Login| Sign Up| Help| Contact|

Patent Searching and Data


Title:
SECURING STRUCTURE OF PLANAR MEMBER FOR PRINTING AND FIXING METHOD AND REMOVING METHOD OF PLANAR MEMBER FOR PRINTING
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/093791
Kind Code:
A1
Abstract:
A securing structure of a planar member for printing, and a fixing method and a removing method of the planar member for printing. A first shaftlike member (52) and a second shaftlike member (53) are set in a latching groove (51) formed inside of the outer circumferential surface (1a) of a print cylinder (1). With the cut face (52b) of the shaftlike member (52) kept facing the concave face (53b) of the shaftlike member (53), the gripper end side bend (2b) of a planar member for printing (2) is inserted between the opposite faces (52b, 53b) in the latching groove (51) from an opening (51a), and then the shaftlike member (52) is rotated, thus securing the gripper end side bend (2b) while clamping it by the tubular outer circumferential surface (52a) of the shaftlike member (52) and the concave face (53b) of the shaftlike member (53). Consequently, the planar member for printing can be contained in a small space in the thickness direction of the print cylinder while the gap size is limited, and it can be fixed/removed easily.

Inventors:
TSUGAWA TAKUJI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/051546
Publication Date:
August 07, 2008
Filing Date:
January 31, 2008
Export Citation:
Click for automatic bibliography generation   Help
Assignee:
MITSUBISHI HEAVY IND LTD (JP)
TSUGAWA TAKUJI (JP)
International Classes:
B41F27/12; B41F30/00
Foreign References:
JP2005280029A2005-10-13
JPS432731Y11968-02-05
Attorney, Agent or Firm:
SANADA, Tamotsu (10-31 Kichijoji-honcho 1-chom, Musashino-shi Tokyo 04, JP)
Download PDF:
Claims:
 印刷胴の外周面の内方に形成されて第1部分円筒状内周面を有する第1の空間と、該第1の空間に隣接して前記印刷胴の前記外周面の内方に形成されて第2部分円筒状内周面を有する第2の空間と、を有する係止溝と、
 前記第1の空間内に回転可能に装備されている第1円筒状外周面と、該第1円筒状外周面の一部を切り欠かれ長手方向に延在する切り欠き面とを有する第1の軸状部材と、
 前記第2の空間内に回転可能に装備され、前記第2部分円筒状内周面に摺接する第2円筒状外周面と、該第2円筒状外周面の一部を凹状に切り欠かれ前記印刷胴の外周に装着される印刷用板状部材の咥え尻側屈曲部を前記第1の軸状部材の前記第1部分円筒状内周面との間で挟持する長手方向に延在する凹面とを有する第2の軸状部材と、をそなえ、
 前記第2の軸状部材は、前記凹面が前記第1の軸状部材の方向に向くように付勢され、前記第1の軸状部材の前記切り欠き面と前記凹面との間に前記咥え尻側屈曲部が進入した状態で、前記第1の軸状部材が回転して前記切り欠き面の縁部又は前記第1円筒状外周面が前記咥え尻側屈曲部を押圧すると、前記咥え尻側屈曲部の変形に応じて前記第2の軸状部材が従動回転して、前記凹面と前記第1円筒状外周面との間で、前記咥え尻側屈曲部が挟持される
ことを特徴とする、印刷用板状部材の固定構造。
 前記切り欠き面の縁部は、円滑な曲面で形成されている
ことを特徴とする、請求項1記載の印刷用板状部材の固定構造。
 前記凹面は、前記係止溝の開口部の側に位置する第1平面部と、前記開口部から離隔した側に位置する第2平面部とから構成され、
 前記咥え尻側屈曲部は前記第2平面部と前記第1円筒状外周面との間で挟持されて固定される
ことを特徴とする、請求項1又は2記載の印刷用板状部材の固定構造。
 前記咥え尻側屈曲部が前記第2平面部と前記第1円筒状外周面との間で挟持されて固定された状態では、前記第1平面部の縁が前記咥え尻側屈曲部に圧接するように、前記第1の軸状部材及び前記第2の軸状部材の形状及び配置が設定されている
ことを特徴とする、請求項3記載の印刷用板状部材の固定構造。
 請求項1~4の何れか1項に記載の印刷用板状部材の固定構造を用いて、前記咥え側屈曲部を前記係止溝の前記咥え側係止面に接合,係止され、前記印刷胴の前記外周面に巻き付けられた前記印刷用板状部材を、前記印刷胴の前記外周面に取り付け固定する、印刷用板状部材の取り付け方法であって、
 前記第1の軸状部材を、前記切り欠き面が前記第2の軸状部材の前記凹面に対向するように向けて、これにより形成される前記切り欠き面と前記凹面との隙間に、前記印刷用板状部材の前記咥え尻側屈曲部を挿入する咥え尻側挿入ステップと、
 前記第1の軸状部材を、前記切り欠き面の縁部が前記咥え尻側屈曲部に接近し圧着するように正回転させ、前記凹面と協働して前記咥え尻側屈曲部を屈曲変形させる回転ステップと、
 前記第1の軸状部材をさらに正回転させ、前記咥え尻側屈曲部が前記第1円筒状外周面と前記凹面とに圧接して挟持される状態で停止させる停止ステップと、をそなえている
ことを特徴とする、印刷用板状部材の取り付け方法。
 請求項4記載の印刷用板状部材の固定構造を用いるとともに、
 前記停止ステップでは、前記咥え尻側屈曲部が前記第1円筒状外周面と前記凹面の前記第2平面部とに圧接して挟持されるとともに、前記第1平面部の縁が前記咥え尻側屈曲部に圧接する状態とする
ことを特徴とする、請求項5記載の印刷用板状部材の取り付け方法。
 請求項1~4の何れか1項に記載の印刷用板状部材の固定構造を用いて、前記印刷胴の前記外周面に取り付け固定された前記印刷用板状部材を前記印刷胴から取り外す、印刷用板状部材の取り外し方法であって、
 前記咥え尻側屈曲部が前記第1円筒状外周面と前記凹面とに圧接して挟持された状態から前記第1の軸状部材を逆回転させ、前記第1円筒状外周面と前記凹面とによる前記咥え尻側屈曲部の挟持を解除する挟持解除ステップと、
 前記第1の軸状部材をさらに逆回転させ、前記第1円筒状外周面と前記咥え尻側屈曲部との摩擦により前記第1円筒状外周面の逆回転に伴って前記咥え尻側屈曲部を前記係止溝の外方へ排出駆動する排出ステップと、をそなえている
ことを特徴とする、印刷用板状部材の取り外し方法。
 請求項4記載の印刷用板状部材の固定構造を用いるとともに、
 前記挟持解除ステップでは、前記咥え尻側屈曲部が前記第1円筒状外周面と前記凹面の前記第2平面部とに圧接して挟持されるとともに、前記第1平面部の縁が前記咥え尻側屈曲部に圧接する状態から前記第1の軸状部材を逆回転させ、前記第1円筒状外周面と前記凹面の前記第1平面部とによる前記咥え尻側屈曲部の挟持を解除する
ことを特徴とする、請求項7記載の印刷用板状部材の取り外し方法。
Description:
印刷用板状部材の固定構造並び 印刷用板状部材の取り付け方法及び取り外 方法

