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Title:
ION CONDUCTIVE ELECTROLYTE FILM INSPECTION METHOD
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/152936
Kind Code:
A1
Abstract:
A light adjusting thin film (11) is attached to a first surface (10a) of an electrolyte film (10). A hydrogen gas is supplied from a second surface (10b) side of the electrolyte film (10). If the electrolyte film (10) has a defective portion (10c) such as a crack and a pin hole, the hydrogen gas leaks to the first surface (10a) of the electrolyte film (10) via the defective portion (10c). The light adjusting thin film (11) is hydrogenated by the hydrogen gas which has leaked and the reflectivity of the light adjusting thin film (11) is locally changed. Thus, it is possible to visually check presence/absence of the defective portion (10c).

Inventors:
UCHIYAMA NAOKI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/060163
Publication Date:
December 18, 2008
Filing Date:
June 02, 2008
Export Citation:
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Assignee:
ATSUMITEC KK (JP)
UCHIYAMA NAOKI (JP)
International Classes:
H01M8/04; G01N21/88; H01M8/10
Foreign References:
JP2005265590A2005-09-29
JP2005292050A2005-10-20
Attorney, Agent or Firm:
NAGATO, Kanji (8-1 Shinbashi 5-chom, Minato-ku Tokyo, JP)
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Claims:
 イオン伝導性電解質膜の第1の面に調光薄膜を接合し、
 水素ガスを前記イオン伝導性電解質膜の第2の面側の空間に供給し、
 前記イオン伝導性電解質膜に欠陥部がある場合に前記イオン伝導性電解質膜の前記第2の面から前記第1の面への前記欠陥部を介した前記水素ガスの漏洩により水素化する、前記調光薄膜の光学的反射率の変化に基づき、前記イオン伝導性電解質膜の前記欠陥部の有無を検査することを特徴とするイオン伝導性電解質膜の検査方法。
 前記イオン伝導性電解質膜の前記第2の面側の空間における気圧が、前記イオン伝導性電解質膜の前記第1の面側の空間における気圧よりも高いことを特徴とする請求項1に記載のイオン伝導性電解質膜の検査方法。
 前記調光薄膜は触媒層と反応層とを有し、
 前記イオン伝導性電解質膜と接する前記触媒層が、前記イオン伝導性電解質膜の前記欠陥部を介して漏洩した水素ガスで前記反応層を水素化することを特徴とする請求項1に記載のイオン伝導性電解質膜の検査方法。
 前記反応層はマグネシウム・ニッケル合金、マグネシウム・チタン合金、マグネシウム・ニオブ合金、マグネシウム・バナジウム合金またはマグネシウムで形成され、前記触媒層はパラジウムまたは白金で形成されることを特徴とする請求項3に記載のイオン伝導性電解質膜の検査方法。
 
Description:
イオン伝導性電解質膜の検査方

 本発明は、イオン伝導性電解質膜の欠陥 を検査するための方法に関する。

 イオン伝導性電解質膜(以下、単に「電解 質膜」と表示することがある)は、例えば燃 電池に使用され、水素イオン伝導を利用す 水素イオン伝導性電解質膜は、例えば固体 分子型燃料電池の膜電極接合体(membrane electr ode assembly)に用いられる。上記膜電極接合体 、水素イオン伝導性電解質膜である固体高 子膜の一方の面に水素極(燃料極)を、また 方の面に空気極(酸素極)をそれぞれ接合して 構成される。固体高分子型燃料電池では、水 素極に水素が、空気極に酸素(又は空気)がそ ぞれ供給される。水素は、水素極でイオン して水素イオンと電子を生成する。水素イ ンは、電解質膜を透過して空気極へと達す 。水素極で生成された電子は、水素極と空 極との間に接続された電気的負荷を介して 気極へ達する。電子が供給された空気極で 、水素イオンと酸素が反応して、水(水蒸気 )が生成される。

 こうして電力を発生する固体高分子型燃料 池では、膜電極接合体の一部を構成する電 質膜にピンホールやクラックがあると、電 質膜にガス漏れが生じて、発電能力が低下 てしまう。かかるピンホールやクラックは 例えば電解質膜の一方の面側の空間に水素 スを供給すると、電解質膜に水素ガスの漏 を生じさせるから、水素センサで電解質膜 他方の面側の空間中に含まれる水素の濃度 測定することによって発見することができ 。かかる測定に使用される水素センサとし は、例えば水素吸収合金を用いたものなど あり、例えば日本国特開2004-233097号公報に 示されている。
 しかし、水素センサを用いて雰囲気中に含 れる漏洩水素ガスの濃度を測定しても、漏 水素ガスの濃度から、ピンホール等の有無 間接的に検査するにすぎず、電解質膜にお るピンホール等の位置や大きさ等を直接的 検査することはできない。

