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Patent Searching and Data


Title:
FORMALDEHYDE SCAVENGER AND WOOD MATERIAL USING SAME
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/157210
Kind Code:
A1
Abstract:
Disclosed is a formaldehyde scavenger and wood material using the same with which excellent formaldehyde scavenging performance can be obtained without discoloration of the wood material, and with no re‑release of the formaldehyde. The formaldehyde scavenger contains urea, a first ammonium phosphate, and a second ammonium phosphate. It is preferable that the urea, the first ammonium phosphate, and the second ammonium phosphate be included in a weight ratio of urea/first ammonium phosphate/second ammonium phosphate in the range of 5 to 45/0.5 to 15/1 to 20, and it is even more preferable that they be included in a weight ratio of urea/first ammonium phosphate/second ammonium phosphate in the range of 10 to 35/1 to 10/2 to 15. The wood material is coated with the aforementioned formaldehyde scavenger. It is preferable that the aforementioned formaldehyde scavenger be applied in the range of 1‑50 g/m2, by dry weight.

Inventors:
FUJII ICHIRO (JP)
MURATA YUJI (JP)
UEDA SEIJI (JP)
NEGISHI SHIGEO (JP)
TAGUCHI TOSHIHARU (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/002951
Publication Date:
December 30, 2009
Filing Date:
June 26, 2009
Export Citation:
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Assignee:
OSHIKA CORP (JP)
IDEMITSU TECHNOFINE CO LTD (JP)
FUJII ICHIRO (JP)
MURATA YUJI (JP)
UEDA SEIJI (JP)
NEGISHI SHIGEO (JP)
TAGUCHI TOSHIHARU (JP)
International Classes:
C09K3/00; B01J20/22; B27K5/00; B27N7/00
Domestic Patent References:
WO2007083578A12007-07-26
Foreign References:
JP2007313300A2007-12-06
JPH07285107A1995-10-31
Attorney, Agent or Firm:
SATO & ASSOCIATES (JP)
Patent business corporation creation international patent firm (JP)
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Claims:
 尿素と第1リン酸アンモニウムと第2リン酸アンモニウムとを含むことを特徴とするホルムアルデヒド捕捉剤。
 尿素と第1リン酸アンモニウムと第2リン酸アンモニウムとを、尿素/第1リン酸アンモニウム/第2リン酸アンモニウム=5~45/0.5~15/1~20の範囲の重量比で含むことを特徴とする請求項1記載のホルムアルデヒド捕捉剤。
 尿素と第1リン酸アンモニウムと第2リン酸アンモニウムとを、尿素/第1リン酸アンモニウム/第2リン酸アンモニウム=10~35/1~10/2~15の範囲の重量比で含むことを特徴とする請求項1記載のホルムアルデヒド捕捉剤。
 前記ホルムアルデヒド捕捉剤を水に溶解又は分散してなることを特徴とする請求項1記載のホルムアルデヒド捕捉剤。
 尿素と第1リン酸アンモニウムと第2リン酸アンモニウムとを含むホルムアルデヒド捕捉剤を塗布してなることを特徴とする木質材料。
 前記ホルムアルデヒド捕捉剤を、乾燥重量が1~50g/m 2 の範囲となるように塗布してなることを特徴とする請求項5記載の木質材料。
 前記ホルムアルデヒド捕捉剤は、尿素と第1リン酸アンモニウムと第2リン酸アンモニウムとを、尿素/第1リン酸アンモニウム/第2リン酸アンモニウム=5~45/0.5~15/1~20の範囲の重量比で含むことを特徴とする請求項5記載の木質材料。
 前記ホルムアルデヒド捕捉剤は、尿素と第1リン酸アンモニウムと第2リン酸アンモニウムとを、尿素/第1リン酸アンモニウム/第2リン酸アンモニウム=10~35/1~10/2~15の範囲の重量比で含むことを特徴とする請求項5記載の木質材料。
Description:
ホルムアルデヒド捕捉剤及びそ を用いる木質材料

 本発明は、家具、建材、保温材、緩衝材 断熱材、車両用内装材等から放散されるホ ムアルデヒドを捕捉するホルムアルデヒド 捉剤及びそれを用いる木質材料に関するも である。

 合板、パーティクルボード、繊維板等の 質材料の製造、あるいは前記木質材料を用 る家具、建材等の製造の際には、ホルムア デヒド系接着剤が用いられることがある。 の場合、前記木質建材、又は、家具、建材 からは、前記接着剤から遊離したホルムア デヒドが放散される。しかし、近年、家屋 気密性が高くなるに従って、前記ホルムア デヒドによりシックハウス症候群等の健康 害が起きている。

 また、車両用シート等の車両用内装材の 造の際にも前記ホルムアルデヒド系接着剤 用いられることがある。この場合には、車 が一般家屋に比較して狭い上、一般家屋よ も格段に気密性が高いために、前記ホルム ルデヒドによる被害がより深刻である。

