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Title:
POWER AMPLIFYING CIRCUIT, AND TRANSMITTER AND WIRELESS COMMUNICATION DEVICE USING THE SAME
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/041096
Kind Code:
A1
Abstract:
Provided are a power amplifying circuit, and a transmitter and a wireless communication device using the same, which can reduce the phase error of an output signal in the case where the amplitude of an input signal is relatively small. A constant envelop signal generating circuit (20) converts an input signal (Si) having an envelop variation to a first constant envelop signal (Sd1) and a second constant envelop signal (Sd2) having the same amplitude and different phases and outputs the signals. A first amplifier (11) amplifies the first constant envelop signal (Sd1). A second amplifier (12) amplifies the second constant envelop signal (Sd2). An output adder (13) outputs an output signal having an amplified envelop variation based on the amplified signals outputted from the first amplifier (11) and the second amplifier (12). An amplitude control circuit (a reference potential control circuit (45)) controls the amplitudes of the first constant envelop signal (Sd1) and the second constant envelop signal (Sd2) based on the amplitude of the input signal (Si).

Inventors:
NAGAYAMA AKIRA (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/056457
Publication Date:
April 02, 2009
Filing Date:
April 01, 2008
Export Citation:
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Assignee:
KYOCERA CORP (JP)
NAGAYAMA AKIRA (JP)
International Classes:
H03F3/24; H03F1/02; H03F1/32; H03F3/189
Foreign References:
JP2006339888A2006-12-14
JP2006270882A2006-10-05
JP2004343665A2004-12-02
JPH03232307A1991-10-16
JPH0537263A1993-02-12
Other References:
None
See also references of EP 2214307A4
Attorney, Agent or Firm:
HARUKA PATENT & TRADEMARK ATTORNEYS (28-4 Yotsuya 4-chome, Shinjuku-k, Tokyo 04, JP)
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Claims:
 包絡線変動を有する入力信号を互いに振幅が等しく位相が異なる第1定包絡線信号および第2定包絡線信号に変換してそれぞれ出力する定包絡線信号生成回路と、
 前記定包絡線信号生成回路から入力された前記第1定包絡線信号を増幅して第1増幅信号を出力する第1増幅器と、
 前記定包絡線信号生成回路から入力された前記第2定包絡線信号を増幅して第2増幅信号を出力する第2増幅器と、
 前記第1増幅器から入力された前記第1増幅信号および前記第2増幅器から入力された前記第2増幅信号に基づいて、増幅された包絡線変動を有する出力信号を出力する出力加算器と、を含む電力増幅回路であって、
 前記定包絡線信号生成回路は、前記第1定包絡線信号および前記第2定包絡線信号の振幅を前記入力信号の振幅に基づいて制御する振幅制御回路を含むことを特徴とする電力増幅回路。
 前記振幅制御回路は、前記入力信号の振幅が小さくなるにつれて、前記第1定包絡線信号および前記第2定包絡線信号の振幅が段階的に小さくなるように、前記第1定包絡線信号および前記第2定包絡線信号の振幅を制御することを特徴とする請求の範囲第1項に記載の電力増幅回路。
 前記定包絡線信号生成回路は、
 包絡線変動を有する前記入力信号から、互いに振幅が等しく前記入力信号と所定の位相関係を有する第1基本信号および第2基本信号と、前記第1基本信号および前記第2基本信号と一定の位相関係を有する変換用基本信号と、を生成する基本信号生成回路と、
 Y 2 =A 2 -X 2 (X:第1基本信号および第2基本信号の振幅、A:Xよりも大きい任意の一定な振幅)を満足する振幅Yを有し、前記第1基本信号よりもπ/2だけ位相が進んでいる第1変換信号と、前記振幅Yを有し、前記第2基本信号よりもπ/2だけ位相が遅れている第2変換信号とを、前記変換用基本信号を前記第1基本信号または/および前記第2基本信号の振幅Xに基づいて増幅することによって生成する変換信号生成回路と、
 前記第1基本信号および前記第1変換信号をベクトル加算する第1加算器と、
 前記第2基本信号および前記第2変換信号をベクトル加算する第2加算器と、を含み、
 前記第1加算器から出力される信号に基づいて前記第1定包絡線信号を出力し、前記第2加算器から出力される信号に基づいて前記第2定包絡線信号を出力し、
 前記振幅制御回路は、前記第1変換信号および前記第2変換信号を生成する際の利得を制御することによって、前記第1定包絡線信号および前記第2定包絡線信号の振幅を制御する、
 ことを特徴とする請求の範囲第1項に記載の電力増幅回路。
 前記変換信号生成回路は、
 前記第1基本信号および前記第1変換信号をベクトル加算することによって得られる信号と、前記第2基本信号および前記第2変換信号をベクトル加算することによって得られる信号と、の振幅に対応する直流電圧αを有する振幅検出信号を生成する振幅検出信号生成回路と、
 前記直流電圧αよりも大きい任意の直流電圧βを有する参照用信号および前記振幅検出信号が入力されて、γ=β-αを満たす直流電圧γを有する信号を出力する減算器と、
 前記減算器から出力される信号に基づく利得制御信号に基づいて、前記第1変換信号および前記第2変換信号の振幅YがY 2 =A 2 -X 2 を満たすように前記変換用基本信号を増幅する可変利得増幅器と、を含み、
 前記振幅制御回路は、前記参照用信号の有する直流電圧βを前記入力信号の振幅に基づいて制御することによって、前記第1定包絡線信号および前記第2定包絡線信号の振幅を制御する、
 ことを特徴とする請求の範囲第3項に記載の電力増幅回路。
 前記第1定包絡線信号および前記第2定包絡線信号の振幅の変化に同期して、前記第1定包絡線信号および前記第2定包絡線信号を増幅する際の動作点が飽和領域となるように、前記第1増幅器および前記第2増幅器を制御する回路を含むをことを特徴とする請求の範囲第1項に記載の電力増幅回路。
 送信回路に請求の範囲第1項~第5項のいずれかに記載の電力増幅回路を介してアンテナが接続されていることを特徴とする送信機。
 送信回路に請求の範囲第1項~第5項のいずれかに記載の電力増幅回路を介してアンテナが接続されており、該アンテナに受信回路が接続されていることを特徴とする無線通信機。
Description:
電力増幅回路ならびにそれを用 た送信機および無線通信機

 本発明は、無線通信機等において送信信 の増幅等に用いられる電力増幅回路に関す ものであり、特に消費電力が小さく包絡線 動を有する信号を高い電力付加効率で増幅 ることが可能な電力増幅回路ならびにそれ 用いた送信機および無線通信機に関するも である。

 ワイヤレスネットワーク等の無線通信に いては、デジタル変調された信号を用いて 信が行われる場合が多くなっているが、こ らの通信に用いられる信号の多くでは信号 振幅方向に情報が載せられているため包絡 変動を有する信号になっている。よって、 れらの通信に用いられる無線通信機におい は、包絡線変動を有する信号の増幅が必要 なる。一方、このような無線通信機におい は、通信時間を確保するために消費電力が さいことが要求され、通信信号を増幅する 幅器にも低消費電力で電力付加効率が高い とが要求される。ところが、前述した包絡 変動を有する信号を電力付加効率が高い非 形増幅器を用いて増幅すると歪みが生じて 号が劣化するという問題があり、包絡線変 を有する信号を高い電力付加効率で増幅す ために幾つかの手法が提案されている。

 その1つにLINC(Linear Amplification with Nonlinear  Component)方式と呼ばれている増幅方式がある この手法では、包絡線変動を有する信号を2 の定包絡線信号に変換した後に、2つの定包 絡線信号をそれぞれ非線形増幅器を用いて増 幅し、増幅した2つの定包絡線信号をベクト 加算することによって増幅された包絡線変 を有する信号を生成する。これによって包 線変動を有する信号を高い電力付加効率で 幅することができる(例えば、特許文献1を参 照。)。

特公平6-22302号公報

 上記のような電力増幅回路では、2つの定 包絡線信号の間で振幅の差異が生じると、2 の定包絡線信号をベクトル加算することに って生成される増幅信号(出力信号)と、入力 信号と、の間に位相差が生じてしまう。この 位相誤差は2つの定包絡線信号の間の位相差 大きいほど大きくなる。すなわち、2つの定 絡線信号の間の位相差が比較的大きい場合 は、それらの定包絡線信号の間の振幅の差 が比較的小さかったとしても、出力信号の 相誤差が比較的大きくなってしまう。また 入力信号の振幅が小さくなるにつれて2つの 定包絡線信号の間の位相差は大きくなるため 、入力信号の振幅が比較的小さい場合には出 力信号の位相誤差が比較的大きくなってしま う。したがって、例えば、ダイナミックレン ジの大きい変調方式に則った信号の増幅を行 う場合には上記の位相誤差を低減すると言う 課題を解決する必要がある。

 本発明は上記課題に鑑みてなされたもの あって、その目的は、入力信号の振幅が比 的小さい場合における出力信号の位相誤差 軽減できるようになる電力増幅回路ならび それを用いた送信機および無線通信機を提 することにある。

 上記課題を解決するために、本発明に係 電力増幅回路は、包絡線変動を有する入力 号を互いに振幅が等しく位相が異なる第1定 包絡線信号および第2定包絡線信号に変換し それぞれ出力する定包絡線信号生成回路と 前記定包絡線信号生成回路から入力された 記第1定包絡線信号を増幅して第1増幅信号を 出力する第1増幅器と、前記定包絡線信号生 回路から入力された前記第2定包絡線信号を 幅して第2増幅信号を出力する第2増幅器と 前記第1増幅器から入力された前記第1増幅信 号および前記第2増幅器から入力された前記 2増幅信号に基づいて、増幅された包絡線変 を有する出力信号を出力する出力加算器と を含む電力増幅回路であって、前記定包絡 信号生成回路は、前記第1定包絡線信号およ び前記第2定包絡線信号の振幅を前記入力信 の振幅に基づいて制御する振幅制御回路を むことを特徴とする。

