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Patent Searching and Data


Title:
MRI PROBE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/054327
Kind Code:
A1
Abstract:
It is intended to provide an MRI probe for visualizing a reaction in vivo such as an enzymatic reaction or an interaction between proteins. An MRI probe which comprises a paramagnetic metal and a nuclide carrier for MRI monitoring holding an MRI monitoring nuclide and in which the above-described nuclide carrier for MRI monitoring is connected to the above-described paramagnetic metal: wherein the above-described nuclide carrier for MRI monitoring has a site affected by an enzymatic reaction; when an enzyme exerts an effect on the above-described site, the structure of the above-described nuclide carrier for MRI monitoring is changed so that the distance between the above-described MRI monitoring nuclide and the above-described paramagnetic metal can be changed; and the above-described MRI monitoring nuclide is one or more members selected from the group consisting of F, Xe and He.

Inventors:
KIKUCHI KAZUYA
MIZUKAMI SHIN
TAKIKAWA RIKA
SHIRAKAWA MASAHIRO
Application Number:
PCT/JP2008/068890
Publication Date:
April 30, 2009
Filing Date:
October 17, 2008
Export Citation:
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Assignee:
OSAKA FOUNDATION FOR TRADE AND (JP)
UNIV OSAKA (JP)
UNIV KYOTO (JP)
KIKUCHI KAZUYA
MIZUKAMI SHIN
TAKIKAWA RIKA
SHIRAKAWA MASAHIRO
International Classes:
A61K49/00; A61B5/055
Foreign References:
JP2005522495A2005-07-28
JPH06181890A1994-07-05
JPH0797340A1995-04-11
JP2005533842A2005-11-10
JP2000507577A2000-06-20
Other References:
MIZUKAMI, S. ET AL.: "Paramagnetic Relaxation- Based 19F MRI Probe To Detect Protease Activity", JOURNAL OF AMERICAN CHEMICAL SOCIETY, vol. 130, January 2008 (2008-01-01), pages 794 - 795
YU, J. ET AL.: "Synthesis and evaluation of novel enhanced gene reporter molecules: Detection of beta-galactosidase activity using 19F NMR of trifluoromethylated aryl beta-d-galactopyranosides", BIOORGANIC & MEDICINAL CHEMISTRY, vol. 14, 2006, pages 326 - 333
Attorney, Agent or Firm:
IKEUCHI SATO & PARTNER PATENT ATTORNEYS (OAP TOWER 8-30, Tenmabashi 1-chome, Kita-ku, Osaka-sh, Osaka 26, JP)
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Claims:
 常磁性金属と、MRI観測核種を含むMRI観測核種キャリアーとを含むMRI用プローブであり、
 前記MRI観測核種キャリアーと前記常磁性金属とが連結され、
 前記MRI観測核種キャリアーが、酵素反応により作用を受ける部位を有し、
 前記部位に酵素が作用することにより前記MRI観測核種キャリアーの構造を変化させ、その結果、前記MRI観測核種と前記常磁性金属との距離を変化させることができ、
 前記MRI観測核種が、F、XeおよびHeからなる群から選択される1以上であるMRI用プローブ。
 前記常磁性金属が、Gd 3+ 、Mn 2+ 、Dy 3+ 、Fe 3+ 、Ce 3+ 、Pr 3+ 、Nd 3+ 、Pm 3+ 、Sm 3+ 、Eu 3+ 、Tb 3+ 、Ho 3+ 、Er 3+ 、Tm 3+ 、およびYb 3+ からなる群から選択される1以上である請求項1に記載のMRI用プローブ。
 前記酵素が、加水分解酵素であり、前記酵素反応により作用を受ける部位が、前記加水分解酵素により作用を受ける構造を有する請求項1または2に記載のMRI用プローブ。
 前記MRI観測核種と、前記常磁性金属とが、常磁性相互作用をしている請求項1~3のいずれかに記載のMRI用プローブ。
 前記MRI観測核種と前記常磁性金属との距離を変化させることにより、前記MRI観測核種と前記常磁性金属との間の前記常磁性相互作用が変化する請求項4に記載のMRI用プローブ。
 下記式で表わされる構造を有する請求項1~5のいずれかに記載のMRI用プローブ。
 請求項1~6のいずれかに記載のMRI用プローブを用いて検体中の酵素の活性を測定する方法であって、
 請求項1~6のいずれかに記載のMRI用プローブに検体を反応させ、前記MRI用プローブと酵素との反応の結果生じたMRI用プローブのMRI観測核種をMRIにより測定し、
 前記測定結果から前記酵素の活性を測定する方法。
 請求項1に記載のMRI用プローブを製造する方法であって、
 リンカーと、前記MRI観測核種を含む構造部位と、前記常磁性金属と結合する構造部位とを含むMRI観測核種キャリアーと、常磁性金属とを反応させ、常磁性金属と、MRI観測核種を含むMRI観測核種キャリアーとを含むMRI用プローブを得る方法。
Description:
MRI用プローブ

 本発明は、MRI用プローブ、およびそのMRI プローブを用いて酵素の活性を測定する方 に関する。

 MRI(核磁気共鳴画像法)は、核磁気共鳴現象 利用して、生体内の内部情報を画像化する 法である。このMRIでは、放射線被爆が無く かつ良好な組織コントラストで断層画像を ることが可能である。そのため、MRIを用い ば、血流に関する情報や生体機能および代 に関する情報が得られるという利点がある 現在、MRIにおいては、Gd錯体などの造影剤を 用い、生体内の水分子の 1 Hを画像化する方法が一般的である。近年、 測核種としては、 1 Hのほかに、 19 F、Xeなどについても利用されている。中でも 、 19 Fは、感度およびS/N比の両方が良好であり、 測核種として非常に期待されている。

 一方、MRIを用いて、生体内における酵素反 、タンパク質相互作用等の反応を検出する め、MRI用プローブが開発されている。例え 、亜鉛イオンにより 1 H-NMRの緩和時間T 1 を短縮させるようなMRI用プローブ(非特許文 1参照)が開発されている。このようなMRI用プ ローブは、水分子の緩和時間T 1 を短縮させることによってT 1 強調画像におけるMRIシグナルの増強を観察し ている。

 また、 19 Fを分子内に含む化合物を用いてフッ素原子 可視化する 19 F-MRIに関する研究が近年行われている。しか ながら、これらの研究は、プローブ化合物 身の体内動態や集積化を可視化している例 ほとんどであった。酵素反応によって化合 の 19 F-NMRのケミカルシフトが変化する機能性 19 Fプローブが報告されている(非特許文献2参照 )。

 しかしながら、様々な生体内反応を可視化 るためのMRI用プローブについては、いまだ 発されていなかった。
K. Hanaokaら、J. Chem. Soc., Perkin Trans.2, 2 001, p1840-1843. J-X Yuら、Curr. Med. Chem. 2005, 12, p819-848.

