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Title:
FLAT-PLATE SOLID OXIDE FUEL CELL
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/119107
Kind Code:
A1
Abstract:
Provided is a flat-plate solid oxide fuel cell free of crack of the peripheral part of the solid electrolyte due to the action of stress. The flat-plate solid oxide fuel cell includes a fuel cell stack (10) where separators (2) and power generation cells (16) are alternately stacked. Each power generation cell (16) has a disc-shaped solid electrolyte (11), a fuel electrode layer (12) formed on one side of the disc-shaped solid electrolyte (11), and an oxidant electrode layer (13) formed on the other side. In the fuel cell stack (10), disc-shaped fuel electrode current collectors (14) are interleaved between the separators and the fuel electrode layers, while disc-shaped oxidant electrode current collectors (15) are interleaved between the separators and the oxidant electrode layers. Each solid electrolyte (11) is so disposed as to project outward from the peripheral part of the fuel electrode current collector (14) and the oxidant electrode current collector (15) over the whole peripheral part. The length of each projecting portion is greater than 3/100 of the radius and less than 20/100 thereof.

Inventors:
MIYAZAWA TAKASHI (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/001389
Publication Date:
October 01, 2009
Filing Date:
March 27, 2009
Export Citation:
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Assignee:
MITSUBISHI MATERIALS CORP (JP)
KANSAI ELECTRIC POWER CO (JP)
MIYAZAWA TAKASHI (JP)
International Classes:
H01M8/02; H01M8/12
Foreign References:
JP2005310692A2005-11-04
JP2004335161A2004-11-25
JP2003007317A2003-01-10
JP2007026779A2007-02-01
JP2007179965A2007-07-12
Attorney, Agent or Firm:
SHIMIZU, CHIHARU (JP)
Chiharu Shimizu (JP)
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Claims:
 円板状の固体電解質の一方の表面に燃料極層が形成され、他方の表面に酸化剤極層が形成された発電セルを、セパレータを介して複数積層するとともに、上記セパレータと上記燃料極層との間に円板状の燃料極集電体を、上記セパレータと上記酸化剤極層との間に円板状の酸化剤極集電体をそれぞれ配設した燃料電池スタックを有する平板型の固体酸化物形燃料電池において、
 上記固体電解質は、上記燃料極集電体および上記酸化剤極集電体の外周縁から全周に亘って当該固体電解質の半径の3/100以上20/100以下が外方に突き出して配置されていることを特徴とする平板型の固体酸化物形燃料電池。
Description:
平板型の固体酸化物形燃料電池

 本発明は、応力の作用による固体電解質 割れなどが抑制される平板型の固体酸化物 燃料電池に関するものである。

 近年、燃料の有する化学エネルギーを直 電気エネルギーに変換する燃料電池は、高 率でクリーンな発電装置として注目されて り、実用化された固体高分子形燃料電池(PEF C)の他にも、現在、第1世代としてリン酸形燃 料電池(PAFC)、第2世代として溶融炭酸塩形燃 電池(MCFC)、そして第3世代として固体酸化物 燃料電池(SOFC)の開発が期待されている。中 も、固体酸化物形燃料電池(SOFC)は、作動温 が600℃~1000℃と高く、排熱の効率的な利用 可能であって、大規模発電用途にも適して り、1kw~10kwの家庭用、業務用などから火力発 電所の代替用までの幅広い分野での利用が可 能となる。

 この固体酸化物形燃料電池としては、例 ば、特許文献1に示すように、ランタンガレ ート系酸化物などのセラミックス製の酸化物 イオン導電体から成る平板状の固体電解質層 の一方の表面に酸化剤極層(カソード)、他方 表面に燃料極層(アノード)がそれぞれ形成 れた発電セルを、板厚方向にセパレータを して複数積層するとともに、このセパレー と燃料極層との間に燃料極集電体を、上記 パレータと酸化剤極層との間に酸化剤極集 体をそれぞれ配設した平板積層形燃料電池 タックを複数有する平板型の固体酸化物形 料電池が知られている。

