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Title:
WORKING VEHICLE AND METHOD OF CONTROLLING WORKING VEHICLE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/054190
Kind Code:
A1
Abstract:
A working vehicle and a method of controlling the working vehicle, in which acceleration during rapid acceleration of the vehicle does not decrease. In the working vehicle, a control section controls shifting of a transmission between shift positions according to the speed of the vehicle. When the vehicle speed is within a predetermined first range R1, the control section determines whether or not acceleration is not higher than a predetermined threshold value. If the acceleration is not higher than the predetermined threshold value, the control section switches a lockup clutch from a not connected state to a connected state. If the acceleration is higher than the predetermined threshold value, the control section maintains the lockup clutch at the not connected state.

Inventors:
TAKAHASHI HIROTAKA (JP)
MATSUYAMA NOBUO (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/065936
Publication Date:
April 30, 2009
Filing Date:
September 04, 2008
Export Citation:
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Assignee:
KOMATSU MFG CO LTD (JP)
TAKAHASHI HIROTAKA (JP)
MATSUYAMA NOBUO (JP)
International Classes:
F16H61/14; F16H59/18; F16H59/44; F16H59/48; F16H61/684
Domestic Patent References:
WO1988005732A11988-08-11
Foreign References:
JPH0593429A1993-04-16
JPS59140960A1984-08-13
JPH0330021B21991-04-26
Other References:
None
Attorney, Agent or Firm:
SHINJYU GLOBAL IP (1-4-19 Minamimori-machi,Kita-ku, Osaka-shi, Osaka 54, JP)
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Claims:
 エンジンと、
 前記エンジンからの駆動力によって回転駆動される走行輪と、
 ロックアップクラッチ付きのトルクコンバータとトランスミッションとを有し、前記エンジンからの駆動力を前記走行輪に伝達する動力伝達機構と、
 車速に応じて前記トランスミッションの速度段の変更を制御し、車速が所定の第1範囲内である場合は、加速度が所定の閾値以下であるか否かを判定し、加速度が前記閾値以下である場合には、前記ロックアップクラッチを非連結状態から連結状態に切り換え、加速度が前記閾値より大きい場合には、前記ロックアップクラッチを非連結状態に維持する制御部と、
を備える作業車両。
 オペレーターが前記エンジンの目標回転数を指示するためのアクセル装置をさらに備え、
 前記第1範囲は、前記アクセル装置の操作量に応じて定められる、
請求項1に記載の作業車両。
 前記トランスミッションの速度段が同じである状態において、前記ロックアップクラッチが非連結状態である場合に前記動力伝達機構から前記走行輪に伝達される第1駆動力と、前記ロックアップクラッチが連結状態である場合に前記動力伝達機構から前記走行輪に伝達される第2駆動力とは、車速が第1境界速度である場合に一致し、且つ、車速が前記第1境界速度を超えた場合に前記第2駆動力が前記第1駆動力よりも大きくなり、
 前記第1範囲の下限は、前記第1境界速度と概ね一致している、
請求項1または2に記載の作業車両。
 前記ロックアップクラッチが非連結状態であり且つ前記トランスミッションが所定の低速度段である場合に前記動力伝達機構から前記走行輪に伝達される第1駆動力と、前記ロックアップクラッチが非連結状態であり且つ前記トランスミッションが前記低速度段よりも一段階高い高速度段である場合に前記動力伝達機構から前記走行輪に伝達される第3駆動力とは、車速が第2境界速度である場合に一致し、且つ、車速が前記第2境界速度より小さい場合には前記第3駆動力は前記第1駆動力よりも小さく、
 前記第1範囲の上限は、前記第2境界速度と概ね一致している、
請求項1から3のいずれかに記載の作業車両。
 前記制御部は、前記ロックアップクラッチが非連結状態である状態において、車速が前記第1範囲の上限を越えた場合は、前記ロックアップクラッチを非連結状態に維持した状態で前記トランスミッションの速度段を前記低速度段から前記高速度段にシフトアップする、
請求項4に記載の作業車両。
 前記第3駆動力と、前記ロックアップクラッチが連結状態であり且つ前記トランスミッションが前記低速度段である場合に前記動力伝達機構から前記走行輪に伝達される第2駆動力とは、車速が第3境界速度である場合に一致し、
 前記制御部は、前記ロックアップクラッチが連結状態である状態において、車速が前記第1範囲の上限を越えた場合は、車速が前記第1範囲の高速側に連続する第2範囲内である間は前記ロックアップクラッチを連結状態に維持し、車速が、前記第3境界速度に概ね一致する前記第2範囲の上限を超えたときに、前記ロックアップクラッチを非連結状態に切り換えると共に前記トランスミッションの速度段を前記低速度段から前記高速度段にシフトアップする、
請求項4または5に記載の作業車両。
 エンジンと、前記エンジンからの駆動力によって回転駆動される走行輪と、ロックアップクラッチ付きのトルクコンバータとトランスミッションとを有し前記エンジンからの駆動力を前記走行輪に伝達する動力伝達機構とを備える作業車両の制御方法であって、
 車速に応じて前記トランスミッションの速度段の変更が制御されるステップと、
 車速が所定の第1範囲内である場合に、加速度が所定の閾値以下であるか否かが判定されるステップと、
 加速度が前記閾値以下である場合に、前記ロックアップクラッチが非連結状態から連結状態に切り換えられるステップと、
 加速度が前記閾値より大きい場合に、前記ロックアップクラッチが非連結状態に維持されるステップと、
を備える作業車両の制御方法。
 