 そこで、本発明は、生体内における酵素 応、タンパク質相互作用等の反応を可視化 るためのMRI用プローブを提供することを目 とする。

 本発明は、常磁性金属と、MRI観測核種を含 MRI観測核種キャリアーとを含むMRI用プロー であり、
 前記MRI観測核種キャリアーと、前記常磁性 属とが連結され、
 前記MRI観測核種キャリアーが、酵素反応に り作用を受ける部位を有し、
 前記部位に酵素が作用することにより前記M RI観測核種キャリアーの構造を変化させ、そ 結果、前記MRI観測核種と前記常磁性金属と 距離を変化させることができ、
 前記MRI観測核種が、F、XeおよびHeからなる から選択される1以上である。

 本発明のMRI用プローブは、生体内におけ 酵素反応等の反応を可視化することができ 。

図1は、Gd-DOTA-DEVD-Tfbと酵素反応をモニターし 19 F NMRである。(a)はGd-DOTA-DEVD-TfbとDOTA-DEVD-Tfbの 19 F NMRの比較を示したものであり、(b)は酵素反 応の 19 F NMRを時系列に示したものである。 図2は、Gd-DOTA-DEVD-Tfbと酵素反応をモニ ーしたHPLCである。(a)は酵素添加前、(b)は酵 添加後のものである。 図3は、Gd-DOTA-DEVD-AFCと酵素反応をモニターし 19 F NMRである。(a)はDOTA-DEVD-AFCおよびGd-DOTA-DEVD-A FCの 19 F NMRの比較を示したものであり、(b)は酵素反 応の 19 F NMRを時系列に示したものである。 図4は、Gd-DOTA-DEVD-AFCと酵素反応をモニ ーしたHPLCである。(a)は酵素添加前、(b)は酵 添加後のものである。 図5は、Gd-DFP-galと酵素反応をモニターした 19 F NMRである。(a)はGd-DFP-galとDFP-galの 19 F NMRの比較を示したものであり、(b)は酵素反 応の 19 F NMRを時系列に示したものである。 図6は、Gd-DFP-galと酵素反応をモニター たHPLCである。(a)は酵素添加前、(b)は酵素添 後のものである。 図7は、Gd-DOTA-DEVD-Tfbと酵素反応をモニターし 19 F NMRシグナルの画像である。 図8は、Gd-DFP-galと酵素反応をモニターした 19 F NMRシグナルの画像である。

 本発明は、前記のように、常磁性金属と MRI観測核種キャリアーとを含むMRI用プロー である。

 前記MRI観測核種は、F、XeおよびHeからなる から選択される1以上であり、Fが好ましい。 19 Fは、40.04MHz/Tの高い磁気回転比を有するため 19 Fの感度は 1 Hを除くMRI観測核種より高い。また 19 Fと 1 Hの磁気回転比が同程度であるため、 19 F NMRを大部分の 1 H NMR装置をわずかに改変することにより測定 が可能である。そのため、前記MRI観測核種と しては、 19 Fが好ましい。また、 19 F原子は大部分は骨と歯において固形塩の形 で集中している。これら内在性の 19 Fの横緩和時間(T 2 )は非常に短く、MRIシグナルはほとんど検出 れない。 19 F含有化合物を動物に処置しても、化合物由 の 19 FMRIシグナルが、バックグラウンドシグナル らの干渉なしに観測されるのみである。そ ため、前記MRI観測核種としては、 19 Fが好ましい。

 本発明のMRI用プローブにおいては、前記常 性金属は、Gd 3+ 、Mn 2+ 、Dy 3+ 、Fe 3+ 、Ce 3+ 、Pr 3+ 、Nd 3+ 、Pm 3+ 、Sm 3+ 、Eu 3+ 、Tb 3+ 、Ho 3+ 、Er 3+ 、Tm 3+ 、およびYb 3+ からなる群から選択される1以上であるのが ましい。これらの金属は、近傍に存在するF XeまたはHeに強い常磁性相互作用を起こし、 これらの核種のNMRにおける縦緩和時間T 1 および横緩和時間T 2 を短縮させることが可能だからである。

 本発明のMRI用プローブにおいては、前記 素は、加水分解酵素であり、前記酵素反応 より作用を受ける部位が、前記加水分解酵 により作用を受ける構造を有するのが好ま い。前記加水分解酵素としては、プロテア ゼ、ヌクレアーゼ、ホスホジエステラーゼ ホスファターゼ、糖加水分解酵素等が挙げ れる。前記プロテアーゼとしては、ペプチ 結合を加水分解する酵素であれば、特に限 されない。前記プロテアーゼとしては、特 の配列だけを特異的に切断するという高度 選択性を持つプロテアーゼが好ましい。高 な特異性を持つプロテアーゼとしては、例 ば、カスパーゼ-3、ケキシン、フューリン β-ガラクトシダーゼ等が挙げられる。前記 素反応により作用を受ける部位は、前記プ テアーゼの種類に応じて種々異なる。前記 クレアーゼとしては、デオキシリボヌクレ シドまたはリボヌクレオシドの糖とリン酸 間のホスホジエステル結合を加水分解する 素であれば、特に限定されない。

 本発明のMRI用プローブにおいては、前記MRI 測核種キャリアーは、前記MRI観測核種を含 、かつ、酵素反応により作用を受ける部位 有し、かつ、前記部位に酵素が作用するこ により前記MRI観測核種キャリアーの構造を 化させ、その結果、前記MRI観測核種と前記 磁性金属との距離を変化させることができ MRI観測核種キャリアーである。前記MRI観測 種キャリアーとしては、例えば、置換基を 意に有する-(CH 2 ) n -で表わされるアルキレン基(式中、nは1~18の 数)、置換基を任意に有する-(CH 2 ) n -Ar-(CH 2 ) m -基(式中、nは1~18の整数、mは1~18の整数、Arは2 価のアリール基)、置換基を任意に有する-(CH 2 ) n -X-(CH 2 ) m -基(式中、nは1~18の整数、mは1~18の整数、Xは -O-、-NH-、-CONH-、-COO-、-NHCONH-、-NHCOO-である) -O(CH 2 CH 2 O) n -基(式中、nは1~10の整数)、ぺプチドおよびオ ゴヌクレオチドからなる群から選択される1 以上を含むリンカーと、前記MRI観測核種を含 む構造部位と、前記常磁性金属と結合する構 造部位とを含むMRI観測核種キャリアーが挙げ られる。

 前記ぺプチドとしては、1~30個、好ましく は1~20個、より好ましくは2~12個のアミノ酸か なるペプチドである。前記アミノ酸として 、天然アミノ酸、非天然アミノ酸、または れらの混合物であってもよい。前記オリゴ クレオチドとしては、1~40個、好ましくは2~2 4個、より好ましくは4~16個のヌクレオシドか なるオリゴヌクレオチドである。前記ヌク オシドとしては、デオキシリボヌクレオシ 、リボヌクレオシド、またはそれらの混合 であってもよい。

 前記リンカーとしては、例えば、以下の で表わされるものが挙げられる。

 前記MRI観測核種を含む構造部位としては、 記MRI観測核種がFの場合、-Fのフッ素原子自 、-CF 3 、-CH 2 F等のフッ素原子を含む低級アルキル基、-OCF 3 、-OCH 2 F等のフッ素原子を含む低級アルコキシ基等 挙げられる。また、前記MRI観測核種がXeの場 合、クリプトファンA-Xe錯体等が挙げられる 前記常磁性金属と結合する構造部位として 、ポルフィリン、EDTA、DTPA、下記式で表わさ れるもの等が挙げられる。

 前記MRI観測核種キャリアーとしては、前 のような構造部位を有するものであれば限 されないが、前記MRI観測核種キャリアーの さ、すなわち、前記MRI観測核種と前記常磁 金属との距離が、例えば0~40Å、好ましくは 0~20Å、より好ましくは0~10Åである。前記MRI 測核種と前記常磁性金属との距離が近いほ 、前記MRI観測核種と、前記常磁性金属とが 常磁性相互作用を起こしやすいからである