 また本発明の一態様では、前記振幅制御 路は、前記入力信号の振幅が小さくなるに れて、前記第1定包絡線信号および前記第2 包絡線信号の振幅が段階的に小さくなるよ に、前記第1定包絡線信号および前記第2定包 絡線信号の振幅を制御するようにしてもよい 。

 また本発明の一態様では、前記定包絡線信 生成回路は、包絡線変動を有する前記入力 号から、互いに振幅が等しく前記入力信号 所定の位相関係を有する第1基本信号および 第2基本信号と、前記第1基本信号および前記 2基本信号と一定の位相関係を有する変換用 基本信号と、を生成する基本信号生成回路と 、Y 2 =A 2 -X 2 (X:第1基本信号および第2基本信号の振幅、A:X りも大きい任意の一定な振幅)を満足する振 幅Yを有し、前記第1基本信号よりもπ/2だけ位 相が進んでいる第1変換信号と、前記振幅Yを し、前記第2基本信号よりもπ/2だけ位相が れている第2変換信号とを、前記変換用基本 号を前記第1基本信号または/および前記第2 本信号の振幅Xに基づいて増幅することによ って生成する変換信号生成回路と、前記第1 本信号および前記第1変換信号をベクトル加 する第1加算器と、前記第2基本信号および 記第2変換信号をベクトル加算する第2加算器 と、を含み、前記第1加算器から出力される 号に基づいて前記第1定包絡線信号を出力し 前記第2加算器から出力される信号に基づい て前記第2定包絡線信号を出力し、前記振幅 御回路は、前記第1変換信号および前記第2変 換信号を生成する際の利得を制御することに よって、前記第1定包絡線信号および前記第2 包絡線信号の振幅を制御するようにしても い。

 また本発明の一態様では、前記変換信号生 回路は、前記第1基本信号および前記第1変 信号をベクトル加算することによって得ら る信号と、前記第2基本信号および前記第2変 換信号をベクトル加算することによって得ら れる信号と、の振幅に対応する直流電圧αを する振幅検出信号を生成する振幅検出信号 成回路と、前記直流電圧αよりも大きい任 の直流電圧βを有する参照用信号および前記 振幅検出信号が入力されて、γ=β-αを満たす 流電圧γを有する信号を出力する減算器と 前記減算器から出力される信号に基づく利 制御信号に基づいて、前記第1変換信号およ 前記第2変換信号の振幅YがY 2 =A 2 -X 2 を満たすように前記変換用基本信号を増幅す る可変利得増幅器と、を含み、前記振幅制御 回路は、前記参照用信号の有する直流電圧β 前記入力信号の振幅に基づいて制御するこ によって、前記第1定包絡線信号および前記 第2定包絡線信号の振幅を制御するようにし もよい。

 また本発明の一態様では、前記第1定包絡 線信号および前記第2定包絡線信号の振幅の 化に同期して、前記第1定包絡線信号および 記第2定包絡線信号を増幅する際の動作点が 飽和領域となるように、前記第1増幅器およ 前記第2増幅器を制御する回路を含むように てもよい。

 また、本発明の電力増幅回路は、包絡線変 を有する入力信号を互いに振幅が等しく位 が異なる第1定包絡線信号および第2定包絡 信号に変換してそれぞれ出力する定包絡線 号生成回路と、該定包絡線信号生成回路か 入力された前記第1定包絡線信号を増幅して 1増幅信号を出力する第1増幅器と、前記定 絡線信号生成回路から入力された前記第2定 絡線信号を増幅して第2増幅信号を出力する 第2増幅器と、前記第1増幅器から入力された 記第1増幅信号および前記第2増幅器から入 された前記第2増幅信号をベクトル加算して 幅された包絡線変動を有する出力信号を出 する出力加算器とを含む電力増幅回路であ て、前記定包絡線信号生成回路は、包絡線 動を有する前記入力信号から互いに振幅お び位相が等しい第1分配信号および第2分配 号ならびに前記第1分配信号および前記第2分 配信号と一定の位相関係を有する変換用分配 信号を生成する電力分配器と、前記第1分配 号および前記第2分配信号の振幅をXとし、A Xよりも大きい任意の一定な振幅としたとき 、Y 2 =A 2 -X 2 を満足する振幅Yを有し、前記第1分配信号お び前記第2分配信号よりもπ/2だけ位相が進 でいる第1変換信号ならびにπ/2だけ位相が遅 れている第2変換信号を前記変換用分配信号 ら生成する変換信号生成回路と、前記第1分 信号および前記第1変換信号をベクトル加算 することによって前記第1定包絡線信号を生 する第1加算器と、前記第2分配信号および前 記第2変換信号をベクトル加算することによ て前記第2定包絡線信号を生成する第2加算器 とを含むようにしてもよい。

 また、本発明の電力増幅回路は、上記構成 おいて、前記変換信号生成回路が、前記第1 分配信号および前記第2分配信号よりもπ/2だ 位相が進んでいる第1変換信号ならびに前記 第1分配信号および前記第2分配信号よりもπ/2 だけ位相が遅れている第2変換信号を生成す ように前記変換用分配信号の位相を変化さ る移相回路と、前記第1分配信号および前記 2分配信号の振幅Xに応じて、前記第1変換信 および前記第2変換信号の振幅YがY 2 =A 2 -X 2 を満たすように前記変換用分配信号を増幅す る変換用分配信号増幅回路とを含むようにし てもよい。

 さらに、本発明の電力増幅回路は、上記構 において、前記変換用分配信号増幅回路が 前記第1定包絡線信号および前記第2定包絡 信号の振幅に比例する直流電圧αを有する振 幅検出信号を生成する振幅検出信号生成回路 と、前記直流電圧αよりも大きい任意の直流 圧βを有する参照用信号および前記振幅検 信号が入力されて、γ=β-αを満たす直流電圧 γを有する利得制御信号を出力する減算器と 前記利得制御信号に基づいて前記第1変換信 号および前記第2変換信号の振幅YがY 2 =A 2 -X 2 を満たすように前記変換用分配信号を増幅す る可変利得増幅器とを含むようにしてもよい 。

 またさらに、本発明の電力増幅回路は、 記構成において、前記振幅検出信号生成回 が、前記第1定包絡線信号または前記第2定 絡線信号の振幅に比例した振幅を有する2つ 同位相信号をミキサに入力し、前記第1定包 絡線信号または前記第2定包絡線信号の振幅 比例した直流電圧成分を有するミキサから 力される信号を前記振幅検出信号の生成に 用するようにしてもよい。

 本発明の送信機は、送信回路に上記各構 のいずれかの電力増幅回路を介してアンテ が接続されていることを特徴とするもので る。

 本発明の無線通信機は、送信回路に上記 構成のいずれかの電力増幅回路を介してア テナが接続されており、該アンテナに受信 路が接続されていることを特徴とするもの ある。

 本発明によれば、入力信号の振幅が比較 小さい場合における出力信号の位相誤差を 減できるようになる。

本発明の電力増幅回路の実施の形態の 例を模式的に示すブロック図である。 本発明の電力増幅回路の実施の形態の 例を模式的に示す回路図である。 本発明の実施形態に係る電力増幅回路 おける定包絡線信号生成の基本原理を説明 るベクトル図である。 本発明の実施形態に係る電力増幅回路 おける定包絡線信号生成の基本原理を説明 るベクトル図である。 本発明の電力増幅回路の実施の形態の の例を模式的に示す回路図である。 本発明の実施形態に係る電力増幅回路 よって解決される課題について説明するた の図である。 本発明の実施形態に係る電力増幅回路 よって解決される課題について説明するた の図である。 本発明の電力増幅回路の実施の形態の らに他の例を模式的に示す回路図である。 参照電位制御回路の動作について説明 るための図である。 参照電位制御回路の動作について説明 するための図である。 本発明の電力増幅回路の実施の形態の さらに他の例を模式的に示す回路図である。 本発明の電力増幅回路の実施の形態の さらに他の例を模式的に示す回路図である。 参照電位制御回路の構成の一例につい て説明するための図である。 参照電位制御回路の動作について説明 するための図である。 本発明の電力増幅回路の実施の形態の さらに他の例を模式的に示す回路図である。 本発明の電力増幅回路を用いた複合増 幅回路の実施の形態の一例を模式的に示すブ ロック図である。 本発明の電力増幅回路を用いた送信機 の実施の形態の一例を模式的に示すブロック 図である。 本発明の電力増幅回路を用いた無線通 信機の実施の形態の一例を模式的に示すブロ ック図である。

 以下、本発明の実施形態に係る電力増幅 路を添付の図面を参照しつつ詳細に説明す 。

 (実施の形態の第1の例)
 図1および図2は本発明の電力増幅回路の実 の形態の一例を示すブロック図および回路 である。図3および図4は本実施形態に係る電 力増幅回路の定包絡線信号生成回路において 変動包絡線信号を2つの定包絡線信号に変換 るメカニズムを説明するための図である。

 本実施形態に係る電力増幅回路は、図1に 示すように、定包絡線信号生成回路20と、第1 増幅器11と、第2増幅器12と、出力加算器13と を含む。定包絡線信号生成回路20は、包絡線 変動を有する入力信号Siを互いに振幅が等し 位相が異なる第1定包絡線信号Sd1および第2 包絡線信号Sd2に変換してそれぞれ出力する 第1増幅器11は、定包絡線信号生成回路20から 入力された第1定包絡線信号Sd1を増幅して第1 幅信号Sh1を出力する。第2増幅器12は、定包 線信号生成回路20から入力された第2定包絡 信号Sd2を増幅して第2増幅信号Sh2を出力する 。出力加算器13は、第1増幅器11から入力され 第1増幅信号Sh1および第2増幅器12から入力さ れた第2増幅信号Sh2をベクトル加算すること よって、増幅された包絡線変動を有する高 波信号である出力信号Soを出力する。

