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Title:
OPTICAL RECORDING MATERIAL, OPTICAL RECORDING METHOD, PHOTOSENSITIVE MATERIAL, PHOTOLITHOGRAPHY METHOD, PHOTOPOLYMERIZATION INITIATOR AND PHOTOSENSITIZING AGENT
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/096432
Kind Code:
A1
Abstract:
Disclosed are a non-linear optical material which enables improvement of spatial resolution, an optical recording material, an optical recording method, a photosensitive material, a photopolymerization initiator and a photosensitizing agent. One example of the photosensitive material is a photosensitive material which is used for photolithography wherein a pattern is formed by irradiating a photoresist with laser light, and contains a donor molecule (11) which is excited by laser light, and an acceptor molecule (12) which is excited by energy transfer or charge transfer from the excited donor molecule (11).

Inventors:
FUJITA KATSUMASA (JP)
KOBAYASHI MINORU (JP)
KIKUCHI KAZUYA (JP)
MIZUKAMI SHIN (JP)
KAWATA SATOSHI (JP)
KAWANO SHOGO (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/051373
Publication Date:
August 06, 2009
Filing Date:
January 28, 2009
Export Citation:
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Assignee:
UNIV OSAKA (JP)
NANOPHOTON CORP (JP)
FUJITA KATSUMASA (JP)
KOBAYASHI MINORU (JP)
KIKUCHI KAZUYA (JP)
MIZUKAMI SHIN (JP)
KAWATA SATOSHI (JP)
KAWANO SHOGO (JP)
International Classes:
G03F7/004; G02F1/355; G03C1/73; G11B7/24035; G11B7/244; G11B7/2467
Domestic Patent References:
WO2006098296A12006-09-21
WO2006061947A12006-06-15
Foreign References:
JP2005141128A2005-06-02
JP2005285162A2005-10-13
JP2007246723A2007-09-27
JPH06337496A1994-12-06
JP2007264664A2007-10-11
Other References:
ANDREAS SCHONLE ET AL.: "Nonlinear fluorescence through intermolecular energy transfer and resolution increase in florescence microscopy", ANN. PHYS., vol. 2, 1999, pages 115 - 133
PEKKA E-HANNINEN ET AL.: "Two-and multiphoton excitation of conjugate-dyes using a continuous wave laser", OPTICS COMMNNICATIONS, vol. 130, 1996, pages 29 - 33
See also references of EP 2239629A4
Attorney, Agent or Firm:
IEIRI, Takeshi (Asahi Bldg. 10th Floor 3-33-8, Tsuruya-cho, Kanagawa-ku, Yokohama-sh, Kanagawa 35, JP)
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Claims:
 フォトレジストに励起光を照射することによってパターンを形成するフォトリソグラフィーに用いられる光感光材料であって、
 励起光によって励起されるドナーと、
 励起された前記ドナーからのエネルギー移動、又は電荷移動によって励起されるアクセプタとを備える光感光材料。
 励起された前記アクセプタが基底状態に遷移する前に、前記励起光のフォトンが前記ドナーに入射すると、前記ドナーの励起エネルギーが重合反応、異性化、又は蛍光反応に利用される請求項1に記載の光感光材料。
 前記ドナーに対して、前記アクセプタの数が同じ又は多いことを特徴とする請求項1、又は2に記載の光感光材料。
 前記アクセプタに対して、前記ドナーの数が多いことを特徴とする請求項1、又は2に記載の光感光材料。
 前記ドナー、及び前記アクセプタが溶液中に混合されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の光感光材料。
 前記アクセプタがマトリクス中に埋め込まれていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の光感光材料。
 励起光照射によってデータの書き換えが可能な光記録に用いられる光記録材料であって、
 励起光によって励起されるドナーと、
 励起された前記ドナーからのエネルギー移動、又は電荷移動によって励起されるアクセプタとを備える光記録材料。
 励起された前記アクセプタが基底状態に遷移する前に、前記励起光のフォトンが前記ドナーに入射すると、前記ドナーの励起エネルギーが重合反応、異性化、又は蛍光反応に利用される請求項7に記載の光記録材料。
 前記ドナーに対して、前記アクセプタの数が多いことを特徴とする請求項7、又は8に記載の光記録材料。
 前記アクセプタに対して、前記ドナーの数が多いことを特徴とする請求項7、又は8に記載の光記録材料。
 前記ドナー、及び前記アクセプタが溶液中に混合されていることを特徴とする請求項7乃至10のいずれか1項に記載の光記録材料。
 前記アクセプタがマトリクス中に埋め込まれていることを特徴とする請求項7乃至10のいずれか1項に記載の光記録材料。
 励起光照射によってデータの書き換えが可能な光記録に用いられる光記録材料であって、
 フォトクロミック物質からなり、励起光によって励起されるドナーと、
 励起された前記ドナーからのエネルギー移動、又は電荷移動によって励起されるアクセプタと、を備える光記録材料。
 励起された前記アクセプタが基底状態に遷移する前に、前記励起光のフォトンが前記ドナーに入射すると、前記ドナーが異性化する請求項13に記載の光記録材料。
 フォトクロミック材料の物性に応じてデータが読み取られる光記録方法であって、
 請求項13、又は14に記載の光記録材料に励起光を照射して、前記アクセプタを励起するステップと、
 前記アクセプタが励起された状態で、前記ドナーにフォトクロミック反応を生じさせて、データを書き込むステップと、を有する光記録方法。
 前記アクセプタを励起する励起光と異なる波長の励起光を用いて、前記ドナーにフォトクロミック反応を生じさせることを特徴とする請求項15に記載の光記録方法。
 フォトレジストに用いられる感光性材料であって、
 励起光によって励起されるドナーと、
 励起された前記ドナーからのエネルギー移動、又は電荷移動によって励起されるアクセプタと、を有している感光性材料。
 光反応する感光性分子、感光性分子の重合を開始する光重合開始剤、又は前記光重合開始剤の開始反応を促進する光増感剤に前記ドナーが用いられていることを特徴とする請求項17に記載の感光性材料。
 フォトレジストに励起光を照射して、パターンを形成するフォトリソグラフィー方法であって、
 請求項17、又は18に記載の感光性材料をフォトレジストとして基板上に形成するステップと、
 前記感光性材料に励起光を照射して、前記アクセプタを励起するステップと、
 前記アクセプタが励起された状態で、前記ドナーを励起することにより、前記感光性材料中の感光性分子に光反応を生じさせるステップと、を備えるフォトリソグラフィー方法。
 感光性材料に含まれる感光性分子の重合を開始するための光重合開始剤であって、
 励起光によって励起されるドナーと、
 励起された前記ドナーからのエネルギー移動、又は電荷移動によって励起されるアクセプタと、を備える光重合開始剤。
 感光性材料中に含まれる感光性分子の光反応光、又は重合開始剤の開始反応を促進するための光増感剤であって、
 励起光によって励起されるドナーと、
 励起された前記ドナーからのエネルギー移動、又は電荷移動によって励起されるアクセプタと、を備える光増感剤。
Description:
光記録材料、光記録方法、感光 材料、フォトリソグラフィー方法、光重合 始剤、及び光増感剤

