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Title:
APPARATUS FOR MEASURING DIFFUSION OF TRANSDERMAL ABSORPTION PREPARATION
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/093412
Kind Code:
A1
Abstract:
It is intended to provide an apparatus for measuring the diffusion of a transdermal absorption preparation by which the diffusibility (transdermal absorbability) of the transdermal absorption preparation can be easily measured over a long time. An apparatus for measuring the diffusion of a transdermal absorption preparation comprising: a container for storing a receptor solution; a cell for measuring the diffusibility of the transdermal absorption preparation which has a receptor chamber to be filled with the receptor solution formed therein and a rotor placed in the receptor chamber; a receptor solution-supplying unit; a thermostat bath in which the cell for measuring diffusibility is placed; a rotational unit for rotating the rotor which is placed under the thermostat bath; and a receptor solution-sampling unit for sampling and storing a drug solution having been diffused from the transdermal absorption preparation into the receptor solution; characterized in that the above-described container for storing the receptor solution, receptor chamber, receptor solution-supplying unit and receptor solution-sampling unit are connected to each other via infusion tubes, and the thermostat bath is made of a metallic block which has a concave part or a through hole for storing the cell for measuring diffusibility and is provided with a temperature controller.

Inventors:
KAMIYAMA FUMIO (JP)
QUAN YING-SHU (JP)
Application Number:
PCT/JP2007/051597
Publication Date:
August 07, 2008
Filing Date:
January 31, 2007
Export Citation:
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Assignee:
COSMED PHARMACEUTICAL CO LTD (JP)
KAMIYAMA FUMIO (JP)
QUAN YING-SHU (JP)
International Classes:
G01N33/15; G01N13/04
Foreign References:
JP2001174392A2001-06-29
JPS5930038A1984-02-17
JPS614745U1986-01-13
JPH09281112A1997-10-31
US5198109A1993-03-30
JPH0755686A1995-03-03
JPH0534556U1993-05-07
JPH09196911A1997-07-31
Attorney, Agent or Firm:
MIYAZAKI, Chikara et al. (5-4 Tanimachi 1-chome, Chuo-ku, Osaka-sh, Osaka 12, JP)
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Claims:
 レセプター液貯蔵容器、レセプター液を充満するためのレセプター室が形成され、該レセプター室内に回転子が収納さている経皮吸収製剤の拡散測定セル、レセプター液供給装置、拡散測定セルを収納する恒温槽、恒温槽の下に設置され、回転子を回転させるための回転装置及び経皮吸収製剤からレセプター液に拡散した薬剤溶液を分取、貯蔵するレセプター液分取装置よりなり、上記レセプター液貯蔵容器、レセプター室、レセプター液供給装置及びレセプター液分取装置が輸液チューブより連通されており、上記恒温槽は、拡散測定セルを収納するための凹部又は貫通孔が形成されると共に温度調節装置が設置されている金属ブロックよりなることを特徴とする経皮吸収製剤の拡散測定装置。
 凹部又は貫通孔が、複数形成されていることを特徴とする請求項1記載の経皮吸収製剤の拡散測定装置。
 レセプター液貯蔵容器、レセプター液供給装置、レセプター室及びレセプター液分取装置の順に輸液チューブにより連通されていることを特徴とする請求項1記載の経皮吸収製剤の拡散測定装置。
 レセプター液貯蔵容器、レセプター室、レセプター液供給装置及びレセプター液分取装置の順に輸液チューブにより連通されていることを特徴とする請求項1記載の経皮吸収製剤の拡散測定装置。
 経皮吸収製剤の拡散測定セルが、側壁中間部に皮膚及び経皮吸収製剤を設置するための開口部を有する、レセプター液を充満するためのレセプター室が形成されているセル本体と、皮膚及び経皮吸収製剤を開口部に固定するための蓋体よりなり、セル本体にはレセプター室の上部付近からセル本体の外側に連通しているレセプター液排出路とレセプター室の側壁下端部付近からセル本体の外側に連通しているレセプター液注入路が形成されていることを特徴とする請求項1記載の経皮吸収製剤の拡散測定装置。
 蓋体が、皮膚及び経皮吸収製剤を開口部に保持するための保持部材と、保持部材を開口部に押圧し固定するための蓋本体からなることを特徴とする請求項5記載の経皮吸収製剤の拡散測定装置。
 レセプター液排出路及びレセプター液注入路の開口部がセル本体の上壁に開口していることを特徴とする請求項5記載の経皮吸収製剤の拡散測定装置。
 経皮吸収製剤の拡散測定セルが、上側壁に皮膚及び経皮吸収製剤を設置するための開口部を有する、レセプター液を充満するためのレセプター室が形成されているセル本体と、皮膚を開口部に仮固定するためのカラーと、カラーを開口部に押圧し固定するための蓋体よりなり、蓋体でカラーを介して開口部に皮膚を固定した際に皮膚と蓋体の間に空隙部が形成されるようになされており、セル本体にはレセプター室の上部からセル本体の外側に連通しているレセプター液排出路とレセプター室の側壁下端部付近からセル本体の外側に連通しているレセプター液注入路が形成されていることを特徴とする請求項1記載の経皮吸収製剤の拡散測定装置。
 蓋体が、貫通孔を有しカラーを開口部に押圧し固定するための保持部材と、保持部材の貫通孔に水密に嵌合される蓋本体からなることを特徴とする請求項8記載の経皮吸収製剤の拡散測定装置。
 蓋本体の上面から下面に連通する貫通孔が穿設されている特徴とする請求項9記載の経皮吸収製剤の拡散測定装置。
 レセプター液排出路及びレセプター液注入路の開口部はセル本体の上壁に開口していることを特徴とする請求項8記載の経皮吸収製剤の拡散測定装置。
 経皮吸収製剤の拡散測定セルが、上側壁に皮膚及び経皮吸収製剤を設置するための開口部を有する、レセプター液を充満するためのレセプター室が形成されているセル本体と、皮膚及び経皮吸収製剤を開口部に仮固定するためのカラ-と、カラーを開口部に押圧し固定するための筒状の蓋体よりなり、上記レセプター室は、レセプター室上部分を2分割するようにレセプター室上部に形成された隔壁により隔離されている第1のレセプター上室及び第2のレセプター上室とその下方のレセプター下室よりなり、上記開口部は第1のレセプター上室及び第2のレセプター上室にそれぞれ形成されており、上記カラーには各開口部に対応するように貫通孔が穿設されており、セル本体には、第1のレセプター上室の上部付近及び第2のレセプター上室の上部付近からセル本体の外側に連通しているレセプター液排出路が形成され、レセプター下室の側壁下端部付近からセル本体の外側に連通しているレセプター液注入路が形成されていることを特徴とする請求項1記載の経皮吸収製剤の拡散測定装置。
 レセプター液排出路及びレセプター液注入路の開口部はセル本体の上壁に開口していることを特徴とする請求項12記載の経皮吸収製剤の拡散測定装置。
 一つのレセプター液供給装置と一つの拡散測定セルが連通され、レセプター液供給装置及び拡散測定セルが複数であることを特徴とする請求項1記載の経皮吸収製剤の拡散測定装置。
Description:
経皮吸収製剤の拡散測定装置

