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Title:
AROMATIC BORON COMPOUND DERIVATIVE, ORGANIC ELECTROLUMINESCENT DEVICE, AND ORGANIC-ELECTROLUMINESCENT-MATERIAL-CONTAINING SOLUTION MADE WITH THE SAME
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/152939
Kind Code:
A1
Abstract:
An organic electroluminescent device which has a long life and a high luminescent efficiency and can emit a blue light with a high color purity. Also provided is an aromatic boron compound derivative shown below which realizes the device. The aromatic boron compound derivative is represented by the following general formula (I): [Chemical formula 1] (I) [wherein X is B (boron) or N (nitrogen); Arp and Arq each independently is an (un)substituted heterocyclic group having 5-50 nucleus carbon atoms or (un)substituted arylene having 6-50 nucleus carbon atoms; Rx and Ry each independently is hydrogen, (un)substituted C1-50 alkyl, (un)substituted aryl having 6-50 nucleus carbon atoms, or (un)substituted heterocyclic group having 5-50 nucleus carbon atoms, provided that Rx may be bonded to Ry to form a ring structure and that Rx may be bonded to Arp to form a ring structure and/or Ry may be bonded to Arq to form a ring structure; A1 to A4 each independently is (un)substituted aryl having 6-50 nucleus carbon atoms or an (un)substituted heterocyclic group having 5-50 nucleus carbon atoms, provided that when A1 to A4 are aryl, then A1 may be bonded to A2 to form an (un)saturated ring and/or A3 may be bonded to A4 to form an (un)saturated ring; and Arp may be bonded to A1 and/or A2 to form a ring structure and Arq may be bonded to A3 and/or A4 to form a ring structure, provided that not both of Arp and Arq are unsubstituted phenyl]. Furthermore provided is an organic-electroluminescent-material-containing solution made with the derivative.

Inventors:
MIZUKI YUMIKO (JP)
KAWAMURA HISAYUKI (JP)
FUNAHASHI MASAKAZU (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/060185
Publication Date:
December 18, 2008
Filing Date:
June 03, 2008
Export Citation:
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Assignee:
IDEMITSU KOSAN CO (JP)
MIZUKI YUMIKO (JP)
KAWAMURA HISAYUKI (JP)
FUNAHASHI MASAKAZU (JP)
International Classes:
C07F5/02; C09K11/06; H01L51/50
Domestic Patent References:
WO2007105884A12007-09-20
WO2007072691A12007-06-28
Foreign References:
JP2005281185A2005-10-13
JP2004253298A2004-09-09
JP2003234192A2003-08-22
Other References:
LIU Z.-G. ET AL.: "Trivalent boron as an acceptor in donor-pi-acceptor-type compounds for single- and two-photon excited fluorescence", CHEMISTRY-A EUROPEAN JOURNAL, vol. 9, no. 20, 2003, pages 5074 - 5084
ZHAO C.-H. ET AL.: "Highly Emissive Organic Solids Containing 2,5-Diboryl-1,4-phenylene Unit", JOURNAL OF THE AMERICAN CHEMICAL SOCIETY, vol. 128, no. 50, 2006, pages 15934 - 15935
ZHOU Z. ET AL.: "Modulation of the Photochromic Property in an Organoboron-Based Diarylethene by a Fluoride Ion", ORGANIC LETTERS, vol. 8, no. 18, 2006, pages 3911 - 3914
Attorney, Agent or Firm:
OHTANI, Tamotsu et al. (Bridgestone Toranomon Bldg.6F. 25-2, Toranomon 3-chome, Minato-k, Tokyo 01, JP)
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Claims:
 下記一般式(I)
[式(I)中、XはB(ホウ素)またはN(窒素)、Ar p およびAr q は、それぞれ独立に置換もしくは無置換の核炭素数5~50の複素環基、置換もしくは無置換の核炭素数6~50のアリーレン基である。R x およびR y は、それぞれ独立に水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、置換もしくは無置換の核炭素数6~50のアリール基、置換もしくは無置換の核炭素数5~50の複素環基である。R x とR y は結合して環構造を形成してもよい。R x とAr p および/またはR y とAr q は結合して環構造を形成してもよい。A 1 ~A 4 は、それぞれ独立に置換もしくは無置換の核炭素数6~50のアリール基、又は置換もしくは無置換の核炭素数5~50の複素環基であり、A 1 ~A 4 がアリール基の場合、A 1 とA 2 および/またはA 3 とA 4 とがそれぞれ、連結して飽和もしくは不飽和の環を形成してもよい。Ar p とA 1 および/またはA 2 が結合して環構造を形成しても良く、Ar q とA 3 および/またはA 4 が結合して環構造を形成しても良い。ただし、Ar p とAr q が同時に無置換のフェニル基になることはない]
で表わされる芳香族ホウ素誘導体。
 下記一般式(II)
[式(II)中、XはB(ホウ素)またはN(窒素)、Ar P1 およびAr q1 は、それぞれ独立に置換もしくは無置換の核炭素数5~50の複素環基、置換もしくは無置換の核炭素数6~50のアリーレン基である。A 5 ~A 8 は、それぞれ独立に置換もしくは無置換の核炭素数6~50のアリール基、A 5 ~A 8 がアリール基の場合、A 5 とA 6 および/またはA 7 とA 8 は、それぞれ、連結して飽和もしくは不飽和の環を形成してもよい。Ar P1 とA 5 および/またはA 6 が結合して環構造を形成しても良く、Ar q1 とA 7 および/またはA 8 が結合して環構造を形成しても良い。R X1 およびR y1 は、それぞれ独立に水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、置換もしくは無置換の核炭素数6~50のアリール基、置換もしくは無置換の核炭素数5~50の複素環基である。ただし、Ar P1 とAr q1 が同じになることはない]
で表わされる芳香族ホウ素誘導体。
 下記一般式(III)
[式(III)中、Xは式(II)の場合と同じである。Ar P2 、Ar q2 、R X2 、R y2 はそれぞれ式(II)におけるAr P1 、Ar q1 、R X1 、R y1 と同じである。A 9 ~A 12 は、それぞれ独立に水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、置換もしくは無置換の核炭素数6~50のアリール基置換もしくは無置換の核炭素数5~50の複素環基である。a、b、c及びdは、それぞれ独立に0~5の整数であり、a、b、c及びdがそれぞれ2以上の場合、複数のA 9 、複数のA 10 、複数のA 11 及び複数のA 12 は、それぞれ同一でも異なっていてもよく、互いに連結して飽和もしく不飽和の環を形成してもよい。また、A 9 とA 10 および/またはA 11 とA 12 は、それぞれ、連結して飽和もしくは不飽和の環を形成してもよい。ただし、Ar p2 とAr q2 が同時にフェニル基になることはない]
で表わされる請求項2に記載の芳香族ホウ素誘導体。
 有機エレクトロルミネッセンス素子用のドーピング材料である請求項1~3のいずれかに記載の芳香族ホウ素誘導体。
 陰極と陽極との間に少なくとも発光層を含む一層又は複数層からなる有機薄膜層が挟持されている有機エレクトロルミネッセンス素子において、該有機薄膜層の少なくとも一層が、請求項1~4のいずれかに記載の芳香族ホウ素誘導体を単独又は混合物の成分として含有する有機エレクトロルミネッセンス素子。
 陰極と陽極との間に少なくとも発光層を含む一層又は複数層からなる有機薄膜層が挟持されている有機エレクトロルミネッセンス素子において、発光層に請求項1~4のいずれかに記載の芳香族ホウ素誘導体を単独又は混合物の成分として含有する有機エレクトロルミネッセンス素子。
 前記発光層が、前記芳香族ホウ素誘導体と、アントラセン中心骨格を有する下記一般式(2a)
[式(2a)中、A 13 及びA 14 はそれぞれ独立に置換もしくは無置換の核炭素数6~20の芳香族環から誘導される基である。前記芳香族環は1または2以上の置換基で置換されていてもよい。前記置換基は、置換もしくは無置換の核炭素数6~50のアリール基、置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数3~50のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルコキシ基、置換もしくは無置換のアラルキル基(アリール部分は炭素数6~50、アルキル部分は炭素数1~5)、置換もしくは無置換の核原子数6~50のアリールオキシ基、置換もしくは無置換の核原子数6~50のアリールチオ基、置換もしくは無置換のアルコキシカルボニル基(アルコキシ部分の炭素数1~50)、置換もしくは無置換のシリル基、カルボキシル基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基及びヒドロキシル基から選ばれる。前記芳香族環が2以上の置換基で置換されている場合、前記置換基は同一であっても異なっていてもよく、隣接する置換基同士は互いに結合して飽和又は不飽和の環状構造を形成していてもよい。R 1 ~R 8 は、それぞれ独立に水素原子、置換もしくは無置換の核炭素数6~50のアリール基、置換もしくは無置換の核原子数6~50のヘテロアリール基、置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数3~50のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルコキシ基、置換もしくは無置換のアラルキル基(アリール部分は炭素数6~50、アルキル部分は炭素数1~5)、置換もしくは無置換の核原子数6~50のアリールオキシ基、置換もしくは無置換の核原子数6~50のアリールチオ基、置換もしくは無置換のアルコキシカルボニル基(アルコキシ部分の炭素数1~50)、置換もしくは無置換のシリル基、カルボキシル基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基及びヒドロキシル基から選ばれる]
で表される構造を有する化合物とを含有する請求項5または6に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
 前記一般式(2a)において、A 13 とA 14 とが異なる基である請求項7に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
 前記発光層が、前記芳香族ホウ素誘導体と、ピレン中心骨格を有する下記一般式(2b)
[式(2b)中、Ar 1 及びAr 2 は、それぞれ独立に置換もしくは無置換の核炭素数6~50のアリール基である。L 1 及びL 2 は、それぞれ独立に置換もしくは無置換のフェニレン基、置換もしくは無置換のナフタレニレン基、置換もしくは無置換のフルオレニレン基、及び、置換もしくは無置換のジベンゾシロリレン基から選ばれる。mは0~2の整数、nは1~4の整数、sは0~2の整数、tは0~4の整数である。また、L 1 またはAr 1 はピレンの1~5位のいずれかに結合し、L 2 またはAr 2 はピレンの6~10位のいずれかに結合する]
で表される構造を有する化合物とを含有する請求項5または6に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
 前記発光層が、前記芳香族ホウ素誘導体とトリフェニルアミン骨格を有する下記一般式(2c)
[式(2c)中、Ar 3 、Ar 4 及びAr 5 は、それぞれ独立にアントラセン構造を有する基、フェナントレン構造を有する基、及び、ピレン構造を有する基から選ばれる。R 9 、R 10 及びR 11 は、それぞれ独立に水素原子または置換基を表す]
で表される構造を有する化合物とを含有する請求項5または6に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
 前記発光層が、前記芳香族ホウ素誘導体と、下記一般式(2d)
[式(2d)中、Arは芳香族環又は複素芳香環から誘導される3価の基を表す。Ar 6 、Ar 7 及びAr 8 は、それぞれ独立に核炭素数6~50のアリール基を表す。前記アリール基は1又は2以上の置換基で置換されていてもよい。Ar 6 、Ar 7 及びAr 8 及びこれらのアリール基が有する置換基の少なくとも1つは核炭素数10~20の縮合環アリール構造または核炭素数6~20の縮合環ヘテロアリール構造を有する]
で表される構造を有する化合物とを含有する請求項5または6に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
 有機エレクトロルミネッセンス材料として請求項1~4のいずれかに記載の芳香族ホウ素誘導体と溶媒とを含有する有機エレクトロルミネッセンス材料含有溶液。
 有機エレクトロルミネッセンス材料と溶媒とを含有する有機エレクトロルミネッセンス材料含有溶液であって、前記有機エレクトロルミネッセンス材料は、ホスト材料とドーパント材料とを含み、前記ドーパント材料が、請求項1~4のいずれかに記載の芳香族ホウ素誘導体であり、前記ホスト材料が、前記一般式(2a)で表される化合物、前記一般式(2b)で表される化合物、前記一般式(2c)で表される化合物、及び前記一般式(2d)で表される化合物から選ばれる少なくとも1種である請求項12に記載の有機エレクトロルミネッセンス材料含有溶液。
Description:
芳香族ホウ素誘導体、有機エレ トロルミネッセンス素子及びそれを用いた 機エレクトロルミネッセンス材料含有溶液

 本発明は芳香族ホウ素誘導体、有機エレ トロルミネッセンス素子及びそれを用いた 機エレクトロルミネッセンス材料含有溶液 関し、特に、寿命が長く、高発光効率で、 純度の高い青色発光が得られる芳香族ホウ 誘導体、有機エレクトロルミネッセンス素 及びそれを用いた有機エレクトロルミネッ ンス材料含有溶液に関するものである。