 また、本例の電力増幅回路における定包絡 信号生成回路20は、図2に示すように、電力 配器23と、変換信号生成回路30と、第1加算 21と、第2加算器22と、を含む。定包絡線信号 生成回路20では、包絡線変動を有する入力信 Siから、互いに振幅が等しく入力信号Siと所 定の位相関係を有する第1基本信号Sa1および 2基本信号Sa2と、第1基本信号および第2基本 号と一定の位相関係を有する変換用基本信 Sbと、が生成される。図2に示す定包絡線信 生成回路20では、電力分配器23(基本信号生成 回路)によって、包絡線変動を有する入力信 Siから、互いに振幅および位相が等しい第1 配信号および第2分配信号と、第1分配信号お よび第2分配信号と一定の位相関係を有する 換用分配信号と、が生成される。そして、 れらの第1分配信号と第2分配信号と変換用分 配信号がそれぞれ第1基本信号Sa1と第2分配信 Sa2と変換用分配信号Sbとして用いられる。 換信号生成回路30は、Y 2 =A 2 -X 2 (X:第1基本信号Sa1および第2基本信号Sa2の振幅 A:Xよりも大きい任意の一定な振幅)を満足す る振幅Yを有し、第1基本信号Sa1よりもπ/2だけ 位相が進んでいる第1変換信号Sc1と、振幅Yを し、第2基本信号Sa2よりもπ/2だけ位相が遅 ている第2変換信号Sc2と、を変換用基本信号S bに基づいて生成する。第1加算器21は第1基本 号Sa1および第1変換信号Sc1をベクトル加算す る。第2加算器22は第2基本信号Sa2および第2変 信号Sc2をベクトル加算する。定包絡線信号 成回路20からは、第1加算器21からの出力信 に基づいて、第1定包絡線信号Sd1が出力され 第2加算器22からの出力信号に基づいて、第2 定包絡線信号Sd2が出力される。図2に示す定 絡線信号生成回路20では、第1加算器21からの 出力信号が第1定包絡線信号Sd1として出力さ 、第2加算器22からの出力信号が第2定包絡線 号Sd2として出力される。

 ここで、本例の電力増幅回路の定包絡線 号生成回路20において、包絡線変動を有す 入力信号Siから第1定包絡線信号Sd1および第2 包絡線信号Sd2を生成する基本原理について 3および図4を用いて説明する。図3および図4 は、包絡線変動を有する入力信号Si,第1基本 号Sa1,第2基本信号Sa2,第1変換信号Sc1,第2変換 号Sc2,第1定包絡線信号Sd1および第2定包絡線 号Sd2のそれぞれの間の関係をベクトル表示 たものである。ここでは説明を容易にする めに、第1基本信号Sa1および第2基本信号Sa2の 振幅を包絡線変動を有する入力信号Siの振幅 1/2とし、第1基本信号Sa1および第2基本信号Sa 2の位相を包絡線変動を有する入力信号Siの位 相と等しく設定している。

 本例の電力増幅回路における定包絡線信号 成回路20は、図3に示すように、包絡線変動 有する入力信号Siを互いに振幅及び位相が しい第1分配信号および第2分配信号に分配す る。第1分配信号、第2分配信号は入力信号Si 位相が等しく、それぞれ第1基本信号Sa1、第2 基本信号Sa2として用いられる。そして、第1 本信号Sa1と、第1基本信号Sa1よりもπ/2だけ位 相が進んでいる第1変換信号Sc1と、をベクト 加算することによって第1定包絡線信号Sd1を 成する。また、第2基本信号Sa2と、第2基本 号Sa2よりもπ/2だけ位相が遅れている第2変換 信号Sc2と、をベクトル加算することによって 第2定包絡線信号Sd2を生成する。ここで、第1 本信号Sa1および第2基本信号Sa2の振幅をXと 、第1変換信号Sc1および第2変換信号Sc2の振幅 をYとし、第1定包絡線信号Sd1および第2定包絡 線信号Sd2の振幅をBとすると、これらの間に X 2 +Y 2 =B 2 の関係が成立する。

 そこで、X 2 +Y 2 =A 2 (A:Xより大きい任意の一定の振幅)の関係が常 成立するように、包絡線変動を有する入力 号Siの振幅の変化によって第1基本信号Sa1お び第2基本信号Sa2の振幅Xが変化したときに それに応じて、第1変換信号Sc1および第2変換 信号Sc2の振幅YをY 2 =A 2 -X 2 を満たすように変化させることにより、第1 包絡線信号Sd1および第2定包絡線信号Sd2の振 Bを一定の振幅Aとすることができる。これ より、第1定包絡線信号Sd1および第2定包絡線 信号Sd2は、その名の通り振幅が一定の定包絡 線信号になる。

 例えば、図4に示すように、包絡線変動を有 する入力信号Siの振幅が小さくなることによ 第1基本信号Sa1および第2基本信号Sa2の振幅X 小さくなったときには、それに応じて、第1 変換信号Sc1および第2変換信号Sc2の振幅YがY 2 =A 2 -X 2 を満たすように大きくなる。これによって、 第1定包絡線信号Sd1および第2定包絡線信号Sd2 振幅Bを変化させないで一定に保つことがで きる。

 このようにして、本実施形態に係る電力 幅回路における定包絡線信号生成回路20は 包絡線変動を有する入力信号Siを第1定包絡 信号Sd1および第2定包絡線信号Sd2の2つの定包 絡線信号に変換することができる。なお、こ のようにして生成した第1定包絡線信号Sd1と 2定包絡線信号Sd2とをベクトル加算すると元 包絡線変動を有する入力信号Siになること 図3および図4からも明らかであり、包絡線変 動を有する入力信号Siが第1定包絡線信号Sd1お よび第2定包絡線信号Sd2からなる2つの定包絡 信号に正確に分解されていることがわかる 実際には、包絡線変動を有する入力信号Si ら変換用基本信号Sbも取り出されるため、第 1基本信号Sa1および第2基本信号Sa2の振幅Xが、 包絡線変動を有する入力信号Siの振幅の1/2よ も小さくなり、その結果として、第1定包絡 線信号Sd1と第2定包絡線信号Sd2とをベクトル 算した信号の振幅は、包絡線変動を有する 力信号Siの振幅よりも小さくなるが、それぞ れ増幅される信号なので問題にはならない。

 さらに、本例の電力増幅回路における変換 号生成回路30は、図2に示すように、移相回 60と、変換用基本信号増幅回路40と、を含む 。移相回路60は、第1基本信号Sa1よりもπ/2だ 位相が進んでいる第1変換信号Sc1と、第2基本 信号Sa2よりもπ/2だけ位相が遅れている第2変 信号Sc2と、を生成するように変換用基本信 Sbの位相を変化させる。変換用基本信号増 回路40は、第1基本信号Sa1および第2基本信号S a2の振幅Xに応じて、第1変換信号Sc1および第2 換信号Sc2の振幅YがY 2 =A 2 -X 2 を満たすように変換用基本信号Sbを増幅する

 またさらに、本例の電力増幅回路における 換用基本信号増幅回路40は、図2に示すよう 、振幅検出信号生成回路50と、減算器41と、 可変利得増幅器42と、を含む。振幅検出信号 成回路50は、第1加算器21から出力される信 Sd1および第2加算器22から出力される信号Sd2 振幅に対応する直流電圧αを有する振幅検出 信号Seを生成する。直流電圧αは信号Sd1,Sd2の 幅の増加に応じて増加し、信号Sd1,Sd2の振幅 の減少に応じて減少する。例えば、直流電圧 αは信号Sd1および信号Sd2の振幅に比例する。 算器41は、直流電圧αよりも大きい任意の直 流電圧βを有する参照用信号Sfおよび振幅検 信号Seが入力されて、γ=β-αを満たす直流電 γを有する信号を出力する。減算器41から出 力される信号に基づいて利得制御信号Sgが生 され、可変利得増幅器42に入力される。可 利得増幅器42は、利得制御信号Sgに基づいて 第1変換信号Sc1および第2変換信号Sc2の振幅Y Y 2 =A 2 -X 2 を満たすように変換用基本信号Sbを増幅する

 ここで、第1定包絡線信号Sd1及び第2定包絡 信号Sd2の振幅は参照用信号Sfの直流電圧βの によって制御することができる。例えば、 流電圧βを大きく設定すると、可変利得増 器42に入力される利得制御信号Sgが増加し、 換用基本信号Sbを増幅する際の利得が増加 るため、第1変換信号Sc1および第2変換信号Sc2 の振幅が大きくなる。上述したように、第1 本信号Sa1および第2基本信号Sa2の振幅(X)と、 1変換信号Sc1および第2変換信号Sc2の振幅(Y) 、第1定包絡線信号Sd1および第2定包絡線信号 Sd2の振幅(B)と、の間にはX 2 +Y 2 =B 2 の関係が成立するため、第1変換信号Sc1およ 第2変換信号Sc2の振幅が大きくなると、第1定 包絡線信号Sd1および第2定包絡線信号Sd2の振 も大きくなる。このため、直流電圧βを大き く設定すると、第1定包絡線信号Sd1および第2 包絡線信号Sd2の振幅を大きくすることがで る。同様に、直流電圧βを小さく設定する 、第1定包絡線信号Sd1および第2定包絡線信号 Sd2の振幅を小さくすることができる。

