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Patent Searching and Data


Title:
PUNCTURE-SEALING AGENT
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/149899
Kind Code:
A1
Abstract:
Disclosed is a puncture-sealing agent which has a good valve injection property and a good sealing property and also has low corrosiveness against a tire material. Specifically disclosed is a puncture-sealing agent for sealing a hole formed on a punctured tire, which comprises a synthetic rubber latex and an anionic surfactant having a metal ion as a counter ion. In the puncture-sealing agent, the anionic surfactant is preferably a metal salt of a polyoxyethylene alkyl ether sulfuric acid.

Inventors:
HIRATA NARUKUNI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/060293
Publication Date:
December 11, 2008
Filing Date:
June 04, 2008
Export Citation:
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Assignee:
BRIDGESTONE CORP (JP)
HIRATA NARUKUNI (JP)
International Classes:
C09K3/10; B29C73/02
Domestic Patent References:
WO2006049171A12006-05-11
Foreign References:
JPS50111705A1975-09-02
Attorney, Agent or Firm:
NAKAJIMA, Jun et al. (NAKAJIMA & KATOSeventh Floor, HK-Shinjuku Bldg.,3-17, Shinjuku 4-chom, Shinjuku-ku Tokyo, JP)
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Claims:
 パンクしたタイヤの穴をシールするパンクシーリング剤であって、
 合成ゴムラテックスと、対イオンが金属イオンである陰イオン性界面活性剤と、を含むパンクシーリング剤。
 前記陰イオン性界面活性剤が、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸金属塩である請求項1に記載のパンクシーリング剤。
 前記合成ゴムラテックスが、SBRラテックスである請求項1又は請求項2に記載のパンクシーリング剤。
 前記陰イオン性界面活性剤の前記パンクシーリング剤中の含有量が、0.1~10質量%である請求項1~請求項3のいずれか1項に記載のパンクシーリング剤。
 前記合成ゴムラテックスの平均粒径が、50~800nmである請求項1~請求項4のいずれか1項に記載のパンクシーリング剤。
Description:
パンクシーリング剤

 本発明は、パンクしたタイヤの穴をシー する際に使用されるパンクシーリング剤に する。

 パンクが発生した際にその発生箇所をシ ルするための補修剤として、種々のパンク ーリング剤が知られている。例えば、特開2 001-198986号公報で提案されているパンクシー ング剤は、シーリング剤注入時のバルブ詰 りを改善するために、陰イオン性界面活性 の一種であるラウリン酸アンモニウムやラ リン酸トリエタノールアミンを含有してい 。

 本発明は、バルブ注入性およびシール性 良好で、タイヤ材料への腐食が低いパンク ーリング剤を提供することを目的とする。

 前記課題を達成するための具体的手段は以 の通りである。
 <1> パンクしたタイヤの穴をシールす パンクシーリング剤であって、合成ゴムラ ックスと、対イオンが金属イオンである陰 オン性界面活性剤と、を含むパンクシーリ グ剤である。
 前記<1>に記載のパンクシーリング剤に れば、合成ゴムラテックスを用いているの ゴムラテックスの腐敗等による自己分解が とんどなく、パンクシーリング剤の安定性 優れている。また、界面活性剤の対イオン 金属イオンであるので、パンクシーリング の使用中においてもスチールコードやホイ ル塗装といったタイヤ材料への腐食性が低 、さらに、対イオンが揮発しないことから 面活性剤の機能を損なわず、刺激臭の発生 ない。
 <2> 前記陰イオン性界面活性剤が、ポ オキシエチレンアルキルエーテル硫酸エス ル金属塩である前記<1>に記載のパンク ーリング剤である。
 前記<2>に記載のパンクシーリング剤に れば、界面活性剤の親水性が増すため、パ クシーリング剤の粘度が抑えられ、バルブ 入性をより高めることができる。
 <3> 前記合成ゴムラテックスが、SBRラ ックスである前記<1>又は前記<2>に 載のパンクシーリング剤である。
 前記<3>に記載のパンクシーリング剤に れば、機械的性能、保存安定性に優れたパ クシーリング剤を得ることができる。
 <4> 前記陰イオン性界面活性剤の前記 ンクシーリング剤中の含有量が、0.1~10質量% ある前記<1>~<3>のいずれか1つに記 のパンクシーリング剤である。
 前記<4>に記載のパンクシーリング剤に れば、パンクシーリング剤の粘度が適度で り、高温時のバルブ注入性に優れ、シール の低下を抑えることができる。
 <5> 前記合成ゴムラテックスの平均粒 が、50~800nmである前記<1>~<4>のいず か1つに記載のパンクシーリング剤である。
 前記<5>に記載のパンクシーリング剤に れば、合成ゴムラテックスの比表面積が大 くなり、界面活性剤の吸着性が増加する。