 本発明は、版胴への版の固定やブランケ ト胴へのブランケットの固定に用いて好適 、印刷用板状部材の固定構造、並びに、こ 固定構造を用いた印刷用板状部材の取り付 方法及び取り外し方法に関するものである

 印刷機において、例えば図4に示すように 、版胴やブランケット胴等の印刷胴1に、刷 やブランケット等の可撓性の印刷用板状部 2を固定するための構造(版締め構造等)が種 開発されている。このような印刷用板状部 2の固定構造では、通常、印刷胴1の外周に軸 線方向に沿って形成された係止溝にテンショ ンバーを装備して、板状部材2の一端に屈曲 成された咥え側屈曲部と他端に屈曲形成さ た咥え尻側屈曲部とをそれぞれ内挿して、 ンションバー等を用いて係止するようにし いる。

 咥え側屈曲部の係止構造としては、係止 の縁部或いはこの縁部とテンションバーの 面とに引っ掛けるだけのものや(例えば、特 許文献1)、係止溝の縁部に圧接させるものな がある(例えば、特許文献2~4)。咥え尻側屈 部の係止構造としては、咥え尻側屈曲部の 端を更に屈曲させた係止用爪部を設け、こ 爪部を係止溝内に内挿されたテンションバ のフック部に係止してテンションバーを回 させて板状部材2に引張力を付与させるよう したものや(例えば、特許文献1)、係止溝内 内挿されたテンションバーにスリット(差し 込み溝)等を形成し、このスリット等の内部 咥え尻側屈曲部を差し込んでテンションバ を回転させて咥え尻側屈曲部を屈曲変形さ つつ板状部材2に引張力を付与させるように たものがある(例えば、特許文献3,4)。

 図5,図6は、何れもこのような各係止構造を いた従来の印刷用板状部材の固定構造の例 示す模式的な横断面図である。
 図5に示す構造では、印刷胴1の外周に軸線 向に沿って形成された係止溝31は、印刷胴1 外周面1a上のいわゆるギャップの大きさを抑 制するために僅かな大きさに制限された開口 部(ギャップ)31aと、この開口部31aの奥に拡張 て形成され、横断面が円形の空間31bと、開 部31aの一縁に形成され、印刷胴1の外周面1a 鋭角をなす咥え側係止面31cとを有している

 係止溝31の空間31b内に装備されるテンショ バー32は、空間31bよりも小径の円形横断面を 有し、空間31b内で回転可能な棒状部材であり 、その軸方向に沿った切り欠き32aが形成され 、切り欠き32aの一縁には、軸方向に沿ってフ ック部32bが形成されている。
 印刷用板状部材(この場合、刷版)21は、金属 プレートで構成され、一端に咥え側屈曲部21a が屈曲形成され、他端に咥え尻側屈曲部21bが 咥え側屈曲部21aと胴方向に屈曲形成されてい る。また、咥え尻側屈曲部21bの先端には、同 方向に屈曲され爪部21cが形成されている。

 板状部材21を固定する際には、まず、咥 側屈曲部21aを係止溝31内に挿入し、互いに鋭 角な角度をなす印刷胴1の外周面1aと咥え側係 止面31cとに当接させる。この状態で、板状部 材21を印刷胴1の外周面1aに巻き付け、咥え尻 屈曲部21bを係止溝31内に挿入する。この時 は、テンションバー32を、図5に二点鎖線で すように、フック部32bが係止溝31に後退した 状態にして、咥え尻側屈曲部21bに干渉しない ようにする。

