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Title:
METHOD FOR PRODUCING TRIFLUOROMETHANESULFONYL FLUORIDE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/111418
Kind Code:
A1
Abstract:
Disclosed is a method for producing trifluoromethanesulfonyl fluoride (CF3SO2F) by reacting trifluoromethanesulfonyl chloride (CF3SO2Cl) and a metal fluoride in the presence of water. This method for producing trifluoromethanesulfonyl fluoride (CF3SO2F) is characterized in that a halogenated quaternary salt is coexistent in the reaction system.

Inventors:
SAKAI SHIGENORI (JP)
MORINAKA TAKAYOSHI (JP)
NANMYO TSUTOMU (JP)
KUME TAKASHI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/053767
Publication Date:
September 18, 2008
Filing Date:
March 03, 2008
Export Citation:
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Assignee:
CENTRAL GLASS CO LTD (JP)
SAKAI SHIGENORI (JP)
MORINAKA TAKAYOSHI (JP)
NANMYO TSUTOMU (JP)
KUME TAKASHI (JP)
International Classes:
C07C303/02; C07C309/80; C07B61/00
Foreign References:
JPS51125322A1976-11-01
JPH06263715A1994-09-20
Attorney, Agent or Firm:
HASHIMOTO, Takeshi et al. (Ekisaikai Bldg. 1-29, Akashi-cho, Chuo-k, Tokyo 44, JP)
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Claims:
トリフルオロメタンスルホニルクロリド(CF 3 SO 2 Cl)と金属フッ化物を、水の存在下、反応させることにより、トリフルオロメタンスルホニルフルオリド(CF 3 SO 2 F)を製造する方法において、ハロゲン化4級塩を共存させることを特徴とする、トリフルオロメタンスルホニルフルオリドの製造方法。
金属フッ化物が、フッ化リチウム、フッ化ナトリウム、フッ化カリウム、フッ化ルビジウム、又はフッ化セシウムである、請求項1に記載の方法。
ハロゲン化4級塩が、式[1]で表されるハロゲン化4級アンモニウム塩
(式中、R 1 は炭素数1~9の同一又は異なる直鎖、分岐鎖の飽和もしくは不飽和の脂肪族炭化水素基又は同一又は異なるアリール基(ここで水素原子の一部または全てはハロゲン(フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)、アルキル基、アミノ基、ニトロ基、アセチル基、シアノ基もしくはヒドロキシル基で置換されていても良い)を表し、Xはハロゲン(フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)を表す)
又は式[2]で表されるハロゲン化4級ホスホニウム塩
(式中、R 1 及びXは式[1]と同じ)
である、請求項1又は2に記載の方法。
ハロゲン化4級アンモニウム塩が、テトラプロピルアンモニウムブロミド、テトラブチルアンモニウムフルオリド、テトラブチルアンモニウムクロリド、テトラブチルアンモニウムブロミド、メチルトリブチルアンモニウムクロリド、ベンジルトリエチルアンモニウムクロリド、ベンジルトリブチルアンモニウムクロリド、又はメチルトリオクチルアンモニウムクロリドである、請求項3に記載の方法。
ハロゲン化4級ホスホニウム塩が、テトラフェニルホスホニウムクロリド、テトラフェニルホスホニウムブロミド、テトラブチルホスホニウムクロリド、又はテトラブチルホスホニウムブロミドである、請求項3に記載の方法。
ハロゲン化4級塩の量が、トリフルオロメタンスルホニルクロリド1モルに対して、0.005~1.0モルであることを特徴とする、請求項1乃至5の何れかに記載の方法。
金属フッ化物の量が、トリフルオロメタンスルホニルクロリド1モルに対して、1~10モルであることを特徴とする、請求項1乃至6の何れかに記載の方法。
反応を行う際の温度を-5℃~20℃とすることを特徴とする、請求項1乃至7の何れかに記載の方法。
Description:
トリフルオロメタンスルホニル ルオリドの製造方法

 本発明は、有機合成や医農薬、電気電子 料分野における中間体の製造原料およびフ 素化試剤として有用なトリフルオロメタン ルホニルフルオリドの製造方法に関する。

発明の背景

 トリフルオロメタンスルホニルフルオリド 初めとする、含フッ素アルカンスルホニル ルオリドの製造方法としては、電気化学的 フッ素化する方法が従来から知られている 例えば、特許文献1には、無水フッ酸中でメ タンスルホニルクロリド(CH 3 SO 2 Cl)を電解フッ素化させて製造する方法が開示 されているが、この方法においては、約20vol% のトリフルオロメタンスルホニルフルオリド と約80vol%の水素との混合ガスが電解槽より発 生するため、多くの水素から目的物を単離し 高純度に精製する必要があり、またこのため には大規模な電解反応設備を必要とする為、 コストが高くなる問題点があった。

