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Patent Searching and Data


Title:
RUBBER COATING METHOD FOR METALLIC ELEMENT WIRE, CORD MANUFACTURING METHOD, CORD, RUBBER COATING APPARATUS, AND CORD MANUFACTURING APPARATUS
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/038188
Kind Code:
A1
Abstract:
Intended is to make it possible to provide a cord, which is improved in the rubber immersion of the reinforced cord of a rubber article by coating the element wires constituting the cord stably with rubber. The cord is manufactured by extruding a plurality of metallic element wires in parallel together with rubber in the mouth of an extruder, when the metallic element wires are introduced into the extruder and extruded together with the rubber from the mouth so that they may be coated with the rubber.

Inventors:
MATSUO HIROYUKI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/067008
Publication Date:
March 26, 2009
Filing Date:
September 19, 2008
Export Citation:
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Assignee:
BRIDGESTONE CORP (JP)
MATSUO HIROYUKI (JP)
International Classes:
B29C48/05; B29C48/34; B29D30/38; D07B3/00; D07B7/08; B29C48/28; B29K21/00; B29L9/00
Foreign References:
JP2001336076A2001-12-07
JPH08103972A1996-04-23
JP2005193494A2005-07-21
JP2002302884A2002-10-18
JP2002302885A2002-10-18
JP2002302884A2002-10-18
JP2002302885A2002-10-18
JP2002266266A2002-09-18
Other References:
See also references of EP 2202045A4
Attorney, Agent or Firm:
SUGIMURA, Kenji et al. (3-2-1 Kasumigaseki, Chiyoda-ku, Tokyo 13, JP)
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Claims:
 金属素線を押出機に導いて該押出機の口金からゴムと共に押出して該金属素線にゴムを被覆するに当たり、該口金内において複数本の金属素線を並列させてゴムと共に押出すことを特徴とする金属素線のゴム被覆方法。
 金属素線を押出機に導いて該押出機の口金内において複数本の金属素線を並列させてゴムと共に押出した後、該ゴム被覆した複数本の金属素線を撚り線機に供給してコードを製造するに当たり、該撚り線機から前記ゴム被覆した金属素線に伝播する捩じりを前記口金の出側で遮断することを特徴とするコードの製造方法。
 前記撚り線機はバンチャー型である請求項2に記載のコードの製造方法。
 請求項1に記載の方法にてゴム被覆した複数本の金属素線を撚り合わせて成る一層撚り構造を有するコード。
 請求項1に記載の方法にてゴム被覆した複数本の金属素線をコアとして、該コアの周囲にシースとなる複数本の金属素線を配置し、該コアとシースとを同時に撚り合わせてなる一度撚り2層構造を有するコード。
 請求項2で製造したコードをコアとして、該コアの周囲にシースとなる複数本の金属素線を撚り合わせてなる二度撚り2層構造を有するコード。
 押出機と口金をそなえるゴム被覆装置であって、該装置の口金は、複数本の金属素線の並列配置が可能な幅を有することを特徴とするゴム被覆装置。
 請求項7に記載のゴム被覆装置と撚り線機とを有するコードの製造装置であって、該ゴム被覆装置の出側に、撚り線機から金属素線に伝播する捩じりを遮断する装置を設置したことを特徴とするコードの製造装置。
 前記捩じりの遮断装置は、多条プーリーである請求項8に記載のコードの製造装置。
Description:
金属素線のゴム被覆方法、コー の製造方法、コード、ゴム被覆装置および ードの製造装置

 本発明は、例えばゴム物品の補強に供す コードを構成する金属素線にゴムを被覆す ゴム被覆方法、コードを構成する金属素線 撚り線機にて撚り合わせてなるコードの製 方法、ゴム被覆した金属素線を撚り線機に 撚り合わせたコード、金属素線にゴムを被 するゴム被覆装置およびコードの製造装置 関する。

 ゴム物品補強用コード、特にタイヤの補 に供するコードには、種々の特性が要求さ ており、中でも、タイヤ内に浸入した水分 起因した腐食の伝播によるコードの耐久性 低下を抑制することが求められている。

 すなわち、タイヤの外傷からタイヤの内 に水分が浸入した際、この水分がコードに すると、この水分によってコードが腐食し しまう。そして、コード内部に隙間がある 、この隙間を介して水分がコード長手方向 伝播して、コードに沿って腐食域が拡大す ことになる。その結果、この腐食に起因し 、コードの耐久性が低下する。