 有機物質を使用した有機EL素子は、固体発 型の安価な大面積フルカラー表示素子とし の用途が有望視され、多くの開発が行われ いる。一般にEL素子は、発光層及び該層をは さんだ一対の対向電極から構成されている。 発光は、両電極間に電界が印加されると、陰 極側から電子が注入され、陽極側から正孔が 注入される。さらに、この電子が発光層にお いて正孔と再結合し、励起状態を生成し、励 起状態が基底状態に戻る際にエネルギーを光 として放出する現象である。
 従来の有機EL素子は、無機発光ダイオード 比べて駆動電圧が高く、発光輝度や発光効 も低かった。また、特性劣化も著しく実用 には至っていなかった。最近の有機EL素子は 徐々に改良されているものの、さらなる高発 光効率、長寿命が要求されている。例えば、 単一のモノアントラセン化合物を有機発光材 料として用いる技術が開示されている(特許 献1)。しかしながら、この技術においては、 例えば電流密度165mA/cm 2 において、1650cd/m 2 の輝度しか得られておらず、効率は1cd/Aであ て極めて低く、実用的ではない。また、単 のビスアントラセン化合物を有機発光材料 して用いる技術が開示されている(特許文献 2)。しかしながら、この技術においても、効 は1~3cd/A程度で低く、実用化のための改良が 求められていた。一方、有機発光材料として 、ジスチリル化合物を用い、これにスチリル アミンなどを添加したものを用いた長寿命の 有機EL素子が提案されている(特許文献3)。し しながら、この素子は、寿命が十分ではな 、さらなる改良が求められていた。
 また、モノもしくはビスアントラセン化合 とジスチリル化合物を有機発光媒体層とし 用いた技術が開示されている(特許文献4)。 かしながら、これらの技術においては、ス リル化合物の共役構造により発光スペクト が長波長化して色純度を悪化させていた。 らに、特許文献5には、ジアミノクリセン誘 導体を用いた青色発光素子が開示されている 。
 しかしながら、この素子は、発光効率に優 るものの、寿命が十分でなく、さらなる改 が求められていた。
 さらにまた、特許文献6にはテトラアリール エテン誘導体を用いた有機EL素子が開示され いる。しかしながら、テトラアリールエテ 誘導体を発光層に使用した場合、発光色は 緑化してしまい、色純度の高い青色発光を ることができない。化合物中にB(ホウ素)を 入したものとしては、特許文献7がある。し かしながら、青色発光が観測されたものの、 寿命に関する記載がなく、改良が求められて いた。

特開平11-3782号公報

特開平8-12600号公報

国際公開WO94/006157号公報

特開2001-284050号公報

国際公開WO04/044088号公報

特開平11-260551号公報

国際公開WO00/40586号公報

 本発明は、前記の課題を解決するために されたもので、寿命が長く、高発光効率で 色純度の高い青色発光が得られる有機EL素 及びそれを実現する芳香族ホウ素誘導体を 供することを目的とするものである。

 本発明者らは、前記の好ましい性質を有 る芳香族ホウ素誘導体及びそれを用いた有 EL素子を開発すべく鋭意研究を重ねた結果 下記一般式(I)で表される特定構造の芳香族 ウ素誘導体を利用することによりその目的 達成し得ることを見出した。本発明は、か る知見に基づいて完成したものである。

 すなわち、本発明は、
(1)下記一般式(I)

[式(I)中、XはB(ホウ素)またはN(窒素)、Ar p およびAr q は、それぞれ独立に置換もしくは無置換の核 炭素数5~50の複素環基、置換もしくは無置換 核炭素数6~50のアリーレン基である。R x およびR y は、それぞれ独立に水素原子、置換もしくは 無置換の炭素数1~50のアルキル基、置換もし は無置換の核炭素数6~50のアリール基、置換 しくは無置換の核炭素数5~50の複素環基又は ハロゲン原子である。R x とR y は結合して環構造を形成してもよい。R x とAr p および/またはR y とAr q は結合して環構造を形成してもよい。A 1 ~A 4 は、それぞれ独立に置換もしくは無置換の核 炭素数6~50のアリール基、又は置換もしくは 置換の核炭素数5~50の複素環基であり、A 1 ~A 4 がアリール基の場合、A 1 とA 2 および/またはA 3 とA 4 とがそれぞれ、連結して飽和もしくは不飽和 の環を形成してもよい。Ar p とA 1 および/またはA 2 が結合して環構造を形成しても良く、Ar q とA 3 および/またはA 4 が結合して環構造を形成しても良い。ただし 、Ar p とAr q が同時に無置換のフェニル基になることはな い]
で表わされる芳香族ホウ素誘導体、
(2)下記一般式(II)

[式(II)中、XはB(ホウ素)またはN(窒素)、Ar P1 およびAr q1 は、それぞれ独立に単結合、置換もしくは無 置換の核炭素数5~50の複素環基、置換もしく 無置換の核炭素数6~50のアリーレン基である A 5 ~A 8 は、それぞれ独立に置換もしくは無置換の核 炭素数6~50のアリール基、A 5 ~A 8 がアリール基の場合、A 5 とA 6 および/またはA 7 とA 8 は、それぞれ、連結して飽和もしくは不飽和 の環を形成してもよい。Ar P1 とA 5 および/またはA 6 が結合して環構造を形成しても良く、Ar q1 とA 7 および/またはA 8 が結合して環構造を形成しても良い。R X1 およびR y1 は、それぞれ独立に水素原子、置換もしくは 無置換の炭素数1~50のアルキル基、置換もし は無置換の核炭素数6~50のアリール基、置換 しくは無置換の核炭素数5~50の複素環基であ る。ただし、Ar P1 とAr q1 が同じになることはない]
で表わされる芳香族ホウ素誘導体、

(3)下記一般式(III)

[式(III)中、Xは式(II)の場合と同じである。Ar P2 、Ar q2 、R X2 、R y2 はそれぞれ式(II)におけるAr P1 、Ar q1 、R X1 、R y1 と同じである。A 9 ~A 12 は、それぞれ独立に水素原子、置換もしくは 無置換の炭素数1~50のアルキル基、置換もし は無置換の核炭素数6~50のアリール基置換も くは無置換の核炭素数5~50の複素環基である 。a、b、c及びdは、それぞれ独立に0~5の整数 あり、a、b、c及びdがそれぞれ2以上の場合、 複数のA 9 、複数のA 10 、複数のA 11 及び複数のA 12 は、それぞれ同一でも異なっていてもよく、 互いに連結して飽和もしく不飽和の環を形成 してもよい。また、A 9 とA 10 および/またはA 11 とA 12 は、それぞれ、連結して飽和もしくは不飽和 の環を形成してもよい。ただし、Ar p2 とAr q2 が同時にフェニル基になることはない]
で表わされる上記(2)に記載の芳香族ホウ素誘 導体、

(4)有機エレクトロルミネッセンス素子用のド ーピング材料である上記(1)~(3)のいずれかに 載の芳香族ホウ素誘導体、
(5)陰極と陽極との間に少なくとも発光層を含 む一層又は複数層からなる有機薄膜層が挟持 されている有機エレクトロルミネッセンス素 子において、該有機薄膜層の少なくとも一層 が、上記(1)~(4)のいずれかに記載の芳香族ホ 素誘導体を単独又は混合物の成分として含 する有機エレクトロルミネッセンス素子、
(6)陰極と陽極との間に少なくとも発光層を含 む一層又は複数層からなる有機薄膜層が挟持 されている有機エレクトロルミネッセンス素 子において、発光層に上記(1)~(4)のいずれか 記載の芳香族ホウ素誘導体を単独又は混合 の成分として含有する有機エレクトロルミ ッセンス素子、

(7)前記発光層が、前記芳香族ホウ素誘導体 と、アントラセン中心骨格を有する下記一般 式(2a)

[式(2a)中、A 13 及びA 14 はそれぞれ独立に置換もしくは無置換の核炭 素数6~20の芳香族環から誘導される基である 前記芳香族環は1または2以上の置換基で置換 されていてもよい。前記置換基は、置換もし くは無置換の核炭素数6~50のアリール基、置 もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数3~50のシクロア キル基、置換もしくは無置換の炭素数1~50の ルコキシ基、置換もしくは無置換のアラル ル基(アリール部分は炭素数6~50、アルキル 分は炭素数1~5)、置換もしくは無置換の核原 数6~50のアリールオキシ基、置換もしくは無 置換の核原子数6~50のアリールチオ基、置換 しくは無置換のアルコキシカルボニル基(ア コキシ部分の炭素数1~50)、置換もしくは無 換のシリル基、カルボキシル基、ハロゲン 子、シアノ基、ニトロ基及びヒドロキシル から選ばれる。前記芳香族環が2以上の置換 で置換されている場合、前記置換基は同一 あっても異なっていてもよく、隣接する置 基同士は互いに結合して飽和又は不飽和の 状構造を形成していてもよい。R 1 ~R 8 は、それぞれ独立に水素原子、置換もしくは 無置換の核炭素数6~50のアリール基、置換も くは無置換の核原子数4~50のヘテロアリール 、置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキ ル基、置換もしくは無置換の炭素数3~50のシ ロアルキル基、置換もしくは無置換の炭素 1~50のアルコキシ基、置換もしくは無置換の ラルキル基(アリール部分は炭素数6~50、ア キル部分は炭素数1~5)、置換もしくは無置換 核原子数6~50のアリールオキシ基、置換もし くは無置換の核原子数6~50のアリールチオ基 置換もしくは無置換のアルコキシカルボニ 基(アルコキシ部分の炭素数1~50)、置換もし は無置換のシリル基、カルボキシル基、ハ ゲン原子、シアノ基、ニトロ基及びヒドロ シル基から選ばれる]
で表される構造を有する化合物とを含有する 上記(5)または(6)に記載の有機エレクトロルミ ネッセンス素子、

(8)前記一般式(2a)において、A 13 とA 14 とが異なる基である上記(7)に記載の有機エレ クトロルミネッセンス素子、

(9)前記発光層が、前記芳香族ホウ素誘導体 とピレン中心骨格を有する下記一般式(2b)

[式(2b)中、Ar 1 及びAr 2 は、それぞれ独立に置換もしくは無置換の核 炭素数6~50のアリール基である。L 1 及びL 2 は、それぞれ独立に置換もしくは無置換のフ ェニレン基、置換もしくは無置換のナフタレ ニレン基、置換もしくは無置換のフルオレニ レン基、及び、置換もしくは無置換のジベン ゾシロリレン基から選ばれる。mは0~2の整数 nは1~4の整数、sは0~2の整数、tは0~4の整数で る。また、L 1 またはAr 1 はピレンの1~5位のいずれかに結合し、L 2 またはAr 2 はピレンの6~10位のいずれかに結合する]
で表される構造を有する化合物とを含有する 上記(5)または(6)に記載の有機エレクトロルミ ネッセンス素子、

(10)前記発光層が、前記芳香族ホウ素誘導 とトリフェニルアミン骨格を有する下記一 式(2c)

[式(2c)中、Ar 3 、Ar 4 及びAr 5 は、それぞれ独立にアントラセン構造を有す る基、フェナントレン構造を有する基、及び 、ピレン構造を有する基から選ばれる。R 9 、R 10 及びR 11 は、それぞれ独立に水素原子または置換基を 表す]で表される構造を有する化合物とを含 する上記(5)または(6)に記載の有機エレクト ルミネッセンス素子、

(11)前記発光層が、前記芳香族ホウ素誘導 と、下記一般式(2d)

[式(2d)中、Arは芳香族環又は複素芳香環から 導される3価の基を表す。Ar 6 、Ar 7 及びAr 8 は、それぞれ独立に核炭素数6~50のアリール を表す。前記アリール基は1又は2以上の置換 基で置換されていてもよい。Ar 6 、Ar 7 及びAr 8 及びこれらのアリール基が有する置換基の少 なくとも1つは核炭素数10~20の縮合環アリール 構造または核炭素数4~20の縮合環ヘテロアリ ル構造を有する]
で表される構造を有する化合物とを含有する 上記(5)または(6)に記載の有機エレクトロルミ ネッセンス素子、

(12)有機エレクトロルミネッセンス材料とし 上記(1)~(4)のいずれかに記載の芳香族ホウ素 導体と溶媒とを含有する有機エレクトロル ネッセンス材料含有溶液および
(13)有機エレクトロルミネッセンス材料と溶 とを含有する有機エレクトロルミネッセン 材料含有溶液であって、前記有機エレクト ルミネッセンス材料は、ホスト材料とドー ント材料とを含み、前記ドーパント材料が 上記(1)~(4)のいずれかに記載の芳香族ホウ素 導体であり、前記ホスト材料が、前記一般 (2a)で表される化合物、前記一般式(2b)で表 れる化合物、前記一般式(2c)で表される化合 、及び前記一般式(2d)で表される化合物から 選ばれる少なくとも1種である上記(12)に記載 有機エレクトロルミネッセンス材料含有溶 を提供するものである。