 本発明によれば、バルブ注入性およびシ ル性が良好で、タイヤ材料への腐食が低い ンクシーリング剤を提供することができる

本発明の実施形態に係るパンクシーリ グ剤をタイヤに充填するために用いられる ーリング・ポンプアップ装置の一例を示す 略図である。

 パンクしたタイヤの穴をシールする本発 のパンクシーリング剤は、合成ゴムラテッ スと、対イオンが金属塩である陰イオン性 面活性剤と、を含む。天然ゴムラテックス は、若干量のたんぱく質が内在している。 れらは、親水性のものであり、界面活性剤 疎水性基が吸着しにくいという欠点を有す 。一方で、合成ゴムラテックスはたんぱく を全く含んでいないため、上述した欠点は い。

 合成ゴムラテックスとしては、例えば、ポ エチレン-ブタジエンラテックス、ポリ酢酸 ビニルラテックス、アクリリック共重合体ラ テックス、ニトリルラテックス、ポリクロロ プレンラテックス、スチレンブタジエンラテ ックス等が用いられる。機械的性能、保存安 定性を考慮すると、スチレンブタジエンラテ ックス(SBRラテックス)が好ましい。
 また、界面活性剤の吸着性を考慮すると、 成ゴムラテックスは、より粒径の小さいSBR テックスがより好ましい。具体的には、SBR テックスの平均粒径は50~800nmであることが ましく、70~300nmがさらに好ましい。これは、 SBRラテックスの比表面積が大きくなるからで ある。
 合成ゴムラテックスの含有量は、パンクシ リング剤中、固形分量で5~40質量%とするこ が好ましく、10~30質量%とすることがより好 しい。

 また、通常、対イオンが金属イオンであ 陰イオン性界面活性剤(以下、「本発明の陰 イオン性界面活性剤」とも称する)は、アル リ性ではないため、タイヤ材料を腐食にく 。また、陽イオン性界面活性剤とは異なり ラテックスの安定性を害しにくい。したが て、パンクシーリング剤の界面活性剤とし 、上記合成ゴムラテックスと対イオンが金 イオンである陰イオン性界面活性剤とを組 合わせて用いることで、パンクシーリング のバルブ注入性およびシール性が良好で、 イヤ材料への腐食性が低いパンクシーリン 剤を得ることができる。

 対イオンが金属イオンである陰イオン性界 活性剤は、安定性の観点から、脂肪酸金属 、α-スルホ脂肪酸エステル金属塩、α-オレ ィンスルホン酸金属塩、アルキル硫酸金属 、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫 金属塩(以下、ポリオキシエチレンを単に「 POE」と称することがある)、POEアルキルフェ ールエーテル硫酸金属塩、アルキルベンゼ スルホン酸金属塩、アルキルナフタレンス ホン酸金属塩、ジアルキルスルホコハク酸 属塩、アルキル燐酸金属塩等の陰イオン性 面活性剤が挙げられるが、これらに限定さ るものではない。
 また、対イオンとしての金属イオンは、ナ リウムイオンまたはカリウムイオンである とが好ましい。

 さらに水溶性及び分散性を考慮すると、 発明の陰イオン性界面活性剤は、POEアルキ エーテル硫酸エステル金属塩等のPOEアルキ エーテル系の陰イオン性界面活性剤である とがより好ましく、POEアルキル硫酸ナトリ ムまたはPOEアルキル硫酸カリウムである更 好ましく、POEラウリル硫酸ナトリウムまた POEラウリル硫酸カリウムであることが特に ましい。