 本発明は、光記録材料、光記録方法、感 性材料、フォトリソグラフィー方法、光重 開始剤、及び光増感剤に関する。

 レーザ光を用いた顕微鏡、加工方法(フォ トリソグラフィー方法)、光記録方法では、 間分解能が回折限界によって制限されてい 。すなわち、光の波動性により、波長の程 の空間にまでしか、レーザ光を絞り込むこ ができない。よって、レーザ光による観察 加工、記録の空間分解能は、波長の半分程 の大きさが限界となる。例えば、従来の顕 鏡ではレーザ波長と対物レンズの開口数が まってしまうと、空間分解能を一定以上に 上させることができない。このように、レ ザ光の波長によって、顕微鏡の観察性能、 記録の密度、半導体の加工分解能等が制限 れる。空間分解能を向上するためには、レ ザ波長を短くする必要がある。

 2光子吸収や多光子吸収などの非線形光学 効果を利用することによって、顕微鏡の空間 分解能を向上することができる。しかし、多 光子吸収等により可視域での蛍光を励起する ためには、波長の長い近赤外光を利用しなけ ればならない。その結果、顕微鏡の空間分解 能は、通常の可視域励起の場合とほぼ同じに なってしまう。

 また、レーザ波長を短くしなくても、空 分解能を向上することができるレーザ顕微 が開示されている(特許文献1)。このレーザ 微鏡では、蛍光の飽和によって生じる非線 光学効果を利用して、蛍光を観察している 従って、レーザ波長を短くしなくても、空 分解能の高い蛍光顕微鏡を実現することが きる。

 また、ドナー分子とアクセプタ分子によ て生じる非線形効果を利用した蛍光顕微鏡 開示されている。この蛍光顕微鏡では、ド ー分子とアクセプタ分子とを用いているた 、2光子吸収、あるいは多光子吸収によって ドナー分子から蛍光が発生する。これにより 、空間分解能を向上することができる。

国際公開第2006/061947号パンフレット 「Nonliner fluorescence through intermolecular en ergy transfer and resolution increase in fluorescence microscopy」 Andreas Schonle et al.,Ann.Phys.(Leipzig) 8(1999)2、115-133 「Two-and multiphoton excitation of conjugate-dye s using a continuous wave laser」 Pekka E. Hanninen  et al.,Optics Cmmunications 130(1996)29-33

 しかしながら、レーザ光を用いた加工方 や光記録方法については、空間分解能が波 によって制限されてしまうという問題点が る。

 このように従来のフォトリソグラフィー 法や光記録方法では、空間分解能がレーザ の波長によって制限されてしまうというと う問題点があった。

 本発明は上述の問題点に鑑みてなされた のであり、空間分解能を向上することがで る非線形光学材料、光記録材料、光記録方 、感光性材料、フォトリソグラフィー方法 光重合開始剤、及び光増感剤を提供するこ を目的とする。

 本発明の第1の態様にかかる光感光材料は 、フォトレジストに励起光を照射することに よってパターンを形成するフォトリソグラフ ィーに用いられる光感光材料であって、励起 光によって励起されるドナーと、励起された 前記ドナーからのエネルギー移動、又は電荷 移動によって励起されるアクセプタとを備え ることを特徴とする。これにより、ドナーの 非線形応答を利用することができるため、空 間分解能を向上することができる。

 本発明の第2の態様にかかる光感光材料は 、励起された前記アクセプタが基底状態に遷 移する前に、前記励起光のフォトンが前記ド ナーに入射すると、前記ドナーの励起エネル ギーが重合反応、異性化、又は蛍光反応に利 用されることを特徴とする。これにより、ド ナーの蛍光応答が非線形になるため、空間分 解能を向上することができる。

 本発明の第3の態様にかかる光感光材料は 、前記ドナーに対して、前記アクセプタの数 が多いことを特徴とする。これにより、高次 の非線形応答を利用することができるため、 空間分解能をより向上することができる。

 本発明の第4の態様にかかる光感光材料は 、前記アクセプタに対して、前記ドナーの数 が多いことを特徴とする。これにより、高次 の非線形応答を利用することができるため、 空間分解能をより向上することができる。

 本発明の第5の態様にかかる光感光材料は 、前記ドナー、及び前記アクセプタが溶液中 に混合されていることを特徴とする。これに より、容易に分子間距離を近づけることがで きる。

 本発明の第6の態様にかかる光感光材料は 、前記アクセプタがマトリクス中に埋め込ま れていることを特徴とする。これにより、容 易に分子間距離を近づけることができる。

 本発明の第7の態様にかかる光記録材料は 、励起光照射によってデータの書き換えが可 能な光記録に用いられる光記録材料であって 、励起光によって励起されるドナーと、励起 された前記ドナーからのエネルギー移動、又 は電荷移動によって励起されるアクセプタと を備えることを特徴とする。これにより、ド ナーの非線形応答を利用することができるた め、空間分解能を向上することができる。

 本発明の第8の態様にかかる光記録材料は 、励起された前記アクセプタが基底状態に遷 移する前に、前記励起光のフォトンが前記ド ナーに入射すると、前記ドナーの励起エネル ギーが重合反応、異性化、又は蛍光反応に利 用されることを特徴とする。これにより、ド ナーの蛍光応答が非線形になるため、空間分 解能を向上することができる。

 本発明の第9の態様にかかる光記録材料は 、前記ドナーに対して、前記アクセプタの数 が多いことを特徴とする。これにより、高次 の非線形応答を利用することができるため、 空間分解能をより向上することができる。

 本発明の第10の態様にかかる光記録材料 、前記アクセプタに対して、前記ドナーの が多いことを特徴とする。これにより、高 の非線形応答を利用することができるため 空間分解能をより向上することができる。

 本発明の第11の態様にかかる光記録材料 、前記ドナー、及び前記アクセプタが溶液 に混合されていることを特徴とする。これ より、容易に分子間距離を近づけることが きる。

 本発明の第12の態様にかかる光記録材料 、前記アクセプタがマトリクス中に埋め込 れていることを特徴とする。これにより、 易に分子間距離を近づけることができる。

 本発明の第13の態様にかかる光記録材料 、励起光照射によってデータの書き換えが 能な光記録に用いられる光記録材料であっ 、フォトクロミック物質からなり、励起光 よって励起されるドナーと、励起された前 ドナーからのエネルギー移動、又は電荷移 によって励起されるアクセプタと、を備え ことを特徴とする。これにより、ドナーの 線形応答を利用することができるため、空 分解能を向上することができる。

 本発明の第14の態様にかかる光記録材料 、励起された前記アクセプタが基底状態に 移する前に、前記励起光のフォトンが前記 ナーに入射すると、前記ドナーが異性化す ことを特徴とする。これにより、ドナーの 線形応答を利用することができるため、空 分解能を向上することができる。

 本発明の第15の態様にかかる光記録方法 、フォトクロミック材料の物性に応じてデ タが読み取られる光記録方法であって、第13 又は第14の態様の光記録材料に励起光を照射 て、前記アクセプタを励起するステップと 前記アクセプタが励起された状態で、前記 ナーにフォトクロミック反応を生じさせて データを書き込むステップと、を有するこ を特徴とする。これにより、ドナーの非線 応答を利用することができるため、光記録 空間分解能を向上することができる。