 本発明は、経皮吸収製剤の薬剤が皮膚を 過して拡散する速度を測定する拡散測定装 に関する。

 特定の物質が、あるメンブレンに吸収さ 、メンブレンの一方から他方に移動する速 を測定する装置として、一般にフランツセ が使用されていた。フランツセルは、上側 器と下側容器の間にメンブレンを挟持し、 側容器に測定対象物質を供給し、下側容器 レセプター液を供給し、所定時間後にレセ ター液の測定対象物質の濃度を測定するこ により拡散速度を測定する装置である。

 しかし、ニトログリセリンテープ、ISDNテ ープ、インドメタシンゲル、プレドニゾロン 軟膏等の経皮吸収製剤を人体に貼付する場合 は、経皮吸収製剤に含まれる薬剤が人体に吸 収される状態を経時的に把握しておくことは 、治療上では必須の要件であるが、上記フラ ンツセルのみでは薬剤の拡散速度の長時間に わたる経時的変化を測定することはできなか った。

 測定対象物質の拡散状態を経時的に測定 るために、必要な時にレセプター液を採取 うる、図15に示したフランツ型セルである 散セルが提案されている。図15は提案されて いる拡散セルの一例を示す断面模式図である 。

 図中100は円筒状で上端部にフランジを有 る容器本体であり、200は円筒状であり、下 部にフランジを有する上部容器である。容 本体100の周囲には、下端部付近に保温液注 口102が設けられ、上端部付近に保温液排出 103が設けられているジャケット101が設置さ ている。又、容器本体100の下端部付近には セプター液注入口104が連通されると共に容 本体100の中間部にはサンプル採取するため サンプル採取部105が枝状に設置されている サンプル採取部105には、サンプル採取用の ューブ300が、その先端が容器本体100の略中 に達するように差し込まれている。

 上記拡散セルで測定対象物質の拡散状態 経時的に測定するには、最初に、回転子400 容器本体100の中に供給し、容器本体100のフ ンジと上部容器200のフランジでメンブレン5 00を挟持する。次に、レセプター液注入口104 らレセプター液を注入して容器本体100内に 満させると共に回転子400を回転させてレセ ター液を攪拌する。

 又、保温液注入口102から所定温度に加熱さ た保温媒体をジャケット101に注入し、上部 器200側のメンブレン500上に測定対象物質を 給する。そして、所定時間毎にレセプター 注入口104から所定量のレセプター液を注入 て測定対象物質が拡散しているレセプター をサンプル採取用のチューブ300からあふれ させ、得られたサンプル液の測定対象物質 濃度を測定し、拡散状態を経時的に測定す (例えば、特許文献1参照。)。

米国特許第5198109号公報

 上記拡散セルは、測定対象物質の拡散状 を経時的に測定することができる。しかし がら、経吸収製剤に含まれる薬剤の人体へ 拡散を測定する場合は、レセプター液を所 温度に保持しながら1~数日にわたり長時間 定する必要がある。容器本体100内のレセプ ー液を所定温度に保持するには、測定中は に保温液注入口102から所定温度に加熱され 保温媒体をジャケット101に注入し循環する とにより行われるが、所定温度に加熱され 保温媒体をジャケット101に注入し循環させ 、1~数日にわたってレセプター液の温度を一 定温度に保持することは面倒であり困難であ った。

 又、ジャケット101のない上記拡散セルを 温水槽に浸漬して測定することも可能であ が、長時間測定すると恒温水槽の水が蒸発 てしまい管理が困難であり、且つ、上記拡 セルは一般に容器本体100の内容積が3~10mlの さいセルであるから、恒温水槽内に立設し 長時間安定して測定することは困難であっ 。

 本発明の目的は、上記欠点に鑑み、長時 にわたって容易に経皮吸収製剤の拡散性(経 皮吸収性)を測定することができる経皮吸収 剤の拡散測定装置を提供することにある。

本発明の経皮吸収製剤の拡散測定装置は、 レセプター液貯蔵容器、レセプター液を充満 するためのレセプター室が形成され、該レセ プター室内に回転子が収納さている経皮吸収 製剤の拡散測定セル、レセプター液供給装置 、拡散測定セルを収納する恒温槽、恒温槽の 下に設置され、回転子を回転させるための回 転装置及び経皮吸収製剤からレセプター液に 拡散した薬剤溶液を分取、貯蔵するレセプタ ー液分取装置よりなり、上記レセプター液貯 蔵容器、レセプター室、レセプター液供給装 置及びレセプター液分取装置が輸液チューブ より連通されており、上記恒温槽は、拡散測 定セルを収納するための凹部又は貫通孔が形 成されると共に温度調節装置が設置されてい る金属ブロックよりなることを特徴とする。

 上記経皮吸収製剤の拡散測定セルは、従 から拡散測定セルとして使用されている任 の拡散測定セルが使用可能であり、例えば 図15に示した拡散セルがあげられるが、本 明においては拡散測定セルは恒温槽に収納 れ、所定温度に保持されるので上記拡散セ においてジャケット101が設置されていない 散セルが使用できる。

 しかしながら、上記拡散セルを用いて経 吸収製剤の薬剤の拡散速度を測定する際に 、容器本体100の上面に経皮吸収製剤と皮膚 、皮膚がレセプター室側になるように挟持 た後、容器本体100の下端部からレセプター を注入して容器本体100内に充満させるので 膚の下面側に気泡が残り、皮膚とレセプタ 液との接触面積が一定せず正確なデータが られなかった。又、この気泡を取り除くの 非常に困難であり、長い時間が必要であっ 。そのため測定に多くの労力と時間が必要 あり、多数の測定を行うことは至難の業で った。

 従って、レセプター室にレセプター液を 入した際に、皮膚とレセプター液の間に気 が残らない構造の拡散測定セルが好ましく 側壁中間部に皮膚及び経皮吸収製剤を設置 るための開口部を有する、レセプター液を 満するためのレセプター室が形成されてい セル本体と、皮膚及び経皮吸収製剤を開口 に固定するための蓋体よりなり、セル本体 はレセプター室の上部付近からセル本体の 側に連通しているレセプター液排出路とレ プター室の側壁下端部付近からセル本体の 側に連通しているレセプター液注入路が形 されている拡散測定セル(1)が好ましい。

