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Title:
RADIO COMMUNICATION CONTROL METHOD, RADIO BASE STATION, AND RADIO TERMINAL
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/093413
Kind Code:
A1
Abstract:
A radio base station (1) sends control data on the operation belonging to a host layer (or a second layer) of a first layer, to a radio terminal (2) via a downward channel. The radio terminal (2) sends, when it receives the control data via the downward data channel, the return data for that control data, to the radio base station (1) via a control channel. The radio base station (1) detects the return data from the reception data of the control channel, and controls the operation belonging to the host layer, on the basis of that return data. Thus, it is possible to make it unnecessary to establish the data channel to the radio base station exclusively for the return data of the operation belonging to the host layer.

Inventors:
FURUTA DAITAROU (JP)
Application Number:
PCT/JP2007/051599
Publication Date:
August 07, 2008
Filing Date:
January 31, 2007
Export Citation:
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Assignee:
FUJITSU LTD (JP)
FURUTA DAITAROU (JP)
International Classes:
H04L29/08; H04L1/00; H04W76/02
Foreign References:
JP2006528453A2006-12-14
JP2005529572A2005-09-29
US20040151133A12004-08-05
Other References:
See also references of EP 2117202A4
Attorney, Agent or Firm:
SANADA, Tamotsu (10-31 Kichijoji-honcho 1-chome, Musashino-sh, Tokyo 04, JP)
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Claims:
 無線基地局と無線端末との間で、第1レイヤに属する処理として下りデータチャネルを制御チャネルにより確立して、通信を行なう無線通信システムにおいて、
 前記無線基地局は、
 前記第1レイヤの上位レイヤである第2レイヤに属する処理に関する制御データを前記下りデータチャネルにて前記無線端末へ送信し、
 前記無線端末は、
 前記下りデータチャネルにて前記制御データを受信すると、当該制御データに対する返信データを、前記制御チャネルにて前記無線基地局へ送信し、
 前記無線基地局は、
 前記制御チャネルの受信データから前記返信データを検出し、
 当該返信データに基づいて前記第2レイヤに属する処理を制御することを特徴とする、無線通信制御方法。
 前記無線端末は、
 前記返信データにCRC演算を施した結果を前記返信データに付加して前記制御チャネルにて前記無線基地局へ送信し、
 前記無線基地局は、
 前記制御チャネルからの受信データにCRC演算を施すことにより、前記返信データの検出を行なうことを特徴とする、請求項1記載の無線通信制御方法。
 前記無線端末は、
 前記返信データのペイロード領域に、既存制御データに関して定義済みの種別情報以外の情報を付与し、
 前記無線基地局は、
 当該情報を確認することにより前記返信データの検出を確認することを特徴とする、請求項2記載の無線通信制御方法。
 前記CRC演算の対象は、ヘッダ領域を除くペイロード領域の一部又は全部であることを特徴とする、請求項2又は3に記載の無線通信制御方法。
 前記無線端末は、
 前記返信データに前記下りデータチャネルの識別情報を含めて送信し、
 前記無線基地局は、
 前記返信データに含まれる前記下りデータチャネルの識別情報に基づいて、前記下りデータチャネルと前記制御チャネルとの対応関係を管理することを特徴とする、請求項1~4のいずれか1項に記載の無線通信制御方法。
 前記第1レイヤがメディアアクセスコントロール(MAC)レイヤであり、前記第2レイヤがコンバージェンスサブレイヤであることを特徴とする、請求項1~5のいずれか1項に記載の無線通信制御方法。
 無線端末との間で、第1レイヤに属する処理として下りデータチャネルを制御チャネルにより確立して、通信を行なう無線基地局であって、
 前記第1レイヤの上位レイヤである第2レイヤに属する処理に関する制御データを前記下りデータチャネルにて前記無線端末へ送信する送信手段と、
 前記制御データに対する返信データを前記制御チャネルの受信データから検出する検出手段と、
 前記検出手段で検出した返信データに基づいて前記第2レイヤに属する処理を制御する制御手段と
をそなえたことを特徴とする、無線基地局。
 前記検出手段は、
 前記制御チャネルからの受信データにCRC演算を施すことにより、前記無線端末において前記返信データにCRC演算を施した結果が付加された前記返信データを検出するCRC処理部をそなえて構成されたことを特徴とする、請求項7記載の無線基地局。
 前記検出手段は、
 前記CRC処理部で検出された返信データのペイロード領域に、既存制御データに関して定義済みの種別情報以外の情報が付与されているか否かを確認することにより、前記返信データの検出を確認する検出保護部をそなえたことを特徴とする、請求項8記載の無線基地局。
 前記CRC処理部での前記CRC演算の対象は、ヘッダ領域を除くペイロード領域の一部又は全部であることを特徴とする、請求項8又は9に記載の無線基地局。
 前記制御手段は、
 前記無線端末が前記返信データに含めて送信した前記下りデータチャネルの識別情報に基づいて、前記下りデータチャネルと前記制御チャネルとの対応関係を管理することを特徴とする、請求項7~10のいずれか1項に記載の無線基地局。
 無線基地局との間で、第1レイヤに属する処理として下りデータチャネルを制御チャネルにより確立して、通信を行なう無線端末であって、
 前記第1レイヤの上位レイヤである第2レイヤに属する処理に関する制御データを前記下りデータチャネルにて前記無線基地局から受信する受信手段と、
 前記受信手段にて前記制御データを受信すると、当該制御データに対する返信データを、前記制御チャネルにて前記無線基地局へ送信する送信手段と
をそなえたことを特徴とする、無線端末。
 前記送信手段は、
 前記無線基地局が、前記制御チャネルからの受信データにCRC演算を施すことにより、前記返信データの検出を行なえるように、前記返信データにCRC演算を施した結果を前記返信データに付加するCRC処理部をそなえたことを特徴とする、請求項12記載の無線端末。
 前記送信手段は、
 前記返信データのペイロード領域に、既存制御データに関して定義済みの種別情報以外の情報を設定する種別情報設定部をそなえたことを特徴とする、請求項13記載の無線端末。
 前記CRC処理部での前記CRC演算の対象は、ヘッダ領域を除くペイロード領域の一部又は全部であることを特徴とする、請求項13又は14に記載の無線端末。
 前記送信手段は、
 前記返信データに前記下りデータチャネルの識別情報を含めて送信する下りデータチャネル識別情報付与部をそなえたことを特徴とする、請求項12~15のいずれか1項に記載の無線端末。
Description:
無線通信制御方法並びに無線基 局及び無線端末

 本発明は、無線通信制御方法並びに無線 地局及び無線端末に関し、例えば、WiMAX(Worl dwide Interoperability for Microwave Access)システム に好適な技術に関する。

 近年、IEEE802.16WG(Working Group)において、中 距離の大容量無線通信システムとして、周波 数軸方向と時間軸方向とで無線フレームへの 多重化をフレキシブルに行なうOFDMA(Orthogonal  Frequency Domain Multiple Access)方式を用いた、WiM AXと呼ばれるシステムの標準化、開発が進め れている。なお、IEEE802.16WGでは、主に、固 通信用途向けのIEEE802.16d(例えば、下記の非 許文献1参照)と、移動通信用途向けのIEEE802. 16e(例えば、下記の非特許文献2参照)の2種類 規定している(後者の技術を特にモバイルWiMA Xと呼ぶことがある)。

 これらのIEEE802.16dやIEEE802.16e(以下、これら 区別しないで単に「WiMAX標準」という)では 無線端末(MS:Mobile Station)は、無線基地局(BS:Ba se Station)が送信した無線フレームに含まれる MAP情報に従って、BSとMSとの間で通信を行な ことが規定されている。
 即ち、MSは、基本的に、時間軸(シンボル時 )方向と周波数(周波数チャネル)方向の2次元 領域で表現される無線フレームにおいて、ダ ウンリンク(DL)サブフレームにおけるMAP情報(D L-MAP)で指定されるバーストと呼ばれる領域に ついて受信処理を行ない、アップリンクにつ いてのMAP情報であるUL-MAPで指定されるバース トを用いて送信処理を行なう。つまり、MAP情 報は、MSが受信及び送信すべき無線フレーム 領域(受信領域及び送信領域)を指定する(割 当てる)情報(バースト割当情報)として位置 けられている。

