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Patent Searching and Data


Title:
BOTTLE WITH HANDLE MADE OF SYNTHETIC RESIN
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/123322
Kind Code:
A1
Abstract:
Pinhole generated in the vicinity of a latch protrusion constituting an undercut lock is inspected surely. A main means for solving the above-mentioned technological problem comprises a bottle body which is a biaxial stretching blow molding of synthetic resin having a recess formed in the rear of the body portion, and a handle having an upper lock arm and a lower lock arm extending forward from the upper end and the lower end of an elongated planar grip portion. A rib or a groove is formed to extend rearward in the upper surface of the upper lock arm or in the lower surface of the lower lock arm from the proximity of the rear proximal end of the latch protrusion on at least one of the upper lock arm and the lower lock arm provided with the latch protrusion. An interconnection path for air vent is formed along that rib or groove.

Inventors:
ITOKAWA JUNICHI (JP)
MATSUO NOBUNORI (JP)
IIZUKA TAKAO (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/055775
Publication Date:
October 16, 2008
Filing Date:
March 26, 2008
Export Citation:
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Assignee:
YOSHINO KOGYOSHO CO LTD (JP)
ITOKAWA JUNICHI (JP)
MATSUO NOBUNORI (JP)
IIZUKA TAKAO (JP)
International Classes:
B65D23/10
Foreign References:
JP2004131097A2004-04-30
JPH10250738A1998-09-22
JP2001072070A2001-03-21
JP2002029543A2002-01-29
JPS649135U1989-01-18
JP2001341745A2001-12-11
Other References:
See also references of EP 2143653A4
Attorney, Agent or Firm:
WATANABE, Kazutoyo (Nakano 2-chome Nakano-ku Tokyo, 01, JP)
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Claims:
胴部の後部に凹部(2)を形成した合成樹脂製の2軸延伸ブロー成形品である壜本体(1) と、縦長板状の把持部(4) の上端部と下端部にそれぞれ上部組付きアーム(6) と下部組付きアーム(8) を前方へ連設し、
前記上部組付きアーム(6) の先端部に上方へ突出する係止突片(7)を設け、
前記下部組付きアーム(8) の先端部に下方、及び/又は上方に突出する係止突片(10)を設け、
インサート材として前記凹部(2)にアンダーカット状に組み付けられる合成樹脂製の射出成形品である把手(3) と、から構成され、上部組付きアーム(6)と下部組付きアーム(8)の少なくとも一方の係止突片の後方基端部の近傍から上部組付きアーム(6)の上面を後方に延びる、
若しくは下部組付きアーム(8)の下面、及び/又は上面を後方に延びる突条(11)、あるいは凹溝(13)を形成し、前記壜本体(1)の胴部壁と、前記突条(11)あるいは凹溝(13)との間に形成される隙間(S)により、該突条(11) あるいは凹溝(13)に沿って空気抜きのための連通路(12)を形成する構成としたことを特徴とする把手付き合成樹脂製壜体。
 
上部組付きアーム(6)と下部組付きアーム(8)の少なくとも一方の係止突片の後方基端部の近傍から上部組付きアーム(6)の上面を後方に延びる、若しくは下部組付きアーム(8)の下面、及び/又は上面を後方に延びる突条(11)を形成し、該突条(11)の側面(11s)に沿って空気抜きのための連通路(12)を形成する構成とした請求項1記載の把手付き合成樹脂製壜体。
突条(11)の断面形状を基端から先端に向けて拡幅する逆台形状とした請求項2記載の把手付き合成樹脂製壜体。
上部組付きアーム(6)と下部組付きアーム(8)の少なくとも一方の係止突片の後方基端部の近傍から上部組付きアーム(6)の上面を後方に延びる、若しくは下部組付きアーム(8)の下面、及び/又は上面を後方に延びる凹溝(13)を形成し、該凹溝(13)を空気抜きのための連通路(12)とした請求項1記載の把手付き合成樹脂製壜体。
胴部の後部に凹部(2)を形成した合成樹脂製の2軸延伸ブロー成形品である壜本体(1) と、縦長板状の把持部(4) の上端部と下端部にそれぞれ上部組付きアーム(6) と下部組付きアーム(8) を前方へ連設し、
前記上部組付きアーム(6) の先端部に上方へ突出する係止突片を設け、
前記下部組付きアーム(8) の先端部に下方、及び/又は上方に突出する係止突片を設け、
インサート材として前記凹部(2)にアンダーカット状に組み付けられる合成樹脂製の射出成形品である把手(3) と、から構成され、上部組付きアーム(6)と下部組付きアーム(8)の少なくとも一方の係止突片の基端部の後方直近位置に、上部組付きアーム(6)の上面を横断して両側面に延びる、
若しくは下部組付きアーム(8)の下面、及び/又は上面を横断して両側面に延びる空気抜きのための溝(15) を形成したことを特徴とする把手付き合成樹脂製壜体。
把持部(4)から上部組付きアーム(6)及び下部組付きアーム(8)にかけて、把手(3)を、前後2枚の板を中央リブ(5)で連結して断面をH形構造に形成し、溝(15)の両端部が、前記上部組付きアーム(6)、若しくは下部組付きアーム(8)の側面に形成される前記H形構造による側面凹部に連通する構成とした請求項5記載の把手付き合成樹脂製壜体。
係止突片の基端部の後方直近位置に、上部組付きアーム(6)の上面、若しくは下部組付きアーム(8)の下面、及び/又は上面を横断して両側面に延びる突条(16)を形成し、該突条(16)に溝(15)を形成する構成とした請求項5または6記載の把手付き合成樹脂製壜体。
Description:
把手付き合成樹脂製壜体

