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Patent Searching and Data


Title:
TANNIN-BASE ADHESIVE, WOODY COMPOSITE MATERIAL MADE BY USING THE SAME, AND PROCESS FOR PRODUCTION OF THE COMPOSITE MATERIAL
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/139772
Kind Code:
A1
Abstract:
The invention provides a tannin-base adhesive which exhibits high strength and high water resistance and does not generate any harmful volatile substance; woody composite materials made by using the adhesive and exhibiting excellent practical strength; and a process for production of the composite materials. A tannin-base adhesive obtained by blending a mixture of tannin or a modified tannin with a crosslinking or curing agent with at least one member selected from among hydrocarbon wax, surfactants, and resol-type phenol resin; a woody composite material composed of plural woody molding materials which are bonded to each other with the adhesive; and a process for the production of the woody composite material which comprises incorporating woody molding materials with the tannin-base adhesive to form a woody mat, hot-pressing the mat while making high-temperature steam permeate the mat, and thus curing the adhesive to form a woody composite material.

Inventors:
NAKATANI MASAFUMI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/054256
Publication Date:
November 20, 2008
Filing Date:
March 10, 2008
Export Citation:
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Assignee:
SEKISUI CHEMICAL CO LTD (JP)
NAKATANI MASAFUMI (JP)
International Classes:
C09J193/00; B27D1/10; B27N3/02; C09J11/06; C09J11/08
Foreign References:
JPS51125423A1976-11-01
JP2006062326A2006-03-09
JP2006348271A2006-12-28
JP2004001358A2004-01-08
JPH07124912A1995-05-16
Attorney, Agent or Firm:
KAWABI, Kenji (6th floor 9-7, Higashi-ikebukuro 3-chome, Toshima-k, Tokyo 13, JP)
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Claims:
 タンニンまたは変性タンニンと、架橋剤または硬化剤と、炭化水素系ワックス、界面活性剤及びレゾール型フェノール樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種とが配合されてなるタンニン系接着剤。
 タンニンまたは変性タンニンが予めアルカリ性に調整されていることを特徴とする請求項1に記載のタンニン系接着剤。
 pHが7より大きく13以下であることを特徴とする請求項1に記載のタンニン系接着剤。
 架橋剤または硬化剤が、第三級アミン、メチロール基を有する化合物、エポキシ基を有する化合物、イソシアネート基を有する化合物、アルデヒド基を有する化合物及びアミノ樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物であることを特徴とする請求項1に記載のタンニン系接着剤。
 第三級アミンがヘキサメチレンテトラミンであることを特徴とする請求項4に記載のタンニン系接着剤。
 メチロール基を有する化合物が脂肪族化合物であることを特徴とする請求項4に記載のタンニン系接着剤。
 上記脂肪族化合物がトリスヒドロキシメチルニトロメタンであることを特徴とする請求項6に記載のタンニン系接着剤。
 炭化水素系ワックスがエマルションであることを特徴とする請求項1に記載のタンニン系接着剤。
 架橋剤または硬化剤の含有割合がタンニンまたは変性タンニン100質量部に対し、1~20質量部であることを特徴とする請求項1に記載のタンニン系接着剤。
 炭化水素系ワックスの含有割合がタンニンまたは変性タンニン100質量部に対し、0.5~40質量部であることを特徴とする請求項1に記載のタンニン系接着剤。
 界面活性剤の含有割合がタンニンまたは変性タンニン100質量部に対し、0.05~10質量部であることを特徴とする請求項1に記載のタンニン系接着剤。
 レゾール型フェノール樹脂の含有割合がタンニンまたは変性タンニン100質量部に対し、1~50質量部であることを特徴とする請求項1に記載のタンニン系接着剤。
 複数の木質系成形材料が請求項1~12のいずれかに記載のタンニン系接着剤によって互いに接着されていることを特徴とする木質系複合材料。
 木質系成形材料が木質チップであることを特徴とする請求項13に記載の木質系複合材料。
 木質系成形材料と請求項1~12のいずれかに記載のタンニン系接着剤とを混和して木質マットを形成させた後、この木質マットに高温水蒸気を浸透させながら木質マットを加熱及び加圧してタンニン系接着剤を硬化させることを特徴とする木質系複合材料の製造方法。
 木質系成形材料にタンニン系接着剤をスプレー塗布することによって混和させて木質マットを形成させることを特徴とする請求項15に記載の製造方法。
 木質系成形材料が、木質チップであることを特徴とする請求項15に記載の製造方法。
 請求項13に記載の木質系複合材料を用いることを特徴とする構造材。
Description:
タンニン系接着剤、それを用い 木質系複合材料およびこの木質系複合材料 製造方法

 本発明は、タンニン系接着剤、それを用 た木質系複合材料およびこの木質系複合材 の製造方法に関する。

 木質系成形材料として木材を破砕した細長 木質チップを得たのち、この木質チップに 着剤を付着させ、木質チップをその長手方 に略揃えて配向させてマット状に積層して 質マットを形成し、この木質マットを加熱 圧することによって、木質系複合材料を得 方法が知られている。得られる木質系複合 料は、木質チップを配向させることによっ 曲げ強度が高くなる(例えば、特許文献1参 )。
 上記のように木質チップが接着剤で結合さ てなる木質系複合材料としては、例えば、 板積層材(LVL)、パーティクルボード、中密 繊維板(MDF)、ハードボード等が挙げられる。
 しかしながら、従来の上記木質系複合材料 、使用される木質チップが植物資源からな 再生可能な資源材料であるものの、木質チ プを結合させるための接着剤には、再生可 な天然資源ではない、フェノール樹脂、メ ミン樹脂、ユリア樹脂、イソシアネート樹 などの石油系材料が主原料として一般的に いられている。したがって、得られる木質 複合材料は、循環型材料とは言えない。

 このような問題を解決する方法として、例 ば、使用済みの廃木材を、リサイクル使用 るために破砕機で破砕されて分級された細 い木質チップと、天然成分であるタンニン 主成分とする接着剤(以下、これをタンニン 系接着剤ともいう)を混和し、このタンニン 接着剤を加熱して硬化し、硬化した接着剤 木質チップ同士を結合させて再生可能な資 を原料とする天然型資源からなる木質系複 材料を得る方法が知られている(例えば、特 文献2参照)。
 しかしながら、この木質系複合材料には実 上十分な強度を持たせることが可能である のの、タンニンはフェノール性水酸基が多 結合した親水性の高い構造のものであるた 、接着剤として用いた場合には、かかる高 水性構造を有する接着層への水分の吸着や 潤が起こり、接着層の強度が低下しやすい いう欠点があるため、タンニン系接着剤を いた木質系複合材料は、湿潤環境や屋外な の耐水性の要求される場合における用途の 約されるのを免れなかった。

