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Patent Searching and Data


Title:
GEAR SHIFT CONTROLLER FOR VEHICLE TRANSMISSION
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/025233
Kind Code:
A1
Abstract:
A gear shift c controller for a vehicle transmission of a vehicle mounted with an engine and a transmission and capable of automatic transmission control by a shift map so as to shift the gear adequately for the vehicle traveling state and to ensure the braking force of the engine brake as intended by the driver while the vehicle speed is decreasing. The gear shift controller having a shift map for determining the gear according to the vehicle speed and the amount of accelerator pedal depression is provided with mode judging means for judging whether the mode period is an acceleration mode period or a deceleration mode period on the basis of the operation states of the accelerator pedal and the brake pedal. During the deceleration mode period after the driver depresses the brake pedal, shift-up is inhibited (S9), and the gear shift range of a shift-down map is corrected so as to vary the gear shift range in the vehicle speed increase direction (S2, S3) to perform shift-down early. With this, during the deceleration mode period, a braking force of the engine brake acts on the vehicle adequately, and the frequency of depressions of the brake pedal by the driver can be reduced.

Inventors:
YAMAMOTO YASUSHI (JP)
KAWANISHI HIROYUKI (JP)
SAKO TOMOHISA (JP)
ABE MAKOTO (JP)
FUKUNAGA SUSUMU (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/064586
Publication Date:
February 26, 2009
Filing Date:
August 14, 2008
Export Citation:
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Assignee:
ISUZU MOTORS LTD (JP)
YAMAMOTO YASUSHI (JP)
KAWANISHI HIROYUKI (JP)
SAKO TOMOHISA (JP)
ABE MAKOTO (JP)
FUKUNAGA SUSUMU (JP)
International Classes:
F16H61/16; F16H61/68; F16H61/682; F16H59/18; F16H59/44; F16H59/54; F16H59/66
Foreign References:
JPS487137B11973-03-03
JPH09317872A1997-12-12
JPH0650261Y21994-12-21
JPH01261547A1989-10-18
JPS5943658B21984-10-23
JPS63167162A1988-07-11
JP2005308096A2005-11-04
Other References:
See also references of EP 2180212A4
Attorney, Agent or Firm:
ONO, Hisazumi et al. (1-21 Nishi-Shimbashi 1-chomeMinato-k, Tokyo 03, JP)
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Claims:
車両に搭載された変速機の変速段を制御する変速機制御装置であって、
前記車両には、アクセルペダルの踏み込みを検出するアクセル検出器とブレーキペダルの踏み込みを検出するブレーキ検出器とが装着され、
前記変速機制御装置は、前記車両の車速と前記車両に搭載されたエンジンのアクセル開度とに対応して変速段を決定する変速段決定手段を備え、
前記変速段決定手段は、高速段へ変速するシフトアップのときの変速段領域を定めるシフトアップ用シフトマップと、低速段へ変速するシフトダウンのときの変速段領域を定めるシフトダウン用シフトマップとを有しており、さらに、
前記変速機制御装置は、前記アクセル検出器及び前記ブレーキ検出器からの入力信号によって、アクセルペダルが踏み込まれてからブレーキペダルが踏み込まれるまでの加速モード期間と、ブレーキペダルが踏み込まれてからアクセルペダルが踏み込まれるまでの減速モード期間とを判別するモード判別手段を備えており、
前記減速モード期間においては、高速段への変速を禁止し、かつ、前記シフトダウン用シフトマップで定められる変速段領域を車速が増大する方向に補正することを特徴とする変速機制御装置。
前記変速機制御装置は、前記車両が走行する路面の勾配を検出する勾配検出手段を備え、路面が所定値以上の下り勾配であるときは、前記減速モード期間と同一の制御を実行する請求項1に記載の変速機制御装置。
Description:
車両用変速機の変速制御装置 発明の属する技術分野

 本発明は、複数の変速段を有する変速機 搭載した車両において、車両走行状態に応 て変速段を自動的に制御する変速制御装置 関するものである。

背景従来の技術

 最近の車両では各種の装置の自動化が進 しており、動力伝達装置についても、車両 運転の容易化さらには運転者の疲労軽減の め、種々の自動的な車両用動力伝達装置が 発されている。トルクコンバータと遊星歯 機構を組み合わせた自動変速機がその代表 なものであり、いわゆるオートマ車(AT車)の 動力伝達装置として広く普及している。自動 変速機以外にも、いわゆるマニュアル車(MT車 )と同様な平行軸歯車機構式変速機を使用し 、これと自動操作クラッチとを組み合わせ 電子制御装置により車両の走行状態に応じ 自動的に変速段を切り換える動力伝達装置 存在する。平行軸歯車機構式変速機を使用 て自動的に変速を行う変速装置はAMTと呼ば ることがあり、以下では、この変速装置を 自動変速制御の平行軸歯車機構式変速機」 いう。