 本発明はこのような課題に鑑みてなされた のであり、その目的とするところは、電解 膜におけるピンホールやクラック等の欠陥 を直接的に検査することが可能な方法を提 することにある。
 上記目的を達成するため本発明に係るイオ 伝導性電解質膜の検査方法は、イオン伝導 電解質膜の第1の面に調光薄膜が接合され、 水素ガスが前記イオン伝導性電解質膜の第2 面側の空間に供給される。イオン伝導性電 質膜に、水素ガスの漏洩を生じさせる欠陥 がある場合には、欠陥部を介して水素ガス イオン伝導性電解質膜の第2の面から第1の面 へ漏洩するので、調光薄膜が漏洩水素ガスで 水素化し光学的反射率が変化する。従って、 調光薄膜の局部的な光学的反射率の変化の有 無を目視等することにより、イオン伝導性電 解質膜の欠陥部の有無を直接的且つ迅速に検 査することができる。

 上記検査方法において、好ましくは、前記 オン伝導性電解質膜の前記第2の面側の空間 における気圧が、前記イオン伝導性電解質膜 の前記第1の面側の空間における気圧よりも くてもよい。この場合、欠陥部における漏 水素ガスの量が多くなるので、漏洩箇所に する部分において、調光薄膜の光学的反射 が局所的により顕著に変化するから、電解 膜の欠陥部の有無をより迅速に検査するこ ができる。
 上記検査方法において、例えば前記調光薄 は触媒層と反応層とを有し、前記触媒層が 記イオン伝導性電解質膜と接していれば、 媒層がイオン伝導性電解質膜の欠陥部を介 て漏洩した水素ガスで反応層を水素化し、 光薄膜の光学的反射率を変化させることが きる。
 より具体的には、前記反応層は、例えばマ ネシウム・ニッケル合金、マグネシウム・ タン合金、マグネシウム・ニオブ合金、マ ネシウム・バナジウム合金またはマグネシ ムで形成され、前記触媒層は、例えばパラ ウムまたは白金で形成されてもよい。この 合、調光薄膜は、水素に反応して迅速かつ 逆的に光学的反射率が変化する。

本発明の一実施形態に係る検査方法に って電解質膜のピンホール等の欠陥部を検 するための対象となる電解質膜に調光薄膜 接合した一構成例を示す概略構成図、 図1の電解質膜における水素ガス漏洩の 例を示す概略図、 図1に示す電解質膜の斜視図、 本発明の一実施形態に係る検査方法に って、電解質膜のピンホール等の欠陥部を 査するために、電解質膜等を容器に収容す 場合の一構成例を示す図である。

 以下、本発明の一実施形態に係るイオン伝 性電解質膜の検査方法について、図1乃至図 4を用いて詳細に説明する。ここで図1は、検 対象となる電解質膜に調光薄膜を接合した きの一構成例を示す図であり、図2は、図1 電解質膜における水素ガス漏洩の例を示す 略図である。更に図3は、図1に示される電解 質膜の斜視図であり、図4は、検査のために 1に示す電解質膜等を容器に収容する場合の 略構成例を示す図である。
 図1乃至図3に示されるように、電解質膜10と 同一の平面状形を有する調光薄膜11は、触媒 12と反応層13を有し、触媒層12が電解質膜10 第1の面10aに接している。なお、図1及び図2 の符号10bは、電解質膜10の第2の面を示して る。電解質膜10には、例えば固体高分子膜で あるパーフルオロスルホン酸基ポリマー膜、 あるいはナフィオン膜等を使用することがで きる。調光薄膜11が有する反応層13は、例え MgNix(0≦x<0.6)の薄膜である。反応層13は、 グネシウム・チタン合金、マグネシウム・ オブ合金、マグネシウム・バナジウム合金 しくはマグネシウムで形成することもでき 。触媒層12は、例えばパラジウムもしくは白 金からなり、反応層13の表面にコーティング どによって形成することができる。触媒層1 2の厚さは、1nm乃至100nmである。