 上記拡散測定セル(1)で測定する際には、 皮吸収製剤の拡散性を測定するのであるか 、経皮吸収製剤を貼付する人、動物等の体 と略同一温度の恒温槽に拡散測定セルを立 する必要があり、多数の測定を同時に行う が好ましいので、セル本体の形状は略立方 又は直方体が好ましい。

 蓋体は皮膚及び経皮吸収製剤を開口部に 定しうるものであれば、特に限定されるも ではないが、皮膚及び経皮吸収製剤は柔ら いので、開口部に変形することなく確実の 定するためには、皮膚及び経皮吸収製剤を 口部に保持するための保持部材と、保持部 を開口部に押圧し固定するための蓋本体か なることが好ましい。又、蓋本体で保持部 を開口部に容易且つ確実に押圧し固定する は、蓋本体はセル本体の側壁に螺合可能に されていることが好ましい。

 上記セル本体及び蓋体(蓋本体と保持部材 )は、拡散測定セルに使用されている従来公 の任意の材料で形成されればよいが、製造 容易性から、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリメ ルメタクリレート樹脂、ポリカーボネート 脂等の熱可塑性樹脂が好ましい。これらの 可塑性樹脂はレセプター液に溶出可能な化 物を実質的に含有していないものが好まし 。又、セル本体はレセプター室、レセプタ 液排出路及びレセプター液注入路が外から えるように透明熱可塑性樹脂で形成されて るのが好ましい。

 レセプター室の形状は、特に限定される のではないが、レセプター液の測定対象の 剤濃度が均一になるように攪拌する必要が るので円筒状が好ましく、その上部はレセ ター液排出路に向かって次第に細くなるよ にラッパ状になされているのが好ましい。 、レセプター室の側壁中間部には皮膚及び 皮吸収製剤を設置するための開口部が形成 れている。開口部の形状は特に限定される のではなく、例えば、円形、楕円形、四角 等が挙げられる。

 上記皮膚は、経皮吸収製剤の拡散性を測 するために従来から一般に使用されている 膚であれば特に限定されず、例えば、人の 膚、ラット、マウス、ミニブタ、猿、蛇、 サギ、モルモット等の動物の皮膚、人工皮 、透析膜、シリコン膜等が挙げられる。

 セル本体にレセプター室、レセプター液 出路及びレセプター液注入路を形成する方 は従来公知の任意の方法が採用されてよく 例えば、セル本体にレセプター室、レセプ ー液排出路及びレセプター液注入路用の凹 を穿設し、必要部分を埋設する方法があげ れる。

 上記拡散測定セル(1)で測定する際には、 皮吸収製剤の拡散性を測定するのであるか 、人の体温と略同じ温度の恒温槽に拡散測 セルを立設する必要があるので、レセプタ 液排出路及びレセプター液注入路の開口部 セル本体の上壁に開口していることが好ま い。

 又、異なる好ましい拡散測定セル(2)とし 、上側壁に皮膚及び経皮吸収製剤を設置す ための開口部を有する、レセプター液を充 するためのレセプター室が形成されている ル本体と、皮膚を開口部に仮固定するため カラーと、カラーを開口部に押圧し固定す ための蓋体よりなり、蓋体でカラーを介し 開口部に皮膚を固定した際に皮膚と蓋体の に空隙部が形成されるようになされており セル本体にはレセプター室の上部付近から ル本体の外側に連通しているレセプター液 出路とレセプター室の側壁下端部付近から ル本体の外側に連通しているレセプター液 入路が形成されている拡散測定セルがあげ れる。

 上記拡散測定セル(2)で測定する際には、 皮吸収製剤の拡散性を測定するのであるか 、経皮吸収製剤を貼付する人、動物等の体 と略同じ温度の恒温槽に拡散測定セルを立 する必要があり、多数の測定を同時に行う が好ましいので、セル本体の形状は略立方 又は直方体が好ましい。

 レセプター室の形状は、特に限定される のではないが、レセプター液の測定対象の 剤濃度が均一になるように攪拌する必要が るので円筒状が好ましい。又、レセプター の上側壁には皮膚及び経皮吸収製剤を設置 るための開口部が形成されている。開口部 形状は特に限定されるものではなく、例え 、円形、楕円形、四角形等が挙げられる。

 上記カラーは皮膚(及び経皮吸収製剤)を 口部に仮固定するためのものであり、更に 体で押圧し皮膚(及び経皮吸収製剤)を開口部 に固定する。蓋体で皮膚(及び経皮吸収製剤) 開口部に固定した際に皮膚と蓋体の間に空 部が形成されるように、カラ-はレセプター 室の開口部と略同一形状の貫通孔が形成され ている。

 上記蓋体は、カラーを押圧し、皮膚(及び 経皮吸収製剤)を開口部に固定しうるもので り、カラーを介して開口部に皮膚を固定し 際に皮膚と蓋体の間に空隙部が形成される うになされていれば、特に限定されるもの はない。この拡散測定セルにおいては、空 部に液状の経皮吸収製剤を供給することに り、液状の経皮吸収製剤の拡散性を測定す ことができる。

 液状の経皮吸収製剤の供給は皮膚を開口 に固定した後に行うのが好ましいので、蓋 は、貫通孔を有する、カラーを押圧するた の保持部材と該貫通孔に嵌入可能な蓋本体 らなることが好ましい。保持部材でカラー 開口部に容易且つ確実に押圧し固定するに 、保持部材はセル本体の上側壁に螺合可能 なされていることが好ましく、保持部材の 通孔の形状はレセプター室の開口部と略同 であるのが好ましい。又、皮膚とカラー(及 び保持部材)で形成された凹部に液状の経皮 収製剤を供給した後、蓋本体を保持部材の 通孔に嵌入する方法は、皮膚と蓋体の間の 隙部に空気を巻き込むことなく、液状の経 吸収製剤の層を形成できるので好ましく、 の際に皮膚と蓋体の間の空気及び余分の液 の経皮吸収製剤が外部にスムーズに排除で るように、蓋本体には蓋本体の上面から下 に連通する貫通孔が穿設されているのが好 しい。

 上記セル本体、カラ-及び蓋体(蓋本体と 持部材)の材料及び製造方法は前記拡散測定 ル(1)と同様である。又、上記拡散測定セル( 2)で測定する際には、経皮吸収製剤の拡散性 測定するのであるから、人の体温と略同一 度の恒温槽に拡散測定セルを立設する必要 あり、多数の測定を同時に行うのが好まし ので、レセプター液排出路及びレセプター 注入路の開口部はセル本体の上壁に開口し いることが好ましい。