Description:
作業車両および作業車両の制御 法

 本発明は、作業車両および作業車両の制 方法に関する。

 ホイールローダなどの作業車両は、エンジ と、エンジンからの駆動力によって回転駆 される走行輪と、エンジンからの駆動力を 行輪に伝達する動力伝達機構とを備えてい 。動力伝達機構は、ロックアップクラッチ きのトルクコンバータと、トランスミッシ ンとを有しており、ロックアップクラッチ 連結・非連結、およびトランスミッション 速度段の切替が制御部によって制御される 例えば、特許文献1に示される作業車両では 、第1境界速度段から第4速度段までのトラン ミッションの速度段の切替が可能であると に、ロックアップクラッチの連結・非連結 態の切替が可能である。ここで、従来の作 車両では、ロックアップクラッチの連結・ 連結状態の切替は、車速が所定速度以上に っているか否かによって判断される。すな ち、車速が所定速度以上に達した場合に、 ックアップクラッチが連結され、エンジン らの駆動力がロックアップクラッチを介し トランスミッションに伝達される。

特開2007-107651号公報

 しかし、上記のように、ロックアップク ッチの連結状態への切替が、車速によって 断されると、急加速中であっても車速が所 速度に達することによってロックアップク ッチの切替が行われる。この場合、既に大 な加速度が得られている状態であるのにも わらずロックアップクラッチの切替が行わ ることにより、かえって加速が鈍くなる恐 がある。

 本発明の課題は、急加速中の加速の低下 抑えることができる作業車両および作業車 の制御方法を提供することにある。

 第1発明に係る作業車両は、エンジンと、 走行輪と、動力伝達機構と、制御部とを備え る。走行輪は、エンジンからの駆動力によっ て回転駆動される。動力伝達機構は、ロック アップクラッチ付きのトルクコンバータとト ランスミッションとを有し、エンジンからの 駆動力を走行輪に伝達する。制御部は、車速 に応じてトランスミッションの速度段の変更 を制御する。そして、制御部は、車速が所定 の第1範囲内である場合は、加速度が所定の 値以下であるか否かを判定し、加速度が所 の閾値以下である場合には、ロックアップ ラッチを非連結状態から連結状態に切り換 る。また、制御部は、加速度が所定の閾値 り大きい場合には、ロックアップクラッチ 非連結状態に維持する。