 次に、印刷用板状部材21の咥え尻側屈曲 21b近傍の部分を印刷胴1の外周面1aに接合さ 、咥え尻側屈曲部21bを係止溝31内に十分に進 入させたら、テンションバー32を、図5に矢印 A1で示す方向に回動させて実線で示す状態に て、フック部32bにより、咥え尻側屈曲部21b 先端の爪部21cを係止する。この時には、フ ク部32bを通じて咥え尻側屈曲部21bの先端の 部21cを引っ張り、板状部材21に引張力を付 させる。これにより、咥え側屈曲部21aも咥 尻側屈曲部21bも係止溝31及びテンションバー 32を通じて印刷胴1の外周面1aに固定される。

 図6に示す構造では、係止溝41は、図5に示 すものと略同様に、開口部(ギャップ)41a,円形 の空間41b,咥え側係止面41cを有している。た し、開口部41aは図5に示すものよりも狭く形 されている。一方、テンションバー42は、 間41bよりも僅かに小径の円形横断面を有し 空間41b内で回転可能な棒状部材であり、そ 軸方向に沿って軸心の付近までの深さがあ スリット状の溝42aが形成されている。

 印刷用板状部材(この場合、ブランケット )22も、金属プレートで構成され、一端に咥え 側屈曲部22aが屈曲形成され、他端に咥え尻側 屈曲部22bが咥え側屈曲部22aと胴方向に屈曲形 成されている。咥え尻側屈曲部22bの先端には 爪部はなく、咥え尻側屈曲部22bはフラットに 形成されている。咥え側屈曲部22aは咥え側係 止面41cの奥まで深く進入できるように、咥え 尻側屈曲部22bはテンションバー42のスリット の溝42a内に深く進入できるように、それぞ 十分な長さが確保されている。

 板状部材22を固定する際には、まず、咥 側屈曲部22aを係止溝41内に挿入し、互いに鋭 角な角度をなす印刷胴1の外周面1aと咥え側係 止面41cとに当接させる。この状態で、板状部 材22を印刷胴1の外周面1aに巻き付け、咥え尻 屈曲部22bを係止溝41内に挿入する。この時 は、テンションバー42を、図6に二点鎖線で すように、スリット状の溝42aが開口部41aを く状態にして、開口部41aから進入した咥え 側屈曲部22bがスリット状の溝42a内に進入す ようにする。

 印刷用板状部材22の咥え尻側屈曲部22b近傍 部分を印刷胴1の外周面1aに接合させ、咥え 側屈曲部22bをスリット状の溝42a内に十分に 入させたら、テンションバー42を、図6に矢 A2で示す方向に回動させ実線で示す状態にし て、スリット状の溝42aの開口縁部42bにより、 咥え尻側屈曲部22bの中間部をしごく様に屈曲 変形させながら、開口縁部42bを通じて咥え尻 側屈曲部22bを引っ張り、板状部材22に引張力 付与させる。これにより、咥え側屈曲部22a 咥え尻側屈曲部22bも係止溝41及びテンショ バー4を通じて印刷胴1の外周面1aに固定され 。

特開平7-285214号公報

特開2000-6372号公報

特開2005-280029号公報

特開2006-51634号公報

 しかしながら、上記の従来技術では、特に 咥え尻側屈曲部22bの係止構造に関し、以下 ような課題がある。
 図5に示すように、咥え尻側屈曲部21bの先端 を更に屈曲させた係止用爪部21cを設け、この 爪部21cを係止溝31内に内挿されたテンション ー32のフック部32cに係止する構造では、爪 21cの折り曲げ加工が必要になる。特に、印 用板状部材の金属プレートとして、ステン ス等の鋼材を使用する場合、曲げ長さが短 と曲げることが困難となるため、この折り げ加工を可能にするために、爪部21cの長さ 一定以上確保しなくてはならない。

 しかし、このように爪部21cの長さを一定以 確保した場合、爪部21cの長さに応じて、係 溝31に爪部21cを挿入させるため開口部(ギャ プ)31aを大きくしなくてはならない。ギャッ プを大きくとると、非印刷長の増大による損 紙率の増加やギャップショックの増大による 振動の拡大を招くといった不具合が発生する 。
 つまり、このような係止構造では、加工性 確保と、印刷性能の確保とを両立させるこ が困難であった。

 また、図6に示すように、係止溝41内に内 されたテンションバー42にスリット43a等を 成し、このスリット42a等の内部に咥え尻側 曲部22bを差し込んで係止する構造では、咥 尻側屈曲部22bの先端を更に屈曲させた係止 爪部が不要なので、開口部(ギャップ)を小さ くできるものの、テンションバーの直径を大 きく設定しなくてはならない。

 つまり、この構造では、スリット加工が必 になるが、テンションバーの直径が小さい スリット加工が困難になるので、スリット 工ができる程度にテンションバーの直径を きくとらなくてはならない。
 また、印刷用板状部材の金属プレートがス ットの中で塑性変形してしまうので、印刷 板状部材を印刷胴から外す時には、テンシ ンバーを逆回転させて咥え尻側屈曲部を係 溝の外に強引に飛び出させることが必要に り、塑性変形した金属プレートを狭い開口 (ギャップ)から外に押し出すには、テンシ ンバーに相応の剛性が要求される。特に、 ンションバーにスリット加工を行なうとテ ションバーの剛性が低下しやすいので、十 な剛性を確保するには、テンションバーの 径を十分に大きくとらなくてはならない。