 そこで、電気化学的フッ素化を用いない手 として、以下に挙げられる方法で製造がな れてきた。例えば、特許文献2において、パ ーフルオロオレフィンを出発原料として、無 水硫酸と反応させ、パーフルオロアルカンス ルトンを経由した後、加水分解させてモノヒ ドロパーフルオロアルカンスルホニルフルオ リド(Rf-CHF-SO 2 F)に誘導させ、続いてフッ素又はフッ素を含 ガスと反応させることによりパーフルオロ ルカンスルホニルフルオリド(Rf-CF 2 -SO 2 F)を製造する方法が、また特許文献3では、ア ルカンスルホニルフルオリドとフッ素を含む ガスと反応させることで、ペルフルオロアル カンスルホニルフルオリド又はヒドロフルオ ロアルカンスルホニルフルオリドを製造する 方法が開示されている。

 一方、非特許文献1では、ペンタフルオロエ タンスルホニルクロリド(C 2 F 5 SO 2 Cl)とフッ化セシウムを反応させペンタフルオ ロエタンスルホニルフルオリド(C 2 F 5 SO 2 F)を製造する方法が、特許文献4では、メタン スルホニルクロリド誘導体と、フッ化ナトリ ウム、フッ化カリウムまたはフッ化セシウム とを、クラウンエーテルの存在下、無水アセ トニトリル中で反応させることで対応するメ タンスルホニルフルオリド誘導体を製造する 方法が開示されている。

 また、本発明の化合物と類似の化合物を出 原料として用いた例は、特許文献5にメタン スルホニルクロリド(CH 3 SO 2 Cl)とフッ化物および水との反応によりメタン スルホニルフルオリド(CH 3 SO 2 F)を合成する方法が開示されている。

米国特許第2732398号明細書

国際公開第2004-096759号公報

特開2003-206272号公報

特開平6-072987号公報

特開平6-263715号公報 O.A.Radchenko,A.Ya.Il‘chenko、and L.M.Yagupol’sk ii、Zh.Org.Khim. ,Vol17,500-503(1981).

発明の概要

特許文献2の方法は、該目的物が88%と良好 得られることからも、好ましい製造方法で るが、多段階の工程を要するために、合成 法は煩雑となり、工業的に製造する上では くぶん難がある。また、特許文献3の方法は ペルフルオロカーボンを溶媒として用い、 らにフッ素化剤と混合させた状態で反応さ なければならず、また、得られるペルフル ロアルカンスルホニルフルオリドが非常に 収率であるため、工業的に採用するのは難 い。

 このように、従来技術において、反応収 や反応の制御のしやすさ、得られる製品の 度、工程の頻雑さ等の点で必ずしも満足の きるものはなかったことから、高純度のト フルオロメタンスルホニルフルオリドを簡 かつ高収率で、工業的規模で容易に製造す 方法の確立が望まれていた。

 本発明者らは、かかる従来技術の問題点に み、鋭意検討した結果、トリフルオロメタ スルホニルクロリド(CF 3 SO 2 Cl)と、金属フッ化物を、水の存在下、反応さ せることによりトリフルオロメタンスルホニ ルフルオリド(CF 3 SO 2 F)を製造する方法において、ハロゲン化4級塩 を共存させることで、短工程かつ高収率で、 目的物であるトリフルオロメタンスルホニル フルオリド(CF 3 SO 2 F)を製造できることを見出し、本発明を完成 た。

 前記ハロゲン化4級塩は、例えば、式[1]で表 されるハロゲン化4級アンモニウム塩
(式中、R 1 は炭素数1~9の同一又は異なる直鎖、分岐鎖の 飽和もしくは不飽和の脂肪族炭化水素基又は 同一又は異なるアリール基(ここで水素原子 一部または全てはハロゲン(フッ素、塩素、 素、ヨウ素)、アルキル基、アミノ基、ニト ロ基、アセチル基、シアノ基もしくはヒドロ キシル基で置換されていても良い)を表し、X ハロゲン(フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)を す)又は式[2]で表されるハロゲン化4級ホスホ ニウム塩
(式中、R 1 及びXは式[1]と同じ)
である。

 本発明はハロゲン化4級塩を反応系内に共存 させることに特徴がある。これまでに、フッ 素原子の持たない基質、すなわちメタンスル ホニルクロリドと金属フッ化物を水の存在下 反応させて、対応するフッ素化物を得る反応 が知られており(CH 3 SO 2 Cl+KF→CH 3 SO 2 F+KCl)、特許文献5もこれに関連した方法であ 。例えば、特許文献5の方法において、本発 の出発原料であるトリフルオロメタンスル ニルクロリドを用いても、該目的物である ッ素化物がほとんど得られない(後述の比較 例1参照)。