 この作業車両では、車速が第1範囲内であ る場合には、ロックアップクラッチの非連結 状態から連結状態への切替の判定において、 加速度が考慮される。すなわち、加速度が閾 値より大きい場合には、ロックアップクラッ チの非連結状態から連結状態への切替は行わ れず、ロックアップクラッチは非連結状態に 維持される。そして、加速度が閾値以下であ る場合に、ロックアップクラッチが連結状態 に切り換えられる。このため、急加速中には 、ロックアップクラッチが非連結状態に維持 され、ロックアップクラッチの切替が行われ ない。これにより、急加速中に加速度が低下 することを抑えることができる。

 第2発明に係る作業車両は、第1発明の作 車両であって、オペレーターがエンジンの 標回転数を指示するためのアクセル装置を らに備える。そして、第1範囲は、アクセル 置の操作量に応じて定められる。

 この作業車両では、アクセル装置の操作 に応じて第1範囲が定められることにより、 駆動力の変化に対応して第1範囲を定めるこ ができる。これにより、より効率よくロッ アップクラッチの切替を行うことができる

 第3発明に係る作業車両は、第1発明また 第2発明の作業車両であって、トランスミッ ョンの速度段が同じである状態において、 ックアップクラッチが非連結状態である場 に駆動力伝達機構から走行輪に伝達される 1駆動力と、ロックアップクラッチが連結状 態である場合に動力伝達機構から走行輪に伝 達される第2駆動力とは、車速が第1境界速度 ある場合に一致し、且つ、車速が第1境界速 度を超えた場合に第2駆動力が第1駆動力より 大きくなる。そして、第1範囲の下限は、第 1境界速度と概ね一致している。

 この作業車両では、車速が第1範囲内であ る場合は、トランスミッションが同じ速度段 ではロックアップクラッチが非連結状態であ る場合よりも連結状態である場合の方が、駆 動力が大きい。このため、この第1範囲にお てロックアップクラッチを連結状態にする とによって、高い駆動力を発生させること できる。

 第4発明に係る作業車両は、第1発明から 3発明のいずれかの作業車両であって、ロッ アップクラッチが非連結状態であり且つト ンスミッションが所定の低速度段である場 に動力伝達機構から走行輪に伝達される第1 駆動力と、ロックアップクラッチが非連結状 態であり且つトランスミッションが低速度段 よりも一段階高い高速度段である場合に動力 伝達機構から走行輪に伝達される第3駆動力 は、車速が第2境界速度である場合に一致し 且つ、車速が第2境界速度より小さい場合に は第3駆動力は第1駆動力よりも小さい。そし 、第1範囲の上限は、第2境界速度と概ね一 している。

 この作業車両では、車速が第1範囲内であ る間は、トランスミッションを上記の低速度 段から一段階高い高速度段にシフトアップす るよりも低速度段に維持した方が大きな駆動 力を発生させることができる。このため、車 速が第1範囲内である場合は、トランスミッ ョンを低速度段に維持して、加速度に基づ てロックアップクラッチの切替を行うこと よって、トランスミッションの速度段が切 替えられる場合よりも高い駆動力を確保す ことができる。

 第5発明に係る作業車両は、第4発明の作 車両であって、制御部は、ロックアップク ッチが非連結状態である状態において、車 が第1範囲の上限を越えた場合は、ロックア プクラッチを非連結状態に維持した状態で ランスミッションの速度段を低速度段から 速度段にシフトアップする。

 この作業車両では、ロックアップクラッ が非連結状態である場合において、トラン ミッションが低速度段である場合の第1駆動 力と、高速度段である場合の第3駆動力とが 車速が第1境界速度であるときに一致する。 のため、車速が第1範囲の上限を超えたとき に、トランスミッションの速度段をシフトア ップすることによって、駆動力の差が小さい 状態でトランスミッションの速度段を切り替 えることができる。これにより、変速時のシ ョックを低減させることができる。

 第6発明に係る作業車両は、第4発明また 第5発明の作業車両であって、上記の第3駆動 力と、ロックアップクラッチが連結状態であ り且つトランスミッションが低速度段である 場合に動力伝達機構から走行輪に伝達される 第2駆動力とは、車速が第3境界速度である場 に一致する。制御部は、ロックアップクラ チが連結状態である状態において、車速が 1範囲の上限を越えた場合は、車速が、第1 囲の高速側に連続する第2範囲内である間は ックアップクラッチを連結状態に維持する そして、制御部は、車速が、第3境界速度に 概ね一致する第2範囲の上限を超えたときに ロックアップクラッチを非連結状態に切り えると共にトランスミッションの速度段を 速度段から高速度段にシフトアップする。