 ここで、前記無線フレームにおいては、 8に示すように、(1)制御系メッセージ及び(2) ユーザデータのいずれにもMAC(Media Access Contr ol)ヘッダが付加されてパケット化された上で 転送される。即ち、例えば図9に示すような ッダフォーマットを有する、WiMAX標準のGMH(Ge neric MAC Header)が、制御系メッセージ及びユ ザデータのいずれにも付加される。なお、 降の説明において、パケットとは、IP(Internet  Protocol)パケットやATM(Asynchronous Transfer Mode) ル等のMAC-SDU(Service Data Unit)(以下、単に「SD U」ともいう)を意味し、MAC-SDU(ペイロード部) GMHやサブヘッダ等のヘッダ情報を付与した のをMAC-PDU(Protocol Data Unit)(あるいは単に「P DU」)と呼ぶ。PDUは、当該パケットのプロトコ ルが扱うデータの単位である。

 したがって、エア上では制御系メッセージ( MACマネジメントデータともいう)かユーザデ タかの区別はないが、BSあるいはMSでは、こ らを前記GMHの情報要素として設定されるコ クション識別子(CID)(図9に斜線部で示すMSB8 ット及びLSB8ビットの計16ビット)により区別 る。
 即ち、CIDには、制御系メッセージであるこ を表すCIDと、ユーザデータであることを表 CIDとが予め定義されている。例えば、制御 メッセージとしては、Basic CID、Primary CID、 Initial Ranging CIDとそれぞれ呼ばれる3種類のCI D値(MS毎に付与される固定値)が定義されてお 、ユーザデータのCIDとしては、Transport CID 呼ばれるCID値が定義されている。

 したがって、MS及びBSは、送受信データに付 加されている前記GMHを検出、解析してCIDを確 認することにより、そのデータが制御系メッ セージなのかユーザデータなのかを識別する (つまりは制御チャネルとデータチャネルと 識別する)ことができることになる。なお、 御系メッセージ自体の種別は、ペイロード のマネジメントメッセージタイプフィール 〔図8の(1)参照〕に設定される種別情報(TYPE )によって区別される。
IEEE 802.16d-2004 IEEE 802.16e-2005

 ところで、近年、モバイルWiMAXシステム の移動無線通信技術において、パケットの 率的な伝送を可能にすべく、ROHC(Robust Header Compression)や、PHS(Payload Header Suppression)、ECRTP (Enhanced Compressed Real-time Transport Protocol)等の ヘッダ圧縮技術を適用することが提案されて いる。このヘッダ圧縮技術は、無線リンクの 通信状況に応じて動的に状態を切り替え(ス ートマシン処理)、適切なヘッダ圧縮処理を 応的に選択することを特徴としている。な 、ROHC技術自体の詳細については、例えばRFC 3095に定義されている。

 しかしながら、前記非特許文献2では、ROH C等のヘッダ圧縮技術に関する詳細な規定は されておらず、その実現手法はMACレイヤよ も上位のレイヤでの実装依存となっている そのため、ロバスト制御等のためのフィー バック処理方法については全く未定義であ 、ROHC等のヘッダ圧縮技術を適用する上で必 となる処理に専用の制御系メッセージ種別 未定義である。つまり、現状の規格では、 ッダ圧縮技術で必要なフィードバック処理 MACレイヤの上位レイヤ(例えば、コンバージ ェンスサブレイヤ)で処理することが想定さ ているだけで、その具体的な実装方法に関 ては自由となっている。なお、ここでいう フィードバック」とは、MSからBSへの方向で るアップリンク(UL)の通信を意図している。

 WiMAXフォーラムでは、具体的な実装方法( ィードバック方法)を決定しようとしている が、その場では、ユーザデータ用のサービス フロー生成時、即ち、DSA(Dynamic Service Addition )処理時にダウンリンクとアップリンクの双 のユーザデータに関するCIDを組で保持、管 することにより、フィードバックデータを 別する方法が議論されている。

 この方法では、BSとMSとの間で通常のDLの ーザデータの転送に用いるDLコネクション 加えて、ヘッダ圧縮処理(ここでは、ROHC処理 を代表例とする)時のフィードバックに用い コネクション(ULコネクション)を確立する必 がある。ここで、当該ULコネクションとし 、通常のULのユーザデータの転送に用いるUL ネクションを用いるものとすれば、MSのULの ユーザデータの有無に関わらず、ユーザデー タ用のULとDLの双方のコネクション確立処理(D SA処理によって)を実施する必要がある。その 場合、BS及びMSは、例えば図6A~図6Cに示すよう なシーケンスに従って動作することになる。

 即ち、図6Aに示すように、コアネットワー 側からBSに対してDLのユーザデータ(例えば、 ストリーミングデータ)用のコネクション確 要求があると、BSとMSとの間では、まず、DL ついてのDSA処理が実施される(ステップS101~S1 10)。
 より詳細には、BSは、MSに対してDLについて DSA(Dynamic Service Addition)要求(DSA-REQ)メッセー ジ(CID=Basic CIDの制御系メッセージ)を送信し MSは、当該DSA-REQメッセージを受信すると、 ンテンション領域(帯域)を用いてDL帯域(Band  Width:BW)の割り当てをDL帯域要求メッセージ(制 御系メッセージ)にてBSに要求する(BW要求シグ ナリングの発行)。なお、「コンテンション 域」とは、複数のMSで共有される前記無線フ レームにおけるULバーストであり、BSからブ ードキャストされるMAP情報(UL-MAP)内のUCD(Uplin k Channel Descriptor)カウント値(β)を基に、BSか 周期的に発行(ブロードキャスト)されてい 該当UCDメッセージの内容(メッセージ情報)を 確認することにより特定される。

 BSは、前記BW要求シグナリングを正常に受 信すると、当該MSを特定するCDMAコード(レン ングコード=1~256のランダム値)や、MSが帯域 求(制御系メッセージ)を行なう上で必要なUL 域(ULバースト)に関する情報等のパラメータ (情報要素:IE)をUL-MAPにより該当MSに割り当て 、当該MSのUL帯域要求に従ったULデータ送信 許可する(CDMA_Allocation-IEメッセージの発行)。

 MSは、当該許可を受けることにより、割 当てられたULバースト(つまり、制御系メッ ージの送信領域)を用いて制御系メッセージ( CID=Basic CID)である帯域要求メッセージやDSA応 答(DSA-RSP)メッセージをBSに送信する。そして BSは、上記帯域要求メッセージを正常に受 すると、これに対する応答としてDSA確認(DSA- ACK)メッセージをMSに送信する。

 以上のシーケンスにより、DLについてのDSA 理が完了し、DLのユーザデータ用コネクショ ンが確立される。
 次いで、図6Bに示すように、BSは、MSとの間 ROHC処理時のフィードバックに用いるULコネ ション(フィードバックコネクション)を確 するために、ULについてのDSA処理を実施する (ステップS111~S119)。

 即ち、BSは、MSに対してULについてのDSA-REQ メッセージを送信し、MSは、当該DSA-REQメッセ ージを受信すると、DLコネクションの場合と 様に、コンテンション領域を用いてUL帯域 割り当てを要求する。そして、BSは、当該要 求を正常に受信すると、UL-MAPにより当該MSのU L帯域要求の送信を許可し、MSは、当該許可を 受けることにより、割り当てられたULバース を用いてULについての帯域要求メッセージ DSA応答(DSA-RSP)メッセージをBSに送信する。BS 、当該帯域要求メッセージを正常に受信す と、これに対する応答としてDSA確認(DSA-ACK) ッセージをMSに送信する。

 以上のシーケンスにより、ULについてのDSA 理が完了し、DL及びUL双方のユーザデータ用 ネクションが確立される。つまり、ULのユ ザデータ用コネクションを通じてROHC処理時 フィードバック(ROHCのフィードバックパケ トの転送)が可能な状態となる。
 その後、図6Cに示すように、前記コアネッ ワーク側からユーザデータ(ストリーミング ータ)がBSに到着すると、当該データは、ユ ザデータであることを表すCID=Transport CIDを むGMHがBSにて付与されて上述のごとく確立 れたDLコネクションを通じてMSへ転送される( ステップS120)。