本発明の芳香族ホウ素誘導体を用いた有機 EL素子は、低い印加電圧で実用上十分な発光 度が得られ、発光効率が高く、長時間使用 ても劣化しにくく寿命が長い。

化合物D-27を合成する際の反応スキーム を示す。 化合物B-12を合成する際の反応スキーム を示す。

 本発明の芳香族ホウ素誘導体は、上記一般 (I)または(II)で表される化合物である。
一般式(I)において、XはB(ホウ素)またはN(窒素 )、Ar p およびAr q は、それぞれ独立に置換もしくは無置換の核 炭素数5~50、好ましくは核炭素数5~30の複素環 、置換もしくは無置換の核炭素数6~50、好ま しくは核炭素数6~30のアリーレン基である。R x およびR y は、それぞれ独立に水素原子、置換もしくは 無置換の炭素数1~50、好ましくは炭素数5~20の ルキル基、置換もしくは無置換の核炭素数6 ~50、好ましくは核炭素数6~30のアリール基、 換もしくは無置換の核炭素数5~50、好ましく 核炭素数5~30の複素環基である。R x とR y は結合して環構造を形成してもよい。R x とAr p および/またはR y とAr q は結合して環構造を形成してもよい。A 1 ~A 4 は、それぞれ独立に置換もしくは無置換の核 炭素数6~50、好ましくは核炭素数6~30のアリー 基、又は置換もしくは無置換の核炭素数5~50 、好ましくは核炭素数5~30複素環基であり、A 1 ~A 4 がアリール基の場合、A 1 とA 2 および/またはA 3 とA 4 とがそれぞれ、連結して飽和もしくは不飽和 の環を形成してもよい。Ar p とA 1 および/またはA 2 が結合して環構造を形成しても良く、Ar q とA 3 および/またはA 4 が結合して環構造を形成しても良い。ただし 、Ar p とAr q が同時に無置換のフェニル基になることはな い。なお、R x とR y は中心の-C=C-に対して、シスでもトランスの 置であっても良い。

一般式(II)において、XはB(ホウ素)またはN(窒 )を表わす。
 Ar p1 およびAr q1 は、それぞれ独立に単結合、置換もしくは無 置換の核炭素数5~50、好ましくは核炭素数5~30 複素環基置換もしくは無置換の核炭素数6~50 、好ましくは核炭素数6~30のアリーレン基で る。A 5 ~A 8 は、それぞれ独立に置換もしくは無置換の核 炭素数6~50、好ましくは核炭素数5~30のアリー 基、又は置換もしくは無置換の核炭素数5~50 、好ましくは核炭素数5~30の複素環基であり A 5 ~A 8 がアリール基の場合、A 5 とA 6 および/またはA 7 とA 8 は、それぞれ、連結して飽和もしくは不飽和 の環を形成してもよい。Ar p1 とA 5 および/またはA 6 が結合して環構造を形成しても良く、Ar q1 とA 7 および/またはA 8 が結合して環構造を形成しても良い。R x1 およびR y1 は、それぞれ独立に水素原子、置換もしくは 無置換の炭素数1~50、好ましくは炭素数5~20の ルキル基、置換もしくは無置換の核炭素数6 ~50、好ましくは核炭素数6~30のアリール基、 換もしくは無置換の核炭素数5~50、好ましく 核炭素数5~30の複素環基である。なお、R x1 とR y1 は中心の-C=C-に対して、シスでもトランスの 置であっても良い。

一般式(III)において、Xは上記した式(II)の場 と同じである。Ar P2 、Ar q2 、R X2 、R y2 はそれぞれ式(II)におけるAr P1 、Ar q1 、R X1 、R y1 と同じである。
A 9 ~A 12 は、それぞれ独立に水素原子、置換もしくは 無置換の炭素数1~50、好ましくは炭素数5~20の ルキル基、置換もしくは無置換の核炭素数6 ~50、好ましくは核炭素数6~30のアリール基、 換もしくは無置換の核炭素数5~50、好ましく 核炭素数5~30の複素環基である。
a、b、c及びdは、それぞれ独立に0~5、好まし は0~3の整数である。ただし、aとbのうち少な くとも一つ、およびcとdのうち少なくとも一 は2以上である。a、b、c及びdがそれぞれ2以 の場合、複数のA 9 、複数のA 10 、複数のA 11 及び複数のA 12 は、それぞれ同一でも異なっていてもよく、 互いに連結して飽和もしく不飽和の環を形成 してもよい。また、A 9 とA 10 および/またはA 11 とA 12 は、それぞれ、連結して飽和もしくは不飽和 の環を形成してもよい

 R x 、R y 、R x1 、R y1 、A 9 ~A 12 における置換もしくは無置換の炭素数1~50の ルキル基としては、例えば、メチル基、エ ル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチ 基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、ペンチル 、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、 テアリル基、2-フェニルイソプロピル基、ト リクロロメチル基、トリフルオロメチル基、 ベンジル基、α-フェノキシベンジル基、α,α- ジメチルベンジル基、α,α-メチルフェニルベ ンジル基、α,α-ジトリフルオロメチルベンジ ル基、トリフェニルメチル基、α-ベンジルオ キシベンジル基等が挙げられる。

R x 、R y 、R x1 、R y1 、A 9 ~A 12 における置換もしくは無置換の核炭素数6~50 アリール基としては、例えば、フェニル基 2-メチルフェニル基、3-メチルフェニル基、4 -メチルフェニル基、4-エチルフェニル基、ビ フェニル基、4-メチルビフェニル基、4-エチ ビフェニル基、4-シクロヘキシルビフェニル 基、ターフェニル基、3,5-ジクロロフェニル 、ナフチル基、5-メチルナフチル基、アント リル基、ピレニル基、フルオレニル基等が挙 げられる。

 Ar p およびAr q 、Ar P1 およびAr q1 、Ar P2 およびAr q2 、A 9 ~A 12 における置換もしくは無置換の核炭素数5~50 複素環基としては、例えば、イミダゾール ベンゾイミダゾール、ピロール、フラン、 オフェン、ベンゾチオフェン、オキサジア リン、インドリン、カルバゾール、ピリジ 、キノリン、イソキノリン、ベンゾキノン ピラロジン、イミダゾリジン、ピペリジン の残基が挙げられる。ピリジン、キノリン イソキノリン、ジベンゾフラン、ジベンゾ オフェンに由来する複素環基が好ましい。

一般式(II)におけるA 5 ~A 8 および一般式(III)におけるA 9 ~A 12 が、それぞれ、連結して飽和もしくは不飽和 の環を形成する場合の環としては、例えば、 シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキ サン、アダマンタン、ノルボルナン等の炭素 数4~12のシクロアルカン、シクロブテン、シ ロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘプ ン、シクロオクテン等の炭素数4~12のシクロ ルケン、シクロヘキサジエン、シクロヘプ ジエン、シクロオクタジエン等の炭素数6~12 のシクロアルカジエン、ベンゼン、ナフタレ ン、フェナントレン、アントラセン、ピレン 、クリセン、アセナフチレン等の炭素数6~50 芳香族環、イミダゾール、ピロール、フラ 、チオフェン、ピリジン等の炭素数5~50の複 環などが挙げられる。

各基の置換基としては、置換もしくは無置 換の核炭素数6~50のアリール基、置換もしく 無置換の炭素数1~50のアルキル基、置換もし は無置換の核炭素数6~50のアリールチオ基、 置換もしくは無置換のアルコキシカルボニル 基(アルコキシ部分の炭素数1~50)、アミノ基、 ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、ヒドロ キシル基、カルボキシル基等が挙げられる。

 本発明の一般式(I)~(III)で表される芳香族 ウ素誘導体の具体例を以下に示すが、これ 例示化合物に限定されるものではない。な 、Meはメチル基を表わす。

 次に、本発明の芳香族ホウ素誘導体の製造 法について説明する。
 本発明の一般式(I)~(III)で表される芳香族ホ 素誘導体の製造方法は、特に限定されず、 えば、Orgnic Letters 6(2004) 2933~2936に等に記 された、アリールハライドにフルオロボラ を反応させて芳香族ホウ素誘導体を製造す 。

 本発明の芳香族ホウ素誘導体は、有機EL素 用材料として用いると好ましく、有機EL素子 用発光材料、特にドーピング材料として用い るとさらに好ましい。
 本発明の有機EL素子は、一対の電極に少な とも発光層を含む1層又は複数層からなる有 化合物層が挟持されている有機エレクトロ ミネッセンス素子において、前記有機化合 層の少なくとも1層が、本発明の芳香族ホウ 素誘導体を少なくとも1種含むものである。
 本発明の有機EL素子においては、前記発光 が前記芳香族ホウ素誘導体を少なくとも1種 むと好ましく、前記発光層中に本発明の芳 族ホウ素誘導体が0.01~20重量%含有されてい と好ましく、0.5~20重量%含有されているとさ に好ましく、1~20重量%含有されていると特 好ましく、5~20重量%含有されていると最も好 ましい。
 また、本発明の芳香族ホウ素誘導体を有機E L素子の発光材料として用いる場合、前記発 層が前記芳香族ホウ素誘導体を少なくとも1 と下記一般式(2a)~(2d)で表される化合物から ばれる少なくとも1種とを含むと好ましく、 下記一般式(2a)~(2d)で表される化合物から選ば れる少なくとも1種がホスト材料であると好 しい。

 以下、一般式(2a)~(2d)について説明する。
一般式(2a)

一般式(2a)において、A 13 及びA 14 は、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の 核炭素数6~20の芳香族環から誘導される基で る。前記芳香族環は1又は2以上の置換基で置 換されていてもよい。前記芳香族環の置換基 は置換もしくは無置換の核炭素数6~50のアリ ル基、置換もしくは無置換の炭素数1~50のア キル基、置換もしくは無置換の炭素数3~50の シクロアルキル基、置換もしくは無置換の炭 素数1~50のアルコキシ基、置換もしくは無置 のアラルキル基(アリール部分は炭素数6~50、 アルキル部分は炭素数1~5)、置換もしくは無 換の核原子数6~50のアリールオキシ基、置換 しくは無置換の核原子数6~50のアリールチオ 基、置換もしくは無置換のアルコキシカルボ ニル基(アルコキシ部分の炭素数1~50)、置換も しくは無置換のシリル基、カルボキシル基、 ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基及びヒド ロキシル基から選ばれ、R 1 ~R 8 の具体例としては、下記の基から選択される 。前記芳香族環が2以上の置換基で置換され いる場合、前記置換基は同一であっても異 っていてもよく、隣接する置換基同士は互 に結合して飽和又は不飽和の環状構造を形 していてもよい。
 R 1 ~R 8 は、それぞれ独立に、水素原子、置換もしく は無置換の核炭素数6~50のアリール基、置換 しくは無置換の核原子数4~50のヘテロアリー 基、置換もしくは無置換の炭素数1~50のアル キル基、置換もしくは無置換の核炭素数3~50 シクロアルキル基、置換もしくは無置換の 素数1~50のアルコキシ基、置換もしくは無置 のアラルキル基(アリール部分は炭素数6~50 アルキル部分は炭素数1~5)、置換もしくは無 換の核原子数6~50のアリールオキシ基、置換 もしくは無置換の核原子数6~50のアリールチ 基、置換もしくは無置換のアルコキシカル ニル基(アルコキシ部分の炭素数1~50)、置換 しくは無置換のシリル基、カルボキシル基 ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基及びヒ ロキシル基から選ばれる。
 一般式(2a)においては、前記A 13 とA 14 とが異なる基であると好ましい。
 前記一般式(2a)において、A 13 とA 14 の少なくとも一つは、置換もしくは無置換の 核原子数10~30の縮合環基を有する置換基であ と好ましい。
 前記置換もしくは無置換の核原子数10~30の 合環基が置換もしくは無置換のナフタレン であると好ましい。

 一般式(2a)におけるA 13 及びA 14 の置換もしくは無置換の核炭素数6~20の芳香 環から誘導される基としては、フェニル基 1-ナフチル基、2-ナフチル基、1-アントリル 、2-アントリル基、9-アントリル基、1-フェ ントリル基、2-フェナントリル基、3-フェナ トリル基、4-フェナントリル基、9-フェナン トリル基、1-ナフタセニル基、2-ナフタセニ 基、9-ナフタセニル基、1-ピレニル基、2-ピ ニル基、4-ピレニル基、2-ビフェニルイル基 3-ビフェニルイル基、4-ビフェニルイル基、 p-ターフェニル-4-イル基、p-ターフェニル-3- ル基、p-ターフェニル-2-イル基、m-ターフェ ル-4-イル基、m-ターフェニル-3-イル基、m-タ ーフェニル-2-イル基、o-トリル基、m-トリル 、p-トリル基、p-t-ブチルフェニル基、p-(2-フ ェニルプロピル)フェニル基、3-メチル-2-ナフ チル基、4-メチル-1-ナフチル基、4-メチル-1- ントリル基、4’-メチルビフェニルイル基、 4”-t-ブチル-p-ターフェニル-4-イル基などが げられる。好ましくは、置換もしくは無置 の核炭素数10~14の芳香族環から誘導される基 であり、特に1-ナフチル基、2-ナフチル基、9- フェナントリル基である

 前記芳香族環の置換基の置換もしくは無 換の核炭素数6~50のアリール基としては、フ ェニル基、1-ナフチル基、2-ナフチル基、1-ア ントリル基、2-アントリル基、9-アントリル 、1-フェナントリル基、2-フェナントリル基 3-フェナントリル基、4-フェナントリル基、 9-フェナントリル基、1-ナフタセニル基、2-ナ フタセニル基、9-ナフタセニル基、1-ピレニ 基、2-ピレニル基、4-ピレニル基、2-ビフェ ルイル基、3-ビフェニルイル基、4-ビフェニ イル基、p-ターフェニル-4-イル基、p-ターフ ェニル-3-イル基、p-ターフェニル-2-イル基、m -ターフェニル-4-イル基、m-ターフェニル-3-イ ル基、m-ターフェニル-2-イル基、o-トリル基 m-トリル基、p-トリル基、p-t-ブチルフェニル 基、p-(2-フェニルプロピル)フェニル基、3-メ ル-2-ナフチル基、4-メチル-1-ナフチル基、4- メチル-1-アントリル基、4’-メチルビフェニ イル基、4”-t-ブチル-p-ターフェニル-4-イル 基等が挙げられる。好ましくは、置換もしく は無置換の核炭素数6~18のアリール基であり 特にフェニル基、1-ナフチル基、2-ナフチル 、9-フェナントリル基、1-ナフタセニル基、 2-ナフタセニル基、9-ナフタセニル基、1-ピレ ニル基、2-ピレニル基、4-ピレニル基、2-ビフ ェニルイル基、3-ビフェニルイル基、4-ビフ ニルイル基、o-トリル基、m-トリル基、p-ト ル基、p-t-ブチルフェニル基である。

