し、 は、 そ れぞれ独立して、 酸素原子、 硫黄原子または置換基を表し、 は〇〜 3の整 数を表し、 は〇〜 1 2の整数を表し、 および のそれぞれは、 互 いに結合して環を形成してもよく、 実線および点線からなる二重線は、 単結 合または二重結合を表す。

<4>

および の少なくとも 1つが、 アルキル基である、

<3 >に記載の硬化性組成物。

<5>

式 (〇2) における の少なくとも 2つまたは式 (〇3) 中の[¾ 3 、 よび 5 の少なくとも 2つが、 互いに結合して環を形成している、

<2 >〜<4 >のいずれか 1つに記載の硬化性組成物。

<6>

および の少なくとも 1つが、 水素原子である、

<1 >〜< 5 >のいずれか 1つに記載の硬化性組成物。

<7>

化合物 <3の含有量が、 全固形分量に対して〇. 01〜 1 0質量%である、 <1 >〜<6>のいずれか 1つに記載の硬化性組成物。

<8>

さらに、 重合性化合物を含有する、

<1 >〜< 7 >のいずれか 1つに記載の硬化性組成物。

<9>

重合性化合物が、 多官能重合性化合物を含む、

< 8 >に記載の硬化性組成物。

<1 〇>

重合性化合物が、 ェチレン性不飽和結合を有する重合性化合物 を含む、 < 8 >または < 9 >に記載の硬化性組成物。 \¥02020/175301 6 卩(:171? 2020 /006667

< 1 1 >

化合物 <3の含有量が、 重合性化合物全体に対して〇. 01〜 20質量%で ある、 < 1 >〜< 1 0>のいずれか 1つに記載の硬化性組成物。

<1 2>

ラジカル重合開始剤として、 光ラジカル重合開始剤を含む、

<1 >〜< 1 1 >のいずれか 1つに記載の硬化性組成物。

<1 3>

さらに、 離型剤を含む、

<1 >〜< 1 2 >のいずれか 1つに記載の硬化性組成物。

< 1 4>

離型剤が、 ポリアルキレングリコール構造を含む、

<1 3 >に記載の硬化性組成物。

< 1 5>

インプリントに用いられる、

<1 >〜< 1 4 >のいずれか 1つに記載の硬化性組成物。

<1 6>

<1 >〜<1 5 >のいずれか 1つに記載の硬化性組成物と、

インプリント用の下層膜を形成するための下 層膜形成用組成物とを含むキ ッ ト。

< 1 7>

<1 >〜<1 5 >のいずれか 1つに記載の硬化性組成物を、 基板上または モールド上に適用し、 硬化性組成物を、 モールドと基板で挟んだ状態で光照 射することを含むパターン製造方法。

<1 8>

<1 7 >に記載の製造方法により製造されたパタ ン。

<1 9>

<1 7 >に記載の製造方法を工程として含む、 半導体素子の製造方法。

<20> \¥0 2020/175301 7 卩(:171? 2020 /006667

バターンをマスクとしてエッチングを行う ことを含む、

< 1 9 >に記載の半導体素子の製造方法。

発明の効果

[0012] 本発明のインプリント用の硬化性組成物およ びキッ トにより、 離型剤の添 加以外の他の手法によっても、 離型時のパターン倒れを抑制できる。 また、 本発明の上記硬化性組成物を用いたパターン 製造方法により、 効率よく微細 なパターンが得られる。 さらに、 本発明のパターン、 および、 半導体素子の 製造方法により、 効率よく半導体素子が得られる。

図面の簡単な説明

[0013] [図 1 ]ポリマーの主鎖に直結する化合物〇由来の 構造を示す概念図である。

発明を実施するための形態

[0014] 以下、 本発明の代表的な実施形態について説明する 。 各構成要素は、 便宜 上、 この代表的な実施形態に基づいて説明される が、 本発明は、 そのような 実施形態に限定されるものではない。

[0015] 本明細書において 「〜」 という記号を用いて表される数値範囲は、 「〜」 の前後に記載される数値をそれぞれ下限値お よび上限値として含む範囲を意 味する。

[0016] 本明細書において 「工程」 との語は、 独立した工程だけではなく、 そのエ 程の所期の作用が達成できる限りにおいて、 他の工程と明確に区別できない 工程も含む意味である。

[0017] 本明細書における基 (原子団) の表記について、 置換および無置換を記し ていない表記は、 置換基を有さないものと共に、 置換基を有するものをも包 含する意味である。 例えば、 単に 「アルキル基」 と記載した場合には、 これ は、 置換基を有さないアルキル基 (無置換アルキル基) 、 および、 置換基を 有するアルキル基 (置換アルキル基) の両方を包含する意味である。 また、 単に 「アルキル基」 と記載した場合には、 これは、 鎖状でも環状でもよく、 鎖状の場合には、 直鎖でも分岐でもよい意味である。 これらのことは、 「ア ルケニル基」 、 「アルキレン基」 および 「アルケニレン基」 等の他の基につ いても同義とする。

[0018] 本明細書において、 「光」 には、 紫外、 近紫外、 遠紫外、 可視、 赤外等の 領域の波長の光や、 電磁波だけでなく、 放射線も含まれる。 放射線には、 例 えばマイクロ波、 電子線、 極端紫外線 (E UV) 、 X線が含まれる。 また 2 48 n mエキシマレーザー、 1 93 n mエキシマレーザー、 1 72 n mエキ シマレーザーなどのレーザー光も用いること ができる。 これらの光は、 光学 フィルターを通したモノクロ光 (単一波長光) を用いてもよいし、 複数の波 長を含む光(複合光)でもよい。

[0019] 本明細書において、 「 (メタ) アクリレート」 は、 「アクリレート」 およ び 「メタクリレート」 の両方、 または、 いずれかを意味し、 「 (メタ) アク リル」 は、 「アクリル」 および 「メタクリル」 の両方、 または、 いずれかを 意味し、 「 (メタ) アクリロイル」 は、 「アクリロイル」 および 「メタクリ ロイル」 の両方、 または、 いずれかを意味する。

[0020] 本明細書において、 組成物中の固形分は、 溶剤を除く他の成分を意味し、 組成物中の固形分の濃度 (含有量) は、 その組成物の総質量に対する、 溶剤 を除く他の成分の質量百分率によって表され る。

[0021] 本明細書において、 物性値は、 特に述べない限り、 温度 23 ° Cおよび気圧

1 01 325 P a ( 1気圧) の条件下での値である。

[0022] 本明細書において、 重量平均分子量 (Mw) および数平均分子量 (Mn) は、 特に述べない限り、 ゲル浸透クロマトグラフィ (G PC測定) に従い、 ポリスチレン換算値として示される。 この重量平均分子量 (Mw) および数 平均分子量 (Mn) は、 例えば、 H LC- 8220 (東ソー (株) 製) を用 い、 カラムとしてガードカラム H Z-L、 TS K g e l S u p e r H Z M-M、 TS K g e l S u p e r H Z 4000、 TS K g e l S u p e r H Z 3000および T S K g e l S u p e r H Z 2000 (東ソ - (株) 製) を用いることによって求めることができる。 また、 特に述べな い限り、 溶離液として TH F (テトラヒドロフラン) を用いて測定したもの とする。 また、 特に述べない限り、 G PC測定における検出には、 UV線 ( \¥0 2020/175301 9 卩(:171? 2020 /006667

紫外線) の波長 2 5 4 n 検出器を使用したものとする。

[0023] 本明細書において、 「インプリント」 は、 好ましくは、 1 n m ~ 1 0 m m のサイズのパターン転写をいい、 より好ましくは、 およそ 1 0门〇1 ~ 1 0 0 のサイズ (ナノインプリント) のバターン転写をいう。

[0024] 本明細書において、 積層体を構成する各層の位置関係について、 「上」 ま たは 「下」 と記載したときには、 注目している複数の層のうち基準となる層 の上側または下側に他の層があればよい。 すなわち、 基準となる層と上記他 の層の間に、 さらに第 3の層や要素が介在していてもよく、 基準となる層と 上記他の層は接している必要はない。 また、 特に断らない限り、 基材に対し 層が積み重なっていく方向を 「上」 と称し、 または、 感光層がある場合には 、 基材から感光層へ向かう方向を 「上」 と称し、 その反対方向を 「下」 と称 する。 なお、 このような上下方向の設定は、 本明細書中における便宜のため であり、 実際の態様においては、 本明細書における 「上」 方向は、 鉛直上向 きと異なることもありうる。

[0025] [硬化性組成物]

本発明のインプリント用の硬化性組成物は、 下記式 (〇 1) で表される化 合物<3とラジカル重合開始剤を含有する。

[0026] 式 (〇 1) :

[化 4]

[0027] 式 (〇 1) において、 八 1 は、 環員数 4〜 2 0の環構造を表し、 および

2は、 それぞれ独立して水素原子または置換基を表 し、

1 は、 環構造上に 1以上の置換基を有していてもよく、 が複数の置換 基を有する場合には、 各置換基は互いに結合して環を形成してもよ い。 \¥02020/175301 10 卩(:171?2020/006667

[0028] 本発明では、 硬化性組成物が化合物<3を含有することに り、 ラジカル重 合を利用したインプリントにおいてパターン 倒れを抑制でき、 モールドの離 型性が向上する。 これは、 硬化性組成物が硬化する際に、 化合物<3中の環構 造に直結する炭素間二重結合が、 単独でおよび/または他の化合物と共にラ ジカル重合することにより、 図 1 に示されるように、 ポリマーの主鎖 1 に化 合物<3由来の環構造 2が直結した構造、 つまり、 環構造 2とポリマーの主鎖 1が 1つの炭素原子を共有する構造を形成するた と考えられる。 ポリマー の主鎖がネッ トワーク状の大きな環構造をなしているとみ なせる場合には、 このようなポリマーは、 上記 1つの炭素原子を 2つの環が共有するスピロ化 合物ともいえる。 このような構造においては、 環構造 2の立体的な自由度が 小さく、 ポリマー主鎖 1 に対する環構造 2の立体配置が固定される。 そして 、 そのような環構造 2がポリマー間の隙間を埋めるため、 硬化物の弾性率が 向上すると推定され、 その結果、 硬化物の外力に対する耐久性が向上して、 モールド離型時にバターン倒れが抑制される ものと推定される。

[0029] 以下、 本発明の硬化性組成物の各成分について、 詳しく説明する。

[0030] <化合物〇

化合物<3は、 上記式 ((3 1) に示される構造を有する。 特に、 化合物〇は 、 環構造 1 に直結する炭素間二重結合を有するとい う特徴を有する。 なお、 化合物 0について重合性が認められたとしても、 化合物 0は、 本発明におけ る後述の 「重合性化合物」 には含めない。

[0031 ] 環構造 1 は、 脂肪族環、 芳香族環および複素環 (芳香族性および非芳香族 性の両方を含む) のいずれでもよく、 脂肪族環または非芳香族性の複素環で あることが好ましく、 脂肪族環であることがさらに好ましい。 ここで、 脂肪 族環は、 シクロアルカンまたはシクロアルケンである ことが好ましく、 シク ロアルカンであることがより好ましい。 非芳香族複素環は、 酸素原子、 窒素 原子および硫黄原子 (これらをまとめて 「複素原子」 という。 ) をそれぞれ 含む、 エチレンオキシド、 エチレンイミンおよびエチレンスルフイ ドである ことが好ましい。 複素原子の数は、 それぞれ 1〜 3が好ましく、 1 または 2 \¥0 2020/175301 1 1 卩(:171? 2020 /006667

がより好ましく、 1がさらに好ましい。

[0032] 環構造八 1 の環員数 (環を構成する原子の数) の下限は 5以上であることが 好ましく、 この環員数の上限は 1 5以下であることが好ましく、 1 0以下で あることがより好ましく、 7以下であることがさらに好ましい。 また、 環構 造八 1 の環員数は 6であることが特に好ましい。

[0033] 具体的には、 環構造八 1 は、 炭素数が 4〜 1 0のシクロアルカンもしくはシ クロアルケンまたは環員数が 4〜 1 0のエチレンオキシド、 エチレンイミン もしくはエチレンスルフイ ドであることが好ましく、 炭素数が 4〜 1 〇のシ クロアルカンもしくはシクロアルケンまたは 環員数が 4〜 1 0のエチレンオ キシドであることがより好ましく、 炭素数が 4〜 1 0のシクロアルカンまた はシクロアルケンであることがさらに好まし く、 炭素数が 4〜 1 0のシクロ アルカンであることが特に好ましい。 さらに、 炭素数および環員数は、 5〜

8であることが好ましく、 5〜 7であることがより好ましく、 5または 6で あることがさらに好ましい。

[0034] および 2 における置換基は、 次の置換基丁であることが好ましい。

[0035] 置換基丁は、 例えば、 ハロゲン原子、 シアノ基、 ニトロ基、 炭化水素基、 ヘテロアリール基、 一〇[^ 、 一〇〇[¾ 1: 1 、 一〇〇〇[^ 1 、 一〇〇〇[¾

I 2 は、 それぞれ独立して水素原子、 炭化水素基または複素環基を表す。 1 して環を形成してもよい。

[0036] 置換基丁について、 ハロゲン原子としては、 フッ素原子、 塩素原子、 臭素 原子、 ヨウ素原子が挙げられる。 炭化水素基としては、 アルキル基、 アルケ ニル基、 アルキニル基、 アリール基が挙げられる。 アルキル基の炭素数は、

1〜 1 0が好ましく、 1〜 5がより好ましく、 1 または 2がさらに好ましい 。 アルキル基は、 直鎖、 分岐、 環状のいずれでもよく、 直鎖または分岐が好 ましく、 分岐がより好ましい。 アルケニル基の炭素数は、 2〜 1 0が好まし \¥0 2020/175301 12 卩(:171? 2020 /006667

く、 2〜 5がより好ましく、 2または 3が特に好ましい。 アルケニル基は直 鎖、 分岐、 環状のいずれでもよく、 直鎖または分岐が好ましい。 アルキニル 基の炭素数は、 2〜 1 0が好ましく、 2〜 5がより好ましい。 アルキニル基 は直鎖、 分岐、 環状のいずれでもよく、 直鎖または分岐が好ましい。 アリー ル基の炭素数は、 6〜 1 0が好ましく、 6〜 8がより好ましく、 6または 7 がさらに好ましい。 複素環基は、 単環であってもよく、 縮合環であってもよ い。 複素環基は、 単環または縮合数が 2〜 4の縮合環が好ましい。 複素環基 の環を構成するへテロ原子の数は 1〜 3が好ましい。 複素環基の環を構成す るへテロ原子は、 窒素原子、 酸素原子または硫黄原子が好ましい。 複素環基 の環を構成する炭素原子の数は 3〜 1 0が好ましく、 3〜 8がより好ましく 、 3〜 5がより好ましい。

[0037] 炭化水素基および複素環基は、 さらに置換基を有していてもよく、 無置換 であってもよい。 ここでの置換基としては、 上述した置換基丁が挙げられる

[0038] および 2 について、 置換基は、 特に、 ハロゲン原子または直鎖もしく は分岐のアルキル基であることが好ましい。 ここで、 ハロゲン原子は、 フッ 素原子、 塩素原子、 臭素原子またはヨウ素原子であることが好ま しく、 フッ 素原子または塩素原子であることがより好ま しく、 塩素原子であることがさ らに好ましい。 アルキル基の炭素数は、 1〜 1 0であることが好ましく、 1 〜 5であることがより好ましく、 1〜 3であることがさらに好ましい。 よび の式量の上限は、 2 0 0以下であることが好ましく、 1 5 0以下であ ることがより好ましく、 1 0 0以下であることがさらに好ましく、 5 0以下 であることが特に好ましい。 また、 1 および の式量の下限は、 特に限定 されないが、 例えば 1 0以上である。