 ここで、ROHC処理が有効な場合、BS1からユ ーザデータのDLコネクションを通じて送信さ たROHCパケットがMSで受信されると、当該MS 、その受信状態(例えば、前に正常に受信し 持しておいたヘッダ情報と、新たに送信さ てきたヘッダ情報との比較結果)に応じて送 信側(BS)でのヘッダ圧縮処理(状態)の選択(遷 )指標となる情報(ACK/NACK)を前記フィードバッ クパケットによりBSに通知する必要がある。 お、ヘッダ圧縮処理の状態には、IR(Initializa tion and Refresh)状態、FO(First Order)状態、SO(Seco nd Order)状態の3状態があり、IR状態はヘッダ 縮を施さずヘッダフィールドのすべてを送 する状態、FO状態は動的に変化するフィール ドのみを更新(送信)する状態、SO状態は通信 安定しているため所定の最小フィールドの を更新(送信)する状態を意味する。

 その際、既に確立されているユーザデータ のULコネクションを使用すればよいが、無 帯域の有効利用のために、BS側で、当該MSか の帯域要求を受けてからULコネクションの 使用帯域を割り当てる制御が働いてしまう
 このような場合には、MSが実際にユーザデ タ(フィードバックパケット)を送信する必要 がある時に、上述したULについてのDSA処理を めて実施して必要な帯域を確保する必要が る。そのため、MSは、DLコネクションによる ユーザデータ受信中において、BSからのUL-MAP より指定されるULのコンテンション領域を いてUL帯域の割り当てを改めて要求し、BSは その要求に応じてUL帯域(ULバースト)をUL-MAP よりMSに割り当てる(ステップS121~S125)。

 これらの処理により、MSは、UL-MAPにより割 当てられたULバーストを用いてROHC処理のフ ードバックパケットをBSに送信することがで きる(ステップS126)。
 以上のシーケンスを実現する、BS及びMSの構 成としては、例えば図7に示すような構成が えられる。即ち、それぞれの要部の機能に 目すると、BS100は、コアネットワーク転送部 101と、MACマネジメントメッセージ解析部121, ウンリンク(DL)フレーム構築部122及びアップ ンク(UL)フレーム解析部123を有するWiMAX-MACレ イヤ処理部102と、WiMAX-PHY(物理)レイヤ処理部1 03と、サービスフロー制御部(ROHCフィードバ ク処理部)104とをそなえて構成され、MS200は ROHCフィードバック処理部201と、WiMAX-上位レ ヤ処理部202と、ULフレーム構築部231,DLフレ ム解析部232,PDU解析部233,制御系メッセージ処 理部234及びユーザデータ処理部235を有するWiM AX-MACレイヤ処理部203と、WiMAX-PHY(物理)レイヤ 理部204とをそなえて構成することができる

 上述のごとく構成されたBS100では、IP網や ATM網などのコアネットワーク(図示省略)からM S200宛のユーザデータ(DLデータ)が到着すると コアネットワーク転送部101からDL生成要求 WiMAX-MACレイヤ処理部(以下、単に「MACレイヤ 理部」という)102に転送され(1)、当該MACレイ ヤ処理部102(MACマネジメントメッセージ解析 121)にて当該DL生成要求が検出される(2)。

 サービスフロー制御部104が、上記DL生成 求の検出を認識すると、前記DSA-REQメッセー の生成をMACレイヤ処理部102(MACマネジメント メッセージ解析部121)に応答し(3)、これを受 て、MACマネジメントメッセージ解析部121は DLフレーム構築部122に対してDSA-REQメッセー の生成、送信を指示する(4)。これにより、DS A-REQメッセージがMS200へ送信される。

 上記DSA-REQメッセージをMS200が受信すると 当該DSA-REQメッセージは、WiMAX-PHYレイヤ処理 部(以下、単に「物理レイヤ処理部」という)2 04を経由してMACレイヤ処理部203に転送される 当該MACレイヤ処理部203では、DLフレーム解 部232及びPDU解析部233にて、DLフレーム及びPDU の解析がそれぞれ行なわれて、制御系メッセ ージ及びユーザデータのいずれであるかが識 別され、制御系メッセージは制御系メッセー ジ処理部234へ、ユーザデータはユーザデータ 処理部235へそれぞれ転送される。

 そして、制御系メッセージ処理部234では 前記マネジメントメッセージタイプフィー ドに設定されている種別情報から、受信メ セージがDSA-REQメッセージであることを識別 して、その識別情報をWiMAX-上位レイヤ処理部 (以下、単に「上位レイヤ処理部」という)202 通知する。当該通知を受けた上位レイヤ処 部202は、MACレイヤ処理部203によるMACレイヤ のDLコネクション確立のための前記一連の ゴシエーション処理が完了した時点で、DSA-R SPメッセージ内容を生成して、MACレイヤ処理 203へ転送する。

 当該DSA-RSPメッセージ内容は、MACレイヤ処理 部203のULフレーム構築部231にて、パケット(PDU )化された上でUL-MAPで指定されたULフレームの ULバーストにマッピングされてBS100へ送信さ る。
 上記ULフレーム(DSA-RSPメッセージ)は、BS100の 物理レイヤ処理部103を経由してMACレイヤ処理 部102に転送され、ULフレーム解析部123にてそ 内容(種別情報)が解析され、制御系メッセ ジ(DSA-RSPメッセージ)が検出される(5)。そし 、当該DSA-RSPメッセージは、MACマネジメント ッセージ解析部121に転送され、そのメッセ ジ内容に応じた処理が実施される。即ち、D SA-RSPメッセージの場合は、その応答としての DSA-ACKメッセージが生成され(6)、これがフレ ム構築部122にてDL-MAPで指定したDLサブフレー ムのDLバーストにマッピングされてMS200へ返 される。

 以上のようにして、BS100とMS200との間で、図 6Aにより前述したステップS101~S110のシーケン が実施されて、必要な制御系メッセージが 御系メッセージ用コネクションを通じて送 されることによりDLのユーザデータ用コネ ションが確立される。
 なお、その後のULのコネクション確立のた のシーケンスについても、基本的に、上記 同様の処理により必要な制御系メッセージ 送受信が実施される。即ち、MS200への制御系 メッセージやMAP情報は、BS100のサービスフロ 制御部104及びMACレイヤ処理部102(DLフレーム 築部122)により生成され、BS100への制御系メ セージは、上位レイヤ処理部202及びMACレイ 処理部203(ULフレーム構築部231)により生成さ れる。

 そして、ROHC処理が実施可能な状態になると 、BS100は、サービスフロー制御部104によって ROHCパケットを生成して、物理レイヤ処理部 103経由でMS200へ、確立されたDLコネクション(D LサブフレームのDLバースト)を用いて転送す (図7の(9)参照)。
 しかしながら、以上のようなシーケンス処 では、サービスフロー生成処理(DSA処理)がDL についてのみ必要な場合、例えば、MS200が単 にストリーミングデータを受信できればよ 場合でも、WiMAX標準のMACレイヤに属しない 位レイヤ処理(ROHC処理等のヘッダ圧縮処理) フィードバック処理(ULのデータ送信処理)を する場合には、逆方向(UL)のユーザデータ用 コネクション帯域を確保するために、DSA処理 をDL及びULの双方について必ず行なわなけれ ならず、BS100-MS200間の帯域(無線リソース)を 効利用できない。

 また、ULのサービスフローを生成(構築)す る、つまりULのコネクションも確立しなけれ ならないということは、そのためにBS100やMS 200で保持しなければならない情報量(構築情 コンテキスト)も増加することになり、BS100 MS200のメモリ浪費やデータベース管理〔Basic CID、ULのCID(ユーザデータ用)、DLのCID(フィー バック専用)のMAP情報を制御するなど〕の複 雑化が発生する。

 さらに、上位レイヤでフィードバックを処 すると、迅速な処理が必要なユーザデータ 送が遅延してスループットが下がる可能性 ある。
 本発明は、上記課題に鑑み創案されたもの 、その目的の一つは、ヘッダ圧縮処理など MACレイヤの上位レイヤに属する処理でDLの ーザデータ用コネクションを用いて送信さ た制御系のデータに対する返信データのた だけに逆方向(UL)のユーザデータ用コネクシ ンを確立することを不要にすることにある

 なお、当該目的に限らず、後述する発明 実施するための最良の形態に示す各構成に り導かれる作用効果であって、従来の技術 よっては得られない作用効果を奏すること 本発明の他の目的の一つとして位置付ける とができる。