 一方、特許文献4のように、トリフルオロ メチル基を持たない基質に対して、クラウン エーテル等の相間移動触媒を用いた例が従来 から知られているが、その方法をトリフルオ ロメタンスルホニルクロリドに適用させた場 合、対応するトリフルオロメタンスルホニル フルオリドが得られるが、収率が非常に低い (後述の比較例参照)。

 また、特許文献5に記載されているように 、メタンスルホニルクロリド自身が加水分解 性を持ち、メタンスルホニルクロリドは対応 するスルホン酸に容易に変換されやすいこと が知られている。

 ここで、本発明の出発原料であるトリフ オロメタンスルホニルクロリドはトリフル ロメチル基を有する。フッ素原子の強い電 求引性の影響で、フッ素原子を持たないス ホニルクロリドと比べて、反応性は大きく なり、水が反応系内に存在している系では 水分解も容易に進行し、深刻な副反応であ スルホン酸の生成が生じやすいものと考え れる。

 これらのことから、本発明で用いるトリ ルオロメチル基を有する基質に対して、良 にフッ素化させて該目的物を効率よく得る とは非常に困難であると当初予想していた

 ところが、本発明者らは、ハロゲン化4級 塩を反応系内に共存させることで、実際は加 水分解がほとんど起こらず、トリフルオロメ タンスルホニルクロリドがフッ化カリウム等 の金属フッ化物と優先的に反応し、非常に高 い選択率及び収率で当該目的物が良好に得ら れるという、驚くべき知見を得た(後述の実 例1-5を参照)。

 さらに、特許文献4や特許文献5の方法で 、反応終了後に蒸留等の精製操作を必要と ていたのに対し、本発明では目的物である リフルオロメタンスルホニルフルオリドは 沸点が非常に低く(沸点-23℃)、室温で気体( ス)として存在するため、反応後に生成した 体を、0℃未満、具体的には-20~-30℃に冷却 たコンデンサーに流通させたのちに、気体 捕集することにより、容易に高純度のトリ ルオロメタンスルホニルフルオリドを得る とができ、蒸留等の精製操作を必要としな という知見も得た。

 このように、本発明は工業的に実施可能 反応条件において、従来技術よりも高い収 で目的化合物が製造可能である。環境負荷 かからず、特に精製操作を必要としないこ から、高い生産性で目的とするトリフルオ メタンスルホニルフルオリドを製造できる ととなった。

詳細な説明

 本発明によれば、従来のトリフルオロメ ンスルホニルフルオリドの製造法に比べ、 応収率が高く、反応の制御も容易で、製品 度の点でも十分満足でき、しかも、非常に 略化された製造方法を提供することができ 。

 以下、本発明につき、さらに詳細に説明 る。本発明の出発原料であるトリフルオロ タンスルホニルクロリドは、従来公知の方 、例えば日本国特許第3456634号明細書、日本 国特許第3444477号明細書、特開2000―264871号公 等に記載されている方法で容易に製造する とができる。

 本発明で用いる金属フッ化物について、 属とはアルカリ金属のことであり、アルカ 金属としては、リチウム(Li)、ナトリウム(Na )、カリウム(K)、ルビジウム(Rb)、セシウム(Cs) が挙げられる。

 金属フッ化物の具体的な化合物は、フッ リチウム、フッ化ナトリウム、フッ化カリ ム、フッ化ルビジウム、フッ化セシウムで るが、これらのうち、比較的入手が容易で ることから、フッ化ナトリウム、フッ化カ ウム、フッ化セシウムが好ましく用いられ 。これらのフッ化物は単独、又は2種類以上 を混合して使用することもできる。

 金属フッ化物の量はトリフルオロメタン ルホニルクロリド1モルに対して通常、1~10 ルであり、好ましくは1~8モル、より好まし は1.5~6モルである。1モルより少ないと反応 率が低下する原因となる。また、10モルを超 えると反応の進行について問題はないが、反 応速度、収率の点で特にメリットはなく、ま た、経済的にも好ましくない。

本発明において反応溶媒として水を用いる 場合、金属フッ化物の種類により溶解度が異 なるため、それに応じて水の量が大きく変動 する。本反応を実施する際、反応を効率良く 進行させる程度に、当業者が水の量を適宜調 整することができる。

例えば、金属フッ化物としてフッ化カリウ ムを用いた場合、水溶液の濃度を、通常15%~60 %、好ましくは25%~50%、より好ましくは35%~45%と なるように水を加えると良い。ここで、水の 量が多いとき、反応速度の低下を起こす原因 となり、水の量が少ないと金属フッ化物が溶 解せずに析出する原因となるので好ましくな い。

この場合、水の量はフッ化カリウム1gに対 て、0.5g~10gの範囲で加えることで、上述の 度を達成することができる。本実施例にお て、フッ化カリウム1gに対して、水を1~6gの 囲で加えることは好ましい態様の一つであ 。