[0039] より具体的には、 および は、 水素原子、 ハロゲン原子または直鎖も しくは分岐で炭素数 1〜 5のアルキル基であることが好ましく、 水素原子、 フッ素原子、 塩素原子、 メチル基またはエチル基であることがより好 ましく 、 水素原子またはメチル基であることがさらに 好ましく、 水素原子であるこ \¥0 2020/175301 13 卩(:171? 2020 /006667

とが特に好ましい。 また、 および の少なくとも 1つが、 水素原子であ ることが好ましく、 その両方が水素原子であることがより好まし い。

[0040] 本発明の硬化性組成物は、 化合物 <3として、 下記式 (0 2) で表される化 合物を含むことも好ましい。

[0041 ] 式 (〇2) :

[化 5]

式 (〇2) において、 八 2 は、 環員数 + 4の環構造を表し、 および は、 それぞれ独立して、 水素原子または置換基を表し、 は、 それぞれ独立 して、 酸素原子、 硫黄原子または置換基を表し、 X 1 および X 2 は、 それぞれ 独立して、 炭素原子、 窒素原子、 酸素原子または硫黄原子を表し、 は〇〜

3の整数を表し、 nは〇〜 1 2の整数を表し、 のそれぞれは、 互いに結合 して環を形成してもよく、 実線および点線からなる二重線は、 単結合または 二重結合を表す。

[0042] 環構造 2 は、 単環であることが好ましいが、 後述するように置換基同士が 結合することにより多環構造となってもよい 。 が〇〜 3である場合に、 環 構造八 2 は、 それぞれ 4員環、 5員環、 6員環または 7員環となる。 特に、 〇! は 2であること、 つまり環構造八 2 は 6員環であることが好ましい。 X 1 およ び X 2 は、 それぞれ独立して、 炭素原子、 窒素原子または酸素原子であること が好ましく、 炭素原子または酸素原子であることがより好 ましく、 炭素原子 であることがさらに好ましい。 X 1 および X 2 が取りうる具体的な態様は、 例 \¥0 2020/175301 14 卩(:171? 2020 /006667

えば一 _〇[¾ 1 0 =、 一 [¾ 1 〇 -、 一 =、 一〇一、 一3 -で ある。 ここで、 [^〇および?^ 1 ^、 それぞれ独立して、 水素原子または式 ( 0 2) である。

[0043] nは、 環構造八 2 を構成する原子 (炭素原子、 乂 1 および)( 2 ) にそれぞれ結 合する水素原子以外の原子または置換基の総 数を表す。 n は、 〇〜 1 0であ ることが好ましく、 〇〜 6であることがより好ましく、 〇〜 4であることが さらに好ましい。 環構造 2 と[¾ 3 を結ぶ結合は二重結合であってもよく、 こ の二重結合の数は 2以下であることが好ましく、 1以下であることがより好 ましく、 二重結合を有しないことがさらに好ましい。 なお、 が、 環構造八 2に二重結合で直結する炭化水素鎖を含むこ により、 3 が有する二重結合 (以下、 「任意の二重結合」 ともいう。 ) と、 および 2 が結合している 炭素原子が有する二重結合 (つまり、 上記式 (<3 1) で明示されている二重 結合。 以下、 「必須の二重結合」 ともいう。 ) とを明確に区別できない場合 には、 いずれか 1つの二重結合を必須の二重結合として扱っ 、 任意の二重 結合の数を計数する。 例えば、 下記で例示する化合物<3 _ 1 8において、 環 構造に直結する炭素間二重結合が 2つ存在するが、 そのうちの 1つは上記必 須の二重結合であると扱い、 上記任意の二重結合の数は 1 とする。

[0044] および 式 (〇 1) における 1 および 2 とそれぞれ同義である

[0045] 3 における置換基は、 1 および 2 の場合と同様の置換基であってもよい

。 [¾ 3 が酸素原子または硫黄原子である場合に は、 3 と環構造 2 を結ぶ結合 は二重結合となる。 3 の式量の上限は、 2 0 0以下であることが好ましく、

1 5 0以下であることがより好ましく、 1 0 0以下であることがさらに好ま しく、 5 0以下であることが特に好ましい。 また、 の式量の下限は、 特に 限定されないが、 例えば 1 0以上である。

[0046] について、 置換基は、 特に、 ハロゲン原子、 直鎖もしくは分岐のアルキ ル基、 直鎖もしくは分岐のアルケニル基、 または、 直鎖もしくは分岐のアル キリデン基であることが好ましい。 ここで、 ハロゲン原子は、 フッ素原子、 \¥02020/175301 15 卩(:171? 2020 /006667

塩素原子、 臭素原子またはヨウ素原子であることが好ま しく、 フッ素原子ま たは塩素原子であることがより好ましく、 塩素原子であることがさらに好ま しい。 アルキル基の炭素数は、 1〜 1 0であることが好ましく、 1〜 5であ ることがより好ましく、 1〜 3であることがさらに好ましい。 アルケニル基 の炭素数は、 2〜 1 0であることが好ましく、 2〜 5であることがより好ま しく、 2〜 3であることがさらに好ましい。 アルキリデン基の炭素数は、 1 〜 1 0であることが好ましく、 1〜 5であることがより好ましく、 1〜 3で あることがさらに好ましい。

[0047] 具体的には、 は、 酸素原子 (=〇) 、 硫黄原子 (=3) 、 直鎖もしくは 分岐で炭素数 1〜 5のアルキル基 (一〇 0; 1 ~ 1 2 ;+1 ; «= 1〜 5) 、 直鎖もしく は分岐で炭素数 または 、 直鎖もしくは分岐で炭素数 1〜 5のアルキリデン基

5) であることが好ましい。 さらに、 は、 酸素原子 (=〇) 、 硫黄原子 ( = 3) 、 メチル基 (一〇1 ~ 1 3 ) 、 エチル基 (一〇 2 1 ~ 1 5 ) 、 エテニル基 (ビニル 基、 一〇 2 1 ~ 1 3 ) 、 メチリデン基 (=〇1 ~ 1 2 ) またはエチリデン基 (=〇 2 1 ~ 1 4 ) であることがより好ましく、 酸素原子 (=〇) 、 硫黄原子 (=3) またはメ チル基 (一〇1 ~ 1 3 ) であることがさらに好ましく、 メチル基 (一〇1 ~ 1 3 ) であ ることが特に好ましい。

[0048] また、 式 (〇2) における他の 3 と結合することにより環構造を 形成することができる。 が、 隣接する他の と結合する場合には、 環構 造八 2 は平面的な多環構造となる。 環構造八 2 が平面的な多環構造である場合 には、 環の数は、 2〜 5であることが好ましく、 2〜 4であることがより好 ましく、 2〜 3であることがさらに好ましい。 一方、 が、 隣接するもの以 外の他の 3 と結合する場合には、 環構造 2 は立体的な多環構造 (分子内で 架橋を形成する構造) となる。 本発明においては、 硬化物の弾性率がより向 上する観点から、 環構造 2 は立体的な多環構造を形成することが好 ましい。

[0049] 化合物(3は、 さらに、 下記式 (03) で表される化合物を含むことも好ま しい。 \¥0 2020/175301 16 卩(:171? 2020 /006667

[0050] 式 ( 0 3 )

[化 6]

[0051 ]

4 および 5 は、 それぞれ独立して、 水素原子または置換基を表し、 は、 そ れぞれ独立して、 酸素原子、 硫黄原子または置換基を表し、 は〇〜 3の整 数を表し、 は〇〜 1 2の整数を表し、 および のそれぞれは、 互 いに結合して環を形成してもよく、 実線および点線からなる二重線は、 単結 合または二重結合を表す。

[0052] 環構造 3 は、 単環であることが好ましいが、 後述するように置換基同士が 結合することにより多環構造となってもよい 。 が〇〜 3である場合に、 環 構造八 3 は、 それぞれ 4員環、 5員環、 6員環または 7員環となる。 特に、 は 2であること、 つまり環構造八 3 は 6員環であることが好ましい。 9は、 環 構造 3 を構成する炭素原子にそれぞれ結合する 水素原子以外の原子または置 換基の総数を表す。 は、 〇〜 1 0であることが好ましく、 〇〜 6であるこ とがより好ましく、 〇〜 4であることがさらに好ましい。

[0053] および 式 (〇 1 ) における 1 および 2 とそれぞれ同義である

[0054] は、 式 ( 0 2 ) における 3 と同義である。 したがって、 3 における置 換基は、 および 2 の場合と同様の置換基であってもよい。

および硫黄原子である場合には、 3 と環構造を結ぶ結合は二重結合となる。 \¥0 2020/175301 17 卩(:171? 2020 /006667

[0055] および 5 の少なくとも 1つが置換基である場合には、 置換基は、 特に

、 ハロゲン原子、 直鎖もしくは分岐のアルキル基、 または、 直鎖もしくは分 岐のアルケニル基であることが好ましい。 ここで、 ハロゲン原子は、 フッ素 原子、 塩素原子、 臭素原子またはヨウ素原子であることが好ま しく、 フッ素 原子または塩素原子であることがより好まし く、 塩素原子であることがさら に好ましい。 アルキル基の炭素数は、 1〜 1 0であることが好ましく、 1〜

5であることがより好ましく、 1〜 3であることがさらに好ましい。 アルケ ニル基の炭素数は、 2〜 1 0であることが好ましく、 2〜 5であることがよ り好ましく、 2〜 3であることがさらに好ましい。

[0056] 具体的には、 および は、 水素原子、 直鎖もしくは分岐で炭素数 1〜

5のアルキル基、 または、 直鎖もしくは分岐で炭素数 2〜 5のアルケニル基 であることが好ましく、 水素原子、 メチル基、 エチル基またはエテニル基 ( ビニル基) であることがより好ましく、 水素原子またはメチル基であること がさらに好ましい。 さらに、 および の少なくとも 1つがアルキル基で あることが好ましく、 その両方がアルキル基であることがより好ま しい。

[0057] また、 式 (〇3) 中の [¾ 3 、 および は、 これらの少なくとも 2つが互 いに結合することにより環構造を形成するこ とができ、 このとき環構造八 3 は 多環構造となってもよい。 この場合、 同士で結合することが好ましい。 環 構造八 3 が多環構造である場合には、 環の数は、 2〜 5であることが好ましく 、 2〜 4であることがより好ましく、 2〜 3であることがさらに好ましい。 さらに、 は、 前述のとおり、 分子内で架橋構造を形成することが好ましい

[0058] 化合物〇の分子量は、 6 0以上 2 0 0 0未満であることが好ましい。 この 数値範囲の上限は、 1 0 0 0以下であることがより好ましく、 5 0 0以下で あることがさらに好ましく、 3 0 0以下であることが特に好ましい。 この数 値範囲の下限は、 8 0以上であることがより好ましく、 1 0 0以上であるこ とがさらに好ましく、 1 1 0以上であることが特に好ましい。 化合物 <3の組 成物全体に対する含有量が、 上記範囲内であることにより、 パターン倒れの \¥0 2020/175301 18 卩(:171? 2020 /006667

抑制効果がより向上し、 さらには、 硬化性組成物中における化合物<3の拡散 性も向上する。

[0059] 硬化性組成物中の化合物<3の含有量は、 特に限定されないが、 化合物〇の 含有量は、 全固形分量に対して〇. 0 1〜 3 0質量%であることが好ましい 。 この数値範囲の上限は、 2 0質量%以下であることがより好ましく、 1 0 質量%以下であることがさらに好ましく、 5質量%以下であることが特に好 ましい。 また、 この数値範囲の下限は、 〇. 1質量%以上であることがより 好ましく、 〇. 5質量%以上であることがさらに好ましく、 1 . 0質量%以 上であることが特に好ましい。 化合物<3の組成物全体に対する含有量が、 上 記範囲内であることにより、 パターン倒れの抑制効果がより向上する。 また 、 化合物<3の含有量は、 重合性化合物全体に対して〇. 0 1質量%以上 3 0 質量%未満であることが好ましい。 この数値範囲の上限は、 2 0質量%以下 であることがより好ましく、 1 0質量%以下であることがさらに好ましく、

5質量%以下であることが特に好ましい。 この数値範囲の下限は、 0 . 1質 量%以上であることがより好ましく、 0 . 5質量%以上であることがさらに 好ましく、 1 . 〇質量%以上であることが特に好ましい。 化合物<3の重合性 化合物全体に対する含有量が、 上記範囲内であることにより、 パターン倒れ の抑制効果がより向上する。 _方、 硬化性組成物が本発明における重合性化 合物を含有しない場合には、 硬化性組成物中の化合物<3の含有量は、 9 0〜 9 9質量%であることが好ましく、 9 3〜 9 7質量%であることがより好ま しく、 9 4〜 9 6質量%であることがさらに好ましい。

[0060] 化合物〇は、 1種単独で使用してもよく、 2種以上の組み合わせで使用し てもよい。 2種以上の化合物(3が組み合わせて使用され 場合には、 化合物 〇の総含有量が上記範囲内になることが好ま しい。

[0061 ] 化合物〇の具体例は下記のとおりである。 しかしながら、 本発明において 、 化合物<3は下記に示す化合物に限定されな 。

[0062] \¥02020/175301 19 卩(:171?2020/006667

[化 7]

[0063] [化 8]

[0064] <重合性化合物>

本発明の硬化性組成物は、 重合性基を有する重合性化合物をさらに含む こ とができる。 この重合性化合物は、 ラジカル重合性化合物であることが好ま しい。 なお、 化合物〇について重合性が認められたとして も、 上記式 (〇 1 ) 〜 (0 3) のいずれかを満たす化合物は、 本発明において重合性化合物に は含めない。

[0065] 重合性化合物は、 重合性基が 1つである単官能重合性化合物でも、 重合性 基が 2つ以上である多官能重合性化合物でもよい 本発明の硬化性組成物は \¥0 2020/175301 20 卩(:171? 2020 /006667

、 多官能重合性化合物を含むことが好ましく、 多官能重合性化合物と単官能 重合性化合物の両方を含むことがより好まし い。 多官能重合性化合物は、 二 官能重合性化合物および三官能重合性化合物 の少なくとも 1種を含むことが 好ましく、 二官能重合性化合物の少なくとも 1種を含むことがより好ましい

[0066] 重合性化合物が有する重合性基は、 ラジカル重合性基であることが好まし く、 エチレン性不飽和結合を有する基を含むこと がより好ましい。 このよう な重合性基として、 例えば、 ビニル基、 アリル基、 ビニルフエニル基、 (メ 夕) アクリロイル基、 (メタ) アクリロイルオキシ基、 (メタ) アクリロイ ルアミノ基などのエチレン性不飽和結合を有 する基が挙げられる。 重合性基 は、 (メタ) アクリロイル基、 (メタ) アクリロイルオキシ基、 (メタ) ア クリロイルアミノ基が好ましく、 アクリロイル基、 アクリロイルオキシ基、 アクリロイルアミノ基がより好ましく、 (メタ) アクリロイルオキシ基が特 に好ましい。