 上記の目的を達成するために、本発明では 下記の無線通信制御方法並びに無線基地局 び無線端末を用いることを要旨としている 即ち、
 (1)本発明の無線通信制御方法の一態様は、 線基地局と無線端末との間で、第1レイヤに 属する処理として下りデータチャネルを制御 チャネルにより確立して、通信を行なう無線 通信システムにおいて、前記無線基地局は、 前記第1レイヤの上位レイヤである第2レイヤ 属する処理に関する制御データを前記下り ータチャネルにて前記無線端末へ送信し、 記無線端末は、前記下りデータチャネルに 前記制御データを受信すると、当該制御デ タに対する返信データを、前記制御チャネ にて前記無線基地局へ送信し、前記無線基 局は、前記制御チャネルの受信データから 記返信データを検出し、当該返信データに づいて前記第2レイヤに属する処理を制御す ることを要旨としている。

 (2)ここで、前記無線端末は、前記返信デー にCRC演算を施した結果を前記返信データに 加して前記制御チャネルにて前記無線基地 へ送信し、前記無線基地局は、前記制御チ ネルからの受信データにCRC演算を施すこと より、前記返信データの検出を行なうよう してもよい。
 (3)また、前記無線端末は、前記返信データ ペイロード領域に、既存制御データに関し 定義済みの種別情報以外の情報を付与し、 記無線基地局は、当該情報を確認すること より前記返信データの検出を確認するよう してもよい。

 (4)さらに、前記CRC演算の対象は、ヘッダ領 を除くペイロード領域の一部又は全部であ てもよい。
 (5)また、前記無線端末は、前記返信データ 前記下りデータチャネルの識別情報を含め 送信し、前記無線基地局は、前記返信デー に含まれる前記下りデータチャネルの識別 報に基づいて、前記下りデータチャネルと 記制御チャネルとの対応関係を管理するよ にしてもよい。

 (6)さらに、前記第1レイヤはメディアアクセ スコントロール(MAC)レイヤであり、前記第2レ イヤはコンバージェンスサブレイヤであって もよい。
 (7)また、本発明の無線基地局の一態様は、 線端末との間で、第1レイヤに属する処理と して下りデータチャネルを制御チャネルによ り確立して、通信を行なう無線基地局であっ て、前記第1レイヤの上位レイヤである第2レ ヤに属する処理に関する制御データを前記 りデータチャネルにて前記無線端末へ送信 る送信手段と、前記制御データに対する返 データを前記制御チャネルの受信データか 検出する検出手段と、前記検出手段で検出 た返信データに基づいて前記第2レイヤに属 する処理を制御する制御手段とをそなえたこ とを要旨としている。

 (8)ここで、前記検出手段は、前記制御チャ ルからの受信データにCRC演算を施すことに り、前記無線端末において前記返信データ CRC演算を施した結果が付加された前記返信 ータを検出するCRC処理部をそなえていても い。
 (9)また、前記検出手段は、前記CRC処理部で 出された返信データのペイロード領域に、 存制御データに関して定義済みの種別情報 外の情報が付与されているか否かを確認す ことにより、前記返信データの検出を確認 る検出保護部をそなえていてもよい。

 (10)さらに、前記CRC処理部での前記CRC演算の 対象は、ヘッダ領域を除くペイロード領域の 一部又は全部であってもよい。
 (11)また、前記制御手段は、前記無線端末が 前記返信データに含めて送信した前記下りデ ータチャネルの識別情報に基づいて、前記下 りデータチャネルと前記制御チャネルとの対 応関係を管理するようにしてもよい。

 (12)さらに、本発明の無線端末の一態様は 、無線基地局との間で、第1レイヤに属する 理として下りデータチャネルを制御チャネ により確立して、通信を行なう無線端末で って、前記第1レイヤの上位レイヤである第2 レイヤに属する処理に関する制御データを前 記下りデータチャネルにて前記無線基地局か ら受信する受信手段と、前記受信手段にて前 記制御データを受信すると、当該制御データ に対する返信データを、前記制御チャネルに て前記無線基地局へ送信する送信手段とをそ なえていてもよい。

 (13)また、前記送信手段は、前記無線基地局 が、前記制御チャネルからの受信データにCRC 演算を施すことにより、前記返信データの検 出を行なえるように、前記返信データにCRC演 算を施した結果を前記返信データに付加する CRC処理部をそなえていてもよい。
 (14)さらに、前記送信手段は、前記返信デー タのペイロード領域に、既存制御データに関 して定義済みの種別情報以外の情報を設定す る種別情報設定部をそなえていてもよい。

 (15)また、前記CRC処理部での前記CRC演算の対 象は、ヘッダ領域を除くペイロード領域の一 部又は全部であってもよい。
 (16)さらに、前記送信手段は、前記返信デー タに前記下りデータチャネルの識別情報を含 めて送信する下りデータチャネル識別情報付 与部をそなえていてもよい。

 上記本発明によれば、少なくとも以下に示 いずれかの効果ないし利点が得られる。
 (1)無線端末は、下りデータチャネルを通じ 無線基地局から受信した第2レイヤに属する 処理に関する制御データに対する返信データ を、当該返信データの送信時点で確立済みの 制御チャネルを用いて送信するので、返信デ ータのためだけに上りデータチャネルを確立 して上り帯域を確保する必要がなく、無線基 地局は追加の上りサービスフローを発生する ことがない。また、無線端末も余分な処理す る必要が無くなる。

 (2)無線端末が、返信データにCRC演算結果 付与し、無線基地局において、受信データ CRC演算処理することで当該返信データを検 することができるので、WiMAX標準で処理定 済みの制御系メッセージの種別情報に加え 新たな種別情報を定義することなく、上位 イヤ(第2レイヤ)に属する処理に関する返信 ータであることを確認することができる。

 (3)無線基地局は、前記返信データのペイロ ド領域に付与された、既存制御データに関 て定義済みの種別情報以外の情報を確認す ことにより、前記返信データの検出を確認 ることもできる。したがって、前記返信デ タの検出精度を向上して安定した判断を実 することができる。
 (4)また、前記CRC演算の対象を、ヘッダ領域 除くペイロード領域の一部又は全部とする とにより、ヘッダ領域の情報に影響を与え ことを回避することができる。

 (5)さらに、無線基地局は、前記返信デー に含まれる前記下りデータチャネルの識別 報に基づいて、前記下りデータチャネルと 記制御チャネルとの対応関係を管理するこ もできるので、当該管理のために必要なメ リ量の増加や管理の複雑化を抑制すること できる。

本発明の一実施形態に係る無線通信シ テムとしてのWiMAXシステムの構成を示すブ ック図である。 図1に示すシステムで用いるフィードバ ックパケットフォーマットの一例を示す図で ある。 図1に示すシステムで用いるフィードバ ックパケットフォーマットの他の例を示す図 である。 図1に示すシステムの無線基地局(BS)に 目した動作を説明するフローチャートであ 。 図1に示すシステムの動作を説明する ーケンス図である。 図1に示すシステムの動作を説明する ーケンス図である。 WiMAXシステムの動作を説明するシーケ ス図である。 WiMAXシステムの動作を説明するシーケ ス図である。 WiMAXシステムの動作を説明するシーケ ス図である。 図6A~図6Cに示すシーケンスを実現するWi MAXシステムの構成を示すブロック図である。 WiMAX標準のパケットフォーマットを示 図である。 WiMAX標準のMACヘッダ(GMH)フォーマットを 示す図である。

符号の説明

 1 無線基地局(BS:Base Station)
 11 コアネットワーク転送部
 12 WiMAX-MACレイヤ処理部
 12A MACマネジメントメッセージ解析部
 12B ULフレーム解析部
 12C フィードバック検出用CRC処理部
 12D フィードバックヘッダ解析処理部
 12E クラシファイア
 12F PDU生成部(ROHC処理部)
 12G DLフレーム構築部
 13 WiMAX-PHYレイヤ処理部
 14 サービスフロー制御部
 2 無線端末(MS:Mobile Station)
 21 WiMAX-上位レイヤ処理部
 22 WiMAX-MACレイヤ処理部
 22A DLフレーム解析部
 22B PDU解析部
 22C DL制御系メッセージ処理部
 22D DLユーザデータ処理部
 22E ROHCフィードバック処理部
 22F ULユーザデータ処理部
 22G UL制御系メッセージ処理部
 22H ULフレーム構築部
 23 WiMAX-PHYレイヤ処理部

