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Patent Searching and Data


Title:
MOTOR
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/069383
Kind Code:
A1
Abstract:
Provided is a motor, which can be more miniaturized but can output a high torque although miniaturized. The motor (1) comprises a rotor (10) including a permanent magnet (11) and a spindle (13), and a stator (20) including a pair of magnetic pole members (53) having a plurality of magnetic poles, casings (31) and coils (25), and arranged to enclose the rotor (10). The magnetic pole members (53) have flange portions (53a) and polar teeth protruded in the axial direction from the inner circumference edges of the flange portions (53a). The individual polar teeth of the paired magnetic pole members (53) are arranged alternately in a noncontact manner, and the coils (25) are housed in the recesses formed by the paired magnetic pole members (53). These magnetic pole members (53) are gouged in the coil-side faces of the flange portions (53a) but at portions excepting outer edge portions (53c). As a result, the polar teeth of the magnetic pole members (53) can be made longer in the extent of the gouged portions of the flange portions (53a) than those of the prior art.

Inventors:
KAWAMURA KENJI (JP)
SHINOHARA KENJI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/068215
Publication Date:
June 04, 2009
Filing Date:
October 07, 2008
Export Citation:
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Assignee:
TOKYO MICRO INC (JP)
KAWAMURA KENJI (JP)
SHINOHARA KENJI (JP)
International Classes:
H02K37/14
Foreign References:
JPH09252572A1997-09-22
JP2003244922A2003-08-29
JPH03104077U1991-10-29
Attorney, Agent or Firm:
WATANABE, Atsushi et al. (1-20-10-203 Takadanobaba,Shinjuku-k, Tokyo 75, JP)
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Claims:
 外周にN極とS極が交互に着磁された永久磁石及び該永久磁石の回転軸、を含む回転子と、
 該回転子の磁極に対向する複数の磁極を有する一対の磁極片、該磁極片とともに磁気回路を形成するケーシング(ヨーク)、前記磁極を磁化するコイル、及び、前記回転子を支持する軸受、を含み、前記回転子を取り囲むように配置された固定子と、を備えるモータであって、
 前記一対の磁極片が、径方向に張り出すリング状のフランジ部、及び、該フランジ部の内周縁から軸方向に突設された極歯を有するとともに、該一対の磁極片の各々の極歯が交互に、かつ、非接触でかみ合うように配置されており、
 前記コイルが、前記一対の磁極片のフランジ部及び極歯により形成された凹部に収容されており、
 前記磁極片のフランジ部の前記コイル側の面の、外縁部を除く部分がえぐられていることを特徴とするモータ。
 外周にN極とS極が交互に着磁された永久磁石及び該永久磁石の回転軸、を含む回転子と、
 該回転子の磁極に対向する複数の磁極を有する一対の磁極片、該磁極片とともに磁気回路を形成するケーシング(ヨーク)、前記磁極を磁化するコイル、及び、前記回転子を支持する軸受、を含み、前記回転子を取り囲むように配置された固定子と、を備え、
 前記永久磁石の径が、モータケーシングの径の60%以上の寸法であることを特徴とするモータ。
 前記永久磁石の径が、モータの径の60%以上の寸法であることを特徴とする請求項1記載のモータ。
 外周にN極とS極が交互に着磁された永久磁石及び該永久磁石の回転軸、を含む回転子と、
 該回転子の磁極に対向する複数の磁極を有する一対の磁極片、該磁極片とともに磁気回路を形成するケーシング(ヨーク)、前記磁極を磁化するコイル、及び、前記回転子を支持する軸受、を含み、前記回転子を取り囲むように配置された固定子と、
を備えるモータであって、
 前記一対の磁極片の一方が、径方向に張り出すリング状のフランジ部、及び、該フランジ部の内周縁から軸方向に突設された極歯を有し、
 前記一対の磁極片の他方が、前記ケーシングと一体に連結された径方向に張り出すリング状のフランジ部、及び、該フランジ部の内周縁から軸方向に突設された極歯を有し、
 該一対の磁極片の各々の極歯が交互に、かつ、非接触でかみ合うように配置されており、
 前記コイルが、前記一対の磁極片の前記フランジ部及び極歯により形成された凹部に収容されており、
 前記一対の磁極片のフランジ部の前記コイル側の面の、外縁部を除く部分がえぐられていることを特徴とするモータ。
Description:
モータ