 本発明の第16の態様にかかる光記録材料 、前記アクセプタを励起する励起光と異な 波長の励起光を用いて、前記ドナーにフォ クロミック反応を生じさせることを特徴と る。これにより、容易に空間分解能を向上 ることができる。

 本発明の第17の態様にかかる感光性材料 、フォトレジストに用いられる感光性材料 あって、励起光によって励起されるドナー 、励起された前記ドナーからのエネルギー 動、又は電荷移動によって励起されるアク プタと、を有することを特徴とする。これ より、ドナーの非線形応答を利用すること できるため、空間分解能を向上することが きる。

 本発明の第18の態様にかかる感光性材料 、光反応する感光性分子、感光性分子の重 を開始する光重合開始剤、又は前記光重合 始剤の開始反応を促進する光増感剤に前記 ナーが用いられていることを特徴とする。 れにより、ドナーの非線形応答を利用する とができるため、空間分解能を向上するこ ができる。

 本発明の第19の態様にかかるフォトリソ ラフィー方法は、フォトレジストに励起光 照射して、パターンを形成するフォトリソ ラフィー方法であって、第17、又は第18の態 の感光性材料をフォトレジストとして基板 に形成するステップと、前記感光性材料に 起光を照射して、前記アクセプタを励起す ステップと、前記アクセプタが励起された 態で、前記ドナーを励起することにより、 記感光性材料中の感光性分子に光反応を生 させるステップと、を備えることを特徴と る。これにより、ドナーの非線形応答を利 することができるため、空間分解能を向上 ることができる。

 本発明の第20の態様にかかる光重合開始 は、感光性材料に含まれる感光性分子の重 を開始するための光重合開始剤であって、 起光によって励起されるドナーと、励起さ た前記ドナーからのエネルギー移動、又は 荷移動によって励起されるアクセプタと、 備えることを特徴とする。これにより、ド ーの非線形応答を利用することができるた 、空間分解能を向上することができる。

 本発明の第21の態様にかかる光増感剤は 感光性材料中に含まれる感光性分子の光反 光、又は重合開始剤の開始反応を促進する めの光増感剤であって、励起光によって励 されるドナーと、励起された前記ドナーか のエネルギー移動、又は電荷移動によって 起されるアクセプタと、を備えることを特 とする。これにより、ドナーの非線形応答 利用することができるため、空間分解能を 上することができる。

 本発明によれば、空間分解能を向上する とができる非線形光学材料、光記録材料、 記録方法、感光性材料、フォトリソグラフ ー方法、光重合開始剤、及び光増感剤を提 することができる。

本実施の形態にかかる非線形光学材料 発光過程を示す図である。 ドナー分子の発光スペクトルとアクセ タ分子の吸収スペクトルを模式的に示す図 ある。 分子間距離と、FRET効率の関係を示すグ ラフである。 ドナー分子とアクセプタ分子が一対の 合の状態遷移図である。 FRETの状態遷移を示した微分方程式の解 の計算結果を示す図である。 ドナー分子の励起光強度と発光強度の 答の計算結果を示す図である。 アクセプタ分子の数を変えたときの、 起光強度と発光強度の応答の計算結果を示 図である。 励起光強度と蛍光発光強度の関係を示 図である。 超解像光記録再生装置の全体構成例を す図である。 超解像記録方法を採用した際の、記録 ・読み出し方法を示す図である。 ドナーに発光体を利用した際の超解像 記録方法を示す図である。 本実施形態に係る超解像光加工装置の 全体構成例を示す図である。 本実施形態に係る超解像光加工装置を 用いて被加工材料を加工した場合の効果を示 す図である。

符号の説明

 11 ドナー分子
 12 アクセプタ分子

 以下に、本発明を適用可能な実施の形態 説明される。以下の説明は、本発明の実施 態を説明するものであり、本発明が以下の 施形態に限定されるものではない。説明の 確化のため、以下の記載は、適宜、省略及 簡略化がなされている。又、当業者であれ 、以下の実施形態の各要素を、本発明の範 において容易に変更、追加、変換すること 可能であろう。尚、各図において同一の符 を付されたものは同様の要素を示しており 適宜、説明が省略される。

 本実施の形態にかかる非線形光学材料は ォトリソグラフィーに用いられる感光性材 や、光記録に用いられる光記録材料に利用 れる。非線形光学材料を用いることで空間 解能を向上することができる。これにより フォトリソグラフィーの微細化や光記録の 密度化が可能となる。すなわち、非線形光 材料を含有する感光性材料をレジストとし 用いる。これにより、フォトリソグラフィ における空間分解能が向上する。あるいは 非線形光学材料を含有する光記録材料(光記 録媒体)を用いることで、光記録の高密度化 可能になる。

 まず、本発明にかかる非線形光学材料の 線形応答の原理について発光過程を例に説 する。図1は、励起光となるレーザ光を照射 した場合における、非線形光学材料の発光過 程を示す図である。非線形光学材料は、ドナ ー分子11とアクセプタ分子12とを有している ドナー分子11からアクセプタ分子12にエネル ーが移動することで、非線形光学効果が生 る。

 本実施の形態では、Foerster Resonant Energy  Transferを利用して、非線形の光学応答を発生 せている。Foerster Resonant Energy Transferによ て、ドナー分子11とアクセプタ分子12との間 で、エネルギー移動が起こる。ここでは、ド ナー分子11を蛍光物質としている。蛍光分子 のエネルギー移動に関する相互作用であるF RETは、蛍光分子間の距離が短く(≦10nm)、ドナ ー分子の発光波長域と、アクセプタ分子の吸 収波長域が図2に示すように、重なっている きに起こる。なお、図2は、ドナー分子11の 光スペクトルとアクセプタ分子12の吸収スペ クトルを模式的に示す図である。横軸が波長 を示し、縦軸が蛍光強度、又は吸光度を示し ている。また、ここではドナーとアクセプタ の両方が発光する過程を例に説明するが、ド ナーとアクセプタの励起状態からの緩和が発 光を伴わない場合もある。いずれの場合にも 、励起状態のドナーの励起エネルギーが光異 性化、光重合、もしくは発光に使用される。 また、同様の非線形応答の誘起に、Dexter Ener gy Transferによるエネルギー移動を利用するこ とも可能である。

 FRETは、ドナー分子11の発光をアクセプタ 子が吸収した結果ではなく、FRETを介在する 中間的な光子も存在しない。FRETは、振動し いる電気双極子の相互作用であり、共鳴周 数に近い電子双極子の共鳴である。それゆ 、FRETは、共役振動の振る舞いに似た現象で る。このように、FRETでは、近接した2個の 光分子の間で励起エネルギーが電磁波にな ず、電子の共鳴により移動する。

 FRETが起こる範囲は、ドナー分子11とアクセ タ分子12との距離、並びに、ドナー分子11と アクセプタ分子12とのスペクトルの重なりに って決まる。FRET効率が50%になるときのドナ ー分子11とアクセプタ分子12との距離をFoerster 距離と呼ぶ。このFoerster距離の典型的な範囲 、2nm~6nmである。ドナー分子11からアクセプ 分子12にFRETが起こる確率k FRET (r)はFoerster距離R 0 を用いて、以下の式1で表される(非特許文献2 参照)。