 以下、図面を参照して本発明の実施の形態 説明する。ただし、本発明は、以下の実施 態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しな 範囲で種々変形して実施できることはいう でもない。
 (A)概要説明
 前述した課題を解決するために、以下に説 する実施形態では、DLにてMACレイヤ(第1レイ ヤ)の上位レイヤ(第2レイヤ)に属するROHC処理 どのヘッダ圧縮処理を必要とするパケット DLのユーザデータ用コネクション(つまりは DLのデータチャネル)により転送する場合、 該パケットに対する返信(フィードバックパ ケット)は、制御系メッセージ(制御データ)の GMHに設定されているCIDを使用してMSからULに 送信し、BSでは当該フィードバックパケット を制御系メッセージ(つまりは、制御チャネ の受信データ)として検出する。

 即ち、BSでは、ユーザデータパケット処 及びMACマネジメントメッセージ処理などのWi MAX標準での処理定義済み処理と、ヘッダ圧縮 処理に伴うパケット処理とを判別できるよう にする。そして、当該判別に際しては、WiMAX 準で定義済みの制御系メッセージと区別す ため、例えばCRC演算を用いる。なお、以下 は、ヘッダ圧縮処理の例として、ROHC処理を 代表例として説明する。また、BSとMSとの間 通信は、WiMAX標準に準拠した無線フレーム(OF DMあるいはOFDMAフレーム)により行なわれるこ を前提とする。

 (B)一実施形態の説明
 図1は本発明の一実施形態に係る無線通信シ ステムとしてのWiMAXシステムの構成を示すブ ック図で、この図1に示すWiMAXシステムは、1 台以上のBS1と、1台以上のMS2とをそなえて構 され、それぞれの要部の機能に着目すると BS1は、コアネットワーク転送部11と、WiMAX-MAC レイヤ処理部(MACレイヤ処理部)12と、WiMAX-PHY イヤ処理部(物理レイヤ処理部)13と、サービ フロー制御部14とをそなえて構成され、MS2 、WiMAX-上位レイヤ処理部(上位レイヤ処理部) 21と、WiMAX-MACレイヤ処理部(MACレイヤ処理部)22 と、WiMAX-PHYレイヤ処理部(物理)23とをそなえ 構成されている。

 (BS1の機能説明)
 ここで、BS1において、コアネットワーク転 部11は、IP網やATM網などのコアネットワーク から受信されるDLユーザデータや制御メッセ ジなどをMACレイヤ処理部12へ転送するもの あり、MACレイヤ処理部12は、本来はMACレイヤ に属する処理、例えば、ネットワークエント リやPDUの生成/再構築、コネクション管理、UL 及びDLバーストのスケジューリング等の処理 担うものであるが、本例では、当該MACレイ 処理に加えて、少なくとも、MS2から制御メ セージの1つとして受信されるROCHパケット( ィードバックパケット)の検出などを含むROH Cに関連する処理(以下、ROCH処理という)を実 できるようになっている。つまり、このMAC イヤ処理部12は、本来はMACレイヤに属さない 前記ヘッダ圧縮処理などの上位レイヤ(コン ージェンスサブレイヤ)に属する処理の一部 処理する機能を具備している。

 物理レイヤ処理部13は、MACレイヤの下位レ ヤである、WiMAXの物理レイヤに属する処理、 例えば、OFDMやOFDMAベースの無線フレームの送 受信、QPSKや16QAM,64QAM等の多値変復調、畳み込 み符号やターボ符号等の誤り訂正符号のコー デックなどを含む処理を担うものである。
 そして、MACレイヤ処理部12は、図1中に示す うに、さらに、MACマネジメントメッセージ 析部12A,ULフレーム解析部12B,フィードバック 検出用CRC処理部12C,フィードバックヘッダ解 処理部12D,クラシファイア12E,PDU生成(ROHC処理) 部12FおよびDLフレーム構築部12Gをそなえて構 される。

 MACマネジメントメッセージ解析部12Aは、 ービスフロー制御部14又はフィードバック 出CRC処理部12Cからの制御系メッセージのメ セージ内容(前記マネジメントメッセージタ プ)を解析して、その解析結果に応じて、MS2 宛のメッセージはDLフレーム構築部12Eへ、自 (BS1)宛のMACレイヤに属さない上位レイヤの ッセージはサービスフロー制御部14へそれぞ れ転送することができるものである。

 ULフレーム解析部12Bは、MS2から受信されるUL フレーム(GMH)を解析して制御系メッセージか ーザデータかを識別して、制御系メッセー をフィードバック検出用CRC処理部12Cへ転送 る機能を具備するものである。
 フィードバック検出用CRC処理部12Cは、例え 図2に示すように、上記ULフレーム解析部12B ら転送されてきた制御系メッセージのGMHを くペイロード部に対してCRC演算を施すこと より、ROHC処理のフィードバックパケットか 、それ以外のWiMAX標準で処理定義済みの制御 メッセージかを識別して、MS2から制御系メ セージの1つとして送信されたフィードバッ クパケットを検出するものである。つまり、 BS1は、アップリンクのパケットをMS2から受信 して、その解析の結果、Basic CIDが使用され いて、且つ、CRC演算結果がOKの場合をROHCの ィードバックパケットであると認識するの ある。

 フィードバックヘッダ解析処理部(検出保 護部)12Dは、フィードバック検出用CRC処理部12 Cで検出された制御系メッセージ(つまりはフ ードバックパケット)のマネジメントメッセ ージタイプをチェックして当該制御メッセー ジがフィードバックパケットを含むメッセー ジであるか否かを確認するもので、本例では マネジメントメッセージタイプが図3に示す とく「0xFF」(WiMAX標準で定義済みの種別情報 外の未使用の種別情報)に設定(マスク)され いればフィードバックパケットを含む制御 メッセージであると確認するようになって る。

 即ち、CRC演算結果の確認後に、再度、マ ジメントメッセージタイプフィールドを確 することで、CRCを使用していることに起因 る誤識別の可能性を回避して、フィードバ クパケットの検出精度を高め、安定した動 を実現しているのである。なお、逆にエア の品質劣化によるビット反転でフィードバ クパケットを、制御系メッセージと誤認識 、制御系メッセージとして処理しようとし も内容が合わずそのフィードバックパケッ が破棄される可能性がある。しかし、1つの フィードバックパケットが破棄されてもROHC 機能で状態遷移が起こり、MACヘッダにかけ れている圧縮が解除されるだけなので問題 無い。

 換言すれば、上記のフィードバック検出用C RC処理部12C及びフィードバックヘッダ解析処 部12Dは、MS2への制御データであるROHCパケッ トに対するフィードバックパケット(返信デ タ)を制御系メッセージ用のULコネクション( まりは制御チャネル)の受信データから検出 する検出手段としての機能を果たしている。
 クラシファイア12Eは、コアネットワークか 受信されたユーザデータ(IPパケットやイー ネットフレーム、ATMセルなど)をVoIP,ストリ ミング,HTTP,電子メール等の様々なサポート ービス種別毎に分類(クラシファイア)する 能を具備するものである。このクラシファ ア12Eの機能も、ROHC処理機能とともに上位レ ヤ(コンバージェンスサブレイヤ)に実装す ことのできる機能ではあるが、本例では、MA CレイヤでのROHC処理のための準備処理として 少なくともその一部の機能がMACレイヤ処理 12に実装されている。

 PDU生成部(ROHC処理部)12Fは、上記クラシフ イア12Eによる分類に応じたPDU(ROHCパケット 含む)を生成する一方、MS2へのROHCパケットを 生成するとともに、フィードバックヘッダ解 析処理部12Dでの処理結果、即ち、受信フィー ドバックパケットがACK(ROHC-ACK)なのかNACK(ROHC-N ACK)なのかに応じて自身のROHC処理の状態を維 又は遷移させる(つまり、ステートマシン処 理)する機能を具備するものである。換言す ば、当該PDU生成部12Fは、フィードバック検 用CRC処理部12C及びフィードバックヘッダ解 部12Dにより検出されたフィードバックパケ トに基づいてMACレイヤの上位レイヤに属す 処理を制御する制御手段としての機能を具 している。

 そして、DLフレーム構築部12Gは、上記PDU 成部12Fで生成されたPDU(ROHCパケットを含む) DLサブフレームのDLバーストにマッピングし MS2へ送信する機能を具備するものである。 まり、当該DLフレーム構築部12Gは、MACレイ の上位レイヤに属する処理に関する制御デ タであるROHCパケットをDLのユーザデータ用 ネクション(データチャネル)にてMS2へ送信す る送信手段としての機能を果たしている。