 また、これら以外にも保温材、緩衝材、 熱材等は、グラスウール、ロックウール等 前記ホルムアルデヒド系接着剤を用いて固 することにより製造されており、一般住宅 初め、ビル、工場、倉庫等の内装材として 用されている。これらの材料からも前記ホ ムアルデヒドが放散されており、居室内部 僅かではあるが汚染されている。

 そこで、従来、前記ホルムアルデヒドを 捉、分解するホルムアルデヒド捕捉剤が知 れている。前記ホルムアルデヒド捕捉剤と て、尿素が一般に知られている。

 前記尿素は、ホルムアルデヒド捕捉剤と て安価であるものの、捕捉したホルムアル ヒドを、熱等による加水分解により再放出 るという不都合がある。

 また、前記ホルムアルデヒド捕捉剤とし 、第1リン酸アンモニウムと第2リン酸アン ニウムとからなるものが知られている(日本 特許公開公報特開2007-191575号参照)。

 しかしながら、第1リン酸アンモニウムと 第2リン酸アンモニウムとからなる前記従来 ホルムアルデヒド捕捉剤は、十分なホルム ルデヒド捕捉性能を得られないことがある

 また、前記ホルムアルデヒド捕捉剤とし 、尿素と、第1リン酸アンモニウム、第2リ 酸アンモニウム、硫酸アンモニウムから選 される少なくとも1種のアンモニウム塩とか なるアルデヒド消臭組成物が知られている( 日本国特許公開公報特開2007-313300号参照)。

 しかしながら、前記日本国特許公開公報 開2007-313300号には、前記アルデヒド消臭組 物を木質材料に適用することについて具体 に記載されていない。

 本発明は、かかる事情に鑑み、木質材料 変色させることがなく、優れたホルムアル ヒド捕捉性能を得ることができ、ホルムア デヒドを再放出することのないホルムアル ヒド捕捉剤を提供することを目的とする。

 また、本発明の目的は、前記ホルムアル ヒド捕捉剤を用いた木質材料を提供するこ にもある。

 かかる目的を達成するために、本発明の ルムアルデヒド捕捉剤は、尿素と第1リン酸 アンモニウムと第2リン酸アンモニウムとを むことを特徴とする。本発明のホルムアル ヒド捕捉剤は、尿素と第1リン酸アンモニウ と第2リン酸アンモニウムとを含むことによ り、木質材料を変色させることがなく、優れ たホルムアルデヒド捕捉性能を得ることがで き、しかも、ホルムアルデヒドの再放出を抑 制することができる。

 本発明のホルムアルデヒド捕捉剤は、尿 と第1リン酸アンモニウムと第2リン酸アン ニウムとを、尿素/第1リン酸アンモニウム/ 2リン酸アンモニウム=5~45/0.5~15/1~20の範囲の 量比で含むことが好ましい。尿素と第1リン アンモニウムと第2リン酸アンモニウムとの 重量比が前記範囲外である場合には、木質材 料に塗布したときに、該木質材料の変色を避 けることができないか、又は十分なホルムア ルデヒド捕捉性能を得ることができないか、 又はホルムアルデヒドの再放出を抑制するこ とができないことがある。

 本発明のホルムアルデヒド捕捉剤は、尿 と第1リン酸アンモニウムと第2リン酸アン ニウムとを、尿素/第1リン酸アンモニウム/ 2リン酸アンモニウム=10~35/1~10/2~15の範囲の重 量比で含むことがさらに好ましい。本発明の ホルムアルデヒド捕捉剤は、尿素と第1リン アンモニウムと第2リン酸アンモニウムとの 量比が前記範囲内にあることにより、特に れたホルムアルデヒド捕捉性能を得ること でき、ホルムアルデヒドの放散量を著しく 減することができる。

 また、本発明のホルムアルデヒド捕捉剤 、前記ホルムアルデヒド捕捉剤を水に溶解 は分散してなることが好ましい。本発明の ルムアルデヒド捕捉剤は、水に溶解又は分 することにより、木質材料に容易に塗布す ことができる。

 また、本発明の木質材料は、前記ホルムア デヒド捕捉剤を塗布してなることを特徴と る。本発明の木質材料は、前記ホルムアル ヒド捕捉剤を、乾燥重量が1~50g/m 2 の範囲となるように塗布してなることが好ま しい。前記ホルムアルデヒド捕捉剤の塗布量 は、乾燥重量が1g/m 2 未満ではホルムアルデヒドの放散量を低減す る効果を十分に得ることができないことがあ り、50g/m 2 を超えると該ホルムアルデヒド捕捉剤の粉末 が木質材料の表面に残り、外観品質を低減す ることがある。

 次に、本発明の実施の形態についてさら 詳しく説明する。

 本実施形態のホルムアルデヒド捕捉剤は、 素と第1リン酸アンモニウムと第2リン酸ア モニウムとを含むものである。ここで、尿 は、試薬のみならず工業製品を使用するこ もできる。第1リン酸アンモニウムは、NH 4 H 2 PO 4 で示され、リン酸二水素アンモニウムとも呼 ばれる。また、第2リン酸アンモニウムは、(N H 4 ) 2 HPO 4 で示され、リン酸水素二アンモニウムとも呼 ばれる。