 さらにまた、本例の電力増幅回路におけ 振幅検出信号生成回路50では、図2に示すよ に、第1加算器21から出力される信号Sd1また 第2加算器22から出力される信号Sd2の振幅に 例した振幅を有する2つの同位相信号がミキ サ51に入力される。ミキサ51からは、第1加算 21から出力される信号Sd1または第2加算器22 ら出力される信号Sd2の振幅に対応する直流 圧成分を有する信号が出力される。すなわ 、ミキサ51からの出力信号が有する直流電圧 成分は、信号Sd1または信号Sd2の振幅の増加に 応じて増加し、信号Sd1または信号Sd2の振幅の 減少に応じて減少する。例えば、ミキサ51か の出力信号が有する直流電圧成分は、信号S d1または信号Sd2の振幅に比例する。この信号 振幅検出信号Seの生成に利用される。

 本例の電力増幅回路において、包絡線変 を有する入力信号Siは電力分配器23によって 、互いに振幅および位相が等しい第1分配信 および第2分配信号と、変換用分配信号とに 配され、それぞれ第1基本信号Sa1、第2基本 号Sa2、変換用基本信号Sbとして用いられる。 なお、第1基本信号Sa1,第2基本信号Sa2および変 換用基本信号Sbの位相は全て包絡線変動を有 る入力信号Siの位相と等しくされている。 して、第1基本信号Sa1および第2基本信号Sa2は 第1加算器21および第2加算器22にそれぞれ入力 される。変換用基本信号Sbは、移相回路60の 部を構成する移相器61によって位相をπ/2進 られた後に可変利得増幅器42によって増幅さ れる。その後、変換用基本信号Sbは2分割され て、その一方が第1変換信号Sc1として第1加算 21に入力され、他方が移相回路60の一部を構 成する移相器62によって位相をπ進められた に第2変換信号Sc2として第2加算器22に入力さ る。

 第1加算器21では第1基本信号Sa1と第1変換 号Sc1とがベクトル加算されて第1定包絡線信 Sd1が出力され、第2加算器22では第2基本信号 Sa2と第2変換信号Sc2とがベクトル加算されて 2定包絡線信号Sd2が出力される。第1加算器21 ら出力された第1定包絡線信号Sd1は第1増幅 11に入力されるが、その前に一部が分岐され てさらに2分割されてミキサ51に入力される。 ミキサ51からは第1定包絡線信号Sd1の振幅に対 応する直流電圧成分を有する信号が出力され 、振幅検出信号生成回路50の振幅検出信号生 用加算器52に入力される。同様に、第2加算 22から出力された第2定包絡線信号Sd2は第2増 幅器12に入力されるが、その前に一部が分岐 れてさらに2分割されてミキサ51に入力され 。ミキサ51からは第2定包絡線信号Sd2の振幅 対応する直流電圧成分を有する信号が出力 れ、振幅検出信号生成回路50の振幅検出信 生成用加算器52に入力される。

 振幅検出信号生成用加算器52では、入力 れた第1定包絡線信号Sd1の振幅に対応する直 電圧成分を有する信号および第2定包絡線信 号Sd2の振幅に対応する直流電圧成分を有する 信号を加算して振幅検出信号Seとして減算器4 1に出力する。減算器41では、別途入力された 参照用信号Sfから振幅検出信号Seを減算した 号を出力信号としてローパスフィルタ43に出 力する。ローパスフィルタ43では第1定包絡線 信号Sd1および第2定包絡線信号Sd2の周波数の2 の周波数を含む高周波成分が減衰されて直 電圧成分が殆どを占める出力信号がバッフ ーアンプ44に入力される。バッファーアン 44では、入力された信号を増幅した後に利得 制御信号Sgとして可変利得増幅器42に出力す 。

 こうして、第1定包絡線信号Sd1および第2 包絡線信号Sd2の振幅の増減と逆に増減する 得制御信号Sgの直流電圧成分がバイアス電圧 として可変利得増幅器42に印可される。この め、可変利得増幅器42の増幅量は第1定包絡 信号Sd1および第2定包絡線信号Sd2の振幅の増 減と逆に増減される。その結果として、変換 用基本信号Sbが可変利得増幅器42で増幅され 生成される第1変換信号Sc1および第2変換信号 Sc2の振幅も第1定包絡線信号Sd1および第2定包 線信号Sd2の振幅の増減と逆に増減すること なる。このような帰還回路が形成されてい ことにより、第1定包絡線信号Sd1および第2 包絡線信号Sd2の振幅は一定に保たれ、それ れ文字通りの定包絡線信号となる。

 また、第1増幅器11は入力された第1定包絡 線信号Sd1を増幅して第1増幅信号Sh1として出 加算器13に出力し、第2増幅器12は入力された 第2定包絡線信号Sd2を増幅して第2増幅信号Sh2 して出力加算器13に出力する。出力加算器13 は入力された第1増幅信号Sh1および第2増幅信 Sh2をベクトル加算して、包絡線変動を有す 出力信号Soを出力する。

 このようにして、本例の電力増幅回路は 入力された包絡線変動を有する入力信号Si 第1定包絡線信号Sd1および第2定包絡線信号Sd2 に変換し、それぞれを第1増幅器11および第2 幅器12によって高い電力付加効率で増幅した 後に、出力加算器13によって合成することに って、増幅された包絡線変動を有する出力 号Soを出力することができる。

 このような構成を有する本例の電力増幅 路によれば、第1増幅器11および第2増幅器12 増幅するのは定包絡線信号であるため、第1 増幅器11および第2増幅器12として電力付加効 の高い非線形増幅器を用いることができる このため、包絡線変動を有する信号を高い 力付加効率で増幅することができる。

 また、本例の電力増幅回路によれば、複 な計算を行なうことなく、単に第1基本信号 Sa1と第1変換信号Sc1とをベクトル加算するこ と、第2基本信号Sa2と第2変換信号Sc2とをベク トル加算することとによって第1定包絡線信 Sd1および第2定包絡線信号Sd2を生成すること できる。このため、定包絡線信号生成回路2 0を消費電力の小さい単純なアナログ回路で 成することができるので、電力増幅回路全 の消費電力が小さくなり、電力増幅回路全 として電力付加効率を高くすることができ 。

 さらに、本例の電力増幅回路では、第1定包 絡線信号Sd1および第2定包絡線信号Sd2の振幅 比例して増減する直流電圧αに応じて、利得 制御信号Sgの直流電圧γが直流電圧αの増減と は逆に増減する。また、利得制御信号Sgの直 電圧γの増減に対応して可変利得増幅器42に よる変換用基本信号Sbの増幅量が増減するこ によって、第1変換信号Sc1および第2変換信 Sc2の振幅Yが増減する。このように、第1定包 絡線信号Sd1および第2定包絡線信号Sd2の振幅 増減に応じて、第1変換信号Sc1および第2変換 信号Sc2の振幅Yが第1定包絡線信号Sd1および第2 定包絡線信号Sd2の振幅の増減とは逆に増減す る。これによって第1定包絡線信号Sd1および 2定包絡線信号Sd2の振幅を以前と逆に増減さ る帰還回路が形成されている。第1定包絡線 信号Sd1および第2定包絡線信号Sd2の振幅の増 の原因となる第1基本信号Sa1および第2基本信 号Sa2の振幅Xが変化する速度よりもこの帰還 路の応答速度を充分に速くすることにより 第1定包絡線信号Sd1および第2定包絡線信号Sd2 の振幅の変化を抑制して文字通りの定包絡線 信号にすることができる。このようにして、 第1基本信号Sa1および第2基本信号Sa2の振幅Xと 第1変換信号Sc1および第2変換信号Sc2の振幅Yと の間において常にY 2 +X 2 =A 2 (一定)という関係が成立するような第1変換信 号Sc1および第2変換信号Sc2を単純なアナログ 路によって生成することができる。

 本例の電力増幅回路において、出力加算 13,第1加算器21および第2加算器22等の加算器 しては、例えば、イメージ抑圧型ダブルバ ンスミキサ等を用いることができる。また 減算器41としては、例えば、オペアンプ等 用いることができる。

 なお、以上の説明では、第1基本信号Sa1お よび第2基本信号Sa2を入力信号Siと同じ位相の 信号としたが、第1基本信号Sa1および第2基本 号Sa2は入力信号Siと所定の位相関係を有す 信号であればよい。例えば、第1基本信号Sa1 入力信号Siと同じ位相の信号とし、第2基本 号Sa2は入力信号Siよりπだけ位相が進められ た信号としてもよい。すなわち、入力信号Si ら分配された第1分配信号を第1基本信号Sa1 し、入力信号Siから分配された第2分配信号 位相をπだけ進めた信号を第2基本信号Sa2と てもよい。この場合、電力分配器23と、第2 配信号の位相をπだけ進めるための移相器と 、が「基本信号生成回路」に相当する。また 、この場合、移相器62は省略することができ 。さらに、この場合、第2加算器22からの出 信号の位相をπだけ進めた後(すなわち、第2 加算器22からの出力信号の位相を第2基本信号 Sa2と入力信号Siとの位相関係に基づいて変化 せた後)、その信号を第2定包絡線信号Sd2と て出力するようにしてもよい。または、第2 算器22から出力される信号をそのままの位 で第2定包絡線信号Sd2として出力し、第2増幅 器22による増幅後の信号の位相をπだけ進め ようにしてもよい(すなわち、第2増幅器22に る増幅後の信号の位相を第2基本信号Sa2と入 力信号Siとの位相関係に基づいて変化させる うにしてもよい)。あるいは、第2加算器22か らの出力信号をそのままの位相で第2定包絡 信号Sd2として出力し、かつ、第2増幅器22に る増幅後の信号をそのままの位相で出力加 器13に入力し、出力加算器13からの出力信号 位相をπ/2だけ遅らせた後(すなわち、出力 算器13からの出力信号の位相を第2基本信号Sa 2と入力信号Siとの位相関係に基づいて変化さ せた後)、出力信号Soとして出力するようにし てもよい。このようにしても、増幅された包 絡線変動を有する出力信号Soを得ることがで る。