 本発明は、デジタルカメラや携帯電話の ンズモジュールなどを駆動するのに用いる 型のモータに関する。特には、小型のPM型 テッピングモータにおいて、一層の小型化 可能、あるいは、小型でありながら高トル を出せるように改良したモータに関する。

 従来のPM型ステッピングモータの構造を説 する。
 図7は、従来のPM型ステッピングモータの構 を説明する図であり、図7(A)は全体の側面断 面図、図7(B)は、図7(A)の円Bで囲んだ部分を拡 大した図、図7(C)は、図7(A)の円Cで囲んだ部分 を拡大した図、図7(D)は磁極片の斜視図であ 。
 PM型ステッピングモータ101は、回転軸を有 る回転子10と、回転子10を取り囲むように配 された円筒状の固定子20と、から主に構成 れる。

 回転子10はほぼ円筒状の永久磁石11を有し 、該磁石11の軸芯には、回転軸13が貫通固定 れている。回転軸13の一端(図の左端)は軸受 15を介してケーシング31に支持されて、板バ ネ35で押えられている。回転軸13の他方の端 (図の右端)も軸受け(図示されず)を介してフ ーム(図示されず)等に支持されている。永 磁石11の外周面には、回転軸方向に延びるN とS極が円周方向に交互に複数(例えば5対)着 されている。

 固定子20は、回転軸13の方向に配列された A相ステータ21AとB相ステータ21Bを有する。各 ステータ21は、各々2個のクローポール型磁 片23と、コイル25とを有する。磁極片23は、 7(D)に示すように、径方向に張り出す平らな リング状のフランジ部23aと、フランジ部23aの 内周縁から回転軸方向に延びる複数(この例 は5本)の三角形状の極歯23bを有する。2個の 極片23は、回転軸13と同軸上に、極歯23bが向 い合って交互に、かつ、非接触でかみ合う うに配置されている。これにより、軸方向 対向配置された2個の磁極片23のフランジ部2 3aと極歯23bとの間に、断面がコの字状のコイ 収容凹部が形成される。そして、A相ステー タ21AとB相ステータ21Bとは、磁極片23の極歯23b が1/2ピッチだけ円周方向にずれるように配置 されて、接する磁極片23のフランジ部23a同士 アウトサート成形などによりボビン27によ て一体に固定されている。ボビン27は、樹脂 を、各ステータ21の凹部の外面を覆うととも 極歯23bの間に充填するように成形したもの ある。

 ボビン27で覆われた各コイル収容凹部に 、銅線が巻き回されてコイル25が形成されて いる。各コイル25は、ボビン27によって各磁 片23から絶縁されている。

 前述のように固定されたA相ステータ21Aと B相ステータ21Bとは、各々ケーシング(ヨーク) 31(例えば、電磁軟鉄製)内に同心筒上にはめ まれて同ケーシングに固定されている。ケ シング31は、図7(A)に示すように、円筒状の 周部32と、リング状の端部33とからなるカッ 状の形状を有する。

 各相ステータにおいて、図7(B)に示すよう に、各磁極片23のフランジ部23aの外周面はケ シング31の外周部32の内面に接している。ま た、図7(C)に示すように、外側の磁極片23のフ ランジ部23aの端面及び外周面はケーシング31 端部33及び外周部32の内面に接している。こ のように、各磁極片23とケーシング31とをで るだけ広い面積で接触させるようにするこ により、コイル25の周囲に形成される磁場の 強さが維持でき、磁極片が磁化されやすくな る。