 リン酸アンモニウム塩としては、さらに(NH 4 ) 3 PO 4 で示される第3リン酸アンモニウムが考えら るが、第3リン酸アンモニウムは分解しやす 、利用することが難しい。

 本実施形態のホルムアルデヒド捕捉剤は 尿素と第1リン酸アンモニウムと第2リン酸 ンモニウムとを、尿素/第1リン酸アンモニウ ム/第2リン酸アンモニウム=5~45/0.5~15/1~20の範 の重量比で含むことが好ましく、尿素/第1リ ン酸アンモニウム/第2リン酸アンモニウム=10~ 35/1~10/2~15の範囲の重量比で含むことがさらに 好ましい。本実施形態のホルムアルデヒド捕 捉剤は、尿素と第1リン酸アンモニウムと第2 ン酸アンモニウムとを、前記範囲で含むこ により、家具、建材等の木質材料に塗布し ときに該木質材料を変色させることがなく 優れたホルムアルデヒド捕捉性能を得るこ ができ、しかも、ホルムアルデヒドの再放 を抑制することができる。

 本実施形態のホルムアルデヒド捕捉剤は そのホルムアルデヒド捕捉性能を損なわな 範囲で、他の公知のホルムアルデヒド捕捉 、消臭剤が配合されていてもよく、界面活 剤、防腐剤、防菌剤、防黴剤、防虫剤、防 剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止 、難燃剤、防錆剤、染料、顔料、分散剤、 泡剤、凍結防止剤、弱酸金属塩、金属ハロ ン化物、増量剤、充填剤、合成樹脂エマル ョン、水溶性樹脂等の各種配合剤が配合さ ていてもよい。

 前記公知のホルムアルデヒド消臭剤とし は、例えば、パーライト、ゼオライト、シ カゲル、活性炭、エチレン尿素、硫酸第一 とL-アスコルビン酸との結合体、ヒドラジ 化合物、塩化アンモニウム、硫酸アンモニ ム、硝酸アンモニウム、亜硫酸ナトリウム 亜硫酸水素ナトリウム、苛性ソーダ等を挙 ることができる。また、前記界面活性剤と ては、例えば、非イオン性界面活性剤、ス ホン酸型陰イオン界面活性剤、硫酸エステ 型陰イオン界面活性剤、リン酸エステル型 イオン界面活性剤等を挙げることができる また、前記弱酸金属塩としては、例えば、 酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、 酸ナトリウム等を挙げることができる。ま 、前記金属ハロゲン化物としては、例えば 塩化カルシウム、塩化マグネシウム等を挙 ることができる。また、前記増量剤、充填 としては、例えば、結晶シリカ、水酸化ア ミニウム、アルミナ等を挙げることができ 。

 また、前記合成樹脂エマルジョンとして 、例えば、酢酸ビニル重合体エマルジョン エチレン-酢酸ビニル共重合体エマルジョン 、酢酸ビニル-バーサテート共重合体エマル ョン、エチレン-酢酸ビニル-塩化ビニル共重 合体エマルジョン、エチレン-酢酸ビニル-ア リル酸エステル共重合体エマルジョン、ア リル酸エステル重合体エマルジョン、アク ル酸エステル-スチレン共重合体エマルジョ ン、塩化ビニル重合体エマルジョン、ウレタ ン重合体エマルジョン、シリコーン重合体エ マルジョン、エポキシ重合体エマルジョン、 ワックスエマルジョン、スチレン-ブタジエ 共重合ラテックス、シリル化ウレタン共重 体エマルジョン等を挙げることができる。

 本実施形態のホルムアルデヒド捕捉剤は、 に溶解して、例えば6.5~50重量%の濃度の範囲 の水溶液として、家具、建材等の木質材料、 車両内装材等に塗布する。このとき、前記木 質材料に対しては、乾燥重量が1~50g/m 2 の範囲となるように塗布することが好ましい 。前記木質材料に対して、前記ホルムアルデ ヒド捕捉剤を、前記範囲の乾燥重量となるよ うに塗布することにより、該木質材料を変色 させることがなく、優れたホルムアルデヒド 捕捉性能を得ることができ、しかも、ホルム アルデヒドの再放出を抑制することができる 。

 尚、リン酸塩としては、前記第1乃至第3 リン酸アンモニウムに対応して、第1乃至第3 リン酸ナトリウム、第1乃至第3リン酸カリウ 等がある。しかし、第1リン酸アンモニウム と第2リン酸アンモニウムとを除く他のリン 塩を、単独または相互に尿素と混合しても 木質材料に塗布したときに、該木質材料の 色を避けることができないか、又は十分な ルムアルデヒド捕捉性能を得ることができ いか、又はホルムアルデヒドの再放出を抑 することができない。