 本発明は、2軸延伸ブロー成形による壜本体 に把手をインサート成形によりアンダーカッ ト状に組付け固定した、把手付き合成樹脂製 壜体に関するものである。
 

 例えば特許文献1に記載があるように、別体 に成形される壜本体と把手とを組付けて構成 されるペットボトル等の大型の把手付き合成 樹脂製壜体の製法として、把持部の上下端部 にそれぞれ組付きアームを前方へ連設し、か つそれぞれの組付きアームの先端部に係止突 片を突設した射出成形による把手をインサー ト材として、壜本体を2軸延伸ブロー成形す ことにより把手を壜本体に、係止突片を利 してアンダーカット状に強固に組付ける、 わゆるインサート成形が広く行なわれてい 。

特開2001-341745号公報

 ここで、2軸延伸ブロー成形等による合成 樹脂製壜体の製造工程では、最後に、口筒部 を密封状態として、加圧空気によりピンホー ルの有無を調べる検査工程を設けるのが一般 的であるが、特に上記のようにインサート成 形により係止突片を利用してアンダーカット 状に強固に組付けるタイプの把手付き合成樹 脂製壜体では、この係止突片の先端部近傍で 、薄肉状に延伸成形されるため、樹脂が破れ てピンホールが発生する確率が高くなる。

 しかし、このようにピンホールが発生し 場合でも、このピンホールの周縁部分が、 ンサート成形される把手の表面に密着、あ いは融着するような場合には上記のような 査方法ではピンホールが検出されない恐れ ある。

 そこで、本発明は上記したアンダーカッ 状の組付きを構成する係止突片近傍で発生 たピンホールを確実に検査できるようにす ことを技術的課題とし、もってピンホール 心配のない把手付き合成樹脂製壜体を提供 ることを目的とする。

 上記技術的課題を解決する本発明の内、請 項1記載の発明の手段は、
胴部の後部に凹部を形成した合成樹脂製の2 延伸ブロー成形品である壜本体と、縦長板 の把持部の上端部と下端部にそれぞれ上部 付きアームと下部組付きアームを前方へ連 し、上部組付きアームの先端部に上方へ突 する係止突片を設け、下部組付きアームの 端部に下方、及び/又は上方に突出する係止 片を設け、インサート材として前記凹部に ンダーカット状に組み付けられる合成樹脂 の射出成形品である把手と、から構成され 把手付き合成樹脂製壜体において、
上部組付きアームと下部組付きアームの少な くとも一方の係止突片の後方基端部の近傍か ら上部組付きアームの上面を後方に延びる、 若しくは下部組付きアームの下面、及び/又 上面を後方に延びる突条、若しくは凹溝を 成すること、
壜本体の胴部壁と突条、若しくは凹溝との間 に形成される隙間により、この突条、若しく は凹溝に沿って空気抜きのための連通路を形 成すること、
にある。

 上記、請求項1記載のように、上部組付き アームの上面から上方へ突出する係止突片と 、下部組付きアームの下面から下方、及び/ は上面から上方に突出する係止突片を設け 、この係止突片をインサート成形により胴 の後部に形成した凹部の上端部と下端部に ンダーカット状に組付き固定することによ 、がたつきのない、強固な組付き強度を得 ことができる。

 ただ一方で、十分な組付き強度を得るた に係止突片の突出高さは、数mm程度とする が好ましく、ブロー工程で、延伸変形する 脂は係止突片の前面に衝突し、その後さら 、係止突片の頂部を乗り越えて、この係止 片の背面に回り込むようにして、上部組付 アームの上面、若しくは下部組付きアーム 下面、及び/又は上面に達する。

 この過程で、係止突片の頂部に延伸変形 る樹脂が引っ掛かるので、特にこの頂部と 上部組付きアームの上面、若しくは下部組 きアームの下面、及び/又は上面の間でピン ホールが発生する可能性がある。

 そこで、請求項1の上記構成により、係止 突片の後方基端部近傍から上部組付きアーム の上面、若しくは下部組付きアームの下面、 及び/又は上面を後方に延びる突条、若しく 凹溝を形成することにより、係止突片の頂 を乗り越えて、この係止突片の背面に回り むように延伸変形する樹脂は、突条、若し 凹溝が形成されている領域では、延伸変形 伴なう延伸硬化(ストレインハードニング)効 果により、突条、若しくは凹溝の形状に沿っ て密着状に変形せず、突条の場合には側面と の間に隙間を形成した状態で、凹溝の場合に はその底壁や側壁との間に隙間を形成した状 態で、上部組付きアームの上面、若しくは下 部組付きアームの下面、及び/又は上面に密 状に接触する。