 ここで、τ D はドナー分子の蛍光寿命を示し、rはドナー 子11と、アクセプタ分子12との距離を示す。 1に示されるように、確率k FRET は、分子間距離の6乗に反比例する。

 rがFoerster距離R 0 に等しい時、確率k FRET (r)は自然発光の確率と等しくなる。また、FRE T効率Eを分子間距離rとFoerster距離R 0 で用いて表すと、以下の式2に示されるよう なる。

 式2に示されるように、FRET効率Eは、分子間 離rに強く影響される。FRET効率Eと分子間距 rとの関係をプロットすると、図3に示すよ になる。図3において、横軸は、Foerster距離R 0 で規格化した分子間距離(=r/R 0 )を示し、縦軸はFRET効率を示す。例えば、r=0. 1R 0 の時には、FRET効率E=99.999%となり、r=2R 0 の時には、FRET効率E=1.54%となる。従って、本 施の形態にかかる非線形光学材料では、ア セプタ分子12と、ドナー分子11との距離rを さくすることが好ましい。分子間距離rをFoer ster距離よりも短くする。さらに、分子間距 rをFoerster距離よりも短くする。10nm以下にす ことが好ましい。

 FRET効率Eは、確率k FRET と同様に分子間距離rの6乗に反比例し、距離 大きく依存する。FRETが起こる距離は2nm~9nm 範囲であり、これは、たんぱく質などの相 作用が起こる距離にほぼ等しい。このため FRETは、たんぱく質の構造変化や、相互作用 どを観察する有用なツールとなり、Spectrosco pic Rulerとも呼ばれている。ここで用いられ いるFoerster距離R 0 は以下の式3で表すことができる。

 ここで、Qdはドナー分子11の単一で存在する 場合の量子効率、Nはアボガドロ数、nは介在 る媒体の屈折率、F D (λ)はドナー分子11の規格化された発光スペク トルで波長λにおける発光強度を示す。ε(λ) アクセプタ分子12の波長λにおける消光係数 である。κ 2 はドナー分子11とアクセプタ分子12の電気双 子を表す値であり、一般的に2/3が用いられ 。この値は、ドナー分子11とアクセプタ分子 12とがランダムに配向している場合の値であ 。配向が決まっているとき、κ 2 は以下の式4で得られる。

 θ T はドナー分子11の発光遷移双極子と、アクセ タ分子12の吸収遷移双極子の角度差で、θ D とθ A は、それらの双極子と、ドナー分子11・アク プタ分子12を結ぶ線との角度差である。

 ここで、非線形光学材料に励起用レーザ のフォトン(光子)が入射すると、ドナー分 11が励起される(図1左上)。すると、FRETが起 り、ドナー分子11からアクセプタ分子12へと エネルギーが遷移する(図1左下)。FRET効率が 非常に高いとき、ドナー分子11の励起エネル ーは、FRETによって、ほぼ全てアクセプタ分 子12に遷移する。このため、ドナー分子11は 光できない。励起光強度が大きくなると、 クセプタ分子12が飽和励起して、ドナー分子 11の励起エネルギーは、アクセプタ分子12に 動できなくなる。

 この状態で、さらに、フォトンが入射す と、ドナー分子11が励起される(図1右上)。 ると、ドナー分子11のエネルギーはアクセプ タ分子12に移動できないため、ドナー分子11 よる蛍光が発光する(図1右下)。すなわち、 ナー分子11、及びアクセプタ分子12の両方が 起している状態でないと、ドナー分子11か 蛍光が発光しない。換言すると、励起後、 クセプタ分子12の蛍光が発光するまでに、ド ナー分子11にフォトンが入射しないと、ドナ 分子11の蛍光が発生しない。

 ドナー分子の発光には、ドナー分子11を 起するフォトンだけでなく、FRETによってア セプタ分子12を励起するフォトンが必要と る。すなわち、ドナー分子11の発光には、2 子が必要となる。このため、非線形光学材 におけるドナー分子11の蛍光発光は、2光子 吸収する。従って、ドナー分子11の蛍光強度 には、二次の非線形性が生じる。

 1つのドナー分子11に対してアクセプタ分 がn個存在する場合、n個のアクセプタ分子12 を飽和励起させる必要がある。従って、ドナ ー分子の発光には、(n+1)個のフォトンが必要 なる。従って、非線形光学材料が(n+1)次の 線形性を示す。

 非特許文献1に記載されているようにドナ ー分子の励起光―蛍光応答を計算により求め ることができる。この計算手法では、各分子 が二準位系モデルを用いて表現される。図4 示すように、各分子が基底状態、励起状態 取り得る組み合わせをすべて羅列して、そ 組み合わせの遷移を微分方程式で表現する ドナー分子11とアクセプタ分子12が一対の場 、微分方程式を式5のように表すことができ る。

 ここで、N da は、ドナー分子及びアクセプタ分子が基底状 態であることを表している。また、N Da は、ドナー分子が励起状態であり、アクセプ タ分子12が基底状態であることを示している N dA は、ドナー分子が基底状態であり、アクセプ タ分子12が励起状態であることを示している N DA は、ドナー分子及びアクセプタ分子が励起状 態であることを示している。k Dex はドナー分子の励起確率、k Dem はドナー分子の自然発光確率、k Aex はアクセプタ分子の励起確率、k Aem はアクセプタ分子の自然発光確率、k FRET はFRET遷移確率を表す。ある時間tの蛍光強度I (t)は以下の式6で示される。

 式6を、行列式で表現すると、式7に示す うになる。

 上記の連立微分方程式の解を求めた結果を 5に示す。図5の横軸は時間(対数)を示し、縦 軸は、状態確率(対数)を示している。図5から 、N dA の確率が増加した後に、アクセプタ分子12が 和した状態であるN DA が増えていくことがわかる。

 分子の励起確率は、励起光強度に比例する 図6に励起光強度を変化させたときのドナー 分子の発光応答を示す。ドナー分子11として 、Fluorescein(蛍光寿命;4.0nsec、自然発光効率k Dem =1/4.0nsec=2.5×10 8 )を用い、アクセプタ分子12としては、Tetrameth ylrhodamine(蛍光寿命;2.3nsec、自然発光効率k Aem =1/2.3nsec=4.3×10 8 )を用いる。図6には、FRET効率を50%、90%、99%、 99.9%、99.99%と変化させたときの計算結果を示 ている。図6のグラフでは、上から順に、50% 、90%、99%、99.9%、99.99%の計算結果が示されて る。

 この結果より、ドナー分子の励起光強度- 蛍光強度の関係は、二次の非線形性を示すこ とが分かる。FRET効率が高くなると、非線形 の起こる励起光強度範囲が広くなることが かる。このため、例えば、FRET効率を99%以上 することが好ましい。