 なお、本実施の形態のように第1基本信号 Sa1および第2基本信号Sa2が入力信号Siと同じ位 相の信号になっていると、第1加算器21または 第2加算器22からの出力信号、第1増幅器11また は第2増幅器12による増幅後の信号や、出力加 算器13からの出力信号の位相を変化させる必 がなくなるので、好適である。

 (実施の形態の第2の例)
 図5は本発明の電力増幅回路の実施の形態の 他の例を模式的に示す回路図である。なお、 第1の例と同様の構成要素については同一の 照符号を付して説明を省略する。

 まず、本実施の形態に係る電力増幅回路に って解決される課題について説明する。入 信号Siの振幅が比較的小さい場合、振幅が 較的大きい場合に比べて、Y 2 =A 2 -X 2 を満足する第1変換信号Sc1および第2変換信号S c2の振幅(Y)は大きくなるため、変換用基本信 Sbをより増幅しなければならなくなる。こ ため、入力信号Siの振幅が小さくなると、変 換用基本信号Sbを増幅する際の利得が不足す ことに起因して、Y 2 =A 2 -X 2 を満足する第1変換信号Sc1および第2変換信号S c2を生成できなくなる状態になってしまう場 がある。図6および図7はこの状態について 明するための図である。図6および図7に示す ように、上記の状態になると、入力信号Siの 幅が小さくなるにつれて、信号Sd1,Sd2の振幅 がそれらの信号Sd1,Sd2の間の位相差を一定の 度に保ったまま小さくなっていく現象が発 する。すなわち、信号Sd1,Sd2が定包絡線信号 ならなくなってしまう。

 図5に示すように、本実施の形態に係る電 力増幅回路はループ利得調整回路100を含む点 で第1の例とは異なる。ループ利得調整回路10 0はミキサ101とローパスフィルタ102と減算器10 3と加算器104とを含む。本例の電力増幅回路 は入力信号Siから信号Sjも分配される。信号S jは2分割されてミキサ101に入力される。ミキ 101は信号Sjの振幅に対応する直流電圧Vaを含 む信号Skを出力する。直流電圧Vaは信号Sjの振 幅の増加に応じて増加し、信号Sjの振幅の減 に応じて減少する。直流電圧Vaは信号Sjの振 幅に比例する。ローパスフィルタ102では高周 波成分が減衰され、直流電圧成分が殆どを占 める信号が減算器103に入力される。減算器103 には、ローパスフィルタ102によって高周波成 分が減衰された信号Skと、所定の直流電圧Vb 有する参照用信号Smと、が入力される。減算 器103はVc=Vb-Vaを満たす直流電圧Vcを有する信 Snを出力する。Va<Vbである場合(すなわち入 力信号Siの振幅が所定の振幅より小さい場合) 、信号Snの直流電圧Vcは入力信号Siの振幅が小 さくなるにつれて大きくなる。なお、Va≧Vb ある場合(すなわち入力信号Siの振幅が所定 振幅以上である場合)、信号Snの直流電圧Vcは 0になる。加算器104には、直流電圧γを有する 信号がバッファーアンプ44によって増幅され なる信号Spと、直流電圧Vcを有する信号Snと が入力される。加算器104は、信号Sp,Snを加 してなる信号を利得制御信号Sgとして可変利 得増幅器41に入力する。

 本実施の形態に係る電力増幅回路では、 力信号Siの振幅が所定の振幅より小さい場 (すなわちVa<Vbの場合)、可変利得増幅器41 供給される利得制御電圧がVc(Vc=Vb-Va)だけ増 され、底上げされる。その結果として、変 用基本信号Sbを増幅する際の利得が大きくな る。本実施の形態に係る電力増幅回路によれ ば、入力信号Siの振幅が比較的小さくなって 、変換用基本信号Sbを増幅する際の利得が 足しないように図ることが可能になる。そ 結果、上述したような現象が発生し難くな 、入力信号Siの振幅が比較的小さくなっても 、信号Sd1,Sd2が定包絡線信号となるように担 することが可能になる。例えば、ループ利 調整回路100が設けられていない状態では、 述したような現象が入力信号Siの振幅がある 振幅Xa以下になると発生すると仮定する。こ 場合、ループ利得調整回路100を設けること よって、入力信号Siの振幅が振幅Xaよりも小 さい振幅Xbになると上述の現象が発生するよ になり、入力信号Siの振幅がXbになるまで上 述の現象が発生しないようになる。なお、本 実施の形態に係る電力増幅回路では、上述し たような現象が発生する入力信号Siの振幅を 参照用信号Smの直流電圧Vbの値を調整するこ とによって制御できるようになる。例えば、 入力信号Siの振幅が所望の振幅になった場合 上述の現象が発生するようにする設定する とも可能である。また、参照用信号Smの直 電圧Vbの値を大きな値とすることによって、 入力信号Siの振幅が小さくなっても上述の現 が発生しないように設定することも可能で る。

 (実施の形態の第3の例)
 図8は本発明の電力増幅回路の実施の形態の 他の例を模式的に示す回路図である。なお、 本例においては前述した第1の例と異なる点 みについて説明し、同様の構成要素につい は同一の参照符号を用いて重複する説明を 略する。

 本例の電力増幅回路は、第1定包絡線信号 Sd1および第2定包絡線信号Sd2の一部が入力さ て参照用信号Sfが出力される参照電位制御回 路45を備えている。

 本例の電力増幅回路によれば、第1定包絡 線信号Sd1および第2定包絡線信号Sd2の一部を れぞれ分岐させて参照電位制御回路45に入力 し、第1定包絡線信号Sd1および第2定包絡線信 Sd2の振幅の変動幅を確認した上で参照用信 Sfの直流電圧βを決定することができるよう になる。上述のように、第1定包絡線信号Sd1 び第2定包絡線信号Sd2の振幅は入力信号Siの 幅の変化に応じて変化する。また、直流電 βの値によって第1定包絡線信号Sd1および第2 包絡線信号Sd2の振幅が制御される。このた 、参照電位制御回路45(振幅制御回路)は入力 信号Siの振幅に基づいて第1定包絡線信号Sd1お よび第2定包絡線信号Sd2の振幅を制御する回 ということができる。参照電位制御回路45を 備えることによって、電源電圧や包絡線変動 を有する入力信号Siの振幅が大きく異なる複 のシステムにおいても参照用信号Sfの直流 圧βを最適化でき、より汎用性の高い電力増 幅回路を得ることができる。

 (実施の形態の第3-1の例)
 第2の例において解決される課題は、図8に す電力増幅回路(参照電位制御回路45)によっ 解決することもできる。この場合の参照電 制御回路45は、入力信号Siの振幅が所定の振 幅よりも小さい場合、参照用信号Sfの直流電 βを増加させる。例えば、参照電位制御回 45は、入力信号Siの振幅が所定の振幅よりも さい場合において、参照用信号Sfの直流電 βを入力信号Siの振幅が小さくなるにつれて 々に大きくしていく。上述したように、γ= -αを満たす直流電圧γを有する信号に応じた 利得制御信号Sgが可変利得増幅器42に入力さ る。このため、参照用信号Sfが有する直流電 圧βが大きくなると、変換用基本信号Sbを増 する際の利得が大きくなる。

 この場合の参照電位制御回路45によれば 入力信号Siの振幅が所定の振幅よりも小さい 場合、変換用分配信号Sbを増幅する際の利得 より大きくなるように制御される。このた 、入力信号Siの振幅が比較的小さくなって 、変換用基本信号Sbを増幅する際の利得が不 足しないように図ることが可能になる。その 結果として、入力信号Siの振幅が比較的小さ なっても、信号Sd1,Sd2が定包絡線信号となる ように担保することが可能になる。

 (実施の形態の第3-2の例)
 図8に示す電力増幅回路(参照電位制御回路45 )によれば、下記に説明するような課題も解 することができる。第1定包絡線信号Sd1およ 第2定包絡線信号Sd2の間で振幅の差異が生じ ると、第1定包絡線信号Sd1および第2定包絡線 号Sd2をベクトル加算することによって生成 れる出力信号Soと、入力信号Siと、の間に位 相差が生じてしまう。この位相誤差は第1定 絡線信号Sd1および第2定包絡線信号Sd2の間の 相差が大きいほど大きくなる。すなわち、 1定包絡線信号Sd1および第2定包絡線信号Sd2 間の位相差が比較的大きい場合には、第1定 絡線信号Sd1および第2定包絡線信号Sd2の間の 振幅の差異が比較的小さかったとしても、出 力信号Soの位相誤差が比較的大きくなってし う。上述したように、入力信号Siの振幅が さくなるにつれて第1定包絡線信号Sd1および 2定包絡線信号Sd2の間の位相差は大きくなり 、180度に近づいていく。このため、入力信号 Siの振幅が比較的小さい場合には出力信号So 位相誤差が比較的大きくなってしまう。例 ば、ダイナミックレンジの大きい変調方式 則った信号の増幅を行う場合には上記の課 を解決する必要がある。

 図9および図10は上記の課題を解決するた の参照電位制御回路45(振幅制御回路)の動作 について説明するための図である。参照電位 制御回路45は、図9に示すように、入力信号Si 振幅が小さくなるにつれて参照用信号Sfの 流電圧βが段階的に小さくなるように、参照 用信号Sfの直流電圧βを制御する。図9に示す では、入力信号Siの振幅がX1以上である場合 、参照電位制御回路45は参照用信号Sfの直流 圧βをV1に設定する。また、入力信号Siの振 がX2以上であってX1未満である場合、参照電 制御回路45は参照用信号Sfの直流電圧βをV1 りも小さいV2に設定する。この場合の第1定 絡線信号Sd1および第2定包絡線信号Sd2の振幅 、入力信号Siの振幅がX1以上である場合より も小さくなる。また、入力信号Siの振幅がX2 満である場合、参照電位制御回路45は参照用 信号Sfの直流電圧βをV2よりも小さいV3に設定 る。この場合の第1定包絡線信号Sd1および第 2定包絡線信号Sd2の振幅は、入力信号Siの振幅 がX2以上である場合よりも小さくなる。この うに、この場合の参照電位制御回路45によ ば、入力信号Siの振幅が小さくなるにつれて 、第1定包絡線信号Sd1および第2定包絡線信号S d2の振幅が段階的に小さくなる。図10に示す うに、第1定包絡線信号Sd1および第2定包絡線 信号Sd2の振幅が小さくなると(図10におけるSd1 a,Sd2a)、第1定包絡線信号Sd1および第2定包絡線 信号Sd2の振幅が大きい場合(図10におけるSd1b,S d2b)に比べて、第1定包絡線信号Sd1と第2定包絡 線信号Sd2との間の位相差が小さくなる。した がって、この場合の参照電位制御回路45によ ば、第1定包絡線信号Sd1と第2定包絡線信号Sd 2との間の位相差が大きくならないように制 することが可能になり、出力信号Soの位相誤 差の軽減を図ることが可能になる。