 また、本発明は水を溶媒としているが、 と共に、別途有機溶媒を共存させて反応を うこともできる。ここで有機溶媒とは、本 明の反応に直接関与しない不活性な有機化 物のことを言う。具体的には、ベンゼン、 ルエン、キシレン、ペンタン、ヘキサン、 プタン、アセトニトリル、四塩化炭素、ク ロホルム、塩化メチレン、1,2-ジクロロエタ ン、エチルベンゼン、メシチレン、ジオキサ ン、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、 ジブチルエーテル、テトラヒドロフランなど 、有機溶媒として入手可能なものをいう。ま た、これら有機溶媒を単独、又は2種類を組 合わせて用いることも可能である。

 しかしながら、本発明の工業的な製造方 を考えた場合、水を溶媒とした方法でも充 反応が進行し、高収率かつ高選択的に目的 が得られる(後述の実施例参照)ことから、 途有機溶媒を共存させるメリットは少ない

 本発明の最も大きな特徴は、トリフルオロ タンスルホニルクロリド(CF 3 SO 2 Cl)と、金属フッ化物を、水の存在下、反応さ せる際に、ハロゲン化4級塩を共存させるこ にある。本発明は、ハロゲン化4級塩を用い ことが必須であり、ハロゲン化4級塩が存在 しない場合には該目的物がほとんど生成しな いか、もしくは目的物の収率が非常に低い( 述の比較例参照)。ハロゲン化4級塩としては 、式[1]で表されるハロゲン化4級アンモニウ 塩、又は式[2]で表されるハロゲン化4級ホス ニウム塩が挙げられるが、式[1]又は式[2]中 R 1 は炭素数1~9の同一又は異なる直鎖、分岐鎖の 飽和
もしくは不飽和の脂肪族炭化水素基又は同一 又は異なるアリール基(ここで水素原子の一 または全てはハロゲン(フッ素、塩素、臭素 ヨウ素)、アルキル基、アミノ基、ニトロ基 、アセチル基、シアノ基もしくはヒドロキシ ル基で置換されていても良い)、Xはハロゲン( フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)であるものが 用できる。これらのうち、脂肪族炭化水素 に関しては、炭素数1~7のものが好ましく、 素数1~4のものが特に好ましい。

これらのうち、ハロゲン化4級アンモニウ 塩の具体的な化合物としては、テトラメチ アンモニウムフルオリド、テトラメチルア モニウムクロリド、テトラメチルアンモニ ムブロミド、テトラメチルアンモニウムヨ ジド、テトラエチルアンモニウムフルオリ 、テトラエチルアンモニウムクロリド、テ ラエチルアンモニウムブロミド、テトラエ ルアンモニウムヨージド、テトラプロピル ンモニウムフルオリド、テトラプロピルア モニウムクロリド、テトラプロピルアンモ ウムブロミド、テトラプロピルアンモニウ ヨージド、テトラブチルアンモニウムフル リド、テトラブチルアンモニウムクロリド テトラブチルアンモニウムブロミド、テト ブチルアンモニウムヨージド、ベンジルト エチルアンモニウムフルオリド、ベンジル リエチルアンモニウムクロリド、ベンジル リエチルアンモニウムブロミド、ベンジル リエチルアンモニウムヨージド、ベンジル リブチルアンモニウムフルオリド、ベンジ トリブチルアンモニウムクロリド、ベンジ トリブチルアンモニウムブロミド、ベンジ トリブチルアンモニウムヨージド、メチル リブチルアンモニウムフルオリド、メチル リブチルアンモニウムクロリド、メチルト ブチルアンモニウムブロミド、メチルトリ チルアンモニウムヨージド、メチルトリオ チルアンモニウムフルオリド、メチルトリ クチルアンモニウムクロリド、メチルトリ クチルアンモニウムブロミド、メチルトリ クチルアンモニウムヨージドからなる群よ 選ばれる少なくとも1種が挙げられる。

これらの中でもテトラプロピルアンモニウ ムフルオリド、テトラプロピルアンモニウム クロリド、テトラプロピルアンモニウムブロ ミド、テトラブチルアンモニウムフルオリド 、テトラブチルアンモニウムクロリド、テト ラブチルアンモニウムブロミド、ベンジルト リエチルアンモニウムフルオリド、ベンジル トリエチルアンモニウムクロリド、ベンジル トリエチルアンモニウムブロミド、ベンジル トリブチルアンモニウムフルオリド、ベンジ ルトリブチルアンモニウムクロリド、ベンジ ルトリブチルアンモニウムブロミド、メチル トリブチルアンモニウムフルオリド、メチル トリブチルアンモニウムクロリド、メチルト リブチルアンモニウムブロミド、メチルトリ オクチルアンモニウムフルオリド、メチルト リオクチルアンモニウムクロリド、メチルト リオクチルアンモニウムブロミドが好ましい 。