 そして、このように、突条、若しくは凹 との間に形成される隙間により、突条、若 くは凹溝に沿って連通路が形成され、前述 たように、たとえ係止突片の頂部と、上部 付きアームの上面、若しくは下部組付きア ムの下面、及び/又は上面の間でピンホール が発生したとしても、この連通路が空気抜き のための機能を発揮して、この連通路を介し てピンホールと壜体外部を連通させることが でき、口筒部を密封状態として、加圧空気に よりピンホールを確実に検出することができ る。

 また、ブロー成形の際において樹脂の膨 変形は、上部組付きアームの上面、若しく 下部組付きアームの下面、及び/又は上面に 沿って、それぞれのアームの先端部から後方 へ大きく進展するが、突条、若しくは凹溝が この延伸の進展方向に沿って形成されている ので、樹脂の延伸はこれら突条、若しくは凹 溝に邪魔されること無く、スムーズに進行す る。

 なお、この突条、若しくは凹溝は係止突 の後方基端部近傍から上部組付きアームの 面を後方に延びる、若しくは下部組付きア ムの下面、及び/又は上面を後方に延びるよ うに形成するが、その前端部は必要に応じて 係止突片の背面にまで延設することもでき、 またその後端の位置はインサート成形により 、壜本体と接触する範囲を考慮して、空気抜 きのための機能が十分発揮できるように設定 することができる。

 ここで、通常壜体の凹部の形状に合わせて 上部組付きアームと下部組付きアームの形 は異り、ピンホールの発生のし易さにも差 あるので、必ずしも上下双方の係止突片に 応して突条、若しくは凹溝を形成する必要 なく、ピンホールの発生のし易さを考慮し 一方だけに突条、若しくは凹溝を形成する ともできる。
さらには、組付きアームの強度、凹部への組 み付き強度を考慮して、一方に突条を形成し 他方に凹溝を形成したり、一方に突条と凹溝 を形成する構成も採用することもできる。

 請求項2記載の発明の手段は、請求項1記載 発明において、
上部組付きアームと下部組付きアームの少な くとも一方の係止突片の後方基端部の近傍か ら上部組付きアームの上面を後方に延びる、 若しくは下部組付きアームの下面、及び/又 上面を後方に延びる突条を形成すること、
この突条の側面に沿って空気抜きのための連 通路を形成する構成とすること、
にある。

 請求項2の上記構成は、連通路を形成する 手段として突条を採用するものであり、係止 突片の後方基端部近傍から上部組付きアーム の上面、若しくは下部組付きアームの下面、 及び/又は上面を後方に延びる突条を形成す ことにより、係止突片の頂部を乗り越えて この係止突片の背面に回り込むように延伸 形する樹脂は、突条が形成されている領域 は、まず突条の頂面に接し、次にこの突条 側面方向に回り込み、そして上部組付きア ム上面、若しくは下部組付きアームの下面 及び/又は上面に密着状に接触する。

 ここで、樹脂が突条の側面方向に回り込 むように変形する際に、延伸変形による延 硬化(ストレインハードニング)効果により 突条側面に沿って基端部まで密着状に回り むことなく、突条側面との間に隙間を形成 た状態で、上部組付きアームの上面、若し は下部組付きアームの下面、及び/又は上面 密着状に接触する。そして、この隙間によ 突条に沿って連通路が形成され、前述した うに、たとえ係止突片の頂部と、上部組付 アームの上面、若しくは下部組付きアーム 下面、及び/又は上面の間でピンホールが発 生したとしても、この連通路が空気抜きのた めの機能を発揮して、この連通路を介してピ ンホールと壜体外部を連通させることができ 、口筒部を密封状態として、加圧空気により ピンホールを確実に検出することができる。

 また、突条を形成することにより組付き ームの強度を向上させることができる。ま 、ブロー成形の際、延伸変形する樹脂は上 したように突条側面との間に隙間を形成す ものの、突条の頂面に接した後、突条の側 方向に回り込むので、この突条により係止 能が発揮され、特に、壜本体の左右方向の たつきを、より確実に防ぐことができる。

 請求項3記載の発明の手段は、請求項2記 の発明において、突条の断面形状を基端か 先端に向けて拡幅する逆台形状とすること にある。

 請求項3記載の上記構成により、突条の断 面形状を基端から先端に向けて拡幅する逆台 形状とすることにより、樹脂と突条側面との 間に隙間を、より確実に形成することができ 、空気抜きのための連通路をより確実に形成 することができる。

 請求項4記載の発明の手段は、請求項1記載 発明において、上部組付きアームと下部組 きアームの少なくとも一方の係止突片の後 基端部の近傍から上部組付きアームの上面 後方に延びる、若しくは下部組付きアーム 下面、及び/又は上面を後方に延びる凹溝を 成すること、
この凹溝を空気抜きのための連通路とするこ と、
にある。

 請求項4の上記構成は、連通路を形成する 手段として凹溝を採用するものであり、係止 突片の後方基端部近傍から上部組付きアーム の上面、若しくは下部組付きアームの下面、 及び/又は上面を後方に延びる凹溝を形成す ことにより、係止突片の頂部を乗り越えて この係止突片の背面に回り込むように延伸 形する樹脂は、上部組付きアームの上面、 しくは下部組付きアームの下面、及び/又は 面に密着状に接触する。