 自動変速機のトルクコンバータには伝達 失が存在し、また、遊星歯車機構及びその 御装置は複雑で高価なものである。自動変 制御の平行軸歯車機構式変速機は、自動操 クラッチと組み合わされたものでトルクコ バータの介在に伴う伝達損失がないから、 動変速機よりも車両の燃料経済性の面では れており、変速機構の構成や制御も自動変 機に比べ簡易かつ信頼性の高いものとなる したがって、積載重量が大きく燃料経済性 重視するトラックなどでは、アクチュエー により自動的な変速操作を行う自動変速制 の平行軸歯車機構式変速機を用いる場合が い。

 自動的に変速段の切り換えを実行する変速 が搭載された車両の動力伝達装置について その概要及び各機器の制御装置の全体的な 連を、図6によって説明する。
 図6に示す車両には、動力伝達装置として、 エンジン1、変速機2が搭載され両者の間にク ッチ(湿式多板クラッチ)3が配置してある。 の例のエンジン1は、燃料噴射ポンプを備え たディーゼルエンジンであり、運転者の操作 するアクセルペダル11の踏み込み量等に応じ 燃料噴射ポンプを制御し、燃料供給量を変 するエンジン制御装置(ECU)12を有している。 また、この例の変速機2は、自動変速制御の 行軸歯車機構式の多段変速機であり、変速 制御装置(TCU)21で制御され変速段を切り換え アクチュエータ22を備えている。変速機2の 力軸は最終的には車輪4に連結され、車輪4 はその回転数により車速を検出する車速セ サ5が設置される。変速機2の前方に配置され たクラッチ3は、変速段の切り換え時にクラ チを自動的に断接するクラッチ制御装置(CCU) 31を有する。

 なお、図6の動力伝達装置は、エンジン1 クラッチ3との間に流体継手(フルードカップ リング)6を介在させたものである。流体継手6 は、トルクコンバータのようにトルク増幅機 能を備えたものではないが、これを介在させ ることにより、流体継手のポンプ61とタービ 62との間の滑りを利用したスムースな車両 発進が可能となる。発進後車両が10km/h程度 所定速度に達した時点で、ポンプ61とタービ ン62とはロックアップクラッチ63によって一 的に締結され、エンジン1がクラッチ3に直接 結合された状態となる。

 変速機制御装置21は、車両走行状態に対 して変速段を決定する変速段決定手段を備 ており、変速段決定手段には、車速とエン ンのアクセル開度(運転者のアクセルペダル 踏み込み量)とにより変速段を決定する、図 7に示すようなシフトマップが格納されてい 。シフトマップは、車速とアクセル開度と 対応する変速段の領域を定めたものであり 車両の走行状態がシフトマップにおける変 点ラインを越えて別の変速段の領域に移行 たときは、変速段決定手段が変速指令を出 し、変速機制御装置21は、アクチュエータ22 操作して変速段を変更する。車両走行時に ける最適な変速点は、低速段から高速段に 更するシフトアップの場合と、高速段から 速段に変更するシフトダウンの場合とでは なるため、シフトマップには、シフトアッ とシフトダウンのそれぞれに対応する変速 ラインが書き込んである。換言すれば、車 とエンジンのアクセル開度とにより決定さ る目標の変速段の領域は、シフトアップの 合とシフトダウンの場合とで相違するもの あって、シフトマップには、シフトアップ シフトマップとシフトダウン用シフトマッ とが存在することになる。

 シフトマップを使用する変速段決定手段は 図6に示すような自動変速制御の平行軸歯車 機構式変速機に限らず、自動変速機でも採用 されるものである。例えば、特開昭63-167162号 公報には平行軸歯車機構式変速機をシフトマ ップにより制御する変速制御装置が、また、 特開2005-308096号公報には自動変速機をシフト ップにより制御する変速制御装置が開示さ ている。