入手容易であるという点から、テトラプロ ピルアンモニウムブロミド、テトラブチルア ンモニウムフルオリド、テトラブチルアンモ ニウムクロリド、テトラブチルアンモニウム ブロミド、メチルトリブチルアンモニウムク ロリド、ベンジルトリエチルアンモニウムク ロリド、ベンジルトリブチルアンモニウムク ロリド、又はメチルトリオクチルアンモニウ ムクロリドがより好ましく用いられる。

 また、ハロゲン化4級ホスホニウム塩の具 体的な化合物としては、テトラフェニルホス ホニウムフルオリド、テトラフェニルホスホ ニウムクロリド、テトラフェニルホスホニウ ムブロミド、テトラフェニルホスホニウムヨ ージド、テトラブチルホスホニウムフルオリ ド、テトラブチルホスホニウムクロリド、テ トラブチルホスホニウムブロミド、テトラブ チルホスホニウムヨージド、ブチルトリフェ ニルホスホニウムフルオリド、ブチルトリフ ェニルホスホニウムクロリド、ブチルトリフ ェニルホスホニウムブロミド、ブチルトリフ ェニルホスホニウムヨージド、トリオクチル エチルホスホニウムフルオリド、トリオクチ ルエチルホスホニウムクロリド、トリオクチ ルエチルホスホニウムブロミド、トリオクチ ルエチルホスホニウムヨージド、ベンジルト リフェニルホスホニウムフルオリド、ベンジ ルトリフェニルホスホニウムクロリド、ベン ジルトリフェニルホスホニウムブロミド、ベ ンジルトリフェニルホスホニウムヨージド、 エチルトリフェニルホスホニウムフルオリド 、エチルトリフェニルホスホニウムクロリド 、エチルトリフェニルホスホニウムブロミド 、エチルトリフェニルホスホニウムヨージド からなる群より選ばれる少なくとも1種が挙 られる。

これらの中でもテトラフェニルホスホニウ ムフルオリド、テトラフェニルホスホニウム クロリド、テトラフェニルホスホニウムブロ ミド、テトラフェニルホスホニウムヨージド 、テトラブチルホスホニウムフルオリド、テ トラブチルホスホニウムクロリド、テトラブ チルホスホニウムブロミド、テトラブチルホ スホニウムヨージドが好ましく、テトラフェ ニルホスホニウムクロリド、テトラフェニル ホスホニウムブロミド、テトラブチルホスホ ニウムクロリド、テトラブチルホスホニウム ブロミドがより好ましく用いられる。

 ハロゲン化4級塩の使用量は、通常、原料 であるトリフルオロメタンスルホニルクロリ ド1モルに対して0.005~1.0モルであり、好まし は0.01~0.5モル、より好ましくは0.03~0.3モルで る。0.005モルより少ないと反応収率が低下 る原因となり、1.0モルを超えても反応を行 こともできるが、不必要にハロゲン化4級塩 用いることは経済的にも好ましくない。こ 反応における好適な使用量は反応条件によ て異なり、当業者が上記範囲内で適宜調整 ることができる。

 これらのハロゲン化4級塩は単独で使用し ても良いし、複数のものを組み合わせて使用 しても良い。一方、ハロゲン化4級塩は、実 には水和物としてそれに任意の数の水分子 水和した水和物で使用することもでき、当 者が適宜調整することができる。

本発明の製造方法における反応は、水存在 下、金属フッ化物、ハロゲン化4級塩を投入 、撹拌して混合させた後、トリフルオロメ ンスルホニルクロリドを加えて行うことが きる。本発明における反応試薬の仕込みの 番については、特に制限はないが、本発明 は、水、金属フッ化物、ハロゲン化4級塩を えた後に、トリフルオロメタンスルホニル ロリドを加える方が、製造する上で効率的 あることから、好ましい。

反応させる際の温度は、通常-5℃~20℃、好 しくは0℃から15℃の範囲にして行うことが きる。-5℃より低いと水が固化したり、金 フッ化物やハロゲン化4級塩が析出し、反応 度が低下してしまうので好ましくない。ま 、なお、20℃より高い温度で行う場合、出 原料であるトリフルオロメタンスルホニル ロリド(沸点25℃~35℃)や水が気化するため、 圧反応容器を用いて反応系を密閉させ、加 条件下で反応を行うことができる。しかし がら、-5℃~20℃の範囲でも十分反応が進行 るため、20℃より高い温度で行うメリットは 特に大きくない。

反応時間については、特に制限はないが、 ガスクロマトグラフィー等の手法によって、 原料の消費が十分に進み、もはや反応が進行 しないことを確認してから終了するのが望ま しく、当業者が適宜調整することができる。 さらに、本反応を実施する際、反応を効率良 く進行させるために攪拌するのが好ましい。