 そして、この平板型の固体酸化物形燃料電 では、発電時に、反応用ガスとして酸化剤 層側に酸化剤ガス(酸素) が供給されるとと もに、燃料極層側に燃料ガス(CH 4  等を含有する都市ガス)を改質器によって改 質した改質ガス (H 2 、CO、CO 2 、H 2 O等)が供給される。これらの酸化剤極層およ 燃料極層は、反応用ガスが固体電解質層と 界面に到達することができるよう、何れも 孔質の層とされている。

 これにより、発電セル内において、酸化剤 層側に供給された酸素は、酸化剤極層内の 孔を通って固体電解質層との界面近傍に到 し、この部分で酸化剤極層から電子を受け って酸化物イオン(O 2- )にイオン化されて、燃料極層に向かって固 電解質層内を拡散移動する。燃料極層との 面近傍に到達した酸化物イオンは、この部 で改質ガスと反応して反応生成物(H 2 O、CO 2 等)を生じ、燃料極層に電子を放出する。こ によって、電極反応で生じた電子が別ルー の外部負荷にて起電力として取り出される

 その際に、この発電セルを構成する固体 解質は、上述の酸化物イオンの拡散移動の めに600℃~1000℃の高い作動温度が必要とさ ることから起動時には外方から加熱される また、発電時には上述の反応生成物の生成 応が発熱を伴って生じるため、中心部が最 高温になる。すると、この固体電解質は、 述の燃料電池スタックの積層構造に組み込 れて、燃料極集電体と酸化剤極集電体とに って挟み込まれていることから、熱膨張な が抑制されて、中心部には圧縮応力が作用 るとともに、外周部には周方向に向けて引 張り応力が作用する。

 さらに、この固体電解質は、発電時には、 料極層と酸化剤極層との熱膨張率の差など よって生じうる厚さ方向の変形も燃料極集 体や酸化剤極集電体によって阻害されて、 さ方向にも応力が作用する。
 その結果、この固体電解質は、発電時に上 引っ張り応力や厚さ方向の応力の作用によ て外周部から亀裂が入ることにより割れて まう恐れがある。

特開2007-42442号公報

 そこで、本発明は、応力の作用によって 体電解質の外周部から亀裂が入ることを抑 できる平板型の固体酸化物形燃料電池を提 することを課題とする

 すなわち、本発明、円板状の固体電解質 一方の表面に燃料極層が形成され、他方の 面に酸化剤極層が形成された発電セルを、 パレータを介して複数積層するとともに、 記セパレータと上記燃料極層との間に円板 の燃料極集電体を、上記セパレータと上記 化剤極層との間に円板状の酸化剤極集電体 それぞれ配設した燃料電池スタックを有す 平板型の固体酸化物形燃料電池において、 記固体電解質は、上記燃料極集電体および 記酸化剤極集電体の外周縁から全周に亘っ 当該固体電解質の半径の3/100以上20/100以下 外方に突き出して配置されていることを特 としている。

 本発明に係る平板型の固体酸化物形燃料電 によれば、固体電解質は、燃料極集電体お び酸化剤極集電体の外周縁から全周に亘っ 半径の3/100以上20/100以下が外方に突き出し 配置されているため、この突き出し部分が 料極集電体および酸化剤極集電体によって 束されることなく変形することによって発 時の引っ張り応力などの応力を緩和できる
 従って、応力の作用によって固体電解質の 周部から亀裂が入ることを抑制できる。

図1は、本発明に係る燃料電池スタック 10の構成を説明するための斜視図である。 図2は、図1の発電セル16の側面図である 。 図3Aは、燃料電池スタック10の構成を す平面図である。 図3Bは、燃料電池スタック10の構成を す側面図である。 図4は、本発明に係る平板型の固体酸化 物形燃料電池の縦断面図である。 図5は、同固体酸化物形燃料電池の横断 面図である。