[0067] 本発明における重合性化合物の分子量は、 2 0 0 0未満であることが好ま しく、 1 5 0 0以下であることがより好ましく、 1 0 0 0以下であることが —層好ましく、 8 0 0以下であってもよい。 下限値は、 1 0 0以上であるこ とが好ましい。

[0068] 本発明における重合性化合物は、 ケイ素原子を含有していてもよいし、 含 有していなくてもよい。 このような実施形態として、 重合性化合物がシリコ ーン骨格を有する重合性化合物である場合が 例示される。 また、 他の一実施 形態として、 重合性化合物がケイ素原子を含有しない重合 性化合物である場 合が例示される。 シリコーン骨格を有する重合性化合物として は、 信越化学 工業社製、 シリコーンアクリレート乂一2 2 - 1 6 0 2が例示される。

[0069] 本発明の重合性化合物の含有量は、 硬化性組成物全体に対し、 4 0質量% 以上であることが好ましく、 6 0質量%以上であることがより好ましく、 7 0質量%以上であることがさらに好ましく、 8 0質量%以上であることが特 に好ましく、 9 0質量%以上であることが一層好ましい。 また、 本発明の重 \¥0 2020/175301 21 卩(:171? 2020 /006667

合性化合物の含有量は、 硬化性組成物全体に対し、 9 9 . 9質量%以下であ ることが好ましく、 9 9質量%以下であることがより好ましく、 9 8質量% 以下であることがさらに好ましい。

[0070] 本発明の硬化性組成物は、 重合性化合物を 1種のみ含んでいてもよいし、

2種以上含んでいてもよい。 2種以上含む場合は、 それらの合計量が上記範 囲となることが好ましい。

[0071 ] «多官能重合性化合物》

重合性化合物が多官能重合性化合物である場 合には、 本発明で用いる多官 能重合性化合物が有する重合性基の数は、 2以上であり、 2〜 7が好ましく 、 2〜 4がより好ましく、 2または 3がさらに好ましく、 2が一層好ましい

[0072] 本発明において、 多官能重合性化合物は、 下記式 (2) で表される化合物 を含むことが好ましい。 このような多官能重合性化合物を用いること により 、 インプリントにおいて密着性、 離型性および経時安定性のバランスがよく なり、 硬化性組成物が総合的により優れる傾向にあ る。

[0073] [化 9]

[0074] 式中、

、 は 2以上の整数である。 9は 2以上 7以下の整数が好ましく、 2以上 4 以下の整数がより好ましく、 2または 3がさらに好ましく、 2が一層好まし い。

[0075] 2〜 7価の有機基であることが好ましく、 2〜 4価の有機基であ ることがより好ましく、 2または 3価の有機基であることがさらに好ましく 、 2価の有機基であることが一層好ましい。 は直鎖、 分岐および環状の 少なくとも 1つの構造を有する炭化水素基であることが ましい。 炭化水素 \¥02020/175301 22 卩(:171? 2020 /006667

基の炭素数は、 2〜 20が好ましく、 2〜 1 0がより好ましい。

[0076] は下記式 (1 —2) で表される有機 基であることが好ましい。

[0077] [化 10]

[0078] 式中、 1 および 2 はそれぞれ独立に、 単結合、 一〇一、 一八 丨 1<—、 ま たは一八 丨 1< -〇一であることが好ましい。 八 丨 1<はアルキレン基 (炭素数 1〜 1 2が好ましく、 1〜 6がより好ましく、 1〜 3がさらに好ましい) を 表し、 本発明の効果を損ねない範囲で、 置換基を有していてもよい。 本明細 書において、 化学式中のアスタリスクは結合手を表す。

[0079] 単結合または 2価の連結基である。 この連結基は、 下記の式 (9—

1) 〜 (9— 1 0) から選ばれる連結基またはその組み合わせが 好ましい。 中でも、 式 (9- 1) 〜 (9-3) 、 (9-7) 、 および (9-8) から選 ばれる連結基であることが好ましい。

[0080] [化 11]

[0081] 中でも、 アルキル基 (炭素数 1〜 1

2が好ましく、 1〜 6がより好ましく、 1〜 3がさらに好ましい) 、 アリー ルアルキル基 (炭素数 7〜 2 1が好ましく、 7〜 1 5がより好ましく、 7〜 1 1がさらに好ましい) 、 アリール基 (炭素数 6〜 22が好ましく、 6〜 1 8がより好ましく、 6〜 1 0がさらに好ましい) 、 チェニル基、 フリル基、 \¥02020/175301 23 卩(:171? 2020 /006667

(メタ) アクリロイル基、 (メタ) アクリロイルオキシ基、 (メタ) アクリ ロイルオキシアルキル基 (アルキル基は炭素数 1〜 24が好ましく、 1〜 1 2がより好ましく、 1〜 6がさらに好ましい) が好ましい。

8103と 8104、 8105と 8106、 8107と 8108、 複数ある ときの[^ 、 複数あるときの 1 12 、 複数あるときの 1 13 、 複数あるとき の 8 1 14 、 複数あるときの 8 1 15 、 複数あるときの 8 1 16 、 複数あるときの 8 1 17 は、 互いに結合して環を形成していてもよい。

[0082] 八 「はアリーレン基 (炭素数 6〜 22が好ましく、 6〜 1 8がより好まし く、 6〜 1 0がさらに好ましい) であり、 具体的には、 フエニレン基、 ナフ タレンジイル基、 アントラセンジイル基、 フエナントレンジイル基、 フルオ レンジイル基が挙げられる。

[0083] 〇ソはへテロ環基 (炭素数 1〜 1 2が好ましく、 1〜 6がより好ましく 、 2〜 5がさらに好ましい) であり、 5員環または 6員環がより好ましい。

(1〇ソを構成するへテロ環の具体例とし は、 チオフエン環、 フラン環、 ジ ベンゾフラン環、 カルバゾール環、 インドール環、 テトラヒドロピラン環、 テトラヒドロフラン環、 ピロール環、 ピリジン環、 ピラゾール環、 イミダゾ —ル環、 ベンゾイミダゾール環、 トリアゾール環、 チアゾール環、 オキサゾ —ル環、 ピロリ ドン環、 モルホリン環が挙げられ、 中でも、 チオフエン環、 フラン環、 ジベンゾフラン環が好ましい。

[0084] 3 は単結合または連結基である。 連結基としては、 酸素原子、 硫黄原子、 フッ素原子が置換してもよいアルキレン基 (炭素数 1〜 1 2が好ましく、 1 〜 6がより好ましく、 1〜 3がさらに好ましい) が挙げられる。

[0085] 门および は 1 00以下の自然数であり、 1〜 1 2が好ましく、 1〜 6が より好ましく、 1〜 3がさらに好ましい。

[0086] は 0以上で、 各環に置換可能な最大数以下の整数である。 上限値は、 そ れそれの場合で独立に、 置換可能最大数の半分以下であることが好ま しく、

4以下であることがより好ましく、 2以下であることがさらに好ましい。

[0087] 多官能重合性化合物は、 下記式 (2_ 1) で表されることが好ましい。 \¥02020/175301 24 卩(:17 2020 /006667

[0088] [化 12]

[0089] 式 (2- 1) 中、 は水素原子またはメチル基である。 また、 [¾ 9 、 よび 2 は、 それぞれ、 式 (1 —2) における [¾ 9

り、 好ましい範囲も同様である。

[0090] 本発明で用いる多官能重合性化合物を構成す る原子の種類は特に定めるも のでは無いが、 炭素原子、 酸素原子、 水素原子およびハロゲン原子から選択 される原子のみで構成されることが好ましく 、 炭素原子、 酸素原子および水 素原子から選択される原子のみで構成される ことがより好ましい。

[0091] 本発明で好ましく用いられる多官能重合性化 合物としては、 下記化合物が 挙げられる。 また、 特開 201 4 _ 1 70949号公報に記載の重合性化合 物が挙げられ、 これらの内容は本明細書に含まれる。

[0092]

\¥0 2020/175301 25 卩(:17 2020 /006667

[化 13]

化合物 8 -8 化合物巳 -9

化合物 8 -12

[0093] \¥0 2020/175301 26 卩(:171? 2020 /006667

[化 14]

化合物 8 -19

[0094]

\¥0 2020/175301 27 卩(:171? 2020 /006667

[化 15]

化合物巳 -28

[0095]

\¥0 2020/175301 28 2020 /006667

[化 16]

化合物巳 -37

化合物 8 -38

[0096] 本発明で用いる多官能重合性化合物の含有量 は、 組成物中の重合性化合物 全体に対して、 3 0〜 9 9質量%であることが好ましく、 5 0〜 9 5質量% \¥0 2020/175301 29 卩(:171? 2020 /006667

であることがより好ましく、 7 5〜 9 0質量%であることがさらに好ましく 、 8 0〜 9 0質量%であってもよい。 硬化性組成物は、 多官能重合性化合物 を 1種のみ含んでいてもよいし、 2種以上含んでいてもよい。 2種以上含む 場合は、 それらの合計量が上記範囲となることが好ま しい。

[0097] «単官能重合性化合物》

本発明の硬化性組成物において、 重合性化合物が単官能重合性化合物であ る場合には、 その種類は本発明の趣旨を逸脱しない限り特 に定めるものでは ない。 本発明で用いる単官能重合性化合物は、 環状構造を有するか、 炭素数 4以上の直鎖または分岐の炭化水素鎖を有す ことが好ましい。 本発明では 単官能重合性化合物を 1種のみ含んでいてもよいし、 2種以上含んでいても よい。

[0098] 本発明で用いる単官能重合性化合物は、 2 5 ° 〇で液体であることが好まし い。

[0099] 本発明において、 2 5 °〇で液体である化合物とは、 2 5 °〇で流動性を有す る化合物であって、 例えば、 2 5 ° 〇での粘度が、

である化合物を意味する。 単官能重合性化合物の 2 5 °〇での粘度は、 例え ば、 3がより好ましく、

3 ' £が一層好ましい。

[0100] 2 5 ° 〇で液体の化合物を用いることにより、 硬化性組成物が溶剤を実質的 に含まない構成とすることができる。 ここで、 溶剤を実質的に含まないとは 、 例えば、 本発明の硬化性組成物に対する溶剤の含有量 が 5質量%以下であ ることをいう。 溶剤の含有量は、 硬化性組成物に対し 3質量%以下であるこ とが好ましく、 1質量%以下であることがより好ましい。

[0101 ] 本発明で用いる単官能重合性化合物の 2 5 °〇での粘度は、

3以下が好ましく、 1 0 01 3 3以下がより好ましく、 8 01 3 3以下 がさらに好ましく、 6 3 3以下が一層好ましい。 単官能重合性化合物 の 2 5 ° 〇での粘度を上記上限値以下とすること で、 硬化性組成物の粘度を低 減でき、 充填性が向上する傾向がある。 下限値については、 特に定めるもの \¥0 2020/175301 30 卩(:171? 2020 /006667

ではないが、 例えば、 1 ^ 9 a 3以上とすることができる。

[0102] 本発明で用いる単官能重合性化合物は、 単官能 (メタ) アクリルモノマー であることが好ましく、 単官能アクリレートであることがより好まし い。

[0103] 本発明で用いる単官能重合性化合物を構成す る原子の種類は特に定めるも のでは無いが、 炭素原子、 酸素原子、 水素原子およびハロゲン原子から選択 される原子のみで構成されることが好ましく 、 炭素原子、 酸素原子および水 素原子から選択される原子のみで構成される ことがより好ましい。

[0104] 本発明で用いる単官能重合性化合物は、 可塑構造を有することが好ましい 。 例えば、 本発明で用いる単官能重合性化合物は、 その少なくとも 1種が、 以下の (1) 〜 (3) からなる群から選択される 1つの基を含むことが好ま しい。

(1) アルキル鎖およびアルケニル鎖の少なくとも 一方と、 脂環構造および 芳香環構造の少なくとも一方とを含み、 かつ、 合計炭素数が 7以上である基

(以下、 「 (1) の基」 ということがある) ;

(2) 炭素数 4以上のアルキル鎖を含む基 (以下、 「 (2) の基」 というこ とがある) ;ならびに

(3) 炭素数 4以上のアルケニル鎖を含む基 (以下、 「 (3) の基」 という ことがある) ;

このような構成とすることにより、 硬化性組成物中に含まれる単官能重合 性化合物の添加量を減らしつつ、 硬化膜の弾性率を効率良く低下させること が可能になる。 さらに、 モールドとの界面エネルギーが低減し、 離型力の低 減効果 (離型性の向上効果) を大きくすることができる。

[0105] 上記 (1) 〜 (3) の基における、 アルキル鎖およびアルケニル鎖は、 直 鎖、 分岐、 または環状のいずれであってもよく、 それぞれ独立に、 直鎖状ま たは分岐状であることが好ましい。 また、 上記 (1) 〜 (3) の基は、 上記 アルキル鎖および/またはアルケニル鎖を単 能重合性化合物の末端に、 す なわち、 アルキル基および/またはアルケニル基とし 有することが好まし い。 このような構造とすることにより、 離型性をより向上させることができ \¥0 2020/175301 31 卩(:17 2020 /006667

る。

[0106] アルキル鎖およびアルケニル鎖は、 それぞれ独立に、 鎖中にエーテル基 ( _〇_) を含んでいてもよいが、 エーテル基を含んでいない方が離型性向上 の観点から好ましい。

[0107] ( 1) の基

上記 (1) の基における合計炭素数は 3 5以下であることが好ましく。 1 0以下であることがより好ましい。

[0108] 環状構造としては、 3〜 8員環の単環または縮合環が好ましい。 上記縮合 環を構成する環の数は、 2つまたは 3つが好ましい。 環状構造は、 5員環ま たは 6員環がより好ましく、 6員環がさらに好ましい。 また、 単環がより好 ましい。 (1) の基における環状構造としては、 シクロヘキサン環、 ベンゼ ン環およびナフタレン環がより好ましく、 ベンゼン環が特に好ましい。 また 、 環状構造は、 芳香環構造の方が好ましい。

[0109] ( 1) の基における環状構造の数は、 1つであっても、 2つ以上であって もよいが、 1つまたは 2つが好ましく、 1つがより好ましい。 尚、 縮合環の 場合は、 縮合環を 1つの環状構造として考える。

[01 10] (2) の基

上記 (2) の基は、 炭素数 4以上のアルキル鎖を含む基であり、 炭素数 4 以上のアルキル鎖のみからなる基 (すなわち、 アルキル基) であることが好 ましい。 アルキル鎖の炭素数は、 7以上であることが好ましく、 9以上であ ることがより好ましい。 アルキル鎖の炭素数の上限値については、 特に限定 されるものでは無いが、 例えば、 2 5以下とすることができる。 なお、 アル キル鎖の一部の炭素原子がケイ素原子に置き 換わった化合物も単官能重合性 化合物として例示できる。

[01 1 1 ] (3) の基

上記 (3) の基は、 炭素数 4以上のアルケニル鎖を含む基であり、 炭素数 4以上のアルケニル鎖のみからなる基 (すなわち、 アルキレン基) であるこ とが好ましい。 アルケニル鎖の炭素数は、 7以上であることが好ましく、 9 \¥0 2020/175301 32 卩(:171? 2020 /006667