 このように構成された調光薄膜11が、水素 度が100ppm乃至1%程度以上の雰囲気に触れると 、例えば数秒乃至10秒程度で、反応層13が迅 かつ可逆的に水素化して光学的反射率(以下 単に「反射率」と表示することがある)に目 視可能な変化が生じる。即ち、反応層13は、 素化していないときには反射率が高く、水 化すると反射率が低下する。
 なお、ポリエチレンシート上に反応層13を 成し、さらに触媒層12を形成した調光薄膜11 は、その取り扱いが容易になる。この場合 図1における調光薄膜11の上面にポリエチレ シートが位置する。
 電解質膜10を検査する場合、図4に示される うに、調光薄膜11を接合した電解質膜10を容 器20に収容した後、電解質膜10の第2の面10b側 水素ガス供給空間21に、容器20の水素ガス供 給口21aから水素ガス(H 2 )を、例えばポンプ26で供給する。調光薄膜11 側の空気供給空間22には、水素ガスを殆ど まないガス(例えば空気)が容器20の空気供給 22aから、図示しないポンプで供給される。 素ガス供給空間21と空気供給空間22とは、電 解質膜10で遮られている。空気供給空間22の 壁23には、調光薄膜11を目視するための窓24 設けられている。窓24には、ガラス25が取り けられて容器20の内部と外部を遮蔽してい 。なお、調光薄膜11を接合した電解質膜10は その周辺部を枠(図示せず)で挟持されるな して容器20の内部に固定されている。

 電解質膜10にクラックやピンホール等の欠 部が全くないときには、水素ガス供給空間21 に供給された水素ガスは、電解質膜10に阻ま て調光薄膜11に触れることができない。従 て、調光薄膜11は水素化されず、調光薄膜11 反射率は変化しない。このため、調光薄膜1 1の表面11aを目視したとき、調光薄膜11は、均 一な高い反射率を有して鏡面のように見える 。
 一方、電解質膜10にクラック10c(欠陥部)があ るときには、図2及び図4に示されるように、 素ガス(H 2 )が電解質膜10の第2の面10bからクラック10cを て電解質膜10の第1の面10aへと漏洩する。す とクラック10cに接する調光薄膜11の部分11cは 、漏洩した水素ガス(H 2 )の多寡に応じて反射率が迅速に低下し、調 薄膜11の斑として目視することができる。

 なお、調光薄膜11と電解質膜10の第1の面10a の接合は、両膜の間に間隙が全く生じない 全な密着状態のみを意味するものではない なぜならば、両膜を接合するときに僅かな 隙が生じたとしても、クラック10cで漏洩し 水素ガスは、クラック10cの直近の反応層13を 水素化できるからである。
 また、水素イオン伝導性電解質膜を検査す 場合において、電解質膜10の第2の面10bに水 極が接合されていてもよい。なぜならば、 解質膜10に欠陥部があるときには、水素ガ は、水素極を透過したのち欠陥部を通じて 解質膜10の第1の面10aへと漏洩して反応層を 素化するからである。従って、水素イオン 導性電解質膜に水素極を接合した膜電極接 体の半完成品状態において、欠陥部の検査 行うことができる。また水素極を接合する とで、調光薄膜11と電解質膜10との接合体(両 膜とも極めて薄い)に水素極の厚さが加わっ 、電解質膜等の取り扱いが容易になる。

 またポンプ26を用いて、水素ガスを供給す と共に、水素給空間21の気圧を空気供給空間 22の気圧よりも高く維持することが好ましい そうすれば、電解質膜10に水素極を接合す か否かに拘らず、クラック10cにおける漏洩 素ガスを増量させることができる。なお、 の場合には、水素ガス供給空間21の気圧を空 気供給空間22の気圧よりも高く維持できるも であれば、ポンプ26以外のものを用いても い。
 かくして本実施形態の検査法法によれば、 光薄膜11に水素ガス漏洩を生じさせる欠陥 の有無、欠陥部の位置、欠陥部の形状を目 によって迅速に検査することができる。ま 目視に代えて、テレビジョンカメラなどで 光薄膜11の反射率を電気信号に変換すれば、 映像処理装置で反射率の変化を検出して、電 解質膜10の欠陥部を迅速に検査することもで る。

 電解質膜の形状は、実施例の平板形状に限 されず他の平面的な形状であってもよい。 た円柱状の電解質膜の場合には、円柱状の 解質膜の外周面に調光薄膜を接合し、円柱 内周面側の空間に水素ガスを供給するなど てもよい。
 なお本発明の適用は、固体高分子型燃料電 の膜電極接合体に用いられるイオン伝導性 解質膜の検査に限定されるもではなく、上 した実施形態に限定されるものでもなく、 の趣旨を逸脱しない範囲において、適宜変 して実施できる。