 本発明のMRI用プローブにおいては、前記MRI 測核種と、前記常磁性金属とが、常磁性相 作用をしているのが好ましい。前記のよう 常磁性相互作用をしている場合、前記MRI観 核種のNMRにおける縦緩和時間T 1 および横緩和時間T 2 を短縮させることが可能だからである。この 際、前記MRI観測核種と前記常磁性金属との距 離を変化させることにより、前記MRI観測核種 と前記常磁性金属との間の前記常磁性相互作 用が変化するのが好ましい。常磁性相互作用 が減少すると、短縮されていた前記MRI観測核 種のNMRにおける縦緩和時間T 1 および横緩和時間T 2 が固有の長さに戻り、その結果、前記MRI観測 核種のシグナルが回復するからである。この 場合、酵素反応によりMRI観測核種キャリアー の構造が変化し、その結果、抑制されていた MRI観測核種のシグナルが、回復する。すなわ ち、前記MRI観測核種のシグナルを測定するこ とにより、前記酵素反応を検出することがで きる。具体的には、前記MRI観測核種のシグナ ルを測定することにより、前記酵素の活性を 測定することができる。このシグナルはMRI画 像により検出されるので、生体内における酵 素反応を可視化することができるのである。

 本発明のMRI用プローブとしては、以下の 造式で表わされる化合物が好ましい。

 前記化合物らは、具体的には、以下のよ にして、MRI用プローブとして機能する。例 ば、Gd-DOTA-DEVD-Tfbは、分子内に常磁性金属Gd 、MRI核種のFとを含み、常磁性金属Gdと、MRI 種のFとは連結されている。同一分子内に含 まれているので、常磁性金属Gdと、MRI核種のF とは、常磁性相互作用を生じている。その結 果、MRI核種のFのシグナルは、抑制される。Gd -DOTA-DEVD-Tfbは加水分解酵素であるカスパーゼ- 3により作用を受けて、Gdを含む部分とFを含 部分とに分解される。このように加水分解 素により作用されることにより、常磁性金 Gdと、MRI核種のFとは、同一分子内ではなく 別々の分子に含まれることになる。その結 、同一分子内に含まれていたときと比較し 、常磁性金属Gdと、MRI核種のFとの距離は著 く広がり、常磁性相互作用は著しく低くな 。そうすると、抑制されていたMRI核種のFの グナルが回復するのである。このシグナル MRI画像により検出されるので、カスパーゼ- 3の検出にGd-DOTA-DEVD-Tfbは有用である。

 Gd-DOTA-DEVD-AFCについても、下記に示すよう に同様である。なお、Gd-DOTA-DEVD-AFCは、MRI観 核種であるFを含む官能基として、7-アミノ-4 -トリフルオロメチルクマリン基を含んでい 。この特定なクマリン基は、7位のアミノ基 アシル化されていると380~400nm励起において とんど蛍光を発しない。一方、この特定な マリン基は7位のアミノ基が脱アシル化され ると蛍光を発するようになる。従って、カス パーゼ-3によりGd-DOTA-DEVD-AFCは加水分解される と蛍光を発するにようになる。そのため、MRI 観測核種のFのシグナルと同時に蛍光も測定 れば、カスパーゼ-3の酵素反応を可視化する ことができる。

 Gd-DFP-Galについても、下記に示すように同 様である。なお、β-ガラクトシダーゼは大腸 菌や細胞レベルの遺伝子発現のレポーター酵 素の1つである。Gd-DFP-Galは、このレポーター 素を個体レベルで可視化することができる め、遺伝子治療などにおける遺伝子発現の 認に有用である。

 本発明のMRI用プローブを用いて検体中の酵 の活性を測定する方法は、
 本発明のMRI用プローブに検体を反応させ、 記MRI用プローブと酵素との反応の結果生じ MRI用プローブのMRI観測核種をMRIにより測定 、
 前記測定結果から前記酵素の活性を測定す 方法である。

 前記方法において、本発明のMRI用プロー に検体を反応させる工程は、例えば、本発 のMRI用プローブを溶媒に溶解させ、そこへ 体を加えることにより行うことができる。 記溶媒は、測定目的の酵素が酵素反応を起 すことが可能な溶媒であれば限定されず、 とえば緩衝液等が挙げられる。前記の反応 させる工程は、また、測定目的の酵素が酵 反応を起こすことが可能な温度であれば限 されず、例えば5~40℃、好ましくは20~40℃、 り好ましくは30~37℃である。

 前記MRI用プローブと酵素との反応の結果生 たMRI用プローブのMRI観測核種をMRIにより測 する工程は、例えば、縦緩和時間T 1 を反転回復法等で測定し、横緩和時間T 2 をスピンエコー法、CPMG(Carr-Purcell-Meiboom-Gill) 等で、 19 F MRIをRARE(Rapid Acquisition with Refocused Echoes) スピンエコー法、グラジエントエコー法等 、Xe MRIをスピンエコー法等で、He MRIをスピ ンエコー法等で、測定することにより行うこ とができる。

 前記測定結果から前記酵素の活性を測定す 工程は、例えば、前記 19 F MRI、Xe MRI、He MRI等の画像を解析すること より、行うことができる。本発明のMRI用プ ーブは、酵素反応により作用を受ける部位 有し、その部位に酵素が作用すると、MRI観 核種キャリアーの構造が変化し、その結果 MRI用観測核種と常磁性金属との距離を変化 せる。そのため、前記検体中に本発明のMRI プローブが作用を受ける酵素に対応する酵 が含まれている場合、前記検体のMRI測定結 を解析することにより、前記酵素の活性を 定することができるのである。

 本発明のMRI用プローブの製造方法は、
 リンカーと、前記MRI観測核種を含む構造部 と、前記常磁性金属と結合する構造部位と 含むMRI観測核種キャリアーと、常磁性金属 を反応させ、常磁性金属と、MRI観測核種を むMRI観測核種キャリアーとを含むMRI用プロ ブを得る方法である。

 前記製造方法において、MRI観測核種キャリ ーは、リンカーと、前記MRI観測核種を含む 造部位と、前記常磁性金属と結合する構造 位とを別途または順次合成して、製造する とができる。前記MRI観測核種キャリアーと 磁性金属との反応工程は、例えば前記MRI観 核種キャリアーと常磁性金属を含む塩とを 媒中、室温で攪拌することで行うことがで る。前記常磁性金属を含む塩としては、例 ば、GdCl 3 等が挙げられる。

 本文において以下の略語を使用する。
AcOH:酢酸
Ala:アラニン
Asp:アスパラギン酸
CHAPS:3-[(3-クロラミドプロピル)ジメチルアミ ]プロパンスルホネート
DIBAL-H:ジイソブチルアルミニウムヒドリド
DIEA:N,N-ジイソプロピルエチルアミン
DIPEA:ジイソプロピルエチルアミン
DMF:ジメチルホルムアミド
DTT:ジチオトレイトール
EDT:エタンジチオール
EDTA:エチレンジアミン四酢酸
Fmoc:9-フルオレニルメトキシカルボニル
Fmoc-β-Ala-OH::N-Fmoc-β-アラニン
Fmoc-Asp-OtBu-OH:N-Fmoc-アスパラギン酸t-ブチルエ テル
Fmoc-Glu(OtBu):N-Fmoc-グルタミン酸t-ブチルエステ ル
Fmoc-Val-OH:N-Fmoc-バリン
Glu:グルタミン酸
HEPES:2-[4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジニル ]エタンスルホン酸
HOBt:N-ヒドロキシベンゾトリアゾール
NMM:N-メチルモルホリン
PyBOP:ベンゾトリアゾール-1-イルオキシトリス プロリジノホスホニウムヘキサフルオロホス フェート
tBu=tert-ブチル
TFA:トリフルオロ酢酸
THF:テトラヒドロフラン
TMSBr:トリメチルシリルブロマイド
Val:バリン
WSCD・HCl:1-エチル-3-(3’-ジメチルアミノプロ ル)カルボジイミド・HCl

 [実施例]
[材料および機器]
 使用した化合物は、東京化成、和光純薬、 ルドリッチ、ノバビオケムから市販品を入 した。これらはさらなる精製を行わずに用 た。カスパーゼ-3は、シグマより市販品を 手した。β-ガラクトシダーゼはシグマより 販品を入手した。シリカゲルカラムクロマ グラフィーはBW-300(Fuji Silysia Chemical Ltd.)を いて行った。