以上であることがより好ましい。 アルケニル鎖の炭素数の上限値については 、 特に限定されるものでは無いが、 例えば、 2 5以下とすることができる。

[01 12] 本発明で用いる単官能重合性化合物は、 上記 (1) 〜 (3) の基のいずれ か 1つ以上と、 重合性基が、 直接にまたは連結基を介して結合している化 合 物が好ましく、 上記 (1) 〜 (3) の基のいずれか 1つと、 重合性基が直接 に結合している化合物がより好ましい。 連結基としては、 _〇_、 _◦ ( = 〇) 一、 一〇1 ~ 1 2 —、 一1\1 1 ~ 1—またはこれらの組み合わせが例示さ る。

[01 13] 単官能重合性化合物の具体例は、 下記のとおりである。 しかしながら、 本 発明において、 単官能重合性化合物は、 下記の化合物に限定されない。

[01 14] [化 17]

[01 15] \¥0 2020/175301 33 卩(:17 2020 /006667

[化 18]

[01 17] 硬化性組成物中の全重合性化合物に対する単 官能重合性化合物の量として \¥0 2020/175301 34 卩(:171? 2020 /006667

は、 下限値は、 1質量%以上が好ましく、 3質量%以上がより好ましく、 5 質量%以上がさらに好ましく、 7質量%以上が一層好ましい。 また、 上限値 は、 2 9質量%以下がより好ましく、 2 7質量%以下がより好ましく、 2 5 質量%以下が特にさらに好ましく、 2 0質量%以下が一層好ましく、 1 5質 量%以下がより一層好ましい。 全重合性化合物に対して、 単官能重合性化合 物の量を上記下限値以上とすることで、 離型性を向上することができ、 モー ルド離型時にバターンの欠陥やモールドの破 損を抑制できる。 また、 上記上 限値以下とすることで、 硬化性組成物の硬化膜の丁 9を高くすることができ 、 エッチング加工耐性、 特に、 エッチング時のパターンのうねりを抑制でき る。

[01 18] 本発明では、 本発明の趣旨を逸脱しない限り、 上記単官能重合性化合物以 外の単官能重合性化合物を用いてもよく、 特開 2 0 1 4 - 1 7 0 9 4 9号公 報に記載の重合性化合物のうち、 単官能重合性化合物が例示され、 これらの 内容は本明細書に含まれる。

[01 19] また、 本発明の硬化性組成物では、 実質的に、 カチオン重合性化合物 (エ ポキシ基、 イソブテン基およびビニルエーテル基等のカ チオン重合性基を有 し、 かつ、 ラジカル重合性基を有しない化合物) を含まない構成とすること もできる。 カチオン重合性化合物を実質的に含まないと は、 カチオン重合性 化合物の含有量が、 組成物中の全固形分量に対して 5質量%未満であること をいう。 さらに、 カチオン重合性化合物の含有量は、 組成物中の全固形分量 に対して 1質量%未満であることが好ましく、 〇. 1質量%未満であること がより好ましい。

[0120] <ラジカル重合開始剤>

本発明の硬化性組成物は、 ラジカル重合開始剤を含む。 ラジカル重合開始 剤は、 熱ラジカル重合開始剤でもよく光ラジカル重 合開始剤でもよく、 光ラ ジカル重合開始剤であることが好ましい。 本発明で用いられる光ラジカル重 合開始剤としては、 光照射により上述の重合性化合物を重合する 活性種を発 生する化合物であれば、 いずれのものでも用いることができる。 \¥02020/175301 35 卩(:171? 2020 /006667

[0121] 光ラジカル重合開始剤において、 アセトニトリル溶液における 250〜 4

00 〇!の波長領域でのモル吸光係数の最大値は 50001_/ (111〇 1 111) 以上であり、 1 0000 !_/ ( 〇 丨 〇〇1) 以上であることが好まし く、 1 50001-/ ( 〇 丨 以上であることがより好ましい。 この モル吸光係数の最大値の上限としては、 例えば、 1 000001-/ 〇 丨 - 〇 01) 以下、 さらには、 50000 !_/ (01〇 丨 以下が実際的で ある。

[0122] 光ラジカル重合開始剤の分子量は、 特に限定されないが、 1 00以上であ ることが好ましく、 1 20以上であることがより好ましく、 1 50以上であ ることがさらに好ましい。 上限としては、 2000以下であることが好まし く、 1 500以下であることがより好ましく、 1 000以下であることがさ らに好ましい。

[0123] 光ラジカル重合開始剤としては、 アルキルフエノン系化合物、 アセトフエ ノン系化合物、 アシルホスフィンオキサイ ド系化合物、 オキシムエステル系 化合物が、 硬化感度、 吸収特性の観点から好ましい。 ここで、 オキシムエス テルとは、 下記式 (1) の連結構造を分子内に有する化合物を意味し 、 式 ( 2) の連結構造を有することが好ましい。 式中の*は有機基に結合する結合 手を表す。 本発明において、 光ラジカル重合開始剤としては、 例えば、 市販 されている開始剤を用いることができる。 これらの例としては、 例えば、 特 開 2008 _ 1 054 1 4号公報の段落番号 009 1 に記載のものを好まし く採用することができる。

[0124] [化 20]

[0125] 市販品としては、 イルガキュア (登録商標) 1 1 73、 イルガキュア 1 8 4、 イルガキュア 2959、 イルガキュア 1 27、 イルガキュア 907、 イ ルガキュア 369、 イルガキュア 379、 ルシリン (登録商標) 丁 〇、 イ \¥0 2020/175301 36 卩(:171? 2020 /006667

ルガキュア 8 1 9、 イルガキュア〇乂巳一 0 1、 イルガキュア〇乂巳一 0 2 、 イルガキュア 6 5 1、 イルガキュア 7 5 4等 (以上、 巳八3 社製) 、 〇 I n s 巳. V . 製) 、 V - 6 0 1 (富士フイルム和光純薬社製) が挙げられ る。

[0126] 本発明は、 光ラジカル重合開始剤として、 フッ素原子を有するオキシム化 合物を用いることもできる。 フッ素原子を有するオキシム化合物の具体例 と しては、 特開 2 0 1 0 - 2 6 2 0 2 8号公報に記載の化合物、 特表 2 0 1 4 — 5 0 0 8 5 2号公報に記載の化合物 2 4、 3 6〜 4 0、 特開 2 0 1 3— 1 6 4 4 7 1号公報に記載の化合物 (<3 - 3) などが挙げられる。 これらの内 容は本明細書に組み込まれる。

[0127] 光ラジカル重合開始剤は、 1種単独で用いてもよいが、 2種以上の組み合 わせで用いることも好ましい。 具体的には、 ダロキュア 1 1 7 3とイルガキ ュア 9 0 7、 ダロキュア 1 1 7 3とルシリン丁 〇、 ダロキュア 1 1 7 3と イルガキュア 8 1 9、 ダロキュア 1 1 7 3とイルガキュア〇乂巳 0 1、 イル ガキュア 9 0 7とルシリン丁 9 0 , イルガキュア 9 0 7とイルガキュア 8 1 9との組み合わせが例示される。 このような組み合わせとすることにより、 露光マージンを拡げることができる。

[0128] 本発明の硬化性組成物において、 光ラジカル重合開始剤の含有量は、 組成 物中の全固形分量に対して〇. 0 1〜 1 0質量%であることが好ましい。 こ の数値範囲の上限は、 5質量%以下であることがより好ましく、 3質量%以 下であることがさらに好ましい。 また、 上記数値範囲の下限は、 〇. 1質量 %以上であることがより好ましく、 0 . 5質量%以上であることが更に好ま しい。 硬化性組成物は、 ラジカル重合開始剤を 1種のみ含んでいてもよく、

2種以上含んでいてもよい。 ラジカル重合開始剤が 2種以上含まれる場合に は、 それらの合計量が上記範囲となることが好ま しい。

[0129] また、 本発明の硬化性組成物では、 実質的に、 カチオン重合開始剤を含ま ない構成とすることもできる。 カチオン重合開始剤を実質的に含まないとは \¥0 2020/175301 37 卩(:171? 2020 /006667

、 カチオン重合開始剤の含有量が、 組成物中の全固形分量に対して 1質量% 未満であることをいう。 さらに、 カチオン重合開始剤の含有量は、 組成物中 の全固形分量に対して〇. 1質量%未満であることが好ましく、 0 . 0 1質 量%未満であることがより好ましく、 〇. 0 0 5質量%未満であることがさ らに好ましい。

[0130] <離型剤>

本発明の硬化性組成物は、 離型剤を含んでいてもよい。

[0131 ] 本発明に用いる離型剤の種類は、 本発明の趣旨を逸脱しない限り特に定め るものではない。 好ましくは、 離型剤は、 モールドとの界面に偏析し、 モー ルドとの分離を促進する機能を有する添加剤 である。 具体的には、 界面活性 剤、 および、 末端に少なくとも 1つの水酸基を有するか、 または、 水酸基が エーテル化されたポリアルキレングリコール 構造を有し、 フッ素原子および ケイ素原子を実質的に含有しない非重合性化 合物 (以下、 「離型性を有する 非重合性化合物」 ということがある) が挙げられる。

[0132] 硬化性組成物中の離型剤は、 1種のみでもよく、 2種以上でもよい。 また 、 離型剤を含む場合、 その含有量は、 全固形分に対し、 合計で〇. 1〜 2 0 質量%が好ましく、 〇. 5〜 1 0質量%がより好ましく、 1〜 5質量%がさ らに好ましい。 2種以上の離型剤が使用される場合には、 それらの合計量が 上記範囲に含まれることが好ましい。

[0133] «界面活性剤》

離型剤用の界面活性剤としては、 ノニオン性界面活性剤が好ましい。

[0134] ノニオン性界面活性剤とは、 少なくとも一つの疎水部と少なくとも一つの ノニオン性親水部を有する化合物である。 疎水部と親水部は、 それぞれ、 分 子の末端にあっても、 内部にあってもよい。 疎水部は、 炭化水素基、 含フッ 素基、 含 3 丨基から選択される疎水基で構成され、 疎水部の炭素数は、 1〜 2 5が好ましく、 2〜 1 5がより好ましく、 4〜 1 0がさらに好ましく、 5 〜 8が一層好ましい。 ノニオン性親水部は、 アルコール性水酸基、 フエノー ル性水酸基、 エーテル基 (好ましくはポリオキシアルキレン基、 環状エーテ ル基) 、 アミ ド基、 イミ ド基、 ウレイ ド基、 ウレタン基、 シアノ基、 スルホ ンアミ ド基、 ラクトン基、 ラクタム基、 シクロカーボネート基からなる群よ り選ばれる少なくとも 1つの基を有することが好ましい。 ノニオン性界面活 性剤としては、 炭化水素系、 フッ素系、 S i系、 またはフッ素および S i系 のいずれかのノニオン性界面活性剤であって もよいが、 フッ素系または S i 系がより好ましく、 フッ素系がさらに好ましい。 ここで、 「フッ素および S i系界面活性剤」 とは、 フッ素系界面活性剤および S i系界面活性剤の両方 の要件を併せ持つものをいう。

[0135] フッ素系ノニオン性界面活性剤の市販品とし ては、 住友スリーエム (株) 製フロラード F C-4430、 FC-443 1、 AGCセイミケミカル製サ —フロン S— 24 1、 S— 242、 S— 243、 S— 650、 三菱マテリア ル電子化成 (株) 製エフトップ E F-P N 3 1 M-03、 E F-P N 3 1 M -04、 E F-P N 3 1 M-05、 E F-P N 3 1 M-06、 MF- 1 00 、 〇 M N〇 V A社製 P〇 I y f 〇 X P F-636、 P F- 6320、 P F - 656、 P F - 6520、 (株) ネオス製フタージェント 250、 25 1 、 222 F、 2 1 2M D FX- 1 8、 ダイキンエ業 (株) 製ユニダイン D

S-401、 DS-403、 DS-406、 DS-45 1、 DS N-403 N、 D I C (株) 製メガファック F-430、 F-444、 F-477、 F -553、 F-556、 F- 557、 F-559、 F-562、 F - 565 、 F— 567、 F— 569、 R— 40、 D u P o n t社製 C a p s t o n e F S- 3 1 00、 Z o n y l F S〇一 1 00が挙げられる。

[0136] 本発明の硬化性組成物が界面活性剤を含有す る場合、 界面活性剤の含有量 は、 溶剤を除く全組成物中、 0. 1〜 1 〇質量%が好ましく、 〇. 2〜 5質 量%がより好ましく、 0. 5〜 5質量%がさらに好ましい。 硬化性組成物は 、 界面活性剤を 1種のみ含んでいてもよく、 2種以上含んでいてもよい。 2 種以上含む場合は、 それらの合計量が上記範囲となることが好ま しい。

[0137] «離型性を有する非重合性化合物》

本発明の硬化性組成物は、 末端に少なくとも 1つの水酸基を有するか、 ま \¥0 2020/175301 39 卩(:171? 2020 /006667

たは、 水酸基がエーテル化されたポリアルキレング リコール構造を有し、 フ ッ素原子およびケイ素原子を実質的に含有し ない非重合性化合物を、 離型剤 として含んでいてもよい。 ここで、 非重合性化合物とは、 重合性基を持たな い化合物をいう。 また、 非重合性化合物について、 フッ素原子およびケイ素 原子を実質的に含有しないとは、 例えば、 フッ素原子およびケイ素原子の合 計含有率が 1質量%以下であることを表し、 フッ素原子およびケイ素原子を 全く有していないことが好ましい。 フッ素原子およびケイ素原子を有さない ことにより、 重合性化合物との相溶性が向上し、 特に溶剤を実質的に含有し ない硬化性組成物において、 塗布均一性、 インプリント時のパターン形成性 、 ドライエッチング後のラインエッジラフネス が良好となる。

[0138] 離型性を有する非重合性化合物が有するポリ アルキレングリコール構造と しては、 炭素数 1〜 6のアルキレン基を含むポリアルキレングリ ール構造 が好ましく、 ポリエチレングリコール構造、 ポリプロピレングリコール構造 、 ポリプチレングリコール構造、 またはこれらの混合構造がより好ましく、 ポリエチレングリコール構造、 ポリプロピレングリコール構造、 またはこれ らの混合構造がさらに好ましく、 ポリプロピレングリコール構造が一層好ま しい。

[0139] さらに、 非重合性化合物は、 末端の置換基を除き実質的にポリアルキレン グリコール構造のみで構成されていてもよい 。 ここで実質的にとは、 ポリア ルキレングリコール構造以外の構成要素が全 体の 5質量%以下であることを いい、 好ましくは 1質量%以下であることをいう。 特に、 離型性を有する非 重合性化合物として、 実質的にポリプロピレングリコール構造のみ からなる 化合物を含むことが特に好ましい。

[0140] ポリアルキレングリコール構造としてはアル キレングリコール構成単位を

3〜 1 0 0個有していることが好ましく、 4〜 5 0個有していることがより 好ましく、 5〜 3 0個有していることがさらに好ましく、 6〜 2 0個有して いることが一層好ましい。

[0141 ] 離型性を有する非重合性化合物は、 末端に少なくとも 1つの水酸基を有す \¥0 2020/175301 40 卩(:171? 2020 /006667