 一方、近年、住宅部材に含まれる有害な揮 性物質などを原因とするシックハウス症候 の多発が社会的問題になっているが、タン ン系接着剤は天然資源であり、従来のフェ ール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、イ シアネート樹脂などの石油系材料よりも人 への安全性に優れた素材であるものの、架 剤または硬化剤を併用する場合、その種類 よっては有害な揮発性物質を発生させる惧 がある。
 一般的に、タンニンは水溶液状態でpH4~7程 の液性を示し、水溶液をそのまま加熱する みで硬化するが、反応を促進させるために 、酸性下でホルムアルデヒドを混合させる が一般的である。
 そして、タンニンのこの硬化反応を利用し 木質系複合材料を製造するには、原材料と る木質系成形材料、例えば木材を破砕した 質チップ等の表面に、ホルムアルデヒドな のアルデヒド系化合物を混合させた液状タ ニン系接着剤を付着させて形成される木質 ットを成形金型中で加熱加圧してタンニン 硬化させればよい。
 しかしながら、ホルムアルデヒドなどのア デヒド系化合物は反応性が高すぎるので、 使時間が短くて取扱いにくく、可使時間を えたものは得られる木質系複合材料の曲げ 度が不十分であったり、バラツキが出たり る惧れがあり、実用的な強度の低い場合が るという問題がある。しかも、未反応のホ ムアルデヒドが残留すれば、それがシック ウス症候群の原因となり人体に有害となる いう問題もある。

特開昭63-107507号公報

特許第3515099号公報

 本発明の課題は、従来のタンニン系接着 の問題点に鑑み、高強度、高耐水性であり しかも有害な揮発性物質を発生させること ないタンニン系接着剤、該タンニン系接着 を用いた実用強度に優れた木質系複合材料 およびその製造方法を提供することにある

 本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭 検討した結果、タンニン系接着剤を、変性 れていてもよいタンニンと、架橋剤または 化剤と、炭化水素系ワックス、界面活性剤 びレゾール型フェノール樹脂からなる群か 選ばれる少なくとも1種とが配合されてなる ものとすることにより、上記課題が達成され ることを見出し、この知見に基づいて本発明 をなすに至った。

 すなわち、本発明の第1の発明によれば、 タンニンまたは変性タンニンと、架橋剤また は硬化剤と、炭化水素系ワックス、界面活性 剤及びレゾール型フェノール樹脂からなる群 から選ばれる少なくとも1種とが配合されて るタンニン系接着剤が提供される。

 また、本発明の第2の発明によれば、第1 発明において、タンニンまたは変性タンニ が予めアルカリ性に調整されていることを 徴とするタンニン系接着剤が提供される。

 また、本発明の第3の発明によれば、第1の 明において、pHが7より大きく13以下であるこ とを特徴とするタンニン系接着剤が提供され る。
 なお、このようなタンニン系接着剤は、第2 の発明に対しても適合し得る。すなわち、第 2の発明においても上記第3の発明と同様のタ ニン系接着剤とし得る。換言すれば、この ンニン系接着剤は、第2の発明において、pH 7より大きく13以下であることで特徴付けら る。

 また、本発明の第4の発明によれば、第1の 明において、架橋剤または硬化剤が、第三 アミン、メチロール基を有する化合物、エ キシ基を有する化合物、イソシアネート基 有する化合物、アルデヒド基を有する化合 及びアミノ樹脂からなる群から選ばれる少 くとも1種の化合物であることを特徴とする ンニン系接着剤が提供される。
 なお、このようなタンニン系接着剤は、第2 または3の発明に対しても適合し得る。すな ち、第2または3の発明においても上記第4の 明と同様のタンニン系接着剤とし得る。

 また、本発明の第5の発明によれば、第4 発明において、第三級アミンがヘキサメチ ンテトラミンであることを特徴とするタン ン系接着剤が提供される。

 また、本発明の第6の発明によれば、第4 発明において、メチロール基を有する化合 が脂肪族化合物であることを特徴とするタ ニン系接着剤が提供される。

 また、本発明の第7の発明によれば、第6 発明において、上記脂肪族化合物がトリス ドロキシメチルニトロメタンであることを 徴とするタンニン系接着剤が提供される。

 また、本発明の第8の発明によれば、第1の 明において、炭化水素系ワックスがエマル ョンであることを特徴とするタンニン系接 剤が提供される。
 なお、このようなタンニン系接着剤は、第2 ~7のいずれかの発明に対しても適合し得る。 なわち、第2~7のいずれかの発明においても 記第8の発明と同様のタンニン系接着剤とし 得る。

 また、本発明の第9の発明によれば、第1の 明において、架橋剤または硬化剤の含有割 がタンニンまたは変性タンニン100質量部に し、1~20質量部であることを特徴とするタン ン系接着剤が提供される。
 なお、このようなタンニン系接着剤は、第2 ~8のいずれかの発明に対しても適合し得る。 なわち、第2~8のいずれかの発明においても 記第9の発明と同様のタンニン系接着剤とし 得る。

 また、本発明の第10の発明によれば、第1の 明において、炭化水素系ワックスの含有割 がタンニンまたは変性タンニン100質量部に し、0.5~40質量部であることを特徴とするタ ニン系接着剤が提供される。
 なお、このようなタンニン系接着剤は、第2 ~9のいずれかの発明に対しても適合し得る。 なわち、第2~9のいずれかの発明においても 記第10の発明と同様のタンニン系接着剤と 得る。

 また、本発明の第11の発明によれば、第1の 明において、界面活性剤の含有割合がタン ンまたは変性タンニン100質量部に対し、0.05 ~10質量部であることを特徴とするタンニン系 接着剤が提供される。
 なお、このようなタンニン系接着剤は、第2 ~10のいずれかの発明に対しても適合し得る。 すなわち、第2~10のいずれかの発明において 上記第11の発明と同様のタンニン系接着剤と し得る。

 また、本発明の第12の発明によれば、第1の 明において、レゾール型フェノール樹脂の 有割合がタンニンまたは変性タンニン100質 部に対し、1~50質量部であることを特徴とす るタンニン系接着剤が提供される。
 なお、このようなタンニン系接着剤は、第2 ~11のいずれかの発明に対しても適合し得る。 すなわち、第2~11のいずれかの発明において 上記第12の発明と同様のタンニン系接着剤と し得る。

 また、本発明の第13の発明によれば、複 の木質系成形材料が第1~12のいずれかの発明 タンニン系接着剤によって互いに接着され いることを特徴とする木質系複合材料が提 される。

 また、本発明の第14の発明によれば、第13 の発明において、木質系成形材料が、木質チ ップであることを特徴とする木質系複合材料 が提供される。

 また、本発明の第15の発明によれば、木 系成形材料と第1~12のいずれかの発明のタン ン系接着剤とを混和して木質マットを形成 せた後、この木質マットに高温水蒸気を浸 させながら木質マットを加熱及び加圧して ンニン系接着剤を硬化させることを特徴と る木質系複合材料の製造方法が提供される

 また、本発明の第16の発明によれば、第15 の発明において、木質系成形材料にタンニン 系接着剤をスプレー塗布することによって混 和させて木質マットを形成させることを特徴 とする製造方法が提供される。

 また、本発明の第17の発明によれば、第15の 発明において、木質系成形材料が、木質チッ プであることを特徴とする製造方法が提供さ れる。
 なお、このような製造方法は、第16の発明 対しても適合し得る。すなわち、第16の発明 においても上記第17の発明と同様の製造方法 し得る。

 また、本発明の第18の発明によれば、第13の 発明の木質系複合材料を用いることを特徴と する構造材が提供される。
 なお、このような構造材は、第14の発明に しても適合し得る。すなわち、第14の発明の 木質系複合材料についても上記第18の発明と 様の構造材とし得る。