 NMRスペクトルは、テトラメチルシランを内 標準として用いて、 1 H NMRは270MHzで、 13 C NMRは64.5MHzでJEOL JNM-EX270機器を用いて記録 た。または、 1 H NMRは400MHzで、 13 C NMRは100.4MHzで、トリフルオロ酢酸ナトリウ を内部標準として用いて 19 F NMRは376MHzでJEOL JNM-AL400機器を用いて測定し た。質量分析は、CIおよびFABについてはJEOL J MS-DX303を用いて測定し、ESIについてはウォー ーズ(Waters)LCT-Premier XEを用いて測定した。

 縦緩和時間(T 1 )および横緩和時間(T 2 )は、JEOL JNM-AL400機器を用いて 19 F NMRについて376MHzで測定した。MRI画像は、標 準的口径(54mm)、11.7Tマグネットおよび、イン ートコイル(直径8mm)付きMicro-5イメージング プローブ・ヘッドとを備えたブルカー(Bruker )Avance DRX-500スぺクトロメーターで測定した イメージ収集および処理は、ParaVision software  (Bruker Biospin)を用いて行った。

 Gd-DOTA-DEVD-Tfbの製造
 標題化合物は、以下のスキーム1を参照して 、以下の工程により製造した。

 スキーム1中、(a) WSCD・HCl, HOBt, DMF, (b) TFA , (c) NaHCO 3 , CH 3 CN, (d) ブロモ酢酸ベンジルエステル, NaHCO 3 , CH 3 CN, (e) H 2 /Pd, MeOH, (f) Fmoc ペプチド合成: 2, Fmoc-Val-OH , Fmoc-Glu(OtBu), Fmoc-Asp(OtBu), Fmoc-β-Ala-OH, [5],  (g) GdCl 3 ・6H 2 O, HEPES 緩衝液(pH 7.4)。

 (a)Fmoc-L-Asp[p-(トリフルオロメトキシ)ベンジ アミド]-OtBu[1]の製造
 Fmoc-Asp-OtBu-OH(865mg,2.1mmol,1.0eq.)およびp-(トリ ルオロメトキシ)ベンジルアミン(404mg,2.1mmol,1 .0eq.)の無水DMF(20mL)溶液に、WSCD・HCl(482mg,2.5mmol ,1.2eq.)およびHOBt(340mg,2.5mmol,1.2eq.)を0℃で加え 。この混合物を、0℃で2時間アルゴン雰囲 下で攪拌した。前記混合物から溶媒を真空 で除去した後、得られた粗生成物を酢酸エ ルに溶解させ、その酢酸エチル溶液を4%NaHCO 3 水溶液、10%クエン酸およびブラインで洗浄し た。得られた有機層をMgSO 4 で乾燥し、溶媒を除去して標題の粗化合物[1] を得た(993mg,1.7mmol,収率81%)。

  1 H NMR (CDCl 3 , 400 MHz) δ: 1.42 (s, 9H), 2.60 (dd, J = 6.5,  18.0 Hz, 2H), 4.20 (t, J = 6.5 Hz, 1H), 4.42-4.54 (m, 4H), 5.94 (d, J = 7.3 Hz, 1H), 6.81 (bs, 2H) , 7.14 (d, J = 7.8 Hz, 2H), 7.26-7.31 (m, 4H), 7. 39 (dd, J = 6.6, 14.2 Hz, 2H); 7.56 (d, J = 7.7 Hz, 2H); 7.62 (dd, J = 4.1, 7.7 Hz, 2H); 
MS (ESI + ) m/z : 584 ([M+H] + )。

 (b)Fmoc-L-Asp[p-(トリフルオロメトキシ)ベンジ アミド]-OH[2]の製造
 Fmoc-L-Asp[p-(トリフルオロメトキシ)ベンジル ミド]-OtBu[1](960mg,1.6mmol)をTFA(20mL)に溶解させ その溶液を室温で2時間攪拌した。その混合 物から溶媒を真空下で除去し、粗生成物を得 た。その粗生成物を酢酸エチルとn-ヘキサン 混合物(酢酸エチル:n-ヘキサン=8:1)から再結 して、標題化合物[2]を得た(547mg,1.0mmol,収率6 3%)。

  1 H NMR (DMSO-d 6 , 400 MHz) δ:2.71 (dd, J = 5.4, 16.4 Hz, 2H), 4. 19-4.42 (m, 8H), 7.26 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 7.29-7. 36 (m, 4H), 7.41 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 7.71 (dd,  J = 3.4, 7.6 Hz, 2H), 7.89 (d, J = 7.6 Hz, 2H);
MS (ESI + ) m/z: 528 ([M+H] + )。

 (c)1,4,7-トリス(tert-ブトキシカルボニルメチ )-1,4,7,10-テトラアザシクロドデカン臭化水 酸塩[3・HBr]の製造
 アセトニトリル(20mL)中1,4,7,10-テトラアザシ ロドデカン(500mg,3.0mmol,1.0eq.)およびNaHCO 3 (1.26g,15.0mmol,5.0eq.)の混合物を0℃でアルゴン雰 囲気下に攪拌し、そこヘブロモ酢酸tert-ブチ エステル(1.30mL,9.0mmol,3.0eq.)を30分にわたって 滴下して加えた。反応混合物を室温に戻し、 アルゴン雰囲気下にさらに24時間攪拌した。 応混合物中の無機固形物をろ過して除去し ろ液を減圧下に蒸発させて固形残渣を得た その残渣をトルエンから再結晶して、標題 化合物[3・HBr]を白色結晶として得た(794mg,1.5 4mmol,収率51%)。

  1 H NMR (CDCl 3 , 270 MHz) δ: 1.46 (s, 27H), 2.89-2.92 (m, 12H),  3.10 (s, 4H), 3.29 (s, 2H), 3.38 (s, 4H), 10.04 (b rs, 1H); 13C NMR (CDCl 3 , 100.4 MHz) δ: 28.2, 47.5, 49.2, 51.4, 58.2, 81.6 , 169.5, 170.4; 
HRMS (FAB + ) m/z: 515.3804 (M + について計算値: 515.3803);
元素分析: C, 52.42; H, 8.13; N, 9.26 (C 26 H 51 N 4 O 6 について計算: C, 52.43; H, 8.63; N, 9.41)。

 (d)1,4,7-トリス(tert-ブトキシカルボニルメチ )-10-(ベンジルオキシカルボニルメチル)-1,4,7 ,10-テトラアザシクロドデカン[4]の製造
 1,4,7-トリス(tert-ブトキシカルボニルメチル) -1,4,7,10-テトラアザシクロドデカン臭化水素 塩[3・HBr](500mg,0.84mmol,1.0eq.)のアセトニトリル 溶液(20mL)に,NaHCO 3 (353mg,4.20mmol,5.0eq.)およびブロモ酢酸ベンジル ステル(0.17mL,1.lmmol,1.3eq.)を添加した。その 合物を100℃で30分間還流加熱した。反応混合 物を冷却し、その後、ろ過した。ろ液を減圧 下に蒸発させ、黄色ガム状物質を得た。その 物質をCH 2 Cl 2 に溶解し、その溶液をシリカゲルカラムクロ マトグラフィー(溶離液:10%MeOH/CH 2 Cl 2 )で精製して、標題化合物[4]を得た(515mg、0.77m mol,収率91%)。

  1 H NMR (CDCl 3 , 400 MHz) δ: 1.46 (s, 27H), 2.41-3.50 (br, 24H), 5.13 (s, 2H), 7.30-7.36 (m, 5H) ;
MS (ESI+) m/z: 663.4 ([M+H]+)。