 この作業車両では、車速が、第2駆動力と 第3駆動力との差が小さくなる第2範囲の上限 超えたときに、ロックアップクラッチの切 およびトランスミッションのシフトアップ 行われる。このため、ロックアップクラッ の切替およびトランスミッションのシフト ップに伴うショックを低減させることがで る。

 第7発明に係る作業車両の制御方法は、エ ンジンと、エンジンからの駆動力によって回 転駆動される走行輪と、ロックアップクラッ チ付きのトルクコンバータとトランスミッシ ョンとを有しエンジンからの駆動力を走行輪 に伝達する動力伝達機構とを備える作業車両 の制御方法であって、以下のステップを備え る。

 車速に応じて前記トランスミッションの速 段の変更が制御されるステップ:
 車速が所定の第1範囲内である場合に、加速 度が所定の閾値以下であるか否かが判定され るステップ:
 加速度が上記の閾値以下である場合に、ロ クアップクラッチが非連結状態から連結状 に切り換えられるステップ:
 加速度が上記の閾値より大きい場合に、ロ クアップクラッチが非連結状態に維持され ステップ:
 この作業車両の制御方法では、車速が第1範 囲内である場合には、ロックアップクラッチ の非連結状態から連結状態への切替の判定に おいて、加速度が考慮される。すなわち、加 速度が閾値より大きい場合には、ロックアッ プクラッチの非連結状態から連結状態への切 替は行われず、ロックアップクラッチは非連 結状態に維持される。そして、加速度が閾値 以下である場合に、ロックアップクラッチが 連結状態に切り換えられる。このため、急加 速中には、ロックアップクラッチが非連結状 態に維持され、ロックアップクラッチの切替 が行われない。これにより、急加速中に加速 度が低下することを抑えることができる。

作業車両の外観図。 作業車両の内部構成を示す概略図。 シフトアップ時の自動変速制御を示す 。 シフトアップ時の制御フローの一部

符号の説明

 9     エンジン
 4a,4b タイヤ(走行輪)
 15    ロックアップクラッチ
 16    トルクコンバータ
 17    トランスミッション
 10    動力伝達機構
 13    制御部
 1     作業車両
 21    アクセルペダル(アクセル装置)

 〔構成〕
 本発明の一実施形態に係る作業車両1を図1 よび図2に示す。図1は、作業車両1の外観図 あり、図2は、作業車両1の内部構成を示す模 式図である。この作業車両1は、ホイールロ ダであり、タイヤ4a,4bが回転駆動されること により自走可能であると共に作業機3を用い 所望の作業を行うことができる。

  〈作業車両1の外部構成〉
 図1に示すように、この作業車両1は、車体 レーム2、作業機3、タイヤ4a,4b、運転室5を備 えている。

 車体フレーム2の前部には、作業機3およ 一対のフロントタイヤ4aが取り付けられてい る。作業機3は、油圧ポンプ11(図2参照)からの 圧油によって駆動される装置であり、車体フ レーム2の前部に装着されたリフトアーム6と リフトアーム6の先端に取り付けられたバケ ット7と、これらを駆動する作業機シリンダ8 を有する。

 車体フレーム2の後部には、運転室5や一 のリアタイヤ4bなどが設けられている。運転 室5は、車体フレーム2の上部に載置されてお 、オペレーターが着座するシートや、後述 る操作部12などが内装されている。

  〈作業車両1の内部構成〉
 また、図2に示すように、この作業車両1は エンジン9、動力伝達機構10、油圧ポンプ11、 操作部12、制御部13などを備えている。

 エンジン9は、ディーゼルエンジンであり 、その出力の制御は、シリンダ内に噴射する 燃料量を調整することにより行われる。この 調整は、エンジン9の燃料噴射ポンプに付設 れたガバナを制御することで行われる。ガ ナとしては、一般的にオールスピード制御 式のガバナが用いられ、スロットル量に応 た目標回転数となるように、負荷に応じて ンジン回転数と燃料噴射量とを調整する。 なわち、ガバナは目標回転数と実際のエン ン回転数との偏差がなくなるように燃料噴 量を増減する。