 更に異なる好ましい拡散測定セル(3)とし 、上側壁に皮膚及び経皮吸収製剤を設置す ための開口部を有する、レセプター液を充 するためのレセプター室が形成されている ル本体と、皮膚及び経皮吸収製剤を開口部 仮固定するためのカラ-と、カラーを開口部 に押圧し固定するための筒状の蓋体よりなり 、上記レセプター室は、レセプター室上部分 を2分割するようにレセプター室上部に形成 れた隔壁により隔離されている第1のレセプ ー上室及び第2のレセプター上室とその下方 のレセプター下室よりなり、上記開口部は第 1のレセプター上室及び第2のレセプター上室 それぞれ形成されており、上記カラーには 開口部に対応するように貫通孔が穿設され おり、セル本体には、第1のレセプター上室 の上部付近及び第2のレセプター上室の上部 近からセル本体の外側に連通しているレセ ター液排出路が形成され、レセプター下室 側壁下端部付近からセル本体の外側に連通 ているレセプター液注入路が形成されてい 拡散測定セルがあげられる。

 レセプター室は、レセプター室上部分を2 分割するようにレセプター室上部に形成され た隔壁により隔離されている第1のレセプタ 上室及び第2のレセプター上室とその下方の セプター下室よりなる。第1のレセプター上 室の上部及び第2のレセプター上室の上部に 膚及び経皮吸収製剤を設置するための開口 が形成されている。

 レセプター下室の形状は特に限定される のではないが、レセプター液の測定対象の 剤濃度が均一になるように攪拌する必要が るので円筒状が好ましく、第1のレセプター 上室及び第2のレセプター上室はあわせてレ プター下室の形状と同一の形状が好ましく 隔壁により対称に2分割されているのが好ま い。隔壁の高さは、特に限定されないが、 すぎると分割効果がなく、高すぎると均一 攪拌できなくなるのでレセプター室の高さ 10~50%が好ましい。上記開口部の形状は特に 定されるものではなく、例えば、円形、楕 形、四角形等が挙げられる。

 上記カラーは皮膚及び経皮吸収製剤を開 部に仮固定するためのものであり、更に蓋 で押圧し皮膚及び経皮吸収製剤を開口部に 定する。又、カラーには第1のレセプター上 室の上部及び第2のレセプター上室の上部に 成されている各開口部に対応するように2個 貫通孔が穿設されており、蓋体で皮膚及び 皮吸収製剤を開口部に固定した際に経皮吸 製剤が蓋体の筒状部に露出するようになさ ている。

 上記蓋体は、カラーを押圧し、皮膚及び 皮吸収製剤を開口部に固定しうるものであ 、カラーを介して開口部に皮膚を固定した にカラーの2個の貫通孔が筒状部に連通する ように筒状部が形成されている。又、蓋体で 保持部材を開口部に容易且つ確実に押圧し固 定するには、蓋体はセル本体の側壁に螺合可 能になされていることが好ましい。

 上記セル本体、カラ-及び蓋体の材料及び 製造方法は前記拡散測定セルと同様である。 又、上記拡散測定セル(3)で測定する際には、 経皮吸収製剤の拡散性を測定するのであるか ら、人の体温と略同じ温度の恒温槽に拡散測 定セルを立設する必要があるので、レセプタ ー液排出路及びレセプター液注入路の開口部 はセル本体の上壁に開口していることが好ま しい。

 上記拡散測定セル(3)を使用することによ 、イオントフォレシスによる経皮吸収試験 好適に行うことができる。イオントフォレ スは皮膚に電流を流すことにより荷電薬物 強制的に送り込む方法であり、2つの開口部 に固定された経皮吸収製剤のそれぞれに、蓋 体の筒状部を通って電極を設置し、通電する ことによりイオントフォレシスによる経皮吸 収製剤拡散性(経皮吸収性)を測定することが きる。

 本発明の経皮吸収製剤の拡散測定装置に いては、レセプター液を拡散測定セル(のレ セプター室)に供給するため及び拡散測定セ (のレセプター室)内のレセプター液をレセプ ター液分取装置に供給するためにレセプター 液貯蔵容器、レセプター室、レセプター液供 給装置及びレセプター液分取装置が輸液チュ ーブより連通されている。

 レセプター液貯蔵容器、レセプター室、 セプター液供給装置及びレセプター液分取 置の輸液チューブよる接続順序は、レセプ ー液貯蔵容器、レセプター液供給装置、レ プター室及びレセプター液分取装置の順に 液チューブにより連通するのが好ましい。 の場合、レセプター液貯蔵容器内のレセプ ー液はレセプター液供給装置により吸引さ 、レセプター室に押出され、次いでレセプ ー液分取装置に押出される。

 又、異なる好ましい輸液チューブよる接 順序は、レセプター液貯蔵容器、レセプタ 室、レセプター液供給装置及びレセプター 分取装置の順である。この場合、レセプタ 液貯蔵容器内のレセプター液はレセプター を介してレセプター液供給装置により吸引 れ、次いでレセプター室に吸引されたレセ ター液がレセプター液供給装置により吸引 れレセプター液分取装置に押出される。

 拡散測定セルのレセプター液排出路と輸 チューブ及び拡散測定セルのレセプター液 入路と輸液チューブは容易且つ確実に液密 接続されるのが好ましいので、レセプター 排出路及びレセプター液注入路の開口部に ねじ溝が切られており、輸液チューブの端 に接続部材を設置し、この接続部材が水密 螺合可能になされていることが好ましい。

 輸液チューブの内径は大きくなると、経 吸収製剤からレセプター室内のレセプター に拡散した薬剤がチュ-ブ内のレセプター液 に拡散し、測定精度が低下するので小さいほ うが好ましく、一般に0.2~5mmであり、好まし は0.5~2mmである。又、輸液チューブの長さは くなると、経皮吸収製剤の薬剤が拡散した セプター液をレセプター液分取装置に輸液 て測定する際に、多量のレセプター液をレ プター室に輸液する必要があり、レセプタ 室内のレセプター液薬剤濃度が薄まり、測 精度が低下するので、短いほうが好ましく 一般に20~100cmであり、好ましくは30~50cmであ 。

 上記レセプター液供給装置は、レセプタ 液貯蔵容器から拡散測定セルにレセプター を供給する装置であれば、特に限定されな が、測定する際には、所定時間毎に所定量 レセプター液を供給する必要があるので、 定時間毎に所定量のレセプター液を供給し るポンプが好ましい。。

 又、本発明の経皮吸収製剤の拡散測定装 においては、多数の測定が同時にできるの 好ましいので、一つのレセプター液供給装 と一つの拡散測定セルが連通され、複数の 散測定セルが設置されるのが好ましい。