 なお、このようなモータにおいては、各 のステータ21をケーシング31に組み込む際に 、カップ状のケーシング31に軸方向からステ タ21を嵌合して軽圧入している。この圧入 より、ステータ21の磁極片23のフランジ部23a 外周面とケーシング31の外周部32の内周面が 密接に接触する。このため、1相内に一方の 極片23、ケーシング31、もう一方の磁極片23 、永久磁石11の磁気回路が形成される。この とき、磁気的な飽和を防ぐため、磁極片23の ランジ部23aの外周面とケーシング31の外周 32の内周面との接触面積が重要となる。

 一方、ケーシングの外周部の厚さを薄く て、コイルの巻線部の断面積を大きくした テッピングモータも開示されている(例えば 、特許文献1参照)。

特開平7-123686

 本発明は上記の問題点に鑑みてなされた のであって、一層の小型化が可能な、ある は、小型でありながら高トルクを出せるモ タを提供することを目的とする。

 本発明の第1の態様のモータは、 外周にN 極とS極が交互に着磁された永久磁石及び該 久磁石の回転軸、を含む回転子と、 該回転 子の磁極に対向する複数の磁極を有する一対 の磁極片、該磁極片とともに磁気回路を形成 するケーシング(ヨーク)、前記磁極を磁化す コイル、及び、前記回転子を支持する軸受 を含み、前記回転子を取り囲むように配置 れた固定子と、を備えるモータであって、 前記一対の磁極片が、径方向に張り出すリ グ状のフランジ部、及び、該フランジ部の 周縁から軸方向に突設された極歯を有する ともに、該一対の磁極片の各々の極歯が交 に、かつ、非接触でかみ合うように配置さ ており、 前記コイルが、前記一対の磁極片 のフランジ部及び極歯により形成された凹部 に収容されており、 前記磁極片のフランジ の前記コイル側の面の、外縁部を除く部分 えぐられていることを特徴とする。

 磁極片のフランジ部をえぐった形状とし こと、すなわち、外縁部の外周面の厚さ(軸 方向長さ)を、えぐられた部分のフランジ部 厚よりも厚くしたことにより、磁極片の極 の長さを、従来のものと比べて、フランジ がえぐられた分だけ長くすることができる その結果、極歯の、永久磁石の着磁部と対 する面の面積を広くできるとともに、永久 石の着磁部の面積も広くできる。さらに、 イル収容凹部の軸方向長さがえぐられた分 け長くなって、巻線部の断面積が広くなり 銅線の巻数を増やすことができる。これら ことから、モータを同サイズ内でトルクを 上させることができる。言い換えれば、同 トルクを維持しつつモータの寸法を小さく ることができる。なお、えぐるフランジ部 A相、B相の各相の軸方向内側のもののみでも よい。というのは、外側のフランジ部が端面 でケーシングと密接に接触して、両者の接触 面積を十分に得ることができれば、単にフラ ンジ部を薄くするだけでもよい。

 なお、各磁極片は、ケーシングと、フラ ジ部の外縁部の外周面で接して固定されて る。このフランジ部の外縁部外周面の軸方 長さ(厚さ)は、えぐられた部分のフランジ 肉厚よりも厚く、従来のもののフランジ部 同じ厚さであるため、磁気回路形成に必要 磁極片とケーシングとの接触面積は確保さ ている。

 本発明の第2の態様のモータは、 外周にN極 とS極が交互に着磁された永久磁石及び該永 磁石の回転軸、を含む回転子と、 該回転子 の磁極に対向する複数の磁極を有する一対の 磁極片、該磁極片とともに磁気回路を形成す るケーシング(ヨーク)、前記磁極を磁化する イル、及び、前記回転子を支持する軸受、 含み、前記回転子を取り囲むように配置さ た固定子と、を備え、 前記永久磁石の径 、モータケーシングの径の60%以上の寸法で ることを特徴とする。
 なお、前述のモータにおいて、 前記永久 石の径を、モータの径の60%以上の寸法とす こともできる。