 したがって、この構造の場合、ギャップを さくできるものの、直径の大きなテンショ バーに合わせて、これを収容する係止溝を く形成しなくてはならない。
 しかし、印刷胴の構造によっては、係止溝 深く形成することが困難な場合があり、図5 に示す構造では適用できない場合がある。特 に、印刷胴を、軸側の胴本体と、この胴本体 の外側に装着されるスリーブとから構成し、 スリーブを取り替えることで印刷胴の外径を 変更することができるようにして印刷長さ( ットオッフ長さ)を可変にした、バルアブル ットオフ機の場合、スリーブによっては、 みの僅かなものが発生するため、係止溝を く形成することは不可能になる。

 本発明はこのような課題に鑑み案出され もので、ギャップの大きさを抑えながら、 刷胴の厚み方向に小さな空間に収容するこ ができ、しかも印刷用板状部材を容易に着 することができるようにした、印刷用板状 材の固定構造、並びにそれを用いた印刷用 状部材の取り付け方法及び取り外し方法を 供することを目的とする。

 上記目的を達成するために、本発明の印 用板状部材の固定構造は、印刷胴の外周面 内方(印刷胴の軸心側)に形成されて第1部分 筒状内周面を有する第1の空間と、該第1の 間に隣接して前記印刷胴の前記外周面の内 (軸心側)に形成されて第2部分円筒状内周面 有する第2の空間と、を有する係止溝と、前 第1の空間内に回転可能に装備されている第 1円筒状外周面と、該第1円筒状外周面の一部 切り欠かれ長手方向に延在する切り欠き面 を有する第1の軸状部材(テンションバー)と 前記第2の空間内に回転可能に装備され、前 記第2部分円筒状内周面に摺接する第2円筒状 周面と、該第2円筒状外周面の一部を凹状に 切り欠かれ前記印刷胴の外周に装着される印 刷用板状部材の咥え尻側屈曲部を前記第1の 状部材の前記第1部分円筒状内周面との間で 持する長手方向に延在する凹面とを有する 2の軸状部材(ホルダ)と、をそなえ、前記第2 の軸状部材は、前記凹面が前記第1の軸状部 の方向に向くように付勢され、前記第1の軸 部材の前記切り欠き面と前記凹面との間に 記咥え尻側屈曲部が進入した状態で、前記 1の軸状部材が回転して前記切り欠き面の縁 部又は前記第1円筒状外周面が前記咥え尻側 曲部を押圧すると、前記咥え尻側屈曲部の 形に応じて前記第2の軸状部材が従動回転し 、前記凹面と前記第1円筒状外周面との間で 、前記咥え尻側屈曲部が挟持されることを特 徴としている。

 前記係止溝は、前記印刷胴の外周面の内 に前記印刷胴の軸方向に沿って形成され、 口部と、該開口部の一縁部から前記印刷胴 軸心側に向けて前記外周面に対して鋭角に 設された咥え側係止面とをそなえ、前記第1 の空間の前記第1部分円筒状内周面は、前記 え側係止面に隣接して前記印刷胴の外周面 内方(印刷胴の軸心側)に形成されることが好 ましく、前記第2の空間の前記第2部分円筒状 周面は、該開口部の他縁部から前記印刷胴 軸心側に向けて形成されることが好ましい

 前記切り欠き面の縁部は、円滑な曲面で形 されていることが好ましい。
 また、前記凹面は、前記係止溝の開口部の に位置する第1平面部と、前記開口部から離 隔した側に位置する第2平面部とから構成さ 、前記咥え尻側屈曲部は前記第2平面部と前 第1円筒状外周面との間で挟持されて固定さ れることが好ましい。
 この場合、前記咥え尻側屈曲部が前記第2平 面部と前記第1円筒状外周面との間で挟持さ て固定された状態では、前記第1平面部の縁 前記咥え尻側屈曲部に圧接するように、前 第1の軸状部材及び前記第2の軸状部材の形 及び配置が設定されていることが好ましい

 本発明の印刷用板状部材の取り付け方法 、請求項1~4の何れか1項に記載の印刷用板状 部材の固定構造を用いて、前記咥え側屈曲部 を前記係止溝の前記咥え側係止面に接合,係 され、前記印刷胴の前記外周面に巻き付け れた前記印刷用板状部材を、前記印刷胴の 記外周面に取り付け固定する、印刷用板状 材の取り付け方法であって、前記第1の軸状 材を、前記切り欠き面が前記第2の軸状部材 の前記凹面に対向するように向けて、これに より形成される前記切り欠き面と前記凹面と の隙間に、前記印刷用板状部材の前記咥え尻 側屈曲部を挿入する咥え尻側挿入ステップと 、前記第1の軸状部材を、前記切り欠き面の 部が前記咥え尻側屈曲部に接近し圧着する うに正回転させ、前記凹面と協働して前記 え尻側屈曲部を屈曲変形させる回転ステッ と、前記第1の軸状部材をさらに正回転させ 前記咥え尻側屈曲部が前記第1円筒状外周面 と前記凹面とに圧接して挟持される状態で停 止させる停止ステップと、をそなえているこ とを特徴としている。