 本発明の陰イオン性界面活性剤の含有量 、パンクシーリング剤中、0.1~10質量%とする ことが好ましい。陰イオン性界面活性剤の含 有量がパンクシーリング剤中、0.1質量%以上 れば、高温時のバルブ注入性が改善され、10 質量%以下であれば、シール性の低下を抑え ことができる。より好ましくは、0.5~5.0質量% である。

 以上のような本発明のパンクシーリング は、その効果を阻害しない限り、または、 の他の特性を向上させることを目的として 種々の添加剤を含有させることができる。 下、添加剤について説明する。

(不凍液)
 本発明のパンクシーリング剤には、不凍液( 凍結防止剤)を含有することができる。不凍 としては、特に限定されず、エチレングリ ール、プロピレングリコール等を使用する とができる。不凍液の含有量は、パンクシ リング剤中、5~50質量%であることが好ましく 、10~50質量%であることがより好ましい。5質 %以上あれば、低温での凍結防止性が十分に られる。また、50質量%以下であれば、ゴム テックスの量に対するグリコールの量が抑 られるため、ゴムラテックス粒子の凝集を 止することができ、シール特性を損なわな 。

(樹脂系接着剤)
 樹脂系接着剤としては、テルペンフェノー 樹脂等のテルペン樹脂や、ロジン酸エステ 樹脂を使用することができる。テルペンフ ノール樹脂としては、α-ピネンフェノール 脂、ジペンテンフェノール樹脂、テルペン スフェノール樹脂、またはこれらを水素添 したものなどが使用できる。また、樹脂系 着剤は、市販のものを使用することもでき 。なお、本発明のパンクシーリング剤が低 子量天然ゴムラテックスを含有する場合は 低分子量天然ゴムラテックスが樹脂系接着 と同じ作用をするために、当該樹脂系接着 は、必ずしも必要ではない。

 樹脂系接着剤の含有量は、パンクシーリ グ剤中、3~30質量%の範囲であることが好ま く、5~25質量%の範囲であることがより好まし く、7~20質量%の範囲であることがさらに好ま い。3~30質量%の範囲とすることで、実用的 良好なシール性を発揮することができる。 脂系接着剤は、シール性の向上を考慮して 前記ゴムラテックスの水性分散剤または前 ゴムラテックスの水性乳剤の状態で加えら てなることが好ましい。

(短繊維)
 短繊維は、パンクによりタイヤに発生した (欠陥部)に入り込んで目詰まりを生じさせ 、この穴を迅速、かつ確実に塞ぐ役割を果 す。パンクシーリング剤中の短繊維の含有 は、0.1~5質量%であることが好ましい。

 パンクシーリング剤中の短繊維の含有量 0.1質量%以上あれば、シール性を十分に発揮 することができ、5質量%以下であれば、短繊 の絡み合いを防止し、粘性を抑制すること できるので、注入が容易で既述の役割を十 に発揮することでき、シール性を発揮する とができる。短繊維の含有量は、0.3~4質量% することが好ましく、0.5~3質量%とすること より好ましい。

 また、既述のような役割を十分に発揮さ るため、短繊維についても種々の設計をす ことが好ましい。そこで、短繊維の比重(S) 長さ(L)、直径(D)、および長さと直径との比( L/D)は、それぞれ、下記の範囲とすることが ましい。

(1)比重(S):0.8≦S≦1.4(より好ましくは、0.9≦S 1.3、さらに好ましくは、1.0≦S≦1.2)。
 短繊維の比重が0.8以上あれば、短繊維が上 浮いてしまうことを防止することができ、 た1.4以下であれば、短繊維が下に沈んでし うことを防止することができるので、上記 囲内であれば、長期の分離安定性に優れる