 レセプター液分取装置はレセプター液に 散した薬剤の濃度を測定するために時間を えてレセプター液を分取貯蔵する装置であ 。フラクションコレクターと原理的に同一 機能を有する装置であれば使用しうる。上 レセプター液分取装置においては、輸液さ てきた経皮吸収製剤の薬剤が拡散したレセ ター液をレセプター液分取装置のサンプル ルに貯蔵し、次いで、濃度測定のための装 (例えば高速液体クロマトグラフ(HPLC)、ガス クロマトグラフ等)に供される。例えば、輸 されてきた経皮吸収製剤の薬剤が拡散した セプター液を分取したサンプルセルをHPLCの ンプルホルダーに設置してHPLCにより薬剤濃 度を測定する。

 上記恒温槽は、拡散測定セルを収納する めの凹部又は貫通孔が形成されると共に温 調節装置が設置されている金属ブロックよ なる。金属ブロックは金属のかたまりでも いし、金属板を積層してブロック状に形成 たものであってもよい。金属としては、例 ば、鉄、ステンレススチール、アルミニウ 等の任意の金属が使用可能であるが、軽量 成形性が優れ、防錆性の優れたものが好ま く、アルミニウムが好適に使用される。

 凹部又は貫通孔の形状は、特に限定され いが、拡散測定セルを収納し、所定温度に 持するのであるから、拡散測定セルを密に 納できるように、拡散測定セルと略同一の 状が好ましく、拡散測定セルの形状が略立 体又は直方体の際には角筒状が好ましい。 部又は貫通孔は、多数の経皮吸収製剤の拡 測定ができるように多数形成されているの 好ましい。

 温度調節装置は、特に限定されず、従来 知の任意の温度調節装置が使用でき、例え 、金属ブロックの内部又は周囲に設置され 面状ヒータ、線状ヒータ等の加熱装置とそ に接続されているサーモスタット等の温度 節器よりなる温度調節装置があげられる。 、異なる温度調節装置として、金属ブロッ の内部又は周囲に設置されたパイプとその イプに所定温度の水、オイル等の液状媒体 循環させる循環装置よりなる温度調節装置 あげられる。

 回転装置は、恒温槽の下に設置され、拡 測定セルのレセプター室内に収納されてい 回転子を回転させる装置であり、従来公知 任意の回転装置が使用可能である。上記恒 槽に形成されている拡散測定セルを収納す ための凹部又は貫通孔が複数形成されてい 場合には、それぞれの凹部又は貫通孔に拡 測定セルが収納されるので、それぞれの凹 又は貫通孔に対応するように回転装置が設 されるのが好ましく、一般に6連スタラー、 12連スタラー等とよばれている複数の回転装 が一体に設置されている回転装置が好まし 。

 本発明の経皮吸収製剤の拡散測定装置で 上記拡散測定セル(1)を用いて経皮吸収製剤 薬剤の拡散を測定する方法を説明する。

 先ず最初にレセプター室内に回転子を収 しておき、拡散測定セル(1)を開口部が上向 になるように載置し、開口部をふさぐよう 皮膚及び経皮吸収製剤を、皮膚がレセプタ 室側になるように蓋体で開口部に固定する

 経皮吸収製剤が粘着テープ形状のものは 皮膚に直接貼付すればよいが、ゲル状、軟 状、ゼリー状等の流動性を有する場合は合 樹脂シート等のシート基材に塗布して貼付 るのが好ましい。又、流動性を有する経皮 収製剤を皮膚に摺りこんで使用しても良い

 蓋体が蓋本体と保持部材よりなる場合は 開口部をふさぐように皮膚及び経皮吸収製 を載置し、その上に保持部材を置いて、皮 及び経皮吸収製剤を仮固定し、次いで、蓋 体で押圧し固定する。又、保持部材に皮膚 び経皮吸収製剤を仮固定した後、皮膚及び 皮吸収製剤で開口部をふさぐように、皮膚 び経皮吸収製剤が仮固定された保持部材を 置し、蓋本体で押圧し固定してもよい。こ 場合、蓋本体をセル本体の側壁に螺合して 、皮膚及び経皮吸収製剤は保持部材で仮固 されているのでねじれたり皺がよることが い。

 次に、拡散測定セル(1)を恒温槽の金属ブ ックの凹部又は貫通孔に、皮膚及び経皮吸 製剤が縦向きになるように収納し、レセプ ー液をレセプター室に充満する。即ち、セ 本体の上壁が上になるように拡散測定セル 恒温槽の金属ブロックの凹部又は貫通孔に 納する。レセプター室にレセプター液を充 するには、特に多くの拡散セルを用いる同 測定を行うには、レセプター液供給装置に りレセプター液を供給するのが好ましい。

 尚、拡散測定セル(1)を恒温槽に収納する に、レセプター液供給装置と拡散測定セル レセプター液注入路を輸液チューブにより 通し、拡散測定セルのレセプター液排出路 レセプター液分取装置を輸液チューブによ 連通しておくのが好ましい。

 皮膚及び経皮吸収製剤は縦向きに設置さ ているので、レセプター液を充満する際に 膚表面に気泡が付着することがない。例え 皮膚表面に気泡が付着したとしても拡散測 セルを振動することによって、容易に気泡 除去することができる。

 次いで、恒温槽内でレセプター液を所定 度に保持すると共に回転子を回転し、経皮 収製剤から薬剤をレセプター液に拡散させ 。経皮吸収製剤中の薬剤の拡散速度を測定 るのであるから、レセプター液は経皮吸収 剤を貼付する対象の体温と略同一に保持さ るのが好ましい。又、回転子はレセプター 内のレセプター液を攪拌し、レセプター液 薬剤濃度を均一にする。回転子の回転は、 般に、レセプター室(拡散測定セル、恒温槽 )の下に設置された回転装置により回転する

 そして、所定時間(一般に、1~4時間)毎に レセプター液をレセプター室に輸液するこ により、経皮吸収製剤の薬剤が拡散したレ プター液をレセプター液分取装置に輸液し レセプター液分取装置で輸液されてきたレ プター液をサンプルセルに分取、貯蔵する

 測定するために、レセプター室にレセプタ 液を輸液する際には、最初にレセプター液 出路側の輸液チューブ内に残存していたレ プター液が輸液されるので、レセプター室 輸液するレセプター液の量は少なくなると レセプター室のレセプター液が輸液されず 逆に多くなると、レセプター室内のレセプ ー液薬剤濃度が薄まり、測定精度が低下す ので、1回測定するために、レセプター室に 輸液するレセプター液の量は0.05~2.0cm 3  が好ましく、より好ましくは0.1~1.0cm 3  である。

 尚、レセプター液をレセプター液分取装 に輸液し、サンプルセルに分取するに当っ は、レセプター液排出路側の輸液チューブ ら最初にサンプルセルに送液される液は輸 チューブ内に存在した液でありレセプター 内の濃度を有する液ではない。それゆえ、 セプター液排出路側の輸液チューブの総体 に相当する液を最初に廃棄した後の液をサ プルセルに分取する必要がある。