特開昭63-167162号公報

特開2005-308096号公報

 車両にはアクセルペダルとともにブレー ペダルが装備してあり、運転者は、主にこ らのペダルを操作して車両の速度を調節す 。運転者が車両を減速したいときには、ア セルペダルから足を離し(アクセル開度0%)エ ンジンをアイドル状態とするが、このとき車 両にはいわゆるエンジンブレーキによる制動 力が作用して車速は減少する。エンジンブレ ーキに伴う減速が十分でないときは、運転者 はブレーキペダルを踏み込んで車速をさらに 低下させる。エンジンブレーキによる減速効 果は、車輪からエンジンを逆に駆動するとき の抵抗に由来するものであって、高速段にお けるエンジンブレーキによる制動力は低速段 のときよりも小さい。したがって、車両の変 速機が高速段の状態ではエンジンブレーキに 伴う車両の減速が遅れ、運転者は、ブレーキ ペダルを繰り返し踏み込んで車両を減速させ ることとなる。

 エンジンブレーキの制動効果を高めるに 、車速が大きいうちに高速段から低速段に り換えること、つまり、図7におけるシフト ダウン用のシフトマップの変速点を車速が増 大した位置に設定することが考えられる。し かし、例えば3速から2速へのシフトダウンの 速点ラインを図の2点鎖線のように車速が増 大する方向に移動したときは、2速から3速へ シフトアップの変速点ラインに接近する。 のため、走行する路面の状況変化等に応じ 、図のA点とB点のような車速の僅かな変動 発生すると、2速と3速の変速段の切り換えが 繰り返し生じる。これを防ぐには、シフトダ ウンの変速点とシフトアップの変速点との間 に一定のヒステリシスが必要で、両者を余り 近づけることはできない。

 また、下り坂を走行中の車両には車両重量 よる駆動力が働き、減速のためアクセルペ ルから足を離しても車両が加速して、変速 がシフトアップする場合がある。例えば、 7のC点の状態で2速走行している車両が下り で加速されD点の状態になると、シフトアッ プの変速点を越えるから3速となるが、この きにはエンジンブレーキの制動効果が低下 て、運転者の意図に反して車両はより加速 る結果となる。運転者は、ブレーキペダル 繰り返し踏み込んで車両を減速せざるを得 い。
 本発明は、シフトマップを使用し自動的に 速機の変速段を制御する変速機制御装置に いて、車両走行状態に適合する変速を実行 、かつ、車両の減速時には運転者の意図す エンジンブレーキの制動力を確保すること 課題とする。

 上記の課題に鑑み、本発明は、シフトマッ により変速段を切り換える変速機制御装置 おいて、運転者の操作するアクセルペダル ブレーキペダルの操作状況に応じて加速モ ド期間と減速モード期間とを判別し、減速 ード期間では、シフトアップを禁止すると もにシフトダウンの変速点を変更するもの ある。すなわち、本発明は、
「車両に搭載された変速機の変速段を制御す る変速機制御装置であって、
前記車両には、アクセルペダルの踏み込みを 検出するアクセル検出器とブレーキペダルの 踏み込みを検出するブレーキ検出器とが装着 され、
前記変速機制御装置は、前記車両の車速と前 記車両に搭載されたエンジンのアクセル開度 とに対応して変速段を決定する変速段決定手 段を備え、
前記変速段決定手段は、高速段へ変速するシ フトアップのときの変速段領域を定めるシフ トアップ用シフトマップと、低速段へ変速す るシフトダウンのときの変速段領域を定める シフトダウン用シフトマップとを有しており 、さらに、
前記変速機制御装置は、前記アクセル検出器 及び前記ブレーキ検出器からの入力信号によ って、アクセルペダルが踏み込まれてからブ レーキペダルが踏み込まれるまでの加速モー ド期間と、ブレーキペダルが踏み込まれてか らアクセルペダルが踏み込まれるまでの減速 モード期間とを判別するモード判別手段を備 えており、
前記減速モード期間においては、高速段への 変速を禁止し、かつ、前記シフトダウン用シ フトマップで定められる変速段領域を車速が 増大する方向に補正する」
ことを特徴とする変速機制御装置となってい る。

 請求項2に記載のように、前記変速機制御 装置は、前記車両が走行する路面の勾配を検 出する勾配検出手段を備え、路面が所定値以 上の下り勾配であるときは、前記減速モード 期間と同一の制御を実行するよう構成するこ とができる。