(2)長さ(L):0.05≦L≦10mm(より好ましくは、0.08≦ L≦8mm、さらに好ましくは、0.1≦L≦6mm)。
 短繊維の長さが0.05mm以上であれば、短繊維 パンクによる欠陥部に目詰まりを生じさせ シール性を向上させる効果を発揮させるこ ができ、10mm以下であれば、短繊維の相対的 な数を適度に保つことができるので、シール 性の低下を防止することができる。

(3)直径(D):1≦D≦100μm(より好ましくは、3≦D≦ 80μm、さらに好ましくは、5≦D≦50μm)。
 短繊維の直径(太さ)が1μm以上あれば、上記 詰まりを生じさせてシール性を向上させる 繊維の役割を発揮することができ、100μm以 であれば、短繊維の相対的な数を適度に保 ことができるので、シール性の低下を防止 ることができる。

(4)長さと直径との比(L/D):5≦L/D≦2000(より好ま しくは、20≦L/D≦1600、さらに好ましくは、50 L/D≦1200、特に好ましくは、100≦L/D≦300)。
 L/Dが5以上あれば、上記目詰まりを生じさせ てシール性を向上させる短繊維の役割を発揮 することができる。また、2000以下であれば 短繊維の絡み合いによるダマの発生を防止 ることができ、シール性および注入容易性 低下を抑制することができる。
 なお、短繊維は、一の材質からなるものを 定の形状で使用することができるが、既述 範囲で複数の材質からなるものを種々の形 で使用することもできる。

 短繊維は、その材質に特に制限はないが ポリエステル、ポリエチレン、ナイロン、 リプロピレン、およびこれら2以上の複合体 のいずれかからなることが好ましく、ポリエ チレン、ナイロン、ポリプロピレン、および これら2以上の複合体のいずれかからなるこ がより好ましい。かかる短繊維を使用する とで、より良好な分離安定性が得られる。

 短繊維は、その全量若しくはその一部(好 ましくは全量)を、高級アルコール系誘導体 よび/またはベタイン系活性剤等の溶剤で処 しておくことが好ましい。かかる処理によ 、溶剤が活剤として作用し、短繊維の分散 を向上させることができる。当該処理は、 ンクシーリング剤に含有させる前でも後で よい。処理方法としては、短繊維を上記溶 に含浸したり、上記溶剤を吹き付けたりし 行うことができる。高級アルコール誘導体 しては、ポリグリコール系ポリエステル等 好適である。

 溶剤の短繊維への添加量(上記処理により 短繊維に吸収される量)としては、短繊維質 の0.2~20質量%であることが好ましく、0.5~10質 %であることがより好ましく、1~6%であるこ がさらに好ましい。溶剤の短繊維への添加 が短繊維質量の0.2質量%以上あれば、短繊維 十分な分散効果が得られ、上記処理を施す とができるが、添加量が多すぎても、それ 上の効果の向上は期待できない。

 以上のようなパンクシーリング剤におい 、当該パンクシーリング剤中の固体成分(以 下、「固形分」ということがある)の含有量 、5~70質量%であることが好ましい。

 「固形分の含有量」は、以下のようにし 求めることができる。まず、パンクシーリ グ剤100gを30分間、200℃の状態で放置する。 置後の残留分の質量を測定し、当該残留分 質量をパンクシーリング剤の質量で除する( 残留分の質量/放置前のパンクシーリング剤 質量)ことで求めることができる。

 パンクシーリング剤中の固形分の含有量が5 質量%以上あれば、ゴムラテックスの割合が なくならず、十分なシール性を確保するこ ができる。また、パンクシーリング剤中の 形分が70質量%以下であれば、シール性以外 特性を発揮することができる。
 上記範囲内での固形分含有量のより好まし 上限は60質量%であり、さらに好ましくは50 量%であり、特に好ましくは40質量%である。 た、上記範囲内で固形分の含有量のより好 しい下限は8質量%であり、さらに好ましく 10質量%である。