 本発明においては、コイル収容凹部(銅線 の巻線スペース)を従来のモータのコイル収 凹部と同一の寸法としたとき、永久磁石の をモータの径の60%以上とできる。これによ 、モータのトルクを決定する要因である、1) モーメント増大に関与する永久磁石の径、2) 久磁石と対向する極歯の面積、3)永久磁石 1極当りの幅、を各々増大することができる そして、着磁設備の低インピーダンス化が 能となり、着磁量の向上が見込める。前述 第1の態様のモータでは、磁極片のフランジ 部をえぐってコイル収容凹部の断面積を広く して、銅線の巻数を増やすことによりトルク の向上を図ったが、この第2の態様もモータ は、それ以外の要因を向上させることでト クを向上させている。

 本発明の第3の態様のモータは、 外周にN 極とS極が交互に着磁された永久磁石及び該 久磁石の回転軸、を含む回転子と、 該回転 子の磁極に対向する複数の磁極を有する一対 の磁極片、 該磁極片とともに磁気回路を形 するケーシング(ヨーク)、前記磁極を磁化 るコイル、及び、前記回転子を支持する軸 、を含み、前記回転子を取り囲むように配 された固定子と、を備えるモータであって  前記一対の磁極片の一方が、径方向に張り 出すリング状のフランジ部、及び、該フラン ジ部の内周縁から軸方向に突設された極歯を 有し、 前記一対の磁極片の他方が、前記ケ シングと一体に連結された径方向に張り出 リング状のフランジ部、及び、該フランジ の内周縁から軸方向に突設された極歯を有 、 該一対の磁極片の各々の極歯が交互に かつ、非接触でかみ合うように配置されて り、 前記コイルが、前記一対の磁極片の前 記フランジ部及び極歯により形成された凹部 に収容されており、 前記一対の磁極片のフ ンジ部の前記コイル側の面の、外縁部を除 部分がえぐられていることを特徴とする。

 この場合、ケーシングと一方の磁極片と 一体化させたので、従来の別体ケーシング 備えたタイプのモータと比較すると、この ーシング端部の厚さの分だけモータの軸方 長さを短くできる。逆に、このモータの軸 向長さを、従来のモータと同じとした場合 磁極片及びケーシングの極歯の長さを、従 のものと比べて、フランジのえぐられた分 ケーシング端部の厚さの分だけ長くするこ ができる。その結果、極歯の、永久磁石の 磁部と対向する面の面積を広くできるとと に、永久磁石の着磁部の面積も広くできる さらに、えぐられた分とケーシング端部の さの分だけコイル収容凹部の断面積が広く って、巻線部の断面積が広くなり、巻線の 数を増やすことができる。これらのことか 、モータのトルクがさらに向上することが 待できる。

 以上の説明から明らかなように、本発明に れば、磁極片のフランジ部のコイル側の面 、外縁部を除く部分をえぐったことにより 極歯の長さを長くできるとともに、コイル 容凹部の断面積を大きくできる。したがっ 、モータの寸法を大きくせずにトルクを向 させた、あるいは、従来のものと同じトル でモータの寸法を小型化したモータを提供 きる。
 なお、本発明は、モータの体積が小さいほ 効果が現れ、径が6mm、全長が5mmのモータ(体 積141mm 3 )以下において、従来のものに比べてトルク を60%程度向上できる。さらに、モータの小 化に対して設計的に懸念される電気的及び 気的な問題(例えば、巻線の線積向上や磁気 路の安定性)を解決し、高出力を実現できる 。

発明を実施するための形態

 以下、本発明の実施の形態について、図面 参照しながら詳細に説明する。
 図1は、本発明の第1の実施の形態に係るモ タ(PM型ステッピングモータ)の構造を説明す 図であり、図1(A)は側面断面図、図1(B)は図1( A)の円Bで囲った部分の拡大図、図1(C)は図1(A) 円Cで囲った部分の拡大図である。
 図2(A)は、図1のモータの分解斜視図であり 図2(B)は、図1のモータの磁極片の斜視図であ る。
 図3は、図1のモータの一部を拡大した図で る。
 このモータ1は、図7に示した従来のPM型ステ ッピングモータの基本的な構成とほぼ同様で あるが、磁極片の形状が異なる。以下、磁極 片について詳細に説明する。図1、2、3におい て、図7と同じ構成・作用を有する部品・部 は、図7と同じ符号を付し、説明を省略する