るかまたは水酸基がエーテル化されている ことが好ましい。 末端に少なくと も 1つの水酸基を有するかまたは水酸基がエー ル化されていれば、 残りの 末端は水酸基であってもよく、 末端水酸基の水素原子が置換されているもの であってもよい。 末端水酸基の水素原子が置換されていてもよ い基としては アルキル基 (すなわちポリアルキレングリコールアルキ ルエーテル) 、 アシ ル基 (すなわちポリアルキレングリコールエステ ル) が好ましい。 連結基を 介して複数 (好ましくは 2または 3本) のポリアルキレングリコール鎖を有 している化合物も好ましく用いることができ る。

[0142] 離型性を有する非重合性化合物の好ましい具 体例としては、 ポリエチレン グリコール、 ポリプロピレングリコール (例えば、 富士フイルム和光純薬製 ) 、 これらのモノまたはジメチルエーテル、 モノまたはジブチルエーテル、 モノまたはジオクチルエーテル、 モノまたはジセチルエーテル、 モノステア リン酸エステル、 モノオレイン酸エステル、 ポリオキシエチレングリセリル エーテル、 ポリオキシプロピレングリセリルエーテル、 ポリオキシエチレン ラウリルエーテル、 これらのトリメチルエーテルである。

[0143] 離型性を有する非重合性化合物の重量平均分 子量としては 1 5 0〜 6 0 0

0が好ましく、 2 0 0〜 3 0 0 0がより好ましく、 2 5 0〜 2 0 0 0がさら に好ましく、 3 0 0〜 1 2 0 0が一層好ましい。

[0144] また、 本発明で用いることができる離型性を有する 非重合性化合物の市販 品としては、 オルフィン巳 1 0 1 0 (日信化学工業社製) 、 巳 「 丨 」 3 5 ( キシダ化学社製) 等が例示される。

[0145] 本発明の硬化性組成物が離型性を有する非重 合性化合物を含有する場合、 離型性を有する非重合性化合物の含有量は、 全固形分中、 〇. 1質量%以上 が好ましく、 0 . 5質量%以上がより好ましく、 1 . 0質量%以上がさらに 好ましく、 2質量%以上が一層好ましい。 上記含有量は、 また、 2 0質量% 以下が好ましく、 1 〇質量%以下がより好ましく、 5質量%以下がさらに好 ましい。

[0146] 硬化性組成物は、 離型性を有する非重合性化合物を 1種のみ含んでいても \¥0 2020/175301 41 卩(:171? 2020 /006667

よく、 2種以上含んでいてもよい。 2種以上含む場合は、 それらの合計量が 上記範囲となることが好ましい。

[0147] <その他の成分>

本発明の硬化性組成物は、 上記の成分のほか、 増感剤、 酸化防止剤、 紫外 線吸収剤、 溶剤、 ポリマー等を含んでいてもよい。 硬化性組成物中のこれら の化合物は、 それぞれ、 1種のみでもよく、 2種以上でもよい。 これらの詳 細については、 特開 2 0 1 4— 1 7 0 9 4 9号公報の段落 0 0 6 1〜〇 0 6 4の記載を参酌でき、 これらの内容は本明細書に組み込まれる。

[0148] «溶剤》

本発明のインプリント用硬化性組成物は溶剤 を含んでいてもよい。 溶剤と しては、 プロピレングリコールモノメチルエーテルア セテート、 シクロヘキ サノン、 2—ヘプタノン、 ガンマプチロラクトン、 プロピレングリコールモ ノメチルエーテル、 乳酸エチルが例示される。 溶剤を含む場合、 その含有量 は、 組成物の 1〜 2 0質量%であることが好ましい。 溶剤は 1種のみ含んで いてもよいし、 2種以上含んでいてもよい。 2種以上含む場合、 合計量が上 記範囲となることが好ましい。

また、 本発明では、 実質的に溶剤を含まない構成とすることもで きる。 溶 剤を実質的に含まないとは、 溶剤の含有量が 5質量%以下であることをいい 、 3質量%以下であることが好ましく、 1質量%以下であることがより好ま しい。

[0149] «ポリマー》

本発明の硬化性組成物は、 ポリマーを含んでいてもよい。 ポリマーとは、 例えば、 重量平均分子量が 2 0 0 0以上の成分であり、 2 0 0 0超の成分で あることが好ましい。

[0150] また、 本発明では、 実質的にポリマーを含まない構成とすること もできる 。 ポリマーを実質的に含まないとは、 ポリマーの含有量が 5質量%以下であ ることをいい、 3質量%以下であることが好ましく、 1質量%以下であるこ とがより好ましい。 \¥0 2020/175301 42 卩(:171? 2020 /006667

[0151 ] [硬化性組成物の製造方法]

本発明の硬化性組成物は、 原料 (上記で説明した各材料) を所定の割合と なるように配合して調製される。 原料を混合した後、 フィルターを用いて濾 過処理を行うことが好ましい。 フィルターによる濾過は硬化性組成物の原料 を混合した後に実施することが好ましい。

[0152] 濾過は 1段階のフィルターによる濾過でも効果を発 するが、 2段階以上 のフィルターによる濾過の方がより好ましい 。 2段階以上のフィルターによ る濾過とは、 2つ以上のフィルターを直列に配置して濾過 ることをいう。 本発明では、 1〜 4段階のフィルターによる濾過が好ましく、 2〜 4段階の フィルターによる濾過がより好ましい。

[0153] フィルターの材料を構成する成分 (材料成分) は、 樹脂を含むことが好ま しい。 樹脂としては特に制限されず、 フィルターの材料として公知のものが 使用できる。 フィルターの材料を構成する成分 (材料成分) の好ましい _ 実 施形態として、 中性基の少なくとも 1種がグラフト化したポリマー (グラフ 卜化したポリマー) が挙げられる。 中性基は、 水酸基、 カルボキシル基から 選択される少なくとも 1種であることが好ましく、 水酸基であることがより 好ましい。 グラフト化ポリマーは、 グラフト化ポリオレフィンであることが 好ましく、 グラフト化ポリエチレンであることがより好 ましい。 グラフト化 ポリマーの記載は、 国際公開第 2 0 1 6 / 0 8 1 7 2 9号の記載を参酌でき 、 これらの内容は本明細書に組み込まれる。

[0154] 本発明で用いるフィルターの孔径としては 1 0 0 n 以下が好ましく、 2

0门 以下がより好ましく、 1 2 n 以下がさらに好ましく、 8 n 以下が —層好ましく、 5 以下であってもよい。 フィルターの孔径を 1 0 0 以下とすることにより、 不純物をより効果的に減らすことができる。 また、 フィルターの孔径の下限値は特に定めるもの ではないが、 例えば 1 n m以上 が好ましい。 フィルターの孔径を 1 以上とすることにより、 濾過時に必 要以上に大きな圧力が印加されず、 生産性が向上し、 フィルターの破壊を効 果的に抑制できる。 濾過を段階的に行う場合、 1段階目の濾過は、 孔径が 1 \¥02020/175301 43 卩(:171? 2020 /006667

00〜 71-1111のフィルター (好ましくは孔径が 20〜 71-1 111のフィルター) を用い、 2段階目の濾過は、 孔径が 7 n 未満のフィルター (好ましくは孔 径が 71^ 111未満 1 1^ 01以上のフィルター) を用いることができる。 また、 1 段階目と 2段階目、 2段階目と 3段階目等、 直前の段階との孔径の差は、 1 ~ 8 〇!であることが好ましい。

[0155] <収容容器>

本発明の硬化性組成物の収容容器としては従 来公知の収容容器を用いるこ とができる。 また、 収容容器としては、 原材料や組成物中への不純物混入を 抑制することを目的に、 容器内壁を 6種 6層の樹脂で構成された多層ボトル や、 6種の樹脂を 7層構造にしたボトルを使用することも好ま い。 このよ うな容器としては例えば特開 201 5 - 1 2335 1号公報に記載の容器が 挙げられる。

[0156] [パターン製造方法]

本発明の硬化性組成物は、 硬化物として用いられる。 より具体的には、 本 発明の光硬化性組成物は、 光インプリント法によるパターン状の硬化物 (以 下、 単に 「バターン」 ともいう。 ) の製造に用いられる。

[0157] 本発明のパターン製造方法は、 本発明の光硬化性組成物を基板上またはモ —ルド上に適用し、 光硬化性組成物をモールドと基板で挟んだ状 態で、 光硬 化性組成物に光照射することを含む。 基板上またはモールド上への光硬化性 組成物を適用する方法は、 特に限定されない。 この適用方法について、 特開 201 0— 1 09092号公報 (対応米国出願は、 米国特許出願公開第 20 1 1 /01 99592号明細書) の段落 01 02の記載を参酌でき、 これら の内容は本明細書に組み込まれる。 本発明では、 適用方法として、 スピンコ —卜法やインクジエツ ト法が好ましい。

[0158] 本発明において、 基板は、 特に限定されない。 基板について、 特開 201

0- 1 09092号公報 (対応米国出願は、 米国特許出願公開第 201 1 / 01 99592号明細書) の段落 01 03の記載を参酌でき、 これらの内容 は本明細書に組み込まれる。 具体的には、 シリコン基板、 ガラス基板、 サフ \¥02020/175301 44 卩(:171? 2020 /006667

ァイア基板、 シリコンカーバイ ド (炭化ケイ素) 基板、 窒化ガリウム基板、 金属アルミニウム基板、 アモルファス酸化アルミニウム基板、 多結晶酸化ア ルミニウム基板、 〇 3八 3 、 〇 、 八 1 〇 八 3、 I 门〇 、

、 八 1 〇 31\1、 门 36、 八 1 〇 3 1 门 、 または、 门〇から構成される 基板が挙げられる。 なお、 ガラス基板の具体的な材料例としては、 アルミノ シリケートガラス、 アルミノホウケイ酸ガラス、 バリウムホウケイ酸ガラス が挙げられる。 本発明では、 基板として、 シリコン基板が好ましい。

[0159] 本発明において、 モールドは、 特に限定されない。 モールドについて、 特 開 201 0— 1 09092号公報 (対応米国出願は、 米国特許出願公開第 2 01 1 /01 99592号明細書) の段落 01 05〜 01 09の記載を参酌 でき、 これらの内容は本明細書に組み込まれる。 本発明では、 モールドとし て、 石英モールドが好ましい。 本発明で用いるモールドのパターン (線幅) は、 サイズが 50 n 以下であることが好ましい。

[0160] ついで、 硬化性組成物を、 モールドと基板で挟んだ状態で光照射する。 基 板またはモールドと圧接させる工程は、 希ガス雰囲気下、 減圧雰囲気下、 ま たは減圧した希ガス雰囲気下で好ましく行う ことができる。 ここで、 減圧雰 囲気とは大気圧 (1 01 325 3) よりも低い圧力でみたされた空間内の 状態を意味し、 1 000 3以下が好ましく、 1 00 3以下がより好まし く、 1 3以下がさらに好ましい。 希ガスを使用する場合、 ヘリウムが好ま しい。 露光量は 5〇1」/〇 111 2 〜 1 000

ましい。

[0161] ここで、 下層膜形成用組成物や液膜形成用組成物を用 いて、 基板と硬化性 組成物層の間に下層膜や液膜を設けてもよい 。 すなわち、 硬化性組成物 (ひ いては、 本発明の硬化物) は、 基板またはモールドの表面に直接に設けても よいし、 基板またはモールドの上に、 一層以上の層を介して設けてもよい。 下層膜および液膜については、 後に詳細に説明する。

[0162] 上記の他、 パターン製造方法の詳細は、 特開 201 0- 1 09092号公 報 (対応米国出願は、 米国特許出願公開第 201 1 /01 99592号明細 \¥0 2020/175301 45 卩(:171? 2020 /006667

書) の段落番号〇 1 0 3〜 0 1 1 5の記載を参酌でき、 これらの内容は本明 細書に組み込まれる。

[0163] 本発明のバターン製造方法は、 光インプリント法 (より好ましくは、 光ナ ノインプリント法) により微細なパターンを低コスト且つ高い精 度で形成す ることが可能である。 このため、 従来のフォトリソグラフィ技術を用いて形 成されていたものをさらに高い精度且つ低コ ストで形成することができる。 一例として、 半導体素子の製造に用いられる。 すなわち、 本発明では、 本発 明のパターン製造方法を含む、 半導体素子の製造方法も開示する。 より具体 的には、 本発明のバターンは、 エッチングレジスト (エッチングマスク) と して好ましく用いられる。 特に、 液晶ディスプレイ (!_〇0) などに用いら れる、 オーバーコート層や絶縁膜などの永久膜や、 半導体集積回路、 記録材 料、 あるいはフラッ トパネルディスプレイなどのエッチングレジ ストとして 適用することも可能である。 特に本発明のパターン製造方法により得られ た バターンは、 エッチング耐性にも優れ、 フッ化炭素等を用いるドライエッチ ングのエッチングレジストとしても好ましく 用いることができる。

[0164] <パタ _ン>

上述のように本発明のバターン製造方法によ って形成されたパターンは、 などに用いられる永久膜や、 半導体加工用のエッチングレジストとし て使用することができる。 また、 本発明のバターンを利用して のガラ ス基板にグリッ ドパターンを形成し、 反射や吸収が少なく、 大画面サイズ ( 例えば 5 5インチ、 6 0インチ超) の偏光板を安価に製造することが可能で ある。 例えば、 特開 2 0 1 5 - 1 3 2 8 2 5号公報や国際公開第 2 0 1 1 / 1 3 2 6 4 9号に記載の偏光板が製造できる。 なお、 1インチは 2 5 . 4 111である。

[0165] また、 硬化性組成物は、 製造後にガロン瓶やコート瓶などの容器にボ トリ ングし、 輸送、 保管されるが、 この場合に、 劣化を防ぐ目的で、 容器内を不 活性な窒素、 またはアルゴンなどで置換しておいてもよい 。 また、 輸送、 保 管に際しては、 常温でもよいが、 より硬化性組成物の変質を防ぐため、 一 2 o°cから o°cの範囲に温度制御してもよい。 勿論、 反応が進行しないレベル で遮光することが好ましい。

[0166] 本発明のパターンは、 具体的には、 磁気ディスク等の記録媒体、 固体撮像 素子等の受光素子、 L E Dや有機 E L等の発光素子、 LCD等の光デバイス 、 回折格子、 レリーフホログラム、 光導波路、 光学フィルター、 マイクロレ ンズアレイ等の光学部品、 薄膜トランジスタ、 有機トランジスタ、 カラーフ ィルター、 反射防止膜、 偏光板、 偏光素子、 光学フィルム、 柱材等のフラッ トパネルディスプレイ用部材、 ナノバイオデバイス、 免疫分析チップ、 デオ キシリボ核酸 (DNA) 分離チップ、 マイクロリアクター、 フォトニック液 晶、 ブロックコポリマーの自己組織化を用いた微 細パターン形成 (d i r e c t e d s e l f -a s s e m b l y、 DSA) のためのガイ ドパターン 等の作製に好ましく用いることができる。