 また、パンクシーリング剤の粘度は、実際 使用条件として想定される条件(少なくとも 、タイヤへの充填前であって60℃~-30℃の範囲 )において、3~6000mPa・sであること好ましく、5 ~4500mPa・sであることがより好ましく、8~3000mPa ・sであることがさらに好ましく、10~3000mPa・s であることが特に好ましく、15~1500mPa・sであ ことが最も好ましい。
 パンクシーリング剤の粘度が3mPa・s以上あ ば、バルブへの注入時の液漏れを防止する とができる。一方、パンクシーリング剤の 度が6000mPa・s以下であれば、注入時の抵抗が 抑えられ、注入が容易であり、また、タイヤ 内面への広がり易いので、高いシール性を得 ることができる。なお、当該粘度は、B型粘 計等により測定することができる。

 本発明のパンクシーリング剤では、希薄 のために、水を含有させることができる。 らにパンクシーリング剤に、通常の分散剤 乳化剤、発泡安定剤、苛性ソーダ等のpH調 剤を添加してもよい。

 またパンクしたタイヤを迅速にシールし つ大きな穴でも確実にシールできるように パンクシーリング剤に1種又はそれ以上のフ ィラーを混合してもよい。安定したフィラー としては、例えばケイ酸、チョーク、カーボ ンブラック、グラスファイバーで補強された 合成樹脂、ポリスチレン粒子、タイヤ等の加 硫成品の粉砕による粉末ゴム、おがくず、モ スラバー粒子、カットフラワー用の発泡粒子 等が採用できる。この中でも特に好ましいフ ィラーは、ケイ酸と結合したゴム粉末、およ びグラスファイバーで補強された合成樹脂で ある。

 前記フィラーは、パンクシーリング剤に 接添加され得る。しかしながら、フィラー 、バルブサイズを変更することなくバルブ へてパンクシーリング剤を導くのを困難ま は不可能にする大きさを有する限りにおい は、これらのフィラーは、一般的にタイヤ リム組するときにタイヤの内部に導入され タイヤにパンクが発生した際にパンクシー ング剤が注入されることによってシーリン を成し遂げる。

 前記フィラーは、パンクシーリング剤中 、好ましくは約20~200g/リットル、より好ま くは60~100g/リットル加えられ、あるいはタイ ヤのリム組においてタイヤ内部に配される。 他方、パンクシーリング剤中に液体成分とし て、樹脂系接着剤用の分散剤又は乳化剤、好 ましくは水が添加されてもよく、必要により 液状樹脂系接着剤を用いてもよい。

 パンクシーリング剤は、既述の材料を公 の方法で混合等して製造することができる また、パンクシーリング剤の製造、保管、 填は、酸化等を避けるため、好ましくは窒 又は希ガスの雰囲気で行われる。

 以上のようなパンクシーリング剤による ンクの修理方法としては、公知の方法を適 することができる。すなわち、まず、パン シーリング剤が充填された容器をタイヤの ルブ口に差し込み、適量を注入する。その 、パンクシーリング剤がタイヤ内面に広が パンク穴をシールできるようにタイヤを回 させればよい。

 このようなパンクシーリング剤は、種々 ポンプアップ装置を用いてタイヤの内部に 入することができる。例えば、図1に示すよ うなポンプアップ装置20によってタイヤの内 に注入することができる。

 図1に示されるポンプアップ装置20では、 力源として小型のエアコンプレッサ1を用い ている。このエアコンプレッサ1は、ホース2 介して耐圧容器4のガス導入部3に接続され いる。ガス導入部3は、栓バルブ5で閉止でき かつ耐圧容器4に収納されたパンクシーリン 剤6の液面上までのびるライザーチューブと て形成されている。

 また、耐圧容器4は、パンクシーリング剤 6を取出すための出口バルブ7を有し、この出 バルブ7にホース8の一端が接続されるとと に、該ホース8の他端には、タイヤバルブ10 ねじ止めされるねじアダプタ9が取付けられ いる。

 耐圧容器4は、フィリングスタブ12を有し かつ水が充填されたジャケット11を具える 必要に応じて加熱源としての塩化カルシウ がフィリングスタブ12内に充填されうる。パ ンクシーリング剤6が低温で凍結すると、こ 加熱源の水和作用で解放される熱によって 利用できる温度にパンクシーリング剤6が加 される。