 上記のように、アクセプタ分子12の数を 加すると、発光応答が高次の非線形性を示 ようになる。図7にアクセプタ分子12の数を やしたときの計算結果を示す。図7は、アク プタ分子12の数を変えたときの、励起光強 と蛍光強度との関係を示す図である。図7の 軸は励起光強度(対数)、縦軸は蛍光強度(対 )を示している。なお、FRET効率は99%とし、 クセプタ分子を1から6まで変化させている。 図7のグラフでは、上から順に、アクセプタ が1個、2個、3個、4個、5個、6個の時の計算 果が示されている。アクセプタ分子の数がn になるとグラフの傾きが(n+1)になり、(n+1)次 の非線形性を示すことが分かる。

 本実施の形態ではドナー分子11とアクセ タ分子12を有する非線形材料を用いている。 Foerster Resonant Energy Transferによるドナー分子 11からアクセプタ分子12へのエネルギーの移 は、例えば、1~10psec程度で起きる。また、ド ナー分子11又はアクセプタ分子12はfsecのオー で励起される。ドナー分子11の励起状態の 命は、約10nsecであり、エネルギーの移動に 間に比べて、十分長くなっている。従って ドナー分子11は複数の光子を吸収し、ドナー 分子11の励起エネルギーが光異性化、光重合 発光に使用される。その結果、これらの光 応答が入射光強度に対して非線形となる。 なわち、アクセプタ分子12が基底状態に戻 までに、ドナー分子11が複数回励起される。 これにより、2つのフォトンの入射によって めて、ドナー分子11の励起エネルギーをドナ ー分子が有する機能に利用できる、多光子過 程となる。

 このように、エネルギー移動を利用でき ば、より強く非線形応答を誘起することが きる。従って、空間分解能を向上すること できる。発光過程を例にすると、励起光強 が小さい場合、ドナー分子11を励起し、ア セプタ分子12の発光が観察される。しかし、 励起光強度が大きくなると、アクセプタ分子 12が基底状態に遷移する前に、ドナー分子11 励起される。すなわち、アクセプタ分子12の 飽和励起を利用する。この時の、励起光強度 と光応答(蛍光発光強度)の関係は、図8に示す ようになる。図8では、横軸が励起光強度、 軸が蛍光強度を示している。

 例えば、断面強度分布がガウス分布のレ ザ光では、レーザ光のスポット中心で、励 光強度が最大になる。そして、スポット中 から離れるにしたがって励起光強度が小さ なる。レーザ光を上記の非線形光学材料に 射した場合、スポット中心でのみ反応が増 される。非線形光学効果を利用することで レーザ光のスポットを絞り込むのと同等の 果を得ることができる。すなわち、空間的 分解能を向上することができる。従って、 折限界を越えた、加工、及び記録が可能と る。さらに、アクセプタ分子12の数を増加 ることで、より高次の非線形効果を得るこ ができる。よって、空間分解能をより向上 ることができる。すなわち、アクセプタ分 12の数を増やすほど、より高い空間分解能で の記録、加工が可能となる。

 このように、エネルギーバッファとなる クセプタ分子12をドナー分子11と近接して配 置する。これにより、Foerster Resonant Energy Tr ansferの効率が上昇するため、アクセプタ分子 12が基底状態に遷移する前に、ドナー分子11 励起エネルギーが光異性化、光重合、発光 利用される。これにより、非線形光学効果 得ることができる。もちろん、アクセプタ 子12を直接、励起してもよい。すなわち、ア クセプタ分子12に励起光となるレーザ光を照 して、アクセプタ分子12を励起してもよい この場合でも、ドナー分子11の励起エネルギ ーが光異性化、光重合、発光に利用されるた めには、多光子が必要となる。すなわち、ア クセプタ分子12の数よりも1つ多い数のフォト ンが必要となる。また、ドナー分子11の励起 、アクセプタ分子12の励起とで、異なる波 のレーザ光を用いてもよい。この場合、レ ザ光源を複数用意する。

 なお、アクセプタ分子12は、蛍光分子に られるものではない。例えば、蛍光を発生 ない金属や、半導体であってもよい。例え 、金属や半導体量子ドットをアクセプタ物 として用いることができる。すなわち、非 光物質をアクセプタ物質として用いること できる。エネルギーのバッファとなるアク プタ物質がドナー物質に近接して配置され いればよい。1つの金属粒子、または半導体 子を複数のアクセプタとして機能させるこ も可能である。すなわち、金属粒子、また 半導体粒子がアクセプタとして機能するこ で、3以上のフォトンが吸収される。アクセ プタ物質が飽和励起された場合に、ドナー分 子11の励起エネルギーが光異性化、光重合、 光に利用される。エネルギーバッファとな アクセプタ物質を設けることで、ドナーの 応が非線形性を示す。すなわち、波長の短 レーザ光でも多光子吸収過程が発生する。 の反応には、紫外線レーザや可視光レーザ 用いることができる。よって、空間分解能 向上することができる。また、アクセプタ 質がドナー物質と結合していてもよい。

 さらに、上記の非線形光学材料が、液体 状態で利用されてもよい。例えば、ドナー 質とアクセプタ物質とが溶解した水溶液を 非線形光学材料として用いることができる この場合、ドナー物質、及びアクセプタ物 の濃度を濃くすることで、分子間距離を短 することができる。これにより、Foerster Res onant Energy Transferの効率を向上することがで る。ドナー分子11としては、フルオレセイ (Fluorescein)を用い、アクセプタ分子12として 、テトラメチルロダミン(TMR:tetramethylrhodamin) 用いることができる。例えば、ドナー分子1 1、及びアクセプタ分子12をそれぞれ10μmol/l以 上にすることが好ましい。これにより、非線 形の蛍光応答を得ることができる。なお、水 以外の溶媒を用いてもよい。すなわち、アク セプタ物質とドナー物質とを溶液中に混合し た状態での利用が可能となる。従って、液体 の非線形光学材料を得ることができる。

 また、アクセプタ分子12をマトリクス中 埋め込むようにしてもよい。例えば、アク プタ分子12をドナー分子11やその他の分子か なるポリマー中に分散させることができる あるいは、共重合ポリマーの材料に、アク プタ分子12、及びドナー分子12を含めること ができる。このようにすることで、分子間距 離を短くすることができる。よって、非線形 性を向上することができる。このように、マ トリクスや溶液として用いることで、分子間 距離を容易に近づけることができる。また、 利便性を向上することができる。さらに、ア クセプタ物質とドナー分子11とを結合しても い。なお、上記の説明ではエネルギー移動 よりアクセプタ分子12を励起したが、電子 動によってアクセプタ分子12を励起してもよ い。このような電荷移動でも同様の効果を得 ることができる。なお、電荷移動を利用する 場合には、例えば、2つのBODYPIをニトロベン ンにより結合した分子を用いることで、上 の非線形効果を得ることができる。

実施形態1.
 上記の非線形光学材料を用いた光記録方法 ついて説明する。本実施の形態では、上記 非線形光学材料を光記録材料(光記録媒体) 用いる。具体的には、フォトクロミック物 を用いて、光記録を行う。フォトクロミッ 材料では、励起光によって励起されると、 性が可逆的に変化する。例えば、所定波長 レーザ光が入射すると、分子が異性化する このフォトクロミック材料をドナー分子11に 用いる。