 動力伝達機構10は、ロックアップクラッ 15付きのトルクコンバータ16とトランスミッ ョン17とを有しており、エンジン9からの駆 力を走行輪としてのタイヤ4a,4bに伝達する

 トルクコンバータ16は、付設されたロッ アップクラッチ15が非連結状態である場合に は、オイルを媒体としてエンジン9からの駆 力を伝達する。ロックアップクラッチ15は、 連結状態と非連結状態とに切替可能であり、 連結状態において、トルクコンバータ16の入 側と出力側とを連結する。このロックアッ クラッチ15は、油圧作動式のクラッチであ 、ロックアップクラッチ15への圧油の供給が 制御部13によって制御されることにより、連 状態と非連結状態とを切り換えることがで る。

 トランスミッション17は、前進走行段に 応する前進クラッチCFと、後進走行段に対応 する後進クラッチCRとを有しており、各クラ チCF,CRの連結状態・非連結状態を切り換え ことによって、前進・後進を切り換える。 た、トランスミッション17は、複数の速度段 に対応した複数の速度段クラッチC1-C4を有し おり、減速比を複数段階に切り換えること できる。このトランスミッション17では、 1速度段から第4速度段までの4段階の速度段 切替可能であり、各速度段に対応して4つの 度段クラッチC1-C4が設けられている。各速 段クラッチC1-C4は、油圧作動式の油圧クラッ チであり、各クラッチC1-C4への圧油の供給が 御部13によって制御されることにより、連 ・非連結状態を切り換えることができる。 た、トランスミッション17の出力軸には、ト ランスミッション17の出力軸の回転数を検出 る車速センサ18が設けられている。車速セ サ18からの検出信号は、制御部13に入力され 。

 トランスミッション17から出力された駆 力は、プロペラシャフト19などを介してタイ ヤ4a,4bに伝達される。

 この作業車両1において、エンジン9の出 の一部は、トルクコンバータ16、トランスミ ッション17等を介してタイヤ4a,4bに伝達され 。また、エンジン9の出力の残りは、PTO軸20 介して油圧ポンプ11に伝達される。これによ り油圧ポンプ11が駆動され、油圧ポンプ11か 吐出された圧油が図示しない操作弁を介し 油圧アクチュエータに伝達される。油圧ア チュエータは、例えば、上述した作業機シ ンダ8であり、これにより作業機3が作動され る。

 操作部12は、オペレーターが操作するも であり、オペレーターがエンジン9の目標回 数を指示するためのアクセル装置としての クセルペダル21を有する。アクセルペダル21 は、オペレーターによって踏み込み操作され 、アクセルペダル21の踏み込み操作量に対応 たスロットル信号が制御部13に入力される なお、図2では図示されていないが、操作部1 2は、アクセルペダル21以外にも、ステアリン グ、ブレーキ、作業機3を操作するための作 機操作部材、前後進を切り替えるための前 進切替部材などを有しており、これらの操 内容は、操作信号として制御部13に送られる 。

 制御部13は、操作部12や、車速センサ18な のセンサからの信号に応じて上述した各種 構成部品の動作を制御する。例えば、制御 13は、アクセルペダル21から入力されたスロ ットル信号に応じた指令信号をガバナに出力 し、スロットル信号に応じた目標回転数が得 られるように、エンジン9を制御する。また 制御部13は、車両の走行状態に応じて、トラ ンスミッション17やトルクコンバータ16を制 して、自動的にトランスミッション17の速度 段の切替およびロックアップクラッチ15の切 を行うことができる。以下、制御部13によ 自動変速制御について詳細に説明する。

 〔制御部13による自動変速制御〕
 シフトアップ時の作業車両1の速度段の変化 と、各速度段における駆動力-車速特性曲線L1 TC~L4TC,L2LU~L4LUとを図3に示す。