 なお、この場合の参照電位制御回路45は 第1定包絡線信号Sd1および第2定包絡線信号Sd2 を増幅する際の動作点が第1増幅器11および第 2増幅器12の飽和領域となるように、第1増幅 11および第2増幅器12を制御する。すなわち、 参照電位制御回路45は、参照用信号Sfが有す 直流電圧βの変化(言い換えれば、第1定包絡 信号Sd1および第2定包絡線信号Sd2の振幅の変 化)に同期して、第1増幅器11および第2増幅器1 2のゲート電圧やゲート幅を制御する。この 合、例えば、複数の同じ動作点の増幅器を 列に接続することによって第1増幅器11を構 する。第2増幅器12も同様に構成する。そし 、参照電位制御回路45は、第1定包絡線信号Sd 1および第2定包絡線信号Sd2の振幅の変化に同 して、第1増幅器11に含まれる複数の増幅器 選択的にオン/オフすることによって第1増 器11のゲート幅を制御し、同様に、第2増幅 12に含まれる複数の増幅器を選択的にオン/ フすることによって第2増幅器12のゲート幅 制御する。こうすれば、高い電力付加効率 の増幅を担保することが可能になる。

 ここでは、入力信号Siの振幅に基づいて 照用信号Sfの直流電圧βを制御することによ て、第1定包絡線信号Sd1および第2定包絡線 号Sd2の振幅が段階的に小さくなるようにし 。しかしながら、変換用基本信号Sbを増幅す るためのループ部分の利得を入力信号Siの振 に基づいて制御することによって、第1定包 絡線信号Sd1および第2定包絡線信号Sd2の振幅 段階的に小さくなるようにしてもよい。例 ば、第1加算器21、第2加算器22、減算器41、可 変利得増幅器42、バッファーアンプ44、ミキ 51のうちの少なくとも一つの利得を入力信号 Siの振幅に基づいて制御することによって、 1定包絡線信号Sd1および第2定包絡線信号Sd2 振幅が段階的に小さくなるようにしてもよ 。なお、本実施の形態のように、参照用信 Sfの直流電圧βを制御する方法を採用すると 入力信号Siの振幅が小さくなるのに応じて 1定包絡線信号Sd1および第2定包絡線信号Sd2の 振幅が段階的に小さくなるようにすることを 比較的簡易に実現できるようになるため、好 適である。

 (実施の形態の第4の例)
 図8に示す参照電位制御回路45では、第1定包 絡線信号Sd1および第2定包絡線信号Sd2から分 された信号に基づいて、入力信号Siの振幅の 大きさを検出するようにしたが、入力信号Si ら分配された信号に基づいて、入力信号Si 振幅の大きさを検出するようにしてもよい 図11はその場合の電力増幅回路を示す回路図 である。なお、図11に示す電力増幅回路(参照 電位制御回路45a)は、第2の例および第3-1の例 よって解決される課題と同じ課題を解決す ための構成を有している。以下、参照電位 御回路45aの動作について説明する。なお、 1の例と同様の構成要素については同一の参 照符号を付して説明を省略する。

 図11に示すように、この場合の参照電位 御回路45aはミキサ111とローパスフィルタ112 減算器113と減算器114とカレントミラー回路11 5とを含む。この場合の電力増幅回路では入 信号Siから信号Sjも分配される。信号Sjは2分 されてミキサ111に入力される。ミキサ111は 号Sjの振幅に対応する直流電圧Vaを有する信 号Skを出力する。すなわち、直流電圧Vaは信 Sjの振幅の増加に応じて増加し、信号Sjの振 の減少に応じて減少する。例えば、直流電 Vaは信号Sjの振幅に比例する。ローパスフィ ルタ112では高周波成分が減衰され、直流電圧 成分が殆どを占める信号が出力される。減算 器113には、ローパスフィルタ112によって高周 波成分が減衰された信号Skと、所定の直流電 Vbを有する参照用信号Smと、が入力される。 減算器113はVc=Vb-Vaを満たす直流電圧Vcを有す 信号Snを出力する。Va<Vbである場合(すなわ ち入力信号Siの振幅が所定の振幅より小さい 合)、信号Snの直流電圧Vcは入力信号Siの振幅 が小さくなるにつれて大きくなる。なお、Va Vbである場合(すなわち入力信号Siの振幅が 定の振幅以上である場合)、信号Snの直流電 Vcは0になる。

 減算器114には、直流電圧Vcを有する信号Sn が減算器113から入力され、直流電圧Vdを有す 参照用信号Sqが例えばサンプルホールド回 (図示せず)から入力される。減算器114はVe=Vd- Vcを満たす直流電圧Veを有する信号Srをカレン トミラー回路115に出力する。カレントミラー 回路115のFET116には、定電流源118に起因する電 流iと、直流電圧Veが印加されることに起因す る電流δiと、の和の電流i+δiが流れる。そし 、もう一方のFET117にも電流i+δiが流れる。 して、Vg=Vf-(i+δi)*Raを満たす直流電圧Vgを有 る信号Stが利得制御信号としてバッファーア ンプ44に入力される。なお、バッファーアン 44は利得可変可能に構成されている。また β=Vf-(i+δi)*(Ra+Rb)を満たす直流電圧βを有する 参照用信号Sfが減算器41に入力される。

 参照電位制御回路45aでは、入力信号Siの 幅が所定の振幅より小さい場合(すなわちVa&l t;Vbの場合)、カレントミラー回路115に供給さ る信号Srの直流電圧Veは小さくなり、カレン トミラー回路115に流れる電流も小さくなる。 その結果、入力信号Siの振幅が所定の振幅よ 小さい場合(すなわちVa<Vbの場合)、バッフ ァーアンプ44に利得制御信号として供給され 信号Stの直流電圧Vgや、減算器41に供給され 参照用信号Sfの直流電圧βは大きくなる。こ のため、可変利得増幅器42に供給される利得 御信号Sgは大きくなり、変換用基本信号Sbを 増幅する際の利得が大きくなる。したがって 、入力信号Siの振幅が比較的小さくなっても 変換用基本信号Sbを増幅する際の利得が不 しないように図ることが可能になる。その 果として、入力信号Siの振幅が比較的小さく なっても、信号Sd1,Sd2が定包絡線信号となる うに担保することが可能になる。なお、参 用信号Smが有する直流電圧Vbや、参照用信号S qが有する直流電圧Vdを調整することによって 、変換用基本信号Sbを増幅する際の利得の底 げを開始するタイミングや、変換用基本信 Sbを増幅する際の利得の増加量を調整する とができる。

 (実施の形態の第5の例)
 図12に示す電力増幅回路も、入力信号Siから 分配された信号に基づいて入力信号Siの振幅 大きさを検出する場合の例である。なお、 12に示す電力増幅回路(参照電位制御回路45b) は、第3-2の例によって解決される課題と同じ 課題を解決するための構成を有している。以 下、参照電位制御回路45b(振幅制御回路)の動 について説明する。なお、第1の例と同様の 構成要素については同一の参照符号を付して 説明を省略する。また、図12に示す電力増幅 路は、第2の例(図5)と同様のループ利得調整 回路100を含んでいる。

 図12に示すように、この場合の参照電位 御回路45bはミキサ101aとローパスフィルタ102a と減算器103aと制御回路120とを含む。下記に 明するように、ミキサ101a、ローパスフィル 102a及び減算器103aは、ループ利得調整回路10 0に含まれるミキサ101、ローパスフィルタ102 び減算器103と類似の動作を行う。この場合 電力増幅回路では入力信号Siから信号Suがさ に分配される。信号Suは2分割されてミキサ1 01aに入力される。ミキサ101aは信号Suの振幅に 対応する直流電圧Va’を有する信号Svを出力 る。すなわち、直流電圧Va’は信号Suの振幅 増加に応じて増加し、信号Suの振幅の減少 応じて減少する。例えば、直流電圧Va’は信 号Suの振幅に比例する。ローパスフィルタ102a では高周波成分が減衰され、直流電圧成分が 殆どを占める信号が出力される。減算器103a は、ローパスフィルタ102aによって高周波成 が減衰された信号Svと、所定の直流電圧Vb’ を有する参照用信号Swと、が入力される。減 器103aはVc’=Vb’-Va’を満たす直流電圧Vc’ 有する信号Sxを出力する。Va’<Vb’である 合(すなわち入力信号Siの振幅が所定の振幅 り小さい場合)、信号Sxの直流電圧Vc’は入 信号Siの振幅が小さくなるにつれて大きくな る。なお、Va’≧Vb’である場合(すなわち入 信号Siの振幅が所定の振幅以上である場合) 信号Sxの直流電圧Vc’は0になる。減算器103a らの出力信号Sxは制御回路120に入力される