 (MS2の機能説明)
 一方、MS2において、上位レイヤ処理部21は MACレイヤの上位レイヤに属する処理、例え 、IPパケットやイーサネットフレーム,ATMセ 等のコンバージェンス処理などのコンバー ェンスサブレイヤに属する処理を担うもの あり、MACレイヤ処理部22は、本来はMACレイヤ に属する処理、例えば、ネットワークエント リやPDUの生成/再構築、コネクション管理、UL 及びDLバーストのスケジューリング等の処理 担うものであるが、本例では、当該MACレイ 処理に加えて、少なくとも、BS1でのROHC処理 (ステートマシン処理)の遷移指標となる情報( ROHC-ACK/NACK)を含むROHCパケット(フィードバッ パケット)の生成、当該パケットのBS1への制 系メッセージとしての送信を含むROCH処理を 実施できるようになっている。つまり、この MACレイヤ処理部22は、BS1側と同様に、本来はM ACレイヤに属さない上位レイヤ(コンバージェ ンスサブレイヤ)に属する処理の一部を処理 る機能を具備している。

 物理レイヤ処理部23は、BS1側の物理レイ 処理部13と同様に、MACレイヤの下位レイヤで ある、WiMAXの物理レイヤに属する処理、例え 、OFDMやOFDMAベースの無線フレームの送受信 QPSKや16QAM,64QAM等の多値変復調、畳み込み符 やターボ符号等の誤り訂正符号のコーデッ などを含む処理を担うものである。

 そして、上記MACレイヤ処理部22は、上述 たMACレイヤでのROHC処理のために、その要部 機能に着目すると、図1中に示すように、例 えば、DLフレーム解析部22A,PDU解析部22B,DL制御 系メッセージ処理部22C,DLユーザデータ処理部 22D,ROHCフィードバック処理部22E,ULユーザデー 処理部22F,UL制御系メッセージ処理部22Gおよ ULフレーム構築部22Hをそなえて構成される

 ここで、DLフレーム解析部22Aは、BS1から 受信DLフレームのヘッダ領域に設定されてい るDL/UL-MAPやDCD(Downlink Channel Descriptor),UCD(Uplink  Channel Descriptor)を解析して、BS1から割り当 られたDLバースト及びULバーストを識別する 能を具備するものであり、PDU解析部22Bは、 別したDLバーストで受信されたPDUのヘッダ 域(GMH)のCIDフィールドに設定されているCIDを 基に、受信PDUが制御系メッセージかユーザデ ータかを識別して、制御系メッセージはDL制 系メッセージ処理部22Cへ、ユーザデータは ーザデータ処理部22Dへそれぞれ転送する(振 り分ける)機能を具備するものである。

 制御系メッセージ処理部22Cは、PDU解析部2 2Bから転送されてきた制御系メッセージのメ セージ内容(SDU)を解析してその内容に応じ 制御(例えば、DSA等のコネクション管理、制 )を実施する機能を具備するものであり、ユ ーザデータ処理部22Dは、PDU解析部22Bから転送 されてきたユーザデータ(ROHCパケットを含む) を処理(SDU抽出)して、ROHCパケットはROHCフィ ドバック処理部22Eへ、それ以外のユーザデ タは上位レイヤ処理部21へ転送する機能を具 備するものである。

 ROHCフィードバック処理部(CRC処理部、種 情報設定部)22Eは、ユーザデータ処理部22Dか ROHCパケットが転送されてくると、そのROHC ケットに対してBS1へ送信(返信)すべきフィー ドバックパケットを生成するもので、本例で は、図2に示すように、MACヘッダのCIDフィー ドに制御系メッセージであることを表示す Basic CIDを設定するとともに、マネジメント イプフィールドをWiMAC標準で定義済みの種 情報以外の情報(「0xFF」)にマスク(設定)し、 且つ、ペイロードフィールドにROHCフィード ックパケットを格納し、MACヘッダを除く各 ィールドをCRC演算した結果を付加すること より、フィードバックパケットを生成する うになっている。

 なお、CRC演算の演算式については不問で り、図2では32ビットのCRC演算を適用した場 を例示している。また、図3に示すように、 マネジメントタイプフィールドの後に続くペ イロードフィールドには、DLのユーザデータ コネクション(データチャネル)のCID(Transport CID)を付与してもよい。この場合、ROHCフィー ドバック処理部22Eは、フィードバックパケッ トにDLのデータチャネルの識別情報(Transport C ID)を含めて送信する下りチャネル識別情報付 与部としての機能を具備し、BS1(ROHC処理部12F) では、当該CIDを基に受信フィードバックパケ ットがどのサービスフロー(DLコネクションの ユーザデータ)についてのものかを容易に識 することが可能となる。

 例えば、BS1において、サービスフロー(SF) 毎にROHC処理(ステートマシン処理)を管理する ためのIDと、DLのユーザデータコネクション CID(Transport CID)とがデータベース(図示省略) て対応付けて管理されている場合、当該フ ードバックパケットに付与されたTransport CID を基にして、CID変換等の余計な処理を経由す ることなく直接的に、ステートマシン処理、 サービスフロー展開に必要な情報を当該デー タベースから高速に得ることが可能となる。 もっとも、Transport CIDとBasic CIDとを対応付け てデータベースを構築、管理し、フィードバ ックパケットのBasic CIDを基に、対応するTrans port CIDを当該データベースにて確認できるよ うにしてもよい。

 ULユーザデータ処理部22Fは、BS1へ送信すべ ユーザデータを処理(PDU化)してフレーム構築 部22Hへ転送する機能を具備するものであり、 UL制御系メッセージ処理部22Gは、BS1へ送信す き制御系メッセージを処理(PDU化)してフレ ム構築部22Hへ転送する機能を具備するもの ある。
 そして、ULフレーム構築部22Hは、上記各部22 E,22F,22Gで生成されたPDU(フィードバックパケ トを含む)を、BS1からUL-MAPにより割り当てら たULサブフレームのULバーストにマッピング してBS1へ送信する機能を具備するものである 。

 つまり、上記のDLユーザデータ処理部22D 、MACレイヤの上位レイヤに属する処理(ROHC処 理)に関する制御データ(ROHCパケット)をDLのデ ータチャネルにてBS1から受信する受信手段と しての機能を果たし、ULフレーム構築部22Hは 当該受信手段にてROHCパケットを受信すると 、そのROHCパケットに対するフィードバック ケットを、ULの制御系メッセージ用コネクシ ョン(制御チャネル)にてBS1へ送信する送信手 としての機能を果たしている。

 (BS1の動作説明)
 以下、上述のごとく構成された本実施形態 WiMAXシステムのBS1(特に、MS2へROHCパケットを 送信した後のULの受信処理)に着目した動作に ついて、図4に示すフローチャートを参照し がら説明する。
 BS1では、ULの無線フレームの受信を開始す と、当該無線フレームの解析処理を実施す (ステップS1)。即ち、MACレイヤ処理部12にお て、ULフレーム解析部12Bにより、GMHのCIDフィ ールドにBasic CIDが付与されているか否かを ェックすることにより、受信フレームのPDU 制御系メッセージ(MACマネジメントメッセー )か否かをチェックする(ステップS2)。

 その結果、MACマネジメントメッセージで ければ、MACレイヤ処理部12は、当該PDUには ーザデータがSDUとしてマッピングされてい ので、当該SDUに対して所要のユーザデータ 理を施す(ステップS2のNoルートからステップ S3)。一方、MACマネジメントメッセージであれ ば、当該メッセージはフィードバック検出用 CRC処理部12Cへ転送されて、図2又は図3にて前 したように、ペイロードフィールドのCRC演 対象部分に対してCRC演算が施される(ステッ プS2のYesルートからステップS4)。

 フィードバック検出用CRC処理部12Cは、当 CRC演算結果がOKなら受信メッセージが制御 メッセージである可能性があるので、フィ ドバックヘッダ解析部12Dへ転送する。フィ ドバックヘッダ解析部12Dでは、転送されて たメッセージのマネジメントタイプフィー ドが「0xFF」にマスクされているか否かをチ ックし(ステップS5のYesルートからステップS 6)、マスクされていれば、当該メッセージはR OHC処理のフィードバックパケットであると判 断して、フィードバックヘッダ解析部12Dへ転 送する(ステップS6のYesルート)。ここで、ペ ロードフィールドにTransport CIDが付与されて いれば、当該Transport CIDを基に、受信したフ ードバックパケットがどのDLユーザデータ(S F)についてのものかが識別される。