 次に、本発明の経皮吸収製剤の拡散測定 置で、上記拡散測定セル(2)を用いて経皮吸 製剤の薬剤の拡散を測定する方法を説明す 。

 先ず最初にレセプター室内に回転子を収 しておき、拡散測定セル(2)を開口部が上向 になるように載置し、開口部をふさぐよう 皮膚を設置し、次いでその上にカラーを載 して皮膚を仮固定する。次に、皮膚とカラ で形成された凹部に液状の経皮吸収製剤を 給し、蓋体で皮膚とカラーを開口部に固定 ることにより、液状の経皮吸収製剤層を形 する。この場合、蓋体をセル本体の側壁に 合して固定しても、皮膚はカラーで仮固定 れているのでねじれたり皺がよることがな 。

 蓋体が保持部材と蓋本体からなる場合は 皮膚とカラーを保持部材で開口部に固定し 後、皮膚上に液状の経皮吸収製剤を供給し 次いで、蓋本体を保持部材の貫通孔に嵌合 て液状の経皮吸収製剤層を形成する。更に 蓋本体に貫通孔が穿設されている場合には 過剰の経皮吸収製剤を供給した後、蓋本体 保持部材の貫通孔に嵌合することにより、 剰の液状の経皮吸収製剤が貫通孔を通って 出されるので、空隙部に液状の経皮吸収製 が完全に充満された液状の経皮吸収製剤層 形成することができる。尚、皮膚とカラー 保持部材で開口部に固定した後、蓋本体を 持部材の貫通孔に嵌合して空隙部を形成し 次いで、蓋本体に形成された貫通孔を通っ 、液状の経皮吸収製剤を供給して液状の経 吸収製剤層を形成してもよい。

 次に、拡散測定セル(2)を恒温槽の金属ブ ックの凹部又は貫通孔に、皮膚及び経皮吸 製剤が上側になるように収納し、レセプタ 液をレセプター室に充満して、以下拡散測 セル(1)で行ったと同様にして経皮吸収製剤 薬剤の拡散を測定する。

 皮膚及び経皮吸収製剤は略水平に設置さ ているが、レセプター液排出路はレセプタ 室の上部付近に開口しているので、レセプ ー液を充満する際に皮膚表面に気泡が付着 たとしても拡散測定セルを傾けたり、傾け 振動することによって、容易に気泡を除去 ることができる。

 次に、本発明の経皮吸収製剤の拡散測定 置で、上記拡散測定セル(3)を用いて経皮吸 製剤の薬剤の拡散を測定する方法を説明す 。

 先ず最初にレセプター下室内に回転子を 納しておき、拡散測定セル(3)を開口部が上 きになるように載置し、開口部をふさぐよ に皮膚及び経皮吸収製剤を、皮膚がレセプ ー室側になるようにを設置し、その上にカ ーを載置して皮膚及び経皮吸収製剤を仮固 する。次に、蓋体で皮膚、経皮吸収製剤及 カラーを開口部に固定する。この場合、蓋 をセル本体の側壁に螺合して固定しても、 膚及び経皮吸収製剤はカラーで仮固定され いるのでねじれたり皺がよることがない。

 次に、2つの開口部に露出している各経皮 吸収製剤に電極を接続すると共に、拡散測定 セル(3)を恒温槽の金属ブロックの凹部又は貫 通孔に、皮膚及び経皮吸収製剤が上側になる ように収納し、レセプター液をレセプター室 に充満して、以下電極に通電しながら拡散測 定セル(1)で行ったと同様にして経皮吸収製剤 の薬剤の拡散を測定する。このようにしてイ オントフォレシスによる経皮吸収試験を好適 に行うことができる。

 皮膚及び経皮吸収製剤は略水平に設置され いるが、レセプター液排出路は第1及び第2 レセプター上室の上部付近に開口している で、レセプター液を充満する際に皮膚表面 気泡が付着したとしても拡散測定セルを傾 たり、傾けて振動することによって、容易 気泡を除去することができる。
(発明の効果)

 本発明の経皮吸収製剤の拡散測定装置の 成は上述の通りであり、恒温槽の熱媒体と て水を使用する必要がなく、測定中に蒸発 ることがないから、管理が容易であり、長 間にわたって容易に経皮吸収製剤の拡散性( 経皮吸収性)を測定することができる。

図1は、本発明の拡散測定装置の一例を 示す模式図である。 図2は、本発明の拡散測定装置の異なる 例を示す模式図である。 図3(イ)は恒温槽の一例を示す平面図で り、(ロ)は(イ)におけるA-A断面図である。 図4は、セル本体の一例を示す縦断面図 である。 図5は、図4におけるB-B断面図である。 図6は、図4及び図5に示したセル本体を する拡散測定セルの開口部に皮膚及び経皮 収製剤を設置した状態の一例を示す縦断面 である。 図7は、図6におけるC-C断面図である。 図8(イ)は保持部材の一例を示す正面図 あり、(ロ)は背面図であり、(ハ)は側面図で ある。 図9は、セル本体の異なる例を示す平面 図である。 図10は、図9におけるD-D断面図である。 図11は、図9及び図10に示したセル本体 有する拡散測定セルの開口部に皮膚を設置 た状態の一例を示す縦断面図である。 図12は、セル本体の異なる例を示す平 図である。 図13は、図12におけるE-E断面図である 図14は、図12及び図13に示したセル本体 を有する拡散測定セルの開口部に皮膚を設置 した状態の一例を示す縦断面図である。 図15は、従来の拡散セルの一例を示す 面模式図である。

符号の説明

1…拡散測定セル
2…回転子
3…レセプター液貯蔵容器
4…恒温槽
5…回転装置
6…レセプター液分取装置
7…ポンプ
8…輸液チューブ
9…皮膚及び経皮吸収製剤
10…セル本体
11…レセプター室
12…レセプター液排出路
13…レセプター液注入路
14…凹部
15…開口部
16…回転防止ピン
17…隔壁
20…蓋体
21…蓋本体
22…保持部材
23…カラー
31…レセプター液
41…保温箱
42…アルミニウムブロック
43…貫通孔
44…面状発熱体
45…温度調節器

 次に、本発明の経皮吸収製剤の拡散測定 置を図面を参照して説明する。図1は本発明 の経皮吸収製剤の拡散測定装置の一例を示す 模式図であり、図2は本発明の経皮吸収製剤 拡散測定装置の異なる例を示す模式図であ 。

 図1において、3はレセプター液貯蔵容器 あり、レセプター液31が貯蔵されている。7 ポンプであり、レセプター液貯蔵容器3とポ プ7は輸液チューブ8で連通されている。4は 温槽であり、温度調節器45に電気的に接続 れ所定温度に保持されている。1は略直方体 拡散測定セルであり、恒温槽4の角筒状の貫 通孔内に収納され、恒温槽4により所定温度 保たれている。