 請求項4記載の印刷用板状部材の固定構造を 用いる場合、前記停止ステップでは、前記咥 え尻側屈曲部が前記第1円筒状外周面と前記 面の前記第2平面部とに圧接して挟持される ともに、前記第1平面部の縁が前記咥え尻側 屈曲部に圧接する状態とすることが好ましい 。
 本発明の印刷用板状部材の取り外し方法は 請求項1~4の何れか1項に記載の印刷用板状部 材の固定構造を用いて、前記印刷胴の前記外 周面に取り付け固定された前記印刷用板状部 材を前記印刷胴から取り外す、印刷用板状部 材の取り外し方法であって、前記咥え尻側屈 曲部が前記第1円筒状外周面と前記凹面とに 接して挟持された状態から前記第1の軸状部 を逆回転させ、前記第1円筒状外周面と前記 凹面とによる前記咥え尻側屈曲部の挟持を解 除する挟持解除ステップと、前記第1の軸状 材をさらに逆回転させ、前記第1円筒状外周 と前記咥え尻側屈曲部との摩擦により前記 1円筒状外周面の逆回転に伴って前記咥え尻 側屈曲部を前記係止溝の外方へ排出駆動する 排出ステップと、をそなえていることを特徴 としている。

 請求項4記載の印刷用板状部材の固定構造 を用いる場合、前記挟持解除ステップでは、 前記咥え尻側屈曲部が前記第1円筒状外周面 前記凹面の前記第2平面部とに圧接して挟持 れるとともに、前記第1平面部の縁が前記咥 え尻側屈曲部に圧接する状態から前記第1の 状部材を逆回転させ、前記第1円筒状外周面 前記凹面の前記第1平面部とによる前記咥え 尻側屈曲部の挟持を解除することが好ましい 。

 本発明の印刷用板状部材の固定構造及び 刷用板状部材の取り付け方法によれば、印 用板状部材を、咥え側屈曲部を係止溝の咥 側係止面に接合,係止され、印刷胴の外周面 に巻き付けてから、印刷胴の前記外周面に取 り付け固定する際には、第1の軸状部材を、 の切り欠き面が第2の軸状部材の凹面に対向 るように向けて、これにより形成される切 欠き面と凹面との隙間に、印刷用板状部材 咥え尻側屈曲部を挿入し(咥え尻側挿入ステ ップ)、第1の軸状部材を、切り欠き面の縁部 咥え尻側屈曲部に接近し圧着するように正 転させ、凹面と協働して咥え尻側屈曲部を 曲変形させ(回転ステップ)、第1の軸状部材 さらに正回転させ、咥え尻側屈曲部が第1円 筒状外周面と凹面とに圧接して挟持される状 態で停止させる(停止ステップ)ことができる

 したがって、咥え尻側屈曲部は第1の軸状部 材の第1円筒状外周面と第2の軸状部材の凹面 の間に挟持され固定されることになり、印 用板状部材を印刷胴に確実に固定すること できる。
 また、本発明の印刷用板状部材の固定構造 び印刷用板状部材の取り外し方法によれば 印刷胴の外周面に取り付け固定された印刷 板状部材を前記印刷胴から取り外す際には 咥え尻側屈曲部が第1円筒状外周面と凹面と に圧接して挟持された状態から第1の軸状部 を逆回転させ、第1円筒状外周面と凹面とに る咥え尻側屈曲部の挟持を解除し(挟持解除 ステップ)、第1の軸状部材をさらに逆回転さ 、第1円筒状外周面と咥え尻側屈曲部との摩 擦により第1円筒状外周面の逆回転に伴って え尻側屈曲部を係止溝の外方へ排出駆動す (排出ステップ)ことができる。

 したがって、第1の軸状部材を逆回転するだ けで、第1の軸状部材の切り欠き面が第1の軸 部材の凹面と対向して両者間の隙間が拡大 る状態になって、咥え尻側屈曲部を係止溝 外方へ容易に排出させることができる。
 このような本構造では、咥え尻側屈曲部の 端を屈曲加工して爪部を形成する必要がな ため、係止溝の開口部(ギャップ)を小さく ても、咥え尻側屈曲部を開口部から係止溝 挿脱することができる。したがって、ギャ プを小さくして、非印刷長を減少させて損 率の低減やギャップショックの低減による 動の抑制を促進することができる。

 また、従来のギャップを小さくできる固 構造では、第1の軸状部材に相当する部材( ンションバー)にスリットを形成してこれを いて固定していたのに対して、第1の軸状部 材と第2の軸状部材との二部材で挟持する固 構造なので、第1の軸状部材にはスリットを 成する必要がなく、スリット加工ができる 度に第1の軸状部材の直径を大きくとる必要 はない。また、スリットを形成すれば当然剛 性低下が生じるが、スリットを形成しない第 1の軸状部材の場合、かかる剛性低下を回避 ることができる。

 また、この第1の軸状部材の第1円筒状外 面と第2の軸状部材の凹面とによる咥え尻側 曲部の固定は、第1の軸状部材を、その切り 欠き面が第2の軸状部材の凹面と対向するよ に回転させるだけで解除することができる で、従来の固定構造のように、スリット内 塑性変形した印刷用板状部材を、テンショ バーを回転させて無理やり係止溝外に排出 せる必要はないので、第1の軸状部材(テンシ ョンバー)に要求される剛性を低下させるこ ができる。

 このように、第1の軸状部材自体の剛性を確 保し易くなる上に、第1の軸状部材への剛性 求を低下させることができるため、第1の軸 部材をより径の小さいものにすることがで 、第1の軸状部材と第2の軸状部材とを周方 に並べて配置すれば、印刷用板状部材の固 構造を、印刷胴の厚み方向に小さな空間に 容することができるようになる。
 本発明の印刷用板状部材の固定構造によれ 、切り欠き面の縁部が、円滑な曲面で形成 れているので、切り欠き面の縁部を印刷用 状部材に滑らかに摺接させることができ、 刷用板状部材を印刷胴に取り付け固定する 合や、印刷胴から取り外す場合に、第1の軸 状部材を容易に回転させることができ、操作 性が良好になり、印刷用板状部材の着脱時に おける第1の軸状部材に負担を軽減させるこ ができる。