 図7に示すモータの磁極片23は、例えば電磁 鉄板をプレス加工して作製されたものであ 、フランジ部23aと極歯23bとは、ほぼ同じ厚 である。本発明のモータ1の磁極片53も、図2 (B)に示すように、リング状のフランジ部53aと 、フランジ部53aの内周縁から回転軸方向に延 びる複数(この例では5本)の三角形状の極歯53b を有するが、フランジ部53aの内側の面(コイ 25に対向する面)が、外縁部53cを除いてえぐ 込まれている。言い換えると、フランジ部53 aが極歯53bより肉薄となって、外縁部53cが軸 向に突き出した形状となっている。この外 部53cの厚さ(軸方向長さ)は、極歯53bの厚さと ほぼ等しい(すなわち、図7に示す磁極片23の ランジ部23aの厚さと等しい)。
 このような磁極片53は、例えば、電磁軟鉄 の板を加工して、同一厚さのフランジ部と 歯を作製し、フランジ部の外縁部を除く部 にパンチを打ち込んで厚さを薄くして、そ 分の材料が外縁部から延び出すことで作製 れる。

 各ステータの、軸方向内側の磁極片53は 図1(B)に示すように、ケーシング31の外周部32 の内側端部32aと、フランジ部53aの外周面、つ まり、外縁部53cの外周面で接して固定されて いる。前述のように、ステータ21はケーシン 31に軸方向から圧入されているため、ケー ング31の外周部32の内側端部32aと、フランジ 53aの外縁部53cの外周面は密接に接触してい 。また、外縁部53cの外周面の軸方向長さは 従来のもののフランジ部と同じ厚さである め、従来と同様に、磁気回路形成に必要な 極片53とケーシング31との接触面積を確保で きる。

 また、各ステータの、軸方向外側の磁極 53は、図1(C)に示すように、フランジ部53aの 縁部53cの外周面が、ケーシング31の外周部32 の軸方向外側端部32bに接しているとともに、 フランジ部53aの端面が、ケーシング31の端部3 3の内側の面に接している。ここでも、ステ タ21はケーシング31に軸方向から圧入されて るため、ケーシング31の外周部32の外側端部 32bと、フランジ部53aの外縁部53cの外周面は密 接に接触している。なお、外側の磁極片23の ランジ部53aが端面でケーシング31と密接に 触して、両者間に磁気回路が形成されれば フランジ部53aをえぐった形状とせず単に薄 するだけでもよい。

 磁極片53をこのような形状としたことによ 作用・効果を図3を参照して説明する(ボビン の厚さは従来のものと同じとする)。一例で 磁極片53のフランジ部53a(外縁部53c)の厚さを0 .25mm、えぐりこみ深さdを0.1mmとする。
(1)磁極片53の極歯53bの長さL1が、従来の形状 磁極片の極歯の長さよりも、えぐられた部 の深さdの2倍長くなる。すると、極歯53bの、 永久磁石11の着磁部と対向する面の面積が広 なる。一例では、極歯の長さが1.0mmから1.2mm となり、極歯1個当りの面積が1.45mm 2 から1.53mm 2 (5%拡大)となる。これに対応して、永久磁石11 の着磁部の軸方向長さL3も長くでき、同着磁 の面積も広くすることができる。一例で、 磁部の長さが0.9mmから1.1mmとなり、面積が11. 3mm 2 から13.8mm 2 となる。
(2)コイル収容凹部の軸方向長さL2が、従来の 状のものより、えぐられた部分の深さdの2 長くなるので、コイル収容凹部の断面積が くなり、銅線の巻数を増やすことができる 一例では、コイル収容凹部の断面積が1相当 0.5mm 2 から0.58mm 2 となり15%広くなる。
(3)これらのことから、モータのトルクがトー タルで20%向上することが期待できる。