 この際、樹脂は、延伸変形による延伸硬 (ストレインハードニング)の状態にあり、 溝の形状に沿って変形することなく、凹溝 上端面を橋架け状に覆うような状態となり この凹溝の底壁や側壁との間により確実に 間を形成することができる。

 そして、この隙間により凹溝に沿って連 路が形成され、前述したように、たとえ係 突片の頂部と、上部組付きアームの上面、 しくは下部組付きアームの下面、及び/又は 上面の間でピンホールが発生したとしても、 この連通路が空気抜きのための機能を発揮し て、この連通路を介してピンホールと壜体外 部を連通させることができ、口筒部を密封状 態として、加圧空気によりピンホールを確実 に検出することができる。

 上記技術的課題を解決する本発明の内、請 項5記載の発明の手段は、
胴部の後部に凹部を形成した合成樹脂製の2 延伸ブロー成形品である壜本体と、縦長板 の把持部の上端部と下端部にそれぞれ上部 付きアームと下部組付きアームを前方へ連 し、
上部組付きアームの先端部に上方へ突出する 係止突片を設け、前記下部組付きアームの先 端部に下方、及び/又は上方に突出する係止 片を設け、インサート材として前記凹部に ンダーカット状に組み付けられる合成樹脂 の射出成形品である把手と、から構成され 把手付き合成樹脂製壜体において、
上部組付きアームと下部組付きアームの少な くとも一方の係止突片の基端部の後方直近位 置に、上部組付きアームの上面を横断して両 側面に延びる、若しくは下部組付きアームの 下面、及び/又は上面を横断して両側面に延 る空気抜きのための溝を形成すること、に る。

 上記、請求項5記載のように、上部組付き アームの上面から上方へ突出する係止突片と 、下部組付きアームの下面から下方、及び/ は上方に突出する係止突片を設けて、この 止突片をインサート成形により胴部の後部 形成した凹部の上端部と下端部にアンダー ット状に組み付き固定することにより、が つきのない、強固な組み付き強度を得るこ ができる。

 ただ一方で、十分な組み付き強度を得る めに係止突片の突出高さは、数mm程度とす のが好ましく、ブロー工程で、延伸変形す 樹脂は係止突片の前面に衝突し、その後さ に、係止突片の頂部を乗り越えて、この係 突片の基端部の後方に回り込むようにして 上部組付きアームの上面、若しくは下部組 きアームの下面、及び/又は上面に達する。

 この過程で、係止突片の頂部に延伸変形 る樹脂が引っ掛かるので、特にこの頂部と 部組付きアームの上面、若しくは下部組付 アームの下面、及び/又は上面の間でピンホ ールが発生する可能性がある。

 そこで請求項5の上記構成により、たとえ 上記のように係止突片の頂部と、上部組付き アームの上面、若しくは下部組付きアームの 下面、及び/又は上面の間でピンホールが発 したとしても、係止突片の基端部の後方直 位置に、上部組付きアームの上面、若しく 下部組付きアームの下面、及び/又は上面を 断して両側面に延びる、空気抜きのための により、この溝を介してこのピンホールと 体外部を連通させることができ、口筒部を 封状態として、加圧空気によりピンホール 確実に検出することができる。

 ここで、通常壜体の凹部の形状に合わせ 、上部組付きアームと下部組付きアームの 状は異り、ピンホールの発生のし易さにも があるので、必ずしも上下双方の係止突片 対応して溝を形成する必要はなく、ピンホ ルの発生のし易さを考慮して一方だけに溝 形成することもできる。

 請求項6記載の発明手段は、請求項5記載 発明において、把持部から上部組付きアー 及び下部組付きアームにかけて、把手を、 後2枚の板を中央リブで連結して断面をH形構 造に形成し、溝の両端部が上部組付きアーム 、若しくは下部組付きアームの側面に形成さ れるH形構造による側面凹部に連通する構成 すること、にある。

 軽量化、あるいは原料費節減のために断面 H形構造とすることが有効であるが、このよ うに上下の組付きアームも含めてH形構造と ることにより、上部組付きアームの側面に 側面凹部が形成される。
請求項6記載の上記構成は、この上部組付き ーム、若しくは下部組付きアームの側面に 成されるH形構造による側面凹部を空気抜き ための通路として利用するものであり、上 組付きアーム、若しくは下部組付きアーム 側面に延びる空気抜きのための溝と側面凹 を連通させることにより、ピンホールの検 をより確実に実施することができる。

 請求項7記載の発明手段は、請求項5また 6記載の発明において、係止突片の基端部の 方直近位置に、上部組付きアームの上面を 断して両側面に延びる突条を形成し、この 条部分に空気抜きのための溝を形成する構 とすること、にある。

 この請求項7記載の上記構成により、上部組 付きアームの上面、若しくは下部組付きアー ムの下面、及び/又は上面を横断して両側面 延びる突条を形成すると共に、この突条部 に溝を形成することにより、上部組付きア ムの上面、若しくは下部組付きアームの下 に溝を直接刻設して形成することによる、 部組付きアーム若しくは下部組付きアーム 強度の低下を効果的に防ぐことが可能とな 。
 

