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Patent Searching and Data


Title:
TRANSFORMER, AND APPARATUS AND METHOD FOR MANUFACTURING A TRANSFORMER IRON CORE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/150842
Kind Code:
A1
Abstract:
Provided is a technology for manufacturing a transformer iron core of a laminated structure, which can suppress fluctuations in magnetic circuit characteristics and sizes and can improve productivity.  The manufacturing technology extracts magnetic material sheets individually in parallel from a plurality of hoop-wound bodies, and cuts the same substantially simultaneously at preset positions, thereby to form a plurality of magnetic material sheets of different lengths.  These magnetic material sheets are stacked in the order of lengths to form block-shaped laminates.  These block-shaped laminates are stacked in the order of lengths, and these laminates having the block-shaped laminates stacked are wound on a winding core such that the longer block-shaped laminate is wound on the outer circumference of a winding core whereas the shorter block-shaped laminate is wound on the inner circumference.  These magnetic materials are caused to abut or overlapped at the two ends thereof, and are so annulated that the abutting or overlapped portions are located at circumferentially different positions between the adjoining magnetic material layers.

Inventors:
FUKUI KAZUYUKI (JP)
NAKANOUE KENJI (JP)
KURATA TAKASHI (JP)
KOYAMA HISASHI (JP)
YAMAGUCHI HIDEMASA (JP)
MIZUSAWA CHIKARA (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/002642
Publication Date:
December 17, 2009
Filing Date:
June 11, 2009
Export Citation:
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Assignee:
HITACHI IND EQUIPMENT SYS (JP)
FUKUI KAZUYUKI (JP)
NAKANOUE KENJI (JP)
KURATA TAKASHI (JP)
KOYAMA HISASHI (JP)
YAMAGUCHI HIDEMASA (JP)
MIZUSAWA CHIKARA (JP)
International Classes:
H01F41/02; H01F27/24
Foreign References:
JPS642309A1989-01-06
JPH04302114A1992-10-26
JPS353712B1
JPH0766064A1995-03-10
JPH10199742A1998-07-31
JP2002160120A2002-06-04
JP2006093366A2006-04-06
JP2007312542A2007-11-29
JPS5174220A1976-06-28
JPH08162350A1996-06-21
JPH04302114A1992-10-26
JPH10241980A1998-09-11
Other References:
See also references of EP 2287866A4
Attorney, Agent or Firm:
POLAIRE I. P. C. (JP)
Polaire Intellectual Property Corporation (JP)
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Claims:
 長さの異なる複数の短冊状の磁性材の薄板が積層された環状の鉄心であって、該積層された各層の該磁性材の長さ方向の先端面と終端面とが突き合わされまたは重ね合わされ、該突合わせ部または重ね合わせ部が隣接層間で当該鉄心の周方向の異なる位置にあるようにされた鉄心と、
 上記鉄心を励磁するコイルと、
 を備えて成ることを特徴とする変圧器。
 磁性材の薄板が積層された環状の変圧器鉄心を製造する変圧器鉄心の製造装置であって、
 薄板状の磁性材がフープ状に巻かれた複数の巻装体のそれぞれを支持する支持手段と、
 上記複数の巻装体のそれぞれから、それぞれの磁性材を予め設定された長さ分引き出す引出し手段と、
 上記引き出された複数の磁性材を予め設定された位置で略同時に切断し、異なった長さの複数の薄板状の磁性材を形成する切断手段と、
 上記切断された複数の磁性材を長さの順に積層し、ブロック状の積層体を形成する第1の重ね手段と、
 上記積層体内の上記複数の磁性材の相互間のずらし量を予め設定した量に調整するずらし量調整手段と、
 上記ずらし量が調整された複数のブロック状積層体を、その長さの順に積み重ねる第2の重ね手段と、
 上記複数のブロック状積層体が積み重ねられて成る積層体を、長さの長いブロック状積層体を外周側に、短いブロック状積層体を内周側にして巻芯に巻き付け、それぞれのブロック状積層体内で、それぞれの磁性材の両端部を互いに突合わせまたは重ね合わせ、該突合わせ部または該重ね合わせ部が隣接する磁性材層間で周方向の異なる位置にあるようにして環状化する環状化手段と、
 少なくとも、上記引出し手段及び上記切断手段を制御する制御部と、
 を備えたことを特徴とする変圧器鉄心の製造装置。
 磁性材の薄板が積層された環状の変圧器鉄心を製造する変圧器鉄心の製造方法であって、
 磁性材がフープ状に巻かれた複数の巻装体のそれぞれから、それぞれの磁性材を予め設定された長さ分引き出す第1のステップと、
 上記引き出された複数の磁性材を予め設定された位置で略同時に切断し、異なった長さの複数の薄板状の磁性材を形成する第2のステップと、
 上記切断された複数の磁性材を長さの順に積層し、ブロック状の積層体を形成する第3のステップと、
 上記ブロック状積層体を、長さの長い磁性材が外周側、短い磁性材が内周側となるようにして予め設定した曲率で曲げ、該ブロック状積層体内の上記複数の磁性材相互間のずらし量を予め設定した量に調整する第4のステップと、
 上記ずらし量が調整された複数のブロック状積層体を、その長さの順に積み重ねる第5のステップと、
 上記複数のブロック状積層体が積み重ねられて成る積層体を、長さの長いブロック状積層体を外周側に、短いブロック状積層体を内周側にして巻芯に巻き付け、それぞれの磁性材の両端部を互いに突合わせまたは重ね合わせ、該突合わせ部または重ね合わせ部が隣接する磁性材層間で周方向の異なる位置にあるようにして環状化する第6のステップと、
 上記環状化された積層体を予め設定された温度及び時間で加熱して熱処理を行う第7のステップと、
 を備え、環状の変圧器鉄心を製造することを特徴とする変圧器鉄心の製造方法。
 磁性材の薄板が積層された環状の変圧器鉄心を製造する変圧器鉄心の製造装置であって、
 薄板状の磁性材がフープ状に巻かれた複数の巻装体のそれぞれを支持する支持手段と、
 上記複数の巻装体のそれぞれから、それぞれの磁性材を予め設定されたそれぞれの長さ分引き出す引出し手段と、
 上記引き出された複数の磁性材を予め設定された位置で略同時に切断し、異なった長さの複数の薄板状の磁性材を形成する切断手段と、
 上記切断された複数の磁性材をその長さの順に積層し、それぞれの長さ方向の一方の端部の端面を互いに揃え、他方の端部の端面を互いにずらした状態、または、該両端部の端面をともにずらした状態にして、ブロック状の積層体を形成する第1の重ね手段と、
 上記ブロック状の積層体の磁性材のうち最外部の2枚の磁性材それぞれの上記一方の端部側の表面を押し該積層体に対し磁性材積層方向に圧縮力を作用させ該積層体の端部を固定する端部固定部と、該端部固定部を移動変位させ、該積層体を、長さの長い磁性材が外周側、短い磁性材が内周側となるようにして予め設定した曲率で曲げる曲げ部と、該曲げられた該積層体の長さ方向の中間部で該積層体に対し磁性材積層方向に圧縮力を作用させる中間部固定部とを備え、該中間部固定部で該積層体に圧縮力を作用させたまま、上記端部固定部による該積層体の端部固定を解放するとともに、該端部固定部を移動変位させて、該積層体の上記曲げの曲率を減少させ、該積層体内の上記複数の磁性材の相互間のずらし量を予め設定した量に調整するずらし量調整手段と、
 上記ずらし量が調整された複数のブロック状積層体を、その長さの順に積み重ねる第2の重ね手段と、
 上記複数のブロック状積層体が積み重ねられて成る積層体を、長さの長いブロック状積層体を外周側に、短いブロック状積層体を内周側にして巻芯に巻き付け、それぞれの磁性材の両端部を互いに突合わせまたは重ね合わせ、該突合わせ部または該重ね合わせ部が隣接する磁性材層間で周方向の異なる位置にあるようにして環状化する環状化手段と、
 少なくとも、上記引出し手段、上記切断手段、上記第1の重ね手段を制御する制御部と、
 を備えたことを特徴とする変圧器鉄心の製造装置。
 磁性材の薄板が積層された環状の変圧器鉄心を製造する変圧器鉄心の製造方法であって、
 磁性材がフープ状に巻かれた複数の巻装体のそれぞれから、それぞれの磁性材を予め設定されたそれぞれの長さ分引き出す第1のステップと、
 上記引き出された複数の磁性材を予め設定された位置で略同時に切断し、異なった長さの複数の薄板状の磁性材を形成する第2のステップと、
 上記切断された複数の磁性材を長さの順に積層し、それぞれの長さ方向の一方の端部の端面を互いに揃え、他方の端部の端面を互いにずらした状態、または、該両端部の端面をともにずらした状態にしてブロック状の積層体を形成する第3のステップと、
 上記ブロック状の積層体の磁性材のうち最外部の2枚の磁性材それぞれの上記一方の端部側の表面を押し該ブロック状積層体に対し磁性材積層方向に圧縮力を作用させ該ブロック状積層体の端部を端部固定部で固定する第4のステップと、
 上記端部固定部を移動変位させ、上記ブロック状積層体を、長さの長い磁性材が外周側、短い磁性材が内周側となるようにして予め設定した曲率で曲げる第5のステップと、
 上記曲げられた上記ブロック状積層体の長さ方向の中間部で該ブロック状積層体に対し磁性材積層方向に圧縮力を中間部固定部によって作用させる第6のステップと、
 上記中間部固定部で上記ブロック状積層体に圧縮力を作用させたまま、上記端部固定部による該ブロック状積層体の端部固定を解放するとともに、該端部固定部を移動変位させて、該ブロック状積層体の上記曲げの曲率を減少させ、該ブロック状積層体内の上記複数の磁性材の相互間のずらし量を予め設定した量に調整する第7のステップと、
 上記ずらし量が調整された複数のブロック状積層体を、その長さの順に積み重ねる第8のステップと、
 上記複数のブロック状積層体が積み重ねられて成る積層体を、長さの長いブロック状積層体を外周側に、短いブロック状積層体を内周側にして巻芯に巻き付け、それぞれの磁性材の両端部を互いに突合わせまたは重ね合わせ、該突合わせ部または重ね合わせ部が隣接する磁性材層間で周方向の異なる位置にあるようにして環状化する第9のステップと、
 上記環状化された積層体を予め設定された温度及び時間で加熱して熱処理を行う第10のステップと、
 を備え、環状の変圧器鉄心を製造することを特徴とする変圧器鉄心の製造方法。
 請求項3または請求項5に記載の製造方法により製造された変圧器鉄心と、
 上記変圧器鉄心を励磁するコイルと、
 を備えた構成を特徴とする変圧器。
 アモルファス材を鉄心材料に用いた静止機器用の巻鉄心の切断成形部を有した鉄心製造装置において、
 複数個のアンコイラ装置に取り付けられたアモルファス材から複数枚を重ねて引き出し積層させ、その際にアモルファス材のミルシート値から切断長に対する補正係数を算出し、切断条件にフィードバックすることにより、接合部の寸法変動を抑えることで製品の特性や製造上のバラつきを向上させる機能を付加した切断成形部を有した鉄心製造装置。
 アモルファス材を鉄心材料に用いた静止機器用の巻鉄心の切断成形部を有した鉄心製造装置において、
 複数個のアンコイラ装置に取り付けられたアモルファス材から複数枚を重ねて引き出し積層させ、切断後、成形までの間に積層枚数を測定し、そこから実測の占積率を求め、標準的な占積率との比から切断の補正係数を求め、切断条件へフィードバックすることにより、接合部の寸法変動を抑えることで製品の特性や製造上のバラつきを向上させる機能を付加した切断成形部を有した鉄心製造装置。
 アモルファス材を鉄心材料に用いた静止機器用の巻鉄心の切断成形部を有した鉄心製造装置において、
 複数個のアンコイラ装置のアモルファス材を重ねて送り出す際に、曲がりや歪が出ないように角度をつけて、ピンチローラーにて送り出す機構を有する切断成形部を有した鉄心製造装置。
 アモルファス材を鉄心材料に用いた静止機器用の巻鉄心の切断成形部を有した鉄心製造装置において、
 複数個のアンコイラ装置のアモルファス材を重ねて送り出す際に、曲がりや歪が出ないように角度をつけ、それらを補助するためにベルトコンベアを設けたトレイにより送り出し工程を高精度で行うことが可能な機構を有する切断成形部を有した鉄心製造装置。
 アモルファス材を鉄心材料に用いた静止機器用の巻鉄心の切断成形部を有した鉄心製造装置において、
 複数個のアンコイラ装置のアモルファス材を重ねて送り出す際に、曲がりや歪が出ないように角度をつけ、それらを補助するためにエアー噴出口を設けたトレイにより送り出し工程を高精度で行うことが可能な機構を有する切断成形部を有した鉄心製造装置。
 アモルファス材を鉄心材料に用いた静止機器用の巻鉄心の切断成形部を有した鉄心製造装置において、
 複数個のアンコイラ装置のアモルファス材から複数枚を重ねて引き出し切断し、重なったシート材を1枚ずつ又は少枚数毎に予め設定した量にずらし処理を行い、積層することで磁気特性や生産性を向上させる機能を付加した鉄心製造装置。
Description:
変圧器、変圧器鉄心の製造装置 び製造方法