 本発明の接着剤によれば、接着強度および 水性に優れ、この性向は、特にレゾール型 ェノール樹脂によりタンニンの架橋構造が 度なものとなることで高められ、かつ有害 揮発性物質の発生がない。
 したがって、本発明の接着剤は、木質系成 材料の接着剤として用いることで、十分な 用強度および耐水性を有し、かつ有害な揮 性物質の発生がない木質系複合材料を得る とができるという利点を有する。

 また、本発明の木質系複合材料によれば、 数の木質系成形材料が、本発明の接着剤に って互いに接着され、天然資源を主原料と ているので、再生可能になるとともに、タ ニン系接着剤には有害な触媒などが用いら ていないので、有害物、例えば揮発性物質 が発生しないという顕著な効果が奏される
 また、本発明の木質系複合材料の製法によ ば、木質系成形材料と、本発明の接着剤と 混和物によって木質マットを形成し、この 質マットに高温水蒸気を浸透させながら木 マットを加熱及び加圧してタンニン系接着 を硬化させるようにしたので、木質系複合 料が厚肉であってもプレスサイクルを短く き、生産性を向上させるという顕著な効果 奏される。

 本発明の接着剤において主組成成分として いられるタンニンは、木材からの抽出物で り、木質系成形材料との親和性が良く、適 な粘着性を有し、更に、硬化すると高強度 なる。
 タンニンが抽出される木材は特に限定され いが、ラジアータパインやミモザ(別称:ワ トル、アカシア)、ケブラチョから採取され 縮合型タンニンが好ましい。これらのタン ンは単独で用いても2種類以上を併用しても よい。
 タンニンを抽出する樹木の樹齢は特に限定 れるものではないが、例えばミモザの場合 は樹齢8~10年のものが接着剤としての性能や 生産性から好ましい。生産地についても特に 限定されるものではないが、例えばミモザの 場合には南米やアフリカ産のものが好ましく 、ケブラチョの場合には南米産のものが好ま しい。

 タンニンには糖などの不純物が混入してい も特に問題にはならないが、高強度の木質 複合材料を得ようとする場合には、不純物 少ない方がよい。タンニンの純度は例えばS tiasny Value(以下、「SV」と記す)で評価するこ ができ、SVは好ましくは50以上、より好まし くは70以上である。
 なお、上記SVは、例えば以下のようにして めることができる。
 すなわち、予め乾燥した試料(樹皮抽出物、 或いは標準カテキン)を、容量25mlの丸底フラ コに約100mg秤取り、蒸留水10ml、37%ホルムア デヒド水溶液2ml、塩酸(10規定)1mlをこの順に 添加した後、フラスコを加熱し、30分間沸騰 せる。加熱後直ちに、予め質量を測定した ラスフィルターで試料を一気にろ過し、熱 、メタノールで順次洗浄する。ガラスフィ ターを105℃のオーブンで一晩乾燥させ、質 を測定して残渣質量を算出し、以下の式を いて算出する。なお、値の補正のために、 準カテキンのSVも測定する。
 SV=(残渣質量/試料質量)×(104.1/標準カテキン SV)×100

 タンニンは、木材から抽出したままのもの 用いてもよいが、接着剤としての性能や粘 等で改質の必要がある場合には変性して改 した変性タンニンとして用いてもよい。以 、タンニンや変性タンニンを総称して(変性 )タンニンということもある。
 (変性)タンニンは、粉体のまま取り扱って よいが、取扱いやすさや接着剤に用いて得 れる木質系複合材料の性能等を考慮すると に溶解又は分散させ液状で使用することが ましい。この場合、(変性)タンニン濃度は20 量%~70質量%が好ましい。粘度については10,00 0cps以下が好ましく、木質系成形材料との混 を接着剤のスプレー塗布によって行う場合 は2,000cps以下が取扱い易く好ましい。

 本発明の接着剤において用いられる架橋 または硬化剤は、(変性)タンニンと混合す こと、及び必要に応じて加熱することによ 硬化作用を呈するものであれば特に制限さ ず、このようなものとしては、例えば第三 アミン、メチロール基を有する化合物、エ キシ基を有する化合物、イソシアネート基 有する化合物、アルデヒド基を有する化合 、アミノ樹脂等が挙げられる。これらは単 で用いても2種類以上を併用してもよいが、 でも第三級アミンが、それを含む本発明接 剤を用いて得られる木質系複合材料につい 、それを強度及び耐水性に優れたものとし るので好ましい。

 第三級アミンとしては、例えばトリエチル ミン、トリエチルテトラミン、トリブチル ミン、ジエチレントリアミン、ヘキサメチ ンテトラミン、ジエチルアミノプロピルア ン等の脂肪族第三級アミン、ベンジルジメ ルアミン、ジメチルアミノメチルフェノー 、ジメチルアニリン等の芳香族第三級アミ 等が挙げられる。
 これらの第三級アミンは単独で用いても2種 類以上を併用してもよいが、ヘキサメチレン テトラミンを用いるのが、後述の木質複合材 料を高強度なものとすることができ、生産性 にすぐれ、有害な揮発性物質が発生せず、さ らに材料コストが安価であるので、好ましい 。
 ヘキサメチレンテトラミンは粉体状のもの もペレット状のものでもどちらでもよい。

 メチロール基を有する化合物は、メチロー 基を有する脂肪族化合物、メチロール基を する脂環式化合物、メチロール基を有する 香族化合物に大別されるが、タンニンとの 応性の高さからメチロール基を有する脂肪 化合物が好ましい。
 メチロール基を有する脂肪族化合物として 、多官能性化合物が好ましく、例えばトリ ヒドロキシメチルアミノメタン(2-ヒドロキ メチル-2-アミノ-1,3プロパンジオール)、ジ ドロキシメチルアミノメタン(2-メチル-2-ア ノ-1,3プロパンジオール)、トリスヒドロキシ メチルニトロメタン(2-ヒドロキシメチル-2-ニ トロ-1,3プロパンジオール)、ジヒドロキシメ ルニトロメタン(2-メチル-2-ニトロ-1,3プロパ ンジオール)等が挙げられる。
 これらのメチロール基を有する脂肪族化合 は単独で用いても2種類以上を併用してもよ いが、トリスヒドロキシメチルニトロメタン を用いるのが、後述の木質複合材料を高強度 なものとすることができ、生産性にすぐれ、 有害な揮発性物質が発生せず、さらに材料コ ストが安価であるので、好ましい。
 トリスヒドロキシメチルニトロメタンは粉 状のものでもペレット状のものでもどちら もよい。

 エポキシ基を有する化合物としては、多官 性化合物が好ましく、例えば、グリセロー ポリグリシジルエーテル、エチレングリコ ルジグリシジルエーテル、ジエチレングリ ールジグリシジルエーテル、ポリエチレン リコールジグリシジルエーテル、プロピレ グリコールジグリシジルエーテル、レゾル ノールジグリシジルエーテル、1,6-ヘキサン ジオールジグリシジルエーテル、ペンタエリ トリトールポリグリシジルエーテル、ジグリ セロールポリグリシジルエーテル、ポリグリ セロールポリグリシジルエーテル、ソルビト ールポリグリシジルエーテル等が挙げられる 。
 これらのエポキシ基を有する化合物は単独 用いても2種類以上を併用してもよい。