 また、本実施形態のホルムアルデヒド捕 剤は、粉末または該粉末の水溶液もしくは 分散液の形態に調製することができる。ま 、このホルムアルデヒド捕捉剤を適当な合 樹脂と混合することにより消臭性樹脂組成 とすることもできる。前記合成樹脂として 、例えば、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリオレ ィン樹脂(ポリエチレン樹脂、ポリプロピレ ン樹脂等)、メタアクリル樹脂、ABS樹脂、塩 ビニリデン樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリア ド、ポリアセタール、ポリカーボネート、 性ポリフェニレンエーテルポリスルホン、 リフェニレンエーテルポリスルフィド等の 可塑性合成樹脂;CR樹脂、SBR樹脂、NBR樹脂等 合成ゴム樹脂;エポキシ樹脂、キシレン樹脂 グアナミン樹脂、ジアリルフタレート樹脂 ビニルエステル樹脂、フェノール樹脂、不 和ポリエステル樹脂、フラン樹脂、ポリイ ド樹脂、ポリウレタン樹脂、マレイン酸樹 、ケイ酸樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂 の熱硬化性合成樹脂;ポリビニルアルコール (PVA)、アセトアセチル化ポリビニルアルコー 、カルボキシル基変性ポリビニルアルコー 、カルボキシメチルセルロース(CMC)、メチ セルロース(MC)、でんぷん、デキストリン、 ンスターチ、小麦粉、イソブチレン-無水マ レイン酸共重合樹脂、ポリアクリルアミド樹 脂等の水性高分子等を挙げることができる。

 次に、本発明の実施例及び比較例を示す

 本実施例では、尿素10重量部と、第1リン アンモニウム5重量部と、第2リン酸アンモ ウム5重量部とを混合してホルムアルデヒド 捉剤を調製した。

 次に、本実施例で得られたホルムアルデ ド捕捉剤20重量部を、イオン交換水80重量部 に溶解して、20重量%の濃度のホルムアルデヒ ド捕捉剤水溶液を調製した。

 そして、次のようにして、本実施例のホ ムアルデヒド捕捉剤の性能評価を行った。

 前記性能評価として、前記ホルムアルデヒ 捕捉剤を塗布した木質材料について、ホル アルデヒド放散量及び捕捉率を測定した。 ず、前記ホルムアルデヒド捕捉剤水溶液を 木質材料として予め調製した試験材Aの両面 に、各面に対する該ホルムアルデヒド捕捉剤 水溶液の塗布量が22.2g/m 2 となるように塗布した後に、1~3日風乾させた 。前記試験材Aは、乾燥重量で4.4g/m 2 の前記ホルムアルデヒド捕捉剤をその表面に 塗布した木質材料となっている。

 次に、前記ホルムアルデヒド捕捉剤を塗 した前記試験材Aのホルムアルデヒド放散量 をJASのガラスデシケータ法により測定し、次 式(1)により捕捉率を算出した。

    捕捉率(%)=(Fc-Fd)/Fc×100     …(1)
 式中、Fcはホルムアルデヒド捕捉剤を塗布 ていない試験材Aのホルムアルデヒド放散量 あり、Fdは前記ホルムアルデヒド捕捉剤を 布した試験材Aのホルムアルデヒド放散量で る。尚、Fcは、1.577mg/Lであった。

 前記ホルムアルデヒド捕捉剤を塗布した 記試験材Aのホルムアルデヒド放散量及び捕 捉率を表1に示す。

 前記試験材Aは、メラミン・ホルムアルデヒ ド樹脂系接着剤を用いて、厚さ1.7mmの黄ラワ の両面に、厚さ0.7mmの黄ラワンを貼り合わ ることにより調製した合板である。前記メ ミン・ホルムアルデヒド樹脂系接着剤は、 ラミン・ホルムアルデヒド樹脂100重量部、 麦粉(赤花)18重量部、水10重量部、塩化アン ニウム1重量部の組成を備えている。また、 記メラミン・ホルムアルデヒド樹脂は、不 発分59重量%、粘度0.22Pa・s(23℃)、pH9.0、密度 1.200g/cm 3 、ゲル化時間15分(60℃)、遊離ホルムアルデヒ ド0.5重量%である。

 前記合板は、各黄ラワンの間に、その塗布 が311g/m 2 となるように前記メラミン・ホルムアルデヒ ド樹脂系接着剤を塗布した後、1MPaで30分間の 冷圧と、125℃、1MPaで60秒間の熱圧とをかけて 接着した。この結果、前記合板は、ホルムア ルデヒドの放散量がJASに定められたホルムア ルデヒド放散量基準でF☆☆(平均値1.5mg/L、最 大値2.1mg/L)となった。

 また、前記性能評価として、前記ホルムア デヒド捕捉剤について、ホルムアルデヒド 再放出の有無を判定した。まず、前記ホル アルデヒド捕捉剤水溶液を、ポリエチレン レフタレート樹脂製不織布(東洋紡績株式会 社製、商品名:H3501AD)に、各面に対する該ホル ムアルデヒド捕捉剤水溶液の塗布量が30g/m 2 となるように塗布した後、80℃で30分間乾燥 せた。次に、前記不織布を9cm角に裁断する とにより、試験片を調製した。