 (e)1,4,7-トリス(tert-ブトキシカルボニルメチ )-1,4,7,10-テトラアザシクロドデカン-10-酢酸[ 5]の製造
 1,4,7-トリス(tert-ブトキシカルボニルメチル) -10-(ベンジルオキシカルボニルメチル)-1,4,7,10 -テトラアザシクロドデカン[4](515mg,0.77mmol,1.0e q.)のMeOH(20mL)溶液に、10%Pd/C(20mg)を添加した。 の混合物をH 2 雰囲気下に室温で5時間激しく攪拌した。反 混合物をろ過し、ろ液を減圧下に蒸発させ 標題化合物[5]を得た。

  1 H NMR (CDCl 3 , 400 MHz) δ:1.47 (s, 27H), 2.21-3.56 (br, 24H);
13 C NMR (CDCl 3 , 100 MHz) δ:28.0, 55.5, 55.9, 56.1, 77.3, 82.2, 8 2.5, 172.1, 174.2; 
HRMS (ESI + ) m/z: 573.3859 (M + について計算値: 573.3863)。

 (f)DOTA-DEVD-Tfbの製造
 Fmoc-Val-OH(64mg,0.18mmol,3.0eq.)、PyBOP(98mg,0.18mmol,3. 0eq.),HOBt(25mg,0.18mmol,3.0eq.)およびDIPEA(50μl,0.27mmo l,4.5eq.)をDMFに溶解した。その混合物を、前処 理した樹脂(2-クロロトリチルクロライド樹脂 )を含むペプチド反応容器に入れた。反応混 物を5時間回転させた。反応の間、少量の樹 をサンプリングし、ニンヒドリン試験をそ サンプルに行った。樹脂上のFmocを20%ピペリ ジン(DMF中)により脱離させ、その後、Fmoc-Val-O H(64mg,0.18mmol,3.0eq.)、Fmoc-Glu(OtBu)(80mg,0.18mmol,3.0eq .)、Fmoc-Asp(OtBu)(78mg,0.18mmol,3.0eq.)、Fmoc-β-Ala-OH(5 9mg,0.18mmol,3.0eq.)および1,4,7-トリス(tert-ブトキ カルボニルメチル)-1,4,7,10-テトラアザシク ドデカン-10-酢酸[5](108mg,0.18mmol,3.0eq.)を順次 合させた。縮合が完了した後、その樹脂をCH 2 Cl 2 およびMeOHで洗浄し、樹脂から縮合化合物をED T(150μL)、m-クレゾール(150μL)およびTFA(4.5mL)の 合物で0℃で切断した。その後、チオアニソ ール(720μL)およびTMSBr(780μL)を添加し、その混 合物を室温で2時間攪拌した。その混合物か 溶媒を除去した後、得られた残渣をジエチ エーテルで洗浄した。その残渣を水に溶解 せ、凍結乾燥して粗ペプチドを得た。その プチドを逆相HPLC(溶離液は、0.1%蟻酸を含有 るH 2 O/アセトニトリルの勾配が20分間で0.1%蟻酸を 有するH 2 O:アセトニトリル=10:0~1:9。カラム:Inertosil(登 商標)ODS-3(GLサイエンス製)、検出UV波長:215nm) 精製して、標題のDOTA-DEVD-Tfb(保持時間:15分 45mg、収率64%)を得た。

  19 F NMR (D 2 Oを含む反応緩衝液, 376 MHz) δ:17.7 (s, 3F);
HRMS (ESI + ) m/z: 1107.4478 (M + について計算値: 1107.4452)。

 (g)Gd-DOTA-DEVD-Tfbの製造
 粗DOTA-DEVD-Tfbの100mM HEPES緩衝液(pH7.4)溶液に GdCl 3 ・6H 2 O(1eq.)を添加した後、その混合物を室温で10時 間攪拌した。生成物を逆相HPLC(溶離液は、0.1% 蟻酸を含有するH 2 O/アセトニトリルの勾配が0~20分間で0.1%蟻酸 含有するH 2 O:アセトニトリル=10:0~1:9、20~25分間で0.1%蟻酸 含有するH 2 O:アセトニトリル=1:9。カラム:Inertosil(登録商 )ODS-3(GLサイエンス製)、検出UV波長:215nm)で精 製して、標題のGd-DOTA-DEVD-Tfb(保持時間:23分、1 8mg、収率40%)を得た。

  19 F NMR (D 2 Oを含む反応緩衝液, 376 MHz) δ: 17.7 (s); 
HRMS (ESI - ) m/z: 1260.3311 (M - について計算値: 1260.3313)。

 Gd-DOTA-DEVD-AFCの製造
 標題化合物は、以下のスキーム2を参照して 、以下の工程により製造した。

 スキーム2中、(a)POCl 3 ,ピリジン,(b)TFA,(c)Fmocペプチド合成:AFC-Asp-OH,Fm oc-Val-OH,Fmoc-Glu(OtBu)-OH,Fmoc-Asp(OtBu)-OH,Fmoc-α-Ala-OH ,トリス-tBu-DOTA,脱保護,(d)GdCl 3 ・6H 2 O,100mM HEPES緩衝液(pH=7.4)。

 (a)Fmoc-L-Asp(OtBu)-AFC [11]の製造
 7-アミノ-4-トリフルオロメチルクマリン(AFC) を文献(Bissell, E. R.; Larson, D. K.; Croudace, M.  C. J. Chem. Eng. Data. 1981, 26, 348-350.)に従い 製造した。AFC(50mg,0.22mmol)とFmoc-L-Asp(OtBu)-OH(90mg ,0.22mmol)の乾燥ピリジン中の溶液に、塩化ホ ホリル(20μL,0.22mmol)を-15℃で添加し、その溶 を-15℃で15分間攪拌した。その混合物を水(1 0mL)へ注ぎ、AcOEtで抽出した。AcOEt層を分離し 飽和NaHCO 3 水溶液、10%クエン酸水溶液およびブラインで 洗浄し、Na 2 SO 4 で乾燥した。AcOEt層を真空下で濃縮し、得ら た残渣を1%MeOH/CH 2 Cl 2 で溶出するシリカゲルフラッシュクロマトグ ラフィーにより精製して標題の化合物を得た (123mg、収率90%)。

  1 H NMR (400 MHz, CD 3 OD) δ1.42 (s, 9H), 2.64-2.84 (m, 2H), 4.20 (t, J  = 5.6 Hz, 1H), 4.38-4.41 (m, 2H), 4.64 (t, J = 6. 4 Hz, 1H), 6.75 (s, 1H), 7.26-7.37, (m, 4H), 7.50  (dd, J = 2.0, 8.0 Hz, 1H), 7.59-7.70 (m, 4H), 7.76  (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.90 (d, J = 2.0 Hz, 1H,)  ; 
MS (ESI + ) m/z: 623 [M+H] +

 (b)Fmoc-L-Asp-AFC [12]の製造
 Fmoc-L-Asp(OtBu)-AFC[11](123mg,0.20mmol)をトリフルオ ロ酢酸(TFA)(10 mL)に溶解させ、その後、その 合物を2時間室温で攪拌した。その混合物か 真空下に溶媒を除去して、標題の化合物を た(定量的)。

  1 H NMR (400 MHz, CD 3 OD) δ 2.71-2.95 (m, 2H), 4.20-4.24 (m, 1H), 4.34-4. 44 (m, 2H), 4.66 (t, J = 6.4 Hz, 1H), 6.77 (s, 1 H), 7.26-7.38, (m, 4H), 7.53 (dd, J = 2.0, 8.0 Hz,  1H), 7.60-7.72 (m, 4H), 7.78 (d, J = 8.0 Hz, 1H) , 7.93 (d, J = 2.0 Hz, 1H); 
19 F NMR (376 MHz, CD 3 OD) δA 10.25 (s, 3F); 
MS (ESI + ) m/z: 567 [M+H] +