 本発明の変速機制御装置は、車両の車速 エンジンのアクセル開度とに対応して変速 を決定する変速段決定手段、つまりシフト ップによって変速段を決める変速段決定手 を備え、車両走行時の変速段は、基本的に 車速とアクセル開度とに応じて決定される そして、本発明の変速機制御装置は、アク ルペダルとブレーキペダルの操作に対応し 加速モード期間と減速モード期間とを判別 るモード判別手段を備えており、運転者の 両操作に応じて変速段決定手段で決定され 変速段を調整する。アクセルペダルが踏み まれた後ブレーキペダルが踏み込まれるま の加速モード期間では、シフトマップによ て決定されるいわば通常の変速が行われ、 のときはシフトダウンの変速点とシフトア プの変速点との間に一定のヒステリシスが 在するので、変速の繰り返し(ハンチング) 生じることはない。一方、ブレーキペダル 踏み込まれてからアクセルペダルが踏み込 れるまでの減速モード期間では、高速段へ 変速が禁止され、かつ、シフトダウン用シ トマップで定められる変速段領域を車速が 大する方向に補正される。

 運転者がブレーキペダルを踏み込んだとき 車両の減速を望んでいると判断されるから アクセルペダルが踏み込まれるまではエン ンブレーキによる制動効果を十分に確保す 必要がある。本発明の変速機制御装置では この減速モード期間において高速段への変 が禁止されるため、シフトアップが生じ運 者の意図に反してエンジンブレーキの制動 果が低減することはない。また、シフトダ ン用シフトマップで定められる変速段領域 車速が増大する方向に補正されるため、低 段への変速は車両の速度が大きいうちに実 され、減速モード期間では、制動力の増大 たエンジンブレーキが早めに作用すること なる。シフトダウンの変速点を車速が増大 る方向に移動するとシフトアップの変速点 近づくが、減速モード期間ではシフトアッ が禁止されており、変速のハンチングが起 ることはない。
 このように、本発明の変速機制御装置では 減速モード期間において運転者が意図する う車両が減速し、ブレーキペダルを繰り返 操作する必要がなくなるので、頻繁な使用 起因するブレーキ装置の過熱等の不具合を 避することができる。

 車両が下り坂を走行するときは、車両重量 よって車両が加速するが、運転者が一旦ア セルペダルから足を離しブレーキペダルを 作すると、本発明の変速機制御装置では、 速モード期間の変速が実行される。したが て、下り坂で車速が増加しシフトアップの 速点を超えたとしても高速段への変速が禁 されるとともに、シフトダウンは車速が大 い時点で早めに行われるようになる。その 果、エンジンブレーキの制動効果が確保さ 、下り坂でのブレーキペダルの頻繁な操作 よるフェード現象等、車両のブレーキ装置 異常発生を防ぐことが可能となる。
 請求項2の発明は、勾配検出手段によって車 両が走行する路面の勾配を検出し、路面が所 定値以上の下り勾配であるときは、減速モー ド期間と同一の制御を実行するように構成し たものである。このようにすると、下り坂に おいて、運転者がブレーキペダルを踏み込ま なくとも自動的に上記の変速が実行されるこ ととなる。

本発明の変速機制御装置を適用した車 用動力伝達装置の概略図である。 本発明の変速機制御装置のモード判別 法を示す図である。 本発明の変速機制御装置の作動を示す ローチャートである。 減速モード期間におけるシフトダウン マップを示す図である。 図1のフローチャートの変形例である。 車両における動力伝達装置とその制御 置を示す図である。 変速機制御装置の一般的なシフトマッ を示す図である。

符号の説明

  1 エンジン
  11 アクセルペダル
  13 アクセルスイッチ
  2 変速機
  21 変速機制御装置
  3 クラッチ
  31 クラッチ制御装置
  5 車速センサ
  7 ブレーキペダル
  71 ブレーキスイッチ
  S1~S11(S01~S03) 制御フローの各ステップ

 以下、図面に基づいて本発明の変速機制 装置の実施例について記述する。図1の実施 例は、本発明を自動変速制御の平行軸歯車機 構式変速機に適用したものであって、車両の 動力伝達装置の基本的な構成及び各機器の作 動は、図6に示した従来のものと変わりはな (図1においては図6に対応する部品等には同 の符号を付している)。すなわち、本発明の 速機制御装置21には、車両の車速センサ5か の信号とエンジンのアクセル開度(運転者の アクセルペダル11の踏み込み量)の信号が入力 され、車速とアクセル開度とに対応する図7 同様なシフトマップにより変速段を決定す 。変速機制御装置21から変速段の切り換え信 号が出力されると、それに応じてアクチュエ ータ22が変速機2の変速段を変更する。