 次に、前記試験片を、ホルムアルデヒド 濃度が40~50ppmである2.5Lの三角フラスコに入 、2時間放置した。前記放置の間、1時間ご に、三角フラスコ内のホルムアルデヒド濃 を測定し、前記試験片に塗布された前記ホ ムアルデヒド捕捉剤により、三角フラスコ のホルムアルデヒドが完全に吸収されたこ を確認した。前記ホルムアルデヒド濃度の 定は、検知管式気体測定器(株式会社ガステ ク製、商品名:GV-100S型)及びホルムアルデヒ 用検知管(株式会社ガステック製、商品名:91 L、測定範囲0.1~40.0ppm、又は商品名:91LL、測定 囲0.05~1.0ppm)を用いて行った。

 次に、ホルムアルデヒドが吸収された前 試験片を0.5Lの三角フラスコに移し、乾燥機 により40℃で2時間乾燥した後に、三角フラス コ内のホルムアルデヒド濃度を前記検知管に より測定することにより、該試験片における ホルムアルデヒドの再放出の有無を判定した 。結果を表1に示す。表1において、○は再放 がないことを示し、×は再放出があること 示す。

 さらに、前記性能評価として、前記ホルム ルデヒド捕捉剤を塗布した木質材料につい 、変色の有無を判定した。まず、前記ホル アルデヒド捕捉剤水溶液を、予め調製した 験材Bのブナ突き板の面に、該面に対する該 ホルムアルデヒド捕捉剤水溶液の塗布量が33. 3g/m 2 となるように塗布した。次に、試験材Bの塗 面に、厚さ3mmのラワン合板を重ね合わせ、 験材B及び前記ラワン合板の各露出面に、水 その塗布量が22.2g/m 2 となるように塗布した。次に、試験材Bとラ ン合板とを重ね合わせたものをポリエチレ からなる袋に入れて密封し、乾燥機により60 ℃で1日間加熱した。次に、前記袋から前記 験材Bを取り出し、目視により、該試験材Bの 塗布面における木質材料の汚染(変色)の有無 判定した。表1において、○は変色がないこ とを示し、×は変色があることを示す。

 前記試験材Bは、第1の接着剤(株式会社オー カ製、商品名:ファンシーボンドFB521-2)100重 部と、第2の接着剤(株式会社オーシカ製、 品名:ファンシーボンドFB520-1)50重量部と、小 麦粉(青ウェーブ)50重量部と、水30重量部と、 塩化アンモニウム0.5重量部とを混合して糊液 を調製し、厚さ3mmのラワン合板に、前記糊液 をその塗布量が111g/m 2 となるように塗布した後に、厚さ0.15mmのブナ 突き板を貼り合わせ、その後120℃、0.7MPaで50 間の熱圧をかけて接着することにより調製 た合板である。

 本実施例では、尿素10重量部と、第1リン アンモニウム7重量部と、第2リン酸アンモ ウム3重量部とを混合してホルムアルデヒド 捉剤を調製した以外は、実施例1と全く同一 にして、ホルムアルデヒド捕捉剤水溶液を調 製した。

 次に、本実施例で得られたホルムアルデ ド捕捉剤水溶液を用いた以外は、実施例1と 全く同一にして、ホルムアルデヒド捕捉剤の 性能評価を行った。結果を表1に示す。

 本実施例では、尿素10重量部と、第1リン アンモニウム2重量部と、第2リン酸アンモ ウム8重量部とを混合してホルムアルデヒド 捉剤を調製した以外は、実施例1と全く同一 にして、ホルムアルデヒド捕捉剤水溶液を調 製した。

 次に、本実施例で得られたホルムアルデヒ 捕捉剤水溶液を用いた以外は、実施例1と全 く同一にして、ホルムアルデヒド捕捉剤の性 能評価を行った。結果を表1に示す。
〔比較例1〕
 本比較例では、尿素20重量部のみを用いて ルムアルデヒド捕捉剤を調製した以外は、 施例1と全く同一にして、ホルムアルデヒド 捉剤水溶液を調製した。

 次に、本比較例で得られたホルムアルデヒ 捕捉剤水溶液を用いた以外は、実施例1と全 く同一にして、ホルムアルデヒド捕捉剤の性 能評価を行った。結果を表1に示す。
〔比較例2〕
 本比較例では、第1リン酸アンモニウム5重 部と、第2リン酸アンモニウム5重量部とのみ を混合してホルムアルデヒド捕捉剤を調製し た。次に、本比較例で得られたホルムアルデ ヒド捕捉剤10重量部を、イオン交換水90重量 に溶解して、10重量%の濃度のホルムアルデ ド捕捉剤水溶液を調製した。

 次に、本比較例で得られたホルムアルデヒ 捕捉剤水溶液を用いた点と、該ホルムアル ヒド捕捉剤水溶液を、ホルムアルデヒド捕 剤の塗布量が乾燥重量で2.2g/m 2 となるように試験材Aに塗布した点とを除い 、実施例1と全く同一にして、ホルムアルデ ド捕捉剤の性能評価を行った。結果を表1に 示す。
〔比較例3〕
 本比較例では、第1リン酸アンモニウム7重 部と、第2リン酸アンモニウム3重量部とのみ を混合してホルムアルデヒド捕捉剤を調製し た以外は、比較例2と全く同一にして、ホル アルデヒド捕捉剤水溶液を調製した。