 本発明は、薄板状の磁性材が積層されて る変圧器鉄心の構造及び製造技術に関する

 本発明に関連する従来技術であって特許 献に記載されたものとしては、例えば、特 平8-162350号公報(特許文献1)や特開平4-302114号 公報(特許文献2)に記載された技術がある。特 開平8-162350号公報には、製品特性を向上させ る変圧器用アモルファス鉄心の製造技術と て、複数個のアンコイラ装置のロール状ア ルファスシート材から複数枚のシート材を ねて引き出し、該重ねシート材の各々ブロ ク毎に切断長さを2πtずつまたは2πtに近い ずつ変化させて複数枚を同時に切断し、矩 状に成型したときのつなぎ部のギャップを ぼ一定にするとした技術が記載され、特開 4-302114号公報には、磁気特性が優れ、製造工 程が簡素化され設備費用の低減に好適なアモ ルファス鉄心の製造技術として、アモルファ スシート素材をロール巻きした複数個のリー ルを直列に整列して各リールから引き出した アモルファスシート素材を密着積層したシー ト素材と、他の複数個のリールを直列に整列 して各リールから引き出したアモルファスシ ート素材を密着積層したシート素材とを積層 したシートブロックを連続的に送り出し、所 定の長さに切断し、該切断したシートブロッ クを位置決めし、矩形状に成形しながら順次 芯金に巻き付けて矩形鉄心とし、これを磁場 焼鈍するとした技術が記載されている。

 また、変圧器鉄心の製造装置及び製造方 において、磁性材料の切断装置及び方法に して説明する。

 本発明に関した従来技術として、特開平1 0-241980号公報(特許文献3)が挙げられる。特開 10-241980号公報では、複数枚を積層し切断装 へ連続して送り出す工程の後、積層したシ トブロックに対して厚さを計測することで 切断長を調整し、材料のバラつきを抑える 容である。しかし、アモルファス材は1枚が 約25μmと非常に薄いことに加えて、板厚の変 率も大きく、ある区間での最大と最小の比 110%以上の差が生まれることもある。従って 、材料が空間に占める割合、すなわち占積率 は非常に悪く、静止機器類に使用される電磁 鋼板が97%程度とすると、アモルファス材は85% 程度であり、特開平8-162350号公報で説明して るような、ただ厚みを測定しただけでは、 料のばらつきを押さえることは難しい。ま 、厚みを計測しながらの切断のため、切断 速度も遅くなってしまう恐れがある。