[0167] 本発明のバターン製造方法によって形成され たバターンは、 エッチングレ ジスト (リソグラフィ用マスク) としても有用である。 バターンをエッチン グレジストとして利用する場合には、 まず、 基板として例えば S i 〇 2 等の薄 膜が形成されたシリコン基板 (シリコンウェハ等) 等を用い、 基板上に本発 明のバターン製造方法によって、 例えば、 ナノまたはマイクロオーダーの微 細なパターンを形成する。 本発明では特にナノオーダーの微細パターン を形 成でき、 さらにはサイズが、 1 00 n m以下、 さらには 50 n m以下、 特に は 30 n m以下のバターンも形成できる点で有益であ 。 本発明のパターン 製造方法で形成するバターンのサイズの下限 値については特に定めるもので は無いが、 例えば、 1 n m以上とすることができる。 バターンの形状は特に 定めるものではないが、 例えば、 ライン、 ホールおよびピラーの少なくとも 1つの形状を含む形態が例示される。

[0168] その後、 ウェッ トエッチングの場合にはフッ化水素等、 ドライエッチング の場合には C F 4 等のエッチングガスを用いてエッチング することにより、 基 板上に所望のバターンを形成することができ る。 パターンは、 特にドライエ ッチングに対するエッチング耐性が良好であ る。 すなわち、 本発明の製造方 \¥0 2020/175301 47 卩(:171? 2020 /006667

法で得られたバターンは、 エッチング用マスクとして好ましく用いられ る。 また、 本発明では、 本発明の製造方法で得られたバターンをマス クとしてエ ッチングを行う半導体素子の製造方法につい ても開示する。

[0169] [下層膜形成用組成物]

上記のとおり、 基板と硬化性組成物層の間に下層膜を設ける ことにより、 基板と硬化性組成物層の密着性が向上するな どの効果が得られる。 本発明に おいて、 下層膜は、 硬化性組成物と同様の手法により、 下層膜形成用組成物 を基板上に適用し、 その後、 組成物を硬化することにより得られる。 以下、 下層膜形成用組成物の各成分について説明す る。

[0170] 本発明の下層膜形成用組成物は、 硬化性成分を含む。 硬化性成分とは、 下 層膜を構成する成分であり、 高分子成分 (例えば、 分子量 1 0 0 0超) や低 分子成分 (例えば、 分子量 1 0 0 0未満) のいずれであってもよい。 具体的 には、 樹脂および架橋剤などが例示される。 これらは、 それぞれ、 1種のみ 用いられていてもよいし、 2種以上用いられていてもよい。

[0171 ] 下層膜形成用組成物における硬化性成分の合 計含有量は、 特に限定されな いが、 全固形分中では 5 0質量%以上であることが好ましく、 全固形分中で 7 0質量%以上であることがより好ましく、 全固形分中で 8 0質量%以上で あることがさらに好ましい。 上限は特に制限されないが、 9 9 . 9質量%以 下であることが好ましい。

[0172] 硬化性成分の下層膜形成用組成物中 (溶剤を含む) での濃度は、 特に限定 されないが、 0 . 0 1質量%以上であることが好ましく、 0 . 0 5質量%以 上であることがより好ましく、 〇. 1質量%以上であることがさらに好まし い。 上限としては、 1 0質量%以下であることが好ましく、 5質量%以下で あることがより好ましく、 1質量%以下であることがさらに好ましく、 1質 量%未満であることが一層好ましい。

[0173] <樹脂>

下層膜形成用組成物中の樹脂は、 公知の樹脂を広く用いることができる。 本発明で用いる樹脂は、 ラジカル重合性基および極性基の少なくとも 一方を \¥0 2020/175301 48 卩(:171? 2020 /006667

有することが好ましく、 ラジカル重合性基および極性基の両方を有す ること がより好ましい。

[0174] ラジカル重合性基を有することにより、 強度に優れた下層膜が得られる。

また、 極性基を有することにより、 基板との密着性が向上する。 また、 架橋 剤を配合する場合は、 硬化後に形成される架橋構造がより強固とな り、 得ら れる下層膜の強度を向上させることができる 。

[0175] ラジカル重合性基は、 エチレン性不飽和結合を有する基を含むこと が好ま しい。 エチレン性不飽和結合を有する基としては、 (メタ) アクリロイル基 (好ましくは、 (メタ) アクリロイルオキシ基、 (メタ) アクリロイルアミ ノ基) 、 ビニル基、 ビニルオキシ基、 アリル基、 メチルアリル基、 プロぺ二 ル基、 ブテニル基、 ビニルフエニル基、 シクロヘキセニル基が挙げられ、 ( メタ) アクリロイル基、 ビニル基が好ましく、 (メタ) アクリロイル基がよ り好ましく、 (メタ) アクリロイルオキシ基がさらに好ましい。 ここで定義 するエチレン性不飽和結合を有する基を巳 Iと称する。

[0176] また、 極性基は、 アシルオキシ基、 カルバモイルオキシ基、 スルホニルオ キシ基、 アシル基、 アルコキシカルボニル基、 アシルアミノ基、 カルバモイ ル基、 アルコキシカルボニルアミノ基、 スルホンアミ ド基、 リン酸基、 カル ボキシル基および水酸基の少なくとも 1種であることが好ましく、 アルコー ル性水酸基、 フエノール性水酸基およびカルボキシル基の 少なくとも 1種で あることがより好ましく、 アルコール性水酸基またはカルボキシル基で ある ことがさらに好ましい。 ここで定義する極性基を極性基 〇と称する。 極性 基は、 非イオン性の基であることが好ましい。

[0177] 下層膜形成用組成物中の樹脂は、 さらに、 環状エーテル基を含んでいても よい。 環状エーテル基としては、 エポキシ基、 オキセタニル基が例示され、 エポキシ基が好ましい。 ここで定義する環状エーテル基を環状エーテ ル基〇 V 1と称する。

[0178] 上記樹脂は、 (メタ) アクリル樹脂、 ビニル樹脂、 ノボラック樹脂、 フエ ノール樹脂、 メラミン樹脂、 尿素樹脂、 エポキシ樹脂、 ポリイミ ド樹脂が例 \¥0 2020/175301 49 卩(:171? 2020 /006667

示され、 (メタ) アクリル樹脂、 ビニル樹脂およびノボラック樹脂の少なく とも 1種であることが好ましい。

[0179] 上記樹脂の重量平均分子量は、 4 0 0 0以上であることが好ましく、 6 0

0 0以上であることがより好ましく、 8 0 0 0以上であることがさらに好ま しい。 上限としては、 1 0 0 0 0 0 0以下であることが好ましく、 5 0 0 0 0 0以下であってもよい。

[0180] 上記樹脂は下記の式 (1) 〜 (3) の少なくとも 1つの構成単位を有する ことが好ましい。

[0181 ] [化 21 ]

[0182] 式中、 および は、 それぞれ独立に、 水素原子またはメチル基である 。 [¾ 2 1 および 3 はそれぞれ独立に置換基である。 1- 1 、 1_ 2 および 1_ 3 は、 そ れぞれ独立に、 単結合または連結基である。 。

3は〇〜 3の整数である。 〇 1 はエチレン性不飽和結合を有する基また は環状 エーテル基である。 〇 2 はエチレン性不飽和結合を有する基、 環状エーテル基 または極性基である。

[0183] および メチル基が好ましい。

[0184] および 3 はそれぞれ独立に上記置換基丁が好まし い。

[0185] が複数あるとき、 互いに連結して環状構造を形成してもよい。 本明細 書において連結とは結合して連続する態様の ほか、 一部の原子を失って縮合 (縮環) する態様も含む意味である。 また特に断らない限り、 連結する環状 構造中に、 酸素原子、 硫黄原子、 窒素原子 (アミノ基) を含んでいてもよい \¥0 2020/175301 50 卩(:171? 2020 /006667

。 形成される環状構造としては、 脂肪族炭化水素環 (以下に例示するものを 環〇干と称する) (例えば、 シクロプロピル基、 シクロブチル基、 シクロぺ ンチル基、 シクロヘキシル基、 シクロプロべニル基、 シクロブテニル基、 シ クロペンテニル基、 シクロヘキセニル基等) 、 芳香族炭化水素環 (以下に例 示するものを環〇 「と称する) (ベンゼン環、 ナフタレン環、 アントラセン 環、 フヱナントレン環等) 、 含窒素複素環 (以下に例示するものを環<3 nと 称する) (例えば、 ピロール環、 イミダゾール環、 ピラゾール環、 ピリジン 環、 ピロリン環、 ピロリジン環、 イミダゾリジン環、 ピラゾリジン環、 ピぺ リジン環、 ピぺラジン環、 モルホリン環等) 、 含酸素複素環 (以下に例示す るものを環〇〇と称する) (フラン環、 ピラン環、 オキシラン環、 オキセタ ン環、 テトラヒドロフラン環、 テトラヒドロピラン環、 ジオキサン環等) 、 含硫黄複素環 (以下に例示するものを環〇 3と称する) (チオフェン環、 チ イラン環、 チェタン環、 テトラヒドロチオフェン環、 テトラヒドロチオピラ ン環等) などが挙げられる。

[0186] が複数あるとき、 互いに連結して環状構造を形成してもよい。 形成され る環状構造としては、 〇干、 環〇 「、 環C n、 環〇〇、 環 などが挙げら れる。

[0187] し 1 、 1_ 2 、 1_ 3 はそれぞれ独立に単結合または後述する 連結基 1_であること が好ましい。 中でも、 単結合、 または連結基!-で規定されるアルキレン基 しくは (オリゴ) アルキレンオキシ基が好ましく、 アルキレン基がより好ま しい。 連結基!-は、 極性基 〇を置換基として有することが好ましい。 また 、 アルキレン基が水酸基を置換基として有する 態様も好ましい。

[0188] 门 2は 0または 1であることが好ましく、 0がより好ましい。 门 3は0ま たは 1であることが好ましく、 0がより好ましい。

[0189] 〇 1 はェチレン性不飽和結合を有する基巳 Iが好ましい。

[0190] 〇 2 は、 極性基が好ましく、 アルコール性水酸基を有するアルキル基が好 ま しい。

[0191 ] 上記の樹脂は、 さらに、 下記構成単位 (1 1) 、 (2 1) および (3 1) \¥02020/175301 51 卩(:17 2020 /006667

の少なくとも 1つの構成単位を含んでいてもよい。 特に、 本発明に含まれる 樹脂は、 構成単位 (1 1) が構成単位 (1) と組み合わせられることが好ま しく、 構成単位 (2 1) が構成単位 (2) と組み合わせられることが好まし く、 構成単位 (3 1) が構成単位 (3) と組み合わせられることが好ましい

[0192] [化 22]

(11) (21) (31)

[0193] 式中、 [¾ および [¾ 22 は、 それぞれ独立に、 水素原子またはメチル基であ る。 は置換基である。 门 2 1は〇〜 5の整数であ る。 [¾ 31 は置換基であり、 门 3 1は〇〜 3の整数である。

[0194] [¾ 1 1 および[¾ 22 は、 メチル基が好ましい。

とが好ましく、 上述の極性基 〇であるか、 上述の極性基 〇で置換された 置換基丁であることがより好ましい。

場合、 上述の環状エーテル基 0 V 1:を含む基であることが好ましく、 上述の 環状エーテル基 0 V Iで置換された置換基丁であることがより好 しい。

[0196] [¾ 27 は置換基であり、 [¾ 27 の少なくとも 1つは、 極性基であることが好ま しい。 上記置換基は、 置換基丁が好ましい。 n 2 1は 0または 1が好ましく 、 0がより好ましい。 27 が複数あるとき、 互いに連結して環状構造を形成 していてもよい。 形成される環状構造としては、 環〇干、 環<3 「、 環C n、 環〇〇、 環〇 3の例が挙げられる。

[0197] [¾ 31 は置換基丁が好ましい。 n 3 1は〇〜 3の整数であり、 0または 1が \¥0 2020/175301 52 卩(:171? 2020 /006667

好ましく、 0がより好ましい。 [¾ 3 1 が複数あるとき、 互いに連結して環状構 造を形成してもよい。 形成される環状構造としては、 環〇†、 環(3 1% 環〇 n、 環(3〇、 環 0 3の例が挙げられる。

[0198] 連結基!-としては、 アルキレン基 (炭素数 1〜 2 4が好ましく、 1〜 1 2 がより好ましく、 1〜 6がさらに好ましい) 、 アルケニレン基 (炭素数 2〜 1 2が好ましく、 2〜 6がより好ましく、 2〜 3がさらに好ましい) 、 (才 リゴ) アルキレンオキシ基 ( 1つの構成単位中のアルキレン基の炭素数は 1 〜 1 2が好ましく、 1〜 6がより好ましく、 1〜 3がさらに好ましい;繰り 返し数は 1〜 5 0が好ましく、 1〜 4 0がより好ましく、 1〜 3 0がさらに 好ましい) 、 アリーレン基 (炭素数 6〜 2 2が好ましく、 6〜 1 8がより好 ましく、 6〜 1 0がさらに好ましい) 、 酸素原子、 硫黄原子、 スルホニル基 、 カルボニル基、 チオカルボニル基、 一 —、 およびそれらの組み合わせ にかかる連結基が挙げられる。 アルキレン基、 アルケニレン基、 アルキレン オキシ基は上記置換基丁を有していてもよい 。 例えば、 アルキレン基が水酸 基を有していてもよい。

[0199] 連結基!-の連結鎖長は、 1〜 2 4が好ましく、 1〜 1 2がより好ましく、

1〜 6がさらに好ましい。 連結鎖長は連結に関与する原子団のうち最短 の道 程に位置する原子数を意味する。 例えば、 — (0 = 0) _〇一である と 3となる。

[0200] なお、 連結基!-で規定されるアルキレン基、 アルケニレン基、 (オリゴ)ア ルキレンオキシ基は、 鎖状でも環状でもよく、 直鎖でも分岐でもよい。

[0201 ] 連結基!-を構成する原子としては、 炭素原子と水素原子、 必要によりへテ 口原子 (酸素原子、 窒素原子、 硫黄原子から選ばれる少なくとも 1種等) を 含むものであることが好ましい。 連結基中の炭素原子の数は 1〜 2 4個が好 ましく、 1〜 1 2個がより好ましく、 1〜 6個がさらに好ましい。 水素原子 は炭素原子等の数に応じて定められればよい 。 ヘテロ原子の数は、 酸素原子 、 窒素原子、 硫黄原子、 それぞれ独立に、 〇〜 1 2個が好ましく、 〇〜 6個 がより好ましく、 〇〜 3個がさらに好ましい。 \¥0 2020/175301 53 卩(:171? 2020 /006667

[0202] 上記樹脂の合成は常法によればよい。 例えば、 式 (1) の構成単位を有す る樹脂は、 オレフィンの付加重合に係る公知の方法によ り適宜合成すること ができる。 式 (2) の構成単位を有する樹脂は、 スチレンの付加重合に係る 公知の方法により適宜合成することができる 。 式 (3) の構成単位を有する 樹脂は、 フエノール樹脂の合成に係る公知の方法によ り適宜合成することが できる。

[0203] 上記の樹脂は 1種を用いても複数のものを用いてもよい。

[0204] 硬化性成分としての樹脂は、 上述の他、 国際公開第 2 0 1 6 / 1 5 2 6 0 〇号の段落〇〇 1 6〜〇 0 7 9の記載、 国際公開第 2 0 1 6 / 1 4 8 0 9 5 号の段落〇 0 2 5〜〇 0 7 8の記載、 国際公開第 2 0 1 6 / 0 3 1 8 7 9号 の段落〇〇 1 5〜〇 0 7 7の記載、 国際公開第 2 0 1 6 / 0 2 7 8 4 3号の 0 0 1 5〜 0 0 5 7に記載のものを用いることができ、 これらの内容は本明 細書に組み込まれる。