 次に、本比較例で得られたホルムアルデヒ 捕捉剤水溶液を用いた以外は、比較例2と全 く同一にして、ホルムアルデヒド捕捉剤の性 能評価を行った。結果を表1に示す。
〔比較例4〕
 本比較例では、第1リン酸アンモニウム2重 部と、第2リン酸アンモニウム8重量部とのみ を混合してホルムアルデヒド捕捉剤を調製し た以外は、比較例2と全く同一にして、ホル アルデヒド捕捉剤水溶液を調製した。

 次に、本比較例で得られたホルムアルデ ド捕捉剤水溶液を用いた以外は、比較例2と 全く同一にして、ホルムアルデヒド捕捉剤の 性能評価を行った。結果を表1に示す。

 実施例1~3のホルムアルデヒド捕捉剤は、 素と第1リン酸アンモニウムと第2リン酸ア モニウムとからなり、三者の合計が20重量部 である。一方、比較例1のホルムアルデヒド 捉剤は、第1リン酸アンモニウムと第2リン酸 アンモニウムとを含まず、尿素20重量部のみ らなる。また、比較例2~4のホルムアルデヒ 捕捉剤は、尿素を含まず、第1リン酸アンモ ニウムと第2リン酸アンモニウムとからなり 二者の合計が10重量部である。

 表1から、実施例1~3のホルムアルデヒド捕 捉剤によれば、F☆☆の木質材料に塗布した きに、木質材料を変色させることがなく、 れたホルムアルデヒド捕捉性能を得ること でき、しかも、ホルムアルデヒドの再放出 抑制することができることが明らかである 一方、比較例1のホルムアルデヒド捕捉剤に れば、前記木質材料を変色させることはな ものの、実施例1~3のホルムアルデヒド捕捉 と比較してホルムアルデヒド捕捉性能が低 上に、ホルムアルデヒドの再放出を抑制す ことができないことが明らかである。また 比較例2~4のホルムアルデヒド捕捉剤によれ 、前記木質材料を変色させることがなく、 ルムアルデヒドの再放出を抑制することが きるものの、実施例1~3のホルムアルデヒド 捉剤と比較してホルムアルデヒド捕捉性能 非常に低いことが明らかである。

 本実施例では、尿素10重量部と、第1リン アンモニウム1重量部と、第2リン酸アンモ ウム4重量部とを混合してホルムアルデヒド 捉剤を調製した。次に、本実施例で得られ ホルムアルデヒド捕捉剤15重量部を、イオ 交換水85重量部に溶解して、15重量%の濃度の ホルムアルデヒド捕捉剤水溶液を調製した。

 次に、本実施例で得られたホルムアルデヒ 捕捉剤水溶液を用いた点と、該ホルムアル ヒド捕捉剤水溶液を、ホルムアルデヒド捕 剤の塗布量が乾燥重量で3.3g/m 2 となるように試験材Aに塗布した点とを除い 、実施例1と全く同一にして、ホルムアルデ ド捕捉剤の性能評価を行った。結果を表2に 示す。

 本実施例では、尿素10重量部と、第1リン アンモニウム3.5重量部と、第2リン酸アンモ ニウム1.5重量部とを混合してホルムアルデヒ ド捕捉剤を調製した以外は、実施例4と全く 一にして、ホルムアルデヒド捕捉剤水溶液 調製した。

 次に、本実施例で得られたホルムアルデヒ 捕捉剤水溶液を用いた以外は、実施例4と全 く同一にして、ホルムアルデヒド捕捉剤の性 能評価を行った。結果を表2に示す。
〔比較例5〕
 本比較例では、尿素15重量部のみを用いて ルムアルデヒド捕捉剤を調製した以外は、 施例4と全く同一にして、ホルムアルデヒド 捉剤水溶液を調製した。

 次に、本比較例で得られたホルムアルデ ド捕捉剤水溶液を用いた以外は、実施例4と 全く同一にして、ホルムアルデヒド捕捉剤の 性能評価を行った。結果を表2に示す。

 実施例4,5のホルムアルデヒド捕捉剤は、 素と第1リン酸アンモニウムと第2リン酸ア モニウムとからなり、三者の合計が15重量部 である。一方、比較例5のホルムアルデヒド 捉剤は、第1リン酸アンモニウムと第2リン酸 アンモニウムとを含まず、尿素15重量部のみ らなる。

 表2から、実施例4,5のホルムアルデヒド捕 捉剤によれば、F☆☆の木質材料に塗布した きに、木質材料を変色させることがなく、 れたホルムアルデヒド捕捉性能を得ること でき、しかも、ホルムアルデヒドの再放出 抑制することができることが明らかである 一方、比較例5のホルムアルデヒド捕捉剤に れば、前記木質材料を変色させることはな ものの、実施例4,5のホルムアルデヒド捕捉 と比較してホルムアルデヒド捕捉性能が低 上に、ホルムアルデヒドの再放出を抑制す ことができないことが明らかである。