 本発明の印刷用板状部材の固定構造によれ 、凹面を第1平面部と第2平面部との2つの平 からシンプルに構成することができ、さら 、第2平面部と第1円筒状外周面との間で咥 尻側屈曲部を確実に挟持して固定すること できる。
 本発明の印刷用板状部材の固定構造及び印 用板状部材の取り付け方法(請求項6)によれ 、咥え尻側屈曲部が第2平面部と第1円筒状 周面との間で挟持されて固定された状態で 、第1平面部の縁が咥え尻側屈曲部に圧接す ので、咥え尻側屈曲部は、第1平面部の縁か らも摩擦抵抗を受けて強固に固定される。

 また、本発明の印刷用板状部材の固定構 及び印刷用板状部材の取り外し方法によれ 、印刷用板状部材を取り外す場合、第1の軸 状部材を逆回転させれば、第1の軸状部材の り欠き面が第1の軸状部材の凹面と対向して 者間の隙間が拡大する状態になって、第1平 面部の縁の咥え尻側屈曲部に対する圧接も解 除されて、咥え尻側屈曲部を係止溝の外方へ 容易に排出させることができる。

図1(a),図1(b)は、本発明の一実施形態に かる印刷用板状部材の固定構造を模式的に す横断面図であって、図1(a)は咥え尻側屈曲 部を固定する前の状態を示し、図1(b)は咥え 側屈曲部を固定した状態を示す。 図2は、本発明の一実施形態にかかる印 刷胴を模式的に示す横断面図である。 図3(a)~図3(d)は、本発明の一実施形態に かる印刷用板状部材の取り付け方法及び取 外し方法に示す横断面図であって、図3(a)~ 3(d)の順に取り付け方法を示し、図3(d)~図3(a) 順に取り外し方法を示す。 印刷胴への印刷用板状部材の取り付け 態を模式的に示す斜視図である。 従来の印刷用板状部材の固定構造(版固 定構造)を模式的に示す横断面図である。 もう一つの従来の印刷用板状部材の固 構造(ブランケット固定構造)を模式的に示 横断面図である。

符号の説明

 1 印刷胴
 1a 印刷胴1の外周面
 2 印刷用板状部材
 2a 咥え側屈曲部
 2b 咥え尻側屈曲部
 51 係止溝
 51a 開口部(ギャップ)
 51b 咥え側係止面
 51c 第1の空間
 51d 第2の空間
 51e 第1部分円筒状内周面
 51f 第2部分円筒状内周面
 52 第1の軸状部材(テンションバー)
 52a 第1円筒状外周面
 52b 切り欠き面
 52c 切り欠き面52bの上縁部
 53 第2の軸状部材(ホルダ)
 53a 第2円筒状外周面
 53b 凹面
 53c 凹面53bの上縁部
 53d 第1平面部
 53e 第2平面部

 以下、図面により、本発明の実施の形態に いて説明する。
 図1(a),図1(b),図2,図3(a)~図3(d)は本発明の一実 形態に係る印刷用板状部材の固定構造並び 印刷用板状部材の取り付け方法及び取り外 方法を示すものであり、これらの図と共に 背景技術の説明に用いた図4に基づいて説明 する。
 本実施形態に係る印刷用板状部材の固定構 も、印刷機において、例えば図4に示すよう に、版胴やブランケット胴等の印刷胴1に、 版やブランケット等の可撓性の印刷用板状 材2を固定するためのものである。

 なお、印刷用板状部材(図1(a),図1(b)には、刷 版を例示している)2は、金属プレートで構成 れ、一端に咥え側屈曲部2aが屈曲形成され 他端に咥え尻側屈曲部2bが咥え側屈曲部2aと 方向に屈曲形成されている。また、咥え側 曲部2a及び咥え尻側屈曲部2bは、略同程度の 長さの平板状に形成されている。
 図1(a),図1(b)に示すように、本固定構造は、 刷胴1の外周に軸線方向に沿って形成された 係止溝51と、この係止溝51内に回転可能に装 された第1の軸状部材(テンションバー)52及び 第2の軸状部材(ホルダ)53とをそなえている。

 係止溝51は、印刷胴1の外周面1aの内方に印 胴1の軸方向に沿って形成されており、開口 (ギャップ)51aと、この開口部51aの内方に形 された咥え側係止面51bと、咥え側係止面51b 隣接する第1の空間51cと、開口部51aの内方に 1の空間51cに隣接して形成された第2の空間51 dとを有している。
 咥え側係止面51bは、開口部51aの一縁部(印刷 用板状部材2の咥え側屈曲部2aが装着される縁 部)から印刷胴1の軸心側に向けて外周面1aに して鋭角に延設されている。第1の空間51cは この咥え側係止面51bに隣接して咥え側係止 51bよりも印刷胴1の軸心側に形成されており 、第1部分円筒状内周面51eを有している。第2 空間51dは、この第1の空間51cに隣接して開口 部51aの他縁部から印刷胴1の軸心側に形成さ ており、第2部分円筒状内周面51fを有してい 。

 テンションバー52は、係止溝51の第1の空 51c内に回転可能に装備され、印刷胴1の外周 装着される印刷用板状部材2の咥え側屈曲部 2aを咥え側係止面51bに押し当てる第1円筒状外 周面52aと、この第1円筒状外周面52aの一部を り欠かれ長手方向に延在する切り欠き面52b を有している。なお、ここでは、切り欠き 52bは、断面がくの字を形成するように、開 部51aの側に位置する第1平面部と、係止溝51 奥の方(印刷胴1の軸心側)に位置する第2平面 とから形成されている。