[0205] <架橋剤>

下層膜形成用組成物中の架橋剤は、 架橋反応により硬化を進行させるもの であれば、 特に限定はない。 本発明では、 架橋剤は、 樹脂が有する極性基と の反応によって、 架橋構造を形成するものが好ましい。 このような架橋剤を 用いることにより、 樹脂がより強固に結合し、 より強固な膜が得られる。

[0206] 架橋剤としては、 例えば、 エポキシ化合物 (エポキシ基を有する化合物)

、 オキセタニル化合物 (オキセタニル基を有する化合物) 、 アルコキシメチ ル化合物 (アルコキシメチル基を有する化合物) 、 メチロール化合物 (メチ 口ール基を有する化合物) 、 ブロックイソシアネート化合物 (ブロックイソ シアネート基を有する化合物) などが挙げられ、 アルコキシメチル化合物 ( アルコキシメチル基を有する化合物) が低温で強固な結合形成が可能である ため好ましい。

[0207] <他の成分>

本発明の下層膜形成用組成物は、 上記成分に加え、 他の成分を含んでいて もよい。 \¥0 2020/175301 54 卩(:171? 2020 /006667

[0208] 具体的には、 溶剤、 熱酸発生剤、 アルキレングリコール化合物、 重合開始 剤、 重合禁止剤、 酸化防止剤、 レべリング剤、 増粘剤、 界面活性剤等を 1種 または 2種以上含んでいてもよい。 上記成分について、 特開 2 0 1 3— 0 3 6 0 2 7号公報、 特開 2 0 1 4 _ 0 9 0 1 3 3号公報、 特開 2 0 1 3 _ 1 8 9 5 3 7号公報に記載の各成分を用いることができ 。 含有量等についても 、 上記公報の記載を参酌できる。

[0209] «溶剤》

本発明では、 下層膜形成用組成物は、 特に、 溶剤 (以下、 「下層膜用溶剤 」 ともいう。 ) を含むことが好ましい。 溶剤は例えば、 2 3 ° 〇で液体であっ て沸点が 2 5 0 ° 〇以下の化合物が好ましい。 下層膜形成用組成物は、 下層膜 用溶剤を 9 9 . 0質量%以上含むことが好ましく、 9 9 . 2質量%以上含む ことがより好ましく、 9 9 . 4質量%以上であってもよい。 すなわち、 下層 膜形成用組成物は、 全固形分濃度が 1質量%以下であることが好ましく、 0 . 8質量%以下であることがより好ましく、 〇. 6質量%以下であることが さらに好ましい。 また、 下限値は、 0質量%超であることが好ましく、 〇.

0 0 1質量%以上であることがより好ましく、 〇 . 〇 1質量%以上であるこ とがさらに好ましく、 〇. 1質量%以上であることが一層好ましい。 溶剤の 割合を上記の範囲とすることで、 膜形成時の膜厚を薄く保ち、 エッチング加 エ時のパターン形成性が向上する傾向にある 。

[0210] 溶剤は、 下層膜形成用組成物に、 1種のみ含まれていてもよいし、 2種以 上含まれていてもよい。 2種以上含む場合、 それらの合計量が上記範囲とな ることが好ましい。

[021 1 ] 下層膜用溶剤の沸点は、 2 3 0 °〇以下であることが好ましく、 2 0 0 °〇以 下であることがより好ましく、 1 8 0 ° 〇以下であることがさらに好ましく、

1 6 0 °◦以下であることが一層好ましく、 1 3 0 °◦以下であることがより一 層好ましい。 下限値は 2 3 ° 〇であることが実際的であるが、 6 0 ° 〇以上であ ることがより実際的である。 沸点を上記の範囲とすることにより、 下層膜か ら溶剤を容易に除去でき好ましい。 \¥0 2020/175301 55 卩(:171? 2020 /006667

[0212] 下層膜用溶剤は、 有機溶剤が好ましい。 溶剤は、 好ましくはエステル基、 カルボニル基、 水酸基およびエーテル基のいずれか 1 つ以上を有する溶剤で ある。 なかでも、 非プロトン性極性溶剤を用いることが好まし い。

[0213] 下層膜用溶剤として中でも好ましい溶剤とし ては、 アルコキシアルコール 、 プロピレングリコールモノアルキルエーテル カルボキシレート、 プロピレ ングリコールモノアルキルエーテル、 乳酸エステル、 酢酸エステル、 アルコ キシプロピオン酸エステル、 鎖状ケトン、 環状ケトン、 ラクトン、 およびア ルキレンカーボネートが挙げられ、 プロピレングリコールモノアルキルエー テルおよびラクトンが特に好ましい。

[0214] «熱酸発生剤》

熱酸発生剤は、 加熱によって酸が発生し、 酸の作用によって架橋を進行さ せる化合物である。 上記架橋剤と併用することにより、 より強度の高い下層 膜を得ることができる。

熱酸発生剤としては、 通常はカチオン成分とアニオン成分とが対に なった有 機オニウム塩化合物が用いられる。 上記カチオン成分としては、 例えば、 有 機スルホニウム、 有機オキソニウム、 有機アンモニウム、 有機ホスホニウム や有機ヨードニウムを挙げることができる。 また、 上記アニオン成分として は、 例えば、 巳 4 -、 巳 (〇 6 5 4 -、 3匕 6 -、 八 3 6 -、 6 _、 〇 3 3〇 3 -、 〇 4 9 3〇 3 -や (〇 3 3〇 2 3 〇-を挙げることができる。

[0215] 具体的には、 特開 2 0 1 7 - 2 2 4 6 6 0号公報の段落 0 2 4 3〜 0 2 5

6および特開 2 0 1 7— 1 5 5 0 9 1号公報の段落 0 0 1 6の記載を参酌で き、 これらの内容は本明細書に組み込まれる。

[0216] 熱酸発生剤の含有量は、 架橋剤 1 0 0質量部に対し、 〇. 0 1〜 1 0質量 部が好ましく、 〇. 1〜 5質量部がより好ましい。 熱酸発生剤は 1種のみ用 いてもよく、 2種以上用いてもよい。 2種以上用いる場合、 合計量が上記範 囲となることが好ましい。

[0217] «重合開始剤》

下層膜形成用組成物は、 重合開始剤を含んでいてもよく、 熱重合開始剤お \¥0 2020/175301 56 卩(:171? 2020 /006667

よび光重合開始剤の少なくとも 1種を含むことが好ましい。 重合開始剤を含 むことにより、 下層膜形成用組成物に含まれる重合性基の反 応が促進し、 密 着性が向上する傾向にある。 硬化性組成物との架橋反応性を向上させる観 点 から光重合開始剤が好ましい。 光重合開始剤としては、 ラジカル重合開始剤 、 カチオン重合開始剤が好ましく、 ラジカル重合開始剤がより好ましい。 ま た、 本発明において、 光重合開始剤は複数種を併用してもよい。

[0218] 光ラジカル重合開始剤としては、 公知の化合物を任意に使用できる。 例え ば、 ハロゲン化炭化水素誘導体 (例えば、 トリアジン骨格を有する化合物、 オキサジアゾール骨格を有する化合物、 トリハロメチル基を有する化合物な ど) 、 アシルホスフィンオキサイ ド等のアシルホスフィン化合物、 ヘキサア リールビイミダゾール、 オキシム誘導体等のオキシム化合物、 有機過酸化物 、 チオ化合物、 ケトン化合物、 芳香族オニウム塩、 ケトオキシムエーテル、 アミノアセトフエノン化合物、 ヒドロキシアセトフエノン、 アゾ系化合物、 アジド化合物、 メタロセン化合物、 有機ホウ素化合物、 鉄アレーン錯体など が挙げられる。 これらの詳細については、 特開 2 0 1 6 - 0 2 7 3 5 7号公 報の段落〇 1 6 5〜 0 1 8 2の記載を参酌でき、 この内容は本明細書に組み 込まれる。

[0219] アシルホスフィン化合物としては、 2 , 4 , 6 -トリメチルべンゾイル_ ジフエニルーホスフィンオキサイ ドなどが挙げられる。 また、 市販品である I [¾〇八〇1^巳一8 1 9ゃ丨 [^八〇 巳】 1 7 3、 I [^八〇 巳 -丁 〇 (商品名 :いずれも巳八3 製) を用いることができる。

[0220] 上記下層膜形成用組成物に用いられる光重合 開始剤の含有量は、 配合する 場合、 全固形分中、 例えば、 〇. 0 0 0 1〜 5質量%であり、 好ましくは 0 . 0 0 0 5〜 3質量%であり、 さらに好ましくは〇. 0 1〜 1質量%である 。 2種以上の光重合開始剤を用いる場合は、 その合計量が上記範囲となる。

[0221 ] [液膜形成用組成物]

また、 本発明において、 2 3 ° 〇、 1気圧で液体である重合性化合物を含む 液膜形成用組成物を用いて、 下層膜の上に液膜を形成することも好ましい 。 \¥02020/175301 57 卩(:171? 2020 /006667

本発明において、 液膜は、 硬化性組成物と同様の手法により、 液膜形成用組 成物を基板上に適用し、 その後、 組成物を乾燥させることにより得られる。 このような液膜を形成することにより、 基板と硬化性組成物との密着性がさ らに向上し、 硬化性組成物の基板上での濡れ性も向上する という効果がある 。 以下、 液膜形成用組成物について説明する。

[0222] 液膜形成用組成物の粘度は、 1 000 3 3以下であることが好まし く、 800 以下であることがより好ましく、 50001 3 - 3以 下であることがさらに好ましく、 1 00〇1 3 3以下であることが一層好 ましい。 上記粘度の下限値としては、 特に限定されるものでは無いが、 例え ば、 3以上とすることができる。 粘度は、 下記の方法に従って測 定される。

[0223] 粘度は、 東機産業 (株) 製の巳型回転粘度計 巳 851_、 標準コーン · 口 —夕 (1 ° 34’ [¾ 24) を用い、 サンプルカップを 23°〇に温度調節し て測定する。 単位は、 3で示す。 測定に関するその他の詳細は」 丨 378803 : 201 1 に準拠する。 1水準につき 2つの試料を作製し、 そ れぞれ 3回測定する。 合計 6回の算術平均値を評価値として採用する。

[0224] <重合性化合物八>

液膜形成用組成物は、 23 ° 0、 1気圧で液体である重合性化合物 (重合性 化合物 ) を含有する。

[0225] 重合性化合物八の 23°〇における粘度は、 1〜 1 00000 3で あることが好ましい。 下限は、 5 ^ 9 a 3以上であることが好ましく、 1 1 01 3 3以上であることがより好ましい。 上限は、 1 00001 3 3 以下であることが好ましく、 600 以下であることがより好まし い。

[0226] 重合性化合物 は、 _分子中に重合性基を 1つのみ有する単官能の重合性 化合物であってもよく、 一分子中に重合性基を 2つ以上有する多官能の重合 性化合物であってもよい。 単官能の重合性化合物と多官能の重合性化合 物と を併用してもよい。 なかでも、 パターン倒れ抑制という理由から液膜形成用 \¥0 2020/175301 58 卩(:171? 2020 /006667

組成物に含まれる重合性化合物 は多官能の重合性化合物を含むことが好ま しく、 一分子中に重合性基を 2〜 5つ含む重合性化合物を含むことがより好 ましく、 一分子中に重合性基を 2〜 4つ含む重合性化合物を含むことがさら に好ましく、 _分子中に重合性基を 2つ含む重合性化合物を含むことが特に 好ましい。

[0227] また、 重合性化合物 は、 芳香族環 (炭素数 6〜 2 2が好ましく、 6〜 1

8がより好ましく、 6〜 1 0がさらに好ましい) および脂環 (炭素数 3〜 2 4が好ましく、 3〜 1 8がより好ましく、 3〜 6がさらに好ましい) の少な くとも一方を含むことが好ましく、 芳香族環を含むことがさらに好ましい。 芳香族環はベンゼン環が好ましい。 また、 重合性化合物 の分子量は 1 0 0 〜 9 0 0が好ましい。

[0228] 重合性化合物 が有する重合性基は、 ビニル基、 アリル基、 (メタ) アク リロイル基などのエチレン性不飽和結合を有 する基が挙げられ、 (メタ) ア クリロイル基であることが好ましい。

[0229] 重合性化合物八は、 下記式 ( I _ 1) で表される化合物であることも好ま しい。

[0230] [化 23]

[0231 ] !_ 2 。は、 1 + 9 2価の連結基であり、 例えば、 1 + 9 2価の、 アルカン構 造の基 (炭素数 1〜 1 2が好ましく、 1〜 6がより好ましく、 1〜 3がさら に好ましい) 、 アルケン構造の基 (炭素数 2〜 1 2が好ましく、 2〜 6がよ り好ましく、 2〜 3がさらに好ましい) 、 アリール構造の基 (炭素数 6〜 2 2が好ましく、 6〜 1 8がより好ましく、 6〜 1 0がさらに好ましい) 、 へ テロアリール構造の基 (炭素数 1〜 2 2が好ましく、 1〜 1 8がより好まし く、 1〜 1 0がさらに好ましい、 ヘテロ原子としては、 窒素原子、 硫黄原子 \¥0 2020/175301 59 卩(:171? 2020 /006667

、 酸素原子が挙げられる、 5員環、 6員環、 7員環が好ましい) 、 またはこ れらを組み合わせた基を含む連結基が挙げら れる。 アリール基を 2つ組み合 わせた基としてはビフエニルやジフエニルア ルカン、 ビフエニレン、 インデ ンなどの構造を有する基が挙げられる。 ヘテロアリール構造の基とアリール 構造の基を組合せたものとしては、 インドール、 ベンゾイミダゾール、 キノ キサリン、 カルバゾールなどの構造を有する基が挙げら れる。

[0232] 1_ 2 。は、 アリール構造の基およびへテロアリール構造 の基から選ばれる少 なくとも 1種を含む連結基であることが好ましく、 アリール構造の基を含む 連結基であることがより好ましい。

[0234] 1_ 2 1 および 1_ 2 2 はそれぞれ独立に単結合または上記連結 基 1_を表し、 単結 合またはアルキレン基であることが好ましい 。

[0235] 1_ 2 ◦と 1_ 2 1 または 1_ 2 2 は連結基 1_を介してまたは介さずに結合して環を形 成していてもよい。 1_ 2 〇、 1_ 2 1 および 1_ 2 2 は上記置換基丁を有していてもよ い。 置換基丁は複数が結合して環を形成してもよ い。 置換基丁が複数あると きは互いに同じでも異なっていてもよい。

[0236] 9 2は〇〜 5の整数であり、 〇〜 3の整数が好ましく、 〇〜 2の整数がよ り好ましく、 0または 1がさらに好ましく、 1が特に好ましい。

[0237] 重合性化合物 としては、 特開 2 0 1 4— 0 9 0 1 3 3号公報の段落 0 0

1 7〜〇 0 2 4および実施例に記載の化合物、 特開 2 0 1 5 - 0 0 9 1 7 1 号公報の段落 0 0 2 4〜〇 0 8 9に記載の化合物、 特開 2 0 1 5 - 0 7 0 1 4 5号公報の段落 0 0 2 3〜 0 0 3 7に記載の化合物、 国際公開第 2 0 1 6 / 1 5 2 5 9 7号の段落 0 0 1 2〜 0 0 3 9に記載の化合物を用いることも できる。