 一般式(2a)におけるA 13 及びA 14 は、それぞれ独立に置換もしくは無置換の核 炭素数10~30の芳香族環基(ただし、アントラセ ン残基を除く)である。A 13 及びA 14 における置換基としては、それぞれ独立に水 素原子、置換もしくは無置換の核炭素数6~50 芳香族環基、置換もしくは無置換の核原子 5~50の芳香族複素環基、置換もしくは無置換 炭素数1~50のアルキル基、置換もしくは無置 換のシクロアルキル基、置換もしくは無置換 の炭素数1~50のアルコキシ基、置換もしくは 置換のアラルキル基(アリール部分は炭素数6 ~50、アルキル部分は炭素数1~5)、置換もしく 無置換の核原子数6~50のアリールオキシ基、 換もしくは無置換の核原子数6~50のアリール チオ基、置換もしくは無置換のアルコキシカ ルボニル基(アルコキシ部分の炭素数1~50)、置 換もしくは無置換のシリル基、カルボキシル 基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基又は ヒドロキシル基が挙げられる。

 一般式(2a)におけるA 13 及びA 14 の核炭素数10~30の芳香族環基(ただし、アント ラセン残基を除く)の例としては、置換もし は無置換のα-ナフチル基およびβ-ナフチル 、置換もしくは無置換のフェナントレニル 、置換もしくは無置換のクリセニル基、置 もしくは無置換のテトラセニル基、置換も くは無置換のピレニル基、置換もしくは無 換のフェニルナフチル基、置換もしくは無 換のナフチルナフチル基、置換もしくは無 換のナフチルフェニル基、置換もしくは無 換のフェニルピレニル基、置換もしくは無 換のピレニルフェニル基、置換もしくは無 換のナフチルナフチルナフチル基、置換も くは無置換のナフチルナフチルフェニル基 置換もしくは無置換のナフチルフェニルフ ニル基、置換もしくは無置換のナフチルフ ニルナフチル基、置換もしくは無置換のフ ニルナフチルナフチル基、置換もしくは無 換のフェニルナフチルフェニル基、置換も くは無置換のフェニルフェニルナフチル基 が挙げられる。これらの中でも置換もしく 無置換のα-ナフチル基およびβ-ナフチル基 置換もしくは無置換のフェニルナフチル基 置換もしくは無置換のナフチルナフチル基 または置換もしくは無置換のナフチルフェ ル基であると好ましい。

 一般式(2a)におけるR 1 ~R 8 の置換もしくは無置換の核炭素数6~50のアリ ル基としては、フェニル基、1-ナフチル基、 2-ナフチル基、1-アントリル基、2-アントリル 基、9-アントリル基、1-フェナントリル基、2- フェナントリル基、3-フェナントリル基、4- ェナントリル基、9-フェナントリル基、1-ナ タセニル基、2-ナフタセニル基、9-ナフタセ ニル基、1-ピレニル基、2-ピレニル基、4-ピレ ニル基、2-ビフェニルイル基、3-ビフェニル ル基、4-ビフェニルイル基、p-ターフェニル- 4-イル基、p-ターフェニル-3-イル基、p-ターフ ェニル-2-イル基、m-ターフェニル-4-イル基、m -ターフェニル-3-イル基、m-ターフェニル-2-イ ル基、o-トリル基、m-トリル基、p-トリル基、 p-t-ブチルフェニル基、p-(2-フェニルプロピル )フェニル基、3-メチル-2-ナフチル基、4-メチ -1-ナフチル基、4-メチル-1-アントリル基、4 -メチルビフェニルイル基、4”-t-ブチル-p- ーフェニル-4-イル基などが挙げられる。

 一般式(2a)におけるR 1 ~R 8 の置換もしくは無置換の核炭素数4~50のヘテ アリール基としては、1-ピロリル基、2-ピロ ル基、3-ピロリル基、ピラジニル基、2-ピリ ジニル基、3-ピリジニル基、4-ピリジニル基 1-インドリル基、2-インドリル基、3-インド ル基、4-インドリル基、5-インドリル基、6- ンドリル基、7-インドリル基、1-イソインド ル基、2-イソインドリル基、3-イソインドリ ル基、4-イソインドリル基、5-イソインドリ 基、6-イソインドリル基、7-イソインドリル 、2-フリル基、3-フリル基、2-ベンゾフラニ 基、3-ベンゾフラニル基、4-ベンゾフラニル 基、5-ベンゾフラニル基、6-ベンゾフラニル 、7-ベンゾフラニル基、1-イソベンゾフラニ 基、3-イソベンゾフラニル基、4-イソベンゾ フラニル基、5-イソベンゾフラニル基、6-イ ベンゾフラニル基、7-イソベンゾフラニル基 、キノリル基、3-キノリル基、4-キノリル基 5-キノリル基、6-キノリル基、7-キノリル基 8-キノリル基、1-イソキノリル基、3-イソキ リル基、4-イソキノリル基、5-イソキノリル 、6-イソキノリル基、7-イソキノリル基、8- ソキノリル基、2-キノキサリニル基、5-キノ キサリニル基、6-キノキサリニル基、1-カル ゾリル基、2-カルバゾリル基、3-カルバゾリ 基、4-カルバゾリル基、9-カルバゾリル基、 1-フェナントリジニル基、2-フェナントリジ ル基、3-フェナントリジニル基、4-フェナン リジニル基、6-フェナントリジニル基、7-フ ェナントリジニル基、8-フェナントリジニル 、9-フェナントリジニル基、10-フェナント ジニル基、1-アクリジニル基、2-アクリジニ 基、3-アクリジニル基、4-アクリジニル基、 9-アクリジニル基、1,7-フェナントロリン-2-イ ル基、1,7-フェナントロリン-3-イル基、1,7-フ ナントロリン-4-イル基、1,7-フェナントロリ ン-5-イル基、1,7-フェナントロリン-6-イル基 1,7-フェナントロリン-8-イル基、1,7-フェナン トロリン-9-イル基、1,7-フェナントロリン-10- ル基、1,8-フェナントロリン-2-イル基、1,8- ェナントロリン-3-イル基、1,8-フェナントロ ン-4-イル基、1,8-フェナントロリン-5-イル基 、1,8-フェナントロリン-6-イル基、1,8-フェナ トロリン-7-イル基、1,8-フェナントロリン-9- イル基、1,8-フェナントロリン-10-イル基、1,9- フェナントロリン-2-イル基、1,9-フェナント リン-3-イル基、1,9-フェナントロリン-4-イル 、1,9-フェナントロリン-5-イル基、1,9-フェ ントロリン-6-イル基、1,9-フェナントロリン- 7-イル基、1,9-フェナントロリン-8-イル基、1,9 -フェナントロリン-10-イル基、1,10-フェナン ロリン-2-イル基、1,10-フェナントロリン-3-イ ル基、1,10-フェナントロリン-4-イル基、1,10- ェナントロリン-5-イル基、2,9-フェナントロ ン-1-イル基、2,9-フェナントロリン-3-イル基 、2,9-フェナントロリン-4-イル基、2,9-フェナ トロリン-5-イル基、2,9-フェナントロリン-6- イル基、2,9-フェナントロリン-7-イル基、2,9- ェナントロリン-8-イル基、2,9-フェナントロ リン-10-イル基、2,8-フェナントロリン-1-イル 、2,8-フェナントロリン-3-イル基、2,8-フェ ントロリン-4-イル基、2,8-フェナントロリン- 5-イル基、2,8-フェナントロリン-6-イル基、2,8 -フェナントロリン-7-イル基、2,8-フェナント リン-9-イル基、2,8-フェナントロリン-10-イ 基、2,7-フェナントロリン-1-イル基、2,7-フェ ナントロリン-3-イル基、2,7-フェナントロリ -4-イル基、2,7-フェナントロリン-5-イル基、2 ,7-フェナントロリン-6-イル基、2,7-フェナン ロリン-8-イル基、2,7-フェナントロリン-9-イ 基、2,7-フェナントロリン-10-イル基、1-フェ ナジニル基、2-フェナジニル基、1-フェノチ ジニル基、2-フェノチアジニル基、3-フェノ アジニル基、4-フェノチアジニル基、10-フ ノチアジニル基、1-フェノキサジニル基、2- ェノキサジニル基、3-フェノキサジニル基 4-フェノキサジニル基、10-フェノキサジニル 基、2-オキサゾリル基、4-オキサゾリル基、5- オキサゾリル基、2-オキサジアゾリル基、5- キサジアゾリル基、3-フラザニル基、2-チエ ル基、3-チエニル基、2-メチルピロール-1-イ ル基、2-メチルピロール-3-イル基、2-メチル ロール-4-イル基、2-メチルピロール-5-イル基 、3-メチルピロール-1-イル基、3-メチルピロ ル-2-イル基、3-メチルピロール-4-イル基、3- チルピロール-5-イル基、2-t-ブチルピロール -4-イル基、3-(2-フェニルプロピル)ピロール-1- イル基、2-メチル-1-インドリル基、4-メチル-1 -インドリル基、2-メチル-3-インドリル基、4- チル-3-インドリル基、2-t-ブチル1-インドリ 基、4-t-ブチル1-インドリル基、2-t-ブチル3- ンドリル基、4-t-ブチル3-インドリル基など 挙げられる。

 一般式(2a)におけるR 1 ~R 8 及び前記芳香族環の置換基の置換もしくは無 置換の炭素数1~50のアルキル基としては、メ ル基、エチル基、プロピル基、イソプロピ 基、n-ブチル基、s-ブチル基、イソブチル基 t-ブチル基、n-ペンチル基、n-ヘキシル基、n -ヘプチル基、n-オクチル基、ヒドロキシメチ ル基、1-ヒドロキシエチル基、2-ヒドロキシ チル基、2-ヒドロキシイソブチル基、1,2-ジ ドロキシエチル基、1,3-ジヒドロキシイソプ ピル基、2,3-ジヒドロキシ-t-ブチル基、1,2,3- トリヒドロキシプロピル基、クロロメチル基 、1-クロロエチル基、2-クロロエチル基、2-ク ロロイソブチル基、1,2-ジクロロエチル基、1, 3-ジクロロイソプロピル基、2,3-ジクロロ-t-ブ チル基、1,2,3-トリクロロプロピル基、ブロモ メチル基、1-ブロモエチル基、2-ブロモエチ 基、2-ブロモイソブチル基、1,2-ジブロモエ ル基、1,3-ジブロモイソプロピル基、2,3-ジブ ロモ-t-ブチル基、1,2,3-トリブロモプロピル基 、ヨードメチル基、1-ヨードエチル基、2-ヨ ドエチル基、2-ヨードイソブチル基、1,2-ジ ードエチル基、1,3-ジヨードイソプロピル基 2,3-ジヨード-t-ブチル基、1,2,3-トリヨードプ ロピル基、アミノメチル基、1-アミノエチル 、2-アミノエチル基、2-アミノイソブチル基 、1,2-ジアミノエチル基、1,3-ジアミノイソプ ピル基、2,3-ジアミノ-t-ブチル基、1,2,3-トリ アミノプロピル基、シアノメチル基、1-シア エチル基、2-シアノエチル基、2-シアノイソ ブチル基、1,2-ジシアノエチル基、1,3-ジシア イソプロピル基、2,3-ジシアノ-t-ブチル基、 1,2,3-トリシアノプロピル基、ニトロメチル基 、1-ニトロエチル基、2-ニトロエチル基、2-ニ トロイソブチル基、1,2-ジニトロエチル基、1, 3-ジニトロイソプロピル基、2,3-ジニトロ-t-ブ チル基、1,2,3-トリニトロプロピル基などが挙 げられる。

 一般式(2a)におけるR 1 ~R 8 及び前記芳香族環の置換基の置換もしくは無 置換の炭素数3~50のシクロアルキル基として 、シクロプロピル基、シクロブチル基、シ ロペンチル基、シクロヘキシル基、4-メチル シクロヘキシル基、1-アダマンチル基、2-ア マンチル基、1-ノルボルニル基、2-ノルボル ル基などが挙げられる。
 一般式(2a)におけるR 1 ~R 8 及び前記芳香族環の置換基の置換もしくは無 置換の炭素数1~50のアルコキシ基は-OYで表さ る基であり、Yとしては、前記R 1 ~R 8 の及び前記芳香族環の置換基の置換もしくは 無置換の炭素数1~50のアルキル基と同様の例 挙げられる。