 トリフルオロメタンスルホニルクロリド 加える際、トリフルオロメタンスルホニル ロリドを反応系内に一度に加えるか、もし は連続的に加えても反応は進行するため、 業者が適宜選択することができるが、本発 では、トリフルオロメタンスルホニルクロ ドを滴下することは、好ましい態様の一つ ある。また、トリフルオロメタンスルホニ クロリドを加える際の滴下時間については 1時間~4時間程度で滴下を終了させることが ましい。

 反応圧力については特に制限はなく、常 (大気圧)又は加圧下で反応を行うことがで る。本発明の目的物であるトリフルオロメ ンスルホニルフルオリドの沸点が非常に低 (-23℃)、室温で気体(ガス)として存在する。 述した反応系内の温度範囲で本発明を実施 た場合、トリフルオロメタンスルホニルク リドと金属フッ化物が反応した直後に目的 が反応系内で発生する。耐圧反応容器を用 て反応系を密閉させて、加圧条件下で反応 行うことも可能であるが、本発明では、発 した気体(トリフルオロメタンスルホニルフ ルオリド)を、トリフルオロメタンスルホニ フルオリドの沸点以下に冷却したコンデン ー(凝縮器。冷却器とも言う)に流通させなが ら反応器に戻しながら反応を行う(この操作 還流とも言う)のと同時に、所定の圧力に達 たときに、コンデンサーの一部を開放させ コンデンサーに流通させた気体の一部を捕 器で捕集することにより、反応容器全体の 力がほとんど上がらずに反応を行うことが きる。このことから、本発明は常圧(大気圧 )でも十分に実施することができる。

 本発明で用いられる反応器は、常圧で反 を行う際、四フッ化エチレン樹脂、クロロ リフルオロエチレン樹脂、フッ化ビニリデ 樹脂、PFA樹脂、ガラスなどを内部にライニ グした反応器、もしくはガラス容器を使用 ることができる。また、加圧下で反応を行 際、圧力に耐えるものであれば材質に特に 限はなく、ステンレス鋼、ハステロイ、モ ルなどの金属製容器などを用いることがで る。

 本発明の目的物であるトリフルオロメタ スルホニルフルオリドは、上述したように 温で気体として存在するため、反応後に得 れた気体を、コンデンサーに流通させた後 該気体を捕集容器で捕集することで、蒸留 の精製操作を必要とせずに高純度のトリフ オロメタンスルホニルフルオリドを得るこ ができる。

 例えば、水、フッ化カリウム、ハロゲン 4級塩、トリフルオロメタンスルホニルクロ リドを加えた後、発生した気体を-30℃に冷却 したコンデンサーに流通させ、流通させた気 体を再び反応容器に戻しながら反応液を室温 まで昇温させて還流させる。その還流操作を 行う一方で、コンデンサーの一部を開放させ 、コンデンサーに流通させた気体の一部を捕 集器で捕集する。反応終了後、コンデンサー 温度を-20℃程度に昇温して、気体の残りを全 て捕集容器で捕集することで、蒸留操作を必 要とせずに高純度のトリフルオロメタンスル ホニルフルオリドを得ることができる(後述 実施例参照)。このように、蒸留操作を必要 しないことは、本発明の好ましい特徴の一 である。

 なお、本発明では、連続的、又は半連続 もしくはバッチ式で行っても良く、当業者 適宜調整することができる。

 このようにして、水やトリフルオロメタ スルホニルクロリドの混入もなく、簡便な 法で高純度のトリフルオロメタンスルホニ フルオリドを得ることができる。

 以下、実施例により本発明を具体的に説 するが、本発明はかかる実施例により限定 れるものではない。ここで、組成分析値の %」とは、反応混合物を直接ガスクロマトグ ラフィー(GC、特に記述のない場合、検出器は TCD)によって測定して得られた組成の「面積% を表す。

 -30℃程度に冷却したコンデンサーをつけた2 00mlガラスフラスコに水を100g、フッ化カリウ を51.7g(0.890mol)、テトラブチルアンモニウム ルオリド3水和物((C 4 H 9 ) 4 NF・3H 2 O)を4.9g(0.016mol)投入し攪拌してよく混合した 大気圧下、液温度を10℃に冷却し、トリフル オロメタンスルホニルクロリド(50.0g(0.297mol)) 1時間かけて滴下した。滴下終了後、室温で 1時間攪拌しながら還流させた。攪拌後、コ デンサー温度を-20℃程度に昇温し、反応に り生成したガスを液体窒素で冷却した捕集 で捕集した。40.8gの捕集物が得られ、ガスク ロマトグラム(GC)分析により、トリフルオロ タンスルホニルフルオリドの生成が確認で 、純度99.4%、収率89.3%で得られた。