 イソシアネート基を有する化合物としては 多官能性化合物が好ましく、例えば、トリ ンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタ ジイソシアネート(MDI)、ポリメチレンポリフ ェニレンポリイソシアネート(ポリメリックMD I)、キシリレンジイソシアネート、ヘキサメ レンジイソシアネート、テトラメチルキシ レンジイソシアネート、αジメチルベンジ イソシアネート、ノルボルナンジイソシア ート、ナフタレンジイソシアネート、ジフ ニルメタンジイソシアネート等が挙げられ 。
 これらのイソシアネート基を有する化合物 単独で用いても2種類以上を併用してもよい が、ポリメリックMDIを用いるのが、後述の木 質複合材料を高強度なものとすることができ 、生産性にすぐれ、有害な揮発性物質が発生 せず、さらに材料コストが安価であるので、 好ましい。

 アルデヒド基を有する化合物としては、例 ば、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデ ド、グリオキサール、グルタルアルデヒド アジプアルデヒド、マレアルデヒド、フマ アルデヒド、フタルアルデヒド、イソフタ アルデヒド、テレフタルアルデヒド等が挙 られる。
 これらのアルデヒド基を有する化合物は単 で用いても2種類以上を併用してもよい。

 アミノ樹脂としては、例えば、ユリア樹脂( 尿素樹脂)、メラミン樹脂、メラミン・ユリ 共縮合樹脂等が挙げられる。
 これらのアミノ樹脂は単独で用いても2種類 以上を併用してもよい

 本発明の接着剤において、架橋剤または 化剤の含有割合は、(変性)タンニン100質量 に対し、好ましくは1~20質量部、より好まし は3~10質量部である。この割合が1質量部未 では(変性)タンニンの硬化が進行しにくく実 用上十分な接着強度が発現しない惧れがある し、また、20質量部を超えても硬化反応が早 ぎてプレス機投入前に硬化してしまう惧れ あり、また経済的でなくなることとなる。

 本発明の接着剤においては、さらに炭化水 系ワックス、界面活性剤及びレゾール型フ ノール樹脂の中から選ばれた少なくとも1種 が配合され、中でも界面活性剤、レゾール型 フェノール樹脂またはそれら両方が配合され るのがよい。
 本発明の接着剤において炭化水素系ワック を用いる場合、炭化水素系ワックスは、炭 水素を主成分とするワックスであればよく 例えば石油ワックス、植物ワックス、動物 ックス、鉱物ワックス、合成ワックスなど 挙げられ、好ましくは、パラフィンワック 、マイクロクリスタリンワックス等の石油 ックスや、ポリエチレンワックス、フィッ ャー・トロプシュワックス等の合成ワック が挙げられる。
 炭化水素系ワックスは、単独で用いても、2 種類以上を併用してもよい。
 炭化水素系ワックスは、防水性が高く、タ ニン系接着剤の耐水性を向上させ、該接着 を被着させて形成される接着層への水分の 着や膨潤を大幅に低減することが可能にな 、接着層の強度低下を抑制することが可能 なり、その結果、かかる接着剤を用いた木 系複合材料の耐水性が大幅に向上し、高い 水性が要求される広範な用途への展開が可 になる。
 また、炭化水素系ワックスは、(変性)タン ンと架橋剤または硬化剤との反応を阻害し いので好ましい。炭化水素系ワックス以外 極性基を有するワックスの場合には、極性 の種類によっては(変性)タンニンと架橋剤ま たは硬化剤の反応を阻害して十分な接着強度 が発現しない場合がある。
 (変性)タンニンを水溶液や水分散液にして いる場合には炭化水素系ワックスはエマル ョンとして用いるのが好ましい。エマルシ ンとすることで(変性)タンニンとの分散性が 良くなり、その結果、接着剤の耐水性が向上 する。

 本発明の接着剤において、炭化水素系ワ クスの含有割合は、(変性)タンニン100質量 に対して、好ましくは0.5~40質量部、より好 しくは1.0~10質量部である。この割合が少な ぎると実用上充分な耐水性が発現しない惧 があり、また、多すぎても接着剤に占める( 性)タンニンの比率が下がってしまい、十分 な硬化強度が得られにくくなる惧れがあるの で好ましくない。

 本発明の接着剤において界面活性剤を用い 場合、界面活性剤は、タンニン系接着剤の 着体への浸透力を高めると共に、表面張力 低下させて被着体との濡れ性を高める作用 示す。
 一般的に接着剤に界面活性剤を添加するこ は、被着体と接着剤との接着界面に界面活 剤が作用し接着力の低下を引き起こす原因 なるので接着剤の処方としては好ましくな 。一方、タンニン系接着剤は粘度が高く、 た凝集力も高いため、そのままでは被着体 の濡れ性が良くなく、接着強度を十分に発 できない原因の一つとなっている。つまり タンニン系接着剤の被着体との接着メカニ ムは、被着体との化学結合によるものでは く、被着体の表面の凹凸や間隙にタンニン 接着剤が入り込んで硬化し、タンニン系接 剤の強い凝集力によるアンカー効果によっ 接着力が発現するものである。よって、タ ニン系接着剤においては被着体との濡れ性 接着強度に与える影響が大きく、濡れ性を 善することが接着強度向上に大きく寄与す 。
 本発明では、通常接着剤に添加することが い界面活性剤をあえて添加することで、タ ニン系接着剤の濡れ性を改善し接着強度向 に結びつけた。特に、被着体が木材の場合 は、タンニン系接着剤は木材との濡れ性が 端に悪くて弾いてしまい均一に塗布できな ことがあるが、界面活性剤を添加すること よって木材表面との濡れ性が大幅に改善さ 、均一、且つ適度に木材内部まで浸透した 着界面ができ、結果として接着強度が向上 る。

 界面活性剤の種類は特に限定されるもので なく、被着体への湿潤、浸透作用を高める 果があるものであればよい。このような界 活性剤としては、非イオン界面活性剤、ア オン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両 界面活性剤が挙げられる。好ましい界面活 剤の種類はアニオン界面活性剤、非イオン 面活性剤であり、特にアニオン界面活性剤 タンニン系接着剤の濡れ性の改善効果が大 く、接着強度の向上効果も大きい。
 界面活性剤は、単独で用いても、2種類以上 を併用してもよい。

 本発明の接着剤において界面活性剤を用 る場合、界面活性剤の含有割合は、(変性) ンニン100質量部に対し、0.05~10質量部、より ましくは0.1~3質量部である。この割合が0.05 量部未満ではタンニン系接着剤の濡れ性改 効果が小さくて実用上十分な接着強度が発 しない惧れがあるし、また、10質量部を超 ると逆に接着強度を低下させてしまう惧れ あり、また経済的でない。

 本発明の接着剤においてレゾール型フェ ール樹脂を用いる場合、レゾール型フェノ ル樹脂は上記架橋剤または硬化剤ともども ンニンを架橋・硬化するための硬化剤とし 作用する。レゾール型フェノール樹脂と架 剤または硬化剤を併用することでタンニン 接着剤の架橋構造(例えば、分子間距離、架 橋密度)が適度なものとなり、その結果タン ン系接着剤の強度や耐水性が向上する。