 図3において、「F2TC」や「F2LU」のように表 されている白抜き矢印が速度段の変
化を示している。この表示において「F」が まれている場合は、トランスミッション17が 前進状態であることを示している。「TC」が まれている場合は、ロックアップクラ
ッチ15が非連結状態であり、トルクコンバー 16のオイルによって駆動力が伝達されてい 状態を示している。「LU」が含まれている場 合は、ロックアップクラッチ15が連
結状態であり、トルクコンバータ16の入力側 出力側とがロックアップクラッチ15によっ 直結されている状態を示している。また、 れらの表示に含まれている数字は、各数字 対応したトランスミッション17の速度段が選 択されていることを示している。例えば、「 F1TC」では、トランスミッション17の速度段が 第1速度段となっている。

 また、図3の駆動力-車速特性曲線L1TC~L4TC,L 2LU~L4LUを示すグラフにおいて縦軸は駆動力で り、横軸は車速である。なお、ここでいう 動力は、動力伝達機構10からタイヤ4a,4bに伝 達される駆動力を示している。図3において 符号「L1TC」が付された曲線は、作業車両1の 速度段が「F1TC」である場合の駆動力-車速特 曲線を示している。同様に、「L2TC」、「L3T C」、「L4TC」の各曲線は、作業車両1の速度段 が「F2TC」、「F3TC」、「F4TC」である場合の駆 動力-車速特性曲線をそれぞれ示している。 た、「L2LU」、「L3LU」、「L4LU」の各曲線は 作業車両1の速度段が「F2LU」、「F3LU」、「F4 LU」である場合の駆動力-車速特性曲線をそれ ぞれ示している。

 この作業車両1では、制御部13は、車速に じて速度段の変更を制御するが、車速が所 の範囲内(図3の第1範囲R1、第3範囲R3,第5範囲 R5)である場合には、車速だけではなく車両の 加速度も考慮してロックアップクラッチ15の 替が判断される。

 まず、作業車両1が車速ゼロの状態から発進 する場合、作業車両1の速度段は「F1TC」
となっている。図4に速度段「F1TC」からシフ アップする場合の制御フローを示す。ここ は、車速が第1速度V1に達したか否かが判定 れる(第1ステップS1)。車速が第1速度V1に達 ると加速度に関わらず、速度段が「F1TC」か 「F2TC」にシフトアップされる(第2ステップS 2)。車速が第1速度V1に達するまでは、速度段 「F1TC」
に維持される。ここで、第1速度V1は、作業車 両1の速度段が「F1TC」である場合の駆動力と 速度段が「F2TC」である場合の駆動力とが一 致する速度である。なお、制御部13は、入力 れたトランスミッション17の出力軸の回転 から以下の(数式1)により車速を算出してい 。
(数式1) V(n)=N(n) ×A / 1000     
ここで、V(n):車速、N(n):出力軸の回転数、A:ギ ヤ比によって求まる所定の定数、である。

 次に、図3に示すように、車速が第1速度V1 から第2速度V2の間である場合は、作業車両1 速度段は「F2TC」に維持される。車速が、第2 速度V2と第3速度V3との間の第1範囲R1内である 合は、加速度≦閾値aという判定条件が満た されるか否かが常に判断される(図4の第3ステ ップS3~第5ステップS5)。上記判定条件が成立 た場合、すなわち、加速度が閾値a以下とな た場合は、上記判定条件が成立した時点で ロックアップクラッチ15が連結状態に切り えられ、速度段が「F2TC」から「F2LU」に切り 替えられる(図4の第6ステップS6)。上記判定条 件が成立していない場合、すなわち、加速度 が閾値aより大きい場合は、ロックアップク ッチ15は連結状態に切り替えられず、速度段 は「F2TC」に維持される。ここで、図3に示す うに、第2速度V2(第1境界速度)は、速度段が F2TC」である場合の駆動力(第1駆動力)と、速 度段が「F2LU」である場合の駆動力(第2駆動力 )とが一致する速度である。また、第3速度V3( 2境界速度)は、速度段が「F2TC」である場合 駆動力(第1駆動力)と、速度段が「F3TC」であ る場合の駆動力(第3駆動力)とが一致する速度 である。なお、制御部13は、以下の(数式2)に り加速度を算出している。