 このように、コードの腐食を抑制するた には、コード内部の隙間にゴムを充分に浸 させて、水分がコード長手方向に伝播する を阻止することが必要となる。

 そこで、特開2002-302884号公報および特開20 02-302885号公報では、未加硫ゴム被覆装置にて 、各々の素線に未加硫ゴムを被覆した後、線 分け装置(ガイド)にて未加硫ゴムを被覆した 々の素線をさらに分けバンチャー撚り線機 供給し、バンチャー撚り線機にて、この未 硫ゴムを被覆した素線を同時に撚り合わせ ことによってコードを製造する技術が提案 れている。

 さらに、特開2002-266266号公報では、複数 の素線を撚り合せたコアの周囲に、ゴム押 機にて未加硫ゴムを被覆した後、さらに未 硫ゴムを被覆したコアの周囲に、シースと る複数本の素線をバンチャー撚り線機にて り合わせてコードを作製する技術が提案さ ている。

 しかしながら、特開2002-302884号公報およ 特開2002-302885号公報に記載の技術では、各々 の素線に未加硫ゴムを被覆しているため、ガ イドを介して素線を収束させる過程において 、該ガイドに未加硫ゴムを被覆した素線が接 触した際に素線から未加硫ゴムが剥がれてし まい、未加硫ゴムが素線に充分に被覆されて いない状態となってしまう。さらに、剥がれ た未加硫ゴムがガイドに詰まるため、素線が ガイドを通過できなくなってしまう。

 また、特開2002-266266号公報に記載の技術 は、ゴム押出機にてコアの周囲にゴムを被 させる際、バンチャー撚り線機からの捩れ コアとなる素線に伝わり、例えば、3本の素 を用いた場合1×3の撚り構造となった状態で 未加硫ゴムが被覆する結果、素線間の中心部 分に閉空間が生じて未加硫ゴムが入らない問 題が生じてしまう。

 そこで、本発明は、コードを構成する素 に、安定してゴムを被覆させることによっ 、特にゴム物品の補強コードにおけるゴム 浸入性を改善したコードの提供を可能にす ことを目的とする。

 発明者は、上記した目的を達成するため 手段を鋭意検討した結果、素線にゴムを被 する際、素線を横に並べて一度にゴムを被 すること、さらにコードに撚る際には撚り 機からの捩れを抑制することによって、安 して素線にゴムを被覆することができるこ を見出し、本発明を完成するに至った。

 すなわち、本発明の要旨は次の通りである
 (1)金属素線を押出機に導いて該押出機の口 からゴムと共に押出して該金属素線にゴム 被覆するに当たり、該口金内において複数 の金属素線を並列させてゴムと共に押出す とを特徴とする金属素線のゴム被覆方法。

 (2)金属素線を押出機に導いて該押出機の 金内において複数本の金属素線を並列させ ゴムと共に押出した後、該ゴム被覆した複 本の金属素線を撚り線機に供給してコード 製造するに当たり、該撚り線機から前記ゴ 被覆した金属素線に伝播する捩じりを前記 金の出側で遮断することを特徴とするコー の製造方法。

 (3)上記撚り線機はバンチャー型である(2) 記載のコードの製造方法。

 (4)(1)に記載の方法にてゴム被覆した複数 の金属素線を撚り合わせて成る一層撚り構 を有するコード。

 (5)(1)に記載の方法にてゴム被覆した複数 の金属素線をコアとして、該コアの周囲に ースとなる複数本の金属素線を配置し、該 アとシースとを同時に撚り合わせてなる一 撚り2層構造を有するコード。

 (6)(2)で製造したコードをコアとして、該 アの周囲にシースとなる複数本の金属素線 撚り合わせてなる二度撚り2層構造のコード 。

 (7)押出機と口金をそなえるゴム被覆装置 あって、該装置の口金は、複数本の金属素 の並列配置が可能な幅を有することを特徴 するゴム被覆装置。

 (8)(7)に記載のゴム被覆装置と撚り線機と 有するコードの製造装置であって、該ゴム 覆装置の出側に、撚り線機から金属素線に 播する捩じりの遮断装置を設置したことを 徴とするコードの製造装置。

 (9)上記捩じりの遮断装置は、多条プーリ である(8)に記載のコードの製造装置。

 本発明は、押出機の口金に複数本の金属 線を横に並べてゴムを一度に被覆すること よって、複数本の金属素線に安定してゴム 被覆することができ、ゴムが剥がれること くコードに撚り合わせることができる。さ に、撚り線機から金属素線に伝播する捩じ を口金の出側で遮断することによって、金 素線の捩じりを抑制することができるため 金属素線に安定してゴムを被覆することが きる。その結果、耐久性に優れたコードと る。