 一般式(2a)におけるR 1 ~R 8 の及び前記芳香族環の置換基の置換もしくは 無置換のアラルキル基(アリール部分は炭素 6~50、アルキル部分は炭素数1~5)としては、ベ ンジル基、1-フェニルエチル基、2-フェニル チル基、1-フェニルイソプロピル基、2-フェ ルイソプロピル基、フェニル-t-ブチル基、 -ナフチルメチル基、1-α-ナフチルエチル基 2-α-ナフチルエチル基、1-α-ナフチルイソプ ピル基、2-α-ナフチルイソプロピル基、β- フチルメチル基、1-β-ナフチルエチル基、2- -ナフチルエチル基、1-β-ナフチルイソプロ ル基、2-β-ナフチルイソプロピル基、1-ピロ ルメチル基、2-(1-ピロリル)エチル基、p-メ ルベンジル基、m-メチルベンジル基、o-メチ ベンジル基、p-クロロベンジル基、m-クロロ ベンジル基、o-クロロベンジル基、p-ブロモ ンジル基、m-ブロモベンジル基、o-ブロモベ ジル基、p-ヨードベンジル基、m-ヨードベン ジル基、o-ヨードベンジル基、p-ヒドロキシ ンジル基、m-ヒドロキシベンジル基、o-ヒド キシベンジル基、p-アミノベンジル基、m-ア ミノベンジル基、o-アミノベンジル基、p-ニ ロベンジル基、m-ニトロベンジル基、o-ニト ベンジル基、p-シアノベンジル基、m-シアノ ベンジル基、o-シアノベンジル基、1-ヒドロ シ-2-フェニルイソプロピル基、1-クロロ-2-フ ェニルイソプロピル基などが挙げられる。

 一般式(2a)におけるR 1 ~R 8 の及び前記芳香族環の置換基の置換もしくは 無置換の核原子数6~50のアリールオキシ基及 アリールチオ基は、それぞれ-OY’及び-SY” 表され、Y’及びY”としては、前記R 1 ~R 8 及び前記芳香族環の置換基の置換もしくは無 置換の核原子数6~50のアリール基と同様の例 挙げられる。
 一般式(2a)におけるR 1 ~R 8 及び前記芳香族環の置換基の置換もしくは無 置換のアルコキシカルボニル基(アルコキシ 分の炭素数1~50)は-COOZと表され、Zとしては、 前記R 1 ~R 8 及び前記芳香族環の置換基の置換もしくは無 置換の炭素数1~50のアルキル基と同様の例が げられる。

 一般式(2a)におけるR 1 ~R 8 及び前記芳香族環の置換基のシリル基として は、トリメチルシリル基、トリエチルシリル 基、t-ブチルジメチルシリル基、ビニルジメ ルシリル基、プロピルジメチルシリル基、 リフェニルシリル基等が挙げられる。
 一般式(2a)におけるR 1 ~R 8 及び前記芳香族環の置換基のハロゲン原子と しては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素などが 挙げられる。
 前記R 1 ~R 8 及び前記芳香族環の置換基の示す基における 置換基としては、ハロゲン原子、ヒドロキシ ル基、ニトロ基、シアノ基、アルキル基、ア リール基、シクロアルキル基、アルコキシ基 、芳香族複素環基、アラルキル基、アリール オキシ基、アリールチオ基、アルコキシカル ボニル基、カルボキシル基などが挙げられる 。

 一般式(2a)で表されるアントラセン誘導体 は下記一般式(2a’)に示す構造を有する化合 であると好ましい。

一般式(2a’)中、A 13 及びA 14 、R 1 ~R 8 は、それぞれ独立に一般式(2a)の場合と同じ あり、同様の具体例が挙げられる。ただし 一般式(2a’)において、中心のアントラセン 9位及び10位に、該アントラセン上に示すX-Y に対して対称型となる基が結合する場合は い。

 本発明の有機EL素子に用いられる一般式(2 a)または(2a’)で表されるアントラセン誘導体 の具体例としては、特開2004‐356033号公報[0043 ]~[0063]に示されている分子中にアントラセン 格を2個有するものや、国際公開第2005/061656 パンフレットの27~28ページに示されている ントラセン骨格を1個有する化合物など公知 各種アントラセン誘導体を挙げることがで る。代表的な具体例を下記に示す。なお、M eはメチル基を、t-Buはt-ブチル基を表わす。

一般式(2a)または一般式(2a’)で表わされる 合物100質量部に対して、前記芳香族ホウ素 導体は、通常1~30質量部、好ましくは1~20質 部の割合で混合して用いられる。

一般式(2b)

一般式(2b)中、Ar 1 及びAr 2 は、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の 核炭素数6~50のアリール基である。L 1 及びL 2 は、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の フェニレン基、置換もしくは無置換のナフタ レニレン基、置換もしくは無置換のフルオレ ニレン基、及び置換もしくは無置換のジベン ゾシロリレン基から選ばれる。mは0~2の整数 nは1~4の整数、sは0~2の整数、tは0~4の整数で る。また、L 1 又はAr 1 はピレンの1~5位のいずれかに結合し、L 2 又はAr 2 はピレンの6~10位のいずれかに結合する。

 一般式(2b)におけるAr 1 及びAr 2 の核炭素数6~50のアリール基としては、フェ ル基、1-ナフチル基、2-ナフチル基、1-アン リル基、2-アントリル基、9-アントリル基、9 -(10-フェニル)アントリル基、9-(10-ナフチル-1- イル)アントリル基、9-(10-ナフチル-2-イル)ア トリル基、1-フェナントリル基、2-フェナン トリル基、3-フェナントリル基、4-フェナン リル基、9-フェナントリル基、1-ナフタセニ 基、2-ナフタセニル基、9-ナフタセニル基、 1-ピレニル基、2-ピレニル基、4-ピレニル基、 2-ビフェニルイル基、3-ビフェニルイル基、4- ビフェニルイル基、p-ターフェニル-4-イル基 p-ターフェニル-3-イル基、p-ターフェニル-2- イル基、m-ターフェニル-4-イル基、m-ターフ ニル-3-イル基、m-ターフェニル-2-イル基、o- リル基、m-トリル基、p-トリル基、p-t-ブチ フェニル基、3-メチル-2-ナフチル基、4-メチ -1-ナフチル基、4-メチル-1-アントリル基等 挙げられる。好ましくは、核炭素数6~16の芳 族環基であり、特にフェニル基、1-ナフチ 基、2-ナフチル基、9-(10-フェニル)アントリ 基、9-(10-ナフチル-1-イル)アントリル基、9-(1 0-ナフチル-2-イル)アントリル基、9-フェナン リル基、1-ピレニル基、2-ピレニル基、4-ピ ニル基、2-ビフェニルイル基、3-ビフェニル イル基、4-ビフェニルイル基、o-トリル基、m- トリル基、p-トリル基、p-t-ブチルフェニル基 である。

 また、前記アリール基は、さらに置換基 置換されていても良く、置換基としては、 ルキル基(メチル基、エチル基、プロピル基 、イソプロピル基、n-ブチル基、s-ブチル基 イソブチル基、t-ブチル基、n-ペンチル基、n -ヘキシル基、n-ヘプチル基、n-オクチル基、 ドロキシメチル基、1-ヒドロキシエチル基 2-ヒドロキシエチル基、2-ヒドロキシイソブ ル基、1,2-ジヒドロキシエチル基、1,3-ジヒ ロキシイソプロピル基、2,3-ジヒドロキシ-t- チル基、1,2,3-トリヒドロキシプロピル基、 ロロメチル基、1-クロロエチル基、2-クロロ エチル基、2-クロロイソブチル基、1,2-ジクロ ロエチル基、1,3-ジクロロイソプロピル基、2, 3-ジクロロ-t-ブチル基、1,2,3-トリクロロプロ ル基、ブロモメチル基、1-ブロモエチル基 2-ブロモエチル基、2-ブロモイソブチル基、1 ,2-ジブロモエチル基、1,3-ジブロモイソプロ ル基、2,3-ジブロモ-t-ブチル基、1,2,3-トリブ モプロピル基、ヨードメチル基、1-ヨード チル基、2-ヨードエチル基、2-ヨードイソブ ル基、1,2-ジヨードエチル基、1,3-ジヨード ソプロピル基、2,3-ジヨード-t-ブチル基、1,2, 3-トリヨードプロピル基、アミノメチル基、1 -アミノエチル基、2-アミノエチル基、2-アミ イソブチル基、1,2-ジアミノエチル基、1,3- アミノイソプロピル基、2,3-ジアミノ-t-ブチ 基、1,2,3-トリアミノプロピル基、シアノメ ル基、1-シアノエチル基、2-シアノエチル基 、2-シアノイソブチル基、1,2-ジシアノエチル 基、1,3-ジシアノイソプロピル基、2,3-ジシア -t-ブチル基、1,2,3-トリシアノプロピル基、 トロメチル基、1-ニトロエチル基、2-ニトロ エチル基、2-ニトロイソブチル基、1,2-ジニト ロエチル基、1,3-ジニトロイソプロピル基、2, 3-ジニトロ-t-ブチル基、1,2,3-トリニトロプロ ル基、シクロプロピル基、シクロブチル基 シクロペンチル基、シクロヘキシル基、4- チルシクロヘキシル基、1-アダマンチル基、 2-アダマンチル基、1-ノルボルニル基、2-ノル ボルニル基など)、炭素数1~6のアルコキシ基( トキシ基、メトキシ基、i-プロポキシ基、n- プロポキシ基、s-ブトキシ基、t-ブトキシ基 ペントキシ基、ヘキシルオキシ基、シクロ ントキシ基、シクロヘキシルオキシ基など) 核原子数6~40のアリール基、核原子数6~40の リール基で置換されたアミノ基、核原子数6~ 40のアリール基を有するエステル基、炭素数1 ~6のアルキル基を有するエステル基、シアノ 、ニトロ基、ハロゲン原子などが挙げられ 。

 一般式(2b)におけるL 1 及びL 2 は、好ましくは置換もしくは無置換のフェニ レン基及び置換もしくは無置換のフルオレニ レン基から選ばれる。また、この置換基とし ては、前記芳香族基で挙げたものと同様のも のが挙げられる。
 一般式(2b)において、mは好ましくは0~1の整 、nは好ましくは1~2の整数、sは好ましくは0~1 の整数、そしてtは好ましくは0~2の整数であ 。

 本発明の有機EL素子に用いられる一般式(2 b)で表されるピレン誘導体の具体例としては 国際公開第2005/115950号パンフレット[0020]~[002 3]に示されている非対称ピレン誘導体を挙げ ことができる。この他に対称ピレン誘導体 本発明の有機EL素子用材料として利用でき 。代表的な具体例を下記に示す。なお、Meは メチル基を、OMeはメトキシ基を表わす。

 一般式(2b)で表わされる化合物100質量部に 対して、前記芳香族ホウ素誘導体は、通常1~3 0質量部、好ましくは1~20質量部の割合で混合 て用いられる。

 一般式(2c)

一般式(2c)中、Ar 3 、Ar 4 及びAr 5 は、それぞれ独立に、アントラセン構造を有 する基、フェナントレン構造を有する基、及 び、ピレン構造を有する基から選ばれる。R 9 、R 10 及びR 11 は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基を 表す。

 一般式(2c)におけるAr 3 、Ar 4 及びAr 5 は、好ましくは置換もしくは無置換のアント リルフェニル基、アントリル基、フェナント レニル基、ペリレニル基及びピレニル基から 選ばれ、より好ましくはアルキル置換もしく は無置換のアントリルフェニル基、フェナン トリル基及びピレニル基から選ばれ、特に好 ましくはピレニル基及びフェナントリル基か ら選ばれる。