 本発明は、上記した構成となっているので 以下に示す効果を奏する。
請求項1記載の発明にあっては、延伸変形に なう延伸硬化(ストレインハードニング)効果 により、樹脂は突条、若しくは凹溝の形状に 沿って密着状に変形せず隙間が形成され、そ してこの隙間により空気抜きのための連通路 を形成することができ、たとえ係止突片の頂 部と、上部組付きアームの上面、若しくは下 部組付きアームの下面、及び/又は上面の間 ピンホールが発生したとしても、この連通 が空気抜きのための機能を発揮して、加圧 気によりピンホールを確実に検出すること できる。

 請求項2記載の発明にあっては、たとえ係 止突片の頂部と、上部組付きアームの上面、 若しくは下部組付きアームの下面、及び/又 上面の間でピンホールが発生したとしても 突条に沿って形成される連通路が空気抜き ための機能を発揮して、加圧空気によりピ ホールを確実に検出することができる。

 請求項3記載の発明にあっては、突条の断 面形状を基端から先端に向けて拡幅する逆台 形状とすることにより、樹脂と突条側面との 間に隙間を、より確実に形成することができ 、空気抜きのための連通路をより確実に形成 することができる。

 請求項4記載の発明にあっては、たとえ係 止突片の頂部と、上部組付きアームの上面、 若しくは下部組付きアームの下面、及び/又 上面の間でピンホールが発生したとしても 凹溝に沿って形成される連通路が空気抜き ための機能を発揮して、加圧空気によりピ ホールを確実に検出することができる。

 請求項5記載の発明にあっては、係止突片 の頂部と、上部組付きアームの上面、若しく は下部組付きアームの下面、及び/又は上面 間でピンホールが発生したとしても、係止 片の基端部の後方直近位置に、上部組付き ームの上面、若しくは下部組付きアームの 面、及び/又は上面を横断して両側面に延び 、空気抜きのための溝により、この溝を介 てこのピンホールと壜体外部を連通させる とができ、口筒部を密封状態として、加圧 気によりピンホールを確実に検出すること できる。

 請求項6記載の発明にあっては、上部組付 きアーム、若しくは下部組付きアームの下面 の側面に延びる空気抜きのための溝とH形構 による側面凹部を連通させることにより、 ンホールの検査をより確実に実施すること できる。

 請求項7記載の発明にあっては、上部組付き アームの上面、若しくは下部組付きアームの 下面、及び/又は上面を横断して両側面に延 る突条を形成すると共に、この突条部分に を形成することにより、上部組付きアーム 上面、若しくは下部組付きアームの下面に を直接刻設して形成することによる、上部 付きアームの強度の低下を効果的に防ぐこ が可能となる。
 

本発明の第1実施例を示す、壜体の上部 側面図である。 図1に示した実施例の、把手の側面図で ある。 図2に示した把手の上部組付きアーム近 傍の拡大側面図である。 図2に示した把手の上部組付きアーム近 傍の拡大正面図である。 (a)は図2に示した把手の上部組付きアー ム近傍の拡大平面図であり、(b)は(a)中のA-A線 に沿った突条の縦断面図である。 (a)は上部組付きアームのインサート状 、(b)は突条のインサート状態を示す説明図 ある。 本発明の第2実施例を示す、壜体の上部 側面図である。 図7に示した実施例の把手の(a)正面図と (b)側面図である。 図8に示した把手の上部組付きアーム近 傍の拡大側面図である。 図8に示した把手の上部組付きアーム 傍の拡大正面図である。 (a)は図8に示した把手の上部組付きア ム近傍の拡大平面図であり、(b)は(a)中のB-B に沿った凹溝の縦断面図である。 (a)は図8に示した把手の上部組付きア ムのインサート状態、(b)は凹溝近傍のイン ート状態を示す説明図である。 図8に示した把手の下部組付きアーム 傍の(a)拡大正面図、(b)拡大側面図、(c)拡大 面図である。 本発明の第3実施例を示す、壜体の上 側面図である。 図14に示した実施例の、把手の側面図 ある。 図15に示した把手の上部組み付きアー 近傍の拡大側面図である。 図15に示した把手の上部組み付きアー 近傍の拡大正面図である。 図15に示した把手の上部組み付きアー 近傍の拡大平面図である。 上部組み付きアームの先端部分のイン サート状態を示す説明図である。

符号の説明

1 ;壜本体
2 ;凹部
3 ;把手
4 ;把持部
5 ;中央リブ
6 ;上部組付きアーム
6t;上面
6s;側面
6sd;側面凹部
7 ;係止突片
7t;頂部
7b;背面
8 ;下部組付きアーム
8t;上面
8u;下面
9 ;補強リブ
10;係止突片
10t;係止突片
11;突条
11t;(突条の)頂面
11s;(突条の)側面
12;連通路
13(13t、13u);凹溝
13s;(凹溝の)側壁
13b;(凹溝の)底壁
15;溝
16;突条
R ;樹脂
PH;ピンホール
S ;隙間
 

 以下、本発明の実施の形態を実施例に沿っ 図面を参照しながら説明する。
図1~図5は本発明の第1実施例の把手付き合成 脂製壜体を示し、図1は壜体の上部側面図、 2は図1の壜体に使用している把手3の側面図 図3、4、5(a)はそれぞれ、この把手3の上部組 付きアーム6近傍を拡大した、側面図、正面 、そして平面図である。