 ホルダ53は、係止溝51の第2の空間51d内に 転可能に装備され、第2部分円筒状内周面51f 摺接する第2円筒状外周面53aと、この第2円 状外周面53aの一部を凹状に切り欠かれ長手 向に延在する凹面53bとを有している。この 面53bは、ここでは、断面がくの字を形成す ように、開口部51aの側に位置する第1平面部5 3dと、係止溝51の奥の方(印刷胴1の軸心側)に 置する第2平面部53eとから形成されている。 して、この凹面53bとテンションバー52の第1 分円筒状内周面52aとの間で、印刷用板状部 2の咥え尻側屈曲部2bを挟持しうるようにな ている。

 さらに、ホルダ53は、軸端部に装備された 示しないスプリングにより凹面53bがテンシ ンバー52の方向に向くように付勢されており 、テンションバー52は、軸端部に接続された 示しない回転操作機構を通じて正逆両方向 回転させることができるようになっている
 そして、テンションバー52の切り欠き面52b ホルダ53の凹面53bとが正対する状態にすると 、切り欠き面52bと凹面53bとの間に十分な隙間 が形成され、咥え尻側屈曲部2bが開口部51aか 係止溝51内に進入すると咥え尻側屈曲部2bは この隙間に容易に進入できるようになってい る。

 このように、切り欠き面52bと凹面53bとが 対する状態から、テンションバー52を正回 (図1(a),図1(b)中、時計回り方向の回転)させる と、テンションバー52の切り欠き面52bの縁部( 上縁部)52cが咥え尻側屈曲部2bに当接し、テン ションバー52を更に正回転させると、初期に 上縁部52cのみが、その後は、上縁部52c及び れに続く第1円筒状外周面52aが、咥え尻側屈 曲部2bを押圧しうるようになっている。

 このときには、ホルダ53の凹面53bの上縁 53c及び凹面53bが、咥え尻側屈曲部2bの裏側に 当接して、テンションバー52による押圧に対 る反力を発揮するようになっている。これ より、咥え尻側屈曲部2bは、テンションバ 52の回転に伴って切り欠き面52bの上縁部52cか ら係止溝51の奥の方(印刷胴1の軸心方向)に力 受けながら、上縁部52c若しくはこれに続く 1円筒状外周面52aと、ホルダ53の凹面53b及び 縁部53cとで挟み付けられながら、ホルダ53 上縁部53cに沿って「くの字」に屈曲され、 にその先をテンションバー52の第1円筒状外 面52aに沿って湾曲されるようになっている

 特に、ホルダ53の凹面53bの上縁部53cに沿 た屈曲については、テンションバー52の正回 転によって、テンションバー52の切り欠き面5 2bの上縁部52c及びこれに続く第1円筒状外周面 52aが、咥え尻側屈曲部2bを挟んで凹面53bの第2 平面部53eを押すことになるため、ホルダ53を 回転方向(反時計回り)に微小に回転させる とになり、この動きで、ホルダ53の凹面53bの 上縁部53cが咥え尻側屈曲部2bを押し付けるた 、咥え尻側屈曲部2bの屈曲が促進されるよ になっている。

 この結果、咥え尻側屈曲部2bは、上縁部53c 沿って屈曲形成され、第1円筒状外周面52aに って湾曲形成された状態で、第2平面部53eと 第1円筒状外周面52aとの間で挟持されて固定 れる。
 また、咥え尻側屈曲部2bがこのように固定 れた状態では、第1円筒状外周面52aが、咥え 側屈曲部2bを挟んで凹面53bの第2平面部53eを して、ホルダ53を逆回転方向(反時計回り)に 付勢することになるため、ホルダ53の凹面53b 上縁部53cが咥え尻側屈曲部2bに常時圧着す ようになっており、このため、咥え尻側屈 部2bは、テンションバー52の回転に伴った係 溝51の奥の方(印刷胴1の軸心方向)への力に って十分な張力を与えられた状態で、第2平 部53eと第1円筒状外周面52aとの間での挟持に よる摩擦力と、ホルダ53の上縁部53cの圧着に る摩擦力とによって強固に固定されるよう なっている。

 なお、テンションバー52の切り欠き面52bの 縁部52cは、咥え尻側屈曲部2bに対して滑らか に摺動できるように、円滑な曲面で形成され ている。
 また、本実施形態では、図2に示すように、 印刷胴1を、軸側の胴本体1Aと、この胴本体1A 外側に装着されるスリーブ1Bとから構成し スリーブ1Bを取り替えることで印刷胴1の外 を変更することができるようにして印刷長 (カットオッフ長さ)を可変にした、バルアブ ルカットオフ機に、本構造を適用することを 考慮している。

 本発明の一実施形態にかかる印刷用板状部 の固定構造は上述のように構成されている で、印刷用板状部材2を印刷胴1に取り付け 定する場合や、印刷胴1に固定された印刷用 状部材2を取り外す場合には、以下のような 方法で、処理することができる。
 まず、取り付ける場合には、咥え側屈曲部2 Aを開口部51aから係止溝51内に挿し込んで、咥 え側係止面51Bに接合,係止させる。さらに、 刷用板状部材2を印刷胴1の外周面1aに巻き付 ていく。