 上記架橋剤または硬化剤(中でも第三級ア ミン、メチロール基を有する化合物、エポキ シ基を有する化合物、イソシアネート基を有 する化合物、アルデヒド基を有する化合物、 アミノ樹脂)を単独で用いた場合には、タン ン分子の立体障害が大きいために反応が最 まで進みにくく、残留モノマーが残ったり 架橋体が脆くなりやすく、接着剤として十 な強度と耐水性が発現しない場合がある。 た、硬化剤としてレゾール型フェノール樹 を単独で用いた場合には、架橋密度が十分 上がらず、硬い硬化体となりにくく、接着 として十分な強度と耐水性が発現しない。 ゾール型フェノール樹脂と、上記架橋剤ま は硬化剤(中でも第三級アミン、メチロール を有する化合物、エポキシ基を有する化合 、イソシアネート基を有する化合物、アル ヒド基を有する化合物、アミノ樹脂)とを併 用することで初めて、単独使用における欠点 を補完し、接着剤として適度な架橋構造とな り、タンニン系接着剤の強度や耐水性が向上 する。その結果、タンニン系接着剤で木質材 料を接着させて得られる木質系複合材料をよ り高強度なものとすることができ、生産性に すぐれ、有害な揮発性物質が発生せず、さら に材料コストが安価な木質系複合材料とする ことができる。

 フェノール樹脂はノボラック型フェノール 脂とレゾール型フェノール樹脂に大別され その合成条件と化学的性質が異なる。本発 ではレゾール型フェノール樹脂を用いるこ で大きな効果が得られる。
 レゾール型フェノール樹脂は一般的に、フ ノールとホルムアルデヒドを、フェノール 対するホルムアルデヒドのモル比F/Pを1~3の 合にして、塩基性の触媒下で反応させて製 され、触媒の種類、量、反応温度、反応時 、溶剤の種類などで用途に応じた処方がな れている。
 本発明に用いられるレゾール型フェノール 脂は特に特殊なものである必要はなく、一 的に紙含浸用や木材加工用に用いられてい ものであればよく、このようなものとして 、例えばJIS A 5908(パーチクルボード)に記 されているフェノール樹脂が挙げられる。 ゾール型フェノール樹脂の分子量は特に限 されるものではないが、300~1000程度が好まし い。
 レゾール型フェノール樹脂は、単独で用い も、2種類以上を併用してもよい。

 本発明の接着剤においてレゾール型フェ ール樹脂を用いる場合、レゾール型フェノ ル樹脂の含有割合は、(変性)タンニン100質 部に対して、好ましくは1~50質量部、より好 しくは5~25質量部である。この割合が少なす ぎるとタンニンの硬化が進行しにくく実用上 十分な接着強度が発現しない惧れがあり、ま た、多すぎても接着剤に占めるタンニンの比 率が下がってしまい、十分な硬化強度が得ら れにくくなり、また硬化反応が早すぎてプレ ス機投入前に硬化してしまう惧れがあるとと もに、経済的でなくなる上に、接着剤の粘着 性が高くなりすぎるために木質系成形材料と の混和物が製造ラインに付着し、ライントラ ブルの原因になったり清掃頻度が高くなるの で好ましくない。

 本発明の接着剤において、(変性)タンニ と、架橋剤または硬化剤と、炭化水素系ワ クス、界面活性剤及びレゾール型フェノー 樹脂の中から選ばれた少なくとも1種との混 順序は特に限定されず、(変性)タンニンと 橋剤または硬化剤を混合した後に炭化水素 ワックス、界面活性剤及びレゾール型フェ ール樹脂の中から選ばれた少なくとも1種を 合してもよいし、逆に、(変性)タンニンと 化水素系ワックス、界面活性剤及びレゾー 型フェノール樹脂の中から選ばれた少なく も1種を混合した後に架橋剤または硬化剤を 合してもよいし、また、架橋剤または硬化 と炭化水素系ワックス、界面活性剤及びレ ール型フェノール樹脂の中から選ばれた少 くとも1種を混合したものを、(変性)タンニ に混合してもよい。

 本発明のタンニン系接着剤として好まし は、(変性)タンニンまたは、アルカリ性に 整されていてもよい(変性)タンニン水溶液又 は水分散液に、架橋剤または硬化剤と、炭化 水素系ワックス、界面活性剤及びレゾール型 フェノール樹脂の中から選ばれた少なくとも 1種との組合せを含む水性液を配合してなる のが挙げられる。上記水性液の配合は、混 によるのがよく、この場合の例として、ア カリ性に調整されていてもよい(変性)タンニ ン水溶液に、架橋剤または硬化剤の水溶液( ましくは第三級アミン水溶液)を混和した後 炭化水素系ワックス、界面活性剤及びレゾ ル型フェノール樹脂の中から選ばれた少な とも1種を含む水溶液を混和してなるものが 挙げられる。アルカリ性に調整されていても よい(変性)タンニン水溶液又は水分散液とし 、アルカリ性に調整されたものを用いる場 には、その調整は(変性)タンニン水溶液又 水分散液に、アルカリ性水溶液、例えば水 化ナトリウム水溶液等を混和することによ ばよい。

 本発明の接着剤は、pHがアルカリ性である がよく、さらにはpHが7より大きく13以下、中 でも7より大きく12以下であるのが好ましい。
 タンニンの水溶液は通常pH4~7程度であるが タンニン水溶液は、pHを調整することでタン ニン系接着剤の反応性や物性を調整すること ができる。
 本発明の接着剤においてpHをアルカリ性に ることによって、接着剤の反応速度を適度 遅延させることができ、接着剤の取り扱い しやすくなり、また、接着剤を木質系成形 料に供して得られる木質複合材料について その生産性と性能の向上に資するものとな 。これは、例えば、接着剤のpHが酸性の場合 には、反応が早すぎてプレス機投入前に硬化 してしまうことがあるのに対し、pHがアルカ 性であることから適度な反応速度となるた に、接着剤配合後、プレス機に投入するま には接着剤の硬化は起こらず、プレス機で 熱加圧した時に初めて硬化することに如実 示される。
 また、接着剤のpHが酸性の場合には、接着 を加熱硬化させる時に第三級アミンの過剰 分解が起こり有害な揮発性物質が発生する れがあるが、pHをアルカリ性にすることによ って、接着剤を加熱硬化させる時に第三級ア ミンの過剰な分解が抑えられるので有害な揮 発性物質が発生しにくくなる。また、レゾー ル型フェノール樹脂を用いる場合、pHが酸性 場合にはレゾール型フェノール樹脂の溶解 が悪くなり、(変性)タンニン水溶液又は水 散液と均一に混ざらずに分離してしまうこ があるが、pHをアルカリ性にすることによっ て分離することなく均一に混合することがで きる。

 また、pHをアルカリ性にすることでプレ 時における木質系成形材料中のヘミセルロ スの加水分解、ひいてはそれによる木質系 形材料の軟化が更に促進される。この軟化 用によって、低いプレス圧力でも木質チッ の圧密が可能となり、製品の厚さ方向の密 を均一にすることができ、耐水性が良くな 、さらに、プレス時の圧力を下げることが きるので好ましい。更にその結果として強 や耐水性などの製品性能が良くなる。