 図4は、本発明の第2の実施の形態に係るモ タ(PM型ステッピングモータ)の構造を説明す 図であり、図4(A)は全体の側面断面図、図4(B )は図4(A)の円Bで囲った部分の拡大図、図4(C) 図4(A)の円Cで囲った部分の拡大図である。
 図5(A)は、図4のモータの分解斜視図であり 図5(B)は、図4のモータの磁極片の斜視図であ り、図5(C)は、図4のモータの極歯付きケーシ グの斜視図である。
 このモータ61も、図7に示した従来のPM型ス ッピングモータの基本的な構成とほぼ同様 あるが、各相ステータ21が、一対の磁極片63 65とを有し、軸方向外側の磁極片65が、ケー シングに極歯が一体に形成された極歯付きケ ーシング65となっている。つまり、図1のモー タ1の軸方向外側の磁極片53にケーシング(ヨ ク)部を一体に連結したものである。以下、 極片63と極歯付きケーシング65について詳細 に説明する。図4、5において、図7と同じ構成 ・作用を有する部品・部位は、図7と同じ符 を付し、説明を省略する。

 磁極片63は、図5(B)に示すように、図1のモ ータ1の磁極片53と同様に、リング状のフラン ジ部63aと、フランジ部63aの内周縁から回転軸 方向に延びる複数(この例では5本)の三角形状 の極歯63bを有し、フランジ部63aの内側の面( イル25に対向する面)が、外縁部63cを除いて ぐられたものである。外縁部63cの厚さ(軸方 長さ)は、極歯63bの厚さとほぼ等しい(すな ち、図7に示す磁極片23のフランジ部23aの厚 と等しい)。

 極歯付きケーシング65は、図5(C)に示すよう 、リング状のフランジ部65aと、フランジ部6 5aの内周縁から回転軸方向に延びる複数(この 例では5本)の三角形状の極歯65bと、フランジ 65aの外周縁から回転軸方向に延びる筒状の ーシング部65dと、を有する。磁極片63と同 に、この例においても、フランジ部65aの内 の面(コイル25に対向する面)が、外縁部65cを いてえぐられている。もしくは、磁気飽和 考慮し、軸方向の厚みを薄くすることも可 である。
 このような極歯付きケーシング65、例えば プレス加工により作製される。

 このモータ61は、図1のモータ1と比べて、同 モータ1のケーシング31の端部33の厚さt1(図3参 照)だけモータの軸方向長さを短くできる。 まり、図7のモータ101と比べて、えぐられた 分の深さdの2倍と、ケーシング31の端部33の さt1(図3参照)だけモータの軸方向長さを短 できる。逆に、このモータ61の軸方向長さを 、図7のモータ101と同じとした場合、以下の 果が得られる(ボビン27の厚さは図1のものと じとする)。一例で、磁極片63、極歯付きケ シング65のフランジ部63a、65a(外縁部63c、65c) の厚さを0.15mm、えぐりこみ深さdを0.1mmとする 。
(1)磁極片63、極歯付きケーシング65の極歯63b 65bの長さL11が、従来の形状の極歯の長さよ も、えぐられた部分の深さdの2倍と、ケーシ ング端部33の厚さt1の分だけ長くなり、極歯63 b、65bの永久磁石11の着磁部と対向する面の面 積がさらに広くなる。一例では、極歯の長さ が1.0mmから1.35mmとなり、極歯1個当りの面積が 1.41mm 2 から1.6mm 2 (10%拡大)となる。これに対応して、永久磁石1 1の着磁部の軸方向長さも長くでき、同着磁 の面積も広くできる。一例で、着磁部の長 が0.9mmから1.2mmとなり、面積が11.3mm 2 から15.0mm 2 となる。
(2)コイル収容凹部の軸方向長さL12が、従来の 形状のものより、えぐられた部分の深さdの2 と、ケーシング端部33の厚さt1の分だけ長く なるので、コイル収容凹部の断面積が広くな り、巻線の巻数を増やすことができる。一例 では、コイル収容凹部の断面積が1相当り0.5mm 2 から0.63mm 2 となり25%広くなる。
(3)これらのことから、モータのトルクがトー タルで35%向上することが期待できる。