 (c)DOTA-DEVD-AFCの合成
 Fmoc-L-Asp-AFC[12](113mg,0.20mmol,1.0eq.)とDIEA(45μL,0.2 6mmol,1.3eq.)を無水DMF中に溶解させた。その混 物を予備処理された2-クロロトリチルクロラ イド樹脂とともにペプチド反応容器に入れた 。反応混合物を2時間振とうさせ、無水酢酸 DIEAの混合物(無水酢酸/DIEA=1/2(v/v))で洗浄した 。Fmoc-Val-OH(176mg,0.52mmol,3.0eq.)およびPyBop(270mg,0. 52mmol3.0eq.)、HOBt(70mg,0.52mmol,3.0eq.)およびNMM(85μL ,0.78mmol,4.5eq.)をDMFに溶解させ、その混合物を 応容器に加えた。反応混合物を3時間振とう させた。反応の間、採った少量の樹脂につい てニンヒドリンテストを行って反応の進行を 確認した。Fmoc-Glu(OtBu)-OH(221mg,0.52mmol,3.0eq.)、Fm oc-Asp(OtBu)(213mg,0.52mmol,3.0eq.)、Fmoc-β-Ala-OH(161mg,0 .52mmol,3.0eq.)およびトリス-tBu-DOTAS2 (297mg,0.52mmo l,3.0eq.)をFmoc固相合成方法に従い、順次、結 させた。なお、トリス-tBu-DOTAS2は、文献(Mizuk ami, S.; Takikawa, R.; Sugihara, F.; Hori, Y.; Tochi o, H.; Walchili, M.; Shirakawa, M.; Kikuchi, K. J.  Am. Chem. Soc. 2008, 130, 794-795.)に従い、予め 造した。全ての結合の後、樹脂をCH 2 Cl 2 とMeOHで洗浄し、前記樹脂をカクテル(EDT(150μL )、m-クレゾール(150μL)およびTFA(4.5mL)の混合物 )中で0℃に攪拌した(生成物の樹脂から切り出 し)。その後、そのカクテルにチオアニソー (720μL)およびTMSBr(780μL)を添加し、さらに2時 室温で攪拌した。カクテル混合物から溶媒 除去し、得られた残渣をジエチルエーテル 洗浄した。その残渣を水に溶解させ、真空 に凍結乾燥させて標題の粗生成物を得た。 生成物を逆相HPLC(溶離液は、0.1%ギ酸を含有 るH 2 O/アセトニトリルの勾配が20分間で0.1%ギ酸を 有するH 2 O:アセトニトリル=10:0~1:9.カラム:Inertosil(登録 標)ODS-3(GLサイエンス製)、検出UV波長:215nm)で 精製して、純粋な標題のDOTA-DEVD-AFC(保持時間: 19分、58mg、収率:29%)を得た。

19 F NMR (376 MHz, D 2 O) δ10.84 (s, 3F); HRMS (ESI + ) m/z: 1145.4113 ([M+H] + について計算値: 1145.4245)。

 (d)Gd-DOTA-DEVD-AFCの合成
 粗DOTA-DEVD-AFCを100mMのHEPES緩衝液(pH7.4)に溶解 せ、そこへGdCl 3 ・6H 2 O(1.2eq.)を添加した。その後、その混合物を室 温で12時間攪拌した。得られた生成物を逆相H PLC(溶離液は、0.1%ギ酸を含有するH 2 O/アセトニトリルの勾配が20分間で0.1%ギ酸を 有するH 2 O:アセトニトリル=10:0~1:9.カラム:Inertosil(登録 標)ODS-3(GLサイエンス製)、検出UV波長:215nm)で 精製して、純粋な標題のGd-DOTA-DEVD-AFC(保持時 :23分、31mg、収率:47%)を得た。

19 F NMR (376 MHz, D 2 O) δ 10.94 (s, 3F); HRMS (ESI + ) m/z: 1300.3224 ([M+H] + について計算値: 1300.3246)。

 Gd-DMTP-galの製造
 標題化合物は、以下のスキーム3を参照して 、以下の工程により製造した。

 スキーム3中、(a)1)NaH触媒量,2)AcOH,ピペリジ ,(b)CuBr 2 ,NaBr,CH 3 CN(c)DIBALH,THF(d)1-ブロモ-α-ガラクトース四酢酸 塩は、文献に従い製造した,Cs 2 CO 3 ,DMF(e)4-ニトロフェニルクロロホルメート,ピ ジン,CH 2 Cl 2 (f)1)1-(2-アミノエチル)-4,7,10-(トリスカルボキ メチル)-(1,4,7,10-テトラアザシクロドデカン) TFA塩,トリエチルアミン,DMF,2)NaOMe,MeOH(g)GdCl 3 ・6H 2 O,100mM HEPES緩衝液,pH=7.4。

 (a)エチル4-ヒドロキシ-2-(トリフルオロメチ )ベンゾエート[21]の製造
 4-カルボエトキシ-3-トリフルオロメチルシ ロヘキサ-2-エノン(200mg,0.85mmol,1eq.)のアセト トリル(40mL)溶液に、Cu II Br(380mg,1.7mmol,2eq.)およびNaBr(86.7mg,0.85mmol,1eq.)を 添加した。なお、4-カルボエトキシ-3-トリフ オロメチルシクロヘキサ-2-エノンは、文献( Jean-Pierre Begue,* Daniele Bonnet-Delpon and Anukwadey  Dogbeavou Synthetic Communications 1992, 22, 573-579) に従って製造した。その混合物を60℃で1時間 攪拌した。溶媒を真空下に除去し、得られた 残渣を酢酸エチルで希釈して、その希釈液を 2N塩酸およびブラインで洗浄した。酢酸エチ 溶液をMgSO 4 で乾燥して、真空下に溶媒を除去して粗生成 物を得た。その粗生成物をCH 2 Cl 2 で溶出してシリカゲルカラムクロマトグラフ ィーで精製して標題化合物を得た(167mg,0.71mmol .収率84%)。

  1 H NMR (400 MHz, CDCl 3 ) δ 1.37 (t, J = 7.2 Hz, 3H), 4.36 (q, 2H, J =  7.2 Hz), 5.47(s, 1H), 7.01 (dd, J = 2.4, 8.6 Hz,  1H), 7.20 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 7.80 (d, J = 8. 6 Hz, 1H) ; 
MS (ESI + ) m/z: 235 ([M+H] + )。

 (b)4-ヒドロキシメチル-3-(トリフルオロメチ )フェノール[22]の製造
 化合物[21](124mg,0.53mmol,1eq.)の無水THF中溶液を 0℃まで冷却した。DIBAL-H(3.25ml,3.25mmol,6eq.トル ン中)をそのTHF溶液にシリンジを用いて添加 し、得られた混合物を0℃で30分攪拌した。そ の後、その混合物を室温まで温め、次いで5 間攪拌した。その混合物を10%NH 4 Cl水溶液(1ml)に注ぎいれ、ジエチルエーテル 抽出した。その有機相をMgSO 4 で乾燥し、真空下に溶媒を除去して標題化合 物(98 mg,0.51mmol,97%)を得た。

  1 H NMR (400 MHz, CD 3 OD) δ 4.66 (s, 2H), 6.99 (dd, J = 2.8, 8.4 Hz,  1H), 7.04 (d, J = 2.8 Hz), 7.50 (d, J = 8.4 Hz, 1H) ; 
MS (ESI - ) m/z: 191 ([M-H] - )。