 ドナー分子11として、ジアリールエテン アゾベンゼン、又はそれらの誘導体を用い ことができる。ドナー分子11は、励起光照射 によって、フォトクロミック反応を示す。従 って、レーザ光を照射すると、ドナー分子11 異性化する。ドナー分子11が異性化すると 物性が変化する。この物性の変化を利用し 、データの読み取りを行う。

 例えば、アゾベンゼンでは、シス体とト ンス体とが可逆的に変化する。シス体かト ンス体かに応じて物性が異なる。従って、 ス体かトランス体かを判別することで、デ タを読み取ることができる。例えば、シス が0、トランス体が1に対応するものとする もちろん、反対であってもよい。そして、 性の違いによりデータを読み取る。例えば シス体とトランス体とで光吸収率が大きく なる波長のレーザ光を照射する。そして、 の反射光を検出する。反射光強度によって シス体かトランス体かを判別する。これに り、記録しているデータを読み取ることが きる。

 データを0から1に書き換える場合は、シ 体からトランス体に異性化するように、レ ザ光を照射する。この場合、例えば青色光 用いられる。また、データを1から0に書き換 える場合は、トランス体からシス体に異性化 するように、レーザ光を照射する。この場合 、例えば、紫外光が用いられる。このように することで、データの書き換えが可能になる 。なお、データを読み取る場合は、フォトク ロミック反応が起きないように、レーザ光強 度を弱くする。あるいは、フォトクロミック 反応が起きないように、異なる波長のレーザ 光を用いてもよい。これにより、読み取り時 にデータが書き換わるのを防ぐことができる ため、正確なデータの記録/読み取りが可能 なる。

 あるいは、ドナー分子11として、ジアリ ルエテンを用いることができる。ジアリー エテンは、光照射によってフォトクロミッ 反応を起こす。すなわち、開環体と閉環体 が可逆的に変化する。具体的には、環状の アリールエテンに適切な波長のレーザ光を 射すると、閉環して、六員環状構造を形成 る。反対に環状のジアリールエテンに別の 長の光を照射すると開環して、元の構造に る。構造を適切に修飾することで、開環・ 環構造での色や変化に必要な光の波長を変 させることができる。そして、光吸収によ て、データを読み取る。

 このように、ドナー分子11としてフォト ロミック材料を用いる。さらに、ドナー分 11と近接して、アクセプタ分子12を配置する これにより、非線形応答により、データの き換えが可能になる。非線形性を利用する とで、空間分解能を向上することができる これにより、記録密度を向上することがで る。なお、データの読み取りは、光吸収以 の方法でもよい。すなわち、フォトクロミ ク材料の物性に応じて、データを読み取れ よい。

 上記の光記録材料を用いたデータの記録 法について説明する。上記の非線形光学材 を基板(ディスク)上に形成する。例えば、 板全面に非線形光学材料を塗布する。そし 、非線形光学材料にレーザ光を照射して、 ータを書き込む。すなわち、レーザ光をレ ズなどによって絞り、微小なレーザスポッ を形成する。そして、そのレーザ光を非線 光学材料に照射する。基板表面が焦点位置 なるように、レーザ光を集光する。すると フォトクロミック反応が起こり、レーザ光 照射された位置の分子が異性化する。これ より、その位置での物性が変化して、0、又 1のデータが書き込まれる。また、レーザ光 源を複数用意して、データの値に応じてレー ザ光を切換えてもよい。そして、レーザ光と 基板との相対位置を変化させて、データを書 き込んでいく。そして、フォトクロミック反 応を起こさない波長のレーザ光を照射して、 データを読み出す。すなわち、読み出すデー タが書き込まれている位置にレーザ光を照射 する。そして、その位置でのフォトクロミッ ク材料の物性によって、0、又は1のいずれで るかを判別する。また、データを書き換え 場合も、同様に、非線形光学効果を利用す 。

 励起されたアクセプタ物質が基底状態に 移する前に、レーザ光のフォトンがドナー 質に入射すると、ドナー物質が異性化する こうすることで、非線形性を得ることがで る。非線形の応答を利用することで、高密 記録可能な光ディスクを実現することがで る。すなわち、1ビットのデータを書き込む スペースを小さくすることができる。なお、 FRET効率が異性化の効率よりも高くなるよう 分子間距離とすることが好ましい。こうす ことで、FRET効率を向上することができる。

 1つのドナー分子11に対してアクセプタ分 12を複数配置することで、さらに高密度化 ることが可能になる。すなわち、ドナー分 11からアクセプタ分子12へのパスが複数でき 。よって、全てのアクセプタ分子12が励起 れた飽和励起状態となって、ドナー分子11が 蛍光発光する。これにより、さらに記録密度 を向上することができる。なお、アクセプタ 分子12が蛍光物質の場合、アクセプタ分子か の蛍光によってフォトクロミック反応を起 さないフォトクロミック材料を用いる。す わち、フォトクロミック反応が起こる波長 が、アクセプタ分子からの蛍光の波長帯と ならないようにする。また、非蛍光分子を クセプタ物質として用いてもよい。これに り、アクセプタ物質等の材料選択の幅を広 することができる。

実施形態2.
 本実施の形態にかかるフォトリソグラフィ 方法は、上記の非線形光学材料を含有する 光性材料を用いている。すなわち、非線形 学材料を含む感光性材料をフォトレジスト して用いて、パターニングを行う。

 架橋反応を用いるフォトレジストには、 えば、オリゴマーやモノマーが含まれてい 。レーザ光をフォトレジストに照射すると 光架橋によってポリマーが形成される。さ に、フォトレジスト中に重合開始剤(イニシ エータ)などが含まれていることもある。重 開始剤にレーザ光を照射すると、重合開始 からラジカルが出る。すなわち、フリーラ カルが発生する。このラジカルに対してモ マーの結合手が結合する。結合したモノマ は、他のモノマーと結合する。このように て、連鎖的に結合が進み、モノマーがポリ ーに変わる。ラジカル重合反応が進んでい 、ポリマーが形成される。これにより、レ ザ光が照射された箇所では、例えば、フォ レジストが硬化する。さらには、レジスト 料の反応を促進するための増感剤(センシタ ザー)が用いられることもある。増感剤は、 重合開始剤の開始反応、又は感光性材料の光 反応を促進する。

 本実施の形態では、感光性分子、光重合 始剤(フォトイニシエータ)、又は光増感剤( ォトセンシタイザー)に非線形光学材料が用 いられている。感光性分子に非線形光学材料 を用いると、光反応に非線形性が生じる。ま た、光重合開始剤に非線形光学材料を用いる と、感光性分子の重合を開始する開始反応に 非線形性が生じる。光増感剤に非線形光学材 料を用いると、重合開始剤の開始反応、又は 感光性材料の光反応に非線形性が生じる。こ の結果、高空間分解能でのフォトリソグラフ ィーを実現することができる。例えば、励起 光となるレーザ光を照射した場合、感光性分 子に光化学反応が起きる。非線形性により、 高分解能で光化学反応が発生する。よって、 高い空間分解能でレジストパターンを形成す ることができる。そして、このようなレジス トパターンをマスクとして用いて、薄膜をエ ッチングする。これにより、高い空間分解能 でのパターン形成が可能になる。