符号の説明

 2 セパレータ
 2x 吐出口
 2y 吐出口
 10 燃料電池スタック
 11 固体電解質
 11a 突き出し部分
 12 燃料極層
 13 酸化剤極層
 14 燃料極集電体
 15 酸化剤極集電体
 16 発電セル

 以下、本発明に係る平板型の固体酸化物 燃料電池の実施形態を、図1~図5を用いて説 する。

 本実施形態に係る燃料電池は、図1および 図2に示すように、円板状の固体電解質11の一 方の表面に燃料極層12が形成されるとともに 他方の表面に酸化剤極層13が形成された発 セル16を、板厚方向にセパレータ2を介して 数積層するとともに、このセパレータ2と燃 極層12との間に燃料極集電体14を、セパレー タ2と酸化剤極層13との間に酸化剤極集電体15 それぞれ配設した概観視略矩形柱状の平板 層形燃料電池スタック10を有して構成され いる。

 この固体電解質11は、組成式La 1-x Sr x Ga 1-y Mg y O 3 (X=0.05~0.3、Y=0.025~0.3)、またはLa 1-x Sr x Ga 1-y-z Mg y Co z O 3 (X=0.05~0.3、Y=0~0.29、Z=0.01~0.3、Y+Z=0.025~0.3)で表 れる円形平板状のランタンガレート系セラ ックスからなる。

 上記燃料極層12は、Ni等の金属あるいはNi-YSZ 、Ni-SDC、Ni-GDC等のサーメットによって形成さ れ、酸化剤極層13は、LaMnO 3 、LaCoO 3 、SrCoO 3 等によって形成されている。

 また、燃料極集電体14は、Niなどのスポン ジ状の多孔質焼結金属板で円形平板状に構成 され、酸化剤極集電体15はAg等のスポンジ状 多孔質焼結金属板で円形平板状に構成され いる。これらの集電体14および15は、それぞ 固体電解質11よりも一回り小さく形成され いる。

 このようにして、固体電解質11は、燃料 集電体14と酸化剤極集電体15とによって挟ま て配置されるとともに、集電体14および15の 外周縁から全周に亘って半径の3/100以上20/100 下が外方に突き出して配置されている。

 これは、この突き出し部分11aが固体電解 11の半径の3/100未満では、固体電解質11の外 部が変形することによって亀裂の入らない 度に熱応力を緩和させることができないた であり、突き出し部分11aが固体電解質11の 径の20/100を超えると、発電セル16と集電体14 よび15との電気的接触面が必要以上に狭く って酸化剤ガスと燃料ガスとの反応により られる電力量が著しく低下してしまうため ある。

 上記セパレータ2は、厚さ数mmの略方形状 ステンレス製の板材で構成されており、上 した発電セル16および各集電体14、15が積層 れる中央部のセパレータ本体20と、このセ レータ本体20より面方向に延設されて、当セ パレータ本体20の対向縁部を2箇所で支持する 一対のセパレータアーム21、22とで構成され いる。

 そして、セパレータ本体20は、集電体14、 15を介して発電セル16間を電気的に接続する ともに、発電セル16に対して反応用ガスを供 給する機能を有し、その内部に燃料ガスをセ パレータ2の縁部から導入してセパレータ2の 料極集電体14に対向する面の中心部の吐出 2xから噴出させる燃料ガス通路23と、酸化剤 スをセパレータ2の縁部から導入してセパレ ータ2の酸化剤極集電体15に対向する面の中心 部の吐出口2yから噴出させる酸化剤ガス通路2 4とを有する。