 もっとも、pHが13より大きくなり、アルカリ 性が強くなりすぎると、取り扱いに注意する 必要があるし、また、木材成分(例えば、ヘ セルロース)が軟化を通り越して一部分解し 変性し、木質複合材料が黒く着色する惧れ あるので好ましくない。
 タンニンが水溶液として供される場合、そ pHは架橋剤または硬化剤と混合する前に予 調整しておくことが好ましい。pHを調整する アルカリについては特に限定されないが、好 ましくは水酸化ナトリウムや水酸化カリウム などが挙げられる。

 また、本発明の接着剤は、必要に応じ、 期の目的を損なわない範囲で、この種接着 に通常用いられる各種添加剤を含有させて よい。この添加剤としては、例えば、ポリ ニルアルコール、酢酸ビニルエマルション スチレンブタジエンゴム(SBR)、アクリルエ ルション等の水溶性高分子;トルエン、キシ ン、メタノール、エチレングリコール、ポ エチレングリコール等の有機溶剤;フタル酸 エステル等の可塑剤;造膜剤;クレー、炭酸カ シウム、硫酸カルシウム、タルク、マイカ ケイ酸粉末等の体質顔料;小麦粉、コーンス ターチ、木粉、ヤシ殻粉等の充填剤または増 量剤;酸化チタン等の着色顔料;染料;増粘剤; 性改質剤;分散剤;乳化剤;尿素等の湿潤剤;消 剤;凍結防止剤;防腐剤;防かび剤;防虫剤;防 剤;その他改質のための試薬等を挙げること できる。さらに、本発明の接着剤には、強 の補強、粘性、機械的特性等を改善するた に、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミ 樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ポリ ステル樹脂、アルキド樹脂等やそのプレポ マー、そして澱粉、キトサン、リグニン、 ゾルシノール等を含有させてもよい。

 本発明の接着剤は、木材チップ、ベニア の木質材料を相互に接着して、木質パネル の木質系複合材料を製造する用途に供する とができ、揮発性物質の低減された木質系 合材料を得ることができる。前記木質系複 材料は、種々の形状のものとすることがで 、また、種々の用途に供することができ、 えばインシュレーションボード、パーティ ルボード、ハードボード、配向性ボード(OSB )、ウェハーボード、中密度繊維板(MDF)等のい わゆる木質ボード類、合板、単板積層材(LVL) 集成材、突き板化粧板、構造材等として用 られ、特に構造材、例えば柱、梁、土台、 太、大引、桁、母屋、垂木、棟木、筋交い 火打などに適している。

 本発明の木質系複合材料は、複数の木質 成形材料が上記タンニン系接着剤によって いに接着されていることで特徴付けられる のである。

 本発明の木質系複合材料は、木質系成形 料と上記タンニン系接着剤とを混和して木 マットを形成させた後、この木質マットに 温水蒸気を浸透させながら木質マットを加 及び加圧してタンニン系接着剤を硬化させ ことによって製造することができる。

 木質系成形材料としては、特に限定されな が、木質チップが好ましい。
 上記木質チップの形状については特に限定 れず、例えば、ブロック状、平板状、スト ンド状、フレーク状、チップ、木粉、ファ バーなどが挙げられる。
 木質系成形材料の原料材の樹種としては、 ギ、ヒノキ、マツ、スプルース、ファーな の針葉樹類や、シラカバ、アピトン、セン ンラウト、アスペンなどの広葉樹類が挙げ れるが、これらの樹木だけでなく竹、コウ ャンといった植物材料をも含めることがで る。

 原料材の形態としては、上記樹種の丸太 間伐材等の生材料、工場や住宅建築現場で 生する端材、部材輸送後に廃棄される廃パ ット材、建築解体時に発生する解体廃材等 挙げられる。特に、解体廃材、廃パレット 、間伐材、製材時に発生する端材、燃料や 紙用原料として使用される木質材料等のリ イクル材が好ましい。

 上記原料材を木質チップに加工する方法 しては、ハンマーミル、表面に刃物のつい ロールを回転させて木材を破砕する一軸破 機、回転刃がかみ合った構造の二軸もしく 多軸破砕機等の破砕機が使用されるが、ベ ア加工をしたものを割り箸状に切断してス ックにするロータリーカッター、丸太など 回転刃で切削してストランドにするフレー ー等も使用できる。特に原料としてリサイ ル材料を使用する場合、異物が混入しやす ので回転刃の耐久性を考慮して、破砕機が ましい。

 上記の方法で得られた木質チップはサイズ バラツキがあるので、分級工程によって所 のサイズに揃えるのが好ましい。
 この際の分級方法としては、ローラースク ーン方式、振動メッシュ方式、風選方式等 あり、必要に応じて使い分ければよい。
 上記木質チップの大きさは特に限定されな が、強度・弾性率が必要な場合には長さを2 0mm以上150mm以下とするのが好ましい。長さが すぎると製品の強度・弾性率が低くなって まうし、また、長すぎても強度ばらつきが きくなってしまう惧れがある。

 また、木質系成形材料は、予め含水率を一 範囲に調整しておくことが好ましい。すな ち、含水率を一定にすることで生産時の成 品の品質バラツキがなくなる。
 木質系成形材料の含水率は、0~14質量%に調 することが好ましく、さらにタンニン系接 剤を水溶液として使用する場合には0~10質量% に調整することが好ましい。タンニン系接着 剤を水溶液として使用する場合、含水率が10 量%を超えると製造直後の木質複合材料の含 水率が高くなってしまい、出荷するまでに長 期間の養生を必要とする惧れがある。

 含水率が調整された木質系成形材料は、上 接着剤と混和されるが、接着剤の混和量は 木質系成形材料の密度、形状、表面状態に よるが、通常、木質系成形材料の質量に対 て、タンニンの固形分で換算して1~20質量% することが好ましい。
 上記木質系成形材料と接着剤とを混和させ 方法としては、木質系成形材料と接着剤を ンシェルミキサー(ヘンシェル社製、高速混 合機)のような高速ミキサーに投入して混和 る方法が挙げられ、さらに、接着剤が液体 場合には、例えばコンベア上やドラムブレ ダー内等で木質系成形材料に対し、スプレ 塗布を施すなどして、木質系成形材料の表 に接着剤を付着させ、混和物とする方法等 挙げられ、また、木質系成形材料が板材や ロック状の部材の場合は、刷毛塗りやロー ー塗り方法等も挙げられる。
 このようにして得られた混和物は積層させ 木質マットに形成され、木質マットを加熱 び加圧し、例えば加熱しながらプレス成形 るなどして、接着剤を硬化させ、均一で安 した強度の木質系複合材料とすることがで る。

 木質系成形材料を一方向に配向させる必 がある場合には、一定間隔に分割されたフ ーミング型や、オリエンテッドストランド ード(OSB)等の製造で用いられるディスクオ エンター等の配向積層装置が用いられる。