 本実施例では、尿素10重量部と、第1リン アンモニウム3重量部と、第2リン酸アンモ ウム12重量部とを混合してホルムアルデヒド 捕捉剤を調製した。次に、本実施例で得られ たホルムアルデヒド捕捉剤25重量部を、イオ 交換水75重量部に溶解して、25重量%の濃度 ホルムアルデヒド捕捉剤水溶液を調製した

 次に、本実施例で得られたホルムアルデヒ 捕捉剤水溶液を用いた点と、該ホルムアル ヒド捕捉剤水溶液を、ホルムアルデヒド捕 剤の塗布量が乾燥重量で5.5g/m 2 となるように試験材Aに塗布した点とを除い 、実施例1と全く同一にして、ホルムアルデ ド捕捉剤の性能評価を行った。結果を表3に 示す。

 本実施例では、尿素10重量部と、第1リン アンモニウム10重量部と、第2リン酸アンモ ウム10重量部とを混合してホルムアルデヒ 捕捉剤を調製した。次に、本実施例で得ら たホルムアルデヒド捕捉剤30重量部を、イオ ン交換水70重量部に溶解して、30重量%の濃度 ホルムアルデヒド捕捉剤水溶液を調製した

 次に、本実施例で得られたホルムアルデヒ 捕捉剤水溶液を用いた点と、該ホルムアル ヒド捕捉剤水溶液を、ホルムアルデヒド捕 剤の塗布量が乾燥重量で6.6g/m 2 となるように試験材Aに塗布した点とを除い 、実施例1と全く同一にして、ホルムアルデ ド捕捉剤の性能評価を行った。結果を表3に 示す。

 実施例6のホルムアルデヒド捕捉剤は、尿 素と第1リン酸アンモニウムと第2リン酸アン ニウムとからなり、三者の合計が25重量部 ある。また、実施例7のホルムアルデヒド捕 剤は、三者の合計が30重量部である。

 表3から、実施例6,7のホルムアルデヒド捕 捉剤によれば、F☆☆の木質材料に塗布した きに、木質材料を変色させることがなく、 れたホルムアルデヒド捕捉性能を得ること でき、しかも、ホルムアルデヒドの再放出 抑制することができることが明らかである

 本実施例では、尿素30重量部と、第1リン アンモニウム5重量部と、第2リン酸アンモ ウム5重量部とを混合してホルムアルデヒド 捉剤を調製した。次に、本実施例で得られ ホルムアルデヒド捕捉剤40重量部を、イオ 交換水60重量部に溶解して、40重量%の濃度の ホルムアルデヒド捕捉剤水溶液を調製した。

 次に、本実施例で得られたホルムアルデヒ 捕捉剤水溶液を用いた点と、該ホルムアル ヒド捕捉剤水溶液を、ホルムアルデヒド捕 剤の塗布量が乾燥重量で8.8g/m 2 となるように試験材Aに塗布した点とを除い 、実施例1と全く同一にして、ホルムアルデ ド捕捉剤の性能評価を行った。結果を表4に 示す。

 本実施例では、尿素30重量部と、第1リン アンモニウム7重量部と、第2リン酸アンモ ウム3重量部とを混合してホルムアルデヒド 捉剤を調製した以外は、実施例8と全く同一 にして、ホルムアルデヒド捕捉剤水溶液を調 製した。

 次に、本実施例で得られたホルムアルデ ド捕捉剤水溶液を用いた以外は、実施例8と 全く同一にして、ホルムアルデヒド捕捉剤の 性能評価を行った。結果を表4に示す。

 本実施例では、尿素30重量部と、第1リン アンモニウム2重量部と、第2リン酸アンモ ウム8重量部とを混合してホルムアルデヒド 捉剤を調製した以外は、実施例8と全く同一 にして、ホルムアルデヒド捕捉剤水溶液を調 製した。

 次に、本実施例で得られたホルムアルデヒ 捕捉剤水溶液を用いた以外は、実施例8と全 く同一にして、ホルムアルデヒド捕捉剤の性 能評価を行った。結果を表4に示す。
〔比較例6〕
 本比較例では、尿素40重量部のみを用いて ルムアルデヒド捕捉剤を調製した以外は、 施例8と全く同一にして、ホルムアルデヒド 捉剤水溶液を調製した。

 次に、本比較例で得られたホルムアルデヒ 捕捉剤水溶液を用いた以外は、実施例8と全 く同一にして、ホルムアルデヒド捕捉剤の性 能評価を行った。結果を表4に示す。
〔比較例7〕
 本比較例では、尿素30重量部と、第2リン酸 ンモニウム10重量部とのみを混合してホル アルデヒド捕捉剤を調製した以外は、実施 8と全く同一にして、ホルムアルデヒド捕捉 水溶液を調製した。