 しかしながら、この材料毎に見受けられ バラつきを抑えることは、アモルファス材 適用した巻鉄心の製造においては非常に有 な効果を生むことも事実である。例えば、 圧器であった場合、巻線と鎖交する鉄心の 面積が最も重要な因子であるが、前述の通 、板厚の偏差や占積率の悪い材料であるア ルファス材の場合、使用した材料のバラつ が大きければ大きいほど、断面積に与える 響は大きく、板厚のバラつきを管理できな 場合、必要以上に材料を投入することにな たり、逆に必要量を稼げず、最悪の場合、 れが原因で製品での特性不良を招く恐れも る。また、切断長もその影響を受けてしま 、必要以上の長さを与えてしまったりして 巻鉄心の接合部の形状が悪くなり、特性悪 させたり、本来必要のない接合部へ材料を 入させてしまい、結果として鉄心断面積を らすことで特性悪化を招く恐れもある。

特開平8-162350号公報

特開平4-302114号公報

特開平10-241980号公報

 上記従来技術においては、いずれも、複 のロールから引き出したアモルファスシー 素材を複数枚重ねた重ねシート材とし、こ を所定の長さに切断し、該切断したものを 形状に成形してアモルファス鉄心を形成す としたものであり、矩形状にしたときのつ ぎ部における個々のアモルファスシート素 の両端部間のギャップ長や両端部のラップ (両端部が互いに重なり合う長さ)ラップ位 (両端部が互いに重なり合う位置)は、重ねシ ート材の切断長さによって決定されるため、 1つの重ねシート材内においても、矩形状鉄 の外周側に配されたものと内周側に配され ものとでは異なった値となり、これが該ギ ップ長やラップ長のばらつきとなって、鉄 の磁気回路特性や寸法などに影響し、これ を変化させる。さらに、重ねシート材自体 切断長さにばらつきがある場合は、これが 上記つなぎ部のギャップ長やラップ長やラ プ位置のばらつきをさらに大きくし、鉄心 磁気回路特性すなわち鉄損や磁気抵抗など 及び、鉄心の寸法すなわちつなぎ部におけ 積層厚さを、さらに大きく変化させること なる。

 本発明の課題点は、上記従来技術の状況 鑑み、積層構造の変圧器鉄心において、磁 回路特性や寸法の変動を抑えられるように るとともに生産性を向上させることができ ようにすることである。

 また、上記の通り、切断されたアモルフ ス材に対して、積層した複数枚の厚みを測 し、それで切断長のフィードバックをかけ には現実的ではない部分がある。本発明で 実測の厚みではなく、別な手段を用いて、 みを推定することで、切断長の調整を含め 材料のバラつきを抑え、製品特性の安定化 図る。また、鉄心自体の性能向上を図るこ を目的とする。

 一方、切断時の材料送り出しの構造につ ても見直しを図り、上記、課題における、 に切断後の材料送り出しの精度を底上げす 構造を提案する。

 上記課題点を解決するために、本発明で 、積層構造の変圧器鉄心として、長さの異 る複数の短冊状の磁性材の薄板を積層し、 層の該磁性材の長さ方向の先端面と終端面 突合わせ部または重ね合わせ部が隣接層間 当該鉄心の周方向の異なる位置にあるよう した環状の構成とする。また、積層構造の 圧器鉄心の製造技術として、薄板状の磁性 がフープ状に巻かれた複数の巻装体のそれ れから該磁性材を並列状に引き出し、それ れを予め設定された位置で略同時に切断し 、異なった長さの複数の薄板状の磁性材を 成し、該複数の磁性材を長さの順に積層し ブロック状の積層体を形成し、さらに、該 ロック状の積層体を長さの順に積み重ね、 複数のブロックが積み重ねられて成る積層 を、長さの長いブロックを外周側に、短い ロックを内周側にして巻芯に巻き付け、そ ぞれのブロック内で、それぞれの磁性材の 端部を互いに突合わせまたは重ね合わせ、 突合わせ部または重ね合わせ部が隣接する 性材層間で周方向の異なる位置になるよう して環状化する。また、積層構造の変圧器 心の製造技術として、薄板状の磁性材がフ プ状に巻かれた複数の巻装体のそれぞれか 該磁性材を並列状に引き出し、それぞれを め設定された位置で略同時に切断して、異 った長さの複数の薄板状の磁性材を形成し 該複数の磁性材を長さの順に積層し、それ れの長さ方向の一方の端部の端面を互いに え、他方の端部の端面を互いにずらした状 、または、該両端部の端面をともにずらし 状態にしてブロック状の積層体を形成し、 ブロック状の積層体を、長さの長い磁性材 外周側、短い磁性材が内周側となるように て予め設定した曲率で曲げ、再びこれを伸 して、複数の磁性材の相互間のずらし量を め設定した量に調整し、さらに、該ずらし を調整した複数の磁性材から成るブロック の積層体を長さの順に積み重ね、該複数の ロック状積層体が積み重ねられて成る積層 を、長さの長いブロック状積層体を外周側 、短いブロック状積層体を内周側にして巻 に巻き付け、それぞれの磁性材の両端部を いに突合わせまたは重ね合わせ、該突合わ 部または重ね合わせ部が隣接する磁性材層 で周方向の異なる位置になるようにして環 化する。

 また、本発明は、製品のバラつきを抑え ための解決手段として、アモルファス材は 入時にメーカの成績書(ミルシートデータ) 付属されており、この成績書にはある所定 長さでの材料幅と質量の実測により求めら た質量平均板厚、占積率が記載されている この記載値より使用しているフープ材の板 平均と占積率平均の値により切断時の補正 を推定し、精度の向上を図る。

 また、アモルファス材を切断し、一定枚数 (例:1000枚毎)の切断長、実測質量より質量平 均板厚t 1 を算出する。また、積層していく過程で一定 枚数毎の積厚T 1 を一定の荷重をかけて測定し、前述の質量平 均板厚t 1 と切断枚数nにより積厚T 2 を算出し、積厚実測値T 1 との差異より実測占積率LF 1 を算出する。さらに予め標準占積率LF 2 を設定しておき、実測占積率との偏差率によ り補正値K LF を変更し、切断長にフィードバックする。

 本発明は、材料送り出し機構の高精度安 化のための解決手段として、送り出す材料 V字又は逆V字の角度を付ける。また、送り す材料を受けるトレイにベルトコンベア機 を設ける。または、それらの組合せとする さらに送り出す材料と受けるトレイとの摩 を減らすため、トレイからエアーを吹き出 て材料を浮かせる。また、切断長が長くな につれ、送り出しスピード制御を行い、搬 スピードを遅くすることで送り出しの精度 向上させる。

 本発明によれば、積層構造の変圧器鉄心 おいて、磁気回路特性や寸法の変動を抑え かつ、その生産性を向上させることができ 。この結果、変圧器鉄心の低コスト化も可 となる。

 また、従来の発明では非常に測定の精度 難しい板厚の測定により切断長の補正を行 、材料のバラつきを緩和させていたが、本 明では実態に近い質量平均板厚を求めるこ で、材料のバラつきを抑え、製品の特性を 定化させることが可能である。