[0238] 液膜形成用組成物中における重合性化合物 の含有量は、 〇. 0 1質量% 以上であることが好ましく、 0 . 0 5質量%以上であることがより好ましく 、 〇. 1質量%以上であることがさらに好ましい。 上限としては、 1 〇質量 %以下であることが好ましく、 5質量%以下であることがより好ましく、 1 \¥0 2020/175301 60 卩(:171? 2020 /006667

質量%以下であることがさらに好ましい。

[0239] 液膜形成用組成物の不揮発性成分 (組成物中の溶剤以外の成分をいう、 以 下同じ) 中における重合性化合物八の含有量は、 5 0質量%以上であること が好ましく、 7 5質量%以上であることがより好ましく、 9 0質量%以上で あることがさらに好ましい。 上限としては、 1 0 0質量%であってもよい。 重合性化合物八は、 1種のみ用いてもよいし、 2種以上用いてもよい。 2種 以上用いる場合、 それらの合計量が上記範囲となることが好ま しい。

[0240] また、 液膜形成用組成物の不揮発性成分は実質的に 重合性化合物 のみか らなることも好ましい。 液膜形成用組成物の不揮発性成分は実質的に 重合性 化合物 のみからなる場合とは、 液膜形成用組成物の不揮発性成分中におけ る重合性化合物 の含有量が 9 9 . 9質量%以上であることを意味し、 9 9 . 9 9質量%以上であることがより好ましく、 重合性化合物 のみからなる ことがさらに好ましい。

[0241 ] <溶剤>

液膜形成用組成物は溶剤 (以下、 「液膜用溶剤」 ということがある) を含 むことが好ましい。 液膜用溶剤としては、 上述した下層膜用溶剤の項で説明 したものが挙げられ、 これらを用いることができる。 液膜形成用組成物は、 液膜用溶剤を 9 0質量%以上含むことが好ましく、 9 9質量%以上含むこと がより好ましく、 9 9 . 9 9質量%以上であってもよい。

[0242] 液膜用溶剤の沸点は、 2 3 0 °〇以下であることが好ましく、 2 0 0 °〇以下 であることがより好ましく、 1 8 0 ° 〇以下であることがさらに好ましく、 1 6 0 °◦以下であることが一層好ましく、 1 3 0 °◦以下であることがより一層 好ましい。 下限値は 2 3 ° 〇であることが実際的であるが、 6 0 ° 〇以上である ことがより実際的である。 沸点を上記の範囲とすることにより、 液膜から溶 剤を容易に除去でき好ましい。

[0243] <ラジカル重合開始剤>

液膜形成用組成物はラジカル重合開始剤を含 んでいてもよい。 ラジカル重 合開始剤としては、 熱ラジカル重合開始剤および光ラジカル重合 開始剤が挙 げられ、 光ラジカル重合開始剤であることが好ましい 。 光ラジカル重合開始 剤としては、 公知の化合物を任意に使用できる。 例えば、 ハロゲン化炭化水 素誘導体 (例えば、 トリアジン骨格を有する化合物、 オキサジアゾール骨格 を有する化合物、 トリハロメチル基を有する化合物など) 、 アシルホスフイ ン化合物、 へキサアリールビイミダゾール化合物、 オキシム化合物、 有機過 酸化物、 チオ化合物、 ケトン化合物、 芳香族オニウム塩、 アセトフエノン化 合物、 アゾ化合物、 アジド化合物、 メタロセン化合物、 有機ホウ素化合物、 鉄アレーン錯体などが挙げられる。 これらの詳細については、 特開 201 6 -027357号公報の段落 01 65〜 01 82の記載を参酌でき、 この内 容は本明細書に組み込まれる。 この中でもアセトフエノン化合物、 アシルホ スフイン化合物、 オキシム化合物が好ましい。 市販品としては、 丨 RGAC U R E—〇 XE 01、 丨 RGACU R E—〇 XE 02、 I RGACU R E— 1 27、 丨 RGACU R E-81 9、 丨 R G A C U R E - 379、 I RGA CU R E-369、 丨 R G AC U R E - 754、 I RGACU R E- 1 80 0、 I RGACU R E-65 1、 I R G A C U R E - 907、 I RGACU R E-T P〇、 I RGACU R E- 1 1 73等 (以上、 BAS F社製) 、 〇 m n i r a d 1 84、 〇 m n i r a d T P〇 H Om n i r a d 8 1 9、 〇 m n i r a d 1 1 73 (以上、 I GM R e s i n s B. V. 製) が挙げられる。

[0244] ラジカル重合開始剤は、 含有する場合、 液膜形成用組成物の不揮発性成分 の 0. 1〜 1 0質量%であることが好ましく、 1〜 8質量%であることがよ り好ましく、 2〜 5質量%であることがさらに好ましい。 2種以上のラジカ ル重合開始剤を用いる場合は、 それらの合計量が上記範囲となることが好ま しい。

[0245] <その他の成分>

液膜形成用組成物は、 上記の他、 重合禁止剤、 酸化防止剤、 レべリング剤

、 増粘剤、 界面活性剤等を 1種または 2種以上含んでいてもよい。

[0246] [キッ ト] \¥0 2020/175301 62 卩(:171? 2020 /006667

本発明のキッ トは、 インプリント用のバターン (硬化膜) を形成するため の上記硬化性組成物と、 インプリント用の下層膜を形成するための下 層膜形 成用組成物とを含む。 本発明のキッ トを使用することにより、 離型性に優れ るインプリントを実施することが可能となる 。 下層膜形成用組成物は、 特に 、 ラジカル重合性基を有する上記樹脂と、 有機溶剤を含むことが好ましい。 さらに、 本発明のキッ トは、 2 3 ° 〇、 1気圧で液体である重合性化合物を含 む液膜形成用組成物を含むことが好ましい。

実施例

[0247] 以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的 に説明する。 以下の実施例に 示す材料、 使用量、 割合、 処理内容、 処理手順等は、 本発明の趣旨を逸脱し ない限り、 適宜、 変更することができる。 従って、 本発明の範囲は以下に示 す具体例に限定されるものではない。 本実施例において、 特に述べない限り 、 各種処理は 2 3 °〇の環境の下で行った。

[0248] <硬化性組成物の調製>

表 1〜 3に示した配合比 (質量部) となるように各材料を配合し、 混合し た。 混合後、 孔径〇. 0 2 の ソ 丨 〇 !·!フィルタと孔径 0 . 0 0 3 〇! の超高分子量ポリエチレン (リ 巳) フィルタにて二段ろ過を実施し、 硬化 性組成物 V _ 1〜 V _ 2 6 (実施例) および (比較例) を 調製した。 ここで、 比較例 化合物〇を含まな い組成物例であり、 特に比較例 _ 2および には、 化合物<3の比較対 象として添加剤 1 ~ 1 _ 1および 1 ~ 1 _ 2をそれぞれ添加した。 各材料の具体的な 仕様は、 下記のとおりである。

[0249] \¥0 2020/175301 63 卩(:17 2020 /006667

[表 1 ]

[0250] \¥0 2020/175301 64 卩(:17 2020 /006667

[表 2]

[0251 ] \¥02020/175301 65 卩(:171? 2020 /006667

[表 3]

[0252] «化合物〇>

8である。

«化合物 <3に対する比較用の化合物》

!! _ 1 , N-2 :下記構造を有する化合物。 \¥02020/175301 66 卩(:17 2020 /006667

[0253] [化 24]

11-1 11-2

[0254] «重合性化合物》

一 1 :ネオペンチルグリコールジアクリレート (共栄社化学社製) 。

_2 :ベンジルアクリレート (大阪有機化学工業) 。

_3 :下記構造を有する化合物。

[0255] [化 25]

9-4 : (2—メチルー 2—エチルー 1 , 3—ジオキソランー 4—イル) メ チルアクリレート (大阪有機化学工業社製) 。

一5 :ヘキサンジオールジアクリレート (大阪有機化学工業社製) 。

_ 6 : フエニルエチレングリコールジアクリレート 。

9-1 : 2—フエニルプロパン _ 1 , 3—ジイルジアクリレート。

_8 : 1 —アクリロイルオキシー 3—ヒドロキシアダマンタン (東京化成 工業社製) 。

[0256] «ラジカル重合開始剤》 巳. V. 社製) \¥02020/175301 67 卩(:171? 2020 /006667

巳. V. 社製)

? 丨 一4 : ー601 (富士フイルム和光純薬社製) 。

[0257] «離型剤》

巳 1_八111\1〇 3 [¾-705 (青木油脂工業社製) 。

ペンタデカエチレングリコールモノ 1 1 ~ 1, 1 1 ~ 1, 21 ~ 1, 21 ~ 1_パ

—フルオロオクチルエーテル (口 丨 〇社製) 。

!_-3 :オルガチックス 3 I 0-330 (マツモトファインケミカル社製

[0258] «添加剤》

八 0- 1 : 4, 4’ ービス (ジメチルアミノ) ベンゾフエノン (東京化成エ 業社製) 。

八0-2 : ブチルヒドロキシトルエン (巳1 ~ 1丁) (東京化成工業社製) 。 八 0-3 : 4 -ヒドロキシー2, 2, 6, 6 -テトラメチルピぺリジンー 1 —オキシル フリーラジカル (4—ヒドロキシー丁巳1\/1?〇、 東京化成工業社 製) 。

[0259] <下層膜形成用組成物の調製>

表 4に示した配合比となるように各材料を配合 、 混合した。 混合後、 孔 径〇. 02 の ソ 丨 〇 !·!フィルタと孔径〇. 003 〇!の超高分子量ポ リエチレン (II 巳) フィルタにて二段ろ過を実施し、 下層膜形成用組成物 リー 1 ~11-4を調製した。 各材料の具体的な仕様は、 下記のとおりである

[0260] \¥02020/175301 68 卩(:171? 2020 /006667

[表 4]

[0261] 911- ^ :下記 2つの繰り返し単位を含む化合物 (丨 3〇 「 3 501、 3

I 0 「〇リ 、 1 门〇. ) 0

[化 26]

II _ 2 :下記構造の化合物 リゴ 巳八-7440、 新中村化学工業 社製) 。 式中、 IV!㊀はメチル基を表す。

\¥0 2020/175301 69 2020 /006667

[化 27]

II _ 3 :次の方法で合成した下記構造の化合物。

- II _ 3の合成方法:撹拌棒、 温度計、 滴下ライン、 窒素/空気混合ガス 導入管を取り付けた 4つロフラスコに酢酸エチル 8 0 9を加え、 4 0 °〇まで 昇温した。 昇温後、 2— (2—ビニロキシエトキシ) エチルアクリ レート ( \Z E E A) 1 2 8 9、 酢酸エチル 1 3 9とリンタングステン酸 1 3 9 の混 合溶解物をそれぞれ 2時間かけて滴下して、 重合反応を進行させた。 重合終 了後はトリエチルアミンを加えて反応を終了 した。 次いで、 エバポレーター で濃縮することで、 下記構造の重合体 リ_ 3を得た。 得られた重合体 II _ 3の数平均分子量 (IV! n) は 9 9 0 0、 分子量分布 は 1 .

9 9であった。

[化 28]

\¥02020/175301 70 卩(:171? 2020 /006667

91\-4 :下記構造の化合物。 各繰り返し単位の割合はモル比で 40/30 /30である。

[化 29]

〇1\/1巳八 : プロピレングリコールモノメチルエーテルア セテート。

[0262] <液膜形成用組成物の調製>

表 5に示した配合比となるように各材料を配合 、 混合した。 混合後、 孔 径〇. 02 の ソ 丨 〇 !·!フィルタと孔径〇. 003 〇!の超高分子量ポ リエチレン (II 巳) フィルタにて二段ろ過を実施し、 液膜形成用組成物 1_ — 1 を調製した。

[0263] [表 5]

[0264] <離型性の評価>

モールドとして、 線幅 20 n〇1、 : 1 ライン/スぺース パターンを有する石英モールドを使用した。 シリコンウェハ上に上記下層膜 形成用組成物をスビンコートし、 220 ° 〇のホッ トプレートを用いて 1分間 加熱し、 厚さ 5 n mの下層膜を形成した。 そのウェハ上 (下層膜上) に、 11」 1 1 1_1\/1 X社製インクジェッ トプリンター

283 1 を用いて、 上記硬化性組成物をインクジェッ ト法により適用後、 へ リウム雰囲気下で、 硬化性組成物を上記シリコンウェハと上記モ ールドで挟 \¥0 2020/175301 71 卩(:171? 2020 /006667

んだ。 石英モールド側から高圧水銀ランプを用いて 、 1 の条 件で露光した後、 石英モールドを離型することでバターンを得 た。 なお、 実 施例 2 6においては、 上記硬化性組成物を適用する前に、 厚さ 5 n mの液膜 を形成した。 この液膜は、 上記液膜形成用組成物を下層膜表面にスピン コー 卜し、 1 0 0 °〇のホッ トプレートで 1分間加熱して組成物を乾燥させること により形成した。

[0265] 上記パターン形成において、 石英モールドを離型する際の離型に必要な力 (離型カ 、 単位: 1\!) を測定し、 その測定値に応じて下記のとおり離型性 を評価した。 離型力の測定は、 特開 2 0 1 1 - 2 0 6 9 7 7号公報の段落番 号 0 1 0 2〜 0 1 0 7に記載の方法に準じて行った。

八 : £ 1 5

巳 : 1 5 1\1< £ 1 8

〇 : 1 8 1\1< £ 2 0

[0266] <パターン倒れの評価>

モールドの剥離後、 走査型電子顕微鏡を用いてパターンを観察し 、 下記の 基準で評価を行った。 パターンの観察は、 倍率 2 0 0 0 0 0で、 パターン形 成領域の中央、 端、 および、 中央と端の中間地点などの計 1 5点において、 各々 1 四方の領域について実施した。

八 :バターンの倒れも、 パターンエッジの欠けも確認されなかった。

巳 :バターンの倒れは確認されなかったが、 パターンエッジの欠けが確認 された。

〇 :パターンの倒れが一部または全部で確認さ れた。

[0267] <評価結果>

各実施例および比較例の評価結果を表 6に示す。 この結果から、 化合物〇 を含有する本発明により、 パターン倒れを抑制できることがわかった。 さら に、 本発明は、 離型剤の使用を妨げない。 つまり、 本発明は、 化合物<3およ び離型剤の両方を含有することにより、 パターン倒れおよび離型性の両方を より向上させることができる点で、 有用である。 \¥0 2020/175301 72 卩(:171? 2020 /006667

[0268] [表 6]

[0269] また、 上記評価を行った各実施例に係るパターン付 きのシリコンウェハに ついて、 このパターンをエッチングマスクとしてそれ ぞれシリコンウェハを エッチングし、 そのシリコンウェハを用いて半導体素子を作 製した。 いずれ の半導体素子も、 性能に問題はなかった。 〇 2020/175301 73 ? 1/^2020/006667

符号の説明

[0270] 1 :ポリマーの主鎖

2 :化合物〇由来の環構造