 一般式(2c)におけるR 9 、R 10 及びR 11 としては、水素原子、アルキル基(好ましく 炭素数1~30、より好ましくは炭素数1~20、特に 好ましくは炭素数1~10であり、例えばメチル エチル、イソプロピル、t-ブチル、n-オクチ 、n-デシル、n-ヘキサデシル、シクロプロピ ル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどが 挙げられる)、アルケニル基(好ましくは炭素 2~30、より好ましくは炭素数2~20、特に好ま くは炭素数2~10であり、例えばビニル、アリ 、2-ブテニル、3-ペンテニルなどが挙げられ る)、アルキニル基(好ましくは炭素数2~30、よ り好ましくは炭素数2~20、特に好ましくは炭 数2~10であり、例えばプロパルギル、3-ペン ニルなどが挙げられる)、アリール基(好まし くは炭素数6~30、より好ましくは炭素数6~20、 に好ましくは炭素数6~12であり、例えばフェ ニル、p-メチルフェニル、ナフチル、アント ニルなどが挙げられる)、アミノ基(好まし は炭素数0~30、より好ましくは炭素数0~20、特 に好ましくは炭素数0~10であり、例えばアミ 、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチ アミノ、ジベンジルアミノ、ジフェニルア ノ、ジトリルアミノなどが挙げられる)、ア コキシ基(好ましくは炭素数1~30、より好ま くは炭素数1~20、特に好ましくは炭素数1~10で あり、例えばメトキシ、エトキシ、ブトキシ 、2-エチルヘキシロキシなどが挙げられる)、 アリールオキシ基(好ましくは炭素数6~30、よ 好ましくは炭素数6~20、特に好ましくは炭素 数6~12であり、例えばフェニルオキシ、1-ナフ チルオキシ、2-ナフチルオキシなどが挙げら る)、ヘテロアリールオキシ基(好ましくは 素数1~30、より好ましくは炭素数1~20、特に好 ましくは炭素数1~12であり、例えばピリジル キシ、ピラジルオキシ、ピリミジルオキシ キノリルオキシなどが挙げられる)、アシル (好ましくは炭素数1~30、より好ましくは炭 数1~20、特に好ましくは炭素数1~12であり、例 えばアセチル、ベンゾイル、ホルミル、ピバ ロイルなどが挙げられる)、アルコキシカル ニル基(アルコキシ部分の炭素数1~50、好まし くは炭素数2~30、より好ましくは炭素数2~20、 に好ましくは炭素数2~12であり、例えばメト キシカルボニル、エトキシカルボニルなどが 挙げられる)、アリールオキシカルボニル基( ましくは炭素数7~30、より好ましくは炭素数 7~20、特に好ましくは炭素数7~12であり、例え フェニルオキシカルボニルなどが挙げられ )、アシルオキシ基(好ましくは炭素数2~30、 り好ましくは炭素数2~20、特に好ましくは炭 素数2~10であり、例えばアセトキシ、ベンゾ ルオキシなどが挙げられる)、アシルアミノ (好ましくは炭素数2~30、より好ましくは炭 数2~20、特に好ましくは炭素数2~10であり、例 えばアセチルアミノ、ベンゾイルアミノなど が挙げられる)、アルコキシカルボニルアミ 基(好ましくは炭素数2~30、より好ましくは炭 素数2~20、特に好ましくは炭素数2~12であり、 えばメトキシカルボニルアミノなどが挙げ れる)、アリールオキシカルボニルアミノ基 (好ましくは炭素数7~30、より好ましくは炭素 7~20、特に好ましくは炭素数7~12であり、例 ばフェニルオキシカルボニルアミノなどが げられる)、スルホニルアミノ基(好ましくは 炭素数1~30、より好ましくは炭素数1~20、特に ましくは炭素数1~12であり、例えばメタンス ルホニルアミノ、ベンゼンスルホニルアミノ などが挙げられる)、スルファモイル基(好ま くは炭素数0~30、より好ましくは炭素数0~20 特に好ましくは炭素数0~12であり、例えばス ファモイル、メチルスルファモイル、ジメ ルスルファモイル、フェニルスルファモイ などが挙げられる)、カルバモイル基(好ま くは炭素数1~30、より好ましくは炭素数1~20、 特に好ましくは炭素数1~12であり、例えばカ バモイル、メチルカルバモイル、ジエチル ルバモイル、フェニルカルバモイルなどが げられる)、アルキルチオ基(好ましくは炭素 数1~30、より好ましくは炭素数1~20、特に好ま くは炭素数1~12であり、例えばメチルチオ、 エチルチオなどが挙げられる)、アリールチ 基(好ましくは炭素数6~30、より好ましくは炭 素数6~20、特に好ましくは炭素数6~12であり、 えばフェニルチオなどが挙げられる)、ヘテ ロアリールチオ基(好ましくは炭素数1~30、よ 好ましくは炭素数1~20、特に好ましくは炭素 数1~12であり、例えばピリジルチオ、2-ベンズ イミゾリルチオ、2-ベンズオキサゾリルチオ 2-ベンズチアゾリルチオなどが挙げられる) スルホニル基(好ましくは炭素数1~30、より ましくは炭素数1~20、特に好ましくは炭素数1 ~12であり、例えばメシル、トシルなどが挙げ られる)、スルフィニル基(好ましくは炭素数1 ~30、より好ましくは炭素数1~20、特に好まし は炭素数1~12であり、例えばメタンスルフィ ル、ベンゼンスルフィニルなどが挙げられ )、ウレイド基(好ましくは炭素数1~30、より ましくは炭素数1~20、特に好ましくは炭素数 1~12であり、例えばウレイド、メチルウレイ 、フェニルウレイドなどが挙げられる)、リ 酸アミド基(好ましくは炭素数1~30、より好 しくは炭素数1~20、特に好ましくは炭素数1~12 であり、例えばジエチルリン酸アミド、フェ ニルリン酸アミドなどが挙げられる)、ヒド キシ基、メルカプト基、ハロゲン原子(例え 、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ 原子などが挙げられる)、シアノ基、スルホ 基、カルボキシル基、ニトロ基、ヒドロキサ ム酸基、スルフィノ基、ヒドラジノ基、イミ ノ基、ヘテロ環基(好ましくは炭素数1~30、よ 好ましくは炭素数1~12であり、ヘテロ原子と しては、例えば窒素原子、酸素原子、硫黄原 子、具体的には例えばイミダゾリル、ピリジ ル、キノリル、フリル、チエニル、ピペリジ ル、モルホリノ、ベンズオキサゾリル、ベン ズイミダゾリル、ベンズチアゾリルなどが挙 げられる)、シリル基(好ましくは炭素数3~40、 より好ましくは炭素数3~30、特に好ましくは 素数3~24であり、例えばトリメチルシリル、 リフェニルシリルなどが挙げられる)などが 挙げられる。これらの置換基は更に置換され てもよい。一般式(2c)における置換基R 13 、R 14 及びR 15 は、好ましくはアルキル基及びアリール基か ら選ばれる。

 本発明の有機EL素子に用いられる一般式(2 c)で表されるアミン誘導体の具体例としては 特開2002-324678号公報[0079]~[0083]に示されてい アミン誘導体などの公知の各種アミン誘導 を挙げることができる。代表的な具体例を 記に示す。なお、Meはメチル基を表わす。

 一般式(2c)で表わされる化合物100質量部に 対して、前記芳香族ホウ素誘導体は、通常1~3 0質量部、好ましくは1~20質量部の割合で混合 て用いられる。

 一般式(2d)

一般式(2d)中、Ar 6 、Ar 7 及びAr 8 は、それぞれ独立に、核炭素数6~50のアリー 基を表す。前記アリール基は1又は2以上の置 換基で置換されていてもよい。Ar 6 、Ar 7 及びAr 8 及びこれらのアリール基が有する置換基の少 なくとも1つは核炭素数10~20の縮合環アリール 構造又は核炭素数6~20の縮合環ヘテロアリー 構造を有する。Arは芳香族環又は複素芳香環 から誘導される3価の基を表す。

 一般式(2d)のAr 6 、Ar 7 及びAr 8 の核炭素数6~50のアリール基は、好ましくは 炭素数が6~30、より好ましくは6~20、さらに好 ましくは6~16である。アリール基としては、 ェニル基、ナフチル基、アントリル基、フ ナントレニル基、ピレニル基、ペリレニル 、フルオレニル基、ビフェニルイル基、タ フェニルイル基、ルブレニル基、クリセニ 基、トリフェニレニル基、ベンゾアントリ 基、ベンゾフェナントレニル基、ジフェニ アントリル基などが挙げられ、これらのア ール基はさらに置換基を有していても良い

 アリール基上の置換基としては、例えば アルキル基(好ましくは炭素数1~30、より好 しくは炭素数1~20、特に好ましくは炭素数1~10 であり、例えばメチル、エチル、イソプロピ ル、t-ブチル、n-オクチル、n-デシル、n-ヘキ デシル、シクロプロピル、シクロペンチル シクロヘキシルなどが挙げられる)、アルケ ニル基(好ましくは炭素数2~30、より好ましく 炭素数2~20、特に好ましくは炭素数2~10であ 、例えばビニル、アリル、2-ブテニル、3-ペ テニルなどが挙げられる)、アルキニル基( ましくは炭素数2~30、より好ましくは炭素数2 ~20、特に好ましくは炭素数2~10であり、例え プロパルギル、3-ペンチニルなどが挙げられ る)、アリール基(好ましくは炭素数6~30、より 好ましくは炭素数6~20、特に好ましくは炭素 6~12であり、例えばフェニル、p-メチルフェ ル、ナフチル、アントラニルなどが挙げら る)、アミノ基(好ましくは炭素数0~30、より ましくは炭素数0~20、特に好ましくは炭素数0 ~10であり、例えばアミノ、メチルアミノ、ジ メチルアミノ、ジエチルアミノ、ジベンジル アミノ、ジフェニルアミノ、ジトリルアミノ などが挙げられる)、アルコキシ基(好ましく 炭素数1~30、より好ましくは炭素数1~20、特 好ましくは炭素数1~10であり、例えばメトキ 、エトキシ、ブトキシ、2-エチルヘキシロ シなどが挙げられる)、アリールオキシ基(好 ましくは炭素数6~30、より好ましくは炭素数6~ 20、特に好ましくは炭素数6~12であり、例えば フェニルオキシ、1-ナフチルオキシ、2-ナフ ルオキシなどが挙げられる)、ヘテロアリー オキシ基(好ましくは炭素数1~30、より好ま くは炭素数1~20、特に好ましくは炭素数1~12で あり、例えばピリジルオキシ、ピラジルオキ シ、ピリミジルオキシ、キノリルオキシなど が挙げられる)、アシル基(好ましくは炭素数1 ~30、より好ましくは炭素数1~20、特に好まし は炭素数1~12であり、例えばアセチル、ベン イル、ホルミル、ピバロイルなどが挙げら る)、アルコキシカルボニル基(アルコキシ 分の炭素数1~50、好ましくは炭素数2~30、より 好ましくは炭素数2~20、特に好ましくは炭素 2~12であり、例えばメトキシカルボニル、エ キシカルボニルなどが挙げられる)、アリー ルオキシカルボニル基(好ましくは炭素数7~30 より好ましくは炭素数7~20、特に好ましくは 炭素数7~12であり、例えばフェニルオキシカ ボニルなどが挙げられる)、アシルオキシ基( 好ましくは炭素数2~30、より好ましくは炭素 2~20、特に好ましくは炭素数2~10であり、例え ばアセトキシ、ベンゾイルオキシなどが挙げ られる)、アシルアミノ基(好ましくは炭素数2 ~30、より好ましくは炭素数2~20、特に好まし は炭素数2~10であり、例えばアセチルアミノ ベンゾイルアミノなどが挙げられる)、アル コキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素 2~30、より好ましくは炭素数2~20、特に好まし くは炭素数2~12であり、例えばメトキシカル ニルアミノなどが挙げられる)、アリールオ シカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数7~3 0、より好ましくは炭素数7~20、特に好ましく 炭素数7~12であり、例えばフェニルオキシカ ルボニルアミノなどが挙げられる)、スルホ ルアミノ基(好ましくは炭素数1~30、より好ま しくは炭素数1~20、特に好ましくは炭素数1~12 あり、例えばメタンスルホニルアミノ、ベ ゼンスルホニルアミノなどが挙げられる)、 スルファモイル基(好ましくは炭素数0~30、よ 好ましくは炭素数0~20、特に好ましくは炭素 数0~12であり、例えばスルファモイル、メチ スルファモイル、ジメチルスルファモイル フェニルスルファモイルなどが挙げられる) カルバモイル基(好ましくは炭素数1~30、よ 好ましくは炭素数1~20、特に好ましくは炭素 1~12であり、例えばカルバモイル、メチルカ ルバモイル、ジエチルカルバモイル、フェニ ルカルバモイルなどが挙げられる)、アルキ チオ基(好ましくは炭素数1~30、より好ましく は炭素数1~20、特に好ましくは炭素数1~12であ 、例えばメチルチオ、エチルチオなどが挙 られる)、アリールチオ基(好ましくは炭素 6~30、より好ましくは炭素数6~20、特に好まし くは炭素数6~12であり、例えばフェニルチオ どが挙げられる)、ヘテロアリールチオ基(好 ましくは炭素数1~30、より好ましくは炭素数1~ 20、特に好ましくは炭素数1~12であり、例えば ピリジルチオ、2-ベンズイミゾリルチオ、2- ンズオキサゾリルチオ、2-ベンズチアゾリル チオなどが挙げられる)、スルホニル基(好ま くは炭素数1~30、より好ましくは炭素数1~20 特に好ましくは炭素数1~12であり、例えばメ ル、トシルなどが挙げられる)、スルフィニ ル基(好ましくは炭素数1~30、より好ましくは 素数1~20、特に好ましくは炭素数1~12であり 例えばメタンスルフィニル、ベンゼンスル ィニルなどが挙げられる)、ウレイド基(好ま しくは炭素数1~30、より好ましくは炭素数1~20 特に好ましくは炭素数1~12であり、例えばウ レイド、メチルウレイド、フェニルウレイド などが挙げられる)、リン酸アミド基(好まし は炭素数1~30、より好ましくは炭素数1~20、 に好ましくは炭素数1~12であり、例えばジエ ルリン酸アミド、フェニルリン酸アミドな が挙げられる)、ヒドロキシ基、メルカプト 基、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩 原子、臭素原子、ヨウ素原子などが挙げら る)、シアノ基、スルホ基、カルボキシル基 ニトロ基、ヒドロキサム酸基、スルフィノ 、ヒドラジノ基、イミノ基、ヘテロ環基(好 ましくは炭素数1~30、より好ましくは炭素数1~ 12であり、ヘテロ原子としては、例えば窒素 子、酸素原子、硫黄原子、具体的には例え イミダゾリル、ピリジル、キノリル、フリ 、チエニル、ピペリジル、モルホリノ、ベ ズオキサゾリル、ベンズイミダゾリル、ベ ズチアゾリル、カルバゾリル基、アゼピニ 基などが挙げられる)、シリル基(好ましく 炭素数3~40、より好ましくは炭素数3~30、特に 好ましくは炭素数3~24であり、例えばトリメ ルシリル、トリフェニルシリルなどが挙げ れる)などが挙げられる。これらの置換基は に置換されてもよい。