 また、材料の送り出し機構も見直すこと 、成形精度の向上を図ることが可能である

本発明の製造技術による変圧器鉄心を いた変圧器の構成例を示す図である。 本発明の製造技術による変圧器鉄心に ける磁性材のつなぎ部の説明図である。 本発明の変圧器鉄心の製造装置の構成 を示す図である。 図3の変圧器鉄心の製造装置におけるず らし量調整手段の説明図である。 図3の変圧器鉄心の製造装置における第 2の重ね手段の説明図である。 図3の変圧器鉄心の製造装置における環 状化手段の説明図である。 本発明の変圧器鉄心の製造装置の他の 成例を示す図である。 本発明の変圧器鉄心の製造装置におい 鉄心材料のミルシート(成績表)を利用する 合の切断、成形のフローを示す図である。 従来の変圧器鉄心の製造装置において 圧器の鉄心材料の切断長を決めていく際の ロー図である。 本発明の変圧器鉄心の製造装置におい て鉄心材料を引出して切断する引出し方式の 切断機の外観図である。 本発明の変圧器鉄心の製造装置におい て鉄心材料の切断長を決めていく際のフロー 図である。 本発明の変圧器鉄心の製造装置におい て鉄心材料を送り出して切断する送出し方式 の切断機の外観図である。 本発明の変圧器鉄心の製造装置におい て鉄心材料の積厚を測定する積厚測定装置の 概略図である。 本発明の変圧器鉄心の製造装置におい て鉄心材料の切断直前における積厚を測定す る積厚測定装置の概略図である。 本発明の変圧器鉄心の製造装置におい て鉄心材料を送り出す送出し装置の概略図で ある。 本発明の変圧器鉄心の製造装置におい て鉄心材料の切断長をずらす技術の説明図で ある。

 以下、本発明の実施例につき、図面を用 て説明する。

 図1~図7は、本発明の実施例の説明図であ 。図1は、本発明の製造技術による変圧器鉄 心を用いた変圧器の構成例を示す図、図2は 本発明の製造技術による変圧器鉄心の磁性 のつなぎ部の説明図、図3は、本発明の変圧 鉄心の製造装置の構成例を示す図、図4は、 図3の変圧器鉄心の製造装置におけるずらし 調整手段の説明図、図5は、図3の変圧器鉄心 の製造装置における第2の重ね手段の説明図 図6は、図3の変圧器鉄心の製造装置における 環状化手段の説明図、図7は、本発明の変圧 鉄心の製造装置の他の構成例を示す図であ 。

 図1において、2000は変圧器、1は、薄板(シー ト)状の磁性材としての例えば厚さが約25μmの アモルファス材(以下、アモルファスシート という)が複数枚積層されて成り、変圧器2000 の磁気回路を形成する環状の鉄心、2a、2bは れぞれ、鉄心1を励磁するコイル、20は、複 のアモルファスシート材が積層されて1ブロ クとされた積層体(以下、ブロック状積層体 という)のそれぞれが形成するつなぎ部、20 A は、該つなぎ部20のうちの1つである。複数の つなぎ部20は、鉄心の厚さ方向(±Z軸方向)に いに隣接したものどうしが、鉄心1の周方向( 図1では±X軸方向)に互いにずれて配され、異 る位置となるようにされている。それぞれ つなぎ部20内においても、個々のアモルフ スシート材のつなぎ部すなわちアモルファ シート材1枚毎の先端部と終端部との間のつ ぎ部は、互いに隣接したものどうし(個々の アモルファスシート材どうし)が、鉄心1の周 向(±X軸方向)に互いに異なる位置となるよ にされている。
  以下、説明中で用いる図1の構成における 成要素には、図1の場合と同じ符号を付して 用いる。

 図2は、図1の鉄心1を構成している1つのブロ ック状積層体におけるつなぎ部20 A 内の状態を示す図である。
  図2において、10 A は、ブロック状積層体、10a~10eはそれぞれ、 ロック状積層体10 A を構成する厚さが約0.025×10 -3 mのアモルファスシート材、10a 1 は、アモルファスシート材10aの先端部、10a 2 は、アモルファスシート材10aの終端部、g a は、先端部10a 1 と終端部10a 2 の間に形成されるギャップである。本図2の 成は、アモルファスシート材10a~10eがそれぞ 、その先端部の端面(先端面)と、終端部の 面(終端面)とが、ギャップを隔てて対向状態 で突き合わされている場合である。該ギャッ プは、いずれのアモルファスシート材におい ても、各アモルファスシート材が形成する磁 気回路における磁気抵抗の増大と磁束の漏洩 とを抑えられる小さい値とされ、ゼロであっ てもよい。以下、アモルファスシート材の先 端面と終端面とが突き合わされている部分を 突き合わせ部という。ブロック状積層体10 A において、アモルファスシート材10a~10eは、 なる長さを有し、アモルファスシート材10a 10b、10c、10d、10eの順に長くされ、最も短い モルファスシート材10aが環状鉄心1の内周側 、最も長いアモルファスシート材10eが外周 側に配されているものとする。本発明にお ては、アモルファスシート材10a~10eがそれぞ れ、その先端部と、終端部とが互いに重なり 合う(ラップする)ように、該両端部を互いに ね合わせてもよい。この場合は、該重ね合 せた部分を重ね合わせ部という。
  以下、説明中で用いる図2の構成における 成要素には、図2の場合と同じ符号を付して 用いる。

 図3は、本発明の変圧器鉄心の製造装置の構 成例を示す図である。本構成例は、複数の巻 装体から引き出された複数の薄板状の磁性材 の平面の正投影が互いに重なるようにした場 合の例である。
  図3において、1000は、変圧器鉄心1の製造 置、100は、磁性材としての約25μmの薄板状の アモルファスシート材がフープ状に巻かれた 複数の巻装体のそれぞれを支持する支持手段 としての巻装体支持部、150a~150dは、約0.025×10 -3 mの薄板状のアモルファスシート材がフープ に巻かれた巻装体、101a~101dは、巻装体150a~150 dを回転可能な状態で支持するリール部、11a~1 1dは、巻装体150a~150dから引き出されたアモル ァスシート材、180は、引き出されたアモル ァスシート材11a~11dに当接し、アモルファス シート材11a~11dに張力を発生させるローラ、20 0は、上記引き出された複数のアモルファス ート材11a~11dを予め設定された位置で略同時 切断し、異なった長さの複数の薄板状のア ルファスシート材を形成する切断手段、201a ~201dは、切断手段200内においてアモルファス ート材11a~11dを切断し短冊状のアモルファス シート材にするカッター部、300は、上記複数 の巻装体150a~150dのそれぞれから、それぞれの アモルファスシート材11a~11dを予め設定され 長さ分だけ引き出す引出し手段としての引 出し部、301a~301dはそれぞれ、引き出し部300 において、アモルファスシート材11a~11dの先 部を把持する把持部、302a~302dはそれぞれ、 き出し部300内において、把持部301a~301dを、 アモルファスシート材11a~11dが引き出される 方向に移動変位させる駆動部、400は、上記切 断された複数の短冊状のアモルファスシート 材をその長さの順に積層し(重ね合わせ)、そ ぞれの長さ方向の一方の端部の端面(先端面 または後端面)を互いに揃え、他方の端部の 面(後端面または先端面)を互いにずらした状 態、または、該両端部の端面(先端面及び後 面)をともにずらした状態にして、ブロック 積層体を形成する第1の重ね手段としての第 1の重ね部、500は、上記形成したブロック状 層体内の上記複数のアモルファスシート材 相互間のずらし量すなわちアモルファスシ ト材の先端面と後端面のそれぞれの位置の らし量を予め設定した量に調整するずらし 調整手段としてのずらし量調整部、600は、 らし量が調整された複数のブロック状積層 を、その長さの順に積み重ねる第2の重ね手 としての第2の重ね部、700は、上記複数のブ ロック状積層体が積み重ねられて成る積層体 を、長さの長いブロック状積層体を外周側に 、短いブロック状積層体を内周側にして巻芯 に巻き付け、それぞれのアモルファスシート 材の両端部を互いに突合わせまたは重ね合わ せ、該突合わせ部または重ね合わせ部が隣接 するアモルファスシート材層間で周方向の異 なる位置にあるようにして環状化する環状化 手段としての環状化部、900は、上記巻装体支 持部100、上記切断手段200、上記引き出し部300 、上記第1の重ね部400、上記ずらし量調整部50 0及び上記第2の重ね部600を制御する制御部、8 00は、上記環状化された積層体(複数のブロッ ク状積層体から成る)を予め設定された温度 び時間で加熱して熱処理を行う熱処理部で る。図3において、鉄心1の製造装置1000は、 記巻装体支持部100、上記切断手段200、上記 き出し部300、上記第1の重ね部400、上記ずら 量調整部500、上記第2の重ね部600、上記環状 化部及び上記制御部900を備えて構成される。