 本実施例の壜体は、ポリエチレンテレフ レート樹脂の2軸延伸ブロー成形品である壜 本体1の胴部後部に形成された凹部2に、同じ ポリエチレンテレフタレート樹脂の射出成 品である把手3を、インサート材として組付 けて構成されており、容量が1.8L用のもので る。

 把手3は、把持部4の上端部および下端部 ら、上部組付きアーム6および下部組付きア ム8をそれぞれ前方へ連設して構成されてお り、把持部4から上部組付きアーム6及び下部 付きアーム8にかけて、前後2枚の板状部分 中央リブ5で一体連結したように、断面をH形 構造に形成している(図2に付加した断面図参 )。

 上部組付きアーム6の先端には、この上部 組付きアーム6の上面6tを基端として上方へ突 出する係止突片7が設けてあり、その突出高 は4.5mmである。また、ブロー成形時に係止突 片7には後方に向けて大きな力が作用するの 、補強する目的で、この係止突片7の背面7b 端部をテーパー状に形成している。

 そして、係止突片7の背面7bの左右中央位置 上記テーパー状とした下端部から、上部組 きアーム6の上面6tを後方に延びる突条11を 成している。
この突条11の断面形状は図5(b)に示すように、 基端から先端に向けて拡幅する逆台形状であ り、その後端は上部組付きアーム6の基端部 経て、把持部4の前面頂部まで延設している

 また、下部組付きアーム8は、上方へ彎曲し ながら前部が徐々に肉薄になるように形成さ れていて、その前部の下面中央部に、この下 部組付きアーム8の変形を防止するための補 リブ9が前後方向に沿って突設してある。
また、下部組付きアーム8の先端には、下端 が補強リブ9の下面よりも突出した係止突片1 0が一体設してある。

 このような把手3をインサート材として、 2軸延伸ブロー成形することにより図1に示す うに、上部組付きアーム6の係止突片7と、 部組付きアーム8の係止突片10がそれぞれ、 本体1の凹部2の上端部と下端部にアンダーカ ット状に強固に組付き固定した把手付き合成 樹脂製壜体とすることができる。

 ここで、図6(a)は上部組付きアーム6近傍 インサート状態を示す説明図であり、係止 片7、上部組付きアーム6への樹脂Rの回り込 状態を示すものである。

 把手3をインサート材とした2軸延伸ブロ 成形において、縦方向に延伸された樹脂Rは 方向に延伸変形しながら係止突片7の前面に 衝突し、その後、突出高が4.5mmの係止突片7の 頂部7tを乗り越えて、背面7bに回り込み、こ 背面7bから、係止突片7の後部基端部をブリ ジ状に越えて、後方の上部組付きアーム6の 面6tに接する。(図6(a)参照)

 この際、突条11が形成されているので、 ーム6の上面6tに接する樹脂Rは、まず突条11 頂面11tに接し、次に側面11s方向に回り込み そして上部組付きアーム6の上面6tに密着状 接触するが、突条7の断面形状が逆台形状で るので、延伸変形する樹脂Rは、突条11の側 11sに沿ってその基端部まで密着状に回り込 ことなく、図6(b)に示されるように、側面11s との間に隙間Sを形成した状態となり、この 間Sにより、突条11に沿って連通路12が形成さ れる。

 ここで、延伸変形中、係止突片7の頂部7t 延伸変形する樹脂R部分が引っ掛かるので、 特にこの頂部7tと上部組付きアームの上面6t 間に、図6(a)に示したようにピンホールが発 しやすくなるが、上記した連通路12を通し 壜本体1内部と外部が連通するので(図6(a)中 2点鎖線矢印を参照)、口筒部を密封状態とし て、加圧空気によりこのピンホールPHを確実 検出することができる。

 なお、ブロー成形の際において樹脂Rの膨 張変形は、上部組付きアーム6の上面に沿っ 、先端部から後方へ大きく進展するが、突 11はこの延伸の進展方向に沿って形成されて いるので、樹脂Rの延伸はこれら突条11に邪魔 されること無くスムーズに進行する。

 また、突条11を形成することにより組付 アームの強度を向上させることができる。 た、ブロー成形の際延伸変形する樹脂Rは上 したように突条の側面11sとの間に隙間を形 するものの、突条11の頂面11tに接した後、 条11の側面11s方向に回り込むので(図6(b)参照) 、この突条11により係止機能が発揮され、特 、壜本体1の左右方向のがたつきを、効果的 に抑制することができる。

 次に、図7~図13は本発明の第2実施例の把手 き合成樹脂製壜体を示し、図7は壜体の上部 面図、図8(a)は把手3の全体正面図、図8(b)は 体側面図であり、図9、10、11(a)は上部組付 アーム6近傍を拡大した、側面図、正面図、 して平面図であり、図11(b)は図11(a)中のB-B線 に沿って示す凹溝13tの縦断面図である。
また、図13(a)、(b)、(c)はそれぞれ下部組付き ーム8近傍を拡大した正面図、側面図、底面 図である。