 その後、上記フィードバックパケットは フィードバックヘッダ解析部12Dへ転送され ヘッダ解析処理が施されることにより、ROHC -ACKかROHC-NACKかが識別される(ステップS7及びS8 )。その結果、ROHC-NACKであれば、MS2との間の 線環境が劣化していると判断できるため、PD U生成部(ROHC処理部)12Fでは、BS1のROHC状態をFO 態に遷移(あるいは維持)させるステートマシ ン処理を実施して、生成するPDUのヘッダ圧縮 率を低圧縮率に変更(あるいは維持)する(ステ ップS9のYesルートからステップS10)。

 一方、フィードバックパケットがROHC-ACK あれば、MS2との間の無線環境が良好(安定し いる)と判断できるため、PDU生成部(ROHC処理 )12Fは、ROHC状態をSO状態に遷移(あるいは維 )させるステートマシン処理を実施して、生 するPDUのヘッダ圧縮率を高圧縮率に変更(あ るいは維持)する(ステップS9のNoルートからス テップS12)。

 なお、前記ステップS5においてCRC演算結 がNGであった場合や、前記ステップS6におい マネジメントタイプフィールドがマスクさ ていなかった場合、当該制御系メッセージ 、フィードバックパケットではなく、WiMAX 準で処理定義済みの制御系メッセージ(DSA-RSP メッセージなど)であると判断することがで るため、MACマネジメントメッセージ解析部12 Aへ転送されて、その種別情報に応じたMACマ ジメントメッセージ処理(DSA-ACKメッセージの 生成など)が実施される(ステップS5又はS6のNo ートからステップS11)。

 以上のように、BS1では、MS2からULフレー にて受信したパケットのMACヘッダに制御系 ッセージであることを表すCID(Basic CID)が使 されていて、且つ、ペイロードフィールド 対するCRC演算結果がOKであれば、ROHC処理の ィードバックパケットであると識別して、 の内容(ACK/NACK)に応じたROHCのステートマシン 処理をMACレイヤにおいて実施することができ る。

 (WiMAXシステム全体の動作説明)
 次に、上述したBS1での動作を前提として、B S1からMS2へユーザデータ(例えば、ストリーミ ングデータ)を送信する場合のシーケンスに いて、図5A及び図5Bを参照しながら説明する なお、この図5A及び図5Bでの表記方法は図6A~ 図6Cでの表記方法に倣っている。また、以下 説明で用いる(1)~(10)の番号は、図1のBS1での 理順序を表す番号(1)~(10)に対応している。

 まず、図5Aに示すように、コアネットワー 側からBS1に対してDLのユーザデータ用のコネ クション確立要求があると、BS1とMS2との間で は、図6Aにより前述したシーケンスと同様に まず、DLについてのDSA処理が実施される(ス ップS21~S30)。
 より詳細には、BS1では、IP網やATM網などの アネットワークからMS2宛のユーザデータが 着すると、コアネットワーク転送部11からDL 成要求がMACレイヤ処理部12に転送され(1)、 該MACレイヤ処理部12(MACマネジメントメッセ ジ解析部12A)にて当該DL生成要求が検出され (2)。

 サービスフロー制御部14が、上記DL生成要 求の検出を認識すると、前記DSA-REQメッセー の生成をMACレイヤ処理部12(MACマネジメント ッセージ解析部121A)に応答し(3)、これを受け て、MACマネジメントメッセージ解析部12Aは、 DLフレーム構築部12Gに対してDSA-REQメッセージ (CID=Basic CIDの制御系メッセージ)の生成、送 を指示する(4)。これにより、DSA-REQメッセー がMS2へ送信される。

 MS2は、当該DSA-REQメッセージを受信すると、 コンテンション領域(帯域)を用いてDL帯域(Band  Width:BW)の割り当てをDL帯域要求メッセージ( 御系メッセージ)にてBSに要求する(BW要求シ ナリングの発行)。
 即ち、MS2は、MACレイヤ処理部22において、 信DSA-REQメッセージを、DLフレーム解析部22A,P DU解析部22B及びDL制御系メッセージ処理部22C 由でそれぞれ処理し、その処理結果に応じ 制御系メッセージ(DL帯域要求メッセージ)を 成して、UL制御系メッセージ処理部22G及びUL フレーム構築部22Hを通じてBS1へ送信する。

 なお、本例においても、「コンテンション 域」は、BS1からブロードキャストされるMAP 報(UL-MAP)内のUCD(Uplink Channel Descriptor)カウン ト値(β)を基に、BS1から周期的に発行(ブロー キャスト)されている該当UCDメッセージの内 容(メッセージ情報)を確認することにより特 される。
 次に、BS1は、前記BW要求シグナリングを正 に受信すると、当該MS2を特定するCDMAコード( レンジングコード=1~256のランダム値)や、MS2 帯域要求(制御系メッセージ)を行なう上で必 要なUL帯域(ULバースト)に関する情報等のパラ メータ(情報要素:IE)をUL-MAPにより該当MS2に割 当てて、当該MSのUL帯域要求メッセージの送 信を許可する(CDMA_Allocation-IEメッセージの発 )。

 即ち、BS1は、MACレイヤ処理部12において、 記BW要求シグナリングを、ULフレーム解析部1 2B,フィードバック検出用CRC処理部12C及びMACマ ネジメントメッセージ解析部12A経由でそれぞ れ処理し、その処理結果に応じた制御系メッ セージとしてCDMA_Allocation-IEメッセージを生成 してMS2へ送信する。
 MS2は、当該CDMA_Allocation-IEメッセージ(帯域要 求許可)を受けることにより、割り当てられ ULバースト(つまり、制御系メッセージの送 領域)を用いて制御系メッセージ(CID=Basic CID) である帯域要求メッセージやDSA応答(DSA-RSP)メ ッセージをBS1に送信する。

 即ち、MS2は、MACレイヤ処理部22において CDMA_Allocation-IEメッセージを、DLフレーム解析 部22A,PDU解析部22B及びDL制御系メッセージ22C経 由でそれぞれ処理し、その処理結果に応じた 制御メッセージとして、帯域要求メッセージ やDSA応答(DSA-RSP)メッセージを、UL制御系メッ ージ処理部22G及びULフレーム構築部22H経由 生成してBS1に送信する。

 BS1は、上記DSA-RSPメッセージを正常に受信 すると、これに対する応答としてDSA確認(DSA-A CK)メッセージをMS2に送信する。即ち、BS1は、 MACレイヤ処理部12において、前記DSA-RSPメッセ ージを、ULフレーム解析部12B及びフィードバ ク検出用CRC処理部12Cでの処理によって検出 (5)、MACマネジメントメッセージ解析部12A経 で、当該メッセージに対応する応答(制御系 メッセージ)としてDSA-RSPメッセージを生成し BS1へ送信する(6)。

 そして、当該DSA-RSPメッセージをMS2が正常 に受信することにより、DLについてのDSA処理 完了し、DLのユーザデータ用コネクション 確立される。ここで、図6Bで説明したシーケ ンスでは、次に、ROHC処理時のフィードバッ に用いるULコネクション(フィードバックコ クション)を確立するために、ULについてのDS A処理を実施していたが(ステップS111~S119)、本 例では、ROHC処理機能がMACレイヤに実装され ROHCフィードバックを制御用の帯域を用いて 施しているため不要になる。

 したがって、図5Bに示すように、以後、 記コアネットワーク側からユーザデータ(ス リーミングデータ)がBS1に到着すると(7)、当 該データは、クラシファイア12E,PDU生成部12F びDLフレーム構築部12Gを経由することにより 、ユーザデータであることを表すCID=Transport  CIDを含むGMHがBS1にて付与されて上述のごとく 確立されたDLコネクションを通じてMS2へ転送 れる(ステップS31)。

 一方、MS2は、DLコネクションによるユー データの受信中に、MACレイヤ処理部22におい て、BS1のROHC処理部12Fで生成されてDLフレーム 構築部12GによりDLフレームにて送信されたROHC パケット(8)が、DLユーザデータ処理部22Fにて 出、処理されると、ROHCフィードバック処理 部22Eにより、当該ROHCパケットの正常/異常受 を表すフィードバックパケット(ROHC-ACK/NACK) 生成する。