 上記ずらし量調整部500では、端部固定部 より、上記ブロック状積層体を構成するア ルファスシート材のうち最外部の2枚のアモ ルファスシート材それぞれの一方の端部側の 表面を押し該ブロック状積層体に対し積層方 向に圧縮力を作用させ該ブロック状積層体の 端部を固定した状態で、曲げ部により、該端 部固定部を移動変位させ、該ブロック状積層 体を、長さの長いアモルファスシート材が外 周側、短いアモルファスシート材が内周側と なるようにして予め設定した曲率で曲げ、さ らに、中間部固定部により、該曲げられた該 ブロック状積層体の長さ方向の中間部で該積 層体に対し磁性材積層方向に圧縮力を作用さ せ、その後、該中間部固定部で該積層体に圧 縮力を作用させたまま、上記端部固定部によ る該積層体の端部固定を解放するとともに、 該端部固定部を移動変位させて、該積層体の 上記曲げの曲率を減少させ、該積層体内の上 記複数のアモルファスシート材の相互間のず らし量を予め設定した量に調整する。

 上記図3の構成において、鉄心1は、以下の テップを経て製造される。すなわち、
  (1)引き出し部300により、アモルファスシ ト材がフープ状に巻かれた複数の巻装体150a~ 150dのそれぞれから、それぞれのアモルファ シート材を予め設定されたそれぞれの長さ 引き出す。
  (2)上記引き出された複数のアモルファス ート材を、切断手段200により、予め設定さ た位置で略同時に切断し、異なった長さの 数の薄板状のアモルファスシート材
を形成する。
  (3)第1の重ね部400により、上記切断された 数のアモルファスシート材を長さの順に積 し、それぞれの長さ方向の一方の端部の端 を互いに揃え、他方の端部の端面を互いに らした状態、または、該両端部の端面をと にずらした状態にしてブロック状積層体を 成する。
  (4)ずらし量調整部500において、上記ブロ ク状積層体のアモルファスシート材のうち 外部の2枚のアモルファスシート材それぞれ 上記一方の端部側の表面を押し該ブロック 積層体に対しアモルファスシート材の積層 向に圧縮力を作用させ該ブロック状積層体 端部を端部固定部で固定する。
  (5)ずらし量調整部500において、上記端部 定部を移動変位させ、上記ブロック状積層 を、長さの長いアモルファスシート材が外 側、短いアモルファスシート材が内周側と るようにして予め設定した曲率で曲げる。
  (6)ずらし量調整部500において、上記曲げ れた上記ブロック状積層体の長さ方向の中 部で該ブロック状積層体に対し磁性材積層 向に圧縮力を中間部固定部によって作用さ る。
  (7)ずらし量調整部500において、上記中間 固定部で上記ブロック状積層体に圧縮力を 用させたまま、上記端部固定部による該ブ ック状積層体の端部固定を解放するととも 、該端部固定部を移動変位させて、該ブロ ク状積層体の上記曲げの曲率を減少させ、 ブロック状積層体内の上記複数のアモルフ スシート材の相互間のずらし量を予め設定 た量に調整する。
  (8)第2の重ね部600により、上記ずらし量が 整された複数のブロック状積層体を、その さの順に積み重ねる。
  (9)環状化部700により、上記複数のブロッ 状積層体が積み重ねられて成る積層体を、 さの長いブロック状積層体を外周側に、短 ブロック状積層体を内周側にして巻芯に巻 付け、それぞれのアモルファスシート材の 端部を互いに突合わせまたは重ね合わせ、 突合わせ部または重ね合わせ部が隣接する モルファスシート材層間で周方向の異なる 置にあるようにして環状化する。
  (10)上記環状化された積層体を、熱処理部8 00において、予め設定された温度及び時間で 熱して熱処理を行う。該熱処理は磁場内で う。
  以下、説明中で用いる図3の構成における 成要素には、図3の場合と同じ符号を付して 用いる。

 図4は、図3の製造装置1000におけるずらし量 整部500の説明図である。
  図4において、501 A は、ずらし量調整部500内において、厚さが約 0.025×10 -3 mのアモルファスシート材10a~10eが積層されて るブロック状積層体10 A の最外部の2枚のアモルファスシート材10a、10 eそれぞれの一方の端部10a 1 、10e 1 側の表面を押し該ブロック状積層体に対しア モルファスシート材の積層方向に圧縮力を作 用させ該ブロック状積層体の端部を固定する 端部固定部、502 A1 、502 A2 はそれぞれ、ずらし量調整部500内において、 曲げられた上記ブロック状積層体10 A の長さ方向の中間部で該ブロック状積層体10 A に対しアモルファスシート材積層方向に圧縮 力を作用させる中間部固定部、10 Ae1 は、ブロック状積層体10 A の、端部固定部501 A によって固定されるブロック状積層体10 A の端部の端面、10 Ae2 は、ブロック状積層体10 A の、もう一方の端部の端面である。

 図4において、(a)は、アモルファスシート材 10a~10eが長さの順(長さの長い順:10e、10d、10c、 10b、10aの順、または長さの短い順:10a、10b、10 c、10d、10eの順)に積層され、かつ、一方の端 の端面10 Ae1 が互いに揃えられ、他方の端部の端面10 Ae2 が互いにずらされたブロック状積層体10 A の、該端面10 Ae1 の端部を端部固定部501 A で固定したときの状態を示し、(b)は、上記端 部固定部501 A を移動変位させ、上記ブロック状積層体10 A を、長さの長いアモルファスシート材10eが外 周側、短いアモルファスシート材10aが内周側 となるようにして予め設定した曲率で曲げ、 かつ、該曲げられたブロック状積層体10 A の長さ方向の中間部(例えば両端部間の中央 位置)で該ブロック状積層体10 A に対しアモルファスシート材積層方向に圧縮 力を中間部固定部502 A1 、502 A2 によって作用させたときの状態を示し、(c)は 、中間部固定部502 A1 、502 A2 でブロック状積層体10 A に圧縮力を作用させたまま、上記端部固定部 501 A による該ブロック状積層体10 A の端部固定を解放するとともに、該端部固定 部501 A を、該ブロック状積層体10 A の曲率を減らす方向に移動変位させて、該ブ ロック状積層体10 A の上記曲げをなくして直線状にし、該ブロッ ク状積層体10 A 内の複数のアモルファスシート材10a~10e相互 のずらし量を予め設定した量に調整したと の状態を示す図である。上記(b)の状態にお ては、アモルファスシート材10eが、上記曲 による曲率半径が最大となるため、該曲げ よって最も大きく引張られ、端面10 Ae1 側に最も大きく移動し(ずれ)、反対に、アモ ファスシート材10aは、上記曲げによる曲率 径が最小となるため、該曲げによって最も さく引張られ、端面10 Ae1 側に最も小さく移動する(ずれる)。移動後、 間部固定部502 A1 、502 A2 によって、アモルファスシート材10a~10e相互 のずれ状態が保持される。また、ブロック 積層体10 A が直線状に復帰された(c)の状態においては、 端面10 Ae1 側にもずれが発生する。すなわち、(a)の状態 における端面10 Ae2 側におけるずれ量が、(b)の曲げによって、(c) のように、端面10 Ae1 側と端面10 Ae2 側とに分割されたことになる。
  以下、説明中で用いる図4の構成における 成要素には、図4の場合と同じ符号を付して 用いる。