 本実施例の壜体は、第1実施例と同様に、 ポリエチレンテレフタレート樹脂の2軸延伸 ロー成形品である壜本体1の胴部後部に形成 れた凹部2に、同じくポリエチレンテレフタ レート樹脂の射出成形品である把手3を、イ サート材として組付けて構成されており、 量が1.8L用のものであるが、本実施例に使用 る把手3は、上部組付きアーム6の上面6tと下 部組付きアーム8の下面8uに、第1実施例の把 3における突条11の替わりに凹溝13を形成し、 この凹溝13を空気抜きとして利用するもので る。

 この把手3は、把持部4の上端部および下 部から、上部組付きアーム6および下部組付 アーム8をそれぞれ前方へ連設して構成され ており、把持部4から上部組付きアーム6及び 部組付きアーム8にかけて、前後2枚の板状 分を中央リブ5で一体連結したように、断面 H形構造に形成している(図8(b)に付加した断 図参照)。

 上部組付きアーム6の先端には、この上部 組付きアーム6の上面6tを基端として上方へ突 出する係止突片7が設けてあり、その突出高 は4.5mmである。また、ブロー成形時に係止突 片7には後方に向けて大きな力が作用するの 、補強する目的で、この係止突片7の背面7b 端部をテーパー状に形成している。

 そして、係止突片7の背面7bの左右中央位 の上記テーパー状とした下端部から、上部 付きアーム6の上面6tを後方に延びる凹溝13t 形成している。この凹溝13tの断面形状は図1 1(b)に示すように、略矩形状であり、その後 は上部組付きアーム6の基端部を経て、把持 4の前面頂部まで延設している。

 また、下部組付きアーム8は、上方へ彎曲 しながら形成されていて、その前部の下面中 央部に、この下部組付きアーム8の変形を防 するための補強リブ9が前後方向に沿って突 してある。下部組付きアーム8の先端には、 下端部が補強リブ9の下面よりも突出した係 突片10が一体設してあり、さらに上面8tを基 として上方へ突出する係止突片10tが突設さ ている。

 そして、係止突片10の後方基端部の左右 央位置(本実施例では補強リブ9の左右中央位 置となる。)から、下部組付きアーム8の下面8 uを後方に延びる凹溝13uを形成している。こ 凹溝13uの断面形状も、凹溝13tの断面形状と 様であり(図11(b)参照)、その後端は下部組付 アーム8の基端部を経て、把持部4の下端ま 延設している。

 このような把手3をインサート材として、 2軸延伸ブロー成形することにより図7に示す うに、上部組付きアーム6の係止突片7と、 部組付きアーム8の係止突片10及び係止突片10 tが壜本体1の凹部2の上端部と下端部にアンダ ーカット状に強固に組付き固定した把手付き 合成樹脂製壜体とすることができる。

 ここで、図12(a)は上部組付きアーム6近傍 インサート状態を示す説明図であり、係止 片7、上部組付きアーム6への樹脂Rの回り込 状態を示すものである。

 把手3をインサート材とした2軸延伸ブロ 成形において、縦方向に延伸された樹脂Rは 方向に延伸変形しながら係止突片7の前面に 衝突し、その後、突出高が4.5mmの係止突片7の 頂部7tを乗り越えて、背面7bに回り込み、こ 背面7bから、係止突片7の後部基端部をブリ ジ状に越えて、後方の上部組付きアーム6の 面6tに接する。(図12(a)参照)

 この際、上部組付きアーム6の上面6tには 溝13tが形成されており、延伸変形による延 硬化の状態にある樹脂は、この凹溝13tの形 に沿って変形することなく、凹溝13tの上端 を橋架け状に覆うような状態となり、この 溝13tの底壁13bや側壁13sとの間に、隙間Sを形 成し(図12(b)参照)、凹溝13tに沿って空気抜き ための連通路12が形成される。

 ここで、延伸変形中、係止突片7の頂部7t 延伸変形する樹脂R部分が引っ掛かるので、 特にこの頂部7tと上部組付きアームの上面6t 間に、図12(a)に示したようにピンホールPHが 生しやすくなるが、上記した連通路12を通 て壜本体1内部と外部が連通するので(図12(a) の2点鎖線矢印を参照)、口筒部を密封状態 して、加圧空気によりこのピンホールPHを確 実に検出することができる。

 また、前述したように本実施例では、下部 付きアーム8の下面8uにも、同様に凹溝13uを 成しており、下端部が下方に突出した係止 片10により、ピンホールが発生した場合に 、加圧空気によりこのピンホールを確実に 出できるようにしている。
ここで、本実施例では下部組付きアーム8の 面8tには空気抜きのための凹溝や突条を形成 していないが、必要に応じて上方に突出する 係止突片10tに対応して凹溝や突条を形成する こともできる。

 なお、ブロー成形の際において樹脂Rの膨 張変形は、上部組付きアーム6の上面6t、若し くは下部組付きアーム8の下面8uに沿って、こ れらアームの先端部から後方へ大きく進展す るが、凹溝13はこの延伸の進展方向に沿って 成されているので、樹脂Rの延伸はこれら凹 溝13に邪魔されること無くスムーズに進行す 。