 例えば、半導体プロセスにおけるフォト ソグラフィーに利用すると、配線パターン 微細化を実現することができる。従って、 導体の集積度を向上することができる。例 ば、非線形光学材料を溶媒に溶かして、半 体ウエハなどの基板上に塗布する。これに り、フォトレジストが基板全面に形成され 。そして、レーザ光を非線形光学材料に照 して、フォトレジストを硬化する。すなわ 、レーザ光をレンズなどによって絞り、微 なレーザスポットを形成する。そして、そ レーザ光を非線形光学材料に照射する。基 表面が焦点位置となるように、レーザ光を 光する。現像液を用いてフォトレジストを 像すると、レジストパターンが形成される さらに、このレジストパターンを用いて、 属等の導電性材料や、半導体材料や、絶縁 材料をエッチングする。これにより、微細 ターンを形成することができる。もちろん 半導体プロセス以外のフォトリソグラフィ に、非線形光学材料を利用してもよい。

 レジスト材料中の感光性分子にアクセプ となる物質を配置もしくは結合する。これ より、感光性分子がもたらす光反応を照射 度に対して非線形にすることができる。よ て、高空間分解リソグラフィー技術を実現 ることが可能になる。例えば、反応性オリ マーやモノマーを光架橋させるレジスト材 に非線形光学材料を用いることができる。 の場合は、光二量化型感光性分子や、ジア 基、アジド基を感光基とした感光性分子に クセプタ物質を配置もしくは結合すればよ 。これにより、感光性分子が生じる架橋反 を照射強度に対して非線形とすることがで る。

 また、アジド・ノボラック、オルソナフ キノンジアジド・ノボラック等の光変性を 用したレジスト材料に非線形光学材料を用 ることができる。この場合、レジスト材料 の感光性分子(アジド化合物、o-ナフトキノ ジアジド等)に、アクセプタ物質が付加され る。あるいは、ラジカル重合やカチオン重合 等の光重合開始剤(アリールジアゾニウム塩 ジアリールヨードニウム塩、トリアリール ルホニウム塩、トリアリールセレノニウム 、ジアルキルフェナシルスルホニウム塩、 アルキル-4-ヒドロキシフェニルスルホニウ 塩、スルホン酸エステル、鉄-アレーン化合 、シラノール-アルミニウム錯体等)に非線 光学材料を用いることができる。この場合 ラジカル重合やカチオン重合等の光重合開 剤にアクセプタ物質が付加される。こうす ことで、照射強度に対して非線形な光変性 光重合反応を示し、高空間分解リソグラフ ー技術が実現される。また、ポリメチルメ ルメタクリレート等の光崩壊型のポリマー にアクセプタ物質を配置もしくは結合する こうすることで、光分解応答を照射強度に して非線形にすることができ、高い加工分 能を実現できる。

 また、レジスト材料の露光反応を促進す 増感剤へ、アクセプタ物質を付加すること 有効である。アクセプタ分子の付加により 増感剤となる物質(例えば、ジアリールヨー ドニウム塩に対するアクリジンオレンジやベ ンゾフラビン等)から重合開始剤や反応性オ ゴマー・モノマーへのエネルギー移動が、 射強度に対して非線形となる。これにより 高空間分解能のリソグラフィー技術を実現 ることができる。

 励起されたアクセプタ物質が基底状態に 移する前に、レーザ光のフォトンがドナー 質に入射すると、ドナー物質が励起される こうすることで、非線形性を得ることがで る。非線形の応答を利用することで、高分 能の加工を実現することができる。すなわ 、より微細な配線パターン等を形成するこ ができる。なお、FRET効率が異性化の効率よ りも高くなるような分子間距離とすることが 好ましい。こうすることで、FRET効率を向上 ることができる。

 また、ドナー分子11に対して、ドナー分 11より多い数のアクセプタ分子12を配置する とで、高密度化が可能となる。例えば、1つ のドナー分子11に対してアクセプタ分子12を 数配置したり、2つのドナー分子11に対して3 のアクセプタ分子を配置することができる このように、ドナー分子11に対して、ドナ 分子11よりも多い数のアクセプタ分子11を配 することで、ドナー分子11からアクセプタ 子12へのパスが複数できる。よって、全ての アクセプタ分子12が励起された飽和励起状態 なった場合に、ドナー分子11が蛍光発光す 。これにより、さらに空間分解能を向上す ことができる。よって、より微細なパター を形成することができる。なお、アクセプ 分子12が蛍光物質の場合、アクセプタ分子12 らの蛍光によって光反応や開始反応を起こ ないアクセプタ材料を用いる。すなわち、 反応や開始反応が起こる波長帯が、アクセ タ分子12からの蛍光の波長帯と重ならない うにする。また、非蛍光分子をアクセプタ 質として用いてもよい。これにより、アク プタ物質等の材料選択の幅を広くすること できる。

 また、アクセプタ分子12に対して、アクセ タ分子12より多い数のドナー分子11を配置し も高い非線形効果を得ることができる。た えば、1つのアクセプタ分子12に対してドナ 分子11を複数配置したり、2つのアクセプタ 子12に対して3つのドナー分子11を配置する とができる。ここで、1つのアクセプタ分子1 2に対してドナー分子11をn個配置すると、少 くとも1つのドナー分子11が励起された状態 エネルギー準位の数はnとなる。これにより 全体に占める、ドナー分子11が励起されて る確率である励起確率k dex が大きくなり、1つのアクセプタ分子12に対し てドナー分子11を1つ配置した状態よりもFRET 率を向上させることができる。また、前述 たように、ドナー分子11の励起状態の寿命は 約10nsecであるため、ドナー分子11の励起状態 寿命よりも短いパルス幅のフェムトレーザ 光源として用いれば、ドナー分子11が基底 態に戻る前に、レーザ光のフォトンをドナ 分子11に入射することができる。このため、 ドナー分子11が励起状態から基底状態に遷移 るのを効果的に防止することができ、効率 にドナー分子11を励起することができる。 れにより、FRET効率を向上させることができ 。

 なお、必ずしもドナー分子11とアクセプ 分子12を異なる数配置する必要はなく、ドナ ー分子11とアクセプタ分子12を同数配置して 、上記の非線形効果を得ることができる。

実施形態3.
 本実施形態に係る超解像光記録再生装置は 実施形態1に係る光記録材料(光記録媒体)を いてデータの記録、書換え及び再生を行う 置である。図9は、本実施形態に係る超解像 光記録再生装置の全体構成例を示す図である 。図9において、21はレーザ光源、22はレーザ 源21から照射されたレーザ光の光強度を制 する光強度変調器、23、25はレンズ、24はダ クロイックミラー、26は光記録材料に光を集 光する記録/読み出し用レンズ、27は読み出し 光検出器、30はフォトクロミック材料からな ドナー分子11を含む光記録材料である。

 レーザ光源21から照射されたレーザ光は 光強度変調器22によって光強度が変調される 。変調された光は、レンズ23によって屈折し 拡大されてダイクロイックミラー24を介し レンズ25に入射される。入射された光は、レ ンズ25によって平行光束に変換され、記録/読 み出し用レンズ26に入射される。そして記録/ 読み出し用レンズ26に入射された光は、光記 材料30上に集光される。光記録材料30は、フ ォトクロミック材料からなるドナー分子11が まれている。ドナー分子11は、励起光照射 よって、フォトクロミック反応を示し、シ 体又はトランス体に可逆的に変化する。デ タの記録時では、レーザ光を照射すること 、所望の位置のドナー分子11をシス体又はト ランス体に変化させることにより、ビットデ ータの書き込みを行う。