 (数式2)
 
 

ここで、α(n):加速度、δt:サンプリング時 、T:時定数、である。

 なお、上記のように速度段が「F2TC」から 「F2LU」に切り替えられると、その後、車速 上記の第1範囲R1内である間は、加速度が再 閾値を超えても、速度段は「F2TC」に戻るこ はなく「F2LU」に維持される。

 速度段が「F2TC」である状態で、車速が第1 囲R1の上限すなわち第3速度V3に達すると、速 度段が「F2TC」から「F3TC」に切り替えられる( 図4の第7ステップS7)。
すなわち、ロックアップクラッチ15の切替は われずにトランスミッション17の速度段の フトアップのみが行われる。

 速度段が「F2LU」である状態で、車速が第 1範囲R1の上限を越えると、車速が第4速度V4に 達するまでは、速度段が「F2LU」に維持され (図4の第8ステップS8参照)。車速が第4速度V4 達すると、速度段が「F2LU」から「F3TC」にシ フトアップされる(図4の第9ステップS9)。ここ で、図3に示すように、第4速度V4(第3境界速度 )は、速度段が「F2LU」である場合の駆動力と 速度段が「F3TC」である場合の駆動力とが一 致する速度である。

 速度段が「F3TC」である場合、車速が第5速 V5に達するまでは、速度段は「F3TC」
に維持される。なお、速度段が「F3TC」以上 速度段である場合のシフトアップ時の制御 ローは、図4と同様であるため省略する。車 が増大して第5速度V5を越えた場合は、車速 第5速度V5と第6速度V6との間の第3範囲R3内で る間は、常に上記と同様の加速度の判定が われる。すなわち、上記判定条件が成立し 場合は、上記判定条件が成立した時点で、 ックアップクラッチ15が連結状態に切り替 られ、速度段が「F3
TC」から「F3LU」に切り替えられる。上記判定 条件が成立していない場合は、ロックアップ クラッチ15は連結状態に切り替えられず、速 段は「F3TC」に維持される。なお、第5速度V5 (第1境界速度)は、速度段が「F3TC」である場 の駆動力と、速度段が「F3LU」である場合の 動力とが一致する速度である。また、第6速 度V6(第2境界速度)は、速度段が「F3TC」である 場合の駆動力と、速度段が「F4TC」である場 の駆動力とが一致する速度である。

 速度段が「F3TC」である状態で、車速が第 3範囲R3の上限すなわち第6速度V6を越えると、 速度段が「F3TC」から「F4TC」に切り替えられ 。また、速度段が「F3LU」である状態で、車 速が第3範囲R3の上限を越えると、車速が第7 度V7に達するまでは、速度段が「F3LU」に維 される。そして、車速が第7速度V7に達した きに、速度段が「F3LU」から「F4TC」にシフト アップされる。なお、第7速度V7(第3境界速度) は、速度段が「F3LU」である場合の駆動力と 速度段が「F4TC」である場合の駆動力とが一 する速度である。

 速度段が「F4TC」である場合、車速が第8速 V8に達するまでは、速度段は「F4TC」
に維持される。そして、車速が増大して第8 度V8を越えた場合は、車速が第8速度V8以上の 第5範囲R5内である間は常に上記と同様の加速 度の判定が行われる。上記判定条件が成立し た場合は、上記判定条件が成立した時点で、 ロックアップクラッチ15が連結状態に切り替 られ、速度段が「F4TC」から「F4LU」に切り えられる。上記判定条件が成立していない 合は、ロックアップクラッチ15は連結状態に 切り替えられず、速度段は「F4TC」に維持さ る。なお、第8速度V8(第1境界速度)は、速度 が「F4TC」
である場合の駆動力と、速度段が「F4LU」で る場合の駆動力とが一致する速度である。