 5は、恒温槽4の下側に設置された回転装 であり、レセプター室内に供給された回転 2を回転可能に設置されている。複数の拡散 定セル1を設置し、複数の濃度測定を同時に 行う場合は複数の回転子2を同時に回転しう 回転装置(例えば、12連スターラー)が使用さ る。

 又、拡散測定セル1のレセプター液注入路 とポンプ7は輸液チューブ81により連通され、 拡散測定セル1のレセプター液排出路とレセ ター液分取装置6は輸液チューブ82により連 されている。従って、レセプター液貯蔵容 3、ポンプ7、拡散測定セル1、レセプター液 取装置6の順に輸液チューブ8、81、82により 通されている。

 図2において、3aはレセプター液貯蔵容器 あり、レセプター液31aが貯蔵されている。4 aは恒温槽であり、温度調節器45aに電気的に 続され所定温度に保持されている。1aは略直 方体の拡散測定セルであり、恒温槽4aの角筒 の貫通孔内に収納され、恒温槽4aにより所 温度に保たれている。レセプター液貯蔵容 3aと拡散測定セル1aのレセプター液注入路は 液チューブ8aで連通されている。

 5aは、恒温槽4aの下側に設置された回転装 置であり、レセプター室内に供給された回転 子2を回転可能に設置されている。ポンプ7aは 輸液チューブ81aにより拡散測定セル1aのレセ ター液排出路と連通されると共に、レセプ ー液分取装置6aに輸液チューブ82aにより連 されている。従って、レセプター液貯蔵容 3a、拡散測定セル1a、ポンプ7a、レセプター 分取装置6aの順に輸液チューブ8a、81a、82aに り連通されている。

 図3(イ)は恒温槽の一例を示す平面図であ 、図3(ロ)は図3(イ)におけるA-A断面図である 図中、42は4つの角筒状の貫通孔43が穿設さ ているアルミニウムブロックであり、その 囲に面状発熱体44が巻回されている。41は塩 ビニル樹脂板からなる角筒状の保温箱であ 、保温箱41の中に3つのアルミニウムブロッ 42が設置され、面状発熱体44が温度調節器45 電気的に接続されて恒温槽4が形成されてい る。

 図4はセル本体の一例を示す縦断面図であ り、図5は図4におけるB-B断面図である。図中 10は透明硬質塩化ビニル樹脂からなり、略 方体のセル本体である。セル本体10にはレセ プター液を充満するためのレセプター室11が 成されている。レセプター室11は底面が平 で円筒状であり、その上部は次第に細くな ようにラッパ状になされており、その先端 レセプター液排出路12が連通されている。レ セプター液排出路12はセル本体10の上壁に開 しており、開口部付近は拡開され、螺子溝12 1が切られている。

 レセプター室11の側壁下端部付近にはレ プター液注入路13が連通されており、レセプ ター液注入路13の他端はセル本体10の上壁に 口しており、開口部付近は拡開され、螺子 131が切られている。

 14はセル本体10の側壁からレセプター室11 向かって穿設された、蓋本体21を固定する めの略円形の凹部であり、凹部14の側壁には 螺子溝141が切られている。レセプター室11の 壁中間部には、皮膚及び経皮吸収製剤を設 するための開口部15が凹部14に向かって穿設 されている。尚、16は凹部14の底部に立設さ た保持部材22の回転防止ピンである。

 図6は拡散測定セルの開口部15に皮膚及び 皮吸収製剤を設置した状態の一例を示す縦 面図であり、図7は図6におけるC-C断面図で る。図8(イ)は保持部材の一例を示す正面図 あり、図8(ロ)は背面図であり、図8(ハ)は側 図である。

 図6及び図7において、20は蓋体であり、蓋 体20は蓋本体21と保持部材22よりなる。図8に したように、保持部材22は正面視略円形の板 状体221であり、その大きさは凹部14に嵌入可 に、凹部14と略同一大きさである。板状体22 1には中心部に、開口部15と略同一形状の貫通 孔223が同心円状に穿設され、その周囲であっ て、蓋本体21側に同心円状に凸部222が形成さ ている。

 蓋本体21はその周囲に螺子溝211が切られ いる円筒状体であり、その先端部は、保持 材22の貫通孔223に嵌入可能な凸部212、保持部 材22の凸部222が嵌入可能な凹部213及び保持部 22の凸部222の周囲の凹部に嵌入可能な凸部21 4が中心部から円周方向に順次同心円状に形 されている。又、蓋本体21の略中央部には貫 通孔215が穿設されている。

 皮膚及び経皮吸収製剤9は開口部15を塞ぐ うに載置し保持部材22で仮固定した後、蓋 体21の螺子溝211を凹部14の螺子溝141に螺合す ことにより固定されている。皮膚及び経皮 収製剤9と蓋本体21の先端部の間に空隙部が 成されるように固定されており、空隙部は 本体21の略中央部に形成された貫通孔215に り外部に連通されている。

 ゲル状、軟膏状、ゼリー状等の流動性を する経皮吸収製剤を皮膚に摺りこんで使用 る場合は、皮膚が蒸れてしまい薬剤の正確 拡散性を測定できなくなるので、皮膚が蒸 ることを防止するために、上記空隙部が存 するように皮膚及び経皮吸収製剤9を固定し 、貫通孔により空隙部の空気を外部の空気と 流通させるのが好ましい。

 83は輸液チューブであり、その先端部に 続部材831が接続されており、接続部材831の 囲に螺子溝832が切られている。接続部材831 レセプター液注入路13の開口部付近に切られ た螺子溝131に螺合することにより、水密に輸 液チューブ83とレセプター液注入路13が連通 れている。

 84は輸液チューブであり、その先端部に 続部材841が接続されており、接続部材841の 囲に螺子溝842が切られている。接続部材841 レセプター液排出路12の開口部付近に切られ た螺子溝121に螺合することにより、水密に輸 液チューブ84とレセプター液排出路12が連通 れている。尚、2はレセプター室11に供給さ た回転子である。

 図9はセル本体の異なる例を示す平面図で あり、図10は図9におけるD-D断面図であり、図 11は図9及び図10に示したセル本体を有する拡 測定セルの開口部に皮膚を設置した状態の 例を示す縦断面図である。

 図中、10aは透明硬質塩化ビニル樹脂から り、略直方体のセル本体である。セル本体1 0aにはレセプター液を充満するための円筒状 レセプター室11aが形成されている。14aはセ 本体10aの上側壁からレセプター室11aに向か て穿設された、蓋体20a及びカラー23を固定 るための略円形の凹部であり、凹部14aの側 には螺子溝141aが切られている。レセプター 11aの上部には、皮膚及び経皮吸収製剤を設 するための、凹部14aより小さい略円形の開 部15a形成され、凹部14aに連通している。