 次に、本比較例で得られたホルムアルデ ド捕捉剤水溶液を用いた以外は、実施例8と 全く同一にして、ホルムアルデヒド捕捉剤の 性能評価を行った。結果を表4に示す。

 実施例8~10のホルムアルデヒド捕捉剤は、 尿素と第1リン酸アンモニウムと第2リン酸ア モニウムとからなり、三者の合計が40重量 である。一方、比較例6のホルムアルデヒド 捉剤は、第1リン酸アンモニウムと第2リン アンモニウムとを含まず、尿素40重量部のみ からなる。また、比較例7のホルムアルデヒ 捕捉剤は、第1リン酸アンモニウムを含まず 尿素と第2リン酸アンモニウムとからなり、 二者の合計が40重量部である。

 表4から、実施例8~10のホルムアルデヒド 捉剤によれば、F☆☆の木質材料に塗布した きに、木質材料を変色させることがなく、 れたホルムアルデヒド捕捉性能を得ること でき、しかも、ホルムアルデヒドの再放出 抑制することができることが明らかである 一方、比較例6のホルムアルデヒド捕捉剤に よれば、前記木質材料を変色させることはな いものの、実施例8~10のホルムアルデヒド捕 剤と比較してホルムアルデヒド捕捉性能が い上に、ホルムアルデヒドの再放出を抑制 ることができないことが明らかである。ま 、比較例7のホルムアルデヒド捕捉剤によれ 、実施例8~10と同程度の優れたホルムアルデ ヒド捕捉性能を得ることができる上に、ホル ムアルデヒドの再放出を抑制することができ るものの、前記木質材料の変色を防止するこ とができないことが明らかである。

 本実施例では、実施例2と全く同一にして 、ホルムアルデヒド捕捉剤水溶液を調製した 。

 次に、本実施例で得られたホルムアルデ ド捕捉剤水溶液を用いた点と、木質材料と て試験材Aに代えて試験材Cに塗布した点を き、実施例1と全く同一にして、該ホルムア デヒド捕捉剤を塗布した木質材料のホルム ルデヒド放散量及び捕捉率を測定した。尚 前記Fcは、0.478mg/Lであった。

 前記試験材Cは、前記試験材Aの調製の際 用いた前記メラミン・ホルムアルデヒド樹 系接着剤に代えて、該メラミン・ホルムア デヒド樹脂系接着剤の組成に加えて尿素7重 部を含む組成を備えるメラミン・ホルムア デヒド樹脂系接着剤を用いた点を除き、該 験材Aと同一の構成を備える合板である。前 記合板は、前記試験材と全く同一にして接着 された結果、ホルムアルデヒドの放散量がJAS に定められたホルムアルデヒド放散量基準で F☆☆☆(平均値0.5mg/L、最大値0.7mg/L)となった

 次に、実施例1と全く同一にして、前記ホ ルムアルデヒド捕捉剤のホルムアルデヒドの 再放出の有無と、該ホルムアルデヒド捕捉剤 を塗布した木質材料の汚染(変色)の有無とを 定した。結果を表5に示す。

 本実施例では、実施例3と全く同一にして 、ホルムアルデヒド捕捉剤水溶液を調製した 。

 次に、本実施例で得られたホルムアルデヒ 捕捉剤水溶液を用いた以外は、実施例11と く同一にして、ホルムアルデヒド捕捉剤の 能評価を行った。結果を表5に示す。
〔比較例8〕
 本比較例では、比較例2と全く同一にして、 ホルムアルデヒド捕捉剤水溶液を調製した。

 次に、本比較例で得られたホルムアルデヒ 捕捉剤水溶液を用いた点と、該ホルムアル ヒド捕捉剤水溶液を、ホルムアルデヒド捕 剤の塗布量が乾燥重量で2.2g/m 2 となるように試験材Cに塗布した点とを除い 、実施例11と全く同一にして、ホルムアルデ ヒド捕捉剤の性能評価を行った。結果を表5 示す。
〔比較例9〕
 本比較例では、比較例4と全く同一にして、 ホルムアルデヒド捕捉剤水溶液を調製した。

 次に、本比較例で得られたホルムアルデ ド捕捉剤水溶液を用いた以外は、比較例8と 全く同一にして、ホルムアルデヒド捕捉剤の 性能評価を行った。結果を表5に示す。

 実施例11,12のホルムアルデヒド捕捉剤は 尿素と第1リン酸アンモニウムと第2リン酸ア ンモニウムとからなり、三者の合計が20重量 である。一方、比較例8,9のホルムアルデヒ 捕捉剤は、尿素を含まず、第1リン酸アンモ ニウムと第2リン酸アンモニウムとからなり 二者の合計が10重量部である。

 表5から、実施例11,12のホルムアルデヒド 捉剤によれば、F☆☆☆の木質材料に塗布し たときに、木質材料を変色させることがなく 、優れたホルムアルデヒド捕捉性能を得るこ とができ、しかも、ホルムアルデヒドの再放 出を抑制することができることが明らかであ る。一方、比較例8,9のホルムアルデヒド捕捉 剤によれば、前記木質材料を変色させること がなく、ホルムアルデヒドの再放出を抑制す ることができるものの、実施例11,12のホルム ルデヒド捕捉剤と比較してホルムアルデヒ 捕捉性能が低いことが明らかである。