 図5は、図3の変圧器鉄心の製造装置1000にお る第2の重ね部600の説明図である。
  図5において、10 A 、10 B 、10 C はそれぞれ、ずらし量調整部500によって、図 4(c)のような状態に形成されたブロック状積 体であり、10 C は、その長さが最も長く、10 A は、その長さが最も短く、10 B の長さは、10 C と10 A の中間である。第2の重ね部600は、ずらし量 調整された複数のブロック状積層体10 A 、10 B 、10 C は、その長さの順に積み重ねられる。10は、 ロック状積層体10 A 、10 B 、10 C が、その長さの順に積み重ねられて成る積層 体である。積層体10において、ブロック状積 体10 A 、10 B 、10 C 相互間を±X軸方向にずらす量は、該積層体10 環状化されたとき、それぞれのアモルファ シート材の両端部の突合わせ部または重ね わせ部が隣接するアモルファスシート材層 で周方向の異なる位置となるようにしたず し量である。
  以下、説明中で用いる図5の構成における 成要素には、図5の場合と同じ符号を付して 用いる。

 図6は、図3の変圧器鉄心の製造装置1000にお る環状化部700の説明図である。
  図6において、701は、積層体10が巻き付け れる巻芯である。環状化部700においては、 記複数のブロック状積層体10 A 、10 B 、10 C が積み重ねられて成る積層体10を、長さの長 ブロック状積層体10 C を外周側に、短いブロック状積層体10 A を内周側にして巻芯701に巻き付け、それぞれ のアモルファスシート材の両端部を互いに突 合わせまたは重ね合わせ、該突合わせ部また は重ね合わせ部が隣接するアモルファスシー ト材層間で周方向の異なる位置にあるように して環状化する。すなわち、環状化された状 態において、ブロック状積層体10 A のつなぎ部20 A 内で、それぞれのアモルファスシート材の両 端部の突合わせ部または重ね合わせ部が隣接 するアモルファスシート材層間で周方向の異 なる位置にあるようにされる。ブロック状積 層体10 B 、10 C 内においても同様である。さらに、ブロック 状積層体10 A 、10 B 、10 C 間においても、アモルファスシート材の両端 部の突合わせ部または重ね合わせ部が隣接す るアモルファスシート材層間で周方向の異な る位置にあるようにされる。

 図7は、本発明の変圧器鉄心の製造装置の他 の構成例を示す図である。本構成例は、複数 の巻装体から引き出された複数の薄板状の磁 性材(アモルファスシート材)の平面が互いに 行になるようにした場合の例である。
  図7において、1000'は、変圧器鉄心の製造 置、100'は、磁性材としての約25μmの薄板状 アモルファスシート材がフープ状に巻かれ 複数の巻装体のそれぞれを支持する支持手 としての巻装体支持部、150a~150dは、約0.025×1 0 -3 mの薄板状のアモルファスシート材がフープ に巻かれた巻装体、102a~102dは、巻装体150a~150 dを回転可能な状態で支持するリール部、180' 、引き出されたアモルファスシート材11a~11d に当接し、アモルファスシート材11a~11dに所 の張力を発生させるローラ、200'は、上記引 出された複数のアモルファスシート材11a~11d を予め設定された位置で略同時に切断し、異 なった長さの複数の薄板状の短冊状のアモル ファスシート材を形成する切断手段、202a~202d は、切断手段200'内においてアモルファスシ ト材11a~11dを切断し短冊状にするカッター部 300'は、上記複数の巻装体150a~150dのそれぞれ から、それぞれのアモルファスシート材11a~11 dを予め設定された長さ分だけ引き出す引出 手段としての引き出し部、301a'~301d'はそれぞ れ、引き出し部300'内において、アモルファ シート材11a~11dの先端部を把持する把持部、4 00'は、上記切断された複数のアモルファスシ ート材10a~10cをその長さの順に積層し(重ね合 せ)、それぞれの長さ方向の一方の端部の端 面(先端面または後端面)を互いに揃え、他方 端部の端面(後端面または先端面)を互いに らした状態、または、該両端部の端面(先端 及び後端面)をともにずらした状態にして、 ブロック状積層体を形成する第1の重ね手段 しての第1の重ね部、500は、上記形成したブ ック状積層体内の上記複数のアモルファス ート材の相互間のずらし量すなわちアモル ァスシート材の先端面と後端面のそれぞれ 位置のずらし量を予め設定した量に調整す ずらし量調整手段としてのずらし量調整部 600は、ずらし量が調整された複数のブロッ 状積層体を、その長さの順に積み重ねる第2 の重ね手段としての第2の重ね部、700は、上 複数のブロック状積層体が積み重ねられて る積層体を、長さの長いブロック状積層体 外周側に、短いブロック状積層体を内周側 して巻芯に巻き付け、それぞれのアモルフ スシート材の両端部を互いに突合わせまた 重ね合わせ、該突合わせ部または重ね合わ 部が隣接するアモルファスシート材層間で 方向の異なる位置にあるようにして環状化 る環状化手段としての環状化部、900'は、上 巻装体支持部100'、上記切断手段200'、上記 き出し部300'、上記第1の重ね部400'、上記ず し量調整部500及び上記第2の重ね部600を制御 る制御部である。

 図7において、所定の異なる長さに切断さ れた短冊状のアモルファスシート材10a~10cは 第1の重ね部400'により、長さの順に積層され 、それぞれの長さ方向の一方の端部の端面を 互いに揃えられ、他方の端部の端面が互いに ずらされた状態、または、該両端部の端面が ともにずらされた状態とされブロック状積層 体が形成される。その後の処理は、上記製造 装置1000の場合と同様である。

 上記説明した本発明の実施例としての技 によれば、積層構造の変圧器鉄心において 磁気回路特性や寸法の変動を抑え、かつ、 の生産性を向上させることができる。この 果、変圧器鉄心の低コスト化も可能となる

 なお、上記実施例では、ブロック状積層体1 0 A が、長さの異なるアモルファスシート材10a~10 eの5枚のアモルファスシート材から構成され としたが、本発明はこれに限定されず、ブ ック状積層体10 A は、もっと多数の長さの異なるアモルファス シート材から構成されるものであってもよい 。ブロック状積層体10 B 、10 C についても同様である。また、上記実施例で は、積層体10が、ブロック状積層体10 A 、10 B 、10 C から構成されるとしたが、該積層体10は、も と多数のブロック状積層体から構成される うにしてもよい。

 次に鉄心の製造装置及び製造方法に関し 鉄心材料の切断に関する発明を、図面を用 て説明する。

 図8~図16は、本発明の変圧器鉄心の製造装 置において鉄心材料の切断に関する実施例技 術の説明図である。図8は、本発明の変圧器 心の製造装置において鉄心材料のミルシー (成績表)を利用する場合の切断、成形のフロ ーを示す図、図9は、従来の変圧器鉄心の製 装置において鉄心材料の切断長を決めてい 際のフロー図、図10は、本発明の変圧器鉄心 の製造装置において鉄心材料を引出して切断 する引出し方式の切断機の外観図、図11は、 発明の変圧器鉄心の製造装置において鉄心 料の切断長を決めていく際のフロー図、図1 2は、本発明の変圧器鉄心の製造装置におい 鉄心材料を送り出して切断する送出し方式 切断機の外観図、図13は、本発明の変圧器鉄 心の製造装置において鉄心材料の積厚を測定 する積厚測定装置の概略図、図14は、本発明 変圧器鉄心の製造装置において鉄心材料の 断直前における積厚を測定する積厚測定装 の概略図、図15は、本発明の変圧器鉄心の 造装置において鉄心材料を送り出す送出し 置の概略図、図16は、本発明の変圧器鉄心の 製造装置において鉄心材料の切断長をずらす 技術の説明図である。