 (c)化合物[23]の製造
 文献(Jean-Lowis, M., Jean-Yves, W., Alan, L., Mehr naz, K., Andre, A. P., Jean-Pierre, R. Carbohydrate  Res. 1997, 297, 175-180)に従い製造した1-ブロモ- α-ガラクトース四酢酸塩を(1.1g,5.7mmol,1eq.)DMF(8 0mL)に溶解させ、炭酸セシウム(7.41g,22.8mmol,4eq. )をその溶液に0℃で添加した。DMF中の1-ブロ -α-ガラクトース四酢酸塩(10.6g,25.9mmol,4.5eq.) Ar雰囲気下で滴下して、その溶液を室温で3 間攪拌した。反応混合物を氷浴中で冷やし 2N塩酸中に注いだ。その混合物をAcOEtで抽出 、有機層をMgSO 4 で乾燥した。有機層をろ過して真空下に溶媒 を除去した。得られた残渣をAcOEt/n-ヘキサン 溶出するシリカゲルクロマトグラフィーで 製して、標題化合物を得た(1.7g,3.2mmol,57%)。

  1 H NMR (400 MHz, CDCl 3 ) δ 2.02 (s, 3H), 2.07 (s, 3H), 2.08 (s, 3H), 2. 19 (s, 3H), 4.08-4.11 (m, 1H), 4.18-4.20 (m, 2H), 4 .82-4.83 (m, 2H), 5.06-5.14 (m, 2H), 5.46-5.52 (m, 2 H), 7.19 (dd, J = 2.4, 8.4 Hz, 1H), 7.30 (d, J =  2.4 Hz, 1H), 7.64 (d, J = 8.4 Hz, 1H) ; 
MS (ESI + ) m/z: 545 [M+Na] +

 (d)化合物[24]の製造
 化合物[23](513mg,0.98mmol,1eq.)と1滴の無水ピリ ンとを無水CH 2 Cl 2 に溶解させ、その混合物をアルゴン雰囲気下 に置いた。その後、4-ニトロフェニルクロロ ルメート(590mg,2.94mmol,3eq.)を1度に化合物[23] 混合物中へ注ぎ込んだ。室温で一晩放置し 後、その混合物に水を添加した。分離した 機層を注意深く100mMのNa 2 CO 3 溶液、H 2 Oで洗浄し、次いでNa 2 SO 4 で乾燥させて、溶媒を蒸発させた。得られた 残渣を2%MeOH/CH 2 Cl 2 で溶出するシリカゲルクロマトグラフィーで 精製して、標題化合物(480mg,0.7mmol,71%)を得た

  1 H NMR (400 MHz, CDCl 3 ) δ 2.02 (s, 3H), 2.06 (s, 3H), 2.08 (s, 3H), 2. 2 (s, 3H), 4.09-4.13 (m, 1H), 4.18-4.19 (m, 2H), 5. 11-5.15 (m, 2H)5.43 (s, 2H), 5.47-5.48 (m, 1H), 5.51 -5.53 (m, 1H), 7.21 (dd, J = 2.0, 8.4 Hz, 1H), 7. 36-7.37 (m, 2H) 7.39 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.59 (d , J = 8.4 Hz, 1H) 8.27 (dd, J = 1.2, 9.0 Hz, 2H ) ; 
MS (FAB + ) m/z: 726 [M+K] +

 (e)DFP-galの製造
 化合物[24](762mg,1.09mmol,1eq.)および1-(2-アミノ チル)-4,7,10-(トリスカルボキシメチル)-(1,4,7, 10-テトラアザシクロドデカンTFA塩(850mg,2.18mmol ,2eq.)および無水トリエチルアミン(3ml,21.8mmol,2 0eq.)を無水DMFに溶解させ、アルゴン下に置い 。なお、1-(2-アミノエチル)-4,7,10-(トリスカ ボキシメチル)-(1,4,7,10-テトラアザシクロド カンTFA塩は文献(Joseph A. Duimstra,1 Frank J. F emia,2 and Thomas J. Meade* J. Am. Chem. Soc., 2005 , 127 , 12847 -12855)に従い製造した。その混 物を、50℃で一晩攪拌した。その後、その混 合物から真空下に溶媒を除去した。得られた 残渣をメタノールに溶解させ、そこへナトリ ウムメトキシド(2.9g,54.5mmol,50eq.)を添加した。 その後、その溶液を室温で5時間攪拌した。 の溶液から真空下に溶媒を除去した後、得 れた残渣を逆相HPLC(溶離液は、0.1%ギ酸を含 するH 2 O/アセトニトリルの勾配が20分間で0.1%ギ酸を 有するH 2 O:アセトニトリル=10:0~1:9.カラム:Inertosil(登録 標)ODS-3(GLサイエンス製)、検出UV波長:215nm)で 精製して、純粋な標題のDFP-gal(保持時間:14分 136mg、収率:16%)を得た。

  1 H NMR (400 MHz, CD 3 OD) δ2.87-3.90 (m, 36H), 5.19 (s, 2H), 7.36 (dd, J  =  2.6, 8.0 Hz, 1H), 7.41 (d, J =  2.6 Hz, 1H ), 7.57 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 8.27 (s, 1H).
13 C NMR (100 MHz, CD 3 OD) δ 9.58, 28.5, 60.8, 62.3, 70.1, 72.1, 74.7, 77 .1, 103.0, 115.4, 115.5, 121.0, 131.4, 134.6, 158.0.  
19 F NMR (376 MHz, CD 3 OD ,TFANa) δ14.81 (s, 3F) ; 
HRMS (ESI + ) m/z: 770.2769 ([M+H] + について計算値:770.3072)。

 (f)Gd- DFP-galの製造
 粗DFP-galを100mMのHEPES緩衝液(pH7.4)に溶解させ そこへGdCl 3 ・6H 2 O(1.2eq.)を添加した。その後、その混合物を室 温で12時間攪拌した。得られた生成物を逆相H PLC(溶離液は、0.1%ギ酸を含有するH 2 O/アセトニトリルの勾配が20分間で0.1%ギ酸を 有するH 2 O:アセトニトリル=10:0~1:9.カラム:Inertosil(登録 標)ODS-3(GLサイエンス製)、検出UV波長:215nm)で 精製して、純粋な標題のGd-DFP-gal(保持時間:16 、38mg、収率:23%)を得た。
HRMS (ESI + ) m/z: 925.1270 ([M+H] + について計算値:925.2078)。

 [酵素反応1]
 1mMのGd-DOTA-DEVD-Tfbを、反応緩衝液(50mM HEPES(pH 7.4)、100mM NaCl、10mM DTT、1 mM EDTA、0.1% CHAPS 10%グリセロール、5%D 2 O)に溶解した。サンプル(750μL)をカスパーゼ-3 (4.76mU)と共に、または無しで、37℃で2時間イ キュベートした。反応の進行は、 19 F NMRおよびHPLCで観察した。前記 19 F NMRの結果は図1(a)および(b)に示す。図1(a)はG d-DOTA-DEVD-TfbとDOTA-DEVD-Tfbの 19 F NMRの比較を示したものであり、図1(b)は酵 反応の 19 F NMRを時系列に示したものである。図2は、Gd -DOTA-DEVD-Tfbと酵素反応をモニターしたHPLCであ る。(a)は酵素添加前、(b)は酵素添加後のもの である。

 図1(a)に示すように、本発明のMRI用プローブ であるGd-DOTA-DEVD-Tfbの 19 F NMRでは、DOTA-DEVD-Tfbの 19 NMRで観察された 19 Fのピークが消失していた。従って、本発明 MRI用プローブであるGd-DOTA-DEVD-Tfbの 19 F核種は、Gd 3+ による強力な常磁性相互作用を受けているこ とが確認できた。さらに、図1(b)および図2に すように、時間と共に 19 F NMRのピークが回復した。従って、本発明の MRI用プローブは、酵素反応によりMRI観測核種 と常磁性金属との距離が変化したことが確認 できた。