 一般式(2d)におけるAr 6 、Ar 7 及びAr 8 及びこれらのアリール基が有する置換基の少 なくとも1つが有する核炭素数10~20の縮合環ア リール構造としては、ナフタレン構造、アン トラセン構造、フェナントレン構造、ピレン 構造、ペリレン構造などが挙げられ、好まし くはナフタレン構造、アントラセン構造、ピ レン構造、フェナントレン構造であり、より 好ましくはフェナントレン構造、4環以上の リール構造であり、特に好ましくはピレン 造である。
 一般式(2d)におけるAr 6 、Ar 7 及びAr 8 及びこれらのアリール基が有する置換基の少 なくとも1つが有する核炭素数6~20の縮合環ヘ ロアリール構造としては、キノリン構造、 ノキサリン構造、キナゾリン構造、アクリ ン構造、フェナントリジン構造、フタラジ 構造、フェナントロリン構造などが挙げら 、好ましくは、キノリン構造、キノキサリ 構造、キナゾリン構造、フタラジン構造、 ェナントロリン構造である。

 一般式(2d)におけるArの芳香環から誘導され 3価の基は、好ましくは炭素数6~30であり、 り好ましくは6~20であり、さらに好ましくは 素数6~16である。具体的には、ベンゼン、ナ フタレン、アントラン、フェナントレン、ピ レン、トリフェニレンから誘導される3価の などが挙げられる。
 一般式(2d)におけるArの複素芳香環から誘導 れる3価の基は、好ましくはヘテロ原子とし て窒素原子、硫黄原子及び酸素原子から選ば れる原子を含み、より好ましくは窒素原子を 含む。また、好ましくは炭素数2~30であり、 り好ましくは炭素数3~20であり、さらに好ま くは炭素数3~16である。具体的には、ピリジ ン、ピラジン、チオピラン、キノリン、キノ キサリン、トリアジンから誘導される3価の などが挙げられる。これらの芳香環又は複 芳香環から誘導される3価の基は置換基を有 ていても良い。置換基としては、置換基Ar 6 のアリール基上の置換基で示した基などが挙 げられる。Arは、好ましくはベンゼントリイ 、ナフタレントリイル、アントラセントリ ル、ピレントリイル、トリフェニレンから 導される3価の基であり、より好ましくはベ ンゼントリイルであり、さらに好ましくは無 置換(Ar 6 、Ar 7 及びAr 8 は置換されている)ベンゼントリイル、アル ル置換ベンゼントリイルである。

 本発明の有機EL素子に用いられる一般式(2 d)で表されるベンゼン誘導体の具体例として 、特開2002-324678号公報[0079]~[0083]に示されて るベンゼン誘導体などの公知の各種ベンゼ 誘導体を挙げることができる。代表的な具 例を下記に示す。なお、Meはメチル基を表 す。

 一般式(2d)で表わされる化合物は前記芳香 族ホウ素誘導体100質量部に対して、通常1~30 量部、好ましくは1~20質量部の割合で混合し 用いられる。

本発明において、有機薄膜層が複数層型の有 機EL素子としては、(陽極/正孔注入層/発光層/ 陰極)、(陽極/発光層/電子注入層/陰極)、(陽 /正孔注入層/発光層/電子注入層/陰極)等の構 成で積層したものが挙げられる。
前記複数層には、必要に応じて、本発明の芳 香族ホウ素誘導体に加えてさらなる公知の発 光材料、ドーピング材料、正孔注入材料や電 子注入材料を使用することもできる。有機EL 子は、前記有機薄膜層を複数層構造にする とにより、クエンチングによる輝度や寿命 低下を防ぐことができる。必要があれば、 光材料、ドーピング材料、正孔注入材料や 子注入材料を組み合わせて使用することが きる。また、ドーピング材料により、発光 度や発光効率の向上、赤色や青色の発光を ることもできる。また、正孔注入層、発光 、電子注入層は、それぞれ二層以上の層構 により形成されても良い。その際には、正 注入層の場合、電極から正孔を注入する層 正孔注入層、正孔注入層から正孔を受け取 発光層まで正孔を輸送する層を正孔輸送層 呼ぶ。同様に、電子注入層の場合、電極か 電子を注入する層を電子注入層、電子注入 から電子を受け取り発光層まで電子を輸送 る層を電子輸送層と呼ぶ。これらの各層は 材料のエネルギー準位、耐熱性、有機層又 金属電極との密着性等の各要因により選択 れて使用される。

本発明の芳香族ホウ素誘導体と共に発光層 に使用できる上記以外のホスト材料又はドー ピング材料としては、例えば、ナフタレン、 フェナントレン、ルブレン、アントラセン、 テトラセン、ピレン、ペリレン、クリセン、 デカシクレン、コロネン、テトラフェニルシ クロペンタジエン、ペンタフェニルシクロペ ンタジエン、フルオレン、スピロフルオレン 、9,10-ジフェニルアントラセン、9,10-ビス(フ ニルエチニル) アントラセン、1,4-ビス(9'- チニルアントラセニル)ベンゼン等の縮合多 芳香族化合物及びそれらの誘導体、トリス( 8-キノリノラート)アルミニウム、ビス-(2-メ ル-8-キノリノラート)-4-(フェニルフェノリナ ート)アルミニウム等の有機金属錯体、トリ リールアミン誘導体、スチリルアミン誘導 、スチルベン誘導体、クマリン誘導体、ピ ン誘導体、オキサゾン誘導体、ベンゾチア ール誘導体、ベンゾオキサゾール誘導体、 ンゾイミダゾール誘導体、ピラジン誘導体 ケイ皮酸エステル誘導体、ジケトピロロピ ール誘導体、アクリドン誘導体、キナクリ ン誘導体等が挙げられるが、これらに限定 れるものではない。

正孔注入材料としては、正孔を輸送する能力 を持ち、陽極からの正孔注入効果、発光層又 は発光材料に対して優れた正孔注入効果を有 し、発光層で生成した励起子の電子注入層又 は電子注入材料への移動を防止し、かつ薄膜 形成能力の優れた化合物が好ましい。具体的 には、フタロシアニン誘導体、ナフタロシア ニン誘導体、ポルフィリン誘導体、オキサゾ ール、オキサジアゾール、トリアゾール、イ ミダゾール、イミダゾロン、イミダゾールチ オン、ピラゾリン、ピラゾロン、テトラヒド ロイミダゾール、オキサゾール、オキサジア ゾール、ヒドラゾン、アシルヒドラゾン、ポ リアリールアルカン、スチルベン、ブタジエ ン、ベンジジン型トリフェニルアミン、スチ リルアミン型トリフェニルアミン、ジアミン 型トリフェニルアミン等と、それらの誘導体 、及びポリビニルカルバゾール、ポリシラン 、導電性高分子等の高分子材料が挙げられる が、これらに限定されるものではない。
本発明の有機EL素子において使用できる正孔 入材料の中で、さらに効果的な正孔注入材 は、芳香族三級アミン誘導体及びフタロシ ニン誘導体である。
芳香族三級アミン誘導体としては、例えば、 トリフェニルアミン、トリトリルアミン、ト リルジフェニルアミン、N,N'-ジフェニル-N,N'-( 3-メチルフェニル)-1,1'-ビフェニル-4,4'-ジアミ ン、N,N,N',N'-(4-メチルフェニル)-1,1'-フェニル- 4,4'-ジアミン、N,N,N',N'-(4-メチルフェニル)-1,1' -ビフェニル-4,4'-ジアミン、N,N'-ジフェニル-N, N'-ジナフチル-1,1'-ビフェニル-4,4'-ジアミン、 N,N'-(メチルフェニル)-N,N'-(4-n-ブチルフェニル )-フェナントレン-9,10-ジアミン、N,N-ビス(4-ジ -4-トリルアミノフェニル)-4-フェニル-シクロ キサン等、又はこれらの芳香族三級アミン 格を有したオリゴマーもしくはポリマーで るが、これらに限定されるものではない。

フタロシアニン(Pc)誘導体としては、例えば H 2 Pc、CuPc、CoPc、NiPc、ZnPc、PdPc、FePc、MnPc、ClAlPc 、ClGaPc、ClInPc、ClSnPc、Cl 2 SiPc、(HO)AlPc、(HO)GaPc、VOPc、TiOPc、MoOPc、GaPc-O-G aPc等のフタロシアニン誘導体及びナフタロシ アニン誘導体があるが、これらに限定される ものではない。また、本発明の有機EL素子は 発光層と陽極との間に、これらの芳香族三 アミン誘導体及び/又はフタロシアニン誘導 体を含有する層、例えば、前記正孔輸送層又 は正孔注入層を形成してなると好ましい。

電子注入材料としては、電子を輸送する能 力を持ち、陰極からの電子注入効果、発光層 又は発光材料に対して優れた電子注入効果を 有し、発光層で生成した励起子の正孔注入層 への移動を防止し、かつ薄膜形成能力の優れ た化合物が好ましい。具体的には、フルオレ ノン、アントラキノジメタン、ジフェノキノ ン、チオピランジオキシド、オキサゾール、 オキサジアゾール、トリアゾール、イミダゾ ール、ペリレンテトラカルボン酸、フレオレ ニリデンメタン、アントラキノジメタン、ア ントロン等とそれらの誘導体が挙げられるが 、これらに限定されるものではない。また、 正孔注入材料に電子受容物質を、電子注入材 料に電子供与性物質を添加することにより増 感させることもできる。

本発明の有機EL素子において、さらに効果的 電子注入材料は、金属錯体化合物及び含窒 五員環誘導体である。
前記金属錯体化合物としては、例えば、8-ヒ ロキシキノリナートリチウム、ビス(8-ヒド キシキノリナート)亜鉛、ビス(8-ヒドロキシ キノリナート)銅、ビス(8-ヒドロキシキノリ ート)マンガン、トリス(8-ヒドロキシキノリ ート)アルミニウム、トリス(2-メチル-8-ヒド ロキシキノリナート)アルミニウム、トリス(8 -ヒドロキシキノリナート)ガリウム、ビス(10- ヒドロキシベンゾ[h]キノリナート)ベリリウ 、ビス(10-ヒドロキシベンゾ[h]キノリナート) 亜鉛、ビス(2-メチル-8-キノリナート)クロロ リウム、ビス(2-メチル-8-キノリナート)(o-ク ゾラート)ガリウム、ビス(2-メチル-8-キノリ ナート)(1-ナフトラート)アルミニウム、ビス( 2-メチル-8-キノリナート)(2-ナフトラート)ガ ウム等が挙げられるが、これらに限定され ものではない。

前記含窒素五員誘導体としては、例えば、 オキサゾール、チアゾール、オキサジアゾー ル、チアジアゾール、トリアゾール誘導体が 好ましい。具体的には、2,5-ビス(1-フェニル)- 1,3,4-オキサゾール、ジメチルPOPOP、2,5-ビス(1- フェニル)-1,3,4-チアゾール、2,5-ビス(1-フェニ ル)-1,3,4-オキサジアゾール、2-(4'-tert-ブチル ェニル)-5-(4"-ビフェニル)1,3,4-オキサジアゾ ル、2,5-ビス(1-ナフチル)-1,3,4-オキサジアゾ ル、1,4-ビス[2-(5-フェニルオキサジアゾリル) ]ベンゼン、1,4-ビス[2-(5-フェニルオキサジア リル)-4-tert-ブチルベンゼン]、2-(4'-tert-ブチ フェニル)-5-(4"-ビフェニル)-1,3,4-チアジアゾ ール、2,5-ビス(1-ナフチル)-1,3,4-チアジアゾー ル、1,4-ビス[2-(5-フェニルチアジアゾリル)]ベ ンゼン、2-(4'-tert-ブチルフェニル)-5-(4"-ビフ ニル)-1,3,4-トリアゾール、2,5-ビス(1-ナフチ )-1,3,4-トリアゾール、1,4-ビス[2-(5-フェニル リアゾリル)]ベンゼン等が挙げられるが、こ れらに限定されるものではない。

本発明の有機EL素子においては、発光層中に 一般式(III)で表わされる芳香族ホウ素誘導 の他に、発光材料、ドーピング材料、正孔 入材料及び電子注入材料の少なくとも1種が 一層に含有されてもよい。また、本発明に り得られた有機EL素子の、温度、湿度、雰 気等に対する安定性の向上のために、素子 表面に保護層を設けたり、シリコンオイル 樹脂等により素子全体を保護することも可 である。
本発明の有機EL素子の陽極に使用される導電 材料としては、4eVより大きな仕事関数を持 ものが適しており、炭素、アルミニウム、 ナジウム、鉄、コバルト、ニッケル、タン ステン、銀、金、白金、パラジウム等及び れらの合金、ITO基板、NESA基板に使用される 酸化スズ、酸化インジウム等の酸化金属、さ らにはポリチオフェンやポリピロール等の有 機導電性樹脂が用いられる。陰極に使用され る導電性物質としては、4eVより小さな仕事関 数を持つものが適しており、マグネシウム、 カルシウム、錫、鉛、チタニウム、イットリ ウム、リチウム、ルテニウム、マンガン、ア ルミニウム、フッ化リチウム等及びそれらの 合金が用いられるが、これらに限定されるも のではない。合金としては、マグネシウム/ 、マグネシウム/インジウム、リチウム/アル ミニウム等が代表例として挙げられるが、こ れらに限定されるものではない。合金の比率 は、蒸着源の温度、雰囲気、真空度等により 制御され、適切な比率に選択される。陽極及 び陰極は、必要があれば二層以上の層構成に より形成されていても良い。