 そして、図3(a)に示すように、テンションバ ー52を、切り欠き面52bがホルダ53の凹面53bに 向するように向けて、これにより形成され 切り欠き面52bと凹面53bとの隙間に、印刷用 状部材2の咥え尻側屈曲部2bを挿入する(咥え 側挿入ステップ)。
 次に、図3(b),図3(c)に示すように、テンショ バー52を、その切り欠き面52の上縁部52cが咥 え尻側屈曲部2bに接近し圧着するように正回 させ、ホルダ53の凹面53bと協働して咥え尻 屈曲部2bを屈曲変形させる(回転ステップ)。

 さらに、テンションバー52を正回転させ、 3(d)に示すように、咥え尻側屈曲部2bが第1円 状外周面52eと凹面53bとに圧接して挟持され 状態で停止させる(停止ステップ)。
 この結果、咥え尻側屈曲部2bは、上縁部53c 沿って屈曲形成され、第1円筒状外周面52aに って湾曲形成された状態で、第2平面部53eと 第1円筒状外周面52aとの間で挟持されて固定 れる。

 この状態では、第1円筒状外周面52aが、咥 え尻側屈曲部2bを挟んで凹面53bの第2平面部53e を押して、ホルダ53を逆回転方向(反時計回り )に付勢するため、ホルダ53の凹面53bの上縁部 53cが咥え尻側屈曲部2bに常時圧着し、咥え尻 屈曲部2bは、テンションバー52の回転に伴っ た係止溝51の奥の方(印刷胴1の軸心方向)への によって十分な張力を与えられた状態で、 2平面部53eと第1円筒状外周面52aとの間での 持による摩擦力と、ホルダ53の上縁部53cの圧 着による摩擦力とによって強固に固定される 。

 なお、テンションバー52の切り欠き面52bの 縁部52cは円滑な曲面で形成されているので テンションバー52の回転時に咥え尻側屈曲部 2bに対して上縁部52cが滑らかに摺動でき、テ ションバー52の回転を容易に行なうことが きる。
 一方、取り外す場合には、図3(d)に示すよう に、咥え尻側屈曲部2bがテンションバー52の 1円筒状外周面52eとホルダ53の凹面53bとに圧 して挟持された状態から、図3(c)に示すよう 、テンションバー52を逆回転させ、第1円筒 外周面52eと凹面53bとによる咥え尻側屈曲部2 bの挟持を解除する(挟持解除ステップ)。

 さらに、図3(c),図3(b),図3(a)に順次示すよう 、テンションバー52をさらに逆回転させ、第 1円筒状外周面52eと咥え尻側屈曲部2bとの摩擦 により第1円筒状外周面52eの逆回転に伴って え尻側屈曲部2bを係止溝51の外方へ排出駆動 る(排出ステップ)。
 したがって、テンションバー52を逆回転さ るだけで、テンションバー52の切り欠き面52b がホルダ53の凹面53bと対向して両者間の隙間 拡大する状態になって、第1平面部53dの上縁 53cの咥え尻側屈曲部2bに対する圧接も解除さ て、咥え尻側屈曲部2bを係止溝51の外方へ容 易に排出させることができる。

 しかも、本構造では、咥え尻側屈曲部2b 先端を屈曲加工して爪部を形成する必要が いため、係止溝51の開口部(ギャップ)51aを小 くしても、咥え尻側屈曲部2bを開口部51aか 係止溝51へ容易に挿脱することができる。し たがって、ギャップを小さくして、非印刷長 を減少させて損紙率の低減やギャップショッ クの低減による振動の抑制を促進することが できる。

 また、従来のギャップを小さくできる固 構造では、テンションバーにスリットを形 してこれを用いて固定していたのに対して 本構造では、テンションバー52とホルダ53と の二部材で咥え尻側屈曲部2bを挟持する固定 造なので、テンションバー52にはスリット 形成する必要がなく、スリット加工ができ 程度にテンションバー52の直径を大きくとる 必要はない。また、スリットを形成すれば当 然剛性低下が生じるが、本テンションバー52 場合、スリットを形成しないので、かかる 性低下を回避することができる。

 また、このテンションバー52の第1円筒状 周面52aとホルダ53の凹面53bとによる咥え尻 屈曲部2bの固定は、テンションバー52を、そ 切り欠き面52bがホルダ53の凹面53bと対向す ような状態に回転させるだけで解除するこ ができるので、従来の固定構造のように、 リット内の塑性変形した印刷用板状部材を テンションバーを回転させて無理やり係止 外に排出させる必要はない。したがって、 ンションバー52に要求される剛性を低下させ ることができる。

 このように、テンションバー52自体の剛 を確保し易くなる上に、テンションバー52へ の剛性要求を低下させることができるため、 テンションバー52をより径の小さいものにす ことができ、本実施形態のように、テンシ ンバー52とホルダ53とを周方向に並べて配置 すれば、バルアブルカットオフ機における厚 みの僅かなスリーブに対しても適用すること ができる。

 以上、本発明の実施形態について説明した 、本発明の実施の形態は上述のものに限定 れない。
 例えば、上記実施形態では、テンションバ 52の切り欠き面52bが2つの平面から断面がく 字状に形成されているが、この切り欠き面5 2bを単一の平面で構成してもよく、本形状に 定されるものではない。

 また、上記実施形態では、ホルダ53の凹 53bは、第1平面部53dと第2平面部53eとの2つの 面から断面がくの字状に形成されているが この凹面53bについても、テンションバー52の 第1円筒状外周面52aが進入可能であれば良く 本形状に限定されるものではない。