 エアコンプレッサ1には、電気ケーブル13 接続され、そのプラグ14は、例えば、シガ ットライターに差込まれる。

 タイヤにパンクが発生すると、ねじアダ タ9がタイヤバルブ10にねじ止めされ、かつ アコンプレッサ1がシガレットライターに接 続されるとともに、耐圧容器4のガス導入部3 おいて栓バルブ5が開かれる。そしてエアコ ンプレッサ1から耐圧容器4内にガス導入部3を へて導入される圧縮空気が、出口バルブ7か パンクシーリング剤6を押出し、タイヤバル 10をへてタイヤの内部に導入させる。然る 、空気がタイヤの内部に再充填され、タイ を特定の内圧で膨張させる。これが終わる 、ねじアダプタ9をタイヤバルブ10から取外 、エアコンプレッサ1を止める。この直後に 一定距離に亘って予備走行し、タイヤ内部 パンクシーリング剤6を散布しつつパンク穴 をシールした後、ポンプアップ装置20が再び 続されてタイヤを要求される内圧まで再度 ポンプアップする。

 本発明のパンクシーリング剤は、種々の 気入りタイヤのパンク修理に適用すること できる。例えば、自動車用タイヤ、二輪車 タイヤ、一輪車用タイヤ、車いす用タイヤ 農地作業や庭園作業に使用する車両用タイ 等が挙げられる。

 以下、本発明を実施例により更に具体的 説明するが、本発明はその主旨を越えない り、以下の実施例に限定されるものではな 。

〔参考例、実施例1~12、比較例1~3〕
 下記表1に記載の材料を混合して、参考例、 実施例1~12、および比較例1~3に係るパンクシ リング剤を調製した。

〔評価〕
(バルブ注入性)
 60℃環境下、450mlの補修液を用いて、作製し たパンクシーリング剤をバルブから注入した 。バルブ注入性の評価は、実施例1~12、およ 比較例1~3のパンクシーリング剤を使用した に注入に要した時間が、参考例のパンクシ リング剤を使用した際に注入に要した時間( 考例時間)を基準として、当該注入時間(参 例時間)の何%になるかにより行った。具体的 基準は下記のとおりである。
  ◎:当該注入時間(参考例時間)の50%未満内
  ○:当該注入時間(参考例時間)の50%以上80% 満内
  △:当該注入時間(参考例時間)の80%以上100% 満内
  ×:当該注入時間(参考例時間)の100%以上
結果を下記表1に示す。

(パンク穴シール性の評価)
 1つのタイヤのタイヤトレッド溝部に、φ2.3m mの穴をドリルであけ、作製したパンクシー ング剤を注入し、車に装着した。その後、0. 2MPaの空気圧を維持しながら、約50km/hで車を 行させ、何km走行時にシールが完了するかに より、パンク穴シール性の評価を行った。具 体的基準は下記のとおりである。
  ◎:3km未満
  ○:3km以上5km未満
  △:5km以上8km未満
  ×:8km以上
結果を下記表1に示す。

(ホイール塗装の腐食性評価)
 上記パンクシーリング剤のそれぞれについ 、ホイールの表面にシーリング剤を塗布し 35℃の高温下で放置することによりホイー 塗装の腐食性評価を行った。具体的基準は 記のとおりである。
  ○:1週間後、塗装のピーリングテストを行 った際に、ホイール塗装の剥がれが無い
  ×:1週間後、塗装のピーリングテストを行 た際に、ホイール塗装の剥がれが有る
結果を下記表1に示す。

 表1中、界面活性剤の種類において、Aは リオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナ リウムを表し、Bはラウリル硫酸アンモニウ を表し、Cはラウリル硫酸トリエタノールア ミンを表し、Dはラウリン酸トリエタノール ミン、Eはアルキルベンゼンスルホン酸ナト ウムを表す。

 表1の結果より、実施例1~12では、少なく もバルブ注入性またはシール性のいずれか 非常に優れ(◎)、かつ、タイヤ材料への腐食 性が低く(○)、実用的に優れていることがわ った。