 [酵素反応2]
 250μMのGd-DOTA-DEVD-AFCを反応緩衝液(50mM HEPES(pH 7.4)、100mM NaCl、10mM DTT、1mM EDTA、0.1% CHAPS、1 0% グリセロール、5% D 2 O)に溶解した。サンプル(500μL)をカスパーゼ-3 (1.44mU)と共に37℃で3時間インンキュベートし 。反応の進行は、HPLCで観察した。図3(a)はGd -DOTA-DEVD-AFCとDOTA-DEVD-AFCの 19 F NMRの比較を示したものであり、図3(b)は酵 反応の 19 F NMRを時系列に示したものである。図4は、Gd -DOTA-DEVD-AFCと酵素反応をモニターしたHPLCであ る。(a)は酵素添加前、(b)は酵素添加後のもの である。酵素反応はまた、蛍光測定によって も確認した(プローブ濃度:10μM、カスパーゼ-3 : 0.72mU,時間:60分)。

 図3(a)に示すように、本発明のMRI用プローブ であるGd-DOTA-DEVD-AFCの 19 F NMRでは、DOTA-DEVD-AFCの 19 NMRで観察された 19 Fのピークが消失していた。従って、本発明 MRI用プローブであるGd-DOTA-DEVD-AFCの 19 F核種は、Gd 3+ による強力な常磁性相互作用を受けているこ とが確認できた。さらに、図3(b)および図4に すように、時間と共に 19 F NMRのピークが回復した。従って、本発明の MRI用プローブは、酵素反応によりMRI観測核種 と常磁性金属との距離が変化したことが確認 できた。

 [酵素反応3]
 500μMのGd-DFP-galを反応緩衝液(10mM トリス緩 塩(pH 7.3)および10mMの塩化マグネシウムおよ 5%D 2 O)に溶解した。サンプル(500μL)をβガラクトシ ダーゼ(5.03U)と共に37℃で2時間インキュベー した。反応の進行は 19 FNMRとHPLCで観察した。図5(a)はGd-DFP-galとDFP-gal 19 F NMRの比較を示したものであり、図5(b)は酵 反応の 19 F NMRを時系列に示したものである。図6はGd-DF P-galとの酵素反応をモニターしたHPLCである。 (a)は酵素添加前、(b)は酵素添加後のものであ る。

 図5(a)に示すように、本発明のMRI用プローブ であるGd-DFP-galの 19 F NMRでは、DFP-galの 19 NMRで観察された 19 Fのピークが消失していた。従って、本発明 MRI用プローブであるGd-DFP-galの 19 F核種は、Gd 3+ による強力な常磁性相互作用を受けているこ とが確認できた。さらに、図5(b)および図6に すように、時間と共に 19 F NMRのピークが回復した。従って、本発明の MRI用プローブは、酵素反応によりMRI観測核種 と常磁性金属との距離が変化したことが確認 できた。

 [ 19 F NMR緩和時間測定]
 反応緩衝液(50mM HEPES(pH7.4)、100mM NaCl、10mM D TT、1mM EDTA、0.1%CHAPS,10%グリセロール、5% D 2 O)中、1mMの濃度でDOTA-DEVD-TfbおよびGd-DOTA-DEVD-Tf bについて、250μMの濃度でDOTA-DEVD-AFCおよびGd-D OTA-DEVD-AFCについて、または、反応緩衝液(10mM トリス緩衝塩(pH7.3)および10mM塩化マグネシウ ムおよび5%D 2 O)中、500μMの濃度でDFP-galおよびGd-DFP-galにつ て、それぞれサンプルを調製した。前記サ プルについて、縦緩和時間(T 1 )を反転回復法で、横緩和時間(T 2 )をスピンエコー法により測定した。その結 を表1に示す。

 表1に示すように、本発明のMRI用プローブで あるGd-DOTA-DEVD-Tfb、Gd-DOTA-DEVD-AFCおよびGd-DFP-gal は、酵素反応前はT 1 およびT 2 の両方が短縮しており、酵素反応が進行する とT 1 およびT 2 の両方が回復することが確認できた。

 [Gd-DOTA-DEVD-Tfbの 19 F MRI]
 1mMのGd-DOTA-DEVD-Tfbを反応緩衝液(50mM HEPES(pH7.4 ),100mM NaCl,10mM DTT,1mM EDTA,0.1%CHAPS,10%グリセロ ル)中に溶解させてサンプルを調製した。カ スパーゼ-3(0.95 U/mL)と共に、または無しで、 記サンプルと、ネガティブ参照(反応緩衝液 のみ)をガラスキャピラリー(内径は約1mm; Hirs chmann Laborgerate)に満たし、それらを内径8mmのN MRチューブに挿入した。

 RARE(Rapid Acquisition with Refocused Echoes)法を用 いて、 1 Hおよび 19 Fイメージングを行った。 19 Fイメージングについては、16×16mmの撮像視野 (FOV)、15mmの実効スライス厚および32のRARE因子 で、マトリックス・サイズは32×32(64×64まで ロフィリング)で行った。掃引幅は59523.8Hzで り、繰り返し時間(TR)および実効エコー時間 (実効TE)は、それぞれ250msおよび28.4msであった 。ガウス型パルスを、励起および再収束につ いて用いた。積算数(NA)は2048であった。酵素 応の進行と共に得られた 19 F NMRを図7に示す。図7中、 1 H NMRを標準として挙げる。

 図7に示すように、本発明のMRI用プローブで あるGd-DOTA-DEVD-Tfbは、酵素が存在しない場合 、 19 F NMRシグナルが観測されなかった(図7中2段目 )。一方、本発明のMRI用プローブであるGd-DOTA- DEVD-Tfbは、酵素が存在する場合、時間と共に 19 F NMRシグナルが回復した。従って、本発明の MRI用プローブは、酵素反応によりMRI観測核種 と常磁性金属との距離が変化し、その酵素反 応を可視化できることが確認できた。

 [Gd-DFP-galの 19 F MRI]
 1mMのGd-DFP-galを反応緩衝液(10mM トリス緩衝 (pH7.3)および10mM塩化マグネシウムおよび5%D 2 O)中に溶解させてサンプルを調製した。β-ガ クトシダーゼ(1.2U/mL)と共に、または無しで 前記サンプルと、ネガティブ参照(反応緩衝 液のみ)をガラスキャピラリー(内径は約1mm;Hir schmann Laborgerate)に満たし、それらを内径8mmの NMRチューブに挿入した。

 RARE(Rapid Acquisition with Refocused Echoes)法を用 いて、 1 Hおよび 19 Fイメージングを行った。 19 Fイメージングについては、16×16mmの撮像視野 (FOV)、15mmの実効スライス厚および32のRARE因子 で、マトリックス・サイズは32×32(64×64まで ロフィリング)で行った。掃引幅は59523.8Hzで り、繰り返し時間(TR)および実効エコー時間 (実効TE)は、それぞれ250msおよび28.4msであった 。ガウス型パルスを、励起および再収束につ いて用いた。積算数(NA)は2048であった。酵素 応の進行と共に得られた 19 F NMRを図8に示す。図8中、 1 H NMRを標準として挙げる。

 図8に示すように、本発明のMRI用プローブで あるGd-DFP-galは、酵素が存在しない場合は、 19 F NMRシグナルが観測されなかった(図8中2段目 )。一方、本発明のMRI用プローブであるGd-DFP-g alは、酵素が存在する場合、時間と共に 19 F NMRシグナルが回復した。従って、本発明の MRI用プローブは、酵素反応によりMRI観測核種 と常磁性金属との距離が変化し、その酵素反 応を可視化できることが確認できた。

 本発明のプローブは、医学研究試薬、生 学研究試薬、臨床診断薬等にも適用できる