 即ち、ROHCフィードバック処理部22Eは、図 2に示したように、MACヘッダのCIDフィールド 、ユーザデータであることを表すTransport CID ではなく制御系メッセージであることを表す Basic CIDを設定するとともに、マネジメント イプフィールドを未使用の「0xFF」にマスク 、且つ、ペイロードフィールドにROHCフィー ドバックパケットを格納し、MACヘッダを除く 各フィールドをCRC演算した結果を付加するこ とにより、フィードバックパケットを生成す る。その際、図3に示したように、ペイロー フィールドには、DLのユーザデータコネクシ ョンのCID(Transport CID)を付与するのが好まし 。

 そして、MS2は、生成した上記フィードバ クパケットを、ULフレーム構築部22Hを通じ ULバーストにてBS1へ送信するために、BS1から のUL-MAPで指定されたULのコンテンション領域 用いてUL帯域の割り当てを要求し、BS1は、 の要求に応じてUL帯域(ULバースト)をUL-MAPに りMSに割り当てる(ステップS32~S36)。これによ り、MS2は、割り当てられたULバーストを用い 前記フィードバックパケットをBS1に送信す (ステップS37)。

 一方、BS1では、図4に示したフローチャー トに従って動作することにより、MS2から送信 された上記フィードバックパケットをMACレイ ヤ処理部12にて受信、検出する。即ち、ULフ ーム解析部12B,フィードバック検出用CRC処理 12C及びフィードバックヘッダ解析部12Dによ 、受信PDUに、Basic CIDが使用されていて、且 つ、CRC演算結果がOKである(より好ましくは、 検出精度向上のためにマネジメントタイプフ ィールドがマスクされていることも検出条件 )場合に、当該PDUがフィードバックパケット あると判断する(9)。

 そして、当該フィードバックパケットは、R OHC処理部12Fへ転送され、ROHC処理部12Fは、当 フィードバックパケットのACK/NACK(10)に応じ ROHCのステートマシン処理を実施して、DLの ーザデータ(PDU)のヘッダ圧縮率を変更又は維 持する。
 以上のように、本実施形態によれば、MS2は ユーザデータ用のDLコネクション(つまりはD Lのデータチャネル)を通じてBS1から受信したR OHCパケットに対する応答(フィードバックパ ット)を、ユーザデータ用ではなく制御系メ セージ用のULコネクション(つまりは制御チ ネル)を用いて送信することができるので、 フィードバックパケットのためだけにユーザ データ用のULコネクションを確立してUL帯域 確保する必要がなく、BS1はDSA処理による追 のULサービスフローを発生することがない。 また、MS2も余分なDSAを処理する必要が無くな る。

 (1)即ち、MS2のMACレイヤにROHC用処理機能を設 け、フィードバックパケットの追加処理を行 ない、BS1のMACレイヤにROHC用処理機能を設け 特殊なフィードバックパケットの判定処理 することにより、ROHCのフィードバック処理 高速化することができる。
 (2)また、BS1のMACレイヤのROHC用処理機能内に CRC演算機能を設け、ULでフィードバックされ パケットに添付したCRC結果を演算する処理 することにより、WiMAX標準で処理定義済み マネジメントメッセージタイプ情報に加え 新たなタイプ情報を定義することなく、ROHC フィードバックパケットであることを確認 ることができる。

 (3)さらに、MS2のMACレイヤのROHC用処理機能 内にCRC演算機能を設け、ダウンリンクで受け たROHC指定されているユーザパケットの状態 らフィードバックパケットを生成したもの 対して演算を行ない、そのCRC結果を添付し パケットをフィードバックパケットとして ップリンクに転送する処理をすることによ 、ROHCのフィードバックパケットであること 通知することができる。

 (4)また、BS1のMACレイヤのROHC用処理機能内に CRC演算機能を設け、更にメッセージタイプと 区別できる処理をすることにより、ROHCのフ ードバックパケットと、本来のWiMAX標準の制 御系メッセージとを正しく確実に分離するこ とができる。
 (5)さらに、BS1のMACレイヤに、Transport CIDとBa sic CIDとを組み合わせるデータベースを設け フィードバックされてきたパケット内のBasi c CIDを確認することで、組み合わされている Transport CID(つまりは下りデータチャネル)を 認することができる。

 (6)また、BS1のMACレイヤに、コアネットワー から受信したユーザデータを分類(クラシフ ァイア)し、フィードバックパケットからROHC 状態を変更し、それに応じた処理(ヘッダ圧 縮処理)を実施したパケットをMS2に送信する 能を具備することで、フィードバックの準 処理を行なうことができる。
 (7)さらに、フィードバックパケットのマネ メントメッセージタイプフィールドを0xFFに 設定して、本来のWiMAX標準のメッセージタイ をマスクすることで、受信側(BS)において安 定した判断をすることができる。

 (8)また、フィードバックパケットにTransport CIDを挿入することで、Basic CIDからテーブル 索するだけでなく、単純にそのCIDを取得す だけで、どのサービスフロー(ユーザーデー タ)のフィードバックパケットかを容易に判 することができる。
 (9)さらに、CRC演算を、マネジメントメッセ ジタイプフィールド(0xFF領域)からペイロー フィールド(フィードバックパケット)まで 範囲で実施し、その結果を添付することで ヘッダフィールド(GMH)への影響を回避するこ とができる。

 以上から、例えば、少なくとも以下に示す 間的な効果、帯域的な効果、実装的な効果 いずれかが得られる。
 (時間的な効果)
 例えば、ネットワークAAA(Authentication,Authoriza tion,and Accounting)サーバへの通信が片道5msと考 えて、DSA(片道分)の処理が12ms程度かかるとす ると、1台のBS1に一度に512台のMS2が接続して 全部のMS2が接続完了するためには、12×512=6,1 44msの2倍(UL及びDL分)、つまり約12秒かかって まうところが、本実施形態では、その半分 約6秒で完了することが可能となる。

 (帯域的な効果)
 また、ユーザデータの転送に利用可能な全 域を20Mbps(制御メッセージ用の帯域は別)と て、1台のBS2に512台のMS2が接続する場合、50Kb psの1200バイトのDLデータが流れるとすると、1 秒間には、
  (50×1024/8)バイト/1200バイト=5.3(パケット/秒 )
のパケットが流れることになる。このパケッ トそれぞれにフィードバックパケット(約80バ イトと仮定する)が発生するとして、512台のMS 2すべての帯域を計算すると、
    5.3(パケット)×80(バイト)×512×8=1.7Mbps
となる。これが、ULに必要な帯域となるが、 常、制御メッセージ用の帯域は確保されて るので、これ以外に帯域を割り当てなけれ ならなくなり、20Mbpsのユーザ帯域は、単純 20-1.7=18.3Mbpsに減少してしまう。これに対し 上述した実施形態では、1.7Mbpsの帯域は制御 メッセージ用の帯域を利用するので、20Mbpsの すべてをユーザデータ転送用に使用できるこ とになる。

 (実装的な効果)
 さらに、既存のモバイルWiMAXシステムでは ROHC処理を適用する場合、MACレイヤの上位レ ヤでDLのユーザデータ用コネクションとULの ユーザデータ用コネクションとの対応付けを 実施する必要があるため、MSとBSの各装置で ンテキストとして保存すべきデータは、
          DLのTransport CID=32(ビット)
          ULのTransport CID=32(ビット)
           Basic CID=32(ビット)
とすると、BSでは、最低でも、32(ビット)×3×5 12(MS数)=49,152(ビット)、つまり、約6キロバイ のメモリが必要になる(なお、当然、本来で ればULのコンテキストも必要になるが、こ では省略する)。これに対し、上述した実施 態によれば、ULのTransport CIDを不要にするこ とができ、また、フィードバックパケットの 転送に既存のCID(Basic CID)を流用するので、ユ ーザデータ用のCIDを増やすことがない。した がって、32(ビット)×2×512(MS数)=32,768(ビット) 縮小することが可能となる。

 また、ULのサービスフローを発生させな ので、UL帯域をBS1で登録、管理する必要がな く、帯域管理のためのデータベースを削減す ることができる。さらには、BS1での分類処理 (クラシファイア)への登録も削減でき、管理 容易になる。

 以上詳述したように、本発明によれば、M ACレイヤの上位レイヤに属するROHC処理のBSへ フィードバックパケットのためだけにULの ータチャネルを確立することを不要にでき ので、無線リソースの有効利用や管理の容 化を図ることが可能となり、無線通信技術 野に極めて有用と考えられる。