 -30℃程度に冷却したコンデンサーをつけた2 00mlガラスフラスコに水を67g、フッ化カリウ を34.5g(0.594mol)、テトラブチルアンモニウム ルオリド3水和物((C 4 H 9 ) 4 NF・3H 2 O)を4.9g(0.016mol)投入し攪拌してよく混合した 大気圧下、液温度を10℃に冷却し、トリフル オロメタンスルホニルクロリドを50.0g(0.297mol) を1時間かけて滴下した。滴下終了後、室温 1時間攪拌しながら還流させた。攪拌後、コ デンサー温度を-20℃程度に昇温し、反応に り生成したガスを液体窒素で冷却した捕集 で捕集した。40.3gの捕集物が得られ、ガス ロマトグラム(GC)分析により、トリフルオロ タンスルホニルフルオリドの生成が確認で 、純度99.2%、収率88.6%で得られた。

-30℃程度に冷却したコンデンサーをつけた200 mlガラスフラスコに水を100g、フッ化カリウム を51.7g(0.890mol)、テトラブチルアンモニウムク ロリド((C 4 H 9 ) 4 NCl)を4.1g(0.016mol)投入し攪拌してよく混合した 。大気圧下、液温度を10℃に冷却し、トリフ オロメタンスルホニルクロリドを50.0g(0.297mo l)を1時間かけて滴下した。滴下終了後、室温 で1時間攪拌しながら還流させた。攪拌後、 ンデンサー温度を-20℃程度に昇温し、反応 より生成したガスを液体窒素で冷却した捕 器で捕集した。40.9gの捕集物が得られ、ガス クロマトグラム(GC)分析により、トリフルオ メタンスルホニルフルオリドの生成が確認 き、純度99.0%、収率89.1%で得られた。

-30℃程度に冷却したコンデンサーをつけた200 mlガラスフラスコに水を100g、フッ化カリウム を51.7g(0.890mol)、テトラプロピルアンモニウム ブロミド((C 3 H 7 ) 4 NBr)を7.9g(0.030mol)投入し攪拌してよく混合した 。大気圧下、液温度を10℃に冷却し、トリフ オロメタンスルホニルクロリドを50.0g(0.297mo l)を1時間かけて滴下した。滴下終了後、室温 で1時間攪拌しながら還流させた。攪拌後、 ンデンサー温度を-20℃程度に昇温し、反応 より生成したガスを液体窒素で冷却した捕 器で捕集した。36.4gの捕集物が得られ、ガス クロマトグラム(GC)分析により、トリフルオ メタンスルホニルフルオリドの生成が確認 き、純度98.9%、収率79.7%で得られた。

-30℃程度に冷却したコンデンサーをつけた200 mlガラスフラスコに水を100g、フッ化カリウム を52.2g(0.898mol)、メチルトリブチルアンモニウ ムクロリド(CH 3 N(Cl)(C 3 H 7 ) 3 )を3.5g(0.015mol)投入し攪拌してよく混合した。 大気圧下、液温度を10℃に冷却し、トリフル ロメタンスルホニルクロリドを25.2g(0.150mol) 1時間かけて滴下した。滴下終了後、室温で 1時間攪拌しながら還流させた。攪拌後、コ デンサー温度を-20℃程度に昇温し、反応に り生成したガスを液体窒素で冷却した捕集 で捕集した。18.1gの捕集物が得られ、ガスク ロマトグラム(GC)分析により、トリフルオロ タンスルホニルフルオリドの生成が確認で 、純度99.3%、収率79.6%で得られた。

-30℃程度に冷却したコンデンサーをつけた200 mlガラスフラスコに水を50g、フッ化カリウム 27.0g(0.465mol)、ベンジルトリエチルアンモニ ムクロリド(C 6 H 5 CH 2 N(Cl)(C 2 H 5 ) 3 )を7.2g(0.032mol)投入し、攪拌してよく混合した 。大気圧下、液温度を10℃に冷却し、トリフ オロメタンスルホニルクロリドを52.3g(0.310mo l)を1時間かけて滴下した。滴下終了後、室温 で1時間攪拌しながら還流させた。攪拌後、 ンデンサー温度を-20℃程度に昇温し、反応 より生成したガスを液体窒素で冷却した捕 器で捕集した。32.7gの捕集物が得られ、ガス クロマトグラム(GC)分析により、トリフルオ メタンスルホニルフルオリドの生成が確認 き、純度98.5%、収率69.4%で得られた。

-30℃程度に冷却したコンデンサーをつけた200 mlガラスフラスコに水を50g、フッ化カリウム 27.0g(0.465mol)、ベンジルトリブチルアンモニ ムクロリド(C 6 H 5 CH 2 N(Cl)(C 4 H 9 ) 3 )を9.7g(0.031mol)投入し攪拌してよく混合した。 大気圧下、液温度を10℃に冷却し、トリフル ロメタンスルホニルクロリドを52.3g(0.310mol) 1時間かけて滴下した。滴下終了後、室温で 1時間攪拌しながら還流させた。攪拌後、コ デンサー温度を-20℃程度に昇温し、反応に り生成したガスを液体窒素で冷却した捕集 で捕集した。41.7gの捕集物が得られ、ガスク ロマトグラム(GC)分析により、トリフルオロ タンスルホニルフルオリドの生成が確認で 、純度99.6%、収率88.5%で得られた。