本発明に従うコードの製造方法を示す である。 口金の幅方向断面を示す図である。 2層撚り構造のコードの製造方法を示す 図である。 2度撚り2層構造を有するコードの製造 法を示す図である。 多条プーリーを示す図である。 金属素線と口金との間の隙間を示す図 ある。

符号の説明

 1 金属素線
 1a ゴムを被覆した金属素線
 1b シースとなる金属素線
 2 ゴム被覆装置
 3 ゴム
 4 捩じりを遮断する装置
 5 ガイド
 6 収束部
 7 撚り線機
 8 コード
 9 口金
 10 多条プーリー
 11 スプール

 以下、本発明を具体的に説明する。本発 の金属素線のゴム被覆方法について図面を 照して説明する。まず図1に金属素線をコー ドに撚り合わせて製造する工程を示す。図1 おいて、複数本の金属素線1、図示例のおい 3本の金属素線1をゴム被覆装置2へ供給し、 属素線1にゴム3を被覆した後、捩じりを遮 する装置4を介して、ゴム3を被覆した金属素 線1aをガイド5の貫通孔に通過させる。そして 、収束部6にて、金属素線1aを収束させたのち 、撚り線機7へ供給し、この撚り線機7にて金 素線1aを撚り合せてコード8を作製する。

 ここで、金属素線1にゴムを被覆する工程 について、図2を用いて詳細に説明する。ゴ 被覆装置2は、導入した金属素線1とゴムとを 同時に押出す押出機と、押出し形状を限定す る口金を備える装置であり、押出機は在来の 構造であるから、図2にはその口金のみを示 。すなわち、図2に口金9の幅方向断面を示す ように、複数本の金属素線1を口金9の入側か 口金9内に並列させて導入できる開口幅を有 し、金属素線1の周囲に一度にゴム3を被覆し ゴム3と共に金属素線1aを押出す。ここで、 属素線1を口金9内にて並列させて導入させ には、金属素線1を口金9内に導入する前に、 あらかじめ金属素線1の各々をガイドを用い ことによって並列させておくことが良い。

 かように、口金9内に金属素線1を並列さ てゴム3を被覆し、ゴム3と共に金属素線1aを 出すことによって、金属素線1aが、撚り線 7に供給される際、ゴム被覆装置2と撚り線機 7を結ぶパスライン上に金属素線を一直線に 給することができるため、ガイド5との接触 避けることができる。その結果、ガイド5と 金属素線1aとの接触が回避できるため、金属 線1aからゴム6が剥がれること無く、いずれ 金属素線に対しても安定してゴムが被覆さ た金属素線1aを撚り線機7に供給することが きる。

 さらに、金属素線1aがガイド5との接触を けて通過するため、剥がれたゴムがガイド5 の貫通孔に詰まることが無くなる。その結果 、ゴム3がガイド5の貫通孔に詰まって、金属 線1aがガイド5の貫通穴を通過できなくなっ しまうことを回避することができる。

 次に、前記に従ってゴム被覆した金属素 1aを撚り合せてコードを作製する手順につ て説明する。まず、口金9に複数本の金属素 1を並列させてゴムと共に押出した後、金属 素線1aを撚り線機7に供給してコードを製造す る際、撚り線機7から金属素線1aに伝播する捩 じりを口金9の出側で遮断することが肝要で る。具体的には、撚り線機7、とりわけバン ャー撚り線機から、金属素線1aに伝播する じりを遮断する装置4を介して金属素線1aを り線機7に供給し、ここで撚り合わせてコー 8を製造することによって、コード内部にま で安定してゴムが充填されたコードを製造す ることができる。

 すなわち、撚り線機7から金属素線に伝播 する捩れを遮断することによって、口金9内 て、金属素線1にゴム6を被覆する際、金属素 線1同士が捩れることなく、換言すると、金 素線が固まって中心に閉空間が形成される となしに、ゴム6を被覆することができる。 の結果、全ての金属素線1の周囲にゴム6を 覆することができるため、例えば、3本の金 素線を用いて1×3構造のコードを製造する際 にも、各金属素線にあらかじめゴムが被覆さ れているため、素線間の中心部分にもゴムが 充分に浸入した状態のコードを製造すること ができる。従って、上述した水分による腐食 の伝播が抑制され、耐久性に優れたコードを 製造することができる。