本発明の有機EL素子では、効率良く発光さ るために、少なくとも一方の面は素子の発 波長領域において充分透明にすることが望 しい。また、基板も透明であることが望ま い。透明電極は、上記の導電性材料を使用 て、蒸着やスパッタリング等の方法で所定 透光性が確保するように設定する。発光面 電極は、光透過率を10%以上にすることが望 しい。基板は、機械的、熱的強度を有し、 明性を有するものであれば限定されるもの はないが、ガラス基板及び透明性樹脂フィ ムがある。透明性樹脂フィルムとしては、 リエチレン、エチレン-酢酸ビニル共重合体 、エチレン-ビニルアルコール共重合体、ポ プロピレン、ポリスチレン、ポリメチルメ アクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリビニ アルコール、ポリビニルブチラール、ナイ ン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリサ ホン、ポリエーテルサルフォン、テトラフ オロエチレン-パーフルオロアルキルビニル ーテル共重合体、ポリビニルフルオライド テトラフルオロエチレン-エチレン共重合体 、テトラフルオロエチレン-ヘキサフルオロ ロピレン共重合体、ポリクロロトリフルオ エチレン、ポリビニリデンフルオライド、 リエステル、ポリカーボネート、ポリウレ ン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポ イミド、ポリプロピレン等が挙げられる。

本発明の有機EL素子の各層の形成は、真空 着、スパッタリング、プラズマ、イオンプ ーティング等の乾式成膜法やスピンコーテ ング、ディッピング、フローコーティング の湿式成膜法のいずれの方法を適用するこ ができる。膜厚は特に限定されるものでは いが、適切な膜厚に設定する必要がある。 厚が厚すぎると、一定の光出力を得るため 大きな印加電圧が必要になり効率が悪くな 。膜厚が薄すぎるとピンホール等が発生し 、電界を印加しても充分な発光輝度が得ら ない。通常の膜厚は5nm~10μmの範囲が適して るが、10nm~0.2μmの範囲がさらに好ましい。

湿式成膜法の場合、各層を形成する材料を、 エタノール、クロロホルム、テトラヒドロフ ラン、ジオキサン等の適切な溶媒に溶解又は 分散させて薄膜を形成するが、その溶媒はい ずれであっても良い。
 このような湿式成膜法に適した溶液として 有機EL材料として本発明の芳香族ホウ素誘 体と溶媒とを含有する有機EL材料含有溶液を 用いることができる。また、前記有機EL材料 、ホスト材料とドーパント材料とを含み、 記ドーパント材料が、本発明の芳香族ホウ 誘導体であり、前記ホスト材料が、一般式( 2a)、一般式(2b)、一般式(2c)及び一般式(2d)で表 される化合物から選ばれる少なくとも1種で ることが好ましい。
また、いずれの有機薄膜層においても、成膜 性向上、膜のピンホール防止等のため適切な 樹脂や添加剤を使用しても良い。
使用の可能な樹脂としては、ポリスチレン、 ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエ ステル、ポリアミド、ポリウレタン、ポリス ルフォン、ポリメチルメタクリレート、ポリ メチルアクリレート、セルロース等の絶縁性 樹脂及びそれらの共重合体、ポリ-N-ビニルカ ルバゾール、ポリシラン等の光導電性樹脂、 ポリチオフェン、ポリピロール等の導電性樹 脂を挙げられる。また、添加剤としては、酸 化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤等を挙げら れる。

本発明の有機EL素子は、壁掛けテレビのフ ットパネルディスプレイ等の平面発光体、 写機、プリンター、液晶ディスプレイのバ クライト又は計器類等の光源、表示板、標 灯等に利用できる。また、本発明の材料は 有機EL素子だけでなく、電子写真感光体、 電変換素子、太陽電池、イメージセンサー の分野においても使用できる。

<合成例1(化合物D-27の合成)>
 図1は化合物1と化合物2を出発原料として化 物D-27を合成する際の反応スキームである( 中の番号は下記合成反応における各化合物 示し、各アルファベットは合成反応の各ス ップを示す)。
(1)中間体3の合成(ステップA)
アルゴン気流下、化合物1(15.0g)に脱水THFを入 、-78℃にて、ヘキサンに溶解した1.6M濃度の nBuLiを108ミリリットル滴下して1時間攪拌した 後、-5℃まで昇温して1時間攪拌した。その後 、再び-78℃に冷却し、化合物2(31.0g)のTHF溶液 入れ1時間攪拌した後、2時間かけて室温ま 昇温して8時間攪拌した。その後、反応溶液 減圧濃縮し、残渣を上水、塩化メチレンを えて分液、抽出した後、上水を用いて有機 を洗浄し、濃縮し、得られた粗生成物をシ カゲルクロマトグラフィー(ヘキサン:ジク ロメタン=6:1)で精製し、得られた固体を減圧 乾燥したところ、16.0gの白色固体を得た。FD-M S(フィールドディソープションマススペクト )の分析により、中間体3であることを確認 た。
(2)中間体4の合成(ステップB)
アルゴン気流下、中間体3(16.0g)、NBS(6.8g)、DMF 入れて室温にて2時間攪拌した。その後、反 応溶液をろ過して、得られた固体をメタノー ルで洗浄し、トルエン、エタノールで再結晶 して、減圧乾燥したところ、17.0gの黄白色固 を得た。FD-MSの分析により、中間体4である とを確認した。
(3)中間体6の合成(ステップC)
中間体4(17.0g)、化合物5(6.0g)、Pd(PPh 3 ) 4 (790mg)、炭酸ナトリウム水溶液(2M、51ミリリッ トル)、トルエン、ジメトキシエタンを入れ 還流下にて8時間反応した。冷却後、反応溶 をろ過し、得られた個体をメタノールで洗 し、シリカゲルクロマトグラフィー(トルエ ン)で精製し、得られた固体をトルエン、エ ノールで再結晶して、減圧乾燥したところ 13.6gの白色固体を得た。FD-MSの分析により、 間体6であることを確認した。
(4)中間体8の合成(ステップD)
アルゴン気流下、中間体6(13.6g)、化合物7(14.5g )THF溶液に、0℃にてt-BuOK(5.8g)のTHF溶液を滴下 、その後室温にて12時間攪拌した。その後 上水、HCl(0.1M)を加えてpH7とし、塩化メチレ を用いて3回抽出して、集めた有機層を無水 酸マグネシウムによって乾燥し、減圧濃縮 て租生成物を得た。粗生成物のトルエン溶 に少量のヨウ素を加え、4時間還流した後、 室温まで冷却し、減圧濃縮して、得られた租 生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘ サン:ジクロロメタン=5:1)で精製し、減圧乾 したところ、12.3gの黄白色固体を得た。FD-MS 分析により、中間体8であることを確認した 。
(5)化合物D-27の合成(ステップE)
アルゴン気流下、中間体8(12.3g)、化合物9(3.6g) 、Pd 2 (dba) 3 (206mg)、P(t-Bu) 3 (290mg)、ターシャルブトキシナトリウム(2.6g) トルエンを入れて、80℃にて4時間反応した 冷却後、トルエンを加えてセライトろ過を た後ろ液を濃縮し、シリカゲルクロマトグ フィー(ヘキサン:ジクロロメタン=6:1)で精製 、得られた個体をn-ヘキサンで洗浄して減 乾燥したところ、9.7gの黄白色固体を得た。F D-MSの分析により、化合物D-27であることを確 した。

<合成例2(化合物B-12の合成)>
 図2は化合物1と化合物2を出発原料として化 物B-12を合成する際の反応スキームである( 中の番号は下記合成反応における各化合物 示し、各アルファベットは合成反応の各ス ップを示す)。
(1)中間体3の合成(ステップA)
アルゴン気流下、化合物1(15.0g)に脱水THFを入 、-78℃にてヘキサンに溶解した1.6M濃度のnBu Liを108ミリリットル滴下して1時間攪拌した後 、-5℃まで昇温して1時間攪拌した。その後、 再び-78℃に冷却し、化合物2(31.0g)のTHF溶液を れ1時間攪拌した後、2時間かけて室温まで 温して8時間攪拌した。
その後、反応溶液を減圧濃縮し、残渣を上水 、塩化メチレンを加えて分液、抽出した後、 上水を用いて有機層を洗浄し、濃縮し、得ら れた粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィ ー(ヘキサン:ジクロロメタン=6:1)で精製し、 られた固体を減圧乾燥したところ、16.0gの白 色固体を得た。FD-MSの分析により、中間体3で あることを確認した。
(2)中間体4の合成(ステップB)
アルゴン気流下、中間体3(16.0g)、NBS(6.8g)、DMF 入れて室温にて2時間攪拌した。その後、反 応溶液をろ過して、得られた固体をメタノー ルで洗浄し、トルエン、エタノールで再結晶 して、減圧乾燥したところ、17.0gの黄白色固 を得た。FD-MSの分析により、中間体4である とを確認した。
(3)中間体6の合成(ステップC)
中間体4(17.0g)、化合物5(6.0g)、Pd(PPh 3 ) 4 (790mg)、炭酸ナトリウム水溶液(2M、51ミリリッ トル)、トルエン、ジメトキシエタンを入れ 還流下にて8時間反応した。冷却後、反応溶 をろ過し、得られた個体をメタノールで洗 し、シリカゲルクロマトグラフィー(トルエ ン)で精製し、得られた固体をトルエン、エ ノールで再結晶して、減圧乾燥したところ 13.6gの白色固体を得た。FD-MS)の分析により、 中間体6であることを確認した。
(4)中間体8の合成(ステップD)
アルゴン気流下、中間体6(13.6g)、化合物7の(14 .5g)THF溶液に、0℃にてt-BuOK(5.8g)のTHF溶液を滴 する。その後室温にて12時間攪拌した。
その後、上水、HCl(0.1M)を加えてpH7とし、塩化 メチレンを用いて3回抽出して、集めた有機 を無水硫酸マグネシウムによって乾燥し、 圧濃縮して租生成物を得た。粗生成物のト エン溶液に少量のヨウ素を加え、4時間還流 た後、室温まで冷却し、減圧濃縮して、得 れた租生成物をシリカゲルクロマトグラフ ー(ヘキサン:ジクロロメタン=5:1)で精製し、 減圧乾燥したところ、12.3gの黄白色固体を得 。FD-MSの分析により、中間体8であることを 認した。
(5)化合物B-12の合成(ステップE)
中間体3の合成において、化合物1の代わりに 間体8(12.3g)を用いて同様の方法で合成した FD-MSの分析により、化合物B-12(8.1g)であるこ を確認した。

実施例1
(1)有機EL素子の製造
 25mm×75mm×1.1mm厚のガラス基板上に、膜厚130nm のインジウムスズ酸化物からなる透明電極を 設けた。このガラス基板をイソプロピルアル コールで超音波洗浄し、紫外線及びオゾンを 照射して洗浄した。
 次いで、透明電極付きガラス基板を、真空 着装置の蒸着槽内の基板ホルダーに装着す とともに、真空槽内の真空度を1×10 -3 Paに減圧した。
 まず、透明電極が形成されている側の面上 前記透明電極を覆うようにしてN’,N’’-ビ ス[4-(ジフェニルアミノ)フェニル]-N’,N’’- フェニルビフェニル-4,4’-ジアミンの層を 蒸着速度2nm/sec、膜厚60nmで成膜した。この膜 は正孔注入層として機能する。
 次に、この正孔注入層の上にN,N,N',N'-テトラ (4‐ビフェニリル)ベンジジンの層を、蒸着速 度2nm/sec、膜厚20nmに成膜した。この膜は正孔 送層として機能する。
 正孔輸送層の上に、上記化合物(2a-1)[発光材 料1]と化合物(2a-1)[発光材料2]を、それぞれ蒸 速度2nm/sec及び0.2nm/sec、膜厚40nmに、重量比 (2a-1):(B-23)=40:2となるように同時蒸着した。 の膜は発光層として機能する。
 その上に、トリス(8-ヒドロキシキノリノ)ア ルミニウムを、蒸着速度2nm/sec、膜厚20nmで蒸 し、電子輸送層を成膜した。
 さらに、フッ化リチウムを、蒸着速度0.1nm/s ec、膜厚1nmで、電子注入層を成膜した。
 最後に、アルミニウムを蒸着速度2nm/sec、膜 厚200nmで、陰極層を形成し、有機EL素子を製 した。
(2)有機EL素子の評価
 次にこの素子に通電試験を行ったところ、 圧6.3Vにて発光輝度が250cd/m 2 であり、発光色は青色であることを確認した 。また、初期発光輝度を100cd/m 2 として定電流駆動させたところ、半減寿命は 10,000時間以上であり、十分、実用領域である ことを確認した。

 以上詳細に説明したように、本発明の芳 族ホウ素誘導体を用いた有機EL素子は、低 印加電圧で実用上十分な発光輝度が得られ 発光効率が高く、長時間使用しても劣化し くく寿命が長い。このため、壁掛テレビの 面発光体やディスプレイのバックライト等 光源として有用である。