 本発明の変速機制御装置21は、運転者の 作するアクセルペダルとブレーキペダルと 対応して加速モード期間と減速モード期間 を判別するモード判別手段を備えており、 ード判別のため、変速機制御装置21には、ア クセルペダル11の踏み込みを検出するアクセ 検出器であるアクセルスイッチ13の信号と ブレーキペダル7の踏み込みを検出するブレ キ検出器であるブレーキスイッチ71の信号 が入力される。両スイッチの信号は、ペダ が踏まれたときにONとなり足が離されるとOFF となるものであって、アクセルスイッチ13の 号は、アクセル開度が0%か否かの判別で代 してもよい。

 モード判別手段においては、図2に示すと おり、アクセルペダル11が踏み込まれた後は ブレーキペダル7が踏み込まれる時点Taまで 期間を加速モード期間と判別する。一旦ブ ーキペダル7が踏み込まれると減速モード期 間と判別され、減速モード期間は、ブレーキ ペダル7が踏み込まれていないときでもアク ルペダル11が踏み込まれない限り継続する。 時点Tbでアクセルペダル11が踏み込まれた以 は、再び加速モード期間に移行する。

 本発明の変速機制御装置は、運転者の期待 るエンジンブレーキの制動効果を確保する め、減速モード期間において、シフトアッ を禁止するとともにシフトダウンを早める のであって、その構成及び作動について図3 のフローチャートにより説明する。
 図3において、変速段を制御するフローがス タートすると、ステップS1では、アクセルス ッチ及びブレーキスイッチからの信号の読 込みが行われ、ステップS2では、これらの 号に基づいて現在の車両の状態が加速モー 期間であるのか減速モード期間であるのか 判別が実行される。ステップS1及びステップ S2は、本発明のモード判定手段を構成するも となっている。

 ステップS2で車両の状態が加速モード期 である、すなわちアクセルペダルが踏まれ 後未だブレーキペダルが踏み込まれていな と判定されたときは、そのままステップS4に 進み、車速センサにより検出される車速Vと クセルセンサにより検出されるアクセル開 Aとの読み込みが行われる。次いで、ステッ S5においては、制御装置に格納されたシフ マップを用い、読み込まれた車速Vとアクセ 開度Aとに対応して目標とする変速段が決定 される。本発明で使用するシフトマップは、 加速モード期間にあっては、従来の変速機制 御装置における図7に示すシフトマップと同 のマップであって、シフトアップの変速点 シフトダウンの変速点とが一定のヒステリ スが存在するように書き込まれたものであ 。目標とする変速段の領域は、シフトアッ 用のシフトマップとシフトダウン用のシフ マップとでは異なるものとなるため、ステ プS5では、シフトアップ用の目標変速段Ndと フトダウン用の目標変速段Nd’とがそれぞ 決定される。ステップS4及びステップS5は、 発明の変速段決定手段を構成するものであ 。

 一方、ステップS2で車両の状態が加速モ ド期間ではない期間、すなわち、ブレーキ ダルが踏み込まれてからアクセルペダルが まれていない減速モード期間であると判定 れたときは、ステップS3に進み、目標変速段 を決定するためのシフトマップの補正を予め 実行する。この補正は、シフトアップ用のシ フトマップは変更することなく、シフトダウ ン用のシフトマップの変速点を、図4に示す おり、車速の増加側に移動する(実際の車速 ら補正分の車速を減算してシフトダウンの 標変速段を決定する)ものである。こうした 補正を行う手段として、図4のような専用の フトマップを別途用意しこれに切り換えて 用するようにしてもよい。変速点を車速の 加側に移動すると、シフトダウン用シフト ップで定められる変速段領域は車速が増大 る方向に補正され、減速モード期間では、 正されたシフトダウン用シフトマップによ てステップS5においてシフトダウン用の目標 変速段Nd’が決定されることとなる。

 ステップS6では、車両走行中の実際のギヤ である現在の変速段Nrが読み込まれ、ステッ プS7及びステップS8において、変速段決定手 で決定された目標変速段Nd及びNd’と現在の 速段Nrとが比較される。
 ステップS7においては、車速Vとアクセル開 Aとにより決定されたシフトアップ用の目標 変速段Ndが現在の変速段Nrよりも大きいか否 が判断される。ステップS7の判断がYesである 場合にはステップS9に進行し、ステップS2で 別された車両の状態が、加速モード期間で るのか減速モード期間であるのかの判断が 行される。加速モード期間であれば、ステ プS10に進み変速機制御装置はシフトアップ 指令を出力するが、車両の状態が減速モー 期間であると、指令を出力することなくフ ーを終了して高速段へのシフトアップを禁 する。