 図8において、先ず、鉄心の材料の切断条 件を決定する(ステップ50)ところからスター する。最初は、材料の切断長さは、設計図 より導き出された寸法を用いて切断するが この長さは材料のバラつき(板厚の変動によ 占積率の違い)が存在するため、最適な長さ とは限らない。最適な長さは、適切な力でラ ップ作業を行った際、材料の突合せ部が規定 の長さを保つことである。

 ステップ51は、鉄心材料のミルシートデ タの質量平均板厚(後で説明する)や占積率( る容積(この場合は面積)に占める鉄心(磁性 )の割合)からフープ材(薄帯の鉄心材料をリ ルに巻回したもの)全体の送り量の平均補正 を自動的に算出する。

 また、この各々の材料のミルシートデー は、フープ番号毎に一元管理されており(ス テップ52)、そのデータを利用している。

 材料の送り量の平均補正値を算出して、 り量を決め、材料を送り出す(ステップ53)。

 材料を送り出した後、切断し(ステップ54) し、フープに材料切れを起こしたか判断する (ステップ55)。

 材料切れを起こした場合は、フープ材の 料を交換(ステップ56)し、交換したフープ番 号を入力(ステップ57)し、上記フープ材全体 送り量の平均補正値を自動算出するステッ 51に戻り、このループを繰り返す。

 材料切れを起こしていない場合は、材料 積層し、積層した材料で構成される鉄心が 定の断面積に到達したかを判断する(ステッ プ59)。鉄心の断面積が所定値に達していなけ れば、材料の送り出しステップ53に戻り、こ ループを繰り返す。

 鉄心の断面積が所定値に達していれば、 の成形工程に移る。

 ここで、鉄心の断面積は、従来であれば 鉄心の積厚方向にある力を加えて、厚みを 定し、この実測した厚みに標準の占積率を け、さらに材料の板幅をかけることで、断 積を求めるやり方が一般的である。または 心の体積を求め、そこに占積率をかけるこ で、設計質量を計算し、その質量に達した 心は設計上の断面積を確保しているという 法である。これらでは占積率を一定と置い いるが、実際には板厚の変動により占積率 変動する値であり、これらの方法をアモル ァス材に適用するには非常に疑わしいもの ある。

 これに対して、本発明ではミルシートで 料板厚の代表値として、実際に板厚を考慮 、また、積み重ねた積層枚数と材料幅を積 することで、断面積を直接求める方法であ 。これにより、巻線と鎖交する鉄心の断面 を一律に管理し、さらに精度の高い鉄心製 を行うことができる。

 図9は、従来の変圧器鉄心の製造装置にお いて鉄心材料の切断長を決めていく際のフロ ー図であり、基本的に上記に示した従来の考 えを元に断面積を算出している。

 すなわち、鉄心材料の切断条件として、 料の板厚や占積率は固定として捉え、作業 が接合部の作業を行う際に、切断長が適正 どうかを判断した後、補正係数として次の 造の際にフィードバックし、調整している

 すなわち、図9のフロー図でみると、鉄心 材料の切断条件の切断長を設計図面より求め た長さを設定する。その設定した長さに対し 、作業者は長さ調整が必要であれば調整し、 調整の必要がなければ設計寸法で処理(ステ プ61)し、材料を送り出す(ステップ63)。

 送り出された材料は切断され(ステップ64) 、積層される(ステップ65)。そして積層され 鉄心は、必要な所定の質量に到達したか判 する(ステップ66)。

 所定の質量に達していなければ、材料の り出し(ステップ63)に戻り、所定の質量に達 するまで繰り返す。

 また、材料が所定量に達したら、鉄心をU字 状に成形する成形工程に移る(ステップ67)。 心を成形した後、ラップ状態すなわち接合 の状態をみて材料の切断長さの補正を行っ いる(ステップ68)。
このように従来は、作業者が材料の切断長を 成形後の接合状態の結果で調整を行っていた 。また、この方法では設計者が意図している 断面積を本当に確保できているかは不明であ る。

 次に、図10に、鉄心製造装置の前段部と て、鉄心材料であるアモルファス材を引き す引き出し方式の切断装置を示す。

 鉄心は、磁気特性のバラツキを少なくす ため、複数枚のアモルファス薄帯を積層し 使用している。枚数も5~20枚が適当で、一般 的に10枚前後としている。図10は、アモルフ ス鉄心製造装置のなかで、アンコイラ装置80 と切断装置81と材料を積み上げた材料積み上 部82を示す。この材料積み上げ部82の後に、 矩形成形装置、焼鈍装置がある。

 アンコイラ装置80は、5連ずつ2段に設けた リール84に巻かれたアモルファス材85をリー 84より各々繰り出して、上下段のアモルファ ス薄帯を重ねて、10枚重ねのシート材86を形 する。そしてこのシート材86に最適な張力を 持たせ、たるみを吸収して、切断装置81へ送 れる。

 切断装置81では、図8で説明した切断条件 フロー図に従い、最適な切断条件でアモル ァス薄帯のシート材86を切断する。

 また、切断装置81では、シート材86をハン ド機構で掴み、適当な張力を保ちながら切断 する。切断されたシート材86は次の工程であ 材料積み上げ部82へ送られる。

 図11は、第2の実施例を示す鉄心の材料を 断する切断条件を決めるフロー図である。

 先ず、材料の切断長は、図8と同様に設計図 面から導き出し、最初の材料の切断長とする (ステップ69)。次に材料を送出量L 1 のみ送り出し(ステップ70)、切断する(ステッ 71)。切断した材料を積層する(ステップ72)。 積層した状態で材料の積厚を実測(これを実 積厚T 1 という)する。また、材料の質量(M)を測定(ス ップ73)し、材料の積厚と質量を実測した後 質量平均積厚t 1 を算出する(ステップ74)。

 ここで、質量平均積厚t 1 について説明する。切断装置はある所定の指 定質量(鉄心1個分の重量)になったら切断を終 えるように設定されており、このとき切断長 (L 1 )×積層枚数×材料幅×材料の比重に板厚(質量 均板厚t 1 )を掛けると、切断質量が求まる。

 この関係式より質量平均板厚t 1 を求めることができる。これを質量平均積厚 t 1 と定義し、上記関係式より求める。この関係 式で、切断長L 1 ,切断質量Mの数値を指定し、材料の幅及び材 の比率は固定値であり、また積層枚数は材 を積み上げられた枚数であるため求まる。

 次に質量平均板厚t 1 を算出したら、鉄心の断面積が所定の面積に 到達したかを判断する(ステップ75)。鉄心の 面積が所定の値に達していなければ、ステ プ76の示した演算を行い、材料の補正送出量 L 1 を求める。

 すなわち、
      実効積厚T 2 =質量平均板厚t 1 ×積層枚数n     …(1)
      実効占積率LF 1 =実効積厚T 2 /実測積厚T 1     …(2)
      補正係数K LF =実効占積率LF 1 /標準占積率(LF 2 )…(3)
      補正送出し量L 1 =補正係数K LF ×基準送出し量L 2   …(4)
 において、前記のように占積率は、ある容 に占める鉄心(磁性材)の占める割合であり 標準占積率は設計地として持っている占積 をいう。