 データの読み出し時においては、記録時 同様に、レーザ光源21からレーザ光を光記 材料30に照射する。なお、レーザ光源21につ ては、データの記録を行うレーザ光と、デ タの読み出しを行うレーザ光とを異なる波 とすることが必要であり、実際には2本のレ ーザ光が必要となるが、図面では省略する。 フォトクロミック材料からなるドナー分子11 、シス体とトランス体とで所定の波長にお る光吸収率が大きく異なる。そのため、こ 波長を選択して光記録材料30に照射する。 明光が照射された光記録材料30からは、読み 出し光が反射される。この読み出し光は、レ ンズ26によって平行光束に変換される。この 行光束は、レンズ25によって集光され、ダ クロイックミラー24に入射される。ダイクロ イックミラー24によって反射された読み出し は、読み出し光検出器27によって受光され 。このようにデータの読み出し時には、読 出し光検出器27によって読み出し光を受光す ることで、受光された反射強度に基づいてド ナー分子11がシス体であるかトランス体であ かを識別する。これにより、光記録材料20 記録されたデータの読み出しを行う。

 なお、データの読み出し装置については 図9に示すものに限られず、種々の超解像技 術を用いた読み出し装置を用いることができ る。例えば、特開2007-264664号には、本発明者 が提案した非線形性を利用した読み出し装 が開示されている。このような既存の超解 技術を用いた読み出し装置を用いることで 解像度のデータ読み出しを実現することが きる。

 図10は、超解像記録方法を採用した際の 記録・読み出し方法を示す図であり、図11は 、ドナーに発光体を利用した際の超解像記録 方法を示す図である。光記録ディスクは、基 板の上に、記録層及び光感受層が形成されて いる。なお、図10及び図11では、記録層及び 感受層は、異なる層として形成されている 、記録層と光感受層は1つの層としてもよい 記録層及び光感受層には、ドナー分子11及 アクセプタ分子12を有する非線形材料が含ま れている。図10に示すように、記録時には、 録光が照射されることにより、光感受層の 子による非線形な発光により超解像記録が われる。また、読み出し時には、記録層の 子による非線形な発光を利用することによ 超解像読み出しが行われる。

 図11を用いて更に詳細に説明する。図10と 同様に、基板上には、記録層が形成され、記 録層の上には、光感受層が形成されている。 データの記録時においては、光感受層側から レーザ光を入射する。入射されるレーザ光は 、レンズ26によって光感受層に集光される。 ータの記録時においては、光記録材料30の 感受層に含まれるドナー分子11の発光によっ て生じる近接場光によって、記録層にデータ が記録される。ここで、データの書き込みを 行うドナー分子11の発光領域は、レーザ光の 射領域よりも小さいため、1ビットのデータ を書き込むスペースをレーザ光の照射領域よ りも小さくすることができる。これにより、 高密度にデータを書き込むことができる。

 また、データの読み出しにおいては、前 のように非線形性を利用した超解像読み出 装置を用いれば、高解像度でデータ読み出 を行うことができる。すなわち、光記録材 30の記録層に含まれるドナー分子11が非線形 に発光するため、この非線形な発光を受光装 置で受光することで、レーザ光の照射領域よ りも小さい解像度でデータの読み出しを行う ことができる。

 また、上記のように、光記録ディスクに 線形材料を利用すれば、多層化を容易に行 ことができる。さらに、光記録ディスクに 線形材料を利用することで、超短パルスレ ザを使用しなくても、多層記録及び読み出 が可能となる。

実施形態4.
 本発明に係る超解像光加工装置は、実施形 2に係るフォトリソグラフィー方法を実施す るための装置である。図12は、本実施形態に る超解像光加工装置の全体構成例を示す図 ある。図12において、31はレーザ光源、32は ーザ走査光学系(ガルバノメータミラー等) 33、34はレンズ、35はフォトマスク、36はミラ ー、37は対物レンズ、38はドナーとなる感光 分子にアクセプタとなる物質が配置された 光材料、39は被加工物質(基板等)、40はステ ジである。

 レーザ光源31から照射されたレーザ光は レーザ走査光学系32によって走査され、レン ズ33を介してフォトマスク35上に集光される フォトマスク35を通った光は、レンズ34によ て平行光に変換され、ミラー36によって反 された後、対物レンズ37に入射される。この 光は、対物レンズ37によってステージ40上の 加工物質39に集光される。被加工物質39上の 光材料38には、フォトマスク35のマスクパタ ーンに応じてレーザ光が照射される。露光材 料38には、前述のようにアクセプタとなる物 が配置された感光性分子が含まれているた 、フォトマスク35を介してレーザ光が照射 れた箇所においては、感光性分子の光化学 応が非線形となる。これにより、ドナーと る感光性分子による架橋、および重合反応 、レーザ光の照射強度に対して非線形とな 。

 図13は、本実施形態に係る超解像光加工 置を用いて被加工材料を加工した場合の効 を示す図である。ドナーとなる感光性分子 応答領域は、レーザ光の照射領域よりも狭 。そのため、レーザ光が照射された領域に ける露光材料30の感光領域を小さくすること ができる。このように露光された露光材料38 現像し、被加工物質39上の露光材料38を除去 する。そして、残った露光材料38をマスクと てエッチングを行うことで、被加工物質39 所望の形状に加工することができる。露光 料38は、レーザ光の照射領域よりも小さいド ナーの発光領域において光化学反応が生じる ため、被加工物質の加工についてもレーザ光 の照射領域よりも小さくすることができる。 これにより、加工分解能を向上させることが できる。

その他の実施形態.
 上記の非線形光学材料は、3次元記録、3次 加工に用いることも可能である。すなわち 非線形効果を利用しているため、縦方向(光 方向)においても空間分解能が向上している 。従って、3次元の記録、加工においても、 分解能を実現することができる。光軸方向 おいて、レーザ光の焦点位置近傍に非線形 答が生じる。よって、3次元記録、3次元加工 の空間分解能を向上することができる。また 、上記の非線形光学材料を蛍光顕微鏡に利用 することも可能である。これにより、高分解 能で試料を観察することができる。

 なお、ドナーとアクセプタとは、同じ分 や物質内で結合されていてもよい。すなわ 、1つの分子や物質内でアクセプタ部、及び ドナー部がある構成となっていてもよい。例 えば、1つの物質の中にアクセプタの役割と ナーの役割をする部分が設けられていても い。アクセプタとドナーとを連結して、1分 としてもよい。また、励起光は、レーザ光 限られるものではない。もちろん、ドナー 蛍光物質でなくてもよい。

 この出願は、2008年1月30日に出願された日 本出願特願2008-018665を基礎とする優先権を主 し、その開示の全てをここに取り込む。

 本発明は、非線形光学材料、光記録材料 光記録方法、感光性材料、フォトリソグラ ィー方法、光重合開始剤、及び光増感剤に 用することができる。