 制御回路120は、減算器103aからの出力信号 Sxに基づいて、参照用信号Sfの直流電圧βを制 御する。制御回路120は、図9に示すように、 力信号Siの振幅が小さくなるにつれて参照用 信号Sfの直流電圧βが段階的に小さくなるよ に、参照用信号Sfの直流電圧βを制御する。 13は、参照用信号Sfの直流電圧βを制御する めの構成の一例を示す図である。図13に示 ように、制御回路120は分圧回路121とサンプ ホールド回路122と電圧比較回路123と加算回 126とを含む。分圧回路121は、信号Sxとして入 力された直流電圧Vc’を分割し、電圧Vc1(Vc1=2* Vc’/3)と、電圧Vc2(Vc2=Vc’/3)と、を電圧比較回 路123に出力する。

 電圧比較回路123は第1コンパレータ124と第 2コンパレータ125とを含む。第1コンパレータ1 24は、分圧回路121から出力される電圧Vc1と、 ンプルホールド回路122から入力される基準 圧Vrefと、を比較し、その比較結果を示す電 圧Vo1を出力する。電圧Vc1が基準電圧Vrefより い場合、第1コンパレータ124はHレベルの電圧 (Vhigh)を出力し、電圧Vc1が基準電圧Vrefより高 ない場合、第1コンパレータ124はLレベルの 圧(Vlow)を出力する。ここでは、Hレベルの電 (Vhigh)を0Vより大きい所定電圧(例えば電源電 圧)とし、Lレベルの電圧(Vlow)を0Vとする。第2 ンパレータ125は、分圧回路121から出力され 電圧Vc2と、サンプルホールド回路122から入 される基準電圧Vrefと、を比較し、その比較 結果を示す電圧Vo2を出力する。電圧Vc2が基準 電圧Vrefより高い場合、第2コンパレータ125はH レベルの電圧(Vhigh)を出力し、電圧Vc2が基準 圧Vrefより高くない場合、第2コンパレータ125 はLレベルの電圧(Vlow)を出力する。

 加算回路126には第1コンパレータ124及び第 2コンパレータ125からの出力電圧Vo1およびVo2 入力される。なお、図13において加算回路126 に含まれる3つの抵抗は同じ抵抗値を有する このため、加算回路126は、第1コンパレータ1 24及び第2コンパレータ125からの出力電圧Vo1お よびVo2の和をオフセット電圧Voffから減じた 圧を有する信号を出力する。この信号は参 用信号Sfとして減算器41に入力される。すな ち、直流電圧(Voff-(Vo1+Vo2))を有する参照用信 号Sfが減算器41に入力される。

 図14に示すように、Vc1およびVc2がともに 準電圧Vrefよりも高くない場合(すなわち、第 1コンパレータ124および第2コンパレータ125か Lレベルの電圧が入力される場合)、参照用 号Sfの直流電圧βはVoffに設定される。また、 Vc1が基準電圧Vrefより高く、かつ、Vc2が基準 圧Vrefよりも高くない場合(すなわち、第1コ パレータ124からHレベルの電圧が入力され、 つ、第2コンパレータ125からLレベルの電圧 入力される場合)、参照用信号Sfの直流電圧β は(Voff-Vhigh)に設定される。さらに、Vc1および Vc2がともに基準電圧Vrefよりも高い場合(すな ち、第1コンパレータ124および第2コンパレ タ125からHレベルの電圧が入力される場合)、 参照用信号Sfの直流電圧βは(Voff-2*Vhigh)に設定 される。

 例えば、入力信号Siの振幅がX1以上となる 場合にVc1およびVc2がともにVref以下となり、 力信号Siの振幅がX2以上X1未満となる場合にVc 1がVrefより高く、かつ、Vc2がVref以下となり、 入力信号Siの振幅がX2未満となる場合にVc1お びVc2がともにVrefより高くなるように、基準 圧Vref等を設定すれば、図9に示すような動 が実現される。

 このように、図13に示す構成によれば、 号Sxとして入力された直流電圧Vc’が大きく るにつれて(すなわち、入力信号Siの振幅が さくなるにつれて)、参照用信号Sfの直流電 βは段階的に小さくなる。その結果、入力 号Siの振幅が小さくなるにつれて、第1定包 線信号Sd1および第2定包絡線信号Sd2の振幅が 階的に小さくなる。

 また制御回路120は、第1定包絡線信号Sd1お よび第2定包絡線信号Sd2を増幅する際の動作 が第1増幅器11および第2増幅器12の飽和領域 なるように、第1増幅器11および第2増幅器12 、減算器103aからの出力信号Sxに基づいて制 する。すなわち、制御回路120は、参照用信 Sfが有する直流電圧βの変化(言い換えれば、 第1定包絡線信号Sd1および第2定包絡線信号Sd2 振幅の変化)に同期して、第1増幅器11および 第2増幅器12のゲート電圧やゲート幅を制御す る。第1増幅器11および第2増幅器12のゲート幅 を制御するための構成は、例えば、下記のよ うな構成によって実現される。すなわち、複 数の同じ動作点の増幅器を並列に接続するこ とによって第1増幅器11を構成する。第2増幅 12も同様に構成する。そして、制御回路120は 、参照用信号Sfが有する直流電圧βの変化(第1 定包絡線信号Sd1および第2定包絡線信号Sd2の 幅の変化)に同期して、第1増幅器11に含まれ 複数の増幅器を選択的にオン/オフすること によって第1増幅器11のゲート幅を制御し、同 様に、第2増幅器12に含まれる複数の増幅器を 選択的にオン/オフすることによって第2増幅 12のゲート幅を制御する。また、第1増幅器1 1および第2増幅器12のゲート電圧を制御する めの構成は、例えば、参照用信号Sfの直流電 圧βを減算器103aからの出力信号Sxに基づいて 御するための構成(図13参照)と同様の構成に よって実現される。なお、第1増幅器11および 第2増幅器12のゲート電圧を制御するための構 成は、第3-2の例の参照電位制御回路45におい も同様の構成を用いることができる。

 さらに制御回路120は、参照用信号Smの直 電圧Vbを減算器103aからの出力信号Sxに基づい て制御する。制御回路120は、参照用信号Sfの 流電圧βを段階的に小さくするのに同期し 参照用信号Smの直流電圧Vbが段階的に小さく るように、参照用信号Smの直流電圧Vbを制御 する。参照用信号Smの直流電圧Vbを減算器103a らの出力信号Sxに基づいて制御するための 成は、例えば、参照用信号Sfの直流電圧βを 算器103aからの出力信号Sxに基づいて制御す ための構成(図13参照)と同様の構成によって 実現される。

 図12および図13に示す電力増幅回路によれ ば、下記に説明するような動作が実現される 。

 例えば、入力信号Siの振幅が所定の振幅X1 以上である場合(すなわち、Vc1およびVc2がと にVref以下になる場合)には、参照用信号Sfの 流電圧βを所定の電圧V1に設定する。この場 合、第1定包絡線信号Sd1および第2定包絡線信 Sd2の振幅は所定の振幅B1になる。また、こ 場合、第1定包絡線信号Sd1および第2定包絡線 信号Sd2の振幅B1に合うように(すなわち、動作 点が飽和領域となるように)、第1増幅器11お び第2増幅器12のゲート電位またはゲート幅 制御される。また、参照用信号Smの直流電圧 Vbは、「入力信号Siの振幅が小さくなるにつ て、第1加算器21および第2加算器22からの出 信号Sd1,Sd2の振幅が、信号Sd1,Sd2の位相差を一 定に保ったままの状態で小さくなっていく」 という現象が、入力信号Siの振幅がX1未満と った場合に発生するように設定される。

 上記のように設定された状態で入力信号S iの振幅がX1未満になると、入力信号Siの振幅 小さくなるにつれて、第1加算器21および第2 加算器22からの出力信号Sd1,Sd2の振幅が、信号 Sd1,Sd2の位相差を一定に保ったままの状態で さくなっていく。この場合、制御回路120は 信号Sd1,Sd2の振幅が所定の振幅B2(B2<B1)にな と、信号Sd1,信号Sd2の振幅がB2で一定となる うに(信号Sd1,Sd2が振幅B2の定包絡線信号とな るように)、参照用信号Sfの直流電圧βを所定 電圧V2(V2<V1)に設定する。なお、この場合 信号Sd1,Sd2の振幅がB1からB2へと徐々に変化 ることになるため、変調信号の連続性が担 される。また、この場合、第1定包絡線信号S d1および第2定包絡線信号Sd2の振幅B2に合うよ に(すなわち、動作点が飽和領域となるよう に)、第1増幅器11および第2増幅器12のゲート 位またはゲート幅が制御される。また、参 用信号Smの直流電圧Vbは、「入力信号Siの振 が小さくなるにつれて、第1加算器21および 2加算器22からの出力信号Sd1,Sd2の振幅が、信 Sd1,Sd2の位相差を一定に保ったままの状態で 小さくなっていく」という現象が、入力信号 Siの振幅がX2(X2<X1)未満となった場合に発生 るように設定される。

 上記のように設定された状態で入力信号S iの振幅がX2未満になると、入力信号Siの振幅 小さくなるにつれて、第1加算器21および第2 加算器22からの出力信号Sd1,Sd2の振幅が、信号 Sd1,Sd2の位相差を一定に保ったままの状態で さくなっていく。この場合、制御回路120は 信号Sd1,Sd2の振幅が所定の振幅B3(B3<B2)にな と、信号Sd1,信号Sd2の振幅がB3で一定となる うに(信号Sd1,Sd2が振幅B3の定包絡線信号とな るように)、参照用信号Sfの直流電圧βを所定 電圧V3(V3<V2)に設定する。なお、この場合 信号Sd1,Sd2の振幅がB2からB3へと徐々に変化 ることになるため、変調信号の連続性が担 される。また、この場合、第1定包絡線信号S d1および第2定包絡線信号Sd2の振幅B3に合うよ に(すなわち、動作点が飽和領域となるよう に)、第1増幅器11および第2増幅器12のゲート 位またはゲート幅が制御される。また、参 用信号Smの直流電圧Vbは、「入力信号Siの振 が小さくなるにつれて、第1加算器21および 2加算器22からの出力信号Sd1,Sd2の振幅が、信 Sd1,Sd2の位相差を一定に保ったままの状態で 小さくなっていく」という現象が、入力信号 Siの振幅がX3(X3<X2)未満となった場合に発生 るように設定される。