 なお、図3では、第1範囲R1、第3範囲R3、第 5範囲R5は、アクセル操作量が最大である場合 に設定される範囲を示しており、アクセル操 作量が最大ではない場合は、図3とは異なる 1範囲R1、第3範囲R3、第5範囲R5が設定される すなわち、アクセル操作量が異なれば、駆 力-車速特性曲線が異なるため、各速度段に ける駆動力が一致する速度が異なる。この め、各速度段における駆動力が一致する速 の変化に応じて、すなわちアクセル操作量 応じて第1範囲R1、第3範囲R3、第5範囲R5が定 られる。

 また、上述した自動変速制御はシフトア プ時の制御であり、シフトダウン時には上 とは異なる制御が行われる。

 〔特徴〕
 この作業車両1では、車速が第1範囲R1、第3 囲R3、第5範囲R5内である場合には、ロックア ップクラッチ15の非連結状態から連結状態へ 切替の判定において、加速度が考慮される すなわち、加速度が閾値aより大きい場合に は、ロックアップクラッチ15の非連結状態か 連結状態への切替は行われず、ロックアッ クラッチ15は非連結状態に維持される。そ て、加速度が閾値a以下である場合に、ロッ アップクラッチ15が連結状態に切り換えら る。このため、急加速中には、ロックアッ クラッチ15の切替が行われず、加速度が低下 することが抑えられる。また、加速度が小さ い場合にロックアップクラッチ15が連結状態 されることによって、一定速度で走行して る場合や、登坂時に大きな駆動力を必要と ている場合のように、ロックアップクラッ 15を作動させる(連結状態にする)のに適した 走行状態でロックアップクラッチ15を作動さ ることができる。

 また、図3に示されるように、第1範囲R1、 第3範囲R3、第5範囲R5は、ロックアップクラッ チ15が連結状態である場合の駆動力(駆動力- 速特性曲線L2LU,L3LU,L4LU参照)が、ロックアッ クラッチ15が非連結状態である場合の駆動力 (駆動力-車速特性曲線L1TC~L4TC参照)よりも大き くなる車速の範囲である。このため、第1範 R1、第3範囲R3、第5範囲R5において、ロックア ップクラッチ15が非連結状態から連結状態に り替えられることによって、高い駆動力を 生させることができる。

 また、ロックアップクラッチ15が非連結 態である場合には、車速が第3速度V3や第6速 V6を越えたときにトランスミッション17の速 度段が高速側に切り換えられるが、ロックア ップクラッチ15が連結状態である場合には、 速が第3速度V3や第6速度V6を越えても直ぐに 変速は行われず、第4速度V4や第7速度V7を越 たときに、ロックアップクラッチ15の連結 態への切替とトランスミッション17の速度段 の高速側への切替とが行われる。これにより 、変速前と変速後との駆動力の差が小さい状 態で変速を行うことができ、変速時のショッ クを低減させることができる。

 〔他の実施形態)
 (a)
 上記の実施形態では、作業車両としてホイ ルローダが例示されているが、他の作業車 にも本発明を適用することができる。

 (b)
 車速および加速度の算出は上記の手法に限 れるものではなく、他の計算方法により算 されてもよい。或いは、車速および加速度 検出する別途のセンサが備えられてもよい

 (c)
 上記の実施形態では、第1範囲R1の下限は、 2速度V2と一致しているが、完全に一致して なくてもよく、第2速度V2に対して10%の範囲 増減してもよい。ただし、第2速度V2より低 側であることが望ましい。また、第1範囲R1 上限は、第3速度V3と一致しているが、完全 一致していなくてもよく、第3速度V3に対し 10%の範囲で増減してもよい。ただし、第3速 度V3より高速側であることが望ましい。また の場合、第1範囲R1の上限と第3速度V3との差 、第1範囲R1の下限と第2速度V2との差よりも さいことが望ましい。第3範囲R3の上限およ 下限、第5範囲R5の上限および下限について 同様である。

 本発明は、急加速中に加速度が低下するこ を抑えることができる効果を有し、作業車 および作業車両の制御方法として有用であ 。