 実効積厚は、変圧器の設計において必要 あるのは鉄心(磁性材)の断面積であり、材 の板幅が一定であった場合、実際に積層さ ている積厚が重要であり、この磁性材のみ 厚みをいう。

 また、実効占積率は、実効積厚を実測積 で割って得られる実体の占積率である。

 さらに、補正係数について説明する。材 の占積率が変わると、ラップ作業を行った のラップ代の値が変わる。このため、占積 が低いと通常の値で切断した場合、ラップ が小さくなってしまう。従って、それらの ップ代の変動を切断時に調整するのがこの 正係数である。ラップ代が変わった場合、 性に影響があるため、切断時には最も重要 ファクターとなる。

 また、補正送出し量は、設計値であり、 れを基準に材料が切断される送出し量のこ である。

 図11において、上記の演算式により補正 数が求まったら、ステップ70の材料送出しへ 戻り、所定の断面積に達するまで繰り返す。

 切断した材料を積層して所定の断面積に したら、成形工程へ移る(ステップ77)。

 次に、図12に、鉄心製造装置の一部とし 、鉄心材料を送り出す送り出し方式の切断 置を示す。以下、この構成について説明す 。

 図12において、80はアンコイラ装置で、3 1段に設けたリール84に巻回されたアモルフ ス材85をリール84より繰り出す。ここは1連の リールには、アモルファス薄帯が5枚重なっ 状態を示している。アンコイラ装置80から5 重なったアモルファス材が繰り出され、重 り合って15枚のシート材86を形成する。この ート材86をローラを使ってたるみをなくし 送り出し、切断装置により切断する。ここ 87は材料の送り出しと切断を行う機能を一体 にした切断・送り出し一体装置を示している 。この切断・送り出し一体装置で切断された 材料は、材料積み上げ部82へ送られる。材料 み上げ部82では、鉄心1個分の材料が積み上 られ、記載していないが次の工程へ送られ 。

 次に、図13は、図11に示したフロー図にお いて、鉄心材料の積厚の実測の方法を示す概 略図を示している。

 図13において、86はアモルファス材で、こ れを積層した材料を鉄心芯金88をベースにU字 状に成形し、積厚測定用シリンダ89を鉄心の1 辺に押し当てて、その鉄心の厚みT1を実測す 。

 図14は、鉄心材料を切断する直前の材料 層を実測する概略図である。図14(a)において 、90は鉄心材料を供給する送り出し装置、81 切断装置、88は鉄心芯金、89は積厚測定用シ ンダ、91は材料引き出し装置でハンド機構 有している。

 図14(a)における上側の図は、フィードロ ラで構成した送り出し装置90により材料を供 給し、ハンド機構を有した材料引き出し装置 91で点線から実線の位置まで、材料(アモルフ ァス材86)を引き出した状態を示している。

 図14(a)における下側の図は、上図の状態 り材料86からフィードローラを離し、材料を 把持し、引っ張る機構92を材料引き出し装置9 1の反対側に配置し、材料を材料把持機構部92 と材料引き出し装置の双方で引っ張り、張力 を保持した状態で切断装置81で切断する。切 した後、鉄心芯金88に載置された材料を上 に配置された積厚測定用シリンダ89を下降し て押し付けて材料の積厚を実測する。このよ うに材料にバックテンションを加えて計測す ることで、材料の積厚測定の精度を向上させ る効果を有する。

 図14(b)は、鉄心材料の積厚実測方法は同 であるが、材料の下側にガイド93を設けて、 測定を行い易くしている。

 図15は、材料を送り出す送り出し装置の 略図を示す。図15(a)は、送り出し装置90のフ ードローラより送出された材料(アモルファ ス材86)を長手方向にV字形状にして送り出す 材料をV字形状にするには、図示していない 、材料の下側にV字形状のガイドを設け、こ のガイドに沿わせて倣わして材料をV字形状 変形して送出する構成である。

 このようにフープ材から送られる板状の 料をV字形状にすることにより、強度を持た せることができ、また、送り出し中により直 線的に送ることができ、作業性を向上させる 効果がある。

 図15(b)は、図15(a)とは別の実施例で、材料 の長手方向に対して逆V字形状に変形して送 出す構成図である。材料を逆V字形状にする は、図示していないが、材料の下側に逆V字 形状のガイドを設置し、このガイドに材料を 沿わせて倣って送出する。このような構成に より図15(a)と同じ効果を得る。

 図15(c)~(e)は、材料を送り出す場合のトレ を示している。図15(c)は平面状のベルトコ ベアタイプを2列並列に設置した構成を示す 材料(アモルファス材86)は、この2列を間隔 置いて並列に配置されたトレイ上を送り出 れる。

 図15(d)は、図15(c)の平面状の2列のベルト ンベア式のガイドに傾斜を持たせ、材料が られる際、送出ラインから外れないように た構成を示している。

 また、図15(e)は、図15(d)の傾斜したベルト コンベア部のトレイ全部を平板として、この 平板に多数の孔を設け、下方より空気を吹き 出す構成にした。このような構成により、送 出する材料を浮上させ、送ることができる。 この構成によれば、材料に傷を付加しない等 の効果がある。

 図16は、材料の送り出し機構の装置にお て、材料の切断長をずらす構成の図を示す

 図16において、81は切断装置、90は送り出 装置(フィードローラ)、91は材料引き出し装 置(ハンド機構)、86は材料(アモルファス材)を 示し、96はハンド機構部フィードローラ、97 スリット形状を有したセパレータを示す。

 図16(a)は、フィードローラ90で材料86を送 出し、材料86に対して、材料引き出し装置 ハンド機構部に設けたフィードローラ96の上 下の回転数を異ならせる。たとえば上側を回 転させないで、下側を回転させれば、重なっ た材料の下側のみを送ることができ、ずらす ことができる。このようにフィードローラの 回転を制御することにより、材料のずらし量 を制御することが可能である。

 図16(b)は、フィードローラ96より送り出し た材料86を、スリットを有したセパレータ97 介して、材料引き出し装置のハンド機構91で 引き出して、切断する構成を示している。図 16(b)の上図は、材料がセパレータ97で分けら た状態を示し、下図は、セパレートされた 料をハンド機構91で引き出して、ずらした状 態を示している。

 このようにずらした状態にすると、ラッ 時での作業性が向上する。

 以上の説明により、本発明に関して産業 の利用可能性は有望である。

 1000、1000'…変圧器鉄心の製造装置、
 2000…変圧器、
 1…変圧器鉄心、
 2a、2b…コイル、
 10 A 、10 B 、10 C …ブロック状積層体、
 10a~10e、11a~11d…アモルファスシート材、
 20、20 A …つなぎ部、
 100、100'…巻装体支持部、
 101a~101d、102a~102d…リール部、
 150a~150d…巻装体、
 180、180'…ローラ、
 200、200'…切断手段、
 201a~201d、202a~202d…カッター部、
 300、300'…引き出し部、
 301a~301d、301a'~301d'…把持部、
 302a~302d…駆動部、
 400、400'…第1の重ね部、
 500…ずらし量調整部、
 501 A …端部固定部、
 502 A1 、502 A2 …中間部固定部、
 600…第2の重ね部、
 700…環状化部、
 701…巻芯、
 800…熱処理部、
 900、900'…制御部、
 80…アンコイラ装置部、
 81…切断装置部、
 82…材料積上げ部、
 84…切断・送出し一体装置部、
 88…鉄心芯金、
 89…積厚測定用シリンダ、
 90…送り出し装置(フィードローラ)、
 91…材料引き出し装置(ハンド機構)、
 93…ガイド、
 85…アモルファス材、
 93…ベルトコンベア、
 95…噴出し口付トレイ、
 96…ハンド機構部フィードローラ、
 97…セパレータ。