-30℃程度に冷却したコンデンサーをつけた200 mlガラスフラスコに水を50g、フッ化カリウム 27.0g(0.465mol)、メチルトリオクチルアンモニ ムクロリド((C 8 H 17 ) 3 N(Cl)CH 3 )を12.0g(0.031mol)投入し攪拌してよく混合した 大気圧下、液温度を10℃に冷却し、トリフル オロメタンスルホニルクロリドを52.3g(0.310mol) を1時間かけて滴下した。滴下終了後、室温 1時間攪拌しながら還流させた。攪拌後、コ デンサー温度を-20℃程度に昇温し、反応に り生成したガスを液体窒素で冷却した捕集 で捕集した。37.9gの捕集物が得られ、ガス ロマトグラム(GC)分析により、トリフルオロ タンスルホニルフルオリドの生成が確認で 、純度95.1%、収率80.4%で得られた。

-30℃程度に冷却したコンデンサーをつけた200 mlガラスフラスコに水を100g、フッ化カリウム を51.7g(0.890mol)、テトラブチルホスホニウムブ ロミド((C 4 H 9 ) 4 PBr)を10.1g(0.030mol)投入し攪拌してよく混合し 。大気圧下、液温度を10℃に冷却し、トリフ ルオロメタンスルホニルクロリドを50.0g(0.297m ol)を1時間かけて滴下した。滴下終了後、室 で1時間攪拌しながら還流させた。攪拌後、 ンデンサー温度を-20℃程度に昇温し、反応 より生成したガスを液体窒素で冷却した捕 器で捕集した。21.1gの捕集物が得られ、ガ クロマトグラム(GC)分析により、トリフルオ メタンスルホニルフルオリドの生成が確認 き、純度90.6%、収率42.3%で得られた。

[比較例1]
-30℃程度に冷却したコンデンサーをつけた200 mlガラスフラスコに水を100g、フッ化カリウム を51.7g(0.890mol)投入し攪拌してよく混合した。 大気圧下、液温度を10℃に冷却し、トリフル ロメタンスルホニルクロリドを50.0g(0.297mol) 1時間かけて滴下した。滴下終了後、室温で 1時間攪拌しながら還流させた。攪拌後、コ デンサー温度を-20℃程度に昇温し、反応に り生成したガスを液体窒素で冷却した捕集 で捕集した。5.3gの捕集物が得られ、ガスク マトグラム分析により、トリフルオロメタ スルホニルフルオリドの生成が確認でき、 度1.0%、収率0.1%で得られた。

 このように、ハロゲン化4級塩を用いない 場合は、反応が進行せず、目的物であるトリ フルオロメタンスルホニルフルオリドが殆ど 得られないことがわかる。

[比較例2]
-30℃程度に冷却したコンデンサーをつけた200 mlガラスフラスコに、水を100g、フッ化カリウ ムを51.7g(0.890mol)、クラウンエーテル(18-クラ ン-6)を7.8g(0.030mol)投入し攪拌してよく混合し た。大気圧下、液温度を10℃に冷却し、トリ ルオロメタンスルホニルクロリドを50.0g(0.29 7mol)を1時間かけて滴下した。滴下終了後、室 温で1時間攪拌しながら還流させた。攪拌後 コンデンサー温度を-20℃程度に昇温し、反 により生成したガスを液体窒素で冷却した 集器で捕集した。23.6gの捕集物が得られ、ガ スクロマトグラム分析により、トリフルオロ メタンスルホニルフルオリドの生成が確認で き、純度49.7%、収率26.0%で得られた。

[比較例3]
-30℃程度に冷却したコンデンサーをつけた200 mlガラスフラスコに水を100g、フッ化カリウム を51.7g(0.890mol)、ポリエチレングリコール200(PE G200)を17.5g(0.088mol)投入し攪拌してよく混合し 。大気圧下、液温度を10℃に冷却し、トリ ルオロメタンスルホニルクロリドを50.0g(0.297 mol)を1時間かけて滴下した。滴下終了後、室 で1時間攪拌したのちコンデンサー温度を-20 ℃程度に昇温し、反応により生成したガスを 液体窒素で冷却した捕集器で捕集した。22.7g 捕集物が得られ、ガスクロマトグラム分析 より、トリフルオロメタンスルホニルフル リドの生成が確認でき、純度52.3%、収率26.3% で得られた。

 このように、クラウンエーテルやポリエ レングリコールを用いた場合は、トリフル ロメタンスルホニルフルオリドは得られる 、実施例1-5と比べると収率が低く、工業的 製造としてはいくぶん難がある。