 ここで、コードを製造する際に、金属素 1a同士を撚り合わせる撚り線機は、バンチ ー型であると、金属素線に撚りが不可避に じるため、本発明の適用がとりわけ有効で る。そして、上述の通りに製造したコード 、例えば1×n(n≧3)などの一層撚り構造を有す るコードとなる。

 また、本発明に従う別のコードは、図3に 示すように、上述のゴムを被覆した金属素線 1aの周囲に、複数本、図示例においては9本の シースとなる素線1bをガイド5に導き、収束部 6にて金属素線1aと金属素線1bとを集合させた ち、金属素線1aと金属素線1bを同時に撚り線 機7にて撚り合わせることによって、一度撚 2層構造のコードを製造することもできる。

 すなわち、金属素線1aを一度撚り2層構造 コードのコアとすることによって、2層構造 のコードにおいても、そのコアの内部にゴム が隙間なく充填された構造を実現できる。

 さらに、図1に示す一連の工程にて作製し たコードを一旦スプールに巻き取り、図4に す工程において、このスプール11に巻き取っ たコードをスプール11から導出して捩じりを 断する装置4へ送った後、ガイド5を通過さ て収束部6にてシースとなる金属素線をコー 8の周囲に収束させて、撚り線機7にて撚り わせることによって、スプール11に巻き取っ たコードをコアとした2度撚り2層構造を有す コードを作製することもできる。かくして られたコードは、撚り線機7から引き出され てからスプールに巻き取ってもよいし、撚り 線機7内でスプールに巻き取ってもよい。

 さて、複数本の金属素線1にゴム3を被覆 る装置は、押出機と口金9を備えていること 上述した通りであるが、この口金9は、複数 本の金属素線1の並列配置が可能な幅を有す ことが肝要である。

 すなわち、口金9が、複数本の金属素線1 並列配置が可能な幅を有することによって 口金9内において、複数本の金属素線1を並列 させて、これらの金属素線1に一度にゴム3を 覆することができる。その結果、ガイド5と の接触を避けることができるため、金属素線 1aからゴム3が剥がれることを回避することが できる。

 ここで、複数本の金属素線1の並列配置が可 能な口金9は、下記式(1)によって算出される Wであることが好ましい。なお、式中のAは、 図6に示す隙間Bを考慮して下記式(2)にて算出 れる値とする。
              記
幅W(mm)=金属素線の直径t(mm)×(ゴム被覆対象の 属素線数-1)+金属素線(mm)の直径t×A・・・(1)

但し、A:隙間B×2+金属素線の直径t/金属素線の 直径t・・・(2)(A=1.2以上が好ましい)

 さらに、押出機と口金を備えたゴム被覆 置2と撚り線機7とを有するコードの製造装 において、ゴム被覆装置2の出側に、撚り線 7からの捩じりの伝播を遮断する装置4を設 することが肝要である。すなわち、捩じり 伝播を遮断する装置4をゴム被覆装置2の出側 に配置することによって、撚り線機7から金 素線に伝播する捩じりを遮断することがで る。その結果、ゴム被覆装置2にて、金属素 1にゴム3を被覆する際、金属素線1が捩れず ゴム3が被覆されるため、安定してゴムを被 覆することができる。

 なお、撚り線機7から金属素線に伝播する 捩じりを遮断する装置4は、ゴム被覆装置2の 側とガイド5との間に設置されていれば、撚 り線機7からの捩れを遮断することができる め、図1や図3に示す位置に限定するものでは ない。

 そして、捩じりの伝播を止める装置とし は、図4に示すような、多条プーリーを用い ることができる。すなわち、多条プーリーで あることによって、上下一対の多条プーリー に金属素線を複数回にわたり通すことによっ て、捩じりの伝播を遮断することができる。

 表1に示す値Aを上記式(1)に代入して算出 た幅を有する口金を用いて、図3に示すコー の製造工程によってコアとなる3本の金属素 線を並列させてゴム被覆し、その周囲にシー スとなる9本の金属素線を撚り合せて3+9×022(mm )構造のコードを作製した。得られたコード ついて、ゴムの浸入性を評価した。その結 を表1に示す。なお、従来例のコードについ 、コードを構成する金属素線へのゴム被覆 、通例のゴム被覆方法にて被覆したものと る。

 ゴムの浸入性は、コードの軸方向と直交 る断面において、ゴムの被覆面積を観察す ことによって測定した。

 表1の結果から、発明例のコードのゴム浸 入性は、従来例のコードに較べて著しく向上 していることが分かる。