 また、各セパレータアーム21、22は、それぞ れセパレータ本体20の外周辺に沿って僅かな 間を持って対向角隅部に延設される細長帯 として積層方向に可撓性を持たせた構造と れると共に、これらセパレータアーム21、22 の端部26、27に板厚方向に貫通する一対のガ 孔28x、28yが設けてある。
 一方のガス孔28xはセパレータ2の燃料ガス通 路23に連通し、他方のガス孔28yはセパレータ2 の酸化剤ガス通路24に連通し、各々のガス孔2 8x、28yからこれらのガス通路23、24を通して各 発電セル16の各電極12、13面に燃料ガスや酸化 剤ガスを供給するようになっている。

 そして、各セパレータ2の本体20間にそれ れ発電セル16および集電体14、15を介在させ とともに、各セパレータ2のガス孔28x、28y間 に各々絶縁性のマニホールドリング29x、29yを 介在させることによって、ガス孔28xおよびマ ニホールドリング29xによって構成された燃料 ガスマニホールドと、ガス孔28yおよびマニホ ールドリング29yによって構成された空気マニ ホールドとを有する外観視略矩形柱状の燃料 電池スタック10が構成される。

 この燃料電池スタック10の上部および下 には、図3Aおよび図3Bに示すように、セパレ タ2より外法の大きいフランジ3が設けられ おり、これらのフランジ3のマニホールドに 応する2箇所には、それぞれ2本ずつボルト31 が挿通されて、その両端部にナット32が螺合 れている。このフランジ3と、両端部にナッ ト32を螺合したボルト31とによって、上述の ニホールドリング29x、29yを介装したマニホ ルドのガスシール性が担保されている。

 そして、上部のフランジ3には、中央部に 発電セル16の外法より大きい穴30が設けられ おり、この穴30には、最上段のセパレータ2 に載置された発電セル16と略同一の大きさの 錘39が配置されている。この錘39により、集 体14、15に挟まれた発電セル16とセパレータ2 の相互密着性が担保されている。

 このようにして構成された燃料電池スタ ク10は、4枚の側板からなる矩形筒体と天板 底板とを有する内部缶体5内の中央部に、架 台51に載置された状態で、平面的に縦横方向 複数行(本実施形態においては2行)複数列(本 実施形態においては2列)に並べて多数配置さ 、上下高さ方向にも複数(本実施形態におい ては4個)配置されている。また、各燃料電池 タック10は、燃料ガスマニホールドに燃料 スを改質した改質ガスを供給する燃料ガス 給ラインが接続されるとともに、空気マニ ールドに酸素などの酸化剤ガスを供給する 化剤ガス供給ラインが接続されて、発電時 酸化剤ガスと改質ガスとの反応によって生 される反応生成ガスや未反応ガスをそのま 外部に放出するシールレス構造が採用され おり、これらの放出された未反応ガスの燃 熱等で内部缶体5内は発電に必要な温度を保 るようになっている。

 さらに、この内部缶体5は、その外周が断 熱材50で覆われており、内部缶体5内あるいは その近傍には、上述の燃料ガス供給ラインに 介装された水蒸気発生器(図示を略す)、燃料 交換器62や改質器61が配設されているととも に、酸化剤ガス供給ラインに介装された空気 熱交換器72が配設されている。そして、内部 体5の各側板には、それぞれ起動時に内部温 度を上昇させる赤外線バーナ55が配置されて る。これによって、燃料電池は、燃料ガス ニホールドに供給された改質ガスが各スタ ク10の発電セル16の燃料極層12に、空気マニ ールドに供給された酸化剤ガスが各スタッ 1の発電セル16の酸化剤極層13にそれぞれ供 されるようになっている。

 本実施形態の平板型の固体酸化物形燃料 池によれば、固体電解質11は、燃料極集電 14および酸化剤極集電体15の外周縁から全周 亘って半径の3/100以上20/100以下が外方に突 出して配置されているため、この突き出し 分11aが集電体14および15により拘束されるこ なく変形することによって発電時の引っ張 応力などの応力を緩和できる。従って、こ ら応力の作用によって固体電解質11の外周 から亀裂が入ることを抑制できる。