 次に、図14~図18は本発明の第3実施例の把 付き合成樹脂製壜体を示し、図14は壜体の 部側面図、図15は図14の壜体に使用している 手3の側面図、図16、17、18はそれぞれ、この 把手3の上部組み付きアーム6近傍を拡大した 側面図、正面図、そして平面図である。

 この第3実施例の壜体は、ポリエチレンテ レフタレート樹脂の2軸延伸ブロー成形品で る壜本体1の胴部後部に形成された凹部2に、 同じくポリエチレンテレフタレート樹脂の射 出成形品である把手3を、インサート材とし 組付けて構成されており、容量が1.8L用のも である。

 把手3は、把持部4の上端部および下端部 ら、上部組付きアーム6および下部組付きア ム8をそれぞれ前方へ連設して構成されてお り、把持部4から上部組付きアーム6及び下部 付きアーム8にかけて、前後2枚の板を中央 ブ5で連結して、断面をH形構造に形成してい る(図15に付加した断面図参照)。

 上部組付きアーム6の先端には、この上部 組付きアーム6の上面6tを基端として上方へ突 出する係止突片7が設けてあり、その突出高 は4.5mmである。そして、この係止突片7の基 部の後方直近位置には、上部組付きアーム6 上面6tを横断して両側面6sに延びる突条16を 成し、この突条16部分に空気抜きのための 15を形成しており、この溝15の両端は両側面6 sで断面H形の構造による側面凹部6sdに連通す 位置まで延設している。

 また、下部組付きアーム8は、上方へ彎曲し ながら前部が徐々に肉薄になるように形成さ れていて、その前部の下面中央部に、このア ーム8の変形を防止するための補強リブ9が前 方向に沿って突設してある。
また、下部組付きアーム8の先端には、下端 が補強リブ9の下面よりも突出した係止突片1 0が一体設してある。

 このような把手3をインサート材として、 2軸延伸ブロー成形することにより図14に示す ように、上部組付きアーム6の係止突片7と、 部組付きアーム8の係止突片10がそれぞれ、 本体1の凹部2の上端部と下端部にアンダー ット状に強固に組み付き固定した把手付き 成樹脂製壜体とすることができる。

 ここで、図19は、上部組み付きアーム6近 の拡大縦断側面図で、この上部組み付きア ム6のインサート状態を示す説明図であり、 係止突片7、上部組み付きアーム6への樹脂Rの 回り込み状態を示すものである。

 把手3をインサート材とした2軸延伸ブロ 成形において、縦方向に延伸された樹脂Rは 方向に延伸変形しながら係止突片7の前面に 衝突し、その後、突出高が4.5mmにもなる係止 片7の頂部7tを乗り越えて、回り込むように て、この係止突片7の基端部の後方の、上部 組付きアーム6の上面6tに達するようにさらに 延伸変形するが、この延伸変形中、係止突片 7の頂部7tに延伸変形する樹脂R部分が引っ掛 るので、特にこの頂部7tと上部組付きアーム の上面6tの間でのピンホール発生しやすくな 。

 そこで、たとえば図19に示すように、頂 7tと上部組付きアーム6の上面6tの間の位置に ピンホールPHがあったとしても、空気抜きの めの溝15、及び側面凹部6sdを通して壜本体1 部と外部が連通しているので(図19中の矢印 参照)、口筒部を密封状態として、加圧空気 によりこのピンホールPHを確実に検出するこ ができる。

 以上、実施例に沿って本発明の実施の形態 説明したが、勿論本発明はこの実施例に限 されるものではない。
たとえば、空気抜きの手段として第1実施例 は上部組付きアーム6に突条11を形成し、第2 実施例では上部組付きアーム6と下部組付き アーム8双方に凹溝13を形成した例を示したが 、ピンホールの発生し易さ、各アームの強度 に係る補強の必要性、がたつきの抑制効果、 把手の射出成形性、インサート成形性等を考 慮して、突条11と凹溝13のどちらか一方ある は双方を、上部組付きアーム6と下部組付き ーム8のどちらか一方あるいは双方にと云う ように、さまざまな態様に選択して形成する ことができる。

 また、たとえば第1実施例では突条11を係 突片7の基端部から、上部組付きアームの上 面6t、そして上部組付きアーム6の基端部を経 て、把持部4の前面頂部まで延設するように ているが、突条11や凹溝13の付設範囲はイン ート成形で壜本体1と接触する範囲を考慮し て、空気抜きのための機能が十分発揮できる ように設定することができる。

 また、第1実施例ではより確実に隙間Sを 成するために突条11の断面形状を逆台形状と したが、樹脂が突条の側面方向に回り込む際 には、延伸変形による延伸硬化(ストレイン ードニング)効果があるので、突条11の断面 状を方形状としても隙間Sを形成することが きる。

 また、第3実施例では上部組付きアーム6の 止突片7の基端部後方に溝15を形成するよう したが、ピンホールの発生し易さを考慮し 、下部組付きアーム8の係止突片10の基端部 方に空気抜きのための溝を形成したり、双 の係止突片7、10の基端部後方に溝を形成す こともできる。
 

 以上説明したように本発明の把手付き合成 脂壜体は、把手のアンダーカット組付き部 近傍に発生したピンホールを確実に検出す ことができ、検査工程の精度を向上して、 型ボトルとして広い分野での使用展開が期 される。