 レセプター室11aの上部にレセプター液排 路12aが形成され、レセプター液排出路12aの 端部は開口部15aの一端部からレセプター液 出路12aまでレセプター室11aの上壁に形成さ た凹溝部122に接続されている。又、レセプ ー液排出路12aはセル本体10aの上壁に開口し おり、開口部付近は拡開され、螺子溝121aが 切られている。上記凹溝部122を開口部15aの一 端部からレセプター液排出路12aまで形成する ことにより、レセプター液を充満する際に皮 膚表面に気泡が付着したとしても拡散測定セ ルを傾けたり、傾けて振動することによって 、容易に気泡を除去することができる。

 レセプター室11aの側壁下端部付近にはレ プター液注入路13aが連通されており、レセ ター液注入路13aの他端はセル本体10aの上壁 開口しており、開口部付近は拡開され、螺 溝が切られている。尚、132はレセプター室1 1a内のレセプター液注入路13aの開口部である

 23は皮膚9aを仮固定するための、開口部15a と略同一形状の貫通孔231が形成されている略 円形の板状のカラーである。その大きさは凹 部14aと略同一大きさであり、凹部14aに嵌入可 能になされている。

 20aは蓋体であり、蓋本体21aと保持部材22a りなる。保持部材22aは開口部15aと略同一形 の貫通孔を有し、直径が凹部14aと略同一大 さの円筒状体であり、その周囲に螺子溝225 形成され、凹部14aに形成されている螺子溝1 41aに螺合することにより固定されている。又 、保持部材22aの底面には凹溝が形成され、凹 溝内にゴム製のOリング226が嵌合され、保持 材22aとカラ-23の間が水密に固定されている

 蓋本体21aは保持部材22aの貫通孔と略同一 状の筒状体であり、その上面から下面まで 通する貫通孔215’が穿設されると共に、そ 周壁に凹溝が形成され、凹溝内にゴム製のO リング216が嵌合され、蓋本体21aと保持部材22a の間が水密に固定されている。又、蓋本体21a の上部は拡開され、蓋本体21aを保持部材22aの 貫通孔に挿入した際にその先端が皮膚9aまで かない長さになされている。即ち、蓋本体2 1aを保持部材22aの貫通孔に挿入した際に、蓋 体21a、保持部材22a、カラー23及び皮膚9aによ り空隙部が形成されるようになされている。 この空隙部に液状の経皮吸収製剤を供給し経 皮吸収製剤の層を形成する。

 84aは輸液チューブであり、その先端部に 続部材841aが接続されており、接続部材841a 周囲に螺子溝842aが切られている。接続部材8 41aをレセプター液排出路12aの開口部付近に切 られた螺子溝121aに螺合することにより、水 に輸液チューブ84aとレセプター液排出路12a 連通されている。レセプター液注入路13aに 、レセプター液注入路13aの開口部付近に切 れた螺子溝に、周囲に螺子溝が切られてい 接続部材がその先端部に接続されている輸 チューブを螺合することにより、水密に輸 チューブとレセプター液注入路13aが連通さ ている。尚、2はレセプター室11aに供給され 回転子である。

 図12はセル本体の更に異なる例を示す平 図であり、図13は図12におけるE-E断面図であ 、図14は図12及び図13に示したセル本体を有 る拡散測定セルの開口部に皮膚及び経皮吸 製剤を設置した状態の一例を示す縦断面図 ある。

 図中、10bは透明硬質塩化ビニル樹脂から り、略直方体のセル本体である。セル本体1 0bにはレセプター液を充満するための円筒状 レセプター室が形成されている。レセプタ 室は、その上部に形成された隔壁17により 隔壁17より下方のレセプター下室11b、隔壁17 り上方であって隔壁17の左右に分離された 1のレセプター上室11c及び第2のレセプター上 室11dよりなる。

 14bはセル本体10bの上側壁から第1のレセプ ター上室11c及び第2のレセプター上室11dに向 って穿設された略円形の凹部であり、凹部14 bの側壁には螺子溝141bが切られている。第1の レセプター上室11cの上部及び第2のレセプタ 上室11dの上部のそれぞれに、皮膚及び経皮 収製剤を設置するための、略矩形の開口部15 b及び開口部15c形成され、凹部14bに連通して る。

 第1のレセプター上室11c及び第2のレセプ ー上室11dより上方に、セル本体の上壁に開 したレセプター液排出路12bが形成され、レ プター液排出路12bの下端部は第1のレセプタ 上室11c及び第2のレセプター上室11dの上部付 近にそれぞれ開口部123及び124が形成されてい る。上壁の開口部付近は拡開され、螺子溝が 切られており、この螺子溝に、周囲に螺子溝 が切られている接続部材がその先端部に接続 されている輸液チューブを螺合することによ り、水密に輸液チューブとレセプター液排出 路12bが連通可能になされている。

 上記レセプター液排出路12bの開口部を第1 のレセプター上室11c及び第2のレセプター上 11dの上部付近にそれぞれ形成することによ 、レセプター液を充満する際に皮膚表面に 泡が付着したとしても拡散測定セルを傾け り、傾けて振動することによって、容易に 泡を除去することができる。

 又、13bはレセプター液注入路であり、セ 本体の上壁とレセプター下室11bの下部付近 開口しており、セル本体の上壁に開口した セプター液注入路13bの開口部付近に切られ 螺子溝に、周囲に螺子溝が切られている接 部材がその先端部に接続されている輸液チ ーブを螺合することにより、水密に輸液チ ーブとレセプター液注入路13bが連通可能に されている。

 23bは皮膚9bを仮固定するための、開口部15 b及び開口部15cと略同一形状の貫通孔231b及び2 31cが形成されている略円形の板状のカラーで ある。その大きさは凹部14bと略同一大きさで あり、凹部14bに嵌入可能になされている。

 20bは蓋体であり、開口部15b及び開口部15c 上方に露出するのに充分な大きさの貫通孔2 01を有し、直径が凹部14bと略同一大きさの円 状体であり、その周囲に螺子溝202が形成さ 、凹部14bに形成されている螺子溝141bに螺合 することにより固定されている。又、蓋体20b の底面には凹溝が形成され、凹溝内にゴム製 のOリング203が嵌合され、蓋体20bとカラ-23の が水密に固定されている。

 9bは皮膚及び経皮吸収製剤であり、開口 15b及び15cを塞ぐように載置しカラー23bで仮 定した後、蓋体20bの螺子溝202を凹部14bの螺 溝141bに螺合することにより固定されている 又、皮膚及び経皮吸収製剤9bはカラー23bの 通孔231b及び231c並びに蓋体20bの貫通孔201を通 って上方に露出している。