 ステップS7の判断が否であるときは、ス ップS8でシフトダウン用の目標変速段Nd’がN rよりも小さいか否かが判断され、Nd’がNrよ 小さいときはステップS11に進んで変速機制 装置はシフトダウンの指令を出力する。こ とき、車両が減速モード期間であると、目 変速段Nd’が補正されたシフトダウンマッ により決定したものであるため、加速モー 期間にあるときよりも車速が大きい時点で つまり車両の減速中では早めの時点でシフ ダウンが指令されるようになる。ステップS8 の判断が否である場合には、現在の変速段が シフトアップもシフトダウンも必要ない状態 にあるので、変速指令を出力せずにフローを 終了する。

 このように、本発明の変速機制御装置で 、運転者が行うアクセルペダルとブレーキ ダルの操作に対応して加速モード期間と減 モード期間とを判別し(ステップS1、ステッ S2)、アクセルペダルが踏み込まれてからブ ーキペダルが踏み込まれるまでの加速モー 期間では、シフトマップに従って決定され いわば通常の変速を実行する。一方、ブレ キペダルが踏み込まれてからアクセルペダ が踏み込まれるまでの減速モード期間では 高速段への変速が禁止される(ステップS9)と ともに、シフトダウン用シフトマップで定め られる変速段領域を車速が増大する方向に補 正される(ステップS3)。

 運転者がブレーキを踏んで車両を減速す 減速モード期間では、高速段への変速が禁 されるため、運転者の意図に反してエンジ ブレーキの制動効果が低減することはない また、シフトダウン用シフトマップで定め れる変速段領域が、車速が増大する方向に 正されるため、低速段への変速は車両の速 が大きいうちに実行される。したがって、 発明の変速機制御装置では、減速モード期 において運転者の意図どおりにエンジンブ ーキの制動効果が確保され、ブレーキペダ を繰り返し操作する必要がなくなるので、 繁な使用に起因するブレーキ装置の過熱等 防ぐことができる。

 ところで、車両が下り坂を走行するときに 車両重量によって速度が増加するので、特 エンジンブレーキの制動力を確保すること 望ましい。図5に示すフローチャートは、下 り坂において減速モード期間と同一の制御を 実行する制御フローである。
 図5のフローは、図3のフローチャートにお てステップS1とステップS2との間に置かれる 路面の勾配によりモードを設定する手順を すものである。ステップS01では、車両が走 する路面の勾配θを演算等によって求め、 いでステップS02において路面が所定値以上 下り勾配であるか否か、つまり、勾配θが所 定値-θ 0 以下であるかどうかを判断する。路面の勾配 が所定値以上の下り勾配であれば、アクセル ペダルとブレーキペダルの操作状況に関係な く、ステップS03で車両の状態が減速モード期 間であると設定する。これによって、ステッ プS2では減速モード期間と判別され、減速モ ド期間と同一の制御が実行される。路面の 配が所定値以上の下り勾配でないときは、 テップS1で読み込まれたアクセルペダルと レーキペダルの操作状況によって、上述し 判別方法と同様にモードの判別が行われる

 図5のフローを加えると、路面の勾配が所 定値以上の下り勾配であるときには、運転者 がブレーキペダルを踏み込まなくとも自動的 に減速モード期間の変速に移行し、十分なエ ンジンブレーキの制動効果が得られることと なる。なお、路面の勾配は、よく知られてい るように、車両に車速を検出する車速センサ とともに加速度を検出する加速度センサを装 着し、車速センサで検出された車速を微分し た加速度と、加速度センサで検出された加速 度とを対比することにより算出することがで きる。

 以上詳述したように、本発明は、シフト ップにより変速段を切り換える変速機制御 置において、運転者の操作するアクセルペ ルとブレーキペダルの操作状況に応じて加 モード期間と減速モード期間とを判別し、 速モード期間では、シフトアップを禁止す とともにシフトダウンの変速点を変更して エンジンブレーキによる制動力を十分に作 させるものである。よって、本発明の変速 制御装置が、シフトマップを利用する制御 置であれば、自動変速機と自動変速制御の 行軸歯車機構式変速機とを問わず適用でき ことはいうまでもない。また、上記実施例 はブレーキペダルの踏み込みを検出してい が、ブレーキマスタシリンダ等の作動油圧 を検出してブレーキペダルの操作状況を判 するなど、上記実施例に対し各種の変更が 能であることは明らかである。