 上記のように設定された状態で入力信号S iの振幅がX2以上になると、制御回路120は、信 号Sd1,Sd2の振幅が所定の振幅値B2で一定となる ように(信号Sd1,Sd2が振幅B2の定包絡線信号と るように)、参照用信号Sfの直流電圧βをV2に 新する。なお、この場合、第1定包絡線信号 Sd1および第2定包絡線信号Sd2の振幅B2に合うよ うに(すなわち、動作点が飽和領域となるよ に)、第1増幅器11および第2増幅器12のゲート 位またはゲート幅が制御される。また、参 用信号Smの直流電圧Vbは、「入力信号Siの振 が小さくなるにつれて、第1加算器21および 2加算器22からの出力信号Sd1,Sd2の振幅が、信 号Sd1,Sd2の位相差を一定に保ったままの状態 小さくなっていく」という現象が、入力信 Siの振幅がX2未満となった場合に発生するよ に設定される。

 上記のように設定された状態で入力信号S iの振幅がX1以上になると、制御回路120は、信 号Sd1,Sd2の振幅が所定の振幅値B1で一定となる ように(信号Sd1,Sd2が振幅B1の定包絡線信号と るように)、参照用信号Sfの直流電圧βをV1に 新する。なお、この場合、第1定包絡線信号 Sd1および第2定包絡線信号Sd2の振幅B1に合うよ うに(すなわち、動作点が飽和領域となるよ に)、第1増幅器11および第2増幅器12のゲート 位またはゲート幅を制御する。また、参照 信号Smの直流電圧Vbは、「入力信号Siの振幅 小さくなるにつれて、第1加算器21および第2 加算器22からの出力信号Sd1,Sd2の振幅が、信号 Sd1,Sd2の位相差を一定に保ったままの状態で さくなっていく」という現象が、入力信号Si の振幅がX1未満となった場合に発生するよう 設定される。

 図12に示す電力増幅回路によれば、第3-2 例と同様、入力信号Siの振幅が小さくなって も、第1定包絡線信号Sd1と第2定包絡線信号Sd2 の間の位相差が大きくなりすぎないように 御することが可能になる。すなわち、入力 号Siの振幅が小さくなっても出力信号Soの位 相誤差を低く抑えることが可能になる。その 結果として、ダイナミックレンジの大きい変 調方式に則った信号の増幅も好適に行えるよ うになる。また、高い電力付加効率での増幅 も担保される。

 また、図12に示す電力増幅回路において 、第3-2の例と同様、変換用基本信号Sbを増幅 するためのループ部分の利得を入力信号Siの 幅に基づいて制御することによって、第1定 包絡線信号Sd1および第2定包絡線信号Sd2の振 が段階的に小さくなるようにしてもよい。 えば、第1加算器21、第2加算器22、減算器41、 可変利得増幅器42、バッファーアンプ44、ミ サ51のうちの少なくとも一つの利得を入力信 号Siの振幅に基づいて制御することによって 第1定包絡線信号Sd1および第2定包絡線信号Sd 2の振幅が段階的に小さくなるようにしても い。なお、本実施の形態のように、参照用 号Sfの直流電圧βを制御する方法を採用する 、入力信号Siの振幅が小さくなるのに応じ 第1定包絡線信号Sd1および第2定包絡線信号Sd2 の振幅が段階的に小さくなるようにすること を比較的簡易に実現できるようになるため、 好適である。

 また、ここでは、減算器103aからの出力信 号Sxに基づいて、参照用信号Sfの直流電圧β、 参照用信号Smの直流電圧Vb、第1増幅器11や第2 幅器を制御するようにしたが、例えばミキ 101aからの出力信号Svに基づいて、参照用信 Sfの直流電圧β、参照用信号Smの直流電圧Vb 第1増幅器11や第2増幅器を制御するようにし もよい。なお例えば、ローパスフィルタ102 よって高周波成分が減衰された信号Skが減 器103と減算器103aとに対して分配されるよう してもよい。この場合、ミキサ101a及びロー パスフィルタ102aは省略することができる。

 (実施の形態の第6の例)
 図15は本発明の電力増幅回路の実施の形態 他の例を模式的に示す回路図である。なお 本例においては前述した第1の例と異なる点 みについて説明し、同様の構成要素につい は同一の参照符号を用いて重複する説明を 略する。

 本例の電力増幅回路は、第1定包絡線信号 Sd1の一部が入力されるミキサ51からの出力信 の一部が第2加算器22のドライブ電流に加算 れ、第2定包絡線信号Sd2の一部が入力される ミキサ51からの出力信号の一部が第1加算器21 ドライブ電流に加算される構成とされてい 。

 本例の電力増幅回路によれば、第1定包絡 線信号Sd1の振幅が増加すると第2加算器22から の出力信号の振幅が大きくなり、第2定包絡 信号Sd2の振幅が増加すると第1加算器21から 出力信号の振幅が大きくなる。その結果、 1加算器21および第2加算器22の性能のバラツ 等によって第1定包絡線信号Sd1の振幅と第2定 包絡線信号Sd2の振幅との間に差異が生じた場 合に、その差異を減少させることができる。

 (実施の形態の第7の例)
 図16は本発明の電力増幅回路を2つ用いて複 増幅回路を構成した例を模式的に示すブロ ク図である。

 本例の複合増幅回路は、直交信号生成回 90と、2つの電力増幅回路10と、合成回路91と 、を備えている。直交信号生成回路90は、包 線変動を有する入力信号Sを2つの包絡線変 を有する直交信号IおよびQに変換する。電力 増幅回路10は本発明の実施形態に係る電力増 回路であり、包絡線変動を有する直交信号I またはQをそれぞれ2つの定包絡線信号に変換 て増幅した後に再び合成することによって 増幅された包絡線変動を有する直交信号I’ またはQ’を出力する。合成回路91は、増幅さ れた包絡線変動を有する直交信号I’およびQ を合成して包絡線変動を有する出力信号S’ を合成する。

 本例の複合増幅回路によれば、通信機に いて多く用いられているIQ信号をそのまま 用して増幅を行うことができる。

 (実施の形態の第8の例)
 図17は本発明の電力増幅回路を用いて送信 を構成した例を模式的に示すブロック図で る。

 本発明の送信機は、送信回路95に本発明 電力増幅回路10を介してアンテナ96が接続さ ている。

 本発明の送信機によれば、送信回路から 包絡線変動を有する送信信号を消費電力が さく電力付加効率が高い本発明の電力増幅 路10によって増幅することができるので、 費電力が小さく送信時間が長い送信機を得 ことができる。

 (実施の形態の第9の例)
 図18は本発明の電力増幅回路を用いて無線 信機を構成した例を模式的に示すブロック である。

 本発明の無線通信機は、送信回路95に本 明の電力増幅回路10を介してアンテナ96が接 されており、アンテナに受信回路97が接続 れている。また、アンテナ96と送信回路95お び受信回路97との間には送受信を切り替え スイッチ回路98が挿入されている。

 本発明の無線通信機によれば、送信回路 らの包絡線変動を有する送信信号を消費電 が小さく電力付加効率が高い本発明の電力 幅回路10によって増幅することができるの 、消費電力が小さく通信時間が長い無線通 機を得ることができる。

 (変形例)
 本発明は前述した実施の形態の第1~第9の例 限定されるものではなく、本発明の要旨を 脱しない範囲において種々の変更,改良が可 能である。

 例えば、前述した実施の形態の例におい は、ローパスフィルタ43およびバッファー ンプ44を用いた例を示したが、これらに代え てオペアンプを使用するようにしても構わな い。

 また、前述した実施の形態の例において 、変換用分配信号Sbは、移相回路60の一部を 構成する移相器61によって位相をπ/2進められ た後に可変利得増幅器42によって増幅される 可変利得増幅器42によって増幅された信号 2分割されて、その一方が第1変換信号Sc1とし て第1加算器21に入力され、他方が移相回路60 一部を構成する移相器62によって位相をπ進 められた後に第2変換信号Sc2として第2加算器2 2に入力されるようにした。しかしながら、 えば、変換用分配信号Sbが移相器によって位 相をπ/2進められた後に2分割されるようにし もよい。そして、その一方が移相器によっ 位相をπ進められた後に、それぞれが可変 得増幅器によって増幅されることにより第1 換信号Sc1および第2変換信号Sc2が生成される ようにしても構わない。

 さらに、前述した実施の形態の例におい は、ミキサ51を使用して第1定包絡線信号Sd1 よび第2定包絡線信号Sd2の振幅を検出したが 、ミキサ51の代わりに、例えば、ダイオード 波器を使用しても構わない。

 またさらに、前述した実施の形態の例に いては、移相回路60として位相をπ/2進める 相器61と位相をπ進める移相器62とを使用し が、例えば、可変利得増幅器42から差動信 を出力するようにすれば位相をπ進める移相 器62を省略することができる。また、包絡線 動を有する入力信号Siを第1の電力分配器を いて第1分配信号Sa1,第2分配信号Sa2に分配し 後に、さらに第2および第3の電力分配器に ってそれぞれから第1および第2の変換用分配 信号を取り出すようにしてもよい。その後、 一方は位相をπ/2進ませ、他方は位相をπ/2遅 せて、それぞれを第1および第2の可変利得 幅器によって増幅することによって第1変換 号Sc1および第2変換信号Sc2を生成するように しても構わない。このような場合には第1~第3 の電力分配器が本発明の実施形態における電 力分配器23に相当する。このように、具体的 回路としては種々のバリエーションが可能 ある。