 図6は、図4のモータの変形例を説明する側 断面図である。
 このモータ61´は、図4のモータ61と同じ構成 を有するが、モータ全体の外径D1とコイル収 凹部の断面積A(図のコイル25を表す部分の面 積とする)とを図7に示すモータ101と同じとし 。つまり、図4のモータと同様に、磁極片63 び極歯付きケーシング65のフランジ部63a、65 aのコイル側の面を外縁部63c、65cを除いてえ った形状としたので、磁極片63及び極歯付き ケーシング65の極歯63b、65bの長さが、図7のモ ータと比べて、えぐった部分の深さdの2倍と ケーシング端部33の厚さの分だけ長くなっ いる。ただし、コイル収容凹部の断面積を 7のモータと同じとするので、極歯の長さが くなった分だけフランジ部63a、65aの幅(径方 向の厚さ)を薄くする。

 つまり、固定子20の幅W´(径方向の長さ)が 、図7のモータの固定子20の幅Wより薄くなり 固定子20の内径が大きくなる。その結果、極 歯63b、65bの表面積が増える。さらに、モータ の外径D1は図6のものと等しいので、永久磁石 11の外径D2´を、図7のモータの永久磁石11の外 径D2より大きくできる。一例で、永久磁石11 外径を、モータ61´の外径の60%程度以上(一例 で、モータ外径6mmの場合、永久磁石11の外径 3.7mmとでき、比は62%程度)とすることができ 。

 この結果、一例として以下の効果が期待で る。
(1)永久磁石の径を大きくできる。一例では、 永久磁石の径が3.1mmから3.7mmとなる(20%程度ア プ)。
(2)永久磁石の径が大きくなったことにより、 永久磁石の着磁時に、線径の太い銅線を使用 できる。これにより、銅線の内部インピーダ ンスが小さくなって、多くの電流を流すこと ができるようになり、着磁率が向上する。一 例で、電流値が6kAから7kAとなり、着磁率が17% アップする。
(3)極歯の表面積が増える(一例で20%)。
(4)これらのことから、モータのトルクが向上 することが期待できる(一例で57%程度)。

本発明の第1の実施の形態に係るモータ (PM型ステッピングモータ)の構造を説明する であり、図1(A)は側面断面図、図1(B)は図1(A) 円Bで囲った部分の拡大図、図1(C)は図1(A)の Cで囲った部分の拡大図である。 図2(A)は、図1のモータの分解斜視図で り、図2(B)は、図1のモータの磁極片の斜視図 である。 図1のモータの一部を拡大した図である 。 本発明の第2の実施の形態に係るモータ (PM型ステッピングモータ)の構造を説明する であり、図4(A)は全体の側面断面図、図4(B)は 図4(A)の円Bで囲った部分の拡大図、図4(C)は図 4(A)の円Cで囲った部分の拡大図である。 図4(A)は、図4のモータの分解斜視図で り、図5(B)は、図4のモータの磁極片の斜視図 であり、図5(C)は、図4のモータの極歯付きケ シングの斜視図である。 図4のモータの変形例を説明する側面断 面図である。 従来のPM型ステッピングモータの構造 説明する図であり、図7(A)は全体の側面断面 、図7(B)は、図7(A)の円Bで囲んだ部分を拡大 た図、図7(C)は、図7(A)の円Cで囲んだ部分を 大した図、図7(D)は磁極片の斜視図である。

符号の説明

 1、61 モータ
10 回転子              11 永久磁石
13 回転軸              15 軸受
20 固定子              21 ステータ
25 コイル              27 ボビン
31 ケーシング            35 板バネ
53、63、65 磁極片