 本発明にかかる木質系複合材料の製造方法 、上記のようにして木質マットを形成し、 の木質マットに高温水蒸気を浸透させなが 木質マットを加熱及び加圧してタンニン系 着剤を硬化させることを特徴としている。
 すなわち、木質マットの内部に高温水蒸気 浸透させながら加熱及び加圧するプレス装 、例えば一般的な蒸気プレス装置の加圧盤 間に配置して加圧及び加熱成形することが ましい。加熱と加圧とは同時に行ってもよ し、加圧をした後に加熱をしてもよいし、 熱した後に加圧してもよい。高温水蒸気を 質マットの内部に浸透させる方法としては 特に限定されないが、高温水蒸気を木質マ トに噴射する方法が一般的である。噴射は 木質マットが蒸気プレス機の加圧盤の間に 置されている間であれば、どのタイミング 噴射してもよい。加熱温度は100℃~250℃が好 ましく、それゆえ高温水蒸気の温度は100℃~25 0℃が好ましい。加熱温度が100℃未満の場合 は、タンニン系接着剤の硬化が十分に進ま 、木質系複合材料の性能が十分に発現しな 。また、木質マットが厚い(おおよそ40mm以上 )場合には、高温水蒸気を使用しない通常の レス機ではマットの中心まで熱が伝わるの 長時間を必要とする為、生産性が悪くなっ しまうが、高圧水蒸気を浸透させることで 短時間でタンニン系接着剤の硬化を十分に めることが出来、結果として木質系複合材 の性能を十分なものとすることが出来る。 まり、硬化に高い温度を必要とするタンニ 系接着剤は、高圧水蒸気を浸透させる硬化 法が記分けて効果的な方法であるといえる また、加圧板による加圧圧力は、1~10MPaが好 しい。また、加熱・加圧処理は、接着剤が 化する時間だけ行えばよい。

 以下、実施例により比較例と対比させな ら本発明をさらに詳しく説明するが、本発 はこれらの例によって何ら限定されるもの はない。

実施例1
 木質系複合材料を、以下の製造プロセスで 形した。
 木質系成形材料として、木材廃棄物を一軸 砕機にて破砕したボード用の木質チップ(木 材廃棄物処理業者より購入したもの。)を、 ーラースクリーン方式であるウエーブロー ースクリーン装置(たいへい社製)を用いて、 厚さ又は幅1mm~8mmの木質チップに分級した。 質チップは含水率6質量%となるように調整し た。

 タンニンとしては、SV82のミモザタンニンを 使用し、タンニン系接着剤を以下のようにし て調製した。
 まず、タンニンの粉体を約40℃の温水に濃 40質量%になるように溶解させた。その後、 度50質量%の水酸化ナトリウム水溶液でpH10に 整した。この溶液に、ヘキサメチレンテト ミンの40質量%水溶液を、タンニン100質量部 対してヘキサメチレンテトラミンが10質量 になるように配合した。さらに炭化水素系 ックス水溶液(中京油脂社製、商品名:セロゾ ールM-201)をタンニン100質量部に対して固形分 が3質量部になるように配合し、接着剤を調 した。

 木質チップとタンニン系接着剤とを、前者1 00質量部に対して後者(溶液ベース)12質量部に なるように計量するとともに、木質チップを ドラムブレンダーに投入した状態でタンニン 系接着剤を噴霧して木質チップと接着剤とを 混和し、木質チップ表面にタンニン系接着剤 が付着した混和物を得た。次にこの混和物を OSLフォーミングマシーン(たいへい社製)に投 し、フォーミング金型(縦2000mm、横500mm、高 100mm)に投入した。フォーミング型内は金属 の仕切り板(厚み2mm)を用いて、50mm間隔に10 分したものを用い、木質チップを長さ方向 略揃えて配向積層し、木質マットとした。 質マットの厚さは約100mmとした。
 次に、フォーミング型、仕切り板を脱型し 木質マットを蒸気プレス機(川崎油工社製、 300トンプレス機)の加圧盤の間に配置した。 質マット配置後、0.9MPa、180℃の高温水蒸気 1分間噴射し、その後木質マットの厚さが20mm になるように加圧盤を閉じ、温度180℃で5分 保持して木質系複合材料を得た。

 上記木質系複合材料からサンプルを切り し、四点曲げ試験(常態及び煮沸2回処理)(建 築基準法 告示1446号試験法)による曲げ強度 吸水厚さ膨張率(JIS K 5908)、ホルムアルデヒ ド放散量(JIS K 5908)を測定した。

実施例2
 炭化水素系ワックスの配合量を、タンニン1 00質量部に対して40質量部(固形分として)に変 えたこと以外は実施例1と同様にして木質系 合材料を得、曲げ強度、吸水厚さ膨張率、 ルムアルデヒド放散量を測定した。

実施例3
 木質チップをドラムブレンダーに投入し、 施例1と同様の炭化水素系ワックス水溶液を 所定量噴霧した後、実施例1と同様に調製さ たタンニンとヘキサメチレンテトラミンの 合水溶液を噴霧して混和させたこと以外は 施例1と同様にして木質系複合材料を得、曲 強度、吸水厚さ膨張率、ホルムアルデヒド 散量を測定した。

実施例4
 高温水蒸気を木質積層マットに噴射せず、 圧盤を加熱して加圧と加熱とを行うプレス を用い、20分間プレスした以外は実施例1と 様にして木質系複合材料を得、曲げ強度、 水厚さ膨張率、ホルムアルデヒド放散量を 定した。

比較例1
 炭化水素系ワックスを添加しないこと以外 実施例1と同様にして木質系複合材料を得、 曲げ強度、吸水厚さ膨張率、ホルムアルデヒ ド放散量を測定した。

比較例2
 炭化水素系ワックスに代えてワックスとし ステアリン酸亜鉛(中京油脂社製、商品名: イドリンE-366)を用いたこと以外は実施例1と 様にして木質系複合材料を得、曲げ強度、 水厚さ膨張率、ホルムアルデヒド放散量を 定した。

比較例3
 ヘキサメチレンテトラミンに代えてホルマ ン(ホルムアルデヒド37質量%水溶液)を用い これをタンニン100質量部に対してホルムア デヒド10質量部になるように配合したものを 接着剤とした以外は実施例1と同様にして木 系複合材料を得、曲げ強度、吸水厚さ膨張 、ホルムアルデヒド放散量を測定した。
 上記実施例および比較例の測定結果を表1に 示す。

実施例5
 炭化水素系ワックス水溶液に代えてアニオ 界面活性剤(三洋化成工業社製、商品名:サ モリンOT-70)を用い、これをタンニン100質量 に対して1質量部になるように配合したこと 外は実施例1と同様にして接着剤を調製し、 木質系複合材料を得、曲げ強度(常態)、吸水 さ膨張率、ホルムアルデヒド放散量を測定 た。
 また、接着剤と木材(カバ材柾目板のシート )との接触角(JIS K 2396)を測定した。

実施例6
 界面活性剤を、非イオン界面活性剤(三洋化 成工業社製、商品名:サンモリン11)に変えた と以外は実施例5と同様にして接着剤を調製 、木質系複合材料を得、曲げ強度(常態)、 水厚さ膨張率、ホルムアルデヒド放散量、 触角を測定した。

実施例7
 界面活性剤の添加量をタンニン100質量部に して12質量部になるように配合したこと以 は実施例5と同様にして接着剤を調製し、木 系複合材料を得、曲げ強度(常態)、吸水厚 膨張率、ホルムアルデヒド放散量、接触角 測定した。

比較例4
 界面活性剤を添加しないこと以外は実施例5 と同様にして接着剤を調製し、木質系複合材 料を得、曲げ強度(常態)、吸水厚さ膨張率、 ルムアルデヒド放散量、接触角を測定した

 上記各実施例および比較例の測定結果を 2に示す。

実施例8
 木質系複合材料を、以下の製造プロセスで 形した。
 木質系成形材料として、木材廃棄物を一軸 砕機にて破砕したボード用の木質チップ(木 材廃棄物処理業者より購入したもの。)を、 ーラースクリーン方式であるウエーブロー ースクリーン装置(たいへい社製)を用いて、 厚さ又は幅1mm~8mmの木質チップに分級した。 質チップは含水率6質量%となるように調整し た。
 タンニンとしては、SV82のミモザタンニンを 使用し、タンニン系接着剤を以下のようにし て調製した。
 まず、タンニンの粉体を約40℃の温水に濃 40質量%になるように溶解させた。その後、 度50質量%の水酸化ナトリウム水溶液でpH10に 整した。この溶液に、ヘキサメチレンテト ミンの40質量%水溶液を、タンニン100質量部 対してヘキサメチレンテトラミンが10質量 になるように配合した。さらに、硬化剤と てレゾール型フェノール樹脂水溶液(株式会 J-ケミカル試作品、pH=10.7、分子量360、比重1 .17、不揮発分43%)をタンニン100質量部に対し レゾール型フェノール樹脂が10質量部になる ように配合し、接着剤を調製した。
 木質チップとタンニン系接着剤とを、前者1 00質量部に対して後者(溶液ベース)12質量部に なるように計量するとともに、木質チップを ドラムブレンダーに投入した状態でタンニン 系接着剤を噴霧して木質チップと接着剤とを 混和し、木質チップ表面にタンニン系接着剤 が付着した混和物を得た。次にこの混和物を OSLフォーミングマシーン(たいへい社製)に投 し、フォーミング金型(縦2000mm、横500mm、高 100mm)に投入した。フォーミング型内は金属 の仕切り板(厚み2mm)を用いて、50mm間隔に10 分したものを用い、木質チップを長さ方向 略揃えて配向積層し、木質マットとした。 質マットの厚さは約100mmとした。
 次に、フォーミング型、仕切り板を脱型し 木質マットを蒸気プレス機(川崎油工社製、 300トンプレス機)の加圧盤の間に配置した。 質マット配置後、0.9MPa、180℃の高温水蒸気 1分間噴射し、その後木質マットの厚さが20mm になるように加圧盤を閉じ、温度180℃で5分 保持して木質系複合材料を得た。
 上記木質系複合材料からサンプルを切り出 、四点曲げ試験(常態及び煮沸2回処理)(建築 基準法 告示1446号試験法)による曲げ強度、 水厚さ膨張率(JIS K 5908)、ホルムアルデヒド 放散量(JIS K 5908)を測定した。

実施例9
 レゾール型フェノール樹脂の配合量を、タ ニン100質量部に対して60質量部に変えた以 は実施例8と同様にして接着剤を調製し、木 系複合材料を得、曲げ強度、吸水厚さ膨張 、ホルムアルデヒド放散量を測定した。

実施例10
 ヘキサメチレンテトラミンに代えてトリス ドロキシメチルニトロメタンを用いたこと 外は実施例8と同様にして接着剤を調製し、 木質系複合材料を得、曲げ強度、吸水厚さ膨 張率、ホルムアルデヒド放散量を測定した。

実施例11
 高温水蒸気を木質積層マットに噴射せず、 圧盤を加熱して加圧と加熱とを行うプレス を用い、20分間プレスした以外は実施例8と 様にして木質系複合材料を得、曲げ強度、 水厚さ膨張率、ホルムアルデヒド放散量を 定した。

実施例12
 さらに、アニオン界面活性剤(三洋化成工業 社製、商品名:サンモリンOT-70)を用いたこと 外は実施例8と同様にして接着剤を調製し、 質系複合材料を得、曲げ強度、吸水厚さ膨 率、ホルムアルデヒド放散量を測定した。

実施例13
 さらに、炭化水素系ワックス水溶液(中京油 脂社製、商品名:セロゾールM-201)をタンニン10 0質量部に対して固形分が3質量部になるよう 配合したこと以外は実施例12と同様にして 着剤を調製し、木質系複合材料を得、曲げ 度、吸水厚さ膨張率、ホルムアルデヒド放 量を測定した。

比較例5
 レゾール型フェノール樹脂を添加しないこ 以外は実施例8と同様にして接着剤を調製し 、木質系複合材料を得、曲げ強度、吸水厚さ 膨張率、ホルムアルデヒド放散量を測定した 。

比較例6
 ヘキサメチレンテトラミンを添加しないこ 以外は実施例8と同様にして接着剤を調製し 、木質系複合材料を得、曲げ強度、吸水厚さ 膨張率、ホルムアルデヒド放散量を測定した 。

比較例7
 レゾール型フェノール樹脂を添加しないこ 以外は実施例10と同様にして木質系複合材 を得、曲げ強度、吸水厚さ膨張率、ホルム ルデヒド放散量を測定した。

比較例8
 硬化剤としてのヘキサメチレンテトラミン レゾール型フェノール樹脂に代えてホルマ ン(ホルムアルデヒド37質量%水溶液)を用い これをタンニン100質量部に対して10質量部配 合し、接着剤を調製したこと以外は実施例8 同様にして木質系複合材料を得、曲げ強度 吸水厚さ膨張率、ホルムアルデヒド放散量 測定した。

 これら実施例8~13及び比較例5~8の曲げ強度、 吸水厚さ膨張率、ホルムアルデヒド放散量の 測定結果を表3に示す。
 なお、実施例10において、トリスヒドロキ メチルニトロメタンに代えて、グリセロー ポリグリシジルエーテル、エチレングリコ ルジグリシジルエーテル、ユリア樹脂又は ラミン樹脂をそれぞれ用いても、実施例10の 場合と同様の結果が得られた。

 表3において、ヘキサミンはヘキサメチレ ンテトラミンの別称であり、THMNMはトリスヒ ロキシメチルニトロメタンの略号である。

 これら表1~3の結果より、比較例では接着 度および/または耐水性が低かったり、或い はホルムアルデヒドが放散したりするのに対 し、実施例ではホルムアルデヒド未使用によ りその放散がないことはもちろん、接着強度 および耐水性に優れていることが分かる。

 本発明の接着剤は、接着強度および耐水 に優れ、かつ有害な揮発性物質の発生がな ので、木質系成形材料の接着剤として用い ことで、十分な実用強度を有し、かつ有害 揮発性物質の発生がない木質系複合材料を ることができるし、また、本発明の木質系 合材料によれば、複数の木質系成形材料が 本発明の接着剤によって互いに接着され、 然資源を主原料としているので、再生可能 なるとともに、タンニン系接着剤には有害 触媒などが用いられていないので、有害物 例えば揮発性物質等が発生しないし、また 本発明の木質系複合材料の製法によれば、 質系成形材料と、本発明の接着剤との混和 によって木質マットを形成し、この木質マ トに高温水蒸気を浸透させながら木質マッ を加熱及び加圧してタンニン系接着剤を硬 させるため、木質系複合材料が厚肉であっ もプレスサイクルを短かくでき、生産性を 上させうるので、産業上大いに有用である